JPH11158150A - 5−アミノ−1−シクロプロピル−4−オキソキノリン−3−カルボン酸誘導体とその製造方法 - Google Patents
5−アミノ−1−シクロプロピル−4−オキソキノリン−3−カルボン酸誘導体とその製造方法Info
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- JPH11158150A JPH11158150A JP34209497A JP34209497A JPH11158150A JP H11158150 A JPH11158150 A JP H11158150A JP 34209497 A JP34209497 A JP 34209497A JP 34209497 A JP34209497 A JP 34209497A JP H11158150 A JPH11158150 A JP H11158150A
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Abstract
にシクロプロピル基、5位にアミノ基、6位にフッ素原
子、8位にアルキル基を有するキノロンカルボン酸誘導
体を収率良く、工業的に安全に合成する方法と、そのた
めの中間体を提供する。 【解決手段】 一般式(1) で表されるN−シクロプロピルアニリン類をアシル化
し、次に、これとアルコキシメチレンマロン酸ジアルキ
ルエステルとを反応させ、アニリノメチレンマロン酸類
を得、続いて、分子内脱アルコール反応をさせ、5−ア
シルアミノ−1−シクロプロピル−4−オキソキノリン
−3−カルボン酸アルキルエステル類を得、最後に酸性
条件下で加水分解反応をさせることを特徴とする、一般
式(5) (式中、Xはハロゲン原子、R1はアルキル基を示す)
で表される5−アミノ−1−シクロプロピル−4−オキ
ソキノリン−3−カルボン酸類の製造方法、及びその中
間体。
Description
酸系合成抗菌剤として有用な5−アミノ−1−シクロプ
ロピル−4−オキソキノリン−3−カルボン酸誘導体類
とその製造方法に関するものである。
にシクロプロピル基を、5位にアミノ基を、6位にフッ
素原子を、又、8位にアルキル基(特開昭62−215
572号公報、特開平7−309864号公報を参照)
を有するキノロンカルボン酸誘導体は、優れた抗菌活性
を有することが知られている。
しては、従来より種々の方法が提案されていて、例えば
対応する5位無置換体をニトロ化した後、還元する方法
(特開昭62−215572号公報を参照)や、2−フ
ルオロ−3−メチル−6−ニトロ安息香酸クロライド類
から、β−ケトエステル化、ビニルエーテル化、シクロ
プロピルアミノ化した後、閉環する方法(特開平8−1
98819号公報を参照)等が知られているが、前者の
方法には、5位無置換体のニトロ化の収率が非常に低
く、又、反応時間も長いという欠点が、後者の方法に
は、原料の2−フルオロ−3−メチル−6−ニトロ安息
香酸クロライド類に爆発性があり、工業的な製造におい
ては安全性の面から好ましくないという欠点があった。
にアミノ基を、6位にフッ素原子を、又、8位にアルキ
ル基をそれぞれ有するキノロンカルボン酸誘導体を収率
良く、工業的に安全に合成する方法は従来は提案されて
いなかった。
な従来技術の欠点を解消し、工業的に安全に収率よく、
合成抗菌剤として有用な5−アミノ−1−シクロプロピ
ル−4−オキソキノリン−3−カルボン酸誘導体の製造
方法を提供し、併せて当該製造方法における重要な製造
中間体を提供することを課題としてなされたものであ
る。
活性を有する、1位にシクロプロピル基を、5位にアミ
ノ基を、6位にフッ素原子を、又、8位にアルキル基を
それぞれ有するキノロンカルボン酸誘導体の工業的に有
利な製造方法、及び、そのための製造中間体について種
々検討した結果、工業的に安価で入手の容易な5−アミ
ノ−N−シクロプロピルアニリン類を出発原料として用
い、N−アシル化、アニリノメチレンマロン酸エステル
化、閉環及び加水分解をすることによって、5−アミノ
−1−シクロプロピル−4−オキソキノリン−3−カル
ボン酸が安全に且つ収率良く製造できること、及び、そ
のための製造中間体である5−アシルアミノ−N−シク
ロプロピルアニリン誘導体、及び、5−アミノ−1−シ
クロプロピル−4−オキソキノリン−3−カルボン酸誘
導体が、上記キノロンカルボン酸誘導体の製造法におい
て有用であるばかりでなく、新規化合物であることを見
い出し、本発明を完成するに至った。
記載の製造方法及び製造中間体を提供することによっ
て、上記課題を解決したものである。
示す。)で表されるN−シクロプロピルアニリン類をア
シル化することにより、一般式(2)
キル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基又は
アリールアルケニル基を含むアシル化剤残基を示す。)
で表される5−アシルアミノ−N−シクロプロピルアニ
リン類を得、次に、この5−アシルアミノ−N−シクロ
プロピルアニリン類とアルコキシメチレンマロン酸ジア
ルキルエステルとを反応させることにより、一般式
(3)
はアルキル基を示す。)で表されるアニリノメチレンマ
ロン酸類を得、続いて、分子内脱アルコール反応をさせ
ることにより、一般式(4)
す。)で表される5−アシルアミノ−1−シクロプロピ
ル−4−オキソキノリン−3−カルボン酸アルキルエス
テル類を得、最後に、酸性条件下で加水分解反応をさせ
ることを特徴とする、一般式(5)
れる5−アミノ−1−シクロプロピル−4−オキソキノ
リン−3−カルボン酸類の製造方法。
示す。)で表されるN−シクロプロピルアニリン類をア
シル化することにより、一般式(2)
