JPH11162479A - 固体高分子電解質型燃料電池 - Google Patents

固体高分子電解質型燃料電池

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JPH11162479A
JPH11162479A JP9332129A JP33212997A JPH11162479A JP H11162479 A JPH11162479 A JP H11162479A JP 9332129 A JP9332129 A JP 9332129A JP 33212997 A JP33212997 A JP 33212997A JP H11162479 A JPH11162479 A JP H11162479A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】形状安定性、気密性に優れ、安定な導電性能を
維持でき、成形加工が容易な低コストのセパレータが使
用されている固体高分子電解質型燃料電池の提供。 【解決手段】ステンレス鋼、または、アルミニウムとチ
タンから選ばれる1種以上を80重量%以上含む金属、
からなる基体表面に抵抗率3×10-4Ω・cm以下であ
る導電性セラミックスを分散して含む金属皮膜が形成さ
れているセパレータを使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固体高分子電解質
型燃料電池に関する。
【0002】
【従来の技術】固体高分子電解質型の水素−酸素燃料電
池は、その出力特性が優れることから、自動車への適用
などが期待されている。上記燃料電池の実用化に向け、
燃料利用率および空気利用率の高い運転条件でも高いエ
ネルギー効率、高出力密度が長期間安定に得られる燃料
電池セルの開発が要求されている。
【0003】固体高分子電解質型燃料電池は、一般に、
発電用電極の対向面間に電解質を接合した複数の接合体
と、対をなす発電用電極に燃料および酸化剤を供給する
ための流体通路を形成する複数のセパレータとを交互に
配置し、これら全体を締付けて一体化した構成となって
いる。上記セパレータは複数の単電池を積層する場合の
燃料極のガスと空気極のガスの混合を防止するための単
電池間の仕切り板として用いられる。
【0004】したがって、セパレータには、ガス透過性
が小さいこと、軽量であること、燃料電池を動作させる
室温から150℃近傍までの温度範囲で、水蒸気雰囲気
中に曝された場合の耐食性および耐酸化性に優れ長期間
安定に良好な導電性を有すること、機械加工できること
などの特性が要求される。
【0005】従来のセパレータ材料としては人造黒鉛、
ガラス状炭素などの炭素系材料が知られているが、炭素
系材料は靭性に乏しく脆いため、機械的衝撃、振動、圧
縮応力以外の応力が存在する条件下でセパレータとして
使用した場合、以下のような問題が生じる。
【0006】すなわち、セパレータ自体が破壊されて形
状を維持できない、亀裂が生じ気密性を維持できない、
機械的な成形加工が金属材料に比べて困難で加工コスト
が高い、リサイクルしにくい、セパレータを原料から製
造する際に要するエネルギー消費量が大きいなどの問題
である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、機械的衝
撃、振動または圧縮応力以外の応力が存在する場合にも
形状および気密性を維持し、成形加工しやすく、燃料電
池を動作させる室温から150℃近傍までの温度範囲で
水蒸気雰囲気中に曝されても初期の良好な導電性能を維
持し、低コストで工業的に実用性があり、軽量のセパレ
ータが使用されている固体高分子電解質型燃料電池を提
供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、ステンレス
鋼、または、アルミニウムとチタンとから選ばれる1種
以上を80重量%以上含む金属、からなる基体の表面
に、導電性セラミックスを分散して含む金属皮膜が形成
されているセパレータが使用され、該導電性セラミック
スの抵抗率が3×10-4Ω・cm以下であることを特徴
とする固体高分子電解質型燃料電池を提供する。
【0009】また、本発明は、ステンレス鋼、または、
