JPH11158316A - 脂肪族環状ハイドロフルオロカーボン化合物含有発泡剤、発泡体用組成物および発泡体の製造方法 - Google Patents

脂肪族環状ハイドロフルオロカーボン化合物含有発泡剤、発泡体用組成物および発泡体の製造方法

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JPH11158316A
JPH11158316A JP9342049A JP34204997A JPH11158316A JP H11158316 A JPH11158316 A JP H11158316A JP 9342049 A JP9342049 A JP 9342049A JP 34204997 A JP34204997 A JP 34204997A JP H11158316 A JPH11158316 A JP H11158316A
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foam
compound
aliphatic cyclic
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hydrofluorocarbon compound
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JP9342049A
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English (en)
Inventor
Toshiro Yamada
俊郎 山田
Noriyasu Ootsuki
記靖 大槻
Mitsuru Sugawara
充 菅原
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Zeon Corp
Original Assignee
Nippon Zeon Co Ltd
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  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】省エネルギー化の観点から、従来の発泡剤であ
るトリクロロフルオロエタンを使用して製造した発泡体
と同等の断熱性能を有し、かつ、地球環境問題に対して
影響のない発泡体を製造することが課題であった。 【解決手段】反応性水素化合物である芳香族アミン系ポ
リエーテルポリオールに対して、アミン系触媒、整泡剤
としてシリコン系界面活性剤、発泡剤として1,1,
2,2,3,3,4−ヘプタフルオロシクロペンタン、
シクロペンタン、水を混合して、成分(A)とする。一
方、成分(B)として、有機ポリイソシアネートを用意
する。このように調整した成分(A)と成分(B)を所
定の配合部数で混合し、高圧発泡機にて発泡させ、金属
製のボックスに注入して硬質発泡ポリウレタン樹脂を成
形した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、地球環境上の問題が少
ない脂肪族環状ハイドロフルオロカーボン化合物を含有
する発泡剤、これを含む発泡体用組成物およびこの発泡
体用組成物を用いて断熱性能に優れた発泡体を製造する
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】冷蔵庫、冷凍庫などの断熱材として用い
られてきた硬質ポリウレタン樹脂の製造には古くからト
リクロロフルオロエタンのようなクロロフルオロカーボ
ン類が用いられてきた。だが、クロロフルオロカーボン
類は、オゾン層を破壊するので、オゾン層保護の観点か
ら世界的にその生産が全廃され、使用規制が実施されて
いる。
【0003】このため、クロロフルオロカーボン類の代
替品として様々な化合物が研究されている。そのひとつ
としてパーフルオロカーボン類やハイドロフルオロカー
ボン類などのフッ素化材料は、不燃性が高く、安定性が
あり、しかもオゾン層破壊の元凶である塩素原子を含ま
ないので有用である。パーフルオロカーボン類として、
