JPH11165758A - 包装用箱 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】本来の使用目的に適う充分な強度を有し且つ簡
便に中身の商品を充分見えるように陳列できる包装用箱
を提供する。 【解決手段】箱本体と、該箱本体に被せた蓋体と、該箱
本体内の底面に存した底パットと、該蓋体内の天面に存
した天パットとを備える包装用箱において、天パットに
突起部を形成し、箱本体の底面に該突起部と対応する切
り込み部を形成して、箱本体から外した蓋体を該箱本体
の底面側から被せたときに、突起部が切り込み部から箱
本体内へ突出し、底パットを押し上げるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は包装用箱に関する。
ダンボールや厚紙製の包装用箱に収容した商品を陳列す
る場合、その陳列効果を上げて需要者の購入意欲をそそ
るために、また需要者にとっても中身の商品をよく知る
ために、中身の商品を充分見えるように陳列することが
重要である。特に贈答品を収容する包装用袋（贈答用
箱）の場合にはこれが肝要である。本発明は本来の使用
目的に適う充分な強度を有し且つ簡便に中身の商品を充
分見えるように陳列できる包装用箱に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、中身の商品を充分見えるように陳
列できる包装用箱として、箱本体と、該箱本体に被せた
蓋体と、該箱本体内の底面に存した底パットと、該蓋体
内の天面に存した天パットとを備えるものが使用されて
いる。この場合、箱本体としては商品の背丈よりも深さ
の浅いものを用い、また天パットとしては周縁に立ち上
げ部を形成したものを用いている。底パットを存した箱
本体内に商品を収容すると、その上部が箱本体から飛び
出るので、飛び出た分を天パットの周縁に形成した立ち
上げ部で補うようになっているのである。したがって、
かかる従来の包装用箱では、箱本体から天パットと共に
蓋体を外すと、箱本体から飛び出た分だけ、中身の商品
を充分見えるように陳列できる。

【０００３】ところが、上記のような従来の包装用箱に
は、天面からの荷重を天パットの周縁に形成した立ち上
げ部と箱本体とで支える構造となっているため、箱本体
に対して天パットが位置ずれすると、したがってその立
ち上げ部が位置ずれすると、該立ち上げ部が崩れ易いと
いう強度上の問題がある。天パットの周縁に形成した立
ち上げ部が崩れると、単に包装用箱としての外観を損な
うだけでなく、天面からの荷重が箱本体から飛び出た中
身の商品に直接的に影響し、該商品を損なってしまう。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、従来の包装用箱では、天面からの荷重によ
り天パットの周縁に形成した立ち上げ部が崩れ易く、そ
のため包装用箱としての外観を損ない、とりわけ中身の
商品を損なう点である。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記の課題を解決する本
発明は、箱本体と、該箱本体に被せた蓋体と、該箱本体
内の底面に存した底パットと、該蓋体内の天面に存した
天パットとを備える包装用箱において、天パットに突起
部が形成されており、箱本体の底面に該突起部と対応す
る切り込み部が形成されていて、箱本体から外した蓋体
を該箱本体の底面側から被せたときに、突起部が切り込
み部から箱本体内へ突出し、底パットを押し上げるよう
にして成ることを特徴とする包装用箱に係る。

【０００６】本発明に係る包装用箱でも、箱本体と、該
箱本体に被せた蓋体と、該箱本体内の底面に存した底パ
ットと、該蓋体内の天面に存した天パットとを備えてい
る。箱本体及び蓋体は通常、それぞれ一枚の紙片に施さ
れた折り込み線に沿って折り込むことにより組み立てら
れる。

【０００７】本発明に係る包装用箱では、箱本体はこれ
に収容する商品の背丈とほぼ同じ深さを有しており、天
パットはその周縁に立ち上げ部を形成していない。底パ
ットを存した箱本体内に商品を収容できるため、天パッ
トの周縁に箱本体から飛び出る商品分を補うための立ち
上げ部を形成する必要がなく、商品を収容した箱本体に
天パットを存した蓋体を被せると、天面からの荷重を箱
本体（箱本体の側面）が支える構造になる。したがって
本発明に係る包装用箱によると、天面から相応の荷重が
加わっても、該包装用箱は崩れず、そのため包装用箱と
しての外観を損なうことはなく、とりわけ中身の商品を
損なうこともない。