アルミニウムとチタンとから選ばれる1種以上を80重
量%以上含む金属、からなる基体表面に、希土類元素、
5族元素、6族元素、ジルコニウム、ハフニウム、鉄、
コバルト、ニッケルおよびパラジウムから選ばれる1種
以上の元素のホウ化物、炭化物、窒化物、ケイ化物また
はリン化物であり、抵抗率が3×10-4Ω・cm以下で
ある化合物を含む皮膜が形成されているセパレータが使
用されていることを特徴とする固体高分子電解質型燃料
電池を提供する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の固体高分子電解質型燃料
電池は、典型的には電解質であるイオン交換膜とこの膜
の両面に接合された電極とからなる電極−膜接合体と、
電極に燃料および酸化剤を供給するための流体通路を形
成するセパレータとを交互に配置し、これら全体を締付
けて一体化した構成となっている。上記セパレータは複
数の単電池を積層する場合の燃料極のガスと空気極のガ
スの混合を防止するための単電池間の仕切り板として用
いられている。
【0011】上記電極−膜接合体は、金属触媒を活性炭
などに担持させた担持触媒と撥水剤等との混合物をカー
ボンペーパーに塗布または噴霧して形成されたガス拡散
電極と、イオン交換膜とをホットプレス法で一体化させ
る等の方法で得られる。
【0012】本発明の固体高分子電解質型燃料電池にお
いて、電解質であるイオン交換膜の材質としては、化学
的、電気的安定性の点からスルホン酸基を有するフルオ
ロカーボンイオン交換樹脂が好ましく用いられる。
【0013】本発明におけるセパレータの基体は、ステ
ンレス鋼、または、アルミニウムとチタンとから選ばれ
る1種以上を80重量%以上含む金属からなる。ステン
レス鋼またはアルミニウムとチタンとから選ばれる1種
以上を80重量%以上含む金属は、炭素系材料と比べて
優れた靭性を有することから機械的負荷に対する強度を
大きくできる。
【0014】また、アルミニウムとチタンから選ばれる
1種以上を80重量%以上含む金属は比較的比重が小さ
いため、該金属をセパレータの基体として用いると、燃
料電池全体の軽量化および小型化が図れるので好まし
い。さらに、アルミニウムを80重量%以上含む金属
は、リサイクルの容易さ、機械加工のしやすさ、低コス
トという点からも好ましい。アルミニウムとチタンから
選ばれる1種以上を80重量%以上含む金属としては、
アルミニウム、アルミニウム合金、チタン、チタン合金
が優れている。
【0015】基体がアルミニウム合金またはチタン合金
からなる場合、該合金としては具体的には以下のものが
例示される。すなわち、アルミニウムと、マグネシウ
ム、マンガン、シリコン、銅、ニッケル、リチウム、亜
鉛、鉛、ビスマス、チタン、スズから選ばれる少なくと
も1種との合金が用いられ、例えばジュラルミン、イッ
トリウム合金、シルミン、ヒドロナリウム、アンチコロ
ダールなどが挙げられる。また、チタンと、アルミニウ
ム、鉄、バナジウム、モリブデン、マンガン、ジルコニ
ウム、スズ、シリコン、パラジウム、タンタルから選ば
れる少なくとも1種との合金のような耐食合金が挙げら
れる。
【0016】アルミニウム合金またはチタン合金におい
て、主成分であるアルミニウムもしくはチタンの含有量
は80重量%以上であり、特には90〜98重量%であ
るのが好ましい。上記含有量が80重量%未満である場
合は基体の比重が大きくなるので好ましくない。
【0017】また、セパレータの基体がステンレス鋼か
らなる場合、ステンレス鋼としては、特に限定されず、
オーステナイト系、フェライト系、マルテンサイト系の
いずれも使用できる。耐食性の観点から、特にはオース
テナイト系ステンレス鋼が好ましく用いられる。
【0018】基体の形状としては平板状のものを使用で
き、また、燃料ガスまたは酸化剤ガスの流路である溝を
平板の片側または両側に設けたものを使用できる。
【0019】本発明におけるセパレータとしては、基体
表面に抵抗率が3×10-4Ω・cm以下である導電性セ
ラミックスを分散して含む金属皮膜(以下この皮膜を皮
膜Aと称する)が形成されたものが用いられる。上記抵
抗率は、セパレータの基体として用いられるアルミニウ
ムの抵抗率の100倍を超えないことから、燃料電池全
