JPH11165317A - 樹脂成型物における基材樹脂回収方法 - Google Patents

樹脂成型物における基材樹脂回収方法

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JPH11165317A
JPH11165317A JP33290197A JP33290197A JPH11165317A JP H11165317 A JPH11165317 A JP H11165317A JP 33290197 A JP33290197 A JP 33290197A JP 33290197 A JP33290197 A JP 33290197A JP H11165317 A JPH11165317 A JP H11165317A
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coating film
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surface layer
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Yasuyo Matsumoto
安世 松本
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基材樹脂の回収効率の向上を図れる樹脂成型
物における基材樹脂回収方法を提供する。 【解決手段】 この基材樹脂回収方法は、放射線照射に
よって劣化する放射線分解型樹脂材料によって基材樹脂
5が形成されるとともに、その基材樹脂5の表面に所定
の塗膜1が形成された樹脂成型物3の基材樹脂5を回収
するためのものであり、所定のエネルギーを有する電子
線7を樹脂成型物3に所定の吸収線量に達するまで照射
することにより、基材樹脂5の実質的に表層部5aのみ
を劣化させる放射線照射工程と、基材樹脂5の放射線照
射により劣化された表層部5aを機械的な衝撃を加えて
粉砕して塗膜1とともに除去する塗膜除去工程とを備え
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面に塗膜が形成
された樹脂成型物における基材樹脂回収方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】近年、軽量化、低コスト化、デザイン自
由度大などの観点から、家電、自動車などの分野におけ
る樹脂成型物の使用量が増加しており、それらの樹脂成
型物には、見栄えをよくするために何等かの塗装を施し
たものが多い。一方、環境保全、省資源の観点からリサ
イクルに対する要求が高まっている。樹脂のリサイクル
に関しても種々の方法が検討されており、マテリアルリ
サイクル、サーマルリサイクル、部品としてのリサイク
ルなどがある。マテリアルリサイクルにあたっては、基
材樹脂単独の成型物であれば比較的容易に回収できる
が、成型物の表面に塗膜が形成されている場合、不純物
となる塗膜を除去して回収する必要がある。
【0003】これに対して、従来の樹脂成型物における
基材樹脂回収方法では、表面の塗膜を単に機械的に削り
取ることによって、基材樹脂を回収している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、単に機
械的に削り取ることによって表面の塗膜を除去する従来
の方法では、塗膜除去の際、基材樹脂も多量に削り取ら
れてしまうため、回収効率が悪いという問題がある。
【0005】そこで、本発明は前記問題点に鑑み、基材
樹脂の回収効率の向上を図れる樹脂成型物における基材
樹脂回収方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の技術的手段は、放射線照射によって分解反応が生じ、
劣化する所定の放射線分解型樹脂材料によって基材樹脂
が形成されるとともに、その基材樹脂の表面に所定の塗
膜が形成された樹脂成型物における基材樹脂回収方法で
あって、所定のエネルギーを有する放射線を前記樹脂成
型物に所定の吸収線量に達するまで照射することによ
り、前記基材樹脂の実質的に表層部のみを劣化させる放
射線照射工程と、前記基材樹脂の前記放射線照射により