例えば、パーフルオロ−n−ペンタンやパーフルオロシ
クロペンタンのような飽和脂肪族のパーフルオロカーボ
ン類を用いるもの(特開平2−86635号公報など)
がある。また、ハイドロフルオロカーボンとしては、例
えば、鎖状ハイドロフルオロカーボン類を主成分とする
もの(特開平2−86635号公報、特開平7−110
40号公報、特開平6−306139号公報など)など
があげられる。
【0004】これらのフッ素系発泡剤は、一般的に大気
中での安定性が良いために、大気寿命が長く、しかも赤
外線吸収力が強いため、地球温暖化への影響が指摘され
ている。そのため、シクロペンタン、n−ペンタンなど
のハロゲン原子を含まない低級脂肪族飽和炭化水素への
移行が進んでいる(特開平3−152160号公報な
ど)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ハロゲ
ン原子を含まない低級脂肪族飽和炭化水素は、従来のフ
ッ素系発泡剤に比べて気体熱伝導率が大きく、また、実
際に低級脂肪族飽和炭化水素を発泡剤として製造した発
泡体は断熱性能が従来のものよりも低いという欠点があ
った。
【0006】このため、省エネルギー化の観点から、従
来の発泡剤であるトリクロロフルオロエタンを使用して
製造した発泡体と同等の断熱性能を有し、かつ、地球環
境問題に対して影響のない発泡体を製造することが課題
であった。従って、本発明は、不燃性であって、大気寿
命が短く、地球温暖化への影響の少ないフッ素系化合物
を発泡剤として用い、かつ、この発泡剤を用いて断熱性
良好な発泡体を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる課
題について鋭意検討を重ねた結果、脂肪族環状ハイドロ
フルオロカーボン化合物が、不燃性であり、かつ、大気
寿命が短いため地球温暖化への影響が少ないことを見出
した。また、該脂肪族環状ハイドロフルオロカーボン化
合物を発泡剤として用いると、断熱性能に優れた発泡体
が得られることを見出し、発明を完成させるに至った。
かくして本発明によれば、第一に、脂肪族環状ハイドロ
フルオロカーボン化合物を含有する発泡剤が提供され
る。
【0008】本発明によれば、第二に、少なくとも1種
の発泡可能なポリマーまたは少なくとも1個の発泡可能
なポリマー前駆体および上記の脂肪族環状ハイドロフル
オロカーボン化合物を含有する発泡剤を含む発泡体用組
成物が提供される。
【0009】本発明によれば、第三に、少なくとも1種
の発泡可能なポリマーまたは少なくとも1種の発泡可能
なポリマー前駆体の存在下において、上記の脂肪族環状
ハイドロフルオロカーボン化合物を含有する発泡剤を蒸
気化させることを特徴とする発泡体の製造方法が提供さ
れる。
【0010】 〔発明の詳細な説明〕本発明の発泡剤は、脂肪族環状ハ
イドロフルオロカーボン化合物を含有するものである。
【0011】脂肪族環状ハイドロフルオロカーボン化合
本発明で用いられる脂肪族環状ハイドロフルオロカーボ
ン化合物は、その基本骨格の炭素数が、通常、4〜8で
あり、好ましくは4〜6であり、より好ましくは5であ
る。脂肪族環状ハイドロフルオロカーボン化合物は、飽
和または不飽和であり、好ましくは飽和である。
【0012】脂肪族環状ハイドロフルオロカーボン化合
物は、少なくとも1つの水素原子を有する。該脂肪族環
状ハイドロフルオロカーボン化合物のフッ素原子数につ
いては、フッ素原子数は多い方が好ましく、水素原子よ
りもフッ素原子が多い脂肪族環状ハイドロハイドロフル
オロカーボン化合物が好適に用いられる。該脂肪族環状
ハイドロフルオロカーボン化合物の基本骨格上のフッ素
原子の数は、通常、5〜15の整数であり、好ましくは
5〜11であり、より好ましくは7〜9である。例え
ば、基本骨格の炭素数が5で置換基を持たない脂肪族環
状ハイドロフルオロカーボン化合物の場合、そのフッ素
原子の数は、7〜9であり、好ましくは7である。
【0013】脂肪族環状ハイドロフルオロカーボン化合
物は、置換基を有してもよい。置換基としては、フッ素
原子、アルキル基、パーフルオロアルキル基、ハイドロ