【０００８】本発明に係る包装用箱では、天パットに突
起部が形成されており、箱本体の底面に該突起部と対応
する切り込み部が形成されている。天パットは通常、一
枚の紙片に施された折り込み線に沿って折り込むことに
より箱本体側に向かって突起部を形成したものである。
かかる天パットを存した蓋体を箱本体から外し、逆さま
にして（突起部を上向きにして）、該箱本体の底面側か
ら被せると、突起部が切り込み部から箱本体内へ突出
し、底パットを押し上げるように成っているのである。
本発明に係る包装用箱によると、底パットと共に該底パ
ット上の商品を押し上げ、該商品の上部が箱本体から飛
び出るので、箱本体から飛び出た分だけ中身の商品を充
分見えるように陳列できる。

【０００９】底パットは、したがって該底パット上の商
品は、全体的に押し上げることができる。この場合、天
パットの対称位置に合計２条の突起部を形成し、箱本体
の底面の対称位置に該突起部と対応する合計２条の切り
込み部を形成して、箱本体から外した蓋体を該箱本体の
底面側から被せたときに、突起部が切り込み部から箱本
体内へ突出し、底パットを全体的に押し上げるようにす
る。また底パットは、したがって該底パット上の商品
は、斜めに押し上げることもできる。この場合、天パッ
トの片寄り位置に突起部を形成し、箱本体の底面の片寄
り位置に該突起部と対応する切り込み部を形成して、箱
本体から外した蓋体を該箱本体の底面側から被せたとき
に、突起部が切り込み部から箱本体内へ突出し、底パッ
トを斜めに押し上げるようにする。更に底パットは、し
たがって該底パット上の商品は、一部を押し上げること
もできる。この場合、底パットを分割し、箱本体から外
した蓋体を該箱本体の底面側から被せたときに、天パッ
トの突起部が箱本体底面の切り込み部から該箱本体内へ
突出し、分割した底パットの一つを押し上げるようにす
る。

【００１０】

【発明の実施の形態】図１は本発明に係る包装用箱を示
す縦断面図である。図１に示した包装用箱は、外観が直
方形の箱本体１１と、箱本体１１に被せた蓋体２１と、
箱本体１１内の底面に存した底パット３１と、蓋体２１
内の天面に存した天パット４１とを備えている。箱本体
１１及び蓋体２１はそれぞれ１枚の紙片に施された折り
込み線に沿って折り込むことにより組み立てられてい
る。

【００１１】図２は図１に示した包装用箱の天パットを
示す展開平面図である。図２に示すように、１枚の紙片
に切り込み線４１１〜４１８、谷折り線４１９〜４２２
及び山折り線４２３，４２４が施されており、天パット
４１はこの１枚の紙片をこれらの谷折り線４１９〜４２
２及び山折り線４２３，４２４に沿って折り込むことに
より、その左右対称位置に合計２条の突起部４１ａ，４
１ｂを形成したものからなっている。

【００１２】図３は図１に示した包装用箱の箱本体を示
す平面図である。図３に示すように、箱本体１１の底面
に切り込み線１１１〜１１４、谷折り線１１５〜１１８
及び切り込み線１１ａ，１１ｂが施されており、切り込
み線１１ａ，１１ｂは天パット４１の突起部２１ａ，２
１ｂと対応して底面の左右対称位置に形成されている。

【００１３】図４は図１に示した包装用箱について商品
陳列に際しての使用状態を示す縦断面図である。天パッ
ト４１を存した蓋体２１を箱本体１１から外し、逆さま
にして、箱本体１１の底面側から被せると、突起部４１
ａ，４１ｂが切り込み線１１ａ，１１ｂから箱本体１１
内へ突出し、底パット３１と共に底パット３１上の商品
を全体的に押し上げ、該商品の上部が箱本体１１から飛
び出るので、箱本体１１から飛び出た分だけ、中身の商
品を充分見えるように陳列できる。

【００１４】図５は本発明に係る他の包装用箱について
商品陳列に際しての使用状態を示す縦断面図である。図
５に示した包装用箱も、外観が直方形の箱本体１２と、
箱本体１２に被せた蓋体２２と、箱本体１２内の底面に
存した底パット３２と、蓋体２２内の天面に存した天パ
ット４２とを備えている。箱本体１２及び蓋体２２はそ
れぞれ１枚の紙片に施された折り込み線に沿って折り込
むことにより組み立てられている。説明を省略する他の
構成は図１〜図４に示した包装用箱と同様になっている
が、図５に示した包装用箱では、天パット４２の左側片
寄り位置に突起部４２ａが形成されており、箱本体２２
の底面の左側片寄り位置に突起部４２ａと対応する切り
込み線が施されている。

