JPH11166806A - 走査トンネル顕微鏡 - Google Patents

走査トンネル顕微鏡

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JPH11166806A
JPH11166806A JP33317397A JP33317397A JPH11166806A JP H11166806 A JPH11166806 A JP H11166806A JP 33317397 A JP33317397 A JP 33317397A JP 33317397 A JP33317397 A JP 33317397A JP H11166806 A JPH11166806 A JP H11166806A
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JP
Japan
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sample
probe
voltage
differential conductance
shield
Prior art date
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Pending
Application number
JP33317397A
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English (en)
Inventor
Shinichi Kitamura
村 真 一 北
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Jeol Ltd
Original Assignee
Jeol Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 正確な微分コンダクタンスの測定が行える走
査トンネル顕微鏡を提供すること。 【解決手段】 本発明においては、シールド体3が試料
ホルダ2に取り付けられて、シールド体3が探針6と試
料1間に配置されるので、探針6と試料1間の静電容量
は従来に比べかなり小さくなる。このため、探針6と試
料1間には、バックグランドとなる電流がほとんど流れ
ず、前記微分コンダクタンス像表示手段13の画面上に
は、真の微分コンダクタンスを表した像が表示される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は走査トンネル顕微
鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】 走査トンネル顕微鏡は、試料表面の凹
凸を画像化する装置である。この走査トンネル顕微鏡
は、探針と試料間に印加されるバイアス電圧に交流電圧
を重畳して、この交流電圧の変化dVに対するトンネル
電流の変化dIから微分コンダクタンス(dI/dV)
を求める機構を備えており、この微分コンダクタンスか
ら、試料の表面原子の電子状態を把握することができ
る。
【発明が解決しようとする課題】 ところで、前記探針
は探針ホルダに、また、前記試料は試料ホルダに取り付
けられているため、探針と試料間の静電容量は、その分
大きくなる。このため、トンネル電流が流れない探針−
試料間においても、前記交流電圧に同期した電流が探針
と試料間に流れる。この電流は、トンネル電流のバック
グランドとなり、従来においては微分コンダクタンスの
正確な測定ができなかった。
【0003】本発明はこのような点に鑑みて成されたも
ので、その目的は、正確な微分コンダクタンスの測定が
行える走査トンネル顕微鏡を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】 この目的を達成する本
発明の走査トンネル顕微鏡は、探針と試料を接近させた
状態で、探針と試料間に印加する電圧を変化させ、その
電圧の変化に対するトンネル電流の変化を求めるように
した走査トンネル顕微鏡において、前記探針と試料間又
は探針の周り又は試料の周りにシールド体を備えたこと
を特徴とする。
【0005】
【発明の実施の形態】 以下、図面を用いて本発明の実
施の形態について説明する。
【0006】図1は、本発明の走査トンネル顕微鏡の一
例を示した図である。
【0007】図1において、1は試料であり、試料1は
試料ホルダ2上に置かれている。試料ホルダ2には、接
地電位に保たれたシールド体3が取り付けられており、
このように試料ホルダ2にシールド体3が取り付けられ
ることが本発明の特徴である。図2は、シールド体3を
詳しく説明するために示した図であり、シールド体3
は、試料1の周りを囲むように構成されており、シール
ド体3には、後述する探針が試料1に接近できるように
孔Oが設けられている。
【0008】図1において、4はスキャナであり、スキ
ャナ4は、試料室5の上壁に取り付けられている。スキ
ャナ4は、Z方向に移動可能なZ移動素子4Zと、Xお
よびY方向に移動可能なXY移動素子4XYから構成さ
れている。このXY移動素子4XYには、探針6を保持
した探針ホルダ7が取り付けられており、探針6は前記
孔Oを通って試料1に接近している。
【0009】8は、試料1と探針6間にバイアス電圧を
印加するためのバイアス電圧電源であり、バイアス電圧
電源8は、加算器9を介して試料1に接続されている。
加算器9には、交流電圧信号が交流電圧発生手段10か
ら送られており、また、交流電圧発生手段10は、前記
交流電圧信号を表す参照信号をロックインアンプ11に
送る。ロックインアンプ11には、前記探針6と試料1
間に流れるトンネル電流を電圧に変換するIV変換手段
12の出力信号が送られており、ロックインアンプ11
の出力信号は、微分コンダクタンス像表示手段13に送
られる。
【0010】前記IV変換手段12の出力信号は、ST
M制御手段14にも送られており、STM制御手段14
の出力信号は、STM像表示手段15と、前記Z移動素
子4Zを制御するZ移動素子制御手段16に送られる。
17はXY移動素子制御手段であり、XY移動素子制御
手段17は、前記XY移動素子4XYに走査信号を送る
と共に、その走査信号に対応した信号を前記微分コンダ
クタンス像表示手段13とSTM像表示手段15に送
る。
【0011】以上、図1の装置の構成について説明した
が、以下に、この装置の動作について説明する。
【0012】まず、前記探針6と試料1間の距離が1n
m程度になるように、探針6が試料1に近付けられる。
そして、前記加算器9は、バイアス電圧電源8の出力す
るバイアス電圧V0と交流電圧発生手段10の出力する
交流電圧VAを加算して出力し、探針6と試料1間に
は、バイアス電圧に交流電圧が重畳した電圧(V0
A)が印加される。すると、探針6と試料1間にトン
ネル電流Iが流れる。図3は、探針6と試料1間に印加
される電圧(V0+VA)の変化と、試料上のある点にお
ける、探針6と試料1間に流れるトンネル電流Iの変化
を示したものである。探針6と試料1間に流れるトンネ
ル電流Iは、IV変換手段12で電圧に変換されて、ロ
ックインアンプ11とSTM制御手段14に送られる。
【0013】ロックインアンプ11は、IV変換手段1
2から送られてくる電圧信号から、前記交流電圧VA
変化に同期して変化する信号成分を抽出し、交流電圧V
Aの変化dVに対するトンネル電流Iの変化dI(dI
/dV)、すなわち、微分コンダクタンス(dI/d
V)を求めて微分コンダクタンス像表示手段13に出力
する。
【0014】このような、ロックインアンプ11の微分
コンダクタンス像表示手段13への出力は、探針6がX
Y走査されている間行われ、微分コンダクタンス像表示
手段13の表示画面上には、試料の2次元的な微分コン
ダクタンス像が表示される。本発明においては、シール
ド体3が試料ホルダ2に取り付けられて、シールド体3
が探針6と試料1間に配置されるので、探針6と試料1
間の静電容量は従来に比べかなり小さくなる。このた
め、探針6と試料1間には、前記バックグランドとなる
電流がほとんど流れず、前記微分コンダクタンス像表示
手段13の画面上には、真の微分コンダクタンスを表し
た像が表示される。
【0015】一方、前記STM制御手段14は、IV変
換手段12から送られてくる電圧信号を整流し、整流後
の電圧信号の強度が所定の強度になるように、すなわ
ち、前記探針6と試料1間の距離が所定距離に保たれる
ように前記Z移動素子制御手段16を制御する。この制
御信号は前記STM像表示手段15に送られる。
【0016】このような、STM制御手段14のSTM
像表示手段15への出力は、探針6がXY走査されてい
る間行われ、STM像表示手段15の表示画面上には、
試料の2次元的な凹凸像が表示される。
【0017】以上、本発明の走査トンネル顕微鏡の一例
について説明したが、本発明はこれに限定されるもので
はない。
【0018】上記例では、シールド体は試料ホルダに取
り付けられているが、図4に示すように、シールド体1
8をスキャナ4に取り付けるようにしても良い。なお、
シールド体18は、スキャナ4、探針ホルダ7および探
針6の周りを囲むように構成されており、シールド体1
8には、探針6が試料に接近できるように孔Hが設けら
れている。
【0019】また、図1の装置において、探針を試料上
のある位置で固定し、各バイアス電圧における微分コン
ダクタンス(dI/dV)を検出して図5に示すような
波形を表示させれば、その位置における試料の表面原子
の電子状態密度を知ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の走査トンネル顕微鏡の一例を示した
図である。
【図2】 図1のシールド体3を詳しく説明するために
示した図である。
【図3】 探針と試料間に印加される電圧と、その間に
流れるトンネル電流を示した図である。
【図4】 本発明の他の例を説明するために示した図で
ある。
【図5】 本発明の他の例を説明するために示した図で
ある。
【符号の説明】
1…試料、2…試料ホルダ、3、18…シールド体、4
…スキャナ、4XY…XY移動素子、4Z…Z移動素
子、5…試料室、6…探針、7…探針ホルダ、8…バイ
アス電圧電源、9…加算器、10…交流電圧発生手段、
11…ロックインアンプ、12…IV変換手段、13…
微分コンダクタンス像表示手段、14…STM制御手
段、15…STM像表示手段、16…Z移動素子制御手
段、17…XY移動素子制御手段、O、H…孔

