JPH11159529A - 2部材の結合方法及び結合体 - Google Patents
2部材の結合方法及び結合体Info
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- JPH11159529A JPH11159529A JP32476597A JP32476597A JPH11159529A JP H11159529 A JPH11159529 A JP H11159529A JP 32476597 A JP32476597 A JP 32476597A JP 32476597 A JP32476597 A JP 32476597A JP H11159529 A JPH11159529 A JP H11159529A
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C29/00—Bearings for parts moving only linearly
- F16C29/005—Guide rails or tracks for a linear bearing, i.e. adapted for movement of a carriage or bearing body there along
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Connection Of Plates (AREA)
- Bearings For Parts Moving Linearly (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【解決課題】 レール部材に位置ずれが発生するという
欠点を解消し、移動体の運動性能等が向上されたリニア
ガイド装置を提供する。 【解決手段】 レール部材1のつば部12を、ガイドレ
ール本体2に予め形成されている、このつば部と係合可
能な係合溝20内に挿入した後、ガイドレール本体及び
レール部材組付体に引抜き加工を施し、かつ、レール部
材に荷重を付加する。
欠点を解消し、移動体の運動性能等が向上されたリニア
ガイド装置を提供する。 【解決手段】 レール部材1のつば部12を、ガイドレ
ール本体2に予め形成されている、このつば部と係合可
能な係合溝20内に挿入した後、ガイドレール本体及び
レール部材組付体に引抜き加工を施し、かつ、レール部
材に荷重を付加する。
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】この本発明は、例えばリニア
ガイド装置のガイドレールのガイドレール本体とレール
部材等の2部材の結合方法又はその方法によって結合さ
れた結合体に関するものである。
ガイド装置のガイドレールのガイドレール本体とレール
部材等の2部材の結合方法又はその方法によって結合さ
れた結合体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のリニアガイド装置(直動案内装
置)は、ガイドレールに転動体を介して移動体を支持
し、この移動体がガイドレールに沿って移動できるよう
に構成されている。この種のリニアガイド装置において
は、寸法誤差を極力排除する必要があるにも拘らず、ガ
イドレールのボール転動体溝の硬度を上げるためにガイ
ドレール全体を熱処理していた。したがって、熱処理に
よりガイドレールに曲がり変形が生じ、リニアガイド装
置の精度に悪影響を及ぼす結果となっていた。そしてガ
イドレールの曲がりを直す作業を要するとなると、多く
の工数を費やさざろう得なかった。
置)は、ガイドレールに転動体を介して移動体を支持
し、この移動体がガイドレールに沿って移動できるよう
に構成されている。この種のリニアガイド装置において
は、寸法誤差を極力排除する必要があるにも拘らず、ガ
イドレールのボール転動体溝の硬度を上げるためにガイ
ドレール全体を熱処理していた。したがって、熱処理に
よりガイドレールに曲がり変形が生じ、リニアガイド装
置の精度に悪影響を及ぼす結果となっていた。そしてガ
イドレールの曲がりを直す作業を要するとなると、多く
の工数を費やさざろう得なかった。
【0003】そこで、出願人は特開平2−309011
号に記載されているように、ガイドレールを、ボール転
動溝を有するレール部材とレール部材が一体的に結合さ
れるガイドレール本体とから構成し、このレール部材を
硬度の高い材料で形成するとともに、レール本体をレー
ル部材よりも硬度の低い材料で形成することにより、熱