キル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基又は
アリールアルケニル基を含むアシル化剤残基を示す。)
で表される5−アシルアミノ−N−シクロプロピルアニ
リン類を得、次に、この5−アシルアミノ−N−シクロ
プロピルアニリン類とアルコキシメチレンマロン酸ジア
ルキルエステルとを反応させることにより、一般式
(3)
はアルキル基を示す。)で表されるアニリノメチレンマ
ロン酸類を得、続いて、分子内脱アルコール反応をさせ
ることにより、一般式(4)
す。)で表される5−アシルアミノ−1−シクロプロピ
ル−4−オキソキノリン−3−カルボン酸アルキルエス
テル類を得、これをアルカリ性条件下で加水分解をさせ
ることにより、一般式(6)
表される5−アシルアミノ−1−シクロプロピル−4−
オキソキノリン−3−カルボン酸類を得、最後に、酸性
条件下で加水分解反応をさせることを特徴とする、一般
式(5)
れる5−アミノ−1−シクロプロピル−4−オキソキノ
リン−3−カルボン酸類の製造方法。
示し、R2はアルキル基、アルケニル基、アリール基、
アラルキル基又はアリールアルケニル基を示し、Yは水
素原子又は基
れる5−アシルアミノ−N−シクロプロピルアニリン誘
導体。
示し、R2はアルキル基、アルケニル基、アリール基、
アラルキル基又はアリールアルケニル基を示し、R5は
水素原子又はアルキル基を示す。)で表される5−アシ
ルアミノ−1−シクロプロピル−4−オキソキノリン−
3−カルボン酸誘導体。
で表されるN−シクロプロピルアニリン誘導体の一級ア
ミノ基の選択的アシル化により、一般式(2)で表され
る5−アシルアミノ−N−シクロプロピルアニリン誘導
体を得る。
上記一般式(1)におけるそれらと同じ意味を示してい
る。
−シクロプロピルアニリン誘導体は、一般式(1)で示
される化合物であればよく、式中のXで示されるハロゲ
ン原子としては、フッ素原子、塩素原子等、臭素原子等
を例示することができ、又、一般式(1)中のR1で示
されるアルキル基は、炭素数1〜6(以下、このような
置換基等の炭素数については、必要に応じ「C1〜6」の
ように略記する。)の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であ
ればよく、具体的にはメチル基、エチル基、n−プロピ
ル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、
sec−ブチル基、n−ペンチル基及びn−ヘキシル基
等を例示することができる。
で表されるN−シクロプロピルアニリン誘導体として
は、例えば2−メチル−3,4−ジフルオロ−5−アミ
ノ−N−シクロプロピルアニリン、2−エチル−3,4
−ジフルオロ−5−アミノ−N−シクロプロピルアニリ
ン、2−メチル−3−クロロ−4−フルオロ−5−アミ
ノ−N−シクロプロピルアニリン、2−エチル−3−ク
ロロ−4−フルオロ−5−アミノ−N−シクロプロピル
アニリン等を挙げることができる。
シクロプロピルアニリン誘導体を得る方法は、特に制限
されないが、例えば対応する2−アルキルアニリン誘導
体をN−シクロプロピル化して得られる2−アルキル−
N−シクロプロピルアニリン誘導体をニトロ化して、2
−アルキル−5−ニトロ−N−シクロプロピルアニリン
誘導体を得、次いでこれを還元することにより、容易に
高収率で製造することが可能である(この製造方法を参
考例として後記する。)。
ルアニリン誘導体の一級アミノ基を選択的にアシル化し
て、一般式(2)で表される5−アシルアミノ−N−シ
クロプロピルアニリン類とするためのアシル化剤として
は、一般的なもの、例えばアシル基C(=O)R2に対
応する酸無水物、酸ハロゲン化物を使用できるが、塩基
を必要としない酸無水物の使用が好ましい。
−N−シクロプロピルアニリン類におけるR2は、アル
キル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基又は
アリールアルケニル基を含むアシル化剤残基を示すの
で、上記酸無水物としては、具体的には無水酢酸、無水
プロピオン酸、無水安息香酸、無水フェニル酢酸等を例
示することができる。
アセチルクロライド、アセチルブロマイド、プロピオニ
ルクロライド、安息香酸クロライド、2−フェニルアセ
チルクロライド、アクリロイルクロライド、シンナモイ
ルクロライド等を例示することができ、酸ハロゲン化物
を使用する場合には、例えばトリエチルアミン、トリブ
チルアミン、ピリジン等の三級アミンを併用することが
好ましく、その使用量は、一般式(1)で表されるN−
シクロプロピルアニリン誘導体1モルに対し、例えば
1.0〜1.3モルの範囲である。
(1)で表されるN−シクロプロピルアニリン誘導体1
モルに対し、例えば1.0〜1.3モルの範囲であり、
好ましくは1.0〜1.1モルの範囲である。
は、当該反応に不活性な溶媒を使用することができ、こ
のような溶媒としては、例えば芳香族炭化水素系溶媒、
具体的にはクロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、ト
ルエン、キシレン等;脂肪酸アルキルエステル系溶媒、
具体的には酢酸エチル、プロピオン酸エチル等;エーテ
ル系溶媒、具体的にはテトラヒドロフラン、ジエチルエ
ーテル、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメ
チルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテ
ル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル等を例
