JP2009003257A - 弾性ローラの樹脂層の除去方法、弾性ローラの製造方法、弾性ローラ、電子写真プロセスカートリッジ及び電子写真画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】弾性ローラにある所定の条件で電子線を照射することによって、樹脂層を劣化させた後、弾性層から樹脂層を除去する。
【選択図】図1
Description
そこで、再生方法として、弾性ローラの樹脂層を剥がし、再度、樹脂層を塗工する方法が考えられている。例えば、機械研磨することによって弾性ローラの樹脂層を除去し、研磨後の弾性層の表面上にディッピング法やロール塗工法、又はチューブ被覆などを用いて、新たに樹脂層を形成する方法が提案されている(特許文献1)。
また、別の方法では、弾性ローラの樹脂層を有機溶剤によって溶解させ、弾性層から除去する方法が挙げられている(特許文献2)。
すなわち、耐久性を持たせる目的で、一般的に樹脂層と、その下地となる弾性層との間は、高い密着力で接着されている。このため、特許文献1に記載のように研磨によって弾性ローラの樹脂層を除去する場合、下地の弾性層の表面も研磨され、結果的に再利用する弾性層も研磨によって傷つける恐れがあった。
1.軸芯体と、前記軸芯体の外周上に少なくとも1層の弾性層と、前記弾性層の外周上に樹脂層と、を有する弾性ローラの樹脂層の除去方法であって、
前記弾性ローラの表面に電子線を、加速電圧50kV以上、150kV以下、かつ照射線量300kGy以上、1000kGy以下で照射する工程と、
前記弾性ローラから樹脂層を除去する工程と、
を有することを特徴とする弾性ローラの樹脂層の除去方法。
上記1乃至8の何れか1項に記載の弾性ローラの樹脂層の除去方法により、前記樹脂層を除去する工程と、
樹脂層を除去した前記弾性ローラの外周上に新たに樹脂層を形成する工程と、
を有することを特徴とする弾性ローラの製造方法。
前記帯電部材及び現像部材の少なくとも一方の部材が、上記10に記載の弾性ローラであることを特徴とする電子写真プロセスカートリッジ。
前記帯電部材及び現像部材の少なくとも一方の部材が、上記10に記載の弾性ローラであることを特徴とする電子写真画像形成装置。
〈弾性ローラの樹脂層の除去方法〉
本発明の樹脂層の除去方法の対象となる弾性ローラは、製造時に表面に凹みなどが生じた樹脂層や、使用可能枚数以上の画像形成の繰り返しによりその表面がトナーや紙粉によって汚染された樹脂層を有する弾性ローラである。そして、この弾性ローラに対して、加速電圧50kV以上、150kV以下、かつ照射線量300kGy以上、1000kGy以下の条件で電子線を照射することによって、樹脂層のみを弾性層表面から選択的に除去するものである。
まず、弾性ローラ11を回転冶具(図示していない)に設置し、シャッター備え付けの投入口12から電子線照射装置13の内部へと運搬する。この後、シャッターを閉じ、電子線照射装置の内部雰囲気を窒素置換して、酸素濃度が100ppm以下になったことを確認してから、電子線を照射する。
すなわち、弾性ローラ表面に照射された電子線は、樹脂層内で樹脂層を構成する材料と相互作用を繰り返しながら、樹脂層中を透過する。電子が樹脂層内を透過する際の電子と樹脂層の構成材料との相互作用によって、樹脂層を構成する材料の化学結合、及び樹脂層を構成する材料と弾性層を構成する材料の化学結合等が切断される。これにより、樹脂層の硬度の低下や、樹脂層の弾性層への接着性が低下して、樹脂層を弾性層の外周上から除去しやすくなる。
本発明の除去方法を使用する弾性ローラの概略図を図3に示す。図3(A)はこの弾性ローラの長手方向に平行な断面を表したものであり、図3(B)は弾性ローラの長手方向に垂直な断面を表したものである。図3に示されるように、本発明の樹脂層の除去方法を適用する弾性ローラは、軸芯体31の外周上に弾性層32が設けられ、更にこの弾性層32の外周上に樹脂層33が設けられている。