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 探針と試料を接近させた状態で、探針と
    試料間に印加する電圧を変化させ、その電圧の変化に対
    するトンネル電流の変化を求めるようにした走査トンネ
    ル顕微鏡において、前記探針と試料間、又は探針の周
    り、又は試料の周りにシールド体を備えたことを特徴と
    する走査トンネル顕微鏡。
  2. 【請求項2】 前記シールド体は、アース電位に保たれ
    ることを特徴とする請求項1記載の走査トンネル顕微
    鏡。
  3. 【請求項3】 前記シールド体は、試料ホルダに取り付
    けられることを特徴とする請求項1又は2に記載の走査
    トンネル顕微鏡。
  4. 【請求項4】 前記シールド体は、探針側に取り付けら
    れることを特徴とする請求項1又は2に記載の走査トン
    ネル顕微鏡。
  5. 【請求項5】 探針と試料を接近させた状態で探針と試
    料間にバイアス電圧を印加し、探針と試料間に流れるト
    ンネル電流を検出するようにした走査トンネル顕微鏡に
    おいて、前記探針と試料間、又は探針の周り、又は試料
    の周りにシールド体を備えたことを特徴とする走査トン
    ネル顕微鏡。
JP33317397A 1997-12-03 1997-12-03 走査トンネル顕微鏡 Pending JPH11166806A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AT411111B (de) * 2002-01-29 2003-09-25 Photonic Optische Geraete Gmbh Beleuchtungseinrichtung
JP2019513981A (ja) * 2016-04-08 2019-05-30 トレック インコーポレイテッド シールディングに優れる静電気力検出器および静電気力検出器の使用方法関連出願の相互参照 本願は、2016年4月8日に出願された米国仮特許出願番号第62/320409号の優先権を主張するものである。
CN114581343A (zh) * 2022-05-05 2022-06-03 南京大学 一种图像的修复方法、装置、电子设备及存储介质

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AT411111B (de) * 2002-01-29 2003-09-25 Photonic Optische Geraete Gmbh Beleuchtungseinrichtung
JP2019513981A (ja) * 2016-04-08 2019-05-30 トレック インコーポレイテッド シールディングに優れる静電気力検出器および静電気力検出器の使用方法関連出願の相互参照 本願は、2016年4月8日に出願された米国仮特許出願番号第62/320409号の優先権を主張するものである。
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Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20031111