処理等の硬化処理なしにボール転動溝の部分の硬度を十
分確保することができ、ガイドレールのレール本体に曲
がり変形を生じることがなく、さらにガイドレール本体
の軽量化を図ることを提案している。
号に記載されているように、ガイドレールを、ボール転
動溝を有するレール部材とレール部材が一体的に結合さ
れるガイドレール本体とから構成し、このレール部材を
硬度の高い材料で形成するとともに、レール本体をレー
ル部材よりも硬度の低い材料で形成することにより、熱
処理等の硬化処理なしにボール転動溝の部分の硬度を十
分確保することができ、ガイドレールのレール本体に曲
がり変形を生じることがなく、さらにガイドレール本体
の軽量化を図ることを提案している。
【0004】このリニアガイド装置を製造する際、レー
ル部材にボール転動溝のない端面から転動溝のある端面
に向かって幅が狭くなるようにテーパーが形成され、こ
のレール部材のテーパーの部分がガイドレール本体の断
面が矩形状の凹溝内に入れられることによって、レール
部材とガイドレール本体が組み付けられる。
ル部材にボール転動溝のない端面から転動溝のある端面
に向かって幅が狭くなるようにテーパーが形成され、こ
のレール部材のテーパーの部分がガイドレール本体の断
面が矩形状の凹溝内に入れられることによって、レール
部材とガイドレール本体が組み付けられる。
【0005】次いで、ガイドレール本体のレール部材が
挿入された周辺部を、成形ロールを用いたロール成形に
より塑性変形加工させると、これによりガイドレール本
体の凹溝を形成する両側面がレール部材のテーパーの両
側面に密着されて、レール部材とガイドレール本体との
結合体が完成する。
挿入された周辺部を、成形ロールを用いたロール成形に
より塑性変形加工させると、これによりガイドレール本
体の凹溝を形成する両側面がレール部材のテーパーの両
側面に密着されて、レール部材とガイドレール本体との
結合体が完成する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来例では、レール部材の局部的な曲がりや、結合面の表
面形状等により、ガイドレール本体とレール部材の結合
面に局部的に隙間が生じる問題がある。また、従来のロ
ール成形による塑性変形加工では、ボール転動溝面の鉛
直方向へのレール部材の押し付け力が少ない為、ガイド
レール本体の溝の部分でガイドレール本体とレール部材
との間に隙間が生じる場合があり、リニアガイド装置を
使用している最中に、この隙間の分だけガイドレールの
位置がずれてしまう問題がある。
来例では、レール部材の局部的な曲がりや、結合面の表
面形状等により、ガイドレール本体とレール部材の結合
面に局部的に隙間が生じる問題がある。また、従来のロ
ール成形による塑性変形加工では、ボール転動溝面の鉛
直方向へのレール部材の押し付け力が少ない為、ガイド
レール本体の溝の部分でガイドレール本体とレール部材
との間に隙間が生じる場合があり、リニアガイド装置を
使用している最中に、この隙間の分だけガイドレールの
位置がずれてしまう問題がある。
【0007】そして、レール部材に形成された転動溝部
分の硬度を更に上げて使用することを図る場合には、レ
ール部材を熱処理しなければならないが、そうするとレ
ール部材の変形が大きくなりガイドレール本体とレール
部材との間に隙間が一層生じやすくなるという問題があ
る。
分の硬度を更に上げて使用することを図る場合には、レ
ール部材を熱処理しなければならないが、そうするとレ
ール部材の変形が大きくなりガイドレール本体とレール
部材との間に隙間が一層生じやすくなるという問題があ
る。
【0008】また、レール部材の結合面を研削仕上げ等
により微小な凹凸がないようになめらかに仕上げるかも
しくは、なめらかに仕上げないとすれば、硬化性の充填
材を微小な凹凸に浸透させなければならない。そうしな
いと、移動体に作用する外力が転動体を介してレール部
材に加わり、ガイドレール本体のレール部材との結合面
にある微小な凹凸が、硬度が高いガイドレール部材によ
って圧潰され、結果的にレール部材の位置がずれてしま
うことになる。
により微小な凹凸がないようになめらかに仕上げるかも
しくは、なめらかに仕上げないとすれば、硬化性の充填
材を微小な凹凸に浸透させなければならない。そうしな
いと、移動体に作用する外力が転動体を介してレール部
材に加わり、ガイドレール本体のレール部材との結合面
にある微小な凹凸が、硬度が高いガイドレール部材によ
って圧潰され、結果的にレール部材の位置がずれてしま
うことになる。
