JPH11153597A - フィブリン除去装置およびその除去方法 - Google Patents

フィブリン除去装置およびその除去方法

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JPH11153597A
JPH11153597A JP33781797A JP33781797A JPH11153597A JP H11153597 A JPH11153597 A JP H11153597A JP 33781797 A JP33781797 A JP 33781797A JP 33781797 A JP33781797 A JP 33781797A JP H11153597 A JPH11153597 A JP H11153597A
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fibrin
hook
wire
serum
capturing
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JP33781797A
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Teruaki Ito
照明 伊藤
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IDS Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フィブリンを自動除去でき、これにより血清
中にフィブリンを有する検体であっても、自動検体前処
理ライン上でフィブリンの自動除去処理が可能なフィブ
リン除去装置およびその除去方法を提供する。 【解決手段】 遠心分離により採血管11内の血清1中
に析出されたゲル状のフィブリン4の位置を検出する。
その後、この検出されたフィブリン4の位置に基づい
て、採血管11内にフィブリン4を捕獲するフック部材
12を挿入する。それから、このフック部材12を用い
てフィブリン4を捕獲する。その後、このフック部材1
2を採血管11から抜き取る。これにより、フィブリン
4を自動除去できる。この結果、血清1中にフィブリン
4を有する検体であっても、自動検体前処理ラインA上
において、フィブリン4の自動除去処理が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、遠心分離された
検体(血液)から血清だけを分取するとき、殊に血清を
自動分取する際に好都合となるフィブリン除去装置およ
びその除去方法に関する。
【0002】
【従来の技術】各種の血液検査を行う前には、遠心分離
により検体容器内の血液である検体を血清と血餅とに分
離し、このうちの上澄み液である血清だけを分取後、複
数本の検査容器に分注するという前処理が施されてい
る。なお、遠心分離された採血管内に注入された検体
は、通常、血清と血餅との境界を明確化するため、シリ
コーン(silicone)を主成分とする血清分離剤
を中間にして、上部の血清と下部の血餅とに分けられて
いる。すなわち、遠心分離された検体は3層構造となっ
ている。
【0003】ところで、近年、この検体前処理中の検体
の取り違えや、検体接触による作業者の感染などを防ぐ
ために、このような検体前処理を自動化した自動検体前
処理搬送システムが開発されている。この自動検体前処
理搬送システムによる血清の分注工程は、搬送中の検体
の採血管が分注ユニットの分取位置に達した際に、光セ
ンサにより血清分離剤の血清との境界面の高さを検出
し、その後、この光センサからの検出信号に基づいて、
ピペット状の分取分注用チップを下降し、チップ先端を
採血管内の血清中へ差し込んで、血清だけをチップ内へ
吸引する。次いで、分取分注用チップを分注位置まで移
動させ、セットされた複数本の検査管内へ血清を吐出し
て分注する、という作業工程である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、血液中に
は、血液凝固成分であるフィブリンが含まれている。通
常、血液を遠心分離するとフィブリンは血餅中に含まれ
てしまう。しかし、この血液中のフィブリンの量には個
人差があり、フィブリン量が多い血液の場合は、血清中
にフィブリンが塊状態で残ることがある。このような場
合、この固まったフィブリンを、分取作業中の分取分注
用チップが吸い込み、詰まりを起こすという問題点があ
った。従来、このようにチップ詰まりが生じて不適格と
なった検体容器は、自動検体前処理のライン外へ排出さ
れる。その後、作業者自らが検体容器内に竹串などを差
し込んで、血清中のフィブリンをその先部に巻き付けて
抜き取り、それからこの作業者が血清の分取作業も手作
業で行うという煩わしさがあった。
【0005】
【発明の目的】そこで、この発明は、フィブリンを自動
除去することができ、これにより血清中にフィブリンを
有する検体であっても、自動検体前処理ライン上でフィ
ブリンの自動除去処理が可能なフィブリン除去装置およ
びその除去方法を提供することを、その目的としてい
る。また、比較的ランニングコストが安価なフィブリン
除去装置を提供することを、その目的としている。さら
に、捕獲部材の確保がしやすく、しかもランニングコス
トがさらに安価で、設備コストも比較的安価にすること
ができるフィブリン除去装置を提供することを、その目
的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、遠心分離された検体容器内の血清中に析出されたゲ
ル状のフィブリンを捕獲する捕獲部材と、上記血清中の
フィブリンの位置を検出する位置検出手段と、この位置
検出手段からのフィブリンの位置信号に基づいて、上記
捕獲部材を上記検体容器内に出し入れするとともに、こ
の捕獲部材によってフィブリンを捕獲するフィブリン捕
獲手段とを備えたフィブリン除去装置である。
【0007】ここでいう検体容器とは、例えば試験管、
採血管など、検体を取り扱うことができる容器であれ
ば、その種類、大きさ、形状、材質など限定されない。
捕獲部材としては、例えば請求項2の針金の他、フィブ
リンを絡め取るため先端が繊維をばらばらにした竹串
や、フィブリンを吸い取るピペットなどであってもよ
い。また、フィブリンの位置検出手段としては、例えば
赤外線センサなどの各種の非接触タイプの光センサが好
ましい。
【0008】さらに、フィブリンの位置とは、高さ方向
(Z方向)の位置だけでも、XYZ方向の3次元的な位
置でもよい。フィブリン捕獲手段としては、例えば駆動
源を有して捕獲部材を検体容器上で昇降させる昇降手段
と、捕獲部材を検体容器内で回転させる回転手段とから
構成されるものでもよい。また、この昇降手段とピペッ
トなどの吸引手段とで構成されるものでもよい。
【0009】請求項2に記載した発明は、上記フィブリ
ンの捕獲部材は、針金の先端部を鉤形に屈曲させて設け
たフック部材である請求項1に記載のフィブリン除去装
置である。ここで使用される針金の太さは限定されな
い。ただし、通常は直径1.0〜2.0mmのものが経
済的であり、かつ重量的にも取り扱いやすくて好まし
い。また、捕獲部材であるフック部材の長さも限定され
ない。
【0010】請求項3に記載した発明は、上記フィブリ
ン捕獲手段は、針金を巻回リールから導出させたり巻き
取ったりするリール装置と、このリール装置により導出
された針金の先端部を鉤形に成型するフック成型手段
と、成型後の上記フック部材を、針金の軸線回りに回転
してフィブリンを引っ掛けるフック回転手段と、使用後
の上記フック部材を針金の先部から除去する切断手段と
を有する請求項2に記載のフィブリン除去装置である。
【0011】このリール装置は、例えばパルスモータや
エンコーダ付きのサーボモータを駆動源に持って、巻回
リールに巻回された針金の導出長さや、針金の巻き取り
長さを正確に調整することができるリール装置が好まし
い。なお、その外の駆動源としては、エアシリンダや電
動シリンダなどの各種シリンダなどが挙げられる。ま
た、リール装置による針金の導出または巻き取り時に
は、針金を出し入れに伴って同時移動する針金ガイドリ
ングを設けるようにすれば、針金が移動している途中で
撓んだり、折れ曲がったりすることなく、この導出や巻
き取りがスムーズになる。
【0012】フック成型手段としては、例えば雄型と雌
型とにより針金の先端部をプレス成型するものや、針金
をその軸線方向に交差する方向から、単に金属ブロック
を横移動させて屈曲させるものなどでもよい。要は、針
金の先端部を鉤形に曲げることが可能であればよい。そ
して、フック回転手段としては、このフックを回転(所
定角度の回動をも含む)させて、血清中に存在するフィ
ブリンを、フックに引っ掛けられる装置であれば、限定
されない。さらに、切断手段としては、例えば金属鋏,
回転刃を有するカッタ,プレス式のカッタなどを駆動源
により作動させる切断装置が挙げられる。
【0013】請求項4に記載した発明は、遠心分離され
た検体容器内の血清中に析出されたゲル状のフィブリン
の位置を検出し、その後、この検出されたフィブリンの
位置に基づいて、上記検体容器内に挿入された捕獲部材
により捕獲し、それからこのフィブリンを捕獲した捕獲
部材を上記検体容器から抜き取るフィブリン除去方法で
ある。なお、検体容器,捕獲部材,血清中のフィブリン
の位置を検出する手段およびフィブリンを捕獲するため
の手段などは、請求項1と同じものを採用することがで
きる。
【0014】
【作用】請求項1〜請求項4に記載の発明によれば、ま
ず遠心分離により検体容器内の血清中に析出されたゲル
状のフィブリンの位置を検出する。その後、この検出さ
れたフィブリンの位置に基づいて、検体容器内にフィブ
リンの捕獲部材を挿入する。それから、この捕獲部材を
用いてフィブリンを捕獲する。その後、このフィブリン
を捕獲した捕獲部材を検体容器から抜き取る。これによ
り、フィブリンを自動除去することができる。この結
果、血清中にフィブリンを有する検体であっても、自動
検体前処理ライン上において、フィブリンの自動除去処
理が可能となる。
【0015】特に、請求項2に記載の発明によれば、フ
ィブリンの捕獲部材が、針金の先端部を鉤形に屈曲させ
て設けたフック部材であるので、フィブリン捕獲時に
は、検体容器内に挿入されたフック部材を例えば回転さ
せたり、昇降させたり、横移動させたりして、フックに
フィブリンを引っ掛けて捕獲する。このように、捕獲部
材として、フック部材を採用したことで、比較的ランニ
ングコストが安価となる。
【0016】また、請求項3に記載の発明によれば、リ
ール装置の巻回リールを回転して、この巻回リールから
針金を所定長さだけ導出させ、この導出された針金の先
端部をフック成型手段により鉤形に成型し、針金の先部
にフック部材を作製する。その後、リール装置によって
巻回リールを同方向へさらに回転し、このフック部材を
検体容器内に挿入する。それから、フック回転手段によ
って針金をその軸線回りに回転し、フックでフィブリン
を引っ掛ける。次に、リール装置により、巻回リールを
針金導出側とは反対方向へ回転し、針金を所定の長さだ
け巻き取る。その後、切断手段により、導出された針金
の先部から使用済みのフック部材を切断し、除去する。
このように、捕獲部材であるフック部材をフィブリンの
除去現場で簡単に得られるようにしたので、捕獲部材の
確保がしやすく、ランニングコストがさらに安価にな
る。しかも、装置全体としての設備も比較的安価なもの
になることから、設備コストの低コスト化を図ることが
できる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、この発明に係るフィブリン
除去装置およびその除去方法を図面を参照して説明す
る。図1は、この発明の一実施例に係るフィブリン除去
装置の使用状態を示す斜視図である。図2は、血液の分
取分注ユニットの概略構成図である。図2において、1
0はこの発明の一実施例に係るフィブリン除去装置であ
り、このフィブリン除去装置10は、血液の自動検体前
処理ラインAに連結されたエラー検体バイパスBに配備
されて、遠心分離された採血管(検体容器)11内の血
清中に析出されたゲル状のフィブリンを自動的に除去す
る装置である。
【0018】図1に示すように、採血管11内の血液を
遠心分離すると、この血液は、血清1と、血餅2と、こ
れらの境界部で層化された血清分離剤(シリコン)3と
に分離される。この際、血液中にフィブリンの量が多い
人は、その血清1中にフィブリン4の塊が析出する場合
がある。このフィブリン4が、血清1を分取分注用チッ
プを用いて分取分注する際に、チップ詰まりを起こし
て、この作業の妨げとなっている。フィブリン除去装置
10は、この詰まりの原因であるフィブリン4を自動的
に除去する装置である。以下、フィブリン除去装置10
を詳細に説明する。
【0019】すなわち、同じく図1に示すように、この
フィブリン除去装置10は、血清1中に析出されたフィ
ブリン4を捕獲する捕獲部材の一例であるフック部材1
2と、血清1中のフィブリン4の位置を検出する位置検
出手段の一例であるレーザ位置センサ13と、このレー
ザ位置センサ13からのフィブリン4の位置信号に基づ
いて、フック部材12を採血管11内に出し入れし、か
つフック部材12を回転してフィブリン4を捕獲するフ
ィブリン捕獲手段14とを備えている。また、このフィ
ブリン捕獲手段14は、針金15を巻回リール16から
導出させたり巻き取ったりするリール装置17と、リー
ル装置17により導出された針金15の先端部を鉤形に
成型するフック成型手段18と、成型後のフック部材1
2を針金15の軸線回りに回転して、フック12aによ
りフィブリン4を引っ掛けるフック回転手段19と、使
用後のフック部材12を針金15の先部から切断・除去
するカッターナイフ方式の切断手段20とを有してい
る。
【0020】フック部材12は、鋼線からなる針金15
の先端部に、釣り針状に湾曲したフック12aを一体的
に形成している。フック12aの成型は、フック成型手
段18による。上記レーザ位置センサ13は、縦長なス
リットからレーザ光を採血管11に向けて照射して、そ
の反射光を受光することで、フィブリン4の高さ位置を
検出するものである。フィブリン捕獲手段14の一構成
体であるリール装置17は、駆動源であるパルスモータ
21によって、針金15の導出量や巻き取り量を制御す
ることができるようになっている。パルスモータ21に
は、長尺な出力軸21aが突出している。この出力軸2
1aの中間部には、ケーシング22内に収納された上記
巻回リール16が外嵌されている。巻回リール16には
長尺な針金15が巻回されている。パルスモータ21に
より巻回リール16から導出された針金15は、ケーシ
ング22の下部に穿孔された針金孔22aを通過して、
下方へ垂れている。
【0021】このパルスモータ21は、水平移動台23
の一端部上に固着されている。水平移動台23は横長な
台で、移動モータ24を有する架台25上の一対のガイ
ドレール26に搭載されている。すなわち、移動モータ
24により図外の送りねじ機構により、ガイドレール2
6に沿って、この水平移動台23が、上記出力軸21a
の軸線方向に向かって移動する。この移動により、ケー
シング22の真下に吊下されたフック部材12が、フッ
ク成型手段18を配置したフィブリン除去位置と、切断
手段20を配置したフック切断位置との間で、水平移動
する。フック成型手段18は、針金15の先端部を鉤形
に成型する凸凹の意匠面を有する雄金型27,雌金型2
8を有している。両雄雌金型27,28は、一対の電動
シリンダ29のロッドをそれぞれ出し入れすることで、
嵌合したり、離反したりする。
【0022】フック回転手段19は、常に、ケーシング
22の針金孔22aの真下に配置されて、しかも針金1
5の導出や巻き取りを案内するガイドリング30に組み
込まれている。水平移動台23のケーシング22側の端
部の裏面には、電動シリンダ31が垂設され、ガイドリ
ング30は、この電動シリンダ31により、針金15の
導出や、針金15の巻き取りに同調して昇降される。す
なわち、この電動シリンダ31のロッドの先端部には、
水平方向へ片持ち状態で連結部材32が連結されてお
り、この連結部材32の先端部に、軸線方向を上下方向
に向けてこのガイドリング30が固着されている。
【0023】前述したように、ガイドリング30には、
フック回転手段19が組み込まれている。具体的には、
ガイドリング30は、連結部材32の先端に水平状態で
固着された外リング33を本体としている。外リング3
3の内部空間には、中心部に針金15の挿通孔が上下方
向へ穿孔されたウォームホイール34が、軸線回りに回
転可能に装着されている。また、外リング33の外周面
の一部には、パルスモータであるウォームモータ35
が、出力軸を水平にして取り付けられている。この出力
軸には円筒ウォーム36が固着されている。ウォームモ
ータ35により円筒ウォーム36を回転すると、ウォー
ムホイール34が外リング33の内周面に沿って回転す
る。
【0024】また、ウォームホイール34の上端面に
は、針金15をクランプする小型のクランプ装置が設け
られている。クランプ装置は、所定間隔をあけて対向配
置されたスライド基台37と、両スライド基台37間に
配置されて、このスライド基台37内に配設されたラッ
ク式のスライド構造体(図外)により、上記挿通孔上
で、互いに近接したり離間したりする一対のクランプロ
ーラ38と、片側のスライド基台37の一端から突設さ
れて、両クランプローラ38を近接させたり、離反させ
たりする駆動源としてのスライドモータ38aとを備え
ている。スライドモータ38aを駆動すると、スライド
構造体を介して、一対のクランプローラ38が、挿通孔
上を中心に、スライド基台37間で近接したり、離間し
たりする。これにより、針金15が、両クランプローラ
38によって、クランプされたり、クランプ解除された
りする。
【0025】なお、フック回転手段14は、この針金1
5のクランプ機構と回転機構とを備えたガイドリング3
0に限定されない。例えば、このガイドリング30を、
単なる針金15の挿通孔を穿孔したガイドリングとする
一方、ガイドリング30とケーシング22との間に、一
対のフック回転ローラを、針金15の軸線方向と直交す
る方向にそれぞれのローラ軸を揃えて配置し、その後、
両フック回転ローラの外周面間で針金15を挟んだ状態
で、フック回転ローラの一方または双方を、ローラ軸線
方向に移動させることにより、針金15を軸線回りに回
転するようにしてもよい。
【0026】次に、フィブリン4を巻き付けている使用
後のフック部材12の切断手段20を説明する。切断手
段20は、互いに刃先を突き合わせた一対のカッタ39
を有している。各カッタ39は、対向状態で水平配置さ
れた電動シリンダ40のロッドの先端に固着されてい
る。両電動シリンダ40のロッドを出し入れすること
で、フック切断位置に配置された、針金15の先部のフ
ック部材12を切断する。なお、切断手段20は、この
押し切りのカッターナイフ式に限定されない。例えば、
図1の実線円内に示したもののように、回転モータ41
により回転中の回転刃42により、フック部材12を切
断する回転刃式などでもよい。図2において、43は血
清1の分取分注ユニットである。aは自動検体前処理ラ
インA上にある血清分取ステージである。bはエラー検
体バイパスB上にあるフィブリン除去ステージである。
【0027】次に、この発明の一実施例に係るフィブリ
ン除去装置10を用いたフィブリン除去方法を説明す
る。図3(a)は、針金の先端部のフック成型位置への
下降状態を示す説明図である。図3(b)は、針金の先
端部のフック成型状態を示す説明図である。図3(c)
は、フィブリンの引っ掛け作業中を示す説明図である。
図4(a)は、フィブリンの抜き取り作業中を示す説明
図である。図4(b)は、フック部材の切断中を示す説
明図である。図2に示すように、血液の自動検体前処理
ラインA上を流れる採血管11が、血清分取ステージa
に到達すると、図外の分取分注用チップにより血清1の
分取が行われる。この際、良好に血清1が分取された場
合は、この採血管11は、自動検体前処理ラインAに載
り、そのまま後処理工程へと搬出される。一方、この分
取分注用チップが、フィブリン4を吸い込んで詰まった
場合には、分取作業を中止し、採血管11はエラー検体
バイパスBへ移送される。その後、採血管11は、この
バイパスBの中間位置にあるフィブリン除去ステージb
へ到達する。そして、このステージbで、フィブリン除
去作業が行われる。以下、この作業工程を図2〜図4を
参照して詳細に説明する。
【0028】図2に示すように、フィブリン除去ステー
ジbに達した採血管11は、フック成型位置で停止され
る。その後、図1に示すように、レーザ位置センサ13
の縦長なスリットから採血管11に向けてレーザ光を照
射し、血清1中のフィブリン4の高さ位置を検出する。
これに先立って、フィブリン除去装置10では、移動
モータ24により水平移動台23を前進させて、リール
装置17のケーシング22から垂れている針金15と、
ガイドリング30とを、このフック成型位置上に配置す
る。
【0029】次いで、パルスモータ21により巻回リー
ル16を回転させて、針金15の先部をフック成型高さ
まで下降する(図3(a)参照)。その後、一対の電動
シリンダ29のロッドを突出させて、フック成型手段1
8の雄雌金型27,28を嵌合させ、針金15の先端部
に鉤形のフック12aを成型する(図3(b)参照)。
次いで、パルスモータ21により針金15を導出して、
レーザ位置センサ13で検出されたフィブリン4の高さ
位置まで、フック部材12のフック12aを下降する
(図3(c)参照)。なお、これと同時に、電動シリン
ダ31によりガイドリング30を下降する。フック12
aがフィブリン4の高さ位置に達したら、まずスライド
モータ38aを駆動して、一対のクランプローラ38
を、挿通孔上を中心にして近接させ、これにより針金1
5をクランプする。この状態を維持して、ウォームモー
タ35によりウォームホイール34を外リング33の内
周面に沿って回転する。この結果、クランプされた針金
15がその軸線回りに回転し、フック12aにフィブリ
ン4が巻き付けられる。
【0030】その後、パルスモータ21を逆回転してフ
ィブリン4が巻き付いたフック部材12を所定高さまで
引き上げる。もちろん、これと同時に電動シリンダ31
のロッドを引き込ませて、ガイドリング30も所定の高
さまで引き上げる(図4(a)参照)。次に、移動モー
タ24により水平移動台23を後退させて、リール装置
17下の針金15と、ガイドリング30とを、フック切
断位置まで水平移動させる。それから、切断手段20の
各電動シリンダ40のロッドを突出させ、フック切断位
置にある針金15の先部のフック部材12を切断して除
去する(図4(b)参照)。以下、この操作を繰り返し
て、その後に移送されてきた採血管11中のフィブリン
4も同様にして除去する。こうして血清1中からフィブ
リン4が除去された採血管11は、図2の二点鎖線に示
すように、エラー検体バイパスBの下流部から、血液の
自動検体前処理ラインAへと戻される。
【0031】このように、遠心分離後の血清1中に析出
されたフィブリン4をフック部材12により自動的に捕
獲するようにしたので、フィブリン4を自動除去するこ
とができる。この結果、血清1中にフィブリン4を有す
る血液であっても、自動検体前処理ラインA上におい
て、フィブリン4の自動除去処理を行うことができる。
また、フィブリン4の捕獲部材として、針金15の先端
部を鉤形に屈曲させて設けたフック部材12を採用した
ので、フィブリン除去装置10のランニングコストが比
較的安価となる。リール巻き取りされた針金15を使っ
て、順次、フック部材12を作製しながら、フィブリン
4の除去作業を行うようにしたので、捕獲部材をフィブ
リン4の除去現場で簡単に製造することができ、この結
果、捕獲部材の確保がしやすく、ランニングコストがさ
らに安価になるとともに、設備も比較的安価であること
から、設備コストの低コスト化も図れる。
【0032】
【発明の効果】請求項1〜請求項4に記載の発明によれ
ば、遠心分離後の血清中に析出されたフィブリンを捕獲
部材により自動的に捕獲するようにしたので、フィブリ
ンを自動除去することができる。この結果、血清中にフ
ィブリンを有する検体でも、自動検体前処理ライン上に
おいて、フィブリンの自動除去処理が可能となる。
【0033】特に、請求項2に記載の発明によれば、フ