フルオロアルキル基である。
【0014】上記アルキル基は、その炭素数が1〜5の
整数であり、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基
などを挙げることができるが、好ましくは、メチル基で
ある。上記パーフルオロアルキル基は、その炭素数が1
〜5の整数であり、例えば、トリフルオロメチル基、ペ
ンタフルオロエチル基、ヘプタフルオロプロピル基など
を挙げることができるが、好ましくは、トリフルオロメ
チル基である。上記ハイドロフルオロアルキル基は、そ
の炭素数が1〜5の整数であり、例えば、モノフルオロ
メチル基、ジフルオロメチル基、モノフルオロエチル
基、ジフルオロエチル基、トリフルオロエチル基、テト
ラフルオロエチル基などを挙げることができるが、好ま
しくはジフルオロメチル基、テトラフルオロエチル基な
どである。
【0015】脂肪族環状ハイドロフルオロカーボン化合
物は、脂肪族環状不飽和ハイドロハイドロフルオロカー
ボン化合物または脂肪族環状飽和ハイドロハイドロフル
オロカーボン化合物などであり、好ましくは脂肪族環状
飽和ハイドロハイドロフルオロカーボン化合物である。
【0016】例えば、脂肪族環状不飽和ハイドロハイド
ロフルオロカーボン化合物の具体例としては、例えば、
ペンタフルオロシクロブテン、ヘキサフルオロシクロペ
ンテン、ヘプタフルオロシクロペンテン、オクタフルオ
ロシクロペンテン、ノナフルオロシクロペンテン、な
ど;脂肪族環状飽和ハイドロフルオロカーボン化合物の
具体例としては、例えば、ペンタフルオロシクロブタ
ン、ヘキサフルオロシクロブタン、ヘプタフルオロシク
ロブタン、ヘプタフルオロシクロペンタン、オクタフル
オロシクロペンタン、ノナフルオロシクロペンタン、オ
クタフルオロシクロヘキサン、ノナフルオロシクロヘキ
サン、デカフルオロシクロヘキサンなど;などを挙げる
ことができる。好ましくは、ヘプタフルオロシクロペン
テン、ヘプタフルオロシクロペンタン、オクタフルオロ
シクロペンタンであり、より好ましくはヘプタフルオロ
シクロペンタン、オクタフルオロシクロペンタンであ
り、最も好ましくはヘプタフルオロシクロペンタンであ
る。
【0017】上記脂肪族環状ハイドロフルオロカーボン
化合物は、単独であるいは2種類以上を組み合わせて使
用することもできる。上記脂肪族環状ハイドロフルオロ
カーボン化合物は、特開平8−12603号公報、特開
平9−95458号公報、特願平9−125906号公
報などに記載されている製造方法で製造することができ
る。
【0018】発泡剤 本発明の発泡剤は、前記脂肪族環状ハイドロフルオロカ
ーボン化合物を含有するものである。脂肪族環状ハイド
ロフルオロカーボン化合物を単独で用いることもできる
し、脂肪族環状ハイドロフルオロカーボン化合物を他の
発泡剤と併用して使用することができる。
【0019】発泡剤は、少なくとも1種の脂肪族環状ハ
イドロフルオロカーボン化合物と少なくとも1種の他の
発泡剤を混合することにより、発泡体の断熱性能を向上
させることができる。脂肪族環状ハイドロフルオロカー
ボン化合物は、発泡可能なポリマーまたは発泡可能なポ
リマー前駆体とは相溶性が悪く、このため、脂肪族環状
ハイドロフルオロカーボン化合物は、速やかに発泡の中
心核となりシクロペンタンなどの飽和炭化水素の発泡を
助け、より均一で微細な気泡構造を形成するものと考え
られる。この効果は、脂肪族環状ハイドロフルオロカー
ボン化合物を他の発泡剤にわずかに加えるだけでも十分
に得ることができる。
【0020】他の発泡剤としては、例えば、水;炭素数
4〜6の鎖状の脂肪族飽和炭化水素や炭素数4〜6の環
状の脂肪族飽和炭化水素のような低級脂肪族飽和炭化水
素;不活性ガス;などであるが、好ましくは炭素数4〜
6の環状の脂肪族飽和炭化水素であり、さらに好ましく
は炭素数5の環状の脂肪族飽和炭化水素である。
【0021】鎖状の低級脂肪族飽和炭化水素の具体例と
しては、例えば、n−ブタン、n−ペンタン、イソペン
タン、n−ヘキサン、イソヘキサンなど;環状の低級脂
肪族飽和炭化水素の具体例としては、例えば、シクロブ
タン、シクロペンタン、シクロヘキサンなど;不活性ガ