【0009】レール部材はガイドレール本体に組み付け
られた後に精密に研削加工されて、転動体を介して相手
側摺動部品と組み合わされる。しかしながら、リニアガ
イド装置としての機能を発揮するために、僅かでもレー
ル部材の位置がずれるとリニアガイド装置の特性が損な
われることになる。
られた後に精密に研削加工されて、転動体を介して相手
側摺動部品と組み合わされる。しかしながら、リニアガ
イド装置としての機能を発揮するために、僅かでもレー
ル部材の位置がずれるとリニアガイド装置の特性が損な
われることになる。
【0010】そこで、本願発明は、これらの問題を解決
するために、2部材の結合体において、結合体が用いら
れる状況で作用する荷重に対して十分な剛性を有する2
部材の結合方法及び結合体を提供することを目的とす
る。
するために、2部材の結合体において、結合体が用いら
れる状況で作用する荷重に対して十分な剛性を有する2
部材の結合方法及び結合体を提供することを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、一方の部材に
他方の部材と係合するつば部を設け、他方の部材に前記
つば部に係合する係合溝を設け、前記つば部と前記係合
溝とを係合させて組付体を構成し、該組付体に引抜き加
工を行うことによって少なくとも前記係合溝の周辺部を
塑性変形させ、かつこの引抜き加工と同時又はこの引抜
き加工の後に一方の部材に前記係合溝の溝底に向かって
荷重を付加することを特徴とするものである。
他方の部材と係合するつば部を設け、他方の部材に前記
つば部に係合する係合溝を設け、前記つば部と前記係合
溝とを係合させて組付体を構成し、該組付体に引抜き加
工を行うことによって少なくとも前記係合溝の周辺部を
塑性変形させ、かつこの引抜き加工と同時又はこの引抜
き加工の後に一方の部材に前記係合溝の溝底に向かって
荷重を付加することを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】既述の本願発明をリニアガイド装
置に適用する場合において、他方の部材であるガイドレ
ール本体の係合溝部周辺を塑性変形させることは、例え
ば、一方の部材である前記レール部材のつば部を、前記
本体に予め形成されており前記つば部と係合可能な係合
溝内に挿入した後、ガイドレール本体とレール部材とが
一体になったものの端部を支持して、これらに引抜き加
工を施すこと、および/又は、レール部材にガイドレー
ル本体の係合溝の溝底に向かって荷重(望ましくは設計
許容荷重(使用時許可荷重)以上の荷重)を加えること
によって達成される。
置に適用する場合において、他方の部材であるガイドレ
ール本体の係合溝部周辺を塑性変形させることは、例え
ば、一方の部材である前記レール部材のつば部を、前記
本体に予め形成されており前記つば部と係合可能な係合
溝内に挿入した後、ガイドレール本体とレール部材とが
一体になったものの端部を支持して、これらに引抜き加
工を施すこと、および/又は、レール部材にガイドレー
ル本体の係合溝の溝底に向かって荷重(望ましくは設計
許容荷重(使用時許可荷重)以上の荷重)を加えること
によって達成される。
【0013】引抜き加工と荷重の付加は、同時にあるい
は引抜き加工の後に荷重の付加が行われる。
は引抜き加工の後に荷重の付加が行われる。
【0014】適当な引抜き加工の条件、適当な付加荷重
の値は、組付体を構成する部材の材質、形状、寸法等に
よって適宜決定される。
の値は、組付体を構成する部材の材質、形状、寸法等に
よって適宜決定される。
【0015】前記レール部材のつば部は、軸方向に延び
るレール部材の両側面において、ガイドレール本体に対
して拡張或いは突出する、例えば、テーパー状として形
成される。ガイドレール本体には、このテーパー状のつ
ば部を受け入れることができる逆テーパー状の凹溝(或
いは「あり溝」)が予め形成されている。テーパー状の
つば部と逆テーパー状の凹溝は、このつば部をこの溝に
大きなガタなく挿入できる寸法を持って形成されてい
る。
るレール部材の両側面において、ガイドレール本体に対
して拡張或いは突出する、例えば、テーパー状として形
成される。ガイドレール本体には、このテーパー状のつ
ば部を受け入れることができる逆テーパー状の凹溝(或
いは「あり溝」)が予め形成されている。テーパー状の
つば部と逆テーパー状の凹溝は、このつば部をこの溝に
大きなガタなく挿入できる寸法を持って形成されてい
る。
【0016】レール部材は、例えば、ガイドレール本体
