JPH11154646A - 露光方法および露光装置 - Google Patents

露光方法および露光装置

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JPH11154646A
JPH11154646A JP10269310A JP26931098A JPH11154646A JP H11154646 A JPH11154646 A JP H11154646A JP 10269310 A JP10269310 A JP 10269310A JP 26931098 A JP26931098 A JP 26931098A JP H11154646 A JPH11154646 A JP H11154646A
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reticle
exposure
patterns
substrate
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Kyoichi Suwa
恭一 諏訪
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茂 蛭川
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】より微細なパターンを投影光学系の開口数の極
端な増大、照明光の極端な短波長化を図ることなく転写
可能にする。 【解決手段】 感応基板上に形成すべき全体パターン
(PA)を複数のパターン(PTA1,PTA2,PT
A3)に分解し、相互に重ね合わせて露光することにし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体素子や液晶素子
等を製造するために、マスクに形成された原画パターン
を感応基板上に転写する露光方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体素子の製造においては年々微細化
と高集積化が進み、1Bbitメモリ、4Bbitメモ
リと増々線幅の細いリソグラフィ工程が要求されてきて
いる。この要求に答えるべく、現在リソグラフィ工程で
使われる露光装置は、縮小投影型露光装置(ステッパ
ー)が主流である。特に原画パターンを有するレチクル
を1/5縮小投影レンズで15×15mm角程度に縮小
してウェハ上のレジスト層に露光する方法が多用されて
いる。
【0003】このステッパーの投影レンズは年々、解像
力を上げるために高開口数(N.A.)化され、露光用照
明光の波長が436nm(g線)のとき、N.A.=
0.48程度のものが実用化されている。このように投
影レンズの開口数を大きくすることは、それに応じて実
効的な焦点深度が小さくなることを意味し、N.A.=
0.48にした投影レンズの焦点深度は、例えば±0.
8μm以下である。すなわち、ウェハ上の1つのショッ
ト領域を15×15mm角とすると、この領域全体の表
面(レジスト層)が、投影レンズの最良結像面に対して
±0.8μm以内(望ましくは±0.2μm以内)に正
確に位置決めされなければならない。
【0004】そこで投影レンズの焦点深度の不足に対応
するために、投影レンズに対してウェハを光軸方向に変
位させつつ、同一レチクルのパターンを多重露光する方
法が提案されている。この方法は、投影レンズのみかけ
上の焦点深度を増大させることになり、1つの有効な露
光方法である。
【0005】
【発明が解決しようとする問題点】この多重焦点露光方
法は、ベストフォーカスのコントラストは若干低下させ
るものの、広い焦点範囲に渡ってコントラストを保証し
ようとするものである。この方法は実験等の結果から、
レチクルのパターン面がほとんど暗部(遮へい部)であ
り、その中に矩形の開口部(透過部)が散在するよう
な、所謂コンタクトホール工程用のパターンに対しては
有効であるが、その他のパターン、特に明暗の直線状パ
ターンが繰返されるような配線層等のレチクルパターン
に対してはコンタクトホールの場合ほどには有効でない
のが現状である。このような配線層等のレチクルパター
ンでは、焦点位置を変化させるとウェハ上で本来暗線と
なるべき部分に明線部のデフォーカス像による光強度が
与えられる結果、コントラストが急激に低下してレジス
トの膜減りが生じるためである。また投影露光方法で
は、投影レンズの性能上、転写可能な繰返しパターンの
周期はある値以上に制限されている。この値は投影レン
ズの解像限界とも呼ばれており、現在実用化されている
ものでは、g線で1/5縮小、N.A.=0.45のと
き繰返しパターンの明線と暗線の線幅はウェハ上で0.
8μm(レチクル上で4μm)程度となっている。
【0006】従って、レチクル上のパターンの線幅を細
くしても、それ以下の線幅のパターンは正常に露光され
ることがなく、投影露光法によるリソグラフィの限界
は、もっぱら投影レンズの性能(解像力)で決まると考
えられている。またプロキシミティ露光法においても、
照明光の波長に応じて生じる回折現象から、マスク上の
明線と暗線の繰り返し周期は、ある値よりも小さくする
ことは難しく、極力波長を短くすることで対応してい
る。このため軟X線等の特別なエネルギー線を必要とし
た。
【0007】本発明は、これらの問題点に鑑みてなされ
たもので、より微細なパターンを投影光学系の開口数の
極端な増大、照明光の極端な短波長化を計ることなく転
写可能にすることを第1の目的とする。さらに本発明
は、投影露光法、プロキシミティ露光法を問わず、より
微細なパターンの転写を可能とする方法を得ることを第
2の目的とする。
【0008】さらに本発明は、コンタクトホール以外の
ほとんどのパターンに対しても、多重焦点露光法による
効果が十分に得られるような方法を得ることを第3の目
的とする。
【0009】
【問題点を解決する為の手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明では、全体パターンのうち線状パタ
ーンが屈曲されて形成されているときに、 線状パターン
を屈曲部で第1分解パターンと第2分解パターンとに分
けられた場合に、第1及び第2パターンをそれぞれ基板
上に順次位置合わせして重ね合わせ露光することとし
た。
【0010】また請求項2の発明では、全体パターンの
うち第1線状パターンと第2線状パターンとが平行に形
成されているときに、 第1線状パターンを第1分解パタ
ーンと第2分解パターンとに分けるとともに、第2線状
パターンを第1分解パターンと第2分解パターンとに分
けられた場合に、第1及び第2パターンをそれぞれ基板
上に順次位置合わせして重ね合わせ露光することとし
た。
【0011】さらに請求項3の発明は、第1パターンと
第2パターンとを感応基板上の同一レジスト層に順次露
光することにより感応基板上に所望の全体パターンを形
成する露光方法において、第1パターンを露光するとき
と第2パターンを露光するときとで感応基板に対する露
光量を異ならせるようにした。
【0012】本発明では、上記目的を達成するために、
感応基板(エネルギー線に感光する層を有する基板)上
に形成すべき全体パターンをパターンの局所的な形状や
パターン密度に応じて複数のパターンに分解し、分解さ
れたパターンを相互に位置合わせして重ね合わせ露光す
るようにした。ここで複数のパターンに分解し、分解さ
れたパターンを相互に位置合わせして重ね合わせ露光す
ることの概要を図1に基づいて説明する。図1におい
て、感応基板上に形成すべき全体パターンは、チップ
(又はショット)領域CP内に作られるパターンPA、
PBであり、パターンPAはライン・アンド・スペース
(L/S)状で90゜に屈曲したパターンであり、パタ
ーンPBは単純なL/Sパターンである。
【0013】パターンPA、PBは、それぞれ3つの分
解パターンに分けられ、各分解パターンは3枚のレチク
ルR1 、R2 、R3 に形成される。各レチクルR1 、R
2 、R3 はチップ領域CPに対応した遮光帯SBが周囲
に形成され、その内部の夫々にパターンPAを分解した
3つのパターンPTA1 、PTA2 、PTA3 と、パタ
ーンPBを分解した3つのパターンPTB1 、PTB2
、PTB3 とが形成されている。また各レチクルR1
、R2 、R3 にはアライメント用のマークRM1、RM
2 、RM3 、RM4 が設けられ、チップ領域CPに付随
して設けられたマークWM1 、WM2 、WM3 、WM4
との位置合わせに使われる。
【0014】パターンPTA1 、PTA2 、PTA3 、
PTB1 、PTB2 、PTB3 は図では暗線で示すが、
実際には光透過部による明線である。パターンPTA1
、PTB1 をチップ領域CPに位置決めして露光した
後、レチクルR2 に変えて、パターンPTA2 、PTB
2 をチップ領域CPに位置決めして露光し、次いでレチ
クルR3 を位置決めしてパターンPTA3 、PTB3 を
露光する。
【0015】パターンPTB1 、PTB2 、PTB3 の
夫々は、パターンPBのL/Sパターンのうち、明線に
対応した線状パターンを2本おきに取り出してまとめた
もので、ライン・アンド・スペースのピッチは全体パタ
ーンのときの3倍(デューティは1/3)になってい
る。パターンPTA1 、PTA2 、PTA3 の夫々につ
いても同様であるが、各パターン中には、パターンPA
の各ラインのように、90゜で屈曲して連続したライン
が生じないように分解してある。そして90゜の屈曲部
は互いに直交する2本のライン(各ラインは別レチクル
に形成)の端部が一部重なり合うように定められてい
る。このように、ライン・アンド・スペースパターンの
場合は、互いに隣り合う明線同志は、それぞれ別のレチ
クルに形成するようにし、1枚のレチクル中では明線の
パターン密度を低下(図1の場合は1/3)させて明線
の孤立化を計るようにした。
【0016】
【作用】図2(A)はライン・アンド・スペース状の全
体パターンPa をそのまま1枚のレチクルRに形成した
場合を示し、図2(B)は図2(A)のパターンPa の
明線を1本おきに形成した分解パターンPb の場合を示
す。ここでPa 、Pb の明線の幅は等しく、dである。
これらのレチクルRに照明光が照射されると、それぞれ
のパターンピッチPに応じた方向に回折光が発生する。
このn次回折光の回折角θは照明光の波長をλとして、
sinθ=nλ/P(ただしn=0、±1、±2…)と
表わされる。すなわち、パターンとピッチが大きい分解
パターンPb の方が同一回折次数の回折角が小さくな
り、その結果一次以上の結像に寄与する回折光が増加
し、イメージ・コントラストが大きくなることになる。
以下にその実例を示す。
【0017】図2(C)、(D)、(E)にg線、N.
