JPH11160016A - 距離測定方法及び装置 - Google Patents

距離測定方法及び装置

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Publication number
JPH11160016A
JPH11160016A JP32458097A JP32458097A JPH11160016A JP H11160016 A JPH11160016 A JP H11160016A JP 32458097 A JP32458097 A JP 32458097A JP 32458097 A JP32458097 A JP 32458097A JP H11160016 A JPH11160016 A JP H11160016A
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JP
Japan
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light
distance
reflected
pulse light
measurement
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Application number
JP32458097A
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English (en)
Inventor
Masayuki Torigoe
誠之 鳥越
Shigeru Yagi
茂 八木
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH11160016A publication Critical patent/JPH11160016A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 測定対象物体表面の反射状態に左右されるこ
となく、短い処理時間で測定対象物体までの距離を測定
する。 【解決手段】 第1のパルス光を測定対象物体に照射す
る(104)。この第1のパルス光は測定対象物体で反
射し戻ってきて、空間光変調素子の受光部で受光され
る。次に、第1のパルス光の照射から予め定められた時
間間隔Tで第2のパルス光を空間光変調素子の変調部に
照射し、第2のパルス光の受光タイミングと同期して受
光された反射パルス光の各画素毎の光量を読み出し蓄積
する(108)。ここでの反射パルス光は、時間間隔T
で測定対象物体との間を往復した反射パルス光なので、
(時間間隔T×光の速度)は(測定対象物体の反射部分
までの距離×2)に等しい。そこで、上記反射パルス光
が反射した測定対象物体の反射部分までの距離を、(時
間間隔T×光の速度/2)として求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、測定対象物体まで
の距離を測定する距離測定方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、写真フィルムや固体撮像素子
などの2次元画像受光面の中心を基点として対象との距
離を測定する技術が、オートフォーカス技術として実用
化されている。ところが、この技術は、結像というその
目的から本質的に対象上の1点からの距離を測定するも
のである。
【0003】また、対象に接触して3次元形状を測定し
たり反射鏡を用いて三角測量を行うことにより対象の3
次元形状を測定するいわゆる3次元デジタイザも実用化
されているが、対象の2次元画像を構成する画素に測定
点を対応させるものではない。この他にも対象の3次元
形状を測定する種々の光計測技術(例えば刊行物「Op
lus E」第202号の80〜87ページ及び118
ページ参照)が提案されているが、対象の2次元画像を
構成する画素との距離測定を行うものではない。
【0004】一方、遠方より非接触で対象の3次元形状
あるいは対象表面の複数点の距離を求める光計測技術も
提案されている。例えば、画素間の明度情報に基づく特
徴量を利用して対応点を求める装置(特開昭61−20
0424号公報参照)や2次元画像の輝度からエッジを
求め3次元形状を生成する方法とその装置(特開平5−
181980号公報参照)が開示されている。また、距