より硬度が高い、高炭素クロム軸受鋼、あるいはステン
レス鋼によって作られる。ガイドレール本体は、例え
ば、レール部材より硬度が低く、加工が容易で、軽量か
つ防錆力が高いアルミニウム合金等の軽金属合金によっ
て形成される。
より硬度が高い、高炭素クロム軸受鋼、あるいはステン
レス鋼によって作られる。ガイドレール本体は、例え
ば、レール部材より硬度が低く、加工が容易で、軽量か
つ防錆力が高いアルミニウム合金等の軽金属合金によっ
て形成される。
【0017】
【実施例】次に本願発明の実施例を図面を用いて説明す
る。図1はガイドレール本体2にレール部材1を組み付
ける工程を示した斜視図であり、図2はガイドレール本
体2にレール部材1を組み付けられた状態における幅方
向(軸方向と直交方向)の断面図である。
る。図1はガイドレール本体2にレール部材1を組み付
ける工程を示した斜視図であり、図2はガイドレール本
体2にレール部材1を組み付けられた状態における幅方
向(軸方向と直交方向)の断面図である。
【0018】ガイドレール本体2は、図4に示されるよ
うに、断面「コ」字状に形成され、互いに対向するよう
に一対のレール部材1A,1Bがガイドレール本体の凹
溝16内に結合されている構造を備えている。そして、
この一対のレール部材のそれぞれの転動溝50上を転走
する転動体52によって、移動部材(リニアガイド装置
のスライダ)60が、軸方向に延びたガイドレール40
(ガイドレール本体+レール部材)に沿って移動可能に
なっている。移動部材、ガイドレール、そして転動体に
よって直動案内軸受が構成される。
うに、断面「コ」字状に形成され、互いに対向するよう
に一対のレール部材1A,1Bがガイドレール本体の凹
溝16内に結合されている構造を備えている。そして、
この一対のレール部材のそれぞれの転動溝50上を転走
する転動体52によって、移動部材(リニアガイド装置
のスライダ)60が、軸方向に延びたガイドレール40
(ガイドレール本体+レール部材)に沿って移動可能に
なっている。移動部材、ガイドレール、そして転動体に
よって直動案内軸受が構成される。
【0019】なお、図4において、転動体52を循環さ
せるための転動体(ボール)循環穴62が、移動部材6
0の両側面側に形成されている。また、移動部材60の
前記ガイドレール1A,1Bにそれぞれ臨む両側には、
ガイドレール本体2にレール部材1A,Bが装着される
のと同様な構造にしたがって、ガイドレール2A,2B
が設けられている。
せるための転動体(ボール)循環穴62が、移動部材6
0の両側面側に形成されている。また、移動部材60の
前記ガイドレール1A,1Bにそれぞれ臨む両側には、
ガイドレール本体2にレール部材1A,Bが装着される
のと同様な構造にしたがって、ガイドレール2A,2B
が設けられている。
【0020】以後、本実施例の説明では、ガイドレール
本体2にレール部材1が係合、あるいは、結合、あるい
は締結される、軸方向に延びた棒状部材として簡略化し
て説明する。
本体2にレール部材1が係合、あるいは、結合、あるい
は締結される、軸方向に延びた棒状部材として簡略化し
て説明する。
【0021】図1のように、レール部材1は軸方向に延
びた形状を備えている。このレール部材は、予め引抜き
加工により成形された後、所定の硬化熱処理が施されて
いる。図2に示すように、このレール部材両側縁側に
は、互いに平行に向き合い、レール部材の軸方向に沿っ
て形成された鉛直面10と、両側にテーパー状に広がっ
たつば部12が形成されている。このつば部12は鉛直
面10に続いて設けられている。
びた形状を備えている。このレール部材は、予め引抜き
加工により成形された後、所定の硬化熱処理が施されて
いる。図2に示すように、このレール部材両側縁側に
は、互いに平行に向き合い、レール部材の軸方向に沿っ
て形成された鉛直面10と、両側にテーパー状に広がっ
たつば部12が形成されている。このつば部12は鉛直
面10に続いて設けられている。
【0022】一方、ガイドレール本体2には、レール部
材1の鉛直面10とつば部12に一致した形状で、これ
らを受け入れ可能で、かつこれらと係合する係合溝(あ
り溝)20が設けられている。
材1の鉛直面10とつば部12に一致した形状で、これ
らを受け入れ可能で、かつこれらと係合する係合溝(あ
り溝)20が設けられている。
【0023】図1に示されるように、レール部材1がガ
イドレール本体2に結合、あるいは締結される際には、
レール部材1がガイドレール本体2の長手方向の終端2
2から、レール部材のつば部12がガイドレール本体2
