JPH11150256A - 光電変換素子及び光電変換装置 - Google Patents

光電変換素子及び光電変換装置

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JPH11150256A
JPH11150256A JP9330287A JP33028797A JPH11150256A JP H11150256 A JPH11150256 A JP H11150256A JP 9330287 A JP9330287 A JP 9330287A JP 33028797 A JP33028797 A JP 33028797A JP H11150256 A JPH11150256 A JP H11150256A
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signal charge
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 受光面積の拡大で光電変換効率を高めたり、
露光時間を自動的調整したり、特定波長の光を効率よく
検知できる光電変換素子を提供する。 【解決手段】 光電変換素子20は、フォトダイオード
21、JFET22よりなる出力部、フォトダイオード
21からの信号電荷をJFET22のゲート領域22A
に供給する転送用トランジスタ23、リセット用トラン
ジスタ24を備える。通常JFET22の上部を覆う遮
光膜が除去されてゲート領域22Aで入射光に応じて信
号電荷が生成する。ゲート領域22Aからの信号電荷は
フォトダイオード21からの信号電荷と個別に、又は、
フォトダイオード21からの信号電荷と加算してJFE
T22のソースから電気信号Voutの形で出力される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光電変換素子及び
光電変換装置に関し、特に1つの画素当りに、主たる受
光部と従たる受光部とが形成された光電変換素子及び光
電変換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、光電変換部として入射光に応
じた信号電荷を生成するフォトダイオードを用い、この
フォトダイオードにて生成された電荷に応じた信号を増
幅用トランジスタにて電流増幅して出力するようにした
光電変換素子が公知である(例えば、特開平8−293
591号公報)。
【0003】図25、図26、図27に上記特開平8−
293581号にて提案されている光電変換素子のデバ
イス構造を示す。このうち図25は光電変換素子10の
平面構造を示す平面図、図26は図25のX−X線に沿
った断面図、図27は図25のY−Y線に沿った断面図
である。これらの図に示すように光電変換素子10は、
入射光に応じた電荷を生成して蓄積するフォトダイオー
ド11と、そのゲート領域12Aに受け取った信号電荷
に応じた電気信号Voutを出力する接合型電界効果トラ
ンジスタ(JFET)12と、フォトダイオード11に
よって生成・蓄積された信号電荷をJFET12のゲー
ト領域12Aに供給(転送)するための転送用トランジ
スタ13と、JFET12のゲート領域12Aに供給
(転送)された信号電荷をその後に排出するためのリセ
ット用トランジスタ14とによって主要部を構成してい
る。
【0004】図28は、図25から図27で示した光電
変換素子10及びこれに接続された信号検出回路190
を示す回路図、図29は図28に示す転送用トランジス
タQTG(13)、リセット用トランジスタQRSG(1
4)の各ゲート電極、リセット用トランジスタQRSG
(14)のドレイン(リセットドレイン14B)に各々
供給される駆動パルスφTG、φRSG、φRSDの波
形、及びJFET12のソース(ノードN1側)に現れ
る電気信号Voutの波形を示すタイミングチャートであ
る。
【0005】便宜上、t10時点からこの光電変換素子1
0の動作を説明すると、先ず、このt10時点で駆動パル
スφRSGがハイレベルからローレベルに反転すること
でリセット用トランジスタQRSGがオンし、このとき一
方で駆動パルスφRSDが読み出しレベル(一定電圧V
GH)となってリセット用トランジスタQRSGのドレイン
を介してJFET12のゲート領域12Aにこの一定電
圧VGHが印加される。
【0006】このときノードN1に現れる電気信号Vou
tは、暗出力に相当する基準信号電圧VDとなる。そし
て、t11時点では、駆動パルスφRSGがハイレベルと
なってリセット用トランジスタQRSGがオフとなり、駆
動パルスφRSDはローレベル(VGL)となる。このと
きJFET12のゲート領域12Aはフローティング状
態になるが、ノードN1に現れる電気信号Voutの値
は、VDのままその値が保持される。
【0007】更に、t12時点に至ると、再び、駆動パル
スφRSGがハイレベルからローレベルに反転すること
でリセット用トランジスタQRSGがオンし、一方、駆動
パルスφRSDが読み出しレベル(一定電圧VGH)とな
ることでリセット用トランジスタQRSGのドレインを介
してJFET12のゲート領域12Aにこの一定電圧V
GHが印加される。
【0008】そして、t13時点では、駆動パルスφRS
Gがハイレベルになってリセット用トランジスタQRSG
がオフとなり、JFET12のゲート領域12Aはフロ
ーティング状態になる。そして、t14時点で、駆動パル
スφTGがローレベルとなって転送用トランジスタQTG
がオンとなり、フォトダイオード11で生成・蓄積され
ていた、入射光に応じた信号電荷が、JFET12のゲ
ート領域12Aに供給(転送)される。このフォトダイ
オード11からの信号電荷を受けたJFET12は、そ
のソースの電位(ノードN1に現れる電気信号)Vout
がこのときゲート領域12Aに供給(転送)された信号
電荷に応じた値、即ち入射光に応じた値Vsとなる。
【0009】その後、t15時点に至ると、駆動パルスφ
TGはハイレベルに反転されて、フォトダイオード11
で生成された信号電荷は再び、フォトダイオード11内
で蓄積される。t20時点に至ると、駆動パルスφRSD
がハイレベル、駆動パルスφRSGはローレベルとな
り、以降、ノードN1における電気信号Voutは、暗出
力に相当する基準信号電圧VDとなる。
【0010】上記のようにノードN1に互いに異なるタ
イミングで生じる2つの電気信号VD,Vsは、図28
に示す信号検出回路190に出力され、そのうちの一方
の値(例えば、VD)がサンプルホールド回路191で
記憶保持され、差分処理回路192でこの記憶保持され
た値(VD)を、他方の電気信号(Vs)から差し引く
ことにより、暗出力(VD)分が除去された光信号Vp
が出力される。
【0011】このように光電変換素子10では、信号検
出回路190によって、電気信号(Vs)からばらつき
等に起因するノイズ成分(VD)が除去された値(光信
号)Vpが得られ、精度の高い入射光の検出が可能とな
る。ところで、このように構成された光電変換素子10
は、図25〜図27に示すように、フォトダイオード1
1以外の半導体領域がアルミ配線、即ち、リセット用ト
ランジスタQRSGのドレインに接続されているリセット
ドレイン用配線148(図25の右下がり斜線で示す)
で覆われて遮光されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年、
光電変換素子、特に光電変換素子を用いたイメージセン
サ等においては、その使用用途に応じて種々の、新たな
要求、課題が生じている。第1には、光電変換装置にお
いて、その撮影時の環境に応じた露光時間の調整、即
ち、シャッタの開閉時間の調整を撮影時の周囲の明るさ
に応じて自動的に行うという要求、課題である。
【0013】即ち、光電変換素子が用いられた従来の光
電変換装置(図示省略)では、その暗箱(筐体)にシャ
ッタが設けられ、このシャッタの開成時間が露光時間と
なる。そして、この露光時間を、撮影時、その周囲が著
しく明るい場合に短く、暗い場合に長くすることで、撮
影時の周囲の明るさに拘わらず、鮮明な画像を得ること
ができる。
【0014】然るに、従来の光電変換装置では、露光時
間、即ちシャッタの開成時間が一定に設定されており、
周囲の明るさが変化した場合には露光量が変動して、鮮
明な画像を得ることができなかった。第2には、光電変
換素子10(1画素)の受光面積(フォトダイオード1
1)をいかに大きく確保するかという要求、課題であ
る。
【0015】即ち、上記した光電変換素子10では、フ
ォトダイオード11で入射光に応じて生成された信号電
荷を、増幅用トランジスタ12にて増幅(電流増幅)し
て電気信号Voutを得るようにしている。この増幅する
機能を果たすため、1つの光電変換素子(1画素)当
り、フォトダイオード11以外に、上記のように増幅用
トランジスタ12、リセット用トランジスタ14等が形
成されており、これら増幅用トランジスタ12やリセッ
ト用トランジスタ14を配置するためにある程度の面積
が必要となって、1画素当り1つのフォトダイオード1
1の占める面積を大きくするには限度があった。
【0016】第3には、光電変換装置を用いて光を検出
する場合に、入射光の分光特性(色に関する情報)を十
分に得たいという要請、課題である。即ち、光電変換装
置の用途の1つとして、特定の波長の光を物体に照射
し、このとき物体が放射する光を検出することで、その
物体の特性を測定する測定方法が知られている。
【0017】例えば、特定の波長の光として青色の光を
用いてその測定を行うのであれば、青色の光を物体に照
射し物体から放射される光の強度を検出すればよい。こ
の放射光には照射した波長と同じ青色の光の他に長波長
側の光が含まれており、分光成分を検出すればよい。し
かし、従来の光電変換素子では、特定の色のカラーフィ
ルタを使って、狭い範囲の分光成分しか検知することが
できなかった。
【0018】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
ので、その第1の目的は、光電変換装置が使用される環
境に応じて、その露光時間を自動的に調整することで、
周囲の明るさの変化に拘わらず、常に、鮮明な画像を得
ることができる光電変換素子及び光電変換装置を提供す
ることである。又、第2の目的は、1画素当り、フォト
ダイオードが占める割合を大きくして光電変換効率を高
め、もって、少量の光量で鮮明な光信号を得ることがで
きる光電変換素子及び光電変換装置を提供することであ
る。
【0019】又、第3の目的は、入射光の分光成分に応
じて、広い範囲の波長の光を効率よく検知することがで
きる光電変換素子及び光電変換装置を提供することであ
る。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明は、入射光に応じた信号電荷
を生成する光電変換部と、増幅用トランジスタからなり
該増幅用トランジスタの制御電極に供給された電荷に応
じて電気信号を出力する出力部と、前記光電変換部で生
成された信号電荷を前記制御電極に供給するための転送
部とを備えた光電変換素子において、前記増幅用トラン
ジスタを、その制御電極にて入射光に応じた信号電荷が
生成されるように形成し、前記増幅用トランジスタの制
御電極で生成された信号電荷と前記光電変換部で生成さ
れた信号電荷とを加算した値に応じた電気信号を前記出
力部から出力させ、又は、前記増幅用トランジスタの制
御電極で生成された信号電荷に応じた電気信号と前記光
電変換部で生成された信号電荷に応じた電気信号とを個
別に前記出力部から出力させる駆動手段を、前記転送部
に接続したものである。
【0021】又、請求項2に記載の発明は、前記増幅用
トランジスタを、電界効果型トランジスタとしたもので
ある。又、請求項3に記載の発明は、前記増幅用トラン
ジスタの制御電極と前記光電変換部の少なくとも一方の
受光面側に、1種の色のカラーフィルタを形成したもの
である。
【0022】又、請求項4に記載の発明は、前記増幅用
トランジスタの制御電極及び前記光電変換部の受光面側
に、互いに異なる色のカラーフィルタを形成したもので
ある。又、請求項5に記載の発明は、請求項1から請求
項4の何れかに記載の光電変換素子と、シャッタ部と、
該シャッタ部の開閉タイミングを制御する制御手段とを
有する光電変換装置において、前記制御手段が、前記増
幅用トランジスタの制御電極で生成された信号電荷に応
じて、前記シャッタ部の開閉タイミングを制御して、前
記光電変換部で電荷が生成される期間を調整するように
したものである。
【0023】又、請求項6に記載の発明は、請求項1か
ら請求項4の何れかに記載の光電変換素子と、シャッタ
部と、該シャッタ部の開閉タイミングを制御する制御手
段とを有する光電変換装置において、前記制御手段が、
前記増幅用トランジスタの制御電極で生成された信号電
荷と前記光電変換部で生成された信号電荷との加算値に
基づいて、前記シャッタ部の開閉タイミングを制御し
て、前記光電変換部で電荷が生成される期間を調整する
ようにしたものである。
【0024】又、請求項7に記載の発明は、入射光に応
じた信号電荷を生成する光電変換部と、増幅用トランジ
スタからなり該増幅用トランジスタの制御電極に供給さ
れた電荷に応じて電気信号を出力する出力部と、前記光
電変換部で生成された信号電荷を前記制御電極に供給す
るための転送部と、前記制御電極に供給された前記信号
電荷を排出するためのリセット用トランジスタとを備え
た光電変換素子において、前記リセット用トランジスタ
を、少なくともその一方の主電極において入射光に応じ
た信号電荷が生成されるように形成し、前記光電変換部
で生成された信号電荷を前記制御電極に供給させて該信
号電荷に応じた電気信号を出力させると共に、前記一方
の主電極で生成された信号電荷を該主電極から出力させ
る駆動手段を、前記リセット用トランジスタ及び前記転
送部に接続したものである。
【0025】又、請求項8に記載の発明は、入射光に応
じた信号電荷を生成する光電変換部と、増幅用トランジ
スタからなり該増幅用トランジスタの制御電極に供給さ
れた電荷に応じて電気信号を出力する出力部と、前記光
電変換部で生成された信号電荷を前記制御電極に供給す
るための転送部と、前記制御電極に供給された前記信号
電荷を排出するためのリセット用トランジスタとを備え
た光電変換素子において、前記リセット用トランジスタ
を、少なくともその一方の主電極において入射光に応じ
た信号電荷が生成されるように形成し、前記一方の主電
極で生成された信号電荷と前記光電変換部で生成された
信号電荷とを加算して前記制御電極に供給し、又は、前
記光電変換部で生成された信号電荷を前記一方の主電極
で生成された信号電荷と個別に前記制御電極に供給し
て、前記出力部からこれら信号電荷に応じた電気信号を
出力させる駆動手段を、前記リセット用トランジスタ及
び前記転送部に接続したものである。
【0026】又、請求項9に記載の発明は、前記リセッ
ト用トランジスタの前記一方の主電極に、該主電極で生
成された信号電荷を当該光電変換素子の外部に出力する
ための第1のトランジスタと、該主電極に所定の電位を
印加するための第2のトランジスタとを各々接続したも
のである。又、請求項10に記載の発明は、前記増幅用
トランジスタを、電界効果型トランジスタとし、前記リ
セット用トランジスタを、MOSトランジスタとしたも
のである。
【0027】又、請求項11に記載の発明は、前記リセ
ット用トランジスタの前記一方の主電極と前記光電変換
部の少なくとも一方の受光面側に、1種の色のカラーフ
ィルタを形成したものである。又、請求項12に記載の
発明は、前記リセット用トランジスタの前記一方の主電
極及び前記光電変換部の受光面側に、互いに異なる色の
カラーフィルタを形成したものである。
【0028】又、請求項13に記載の発明は、請求項7
から請求項12の何れかに記載の光電変換素子と、シャ
ッタ部と、該シャッタ部の開閉タイミングを制御する制
御手段とを有する光電変換装置において、前記制御手段
が、少なくとも、前記リセット用トランジスタの前記一
方の主電極で生成された信号電荷に応じて、前記シャッ
タ部の開閉タイミングを制御して、前記光電変換部で電
荷が生成される期間を調整するようにしたものである。
【0029】又、請求項14に記載の発明は、入射光に
応じた信号電荷を生成する光電変換部と、増幅用トラン
ジスタからなり該増幅用トランジスタの制御電極に供給
された電荷に応じて電気信号を出力する出力部と、前記
光電変換部で生成された信号電荷を前記制御電極に供給
するための転送部と、前記制御電極に供給された前記信
号電荷を排出するためのリセット用トランジスタとを備
えた光電変換素子において、前記増幅用トランジスタ
を、その制御電極にて入射光に応じた信号電荷を生成す
るように形成し、前記リセット用トランジスタを、少な
くともその一方の主電極において入射光に応じた信号電
荷が生成されるように形成し、前記光電変換部で生成さ
れた信号電荷を前記制御電極に供給して前記出力部から
該信号電荷に応じた電気信号を出力させると共に、前記
増幅用トランジスタの制御電極で生成された信号電荷と
前記一方の主電極で生成された信号電荷とを加算して、
又は、前記増幅用トランジスタの制御電極で生成された
信号電荷と前記一方の主電極で生成された信号電荷とを
個別に該主電極から出力させる駆動手段を、前記転送部
と前記リセット用トランジスタに接続したものである。
【0030】又、請求項15に記載の発明は、入射光に
応じた信号電荷を生成する光電変換部と、増幅用トラン
ジスタからなり該増幅用トランジスタの制御電極に供給