離計算のデータ量を減らすため、複数輝点の情報から平
面を認識し対象を連続する平面でとらえる装置(特開平
5−280941号公報参照)や直交する2本のスリッ
ト光で不連続境界線の3次元座標を求める装置(特開平
6−109442号公報参照)が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
光計測技術については、以下のような問題点が指摘され
ている。即ち、2次元画像のみから対象の3次元形状あ
るいは表面の複数点の距離を求める場合、該対象を異な
る方向から撮像した複数の画像を入手し対応点(複数画
像間で対応する点)を決定するが、その際、画像の明る
さや形などを認識するための画像処理を行うのが一般的
であるので、対象表面の反射率や対象の形状などによっ
て画像の明るさや形などが変動し、得られた距離データ
に誤差が生じることがある。また、対象に光を照射しそ
の散乱光の中心位置(輝点)に基づいて対応点を決定す
る場合は、対象を光で走査する必要が生じるため、対象
が動体であるケースには適用困難となる。さらに、いず
れの場合でも測定点の増加に応じて距離の計算時間が増
大するため、距離測定を実時間で実行することが困難と
なる。
【0006】また、他の光計測技術として、特開平2−
197966号公報には、対象を撮像した複数の画像を
逐次、空間光変調素子によって変調し、その変調結果と
対象の特徴パターンとのパターンマッチングを行うこと
で対応点決定を行う装置が示されているが、対象を撮像
した画像の状態に左右される事には変わりない。また、
特開平5−264247号公報には対象に複数の波長の
光を照射して得られる原色のビデオ信号から対象の傾き
を求め3次元形状を推定する方法が開示され、特開平6
−34323号公報には対象からの反射スリット光を分
割し対象との距離を得る装置が開示されているが、これ
らの技術も対象の表面の反射率に影響されるのは同様で
ある。
【0007】さらに、対象との距離を画素ごとに得る方
法として特開平3−139772号公報では、対象にス
ペクトル・パターンを投影し分光感度の異なるセンサで
画像入力を行う際に、スペクトル・パターンをセンサの
ダイナミックレンジが最大になるよう空間的に変調し、
その前後の画像間で演算を行う方法及び装置が提案され
ているが、この技術も反射スペクトルを用いるため、対
象の表面の反射率に影響されるところは同じである。
【0008】本発明は、上記問題点を解消するために成
されたものであり、測定対象物体表面の反射状態に左右
されることなく、短い処理時間で測定対象物体までの距
離を測定することができる距離測定方法及び装置を提供
する事を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の距離測定方法は、第1のパルス光を
測定対象物体に照射し、該第1のパルス光の照射から予
め定められた時間間隔で第2のパルス光を同期検知部に
照射し、前記同期検知部によって、前記第2のパルス光
の受光タイミングと同期して該同期検知部で受光された
前記測定対象物体からの反射パルス光を検知し、検知さ
れた反射パルス光が反射した前記測定対象物体の反射部
分までの距離を、前記時間間隔に対応する距離として求
める、ことを特徴とする。
【0010】また、請求項2記載の距離測定方法では、
請求項1記載の距離測定方法において、前記同期検知部
は、受光した所定光量以上の光を一定光量の光に変換す
る空間光変調素子により構成されたことを特徴とする。
【0011】また、請求項3記載の距離測定装置は、第
1のパルス光を測定対象物体に照射し、該照射から予め
定められた時間間隔で第2のパルス光を照射する照射手
段と、前記照射手段により照射された前記第2のパルス
光を受光し、該受光タイミングと同期して受光された前
記測定対象物体からの反射パルス光を検知する同期検知
手段と、前記同期検知手段により検知された反射パルス
光が反射した前記測定対象物体の反射部分までの距離
を、前記時間間隔に対応する距離として求める距離測定
手段と、を有することを特徴とする。
【0012】また、請求項4記載の距離測定装置は、請
求項3記載の距離測定装置において、前記測定対象物体
に光を照射し、該測定対象物体からの反射光に基づいて
該測定対象物体を撮像する撮像手段と、前記撮像手段に
よる撮像で得られた測定対象物体の2次元画像と前記距
離測定手段により求められた距離とを対応付ける対応付
け手段と、をさらに有することを特徴とする。
【0013】また、請求項5記載の距離測定装置では、
請求項4記載の距離測定装置において、前記撮像手段に
より前記測定対象物体に照射される光の光路と、前記照
射手段により前記測定対象物体に照射される第1のパル
ス光の光路とが、一部共用されていることを特徴とす
る。
【0014】上記請求項1記載の距離測定方法では、ま
ず、第1のパルス光を測定対象物体に照射する。この第
1のパルス光は測定対象物体で反射し戻ってきて、同期
検知部で受光される。
【0015】次に、第1のパルス光の照射から予め定め
られた時間間隔で第2のパルス光を同期検知部に照射
し、同期検知部によって、第2のパルス光の受光タイミ
ングと同期して該同期検知部で受光された測定対象物体
からの反射パルス光を検知する。
【0016】ここで検知された反射パルス光は、第1の
パルス光の照射と第2のパルス光の照射との時間間隔
で、測定対象物体との間を往復した反射パルス光であ
る。よって、(上記時間間隔×光の速度)は(測定対象
物体の反射部分までの距離×2)に等しい。
【0017】そこで、上記検知された反射パルス光が反
射した測定対象物体の反射部分までの距離を、時間間隔
に対応する距離、即ち(時間間隔×光の速度/2)とし
て求めることができる。
【0018】このように第1のパルス光の照射から予め
定められた時間間隔で第2のパルス光を同期検知部に照
射し、同期検知部によって、第2のパルス光の受光タイ
ミングと同期して受光された反射パルス光を検知するこ
とで、該反射パルス光が反射した測定対象物体の反射部
分までの距離を簡単に短い処理時間で測定することがで
きる。
【0019】また、請求項2に記載したように、同期検
知部は、受光した所定光量以上の光を一定光量の光に変
換する空間光変調素子により構成することができる。こ
の空間光変調素子は、受光部と変調部から構成され、受
光部では予め定めた所定光量以上の光が照射されると、
複数の画素が形成され、これらの画素毎に所定光量に対
応する物理量(例えば、抵抗率)が保存される。これと
共に、受光部は変調部の対応画素へ作用し、一定光量の
読み取り出力が可能な状態にする。これにより、空間光
変調素子では、測定対象物体表面の反射状態(例えば、
光反射率)に左右されることなく、受光部で所定光量以
上の光を受光すれば、変調部で一定光量の読み取り出力
を得ることができる。即ち、測定対象物体表面の反射状
態の影響により反射パルス光の光量が多少変動してもそ
の変動の影響を無くし、精度の良い距離測定を行うこと
ができる。
【0020】上記のような距離測定方法に基づく距離測
定を実行する距離測定装置として、請求項3記載の距離
測定装置を挙げることができる。
【0021】この請求項3記載の距離測定装置では、照
射手段が、第1のパルス光を測定対象物体に照射し、該
照射から予め定められた時間間隔で第2のパルス光を照
射する。そして、同期検知手段は、第2のパルス光を受
光し、該受光タイミングと同期して受光された測定対象
物体からの反射パルス光を検知する。
【0022】さらに、距離測定手段は、検知された反射
パルス光が反射した測定対象物体の反射部分までの距離
を、時間間隔に対応する距離、即ち(時間間隔×光の速
度/2)として求める。
【0023】次に、請求項4記載の距離測定装置では、
撮像手段が測定対象物体に光を照射し、該測定対象物体
からの反射光に基づいて該測定対象物体を撮像し、対応
付け手段は、撮像で得られた測定対象物体の2次元画像
と、距離測定手段によって求められた測定対象物体まで
の距離とを対応付けることができる。これにより、測定
対象物体が複数存在する場合、複数の測定対象物体を撮
像した2次元画像と各測定対象物体までの距離とを対応
付けることができる。即ち、距離情報付き2次元画像を
得ることができる。
【0024】このとき、請求項5に記載したように、撮
像手段により測定対象物体に照射される光の光路と、照
射手段により測定対象物体に照射される第1のパルス光
の光路とが、一部共用されるよう距離測定装置を構成す
れば、距離測定装置の構造の簡略化及び小型化を図るこ
とができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明に係る
距離測定方法及び装置の実施形態を説明する。まず、距
離測定装置の構成を説明する。
【0026】図1に示すように、距離測定装置10は、
パルス光を射出するパルス光源12と、CCD等で構成
された撮像素子14A、レンズ14B、14C、14
D、ハーフミラー14E、14F、14H、14I、及
びミラー14G、14Jで構成された撮像部14と、受
光部16A、光反射部16B及び変調部16Cで構成さ
れた空間光変調素子16と、レンズ18A及びハーフミ
ラー18Bで構成された縮小投影部18と、距離測定装
置10の各構成機器の動作を制御する制御部20と、画
情報を記憶するメモリとしての画像記憶部22と、ハー
フミラー14Iにより図1において右方向に反射された
光を遮断するシャッタ24と、ハーフミラー14Fによ
り図1において右方向に反射された光を遮断するシャッ
タ26と、を含んで構成されている。
【0027】パルス光源12は、制御部20の制御によ
り、所定時間間隔で2つのパルス光を射出する。このう
ちパルス光源12からの第1のパルス光は、レンズ14
B、ハーフミラー14I、14F、レンズ14Dを透過
した後、ハーフミラー18Bで反射され、レンズ18A
を介して測定対象物体30に照射される。この測定対象
物体30からの反射光は、レンズ18Aを介してハーフ
ミラー18Bを透過し空間光変調素子16の受光部16
Aにより受光される。
【0028】なお、パルス光源12から射出される第1
のパルス光の波長及び発光光量は、測定対象物体30で
反射された反射パルス光の受光部16Aによる受光量が
予め定めたしきい値(以下、しきい値Jと称する)より
も大きくなるよう設定されている(詳細は後述する)。
【0029】また、パルス光源12からの第2のパルス
光は、レンズ14Bを透過しハーフミラー14I、ミラ
ー14Jで反射した後、ハーフミラー14Eで反射さ
れ、変調部16Cに照射される。その反射光はハーフミ
ラー14E、レンズ14C、ハーフミラー14Hを透過
して撮像素子14Aにより受光される。
【0030】なお、第1のパルス光の発光と第2のパル
ス光の発光との時間間隔は、測定したい距離に応じて設
定される。例えば、10メートルの距離を測定したい場
合、上記時間間隔は、パルス光が20メートルの距離を
進行する時間、即ち66.6ナノ秒に設定される。
【0031】ところで、図2には、1回目のパルス光P
1の発光からの経過時間tと測定原点からの距離dとの
関係を表すグラフを示している。この図2で特性K1
は、パルス光P1が進行した距離d(=光の速度C×経
過時間t)の特性を示しており、特性K2は、上記距離
dをパルス光P1の往復距離とした場合の片道の距離、
即ち測定原点からパルス光の反射点までの距離(=光の
速度C×経過時間t/2)の特性を示している。
【0032】ここで、ある測定点(距離d=d1 の地
点)で反射したパルス光P1が該パルス光P1の発光
(経過時間t=0)から受光部16Aに到達するまでの
時間(すなわち往復時間)が、2回目のパルス光P2の
発光までの時間間隔Tに相当する場合、測定点までの距
離は(時間間隔T×光の速度/2)として求めることが
できる。
【0033】また、測定点からの反射パルス光の光量は
零ではないものの、距離による減衰や測定点表面の反射
状態の影響により反射パルス光の光量が変動するので、
距離測定装置10では、反射パルス光の光量が所定のし
きい値以上の場合に該反射パルス光を一定の光量として
読み出すために、入力(=反射パルス光の強度)を2値
化して出力する空間光変調素子16が用いられている。
【0034】この空間光変調素子16では、受光部16
Aに導かれた反射パルス光の光量がしきい値J以上の場
合、変調部16Cでの読み出し光量は一定の光量(以
下、一定光量Kと称する)に設定され、受光部16Aに
導かれた反射パルス光の光量がしきい値J未満の場合、
変調部16Cでの読み出し光量は「0」に設定される。
【0035】このように出力を2値化することで1回目
のパルス光について距離による減衰と表面反射状態の影
響を無くし反射の有無だけが得られるので、2回目のパ
ルスの同期時間(2つのパルス光の時間間隔T)だけが
距離情報を含む事になる。
【0036】撮像素子14Aでは、このような読み出し
光量を、時間間隔Tに応じた距離(=時間間隔T×光速
度C/2)に位置する部分からの反射光量として蓄積
し、この蓄積された光量値より上記距離に位置する部分
の画像(以下、距離画像と称する)が得られ、この距離
画像は画像記憶部22に格納される。
【0037】複数の距離の情報が必要な場合は、該複数
の距離に応じて時間間隔Tを変えて、上記のような距離
測定を行う。例えば、時間間隔Tが66.6ナノ秒の場
合、10メートルの距離に位置する部分の距離画像が得
られる。よって、時間間隔Tを33.3ナノ秒とすれ
ば、5メートルの距離に位置する部分の距離画像が得ら
れる。
【0038】このように複数の距離について測定を行う
場合、1つのパルス光の発光時間は、異なる時間間隔T
で複数の距離を測定したときに測定対象物体の同じ部分
の距離が異なる距離として二重に測定されてしまうこと
のないように、異なる時間間隔T同士の差分よりも小さ
い値に設定される。
【0039】なお、光反射部16Bは、パルス光源12
からの読み出し光が受光部16Aへ進入すること及び測
定対象物体30からの反射光が変調部16Cへ進入する
ことを阻止し、受光部16Aと変調部16Cとを光学的
に分離するため設けたものである。
【0040】一方、図1の距離測定装置10において測
定対象物体30を撮像する場合は、図示しない光源から
の光が測定対象物体30に照射され、その反射光がミラ
ー18B、14F、14G、14Hで順に反射され、距
離画像を得たものと共通の撮像素子14Aへ導かれる。
撮像素子14Aによる撮像で得られた測定対象物体30
の画像(以下、前述した距離画像と区別するため濃淡画
像と称する)は画像記憶部22に格納される。
【0041】さらに、距離測定装置10では、画像記憶
部22に格納した距離画像と濃淡画像とを各画素毎に対
応させて、距離情報付き画像を形成する機能(詳細は後
述)を有する。
【0042】次に、本実施形態における作用として、上
記距離測定装置10で実行される距離測定処理を説明す
る。以下の距離測定処理では、時間間隔Tを33.3ナ
ノ秒(5メートルの距離に相当)と66.6ナノ秒(1
0メートルの距離に相当)の2通りに切り替えて、5メ
ートル、10メートルの各距離に位置する部分の距離画
像を得るものとする。なお、時間間隔Tは、初期状態で
は33.3ナノ秒に設定されているものとする。
【0043】距離測定装置10のオペレータにより距離
測定処理の実行が指示されると、制御部20により図3
の制御ルーチンが実行開始される。まず、図3のステッ
プ100では、距離画像の形成処理のサブルーチン(図
4参照)が実行される。
【0044】図4のステップ102では、シャッタ24
を開きシャッタ26を閉じる。これにより、測定対象物
体30からの反射パルス光がミラー14F、14G、1
4Hを経たルートで撮像素子14Aに投影されることが
なくなり、パルス光源12からの読み出し光が空間光変
調素子16の変調部16Cに照射可能となる。
【0045】次のステップ104ではパルス光源12か
ら第1のパルス光を測定対象物体30に照射する。この
第1のパルス光は測定対象物体30に到達し反射され、
その反射パルス光は空間光変調素子16の受光部16A
に投影される。
【0046】各測定点での反射パルス光の光量は、距離
による減衰と反射状態の両方の影響を含んでいるため、
異なる値となる。このため、空間光変調素子16では、
受光部16Aに導かれた1つの反射パルス光の光量がし
きい値J以上の場合、変調部16Cでの読み出し光量を
一定光量Kに変換し、1つの反射パルス光の光量がしき
い値J未満の場合、変調部16Cでの読み出し光量を光
量「0」に変換する。
【0047】その一方で、パルス光源12Aから射出さ
れるパルス光の波長及び発光光量は、反射パルス光の受
光部16Aによる受光量が上記しきい値J以上になるよ
う設定されている。即ち、空間光変調素子16の受光部
16Aで反射パルス光を受光した画素については、その
受光量がしきい値J以上になり、変調部16Cでの読み
出し光量が一定光量Kとなる。一方、空間光変調素子1
6の受光部16Aで反射パルス光を受光していない画素
については、その受光量がしきい値J未満なので、変調
部16Cでの読み出し光量が光量「0」となる。
【0048】これにより、測定対象物体30の表面の反
射状態によって1つの反射パルス光の光量が変動して
も、その光量変動の影響を無くし、空間光変調素子16
の受光部16Aで反射パルス光を受光したか否かに応じ
て、変調部16Cでの読み出し光量が光量Kと光量
「0」とで切り替わることになる。
【0049】上記ステップ104での第1のパルス光の
照射から、予め定められた時間間隔T(ここでは33.
3ナノ秒)が経過すると、ステップ108へ進み、パル
ス光源12から第2のパルス光を変調部16Cに照射
し、この照射タイミングで受光された反射パルス光(=
距離5メートルの地点で反射された反射パルス光)の各
画素毎の光量を変調部16Cより読み出し、各画素毎の
光量を撮像素子14Aに蓄積する。この蓄積された光量
値より距離情報が得られる。
【0050】次のステップ110では各画素毎の光量に
基づく画像(距離画像)を画像記憶部22に格納して、
図3の主ルーチンへリターンする。
【0051】図3の主ルーチンで次のステップ120で
は全ての時間間隔についてステップ100の距離画像形
成処理を実行完了したか否かを判定し、未処理の時間間
隔が残っている場合はステップ140で時間間隔Tを未
処理の時間間隔に切り替えた後、ステップ100の処理
を再実行する。例えば、時間間隔Tを、10メートルの
距離に相当する66.6ナノ秒に切り替えて、ステップ
100の処理を実行することで、10メートルの距離に
位置する部分の距離画像が得られる。
【0052】そして、全ての時間間隔についてステップ
100の処理を実行完了すると、図3のステップ160
へ進む。
【0053】ステップ160では、濃淡画像の形成処理
のサブルーチン(図5参照)が実行される。図5のステ
ップ162では、シャッタ24を閉じてシャッタ26を
開く。これにより、測定対象物体30からの反射光を、
ミラー14F、14G、14Hを経たルートで撮像素子
14Aに投影可能となり、パルス光源12からの読み出
し光はシャッタ24で遮断される。
【0054】次のステップ164では、図示しない光源
からの光を測定対象物体30に照射し、測定対象物体3
0からの反射光をミラー14F、14G、14Hを経て
撮像素子14Aに直接投影する。なお、このとき測定対
象物体30からの反射光は空間光変調素子16の受光部
16Aに投影されるが、空間光変調素子16内の光反射
部16Bによって変調部16Cへの該反射光の進入が阻
止される。
【0055】そして、次のステップ166では上記投影
された反射光を撮像素子14Aで撮像し、該反射光によ
る測定対象物体30の濃淡画像を得る。さらに、次のス
テップ168では前記撮像で得られた濃淡画像を画像記
憶部22に格納して、図3の主ルーチンへリターンす
る。
【0056】図3の主ルーチンで次のステップ180で
は、前記ステップ100で得られた5メートルの距離画
像、10メートルの距離画像、及び前記ステップ120
で得られた濃淡画像を各画素毎に対応付ける。
【0057】これにより、例えば、図6に示すように複
数の測定対象物体30A、30Bを撮像した2次元画像
と、5メートルの距離画像や10メートルの距離画像と
を対応付けることができ、距離情報付き画像を得ること
ができる。測定対象物体30A上の測定点F1 について
は、その2次元画像データと距離情報(例えば5メート
ル)とを得、測定対象物体30B上の測定点F2 につい
ては、その2次元画像データと距離情報(例えば10メ
ートル)とを得ることができる。
【0058】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、予め定められた時間間隔Tと同期して受光された反
射パルス光は、該時間間隔Tで測定対象物体との間を往
復した反射パルス光であるので、該反射パルス光を検知
することで測定対象物体の反射部分までの距離を(光速
度C×時間間隔T/2)として簡単に短い処理時間で測
定することができる。
【0059】また、光量が所定のしきい値以上の反射パ
ルス光については、一定光量Kに変換して撮像素子14
Aに蓄積するので、測定対象物体30の表面の反射状態
の影響により反射パルス光の光量が多少変動してもその
変動の影響を無くし、精度の良い距離測定を行うことが
できる。
【0060】また、本実施形態では、共通の撮像素子1
4Aによって、測定対象物体30の濃淡画像と共に距離
画像を得るので、該濃淡画像と距離画像とを各画素毎に
容易に短い処理時間で対応させることができる、という
利点がある。
【0061】また、本実施形態の距離測定装置10は、
測定対象物体30の撮像時に測定対象物体30に照射さ
れる光の光路と、第1のパルス光の光路とを一部共用す
る構成となっており、装置構造の簡略化及び小型化を容
易に図ることができる、という利点がある。
【0062】なお、図3の制御ルーチンにおいて、ステ
ップ100〜140の距離画像の形成に係る一連の処理
と、ステップ160の濃淡画像の形成処理とは、実行の
順番を逆にしても良い。
【0063】また、得られた距離情報付き画像は、3次
元CADデータや産業用ロボットの位置制御データ、医
療・教育・販売などの3次元映像資料とするための3次
元画像変換に用いることができる。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1、3に記
載の発明によれば、予め定められた時間間隔と同期して
受光された反射パルス光は、該時間間隔で測定対象物体
との間を往復した反射パルス光であるので、該反射パル
ス光を検知することで測定対象物体の反射部分までの距
離を簡単に短い処理時間で測定することができる。
【0065】また、請求項2記載の発明によれば、空間
光変調素子により、測定対象物体表面の反射状態に左右
されることなく、受光部で所定光量以上の光を受光すれ
ば、変調部で一定光量の読み取り出力が得られるので、
測定対象物体表面の反射状態の影響により反射パルス光
の光量が多少変動してもその変動の影響を無くし、精度
の良い距離測定を行うことができる。
【0066】また、請求項4記載の発明によれば、距離
情報付き2次元画像を得ることができ、測定対象物体が
複数存在する場合、複数の測定対象物体を撮像した2次
元画像と各測定対象物体までの距離とを対応付けること
ができる。
【0067】また、請求項5記載の発明によれば、撮像
手段により測定対象物体に照射される光の光路と、第1
のパルス光の光路とを一部共用することで、距離測定装
置の構造の簡略化及び小型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施形態における距離測定装置の概略構
成図である。
【図2】1回目のパルス光P1の発光からの経過時間t
と測定原点からの距離dとの関係を表すグラフである。
【図3】距離測定処理の制御ルーチンを示す流れ図であ
る。
【図4】距離画像の形成処理のサブルーチンを示す流れ
図である。
【図5】濃淡画像の形成処理のサブルーチンを示す流れ
図である。
【図6】図3の距離測定処理により得られた距離情報付
き2次元画像の一例を示す図である。
【符号の説明】
10 距離測定装置 12 パルス光源 14 撮像部 14A 撮像素子 16 空間光変調素子 16A 受光部 16C 変調部 20 制御部 22 画像記憶部 30 測定対象物体

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1のパルス光を測定対象物体に照射
    し、 該第1のパルス光の照射から予め定められた時間間隔で
    第2のパルス光を同期検知部に照射し、 前記同期検知部によって、前記第2のパルス光の受光タ
    イミングと同期して該同期検知部で受光された前記測定
    対象物体からの反射パルス光を検知し、 検知された反射パルス光が反射した前記測定対象物体の
    反射部分までの距離を、前記時間間隔に対応する距離と
    して求める、 距離測定方法。
  2. 【請求項2】 前記同期検知部は、受光した所定光量以
    上の光を一定光量の光に変換する空間光変調素子により
    構成されたことを特徴とする請求項1記載の距離測定方
    法。
  3. 【請求項3】 第1のパルス光を測定対象物体に照射
    し、該照射から予め定められた時間間隔で第2のパルス
    光を照射する照射手段と、 前記照射手段により照射された前記第2のパルス光を受
    光し、該受光タイミングと同期して受光された前記測定
    対象物体からの反射パルス光を検知する同期検知手段
    と、 前記同期検知手段により検知された反射パルス光が反射
    した前記測定対象物体の反射部分までの距離を、前記時
    間間隔に対応する距離として求める距離測定手段と、 を有する距離測定装置。
  4. 【請求項4】 前記測定対象物体に光を照射し、該測定
    対象物体からの反射光に基づいて該測定対象物体を撮像
    する撮像手段と、 前記撮像手段による撮像で得られた測定対象物体の2次
    元画像と前記距離測定手段により求められた距離とを対
    応付ける対応付け手段と、 をさらに有する請求項3記載の距離測定装置。
  5. 【請求項5】 前記撮像手段により前記測定対象物体に
    照射される光の光路と、前記照射手段により前記測定対
    象物体に照射される第1のパルス光の光路とが、一部共
    用されていることを特徴とする請求項4記載の距離測定
    装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018216342A1 (ja) * 2017-05-24 2018-11-29 ソニー株式会社 情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2018216342A1 (ja) * 2017-05-24 2018-11-29 ソニー株式会社 情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
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