体の抵抗率を低く抑え、エネルギーを効率良く取り出す
ことができる。上記抵抗率は、特には1×10-4Ω・c
m以下であるのが好ましい。また、上記抵抗率は3×1
-6Ω・cm以上であるのが好ましい。
【0020】導電性セラミックスとしては、燃料電池を
動作させる室温から150℃近傍までの温度範囲で水蒸
気雰囲気中においても耐食性に優れ、安定した抵抗率を
維持できるものが好ましく、金属の窒化物、ホウ化物、
炭化物、ケイ化物、リン化物またはこれらの複合化合物
が好ましく用いられる。
【0021】導電性セラミックスを構成する上記金属と
しては、希土類元素、鉄、ニッケル、コバルト、クロ
ム、ニオブ、タンタル、チタン、ジルコニウム、タング
ステン、モリブデンなどが好ましく用いられる。希土類
元素としては、イットリウム、ランタン、セリウム、サ
マリウムが好ましい。導電性セラミックスとしては、具
体的には、炭化チタン、ホウ化チタン、窒化チタン、ケ
イ化タングステンまたは窒化タンタルが好ましく用いら
れる。導電性セラミックスは単独で用いてもよく、2種
以上を混合して用いてもよい。
【0022】皮膜Aにおいて、導電性セラミックスを分
散させる金属としては、耐食性に優れるものが好まし
く、具体的には白金族元素、金、銀、銅、ニッケル、タ
ングステンから選ばれる1種以上の金属が好ましい。皮
膜A中の導電性セラミックスの含有量は1〜90重量%
が好ましく、特には10〜60重量%であるのが好まし
い。
【0023】また、本発明におけるセパレータとして
は、基体表面に、希土類元素、5族元素(バナジウム、
ニオブ、タンタル)、6族元素(クロム、モリブデン、
タングステン)、ジルコニウム、ハフニウム、鉄、コバ
ルト、ニッケルおよびパラジウムから選ばれる1種以上
の元素のホウ化物、炭化物、窒化物、ケイ化物またはリ
ン化物であり、抵抗率が3×10-4Ω・cm以下である
化合物を含む皮膜(以下この皮膜を皮膜Bと称する)が
形成されたものが用いられる。皮膜Bに含まれる化合物
としては、具体的には窒化タンタル、ケイ化モリブデン
または炭化タンタルなどが好ましい。
【0024】また、皮膜Aまたは皮膜Bの形状を維持し
取り扱いを容易にする、基体表面と接合する、導電性セ
ラミックスの導電性を向上する等の目的で、導電性グラ
ファイトペーストなどの有機系の結合剤、または有機系
と無機系の混合物である銀ペーストや白金ペースト等の
結合剤を皮膜Aまたは皮膜Bを調製する際に添加しても
よい。上記結合剤の好ましい添加量は皮膜Aまたは皮膜
Bの全重量に対し0.5〜20重量%である。
【0025】皮膜Aまたは皮膜Bの厚さは0.1μm〜
1.0mm、特には1μm〜0.1mmであるのが好ま
しい。上記厚さが0.1μmより小さいと、充分な耐食
性を有する連続した被覆層を形成するのが困難になる。
また、上記厚さが1mmより大きいとセパレータの抵抗
率を低く保つことが困難になり、電極−膜接合体とセパ
レータとの積層体の大きさが大きくなるので好ましくな
い。
【0026】例えば、皮膜Aとして抵抗率が低い導電性
セラミックスであるホウ化チタン、ホウ化ジルコニウム
を分散して含む金属皮膜を基体に形成する場合であって
も、セパレータの抵抗率を上げないでセパレータの厚さ
を数mm以内に抑えるためには、前記皮膜の厚さは1m
m以下とするのが好ましい。
【0027】セパレータの厚さは、ある程度の強度を要
する一方、セパレータの構造と大きさからの制約、取り
扱いの容易さ、燃料電池全体としての軽量化、および高
エネルギー密度電源として設計する必要性から0.3〜
10mm、特には0.5〜3.0mmとするのが好まし
い。
【0028】皮膜Aまたは皮膜Bは基体表面の全面また
は一部を被覆し、好ましくは電極と接する面を被覆す
る。基体表面の一部を被覆する場合、被覆層は基体平面
上に帯状、線状、島状、点状などの形状で被覆される。
上記被覆層は規則的に配置してもよく、不規則に配置し
てもよい。また、基体がリブを有する場合、皮膜Aまた
は皮膜Bは少なくともリブの電極に接する面を被覆すれ
ばよい。また、皮膜Aまたは皮膜Bの厚さは均一でもよ
く、不均一でもよい。
【0029】基材表面への、皮膜Aまたは皮膜Bの形成
方法は印刷法、ドクターブレード法、スプレー法、溶射
法、イオンプレーティング法などの厚膜形成法、CVD
法、スパッタ法などのPVD法の薄膜形成法で作製す
る。また、導電性セラミックスを分散剤とし金属を結合
剤としてめっきを行なう分散めっき法によって、導電性
セラミックスを分散して含む金属皮膜を形成することも
できる。上記分散めっき法は簡便であり、導電性セラミ
ックスと基体との熱膨張係数が大きく異なるため、一般
に剥離しやすい膜となる導電性セラミックスを分散して
含む金属皮膜と、基体との密着性を強固にできることか
ら、工業的規模での製造にも好ましく使用できる。
【0030】
【作用】導電性セラミックスは、燃料電池の動作温度範
囲で水蒸気雰囲気中に曝された場合にも、優れた耐食性
を有することから、セパレータが侵食されにくくなり、
燃料電池を長期間安定して動作させることができる。
【0031】弾性変形、塑性変形が可能な靭性に優れ
た、アルミニウムとチタンから選ばれる1種以上を80
重量%以上含む金属、またはステンレス鋼を、セパレー
タの基体とすることにより、該基体は壊れやすい方向か
らの応力がかかった場合も、弾性変形または塑性変形に
より応力が緩和されるために機械的衝撃に耐えうる。
【0032】
【実施例】以下に本発明を実施例(例1、例2、例3、
例4、例5、例6)および比較例(例7、例8)により
説明するが、本発明はこれらに限定されない。
【0033】「例1」固体高分子電解質型燃料電池を構
成するセパレータとして、JIS−H4000で規定さ
れた合金番号A5052のアルミニウム合金(アルミニ
ウム含有量96重量%)を用いて機械加工により作製し
た、図1および図2に示した形状のセパレータ(縦15
0mm×横150mm×厚さ2.2mm)基体の表面
に、導電性セラミックスであるケイ化タングステンの粒
子(結晶粒子径0.1〜5μm、抵抗率1.25×10
-5Ω・cm)を分散したニッケルワット浴を用いて、厚
さ45μmの、ケイ化タングステンを分散して含むニッ
ケルめっき皮膜を形成したものを使用した。前記皮膜中
のケイ化タングステンの含有量は60重量%であった。
なお、図1および図2においてセパレータ基体1の両面
に設けられた溝の幅2は2mm、溝と溝との間隔3は3
mm、溝の深さ4は0.8mmである。
【0034】「例2」固体高分子電解質型燃料電池を構
成するセパレータとして、JIS−H4000で規定さ
れた合金番号A5056のアルミニウム合金(アルミニ
ウム含有量93重量%、縦150mm×横150mm×
厚さ2.5mm)基体の両面に、スパッタ法により導電
性セラミックスである窒化タンタル(抵抗率1.98×
10-4Ω・cm)の厚さ0.3μmの皮膜を形成したも
のを使用した。なお、セパレータの両面に設けられた幾
何学形状は例1と同様である。
【0035】「例3」固体高分子型燃料電池を構成する
セパレータとして、ステンレス鋼であるSUS308か
らなる基体の表面に、導電性セラミックスである窒化ニ
オブの粒子(結晶粒子径0.1〜5μm、抵抗率5.4
×10-5Ω・cm)を分散したニッケルワット浴を用い
て、厚さ15μmの、窒化ニオブを分散して含むニッケ
ルめっき皮膜を形成したものを使用した。前記皮膜中の
窒化ニオブの含有量は50重量%であった。なお、セパ
レータの両面に設けられた溝の幾何学形状は例1と同様
である。
【0036】「例4」固体高分子型燃料電池を構成する
セパレータとして、ステンレス鋼であるSUS316か
らなる縦150mm×横150mm×厚さ2.5mmの
基体の両面に、スパッタ法により導電性セラミックスで
あるケイ化モリブデン(抵抗率2.2×10-5Ω・c
m)の皮膜を厚さ0.3μmとなるように形成した。な
お、セパレータの両面に設けられた溝の幾何学形状は例
1と同様である。
【0037】「例5」固体高分子型燃料電池を構成する
セパレータとして、ステンレス鋼であるSUS304か
らなる縦150mm×横150mm×厚さ1.5mmの
基体の表面に、イオンプレーティング法により導電性セ
ラミックスである炭化タンタル(抵抗率1.0×10-4
Ω・cm)の皮膜が厚さ20μmとなるように形成し
た。なお、セパレータの両面に設けられた溝の幾何学形
状は例1と同様である。
【0038】「例6」固体高分子型燃料電池を構成する
セパレータとして、チタン合金(チタン含有量90重量