の係合溝(凹溝)に収容するようにして挿入される。
イドレール本体2に結合、あるいは締結される際には、
レール部材1がガイドレール本体2の長手方向の終端2
2から、レール部材のつば部12がガイドレール本体2
の係合溝(凹溝)に収容するようにして挿入される。
【0024】ガイドレール本体2の係合溝は、レール部
材に予想される曲がりや捻れがあっても、レール部材を
比較的容易に本体に挿入できる寸法を持って形成されて
いる。また、ガイドレール本体のあり溝は、後述の引抜
き加工や荷重付与によって、レール部材のつば部12及
び鉛直面10に対して塑性変形された上で、これに十分
密着して係合可能な寸法に設計されている。勿論、レー
ル部材1のつば部12及び鉛直面10の寸法もガイドレ
ール本体2の係合溝同様既述の目的の寸法を持って形成
されている。
材に予想される曲がりや捻れがあっても、レール部材を
比較的容易に本体に挿入できる寸法を持って形成されて
いる。また、ガイドレール本体のあり溝は、後述の引抜
き加工や荷重付与によって、レール部材のつば部12及
び鉛直面10に対して塑性変形された上で、これに十分
密着して係合可能な寸法に設計されている。勿論、レー
ル部材1のつば部12及び鉛直面10の寸法もガイドレ
ール本体2の係合溝同様既述の目的の寸法を持って形成
されている。
【0025】このように、ガイドレール本体の係合溝2
0は、塑性変形のための加工をする前から予め、レール
部材のつば部10に係合可能な形状として形成されてい
るために、レール部材1をガイドレール本体2に挿入し
た状態で、レール部材を本体側に押し付けることが達成
される。この状態からさらに塑性加工がレール部材1と
ガイドレール本体2との組付体に適用され、及び引抜き
加工と同時又は引抜き加工後におけるレール部材1をガ
イドレール本体2の溝底に向かって押圧させる荷重を付
加することによって、ガイドレール本体とレール部材と
の結合面(係合面)に、リニアガイド装置の使用中に予
測されるレール部材の位置ずれを起こす傾向に打ち勝つ
程度の塑性変形を生じさせる。
0は、塑性変形のための加工をする前から予め、レール
部材のつば部10に係合可能な形状として形成されてい
るために、レール部材1をガイドレール本体2に挿入し
た状態で、レール部材を本体側に押し付けることが達成
される。この状態からさらに塑性加工がレール部材1と
ガイドレール本体2との組付体に適用され、及び引抜き
加工と同時又は引抜き加工後におけるレール部材1をガ
イドレール本体2の溝底に向かって押圧させる荷重を付
加することによって、ガイドレール本体とレール部材と
の結合面(係合面)に、リニアガイド装置の使用中に予
測されるレール部材の位置ずれを起こす傾向に打ち勝つ
程度の塑性変形を生じさせる。
【0026】レール部材1は引抜き加工の上、熱処理さ
れて形成されている。このレール部材1を図2に示すよ
うに本体に組み付け、その後、図3に示すように、両者
を組み合わせた状態で、ガイドレール本体の幅方向を終
端に向けたやや細く絞り込んだ一端24においてクラン
プし、目的とする最終形状(最終寸法)にしたがって、
内面30をくり抜いた工具3により両者の組付体が引抜
き加工される。
れて形成されている。このレール部材1を図2に示すよ
うに本体に組み付け、その後、図3に示すように、両者
を組み合わせた状態で、ガイドレール本体の幅方向を終
端に向けたやや細く絞り込んだ一端24においてクラン
プし、目的とする最終形状(最終寸法)にしたがって、
内面30をくり抜いた工具3により両者の組付体が引抜
き加工される。
【0027】このとき、工具3の内面30によって、図
2に示すガイドレール本体2とレール部材1との外周面
の形状が目的の最終形状寸法(仕上がり形状,寸法)に
矯正されながら、両者の組付体であるガイドレール40
が図示の方向に引抜かれる。
2に示すガイドレール本体2とレール部材1との外周面
の形状が目的の最終形状寸法(仕上がり形状,寸法)に
矯正されながら、両者の組付体であるガイドレール40
が図示の方向に引抜かれる。
【0028】図3に示すように、この引抜かれる方向で
あって、工具3の直ぐ後には、荷重付加機構4がレール
部材1に臨んで配置されている。荷重付加機構先端の荷
重ロール42は、図4のように、レール部材1の軸方向
で、レール部材の中心位置に断面半円状に形成された、
ボール(転動体)の転送のための転動溝16Aを有する
転送面16の両側18に当接して、この部分をガイドレ
ール本体の係合溝方向に垂直に加圧する。このときの荷
重圧は、製品機能上要求される耐力、すなわち、使用時