弾性ローラの軸芯体31の材料は、電子写真プロセス中に掛かる負荷に十分に耐えうるものであれば特に限定されない。また、用途に応じて弾性ローラに導電性が求められる場合には、軸芯体31には炭素鋼、合金鋼及び鋳鉄、導電性樹脂など導電性を有する素材の中から適宜、選択して用いれば良い。軸芯体31の材料は、強度の観点から金属製のものが好ましい。例えば、ステンレス鋼、ニッケルクロム鋼、ニッケルクロムモリブテン鋼、クロム鋼、クロムモリブテン鋼、Al、Cr、Mo及びVを添加した窒化用鋼が挙げられる。
軸芯体31の外周上には、少なくとも1層以上の弾性層32が設けられる。また、弾性ローラの軸芯体の外周上に設けられる弾性層32に用いられる材料としては、以下のものが挙げられる。
・フッ素ゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、天然ゴム、イソプレンゴム、スチレンゴム、ブチルゴム、ブタジエンゴム。
これらの材料は単独で使用しても構わないし、又は複数種を組み合わせて用いても良い。これらの材料の中でも、シリコーンゴムを用いることが好ましい。シリコーンゴムは比較的、熱膨張率が大きいため、容易に弾性層に高い熱膨張率を持たせることが可能となる。また、シリコーンゴムは耐熱性に優れることから、加熱工程を経ても弾性層が影響を受けず、再利用する際に弾性層として好ましい物性を維持することが可能となる。
・LiCF3SO3、NaClO4、LiClO4、LiAsF6、LiBF4、NaSCN、KSCN、NaClの周期律表第1族金属の塩。
・NH4Cl、(NH4)2SO4、NH4NO3等のアンモニウム塩
・Ca(ClO4)2、Ba(ClO4)2等の周期律表第2族金属の塩
・上記周期律表第1族金属の塩、アンモニウム塩、周期律表第2族金属の塩と、1,4−ブタンジオール、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール等の多価アルコールやそれらの誘導体との錯体。
・上記周期律表第1族金属の塩、アンモニウム塩、周期律表第2族金属の塩と、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、ポリエチレングリコールモノエチルエーテル等のモノオールとの錯体。
・第4級アンモニウム塩等の陽イオン性界面活性剤。脂肪族スルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルリン酸エステル塩等の陰イオン性界面活性剤。ベタイン等の両性界面活性剤。
・カーボンブラック、グラファイト等の炭素系物質。
・アルミニウム、銀、金、錫−鉛合金、銅―ニッケル合金等の金属或いは合金。
・酸化亜鉛、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化錫、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化銀等の金属酸化物。
・各種フィラーに銅、ニッケル、または銀等で導電性金属めっきを施した物質。
次に、樹脂層33について説明する。弾性層32の外周上には、樹脂層33が設けられる。樹脂層33に用いられる材料としては以下のものが挙げられる。
・エポキシ樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、フッ素樹脂、ポリプロピレン樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、珪素樹脂、ポリエステル樹脂。
・スチロール系樹脂、酢酸ビニル樹脂、フェノール樹脂、ポリアミド樹脂、繊維素系樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、アクリルウレタン樹脂、水系樹脂。