スの具体例としては、例えば、空気、窒素など;などを
挙げることができる。好ましくはシクロペンタンであ
る。
【0022】これらの他の発泡剤は、単独であるいは2
種類以上を組み合わせて上記脂肪族環状ハイドロフルオ
ロカーボン化合物と併用することができる。脂肪族環状
ハイドロフルオロカーボン化合物の使用量は、発泡剤全
量100重量部に対して、通常、0.1〜99.5重量
部、好ましくは0.1〜25重量部、より好ましくは
0.1〜5重量部使用する。
【0023】発泡体用組成物 発泡体組成物は、少なくとも1種の発泡可能なポリマー
または少なくとも1種の発泡可能なポリマー前駆体と上
記の発泡剤とを含む。発泡可能なポリマーとしては、例
えば、スチレンポリマー類、塩化ビニルポリマー類およ
びエチレンポリマー類などを例示することができる。ス
チレンポリマー類は、スチレン化合物の単独重合体また
は重合可能なオレフィン性モノマーとの共重合体であ
る。
【0024】スチレン化合物の具体例としては、例え
ば、スチレン、α−メチルスチレン、シクロアルキル化
スチレン類およびハロゲン化スチレンなどが挙げられ
る。スチレン化合物と重合可能なオレフィン性モノマー
の具体例としては、例えば、メチルメタクリレート、ア
クリロニトリル、無水マレイン酸、無水シトラコン酸、
無水イタコン酸、アクリル酸、N−ビニルカルバゾー
ル、ブタジエンおよびジビニルベンゼン等が挙げられ
る。
【0025】塩化ビニルポリマー類は、塩化ビニルの単
独重合体または他のビニルモノマー類との共重合体であ
る。他のビニルモノマー類の具体例としては、例えば、
2−ブテン、アクリル酸、プロピレンまたはブタジエン
などが挙げられる。エチレンポリマー類は、エチレンの
単独重合体または他のビニルモノマー類との共重合体で
ある。他のビニルモノマー類の具体例としては、例え
ば、2−ブテン、アクリル酸、プロピレンまたはブタジ
エンなどが挙げられる。
【0026】発泡可能なポリマー前駆体とは、発泡体の
製造時において重合してポリマーになると同時に発泡す
るものを言う。発泡可能なポリマー前駆体が重合したポ
リマーの具体例としては、例えば、フェノール系ポリマ
ー、シリコーン系ポリマーおよびイソシアネート系ポリ
マー等が挙げられる。好ましくはイソシアネート系ポリ
マーである。イソシアネート系ポリマーの具体例として
は、例えば、ポリウレタン、ポリイソシアヌレート、ポ
リ尿素、ポリカルボジイミドおよびポリイミドなどが挙
げられる。
【0027】イソシアネート系ポリマーは、少なくとも
1種の有機ポリイソシアネートと少なくとも2個以上の
反応性水素含有官能基を有する化合物とを反応させて得
られる。有機ポリイソシアネートとしては、イソシアネ
ート基を平均して2個以上有する鎖状脂肪族系、脂環族
系あるいは芳香族系のポリイソシアネート、それらの2
種以上の混合物、およびそれらを変性して得られるポリ
イソシアネートなど公知のものであれば特に制限はな
い。
【0028】鎖状脂肪族系ポリイソシアネートの具体例
としては、例えば、エチレンジイソシアネート、1,4
−テトラメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメ
チレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジ
イソシアネート、1,12−ドデカジイソシアネートな
ど;脂環族系ポリイソシアネートの具体例としては、例
えば、シクロブタン−1,3−ジイソシアネート、シク
ロヘキサン−1,3−ジイソシアネート、シクロヘキサ
ン−1,4−ジイソシアネートなど;芳香族系ポリイソ
シアネートの具体例としては、例えば、2,4−トルエ
ンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネー
ト、ジフェニルメタン−2,4´−ジイソシアネート、
ジフェニルメタン−4,4´−ジイソシアネート、ナフ
タレン−1,5−ジイソシアネート、トリフェニルメタ
ン−4,4´,4“−トリイソシアネート、ポリメチレ
ンポリフェニルイソシアネート(通称クルードMD