許容荷重以上の荷重であることが好ましい。その後、形
成された結合体を所定の寸法に切断した後に、ボールの
転動溝16Aの研削加工が行われる。
あって、工具3の直ぐ後には、荷重付加機構4がレール
部材1に臨んで配置されている。荷重付加機構先端の荷
重ロール42は、図4のように、レール部材1の軸方向
で、レール部材の中心位置に断面半円状に形成された、
ボール(転動体)の転送のための転動溝16Aを有する
転送面16の両側18に当接して、この部分をガイドレ
ール本体の係合溝方向に垂直に加圧する。このときの荷
重圧は、製品機能上要求される耐力、すなわち、使用時
許容荷重以上の荷重であることが好ましい。その後、形
成された結合体を所定の寸法に切断した後に、ボールの
転動溝16Aの研削加工が行われる。
【0029】以上説明した本発明によると、ガイドレー
ル本体の係合溝によりレール部材のつば部12を挟み込
んだ状態で、ガイドレール本体の係合溝20が塑性変形
(引抜き加工)されるため、レール部材が熱処理等によ
り変形していても、レール部材の形状に倣ってガイドレ
ール本体の係合溝の形状が矯正され、結合溝底部に生じ
る隙間は非常に小さくなる。実験によれば2.4μm以
内に過ぎない。
ル本体の係合溝によりレール部材のつば部12を挟み込
んだ状態で、ガイドレール本体の係合溝20が塑性変形
(引抜き加工)されるため、レール部材が熱処理等によ
り変形していても、レール部材の形状に倣ってガイドレ
ール本体の係合溝の形状が矯正され、結合溝底部に生じ
る隙間は非常に小さくなる。実験によれば2.4μm以
内に過ぎない。
【0030】さらに、引抜き加工時にレール部材が係合
溝底方向に押し付けられながら引抜き加工されることに
より、又は引抜き加工後にレール部材に荷重を付加する
ことにより硬度が高いレール部材の表面形状に倣って、
ガイドレール本体溝底の結合面が塑性変形を起こす。そ
の結果、レール部材が、成形後に成形時の負荷として与
えられた力以下の荷重を受けても、塑性変形を起こさな
いため、ボールの転動溝16Aの位置が変化することに
よるリニアガイド装置の性能の低下が起こらない。
溝底方向に押し付けられながら引抜き加工されることに
より、又は引抜き加工後にレール部材に荷重を付加する
ことにより硬度が高いレール部材の表面形状に倣って、
ガイドレール本体溝底の結合面が塑性変形を起こす。そ
の結果、レール部材が、成形後に成形時の負荷として与
えられた力以下の荷重を受けても、塑性変形を起こさな
いため、ボールの転動溝16Aの位置が変化することに
よるリニアガイド装置の性能の低下が起こらない。
【0031】実験によるとレール部材とガイドレール本
体との組付体を引抜き加工した時点でレール部材とガイ
ドレール本体の溝底との隙間が2.4μmあったもの
が、レール部材にガイドレール本体の溝底に向かって5
00kgの荷重を付加したところ隙間は0.2μm以内
となった。さらに、この状態でこの実験において使用し
た大きさのレール部材を使用するリニアガイド装置の使
用時許容荷重である400kgの荷重を軌道部材に付加
したところ、軌道部材の沈み込みは0.1μm以内と非
常に小さい値であった。
体との組付体を引抜き加工した時点でレール部材とガイ
ドレール本体の溝底との隙間が2.4μmあったもの
が、レール部材にガイドレール本体の溝底に向かって5
00kgの荷重を付加したところ隙間は0.2μm以内
となった。さらに、この状態でこの実験において使用し
た大きさのレール部材を使用するリニアガイド装置の使
用時許容荷重である400kgの荷重を軌道部材に付加
したところ、軌道部材の沈み込みは0.1μm以内と非
常に小さい値であった。
【0032】従来、レール部材とガイドレール本体との
間で隙間が発生することにより、両者を結合後、結合溝
底方向へレール部材の沈み込みが発生し、そのためボー
ル溝の位置に変化が起こり、製品性能が損なわれる問題
があり、その対策として結合面に事前に接着剤を充填す
ることによって性能を保証していたが、本発明によれば
これを省略することができる。さらに、充填剤の充填不
良や経時劣化等による不具合がなく製品性能の信頼性が
向上する。
間で隙間が発生することにより、両者を結合後、結合溝
底方向へレール部材の沈み込みが発生し、そのためボー
ル溝の位置に変化が起こり、製品性能が損なわれる問題
があり、その対策として結合面に事前に接着剤を充填す
ることによって性能を保証していたが、本発明によれば
これを省略することができる。さらに、充填剤の充填不
