JPH11147211A - 竹繊維を主材としたチョップドストランドマット及びその製造方法 - Google Patents

竹繊維を主材としたチョップドストランドマット及びその製造方法

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JPH11147211A
JPH11147211A JP31493697A JP31493697A JPH11147211A JP H11147211 A JPH11147211 A JP H11147211A JP 31493697 A JP31493697 A JP 31493697A JP 31493697 A JP31493697 A JP 31493697A JP H11147211 A JPH11147211 A JP H11147211A
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JP
Japan
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chopped strand
bamboo
strand mat
conveyor
wire
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JP31493697A
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Inventor
Kenichiro Toda
健一郎 戸田
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TOKEN JUSHI KAGAKU KK
TOOKEN JUSHI KAGAKU KK
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TOKEN JUSHI KAGAKU KK
TOOKEN JUSHI KAGAKU KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ガラス繊維のように製造現場での健康上の悪影
響がなく、廃棄物の焼却も容易で、ガラス繊維に匹敵す
る弾性力や剛性を有し、軽量で安価に製造できるチョッ
プドストランドマットを提供する。 【解決手段】最大径0.3〜2mm、長さ10〜500m
mの竹の線材を接着、成形して成ることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、繊維強化プラスチ
ック(FRP)に用いるチョップドストランドマットに
関し、特に竹繊維を主材としたチョップドストランドマ
ットとその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ハンドレイアップ法によるFRP成型の
強化用繊維には、ガラス繊維、麻クロス、ナイロンクロ
ス、ポリエステルクロスなどの無機質繊維、植物性繊
維、合成樹脂繊維などが用いられる。これらの繊維には
それぞれ一長一短があり、使用目的に応じて使い分けら
れるが、その中でも弾力性に富み、剛性の高いガラスチ
ョップドストランドマットが最も一般的にかつ大量に使
用されている。
【0003】しかしながら、ガラス繊維は、折れた小片
が浮遊し、人体に刺さったり吸引されたりするため、そ
の作業現場は健康上劣悪な状態にある。また、使用済み
FRP製品の廃棄物も、含有するガラス繊維が焼却され
ず、その処理が社会問題化しているのが現状である。
【0004】FRP製品は、ガラス繊維の出現によって
大きく発達したが、その劣悪な作業環境は当初から変わ
らず、廃棄品の処理にも多大の問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
を解決するためなされたものであり、その目的とすると
ころは、ガラス繊維のような健康上の悪影響がなく、廃
棄物の焼却も容易で、しかもガラス繊維に匹敵する弾性
力や剛性を有し、ガラス繊維によるものより軽量で安価
に製造できるチョップドストランドマットとその製造方
法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するため鋭意検討の結果、適当な弾力性と剛性を持
つ竹に着目し、本発明を完成した。即ち、本発明に係る
チョップドストランドマットは、竹の線材を接着、成形
して成ることを特徴とする。竹の線材としては、最大径
0.3〜2mm、長さ10〜500mmのものが好適に用
いられる。製造すべきチョップドストランドマットの厚
さは約1mmのものが最も多く利用され、また、1m2
当たり50〜1000gの密度で竹の線材を用いること
により、所望の弾力性等を得ることができる。
【0007】また、本発明に係るチョップドストランド
マットの製造方法は、最大径0.3〜2mm、長さ10〜
500mmの竹の線材を作製するステップと、上記竹の
線材に接着剤を塗布又は混合するステップと、接着剤を
塗布又は混合した竹線材を加圧、賦型するステップと、
から成ることを特徴とする。上記竹の線材を作製するス
テップにおいて、竹の線材の水分含有率を33重量%程
度にする乾燥ステップを設けることが推奨される。
【0008】ガラス繊維のヤーンと呼ばれる単繊維の太
さは数μmから数十μmであり、これを数百本合わせた
ものがストランドと称される。このストランドを数十m
mに切断し、ランダムにシート状に接着したものがガラ
スチョップドストランドマットである。一方、竹の単繊
維の太さは数十μmであり、この単繊維が数百本含まれ
る程度に原料の竹を切削、破砕したものが、本発明でい
う「竹の線材(『竹線材』ともいう。)」であり、ガラ
スストランドに相当するものであって、この「竹の線
材」は植物繊維ながら、弾性力、剛性等においてガラス
繊維に十分匹敵するものである。
【0009】
【実施例】本発明で用いる竹の線材は、マダケ、モウソ
ウダケ、ササ、バンブー等の原料竹を切削、殴打、ロー
ラー開繊等の手段により最大径0.3〜2mm、長さ10
〜500mm、望ましくは太さ0.5〜1.5mm、長さ3
0〜1 00mm程度に調整される。竹線材の径が0.3m
m未満、長さが10mm未満であると、必要な弾力性や
剛性が得られず、径が2mm、長さが500mmを超え
ると成型が困難になる。また、マット1m2 当たりの竹
線材の集積密度は50〜1000gとするのが望まし
く、50g/m2 未満では必要な弾力性や剛性が得られ
ず、1000g/m2 を超えると接着性が低下したり、
ハンドレイアップされる樹脂の量が不充分となり、FR
Pに必要を物性が得られない。なお、生の竹は50重量
%程度の水分を含有しているので、これが33重量%程
度になるまで乾燥させるのが望ましい。このように乾燥
させた竹の線材の比重は0.8程度であり、ガラス繊維の
比重が2.5程度であるのに比べて3分の1程度であるの
で、製品を大幅に軽量化できる。また、竹の線材は、F
RPのマトリックスに使用される不飽和ポリエステル樹
脂等との相和性も良好である。
【0010】〔実施例1〕上記の如く製造した竹線材4
50gを、攪拌棒を備えたミキサー中で攪拌しつつ、遊
離のイソシアネート基6%を含むウレタンプレポリマー
70gをスプレーしてまんべんなく吹き付けた。これ
を、1000mm×1000mmの金型中にランダムに
振り撒き、ほぼ均一になるように平らにならした。この
ときの金型の底面からの材料の厚みは10mmであっ
た。これを上方よりプレス用平板で圧縮して1mmの厚
さになるように保持し、プレポリマーが硬化した後取り
出した。成型物は1mm×1000mm×1000mm
の竹線材マットであり、FRPに用い得るいわゆるチョ
ップドストランドマットを得た。なお、イソシアネート
系の接着剤を用いる場合は、金型の底面に無数の小孔を
明け、ここから5kg程度の蒸気を注入するようにすれ
ば、接着剤の硬化時間を1〜2分にまで短縮できる。
【0011】〔実施例2〕上記竹線材300gに、熱硬
化性のパウダー状のフェノール樹脂30gを混ぜ合わせ
た後、220℃の加熱装置を備えた1000mm×10
00mmの金型中にランダムに投入し、均一になるよう
に平らにならした。これを上方よりプレス用平板で1m
mの厚さに圧縮すると共に220℃に加熱し、1分間保
持した後取り出した。得られた竹線材チョップドストラ
ンドマットは、見掛け密度0.3g/cm2 であった。
【0012】〔実施例3〕上記竹線材100gに、熱可
塑性のパウダー状ポリエステル樹脂10gを混ぜ合わせ
た後、170℃の加熱装置及び冷却装置を備えた100
0mm×1000mmの金型中にランダムに投入し、均
一になるように平らにならした。これを上方よりプレス
用平板で1mmの厚さに圧縮すると共に170℃に加熱
し、1分間保持した後、更に3分間冷却した後取り出し
た。得られた竹線材チョップドストランドマットは、見
掛け密度0.1g/cm2 であった。
【0013】〔実施例4〕これまでの実施例は、金型を
用いて竹線材チョップドストランドマットを1枚づつ製
造する形式であったが、次に、これを連続的に製造する
実施例につき、図1を参照しつつ説明する。前記と同様
にして製造した竹線材に、接着剤として重量比10%の
イソシアネート系プレポリマーを混じた材料Aを、幅1
mのコンベアー1上に載せ、分速5mで送りながら、回
転ブラシ5を高速で回転させ、材料Aを下のコンベアー
2上に吹き飛ばす。回転ブラシ5は、弾性に富む真鍮製
等の剛毛を用い、毛長50mm程度のものが望ましい。
また、ブラシの回転スピードは、1000〜2000R
PM程度とするのが好ましい。このように吹き飛ばされ
た材料Aは、金網製のコンベアー2上に薄く均一に撒布
され、堆積する。この場合、コンベアー2上に30g/
2 程度の不織布6を連続的に供給して敷いておくよう
にしてもよい。コンベアー2は、分速1m〜10m程度
の範囲内で変速可能なようにしておくことにより、その
速度に応じて製品の単位面積当たりの重さを容易に調節
できる。この実施例の場合、分速5mで動かし、ランダ
ムに撒布された材料Aが約10mmの厚さに均一に堆積
した上に、もう1枚の不織布7をかぶせ、竹線材を2枚
の不織布でサンドイッチ状に挟んだ状態にして、コンベ
アー3で厚さ1mmに圧縮する。コンベアー3は約5m
の長さを有する。竹線材に接着剤を混合した材料Aは、
コンベアー3で圧縮された状態で移動しながら、コンベ
アー3の下面に設けた無数の小孔を有する蒸気噴射パイ
プ4からの蒸気を吹き付けられる。これにより、材料A
に混入された前記イソシアネート系プレポリマーは約1
分間で硬化し、材料Aは不織布と共に接着されて、厚さ
1mm、幅1mの長尺ロール状の竹線材チョップドスト
ランドマットBが得られる。接着剤の種類に応じて、蒸
気噴射パイプ4の代わりに、加熱装置や冷却装置を設け
ることも勿論可能であり、そうすることによって、前記
実施例2や実施例3で製造したチョップドストランドマ
ットを連続的に量産できる。
【0014】
【発明の効果】上記の如く生産された本発明の竹線材チ
ョップドストランドマットは、その剛性、弾力性、樹脂
との相和性等の点でいずれもガラス繊維に劣らず、これ
により、ガラス繊維を使用しないFRP製品の開発が可
能となり、作業環境の改善、比重がガラス繊維の約1/
3と軽いこと等の特徴を有するため、コストダウン、軽
量化、廃棄物の焼却の容易さなど、多大のメリットが見
込まれる。特に、近年、自動車内装材の補強材としてガ
ラスチョップドストランドマットが大量に使用されてい
るが、前述したような欠点に悩まされており、それらの
問題はいまだ全く解決されていないが、本発明に係る竹
繊維を主材としたチョップドストランドマットによると
きは、かかる問題点のすべてを解決し得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る竹繊維を主材としたチョップドス
トランドマットを連続的に製造する装置の概要を示す説
明図である。
【符号の説明】
A 竹線材に接着剤を混入した材料 B チョップドストランドマット製品 1〜3 コンベアー 4 蒸気噴射パイプ 5 回転ブラシ 6,7 不織布

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】竹の線材を接着、成形して成るチョップド
    ストランドマット。
  2. 【請求項2】最大径0.3〜2mm、長さ10〜500m
    mの竹の線材を用いる請求項1に記載のチョップドスト
    ランドマット。
  3. 【請求項3】厚さ約1mmに成形した請求項1又は2に
    記載のチョップドストランドマット。
  4. 【請求項4】1m2 当たり50〜1000gの密度で竹
    の線材を用いた請求項1から3までのいずれかに記載の
    チョップドストランドマット。
  5. 【請求項5】最大径0.3〜2mm、長さ10〜500m
    mの竹の線材を作製するステップと、 上記竹の線材に接着剤を塗布又は混合するステップと、 接着剤を塗布又は混合した竹線材を加圧、賦型するステ
    ップと、 から成る竹繊維を主材としたチョップドストランドマッ
    トの製造方法。
  6. 【請求項6】上記竹の線材を作製するステップが、竹の
    線材の水分含有率を33重量%程度にする乾燥ステップ
    を含む請求項5に記載の竹繊維を主材としたチョップド
    ストランドマットの製造方法。
JP31493697A 1997-11-17 1997-11-17 竹繊維を主材としたチョップドストランドマット及びその製造方法 Pending JPH11147211A (ja)

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Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002210838A (ja) * 2001-01-16 2002-07-31 Kyodo Kumiai Create Pia Hiroshima 竹繊維補強成形材料及び成形体
US7060211B2 (en) 2001-09-19 2006-06-13 Katsuyama Technos Ltd. Yam and cloths made mainly from bamboo sheaths and methods for manufacturing the same
US7744143B2 (en) 2007-01-10 2010-06-29 Federal Mogul Powertrain Nonwoven panel and method of construction thereof
ES2382856A1 (es) * 2010-11-19 2012-06-14 Universidad Miguel Hernández De Elche Procedimiento de desfibrado de caña común y dispositivo para llevarlo a cabo.
CN102922584A (zh) * 2012-11-01 2013-02-13 邓和平 一种弹性竹地板的加工方法
CN104771959A (zh) * 2015-03-24 2015-07-15 南京航空航天大学 一种玻璃纤维过滤材料制备方法和装置
CN106390595B (zh) * 2016-11-21 2018-11-20 天津工业大学 一种耐高温空气过滤材料生产线

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