I)、ポリフェニレンポリフェニルイソシアネート、キ
シリレンジイソシアネートなど;変性して得られるポリ
イソシアネートの具体例としては、例えば、前記ポリイ
ソシアネートのプレポリマー型変性体、ヌレート変性
体、ウレア変性体など;などがある。好ましくは、ポリ
メチレンポリフェニルイソシアネート(通称クルードM
DI)、ポリフェニレンポリフェニルイソシアネートで
ある。
【0029】少なくとも2個以上の反応性水素含有官能
基を有する化合物は、上記有機ポリイソシアネートと反
応するものであれば特に制限されない。
【0030】反応性水素含有官能基の具体例としては、
例えば、水酸基、一級または二級アミノ基、カルボン酸
基またはチオール基などであり、これらの組み合わせで
も良い。反応性水素含有官能基を有する化合物は、単独
で使用しても2種類以上組み合わせて使用してもよい。
特に、2個以上の水酸基を有する化合物やその混合物、
またはそれを主成分としさらにポリアミンなどを含む混
合物が好ましい。
【0031】2個以上の水酸基を有する化合物として
は、ポリオールが好ましい。ポリオールとしては、ポリ
エーテル系ポリオール、ポリエステル系ポリオール、多
価アルコール、水酸基含有ジエチレン系ポリマーなどが
ある。特に、ポリエーテル系ポリオールの1種類以上の
みからなるか、それを主成分としてポリエステル系ポリ
オール、多価アルコール、ポリアミン、アルカノールア
ミンなどとの併用が好ましい。
【0032】ポリエーテル系ポリオールとしては、例え
ば、多価アルコール、糖類、芳香族アミン、その他のイ
ニシエーターに環状エーテル、特にプロピレンオキシド
やエチレンオキシドなどのアルキレンオキシドを付加さ
せて得られるポリエーテル系ポリオールが好ましい。ま
た、ポリオールとして、ポリマーポリオールあるいはグ
ラフトポリオールと呼ばれる主にポリエーテル系ポリオ
ール中にビニルポリマーの微粒子が分散したポリオール
組成物を使用することもできる。
【0033】本発明の発泡体用組成物における発泡剤の
使用量は、上記発泡可能なポリマーまたは発泡可能なポ
リマー前駆体の全量100重量部に対して、通常、1〜
50重量部、好ましくは1〜30重量部、より好ましく
は5〜20重量部である。
【0034】本発明の発泡体用組成物は、整泡剤を含有
しても良い。整泡剤としては、界面活性剤、気泡制御
剤、起泡安定剤など公知のものであれよく、例えば、シ
リコン系整泡剤や含フッ素化合物系整泡剤などがある。
これらの整泡剤は、単独でも2種類以上組み合わせて使
用してもよい。整泡剤の使用量は、前記発泡可能なポリ
マーまたは発泡可能なポリマー前駆体100重量部に対
して、通常、0.1〜5重量部であり、好ましくは0.
1〜3重量部である。
【0035】本発明の発泡体用組成物は、触媒を含有し
ても良い。触媒としては、反応性水素含有基とイソシア
ネート基の反応を促進させる有機スズ化合物などの金属
化合物系触媒やトリエチレンジアミンなどの3級アミン
触媒などが使用できる。また、イソシアネート基同士を
反応させるために、カルボン酸金属塩などの多量化触媒
も目的に応じて使用できる。これらの触媒は、単独でも
使用しても2種類以上組み合わせてもよい。触媒の使用
量は、前記発泡可能なポリマーまたは発泡可能なポリマ
ー前駆体100重量部に対して、0.1〜5重量部であ
り、好ましくは0.1〜3重量部である。
【0036】その他、発泡体用組成物には、例えば、充
填剤、安定剤、着色剤、難燃剤、染料、顔料、加水分解
防止剤、抗菌剤などを配合しても良い。
【0037】本発明の発泡体用組成物は、以下のように
調製することができる。例えば、発泡可能なポリマーと
してスチレンポリマーを使用した場合、発泡剤を押出機
中の熱可塑化されたスチレンポリマー流中に注入し、例
えば、種々の既知混合ヘッドおよびスプレー装置のいず
れかを用いて混合することによって、発泡体用組成物を
調製する。
【0038】発泡体の製造方法 本発明の発泡体の製造方法は、少なくとも1種の発泡可
能なポリマーまたは少なくとも1種の発泡可能なポリマ
ー前駆体の存在下において、上記脂肪族環状ハイドロフ
ルオロカーボン化合物を含有する発泡剤を蒸気化させて