また、本発明の弾性ローラの樹脂層の除去方法を利用することにより、軸芯体と、軸芯体の外周上に少なくとも1層の弾性層と、弾性層の外周上に樹脂層と、を有する弾性ローラを製造することができる。すなわち、この弾性ローラの製造方法は、以下の工程を有する。
上記弾性ローラの樹脂層の除去方法により、樹脂層を除去する工程。
樹脂層を除去した弾性ローラの外周上に新たに樹脂層を形成する工程。
次に、本発明の電子写真プロセスカートリッジ及び電子写真画像形成装置の一例を、図7を用いて説明する。
図7の電子写真画像形成装置では、回転可能な感光体701が設けられている。そして、この感光体701に接触させて感光体表面に電荷を供給する帯電部材702と、感光体701に接触させて感光体表面にトナーを供給する現像部材703が設けられている。
・感光体701の表面に画像情報を記録するためのレーザー光704を発生する露光部材716。
・トナー705を転写材706に転写する転写部材707。
・定着部材708。
・定着部材708とニップ部を形成すると共にニップ部により転写材を圧接して搬送する加圧部材709。
また、本発明の電子写真画像形成装置は、感光体701と、帯電部材702と、露光部材716と、現像部材703と、転写部材707と、定着部材708と、加圧部材709と、を具備する。そして、帯電部材702及び現像部材703の少なくとも一方の部材が、上記樹脂層を除去後、新たに樹脂層を設けた弾性ローラであることが好ましい。
1.弾性ローラの作成
(弾性層の形成)
直径8mm、長さ250mmのSUS製の軸芯体の表面に、シリコーンゴムとの接着性を向上させる目的で、プライマー(東レ・ダウ・コーニング社製:DY39−051)処理を行った。
上記のようにして得た弾性層ローラを温度23度、湿度55%RHで設定された空間に24時間以上、放置した後、弾性層ローラの外径をレーザー測長機(キーエンス社製:LS−7500)によって測定した。この際、弾性層ローラの中心部分の外径測定を行いながら、弾性層ローラを1周させ、その最大値を弾性層ローラの外径とした。その後、弾性層ローラを温度150度に設定したオーブンに2時間放置し、温度150度での弾性層ローラの外径を上記方法と同様にして測定した。
下記材料を混合した。
・ポリウレタンポリオールプレポリマー(三井武田ケミカル社製:タケラックTE5060) 100質量部
・イソシアネート(日本ポリウレタン株式会社製:コロネート2521)
77質量部
・カーボンブラック(三菱化学社製:MA100) 24質量部
・ウレタン粒子(根上工業社製:C400透明) 24質量部。
最初に、樹脂層用塗工液の粘度を変えて、各粘度で弾性層ローラ上に樹脂層用塗工液を塗布し、弾性ローラを作製した。そして各粘度で得られた弾性ローラについて、長手方向の中心部及び両端から50mmの部分(3箇所)から、剃刀を用いて図6に示すような弾性層61と樹脂層62からなる半月型のサンプルを切り出した。1サンプルについて、光学顕微鏡を用いて場所を変えながら樹脂層62の厚みを10点測定し、弾性ローラ1本について、合計3サンプル×10点=計30点の樹脂層厚みの平均値を求めた。そして、各樹脂層用塗工液の粘度で得られた弾性ローラの樹脂層の厚みを求めた。この測定によって、樹脂層厚みが20±1μmとなる粘度を求め、塗工粘度を決定した。
軸芯体に直接、上記樹脂層用塗工液を塗布し、上記と同様にして樹脂層用塗工液の硬化を行うことにより樹脂層ローラを作製した。この樹脂層ローラを温度23度、湿度55%RHの環境に24時間以上、放置した後、樹脂層ローラの外径をレーザー測長機(キーエンス社製:LS−7500)によって測定した。この際、樹脂層ローラ中心部分の外径測定を行いながら、樹脂層ローラを1周させ、その最大値を樹脂層ローラの外径とした。その後、樹脂層ローラを温度150度設定のオーブンに2時間放置し、温度150度での樹脂層ローラの外径を上記方法と同様にして測定した。
サンプルA群から、弾性ローラの外観を調査し、樹脂層に凹みや凸などが認められた1本の弾性ローラを選択し、電子線の照射を行った。電子線の照射には、最大加速電圧150kV、電子電流最大40mAの電子線照射装置(岩崎電気株式会社製)を用いた。なお、この装置が設置されているチャンバーの温度は25℃に設定した。また、照射時は雰囲気を窒素置換することによって、チャンバー内の酸素濃度を80〜100ppmとなるように設定した。
・弾性層ローラの表面観察
樹脂層の除去が終わった弾性層ローラの表面状態を目視により観察した。そして、以下の基準に従って評価を行った。
弾性層の表面全体に光沢が出ており、きれいに樹脂層が除去できた場合を「A」、
弾性層の表面にごく軽微に樹脂層が残留している部分がある、又は弾性層表面にわずかに傷が確認できるレベルであれば「B」、
樹脂層が残留している部分が多い、又は弾性層表面に樹脂層を除去したことによる傷が確認できる場合には「C」。
樹脂層の除去が終わった弾性層ローラの表面硬度を、以下のようにして測定した。まず、樹脂層の除去が終了した弾性層ローラを温度23度、湿度55%RHの環境に24時間以上、放置した後、この環境において測定を行った。
弾性層の表面硬度が初期状態に比べ、±1以内であれば「A」、
弾性層の表面硬度が初期状態に比べ、±1を超え、±2以内であれば「B」、
弾性層の表面硬度が初期状態に比べ、±2を超えてずれていた場合は「C」。
これらの評価結果を表1に示す。
上記樹脂層の除去を行った弾性層ローラに再度、上記(樹脂層の形成)に記載の方法と同様にして樹脂層を形成し、弾性ローラを得た。これらの弾性ローラを現像ローラとして、電子写真プロセスカートリッジに組み込み、Canon社製 LBP5500を使用して、ベタ黒画像及びハーフトーン画像を出力して画像評価を行った。
画像上、特に、弾性ローラ由来の問題が無ければ「A」、
弾性ローラピッチで傷跡等の画像弊害がわずかに確認できる場合には「B」、
明らかに弾性ローラ由来の濃度ムラやかぶりなどの弊害が確認された場合には「C」。
(連続通紙試験)
サンプルA群から外観に不良が認められない弾性ローラを現像ローラとして電子写真プロセスカートリッジ及び電子写真画像形成装置に組み込み、連続通紙試験を行った。この電子写真画像形成装置としてはCanon製 LBP5500、電子写真プロセスカートリッジとしては、この電子写真画像形成装置専用のEP−85(公称寿命8000枚)を用いた。
照射線量が500kGyとなるように電子線の照射時間を調節した以外は、実施例2と同様の方法で樹脂層の除去を行った。この後、実施例1と同様の評価を行った。評価結果を表1に示す。
照射線量が1000kGyとなるように電子線の照射時間を調節した以外は、実施例2と同様の方法で樹脂層の除去を行った。この後、実施例1と同様の評価を行った。評価結果を表1に示す。
加速電圧の設定を120kVとした以外は、実施例2と同様の方法で樹脂層の除去を行った。この後、実施例1と同様の評価を行った。評価結果を表1に示す。
照射線量が500kGyとなるように電子線の照射時間を調節した以外は、実施例5と同様の方法で樹脂層の除去を行った。この後、実施例1と同様の評価を行った。評価結果を表1に示す。
照射線量が1000kGyとなるように電子線の照射時間を調節した以外は、実施例5と同様の方法で樹脂層の除去を行った。この後、実施例1と同様の評価を行った。評価結果を表1に示す。
加速電圧の設定を150kVとした以外は、実施例2と同様の方法で樹脂層の除去を行った。この後、実施例1と同様の評価を行った。評価結果を表1に示す。
照射線量が500kGyとなるように電子線の照射時間を調節した以外は、実施例8と同様の方法で樹脂層の除去を行った。この後、実施例1と同様の評価を行った。評価結果を表1に示す。
照射線量が1000kGyとなるように電子線の照射時間を調節した以外は、実施例8と同様の方法で樹脂層の除去を行った。この後、実施例1と同様の評価を行った。評価結果を表1に示す。
電子線照射装置の手前に赤外線ランプを設置することにより、弾性ローラの温度を調節するための加熱装置を設けた。サンプルB群から一本の弾性ローラを選択し、弾性ローラの表面温度を110℃まで加熱した状態で、電子線照射装置に投入した。電子線の照射条件は実施例1と同様の条件で行った。この後、実施例1と同様の評価を行った。評価結果を表1に示す。
弾性ローラの表面温度を150℃まで加熱した以外は、実施例11と同様の方法で樹脂層の除去を行った。この後、実施例1と同様の評価を行った。評価結果を表1に示す。
弾性ローラの表面温度を165℃まで加熱した以外は、実施例11と同様の方法で樹脂層の除去を行った。この後、実施例1と同様の評価を行った。評価結果を表1に示す。
電子線の照射角度を60度とした以外は、実施例10と同様の条件で樹脂層の除去を行った。この照射角度において、実施例1と同様にして、線量フィルムを使用して、照射線量の測定を再度行い、所望の照射線量を得られるようにした。この後、実施例1と同様の評価を行った。評価結果を表1に示す。
電子線の照射角度を30度とした以外は、実施例10と同様の条件で樹脂層の除去を行った。この照射角度において、実施例1と同様にして、線量フィルムを使用して、照射線量の測定を再度行い、所望の照射線量を得られるようにした。この後、実施例1と同様の評価を行った。評価結果を表1に示す。
電子線の照射角度を0度とした以外は、実施例10と同様の条件で樹脂層の除去を行った。この照射角度において、実施例1と同様にして、線量フィルムを使用して、照射線量の測定を再度行い、所望の照射線量が得られるようにした。この後、実施例1と同様の評価を行った。評価結果を表1に示す。
(導電性弾性層の作製)
弾性層の原材料として、以下の材料を10リットルニーダーで混練した後、メルカプトベンゾチアゾール1質量部、硫黄1質量部を添加し、更に2本ロールにて混練することによりゴム組成物とした。
・NBRのN235S(JSR社製:アクリロニトリル36wt%)
100質量部
・導電剤として、MTカーボンブラックの商品名サーマックスローフォームN990(CANCAB社製) 50質量部
・酸化亜鉛 5質量部
・ステアリン酸 1質量部
得られたゴム組成物を、クロスヘッドを用いた押出成形によって、直径8mm、長さ250mmのSUM製の軸芯体を中心として、同軸状に円筒形に押出し、ゴム部分端部を切断して樹脂部分の長さを232mmとした。この後、ゴム部分を回転砥石で研磨し、直径16mmの弾性層ローラを得た。この弾性層ローラの熱膨張率を測定したところ、4.8%であった。
実施例1と同様の方法で行った。
上記方法において、複数本の弾性ローラを作成した後、ローラ外観に不良が見られたローラに対して、電子線照射時の弾性ローラの温度を150度にした以外は、実施例1と同様の方法で樹脂層の除去を行った。この後、実施例1と同様の評価を行った。評価結果を表1に示す。
サンプルB群から1本の弾性ローラを選択し、以下の処理を行った。
照射線量が100kGyとなるように電子線の照射時間を調節した以外は、実施例6と同様の方法で樹脂層の除去を行った。この後、実施例1と同様の評価を行ったが、樹脂層がほとんど除去できなかったため、弾性層の硬度については測定不能であった。
サンプルB群から1本の弾性ローラを選択し、以下の処理を行った。照射線量が1400kGyとなるよう電子線の照射時間を調節した以外は、実施例6と同様の方法で樹脂層の除去を行った。この後、実施例1と同様の評価を行った。評価結果を表1に示す。
12…投入口
13…電子線照射装置
14…加熱装置
21…照射窓
22…弾性ローラ
31…軸芯体
32…弾性層
33…樹脂層
41…浸漬槽
42…液送ポンプ
43…撹拌タンク
44…昇降装置
51…弾性ローラ
52…粘着ローラ
61…弾性層
62…樹脂層
701…感光体
702…帯電部材
703…現像部材
704…レーザー光
705…トナー
706…転写材
707…転写部材
708…定着部材
709…加圧部材
710…給紙部材
711…クリーニング部材
712…廃トナー容器
713…トナー供給部材
714…トナー貯槽
715…トナー量規制部材
716…露光部材
Claims (12)
- 軸芯体と、前記軸芯体の外周上に少なくとも1層の弾性層と、前記弾性層の外周上に樹脂層と、を有する弾性ローラの樹脂層の除去方法であって、
前記弾性ローラの表面に電子線を、加速電圧50kV以上、150kV以下、かつ照射線量300kGy以上、1000kGy以下で照射する工程と、
前記弾性ローラから樹脂層を除去する工程と、
を有することを特徴とする弾性ローラの樹脂層の除去方法。 - 前記弾性ローラの表面に電子線を照射する際の電子線の入射角度が、前記弾性ローラ表面の接線方向に対して0度以上、30度以下であることを特徴とする請求項1に記載の弾性ローラの樹脂層の除去方法。
- 前記弾性ローラの表面への電子線の照射時に、前記弾性ローラを回転させることを特徴とする請求項1又は2に記載の弾性ローラの樹脂層の除去方法。
- 前記弾性ローラの表面への電子線の照射時に、前記弾性ローラの温度を110℃以上、150℃以下とすることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の弾性ローラの樹脂層の除去方法。
- 前記弾性ローラは、前記弾性層と樹脂層の熱膨張率の差が5.0%以上であることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の弾性ローラの樹脂層の除去方法。
- 前記弾性ローラは、前記弾性層の熱膨張率が5.0%以上であることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の弾性ローラの樹脂層の除去方法。
- 前記弾性ローラの前記弾性層は、シリコーンゴムを含有することを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の弾性ローラの樹脂層の除去方法。
- 前記弾性ローラが、静電潜像を形成するための感光体に当接配置され前記感光体上に静電潜像を現像してトナー像を形成するために用いられる現像ローラであることを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載の弾性ローラの樹脂層の除去方法。
- 軸芯体と、前記軸芯体の外周上に少なくとも1層の弾性層と、前記弾性層の外周上に樹脂層と、を有する弾性ローラを準備する工程と、
請求項1乃至8の何れか1項に記載の弾性ローラの樹脂層の除去方法により、前記樹脂層を除去する工程と、
樹脂層を除去した前記弾性ローラの外周上に新たに樹脂層を形成する工程と、
を有することを特徴とする弾性ローラの製造方法。 - 請求項9に記載の弾性ローラの製造方法により製造されたことを特徴とする弾性ローラ。
- 回転可能な感光体と、前記感光体に接触させて感光体表面に電荷を供給する帯電部材と、前記感光体に接触させて感光体表面に現像剤を供給する現像部材と、を有する電子写真プロセスカートリッジであって、
前記帯電部材及び現像部材の少なくとも一方の部材が、請求項10に記載の弾性ローラであることを特徴とする電子写真プロセスカートリッジ。 - 回転可能な感光体と、前記感光体に接触させて感光体表面に電荷を供給する帯電部材と、前記感光体表面に画像情報を記録する露光部材と、前記感光体に接触させて感光体表面に現像剤を供給する現像部材と、前記現像剤を転写材に転写する転写部材と、定着部材と、前記定着部材とニップ部を形成すると共にニップ部により転写材を圧接して搬送する加圧部材と、を具備する電子写真画像形成装置であって、
前記帯電部材及び現像部材の少なくとも一方の部材が、請求項10に記載の弾性ローラであることを特徴とする電子写真画像形成装置。
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