【００１５】図５に示した包装用箱では、天パット４２
を存した蓋体２２を箱本体１２から外し、逆さまにし
て、箱本体１２の底面側から被せると、突起部４２ａが
切り込み線から箱本体１２内へ突出し、底パット３２と
共に底パット３２上の商品を斜めに押し上げ、該商品の
上部が箱本体１２から飛び出るので、箱本体１２から飛
び出た分だけ、中身の商品を充分見えるように陳列でき
る。

【００１６】図６は本発明に係る更に他の包装用箱につ
いて商品陳列に際しての使用状態を示す縦断面図であ
る。図５に示した包装用箱も、外観が直方形の箱本体１
３と、箱本体１３に被せた蓋体２３と、箱本体１３内の
底面に存した底パット３３ａ〜３３ｃと、蓋体２３内の
天面に存した天パット４３とを備えている。箱本体１３
及び蓋体２３はそれぞれ１枚の紙片に施された折り込み
線に沿って折り込むことにより組み立てられている。説
明を省略する他の構成は図１〜図４に示した包装用箱と
同様になっているが、図６に示した包装用箱では、底パ
ットが３分割されている。図７は図６に示した包装用箱
の底パットを示す斜視図であるが、底パットは一部中仕
切りを兼ねる左側の底パット３３ａ、中央の底パット３
３ｂ及び一部中仕切りを兼ねる右側の底パット３３ｃに
３分割されているのである。

【００１７】図６に示した包装用箱では、天パット４３
を存した蓋体２３を箱本体１３から外し、逆さまにし
て、箱本体１３の底面側から被せると、突起部４３ａ，
４３ｂが切り込み線から箱本体１３内へ突出し、中央の
底パット３３ｂと共に底パット３３ｂ上の商品を全体的
に押し上げ、該商品の上部が箱本体１３から飛び出るの
で、箱本体１３から飛び出た分だけ、中身の商品を充分
見えるように陳列できる。

【００１８】

【発明の効果】既に明らかなように、以上説明した本発
明には、本来の使用目的に適う充分な強度を有し且つ簡
便に中身の商品を充分見えるように陳列できるという効
果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る包装用箱を示す縦断面図。

【図２】図１に示した包装用箱の天パットを示す展開平
面図。

【図３】図１に示した包装用箱の箱本体を示す平面図。

【図４】図１に示した包装用箱について商品陳列に際し
ての使用状態を示す縦断面図。

【図５】本発明に係る他の包装用箱について商品陳列に
際しての使用状態を示す縦断面図。

【図６】本発明に係る更に他の包装用箱について商品陳
列に際しての使用状態を示す縦断面図。

【図７】図６に示した包装用箱の底パットを示す斜視
図。

【符号の説明】

１１，１２，１３・・・箱本体、１１ａ，１１ｂ・・・
切り込み線、２１，２２，２３・・・蓋体、３１，３
２，３３ａ，３３ｂ，３３ｃ・・・底パット、４１，４
２，４３・・・天パット、４１ａ，４１ｂ，４２ａ，４
３ａ，４３ｂ・・・突起部

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 箱本体と、該箱本体に被せた蓋体と、該
   箱本体内の底面に存した底パットと、該蓋体内の天面に
   存した天パットとを備える包装用箱において、天パット
   に突起部が形成されており、箱本体の底面に該突起部と
   対応する切り込み部が形成されていて、箱本体から外し
   た蓋体を該箱本体の底面側から被せたときに、突起部が
   切り込み部から箱本体内へ突出し、底パットを押し上げ
   るようにして成ることを特徴とする包装用箱。
2. 【請求項２】 天パットの対称位置に合計２条の突起部
   が形成されており、箱本体の底面の対称位置に該突起部
   と対応する合計２条の切り込み部が形成されていて、箱
   本体から外した蓋体を該箱本体の底面側から被せたとき
   に、突起部が切り込み部から箱本体内へ突出し、底パッ
   トを全体的に押し上げるようにした請求項１記載の包装
   用箱。
3. 【請求項３】 天パットの片寄り位置に突起部が形成さ
   れており、箱本体の底面の片寄り位置に該突起部と対応
   する切り込み部が形成されていて、箱本体から外した蓋
   体を該箱本体の底面側から被せたときに、突起部が切り
   込み部から箱本体内へ突出し、底パットを斜めに押し上
   げるようにした請求項１記載の包装用箱。
4. 【請求項４】 底パットが分割されており、箱本体から
   外した蓋体を該箱本体の底面側から被せたときに、突起
   部が切り込み部から箱本体内へ突出し、分割された底パ
   ットの一つを押し上げるようにした請求項１記載の包装
   用箱。