JPH11159857A - 天井埋込形空気調和機の据付装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 空気調和機を吊すボルトの位置決めと、吊り
込み作業の施工性が劣り、１人での施工が困難である。 【解決手段】 吊りボルト間のピッチに相対する位置に
溝を設けた位置決め部材により吊りボルト間のピッチ調
整が簡単にでき、吊り込み時の上側ワッシャーの落下を
防止することができ、吊り込み作業が容易となり一人で
の吊り込み作業が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、天井に埋め込まれ
る空気調和機の据付装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の空気調和機を、図２に示す。同図
において、１は空気調和機，９は空気調和機の下方に取
り付けられる化粧パネル，１０は天井面，１１は天井裏
の梁或いはＣチャンネルである、３は天井裏の梁或いは
Ｃチャンネルに取り付けられる吊りボルトである。空気
調和機１の外郭は、板金で構成されてその両側面には複
数の吊金具２が設けられ、また一側面には、冷媒配管１
２とドレン配管１３が導出している。また、空気調和機
１は、吊金具２が吊りボルト３の上側ナット４，上側ワ
ッシャー５と下側ナット６，下側ワッシャー７を介して
吊りボルト３に固定吊持され、冷媒配管１２とドレン配
管１３は、現場で施行されるそれぞれの配管と接続され
る。そして、化粧パネル１０を介して部屋の空気を吸い
込み熱交換したのち、再び吹き出して冷房や暖房運転さ
れる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】このような従来の天井
埋込形空気調和機１を設置するに当たり、天井裏の梁或
いはＣチャンネル１１に吊りボルト３を仮セットし、空
気調和機１の吊金具２の穴位置に相対する位置に調整を
行ない天井裏の梁或いはＣチャンネル１１に固定する
が、複数の吊りボルト２の位置を調整するのに多くの時
間を必要としていた。また天井埋込形空気調和機１を吊
りボルト３の下側ナット６及び下側ワッシャー７に引っ
掛ける際上側ワッシャー５が吊りボルト３に沿って落下
し、下側ワッシャー７と重なり合う状況が発生して各ワ
ッシャー５，７の間に吊金具２を位置させることができ
ない。この為従来からの吊り込み作業をしようとすると
きは、一人の作業者が上側ワッシャー５が落下しないよ
うに保持し、この状態を維持したまま他の作業者が吊金
具２を上側ワッシャー５と下側ワッシャー７との間に位
置させながら下側ワッシャー７の上に吊り込む作業を行
っており、その作業が極めて煩雑であったし、１人で吊
り込み作業は困難で２人以上で作業することが必要であ
った。

【０００４】本発明はこのような従来の課題を解決する
ものであり、施工性の向上と施工時間の短縮ができる空
気調和機の据付装置を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、空気調和機の吊金具間ピッチいわゆる吊り
ボルト間のピッチに相対する位置に溝を配設した位置決
め部材により、吊りボルト間の調整位置が容易に判明す
る。

【０００６】

【発明の実施の形態】請求項１に記載の発明は、空気調
和機の吊金具間ピッチいわゆる吊りボルト間のピッチに
相対する位置に溝を設けるための吊りボルト間の位置調
整が容易にでき施工時間の短縮を図ることができる。

【０００７】請求項２に記載の発明は、吊りボルトの外
形寸法と略一致した内径寸法の挿入溝をＵ字形状で複数
有し、挿入溝の内縁部が吊りボルトの外側面に仮止めさ
れる様になっているため複数の吊りボルトのワッシャー
間に差込み上側ワッシャーの落下を複数同時に防止で
き、簡単に外すこともできる為上側ワッシャーを保持，
維持する煩雑な作業がなくなり施工時間の短縮を図るこ
とができる。

【０００８】請求項３に記載の発明は、位置決め部材を
本体を梱包する際に使用する紙製の緩衝材と同材料とす
ることで、部品作成工数の低減，材料の有効活用により
コストダウンができる。

【０００９】

【実施例】以下本発明の実施例について図面を参照して
説明する。

【００１０】図１において、１は天井に埋め込まれる空
気調和機本体で、２は空気調和機本体１を吊り下げるた
めの複数個の吊金具である。３は天井裏の梁或いはＣチ
ャンネルより吊り下げられた吊りボルトであり、４は吊
りボルト３にねじ込まれた上側ナット、５は吊りボルト
３に挿入された上側ワッシャーである。６は吊りボルト
３にねじ込まれた下側ナット、７は吊りボルト３に挿入
された下側ワッシャーであり、図示の様な順位に取り付
けられている。８は紙製で吊りボルト３のピッチより大
きな寸法で、吊りボルト３のピッチに合った位置に略Ｕ
字形状の溝を呈した位置決め部材である。

【００１１】そして、上記のように構成された空気調和
機１の施工作業は、天井裏の梁或いはＣチャンネルに複
数の吊りボルト３をセットし、２本の吊りボルト３間の
ピッチを位置決め部材８の溝位置に合わせ天井裏の梁或
いはＣチャンネルに固定する。吊りボルト３には上側ナ
ット４，上側ワッシャー５，下側ワッシャー７，下側ナ
ット６が取り付けられているが、上側ナット４，下側ナ
ット６は間隔を設けセットする。次に上側ワッシャー５
を上側ナット４の下位に移動させ、位置決め部材８の溝
を前記上側ワッシャー５の下位に挿入することで吊りボ
ルト３の外側面に仮止めされ、上側ワッシャー５の落下
を防止するが、複数の溝に合わせ複数個のワッシャーの
落下防止が同時にできる。次に空気調和機本体１の吊金
具２を下側ワッシャー７に乗せ、位置決め部材８の引き
抜き上側ナット４を締め付け吊金具２を挟着し固定す
る。

【００１２】以上のように、空気調和機の吊金具２のピ
ッチいわゆる吊りボルト３間の位置が、位置決め部材８
の溝と同間隔である為、この溝を利用することでピッチ
調整が簡単にできる。空気調和機の吊り込み作業をする
ときに、位置決め部材８の溝を上側ワッシャー５の下位
に挿入することで吊りボルト３の外側面に仮止めされ、
上側ワッシャー５の落下を防止することができ、吊り込
み作業が容易となり施工性が向上する。また位置決め部
材を本体を梱包する際に使用する紙製の緩衝材と同材料
とし一体で成形することで、部品作成工数の低減，材料
の有効活用によりコストダウンができる。

【００１３】

【発明の効果】上記実施例から明らかなように、請求項
１に記載の発明は、天井裏ベースより垂下られた複数の
吊りボルトに対し上側ナット，上側ワッシャーと、下側
ナット，下側ワッシャーを備え、天井埋込形空気調和機
における複数の吊金具を、前記上下両ナットにより上下
両ワッシャー介して挟持して成る空気機の吊り下げ構造
において、前記複数の吊りボルト間のピッチに相対する
位置に溝を設けた位置決め部材により吊りボルト間のピ
ッチ調整が簡単にでき施工性が向上する。

【００１４】請求項２に記載の発明は、位置決め部材が
吊りボルトの外形寸法と略一致した内径寸法の挿入溝を
Ｕ字形状で複数有し、挿入溝の内縁部が吊りボルトの外
側面に仮止めされる様になっているため上側ワッシャー
の落下を防止することができ、吊り込み作業が容易とな
り一人での吊り込み作業が可能となる。

【００１５】請求項３に記載の発明は、位置決め部材を
本体を梱包する際に使用する紙製の緩衝材と同材料とす
ることで、部品作成工数の低減，材料の有効活用により
コストダウンができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す空気調和機の構成図

【図２】従来例を示す空気調和機の側面図

【符号の説明】

１ 空気調和機 ２ 吊り金具 ３ 吊りボルト ４ 上側ナット ５ 上側ワッシャー ６ 下側ナット ７ 下側ワッシャー

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】天井裏ベースより垂下られた複数の吊りボ
   ルトに対し上側ナット，上側ワッシャーと、下側ナッ
   ト，下側ワッシャーを備え、天井埋込形空気調和機にお
   ける複数の吊金具を、前記上下両ナットにより上下両ワ
   ッシャーを介して挟持し、前記複数の吊りボルト間のピ
   ッチに相対する位置に溝を設けた位置決め部材を設ける
   事を特徴とした天井埋込形空気調和機の据付装置。
2. 【請求項２】位置決め部材は、吊りボルトの外形寸法と
   略一致した内径寸法の挿入溝をＵ字形状で複数有し、挿
   入溝の内縁部が吊りボルトの外側面に仮止めされる様に
   なっている請求項１記載の天井埋込形空気調和機の据付
   装置。
3. 【請求項３】位置決め部材は、本体を梱包する際に使用
   する紙製の緩衝材と同材料であることを特徴とする請求
   項１または、２記載の天井埋込形空気調和機の据付装
   置。