%、アルミニウム含有量6重量%、バナジウム含有量4
重量%)を用いて作製した基体の表面に、導電性セラミ
ックスである窒化チタンの粒子(結晶粒子径0.1〜3
μm、抵抗率4.0×10-5Ω・cm)を分散したニッ
ケルワット浴を用いて、厚さ10μmの窒化チタンを分
散して含むニッケルめっき皮膜を形成したものを使用し
た。前記皮膜中の窒化チタンの含有量は55重量%であ
った。なお、セパレータの両面に設けられた溝の幾何学
形状は例1と同様である。
【0039】「例7」固体高分子電解質型燃料電池を構
成するセパレータとして、例2と同じアルミニウム合金
にて例2と同じ形状のセパレータを機械加工により作製
した。
【0040】「例8」固体高分子型燃料電池を構成する
セパレータとして例5と同じSUS304にて例5と同
じ形状のセパレータを機械加工により作製した。
【0041】[評価結果]膜−電極接合体としてパーフ
ルオロカーボンスルホン酸型陽イオン交換膜(旭硝子社
製品名:フレミオン)にガス拡散電極を接合したものを
作成した。例1〜例8で作製したセパレータ20枚と前
記の膜−電極接合体19枚とを交互に配列して固体高分
子電解質型燃料電池を組み立てた。上記燃料電池を15
0℃にて5000時間動作させ、動作前後のセパレータ
の抵抗率より、抵抗率の増加率をもとめた。結果を表1
に示す。
【0042】
【表1】
【0043】
【発明の効果】機械的衝撃、圧縮応力以外の応力が存在
する条件下でセパレータを膜−電極接合体とともに積層
した場合も、形状安定性に優れ、成形加工が容易な、か
つ長期間安定な導電性能を維持でき、低コストで工業的
に実用性のあるセパレータが使用されている固体高分子
電解質型燃料電池を提供しうる。また、セパレータ基体
としてアルミニウムとチタンから選ばれる1種以上を8
0重量%以上含む金属を用いる場合は、上記燃料電池の
軽量化および小型化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】例1で使用したセパレータの形状を示す平面
図。
【図2】図1のA−A断面図。
フロントページの続き (72)発明者 勝田 宏美 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社内 (72)発明者 国狭 康弘 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ステンレス鋼、または、アルミニウムとチ
    タンとから選ばれる1種以上を80重量%以上含む金
    属、からなる基体の表面に、導電性セラミックスを分散
    して含む金属皮膜が形成されているセパレータが使用さ
    れ、該導電性セラミックスの抵抗率が3×10-4Ω・c
    m以下であることを特徴とする固体高分子電解質型燃料
    電池。
  2. 【請求項2】上記導電性セラミックスが、金属のホウ化
    物、炭化物、窒化物、ケイ化物またはリン化物である請
    求項1記載の固体高分子電解質型燃料電池。
  3. 【請求項3】上記導電性セラミックスが炭化チタン、ホ
    ウ化チタン、窒化チタン、ケイ化タングステンまたは窒
    化タンタルである請求項1記載の固体高分子電解質型燃
    料電池。
  4. 【請求項4】金属皮膜が、白金族元素、金、銀、銅、ニ
    ッケルおよびタングステンから選ばれる1種以上の金属
    を含む請求項1、2または3記載の固体高分子電解質型
    燃料電池。
  5. 【請求項5】ステンレス鋼、または、アルミニウムとチ
    タンとから選ばれる1種以上を80重量%以上含む金
    属、からなる基体表面に、希土類元素、5族元素、6族
    元素、ジルコニウム、ハフニウム、鉄、コバルト、ニッ
    ケルおよびパラジウムから選ばれる1種以上の元素のホ
    ウ化物、炭化物、窒化物、ケイ化物またはリン化物であ
    り、抵抗率が3×10-4Ω・cm以下である化合物を含
    む皮膜が形成されているセパレータが使用されているこ
    とを特徴とする固体高分子電解質型燃料電池。
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