良や経時劣化等による不具合がなく製品性能の信頼性が
向上する。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、2部材の結合体におい
て結合体が用いられる状況で作用する荷重に対して十分
な剛性を有する2部材の結合方法又は結合体が提供され
る。すなわち本願発明によれば、一方の部材と他方の部
材との係合面に十分な塑性変形が予め与えられ、一方の
部材と他方の部材との相対的な位置ずれが生じない。よ
り具体的には本願発明をリニアガイド装置に適用すると
レール部材とガイドレール本体との係合面に、リニアガ
イド装置の使用前に十分な塑性変形が予め与えられるこ
とになる。その結果、レール部材の位置ずれを来すこと
がないし、それにより移動体の運動精度の低下や転動体
と軌道部材との隙間の発生による予圧抜けによる剛性不
良と転動面の早期剥離による使用寿命の低下等の不具合
のない性能が向上されたリニアガイド装置が提供され
る。
て結合体が用いられる状況で作用する荷重に対して十分
な剛性を有する2部材の結合方法又は結合体が提供され
る。すなわち本願発明によれば、一方の部材と他方の部
材との係合面に十分な塑性変形が予め与えられ、一方の
部材と他方の部材との相対的な位置ずれが生じない。よ
り具体的には本願発明をリニアガイド装置に適用すると
レール部材とガイドレール本体との係合面に、リニアガ
イド装置の使用前に十分な塑性変形が予め与えられるこ
とになる。その結果、レール部材の位置ずれを来すこと
がないし、それにより移動体の運動精度の低下や転動体
と軌道部材との隙間の発生による予圧抜けによる剛性不
良と転動面の早期剥離による使用寿命の低下等の不具合
のない性能が向上されたリニアガイド装置が提供され
る。
【図1】レール部材とガイドレール本体との組み付け過
程の斜視図である。
程の斜視図である。
【図2】レール部材とガイドレール本体とが組み付けら
れた状態の断面図である。
れた状態の断面図である。
【図3】組付体の塑性加工(引抜き加工)の工程図であ
る。
る。
【図4】リニアガイド装置に本発明が適用された実施例
を示す断面図である。
を示す断面図である。
1 レール部材 2 ガイドレール本体 10 レール部材のつば部 20 ガイドレール本体の係合溝 40 ガイドレール
Claims (2)
- 【請求項1】 一方の部材に他方の部材と係合するつば
部を設け、他方の部材に前記つば部に係合する係合溝を
設け、前記つば部と前記係合溝とを係合させて組付体を
構成し、該組付体に引抜き加工を行うことによって少な
くとも前記係合溝の周辺部を塑性変形させ、かつこの引
抜き加工と同時又はこの引抜き加工の後に一方の部材に
前記係合溝の溝底に向かって荷重を付加することを特徴
とする2部材の結合方法。 - 【請求項2】 一方の部材に他方の部材と係合するつば
部を設け、他方の部材に前記つば部に係合する係合溝を
設け、前記つば部と前記係合溝とを係合させて組付体を
構成し、該組付体に引抜き加工を行うことによって少な
くとも前記係合溝の周辺部を塑性変形させ、かつこの引
抜き加工と同時又はこの引抜き加工の後に一方の部材に
前記係合溝の溝底に向かって荷重を付加することによっ
て結合された結合体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32476597A JPH11159529A (ja) | 1997-11-26 | 1997-11-26 | 2部材の結合方法及び結合体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32476597A JPH11159529A (ja) | 1997-11-26 | 1997-11-26 | 2部材の結合方法及び結合体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11159529A true JPH11159529A (ja) | 1999-06-15 |
Family
ID=18169433
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32476597A Pending JPH11159529A (ja) | 1997-11-26 | 1997-11-26 | 2部材の結合方法及び結合体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11159529A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002266856A (ja) * | 2001-03-05 | 2002-09-18 | Howa Mach Ltd | 往復アクチュエータの案内レール取付方法及び案内レール取付構造 |
DE10249975A1 (de) * | 2002-10-26 | 2004-05-13 | Ab Skf | Führungsschiene für ein Linearlager |
DE10249974A1 (de) * | 2002-10-26 | 2004-05-13 | Ab Skf | Führungsschiene für ein Linearlager |
DE10249968A1 (de) * | 2002-10-26 | 2004-05-13 | Ab Skf | Führungsschiene für ein Linearlager |
US8353225B2 (en) | 2008-12-10 | 2013-01-15 | Nippon Thompson Co., Ltd. | Actuator |
US11268600B2 (en) * | 2018-02-09 | 2022-03-08 | Thk Co., Ltd. | Linear motion guide device and method for manufacturing linear motion guide device |
-
1997
- 1997-11-26 JP JP32476597A patent/JPH11159529A/ja active Pending
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002266856A (ja) * | 2001-03-05 | 2002-09-18 | Howa Mach Ltd | 往復アクチュエータの案内レール取付方法及び案内レール取付構造 |
JP4561949B2 (ja) * | 2001-03-05 | 2010-10-13 | 豊和工業株式会社 | 往復アクチュエータの案内レール取付方法及び案内レール取付構造 |
DE10249975A1 (de) * | 2002-10-26 | 2004-05-13 | Ab Skf | Führungsschiene für ein Linearlager |
DE10249974A1 (de) * | 2002-10-26 | 2004-05-13 | Ab Skf | Führungsschiene für ein Linearlager |
DE10249968A1 (de) * | 2002-10-26 | 2004-05-13 | Ab Skf | Führungsschiene für ein Linearlager |
DE10249968B4 (de) * | 2002-10-26 | 2009-04-16 | Ab Skf | Führungsschiene für ein Linearlager |
DE10249975B4 (de) * | 2002-10-26 | 2009-06-10 | Ab Skf | Führungsschiene für ein Linearlager |
US8353225B2 (en) | 2008-12-10 | 2013-01-15 | Nippon Thompson Co., Ltd. | Actuator |
US11268600B2 (en) * | 2018-02-09 | 2022-03-08 | Thk Co., Ltd. | Linear motion guide device and method for manufacturing linear motion guide device |
DE112019000716B4 (de) | 2018-02-09 | 2022-12-22 | Thk Co., Ltd. | Linearbewegungsführungsvorrichtung und verfahren zur herstellung einer linearbewegungsführungsvorrichtung |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20050630 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20060328 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |