JPH11150179A - 溝分離型半導体装置の製造方法 - Google Patents

溝分離型半導体装置の製造方法

Info

Publication number
JPH11150179A
JPH11150179A JP31400297A JP31400297A JPH11150179A JP H11150179 A JPH11150179 A JP H11150179A JP 31400297 A JP31400297 A JP 31400297A JP 31400297 A JP31400297 A JP 31400297A JP H11150179 A JPH11150179 A JP H11150179A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
insulating film
oxide film
surfactant
trench
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP31400297A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2953447B2 (ja
Inventor
Iku Mikagi
郁 三ケ木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEC Corp filed Critical NEC Corp
Priority to JP9314002A priority Critical patent/JP2953447B2/ja
Publication of JPH11150179A publication Critical patent/JPH11150179A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2953447B2 publication Critical patent/JP2953447B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 トレンチ(溝)型素子分離領域に埋め込まれ
た絶縁膜を研磨により平坦化するに際し、高い再現性と
高安定性のもとで、高スループットと低コストを同時に
実現でき、歩留向上及び生産性向上を可能とする溝分離
型半導体装置の製造方法を提供する。 【解決手段】 半導体基板101上に基板保護膜102
及びエッチングストッパ膜103からなるマスク膜を形
成し、前記マスク膜をエッチングマスクとして半導体基
板101の露出部分をエッチングして所定の深さの素子
分離溝104を形成する。この素子分離溝の側壁部に絶
縁膜105aを形成し、半導体基板101上の全面に単
層又は複数層の溝埋め込み用絶縁膜105bを堆積して
素子分離溝104を埋め込む。この埋め込み用絶縁膜上
に潤滑性を有する界面活性剤106を形成し、その表面
を平坦化し、埋め込み絶縁膜を研磨除去してエッチング
ストッパ膜103を露出させた後、エッチングストッパ
膜103及び基板保護膜102を順次除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は溝分離型半導体装置
の製造方法に関し、特に溝埋め込み型素子分離領域の平
坦化処理を改善した溝分離型半導体装置の製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の表面を平坦化する方法とし
て、従来、基板表面の段差を覆う絶縁膜を形成した後、
この絶縁膜をCMP(Chemical Mechanical Polishin
g:化学的機械的研磨)処理による研磨して表面を平坦
化する方法が公知である(特開平6−310478
号)。図3はこの従来の平坦化方法を工程順に示す断面
図である。
【0003】先ず、図3(a)に示すように、シリコン
基板101上にシリコン酸化膜105a及び配線層10
8を形成し、CVD法等によりシリコン酸化膜からなる
埋め込み酸化膜105bを形成する。埋め込み酸化膜1
05bは配線層108の間隔が小さい部分ではほぼ平坦
状に形成されるが、配線間隔が大きな領域では凹状にな
る。
【0004】次に、図3(b)に示すように、公知の回
転塗布法により、埋め込み酸化膜105bを覆うように
して、塗布膜105dをその表面が平坦になるように形
成する。
【0005】更に、図3(c)に示すように、埋め込み
酸化膜105bと塗布膜105dがほぼ等しい研磨速度
となるようにして、埋め込み酸化膜105bの凸部にお
いて塗布膜105dがなくなるまでCMPにより研磨す
ると、凹部に塗布膜106が残存して埋め込み酸化膜1
05bの表面が平坦化される。
【0006】この方法により平坦化すれば、埋め込み酸
化膜105bの平坦性は配線間隔の大小等のパターン依
存性を持つことなく、良好となる。
【0007】Lai-Juh Chen et alはこの平坦化法を素子
溝分離領域の形成工程に適用している(Proceedings of
1996 CMP-MIC Conference, pp307-314 (1996))。図4
はその溝分離領域形成工程を示す断面図である。
【0008】先ず、図4(a)に示すように、シリコン
基板101上の所定の領域に厚さ25nmのシリコン酸
化膜102及び150nmのシリコン窒化膜103を順
次形成し、既知の方法により、シリコン基板101に4
00乃至600nmの深さの素子分離溝104を形成す
る。そして、シリコン基板101上にTEOSをソース
としたLP−CVD(減圧化学気相成長)法により埋め
込み酸化膜105bを形成し、その後400℃の熱処理
を行なう。
【0009】更に、図4(b)に示すように、回転塗布
法により塗布膜105dを埋め込み酸化膜105b上に
形成して、埋め込み酸化膜105bの段差を平坦化す
る。
【0010】続いて、図4(c)に示すように、CMP
法により塗布膜105d及び埋め込み酸化膜105bを
シリコン窒化膜103が露出するまで順次研磨・除去し
て、シリコン窒化膜103を平坦化する。
【0011】このように、従来の絶縁膜の研磨・平坦化
方法は、下層に形成した埋め込み酸化膜105bに生じ
る段差のパターン依存性を塗布膜105dを使用して平
坦化することにより緩和し、研磨のパターン依存性を解
消するものであった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、塗布膜
による平坦化は有用な方法ではあるが、有機系及び無機
系を問わず、溶媒に溶解して回転塗布法により形成され
るため、その膜中には不純物が存在するという欠点があ
る。
【0013】しかも、その後に溶媒の排出と膜を緻密化
するための熱処理が必要とされるため、不純物の影響を
受けにくい配線上の埋め込み絶縁膜への適用は可能であ
っても、熱処理により拡散する不純物の影響が特性に大
きく影響するトランジスタに隣接する素子分離領域への
適用は難しい。
【0014】更に、塗布膜の場合、形成する膜厚及び熱
処理温度によってはクラックが発生する虞れがあり、こ
れは生産歩留が低下する要因となる。
【0015】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、トレンチ(溝)型素子分離領域に埋め込ま
れた絶縁膜を研磨により平坦化するに際し、高い再現性
と高安定性のもとで、高スループットと低コストを同時
に実現でき、歩留向上及び生産性向上を可能とする溝分
離型半導体装置の製造方法を提供することを目的とす
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明に係る溝分離型半
導体装置の製造方法は、半導体基板上の所定の領域に基
板保護膜及びその上層のエッチングストッパ膜により構
成されるマスク膜を形成する工程と、前記マスク膜をエ
ッチングマスクとして前記半導体基板の露出部分をエッ
チングして所定の深さの素子分離溝を形成する工程と、
前記素子分離溝の側壁部に絶縁膜を形成する工程と、前
記半導体基板上の全面に単層又は複数層の溝埋め込み用
絶縁膜を堆積して前記素子分離溝を埋め込む工程と、前
記埋め込み用絶縁膜上に潤滑性を有する界面活性剤層を
形成しその表面を平坦化する工程と、前記埋め込み絶縁
膜を研磨除去して前記エッチングストッパ膜を露出させ
る工程と、前記エッチングストッパ膜及び前記基板保護
膜を順次除去する工程とを有することを特徴とする。
【0017】この溝分離型半導体装置の製造方法におい
て、前記埋め込み用絶縁膜が、2層の絶縁膜により構成
され、この2層の絶縁膜が、化学的気相成長法により形
成される酸化膜と、回転塗布法により形成される酸化膜
であるように構成することができる。前記回転塗布法に
より形成される酸化膜の表面部には窒素が含まれている
層が存在することが好ましい。
【0018】また、前記界面活性剤が、アニオン性、カ
チオン性、非イオン性又は両性のものであることが好ま
しい。例えば、非イオン性の場合はソルビタン脂肪酸エ
ステルがあり、両性の場合はアミドベタインがある。
【0019】更に、前記界面活性剤は、回転塗布法、又
は前記半導体基板を前記界面活性剤中に浸漬することに
より形成することができる。
【0020】本発明によれば、トレンチ(溝)型素子分
離領域を埋め込んだ絶縁膜を研磨により平坦化するに際
し、界面活性剤層を使用して平坦化するから、従来のよ
うな塗布膜からの不純物の拡散及び塗布膜のクラック発
生等のように、平坦化に使用した膜に起因する問題点が
発生しない。このため、本発明によれば、低コストで高
い生産性と再現性を有する平坦化処理が可能となる。そ
して製造方法も極めて容易で工程数の増加がなく、新規
設備を導入する必要もないため、従来よりも低コストで
高い歩留の溝型素子分離構造を形成できる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適実施例につい
て、添付の図面を参照して具体的に説明する。図1
(a)乃至(e)は本発明の第1の実施例に係る溝分離
型半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。
【0022】先ず、図1(a)に示すように、シリコン
基板101上に基板の保護膜として5〜20nmの厚さ
のシリコン酸化膜102を熱酸化法又はCVD法により
形成し、続いてその上層にエッチングストッパ膜及びマ
スク膜として、厚さが100〜200nmのシリコン窒
化膜103を例えばCVD法により形成する。
【0023】更に、フォトリソグラフィ−法及びドライ
エッチング法により所定の領域のシリコン酸化膜102
及びシリコン窒化膜103を除去して、シリコン基板1
01を部分的に露出させる。
【0024】その後、図示しないが、エッチングマスク
となっているフォトレジストマスクを除去して、シリコ
ン窒化膜103を露出させる。
【0025】続いて、シリコン窒化膜103をエッチン
グマスクとしたドライエッチング法により、シリコン基
板101上に幅200〜400nm、深さ300〜60
0nmの素子分離溝104を形成する。
【0026】続いて、図1(b)に示すように、熱処理
法によりシリコン基板101が露出している部分、即ち
素子分離溝104の側壁部表面に10〜20nmの厚さ
の側壁シリコン酸化膜105aを形成し、更に基板にバ
イアスを印加して堆積とエッチングが同時に起こる条件
下で、高密度のプラズマ、例えば電子サイクロトン共鳴
プラズマをプラズマソースとし、シラン(SiH4)、
酸素(02)をガスソースとしたプラズマCVD法によ
り、埋め込み酸化膜105bをシリコン基板101上に
500〜800nmの厚さで形成し、素子分離溝104
を完全に埋め込む。
【0027】このバイアス印加は主に段差被覆性の改善
を目的とするものである。また、埋め込み形状も従来の
熱CVD法、LP−CVD法及びプラズマCVD法とは
異なり、素子分離溝のような凹部では平坦となるが、シ
リコン窒化膜上のような凸部では埋め込み酸化膜の突起
が形成されるようになる。勿論、この埋め込み酸化膜は
バイアス印加高密度プラズマCVD法に限定されるもの
ではなく、LP−CVD法、熱CVD法又はプラズマC
VD法等により形成しても良い。更に必要に応じて埋め
込み酸化膜の緻密化及び耐圧改善等のために熱処理を行
っても良い。
【0028】そして、埋め込み酸化膜105b上に回転
塗布法により、非イオン性のソルビタン脂肪酸エステル
を主成分とする潤滑性を有する界面活性剤層106を形
成する。
【0029】この界面活性剤層106は、後で行う埋め
込み酸化膜の研磨・平坦化中に、埋め込み酸化膜105
bの表面から容易には脱落しない程度の粘度が必要であ
る。
【0030】このソルビタン脂肪酸エステルは非イオン
性であるため、スラリー中に添加されている化学物質及
びイオンの化学安定性に影響を与えず、界面活性剤とス
ラリーが混在する状態になってもスラリー本来の特性を
保持できる。
【0031】更に、形成される界面活性剤層106の厚
さは、界面活性剤の粘度、塗布条件により異なるが、少
なくとも埋め込み酸化膜の突起が隠れるだけの膜厚であ
ることが好ましい。
【0032】この界面活性剤の形成は、回転塗布法に限
定されるものではなく、界面活性剤中に半導体基板を浸
漬することにより形成しても良い。
【0033】続いて、図1(c)に示すように、水酸化
力リウム(KOH)とシリ力(Si02)粒子、又はア
ンモニア(NH3)とシリ力(SiO2)素子を主成分と
するスラリーを用いたCMP法により、埋め込み酸化膜
105bを研磨ストッパ層のシリコン窒化膜103が露
出するまで研磨・除去する。
【0034】この工程では、研磨の進行にともない界面
活性剤層106も徐々に除去されたり、埋め込み酸化膜
105bの凹部に流れ込んで行く。この界面活性剤層1
06から露出した凸部の埋め込み酸化膜105bは研磨
パッドに対する摩擦抵抗が大きいために速く研磨される
が、それ以外の領域は界面活性剤層により保護され、界
面活性剤層106の潤滑性によりパッドに対する摩擦抵
抗も小さくなっているため、研磨されにくい。
【0035】そのため、下地の凹凸の大ぎさ及び分布に
影響を受けず、埋め込み酸化膜105bの研磨が可能と
なり、従来問題となっていた大きなパターンでのディッ
シングの発生などの研磨のパターン依存性を解消でき
る。
【0036】更に、本発明においては、塗布膜からの不
純物の拡散及び塗布膜のクラック発生等の平坦化のため
に形成した膜に起因する問題点も発生しない。
【0037】埋め込み酸化膜105bが平坦化された時
点では、界面活性剤層106は完全に除去されている。
その後は全面に露出した平坦な埋め込み酸化膜105b
の研磨が行われるだけであり、図1(d)に示すよう
に、更に研磨が進行してストッパ膜として機能するシリ
コン窒化膜103が露出した時点では、素子分離溝の大
きさ、形状及び分布等に依存しない高い平坦性を有する
研磨面が得られる。
【0038】続いて、図1(e)に示すように、シリコ
ン窒化膜103及びシリコン酸化膜102を順次除去す
ると、埋め込み酸化膜105b及び側壁酸化膜105a
が充填された素子分離溝104により構成される平坦な
素子分離領域により分割された素子形成領域107がシ
リコン基板101上に形成されるので、この露出したシ
リコン基板領域にトランジスタ素子を作り込めばよい。
【0039】このように本実施例の溝分離型半導体装置
の製造方法においては、高い再現性と安定性を有する溝
分離型素子分離領域の埋め込み酸化膜の平坦化を、高ス
ループット及び低コストで行うことができ、また、その
製造工程も極めて容易で工程数の増加もない。
【0040】本実施例の半導体装置の製造方法において
は、トレンチ型素子分離構造を有する半導体装置であれ
ば、MOS、Bipolar等の半導体装置の種類を選
ばず適用することができる。
【0041】次に、本発明の第2の実施例に係る溝分離
型半導体装置の製造方法について説明する。図2(a)
乃至(d)は本発明の第2実施例方法を工程順に示す断
面図である。本第2実施例は、第1実施例よりも素子分
離溝の段差が厳しいパターンの場合とか、埋め込み酸化
膜に優れた段差被覆性を期待できない場合に有効であ
る。
【0042】先ず、図2(a)に示すように、第1の実
施例と同様に、シリコン基板101上に基板保護膜であ
る10〜20nmの厚さのシリコン酸化膜102、スト
ッパ膜となる厚さ100〜200nmのシリコン窒化膜
103、幅200〜400nm、深さ300〜600n
mの素子分離溝104、厚さ10〜20nmの側壁シリ
コン酸化膜105aにより構成される構造を形成し、L
P一CVD法により埋め込み酸化膜105bをシリコン
基板101上の全面に500〜800nmの厚さで形成
し、素子分離溝104を完全に埋め込む。更に、必要に
応じて埋め込み酸化膜を熱処理する。
【0043】そして、図2(b)に示すように、シリコ
ン基板101を減圧チャンバ(図示せず)中においてN
3プラズマ(図示せず)に曝し、埋め込み酸化膜10
5bの表面部に窒素をドープする。
【0044】このNH3プラズマによる窒素ドープを行
うと、ドープされた窒素は埋め込み酸化膜を構成するS
i及びOと結合して埋め込み酸化膜の表面には厚さ10
nm程度の酸窒化膜105cが形成される。
【0045】また、ドープ条件によっては、酸窒化膜1
05cの下層に窒素を含有したシリコン酸化膜の層が形
成されることもあるが、この層は後述する不純物に対す
るバリア性を劣化させることがないため問題にはならな
い。
【0046】この窒素ドープ条件は、枚葉式の減圧チャ
ンバーを使用する壌合、基板温度=200〜400℃、
NH3=50〜100sccm、圧力=0.2〜5.0
Torr、パワー=0.1〜0.4Watt/cm2
プラズマドープ時聞=3〜10分程度とすることが望ま
しいが、ドープ条件により埋め込み酸化膜105b表面
への窒素ドープ量とドープ深さが変化するため、適用す
る半導体装置の種類、構造及び仕様にあわせてドープ条
件を最適化する必要がある。
【0047】このプラズマによる窒素ドープは、枚葉式
の減圧チャンバでのみ可能であるわけではなく、バッチ
式の減圧チャンバを使用した場合でも同様に窒素ドープ
が可能である。
【0048】また、窒素ドープに使用するソースもNH
3に限定されるものではなく、窒素を含有する他のガス
を用いてもよい。例えば、窒素ガス(N2)によるドー
プも可能である。但し、N2はNH3と比較して安価では
あるが、空素のドープ特性が低く、高濃度の窒素を短時
間でド−プするにはNH3のほうが有利である。
【0049】形成された酸窒化膜105cは不純物に対
して高いバリア性を有しており、本発明者等の実験によ
ると、450℃30分の熱処理を行った場合でも、例え
ばCuのようにトランジスタへの影響の大きな元素でも
埋め込み酸化膜105b中への拡散は起こらない。
【0050】そして、回転塗布法により塗布膜105d
を酸窒化膜層105cの上に形成し、続いて400℃の
熱処理を行い、埋め込み酸化膜105bの段差を緩和す
る。
【0051】この熱処理の際、塗布膜中に含まれている
不純物は埋め込み酸化膜方向に拡散するが、埋め込み酸
化膜105bの表面に形成されている酸窒化膜105c
によりその拡散が防止され、埋め込み酸化膜105b中
に侵入することはない。このため、後工程で形成するト
ランジスタへの影響も生じない。
【0052】続いて、図2(c)に示すように、両性の
アミドベタインを主成分とする潤滑性を有する昇面活性
剤層106を回転塗布法によりシリコン基板上に形成
し、塗布膜105d上を平坦化する。
【0053】アミドベタインは両性であるため、スラリ
ー中に添加されている物質及びイオンの化学的安定性に
影響を与えず、界面活性剤とスラリーが混在する状態に
なってもスラリー本来の特性を保持できる。
【0054】更に、形成される昇面活性剤層106の厚
さは、昇面活性剤の粘度及び塗布条件により異なるが、
少なくとも埋め込み酸化膜105bの凸部が隠れるだけ
の膜厚であることが好ましい。
【0055】本実施例においても、第1の実施例と同様
に、界面活性剤層106の形成を浸漬法により行っても
よい。
【0056】そして、図2(d)に示すように、水酸化
力リウム(KOH)とシリ力(SiO2)粒子、又はア
ンモニア(NH3)とシリ力粒子を主成分とするスラリ
ーを使用して、CMPにより、塗布膜105d、酸窒化
膜105c及び埋め込み酸化膜105bを研磨ストッパ
層のシリコン窒化膜103が露出するまで研磨・除去す
る。
【0057】この工程では、研磨の進行にともない、界
面活性剤層106が研磨によって形成された凹部に流れ
込んで行く。そして、露出した凸部は研磨パッドに対す
る摩擦抵抗が大きいために速く研磨されるが、それ以外
の凹領域は界面活性剤層により保護され、界面活性剤層
の潤滑性によりパッドに対する摩擦抵抗も小さくなって
いるため、研磨されにくい。
【0058】埋め込み酸化膜105bが平坦化された時
点では、表面の界面活性剤106は完全に除去されてい
る。その後はシリコン基板101上の全面に露出した平
坦な埋め込み酸化膜105bの研磨が行われるだけであ
り、更に研磨が進行してストッパ膜として機能するシリ
コン窒化膜103が露出した時点では、素子分離溝の大
きさ、形状及び分布等に依存しない高い平坦性を有する
研磨面が得られる。
【0059】そのため、従来問題となっていた大きなパ
タ−ンでのディッシングの発生などの研磨のパターン依
存性を解消することができる。
【0060】更に、酸窒化膜によるバリア効果で塗布膜
からの不純物の拡散に起因する問題も発生しない。
【0061】続いて、図2(e)に示すように、シリコ
ン窒化膜103、シリコン酸化膜102を順次除去する
と、酸化膜により充填された素子分離溝103より構成
される平坦な素子分離領域により分割された素子形成領
域107がシリコン基板101上に形成されるので、こ
の露出したシリコン基板領域にトランジスタ素子を作り
込めばよい。
【0062】このように本実施例の半導体装置の製造方
法においては、高い再現性と安定性を有する溝分離型素
子分離領域の埋め込み酸化膜の平坦化を、高スループッ
トと低コストで行うことができ、また、その製造工程も
極めて容易で工程数の増加もない。
【0063】本発明は、トレンチ型素子分離構造を有す
る半導体装置であれば、MOS、Bipolar等の半
導体装置の種類を選ばず適用することができる。
【0064】本発明の半導体装置の製造方法は、MO
S、BiPolar等の半導体装置の種類を選ばず適用
することができる点は第1の実施例と同様である。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る半導体
装置の製造方法においては、溝型素子分離領域の埋め込
み絶縁膜の平坦化において、素子分離溝の大きさ、形状
及び分布等に依存しないで、任意のパターンにおいて高
い平坦性を有する研磨面が得られる。
【0066】そのため、従来問題となっていた大きなパ
ターンでのディッシングの発生等の研磨のパターン依存
性を解消できる。
【0067】その製造工程も極めて簡素であり、工程数
の増加もないため、高い制御性、高い均一性及び高い再
現性のもとで、従来よりも高い電気特性と良好な長期信
頼性を有する溝型素子分離領域を高い歩留で形成するこ
とができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)乃至(e)は本発明の第1の実施例方法
を工程順に示す断面図である。
【図2】(a)乃至(d)は本発明の第2の実施例方法
を工程順に示す断面図である。
【図3】(a)乃至(c)は従来方法を示す断面図であ
る。
【図4】(a)乃至(c)は他の従来方法を示す断面図
である。
【符号の説明】
101;シリコン基板 102;シリコン酸化膜 103;シリコン窒化膜 104;素子分離溝 105a;側壁シリコン酸化膜 105b;埋め込み酸化膜 105c;酸窒化膜層 105d;塗布膜 106;界面活性剤層 107;素子分離領域 10;配線層

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板上の所定の領域に基板保護膜
    及びその上層のエッチングストッパ膜により構成される
    マスク膜を形成する工程と、前記マスク膜をエッチング
    マスクとして前記半導体基板の露出部分をエッチングし
    て所定の深さの素子分離溝を形成する工程と、前記素子
    分離溝の側壁部に絶縁膜を形成する工程と、前記半導体
    基板上の全面に単層又は複数層の溝埋め込み用絶縁膜を
    堆積して前記素子分離溝を埋め込む工程と、前記埋め込
    み用絶縁膜上に潤滑性を有する界面活性剤層を形成しそ
    の表面を平坦化する工程と、前記埋め込み絶縁膜を研磨
    除去して前記エッチングストッパ膜を露出させる工程
    と、前記エッチングストッパ膜及び前記基板保護膜を順
    次除去する工程とを有することを特徴とする溝分離型半
    導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記埋め込み用絶縁膜が、2層の絶縁膜
    により構成されることを特徴とする請求項1に記載の溝
    分離型半導体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記埋め込み用絶縁膜を構成する前記2
    層の絶縁膜が、化学的気相成長法により形成される酸化
    膜と、回転塗布法により形成される酸化膜であることを
    特徴とする請求項2に記載の溝分離型半導体装置の製造
    方法。
  4. 【請求項4】 前記回転塗布法により形成される酸化膜
    の表面部には窒素が含まれている層が存在することを特
    徴とする請求項3に記載の溝分離型半導体装置の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 前記界面活性剤が、アニオン性、カチオ
    ン性、非イオン性又は両性であることを特徴とする請求
    項1乃至4のいずれか1項に記載の溝分離型半導体装置
    の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記界面活性剤が、非イオン性のソルビ
    タン脂肪酸エステルを含むことを特徴とする請求項5に
    記載の溝分離型半導体装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記界面活性剤が、両性のアミドベタイ
    ンを含むことを特徴とする請求項5に記載の溝分離型半
    導体装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記界面活性剤が、回転塗布法により形
    成されることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1
    項に記載の溝分離型半導体装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記界面活性剤が、前記半導体基板を前
    記界面活性剤中に浸漬することにより形成されることを
    特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の溝分
    離型半導体装置の製造方法。
JP9314002A 1997-11-14 1997-11-14 溝分離型半導体装置の製造方法 Expired - Fee Related JP2953447B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9314002A JP2953447B2 (ja) 1997-11-14 1997-11-14 溝分離型半導体装置の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9314002A JP2953447B2 (ja) 1997-11-14 1997-11-14 溝分離型半導体装置の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11150179A true JPH11150179A (ja) 1999-06-02
JP2953447B2 JP2953447B2 (ja) 1999-09-27

Family

ID=18048041

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9314002A Expired - Fee Related JP2953447B2 (ja) 1997-11-14 1997-11-14 溝分離型半導体装置の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2953447B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002151510A (ja) * 2000-07-31 2002-05-24 Applied Materials Inc シリコン基板に比べて窒化ケイ素上の二酸化ケイ素の堆積速度を減小するためのウェーハ前処理
WO2002095819A3 (en) * 2001-05-24 2003-11-20 Ibm Structure and method to preserve sti during etching
KR100518536B1 (ko) * 2002-08-07 2005-10-04 삼성전자주식회사 반도체 소자의 표면 평탄화 방법과 그에 따라 제조된반도체 소자
KR100922074B1 (ko) * 2002-12-02 2009-10-16 매그나칩 반도체 유한회사 반도체 소자의 소자 분리막 형성방법
US10043677B2 (en) 2015-03-30 2018-08-07 Mitsui Chemicals, Inc. Method for manufacturing filling planarization film and method for manufacturing electronic device
CN108408683A (zh) * 2017-02-09 2018-08-17 中芯国际集成电路制造(上海)有限公司 一种半导体器件的制造方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002151510A (ja) * 2000-07-31 2002-05-24 Applied Materials Inc シリコン基板に比べて窒化ケイ素上の二酸化ケイ素の堆積速度を減小するためのウェーハ前処理
WO2002095819A3 (en) * 2001-05-24 2003-11-20 Ibm Structure and method to preserve sti during etching
KR100518536B1 (ko) * 2002-08-07 2005-10-04 삼성전자주식회사 반도체 소자의 표면 평탄화 방법과 그에 따라 제조된반도체 소자
KR100922074B1 (ko) * 2002-12-02 2009-10-16 매그나칩 반도체 유한회사 반도체 소자의 소자 분리막 형성방법
US10043677B2 (en) 2015-03-30 2018-08-07 Mitsui Chemicals, Inc. Method for manufacturing filling planarization film and method for manufacturing electronic device
CN108408683A (zh) * 2017-02-09 2018-08-17 中芯国际集成电路制造(上海)有限公司 一种半导体器件的制造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2953447B2 (ja) 1999-09-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6566727B1 (en) N2O nitrided-oxide trench sidewalls to prevent boron outdiffusion and decrease stress
US6214698B1 (en) Shallow trench isolation methods employing gap filling doped silicon oxide dielectric layer
US6297126B1 (en) Silicon nitride capped shallow trench isolation method for fabricating sub-micron devices with borderless contacts
US6265302B1 (en) Partially recessed shallow trench isolation method for fabricating borderless contacts
KR100224700B1 (ko) 반도체장치의 소자분리방법
JP2004179614A (ja) 半導体装置の製造方法
US6777336B2 (en) Method of forming a shallow trench isolation structure
JP3414590B2 (ja) 半導体装置の製造方法
US6194286B1 (en) Method of etching thermally grown oxide substantially selectively relative to deposited oxide
US20070190742A1 (en) Semiconductor device including shallow trench isolator and method of forming same
US20110012226A1 (en) Semiconductor device and method for manufacturing the same
KR100234416B1 (ko) 반도체장치의 소자분리방법
JP2953447B2 (ja) 溝分離型半導体装置の製造方法
US6602759B2 (en) Shallow trench isolation for thin silicon/silicon-on-insulator substrates by utilizing polysilicon
US7018905B1 (en) Method of forming isolation film in semiconductor device
US6383874B1 (en) In-situ stack for high volume production of isolation regions
US6472751B1 (en) H2 diffusion barrier formation by nitrogen incorporation in oxide layer
US7183173B2 (en) Method for forming isolation film in semiconductor device
US20040038493A1 (en) Method for forming a trench isolation structure
US6727160B1 (en) Method of forming a shallow trench isolation structure
KR20010036818A (ko) 티형 트렌치 소자분리막 형성방법
JP2000100926A (ja) 半導体装置の製造方法及び半導体装置
US6624041B2 (en) Method for forming trench type isolation film using annealing
JP2000183150A (ja) 半導体装置の製造方法
US20040108524A1 (en) Semiconductor device and method of manufacturing the same

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees