JPH11165049A - 超純水中の微粒子捕捉用濾過膜の洗浄方法 - Google Patents

超純水中の微粒子捕捉用濾過膜の洗浄方法

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JPH11165049A
JPH11165049A JP22013898A JP22013898A JPH11165049A JP H11165049 A JPH11165049 A JP H11165049A JP 22013898 A JP22013898 A JP 22013898A JP 22013898 A JP22013898 A JP 22013898A JP H11165049 A JPH11165049 A JP H11165049A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 超純水中に含まれる微粒子数を測定する際に
使用される微粒子捕捉用濾過膜に付着している汚染微粒
子を効果的に除去することができ、したがって微粒子捕
捉時における濾過膜への超純水の通水量の低減、濾過時
間の短縮を図ることができる洗浄方法を提供する。 【解決手段】 濾過膜の洗浄水として超純水に水素ガス
を溶解してなる水素溶解水を用いる。さらに好ましく
は、洗浄水への超音波照射、洗浄水の加温、洗浄
水の加温及び洗浄水への超音波照射、洗浄水のpH調
整、洗浄水のpH調整及び洗浄水への超音波照射、
洗浄水のpH調整及び加温、又は、洗浄水のpH調整
及び加温並びに洗浄水への超音波照射を行う。これらの
場合、洗浄水への超音波照射では波長0.8〜3MHz
の超音波を用いることが好ましい。また、洗浄水の加温
では洗浄水を30〜100℃に加温し、洗浄水のpH調
整ではpHをアルカリ側にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超純水中に含まれ
る微粒子数を測定する際に使用される微粒子捕捉用濾過
膜の洗浄方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体製造、薬品製造等において使用さ
れる超純水には、近年、さらなる水質の向上が要求され
ている。そのため、超純水の水質管理項目の一つである
超純水中の微粒子数に関しても高度な要求がなされてお
り、例えばその要求水質は、0.1μm以上の粒径の微
粒子が超純水1ml当たり1個以下という高レベルの場
合もある。
【0003】超純水製造設備において、目的の水質が維
持されていることを確認することは重要なことである。
前述した超純水中の微粒子の評価方法としては、レーザ
ー散乱や音波を利用したオンライン法の他に、濾過膜で
超純水を濾過したときに該濾過膜上に捕捉される微粒子
を光学顕微鏡や走査型電子顕微鏡を用いて測定する直接
検鏡法がある。
【0004】直接検鏡法では、超純水製造設備の出口
水、一般的には2次純水装置の出口水が流れる配管から
サンプリング配管を分岐して超純水の一部を流し、途中
に配置した微粒子捕捉用濾過膜で一定水量の超純水を濾
過して、該超純水中に含まれる微粒子を捕捉する捕捉操
作と、この微粒子捕捉操作を行った濾過膜について、走
査型電子顕微鏡等による膜表面の撮影、画像処理等を行
って微粒子数を計数する計数操作とを実施する。
【0005】なお、超純水中の微粒子捕捉用濾過膜は、
例えば直径25mm程度の大きさのものであって、走査
型電子顕微鏡等により全膜面を直接観察することは実際
上は困難であることから、通常は、視野を移動させて有
効濾過面積の0.01%前後を実観察し、全有効濾過面
積による捕捉微粒子数は計算で求めるようにしている。
【0006】例として、前記基準である0.1μm以上
の粒径の微粒子が超純水1ml当たり1個以下であるこ
とを直接検鏡法を用いて証明する場合を示す。微粒子捕
捉用濾過膜には、膜の種類、製膜法、計数する微粒子の
基準粒径等にもよるが、新品であっても製膜過程や取り
扱い過程で多数の微粒子が不可避的に付着しており、そ
の膜上の初期付着微粒子数は測定対象を粒径0.1μm
以上の粒子とした場合で105〜106個、粒径0.05
μm以上の粒子とした場合には107〜108個にも及
ぶ。
【0007】そのため、例えば濾過膜に初期付着してい
る汚染微粒子数が106個オーダーであるときに1個/
ml以下の水質を確認する際には、捕捉された微粒子数
が測定精度上有意であると証明するために、捕捉微粒子
が初期汚染微粒子と同数又はそれ以上となる水量を濾過
膜に通水している。また、通水しない濾過膜をブランク
膜としてこのブランク膜上の微粒子数を計測し、通水し
た膜上の微粒子実測値からブランク膜上の微粒子実測値
を差し引いた値を単位通水量当たりの捕捉微粒子数に換
算して評価している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】超純水に対する要求水
質は近時ますます高度になっており、それは超純水中に
含まれる微粒子についても同様で、さらに微細な粒径の
微粒子を測定する必要性が生じている。したがって、か
かる微細な粒径の微粒子を直接検鏡法を用いて評価する
ためには、より孔径の小さい微粒子捕捉用濾過膜を用い
る必要がある。
【0009】孔径の小さい微粒子捕捉用濾過膜を用いる
と、測定範囲が広がり、小さな粒径の微粒子も計測され
るため、初期の汚染微粒子が多く計測される。例えば、
粒径0.05μm以上の初期汚染微粒子数は107〜1
8個であり、この場合超純水中の微粒子を測定するた
めには、捕捉微粒子数が初期汚染微粒子数と同数又はそ
れ以上となる水量を通水しなければならないことから、
108ml=100m3という莫大な通水量が必要とな
り、濾過時間も長時間となる。
