JPH11147702A - オゾナイザ - Google Patents

オゾナイザ

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JPH11147702A
JPH11147702A JP31530697A JP31530697A JPH11147702A JP H11147702 A JPH11147702 A JP H11147702A JP 31530697 A JP31530697 A JP 31530697A JP 31530697 A JP31530697 A JP 31530697A JP H11147702 A JPH11147702 A JP H11147702A
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ozonizer
ozone
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electrode
electrodes
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久道 石岡
Kazuki Kai
一樹 甲斐
Hideaki Nishii
秀明 西井
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  • Oxygen, Ozone, And Oxides In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】高濃度のオゾンを含むオゾン化ガスが得られ、
良品率が高く、かつ安価なオゾナイザを提供する。 【解決手段】高電圧電極部を短い高電圧電極60a に分割
し、それぞれの高電圧電極60a に接続用のナット63を溶
接し、ナット63にネジ加工された接続部材74をねじ込む
ことによって、それぞれの高電圧電極60a を接続し一体
化し、高電圧電極60a 毎に放電キャップのギャップ長を
維持するための突起体61を形成している。高電圧電極部
を分割することによって、ガラス誘電体層52がライニン
グされている接地電極5の曲がりに沿って高電圧電極60
a が配置され、接地電極5の曲がりを補償して放電ギャ
ップのギャップ長のバラツキを小さくし、オゾン発生効
率を高めている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、水処理などに用
いられるオゾンを生成するためのオゾナイザに関する。
【0002】
【従来の技術】オゾナイザは、オゾンのもつ殺菌・脱色
・脱臭力を利用するために、水処理施設などにおいて広
く使用されている。図9は、従来技術によるオゾナイザ
の内の片面冷却オゾナイザの一例の構造を示すもので、
(a)は全体の構成を示す長さ方向の断面図、(b)は
オゾン発生管の一部を詳細に示す長さ方向の断面図であ
る。片面冷却オゾナイザはオゾン発生管の接地電極のみ
を冷却水で冷却する構造のオゾナイザである。
【0003】このオゾナイザの筐体は、両端が開口して
いる筒状をしたステンレス鋼からなる胴部1と、その両
開口端部に締め付けられている2つステンレス鋼からな
る側板21及び22とによって構成されている。胴部1と2
つの側板21及び22とは気密に結合される必要があるた
め、両開口端部のそれぞれに平パッキン(図9では単に
パッキン)81及び82を介して、図示していないネジなど
の締め付け手段を用いて結合されている。胴部1の内面
側には、多数のオゾン発生管を保持するための、少なく
とも一対のステンレス鋼からなる支持板41及び42が互い
に適当な間隔をおいて嵌め込まれている。胴部1の管壁
には、側板21と側板21側の支持板41との中間の位置に原
料ガスを供給するためのガス入口11があり、反対側の側
板22と側板22側の支持板42との中間の位置に、生成され
たオゾンを含むガスを取り出すためのガス出口12があ
る。更に、2つの支持板41及び42の中間の位置に、冷却
水を流入させるための冷却水入口13と、冷却水を排出す
る冷却水出口14とが、ほぼ対向して設けられている。通
常は、冷却水入口13が下部に、冷却水出口14が上部に設
けられる。また、胴部1の側板21に近い位置に、電圧導
入端子72が装着されている。
【0004】支持板41及び42に支持されるオゾン発生管
は、両端が開口している円筒状のステンレス鋼からなる
接地側の接地電極5と、接地電極5の内側にほぼ一定の
ギャップ長をもつ放電ギャップ56を介して配置されてい
る高電圧電極6とで構成されている。接地電極5は、ス
テンレス鋼からなる金属管51と、この内面にライニング
(金属管51の内側にガラス管を挿入し、内圧を加えた状
態で誘導加熱によってガラスを軟化させ、金属管51の内
面にガラス層を形成する技術)によって形成されたガラ
ス誘電体層52とからなっている。高電圧電極6の外面下
部の両端付近には、放電ギャップ56を保持するための突
起体61が溶接による肉盛りによって形成されている。こ
のオゾン発生管は、支持板41及び42に形成されている貫
通孔に嵌め込まれて支持板41及び42に支持されており、
その接触部は、冷却水が漏れないように図示していない
Oリングによってシールされている。
【0005】筐体、オゾン発生管などにステンレス鋼を
使用しているのは、ステンレス鋼がオゾンの強い酸化作
用に対して耐性を有するからである。高周波電源73から
オゾン発生管に供給される高周波電圧の一方は、胴部1
に装着されている電圧導入端子72からリード線71を介し
て各オゾン発生管の高電圧電極6に供給される。高周波
電源73の高周波電圧の他方は、接地電位点に接続され、
同時に胴部1に接続されており、図示していないリード
線を介して接地電極5に接続されている。
【0006】オゾン発生管の接地電極5を冷却する冷却
水は、熱交換器93で冷却されてポンプ92で加圧され、冷
却配管91を通って冷却水入口13から水ジャケット3に供
給されて接地電極5を冷却し、冷却水出口14から冷却配
管91を通って熱交換器93に戻る。この冷却系は公知の工
業用水供給系統であり、冷却水には工業用水が用いられ
ることが多い。
【0007】このような片面冷却オゾナイザにおいて、
ガス入口11から供給された酸素を含む原料ガス(空気あ
るいは酸素など)は、側板21側の接地電極5の開口部か
ら放電ギャップ56に流入し、放電ギャップ56における無
声放電によって酸素の一部がオゾン化され、オゾンを含
むガスとなってガス出口12から取り出される。ガス出口
12の後方には、図示していない圧力調整弁が装着されて
おり、ガスの圧力値を例えば1.7 気圧に調節して、オゾ
ンを含むガスを消費設備に供給する。
【0008】図10は、従来技術によるオゾナイザの内
の両面冷却オゾナイザの一例の構造を示すもので、
(a)は全体の構成を示す長さ方向の断面図、(b)は
オゾン発生管の一部を詳細に示す長さ方向の部分断面図
である。両面冷却オゾナイザはオゾン発生管の接地電極
と高電圧電極の両方を冷却水で冷却する構造のオゾナイ
ザである。
【0009】両面冷却オゾナイザが図9に示した片面冷
却オゾナイザと異なる点は、高電圧電極6aの両端が閉塞
され、そこに冷却水を導入する冷却パイプが取り付けら
れており、内部に冷却水が循環されることである。高電
圧電極6aは接地電位に対して電気的に絶縁される必要が
あるので、冷却水には高抵抗のイオン交換水が使用され
る。また、胴部1に設けられた冷却水分岐のためのマニ
ホールド95及び96と冷却パイプとは絶縁チューブ97によ
って接続され、電気的に絶縁されている。更に、冷却水
系には冷却水の抵抗値を高く維持するためのイオン交換
器94が装備されている。
【0010】図11は、従来技術によるオゾナイザの内
のガラス管式オゾナイザの一例の構造を示すもので、
(a)は全体の構成を示す長さ方向の断面図、(b)は
その垂直方向の断面図である。ガラス管式オゾナイザ
は、両端が開口している円筒状のステンレス鋼からなる
接地電極5aと、一端を閉塞したガラス管6b1 の内面にス
パッタリング法や蒸着法により形成したアルミあるいは
ステンレスなどの金属膜6b2 を有する高電圧電極6bとか
らなるオゾン発生管を備えている。ガラス管6b1 が誘電
体層として機能する。高電圧電極6bはステンレス鋼製の
スペーサ62によって保持され、放電ギャップ56が維持さ
れている。このようにガラス管式オゾナイザの構造は片
面冷却オゾナイザによく似た構造をしている。
【0011】以上のような従来技術によるオゾナイザ
は、オゾン化ガスの供給には好適なオゾナイザである
が、処理技術の要請から、従来の100g/Nm3のオゾン濃
度を更に高いオゾン濃度、例えば 150〜200 g/Nm3
に高めたオゾン化ガスが必要となってきている。オゾン
濃度を高くする方法としては、放電ギャップ56を狭くす
ればよいことは公知である。しかし、製造技術における
電極の製作精度から、工業的規模で一様で狭い放電ギャ
ップ56を実現することは困難であった。例えば、放電キ
ャップ56を0.5mm 以下に保持しようとしても、電極が湾
曲しているために、電極の長手方向で放電キャップ56が
ばらつき、電極面内における放電の不均一とガス流の不
均一を生じ、高濃度のオゾンを含むオゾン化ガスを得る
ことができるオゾナイザの良品率が低くなってしまうと
いう問題点をもっている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】この発明の課題は、上
記の問題点を解決して、高濃度のオゾンを含むオゾン化
ガスが得られ、良品率が高く、かつ安価なオゾナイザを
提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るために、この発明においては、両端が開口している筒
状の接地電極、接地電極の内側に空隙を介して配置され
ている高電圧電極、及び両電極間に配置されている誘電
体層からなるオゾン発生管と、オゾン発生管を内蔵する
筐体とを備え、筐体内に導入された酸素を含む原料ガス
の放電によってオゾンを生成するオゾナイザにおいて、
高電圧電極が複数に分割され、かつ電気的に並列に接続
されている(請求項1の発明)。
【0014】高電圧電極を分割することによって電極の
湾曲による放電ギャップの不均一が大幅に低減する。ま
た、両端が開口している筒状の接地電極、接地電極の内
側に空隙を介して配置されている高電圧電極、及び両電
極間に配置されている誘電体層からなるオゾン発生管
と、オゾン発生管を内蔵する筐体とを備え、筐体内に導
入された酸素を含む原料ガスの放電によってオゾンを生
成するオゾナイザにおいて、高電圧電極のガス流通方向
における終端部近傍の外径が拡張されている(請求項2
の発明)。
【0015】高電圧電極の終端部近傍を拡張することに
よって、この部分の流体抵抗が大きくなり、それより前
の部分の放電ギャップの不均一によるガス流の不均一が
緩和される。更に、両端が開口し、かつ内面に誘電体層
が形成されている筒状の接地電極及び接地電極の内側に
空隙を介して配置されている高電圧電極からなるオゾン
発生管と、オゾン発生管を内蔵する筐体とを備え、筐体
内に導入された酸素を含む原料ガスの放電によってオゾ
ンを生成するオゾナイザにおいて、誘電体層の厚さが0.
5mm から1.5mm である(請求項3の発明)。
【0016】接地電極の誘電体層を薄くすることによっ
て、接地電極の湾曲が低減され、放電キャップの不均一
が低減する。
【0017】
【発明の実施の形態】この発明によるオゾナイザの実施
の形態について、実施例を用いて説明する。この発明に
おいても、基本的な構成は従来技術と同じであるので、
従来技術と同じ機能をもつ部分については同じ符号を用
いている。第1の実施例から第4の実施例までは「請求
項1の発明」に関する実施例であり、第5の実施例は
「請求項2の発明」に、第6の実施例は「請求項3の発
明」に関する実施例である。
【0018】〔第1の実施例〕図1はこの発明によるオ
ゾナイザの第1の実施例の構造を示すオゾン発生管の長
さ方向の断面図である。この実施例は片面冷却オゾナイ
ザに関する。高電圧電極部が、3つの終端側開放構造の
高電圧電極60a に分割され、それぞれの高電圧電極60a
の先端部にはステンレス鋼製のナット63が溶接されてい
る。このナット63に、ネジ加工されたステンレス鋼製の
接続部材74がねじ込まれて、3つの高電圧電極60a が一
体化され電気的に接続されている。この接続部材74に図
9のリード線71が接続される。3つの高電圧電極60a に
はそれぞれに放電ギャップを維持するための突起体61が
形成されている。
【0019】このように高電圧電極部を分割することに
よって、接地電極5が湾曲していても、曲がりに沿って
高電圧電極が配置できるので、例えば放電ギャップ長が
0.5mmの場合においてバラツキの少ない放電ギャップを
確保することができた。 〔第2の実施例〕図2は第2の実施例の構造を示すオゾ
ン発生管の長さ方向の断面図である。この実施例も片面
冷却オゾナイザに関する。
【0020】この実施例の場合には、高電圧電極部が、
3つの両端閉塞構造の高電圧電極60b 及び60c に分割さ
れ、それぞれの閉塞部の中央にステンレス鋼製のナット
63が溶接されている。これらのナット63に、ネジ加工さ
れたステンレス鋼製の接続部材74a あるいは74b がねじ
込まれて、3つの高電圧電極60b あるいは60c が一体化
され電気的に接続され、接続部材74a には図9のリード
線71が接続される。各高電圧電極60b あるいは60c には
それぞれに放電ギャップを維持するための突起体61が形
成されている。
【0021】このように高電圧電極部を分割することに
よって、接地電極5が湾曲していても、曲がりに沿って
高電圧電極が配置できるので、例えば放電ギャップ長が
0.5mmの場合においてバラツキの少ない放電ギャップを
確保することができた。なお、この実施例における閉塞
構造は完全な気密を必要とするものではなく、原料ガス
の大部分が放電ギャップを流れればよく、接続のための
ナット63が保持できればよい。
【0022】また、上記のナット63に代えて、閉塞部の
板に形成したネジ孔で高電圧電極60b 及び60c を接続す
ることもできる。 〔第3の実施例〕図3は第3の実施例の構造を示すオゾ
ン発生管の長さ方向の断面図である。この実施例は両面
冷却オゾナイザに関する。
【0023】両面冷却オゾナイザは、高電圧電極にも冷
却水が流通されるので、分割された高電圧電極6aa に
は、ステンレス鋼製の接続パイプ75a あるいは75b が溶
接されている。したがって、この実施例の場合には、図
10のマニホールド95が胴部1の左側に取り付けられ、冷
却水は左側から供給され、右側から排出され、接続パイ
プ75a には図10のリード線71が接続される。各高電圧電
極6aa にはそれぞれに放電ギャップを維持するための突
起体61が形成されている。
【0024】このように高電圧電極部を分割することに
よって、接地電極5が湾曲していても、曲がりに沿って
高電圧電極が配置できるので、例えば放電ギャップ長が
0.5mmの場合においてバラツキの少ない放電ギャップを
確保することができた。 〔第4の実施例〕図8は第4の実施例の構造を示すオゾ
ン発生管の長さ方向の断面図である。この実施例はガラ
ス管式オゾナイザに関するものである。
【0025】この実施例においては、高電圧電極部は、
内面に金属層を形成された短い一端封止のガラス管から
なる高電圧電極6ba 及び6bb に3分割されている。左側
の2つの高電圧電極6ba には、その封止部の中央に貫通
孔があけられており、この孔を貫通して接続部材74c が
3つの高電圧電極6ba 及び6bb を機械的及び電気的に接
続している。接続部材74c には図11のリード線71が接続
される。高電圧電極6ba 及び6bb はそれぞれに放電ギャ
ップを維持するためのスペーサ62によって保持されてい
る。
【0026】このように高電圧電極部を分割することに
よって、接地電極5aが湾曲していても、曲がりに沿って
高電圧電極が配置できるので、例えば放電ギャップ長が
0.5mmの場合においてバラツキの少ない放電ギャップを
確保することができた。以上においては、接地電極の湾
曲を高電圧電極部の分割で補償しているが、高電圧電極
そのものの湾曲も分割によって大幅に低減できることは
言うまでもないであろう。
【0027】また、高電圧電極部を3分割した4つの実
施例を説明してきたが、接地電極及び高電圧電極の湾曲
の程度に応じて、2分割でも十分その効果を発揮できる
場合もあり、また、4分割以上に分割する必要があるこ
ともある。 〔第5の実施例〕図4は第5の実施例のオゾン発生管の
一部を示す長さ方向の部分断面図である。この実施例は
片面冷却オゾナイザの構造として示しているが、他の構
造のオゾナイザにも有効である。
【0028】この実施例の高電圧電極6cは、ガス流通方
向の終端部近傍の直径が拡張された直径拡大部6c1 を備
えている。直径拡大部6c1 によってガス流路が絞られる
ために、この部分の流体抵抗が他の部分に比べて十分大
きくなる。その結果、それより上流側の放電ギャップの
ギャップ長のバラツキによるガス流の不均一が緩和され
る。実施例においては、終端部のギャップ長を上流部の
平均ギャップ長の1/6にした結果、発生オゾンの濃度を
増加させることができた。
【0029】〔第6の実施例〕図5から図7までは第6
の実施例を説明するための図である。図5は接地電極の
構造を従来技術と対比して示し、(a)は従来技術によ
る接地電極5の部分断面図、(b)は第6の実施例にお
ける接地電極5bの部分断面図である。図6は従来技術に
よる接地電極5の変形と、この実施例における接地電極
5bの変形とを示す概念図であり、図7は厚さの異なるガ
ラス誘電体層(図5では薄肉ガラス誘電体層)52a (以
下では従来のガラス誘電体層52を含めてガラス層と略称
する)をもつ2種類の接地電極5bのオゾン発生特性を示
す線図である。
【0030】従来技術の接地電極5の金属管51とこの実
施例の接地電極5bの金属管51とは、共に厚さ約2mmのス
テンレス鋼からなっている。両接地電極5及び5bが異な
る点は、ライニングによって形成されたガラス層52及び
52a の厚さが異なることである。従来技術のガラス層52
の厚さは約2mmであり、この実施例のガラス層52a の厚
さは1.5 mm以下である。このように厚さの異なるガラス
層52あるいは52a をライニングした接地電極5あるいは
5bの曲がりを概念的に示したのが図6であり、ガラス層
の厚さが薄くなるほど曲がりが小さくなる。例えば、ガ
ラス層厚が1.5mmの場合に比べて、ガラス層厚が1.0 mm
の場合には曲がりが約半分に減少する。これは、誘導加
熱によってガラスを金属管51の内面にライニングする場
合に、ガラスが薄いほど金属管51の加熱温度が低くて済
むことに起因している。
【0031】図7は、ガラス層52a の厚さを1.5 mmにし
た接地電極5bと、1.0 mmにした接地電極5bとを用いて作
製したオゾナイザによって測定したオゾン発生特性を示
す線図である。横軸には相対電力をとり、縦軸には相対
オゾン濃度をとっている。厚さ1.0 mmのガラス層52a 付
き接地電極5bのオゾン濃度の方が約10%高いオゾン濃度
を示している。これは前述した接地電極5bの曲がりの差
によるものと考えられる。すなわち、厚さ1.0 mmのガラ
ス層52a 付き接地電極5bの曲がりが小さいので、放電ギ
ャップのギャップ長のバラツキが小さく、効率よくオゾ
ン化されるものと考えられる。
【0032】なお、ガラス層52a の厚さとしては、必要
な耐電圧(数kV)を確保するという点からは0.1 mm程度
まで薄くすることが可能であるが、製造技術的な限界か
ら0.5 mmが下限と推定される。以上の6つの実施例の説
明は高濃度オゾン用のオゾナイザとして説明してきた
が、この発明は、高濃度オゾン用オゾナイザのみならず
通常濃度のオゾナイザにおいても、放電ギャップのギャ
ップ長の均一化手段として有効であり、かつ曲がりの大
きいコストの安い材料の使用を可能とするのでコストの
低減にも効果的である。
【0033】
【発明の効果】この発明によれば、両端が開口している
筒状の接地電極、接地電極の内側に空隙を介して配置さ
れている高電圧電極、及び両電極間に配置されている誘
電体層からなるオゾン発生管と、オゾン発生管を内蔵す
る筐体とを備え、筐体内に導入された酸素を含む原料ガ
スの放電によってオゾンを生成するオゾナイザにおい
て、高電圧電極が複数に分割され、かつ電気的に並列に
接続されているので、電極の湾曲による放電ギャップの
不均一が大幅に低減される。したがって、放電ギャップ
が小さく、高濃度オゾンが得られるオゾナイザを高い良
品率で得ることができる。また、湾曲の大きい安価な材
料を使用することができる(請求項1の発明)。
【0034】また、両端が開口している筒状の接地電
極、接地電極の内側に空隙を介して配置されている高電
圧電極、及び両電極間に配置されている誘電体層からな
るオゾン発生管と、オゾン発生管を内蔵する筐体とを備
え、筐体内に導入された酸素を含む原料ガスの放電によ
ってオゾンを生成するオゾナイザにおいて、高電圧電極
のガス流通方向における終端部近傍の外径が拡張されて
いるので、この部分の流体抵抗が大きくなり、それより
前の部分の放電ギャップの不均一によるガス流の不均一
が緩和される。したがって、電極形状を少し変更するこ
とで、放電ギャップが小さく、高濃度オゾンが得られる
オゾナイザを高い良品率で得ることができるようにな
り、加工精度の悪い安価な材料を使用することができる
ようになる(請求項2の発明)。
【0035】更に、両端が開口し、かつ内面に誘電体層
が形成されている筒状の接地電極及び接地電極の内側に
空隙を介して配置されている高電圧電極からなるオゾン
発生管と、オゾン発生管を内蔵する筐体とを備え、筐体
内に導入された酸素を含む原料ガスの放電によってオゾ
ンを生成するオゾナイザにおいて、誘電体層の厚さが0.
5mm から1.5mm であるので、接地電極の湾曲が緩和さ
れ、放電キャップの不均一が低減する。したがって、電
極に特別な構造変更をすることなく、放電ギャップが小
さく、高濃度オゾンが得られるオゾナイザを高い良品率
で得ることができるようになる(請求項3の発明)。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるオゾナイザの第1の実施例の構
造を示すオゾン発生管の長さ方向の断面図
【図2】第2の実施例の構造を示すオゾン発生管の長さ
方向の断面図
【図3】第3の実施例の構造を示すオゾン発生管の長さ
方向の断面図
【図4】第5の実施例のオゾン発生管の一部を示す長さ
方向の部分断面図
【図5】第6の実施例の接地電極の構造を従来技術と対
比して示し、(a)は従来技術による接地電極の部分断
面図、(b)は第5の実施例における接地電極の部分断
面図
【図6】従来技術による接地電極の変形と、第6の実施
例における接地電極の変形とを示す概念図
【図7】厚さの異なるガラス層をもつ2種類の接地電極
のオゾン発生特性を示す線図
【図8】第4の実施例の構造を示すオゾン発生管の長さ
方向の断面図
【図9】従来技術による片面冷却オゾナイザの一例の構
造を示し、(a)は全体の構成を示す長さ方向の断面
図、(b)はオゾン発生管の一部を詳細に示す長さ方向
の断面図
【図10】従来技術による両面冷却オゾナイザの一例の
構造を示し、(a)は全体の構成を示す長さ方向の断面
図、(b)はオゾン発生管の一部を詳細に示す長さ方向
の部分断面図
【図11】従来技術によるガラス管式オゾナイザの一例
の構造を示し、(a)は全体の構成を示す長さ方向の断
面図、(b)はその垂直方向の断面図
【符号の説明】
1 胴部 11 ガス入口 12 ガス出口 13 冷却水入口 14 冷却水出口 21, 22 側板 3水ジャケット 41, 42 支持板 5, 5a, 5b 接地電極 51 金属管 52 ガラス誘電体層 56 放電ギャップ 6, 6a, 6b, 高電圧電極 60a, 60b, 60c, 6aa, 6ba, 6bb 高電圧電極 61 突起体 62 スペーサ 6b1 ガラス管 6b2 金属膜 63 ナット 71 リード線 72 電圧導入端子 73 高周波電源 74, 74a, 74b, 74c 接続部材 75a, 75b 接続パイプ 81, 82 パッキン 91 冷却配管 92 ポンプ 93 熱交換器

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】両端が開口している筒状の接地電極、接地
    電極の内側に空隙を介して配置されている高電圧電極、
    及び両電極間に配置されている誘電体層からなるオゾン
    発生管と、オゾン発生管を内蔵する筐体とを備え、筐体
    内に導入された酸素を含む原料ガスの放電によってオゾ
    ンを生成するオゾナイザにおいて、 高電圧電極が複数に分割され、かつ電気的に並列に接続
    されていることを特徴とするオゾナイザ。
  2. 【請求項2】両端が開口している筒状の接地電極、接地
    電極の内側に空隙を介して配置されている高電圧電極、
    及び両電極間に配置されている誘電体層からなるオゾン
    発生管と、オゾン発生管を内蔵する筐体とを備え、筐体
    内に導入された酸素を含む原料ガスの放電によってオゾ
    ンを生成するオゾナイザにおいて、 高電圧電極のガス流通方向における終端部近傍の外径が
    拡張されていることを特徴とするオゾナイザ。
  3. 【請求項3】両端が開口し、かつ内面に誘電体層が形成
    されている筒状の接地電極及び接地電極の内側に空隙を
    介して配置されている高電圧電極からなるオゾン発生管
    と、オゾン発生管を内蔵する筐体とを備え、筐体内に導
    入された酸素を含む原料ガスの放電によってオゾンを生
    成するオゾナイザにおいて、 誘電体層の厚さが0.5mm から1.5mm であることを特徴と
    するオゾナイザ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005349391A (ja) * 2004-06-10 2005-12-22 Corning Inc 気密ポートアセンブリおよびその製造方法
JP2009096693A (ja) * 2007-10-18 2009-05-07 Metawater Co Ltd オゾン発生装置
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