された電荷に応じて電気信号を出力する出力部と、前記
光電変換部で生成された信号電荷を前記制御電極に供給
するための転送部と、前記制御電極に供給された前記信
号電荷を排出するためのリセット用トランジスタとを備
えた光電変換素子において、前記増幅用トランジスタ
を、その制御電極にて入射光に応じた信号電荷が生成さ
れるように形成し、前記リセット用トランジスタを、少
なくともその一方の主電極において入射光に応じた信号
電荷が生成されるように形成し、前記増幅用トランジス
タの制御電極で生成された信号電荷と前記光電変換部で
生成された信号電荷とを加算した値に応じた電気信号を
前記出力部から出力させ、又は、前記光電変換部で生成
された信号電荷に応じた電気信号と前記増幅用トランジ
スタの制御電極で生成された信号電荷に応じた電気信号
とを個別に、前記出力部から出力させると共に、前記リ
セット用トランジスタの前記一方の主電極で生成された
信号電荷を該主電極から出力させる駆動手段を、前記転
送部と前記リセット用トランジスタに接続したものであ
る。
【0031】又、請求項16に記載の発明は、入射光に
応じた信号電荷を生成する光電変換部と、増幅用トラン
ジスタからなり該増幅用トランジスタの制御電極に供給
された電荷に応じて電気信号を出力する出力部と、前記
光電変換部で生成された信号電荷を前記制御電極に供給
するための転送部と、前記制御電極に供給された前記信
号電荷を排出するためのリセット用トランジスタとを備
えた光電変換素子において、前記増幅用トランジスタ
を、その制御電極にて入射光に応じた信号電荷を生成す
るように形成し、前記リセット用トランジスタを、少な
くともその一方の主電極において入射光に応じた信号電
荷が生成されるように形成し、前記増幅用トランジスタ
の制御電極で生成された信号電荷と前記一方の主電極で
生成された信号電荷と前記光電変換部で生成された信号
電荷とを加算した値に応じた電気信号を前記出力部から
出力させ、又は、前記光電変換部で生成された信号電荷
を前記制御電極に供給して前記出力部から該信号電荷に
応じた電気信号を出力させると共に、前記増幅用トラン
ジスタの制御電極で生成された信号電荷と前記一方の主
電極で生成された信号電荷とを加算して、又は、前記増
幅用トランジスタの制御電極で生成された信号電荷と前
記一方の主電極で生成された信号電荷とを個別に該出力
部から出力させる駆動手段を、前記転送部と前記リセッ
ト用トランジスタに接続したものである。
【0032】又、請求項17に記載の発明は、前記リセ
ット用トランジスタの前記一方の主電極に、前記増幅用
トランジスタの制御電極で生成された信号電荷及び/又
は該主電極で生成された信号電荷を当該光電変換素子の
外部に出力するための第1のトランジスタと、該主電極
に所定の電位を印加するための第2のトランジスタとを
各々接続したものである。
【0033】又、請求項18に記載の発明は、前記増幅
用トランジスタを、電界効果型トランジスタとし、前記
リセット用トランジスタを、MOSトランジスタとした
ものである。又、請求項19に記載の発明は、前記増幅
用トランジスタの制御電極、前記リセット用トランジス
タの前記一方の主電極、前記光電変換部の少なくとも1
つの受光面側に、1種のカラーフィルタを形成したもの
である。
【0034】又、請求項20に記載の発明は、前記増幅
用トランジスタの制御電極、前記リセット用トランジス
タの前記一方の主電極、前記光電変換部の少なくとも2
つの受光面側に、互いに異なる色のカラーフィルタを形
成したものである。又、請求項21に記載の発明は、請
求項14から請求項20の何れかに記載の光電変換素子
と、シャッタ部と、該シャッタ部の開閉タイミングを制
御する制御手段とを有する光電変換装置において、前記
制御手段が、少なくとも、前記増幅用トランジスタの制
御電極で生成された信号電荷又は前記リセット用トラン
ジスタの前記一方の主電極で生成された信号電荷に応じ
て、前記シャッタ部の開閉タイミングを制御して、前記
光電変換部で電荷が生成される期間を調整するようにし
たものである。
【0035】又、請求項22に記載の発明は、前記制御
手段が、前記出力部から出力される電気信号が第1の所
定値を超えたとき、又は、前記リセット用トランジスタ
の前記一方の主電極から出力される信号電荷が第2の所
定値を超えたときに、前記シャッタ部を閉成して、前記
光電変換部で電荷が生成される期間を調整するようにし
たものである。
【0036】(作用)上記請求項1の発明によれば、増
幅用トランジスタの制御電極で生成された信号電荷を光
電変換部で生成された信号電荷と加算して出力できるの
で、1つの光電変換素子が占める面積(1画素)当り、
光電変換可能な領域を広げることができ、光電変換効率
が向上する。又、増幅用トランジスタの制御電極で生成
された信号電荷を光電変換部で生成された信号電荷と個
別に出力できるので、前記制御電極にて生成された信号
電荷に基づいて撮影時の周囲の明るさをモニタすること
ができ、このモニタの結果に基づいて、前記光電変換部
で生成される信号電荷の量を予測することができる。
【0037】又、請求項2の発明によれば、電界効果ト
ランジスタの制御電極に光が入射されてこの制御電極に
信号電荷が直接蓄積されるので、この信号電荷に応じた
電気信号が、出力部に直接的に現れ、この制御電極で生
成された電気信号の出力が容易になる。又、請求項3の
発明によれば、特定の波長の分光成分を光電変換部にて
検出すると共に、前記増幅用トランジスタの制御電極に
て同じ波長あるいはより広い波長範囲の光を検出して光
電変換部で生成される信号電荷の量をモニタすることが
できる。
【0038】又、請求項4の発明によれば、特定の波長
の分光成分を光電変換部にて検出すると共に、この光電
変換部にて検出された特定の波長とは異なる他の波長の
分光成分を前記増幅用トランジスタの制御電極にて検出
できるので、入射光の分光特性(色に関する情報)を得
て、特定の波長の光の強度を検出することができる。
又、請求項5の発明によれば、前記光電変換部で生成さ
れる信号電荷を、増幅用トランジスタの制御電極にて生
成される信号電荷に基づいてモニタし、このモニタの結
果に応じてシャッタ部の開閉を行うことで、最適な露光
時間を設定することができる。
【0039】又、請求項6の発明によれば、前記光電変
換部で生成される信号電荷自体をモニタし、このモニタ
の結果に応じてシャッタ部の開閉を行うことで、最適な
露光時間を設定することができる。又、請求項7の発明
によれば、リセット用トランジスタの一方の主電極で生
成された信号電荷を光電変換部で生成された信号電荷と
個別に出力できるので、前記主電極にて生成された信号
電荷に基づいて撮影時の周囲の明るさをモニタすること
ができ、このモニタの結果に基づいて、前記光電変換部
で生成される信号電荷の量を予測することができる。
【0040】又、請求項8の発明によれば、リセット用
トランジスタの一方の主電極で生成された信号電荷を光
電変換部で生成された信号電荷と加算して出力できるの
で、1つの光電変換素子が占める面積(1画素)当り、
光電変換可能な領域を広げることができ、光電変換効率
が向上する。又、リセット用トランジスタの一方の主電
極で生成された信号電荷を光電変換部で生成された信号
電荷と個別に出力できるので、前記主電極にて生成され
た信号電荷に基づいて撮影時の周囲の明るさをモニタす
ることができ、このモニタの結果に基づいて、前記光電
変換部で生成される信号電荷の量を予測することができ
る。
【0041】又、請求項9の発明によれば、リセット用
トランジスタの一方の主電極にて生成された信号電荷を
第1のトランジスタによって、所望のタイミングでその
外部に出力させ、その後、第2トランジスタによって当
該信号電荷を容易にリセットすることができる。又、請
求項10の発明によれば、光電変換部で生成された信号
電荷が電界効果トランジスタの制御電極に供給されるこ
とで、増幅された電気信号として出力され、この電界効
果トランジスタの制御電極の電荷をリセットするための
MOSトランジスタの主電極に光が入射されて信号電荷
が生成されるので、当該MOSトランジスタを信号電荷
の生成に転用することができる。
【0042】又、請求項11の発明によれば、特定の波
長の分光成分を光電変換部にて検出すると共に、前記リ
セット用トランジスタの一方の主電極にて同じ波長ある
いはより広い波長範囲の光を検出して光電変換部で生成
される信号電荷の量をモニタすることができる。又、請
求項12の発明によれば、特定の波長の分光成分を光電
変換部にて検出すると共に、この光電変換部にて検出さ
れた特定の波長とは異なる波長の光を前記リセット用ト
ランジスタの一方の主電極にて検出できるので、入射光
の分光特性(色に関する情報)を得て、特定の波長の光
の強度を検出することができる。
【0043】又、請求項13の発明によれば、前記光電
変換部で生成される信号電荷を、リセット用トランジス
タの一方の主電極にて生成される信号電荷に基づいてモ
ニタし、このモニタの結果に応じてシャッタ部の開閉を
行うことで、最適な露光時間を設定することができる。
又、請求項14の発明によれば、光電変換部以外に、増
幅用トランジスタの制御電極で生成された信号電荷とリ
セット用トランジスタの一方の主電極で生成された信号
電荷と加算して、又は、個別に出力できるので、1つの
光電変換素子が占める面積(1画素)当り、光電変換可
能な領域を広げることで光電変換効率を向上させたり、
前記制御電極で生成された信号電荷又は前記主電極で生
成された信号電荷に基づいて撮影時の周囲の明るさをモ
ニタすることができ、このモニタの結果に基づいて、前
記光電変換部で生成される信号電荷の量を予測すること
ができる。
【0044】又、請求項15の発明によれば、増幅用ト
ランジスタの制御電極で生成された信号電荷を光電変換
部で生成された信号電荷と加算して又は個別に出力でき
るので、1つの光電変換素子が占める面積(1画素)当
り、光電変換可能な領域を広げることができ光電変換効
率が向上し、一方でリセット用トランジスタの一方の主
電極で生成された信号電荷を光電変換部で生成された信
号電荷と個別に出力できるので前記主電極で生成された
信号電荷に基づいて撮影時の周囲の明るさをモニタする
ことができ、このモニタの結果に基づいて、前記光電変
換部で生成される信号電荷の量を予測することができ
る。
【0045】又、請求項16の発明によれば、増幅用ト
ランジスタの制御電極で生成された信号電荷とリセット
用トランジスタの一方の主電極で生成された信号電荷と
を加算した値に応じた電気信号と、光電変換部で生成さ
れた信号電荷に応じた電気信号とを加算して又は個別
に、出力部から出力できるので、1つの光電変換素子が
占める面積(1画素)当り、光電変換可能な領域を広げ
ることができ、光電変換効率が向上する。
【0046】又、前記制御電極で生成された信号電荷に
応じた電気信号と、前記主電極で生成された信号電荷に
応じた電気信号と、光電変換部で生成された信号電荷に
応じた電気信号とを、個別に出力部から出力できるの
で、当該光電変換素子の汎用性が向上する。この場合、
前記制御電極にて生成された信号電荷や、前記主電極に
て生成された信号電荷に基づいて撮影時の周囲の明るさ
をモニタすることができ、このモニタの結果に基づい
て、前記光電変換部で生成される信号電荷の量を予測す
ることができる。
【0047】又、請求項17の発明によれば、リセット
用トランジスタの一方の主電極にて生成された信号電荷
が第1のトランジスタによって、所望のタイミングでそ
の外部に出力させ、その後、第2トランジスタによって
当該信号電荷を容易にリセットすることができる。又、
請求項18の発明によれば、光電変換部で生成された信
号電荷が電界効果トランジスタの制御電極に供給される
ことで、増幅された電気信号として出力され、この電界
効果トランジスタの制御電極の電荷をリセットするため
のMOSトランジスタの主電極に光が入射されて信号電
荷が生成されるので、当該MOSトランジスタを信号電
荷の生成に転用することができる。
【0048】又、請求項19の発明によれば、特定の波
長の分光成分を光電変換部にて検出すると共に、前記増
幅用トランジスタの制御電極、更には、リセット用トラ
ンジスタの一方の主電極にて同じ波長あるいはより広い
波長範囲の光を検出して、当該光電変換部で生成される
信号電荷の量をモニタすることができる。又、請求項2
0の発明によれば、特定の波長の分光成分を光電変換部
にて検出すると共に、この光電変換部にて検出された特
定の波長とは異なる波長の光を前記増幅用トランジスタ
の制御電極又はリセット用トランジスタの一方の主電極
にて検出できるので、入射光の分光特性(色に関する情
報)を得て、特定の波長の光の強度を検出することがで
きる。
【0049】又、請求項21の発明によれば、前記光電
変換部で生成される信号電荷を、増幅用トランジスタの
制御電極にて生成される信号電荷又はリセット用トラン
ジスタの一方の主電極にて生成される信号電荷に基づい
てモニタし、このモニタの結果に応じたシャッタ部の開
閉で、最適な露光時間を設定することができる。又、請
求項22の発明によれば、前記光電変換部で生成される
信号電荷を、増幅用トランジスタの制御電極にて生成さ
れる信号電荷又はリセット用トランジスタの一方の主電
極にて生成される信号電荷に基づいてモニタしてシャッ
タ部の開閉を行うに当たって、前記出力部から出力され
る電気信号を比較する第1の所定値と、前記リセット用
トランジスタの前記一方の主電極から出力される信号電
荷を比較する第2の所定値とを、異なる値に設定するこ
とができ、前記制御電極、前記主電極の各々で検出され
る光の波長に応じたモニタが可能になる。
【0050】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)以下、本発明
の第1の実施形態について、図1から図7を用いて説明
する。尚、この第1の実施形態は、請求項1から請求項
6に対応する。図1、図2、図3は、第1の実施形態の
光電変換素子20のデバイス構造を示すもので、このう
ち図1は光電変換素子20の平面構造を示す平面図、図
2は図1のX−X線に沿った断面図、図3は図1のY−
Y線に沿った断面図である。又、図4は光電変換素子2
0及びこれに接続された信号検出回路290を示す回路
図、図5は光電変換素子20を受光装置200Bとして
用いた光電変換装置200の概略を示すブロック図、図
6,7は光電変換素子20の動作を説明するためのタイ
ミングチャートである。
【0051】この第1の実施形態の光電変換素子20
は、入射光に応じた信号電荷を生成するフォトダイオー
ド(光電変換部)21と、そのゲート領域(制御電極)
22Aに供給された信号電荷に応じて電気信号(Vou
t)を出力する接合型電界効果トランジスタ(増幅用ト
ランジスタ;以下「JFET」と略記する。)22と、
フォトダイオード21で生成・蓄積された信号電荷を前
記ゲート領域22Aに供給(転送)するためのP型の転
送用トランジスタ(転送部)23と、ゲート領域22A
に供給(転送)された信号電荷を排出するためのP型の
リセット用トランジスタ24とを有する。この光電変換
素子20では、JFET22が出力部を構成している。
【0052】又、この光電変換素子20では、フォトダ
イオード21以外の半導体領域を覆う遮光膜(遮光アル
ミ)が、このJFET22のゲート領域22A上で選択
的に除去されて、このゲート領域22Aに光が入射し得
る構成となっている(図1〜図3)。これによって、光
電変換素子20に光が入射したときフォトダイオード2
1(主たる受光部)のみならず、ゲート領域22Aを構
成する半導体領域においても入射光に応じた信号電荷が
生成されることになる(従たる受光部としての機能)。
即ち、この実施形態の光電変換素子20では、JFET
22がフォトトランジスタとしても機能する。このよう
にゲート領域22Aで入射光に応じた信号電荷が生成さ
れると、詳細は後述するように、このJFET22の機
能によってこの信号電荷に応じた電気信号Vout(Vout
2)がそのソースに現れる。
【0053】この場合、主たる受光部を構成するフォト
ダイオード21からゲート領域22Aへの信号電荷の転
送タイミングを制御することで、フォトダイオード21
で生成・蓄積された信号電荷に応じた電気信号Vout
(Vout1)と、JFET22のゲート領域22Aで生成
された信号電荷に応じた電気信号Vout(Vout2)とを
個別に出力したり、又は、上記2つの信号電荷を加算し
た値に応じた電気信号Voutとして出力させることがで
きる。
【0054】この第1の実施形態では、フォトダイオー
ド21で生成・蓄積された信号電荷に応じた電気信号V
out1とJFET22のゲート領域22Aで生成された信
号電荷に応じた電気信号Vout2とを別個に出力する例に
ついて説明する。尚、この第1の実施形態では、JFE
T22のゲート領域22Aで生成された信号電荷に応じ
た電気信号Vout2に基づいて、光電変換素子20が搭載
された光電変換装置200のシャッタ200Cの開成時
間(露光時間)を決定する。即ち、フォトダイオード2
1で生成・蓄積される信号電荷の値(光の強度)をゲー
ト領域22Aで生成された信号電荷に基づいてモニタ
し、その結果(Vout2)を用いて露光時間の制御を行っ
ている。
【0055】先ず、図1から図3を用いて、この第1の
実施形態の光電変換素子20のデバイス構造について、
詳細に説明する。図2,図3に示すように光電変換素子
20を構成するフォトダイオード21、JFET22、
P型の転送用トランジスタ23、P型のリセット用トラ