【0010】本発明は、前記事情に鑑みてなされたもの
で、超純水中の微粒子捕捉用濾過膜に付着している汚染
微粒子を効果的に除去することができ、したがって微粒
子捕捉時における濾過膜への超純水の通水量の低減、濾
過時間の短縮を図ることができる洗浄方法を提供するこ
とを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成するため、下記(1)〜(8)に示す超純水中の微粒
子捕捉用濾過膜の洗浄方法を提供する。 (1)超純水に水素ガスを溶解してなる水素溶解水によ
り超純水中の微粒子捕捉用濾過膜を洗浄することを特徴
とする超純水中の微粒子捕捉用濾過膜の洗浄方法。 (2)水素溶解水に超音波を照射する(1)の洗浄方
法。 (3)水素溶解水を30〜100℃に加温する(1)の
洗浄方法。 (4)水素溶解水を30〜100℃に加温するととも
に、水素溶解水に超音波を照射する(1)の洗浄方法。 (5)水素溶解水のpHをアルカリ側に調整する(1)
の洗浄方法。 (6)水素溶解水のpHをアルカリ側に調整するととも
に、水素溶解水に超音波を照射する(1)の洗浄方法。 (7)水素溶解水のpHをアルカリ側に調整するととも
に、水素溶解水を30〜100℃に加温する(1)の洗
浄方法。 (8)水素溶解水のpHをアルカリ側に調整し、かつ水
素溶解水を30〜100℃に加温するとともに、水素溶
解水に超音波を照射する(1)の洗浄方法。
【0012】超純水に水素ガスを溶解してなる水素溶解
水(以下単に水素溶解水ということもある)を超純水中
の微粒子捕捉用濾過膜の洗浄水として用いた場合、単な
る超純水や通常の洗浄薬剤(アンモニア水等)を洗浄水
として用いた場合に比べ、優れた汚染微粒子除去効果が
得られる。また、本発明の洗浄方法(2)では洗浄水へ
の超音波照射、(3)では洗浄水の加温、(4)では洗
浄水の加温及び洗浄水への超音波照射、(5)では洗浄
水のpH調整、(6)では洗浄水のpH調整及び洗浄水
への超音波照射、(7)では洗浄水のpH調整及び加
温、(8)では洗浄水のpH調整及び加温並びに洗浄水
への超音波照射を行うので、水素溶解水をそのまま洗浄
水として用いる場合よりも、さらに優れた汚染微粒子除
去効果が得られる。
【0013】以下、本発明につきさらに詳しく説明す
る。本発明の洗浄方法(1)〜(8)では、超純水に水
素ガスを溶解してなる水素溶解水により超純水中の微粒
子捕捉用濾過膜を洗浄する。水素溶解水としては、例え
ば、(イ)水素ガスをバブリングにより超純水に溶解させ
た水素溶解水、(ロ)水素ガスをガス透過膜を介して超純
水に溶解させた水素溶解水、(ハ)水素ガスをエジェクタ
を用いて超純水に溶解させた水素溶解水等を用いること
ができるが、これらに限定されるものではない。この場
合、水素ガスとしては、例えばガスボンベに充填された
水素ガス、水を電気分解して生成させた水素ガス等を用
いることができるが、超純水を電気分解して生成させた
高純度水素ガスを用いることが特に好ましい。
【0014】本発明の洗浄方法(1)〜(8)において
は、水素溶解水として、ORP(酸化還元電位)が−1
00mV以下、特に−700〜−800mVのものを用
いることが、高い汚染微粒子除去効果を得る点で好まし
い。
【0015】また、本発明の洗浄方法(1)〜(8)に
おいて、水素溶解水を得るために水素を溶解する超純水
としては、微粒子含有量が測定対象の超純水と同等又は
それより少ない超純水を用いることが好ましい。
【0016】本発明の洗浄方法(2)では、水素溶解水
で濾過膜を洗浄するに当たり、水素溶解水に超音波を照
射する。この場合、超音波の周波数に限定はないが、周
波数0.8〜3MHzの超音波(以下、メガヘルツ帯の
超音波ということもある)が好ましく、これにより極め
て高い汚染微粒子除去効果を得ることができる。メガヘ
ルツ帯の超音波として、特に好ましいのは、周波数0.
9〜1.5MHzのものである。
【0017】本発明の洗浄方法(3)では、水素溶解水
で濾過膜を洗浄するに当たり、水素溶解水を30〜10
0℃に加温する。水素溶解水の温度が30℃より低い
と、水素溶解水を常温で用いた場合と同等の効果しか得
られない。また、水素溶解水の温度を100℃より高く
しても、著しい効果の増大は期待できず、また洗浄操作
が煩雑になる。水素溶解水のより好ましい加温温度は4
0〜80℃であり、最も好ましい加温温度は40〜60
℃である。
【0018】本発明の洗浄方法(4)では、水素溶解水
で濾過膜を洗浄するに当たり、水素溶解水を30〜10
0℃に加温するとともに、水素溶解水に超音波を照射す
る。水素溶解水の加温温度の詳細については洗浄方法
(3)と同様であり、超音波の詳細については洗浄方法
(2)と同様である。
【0019】本発明の洗浄方法(5)では、水素溶解水
で濾過膜を洗浄するに当たり、水素溶解水のpHをアル
カリ側に調整する。ここで、「水素溶解水のpHをアル
カリ側に調整する」とは、水素溶解水のpHが7より大
きくなるように調整することをいう。水素溶解水のpH
が7以下であると、汚染微粒子の除去効率が低下する。
水素溶解水のより好ましいpHは8〜13、特に9〜1
2である。
【0020】本発明の洗浄方法(6)では、水素溶解水
で濾過膜を洗浄するに当たり、水素溶解水のpHをアル
カリ側に調整するとともに、水素溶解水に超音波を照射
する。水素溶解水のpHの詳細については洗浄方法
(5)と同様であり、超音波の詳細については洗浄方法
(2)と同様である。
【0021】本発明の洗浄方法(7)では、水素溶解水
で濾過膜を洗浄するに当たり、水素溶解水のpHをアル
カリ側に調整するとともに、水素溶解水を30〜100
℃に加温する。水素溶解水のpHの詳細については洗浄
方法(5)と同様であり、水素溶解水の加温温度の詳細
については洗浄方法(3)と同様である。
【0022】本発明の洗浄方法(8)では、水素溶解水
で濾過膜を洗浄するに当たり、水素溶解水のpHをアル
カリ側に調整し、かつ水素溶解水を30〜100℃に加
温するとともに、水素溶解水に超音波を照射する。水素
溶解水のpHの詳細については洗浄方法(5)と同様で
あり、水素溶解水の加温温度の詳細については洗浄方法
(3)と同様であり、超音波の詳細については洗浄方法
(2)と同様である。
【0023】本発明の洗浄方法(1)〜(8)におい
て、前述した各洗浄水を用いて濾過膜を洗浄する際の洗
浄態様に限定はないが、例えば下記又はの洗浄態様
を好適に採用することができる。 洗浄槽内に洗浄水を連続的に注入し、この洗浄水に濾
過膜を浸漬するとともに、洗浄水を洗浄槽から連続的に
オーバーフローさせる態様(オーバーフロー方式)。こ
の場合、膜のみを洗浄水に浸漬して浮遊させるようにし
てもよく、膜ホルダ等の膜保持手段で濾過膜を保持し、
この膜保持手段全体を洗浄水に浸漬するようにしてもよ
い。 膜ホルダ等の膜保持手段で濾過膜を保持し、この濾過
膜の膜面に直接洗浄水を打ち当てて、膜面に洗浄水を連
続して流す方法(打ち当て方式)。
【0024】また、前記又はの洗浄態様において、
水素溶解水に超音波を照射する方法、水素溶解水を加温
する方法、水素溶解水のpHをアルカリ側に調整する方
法としては、例えば下記のものが挙げられるが、これら
に限定されるものではない。
【0025】超音波照射 の洗浄態様においては、洗浄槽に超音波照射手段を設
置し、この超音波照射手段によって洗浄槽内の水素溶解
水に超音波を照射する方法を採ることができる。の洗
浄態様においては、水素溶解水が流れる管の流出部に超
音波照射手段を備えた洗浄水噴射ノズルを連結し、上記
超音波照射手段によって洗浄水噴射ノズル内を流れる水
素溶解水に超音波を照射するとともに、洗浄水噴射ノズ
ルの先端から超音波を付加した水素溶解水を濾過膜の膜
面に直接打ち当てる方法を採ることができる。
【0026】加温 の洗浄態様においては、水素溶解水が流れる管に加温
手段を設置し、この加温手段によって管内を流れる水素
溶解水を所定温度に加温した後、管の流出部から水素溶
解水を洗浄槽に注入する方法を採ることができる。の
洗浄態様においては、上記と同様にして管内を流れる水
素溶解水を所定温度に加温した後、管の流出部から水素
溶解水を濾過膜の膜面に直接打ち当てる方法を採ること
ができる。この場合、管から流出する洗浄水をそのまま
膜面に打ち当てるだけでも効果はあるが、管の流出部に
噴射ノズル等の洗浄水噴射手段を取り付けてもよい。な
お、水素溶解水を加温する場合、超純水に水素ガスを溶
解する前に超純水を加温してもよく、超純水に水素ガス
を溶解した後に水素溶解水を加温してもよい。
【0027】pH調整 の洗浄態様においては、水素溶解水が流れる管にpH
調整手段を設置し、このpH調整手段によって管内を流
れる水素溶解水のpHをアルカリ側に調整した後、管の
流出部から水素溶解水を洗浄槽に注入する方法を採るこ
とができる。の洗浄態様においては、上記と同様にし
て管内を流れる水素溶解水のpHをアルカリ側に調整し
た後、管の流出部から水素溶解水を濾過膜の膜面に直接
打ち当てる方法を採ることができる。この場合、管から
流出する洗浄水をそのまま膜面に打ち当てるだけでも効
果はあるが、管の流出部に噴射ノズル等の洗浄水噴射手
段を取り付けてもよい。なお、水素溶解水のpHを調整
する場合、超純水に水素ガスを溶解する前に超純水のp
Hを調整してもよく、超純水に水素ガスを溶解した後に
水素溶解水のpHを調整してもよい。
【0028】本発明において、洗浄水への超音波照射、
洗浄水の加温及び洗浄水のpH調整の2つ以上を組み合
わせて洗浄を行う場合、前述した超音波照射方法、加温
方法及びpH調整方法を適宜組み合わせればよい。ま
た、加温及びpH調整の順番は適宜設定できる。
【0029】本発明においては、前述した洗浄方法
(1)〜(8)を前述した態様(オーバーフロー方
式)で実施することにより濾過膜の一次洗浄を行った
後、さらに濾過膜の二次洗浄を前述した態様(打ち当
て方式)で実施することによって、濾過膜に付着してい
る汚染微粒子をより効果的に除去することができる。す
なわち、上記一次洗浄によって汚染微粒子の殆どを除去
した後、上記二次洗浄によって残存している微細な微粒
子を除去することにより、極めて優れた微粒子除去効果
を得ることができる。
【0030】また、一次洗浄及び二次洗浄の態様に限定
はないが、超音波照射を行う洗浄方法、すなわち洗浄方
法(2)、(4)、(6)又は(8)においては、の
オーバーフロー方式又は前記超音波照射手段を備えた洗
浄水噴射ノズルを用いての打ち当て方式で一次洗浄を
行った後、超音波照射を行わないこと以外は一次洗浄と
同じ洗浄水を用いて同様にの打ち当て方式で二次洗浄
を行う態様を採用することができる。この場合、二次洗
浄においては、超音波照射手段によって洗浄水噴射ノズ
ル内を流れる洗浄水に超音波を照射せずに、該洗浄水噴
射ノズルから洗浄水を噴射すればよい。洗浄方法
(1)、(3)、(5)又は(7)のように超音波照射
を行わない洗浄方法では、一次洗浄で打ち当て方式を採
用することは膜とホルダとの間の微粒子や膜内部に存在
する微粒子の洗浄が困難であるため好ましくないが、超
音波照射手段を備えた洗浄水噴射ノズルを用い、超音波
を付加した洗浄水によっての打ち当て方式で洗浄を行
った場合、付加した超音波により濾過膜及び該膜に付着
している微粒子に振動が与えられるため、膜内部や膜と
ホルダとの間の微粒子をも洗浄することができ、非常に
効率良く洗浄が行われる。また、一次洗浄から二次洗浄
への操作が簡便であり、作業時の膜汚染のおそれが極め
て低いため好ましい。
【0031】また、超音波照射を行わない洗浄方法、す
なわち洗浄方法(1)、(3)、(5)又は(7)にお
いては、のオーバーフロー方式で一次洗浄を行った
後、一次洗浄と同じ洗浄水を用いての打ち当て方式で
二次洗浄を行う態様を好適に採用することができる。
【0032】前述した打ち当て方式による二次洗浄にお
いては、膜保持手段として、洗浄する濾過膜を使用する
超純水中の微粒子捕集装置の濾過器の濾過膜固定部下部
(後述)を用いることが適当である。このようにする
と、二次洗浄後に濾過膜を動かすことなく直ちに濾過器
に取り付けることができ、濾過膜に微粒子が付着する時
間、すなわち洗浄終了時から濾過器への濾過膜取り付け
時までの時間を短縮することができるので、二次洗浄後
の膜の外部汚染の可能性を低減することができ、濾過膜
の汚染微粒子数を非常に少なくすることができる。
【0033】本発明においては、超純水中の微粒子捕捉
用濾過膜と一緒に、又は、超純水中の微粒子捕捉用濾過
膜に代えて、前述した超純水中の微粒子捕捉用濾過膜の
洗浄方法によって、超純水中の微粒子捕集装置及び該捕
集装置を設置する通水系を構成する部品の内の1個以上
を洗浄することができる。このような部品としては、例
えば、濾過膜を装着する濾過器、超純水通水配管から採
水するためのジョイント、採水した超純水の通水配管等
を挙げることができる。このような部品を洗浄すること
で、本来超純水に含まれていたものでない部品付着の微
粒子が濾過膜に捕捉され、その結果測定誤差が生じるこ
とを効果的に防止することができる。
【0034】
【発明の実施の形態】[第1実施形態例]図1は、本発
明を実施するための洗浄装置の一例を示すフロー図であ
る。図1において、1は洗浄対象である超純水中の微粒
子捕捉用濾過膜であり、本例の洗浄装置においては、濾
過膜1をバッチ式洗浄槽2内の洗浄水に浸漬した状態と
し、洗浄水を供給しながらオーバーフローさせる方法で
濾過膜1の洗浄を行う。
【0035】図1において、4は従来の一般的な構成の
超純水製造装置を示す。この超純水製造装置4は、二次
純水(超純水)製造系の出口(超純水送出口)から一次
純水製造系と二次純水製造系との間の一次純水タンクに
戻すように循環系41が配管されているとともに、その
循環系41の途中でユースポイントに超純水を給水する
分岐配管(図示せず)が設けられている。
【0036】本例の洗浄装置では、上記循環系41の途
中に配管43を分岐接続するとともに、この配管43に
さらに三方弁33により配管44及び45を分岐接続す
ることにより、超純水電解装置5及びガス溶解槽75に
超純水を給水するようにしてある。そして、超純水電解
装置5で得られた水素ガスをガス溶解槽75で超純水に
溶解することにより、超純水に水素ガスを溶解してなる
水素溶解水が得られるようにしてある。図中54は、上
記配管44を2つに分岐して超純水電解装置5のカソー
ド室51、アノード室52にそれぞれ超純水を供給する
ように接続された配管のうちのカソード室51への供給
配管である。
【0037】超純水電解装置5では、配管44を通って
該装置5内に導入された超純水が電気分解され、カソー
ド室51で生成した高純度水素ガスは、水素ガス供給管
57によりガス溶解槽75に送られる。ガス溶解槽75
にはガス透過膜76が設けられ、配管45からガス溶解
槽75に供給される超純水に、ガス透過膜76を介して
超純水電解装置5から供給される水素ガスが溶解され、
水素溶解水が生成される。この水素溶解水は、配管55
を介して洗浄槽2に供給される。図1において58は気
液分離装置、59は電気分解した後の超純水を排出する
排出管、56は電解装置5のアノード室52で生成した
高純度オゾンガスの流出管、102は水素ガス排出管を
示す。なお、水素ガスの場合と同様にオゾンガスの流出
管56にガス溶解槽を接続し、このガス溶解槽で超純水
にオゾンガスを溶解することにより、超純水にオゾンガ
スを溶解してなるオゾン溶解水を得ることもできる。
【0038】本例の洗浄装置においては、配管45に該
配管45を流れる超純水を所定温度に加温する加温手段
61が設けられている。また、本例の洗浄装置において
は、配管45を流れる超純水のpHをアルカリ側に調整
するpH調整手段62が設置されている。このpH調整
手段62は、アンモニア水貯槽64からポンプ65によ
り供給管66を介して配管45を流れる超純水にアンモ
ニア水を注入するものである。
【0039】さらに、本例の洗浄装置においては、超音
波発振装置(図示せず)を備えた超音波照射槽67内に
洗浄槽2が設置されており、この超音波照射槽67によ
って洗浄槽2内の洗浄水に超音波を照射できるようにな
っている。この場合、洗浄水は洗浄槽2から超音波照射
槽67にオーバーフローする。なお、超音波照射を行わ
ない場合は、もちろん超音波照射槽67は不要である。
【0040】なお、図中70は、水素溶解水を洗浄槽2
に供給する配管55の途中に設けられた濾過用フィルタ
であり、これは例えば前述したpH調整手段62からの
微粒子混入等を考慮して、これを除去するために設けら
れている。
【0041】本例の洗浄装置を用いて本発明の洗浄方法
(1)〜(8)を実施する場合、下記のように行う。洗浄方法(1) 配管43、45を介して超純水をガス溶解槽75に導入
し、得られた水素溶解水を配管55を介して洗浄槽2内
に連続的に注入してオーバーフローさせる。そして、洗
浄槽2内の水素溶解水に濾過膜1を浸漬する。
【0042】洗浄方法(2) 上記洗浄方法(1)において、超音波照射槽67によっ
て洗浄槽2内の水素溶解水に超音波を照射する。
【0043】洗浄方法(3) 加温手段61によって配管45を流れる超純水を所定温
度に加温した後、この超純水をガス溶解槽75に導入
し、得られた水素溶解水を配管55を介して洗浄槽2内
に連続的に注入してオーバーフローさせる。そして、洗
浄槽2内の水素溶解水に濾過膜1を浸漬する。
【0044】洗浄方法(4) 上記洗浄方法(3)において、超音波照射槽67によっ
て洗浄槽2内の水素溶解水に超音波を照射する。
【0045】洗浄方法(5) 配管43、45を介して超純水をガス溶解槽75に導入
する。このとき、pH調整手段62によって配管45を
流れる超純水のpHをアルカリ側に調整する。さらに、
得られたアルカリ性の水素溶解水を配管55を介して洗
浄槽2内に連続的に注入してオーバーフローさせる。そ
して、洗浄槽2内の水素溶解水に濾過膜1を浸漬する。
【0046】洗浄方法(6) 上記洗浄方法(5)において、超音波照射槽67によっ
て洗浄槽2内の水素溶解水に超音波を照射する。
【0047】洗浄方法(7) 加温手段61によって配管45を流れる超純水を所定温
度に加温した後、この超純水をガス溶解槽75に導入す
る。このとき、pH調整手段62によって配管45を流
れる超純水のpHをアルカリ側に調整する。さらに、得
られたアルカリ性の水素溶解水を配管55を介して洗浄
槽2内に連続的に注入してオーバーフローさせる。そし
て、洗浄槽2内の水素溶解水に濾過膜1を浸漬する。
【0048】洗浄方法(8) 上記洗浄方法(7)において、超音波照射槽67によっ
て洗浄槽2内の水素溶解水に超音波を照射する。
【0049】[第2実施形態例]図2は、本発明を実施
するための洗浄装置の他の例を示すフロー図である。図
2において、1は洗浄対象である超純水中の微粒子捕捉
用濾過膜であり、この濾過膜1は膜ホルダ等の膜保持手
段81に水平に保持されている。また、本例の洗浄装置
では、配管55の流出部に超音波照射手段を備えた洗浄
水噴射ノズル82が連結されており、上記超音波照射手
段によって洗浄水噴射ノズル82内を流れる洗浄水に超
音波を照射するとともに、洗浄水噴射ノズル82の先端
から超音波を付加した洗浄水を噴射して濾過膜1の膜面
に打ち当てることができるようになっている。なお、本
例の装置は、上記の点以外は第1実施形態例の装置と同
じであるため、図2において、図1の装置と同一構成の
部分には、同一参照符号を付してその説明を省略する。
【0050】本例の洗浄装置を用いて本発明の洗浄方法
(1)〜(8)を実施する場合、下記のように行う。洗浄方法(1) 配管43、45を介して超純水をガス溶解槽75に導入
し、得られた水素溶解水を配管55から洗浄水噴射ノズ
ル82に流す。そして、超音波照射手段によって洗浄水
噴射ノズル82内を流れる水素溶解水に超音波を照射せ
ずに、洗浄水噴射ノズル82の先端から水素溶解水を噴
射して濾過膜1の膜面に打ち当てる。また、洗浄水噴射
ノズル82を介さずに水素溶解水を配管55から直接濾
過膜1の膜面に打ち当ててもよい。
【0051】洗浄方法(2) 上記洗浄方法(1)において、超音波照射手段によって
洗浄水噴射ノズル82内を流れる洗浄水に超音波を照射
する。
【0052】洗浄方法(3) 加温手段61によって配管45を流れる超純水を所定温
度に加温した後、この超純水をガス溶解槽75に導入
し、得られた水素溶解水を配管55から洗浄水噴射ノズ
ル82に流す。そして、超音波照射手段によって洗浄水
噴射ノズル82内を流れる水素溶解水に超音波を照射せ
ずに、洗浄水噴射ノズル82の先端から水素溶解水を噴
射して濾過膜1の膜面に打ち当てる。また、洗浄水噴射
ノズル82を介さずに水素溶解水を配管55から直接濾
過膜1の膜面に打ち当ててもよい。
【0053】洗浄方法(4) 上記洗浄方法(3)において、超音波照射手段によって
洗浄水噴射ノズル82内を流れる洗浄水に超音波を照射
する。
【0054】洗浄方法(5) 配管43、45を介して超純水をガス溶解槽75に導入
する。このとき、pH調整手段62によって配管45を
流れる超純水のpHをアルカリ側に調整する。さらに、
得られたアルカリ性の水素溶解水を配管55から洗浄水
噴射ノズル82に流す。そして、超音波照射手段によっ
て洗浄水噴射ノズル82内を流れる水素溶解水に超音波
を照射せずに、洗浄水噴射ノズル82の先端から水素溶
解水を噴射して濾過膜1の膜面に打ち当てる。また、洗
浄水噴射ノズル82を介さずに水素溶解水を配管55か
ら直接濾過膜1の膜面に打ち当ててもよい。
【0055】洗浄方法(6) 上記洗浄方法(5)において、超音波照射手段によって
洗浄水噴射ノズル82内を流れる洗浄水に超音波を照射
する。
【0056】洗浄方法(7) 加温手段61によって配管45を流れる超純水を所定温
度に加温した後、この超純水をガス溶解槽75に導入す
る。このとき、pH調整手段62によって配管45を流
れる超純水のpHをアルカリ側に調整する。さらに、得
られたアルカリ性の水素溶解水を配管55から洗浄水噴
射ノズル82に流す。そして、超音波照射手段によって
洗浄水噴射ノズル82内を流れる水素溶解水に超音波を
照射せずに、洗浄水噴射ノズル82の先端から水素溶解
水を噴射して濾過膜1の膜面に打ち当てる。また、洗浄
水噴射ノズル82を介さずに水素溶解水を配管55から
直接濾過膜1の膜面に打ち当ててもよい。
【0057】洗浄方法(8) 上記洗浄方法(7)において、超音波照射手段によって
洗浄水噴射ノズル82内を流れる洗浄水に超音波を照射
する。
【0058】なお、第1実施形態例、第2実施形態例の
装置を用いて前述した一次洗浄、二次洗浄を行う場合、
超音波照射を行う洗浄方法、すなわち洗浄方法(2)、
(4)、(6)又は(8)においては、第1実施形態例
の装置により前記のようにしてオーバーフロー方式の超
音波洗浄を行うか、第2実施形態例の装置により前記の
ようにして打ち当て方式の超音波洗浄を行った後、同じ
く第2実施形態例の装置により洗浄水に超音波を照射せ
ずに一次洗浄と同じ洗浄水を用いて打ち当て方式の洗浄
を行う態様を好適に採用することができる。また、超音
波照射を行わない洗浄方法、すなわち洗浄方法(1)、
(3)、(5)又は(7)においては、第1実施形態例
の装置により前記のようにしてオーバーフロー方式の洗
浄を行った後、第2実施形態例の装置により一次洗浄と
同じ洗浄水を用いて打ち当て方式の洗浄を行う態様を好
適に採用することができる。この場合、第1実施形態
例、第2実施形態例の装置の切替は、配管55の流出部
への洗浄水噴射ノズル82の着脱等によって簡単に行う
ことができる。
【0059】上記二次洗浄においては、膜保持手段とし
て、洗浄する濾過膜を使用する超純水中の微粒子捕集装
置の濾過器の濾過膜固定部下部を用いることが適当であ
る。すなわち、図3は微粒子捕集装置の濾過器の一例を
示す。図3において、91はアッセンブリリング、92
はキャップ、93は上側サポートグリッド、94はフラ
ットガスケット、95は濾過膜、96は下側サポートグ
リッド、97はO−リング、98はベース(下台)を示
す。O−リング97及びフラットガスケット94はキャ
ップ92とベース98との間をシールするもので、濾過
器によってはO−リングが濾過膜95の上側に配置され
ていることもある。濾過膜固定部下部とは、超純水中の
微粒子捕集装置の濾過器において、濾過膜の下側に配さ
れて濾過膜を固定する部分をいう。図3の例では、下側
サポートグリッド96、O−リング97及びベース98
が濾過膜固定部下部99を構成している。なお、O−リ
ングが濾過膜95の上側に配置されている場合は、O−
リングは濾過膜固定部下部に含まれない。二次洗浄にお
いて膜保持手段として上述した濾過膜固定部下部を用い
ると、洗浄後に直ちに濾過膜を微粒子捕集装置に設置で
きるので、二次洗浄後の膜の外部汚染の可能性を低減す
ることができる。
【0060】
【実施例】下記実験1〜5を行った。この場合、下記に
示す超純水中の微粒子捕捉用濾過膜の洗浄を下記洗浄水
を用いて行い、洗浄後の膜上の微粒子数を下記測定装置
を用いてJIS−K0554(超純水中の微粒子測定方
法)により測定した。濾過膜 アノポアメンブレン(ワットマンジャパン(株)製) 孔径0.02μm、有効濾過面積283mm2 走査型電子顕微鏡 S−4000((株)日立製作所製)、加速電圧10K
超音波発振装置 ・PULSEJET W−357P−25(本多電子
(株)製) ・ハイメガソニック CA−68S−61((株)カイ
ジョー製)加温装置 フッ素樹脂製薬液ヒーターECE−190型((株)セ
ラ製)洗浄水 超純水 超純水に水素ガスを溶解した水素溶解水 50℃の水素溶解水(加温水素溶解水) アンモニアを添加してpHを10にした超純水(アル
カリ性超純水) アンモニアを添加してpHを10にした水素溶解水
(アルカリ性水素溶解水) 50℃のアルカリ性水素溶解水(加温アルカリ性水素
溶解水)
【0061】[実験1]実験1では、一次洗浄及び二次
洗浄を行うことの効果を調べた。まず、一次洗浄とし
て、フッ素樹脂製ビーカ内に洗浄水を連続的に注入し、
洗浄水内に膜を浮遊させつつ、30分間オーバーフロー
方式の洗浄を行った。その後、二次洗浄として、ホルダ
に濾過膜をその微粒子捕捉面を上にして装着し、膜の微
粒子捕捉面に洗浄水を打ち当てる方式の洗浄を30分間
行った。一次洗浄と二次洗浄は同じ洗浄水を用いて行っ
た。二次洗浄時のホルダとしては、超純水中の微粒子捕
集装置の濾過膜ホルダ(濾過器)の濾過膜固定部下部を
用いた。
【0062】洗浄水としては、超純水、水素溶解水、加
温水素溶解水、アルカリ性超純水、アルカリ性水素溶解
水、加温アルカリ性水素溶解水の6種を用いた。一次洗
浄単独の場合と、一次洗浄及び二次洗浄を行った場合と
を比較した結果を表1に示す。
【0063】
【表1】
【0064】表1より、同じ洗浄水を用いた場合、一次
洗浄単独よりも、一次洗浄と二次洗浄とを組み合わせた
方が洗浄効果が増大する事がわかる。すなわち、大部分
の汚染微粒子は一次洗浄によって除去され、残存する微
細な微粒子は二次洗浄によって除去されるものである。
【0065】[実験2]実験2では、洗浄水の洗浄力を
調べた。この場合、実験1と同様にして30分間オーバ
ーフロー方式の洗浄を行った後、二次洗浄として微粒子
捕集装置の濾過膜ホルダの濾過膜固定部下部に濾過膜を
装着し、膜面に洗浄水を打ち当てる方式の洗浄を30分
間行った。一次洗浄と二次洗浄は同じ洗浄水を用いて行
った。洗浄水としては、超純水、水素溶解水、アルカリ
性超純水、アルカリ性水素溶解水の4種を用いた。結果
を表2に示す。
【0066】
【表2】
【0067】表2に示すように、超純水やアルカリ性超
純水と比較して、水素溶解水、アルカリ性水素溶解水の
洗浄効果は顕著に増大し、特にアルカリ性水素溶解水
は、超純水の約20倍、水素溶解水の約6.5倍の洗浄
力を持つことがわかった。
【0068】[実験3]実験3では、洗浄水に超音波を
照射してオーバーフロー方式及び打ち当て方式で一次洗
浄を行うことの効果を調べた。オーバーフロー方式によ
る一次洗浄では、超音波照射手段を備えた石英製の洗浄
槽に膜を浮遊させ、洗浄水に周波数0.95MHzの超
音波を照射して3分間洗浄を行った(超音波照射オーバ
ーフロー方式)。また、打ち当て方式による一次洗浄で
は、微粒子捕集装置の濾過膜ホルダの濾過膜固定部下部
に濾過膜をその微粒子捕捉面を上にして装着するととも
に、洗浄水が流れる管の流出部に超音波照射手段を備え
た洗浄水噴射ノズルを連結した。そして、上記超音波照
射手段によって洗浄水噴射ノズル内を流れる洗浄水に超
音波を照射するとともに、洗浄水噴射ノズルの先端から
超音波を付加した洗浄水を噴射して濾過膜の膜面に打ち
当てる洗浄(超音波照射打ち当て方式)を3分間行っ
た。超音波の周波数は1.5MHzとした。2次洗浄と
しては、一次洗浄がどちらの方式の場合も、超音波照射
手段によって洗浄水噴射ノズル内を流れる水素溶解水に
超音波を照射せずに、洗浄水噴射ノズルの先端から洗浄
水を噴射して濾過膜の膜面に打ち当てる洗浄(打ち当て
方式)を30分間行った。
【0069】洗浄水としては、超純水、水素溶解水、ア
ルカリ性水素溶解水の3種を用いた。実験2で行った一
次洗浄が超音波を照射しない場合(オーバーフロー方
式)と、実験3で行った一次洗浄が超音波を照射した場
合(超音波照射オーバーフロー方式及び超音波照射打ち
当て方式)とを比較した結果を表3に示す。
【0070】
【表3】
【0071】表3に示すように、オーバーフロー方式に
よる一次洗浄では、洗浄水に超音波を照射しない場合
(オーバーフロー方式)と、超音波を照射した場合(超
音波照射オーバーフロー方式)とを比較すると、超音波
を照射しない場合の所要時間が30分間であるのに対
し、超音波を照射した場合は3分間で十分であるため所
要時間が大幅に短縮される上、超音波を照射した場合の
洗浄効果が顕著に増大することが分かった。特に、超純
水に超音波を照射した場合は、照射しない場合に較べて
洗浄力が50倍に増大するものであった。また、一次洗
浄において洗浄水に超音波を照射しない場合(オーバー
フロー方式)と、打ち当て方式で超音波を照射した場合
(超音波照射打ち当て方式)とでは、ほぼ同等の洗浄効
果が得られる。しかし、超音波を照射しないオーバーフ
ロー方式の所要時間が30分間であるのに対し、超音波
照射打ち当て方式は3分間で同等の効果が得られるの
で、超音波照射打ち当て方式を用いると、超音波を照射
しないオーバーフロー方式に較べて一次洗浄に要する時
間が1/10程度に短縮されることが分かった。
【0072】[実験4]実験4では、洗浄水を加温する
ことの効果について検討した。この場合、実験1と同様
にして30分間オーバーフロー方式の洗浄を行った後、
二次洗浄として微粒子捕集装置の濾過膜ホルダの濾過膜
固定部下部に濾過膜を装着し、膜面に洗浄水を打ち当て
る方式の洗浄を30分間行った。一次洗浄と二次洗浄は
同じ洗浄水を用いて行った。
【0073】洗浄水としては、超純水、水素溶解水、ア
ルカリ性水素溶解水の3種を用い、これらを一次洗浄、
二次洗浄共に、常温状態(20℃)又は加温状態(50
℃)で使用した。結果を表4に示す。
【0074】
【表4】
【0075】表4より、同じ洗浄水を用いた場合、加温
することにより洗浄効果が顕著に増大する事がわかる。
例えば、アルカリ性水素溶解水では、常温時と比較する
と約2〜3倍洗浄効果が上がり、超純水常温洗浄と比較
すると約40〜45倍の洗浄効果が認められる。また、
超純水加温法でも水素溶解水常温法よりも効果がある。
さらに、水素溶解水製造には特別な装置が必要であるの
に対し、加温するためには洗浄水出口の上流側に加温装
置を取り付けるだけよいので、加温法には装置構成、操
作が簡易になるというメリットもある。
【0076】[実験5]実験3で用いた超音波照射オー
バーフロー方式及び超音波照射打ち当て方式による洗浄
と、実験4で用いた加温洗浄とを併用して検討した。こ
の場合、一次洗浄及び2次洗浄としては、実験3と同様
にして、超音波照射オーバーフロー方式又は超音波照射
打ち当て方式の洗浄を3分間行った後、超音波照射手段
によって水素溶解水に超音波を照射せずに、打ち当て方
式の洗浄を30分間行った。
【0077】洗浄水としては、超純水、水素溶解水、ア
ルカリ性水素溶解水の3種を用い、これらを一次洗浄、
二次洗浄共に、常温状態(20℃)又は加温状態(50
℃)で使用した。結果を表5に示す。
【0078】
【表5】
【0079】表5より、超音波照射洗浄及び加温洗浄を
各々単独で用いるよりも、両者を併用した方が洗浄効果
が向上することがわかる。例えば、アルカリ性水素溶解
水を用い、超音波照射オーバーフロー及び加温を併用す
ることにより得られる洗浄効果は、超純水常温洗浄の約
102倍であった。また、アルカリ性水素溶解水では、
加温洗浄のみ行ったときの洗浄力と、超音波照射打ち当
て及び加温を併用したときの洗浄力とはほぼ同等であっ
たが、加温洗浄のみの場合は所要時間が約1時間である
のに対し、超音波照射打ち当て及び加温を併用した場合
は1/2の約30分間で同じ成果が得られた。
【0080】以上のように、実験例1〜4より、下記の
ことがわかる。 ・超純水と比較すると、水素溶解水の方が洗浄効果が大
きい。また、pHをアルカリ側に調整したアルカリ性水
素溶解水は、pHを調整しない水素溶解水よりさらに洗
浄効果が高い。・超音波照射オーバーフロー洗浄は、超
音波を照射しない場合と比較して洗浄効果が極めて高
く、しかも洗浄時間を大幅に短縮することができる。ま
た、超音波照射打ち当て洗浄は、超音波を照射しない場
合と比較して洗浄効果はほぼ同等であるが、洗浄時間の
短縮という意味ではかなり大きなメリットがあり、さら
に一次洗浄を超音波照射打ち当て方式で行うことによ
り、一次洗浄から二次洗浄への操作を極めて簡便にする
ことができ、洗浄作業時の膜の外部汚染の可能性を極め
て低くすることができる。 ・加温洗浄は、超純水、水素溶解水、アルカリ性水素溶
解水のいずれでも効果的である。 ・加温洗浄、超音波照射打ち当て方式の洗浄を組み合わ
せた場合、超純水、水素溶解水、アルカリ性水素溶解水
のいずれでも効果的である。また、アルカリ性水素溶解
水においては、加温洗浄単独の場合と同等の洗浄力であ
ったが、洗浄時間の短縮という意味では効果が大きい。
【0081】
【発明の効果】本発明によれば、超純水中の微粒子捕捉
用濾過膜に付着している汚染微粒子を効果的に除去する
ことができ、したがって微粒子捕捉時における濾過膜へ
の超純水の通水量の低減、濾過時間の短縮を図ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施するための洗浄装置の一例を示す
フロー図である。
【図2】本発明を実施するための洗浄装置の他の例を示
すフロー図である。
【図3】超純水中の微粒子捕集装置の濾過器を示す分解
斜視図である。
【符号の説明】
1 超純水中の微粒子捕捉用濾過膜 2 洗浄槽 4 超純水製造装置 5 超純水電解装置 61 加温手段 62 pH調整手段 67 超音波照射手段 75 ガス溶解槽 76 ガス透過膜 81 膜保持手段 82 超音波照射手段を備えた洗浄水噴射ノズル

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】超純水に水素ガスを溶解してなる水素溶解
    水により超純水中の微粒子捕捉用濾過膜を洗浄すること
    を特徴とする超純水中の微粒子捕捉用濾過膜の洗浄方
    法。
  2. 【請求項2】水素溶解水に超音波を照射する請求項1に
    記載の洗浄方法。
  3. 【請求項3】水素溶解水を30〜100℃に加温する請
    求項1に記載の洗浄方法。
  4. 【請求項4】水素溶解水を30〜100℃に加温すると
    ともに、水素溶解水に超音波を照射する請求項1に記載
    の洗浄方法。
  5. 【請求項5】水素溶解水のpHをアルカリ側に調整する
    請求項1に記載の洗浄方法。
  6. 【請求項6】水素溶解水のpHをアルカリ側に調整する
    とともに、水素溶解水に超音波を照射する請求項1に記
    載の洗浄方法。
  7. 【請求項7】水素溶解水のpHをアルカリ側に調整する
    とともに、水素溶解水を30〜100℃に加温する請求
    項1に記載の洗浄方法。
  8. 【請求項8】水素溶解水のpHをアルカリ側に調整し、
    かつ水素溶解水を30〜100℃に加温するとともに、
    水素溶解水に超音波を照射する請求項1に記載の洗浄方
    法。
  9. 【請求項9】水素溶解水が流れる管の流出部に超音波照
    射手段を備えた洗浄水噴射ノズルを連結し、前記超音波
    照射手段によって洗浄水噴射ノズル内を流れる水素溶解
    水に超音波を照射するとともに、洗浄水噴射ノズルの先
    端から超音波を付加した水素溶解水を濾過膜の膜面に打
    ち当てることにより濾過膜を洗浄する請求項2、4、6
    又は8に記載の洗浄方法。
  10. 【請求項10】周波数0.8MHz〜3MHzの超音波
    を照射する請求項2、4、6、8又は9に記載の洗浄方
    法。
  11. 【請求項11】請求項1〜10のいずれか1項に記載の
    洗浄方法による濾過膜の一次洗浄と、膜保持手段で濾過
    膜を保持し、この濾過膜の膜面に洗浄水を打ち当てるこ
    とによる濾過膜の二次洗浄とを順次行うことを特徴とす
    る超純水中の微粒子捕捉用濾過膜の洗浄方法。
  12. 【請求項12】洗浄槽内に水素溶解水を連続的に注入
    し、この水素溶解水に濾過膜を浸漬するとともに、水素
    溶解水を洗浄槽から連続的にオーバーフローさせること
    により、請求項1〜8のいずれか1項に記載の洗浄方法
    によって一次洗浄を行い、さらに一次洗浄と同じ洗浄水
    を用いて二次洗浄を行う請求項11に記載の洗浄方法。
  13. 【請求項13】水素溶解水が流れる管の流出部に超音波
    照射手段を備えた洗浄水噴射ノズルを連結し、前記超音
    波照射手段によって洗浄水噴射ノズル内を流れる水素溶
    解水に超音波を照射するとともに、洗浄水噴射ノズルの
    先端から超音波を付加した水素溶解水を濾過膜の膜面に
    打ち当てることにより、請求項2、4、6、8又は10
    に記載の洗浄方法によって一次洗浄を行い、さらに超音
    波照射を行わないこと以外は一次洗浄と同じ洗浄水を用
    いて二次洗浄を行う請求項11に記載の洗浄方法。
  14. 【請求項14】二次洗浄において、膜保持手段として、
    洗浄する濾過膜を使用する超純水中の微粒子捕集装置の
    濾過器の濾過膜固定部下部を用いる請求項11〜13の
    いずれか1項に記載の洗浄方法。
  15. 【請求項15】超純水中の微粒子捕捉用濾過膜の洗浄に
    代えて、超純水中の微粒子捕集装置及び該捕集装置を設
    置する通水系を構成する部品の内の1個以上を洗浄する
    請求項1〜14のいずれか1項に記載の洗浄方法。
  16. 【請求項16】超純水中の微粒子捕集装置及び該捕集装
    置を設置する通水系を構成する部品の内の1個以上の洗
    浄と一緒に超純水中の微粒子捕捉用濾過膜の洗浄を行う
    請求項15の記載の洗浄方法。
  17. 【請求項17】水素溶解水のORPが−100mV以下
    である請求項1〜16のいずれか1項に記載の洗浄方
    法。
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US6776172B2 (en) 2000-08-10 2004-08-17 Kurita Water Industries Ltd. Method of cleaning ultrapure water supply system
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WO2018163706A1 (ja) * 2017-03-09 2018-09-13 オルガノ株式会社 中空糸膜装置の洗浄方法、限外ろ過膜装置、超純水製造装置及び中空糸膜装置の洗浄装置
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