示することができ、その使用量としては、一般式(1)
で表されるN−シクロプロピルアニリン誘導体1モルに
対し、2000ml以下、好ましくは1000ml以下
であればよい。
00℃、好ましくは0〜30℃の範囲であり、又、反応
時間は通常1〜10時間の範囲で、反応は常圧下に行う
ことができ、通常は加圧する必要はない。
して得られた一般式(2)で表わされる5−アシルアミ
ノ−N−シクロプロピルアニリン誘導体と、アルコキシ
メチレンマロン酸ジアルキルエステルとを縮合反応さ
せ、一般式(3)で表わされるアニリノメチレンマロン
酸類を得る。
は、上記一般式(2)におけるそれらと同じ意味を示し
ている。
ルエステルのメチレン炭素に結合するアルコキシ部位の
アルコキシ基としては、〔(C1〜6)アルキル〕オキシ
基、具体的には、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロ
ポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキ
シ基、ヘキシルオキシ基等を挙げることができ、ジアル
キルエステル部位のアルキル基R3としては、
(C1〜6)アルキル基、具体的には、例えばメチル基、
エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、s
ec−ブチル基、ターシャリブチル基等を挙げることが
できる。
ジアルキルエステルとしては、例えばエトキシメチレン
マロン酸ジエチル、メトキシメチレンマロン酸ジメチ
ル、メトキシメチレンマロン酸ジエチル、プロポキシメ
チレンマロン酸ジエチル、ブトキシメチレンマロン酸ジ
エチル、エトキシメチレンマロン酸ジメチル、メトキシ
メチレンマロン酸ジプロピル、プロポキシメチレンマロ
ン酸ジメチル、ブトキシメチレンマロン酸ジブチル等を
挙げることができる。
5−アシルアミノ−N−シクロプロピルアニリン誘導体
1モルに対し、アルコキシメチレンマロン酸ジアルキル
エステルを1.0〜1.5倍モル、好ましくは1.0〜
1.1倍モルの範囲で混合し、単に加熱攪拌するのみで
容易に脱アルコ−ル反応が進行し、一般式(3)で表さ
れるアニリノメチレンマロン酸誘導体を得ることができ
る。
無く、通常は無溶媒で進行するが、このことは反応に不
活性な溶媒の使用を制限するものではなく、この反応に
不活性な溶媒としては、例えば芳香族炭化水素溶媒、具
体的にはクロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、トル
エン、キシレン等を挙げることができ、その使用量とし
ては、一般式(2)で表される5−アシルアミノ−N−
シクロプロピルアニリン誘導体1モルに対し2000m
l以下、好ましくは500ml以下であればよい。
℃、好ましくは150〜170℃の範囲が好ましく、
又、反応時間は通常2〜20時間であり、反応は常圧下
に行うことができるが、脱アルコ−ル反応を促進するた
めに減圧下で反応を行っても良く、通常は加圧する必要
はない。
ルコキシメチレンマロン酸ジアルキルエステルのジアル
キルエステル部位のアルキル基R4と同一である。
して得られた一般式(3)で表されるアニリノメチレン
マロン酸誘導体を、分子内脱アルコール反応をさせるこ
とにより、一般式(4)で表される5−アシルアミノ−
1−シクロプロピル−4−オキソキノリン−3−カルボ
ン酸アルキルエステル類を得る。
びR3は、上記一般式(3)におけるそれらと同じ意味
を示している。
(3)で表されるアニリノメチレンマロン酸誘導体を、
ポリリン酸、ポリリン酸エステル等の脱アルコール剤と
反応させることにより行うもので、例えば特開平2−4
5469号公報記載の方法を利用することにより、目的
とするキノロンカルボン酸の製造中間体(一般式(4)
で表される5−アシルアミノ−1−シクロプロピル−4
−オキソキノリン−3−カルボン酸アルキルエステル
類)に容易に導くことができる。
レンマロン酸誘導体の分解を抑えるという観点からは、
脱アルコール剤としてポリリン酸エステルの使用が好ま
しい。
ポリリン酸、ポリリン酸エステルは、一般式(3)で表
されるアニリノメチレンマロン酸誘導体1モルに対し1
0Kg以下、好ましくは1〜3Kgの範囲で用いること
が好ましく、反応温度としては50〜100℃、好まし
くは60〜80℃の範囲が好ましい。又、反応時間は通
常は1〜10時間であり、反応は常圧下で行うことがで
き、通常は加圧する必要はない。
にして得られた一般式(4)で表される5−アシルアミ
ノ−1−シクロプロピル−4−オキソキノリン−3−カ
ルボン酸アルキルエステル類を、酸性条件下で加水分解
反応をさせることにより、目的化合物であり一般式
(5)で表される5−アミノ−1−シクロプロピル−4
−オキソキノリン−3−カルボン酸類を得る。
上記一般式(4)におけるそれらと同じ意味を示してい
る。
えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、燐酸等の無機酸、又は、
例えばp−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸やト
リフルオロメタンスルホン酸等のスルホン酸類、或いは
トリフルオロ酢酸等の有機酸が使用できるが、無機酸の
使用が一般的で好ましい。尚、酸の使用量としては、一
般式(4)で表される5−アシルアミノ−1−シクロプ
ロピル−4−オキソキノリン−3−カルボン酸アルキル
エステル類1モルに対し、1.0〜30モル、好ましく
は4〜20モルの範囲であればよい。
は、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸等の脂肪族カルボ
ン酸の使用が好ましく、中でも酢酸の使用が一般的であ
り、その使用量としては、一般式(4)で表される5−
アシルアミノ−1−シクロプロピル−4−オキソキノリ
ン−3−カルボン酸アルキルエステル類1モルに対し1
00〜3000ml、好ましくは500〜2000ml
の範囲である。
としては、一般式(4)で表される5−アシルアミノ−
1−シクロプロピル−4−オキソキノリン−3−カルボ
ン酸アルキルエステル類1モルに対し100ml〜30
00mlの範囲であり、好ましくは500〜1500m
lの範囲であればよい。尚、理論的には上記加水分解反
応には当量の水が存在すれば足りるが、反応速度等を考
慮すると、前記範囲の水を使用することが好ましい。
0〜200℃の範囲で、反応時間は通常0.5〜10時
間の範囲であり、反応は常圧下に行うことができ、通常
は加圧する必要はない。
る5−アシルアミノ−1−シクロプロピル−4−オキソ
キノリン−3−カルボン酸アルキルエステル類を、アル
カリ性条件下で加水分解反応をさせることにより、一般
式(6)で表される5−アシルアミノ−1−シクロプロ
ピル−4−オキソキノリン−3−カルボン酸類を得、こ
れを酸性条件下で加水分解反応をさせることにより、目
的化合物であり一般式(5)で表される5−アミノ−1
−シクロプロピル−4−オキソキノリン−3−カルボン
酸類を得ることもできる。
は、上記一般式(4)におけるそれらと同じ意味を示し
ている。
アルカリ金属水酸化物又はアルカリ土類金属水酸化物が
使用できるが、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の
アルカリ金属水酸化物の使用が一般的で好ましい。尚、
塩基の使用量としては、一般式(4)で表される5−ア
シルアミノ−1−シクロプロピル−4−オキソキノリン
−3−カルボン酸アルキルエステル類1モルに対し、
1.0〜1.5モルの範囲であり、これらのアルカリ金
属水酸化物は水溶液で使用することが好ましい。
原料を溶解することのできる非プロトン性極性溶媒を使
用することができるが、テトラメチレンスルホンやジメ
チルスルホキシド等の硫黄含有非プロトン性極性溶媒が
好ましく、中でもジメチルスルホキシドの使用が好ま
い。又、その使用量としては、一般式(4)で表される
5−アシルアミノ−1−シクロプロピル−4−オキソキ
ノリン−3−カルボン酸アルキルエステル類1モルに対
し、0.5Kg〜20Kgの範囲である。
としては、一般式(4)で表される5−アシルアミノ−
1−シクロプロピル−4−オキソキノリン−3−カルボ
ン酸アルキルエステル類1モルに対し100ml〜30
00mlの範囲であり、好ましくは500〜1500m
lの範囲であればよい。尚、理論的には上記加水分解反
応には当量の水が存在すれば足りるが、反応速度等を考
慮すると、前記範囲の水を使用することが好ましい。
は、10〜80℃の範囲で、反応時間は通常は0.5〜
12時間の範囲であり、反応は常圧下に行うことがで
き、通常は加圧する必要はない。
表される5−アシルアミノ−1−シクロプロピル−4−
オキソキノリン−3−カルボン酸類からは、前述の一般
式(4)で表される5−アシルアミノ−1−シクロプロ
ピル−4−オキソキノリン−3−カルボン酸アルキルエ
ステル類の、酸性条件下での加水分解反応に準じ、一般
式(5)で表される5−アミノ−1−シクロプロピル−
4−オキソキノリン−3−カルボン酸類を得ることがで
きる。
ルアミノ−N−シクロプロピルアニリン誘導体は、上記
本発明製造方法における重要な中間体であると共に、新
規化合物であり、式中のXはハロゲン原子を示し、R1
はアルキル基を示し、R2はアルキル基、アルケニル
基、アリール基、アラルキル基又はアリールアルケニル
基を示し、Yは水素原子又は基
アシルアミノ−N−シクロプロピルアニリン誘導体に
は、例えばYが水素である5−アセチルアミノ−N−シ
クロプロピル−3,4−ジフルオロ−2−メチルアニリ
ン、5−アセチルアミノ−N−シクロプロピル−3,4
−ジフルオロ−2−エチルアニリン、5−アセチルアミ
ノ−N−シクロプロピル−3−クロロ−4−フルオロ−
2−メチルアニリン、5−アセチルアミノ−N−シクロ
プロピル−3−クロロ−4−フルオロ−2−エチルアニ
リン、5−ベンゾイルアミノ−N−シクロプロピル−
3,4−ジフルオロ−2−メチルアニリン、5−ベンゾ
イルアミノ−N−シクロプロピル−3−クロロ−4−フ
ルオロ−2−メチルアニリン、5−フェニルアセチルア
ミノ−N−シクロプロピル−3,4−ジフルオロ−2−
メチルアニリン、5−フェニルアセチルアミノ−N−シ
クロプロピル−3−クロロ−4−フルオロ−2−メチル
アニリン、5−アクリロイルアミノ−N−シクロプロピ
ル−3,4−ジフルオロ−2−メチルアニリン、5−ア
クリロイルアミノ−N−シクロプロピル−3−クロロ−
4−フルオロ−2−メチルアニリン、5−シンナモイル
アミノ−N−シクロプロピル−3,4−ジフルオロ−2
−メチルアニリン、5−シンナモイルアミノ−N−シク
ロプロピル−3−クロロ−4−フルオロ−2−メチルア
ニリン等;Yが上記式で表されるメチレンマロン酸ジア
ルキルエステルである5−アセチルアミノ−N−シクロ
プロピル−3,4−ジフルオロ−2−メチルアニリノメ
チレンマロン酸ジエチル、5−アセチルアミノ−N−シ
クロプロピル−3,4−ジフルオロ−2−エチルアニリ
ノメチレンマロン酸ジエチル、5−アセチルアミノ−N
−シクロプロピル−3−クロロ−4−フルオロ−2−メ
チルアニリノメチレンマロン酸ジエチル、5−アセチル
アミノ−N−シクロプロピル−3−クロロ−4−フルオ
ロ−2−エチルアニリノメチレンマロン酸ジエチル、5
−ベンゾイルアミノ−N−シクロプロピル−3,4−ジ
フルオロ−2−メチルアニリノメチレンマロン酸ジエチ
ル、5−ベンゾイルアミノ−N−シクロプロピル−3−
クロロ−4−フルオロ−2−メチルアニリノメチレンマ
ロン酸ジエチル、5−フェニルアセチルアミノ−N−シ
クロプロピル−3,4−ジフルオロ−2−メチルアニリ
ノメチレンマロン酸ジエチル、5−フェニルアセチルア
ミノ−N−シクロプロピル−3−クロロ−4−フルオロ
−2−メチルアニリノメチレンマロン酸ジエチル、5−
アクリロイルアミノ−N−シクロプロピル−3,4−ジ
フルオロ−2−メチルアニリノメチレンマロン酸ジェチ
ル、5−アクリロイルアミノ−N−シクロプロピル−3
−クロロ−4−フルオロ−2−メチルアニリノメチレン
マロン酸ジエチル、5−シンナモイルアミノ−N−シク
ロプロピル−3,4−ジフルオロ−2−メチルアニリノ
メチレンマロン酸ジエチル、5−シンナモイルアミノ−
N−シクロプロピル−3−クロロ−4−フルオロ−2−
メチルアニリノメチレンマロン酸ジエチル等が包含され
る。
1−シクロプロピル−4−オキソキノリン−3−カルボ
ン酸誘導体も、上記本発明製造方法における重要な中間
体であると共に、新規化合物であり、式中のXはハロゲ
ン原子を示し、R1はアルキル基を示し、R2はアルキル
基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基又はアリ
ールアルケニル基を示し、R5は水素原子又はアルキル
基を示している。
アミノ−1−シクロプロピル−4−オキソキノリン−3
−カルボン酸誘導体には、例えばR5が水素の5−アセ
チルアミノ−1−シクロプロピル−6,7−ジフルオロ
−8−メチル−4−オキソキノリン−3−カルボン酸、
5−アセチルアミノ−1−シクロプロピル−6,7−ジ
フルオロ−8−エチル−4−オキソキノリン−3−カル
ボン酸、5−アセチルアミノ−1−シクロプロピル−7
−クロロ−6−フルオロ−8−メチル−4−オキソキノ
リン−3−カルボン酸、5−アセチルアミノ−1−シク
ロプロピル−7−クロロ−6−フルオロ−8−エチル−
4−オキソキノリン−3−カルボン酸、5−ベンゾイル
アミノ−1−シクロプロピル−6,7−ジフルオロ−8
−メチル−4−オキソキノリン−3−カルボン酸、5−
ベンゾイルアミノ−1−シクロプロピル−7−クロロ−
6−フルオロ−8−メチル−4−オキソキノリン−3−
カルボン酸、5−フェニルアセチルアミノ−1−シクロ
プロピル−6,7−ジフルオロ−8−メチル−4−オキ
ソキノリン−3−カルボン酸、5−フェニルアセチルア
ミノ−1−シクロプロピル−7−クロロ−6−フルオロ
−8−メチル−4−オキソキノリン−3−カルボン酸、
5−アクリロイルアミノ−1−シクロプロピル−6,7
−ジフルオロ−8−メチル−4−オキソキノリン−3−
カルボン酸、5−アクリロイルアミノ−1−シクロプロ
ピル−7−クロロ−6−フルオロ−8−メチル−4−オ
キソキノリン−3−カルボン酸、5−シンナモイルアミ
ノ−1−シクロプロピル−6,7−ジフルオロ−8−メ
チルオキソキノリン−3−カルボン酸、5−シンナモイ
ルアミノ−1−シクロプロピル−7−クロロ−6−フル
オロ−8−メチルオキソキノリン−3−カルボン酸等;
R5がアルキル基の5−アセチルアミノ−1−シクロプ
ロピル−6,7−ジフルオロ−8−メチル−4−オキソ
キノリン−3−カルボン酸エチル、5−アセチルアミノ
−1−シクロプロピル−6,7−ジフルオロ−8−エチ
ル−4−オキソキノリン−3−カルボン酸エチル、5−
アセチルアミノ−1−シクロプロピル−7−クロロ−6
−フルオロ−8−メチル−4−オキソキノリン−3−カ
ルボン酸エチル、5−アセチルアミノ−1−シクロプロ
ピル−7−クロロ−6−フルオロ−8−エチル−4−オ
キソキノリン−3−カルボン酸エチル、5−ベンゾイル
アミノ−1−シクロプロピル−6,7−ジフルオロ−8
−メチル−4−オキソキノリン−3−カルボン酸エチ
ル、5−ベンゾイルアミノ−1−シクロプロピル−7−
クロロ−6−フルオロ−8−メチル−4−オキソキノリ
ン−3−カルボン酸エチル、5−フェニルアセチルアミ
ノ−1−シクロプロピル−6,7−ジフルオロ−8−メ
チル−4−オキソキノリン−3−カルポン酸エチル、5
−フェニルアセチルアミノ−1−シクロプロピル−7−
クロロ−6−フルオロ−8−メチル−4−オキソキノリ
ン−3−カルボン酸エチル、5−アクリロイルアミノ−
1−シクロプロピル−6,7−ジフルオロ−8−メチル
−4−オキソキノリン−3−カルボン酸エチル、5−ア
クリロイルアミノ−1−シクロプロピル−7−クロロ−
6−フルオロ−8−メチル−4−オキソキノリン−3−
カルボン酸エチル、5−シンナモイルアミノ−1−シク
ロプロピル−6,7−ジフルオロ−8−メチルオキソキ
ノリン−3−カルボン酸エチル、5−シンナモイルアミ
ノ−1−シクロプロピル−7−クロロ−6−フルオロ−
8−メチルオキソキノリン−3−カルボン酸エチル等が
包含される。
5−アミノ−1−シクロプロピル−4−オキソキノリン
−3−カルボン酸誘導体の工業的に安全で高収率な製造
方法と新規な製造中間体が提供される。
(7)で表される5−アシルアミノ−N−シクロプロピ
ルアニリン誘導体、及び、一般式(8)で表される5−
アミノ−1−シクロプロピル−4−オキソキノリン−3
−カルボン酸誘導体は、1位にシクロプロピル基を、5
位にアミノ基を、6位にフッ素原子を、又、8位にアル
キル基又はアルコキシ基をそれぞれ有する合成抗菌剤と
して有用なキノロンカルボン酸誘導体の、製造中間体と
して極めて有用である。
て、参考例、実施例により具体的に説明する。
磁気攪拌子を備えた四つ口500mlフラスコに、3,
4−ジフルオロ−2−メチルアニリン28.6g(0.
2mol)、1−エトキシ−1−トリメチルシリロキシ
シクロプロパン43.6g(0.25mol)、酢酸4
8.0g(0.8mol)及びメタノール200mlを
仕込み、4時間加熱還流した。得られた反応液をアスピ
レーターで減圧下、ロータリーエバポレータにより濃縮
し、更に残渣を真空ポンプで濃縮し、粗のN−(1−メ
トキシ)シクロプロピル−3,4−ジフルオロ−2−メ
チルアニリンを43.8g得た。
備えた1Lの四ツ口フラスコに、水素化ホウ素ナトリウ
ム9.1g(0.24mol)、無水テラヒドロフラン
300mlを仕込み、氷冷下、5℃まで冷却した。その
後、三フッ化ホウ素エーテル錯体34.1g(0.24
mol)を同温度で滴下し、滴下終了後、5℃で1時間
攪拌した。先に得た粗のN−(1−メトキシ)シクロプ
ロピル−3,4−ジフルオロ−2−メトキシアニリン4
3.8gを無水テラヒドロフラン100mlに溶解した
溶液を、5℃で1時間にかけて滴下した後、20〜30
℃にて1時間攪拌した。更に50℃に昇温して3時間攪
拌した後、反応液をアスピレーターで減圧下、ロータリ
ーエバポレーターを用いて一部濃縮し、残渣を水800
ml中に滴下した後、酢酸エチルで2回抽出した。得ら
れた酢酸エチル層を水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥した。溶媒をロータリーエバポレーター用いて
留去し、最後に減圧蒸留して、N−シクロプロピル−
3,4−ジフルオロ−2−メチルアニリンを31.3g
得た(収率85.5%:3,4−ジフルオロ−2−メチ
ルアニリン基準)。
4−ジフルオロ−2−メチルアニリン17.4g(0.
095mol)を、25〜30℃で0.5時間かけて滴
下した後、同温度で0.5時間撹拌した。発煙硝酸6.
9gと30%発煙硫酸30mlの混酸を、25〜30℃
で1.5時間かけて滴下した後、同温度で4時間撹拌し
た。反応液を氷冷水1.5lにゆっくり注ぎ、析出した
結晶を濾過、水洗、乾燥し、N−シクロプロピル−3,
4−ジフルオロ−2−メチル−5−ニトロアニリン1
6.5gを得た。収率は76.1%(N−シクロプロピ
ル−3,4−ジフルオロ−2−メチルアニリン基準)で
あった。
−5−ニトロアニリン1.14g(0.005mo
l)、10%パラジウムカーボン(pd−C)0.11
g、エタノール30mlの懸濁液により、25〜30
℃、常圧下で2.5時間かけて接触水素添加した。触媒
を濾過後、濾液を減圧下、濃縮して、5−アミノ−N−
シクロプロピル−3,4−ジフルオロ−2−メチルアニ
リン0.95gを得た。収率は96.0%(N−シクロ
プロピル−3,4−ジフルオロ−2−メチル−5−ニト
ロアニリン基準)であった。
−2−メチルアニリン9.91g(0.05mol)、
無水酢酸5.10g、トルエン100mlを25〜30
℃で1.5時間で撹拌した。その後、反応液に5%水酸
化ナトリウム水溶液100mlを加え、25〜30℃で
2時間撹拌した後、酢酸エチルで抽出、水洗して無水硫
酸ナトリウムで乾燥させた。反応液を濃縮し、酢酸エチ
ル/ヘキサンで再結晶することにより、5−アセチルア
ミノ−N−シクロプロピル−3,4−ジフルオロ−2−
メチルアニリン9.73gを得た。収率は81.0%
(N−シクロプロピル−3,4−ジフルオロ−2−メチ
ル−5−ニトロアニリン基準)であった。
−3,4−ジフルオロ−2−メチルアニリンの確認デー
タ 融点:138.0〜139.0℃ MS(m/e):240[M+] 60MHz1H−NMR(CDCl3)δ値:0.35〜
1.01(m,4H,CH2CH2),1.96(d,3
H,J=1.9Hz,CH3),2.20(s,3H,
CH3),2.43(brs,1H,CH),3.92
(brs,1H,NH),7.34〜7.91(m,2
H,芳香核水素,NHCO)
−3,4−ジフルオロ−2−メチルアニリン2.40g
(0.01mol)と、エトキシメチレンマロン酸ジエ
チル4.32gを混合し、窒素気流下、160℃で2時
間撹拌した。真空ポンプで残存しているエトキシメチレ
ンマロン酸ジエチルを留去し、5−アセチルアミノ−N
−シクロプロピル−3,4−ジフルオロ−2−メチルア
ニリノメチレンマロン酸ジエチルを3.87gを得た。
収率は94.0%(5−アセチルアミノ−N−シクロプ
ロピル−3,4−ジフルオロ−2−メチルアニリン基
準)であった。
−3,4−ジフルオロ−2−メチルアニリノメチレンマ
ロン酸ジエチルの確認データ MS(m/e):411[M+] 60MHz1H−NMR(CDCl3)δ値:0.60〜
0.94(m,4H,CH2CH2),1.00〜1.4
7(m,6H,2×CH3),1.62(s,1H,N
H),2.13(d,2H,CH3),2.21(s,
3H,CH3),3.14(brs,1H,CH),
3.64〜4.41(m,4H,2×CH2),7.5
7(s,1H,CH),7.73〜8.05(m,1
H,芳香核水素)
−3,4−ジフルオロ−2−メチルアニリノメチレンマ
ロン酸ジエチル3.87g(0.0094mol)と、
ポリリン酸エチル20gを混合し、60℃で5時間撹拌
した。反応終了時の高速液体クロマトグラフィー分析に
より、目的とする5−アセチルアミノ−1−シクロプロ
ピル−6,7−ジフルオロ−8−メチル−4−オキソキ
ノリン−3−カルボン酸エチルと5−アセチルアミノ−
N−シクロプロピル−3,4−ジフルオロ−2−メチル
アニリンの生成比は94:6であった。その後、反応系
を室温に冷却し、水200mlを徐々に加えてクロロホ
ルムで抽出し、水洗、無水硫酸ナトリウムによる乾燥及
び濃縮をして、5−アセチルアミノ−1−シクロプロピ
ル−6,7−ジフルオロ−8−メチル−4−オキソキノ
リン−3−カルボン酸エチル2.50gを得た。収率は
73.0%(5−アセチルアミノ−N−シクロプロピル
−3,4−ジフルオロ−2−メチルアニリノメチレンマ
ロン酸ジエチル基準)であった。
−6,7−ジフルオロ−8−メチル−4−オキソキノリ
ン−3−カルボン酸エチルの確認データ 融点:211.5〜213.0℃ MS(m/e):364[M+] 60MHz1H−NMR(CDCl3)δ値:0.88〜
1.26(m,4H,CH2CH2),1.39(t,3
H,J=7.0Hz,CH3),2.26(s,3H,
CH3),2.68(d,2H,J=3.1Hz,C
H3),3.97(brs,1H,CH),4.51
(q,2H,J=7.2Hz,CH2),8.62
(S,1H,CH)
−6,7−ジフルオロ−8−メチル−4−オキソキノリ
ン−3−カルボン酸エチル30.0g(0.082mo
l)、酢酸100ml、濃塩酸100mlを混合し、環
流下で2時間撹拌した。冷却後、水1000mlを加
え、析出した結晶を濾過、水洗し、その結晶をジメチル
ホルムアミド600mlから再結晶した後に乾燥し、5
−アミノ−1−シクロプロピル−6,7−ジフルオロ−
8−メチル−4−オキソキノリン−3−カルボン酸2
3.0gを得た。収率は96.2%(5−アセチルアミ
ノ−1−シクロプロピル−6,7−ジフルオロ−8−メ
チル−4−オキソキノリン−3−カルボン酸エチル基
準)であった。生成物の物性及びスペクトルデータは文
献値と一致した。
−2−メチルアニリン9.91g(0.05mol)
と、無水酢酸51.0g(0.5mol)とを混合し、
60℃で1.5時間で撹拌した。ガスクロマトグラフィ
ーにより分析したところ、目的とする5−アセチルアミ
ノ−N−シクロプロピル−3,4−ジフルオロ−2−メ
チルアニリンと、ジアセチル化の進行した5−アセチル
アミノ−N−アセチル−N−シクロプロピル−3,4−
ジフルオロ−2−メチルアニリンが72:28の比で生
成していた。
フルオロ−2−メチルアニリノメチレンマロン酸ジエチ
ル3.87g(0.0094mol)と、ポリリン酸2
0gを混合し、60℃で5時間撹拌した。反応終了時の
高速液体クロマトグラフィー分析により、目的とする5
−アセチルアミノ−1−シクロプロピル−6,7−ジフ
ルオロ−8−メチル−4−オキソキノリン−3−カルボ
ン酸エチルと5−アセチルアミノ−N−シクロプロピル
−3,4−ジフルオロ−2−メチルアニリンの生成比は
60:40であった。
シクロプロピル−6,7−ジフルオロ−8−メチル−4
−オキソキノリン−3−カルボン酸エチル18.2g
(0.05mol)を、ジメチルスルホキシド400g
に加熱溶解させ、25℃にて5%水酸化ナトリウム水溶
液44g(0.055mol)を加え、同温度にて4時
間熟成した。熟成終了後、反応液を氷冷し、5%塩酸水
溶液200ml及び水を加え、析出した結晶を濾過、水
洗し、乾燥して5−アセチルアミノ−1−シクロプロピ
ル−6,7−ジフルオロ−8−メチル−4−オキソキノ
リン−3−カルボン酸16.1gを得た。収率は95.
9%(5−アセチルアミノ−1−シクロプロピル−6,
7−ジフルオロ−8−メチル−4−オキソキノリン−3
−カルボン酸エチル基準)であった。
−6,7−ジフルオロ−8−メチル−4−オキソキノリ
ン−3−カルボン酸の確認データ 融点:237.4〜238.8℃ MS(m/e):336[M+] 60MHz1H−NMR(CDCl3)δ値:0.76〜
1.45(m,4H,CH2CH2),1.65(br
s,1H,NH),2.28(s,3H,CH3),
2.78(d,3H,J=3.2Hz,CH3),4.
16(brs,1H,CH),8.94(S,1H,C
H),13.97(s,1H,COOH)
−6,7−ジフルオロ−8−メチル−4−オキソキノリ
ン−3−カルボン酸10.1g(0.03mol)、酢
酸40ml、濃塩酸40mlを混合し、環流下で2時間
撹拌した。冷却後、水500mlを加え、析出した結晶
を濾過、水洗し、その結晶をジメチルホルムアミド25
0mlから再結晶して乾燥し、5−アミノ−1−シクロ
プロピル−6,7−ジフルオロ−8−メチル−4−オキ
ソキノリン−3−カルボン酸8.6gを得た。収率は9
7.1%(5−アセチルアミノ−1−シクロプロピル−
6,7−ジフルオロ−8−メチル−4−オキソキノリン
−3−カルボン酸基準)であった。
Claims (4)
- 【請求項1】 一般式(1) 【化1】 (式中、Xはハロゲン原子を示し、R1はアルキル基を
示す。)で表されるN−シクロプロピルアニリン類をア
シル化することにより、一般式(2) 【化2】 (式中、X及びR1は前記と同じ意味を示し、R2はアル
キル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基又は
アリールアルケニル基を含むアシル化剤残基を示す。)
で表される5−アシルアミノ−N−シクロプロピルアニ
リン類を得、次に、この5−アシルアミノ−N−シクロ
プロピルアニリン類とアルコキシメチレンマロン酸ジア
ルキルエステルとを反応させることにより、一般式
(3) 【化3】 (式中、X、R1及びR2は前記と同じ意味を示し、R3
はアルキル基を示す。)で表されるアニリノメチレンマ
ロン酸類を得、続いて、分子内脱アルコール反応をさせ
ることにより、一般式(4) 【化4】 (式中、X、R1、R2及びR3は前記と同じ意味を示
す。)で表される5−アシルアミノ−1−シクロプロピ
ル−4−オキソキノリン−3−カルボン酸アルキルエス
テル類を得、最後に、酸性条件下で加水分解反応をさせ
ることを特徴とする、一般式(5) 【化5】 (式中、X及びR1は前記と同じ意味を示す。)で表さ
れる5−アミノ−1−シクロプロピル−4−オキソキノ
リン−3−カルボン酸類の製造方法。 - 【請求項2】 一般式(1) 【化6】 (式中、Xはハロゲン原子を示し、R1はアルキル基を
示す。)で表されるN−シクロプロピルアニリン類をア
シル化することにより、一般式(2) 【化7】 (式中、X及びR1は前記と同じ意味を示し、R2はアル
キル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基又は
アリールアルケニル基を含むアシル化剤残基を示す。)
で表される5−アシルアミノ−N−シクロプロピルアニ
リン類を得、次に、この5−アシルアミノ−N−シクロ
プロピルアニリン類とアルコキシメチレンマロン酸ジア
ルキルエステルとを反応させることにより、一般式
(3) 【化8】 (式中、X、R1及びR2は前記と同じ意味を示し、R3
はアルキル基を示す。)で表されるアニリノメチレンマ
ロン酸類を得、続いて、分子内脱アルコール反応をさせ
ることにより、一般式(4) 【化9】 (式中、X、R1、R2及びR3は前記と同じ意味を示
す。)で表される5−アシルアミノ−1−シクロプロピ
ル−4−オキソキノリン−3−カルボン酸アルキルエス
テル類を得、これをアルカリ性条件下で加水分解をさせ
ることにより、一般式(6) 【化10】 (式中、X、R1及びR3は前記と同じ意味を示す。)で
表される5−アシルアミノ−1−シクロプロピル−4−
オキソキノリン−3−カルボン酸類を得、最後に、酸性
条件下で加水分解反応をさせることを特徴とする、一般
式(5) 【化11】 (式中、X及びR1は前記と同じ意味を示す。)で表さ
れる5−アミノ−1−シクロプロピル−4−オキソキノ
リン−3−カルボン酸類の製造方法。 - 【請求項3】 一般式(7) 【化12】 [式中、Xはハロゲン原子を示し、R1はアルキル基を
示し、R2はアルキル基、アルケニル基、アリール基、
アラルキル基又はアリールアルケニル基を示し、Yは水
素原子又は基 【化13】 (式中、R4はアルキル基を示す。)を示す。]で表さ
れる5−アシルアミノ−N−シクロプロピルアニリン誘
導体。 - 【請求項4】一般式(8) 【化14】 (式中、Xはハロゲン原子を示し、R1はアルキル基を
示し、R2はアルキル基、アルケニル基、アリール基、
アラルキル基又はアリールアルケニル基を示し、R5は
水素原子又はアルキル基を示す。)で表される5−アシ
ルアミノ−1−シクロプロピル−4−オキソキノリン−
3−カルボン酸誘導体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34209497A JP4148550B2 (ja) | 1997-11-26 | 1997-11-26 | 5−アミノ−1−シクロプロピル−4−オキソキノリン−3−カルボン酸誘導体とその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34209497A JP4148550B2 (ja) | 1997-11-26 | 1997-11-26 | 5−アミノ−1−シクロプロピル−4−オキソキノリン−3−カルボン酸誘導体とその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11158150A true JPH11158150A (ja) | 1999-06-15 |
JP4148550B2 JP4148550B2 (ja) | 2008-09-10 |
Family
ID=18351118
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34209497A Expired - Fee Related JP4148550B2 (ja) | 1997-11-26 | 1997-11-26 | 5−アミノ−1−シクロプロピル−4−オキソキノリン−3−カルボン酸誘導体とその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4148550B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001062734A1 (fr) * | 2000-02-25 | 2001-08-30 | Daiichi Pharmaceutical Co., Ltd. | Procede de production d'acides quinolonecarboxyliques et de leurs intermediaires |
US6825353B2 (en) | 2000-02-25 | 2004-11-30 | Daiichi Pharmaceutical Co., Ltd. | Process for producing quinolonecarboxylic acids and intermediates thereof |
-
1997
- 1997-11-26 JP JP34209497A patent/JP4148550B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001062734A1 (fr) * | 2000-02-25 | 2001-08-30 | Daiichi Pharmaceutical Co., Ltd. | Procede de production d'acides quinolonecarboxyliques et de leurs intermediaires |
US6825353B2 (en) | 2000-02-25 | 2004-11-30 | Daiichi Pharmaceutical Co., Ltd. | Process for producing quinolonecarboxylic acids and intermediates thereof |
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---|---|
JP4148550B2 (ja) | 2008-09-10 |
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