ィブリンの捕獲部材を、針金の先端部を鉤形に屈曲させ
て設けたフック部材としたので、フィブリン除去装置の
ランニングコストが比較的安価となる。
【0034】また、請求項3に記載の発明によれば、リ
ール巻き取りされた針金を使って、順次、フック部材を
作製しながら、フィブリンの除去作業を行うようにした
ので、捕獲部材がフィブリンの除去現場で簡単に得ら
れ、これにより捕獲部材の確保がしやすく、ランニング
コストがさらに安価になるとともに、設備も比較的安価
であることから、設備コストの低コスト化も図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に係るフィブリン除去装置
の使用状態を示す斜視図である。
【図2】この発明の一実施例に係る血液の分取分注ユニ
ットの概略構成図である。
【図3】(a)は、この発明の一実施例に係る針金の先
端部のフック成型位置への下降状態を示す説明図であ
る。(b)は、この発明の一実施例に係る針金の先端部
のフック成型状態を示す説明図である。(c)は、この
発明の一実施例に係るフィブリンの引っ掛け作業中を示
す説明図である。
【図4】(a)は、この発明の一実施例に係るフィブリ
ンの抜き取り作業中を示す説明図である。(b)は、こ
の発明の一実施例に係るフック部材の切断中を示す説明
図である。
【符号の説明】
1 血清、 4 フィブリン、 10 フィブリン除去装置、 11 採血管(検体容器)、 12 フック部材(捕獲部材)、 13 レーザ位置センサ(位置検出手段)、 14 フィブリン捕獲手段、 15 針金、 16 巻回リール、 17 リール装置、 18 フック成型手段、 19 フック回転手段、 20 切断手段。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遠心分離された検体容器内の血清中に析
    出されたゲル状のフィブリンを捕獲する捕獲部材と、 上記血清中のフィブリンの位置を検出する位置検出手段
    と、 この位置検出手段からのフィブリンの位置信号に基づい
    て、上記捕獲部材を上記検体容器内に出し入れするとと
    もに、この捕獲部材によってフィブリンを捕獲するフィ
    ブリン捕獲手段とを備えたフィブリン除去装置。
  2. 【請求項2】 上記フィブリンの捕獲部材は、針金の先
    端部を鉤形に屈曲させて設けたフック部材である請求項
    1に記載のフィブリン除去装置。
  3. 【請求項3】 上記フィブリン捕獲手段は、針金を巻回
    リールから導出させたり巻き取ったりするリール装置
    と、このリール装置により導出された針金の先端部を鉤
    形に成型するフック成型手段と、成型後の上記フック部
    材を、針金の軸線回りに回転してフィブリンを引っ掛け
    るフック回転手段と、使用後の上記フック部材を針金の
    先部から除去する切断手段とを有する請求項2に記載の
    フィブリン除去装置。
  4. 【請求項4】 遠心分離された検体容器内の血清中に析
    出されたゲル状のフィブリンの位置を検出し、その後、
    この検出されたフィブリンの位置に基づいて、上記検体
    容器内に挿入された捕獲部材により捕獲し、それからこ
    のフィブリンを捕獲した捕獲部材を上記検体容器から抜
    き取るフィブリン除去方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001242178A (ja) * 2000-02-29 2001-09-07 Mitsubishi Chemicals Corp 検体容器におけるフィブリン塊の除去方法
JP2009236544A (ja) * 2008-03-26 2009-10-15 Aloka Co Ltd 検体前処理装置
JP2012154952A (ja) * 2012-05-21 2012-08-16 Hitachi Aloka Medical Ltd 分離剤除去方法

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