ることを特徴とする。
【0039】通常、発泡体は、発泡体用組成物を成形型
枠に注入し、成形型枠内で発泡剤を蒸気化させる成形す
ることによって製造することができる。少なくとも1種
の発泡可能なポリマーおよび少なくとも1種の発泡可能
なポリマー前駆体は、それぞれ単独で使用しても両者を
あわせて使用しても良い。好ましくは、少なくとも1種
の発泡可能なポリマー前駆体を使用する。
【0040】発泡体用組成物中の発泡剤を蒸気化する方
法は、発泡体組成物を加熱した型枠に注入する、発泡剤
組成物を型枠に注入した後加熱炉の中を通過させて加熱
するあるいは発泡可能なポリマー前駆体の反応熱によっ
て蒸気化する。発泡体は、単一工程操作で、反応生成物
射出成形、高圧乃至低圧成形などの従来の成型法により
成形する。成形型枠の材質には、特に制限はなく、金属
製、木製または樹脂製であればよい。成形は、成形型枠
を開放または閉鎖の状態で、成形すればよい。
【0041】発泡体の製造方法の具体例としては、例え
ば、2種の発泡可能なポリマー前駆体を使用したときの
発泡体の製法が挙げられる。使用する発泡可能なポリマ
ー前駆体は、少なくとも2個以上の反応性水素含有官能
基を有する反応性水素化合物と有機ポリイソシアネート
であり、これらを反応させてポリマーとする。発泡体用
組成物として、少なくとも2個以上の反応性水素含有官
能基を有する反応性水素化合物、整泡剤、触媒および脂
肪族環状ハイドロフルオロカーボン化合物を含有する発
泡剤を成分(A)とし、有機ポリイソシアネートを成分
(B)として、それぞれ調製する。次いで成分(A)と
成分(B)を混合し、型に注入して成形する。
【0042】出発成分の混合温度は、通常、15〜60
℃で混和し、開放成形型あるいは加圧下の閉鎖成形型に
入れられる。成分(A)および(B)の混合物は、攪拌
機または攪拌スクリューによりあるいは向流貫入法によ
り加圧下に給送される。型の温度は、通常、70℃〜3
00℃、好ましくは80℃〜200℃に維持される。本
発明により製造される発泡体の平均気泡径は、通常、5
0μm〜300μmであり、好ましくは100μm〜2
00μmである。
【0043】以上説明したこの発明について、以下にそ
の好ましい実施の態様を要約する。 1.発泡剤は、脂肪族環状ハイドロフルオロカーボン化
合物を含有する。 2.脂肪族環状ハイドロフルオロカーボン化合物の基本
骨格の炭素数が、通常、4〜8であり、好ましくは4〜
6であり、より好ましくは5である。 3.脂肪族環状ハイドロフルオロカーボン化合物が、飽
和または不飽和であり、好ましくは飽和である。 4.脂肪族環状ハイドロフルオロカーボン化合物が、少
なくとも1つの水素原子を有する。 5.脂肪族環状ハイドロフルオロカーボン化合物の基本
骨格上のフッ素原子の数は、通常、5〜15の整数であ
り、好ましくは5〜11であり、より好ましくは7〜9
である。
【0044】6.脂肪族環状ハイドロフルオロカーボン
化合物は、脂肪族環状不飽和ハイドロフルオロカーボン
化合物または脂肪族環状飽和ハイドロフルオロカーボン
化合物であり、好ましくは脂肪族環状飽和ハイドロフル
オロカーボン化合物である。 7.脂肪族環状ハイドロハイドロフルオロカーボン化合
物は、ヘプタフルオロシクロペンテン、ヘプタフルオロ
シクロペンタン、オクタフルオロシクロペンタンであ
り、より好ましくはヘプタフルオロシクロペンタン、オ
クタフルオロシクロペンタンであり、最も好ましくはヘ
プタフルオロシクロペンタンである。 8.脂肪族環状ハイドロフルオロカーボン化合物は、単
独であるいは2種類以上を組み合わせて使用することも
できる。 9.発泡剤は、脂肪族環状ハイドロフルオロカーボン化
合物と他の発泡剤とを含有するものである。 10.発泡剤が、他の発泡剤として、好ましくは炭素数
4〜6の環状の脂肪族飽和炭化水素、さらに好ましくは
炭素数5の環状の脂肪族飽和炭化水素を含むものであ
る。
【0045】11.炭素数5の環状の脂肪族飽和炭化水
素は、シクロペンタンである。 12.脂肪族環状ハイドロフルオロカーボン化合物の使
用量は、発泡剤全量100重量部に対して、通常、0.
1〜99.5重量部、好ましくは0.1〜25重量部、
より好ましくは0.1〜5重量部である。 13.少なくとも1種の発泡可能なポリマーまたは少な
くとも1種の発泡可能なポリマー前駆体を含む発泡体用
組成物の発泡剤は、上記1〜12の発泡剤である。 13.少なくとも1種の発泡可能なポリマーまたは少な
くとも1個の発泡可能なポリマー前駆体の存在下におい
て、発泡剤を蒸気化させることを特徴とする発泡体の製
造方法において使用する発泡剤は、上記1〜12の発泡
剤である。
【0046】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明の発泡体の製造
方法を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定され
るものではない。
【0047】
【実施例1〜4】反応性水素化合物である芳香族アミン
系ポリエーテルポリオール(水酸基価460mgKOH
/g)に対して、アミン系触媒であるカオライザーN
o.1(花王(株)製)2.0重量部、整泡剤としてシ
リコン系界面活性剤F−335(信越化学(株)製)
1.5重量部並びに発泡剤として脂肪族環状ハイドロフ
ルオロカーボン化合物である1,1,2,2,3,3,
4−ヘプタフルオロシクロペンタン、シクロペンタンお
よび水を混合して、成分(A)とする。一方、成分
(B)として、アミン当量135のクルードMDIから
なる有機ポリイソシアネートを用意する。各化合物の配
合部数を表1に示す。このように調製した成分(A)と
成分(B)を所定の配合部数で、液温50℃で混合し、
300mm×300mm×300mmの金属製のボック
スに注入して硬質発泡ポリウレタン樹脂を成形した。得
られた硬質発泡ポリウレタン樹脂の評価結果を表1に示
す。
【0048】硬質発泡ポリウレタン樹脂の平均気泡径
を、電子顕微鏡を用いて測定した。平均気泡径の評価基
準は以下のとおりである。 ○:100〜200μm、△:200μm超〜300μ
m、×:300μm超 断熱性の評価基準は以下のとおりである。 ○:良好、使用上問題なし、△:可、×:不可。
【表1】
【0049】
【比較例1】脂肪族環状ハイドロフルオロカーボン化合
物を使用せず、シクロペンタンを16部使用することほ
かは、実施例1と同様に実験を行った。結果を表1に示
す。
【0050】
【実施例5】脂肪族環状ハイドロフルオロカーボン化合
物として1,1,2,2,3,3,4,4−オクタフル
オロシクロペンタンを用いたほかは、実施例1と同様に
実験を行った。結果を表2に示す。
【表2】
【0051】
【実施例6】脂肪族環状ハイドロフルオロカーボン化合
物として1,1,2,2,3,3,4−ヘプタフルオロ
シクロペンテンを用いたほかは、実施例1と同様に実験
を行った。結果を表2に示す。
【0052】
【発明の効果】本発明の脂肪族環状ハイドロフルオロカ
ーボン化合物を発泡剤として使用することによって断熱
性の良い発泡体を製造することができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 脂肪族環状ハイドロフルオロカーボン化
    合物を含有する発泡剤。
  2. 【請求項2】 少なくとも1種の発泡可能なポリマーま
    たは少なくとも1種の発泡可能なポリマー前駆体と請求
    項1記載の発泡剤とを含む発泡体用組成物。
  3. 【請求項3】 少なくとも1種の発泡可能なポリマーま
    たは少なくとも1個の発泡可能なポリマー前駆体の存在
    下において、請求項1記載の発泡剤を蒸気化させること
    を特徴とする発泡体の製造方法。
JP9342049A 1997-11-27 1997-11-27 脂肪族環状ハイドロフルオロカーボン化合物含有発泡剤、発泡体用組成物および発泡体の製造方法 Pending JPH11158316A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013163814A (ja) * 2005-11-01 2013-08-22 E I Du Pont De Nemours & Co 不飽和フルオロカーボンを含む発泡体を形成するための発泡剤

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