A.=0.45、σ=0.5の投影レンズを用いて、感
光基板上に0.4μmL/S(0.4μm幅の明線と暗
線の繰り返しパターン)を投影露光する際のベストフォ
ーカスでの空間像の計算値(シミュレーション)を示
す。ここでσ値とは投影レンズの入射瞳の面積と光源像
の面積の比を表わす。図2(C)は1枚のレチクルによ
り露光した場合の空間像の強度分布を表わし、横軸はあ
る明線の中心を原点とした感光基板上の位置(μm)で
あり、縦軸は相対強度である。図2(F)は2枚のレチ
クルに分解して各々露光した空間像強度の和を示し、図
2(D)、(E)はそれぞれ分解されたパターンの空間
像の強度分布を表わす。このシミュレーションより明ら
かなように、パターンを分割して露光することにより空
間像のコントラストが向上する。
【0018】すなわち、L/S状のパターンの場合は、
2つ以上の分解パターンにすることで、同じ開口数の投
影レンズを使ったとしても、より多くの高次光を結像に
使うことができるのである。このことはより微細な線状
パターンを、投影レンズの性能で決まる解像限度まで最
大限結像させることを意味し、パターンの像質(レジス
トパターンの像質)を良好なものにする。
【0019】さらに、全体パターンPa に対して明部の
比率を低くしたパターンPb にすることにより、投影レ
ンズの最良結像面と感光基板表面とがデフォーカスした
場合でも、パターンPb の暗部のデフォーカス像はあく
まで暗部を維持し、明線化することがなく、明線像のコ
ントラストのみが低下するだけになる。このため多重焦
点露光法を各分解パターン毎に行なえば、コンタクトホ
ールのときと同様にみかけ上の焦点深度を増大させた効
果が得られる。
【0020】
【実施例】図3は本発明の実施例に好適な投影型露光装
置(ステッパー)の構成を示す斜視図である。このステ
ッパーの基本構成は、例えば特開昭62−145730
号公報に開示されたものと同様であるので、以下簡単に
説明する。露光用光源2からの照明光は、レチクルブラ
インド(照明視野絞り)等を有する照明光学系4を通
り、レチクルステージ6上の1枚のレチクルを照明す
る。レチクルステージ6には、ここでは4枚のレチクル
R1 、R2 、R3 、R4 が同時に載置可能で、x、y方
向に2次元移動する。このレチクルステージ6には、位
置計測用のレーザ干渉計10からのレーザービームを反
射する移動鏡8x、8yが互いに直角に固定されてい
る。レチクルアライメント系12はレチクルのアライメ
ントマークRM1 〜RM4 を検出するととにも、ウェハ
W上のマークWM1〜WM4 も検出可能に設けられる。
このため、アライメント系12は4枚のうちの1枚のレ
チクルを装置に対して位置決めする場合、あるいはマー
クRM1 〜RM4 とマークWM1 〜WM4 を同時に検出
してダイ・バイ・ダイアライメントする場合の両方に利
用できる。尚、図3ではアライメント系12は1ケ所に
しか設けられていないが、図1に示した各マークRM1
、RM2 、RM3 、RM4 に対応して複数ケ所に配置
されている。マークRM1 〜RM4 、又はマークWM1
〜WM4 の光電検出は、マーク検出系14によって行な
われる。
【0021】さて、レチクルのパターン領域の像は投影
レンズ系16を介してウェハW上に予め形成されたチッ
プ領域CPに結像投影される。ウェハWはx、y方向に
移動するウェハステージ26上に載置されるが、このウ
ェハステージはy方向に移動するYステージ26y、Y
ステージ26y上をx方向に移動するXステージ26
x、Xステージ26x上で投影光軸方向(Z方向)に微
動するZステージ26zで構成される。Zステージ26
z上には、レーザ干渉計30x、30yからのレーザー
ビームを反射する移動鏡28x、28yが互いに直角に
固定されている。
【0022】またZステージ26zには、ウェハWとほ
ぼ同じ高さになるように基準マークFMが固定されてい
る。Xステージ26x、Yステージ26yの各軸方向の
駆動はモータ27x、27yで行なわれる。ここで投影
レンズ系16には、結像補正機構18が組み込まれ、露
光光の入射によるエネルギー蓄積状態、環境条件等によ
って変動する投影レンズ系16の光学特性(倍率、焦
点、ある種のディストーション等)を時々刻々自動的に
補正している。この結像補正機構18は、例えば特開昭
60−78454号公報に詳しく開示されているので、
ここでは説明を省略する。また、このステッパーには、
レチクルステージ6の下方から投影レンズ系16のみを
介してウェハW上のマーク(WM1 〜WM4 等)を検出
するアライメント光学系20と、このアライメント光学
系20で検出されたマーク光情報を光電検出するマーク
検出系22とで構成されたTTL(スルーザレンズ)方
式のアライメント系と、投影レンズ系16の直近に別設
されたオフ・アクシス方式のアライメント系24とを備
えている。
【0023】また図3には示していないが、特開昭60
−78454号公報に開示されているのと同様に、ウェ
ハWの表面の高さ位置を高分解能で検出する斜入射光式
フォーカスセンサーが設けられ、Zステージ26zとと
もに、投影レンズ系の最良結像面とウェハ表面とを常に
合致させる自動焦点合わせ機構として動作する。ここで
図3の構成における照明光学系4と投影レンズ系16と
の光学的な関係を図4を用いて説明する。照明光学系4
は、投影レンズ系16の瞳EP内に2次光源像(面光
源)を投射するように構成され、所謂ケーラー照明法が
採用される。瞳EPの大きさに対して、面光源像はわず
かに小さくなるように設定されている。今、全体パター
ンPa を有するレチクルRの1点に着目してみると、こ
の点に到達する照明光ILには、ある立体角θr /2が
存在する。この立体角θr /2は全体パターンPa を透
過した後も保存され、0次光の光束Da0として投影レン
ズ系16に入射する。この照明光ILの立体角θr /2
は、照明光の開口数とも呼ばれている。また投影レンズ
系16が両側テレセントリック系であるものとすると、
レチクルR側とウェハW側の夫々で、瞳EPの中心(光
軸AXが通る点)を通る主光線l1 は光軸AXと平行に
なる。こうして瞳EPを通った光束はウェハW側で結像
光束ILm となってウェハW上の1点に結像する。この
場合、投影レンズ系16の縮小倍率が1/5であると、
光束ILm の立体角θw /2はθw =5・θr の関係に
なる。
【0024】立体角θw /2はウェハW上での結像光束
の開口数とも呼ばれている。また投影レンズ系16単体
でのウェハ側の開口数は、瞳EPいっぱいに光束を通し
たときの光束ILm の立体角で定義される。
【0025】さて、全体パターンPa が図2(A)で示
したものと同等であると、1次以上の高次回折光Da1、
Da2、……が発生する。これら高次光には、0次光束D
a0の外側に広がって発生するものと、0次光束Da0の内
側に分布して発生するものとがある。特に0次光束Da0
の外側に分布する高次光の一部は、例えば投影レンズ系
16に入射したとしても瞳EPでけられることになり、
ウェハWへは達しない。従って、より多くの高次回折光
を結像に利用するとなると、瞳EPの径をできるだけ大
きくすること、すなわち投影レンズ系16の開口数
(N.A.)をさらに大きくしなければならない。あるい
は、照明光ILの開口数(立体角θr /2)を小さくす
ること(面光源像の径を小さくすること)で、パターン
Pa からの高次光Da1、Da2等の広がり角を小さく押え
ることも可能である。ただしこの場合、ウェハW側での
0次の結像光束ILm の開口数(立体角θw /2)を極
端に小さくしてしまうと、本来の解像性能を損うことに
なる。
【0026】さらに元来、パターンPa のピッチやデュ
ーティによって高次光の回折角は一義的に決まってしま
うので、仮りに照明光ILの立体角θr /2を零に近づ
けることが可能だとしても、高次回折光のうちのある次
数以上は瞳EPでけられることになる。ところが、本実
施例のように、全体パターンを複数の分解パターンに分
けると、図2(B)からも明らかなように、0次光束の
外側に広がる高次光の回折角が小さく押えられるため、
瞳EPを容易に通過させることが可能となる。
【0027】ところで、図3においては4枚のレチクル
R1 〜R4 が同一のレチクルステージ6上に載置され、
そのうち任意の1枚のレチクルの中心が投影レンズ系1
6の光軸AX上に位置するように交換可能である。この
交換時の各レチクルの位置決め精度は、レーザ干渉計1
0を用いているため、極めて高精度(例えば±0.02
μm)にできる。このため、4枚のレチクルR1 〜R4
の相互の位置関係を予め精密に計測しておけば、レーザ
干渉計10の座標計測値のみに基づいてレチクルステー
ジ6を移動させることで各レチクルを位置決めできる。
また各レチクルR1 〜R4 の相互位置関係を予め計測し
ない場合であっても、各レチクル毎にアライメント系1
2、マーク検出系14、基準マークFM等を用いて精密
に位置決めすることができる。
【0028】さらに本実施例では、分解パターンを有す
る各レチクルR1 〜R4 の露光時に、多重焦点露光法を
併用するものとする。このため、ウェハW上の1つのチ
ップ領域(ショット領域)CPを、あるレチクルを用い
て露光する際、斜入射光式フォーカスセンサーがベスト
フォーカス点として検出したウェハ表面の高さ位置Z0
と、この位置Z0 から例えば0.5μm程度上の高さ位
置Z1 、及びZ0 から例えば0.5μm程度下の高さ位
置Z2 の3つの焦点位置の各々で繰り返し露光を行なう
ようにする。従ってあるチップ領域CPを1つのレチク
ルで露光する間に、ウェハWの高さはZステージ26z
により0.5μmステップで上下動される。
【0029】尚、Zステージ26zを露光動作中に上下
動させる代りに、結像補正機構18を用いて、投影レン
ズ系16そのものの最良結像面(レチクル共役面)を上
下動させても同様の効果が得られる。この場合、特開昭
60−78454号公報に開示されているように、結像
補正機構18は投影レンズ系16内の密封されたレンズ
空間内の気体圧力を調整する方式であるので、本来の補
正のための圧力調整値に、結像面を±0.5μm程度上
下動させるためのオフセット圧力値を露光動作中に加え
ればよい。この際、圧力オフセットによって焦点面のみ
を変動させ、倍率やディストーション等は変動させない
ようなレンズ空間の組み合わせを選定する必要がある。
【0030】さらに、投影レンズ系16が両側テレセン
トリックである利点を使って、レチクルを上下動させる
ことで、同様に最良結像面の高さ位置を変化させること
ができる。一般に縮小投影の場合、像側(ウェハ側)で
の焦点ずれ量は、物体側(レチクル側)の焦点ずれ量に
換算すると、縮小倍率の2乗で決まってくる。このた
め、ウェハ側で±0.5μmの焦点ずれが必要なとき、
縮小倍率を1/5とすると、レチクル側では±0.5/
(1/5)2 =±12.5μmとなる。
【0031】次に、先の図1でも簡単に説明したが、全
体パターンを分解パターンへ分割するいくつかの例を図
5、図6、図7、図8を参照して説明する。図5は全体
パターンが、図5(A)に示すように幅D1 の明線パタ
ーンPLcと幅D2 (D2 ≒D1)の暗線パターンPLs
とが交互に繰り返されたライン・ンド・スペースの場合
に、2枚のレチクルの夫々に図5(B)、(C)に示す
ような分解パターンを形成する例である。図5(B)の
分解パターンと図5(C)の分解パターンでは、ともに
明線パターンPLc が全体パターンにくらべて1本おき
に形成されている。そして2つの分解パターン同志で
は、明線パターンPLcの位置が相補的になっている。
この場合、全体パターンでのピッチはD1 +D2(≒2
D1)、デューティはD1 /(D1 +D2)≒1/2である
が、分解パンでのピッチは2D1 +2D2 (≒4D1)、
デューティはD1 /(2D1 +22)≒1/4になる。こ
のため各レチクル上での明線パターンPLc の孤立化が
られることになる。
【0032】図6は、全体パターンが図6(A)のよう
にL/S状のときに、各明線パターンPLc 毎に別々の
レチクルへふり分けるのではなく、各明線パターンを全
て微小な矩形明部PLd に分解して、図6(B)、
(C)のように互いに相補的に配置した様子を示したも
のである。この方法では、2つの分解パターンは、とも
に孤立化した矩形明部PLd がL/Sのピッチ方向では
互いに直交する方向にずれるように定められている。従
って任意の1つの矩形明部PLd に着目すると、L/S
のピッチ方向の両脇については、幅(D1 +2D2)の暗
部が存在することなり、ピッチ方向のデューティは約1
/4になっている。
【0033】図7は、図7(A)のように全体パターン
では直角に屈曲する線状パターンを図7(B)、(C)
に示すように屈曲部で方向別に分割して2本の直線状パ
ターンPTe 、PTf にした様子を示す。ここでパター
ンPTe 、PTf の内部は透明部で、その周囲が遮へい
部である。ここで2つのパターンPTe 、PTf が明部
であると、屈曲部のところでは一部オーバーラップさせ
るとよい。ただしオーバーラップする部分は2つのパタ
ーンPTe 、PTf の夫々の長手方向に対してともに約
45゜になるようにする。このため、パターンPTe 、
PTf の接続部は、直角にするのではなく、例えば45
゜で切り取った形状にしておく。このように、90゜で
屈曲した線状パターンを2本のパターンPTe 、PTf
に分解して重ね合わせ露光すると、特に屈曲部のレジス
ト上での像再生が良好になり、90゜でまがった内側の
コーナー部の形状がきれいに露光される。またその他の
角度で屈曲した直線状パターンについても同様の方法を
適用し得る。
【0034】さらに直線状パターンでなくとも、鋭角
(90゜以下)で屈曲したエッジをもつパターンの場合
は、エッジの2つの方向によって2つのパターンに分解
するとよい。
【0035】図8は、図8(A)のようにT字状に交差
する全体パターンを、図8(B)、(C)のように方向
によって2つの線状パターンPTg 、PTh に分解した
場合を示す。線状パターンPTg 、PTh はともに明部
であるものとすると、線状パターンPTg の先端は90
゜以上の角度をもつ二等辺三角形にしておき、この三角
形の部分が図8(C)のようにパターンPTh の直線エ
ッジに一部オーバーラップするようにする。このように
すると、T字状パターンの90゜のコーナー部が、レジ
スト像の上では極めて鮮明になり、丸みをおびたりする
ことが少なくなる。
【0036】以上、パターン分解のいくつかの例を示し
たが、図1で示した全体パターンPAに対しては、図5
の方法と図7の方法を併用して、複数の分解パターンP
TA1 、PTA2 、PTA3 に分けたのである。尚、分
解する数は2以上であればよく、特に制限はない。ただ
し、分解したパターン(レチクル)の数が多いと、重ね
合わせ露光時の誤差がそれだけ累積されることになり、
スループットの点でも不利である。
【0037】さらに分解した各パターンは、それぞれ別
のレチクルR1 〜R4 に形成するようにしたが、特開昭
62−145730号公報に開示されているように、一
枚の大型ガラス基板上に、複数の同一サイズのパターン
領域を設け、分解した各パターンを各パターン領域内に
設けるようにしてもよい。次に図9を参照して本実施例
の代表的なシーケンスを説明する。
【0038】[ステップ100]まず分解パターンを有
する各レチクルR1 〜R4 をレチクルステージ6上に載
置し、各レチクルR1 〜R4 をレチクルステージ6上で
アライメント系12を用いて正確に位置決めする。特に
各レチクルR1 〜R4 のローテーション誤差は十分な精
度で小さくする。このため、レチクルステージ6上の各
レチクルR1 〜R4 を保持する部分には微小回転機構を
設ける。ただし、各レチクルR1 〜R4 をx、y方向に
微小移動させる機構は省略できる。それはレチクルステ
ージ6そのものがレーザ干渉計10によって座標位置を
精密に管理されているからであり、各レチクルR1 〜R
4 のマークRM1 〜RM4 をアライメント系12で検出
するようにレチクルステージ6を位置決めしたときの各
座標値を記憶しておけばよい。また各レチクルR1 〜R
2 のローテーションの基準は、実際にはウェハステージ
側のレーザ干渉計30x、30yで規定される座標系で
あるから、基準マークFMとマークRM1 〜RM4 をア
ライメント系12で検出して、各レチクルR1〜R4 の
ローテーション誤差がウェハステージ側の座標系におい
て零になるように追い込む必要がある。
【0039】このようなレチクルのローテーションに関
するアライメント手法は、例えば特開昭60−1868
45号公報に詳しく開示されている。
【0040】[ステップ101]次に照明光学系4内に
設けられた照明視野絞りとしてのレチクルブラインドの
開口形状や寸法を、レチクルの遮光帯SBに合わせるよ
うに設定する。
【0041】[ステップ102]続いて、フォトレジス
トを塗布したウェハWをウェハステージ上にローディン
グし、オフ・アクシス方式のアライメント系24、ある
いはTTL方式のアライメント光学系20を用いて、ウ
ェハW上のいくつかのチップ領域CPに付随したマーク
を検出して、ウェハ全体のアライメント(グローバルア
ライメント)を行ない、ウェハW上のチップ領域CPの
配列座標と投影レンズ系16の光軸AX(レチクルのパ
ターン領域中心点)とのx−y平面内での位置関係を規
定する。ここで、ウェハWへの露光がファースト・プリ
ントのときは、マークWM1 〜WM4 が存在しないの
で、ステップ102は省略される。
【0042】[ステップ103]次に分解パターンの
数、すなわちレチクルの枚数に対応したパターン番号n
と、ウェハW上に露光すべきチップ領域CPの数に対応
したチップ番号mがコンピュータを含む主制御装置に登
録される。ここでパターン番号nは、レチクルの枚数A
のうちのいずれか1つの数にセットされ、チップ番号m
は最大9として、初期状態では1にセットされる。
【0043】[ステップ104]次にパターン番号nに
対応したレチクルが投影レンズ系16の直上にくるよう
に、レチクルステージ6を精密に位置決めする。
【0044】[ステップ105]そして、ウェハステー
ジを、チップ番号mに基づいて、ステッピングさせ、露
光すべきm番目のチップ領域CPを投影レンズ系16の
直下に位置決めする。このとき、n番目のレチクルの中
心とm番目のチップ領域CPの中心とは、グローバルア
ライメント時の結果に応じて、通常±1μm程度の範囲
内にアライメントされる。
【0045】[ステップ106]次に、ダイ・バイ・ダ
イ・アライメントを実行するものとすると、アライメン
ト光学系12、あるいはアライメント光学系20を用い
てチップ領域CPに付随したマークWM1 〜WM4 のレ
チクルマークRM1 〜RM4 に対する位置ずれを精密に
計測し、その位置ずれが許容範囲内になるまでウェハス
テージ26、又はレチクルステージ6のいずれか一方を
微動させる。
【0046】尚、TTL方式のアライメント光学系2
0、又はアライメント光学系12によってダイ・バイ・
ダイ・アライメントを行なう代りに、特開昭61−44
429号公報に開示されているように、ウェハW上の3
〜9個のチップ領域CPのマークWM1 〜WM4 の各位
置を計測し、その計測値に基づいて統計的な演算手法に
よりすべてのチップ領域のステッピング位置を求めるエ
ンハンスト・グローバルアライメント(E.G.A)法
等を採用してもよい。
【0047】[ステップ107]次に、m番目のチップ
領域CPに対して、n番目のレチクルで露光を行なう
が、ここでは各チップ領域毎に多重焦点露光法を適用す
るので、まず、チップ領域に対して斜入射光式デフォー
カスセンサーを働かせ、最良結像面に対するチップ領域
表面の高さ位置を精密に計測する。そして、Zステージ
26zによってベストフォーカス位置に調整してから、
通常の露光量の1/3程度でレチクルのパターンを露光
する。次に、例えばウェハW上で0.5μmのL/Sパ
ターンが正確に結像される位置をベストフォーカスとし
た場合、この高さ位置に対して+0.5μm、−0.5
μm程度変化させた2ケ所の各々にZステージ26zを
オフセットさせ、各高さ位置でそれぞれ1/3の露光量
で露光を行う。すなわち本実施例では、ベストフォーカ
ス点、その前後の点の計3つの高さ位置で3重露光を行
なう。多重露光の各露光時における露光量は、ほぼ通常
の露光量の1/3でよいが、微妙に調整するとよい。
尚、結像補正機構18を使って、最良結像面そのものを
上下動させるときは、段階的に像面位置を固定する代り
に、±0.5μmの間で連続的に像面を移動させつつ露
光を行なうこともできる。
【0048】この場合、照明光学系4内に設けられたシ
ャッターは、1つのチップ領域CPに対して1回だけ開
けばよく、スループット的には極めて有利である。
【0049】[ステップ108]m番目のチップ領域の
露光が完了すると、セットされたmの値を1だけインリ
クメントする。
【0050】[ステップ109]ここでウェハW上のす
べてのチップ領域の露光が完了したか否かを判断する。
ここではmの最大値を9としたので、この時点でmが1
0以上になっていれば次のステップ110へ進み、9以
下のときはステップ105に戻り、次のチップ領域への
ステッピングが行なわれる。
【0051】[ステップ110]ウェハW上にn番目の
レチクルが露光されると、ウェハステージを1番目のチ
ップ領域に対する露光位置へリセットし、チップ番号m
を1にセットする。
【0052】[ステップ111]ここで用意した分解パ
ターンのすべてのレチクルが露光されているときは、1
枚のウェハに対する露光が終了したことになる。まだ残
っているレチクルがあるときは、ステップ112に進
む。
【0053】[ステップ112]次にパターン番号nは
他のレチクルに対応した値に変更し、再びステップ10
4へ戻り、同様の動作を繰り返す。以上の各ステップ
で、ファースト・プリントの際は先のステップ102以
外に、ステップ106も省略されることは言うまでもな
い。
【0054】以上のようにして、次々にウェハWの処理
を行なうが、例えば同一プロセスをへた複数枚のウェハ
を処理するときは、そのロット内の全てのウェハに対し
て1枚目のレチクルで露光してから、レチクル交換を行
ない、次のレチクルでロット内の全てのウェハを露光す
るようなシーケンスにしてもよい。また、ステップ10
6ではダイ・バイ・ダイ・アライメントを行なうとき
は、チップ領域CPに付随した1種類のマークを、各レ
チクルR1 〜R4 の夫々とのアライメント時に共通に使
うようにしておけば、ウェハW上に転写される各レチク
ル毎のパターンの間での相対位置ずれを最小にすること
ができる。
【0055】さらに、E.G.A法を採用するときは、
露光シーケンス中の各アライメント系、駆動系等のドリ
フトが問題となる可能性もあるが、基準マークFMを使
ってレチクル交換のたび、又はウェハ露光終了のたびに
各系のドリフトをチェックすることで、仮りにドリフト
が生じてもただちに補正することができる。以上本実施
例では、孤立化された分解パターンの夫々を、複数点の
焦点位置で多重露光を行なうために、解像限界の増大と
焦点深度の増大とがともに得られることになる。ここで
言う解像限界とは、レチクル上の全体パターンがL/S
状のように密なために、回折現象等によって、レジスト
上にパターン転写したときの明線と暗線が良好に分離し
て解像されない限界のことを意味し、投影レンズ系16
単体の理論解像力とは別の意味である。本実施例では全
体パターン中の各線状パターンを孤立化するように分解
しておき、孤立化されたパターンを投影するので、ほと
んど投影レンズ系16の理論解像力までいっぱいに使っ
て、より微細な線状パターンを転写することができる。
この効果は多重焦点露光法を併用しない場合、すなわち
図9中のステップ107でZステージ26zをベストフ
ォーカスに固定したまま、各分解パターンのレチクルR
1 〜R4 を重ね合わせ露光する場合であっても同様に得
られるものである。
【0056】次に本発明の第2の実施例によるパターン
分解の手法と、それに伴った露光方法を説明する。図1
0(A)はウェハW上に形成される回路パターン構成の
一例を模式的に表わした断面であり、製造の後半ではウ
ェハ表面に微小な凹凸が形成される。この微小凹凸は場
合によっては投影レンズ系16の焦点深度(例えば±
0.8μm)よりも大きくなることもある。図10
(A)ではウェハ表面にレジスト層PRが形成され、ウ
ェハ上の凸部にパターンPr1、Pr2、Pr4を露光し、凹
部にパターンPr3を露光する場合を示す。この場合、従
来の露光方法では、1枚のレチクル上に透明部としての
パターンPr1〜Pr4の全てを形成していたが、本実施例
では凸部のところに露光されるパターンPr1、Pr2、P
r4は図10(B)のようにレチクルR1 上に透過部Ps
1、Ps2、Ps4として形成しておき、凹部のところに露
光されるパターンPr3は図10(C)のようにレチクル
R2 上に透過部Ps3として形成しておく。
【0057】そして、それぞれのレチクルR1 、R2 を
用いて重ね合わせ露光する際、レチクルR1 のときは投
影レンズ系16の最良結像面をウェハW上の凸部側に合
わせるようにして露光し、レチクルR2 のときは最良結
像面を凹部側に合わせるようにして露光する。このよう
にすれば、チップ領域CP内の全てのパターンが極めて
解像力よく露光され、凸部、凹部に影響されて、部分的
なデフォーカスを起すことが防止できる。
【0058】本実施例ではさらに、各レチクルR1 、R
2 の露光時に、第1実施例で説明した多重焦点露光法を
併用してもよい。また線状パターンがウェハW上の凹部
から凸部にかけて露光されるようなときは、レチクル上
ではその線状パターンを長手方向で分解して凸部にかか
る部分と凹部にかかる部分とに分ければよい。さらにウ
ェハW上の凸部、凹部を3段階に分けて、3つの分解パ
ターンを作り、3つの焦点位置に分けて露光してもよ
い。もちろん、図5〜図8で説明した分解ルールを併用
してもよい。
【0059】図11は、第3の実施例によるパターン分
解手法を説明する図である。近年、レチクル上に形成さ
れた微小孤立パターン(コンタクトホール等)やコーナ
ーエッジの形状を正確に再現して露光する目的でサブ・
スペース・マークを入れることが提案されている。図1
1(A)はコンタクトホールとしてレチクル上に形成さ
れる微小矩形開口部Pcmを表わし、この開口部Pcmはウ
ェハ上に露光したとき1〜2μm角程度になる。この種
の開口部Pcmは投影露光すると、レジスト上では90゜
の角部がつぶれて丸まることが多い。そこで投影光学系
では解像されない程小さいサイズ(例えばウェハ上で
0.2μm角)のサブ・スペース・マークMspを開口部
Pcmの4隅の角部近傍に設ける。
【0060】このように本来の開口部Pcmの他にサブ・
スペース・マークMspを形成する場合、開口部Pcmの配
列ピッチが狭くなると、従来のレチクルではサブ・スペ
ース・マークMspを入れることが難しくなる。ところが
本発明のように、全体パターンにおける開口部Pcmを1
つおきにサブ・スペース・マークMspと共に別々のレチ
クル(又は別々の分解パターン)に形成しておけば、1
つの開口部Pcmの周囲には充分なスペース(遮へい部)
ができるので、サブ・スペース・マークMspの設け方に
自由度が得られるといった利点がある。
【0061】図11(B)はラインパターンPLmの端部
近傍の両側に線状のサブ・スペース・マークMspを設け
た場合を示す。全体パターンを分解パターンに分けたと
き、露光すべき矩形状、又はライン状パターンに付随し
たサブ・スペース・マークMspはかならず分解されたそ
のパターンとともにレチクル上に形成しておく必要があ
る。また1つの全体パターン(例えば屈曲した線状パタ
ーン)を複数のパターンに分解したとき、各分解パター
ン中にコーナーエッジが生まれたときは、そのコーナー
エッジ近傍等に新たにサブ・スペース・マークを設けて
おいてもよい。
【0062】図12は第4の実施例によるパターン分解
手法を説明する図である。本実施例では、いままでの各
実施例で説明した効果以外に、投影光学系の解像限界を
超えた微小線幅のリソグラフィが達成されるといった効
果が得られる。図12(A)はウェハWの断面の一例を
示し、レジスト層PRに紙面と直交する方向に伸びた細
いラインパターンPr5、Pr6、Pr7をレジスト像として
残す場合を示す。
【0063】レジスト層PR上でパターンPr5、Pr6、
Pr7の周囲は全て感光させるものとすると、レチクル上
の分解パターンは図12(B)、(C)のように2つに
分ける。図12(B)、(C)で、2枚のレチクルの夫
々には、パターンPr5、Pr6、Pr7のところで互いにオ
ーバーラップするような遮光部が形成される。オーバー
ラップする遮光部の幅ΔDがパターンPr5、Pr6、Pr7
の線幅を決定する。ここで明らかなように、従来の方法
では、パターンPr5、Pr6、Pr7の夫々に対応した1本
の暗線パターンを露光するため、各パターンPr5〜Pr7
の線幅は投影レンズの性能等で制限されてしまう。しか
しながら本実施例では2枚のレチクルの夫々に分解され
たパターン上での暗部の幅は極めて大きなものになり、
回折の影響をほとんど受けない。このため投影レンズの
性能、回折等の制限を受けずに、幅ΔDを極めて小さく
でき、例えば0.8μmを解像限界とする露光装置を使
って0.4μmのラインパターンを作ることができる。
【0064】本実施例の場合、ウェハW上へ転写される
パターン像の寸法精度は、2枚のレチクル(各分解パタ
ーン)の各アライメント精度、ウェハW上の各チップ領
域CPとのアライメント精度、及び2枚のレチクル間で
のパターン領域の作成誤差等に依存して悪化することが
考えられる。しかしながらアライメント精度は年々向上
してきており、また各レチクルのパターン領域の作成誤
差、マーク打ち込み誤差等は、予め計測して、アライメ
ント時に位置補正するようなシーケンスをとれば実用上
の問題は少ないと考えられる。さらに図12(B)、
(C)のパターン分解手法からも明らかではあるが、2
つの分解パターンの夫々での露光時の光量は、どちらの
分解パターンに対してもほぼ適正露光量にしておけばよ
い。またレジスト層PRはポジ型、ネガ型のいずれでも
よく、多重焦点露光法との併用も有効である。
【0065】次に本発明の第5の実施例を図13
(A)、(B)を参照して説明する。図3に示したステ
ッパーの光源として、近年エキシマレーザ光源を用いる
ことが注目されている。エキシマレーザ光源はレーザ媒
質として希ガス・ハライド(XeCl、Krf、ArF
等)のように、レーザ・ゲインの高いものが使われる。
このためレーザチューブ内の電極間に高圧放電を起す
と、特別な共振ミラーがなくても紫外域の強力な光を誘
導放出し得る。この場合放出された光のスペクトルはブ
ロードなものであり、時間的にも空間的にもコヒーレン
シィは低い。このようなブロードバンドの光は、投影レ
ンズの材質にもよるが、著しく大きな色収差を発生す
る。紫外域の光を効率よく透過させるために、エキシマ
レーザ用の投影レンズは石英のみで作られることが多
い。このためエキシマレーザ光のスペクトル幅は極めて
狭くする必要があるとともに、その絶対波長も一定にさ
せる必要がある。
【0066】そこで本実施例では、図13(A)に示す
ようにエキシマレーザチューブ202の外部に共振器と
して作用する全反射ミラー(リアミラー201)、低反
射率ミラー(フロントミラー)205とを設けてコヒー
レンシィを少し高めるとともに、レーザチューブ202
の外部でミラー201とミラー205との間に、2つの
可変傾角のファブリ・ペロー・エタロン203、204
を配置してレーザ光の狭帯化を計るようにした。ここで
エタロン203、204は2枚の石英板を所定のギャッ
プで平行に対向させたもので、一種のバンドパスフィル
ターとして働く。エタロン203、204のうちエタロ
ン203は粗調用で、エタロン204は微調用であり、
このエタロン204の傾角を調整することで、出力され
るレーザ光の波長の絶対値が一定値になるように、波長
変動をモニターしつつ逐次フィードバック制御する。
【0067】そこで本実施例では、このようなエキシマ
レーザ光源の構成と投影レンズの軸上色収差とを積極的
に利用して、最良結像面を光学的上下動させることで、
多重焦点露光法を行なうようにした。すなわち、あるチ
ップ領域CPを露光する際、エキシマレーザ光源内のエ
タロン204、又は203のうちいずれか一方を、絶対
波長安定化に必要な傾角から所定量だけずらしながらエ
キシマレーザ(パルス等)を照射する。エタロンの傾角
をずらすと、絶対波長がわずかにシフトするので、投影
レンズの軸上色収差に対応して最良結像面は光軸方向に
位置変動を起す。このため50〜100パルスのエキシ
マレーザで露光する間にエタロンの傾角を離散的、又は
連続的に変化させれば、レチクル、ウェハ間のメカ的な
移動をまったく行なうことなく同様の多重焦点露光法が
実施できる。
【0068】図13(B)は、同様のエキシマレーザの
他の構成を示し、リアミラー201の代りに波長選択素
子としての反射型の回折格子(グレーティング)206
を傾斜可能に設けたものである。この場合、グレーティ
ング206は波長設定時の粗調に使い、エタロン204
を微調に使う。多重焦点露光法のためには、エタロン2
04、又はグレーティング206のうちいずれか一方を
傾斜させれば発振波長が変化し、最良像面が上下動す
る。
【0069】以上のように、エキシマレーザを用いると
色収差という物理現象を使って像面(焦点位置)を変化
させることができるが、色収差には縦色収差(軸上色収
差)と横色収差(倍率色収差)の2つがあり、それぞれ
が波長の変化によって同時に生じることがある。倍率色
収差は、投影倍率を狂わせることを意味するので、無視
できる程度に補正しておく必要がある。そこで一例とし
ては、両側テレセントリックな投影レンズの場合は投影
レンズ内の最もレチクル側に設けられたテレセン維持用
のフィールドレンズ群(補正光学系)を光軸方向に上下
動させる構成とし、エタロン204の傾斜と同期させて
フィールドレンズ群を上下動させれば、倍率色収差を補
正することができる。
【0070】また図3に示した結像補正機構18を連動
して用いて、投影レンズ系16内の制御圧力にオフセッ
トを加える方式であっても、同様に横色収差(倍率誤
差)を補正することができる。次に、先に説明した多重
焦点露光法の他のシーケンスを第6の実施例として説明
する。
【0071】このシーケンスのために、図3に示したス
テッパーにはウェハステージ26のヨーイングを計測す
るための差動干渉計が設けられ、移動鏡28x、又は2
8yに一定間隔で平行に並んだ2本の測長用ビームを投
射し、2本の測長ビームの光路差の変化を計測する。こ
の計測値はウェハステージ26の移動中、又はステッピ
ング後に生じる微小回転誤差量に対応している。
【0072】そこでまずウェハW上の全てのチップ領域
に対して、1つの焦点位置でステップアンドリピート方
式で順次露光している。このとき、各チップ領域の露光
中に、ウェハステージ26のヨーイング量を計測して記
憶していく。そしてZステージ26zの高さ変更、又は
エキシマレーザ光の波長シフト等を行なって第2の焦点
位置で同様にステップアンドリピート方式で1番目のチ
ップ領域から順次露光を行なっていく。このとき各チッ
プ領域にステッピングしたときのヨーイング量と、先に
記憶された当該チップ領域露光時のヨーイング量とを比
較し、許容値内の差しかないときはそのまま露光を行な
う。比較の結果が差が大きいときは、ウェハWを保持し
て微小回転するθテーブルで回転補正するか、レチクル
を保持するθテーブルを回転させて補正する。
【0073】この際、x、y方向のレチクルとチップ領
域の位置ずれは、アライメント系12等によりダイ・バ
イ・ダイ方式でモニターしつつ、リアルタイムにアライ
メント(位置ずれ補正)するとよい。すなわち、x、y
方向のアライメント誤差は、チップ領域に付随したマー
クWM1 〜WM4 、レチクルマークRM1 〜RM4 を検
出しつつ、そのアライメント誤差が零になるようにレチ
クルステージ6又は、ウェハステージ26をサーボ制御
する状態にしておき、同時にレチクル又はウェハを差動
干渉計からのヨーイング計測値に基づいて回転補正す
る。
【0074】このようなシーケンスにすると、各チップ
領域に対するアライメント時間が短かくなるとともに、
チップローテーション、ウェハローテーションの誤差に
よる重ね合わせ精度の低下が無視できる。またウェハス
テージのヨーイング量を記憶しておくので、1層目の露
光(ファーストプリント)時から多重焦点露光法を使う
ときでも、分解したレチクルによる重ね合わせ露光の精
度を何ら低下させることがない。以上、本実施例では各
チップ領域の露光のたびに焦点位置を変えるのではな
く、1枚のウェハに対する1回目の露光が終了した時点
で焦点位置を変えるだけなので、スループットの向上が
期待できる。
【0075】以上、本発明の各実施例を説明したが、分
解されたパターンの各々は、パターン形状が異なるため
に必然的に像強度も異なってくる。そのため、各分解パ
ターン毎に適正露光量が異なることがある。そこで分解
されたパターンの各々について、レチクルのパターン領
域の透過率等を計測して各分解パターン毎に適正露光量
を決定するようにしてもよい。また、投影露光時の結像
光束の開口数を小さくすることも焦点深度を増大させる
のに役立つ。結像光束の開口数は、投影レンズの瞳EP
に可変開口絞り板を設けること、照明光学系内の2次光
源像の大きさを絞りや変倍光学系等を用いて変えること
等で調整できる。さらに瞳EPを通る光束を図14のよ
うな絞りでリング状(輪帯状)に制限してもよい。ある
いは2次光源像を径や幅を可変、又は切替え可能なリン
グ状に形成してもよい。
【0076】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、従来は多
重焦点露光法の適用が難かしかったパターンに対しても
同方法を適用できるようになる。また、パターンの空間
周波数を低減できるために、フォーカス位置を変化させ
ない場合についても、より微細なパターンの形成が可能
である。
【0077】また、エキシマ露光等で波長を変化させて
多重露光を行うことで焦点深度の拡大方法の選択が広が
る。これらは、光を用いる0.5μm以下のリソグラフ
ィで焦点深度をいかにして増大させるかという物理的限
界に対する解法の有力な手法である。更に、レチクルを
分割する方法は近年、各パターンにサブ・スペース・マ
ーク等を入れる技術が開発され、同一のレチクルに本パ
ターンとともにサブ・スペース・マークを入れることが
スペース的にむずかしいことへの解決ともなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を模式的に表わした図。
【図2】(A)、(B)はライン・アンド・スペースパ
ターンとその間引きパターンとの回折光の発生の様子を
示す図。(C)はライン・アンド・スペースパターンの
ときの像強度分布のシミュレーション結果を表わすグラ
フ。(D)、(E)は間引きパターンのときの像強度分
布のシミュレーションを表わすグラフ。(F)は図2
(D)、(E)の像強度を重ね合わせたシミュレーショ
ン結果を表わすグラフ。
【図3】本発明の実施に好適なステッパーの構成を示す
斜視図。
【図4】ステッパーの投影光学系における結像の様子を
示す図。
【図5】本発明の方法のパターン分解法を説明する図。
【図6】本発明の方法のパターン分解法を説明する図。
【図7】本発明の方法のパターン分解法を説明する図。
【図8】本発明の方法のパターン分解法を説明する図。
【図9】本発明の方法を用いた1つの露光手順を説明す
るフローチャート図。
【図10】第2の実施例によるパターン分解法を説明す
る図。
【図11】第3の実施例によるパターン形成法を説明す
る図。
【図12】第4の実施例によるパターン分解法を説明す
る図。
【図13】第5の実施例による露光方法を実施するのに
好適なレーザ光源の構成を示す図。
【図14】結像光束の開口数を調整するための輪帯状フ
ィルターを示す平面図。
【主要部分の符号の説明】
R、R1 、R2 、R3 、R4 レチクル W ウェハ CP ショット領域 PA、PB 全体パターン PTA1 、PTA2 、PTA3 PAの分解パターン PTB1 、PTB2 、PTB3 PBの分解パターン 2 光源部 4 照明光学系 6 レチクルステージ 16 投影レンズ 18 結像補正機構
【手続補正書】
【提出日】平成10年10月26日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】露光方法および露光装置
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】
【問題点を解決するための手段】上記目的を達成するた
めに、請求項1の発明は、所定パターンが形成されたマ
スクにエネルギー線を照射するとともに、該マスクから
のエネルギー線を投影光学系を介して基板上に照射する
ことにより前記基板を露光する露光方法において、前記
所定パターンとして形成された孤立パターンを用いて前
記基板を露光するときに、前記投影光学系の瞳面を通る
エネルギー線を輪帯状に制限することとした。また請求
項5に記載された発明は、所定パターンが形成されたマ
スクにエネルギー線を照射するとともに、該マスクから
のエネルギー線を投影光学系を介して基板上に照射する
ことにより前記基板を露光する露光装置において、前記
所定パターンとして形成された孤立パターンを用いて前
記基板を露光するときに前記投影光学系の瞳面を通るエ
ネルギー線を輪帯状に制限する光学部材を有することと
した。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】また請求項7の発明は、所定パターンが形
成されたマスクにエネルギー線を照射するとともに、該
マスクからのエネルギー線を投影光学系を介して基板上
に照射することにより前記基板を露光する露光方法にお
いて、前記基板の露光中に、前記投影光学系によるパタ
ーン結像面と前記基板とを前記投影光学系の光軸方向に
相対的に変位させるとともに、前記投影光学系の瞳面を
通るエネルギー線を輪帯状に制限することとした。また
請求項13の発明は、所定パターンが形成されたマスク
にエネルギー線を照射するとともに、該マスクからのエ
ネルギー線を投影光学系を介して基板上に照射すること
により前記基板を露光する露光装置において、前記基板
の露光中に焦点深度が増大するよう前記投影光学系によ
るパターン結像面と前記基板とを前記投影光学系の光軸
方向に相対的に変位させる露光システムと、前記投影光
学系の瞳面を通るエネルギー線を輪帯状に制限する光学
部材とを有することとした。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】さらに請求項15の発明は、所定パターン
が形成されたマスクにエネルギー線を照射するととも
に、該マスクからのエネルギー線を投影光学系を介して
基板上に照射することにより前記基板を露光する露光方
法において、前記基板の露光中に、輪帯状の2次エネル
ギー線源からのエネルギー線を前記マスクに照射すると
ともに、前記投影光学系によるパターン結像面と前記基
板とを前記投影光学系の光軸方向に相対的に変位させる
こととした。さらに請求項21の発明は、所定パターン
が形成されたマスクにエネルギー線を照射するととも
に、該マスクからのエネルギー線を投影光学系を介して
基板上に照射することにより前記基板を露光する露光装
置において、輪帯状の2次エネルギー線源を有し、該輪
帯状の2次エネルギー線源からのエネルギー線を前記マ
スクに照射する照明系と、前記基板の露光中に、前記投
影光学系によるパターン結像面と前記基板とを前記投影
光学系の光軸方向に相対的に変位させる露光システムと
を備えることとした。またさらに請求項24の発明は、
投影光学系を介して基板上の所定感応層を露光し、該所
定感応層に所定パターンを形成する露光方法において、
第1パターンを用いて前記投影光学系の瞳面で輪帯状に
制限されたエネルギー線で前記所定感応層を露光する第
1工程と、前記第1パターンを用いて露光される前記所
定感応層を第2パターンを用いて露光する第2工程とを
有し、前記第1工程と前記第2工程とを経て前記所定パ
ターンを前記所定感応層に形成することとした。また請
求項32の発明は、エネルギー線を投影光学系を介して
基板上の所定感応層に照射し、該所定感応層に所定パタ
ーンを形成する露光装置において、第1パターンを用い
て前記基板上の所定感応層を露光する第1露光手段と、
前記第1パターンが露光される前記所定感応層を第2パ
ターンを用いて露光する第2露光手段と、前記投影光学
系の瞳面でエネルギー線を輪帯状に制限する光学部材
と、を備えることとした。さらに請求項35の発明は、
投影光学系を介して基板上の所定感応層を露光し、該所
定感応層に所定パターンを形成する露光方法において、
輪帯状の2次エネルギー線源からのエネルギー線を第1
パターンに照射して前記所定感応層を露光する第1工程
と、前記第1パターンを用いて露光される前記所定感応
層を第2パターンを用いて露光する第2工程とを有し、
前記第1工程と前記第2工程とを経て前記所定パターン
を前記所定感応層に形成することとした。さらに請求項
43の発明は、エネルギー線を投影光学系を介して基板
上の所定感応層に照射し、該所定感応層に所定パターン
を形成する露光装置において、輪帯状の2次エネルギー
線源を有し該2次エネルギー線源からのエネルギー線を
照射する照明システムと、前記輪帯状の2次エネルギー
線からのエネルギー線を第1パターンに照射して前記基
板上の所定感応層を露光する第1露光手段と、前記輪帯
状の2次エネルギー線からのエネルギー線を前記第2パ
ターンに照射して前記所定感応層を露光する第2露光手
段とを備えることとした。またさらに請求項46の発明
は、所定パターンが形成されたマスクにエネルギー線を
照射するとともに、該マスクからのエネルギー線を投影
光学系を介して基板上に照射することにより前記基板を
露光する露光方法において、前記基板を露光するときに
焦点深度が増大するよう、径や幅を可変もしくは切替え
可能な輪帯状の2次エネルギー線源からのエネルギー線
を前記マスクに照射することとし、請求項47の発明
は、所定パターンが形成されたマスクにエネルギー線を
照射するとともに、該マスクからのエネルギー線を基板
上に照射することにより前記基板を露光する露光装置に
おいて、前記基板を露光するときの焦点深度が増大する
ように径や幅を可変もしくは切替え可能な輪帯状の2次
エネルギー線源を有し、該輪帯状の2次エネルギー線源
からのエネルギー線を前記マスクに照射する照明系と、
前記所定パターンの像を前記基板上に投影するための投
影光学系とを備えることとした。またさらに請求項48
の発明は、エネルギー線をマスクに照射し、該マスクと
投影光学系とを介して基板を露光する露光方法におい
て、前記マスクは、前記基板に転写すべきラインパター
ンと、該ラインパターンのの結像を補助するために前記
ラインパターンの長手方向に沿って設けられた補助パタ
ーンとを含むこととした。さらに請求項53の発明は、
エネルギー線をマスクに照射して、該マスクのパターン
を投影光学系を介して基板上に転写する露光方法におい
て、前記投影光学系の一部のレンズを動かして、前記投
影光学系によるパターン像の色収差を補正することとし
た。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】ここで感応基板(エネルギー線に感応する
層を有する基板)上に形成すべき全体パターンを複数の
パターンに分解し、分解されたパターンを相互に位置合
わせして露光することの概要を図1に基づいて説明す
る。図1において、感応基板上に形成すべき全体パター
ンは、チップ(またはショット)領域CP内に作られる
パターンPA、PBであり、パターンPAはライン・ア
ンド・スペース(L/S)状で90°に屈曲したパター
ンであり、パターンPBは単純なL/Sパターンであ
る。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0076
【補正方法】変更
【補正内容】
【0076】
【発明の効果】以上のように本発明によればより微細な
パターンを投影光学系の開口数の増大などを計ることな
く正確に転写することができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所望の全体パターンを基板上に露光する方
    法において、 前記全体パターンのうち線状パターンが屈曲されて形成
    されているときに、 前記線状パターンを屈曲部で第1分
    解パターンと第2分解パターンとに分けられた場合に、
    前記第1及び第2パターンをそれぞれ前記基板上に順次
    位置合わせして重ね合わせ露光することを特徴とする露
    光方法。
  2. 【請求項2】所望の全体パターンを基板上に露光する方
    法において、 前記全体パターンのうち第1線状パターンと第2線状パ
    ターンとが平行に形成されているときに、 前記第1線状
    パターンを第1分解パターンと第2分解パターンとに分
    けるとともに、前記第2線状パターンを前記第1分解パ
    ターンと第2分解パターンとに分けられた場合に、前記
    第1及び第2パターンをそれぞれ前記基板上に順次位置
    合わせして重ね合わせ露光することを特徴とする露光方
    法。
  3. 【請求項3】第1パターンと第2パターンとを感応基板
    上の同一レジスト層に順次露光することにより前記感応
    基板上に所望の全体パターンを形成する露光方法におい
    て、 前記第1パターンを露光するときと前記第2パターンを
    露光するときとで前記感応基板に対する露光量を異なら
    せることを特徴とする露光方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008103696A (ja) * 2006-09-13 2008-05-01 Asml Masktools Bv フィーチャのピッチに基づくパターン分解を行うための方法
JP2008171970A (ja) * 2007-01-11 2008-07-24 Renesas Technology Corp 半導体装置の製造方法
JP2014509785A (ja) * 2011-03-02 2014-04-21 日本テキサス・インスツルメンツ株式会社 ダブルパターニングされるリソグラフィプロセスのためのパターン分割分解ストラテジー

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JP2014510403A (ja) * 2011-03-02 2014-04-24 日本テキサス・インスツルメンツ株式会社 ハイブリッドピッチ分割パターン分割リソグラフィプロセス

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