劣化された前記表層部を機械的に外力を加えることによ
り前記塗膜とともに除去する塗膜除去工程と、を備える
ことを特徴とする。
【0007】好ましくは、前記塗膜除去工程における前
記基材樹脂の前記放射線照射により劣化された前記表層
部の除去は、前記樹脂成型物に所定の機械的な衝撃を加
えて前記表層部を粉砕して剥離させることにより行われ
るのがよい。
【0008】また、好ましくは、前記塗膜除去工程は、
放射線照射後の前記樹脂成形物を、剛性を有する複数の
所定の衝撃印加部材とともに所定の回転容器に入れ、そ
の回転容器を回転させて前記樹脂成型物と前記衝撃印加
部材とを攪拌し、前記衝撃印加部材を前記樹脂成型物に
衝突させ、その衝突による衝撃により前記表層部を前記
塗膜とともに粉砕して剥離させるのがよい。
【0009】さらに、好ましくは、前記塗膜除去工程
は、前記基材樹脂の前記放射線照射により劣化していな
い内層部よりも劣化している前記表層部の方が、冷却さ
れたときに脆くなりやすいという性質を利用して、前記
樹脂成型物を所定温度に冷却した状態で行われるのがよ
い。
【0010】また、好ましくは、前記放射線照射工程と
前記塗膜除去工程との間において、前記基材樹脂の前記
放射線照射により劣化している前記表層部と劣化してい
ない内層部との熱膨張率が相違しているという性質を利
用して、前記照射線照射後の前記樹脂成型物を所定温度
に加熱し、前記熱膨張率の相違により前記表層部にクラ
ックを発生させる加熱工程をさらに備えるのがよい。
【0011】さらに、好ましくは、前記放射線照射工程
における前記放射線には、電子線が用いられるのがよ
い。
【0012】なお、請求項1記載の発明における「表層
部を機械的に外力を加えることにより前記塗膜とともに
除去する方法」には、機械的な衝撃力を与えて樹脂成型
物の表層部を塗膜とともに粉砕して剥離させる方法の他
に、樹脂成型物の表層部を塗膜とともに機械的に削り取
る方法も含まれるものとする。
【0013】また、本発明における放射線分解型樹脂材
料の好ましい例としては、ポリプロピレン、プロピレン
系共重合体、ポリメチルメタアクリレート、アクリル系
共重合体、テトラフルオロエチレンヘキサフルオロプロ
ピレン、テトラフルオロエチレン系共重合体などが挙げ
られる。
【0014】さらに、本発明における放射線には、電子
線の他に、X線、荷電粒子線等の放射線が例として挙げ
られる。
【0015】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の第1実施形態に
係る樹脂成型物における基材樹脂回収方法を示すフロー
チャートである。図2は、その基材樹脂回収方法が適用
される樹脂成型物の構成を示す図である。
【0016】本実施形態に係る樹脂成型物における基材
樹脂回収方法は、放射線照射によって分解反応が生じ、
劣化するポリプロピレン等の放射線分解型樹脂材料から
基材樹脂5が形成され、その基材樹脂5の表面に樹脂塗
膜や金属膜等の塗膜1が形成された自動車のバンパー等
の樹脂成型物3の塗膜1を効率よく除去して樹脂成形物
3の基材樹脂5を回収するためのものであり、図1に示
されるように、ステップS1の電子線照射工程とステッ
プS2の塗膜除去工程S2と備えて構成されている。
【0017】ステップS1の電子線照射工程では、図2
に示されるように、所定のエネルギーを有する電子から
なる電子線7を、樹脂成型物3の吸収線量が30Mra
dに達するまで樹脂成型物3の特に塗膜1が形成されて
いる部分に照射する。このとき、電子線7のエネルギー
の大きさは、電子線7が樹脂成形物3の表面の塗膜1を
透過して基材樹脂5に到達し、電子線7により基材樹脂
5の実質的に表層部5aのみが劣化するような強さ、こ
こでは1MeVに設定されている。
【0018】このように電子線7が照射されると、図3
に示されるように、樹脂成型物3の基材樹脂5中の表層
部5aにおいて、電子線7によって分解反応が生じ、表
層部5の樹脂が劣化し、基材樹脂5の表面に劣化層9が
形成される。この劣化層9の樹脂は、基材樹脂5の内層
部である電子線照射による劣化が生じていない未劣化層
11よりも延性が低く、脆性が高く(脆く)なってお
り、機械的な衝撃等を加えると簡単に砕けるようになっ
ている。
【0019】続くステップS2の塗膜除去工程では、図
4に示されるように、電子線照射後の樹脂成型物3が、
金属球等の剛性を有する複数の衝撃印加部材13ととも
に所定の回転容器15に入れられ、そしてその回転容器
15が回転されて樹脂成型物3と衝撃印加部材13とが
攪拌され、衝撃印加部材13が樹脂成型物3に衝突させ
られ、その衝突による衝撃により基材樹脂5の劣化層9
が塗膜1とともに粉砕され、図5に示されるように、基
材樹脂5の未劣化層11の表面から剥離される。このよ
うにして塗膜1が除去された基材樹脂5は、リサイクル
資源として回収される。
【0020】以上のように、本実施形態によれば、塗膜
1が形成された樹脂成型物3の基材樹脂5の表層部5a
が電子線照射によって劣化されているので、機械的な衝
撃を加えて塗膜1が形成された基材樹脂5の表層部5a
を除去する際、基材樹脂5の表層部5aのみを容易に除
去することができ、その結果、塗膜1とともに除去され
る基材樹脂5の量を大幅に減少させることができ、基材
樹脂1の回収効率の向上が図れる。
【0021】また、機械的に衝撃を加えて基材樹脂5の
表層部5aを除去する方法は、例えば機械的に削り取る
方法に比して作業自体が容易であり、除去工程の機械化
および自動化も容易に行うことができるという利点があ
る。
【0022】さらに、電子線照射後の樹脂成形物3を、
剛性を有する複数の衝撃印加部材13とともに回転容器
15に入れ、その回転容器15を回転させて樹脂成型物
3と衝撃印加部材13とを攪拌するだけで、基材樹脂5
の電子線照射により劣化した表層部5aを塗膜1ととも
に除去することができるので、塗膜1の除去工程を比較
的簡単な設備により短時間で行うことができる。
【0023】また、電子線7は、例えばコバルト60の
ような放射源を使用するものに比して管理が容易である
という利点があるとともに、例えば荷電粒子(イオン)
を使用する場合では、荷電粒子は電子に比して粒子の大
きさが数千倍と大きく透過厚みが小さく、また真空中で
照射する必要があるという欠点があるのに対して、電子
線7を使用する場合では十分な透過厚みが得られ、大気
中照射が容易であるという利点がある。
【0024】本発明の第2実施形態に係る樹脂成型物に
おける基材樹脂回収方法は、図1のステップS2の塗膜
除去工程を、樹脂成型物3を所定温度に冷却した状態で
行う点を除いて第1の実施形態と同様であり、図1ない
し図5の記載を参照しつつ本実施形態の説明を行う。
【0025】一般に樹脂は、冷却すると脆くなるという
性質を有しているのであるが、電子線照射により劣化し
た基材樹脂5の劣化層9の樹脂は、未劣化層11の樹脂
よりも、冷却したときに脆くなりやすいという性質を有
しているので、電子線照射後の樹脂成型物3を所定温度
に冷却した状態で、図1のステップS2の塗膜除去工程
を行うことによって、劣化層9の粉砕および剥離がより
容易に行われるようになる。
【0026】ここで、衝撃による脆性破壊が生じやすく
なる基材樹脂5の劣化層9の脆化温度は、未劣化層11
の脆化温度よりも高くなっているので、樹脂成型物3の
冷却温度としては、劣化層9の脆化温度よりも低く、か
つ未劣化層11の脆化温度よりも高い値に設定するのが
好ましい。
【0027】これによって、本実施形態によれば、第1
実施形態の効果に加え、樹脂成型物3を冷却することに
よって電子線照射により劣化している基材樹脂5の表層
部5aが、劣化していない内層部に比してさらに脆くな
るので、表層部5aの除去をより容易にかつ短時間で行
うことができる。
【0028】図6は、本発明の第3実施形態に係る樹脂
成型物における基材樹脂回収方法を示すフローチャート
である。本実施形態に係る基材樹脂回収方法は、図1の
ステップS1の電子線照射工程と、ステップS2の塗膜
除去工程との間に、樹脂成型物3を所定温度に加熱する
加熱工程(ステップS3)を挿入する点を除いて第1実
施形態と同様であり、本実施形態においても図2ないし
図5を参照して説明を行うとともに、図6のフローチャ
ートにおいて、図1のフローチャートと対応するステッ
プには同一のステップ番号を付して説明を省略する。
【0029】本実施形態では、基材樹脂5の電子線照射
により劣化している劣化層9と劣化していない未劣化層
11との熱膨張率が相違しているという性質と、劣化層
9が脆いという性質を利用して、ステップS1にて電子
線照射された樹脂成型物3を所定温度に加熱し、前記熱
膨張率の相違により劣化層9にクラックを発生させるス
テップS3の加熱工程を行った後、ステップS2の塗膜
除去工程を行うようになっている。
【0030】これによって、本実施形態によれば、第1
実施形態の効果に加え、ステップS3の加熱工程により
基材樹脂5の表層部5a(劣化層9)にはクラックが生
じているので、続くステップS2の塗膜除去工程におい
て基材樹脂5の表層部5aおよび塗膜1を容易にかつ短
時間で除去することができる。
【0031】なお、本実施形態では、第1実施形態の電
子線照射工程(ステップS1)と塗膜除去工程(ステッ
プS2)との間に加熱工程(ステップS3)を挿入する
ようにしたが、第2実施形態の電子線照射工程(ステッ
プS1)と塗膜除去工程(ステップS2)との間に加熱
工程(ステップS3)を挿入するようにしてもよい。こ
のように、加熱工程(ステップS3)により基材樹脂5
の表層部5aにクラックが発生した樹脂成型物3を、所
定温度に冷却した状態で塗膜除去工程(ステップS2)
を行うことによって、基材樹脂5の表層部5aをより容
易に粉砕および剥離させることができる。
【0032】以下に、上記各実施形態における電子線照
射工程(ステップS1)の具体的な実験例を記載する。
本実験例では、基材樹脂5がポリプロピレン組成物から
なり、その基材樹脂6の表面にウレタン系塗膜1を約2
00μmの厚みで形成した樹脂成型物3に、1MeVの
エネルギーの電子線7を吸収線量が30Mradなるよ
うに照射した結果、塗膜1が形成された基材樹脂5の実
質的に表層部5aのみが劣化され、後の塗膜除去工程
(ステップS2)にて基材樹脂5の表層部5aを容易に
剥離させることができた。
【0033】なお、ここでは、塗膜1が樹脂塗膜である
場合について示したが、塗膜1の厚みがさらに厚い場合
や、塗膜1がメッキ等による金属塗膜である場合にも、
それに応じて電子線7のエネルギーレベルを高めること
によって、基材樹脂5の実質的に表層部5aのみを的確
に劣化させることができる。
【0034】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明によ
れば、塗膜が形成された基材樹脂の表層部が放射線照射
によって劣化されているので、機械的に外力を加えて塗
膜を有する基材樹脂の表層部を除去する際、基材樹脂の
表層部のみを容易に除去することができ、その結果、塗
膜とともに除去される基材樹脂の量を大幅に減少させる
ことができ、基材樹脂の回収効率の向上が図れる。
【0035】請求項2記載の発明によれば、機械的に衝
撃を加えて基材樹脂の表層部を除去する方法は、例えば
機械的に削り取る方法に比して作業自体が容易であり、
除去工程の機械化および自動化も容易に行うことができ
るという利点がある。
【0036】請求項3記載の発明によれば、放射線照射
後の前記樹脂成形物を、剛性を有する複数の所定の衝撃
印加部材とともに所定の回転容器に入れ、その回転容器
を回転させて前記樹脂成型物と前記衝撃印加部材とを攪
拌するだけで、樹脂成型物の放射線照射により劣化した
表層部を塗膜とともに除去することができるので、塗膜
の除去工程を比較的簡単な設備により短時間で行うこと
ができる。
【0037】請求項4記載の発明によれば、樹脂成型物
を冷却することによって放射線照射により劣化している
基材樹脂の表層部が、劣化していない内層部に比してさ
らに脆くなるので、表層部の除去をより容易にかつ短時
間で行うことができる。
【0038】請求項5記載の発明によれば、加熱工程に
より基材樹脂の表層部にはクラックが生じているので、
加熱工程に続く塗膜除去工程において基材樹脂の表層部
および塗膜を容易にかつ短時間で除去することができ
る。
【0039】請求項6記載の発明によれば、電子線は、
例えばコバルト60のような放射源を使用するものに比
して管理が容易であるという利点があるとともに、例え
ば荷電粒子(イオン)を使用する場合では、荷電粒子は
電子に比して粒子の大きさが数千倍と大きく透過厚みが
小さく、また真空中で照射する必要があるという欠点が
あるのに対して、電子線を使用する場合では十分な透過
厚みが得られ、大気中照射が容易であるという利点があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る樹脂成型物におけ
る基材樹脂回収方法を示すフローチャートである。
【図2】図1の基材樹脂回収方法が適用される樹脂成型
物の構成を示す図である。
【図3】図2の樹脂成型物の基材樹脂の表層部が電子線
照射により劣化された状態を示す図である。
【図4】図1の基材樹脂回収方法において、塗膜除去工
程が行われる様子を示す図である。
【図5】図2の樹脂成型物の基材樹脂の電子線照射によ
り劣化された表層部が塗膜とともに除去された状態を示
す図である。
【図6】本発明の第3実施形態に係る樹脂成型物におけ
る基材樹脂回収方法を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 塗膜 3 樹脂成型物 5 基材樹脂 5a 表層部 7 電子線 13 衝撃印加部材 15 回転容器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08J 11/00 ZAB B09B 5/00 ZABM // B29K 105:26

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放射線照射によって分解反応が生じ、劣
    化する所定の放射線分解型樹脂材料によって基材樹脂が
    形成されるとともに、その基材樹脂の表面に所定の塗膜
    が形成された樹脂成型物における基材樹脂回収方法であ
    って、 所定のエネルギーを有する放射線を前記樹脂成型物に所
    定の吸収線量に達するまで照射することにより、前記基
    材樹脂の実質的に表層部のみを劣化させる放射線照射工
    程と、 前記基材樹脂の前記放射線照射により劣化された前記表
    層部を機械的に外力を加えることにより前記塗膜ととも
    に除去する塗膜除去工程と、を備えることを特徴とする
    樹脂成型物における基材樹脂回収方法。
  2. 【請求項2】 前記塗膜除去工程における前記基材樹脂
    の前記放射線照射により劣化された前記表層部の除去
    は、前記樹脂成型物に所定の機械的な衝撃を加えて前記
    表層部を粉砕して剥離させることにより行われることを
    特徴とする請求項1記載の樹脂成型物における基材樹脂
    回収方法。
  3. 【請求項3】 前記塗膜除去工程は、放射線照射後の前
    記樹脂成形物を、剛性を有する複数の所定の衝撃印加部
    材とともに所定の回転容器に入れ、その回転容器を回転
    させて前記樹脂成型物と前記衝撃印加部材とを攪拌し、
    前記衝撃印加部材を前記樹脂成型物に衝突させ、その衝
    突による衝撃により前記表層部を前記塗膜とともに粉砕
    して剥離させることにより行われることを特徴とする請
    求項2記載の樹脂成型物における基材樹脂回収方法。
  4. 【請求項4】 前記塗膜除去工程は、前記基材樹脂の前
    記放射線照射により劣化していない内層部よりも劣化し
    ている前記表層部の方が、冷却されたときに脆くなりや
    すいという性質を利用して、前記樹脂成型物を所定温度
    に冷却した状態で行われることを特徴とする請求項1な
    いし3のいずれかに記載の樹脂成型物における基材樹脂
    回収方法。
  5. 【請求項5】 前記放射線照射工程と前記塗膜除去工程
    との間において、前記基材樹脂の前記放射線照射により
    劣化している前記表層部と劣化していない内層部との熱
    膨張率が相違しているという性質を利用して、前記照射
    線照射後の前記樹脂成型物を所定温度に加熱し、前記熱
    膨張率の相違により前記表層部にクラックを発生させる
    加熱工程をさらに備えることを特徴とする請求項1ない
    し4のいずれかに記載の樹脂成型物における基材樹脂回
    収方法。
  6. 【請求項6】 前記放射線照射工程における前記放射線
    には、電子線が用いられることを特徴とする請求項1な
    いし5のいずれかに記載の樹脂成型物における基材樹脂
    回収方法。
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