ンジスタ24は、P型半導体基板201上のN型半導体
層202に形成されている。又、図1に示すように、こ
れらフォトダイオード21、JFET22、転送用トラ
ンジスタ23、リセット用トランジスタ24は高濃度の
N型(N+)不純物拡散層203によって囲まれてい
る。
【0056】このうちフォトダイオード21は、図3に
示すように、N型半導体層202に形成されたP型不純
物拡散層(電荷蓄積領域)212と、このP型不純物拡
散層212の上方に形成された高濃度のN型不純物拡散
層213とによって構成されている。このフォトダイオ
ード21では、入射光に応じて生成された信号電荷がP
型不純物拡散層(電荷蓄積領域)212に蓄積される。
【0057】又、JFET22は、図2,図3に示すよ
うに、N型半導体層202に形成されたP型不純物拡散
層221がゲート(ゲート領域22A)を構成し、P型
不純物拡散層221中に形成されたN型不純物拡散層2
22がソースを構成し、同じくP型不純物拡散層221
中に形成されたN型不純物拡散層223がチャネルを構
成し、N型不純物拡散層223を挟んでN型不純物拡散
層222と向き合う位置にある前記したN型不純物拡散
層203がドレインを構成している。
【0058】このように構成されたJFET22には、
そのゲート領域22Aに前記したフォトダイオード21
で生成・蓄積された信号電荷が、図3に示す転送用トラ
ンジスタ23を介して供給(転送)されるようになって
おり、この供給(転送)された信号電荷に応じた電気信
号Voutがそのソースから出力するようになっている。
尚、このJFET22は、図2、図3に示すように、そ
のゲート領域22Aがチャネル領域(223)を図中、
上下から挟むように形成されており、ソースホロワ動作
のゲインを高めると同時にゲインばらつきが抑制できる
構造となっている。
【0059】又、転送用トランジスタ23は、図3に示
すように、そのソースがフォトダイオード21の電荷蓄
積領域(P型不純物拡散層)212にて構成され、ドレ
インがJFET22のゲート領域22Aを構成するP型
不純物拡散層221にて構成されている。又、これらソ
ースとドレインとの間のN型半導体層202上にゲート
絶縁膜を介してゲート電極(転送ゲート23C)が形成
されている。
【0060】このように構成された転送用トランジスタ
23は、上記したようにフォトダイオード21のP型電
荷蓄積領域(P型不純物拡散層)212に蓄積されてい
る信号電荷をJFET22のゲート領域22Aに供給
(転送)する機能を有する。又、リセット用トランジス
タ24は、図2に示すように、そのソースがJFET2
2のゲート領域22Aを構成するP型不純物拡散層22
1にて構成され、ドレイン(リセットドレイン)24B
がP型不純物拡散層241にて構成されている。そし
て、これらソースとドレイン(リセットドレイン)24
Bとの間のN型半導体層202上にゲート絶縁膜を介し
てゲート電極(リセットゲート24C)が形成されてい
る。
【0061】このように構成されたリセット用トランジ
スタ24は、JFET22のゲート領域22Aの電位を
リセットする(読み出しレベルVGHとする)機能を有す
る。このリセット時、JFET22のゲート領域22A
の電位は一定電位VGHにされるので、それまで蓄えられ
ていた電荷がJFET22の出力(ソース電位)に反映
されなくなり(リセット)、同時に、このときゲート領
域22Aに供給された一定電位VGHに応じた電気信号V
Dが出力される。この電気信号VDは、光電変換素子20
の暗出力に相当する値となる。
【0062】又、光電変換素子20は、図3に示すよう
に、上記フォトダイオード21の受光面側(図中、上
方)に、カラーフィルタ(例えば、青色のカラーフィル
タ)25が形成されており、入射光の青色の分光成分の
強度に応じた信号電荷が、当該フォトダイオード21で
生成されるようになっている。尚、図1〜図3中、符号
228は垂直信号線用配線、238は転送ゲート用配
線、247はリセットゲート用配線、248はリセット
ドレイン用配線である。
【0063】次に、上記構成の光電変換素子20及びこ
れに接続された信号検出回路290の回路構成を図4を
用いて説明すると共に、この光電変換素子20を受光部
として用いた光電変換装置200の構成を図5を用い
て、その動作を図6,図7のタイミングチャートを用い
て、各々、説明する。光電変換素子20は、図4に示す
ように、主たる受光部となるフォトダイオード(光電変
換部)21に定電圧源VDDが接続されて逆バイアスが掛
けられている。又、この定電圧源VDDはJFET22の
ドレインにも接続されている。
【0064】又、転送用トランジスタQTG(23)のゲ
ート電極(転送ゲート23C)には、図外の駆動回路か
ら駆動パルスφTGが供給される。又、リセット用トラ
ンジスタQRSG(24)のゲート電極(リセットゲート
24C)には駆動パルスφRSGが、そのドレイン(リ
セットドレイン24B)には駆動パルスφRSDが、各
々、図外の駆動回路から供給される。
【0065】又、JFET22のソース(ノードN1
側)は、定電流源を介して定電圧源VSSに接続されてお
り、この定電流源の働きによって、JFET22のソー
スに定電流Ibiasが流れ、ソースホロワが行われるよう
に構成されている。このような回路構成の光電変換素子
20では、JFET22は、そのソースホロワ動作によ
ってソースの電位(ノードN1の電位)Voutが、該J
FET22のゲート領域22Aに蓄えられている電荷が
示す信号を増幅した電気信号となる(電流増幅)。即
ち、上記したJFET22のゲート領域22Aに蓄えら
れている信号電荷がフォトダイオード21(主たる受光
部)で生成された信号電荷であるときには、このフォト
ダイオード21で検出された入射光の強度を示す値Vou
t1となる。一方、ゲート領域22Aで生成された信号電
荷がそのままゲート領域22Aに蓄えられているときに
は、JFET22のソースに現れる電気信号Voutは、
ゲート領域22A(従たる受光部)で検出された入射光
の強度を示す値Vout2となる。
【0066】しかして、図外の駆動回路から供給される
駆動パルスφTG、φRSG、φRSDの波形を制御す
ることで、JFET22のソース(ノードN1側)に現
れる電気信号Voutを、或るタイミングでVout1とし、
他のタイミングではVout2とすることができる。尚、ゲ
ート領域22Aがリセット用トランジスタQRSG(2
4)の働きによってリセットされたときには、電気信号
Voutは、光電変換素子20の暗出力に相当する値とな
る。
【0067】この電気信号Voutを出力するJFET2
2のソース(ノードN1)には、信号検出回路290が
接続されており、JFET22のソースからの電気信号
Voutが、この信号検出回路290に供給される。信号
検出回路290は、サンプルホールド回路291と差分
処理回路292とを有するもので、この信号検出回路2
90では、上記した暗出力に相当する基準信号電圧VD
がサンプルホールド回路291に保持され、この値VD
をフォトダイオード21にて生成された信号電荷に応じ
た値(Vout1=Vs)から差分処理回路292で差し引
くことにより、暗出力分を差し引いた後の電気信号(光
信号)Vpが得られる。
【0068】図5に、光電変換素子20が受光装置20
0Bに用いられた光電変換装置200の全体構成を示
す。この図に示すように、光電変換装置200は、その
暗箱200Aに、上記した光電変換素子20と駆動回路
(図示省略)とからなる受光装置200Bが収納されて
いる。又、暗箱200Aの光を取り込む開口には、シャ
ッタ(シャッタ部)200Cが設けられている。
【0069】又、暗箱200Aに収納された受光装置2
00Bには、コントローラ(制御手段)200D、比較
回路280、前述した信号検出回路290が、各々接続
されている。このうちコントローラ200Dは、駆動回
路(図示省略)に制御信号を出力して、この駆動回路か
ら光電変換素子20に上記した駆動パルスφTG、φR
SG、φRSDを供給させる。
【0070】又、コントローラ200Dに接続された比
較回路280は、JFET22のゲート領域22Aにて
生成された信号電荷に応じた電気信号Vout2を、基準信
号Vrefと比較し、この比較結果を示す信号を、コント
ローラ200Dに出力する。そして、コントローラ20
0Dは、比較回路280からの比較結果を示す信号に基
づいて、シャッタ200Cに制御信号SHを出力して、
その開成時間(露光時間)を制御する。
【0071】次に、実際に入射光を検知する際の、光電
変換素子20の動作を図6、図7のタイミングチャート
を用いて説明する。尚、動作説明を簡単にするために、
ここではt10時点からt20時点に至るまでの1サイクル
の動作について説明する。図6に示すように、先ず、t
10時点に至る前、シャッタ200Cは、コントローラ2
00Dからの制御信号SHによって閉成されている。
又、このt10時点以前は、駆動パルスφTGがハイレベ
ル、駆動パルスφRSDがローレベル、駆動パルスφR
SGがハイレベルとなっている。又、このt10時点まで
には、JFET22のゲート領域22Aにはフォトダイ
オード21で生成された信号電荷が既に供給(転送)さ
れているため、ノードN1に現れる電気信号Vout(Vo
ut1)は、前回のサイクルにおける入射光に応じた値V
sとなっている。
【0072】t10時点に至ると、駆動パルスφRSDが
ローレベルからハイレベル(読み出しレベルVGH)に反
転され、駆動パルスφRSGがハイレベルからローレベ
ルに反転される。駆動パルスφRSGがローレベルとな
ることでP型のリセット用トランジスタQRSGがオンす
る。またこのとき、駆動パルスφRSDが読み出しレベ
ル(VGH)となることで前記オン状態のリセット用トラ
ンジスタQRSGのドレインに一定電圧VGHが印加され
て、JFET22がゲート領域22Aにその後生じる信
号電荷に応じた電気信号Voutを出力できる状態(読み
出し可能な状態)になる。
【0073】そして、t11時点に至ると、コントローラ
200Dからの制御信号SHがローレベルとなってシャ
ッタ200Cが開成されて露光が行われる(露光時間の
開始)。尚、このとき駆動パルスφRSDがローレベル
に戻され、駆動パルスφRSGがハイレベルに戻され
て、JFET22のゲート領域22Aのリセットが解除
される。
【0074】このとき駆動パルスφTGはハイレベルの
まま、即ち転送用トランジスタQTGはオフのままである
ため、露光時間の開始とともにフォトダイオード21に
て生成され始めた信号電荷はそのまま蓄積され、JFE
T22のゲート領域22Aに転送されない。又、上記の
ようにt11時点でシャッタ200Cが開成されること
で、フォトダイオード21のみならずゲート領域22A
でも入射光に応じた信号電荷が生成され始める。このよ
うにゲート領域22Aで信号電荷が生成されると、JF
ET22のソース(ノードN1)に現れる電気信号Vou
tが、この信号電荷に応じた値(Vout2)となる。
【0075】電気信号Vout(Vout2)の値は、シャッ
タ200Cの開成されている間、徐々に増加していく
(t11〜t12)。そして、この電気信号Vout(Vout
2)の値が、基準値Vrefとなると(t12時点)、コント
ローラ200Dからシャッタ200Cに送られる制御信
号SHがローレベルに反転されて、シャッタ200Cが
閉成される(露光時間の終了)。
【0076】この場合、ゲート領域22Aに入射される
光の強度が弱いときには、電気信号Vout2は、図6に示
すように緩やかに増加し(t11〜t12時点)、当該電気
信号Vout2が基準値Vrefとなるまでに比較的長い時間
がかかる。即ち、露光時間が長くなる。一方、ゲート領
域22Aに入射される光の強度が強いときには、電気信
号Vout2は、図7に示すように急峻に増加し(t11〜t
12時点)、当該電気信号Vout2が基準値Vrefとなるま
での時間が短くなる。即ち、露光時間が短くなる。
【0077】上記したようにゲート領域22Aで生成さ
れた信号電荷に応じた電気信号Vout(Vout2)が基準
値Vrefになると(t12時点)、シャッタ200Cが閉
成され(制御信号SHがハイレベル)、駆動パルスφR
SGがローレベルに、駆動パルスφRSDが読み出しレ
ベル(一定電圧VGH)になる。駆動パルスφRSGがロ
ーレベルとなることでリセット用トランジスタQRSGが
オンとなり、このときドレイン(リセットドレイン)2
4Bが一定電圧VGHになる(リセット動作)。
【0078】このときJFET22のソースに現れる電
気信号Voutは、暗出力に相当する基準信号電圧VDとな
る。t13時点に至ると、再び、駆動パルスφRSDがロ
ーレベルに戻され、駆動パルスφRSGがハイレベルに
戻される。このとき、JFET22のゲート領域22A
はフローティング状態になるが、ノードN1に現れる電
気信号Voutの値は、VDのままその値が保持されてい
る。
【0079】t14時点に至ると、駆動パルスφTGがロ
ーレベルに反転されて、転送用トランジスタQTGがオン
する。この転送用トランジスタQTGのオンによって、上
記したt11〜t12の間でフォトダイオード21にて生成
・蓄積された信号電荷がJFET22のゲート領域22
Aに供給(転送)される。
【0080】t15時点に至ると、駆動パルスφTGが再
びハイレベルに反転されて、転送用トランジスタQTGが
オフとなり、JFET22のソース(ノードN1)に現
れる電気信号Vout(Vout1)は、フォトダイオード2
1にて生成・蓄積された信号電荷に応じた値Vsに保持
される。t20時点に至ると、再び、駆動パルスφRSD
が読み出しレベル(一定電圧VGH)にされ、駆動パルス
φRSGがハイレベルからローレベルに反転される。
【0081】駆動パルスφRSGがローレベルとなるこ
とでP型のリセット用トランジスタQRSGが再びオン
し、駆動パルスφRSDが読み出しレベル(VGH)とな
ることでP型のリセット用トランジスタQRSGのドレイ
ンにこの電圧VGHが印加され、ノードN1に現れる電気
信号Voutは、再び暗出力に相当する基準信号電圧VDと
なる。以後、t10〜t20時点間と同様の動作が繰り返さ
れる(1サイクルに亘る入射光の検出動作)。
【0082】尚、t12〜t14時点間で得られた電気信号
VDは、前述したように図4に示すサンプルホールド回
路291でその値が記憶保持され、差分処理回路292
で、t14〜t20時点間で得られた電気信号Vsからこの
記憶保持された値(VD)が差し引かれ、ばらつき等に
起因するノイズ成分(VD)が除去された電気信号(光
信号)Vpが得られる。
【0083】以上詳述したように、第1の実施形態の光
電変換素子20では、JFET22のゲート領域22A
にも光が入射し得る構成として、このゲート領域22A
で生成された信号電荷を、JFET22のソース(ノー
ドN側)にて電気信号Voutとして出力するようにして
いる。従って、この光電変換素子20を受光装置200
Bに用いた光電変換装置200において、フォトダイオ
ード21での適正な露光時間を、前記ゲート領域22A
にて生成された信号電荷に基づいて制御することができ
る。即ち、ゲート領域22Aで生成される信号電荷に基
づいて、撮影時の周囲の明るさをモニタし、このときの
電気信号Vout(Vout2)を基準値Vrefと比較してシャ
ッタ200Cの開成時間を調整することで、撮影時の周
囲の明るさの変化に応じて適正な露光時間が得られる。
【0084】ところで、この第1の実施形態の光電変換
素子20は、主たる受光部となるフォトダイオード21
と、従たる受光部となるJFET22のゲート領域22
Aとで、入射光に応じた信号電荷が、各々、生成される
ように構成されているが、そのうち、フォトダイオード
21の受光面側(図2中、上方)にカラーフィルタ(例
えば、青色)25が形成されている。即ち、この光電変
換素子20では、フォトダイオード21の受光面側にカ
ラーフィルタ25を配置することで、光電変換素子20
を用いて、カラーフィルタ25の色(青色)を入射光か
ら抽出して検出することができる。
【0085】しかして、この光電変換素子20を用いた
光電変換装置200では、上記したようにゲート領域2
2Aで生成された信号電荷(Vout2)に基づいて、その
露光時間が決定されるが、ゲート領域22Aの受光面積
は、主たる受光部としてのフォトダイオード21の受光
面積よりも小さい。このため、第1の実施形態では、ゲ
ート領域22Aで十分な光強度を得るために、カラーフ
ィルタ25をフォトダイオード21側のみに配置して、
受光面積が小さいゲート領域22Aでの光感度を向上さ
せ、もって信号電荷の発生量を多くして、露光時間を高
精度に調整するようにしている。
【0086】尚、フォトダイオード21とJFET22
のゲート領域22Aの双方の受光面側(図2中、上方)
に、同色(例えば、共に青色)のカラーフィルタを配置
してもよい(請求項3に対応)。このようにゲート領域
22Aの受光面側に、フォトダイオード21の受光面側
と同色のカラーフィルタを配置するのであれば、ゲート
領域22Aでもフォトダイオード21で検出される光
(例えば、青色)と同色の光を検知できる。このように
入射光から検出対象の色(青色)を抽出してモニタでき
るので、特定の色の強度(青色の光強度)を検出するに
当り、露光時間を最適な値に調整できる。
【0087】更に、フォトダイオード21の受光面側と
JFET22のゲート領域22Aの受光面側(図2中、
上方)に、互いに異なる色のカラーフィルタ(例えば、
フォトダイオード21側のカラーフィルタを青色、ゲー
ト領域22A側のカラーフィルタを赤色)を配置しても
よい(請求項4に対応)。このようにフォトダイオード
21とJFET22のゲート領域22Aの受光面側(図
2中、上方)に、互いに異なる色のカラーフィルタを配
置することで、以下のような作用効果が得られる。
【0088】即ち、光電変換素子20を用いて光を検出
するに当って、入射光の分光特性(色に関する情報)を
十分に得たい場合がある。一例としては、特定の波長の
光を用いて物体からの放射光を検出することで、その物
体の特性を測定する場合等である。例えば、赤色の光を
物体に照射したとき、入射光と同じ赤色の他に青色の光
を放射する物体について、赤色と青色の光強度比を検出
する場合を考える。
【0089】入射光と同じ赤色の光強度が強い場合は、
上記のように受光面積の広いフォトダイオード21の受
光面側に青色のカラーフィルタを配置し、受光面積の小
さいJFET22のゲート領域22Aの受光面側に赤色
のカラーフィルタを配置することで、このゲート領域2
2Aで検出される赤色の分光成分とフォトダイオード2
1にて検出される青色の分光成分との強度比を精度よく
検出することができる。
【0090】更に、フォトダイオード21の受光面側に
カラーフィルタを配置せずに、JFET22のゲート領
域22Aの受光面側(図2中、上方)にのみカラーフィ
ルタ(例えば、赤色)を配置してもよい。この場合に
は、フォトダイオード21は種々の色の成分を含む光の
強度を検出することになるが、一方で、ゲート領域22
Aで特定の色の光を検出し、フォトダイオード21で検
出された光とゲート領域22Aで検出された光の分光感
度特性(既知)から、当該入射光の分光特性、即ち、色
に関する情報を精細に得ることができる。またこのと
き、あわせてゲート領域22で生成された信号電荷に基
づく露光時間の制御を行うこともできる。
【0091】(変形例1)次に、第1の実施形態の変形
例1について、図8のタイミングチャートを用いて説明
する。この変形例1は、図外の駆動回路から図4に示す
光電変換素子20の転送用トランジスタQTG、リセット
用トランジスタQRSGの各ゲート電極、リセット用トラ
ンジスタQRSGのリセットドレイン(24B)に、各々
供給される駆動パルスφTG、φRSG、φRSDが、
図6に示す波形と異なるものである。
【0092】この図8の波形の駆動パルスφTG、φR
SG、φRSDを、転送用トランジスタQTG、リセット
用トランジスタQRSGの各ゲート電極、ドレインに、各
々供給することで、ゲート領域22Aで生成された信号
電荷とフォトダイオード21で生成された信号電荷とを
加算した値に応じた電気信号Voutが、当該JFET2
2のソース(ノードN1)側に現れる。
【0093】以下、図8のタイミングチャートに従っ
て、光電変換素子20の動作を説明する。ここでも、動
作説明を簡単にするために、t10時点からt20時点に至
るまでの1サイクル分の動作を説明する。先ず、t10時
点に至る前、シャッタ200Cは、コントローラ200
Dからの制御信号SHによって閉成されている。又、駆
動パルスφTGがハイレベル、駆動パルスφRSDがロ
ーレベル、駆動パルスφRSGがハイレベルとなってい
る。このときノードN1に現れる電気信号Voutは、前
回サイクルにおける入射光に応じた値Vsとなってい
る。
【0094】t10時点に至ると、駆動パルスφRSDが
読み出しレベル(一定電圧VGH)に立ち上げられ、駆動
パルスφRSGがハイレベルからローレベルに反転す
る。駆動パルスφRSGがローレベルとなることでP型
のリセット用トランジスタQRSGがオンする。またこの
とき、駆動パルスφRSDが読み出しレベル(一定電圧
VGH)となることで前記オン状態のリセット用トランジ
スタQRSGのドレインにこの一定電圧VGHが印加され
る。このときノードN1に現れる電気信号Voutは、暗
出力に相当する基準信号電圧VDとなる。
【0095】そして、t11時点に至ると、コントローラ
200Dからの制御信号SHがローレベルとなってシャ
ッタ200Cが開成され、露光が行われる(露光時間の
開始)。又、このとき駆動パルスφRSDがローレベル
に戻され、駆動パルスφRSGがハイレベルに戻され
る。このときJFET22のゲート領域22Aはフロー
ティング状態になる。
【0096】又、駆動パルスφTGはハイレベルのまま
で転送用トランジスタQTGはオフ状態であるため、蓄積
時間の開始とともにフォトダイオード21にて生成され
始めた信号電荷はそのままフォトダイオード21の電荷
蓄積領域に蓄積され、JFET22のゲート領域22A
に供給(転送)されない。又、シャッタ200Cが開成
されることで、フォトダイオード21のみならずゲート
領域22Aでも、入射光に応じた信号電荷が生成され
る。
【0097】即ち、このt11時点以降は、JFET22
のソース(ノードN1)に現れる電気信号Voutは、こ
のゲート領域22Aで生成された信号電荷に応じた値
(Vout2)となる。このときの電気信号Vout(Vout
2)の値は、シャッタ200Cの開成されている間、徐
々に増加していく(t11〜t12)。そして、この電気信
号Vout(Vout2)の値が、基準値Vrefとなると(t12
時点)、コントローラ200Dからシャッタ200Cに
送られる制御信号SHがハイレベルに反転されて、シャ
ッタ200Cが閉成される(露光時間の終了)。この結
果、t11〜t12間が露光時間となる。
【0098】この結果、フォトダイオード21では、こ
の露光時間に亘って、入射光に応じた信号電荷を生成・
蓄積する。上記したようにゲート領域22Aで生成され
た信号電荷に応じた電気信号Vout(Vout2)が基準値
Vrefになって(t12時点)、シャッタ200Cが閉成
されると(制御信号SHがハイレベル)、今度は、駆動
パルスφTGがローレベルに反転されて、転送用トラン
ジスタQTGがオンする。
【0099】この転送用トランジスタQTGのオンによっ
て、上記した露光時間(t11〜t12)でフォトダイオー
ド21にて生成・蓄積された信号電荷がJFET22の
ゲート領域22Aに供給(転送)される。フォトダイオ
ード21からの信号電荷が供給(転送)されるまでに
は、ゲート領域22Aに上記ゲート領域22Aで生成さ
れた信号電荷が保持されている。従って、t12時点で
は、JFET22のゲート領域22Aで生成されその値
が保持された信号電荷と、新たに転送用トランジスタQ
TGを介して供給されたフォトダイオード21からの信号
電荷とが加算して、このゲート領域22Aに蓄積される
ことになる。
【0100】従って、これら2種類の信号電荷をそのゲ
ート領域22Aで受けたJFET22のソース(ノード
N1側)に現れる電気信号Voutは、フォトダイオード
21で生成・蓄積された信号電荷とゲート領域22Aで
生成された信号電荷との加算値に応じた値Vsとなる。
t13時点に至ると、駆動パルスφTGが再びハイレベル
に反転されて、転送用トランジスタQTGがオフとなりJ
FET22のゲート領域22Aはフローティング状態に
なるが、ノードN1に現れる電気信号Voutは、上記し
た加算値に応じた値Vsのまま保持される。
【0101】t20時点に至ると、再び、駆動パルスφR
SDが読み出しレベルに立ち上げられ、駆動パルスφR
SGがハイレベルからローレベルに反転される。駆動パ
ルスφRSGがローレベルとなることでP型のリセット
用トランジスタQRSGが再びオンし、駆動パルスφRS
Dが読み出しレベル(一定電圧VGH)となることでP型
のリセット用トランジスタQRSGのドレインにこの一定
電圧VGHが印加され、JFET22のゲート領域22A
の電荷がリセットされるとともにノードN1に現れる電
気信号Voutが、再び暗出力に相当する基準信号電圧VD
となる。
【0102】以後、t10〜t20時点間と同様の動作が繰
り返されて、複数サイクルの検出動作が行われる。尚、
t10〜t11時点間で得られた電気信号VD、t12〜t20
時点間で得られた電気信号Vsは、信号検出回路290
に出力され、これらの差分をとることで、この変形例1
でも、ばらつき等に起因するノイズ成分(VD)を除去
した後の光信号Vpが得られるようになっている。
【0103】このように、変形例1では、光電変換素子
20からフォトダイオード21で生成された信号電荷
と、ゲート領域22A自身で生成された信号電荷とがゲ
ート領域22Aに加算して保持されることになり、JF
ET22のソース(ノードN1側)に現れる電気信号V
out(Vout1=Vs)はこれら2つの信号電荷を加算し
た電荷に応じた値となる。
【0104】即ち、この変形例1では、ゲート領域22
Aで生成された信号電荷は、露光時間(t11〜t12)の
設定(基準値Vrefとの比較)に用いられるのみなら
ず、フォトダイオード21で生成・蓄積された信号電荷
に加算されて、当該露光時間における入射光に応じた電
気信号Voutの生成に寄与する。このように動作する光
電変換素子20では、フォトダイオード21のみならず
ゲート領域22Aも、光電変換部として機能することに
なり、1画素当りの受光面積が実質的に大きくなる。
【0105】又、この変形例1においても、信号検出回
路290によって、入射光に応じて生じた電気信号(V
s)からばらつき等に起因するノイズ成分(VD)が除
去された値Vp(光信号)が得られるので、精度の高い
入射光の検出が可能となる。
【0106】又、この変形例1でも、第1の実施形態の
場合(図6のタイミングチャートに従った動作を行った
場合)と同様に、光電変換装置200のシャッタ200
Cの開成時間、即ち露光時間を、ゲート領域22Aにて
生成された信号電荷に応じた電気信号Vout2に基づいて
制御しているので、撮影時の周囲の明るさの変化に応じ
て、常に、最適な露光時間での撮影が可能になる。
【0107】(変形例2)次に、第1の実施形態の変形
例2について、図9のタイミングチャートを用いて説明
する。この第1の実施形態の変形例2は、特に請求項6
に対応するものである。即ち、変形例2は、図4に示す
光電変換素子20の転送用トランジスタQTG、リセット
用トランジスタQRSGの各ゲート電極、リセット用トラ
ンジスタQRSGのドレイン(リセットドレイン24B)
に、各々供給される駆動パルスφTG、φRSG、φR
SD(図9)が、上記した第1の実施形態(図6)及び
変形例1(図8)の波形と異なる。これにより、駆動パ
ルスφTG、φRSG、φRSDを、転送用トランジス
タQTG、リセット用トランジスタQRSGの各ゲート電
極、ドレインに、各々供給することで、ゲート領域22
Aで生成された信号電荷とフォトダイオード21で生成
された信号電荷とが加算してゲート領域22Aに蓄積さ
れて、加算された電荷に応じた電気信号Voutが得られ
る。そしてこの電気信号Voutに基づいて、シャッタ2
00Cの開成時間(露光時間)が制御され、更に、この
加算された電荷に応じた電気信号Voutが、そのまま光
信号Vpの生成に反映される。
【0108】ここでも、動作説明を簡単にするために、
t10時点からt20時点に至るまでの1サイクルの動作を
説明する。先ず、t10時点に至る前、シャッタ200C
は、コントローラ200Dからの制御信号SHによって
閉成されている。又、駆動パルスφTGがハイレベル、
駆動パルスφRSDがローレベル、駆動パルスφRSG
がハイレベルとなっている。このときノードN1に現れ
る電気信号Voutは、前回のサイクルで得られた入射光
に応じた値Vsとなっている。
【0109】t10時点に至ると、駆動パルスφRSGが
ローレベルとなってP型のリセット用トランジスタQRS
Gがオンし、駆動パルスφRSDが読み出しレベル(一
定電圧VGH)となって、このオン状態のリセット用トラ
ンジスタQRSGのドレイン(リセットドレイン24B)
に一定電圧VGHが印加され、ゲート領域22Aのリセッ
トが行われる。このときノードN1に現れる電気信号V
outは、暗出力に相当する基準信号電圧VDとなる。
【0110】そして、t11時点に至ると、コントローラ
200Dからの制御信号SHがローレベルとなってシャ
ッタ200Cが開成され、露光が行われる(露光時間の
開始)。又、このとき駆動パルスφRSDがローレベル
となってゲート領域22Aのリセットが解除されるとと
もに、駆動パルスφTGがローレベルとなって、シャッ
タ200Cの開成と同時に転送用トランジスタQTGがオ
ンする。
【0111】上記露光時間の開始とともに、光電変換素
子20のフォトダイオード21とゲート領域22Aの双
方に光が入射し、フォトダイオード21とゲート領域2
2Aの双方で信号電荷が生成され始める。このときフォ
トダイオード21で生成された信号電荷は、オン状態の
転送用トランジスタQTGを介して、そのままJFET2
2のゲート領域22Aに供給(転送)され、このゲート
領域22Aで生成されている信号電荷と加算される。
【0112】従って、JFET22のソース(ノードN
1側)に現れる電気信号Voutは、フォトダイオード2
1で生成された信号電荷とゲート領域22Aで生成され
た信号電荷の双方の増加に伴って、図9のt11〜t12に
示すように急峻にその値Voutが大きくなる。しかし
て、このようにフォトダイオード21で生成された信号
電荷と、ゲート領域22Aで生成された信号電荷の加算
値に応じた電気信号Voutが、基準値Vrefに至ると(t
12時点)、制御信号SHがハイレベルに反転されて、シ
ャッタ200Cが閉成される(露光時間の終了)。
【0113】またこのとき、駆動パルスφTGもハイレ
ベルに反転されて、転送用トランジスタQTGがオフ状態
になり、JFET22のゲート領域22Aとフォトダイ
オード21の電荷蓄積領域21Aとの電気的な接続が遮
断される。この結果、JFET22のゲート領域22A
はフローティング状態になるが、ノードN1に現れる電
気信号Voutは、上記した2つの信号電荷を加算した電
荷に応じた値Vsに保持される。
【0114】t20時点に至ると、再び、駆動パルスφR
SGがローレベルとなってP型のリセット用トランジス
タQRSGが再びオンし、駆動パルスφRSDが読み出し
レベル(一定電圧VGH)となってP型のリセット用トラ
ンジスタQRSGのドレインにこの一定電圧VGHが印加さ
れ(リセット)、ノードN1に現れる電気信号Vout
は、再び暗出力に相当する基準信号電圧VDとなる。
【0115】以後、t10〜t20時点間と同様の動作が繰
り返されて、複数サイクルの検出動作が行われる。尚、
t10〜t11時点間で得られた電気信号VD、t11〜t20
時点間で得られた電気信号Vsも、図4に示す信号検出
回路290に出力され、値VDと値Vsとの差分がとら
れて、ばらつき等に起因するノイズ成分(VD)を除去
した後の光信号Vpが得られる。
【0116】このように、変形例2では、光電変換素子
20からフォトダイオード21で生成された信号電荷
と、ゲート領域22Aで生成された信号電荷とを加算し
た電荷を用いて、露光時間の制御(シャッタ200Cの
開成時間の調整)を行っているので、更に、露光時間の
制御の精度の向上が図ることができる。又、この変形例
2でも、変形例1と同様に、露光時間に亘って、ゲート
領域22Aで生成された信号電荷とフォトダイオード2
1で生成された信号電荷とが加算されて、この加算値に
応じた電気信号Voutが出力されるので、1画素当りの
受光面積を実質的に大きくすることができる。
【0117】(第2の実施形態)次に、本発明の第2の
実施形態の光電変換素子30及び光電変換装置300に
ついて、図10、図11を用いて説明する。この第2の
実施形態では、JFET32のゲート領域32Aにて信
号電荷を生成し、この生成された信号電荷に応じてシャ
ッタの開成時間(露光時間)を調整するに当り、JFE
T32を常時オンさせることなく、その電気信号Vout
を出力する構成としたものである。即ち、このような構
成とすることで、第1の実施形態の光電変換素子20の
ように常時、JFET22をオンするタイプのものに比
べて、その消費電力を抑えることができる。尚、この第
2の実施形態は、請求項1から請求項3、及び請求項5
に対応する。
【0118】図10の回路図に示すように、第2の実施
形態の光電変換素子30は、入射光に応じた信号電荷を
生成するフォトダイオード31と、そのゲート領域32
Aに供給された信号電荷に応じて電気信号(Vout)を
出力するJFET32と、フォトダイオード31で生成
・蓄積された信号電荷を前記ゲート領域32Aに供給
(転送)するためのP型の転送用トランジスタQTGと、
ゲート領域32Aに供給(転送)された信号電荷を排出
するためのP型のリセット用トランジスタQRSGとを有
する。そして、JFET32のソース(ノードN1側)
は、コンデンサ(容量負荷)C1を介して、定電圧源V
SSに接続されている。又、JFET32のソースにはコ
ンデンサC1と並列にN型の第2のリセット用トランジ
スタQRSTが接続され、そのゲートに、図外の駆動回路
から駆動パルスφRSTが供給されるようになってい
る。
【0119】尚、この光電変換素子30のデバイス構造
は、上述した第1の実施形態の光電変換素子20と同様
に、JFET32のゲート領域32Aの上方(入射面
側)には遮光膜がなく、ゲート領域32Aで入射光に応
じた信号電荷が生成される構成(フォトトランジスタ)
となっている。この光電変換素子30の具体的なデバイ
ス構造は、JFET32及びその他の構造が、第1の実
施形態の光電変換素子20と同一であり、その詳細な説
明は省略する。
【0120】又、この第2の実施形態の光電変換素子3
0を用いた光電変換装置300では、後述するように、
フォトダイオード31で生成・蓄積された信号電荷と、
JFET32のゲート領域32Aで生成された信号電荷
とに応じた各々の電気信号Vout(Vout1,Vout2)が
個別に出力されて、ゲート領域32Aで生成された信号
電荷に基づいてシャッタ(図示省略)の開成時間が制御
され、フォトダイオード31の露光時間が調整される。
【0121】又、JFET32からの電気信号Vout
は、フォトダイオード31で生成された信号電荷に応じ
た値Vsと、ゲート領域32Aのリセット時に出力され
る値VD(暗出力に相当)とが個別に出力され、これら
値Vsと値VDの差分が、その後段の信号検出回路39
0(図10)で求められて、ばらつき等に起因するノイ
ズ成分(VD)が除去された光信号Vpが得られるよう
になっている。
【0122】尚、この光電変換装置300の全体構成
は、図5に示した第1の実施形態の光電変換装置200
と同一であり、その説明を省略する。以下、上記回路構
成の光電変換素子30の動作について、図11のタイミ
ングチャートを用いて説明する。尚、この図11は、連
続するサイクルで入射光の強度が略一定の場合を示して
いる。
【0123】ここでは、光電変換素子30の動作説明を
簡単にするために、t10時点からt20時点に至るまでの
1サイクルの動作について説明する。先ず、t10時点に
至る前、シャッタ200Cは、コントローラ200Dか
らの制御信号SHによって閉成されている。又、このt
10時点以前は、駆動パルスφTGがハイレベル、駆動パ
ルスφRSDがローレベル、駆動パルスφRSGがハイ
レベル、駆動パルスφRSTがローレベルとなってい
る。このときノードN1に現れる電気信号Vout(コン
デンサC1の両端の電位差)は、前回のサイクルでの入
射光に応じた値Vsとなっている。
【0124】t10時点に至ると、駆動パルスφRSGが
ローレベルとなってP型のリセット用トランジスタQRS
Gがオンする。また、駆動パルスφRSDが中間電位VG
Mとなって前記オン状態のリセット用トランジスタQRSG
のドレインにこの中間電位VGMが印加される。又、駆動
パルスφRSTがハイレベルとなって、リセット用トラ
ンジスタQRSTがオンして、コンデンサC1に蓄えられ
ていた電荷が排出される。このとき、ノードN1に現れ
る電気信号Voutは接地レベルとなる(コンデンサC1
のリセット)。
【0125】そして、t11時点に至ると、制御信号SH
がローレベルとなってシャッタ200Cが開成され露光
が開始する(露光時間の開始)。又、駆動パルスφRS
Gがハイレベルに戻されて、リセット用トランジスタQ
RSGがオフとなる(駆動パルスφRSDもローレベルに
戻される)。更に、駆動パルスφRSTがローレベルに
戻されることで、リセット用トランジスタQRSTもオフ
となる。
【0126】このように露光時間が開始されても、駆動
パルスφTGはハイレベルのままで転送用トランジスタ
QTGがオフ状態であるため、露光時間の開始とともにフ
ォトダイオード31に生成され始めた信号電荷はそのま
ま蓄積され、JFET32のゲート領域32Aに供給
(転送)されない。又、シャッタ200Cが開成される
ことで、フォトダイオード31のみならずゲート領域3
2Aでも入射光に応じた信号電荷が生成され、時間経過
に伴ってその信号電荷の値が徐々に増える。
【0127】ゲート領域32Aで生成された信号電荷が
徐々に増えていく過程において、JFET32のゲー
ト.ソース間の電位が或る閾値を超えると、JFET3
2がオンする(t12時点)。
【0128】即ち、JFET32のゲート領域32Aに
蓄積された電荷をQj、ゲート容量をCj、JFET3
2のゲート電位をVjgとすれば、このゲート電位Vj
gは以下のように表される。 Vjg=VGM+Qj/Cj 従って、JFET32のゲート領域32Aに生じた電荷
Qjの値が徐々に増加して、上記したVjgの値が、J
FET32の閾値電圧Vj以上となったときに(Vjg
≧Vj)、電気信号Voutの値が増加し始める(t12以
降)。
【0129】t12時点でJFET32がオンすると、オ
ン状態となったJFET32を介して、定電圧源VDDか
らコンデンサC1に電流が流れ、このコンデンサC1の
充電が開始する。このコンデンサC1の充電は、JFE
T32のゲート・ソース間の電位差が、ゲート領域32
Aに蓄えられた信号電荷に応じた値になるまで行われ
る。換言すれば、コンデンサC1の両端の電位差が、J
FET32のゲート領域32Aに蓄えられた信号電荷に
応じた電気信号Voutとなる。
【0130】この第2の実施形態でも上記のように、t
11時点では、フォトダイオード31からゲート領域32
Aへの信号電荷の供給は未だ開始されていないので、こ
のときの電気信号Voutは、ゲート領域32Aで生成さ
れた信号電荷に応じた値(Vout2)となる。しかして、
この電気信号Vout(Vout2)をモニタし、その値Vout
(Vout2)が基準値Vrefとなった時点(t13時点)
で、制御信号SHがローレベルに反転されて、シャッタ
が閉成される(露光時間の終了)。この結果、t11〜t
13間が露光時間となる。
【0131】又、t13時点となると、駆動パルスφRS
Tがハイレベルに反転されて、コンデンサC1の電荷が
再びリセットされる。又、駆動パルスφRSGがローレ
ベルとなってリセット用トランジスタQRSGがオンとな
り、駆動パルスφRSDが最高電位(読み出しレベルV
GH)となって、JFET32のゲート領域32Aのリセ
ットが行われる。
【0132】この読み出しレベルの一定電圧VGHがゲー
ト領域32Aに印加されると、JFET32のソース
(ノードN1側)に現れる電気信号Voutは、暗出力に
相当する基準信号電圧VDとなる。t14時点に至ると、
再び、駆動パルスφRSDがローレベルに戻され、駆動
パルスφRSGがハイレベルに戻され、JFET32の
ゲート領域32Aはフローティング状態になるが、ノー
ドN1に現れる電気信号Voutの値は、VDのままその値
が保持される。
【0133】又、このとき駆動パルスφRSTがローレ
ベルに戻されてコンデンサC1のリセットが解除され、
コンデンサC1が充電可能な状態になる。その後、t15
時点に至ると、駆動パルスφTGがローレベルに反転さ
れて、転送用トランジスタQTGがオンし、上記したt11
〜t12の間でフォトダイオード31にて生成・蓄積され
た信号電荷がJFET32のゲート領域32Aに供給
(転送)される。
【0134】このt15時点でJFET32のソース(ノ
ードN1)に現れる電気信号Voutは、フォトダイオー
ド31で生成・蓄積された信号電荷に応じた値Vsにな
る。t16時点に至ると、駆動パルスφTGが再びハイレ
ベルに反転されて、転送用トランジスタQTGがオフとな
り、JFET32のゲート領域32Aはフローティング
状態になるが、ノードN1に現れる電気信号Voutは、
フォトダイオード31にて生成・蓄積された信号電荷に
応じた値Vsに保持される。
【0135】t20時点に至ると、駆動パルスφRSGが
ローレベルとなってP型のリセット用トランジスタQRS
Gが再びオンし、駆動パルスφRSDが再び中間電位
(一定電圧VGM)となり、JFET32のゲート領域3
2Aにこの中間電位VGMが印加され(リセット)、更
に、駆動パルスφRSTがハイレベルとなって(リセッ
ト用トランジスタQRST)コンデンサC1に蓄えられて
いた電荷が排出される。尚、このときJFET32のソ
ース(ノードN1側)に現れる電気信号Voutは、接地
レベルとなる。
【0136】以後、t10〜t20時点間と同様の動作が繰
り返されて、複数サイクルの検出動作が行われる。尚、
t13〜t15時点間で得られた電気信号VD、t15〜t20
時点間で得られた電気信号Vsは、共に、図10に示す
信号検出回路390に出力され、これらの差分を示す電
気信号(光信号)Vpが得られる。
【0137】以上、詳述したように、この第2の実施形
態の光電変換装置300では、フォトダイオード31を
用いた光電変換素子20における適正な露光時間を、ゲ
ート領域32Aにて生成された信号電荷に基づいて制御
しているので、ゲート領域32Aで生成される信号電荷
は、撮影時の周囲の明るさに応じた値となる。即ち、ゲ
ート領域32Aで生成された信号電荷に応じた電気信号
Vout2が基準値Vrefと比較され、この比較結果に応じ
てシャッタの開成時間が制御されるので、撮影時の周囲
の明るさの変化に応じた適正な露光時間に亘る撮影が可
能になる。
【0138】更に、この第2の実施形態の光電変換装置
300では、第1の実施形態のようにJFET32が常
にオンする構成とはせずに、ゲート領域32Aに蓄積さ
れた信号電荷が一定値以上となったときに当該JFET
32をオンさせ、更に、ゲート領域32Aの電荷に応じ
てコンデンサC1に充電する構成としたので、第1の実
施形態の光電変換素子20と比較して、その消費電力を
抑えるという効果が達成される。
【0139】(第3の実施形態)次に、本発明の第3の
実施形態について、図12から図17を用いて説明す
る。この第3の実施形態の光電変換素子40は、後述す
るようにフォトダイオード41以外に、JFET42の
ゲート領域(制御電極)42A、更には、リセット用ト
ランジスタ44の一方の主電極(リセットドレイン44
B)にも光が入射し得る構成となっており、これらゲー
ト領域42A、リセットドレイン44Bで入射光に応じ
た信号電荷が出力されるようになっている。
【0140】このゲート領域42A、リセットドレイン
44Bで生成された信号電荷は、基準値Vrefと比較さ
れ、この比較結果を受けたコントローラ400Dがシャ
ッタ400Cの開成時間(露光時間)を制御するように
なっている。この第3の実施形態は、請求項7、請求項
9、請求項10、請求項12から請求項14に対応す
る。第3の実施形態の光電変換素子40は、図12,図
13,図14に示すように、入射光に応じた信号電荷を
生成するフォトダイオード(光電変換部)41と、その
ゲート領域42Aに供給された信号電荷に応じて電気信
号(Vout)を出力する増幅用トランジスタ(JFE
T)42と、フォトダイオード41で生成・蓄積された
信号電荷を前記ゲート領域42Aに供給(転送)するた
めのP型の転送用トランジスタ(転送部)43と、ゲー
ト領域42Aに供給(転送)された信号電荷を排出する
ためのP型のリセット用トランジスタ44とを有する。
【0141】この光電変換素子40では、JFET42
のゲート領域42A及びリセット用トランジスタ44の
ドレイン(リセットドレイン)44Bでも入射光に応じ
た信号電荷が生成されるように、通常フォトダイオード
41以外を覆う遮光アルミが、このゲート領域42A及
びリセットドレイン44B上で除去されている(図1
3,図14)。
【0142】このようにゲート領域42A及びリセット
ドレイン44Bで生成された信号電荷は、当該リセット
ドレイン44Bで加算されて、詳細は後述するように、
光電流積分回路470(図15)に送られ、その後、増
幅された電気信号Vipの形で出力される。尚、この第
3の実施形態では、ゲート領域42A及びリセットドレ
イン44Bで生成された信号電荷の加算値に応じた電気
信号Vipが、比較回路480(図16)で基準値Vre
fと比較される。そして、この比較結果に基づいて、光
電変換装置400のシャッタ400Cの開成時間(露光
時間)が決定されるようになっている。
【0143】尚、光電変換素子40のデバイス構造は、
そのリセットドレイン用配線448の形状が、上記した
第1の実施形態の光電変換素子20のデバイス構造(図
1〜図3)と異なる。即ち、光電変換素子20ではリセ
ットドレイン用配線248がリセットドレイン24Bの
上方(受光面)を覆うように形成されて当該リセットド
レイン24Bが遮光されていたが、この第3の実施形態
では、リセットドレイン用配線448がリセットドレイ
ン44Bの上方にて除去されて当該リセットドレイン4
4Bに光が入射するようになっている。即ち、この光電
変換素子40では、フォトダイオード41、ゲート領域
42A、リセットドレイン44Bの各々の半導体領域
で、入射光に応じた信号電荷が生成できるようになって
いる。
【0144】尚、光電変換素子40の、JFET42、
転送用トランジスタ43、リセット用トランジスタ44
等の他のデバイス構造は、第1の実施形態の光電変換素
子20と同じであり、その詳細な説明は省略する。尚、
図12〜図14中、符号43Cは転送ゲート、44Cは
リセットゲート、45はカラーフィルタ、428は垂直
信号線用配線、431は転送ゲート用配線、447はリ
セットゲート用配線、448はリセットドレイン用配線
である。
【0145】次に、上記構成の光電変換素子40及びこ
れに接続された信号検出回路490の回路構成を図15
を用いて説明すると共に、この光電変換素子40を受光
部として用いた光電変換装置400の構成を図16を用
いて、その動作を図17のタイミングチャートを用い
て、各々、説明する。尚、光電変換素子40の回路構成
は、図15に示すように、リセット用トランジスタQRS
Gの一方の主電極(リセットドレイン44B)に、光電
流積分回路470が接続されている点が、上記した第1
の実施形態の光電変換素子40の回路構成と異なる。
【0146】以下、この光電流積分回路470の構成を
中心に説明する。光電流積分回路470は、図15に示
すように、リセット用トランジスタQRSGのドレイン
(リセットドレイン44B)に並列に接続された2つの
P型MOSトランジスタQPD1,QPD2と、P型MOSト
ランジスタQPD2のドレイン側と出力端子OUTとの間
に並列に配置されたN型のMOSトランジスタQRST、
コンデンサCL、反転増幅器APとによって構成されて
いる。
【0147】この光電流積分回路470は、ゲート領域
42A、リセットドレイン44Bで生成された信号電荷
が入力されたときに、反転増幅器APとコンデンサCL
の働きによって、当該信号電荷が積分され、その積分値
に応じた値がコンデンサCLの両端の電位差(Vip)
となって現れるものである。尚、リセット用トランジス
タQRSTはコンデンサCLの両端に生じた電位差をリセ
ットするためのものである。
【0148】このような光電流積分回路470が接続さ
れた光電変換素子40では、JFET42のソースに、
そのソースホロワ動作によって、フォトダイオード41
によって生成された信号電荷に応じた電気信号Voutが
現れると共に、光電流積分回路470の出力端子OUT
にゲート領域42A、リセットドレイン44Bで生成さ
れた信号電荷の積分値を示す電気信号(電圧信号)Vi
pが現れる。
【0149】又、前記電気信号Voutが現れるノードN
1には、第1の実施形態の光電変換装置200と同様
に、信号検出回路490が接続され、JFET42のソ
ースホロワ動作によって生じた電気信号Voutが、暗出
力を示す電気信号VDと比較されて、ばらつき等に起因
するノイズ成分(VD)を差し引いた電気信号Vpが生
成される(この電気信号Vpはフォトダイオード41に
入射した光の強度に応じた値となる)。尚、図中、符号
491はサンプルホールド回路、492は差分処理回路
である。
【0150】図16は、光電変換素子40が用いられた
光電変換装置400の全体構成を示すブロック図であ
る。この第3の実施形態の光電変換装置400は、光電
変換素子40と駆動回路(図示省略)とからなる受光装
置400Bからの2つの出力信号(電気信号Vout,V
ip)のうちVoutが信号検出回路490に、Vipが
比較回路480に各々供給される点が、上記した第1の
実施形態の光電変換装置200と異なる。
【0151】即ち、この光電変換装置400では、フォ
トダイオード41で生成された信号電荷に応じた電気信
号Voutから、信号検出回路490にて暗出力に相当す
る基準信号電圧(VD)が除去され、電気信号(光信
号)Vpとして生成される。一方、ゲート領域42Aと
リセットドレイン44Bで生成された信号電荷に応じた
電気信号Vipに基づいて、即ち、この電気信号Vip
が基準値Vrefより小さくなったか否かに応じて、コン
トローラ400Dから暗箱400Aに設けられたシャッ
タ400Cにその開成時間(露光時間)を制御するため
の制御信号SHが供給されるようになっている。
【0152】以下、入射光を検知する際の光電変換素子
40の1サイクルの動作を図17のタイミングチャート
を用いて説明する。尚、この図17も連続するサイクル
で入射光の強度が略一定の場合を示している。又、動作
説明を簡単にするために、ここではt10時点からt20時
点に至るまでを1サイクルとする。先ず、t10時点に至
る前、シャッタ400Cは、コントローラ400Dから
の制御信号SHによって閉成されている。又、このt10
時点以前は、駆動パルスφTGがハイレベル、駆動パル
スφRSDがローレベル、駆動パルスφRSGがハイレ
ベルとなっている。
【0153】更に、駆動パルスφPD1,PD2、及び
駆動パルスφRSTがハイレベルとなっている。このt
10時点前は、ノードN1に現れる電気信号Voutは、前
回のサイクルにおける入射光に応じた値Vs、光電流積
分回路470の出力端子OUTに現れる電気信号Vip
は、そのリセット用トランジスタQRSTがオン(駆動パ
ルスφRSTがハイレベル)しているので、所定のレベ
ル(リセット状態)となっている。このときMOSトラ
ンジスタQPD1、QPD2は共にオフとなっている(駆動パ
ルスφPD1,PD2がハイレベル)。
【0154】t10時点に至ると、駆動パルスφRSGが
ローレベルとなってP型のリセット用トランジスタQRS
Gがオンする。又、駆動パルスφPD1がローレベルと
なり、MOSトランジスタQPD1がオンとなる。そし
て、駆動パルスφRSDが読み出しレベル(一定電圧V
GH)となって、オン状態となっている前記MOSトラン
ジスタQPD1、リセット用トランジスタQRSGを介して、
JFET42のゲート領域42Aにこの一定電圧VGHが
印加される。
【0155】JFET42のゲート領域42Aに一定電
圧VGHが印加されると、ノードN1に現れる電気信号V
outは、暗出力に相当する基準信号電圧VDとなる。そし
て、t11時点に至ると、コントローラ400Dからの制
御信号SHがローレベルとなってシャッタ400Cが開
成されて露光が行われる(露光時間の開始)。又、この
とき駆動パルスφPD1がハイレベルに戻されてMOS
トランジスタQPD1がオフとなり、駆動パルスφRSD
がローレベルに戻される。
【0156】尚、このときシャッタ400Cが開成され
ているので、フォトダイオード41のみならずゲート領
域42A、リセットドレイン44Bでも入射光に応じた
信号電荷が、各々生成される。尚、MOSトランジスタ
QPD1がオフであるため、入射光に応じて信号電荷が生
成されているリセットドレイン44Bに、このMOSト
ランジスタQPD1を介して駆動パルスφRSDの電位が
印加されることがない。
【0157】又、このt11時点では、駆動パルスφRS
Tがローレベルに反転されて、それまでの光電流積分回
路470のリセットが解除され、更に、駆動パルスφP
D2がローレベルとなってMOSトランジスタQPD2が
オンすることで、リセットドレイン44Bからの信号電
荷が、光電流積分回路470に供給され得る状態にな
る。
【0158】そして、t11時点に至った後には、ゲート
領域42A,リセットドレイン44Bで各々生成された
信号電荷が、オン状態のリセット用トランジスタQRS
G、同じく、オン状態のMOSトランジスタQPD2を介し
てコンデンサCLに充電され、このコンデンサCLの両
端の電位差に応じた電気信号Vipが出力端子OUTに
現れる。
【0159】この出力端子OUTから現れる電気信号V
ipの値は、シャッタ400Cの開成されている間、光
がゲート領域42A、リセットドレイン44Bに入射さ
れている間、徐々に減少していく(t11〜t12)。そし
て、この電気信号Vipの値が、図16に示した比較回
路480で基準値Vrefと比較され、この基準値Vref以
下になると(t12時点)、コントローラ400Dからシ
ャッタ400Cに送られる制御信号SHがローレベルに
反転されて、シャッタ400Cが閉成される(露光時間
の終了)。この結果、t11〜t12間が露光時間となる。
【0160】従って、フォトダイオード41では、この
露光時間に亘って、入射光に応じた信号電荷が生成・蓄
積される。上記したようにゲート領域42Aとリセット
ドレイン44Bで生成された信号電荷に応じた電気信号
Vipが基準値Vrefになって(t12時点)、シャッタ
400Cが閉成されると(制御信号SHがハイレベ
ル)、今度は、駆動パルスφRSDがハイレベル(一定
電圧VGH)になる。
【0161】又、このt12時点では、駆動パルスφPD
1がローレベルとなってMOSトランジスタQPD1がオ
ンし、リセットドレイン44Bの電位、更にはゲート領
域42Aの電位が、オン状態のMOSトランジスタQPD
1を介して、駆動パルスφRSDの電位(一定電位VG
H)になる(ゲート領域42Aのリセット)。又、この
t12時点では、駆動パルスφPD2がハイレベルとなる
ことでMOSトランジスタQPD2がオフとなり、リセッ
トドレイン44Bと光電流積分回路470の接続が断た
れる。また、このとき駆動パルスφRSTがオンとなっ
て、当該光電流積分回路470もリセットされる。
【0162】このとき出力端子OUTに現れる電気信号
Vipはリセットレベルとなる。尚、このt12時点でも
JFET42のソース42Bに現れる電気信号Vout
は、暗出力に相当する基準信号電圧VDのままである。
このt11〜t12間では、未だ、駆動パルスφTGはハイ
レベルのままで転送用トランジスタQTGはオフ状態であ
る。従って、露光時間の開始とともにフォトダイオード
41にて生成され始めた信号電荷はそのままフォトダイ
オード41の電荷蓄積領域(P型不純物拡散層412)
に蓄積され、JFET42のゲート領域42Aに転送さ
れない。
【0163】t13時点に至ると、再び、駆動パルスφR
SDがローレベルに戻され、今度は駆動パルスφRSG
がハイレベルに戻される。このときMOSトランジスタ
QPD1もオフされる(駆動パルスφPD1がハイレベ
ル)。このとき、JFET42のゲート領域42Aはフ
ローティング状態になるが、ノードN1に現れる電気信
号Voutの値は、VDのままその値が保持されている。
【0164】t14時点に至ると、駆動パルスφTGがロ
ーレベルに反転されて、転送用トランジスタQTGがオン
する。この転送用トランジスタQTGのオンによって、上
記したt11〜t12の間でフォトダイオード41にて生成
・蓄積されていた信号電荷が、JFET42のゲート領
域42Aに供給(転送)される。
【0165】このt14時点に至るまでにゲート領域42
Aはリセットされているため(シャッタ400Cも閉成
されている)、このt14時点以降、JFET42のソー
ス42B(ノードN1)に現れる電気信号Voutは、フ
ォトダイオード41で生成・蓄積された信号電荷に応じ
た値Vsになる。
【0166】t15時点に至ると、駆動パルスφTGが再
びハイレベルに反転されて、転送用トランジスタQTGが
オフとなりフローティング状態になるが、ノードN1に
現れる電気信号Voutは、フォトダイオード41にて生
成・蓄積された信号電荷に応じた値Vsに保持される。
t20時点に至ると、駆動パルスφRSDが読み出しレベ
ル(一定電位VGH)に立ち上げられ、駆動パルスφRS
Gがハイレベルからローレベルに反転され、駆動パルス
φPD1がハイレベルからローレベルに反転される。
【0167】駆動パルスφRSGがローレベルとなるこ
とでP型のリセット用トランジスタQRSGが再びオン
し、駆動パルスφPD1がローレベルとなることでMO
SトランジスタQPD1が再びオンし、これら2つのトラ
ンジスタQRSG、QPD1を介して、読み出しレベル(VG
H)の駆動パルスφRSDが、リセット用トランジスタ
QRSGのドレイン、更には、ゲート領域42Aに印加さ
れる(ゲート領域42Aのリセット)。このとき、ノー
ドN1に現れる電気信号Voutは、再び暗出力に相当す
る基準信号電圧VDとなる。
【0168】以後、t10〜t20時点間と同様の動作が繰
り返されて、複数のサイクルの入射光の検出動作が行わ
れる。尚、t10〜t14時点間で得られた電気信号VD、
t14〜t20時点間で得られた電気信号Vsは、図15の
信号検出回路490に出力され、これらの差分を示す電
気信号(光信号)Vpが得られる。
【0169】このように光電変換素子40では、ゲート
領域42A、リセットドレイン44Bで生成された信号
電荷の加算値に応じた電気信号Vipを用いて、フォト
ダイオード41における入射光の強度をモニタし、この
値Vipが徐々に小さくなって基準値Vrefを下回った
時点で、シャッタ400Cを閉成することで、露光時間
を撮影時の周囲の明るさに応じた最適な時間とすること
ができる。
【0170】ところで、この第3の実施形態の光電変換
素子40は、3つの半導体領域、即ち、フォトダイオー
ド41、JFET42のゲート領域42A、リセットド
レイン44Bで、入射光に応じた信号電荷が生成・蓄積
されるように構成されているが、そのうち、フォトダイ
オード41の受光面側にカラーフィルタ(例えば、青
色)45が形成されている。
【0171】このようにフォトダイオード41の受光面
側にカラーフィルタ45を配置することで、光電変換素
子40を用いて、入射した光の中から、カラーフィルタ
25の色の成分を抽出して検出することができる。又、
この光電変換装置400では、フォトダイオード41以
外で生成された信号電荷(ゲート領域42Aとリセット
ドレイン44Bでの信号電荷)は、その露光時間の決定
にのみ用いているが、この信号電荷を付加的に用いて、
光電変換素子40による光信号Vpに反映させてもよ
い。
【0172】又、この場合、ゲート領域42A、リセッ
トドレイン44Aの上方(受光面側)に、フォトダイオ
ード41のカラーフィルタ45と同色のカラーフィルタ
を配置してもよい。このように同色のカラーフィルタ4
5を配置するのであれば、ゲート領域42A、リセット
ドレイン44Bでも、フォトダイオード41で検出され
る光(例えば、赤色)と同色の光を検知し、この検知し
た同色の光強度をモニタして、露光時間を決定すること
で、高精度に当該露光時間を調整することができ、更
に、フォトダイオード41の信号電荷に加算して、信号
電荷を大きくすることで光電変換効率を向上させること
ができる。
【0173】更に、JFET42のゲート領域42Aの
上方(受光面側)及びリセットドレイン44Bの上方
に、フォトダイオード41側のカラーフィルタ45と互
いに異なる色のカラーフィルタ(例えば、フォトダイオ
ード41側のカラーフィルタを青色、ゲート領域42A
側とリセットドレイン44B側のカラーフィルタを赤
色)を配置してもよい(請求項12)。
【0174】このようにフォトダイオード41と、JF
ET42のゲート領域42A及びリセットドレイン44
Bの上方(受光面側)にフォトダイオード41側のカラ
ーフィルタ45と互いに異なる色のカラーフィルタを配
置すれば、第1の実施形態で説明した場合と同様、以下
の作用効果が得られる。例えば、赤色の光を物体に照射
したとき、入射光と同じ赤色の他に青色の光を放射する
物体について、赤色と青色の光強度比を検出する場合を
考える。入射光と同じ赤色の光強度が強い場合は、上記
のように受光面積の広いフォトダイオード41の受光面
側に青色のカラーフィルタを配置し、受光面積の小さい
JFET42のゲート領域42Aとリセットドレイン4
4Bの受光面側に上記異なる色のカラーフィルタ(赤
色)を配置することで、このゲート領域42Aとリセッ
トドレイン44Bで検出される赤色の分光成分とフォト
ダイオード41にて検出される青色の分光成分との強度
比を精度よく検出することができる。
【0175】更に、フォトダイオード41の受光面側に
カラーフィルタを配置せずに、JFET42のゲート領
域42A,リセットドレイン44Bの上方(受光面側)
にのみカラーフィルタ(例えば、赤色)を配置してもよ
い。この場合、フォトダイオード41は種々の色の光強
度を検出することになるが、ゲート領域42A、リセッ
トドレイン44Bで検出される特定光の強度に基づい
て、検出された光の分光感度特性(既知)から入射光の
分光特性、即ち色に関する情報を得ることができる。
【0176】尚、この第3の実施形態では、ゲート領域
42A、リセットドレイン44Bで生成された信号電荷
を、光電流積分回路470で積分したのち、その出力端
子OUTから出力するようにしているが、積分すること
なく信号電荷の形態で出力するようにしてもよい。 (第4の実施形態)次に、本発明の第4の実施形態につ
いて、図18から図22を用いて説明する。この第4の
実施形態の光電変換素子50は、第3の実施形態の光電
変換素子40と同様に、フォトダイオード51以外に、
JFET52のゲート領域52A、リセットドレイン5
4Bにも光が入射できるデバイス構造となって光電変換
が行われるものであるが、第3の実施形態と異なり、ゲ
ート領域52Aで生成された信号電荷に応じた電気信号
がJFET52のソース52Bから出力され(Vout
2)、リセットドレイン54Bで生成された信号電荷に
応じた電気信号(Vip)が光電流積分回路570の出
力端子OUTから出力されるようになっている。
【0177】そして、ゲート領域52Aで生成された信
号電荷に応じた電気信号Vout(Vout2)と、リセット
ドレイン54Bで生成された信号電荷に応じた電気信号
Vipが、各々、基準値Vref1,Vref2と比較され、電
気信号Vout(Vout2)と電気信号Vipの何れか一方
が、基準値Vref1,Vref2を超えたときに、シャッタ5
00Cが閉成されるようになっている。この第4の実施
形態は、請求項15、請求項17から請求項21に対応
する。
【0178】先ず、第4の実施形態の光電変換素子50
のデバイス構造について説明する。図18〜図20に示
すように、光電変換素子50は、第3の実施形態の光電
変換素子40と同様に、入射光に応じた信号電荷を生成
するフォトダイオード51と、そのゲート領域52Aに
供給された信号電荷に応じて電気信号(Vout)を出力
する増幅用トランジスタ(JFET)52と、フォトダ
イオード51で生成・蓄積された信号電荷を前記ゲート
領域52Aに供給(転送)するためのP型の転送用トラ
ンジスタ53と、ゲート領域52Aに供給(転送)され
た信号電荷を排出するためのP型のリセット用トランジ
スタ54とを有する。
【0179】又、この光電変換素子50でも、第3の実
施形態の光電変換素子40と同様に、JFET52のゲ
ート領域52A及びリセット用トランジスタ54のドレ
イン(リセットドレイン)54Bにおいて入射光に応じ
た信号電荷が生成されるように、少なくとも、ゲート領
域52Aとリセットドレイン54Bの上方に遮光膜がな
い構成となっている(図19,図20)。
【0180】このゲート領域52Aで生成された信号電
荷は、そのままJFET52のソースに電気信号Vout
の形で現れる。一方、リセットドレイン54Bで生成さ
れた信号電荷は光電流積分回路570の出力端子OUT
に電気信号Vipの形で現れる。尚、この光電変換素子
50では、フォトダイオード51の上方にカラーフィル
タ55Bが、ゲート領域52Aの上方にカラーフィルタ
55Rが、リセットドレイン54Bの上方にカラーフィ
ルタ55Gが、各々、配置されている。尚、光電変換素
子50のデバイス構造は、カラーフィルタ55R,55
B,55Gを、フォトダイオード51、ゲート領域52
A、リセットドレイン54Bの上方に各々配置した点の
み上記した光電変換素子40と異なるもので、他の構成
は同じであり、その詳細な説明は省略する。
【0181】次に、上記構成の光電変換素子50及びこ
れに接続された信号検出回路590の回路構成を図21
を用いて説明すると共に、この光電変換素子50を受光
部として用いた光電変換装置500の構成を図22を用
いて説明し、更にその動作を図23,図24のタイミン
グチャートを用いて、各々、説明する。この図21に示
す回路構成の光電変換素子50では、JFET52のソ
ースホロワ動作によって、フォトダイオード51によっ
て生成された信号電荷に応じた電気信号Vout(Vout
1)と、ゲート領域52Aで生成された信号電荷に応じ
た電気信号Vout(Vout2)とが異なるタイミングでそ
のソースに現れると共に、前記した光電流積分回路57
0の出力端子OUTにリセットドレイン54Bで生成さ
れた信号電荷に応じた電気信号Vipが現れるようにな
っている。尚、図21の光電流積分回路570の構成及
びその動作も、第3の実施形態の光電流積分回路470
と同じであり、その詳細な説明は省略する。
【0182】図22は、光電変換素子50が搭載された
光電変換装置500の全体構成を示すブロック図であ
る。この第4の実施形態の光電変換装置500は、図2
2に示すように、光電変換素子50と駆動回路(図示省
略)とからなる受光装置500Bからの3つの出力信号
(電気信号Vout1,Vout2,Vip)のうち電気信号V
out1が信号検出回路590に、電気信号Vout2が比較回
路580Aに、電気信号Vipが比較回路580Bに各
々供給される点が、上記した第3の実施形態の光電変換
装置500と異なる。
【0183】即ち、この光電変換装置500では、フォ
トダイオード51で生成された信号電荷に応じた電気信
号Vout(Vout1)から、信号検出回路590にて暗出
力に相当する基準信号電圧VDが除去され、光電流Vp
が得られる。一方、ゲート領域52Aで生成された信号
電荷に応じた電気信号Vout2と、リセットドレイン54
Bで生成された信号電荷に応じた電気信号Vipとが、
比較回路580A,580Bで、各々、基準値Vref1,
Vref2と比較され、コントローラ500Dがこの比較結
果に応じて、暗箱500Aに設けられたシャッタ500
Cにその開成時間(露光時間)を制御するための制御信
号SHを出力するようになっている。
【0184】次に、入射光を検知する際の光電変換素子
50の1サイクルの動作を、図23のタイミングチャー
トを用いて説明する。尚、この図23も連続するサイク
ルで入射光の強度が略一定の場合を示している。又、動
作説明を簡単にするために、ここではt10時点からt20
時点に至るまでの1サイクルの動作について説明する。
先ず、t10時点に至る前、シャッタ500Cは、コント
ローラ500Dからの制御信号SHによって閉成されて
いる。又、このt10時点以前は、駆動パルスφTGがハ
イレベル、駆動パルスφRSDがローレベル、駆動パル
スφRSGがハイレベルとなっている。
【0185】更に、駆動パルスφPD1,PD2、及び
駆動パルスφRSTがハイレベルとなっている。このと
きノードN1に現れる電気信号Voutは、前回のサイク
ルにおける入射光に応じた値Vs、光電流積分回路57
0の出力端子OUTに現れる電気信号Vipは接地レベ
ル(リセット状態)となっている。
【0186】t10時点に至ると、駆動パルスφRSGが
ローレベルとなってP型のリセット用トランジスタQRS
Gがオンする。又、駆動パルスφPD1がローレベルと
なり、MOSトランジスタQPD1がオンとなる。そし
て、駆動パルスφRSDが読み出しレベル(一定電圧V
GH)となって、オン状態となっている前記MOSトラン
ジスタQPD1を介してリセット用トランジスタQRSGのド
レイン(リセットドレイン54B)にこの一定電圧VGH
が印加される。このドレインの電位は、更にJFET5
2のゲート領域52Aに供給される。
【0187】そして、t11時点に至ると、コントローラ
500Dからの制御信号SHがローレベルとなってシャ
ッタ500Cが開成されて露光が行われる(露光時間の
開始)。尚、シャッタ500Cが開成されることで、フ
ォトダイオード51のみならずゲート領域52A、リセ
ットドレイン54Bでも入射光に応じた信号電荷が、各
々生成され始める。
【0188】又、駆動パルスφRSDがローレベルに、
駆動パルスφRSGがハイレベルに反転される。更に、
駆動パルスφPD1がハイレベルに、更に駆動パルスφ
PD2がローレベルに、駆動パルスφRSTがローレベ
ルに反転される。このようにt11時点で、駆動パルスφ
RSGがハイレベルとなることで、リセット用トランジ
スタQRSGがオフとなる。従って、JFET52のゲー
ト領域52Aで生成された信号電荷は、そのままゲート
領域52Aに蓄積され、JFET52のソースに現れる
電気信号Vout(Vout2)は、このゲート領域52Aで
生成された信号電荷に応じた値になる。この電気信号V
out(Vout2)は、シャッタ400Cの開成されている
間、徐々に増加していく(t11〜t12)。
【0189】又、このt11時点では、駆動パルスφRS
Tがローレベルに反転されて、光電流積分回路570に
おけるリセットが解除される。又、駆動パルスφPD2
がローレベルとなってMOSトランジスタQPD2がオン
することで、リセットドレイン54Bで生成された信号
電荷が、この光電流積分回路570で積分され得る状態
になる。
【0190】しかして、t11時点に至った後には、リセ
ットドレイン54Bにおいて生成された信号電荷が、オ
ン状態のMOSトランジスタQPD2を介して光電流積分
回路570で積分され、その積分値に応じた値(電気信
号Vip)が出力端子OUTに現れる。尚、このときM
OSトランジスタQPD1はオフ(駆動パルスφPD1が
ハイレベル)となる。
【0191】この出力端子OUTから現れる電気信号V
ipの値は、シャッタ500Cの開成されている間、徐
々に減少していく(t11〜t12)。このように徐々に変
化していく電気信号Vout2と電気信号Vipは、図22
に示す比較回路580A,580Bで、基準値Vref1,
Vref2と各々比較される。これら比較回路580A,5
80Bからは、何れか一方の値が基準値Vref1,Vref2
を超えたとき(図23は電気信号Vout2が基準値Vref1
を超えた場合を示し、図24は電気信号Vipが基準値
Vref2を超えた場合を示す)、その比較結果がコントロ
ーラ500Dに送られる。
【0192】コントローラ500Dはこれを認識して、
制御信号SHをローレベルに反転して、シャッタ500
Cを閉成させる(露光時間の終了)。このように電気信
号Vout2又はVipが、基準値Vref1又はVref2を超え
て、t12時点に至ると、更に、駆動パルスφRSDが読
み出しレベル(VGH)に立ち上げられ、駆動パルスφR
SGがローレベルに反転され、駆動パルスφPD1がロ
ーレベルに反転される。
【0193】駆動パルスφPD1がローレベルとなるこ
とでMOSトランジスタQPD1がオンとなり、駆動パル
スφRSGがローレベルとなることでリセット用トラン
ジスタQRSGがオンとなる。そして、上記読み出しレベ
ルの電位(VGH)が、オン状態となったMOSトランジ
スタQPD1を介して、リセットドレイン54Bに供給さ
れる。更に、読み出しレベルの電位(VGH)は、オン状
態となったMOSトランジスタQPD1、リセット用トラ
ンジスタQRSGを介して、JFET52のゲート領域5
2Aに供給されて、そのリセットが行われる。
【0194】このとき、ゲート領域52Aに受けた電位
(VGH)によってソースに現れる電気信号Voutは、暗
出力に相当する基準信号電圧VDとなる。又、このt12
時点に至って駆動パルスφPD2がハイレベルとなるこ
とでMOSトランジスタQPD2がオフし、駆動パルスφ
RSTがハイレベルに反転されて光電流積分回路570
におけるリセットが行われる。
【0195】これまでのt11〜t12間では、未だ、駆動
パルスφTGはハイレベルのままで転送用トランジスタ
QTGはオフ状態である。従って、露光時間の開始ととも
にフォトダイオード51にて生成され始めた信号電荷
は、JFET52のゲート領域52Aに転送されずにそ
のまま蓄積される。t13時点に至ると、再び、駆動パル
スφRSDがローレベルに戻され、駆動パルスφRSG
がハイレベルに戻される。このとき、JFET52のゲ
ート領域52Aはフローティング状態になるが、ノード
N1に現れる電気信号Voutの値は、VDのままその値が
保持されている。
【0196】t14時点に至ると、駆動パルスφTGがロ
ーレベルに反転されて、転送用トランジスタQTGがオン
する。この転送用トランジスタQTGのオンによって、上
記したt11〜t12の間でフォトダイオード51にて生成
・蓄積された信号電荷がJFET52のゲート領域52
Aに供給(転送)される。このt14時点に至るまでにゲ
ート領域52Aは既にリセット(ゲート領域52Aの電
位は読み出しレベル)されているため(シャッタ500
Cも閉成されている)、このt14時点でJFET52の
ソース(ノードN1)に現れる電気信号Voutは、フォ
トダイオード51で生成・蓄積された信号電荷にのみ応
じた値Vsになる。
【0197】t15時点に至ると、駆動パルスφTGが再
びハイレベルに反転されて、転送用トランジスタQTGが
オフとなりフローティング状態になるが、JFET52
のソース(ノードN1側)に現れる電気信号Voutは、
フォトダイオード51にて生成・蓄積された信号電荷に
応じた値Vsに保持される。t20時点に至ると、駆動パ
ルスφRSGがハイレベルからローレベルに反転され、
駆動パルスφPD1がハイレベルからローレベルに立ち
下げられ、更に、駆動パルスφRSDがローレベルから
ハイレベル(VGH)に立ち上げられる。
【0198】駆動パルスφRSGがローレベルとなるこ
とでP型のリセット用トランジスタQRSGが再びオン
し、駆動パルスφPD1がローレベルとなることでMO
SトランジスタQPD1が再びオンし、これら2つのトラ
ンジスタQRSG、QPD1を介して、ハイレベル(VGH)の
駆動パルスφRSDがリセット用トランジスタQRSGの
ドレインに印加されてゲート領域52Aのリセットが行
われる。このとき、ノードN1に現れる電気信号Vout
は、再び暗出力に相当する基準信号電圧VDとなる。
【0199】以後、t10〜t20時点間と同様の動作が繰
り返されて、複数のサイクルの光の検出動作が行われ
る。尚、t12〜t14時点間で得られた電気信号VD、t1
4〜t20時点間で得られた電気信号Vsは、信号検出回
路590に出力され、これらの差分を示す電気信号(光
信号)Vpが得られる。
【0200】このように光電変換素子50では、ゲート
領域52A、リセットドレイン54Bで各々生成された
信号電荷に応じた電気信号Vout2、電気信号Vipを、
各々、比較回路580A,580Bで基準値Vref1,V
ref2と比較し、この結果に基づいて入射光の強度をモニ
タすることでし、シャッタ500Cの開成時間(露光時
間)を制御しているので、常に、最適な露光時間を得る
ことができる。即ち、第4の実施形態の光電変換素子5
0によれば、適正な露光時間を、ゲート領域52A、リ
セットドレイン54Bにて生成された信号電荷に基づい
て制御しているので、撮影時の周囲の明るさに応じたこ
れらの信号電荷で、撮影時の周囲の明るさの変化に応じ
た適正な露光時間による撮影が可能になる。
【0201】ところで、この第4の実施形態の光電変換
素子50は、3つの半導体領域、即ち、フォトダイオー
ド51、JFET52のゲート領域52A、リセットド
レイン54Bで、入射光に応じた信号電荷が生成・蓄積
されるように構成されると共に、フォトダイオード5
1、JFET52のゲート領域52A、リセットドレイ
ン54Bの各々の上方(受光面側)に、カラーフィルタ
55B(青色)、55R(赤色)、55G(緑色)が配
置されている。
【0202】このようにフォトダイオード51、JFE
T52のゲート領域52A、リセットドレイン54Bの
受光面側にカラーフィルタ55B(青色)、55R(赤
色)、55G(緑色)を各々配置することで、入射光の
分光特性(色に関する情報)を更に詳細に得ることがで
きる。色の異なるカラーフィルタを用いて、その物体の
特性を測定する場合等の作用効果は、上記の第3の実施
形態で説明した場合と同様であり、その詳細な説明は省
略する。
【0203】尚、この第4の実施形態でも、リセットド
レイン54Bで生成された信号電荷を、光電流積分回路
570で積分したのち、その出力端子OUTから出力す
るようにしているが、積分することなく信号電荷の形態
で出力するようにしてもよい。尚、上記した第1〜第4
の実施形態では、フォトダイオード21,31,41,
51を用いた光電変換装置で、ゲート領域22A,32
A,42A,52A及び/又はリセットドレイン44
B,54Bで生成された信号電荷に基づいて、その露光
時間を決定するようにしたが、シャッタ200C,40
0C,500Cの開成時間(露光時間)を一定にしてお
いて、そのときゲート領域22A,32A,42A,5
2A及び/又はリセットドレイン44B,54Bで生成
された信号電荷に基づいて色情報を認識し、フォトダイ
オード21,31,41,51で検出された光強度信号
による光強度情報に、上記色情報を加味して、精細な分
光成分の検出を行うようにしてもよい。
【0204】又、上記した第3、第4の実施形態では、
リセットドレイン44B,54Bで入射光に応じて生成
された信号電荷は、何れの場合も、光電流積分回路47
0,570から出力されるようにされているが、これに
限らず、リセットドレイン44B,54Bにて生成され
た信号電荷を、JFET42,52のゲート領域42
A,52Aに供給(転送)することで、これらの信号電
荷に応じた電気信号をJFET42,52のソース(ノ
ードN1)から出力させるようにしてもよい(請求項
8,請求項16に対応)。
【0205】即ち、リセットドレイン44B,54Bに
信号電荷が生成・蓄積されている状態で、リセット用ト
ランジスタQRSG(44,54)をオンすれば、この信
号電荷が蓄積されているリセットドレイン44B,54
BとJFET42,52のゲート領域42A,52Aと
が同電位となるため、リセットドレイン44B,54B
で生成された信号電荷に応じた電気信号がJFET4
2,52のソースに現れることになる。
【0206】この場合、リセット用トランジスタQRSG
(44,54)のゲート(44C,54C)に供給され
る駆動パルスφRSGのハイレベル/ローレベルのタイ
ミングを調整することで、JFET42,52のゲート
領域42A,52Aで生成された信号電荷に応じた電気
信号と、上記リセットドレイン44B,54Bで生成さ
れた信号電荷に応じた電気信号とを個別のタイミング
で、当該JFET42,52のソースから出力させるこ
とも、或いは、JFET42,52のゲート領域42
A,52Aで生成された信号電荷と上記リセットドレイ
ン44B,54Bで生成された信号電荷との加算値に応
じた電気信号とを、当該JFET42,52のソース
(ノードN1側)から出力させることもできる(請求項
16)。
【0207】更に、個別に出力されるゲート領域42
A,52Aで生成された信号電荷に応じた電気信号と、
上記リセットドレイン44B,54Bで生成された信号
電荷に応じた電気信号とを、フォトダイオード21で生
成された信号電荷に応じた電気信号に加算して、又は、
個別のタイミングで、当該JFET42,52のソース
(ノードN1側)から出力させることもできる。
【0208】又、上記した第3、第4の実施形態では、
光電変換素子40,50が、JFET42,52のゲー
ト領域42A,52Aと、リセットドレイン44B,5
4Bの双方で、入射光に応じた信号電荷が生成されるよ
うに構成されているが、JFET42,52のゲート領
域42A,52Aを、例えば、リセットドレイン用配線
(アルミ配線)で遮光して、ゲート領域42A,52A
での信号電荷の生成を行わないようしてもよい(請求項
7,8)。
【0209】この場合には、リセットドレイン44B,
54Bにて生成された信号電荷を、JFET42,52
のゲート領域42A,52Aに供給(転送)して、この
JFET42,52のソース(ノードN1)から出力さ
せるようにしてもよいし(請求項8)、リセット用トラ
ンジスタQRSG(24)のドレインから出力させるよう
にしてもよい(請求項7)。
【0210】尚、上記した第1〜第4の実施形態で開示
した光電変換素子20,30,40,50については、
素子単体で用いる場合を想定してその構造、及び、動作
を説明したが、これらの光電変換素子20,30,4
0,50を、多数アレイ状に配置すれば、そのままイメ
ージセンサを構成することができる。尚、上記した第
1、第3及び第4の実施形態では、光電変換素子20,
40,50のリセットドレイン24B,44B,54B
にハイレベル(読み出しレベルVGH)と、ローレベルの
2値の駆動パルスφRSDを供給しているが、リセット
ドレイン24B,34B,44B,54Bに、ハイレベ
ル(VGH)の信号を供給するようにしてもよい。
【0211】尚、上記した第2の実施形態では、光電変
換素子30のリセットドレイン34Bに最高電位(VG
H)、中間電位(VGM)、それにローレベルの3値の駆
動パルスφRSDを供給しているが、第1の実施形態の
ように2値の駆動パルスφRSDをリセットドレイン3
4Bに供給するようにしてもよいし、上記のように、一
定レベル(VGH)の信号を供給するようにしてもよい。
【0212】又、第1〜第4の実施形態では、従たる受
光部(ゲート領域、リセットドレイン)で生成された信
号電荷に基づいてシャッタの開成時間(露光時間)を制
御するようにしているが、露光時間の制御を行うことな
く、各々の従たる受光部(ゲート領域、リセットドレイ
ン)で生成された信号電荷を、当該光電変換素子の出力
としてのみ用いるようにしてもよい。
【0213】又、第1〜第4の実施形態で開示した光電
変換素子20,30,40,50には、光電変換部であ
るフォトダイオードと出力部を構成する増幅用トランジ
スタとの間に転送用トランジスタが配置されているが、
転送用トランジスタのないタイプ、例えばフォトダイオ
ードと増幅用トランジスタの制御電極が直接電気的に接
続されている素子構造や、フォトダイオードと増幅用ト
ランジスタとが一体となっているフォトトランジスタを
有する素子構造として、主たる受光部としてフォトダイ
オードあるいはフォトトランジスタを、従たる受光部と
してリセット用トランジスタのリセットドレインを用い
るようにしてもよい。
【0214】
【発明の効果】以上説明したように請求項1又は請求項
2の発明によれば、光電変換部以外の半導体領域、即
ち、増幅用トランジスタの制御電極においても入射光に
応じた信号電荷を生成することができるので、光電変換
素子の受光面積を実質的に大きく確保して、1画素当り
の光電変換効率を高めることができるようになる。
【0215】又、請求項3、請求項4の発明によれば、
入射光の分光成分に応じて、特定の波長の光を効率よく
検知することができるようになる。又、入射光の色情報
を精細に検知できる。又、請求項5、請求項6の発明に
よれば、前記制御電極で生成された信号電荷で光電変換
装置が使用される周囲の明るさをモニタし、露光時間
を、このモニタした結果に応じて自動的に調整すること
で、常に、鮮明な画像を得ることができるようになる。
【0216】又、請求項7から請求項10の発明によれ
ば、光電変換部以外の半導体領域、即ち、リセット用ト
ランジスタの一方の主電極においても入射光に応じた信
号電荷を生成することができるので、光電変換素子の受
光面積を実質的に大きく確保して、1画素当りの光電変
換効率を高めることができるようになる。又、請求項1
1又は請求項12の発明によれば、入射光の分光成分に
応じて、特定の波長の光を効率よく検知することができ
るようになる。又、入射光の色情報を精細に検知でき
る。
【0217】又、請求項13の発明によれば、前記主電
極で生成された信号電荷で光電変換装置が使用される周
囲の明るさをモニタし、露光時間を、このモニタした結
果に応じて自動的に調整することで、常に、鮮明な画像
を得ることができるようになる。又、請求項14から請
求項18の発明によれば、光電変換部以外の半導体領
域、即ち、増幅用トランジスタの制御電極、リセット用
トランジスタの一方の主電極においても入射光に応じた
信号電荷を生成することができるので、光電変換素子の
受光面積を実質的に大きく確保して、1画素当りの光電
変換効率を高めることができるようになる。
【0218】又、請求項19又は請求項20の発明によ
れば、入射光の分光成分に応じて、特定の波長の光を効
率よく検知することができるようになる。又、入射光の
色情報を精細に検知できる。又、請求項21又は請求項
22の発明によれば、前記制御電極で生成された信号電
荷、又は前記主電極で生成された信号電荷で光電変換装
置が使用される周囲の明るさをモニタし、露光時間を、
このモニタした結果に応じて自動的に調整することで、
常に、鮮明な画像を得ることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態の光電変換素子20のデバイス
構造を示す平面図である。
【図2】図1のX−X線に沿った断面図である。
【図3】図1のY−Y線に沿った断面図である。
【図4】光電変換素子20及び信号検出回路290を示
す回路図である。
【図5】光電変換素子20を受光装置200Bとして用
いた光電変換装置200の概略を示すブロック図であ
る。
【図6】光電変換素子20に供給される駆動パルスφT
G、φRSG、φRSDの波形を示すタイミングチャー
トである。
【図7】光電変換素子20に供給される駆動パルスφT
G、φRSG、φRSDの波形を示すタイミングチャー
トである。
【図8】第1の実施形態の変形例1に係る光電変換素子
20に供給される駆動パルスφTG、φRSG、φRS
Dの波形を示すタイミングチャートである。
【図9】第1の実施形態の変形例2に係る光電変換素子
20に供給される駆動パルスφTG、φRSG、φRS
Dの波形を示すタイミングチャートである。
【図10】第2の実施形態の光電変換素子30及び信号
検出回路390を示す回路図である。
【図11】光電変換素子30に供給される駆動パルスφ
TG、φRSG、φRSDの波形を示すタイミングチャ
ートである。
【図12】第3の実施形態の光電変換素子40のデバイ
ス構造を示す平面図である。
【図13】図12のX−X線に沿った断面図である。
【図14】図12のY−Y線に沿った断面図である。
【図15】光電変換素子40及び信号検出回路490を
示す回路図である。
【図16】光電変換素子40を受光装置400Bとして
用いた光電変換装置400の概略を示すブロック図であ
る。
【図17】光電変換素子40に供給される駆動パルスφ
TG、φRSG、φRSDの波形を示すタイミングチャ
ートである。
【図18】第4の実施形態の光電変換素子50のデバイ
ス構造を示す平面図である。
【図19】図18のX−X線に沿った断面図である。
【図20】図18のY−Y線に沿った断面図である。
【図21】光電変換素子50及び信号検出回路590を
示す回路図である。
【図22】光電変換素子50を受光装置500Bとして
用いた光電変換装置500の概略を示すブロック図であ
る。
【図23】光電変換素子50に供給される駆動パルスφ
TG、φRSG、φRSDの波形を示すタイミングチャ
ートである。
【図24】光電変換素子50に供給される駆動パルスφ
TG、φRSG、φRSDの波形を示すタイミングチャ
ートである。
【図25】従来の光電変換素子10のデバイス構造を示
す平面図である。
【図26】図25のX−X線に沿った断面図である。
【図27】図25のY−Y線に沿った断面図である。
【図28】光電変換素子10及び信号検出回路190を
示す回路図である。
【図29】光電変換素子50に供給される駆動パルスφ
TG、φRSG、φRSDの波形を示すタイミングチャ
ートである。
【符号の説明】
20,30,40,50 光電変換素子 21,41,51 フォトダイオード(光電変換部) 22,32,42,52 増幅用トランジスタ(JFE
T) 22A,32A,42A,52A ゲート領域(制御電
極) 23,33,43,53 転送用トランジスタ(QTG) 24,34,44,54 リセット用トランジスタ(Q
RSG) 24B,34B,44B,55B リセットドレイン
(主電極) 25,25R,25G,25B カラーフィルタ 200,300,400,500 光電変換装置 200C,400C,500C シャッタ(シャッタ
部) 200D,400D,500D コントローラ(制御手
段) 290,390,490,590 信号検出回路

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入射光に応じた信号電荷を生成する光電
    変換部と、増幅用トランジスタからなり該増幅用トラン
    ジスタの制御電極に供給された電荷に応じて電気信号を
    出力する出力部と、前記光電変換部で生成された信号電
    荷を前記制御電極に供給するための転送部とを備えた光
    電変換素子において、 前記増幅用トランジスタは、その制御電極にて入射光に
    応じた信号電荷を生成するように形成され、 前記増幅用トランジスタの制御電極で生成された信号電
    荷と前記光電変換部で生成された信号電荷とを加算した
    値に応じた電気信号を前記出力部から出力させ、又は、
    前記増幅用トランジスタの制御電極で生成された信号電
    荷に応じた電気信号と前記光電変換部で生成された信号
    電荷に応じた電気信号とを個別に前記出力部から出力さ
    せる駆動手段が、前記転送部に接続されていることを特
    徴とする光電変換素子。
  2. 【請求項2】 前記増幅用トランジスタは、電界効果型
    トランジスタであることを特徴とする請求項1に記載の
    光電変換素子。
  3. 【請求項3】 前記増幅用トランジスタの制御電極と前
    記光電変換部の少なくとも一方の受光面側には、1種の
    色のカラーフィルタが形成されていることを特徴とする
    請求項1又は請求項2に記載の光電変換素子。
  4. 【請求項4】 前記増幅用トランジスタの制御電極及び
    前記光電変換部の受光面側には、互いに異なる色のカラ
    ーフィルタが形成されていることを特徴とする請求項1
    又は請求項2に記載の光電変換素子。
  5. 【請求項5】 請求項1から請求項4の何れかに記載の
    光電変換素子と、シャッタ部と、該シャッタ部の開閉タ
    イミングを制御する制御手段とを有する光電変換装置に
    おいて、 前記制御手段は、前記増幅用トランジスタの制御電極で
    生成された信号電荷に応じて、前記シャッタ部の開閉タ
    イミングを制御して、前記光電変換部で電荷が生成され
    る期間を調整することを特徴とする光電変換装置。
  6. 【請求項6】 請求項1から請求項4の何れかに記載の
    光電変換素子と、シャッタ部と、該シャッタ部の開閉タ
    イミングを制御する制御手段とを有する光電変換装置に
    おいて、 前記制御手段は、前記増幅用トランジスタの制御電極で
    生成された信号電荷と前記光電変換部で生成された信号
    電荷との加算値に基づいて、前記シャッタ部の開閉タイ
    ミングを制御して、前記光電変換部で電荷が生成される
    期間を調整することを特徴とする光電変換装置。
  7. 【請求項7】 入射光に応じた信号電荷を生成する光電
    変換部と、増幅用トランジスタからなり該増幅用トラン
    ジスタの制御電極に供給された電荷に応じて電気信号を
    出力する出力部と、前記光電変換部で生成された信号電
    荷を前記制御電極に供給するための転送部と、前記制御
    電極に供給された前記信号電荷を排出するためのリセッ
    ト用トランジスタとを備えた光電変換素子において、 前記リセット用トランジスタは、少なくともその一方の
    主電極において入射光に応じた信号電荷が生成されるよ
    うに形成され、 前記光電変換部で生成された信号電荷を前記制御電極に
    供給させて該信号電荷に応じた電気信号を出力させると
    共に、前記一方の主電極で生成された信号電荷を該主電
    極から出力させる駆動手段が、前記リセット用トランジ
    スタ及び前記転送部に接続されていることを特徴とする
    光電変換素子。
  8. 【請求項8】 入射光に応じた信号電荷を生成する光電
    変換部と、増幅用トランジスタからなり該増幅用トラン
    ジスタの制御電極に供給された電荷に応じて電気信号を
    出力する出力部と、前記光電変換部で生成された信号電
    荷を前記制御電極に供給するための転送部と、前記制御
    電極に供給された前記信号電荷を排出するためのリセッ
    ト用トランジスタとを備えた光電変換素子において、 前記リセット用トランジスタは、少なくともその一方の
    主電極において入射光に応じた信号電荷が生成されるよ
    うに形成され、 前記一方の主電極で生成された信号電荷と前記光電変換
    部で生成された信号電荷とを加算して前記制御電極に供
    給し、又は、前記光電変換部で生成された信号電荷を前
    記一方の主電極で生成された信号電荷と個別に前記制御
    電極に供給して、前記出力部からこれら信号電荷に応じ
    た電気信号を出力させる駆動手段が、前記リセット用ト
    ランジスタ及び前記転送部に接続されていることを特徴
    とする光電変換素子。
  9. 【請求項9】 前記リセット用トランジスタの前記一方
    の主電極には、該主電極で生成された信号電荷を当該光
    電変換素子の外部に出力するための第1のトランジスタ
    と、該主電極に所定の電位を印加するための第2のトラ
    ンジスタとが各々接続されていることを特徴とする請求
    項7に記載の光電変換素子。
  10. 【請求項10】 前記増幅用トランジスタは、電界効果
    型トランジスタであり、 前記リセット用トランジスタは、MOSトランジスタで
    あることを特徴とする請求項7から請求項9の何れかに
    記載の光電変換素子。
  11. 【請求項11】 前記リセット用トランジスタの前記一
    方の主電極と前記光電変換部の少なくとも一方の受光面
    側には、1種の色のカラーフィルタが形成されているこ
    とを特徴とする請求項7から請求項10の何れかに記載
    の光電変換素子。
  12. 【請求項12】 前記リセット用トランジスタの前記一
    方の主電極及び前記光電変換部の受光面側には、互いに
    異なる色のカラーフィルタが形成されていることを特徴
    とする請求項7から請求項10の何れかに記載の光電変
    換素子。
  13. 【請求項13】 請求項7から請求項12の何れかに記
    載の光電変換素子と、シャッタ部と、該シャッタ部の開
    閉タイミングを制御する制御手段とを有する光電変換装
    置において、 前記制御手段は、少なくとも、前記リセット用トランジ
    スタの前記一方の主電極で生成された信号電荷に応じ
    て、前記シャッタ部の開閉タイミングを制御して、前記
    光電変換部で電荷が生成される期間を調整することを特
    徴とする光電変換装置。
  14. 【請求項14】 入射光に応じた信号電荷を生成する光
    電変換部と、増幅用トランジスタからなり該増幅用トラ
    ンジスタの制御電極に供給された電荷に応じて電気信号
    を出力する出力部と、前記光電変換部で生成された信号
    電荷を前記制御電極に供給するための転送部と、前記制
    御電極に供給された前記信号電荷を排出するためのリセ
    ット用トランジスタとを備えた光電変換素子において、 前記増幅用トランジスタは、その制御電極にて入射光に
    応じた信号電荷を生成するように形成され、 前記リセット用トランジスタは、少なくともその一方の
    主電極において入射光に応じた信号電荷が生成されるよ
    うに形成され、 前記光電変換部で生成された信号電荷を前記制御電極に
    供給して前記出力部から該信号電荷に応じた電気信号を
    出力させると共に、前記増幅用トランジスタの制御電極
    で生成された信号電荷と前記一方の主電極で生成された
    信号電荷とを加算して、又は、前記増幅用トランジスタ
    の制御電極で生成された信号電荷と前記一方の主電極で
    生成された信号電荷とを個別に該主電極から出力させる
    駆動手段が、前記転送部と前記リセット用トランジスタ
    に接続されていることを特徴とする光電変換素子。
  15. 【請求項15】 入射光に応じた信号電荷を生成する光
    電変換部と、増幅用トランジスタからなり該増幅用トラ
    ンジスタの制御電極に供給された電荷に応じて電気信号
    を出力する出力部と、前記光電変換部で生成された信号
    電荷を前記制御電極に供給するための転送部と、前記制
    御電極に供給された前記信号電荷を排出するためのリセ
    ット用トランジスタとを備えた光電変換素子において、 前記増幅用トランジスタは、その制御電極にて入射光に
    応じた信号電荷を生成するように形成され、 前記リセット用トランジスタは、少なくともその一方の
    主電極において入射光に応じた信号電荷が生成されるよ
    うに形成され、 前記増幅用トランジスタの制御電極で生成された信号電
    荷と前記光電変換部で生成された信号電荷とを加算した
    値に応じた電気信号を前記出力部から出力させ、又は、
    前記光電変換部で生成された信号電荷に応じた電気信号
    と前記増幅用トランジスタの制御電極で生成された信号
    電荷に応じた電気信号とを個別に、前記出力部から出力
    させると共に、前記リセット用トランジスタの前記一方
    の主電極で生成された信号電荷を該主電極から出力させ
    る駆動手段が、前記転送部と前記リセット用トランジス
    タに接続されていることを特徴とする光電変換素子。
  16. 【請求項16】 入射光に応じた信号電荷を生成する光
    電変換部と、増幅用トランジスタからなり該増幅用トラ
    ンジスタの制御電極に供給された電荷に応じて電気信号
    を出力する出力部と、前記光電変換部で生成された信号
    電荷を前記制御電極に供給するための転送部と、前記制
    御電極に供給された前記信号電荷を排出するためのリセ
    ット用トランジスタとを備えた光電変換素子において、 前記増幅用トランジスタは、その制御電極にて入射光に
    応じた信号電荷を生成するように形成され、 前記リセット用トランジスタは、少なくともその一方の
    主電極において入射光に応じた信号電荷が生成されるよ
    うに形成され、 前記増幅用トランジスタの制御電極で生成された信号電
    荷と前記一方の主電極で生成された信号電荷と前記光電
    変換部で生成された信号電荷とを加算した値に応じた電
    気信号を前記出力部から出力させ、 又は、前記光電変換部で生成された信号電荷を前記制御
    電極に供給して前記出力部から該信号電荷に応じた電気
    信号を出力させると共に、前記増幅用トランジスタの制
    御電極で生成された信号電荷と前記一方の主電極で生成
    された信号電荷とを加算して、又は、前記増幅用トラン
    ジスタの制御電極で生成された信号電荷と前記一方の主
    電極で生成された信号電荷とを個別に該出力部から出力
    させる駆動手段が、前記転送部と前記リセット用トラン
    ジスタに接続されていることを特徴とする光電変換素
    子。
  17. 【請求項17】 前記リセット用トランジスタの前記一
    方の主電極には、前記増幅用トランジスタの制御電極で
    生成された信号電荷及び/又は該主電極で生成された信
    号電荷を当該光電変換素子の外部に出力するための第1
    のトランジスタと、該主電極に所定の電位を印加するた
    めの第2のトランジスタとが各々接続されていることを
    特徴とする請求項14又は請求項15に記載の光電変換
    素子。
  18. 【請求項18】 前記増幅用トランジスタは、電界効果
    型トランジスタであり、 前記リセット用トランジスタは、MOSトランジスタで
    あることを特徴とする請求項14から請求項17の何れ
    かに記載の光電変換素子。
  19. 【請求項19】 前記増幅用トランジスタの制御電極、
    前記リセット用トランジスタの前記一方の主電極、前記
    光電変換部の少なくとも1つの受光面側には、1種のカ
    ラーフィルタが形成されていることを特徴とする請求項
    14から請求項18の何れかに記載の光電変換素子。
  20. 【請求項20】 前記増幅用トランジスタの制御電極、
    前記リセット用トランジスタの前記一方の主電極、前記
    光電変換部の少なくとも2つの受光面側には、互いに異
    なる色のカラーフィルタが形成されていることを特徴と
    する請求項14から請求項18の何れかに記載の光電変
    換素子。
  21. 【請求項21】 請求項14から請求項20の何れかに
    記載の光電変換素子と、シャッタ部と、該シャッタ部の
    開閉タイミングを制御する制御手段とを有する光電変換
    装置において、 前記制御手段は、少なくとも、前記増幅用トランジスタ
    の制御電極で生成された信号電荷又は前記リセット用ト
    ランジスタの前記一方の主電極で生成された信号電荷に
    応じて、前記シャッタ部の開閉タイミングを制御して、
    前記光電変換部で電荷が生成される期間を調整すること
    を特徴とする光電変換装置。
  22. 【請求項22】 前記制御手段は、前記出力部から出力
    される電気信号が第1の所定値を超えたとき、又は、前
    記リセット用トランジスタの前記一方の主電極から出力
    される信号電荷が第2の所定値を超えたときに、前記シ
    ャッタ部を閉成して、前記光電変換部で電荷が生成され
    る期間を調整することを特徴とする請求項21に記載の
    光電変換装置。
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