JPH11145701A - 直交偏分波器 - Google Patents

直交偏分波器

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JPH11145701A
JPH11145701A JP31224397A JP31224397A JPH11145701A JP H11145701 A JPH11145701 A JP H11145701A JP 31224397 A JP31224397 A JP 31224397A JP 31224397 A JP31224397 A JP 31224397A JP H11145701 A JPH11145701 A JP H11145701A
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JP
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waveguide
polarization
circular waveguide
degrees
waveguides
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JP31224397A
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Yoshihide Miyata
吉秀 宮田
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NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 円偏波を生成する際に良好な円偏波特性が得
られる直交偏分波器を実現する。 【解決手段】 直交偏分波器が、ホーン1に一端が接続
された円形導波管10と、円形導波管10の側面に接続
された矩形導波管21aおよび21bとで構成される。
矩形導波管21aの直線部分22a、および矩形導波管
21bの直線部分22bが円形導波管10の同一円周上
の側面に、その側面に対して垂直に接続される。直線部
分22aと直線部分22bとのなす角度θ1は80度に
設定される。また、円形導波管10の側面には、矩形導
波管21aが連通する結合孔Vaと、矩形導波管21b
が連通する結合孔Hbとが形成されている。円形導波管
10の内部では、矩形導波管21aを通じて励振される
共に結合孔Hbの影響で回転した偏波と、矩形導波管2
1bを通じて励振されると共に結合孔Vaの影響で回転
した偏波とがほぼ直交する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、同一円周上の側面
に第1および第2の結合孔が形成された円形導波管と、
第1の結合孔と連通するように円形導波管の側面に接続
された第1の導波管と、第2の結合孔と連通するように
円形導波管の側面に接続された第2の導波管とで構成さ
れた2ポート構成の直交偏分波器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、複数の周波数帯を使用するアンテ
ナの給電部では、アンテナの開口側から低いカットオフ
の周波数を分波する低順位分波方式が採用されている。
一般的に、低い周波数ほど、アンテナの開口に近い箇
所、すなわち円形導波管の断面形状が大きい箇所から給
電される。従来のアンテナの給電部の構成を図3に示
す。図3に示される給電部は、衛星搭載用の20GHz
帯、30GHz帯、43GHz帯および46GHz帯の給電部で
構成されている。
【0003】図3に示されるように、衛星搭載用の給電
部の場合、地上局から衛星へのアップリンクでは30GH
z帯の周波数を使用し、衛星から地上局へのダウンリン
クでは20GHz帯の周波数を使用している。また、それ
らのアップリンクおよびダウンリンクでは、ほとんどの
場合、円偏波が使用されている。
【0004】衛星に搭載されるアンテナの開口径が大き
くなると、ビーム幅が大きくなるので、良好な回線を維
持するためには、衛星側でもアンテナの指向制御を独自
に行う必要が生じる。そのため、衛星に搭載されるアン
テナにおいても、指向角度誤差に比例した信号を出力す
ることが要求されている。指向角度誤差に比例した信号
を出力する方式として、4つのホーンによるモノパルス
方式や、高次モード方式がある。衛星搭載用のアンテナ
では、小型化、軽量化が要求されるため、一般的に高次
モード方式が採用されている。
【0005】図3に示した従来のアンテナの給電部にお
けるそれぞれの周波数帯でのカットオフは、20GHz帯
が9.5mm、30GHz帯TM01高次モードが8.3mm、
30GHz帯が7.1mm程度となっている。従って、給電
部のそれぞれの部分の配置としては、ホーンの開口に近
い側の内径を大きくしなければならいため、20GHz
帯、30GHz帯TM01高次モードカップラ、30GHz帯の
順番で開口側から順に並べられている。
【0006】30GHz帯TM01高次モードカップラと、
ホーンの開口との間に配置される20GHz帯の給電部
が、90度位相器と直交モード分岐(OMJ)とを組み
合せた構成である場合、TM01高次モードが90度位相
器の影響を受けてしまい、正常なモードを検出すること
ができなくなってしまう。そのため、TM01高次モード
カップラより開口側に近い周波数帯の給電部、この場
合、20GHz帯の給電部として、4ポート構成の偏分波
器(OMT)を使用し、その偏分波器の各ポート間に9
0度の位相差をつけて励振することで円偏波を作り出し
ている。
【0007】円偏波を作るためには、90度位相のずれ
た、直交する2つの偏波が必要である。従って、ホーン
に接続される円形導波管には、直交する励振源が少なく
とも2つ必要となる。円形導波管の内部に、直交する2
つの偏波を励振するためには、通常、図4に示されるよ
うな4ポート構成の偏分波器が使用されている。
【0008】図4は、従来の4ポート構成の偏分波器を
示す模式的断面図である。従来の4ポート構成の偏分波
器では、図4に示されるように、円形導波管110の同
一円周上の側面上に、矩形導波管111aの一端と、矩
形導波管111bの一端とが水平方向に相対して接続さ
れ、矩形導波管112aの一端と、矩形導波管112b
の一端とが垂直方向に相対して接続されている。円形導
波管110の側面には、矩形導波管111aと連通する
結合孔Va、矩形導波管111bと連通する結合孔V
b、矩形導波管112aと連通する結合孔Ha、およ
び、矩形導波管112bと連通する結合孔Hbが形成さ
れている。
【0009】矩形導波管111aおよび111bの他端
は電力分配器105と接続され、矩形導波管112aお
よび112bの他端は電力分配器106と接続されてい
る。また、電力分配器105は矩形導波管113aを介
して電力分配器107と接続され、電力分配器106は
矩形導波管113bを介して電力分配器107と接続さ
れている。
【0010】次に、図4に示した4ポート構成の偏分波
器の動作について説明する。電力分配器105で等レベ
ルに2分割された電磁波は、矩形導波管111aおよび
111bを経由し、結合孔VaおよびVbを介して円形
導波管110を励振する。この場合、ホーンの開口に対
してY方向の偏波(垂直偏波(V偏波))が励振され
る。円形導波路110の内径を、使用周波数帯のカット
オフよりも約1割程度低い周波数がカットオフとなるよ
うに設計すれば、円形導波管110の内部に高次モード
が発生することはない。
【0011】同じく電力分配器106で等レベルに分割
された電磁波は、矩形導波管112aおよび112bを
経由し、結合孔HaおよびHbを介して円形導波管11
0を励振する。この場合、ホーンの開口に対してX方向
の偏波(水平偏波(H偏波))が励振される。
【0012】電力分配器107で等レベルに分割された
電磁波は、矩形導波管113aおよび113bを経由し
て電力分配器105および106にそれぞれ入力され
る。この時、V偏波とH偏波の位相差が90度となるよ
うに、矩形導波管113aおよび113bの長さを設定
しておくことで、円偏波を生成することができる。この
ような、4ポート構成の直交偏分波器は、地上局のアン
テナで多く用いられているが、衛星搭載用のものとして
はかなり大きくなるため、図5に示される2ポート構成
の偏分波器が用いられている。
【0013】図5は、従来の2ポート構成の直交偏分波
器を示す模式的断面図である。従来の2ポート構成の直
交偏分波器では、図5に示されるように、円形導波管2
10の同一円周上の側面に、その側面に対して垂直に、
第1の導波管としての矩形導波管221aの直線部分2
22aと、第2の導波管としての矩形導波管221bの
直線部分222bとが接続されている。直線部分222
aと直線部分222bとのなす角度は90度となってい
る。円形導波管210の側面には、矩形導波管221a
が連通する第1の結合孔としての結合孔Vaと、矩形導
波管221bが連通する第2の結合孔としての結合孔H
bとが形成されている。矩形導波管221aおよび22
1bの、円形導波管210側と反対側の端部は電力分配
器205と接続されている。
【0014】図5に示した従来の2ポート構成の直交偏
分波器では、電力分配器205で等レベルに分割された
電磁波のうち一方の電磁波が、矩形導波管221aを経
由し、結合孔Vaを介して円形導波管210を励振す
る。この場合、ホーンの開口に対してY方向の偏波(垂
直偏波(V偏波))が励振される。電力分配器205で
分離された他方の電磁波は、矩形導波管221bを経由
し、結合孔Hbを介して円形導波管210を励振する。
この場合、ホーンの開口に対してX方向の偏波(水平偏
波(H偏波))が励振される。この時、V偏波とH偏波
との位相差が90度となるように、矩形導波管221a
および221bの長さを設定することによって、円形導
波管210の内部に円偏波を生成することができる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図5に
示した2ポート構成の偏分波器では、円形導波管210
に結合孔VaおよびHbが形成されており、それらの結
合孔の非対称性により交差偏波が発生してしまうという
問題点がある。その問題点について、図6を参照して説
明する。
【0016】図6は、図5に示した2ポート構成の偏分
波器の問題点について説明するための図である。図6
(a)は、電磁波が結合孔Vaを介して円形導波管21
0を励振する状態について説明するための図であり、図
6(b)は、電磁波が結合孔Hbを介して円形導波管2
10を励振する状態について説明するための図である。
図5に示したように、矩形導波管221aおよび221
bの配置はX軸およびY軸に関して非対称となってい
る。結合孔Va側から見ると、円形導波管210の一方
の側面には結合孔Hbがあるが、円形導波管210の他
方の側面には結合孔がない。結合孔Vaから励振される
偏波に対して、結合孔Hbがカットオフとなるはずであ
るが、結合孔Hbの大きさを無視できないため、僅かで
はあるが偏波が結合孔Hbの影響を受ける。その結果、
図6(a)に示されるように、結合孔Vaから励振され
る偏波の偏波ベクトルαは図6(a)の紙面で僅かに右
回りに回転し、偏波ベクトルαのX軸方向の成分である
偏波ベクトルVH(H偏波成分)、すなわち交差偏波が
発生する。偏波ベクトルαのY軸方向の成分である偏波
ベクトルVV(V偏波成分)で表わされた偏波の偏波レ
ベルを基準に、偏波ベクトルVHで表わされる偏波の偏
波レベルを測定した結果を図7に示す。この場合、図7
に示されるように、約−15dBの交差偏波が発生して
いる。
【0017】一方、結合孔Hb側から見ると、円形導波
管210の一方の側面には結合孔Vaがあるが、円形導
波管210の他方の側面には結合孔がない。結合孔Hb
から励振される偏波に対して、結合孔Vaがカットオフ
となるはずであるが、結合孔Vaの大きさを無視できな
いため、僅かではあるが偏波が結合孔Vaの影響を受け
る。その結果、図6(b)に示されるように、結合孔H
bから励振される偏波の偏波ベクトルβは図6(b)の
紙面で僅かに左回りに回転し、偏波ベクトルβのY軸方
向の成分である偏波ベクトルHV(V偏波成分)、すな
わち交差偏波が発生する。偏波ベクトルHVで表わされ
る偏波の偏波レベルは、図6(a)に示した偏波ベクト
ルVHの偏波の偏波レベルと同じ約−15dBである。
【0018】それぞれの交差偏波の偏波レベルが−15
dBであることから、円形導波管210の内部に励振さ
れた2つの偏波が回転している角度は下記の式により約
10度であることが求められる。
【0019】sinー1(10(ー15/20)) ≒ 10度 従って、図6において、V偏波は右回りに約10度回転
しており、H偏波は左回りに約10度回転していること
になる。この時、V偏波とH偏波との関係は、図8に示
される関係となる。偏波ベクトルαで表わされるV偏波
と、偏波ベクトルβで表わされるH偏波とを、90度の
位相差に励振した場合の軸比は下記の式により求められ
る。
【0020】20Log(tan((90−10×2)/
2)) = 3.1dB 上記の式により求められた軸比3.1dBは、実際に円
偏波励振した場合の軸比の実測値と一致した。図9は、
図5に示した従来の2ポート構成の直交偏分波器で円偏
波励振した場合の軸比の測定結果を示す図である。
【0021】上記のように交差偏波が発生し、直線部分
222aと直線部分222bとのなす角度が90度であ
ると、円偏波を生成する際に、良好な円偏波特性が得ら
れなくなってしまうという問題点がある。
【0022】本発明の目的は、円偏波を生成する際に良
好な円偏波特性が得られる直交偏分波器を提供すること
にある。
【0023】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、同一円周上の側面に第1および第2の結
合孔が形成された円形導波管と、第1の結合孔と連通す
るように、円形導波管の側面に該側面に対して垂直に接
続された直線部分を有する第1の導波管と、第2の結合
孔と連通するように、円形導波管の側面に該側面に対し
て垂直に接続された直線部分を有する第2の導波管とで
構成された直交偏分波器において、第1および第2の導
波管の前記直線部分のなす角度が、90度よりも小さい
角度に設定されている。
【0024】第1の導波管を通じ、第1の結合孔を介し
て円形導波管に励振された偏波が第2の結合孔の影響を
受けて回転すると同時に、第2の導波管を通じ、第2の
結合孔を介して励振された偏波が第2の結合孔の影響を
受けて回転した際、第1および第2の導波管の直線部分
のなす角度を、90度よりも小さい角度に設定すること
により、前記の2つの偏波の偏波ベクトルのなす角度を
90度に近付けたり、あるいは90度にすることができ
る。これにより、従来の直交偏分波器のように、2つの
導波管の直線部分のなす角度が90度であり、円形導波
管の内部に励振された2つの偏波が直交していない場合
と比較して、良好な円偏波特性を得ることができる。す
なわち、良好な円偏波特性を得るためには、第1および
第2の導波管の直線部分のなす角度を90度よりも小さ
くして、円形導波管の内部に励振される2つの偏波の偏
波ベクトルのなす角度を90度に近付けたり、あるいは
90度にすればよい。
【0025】なお、第1の導波管を通じて円形導波管の
内部に励振された偏波と、第2の導波管を通じて円形導
波管の内部に励振された偏波とが直交するように、第1
および第2の導波管の前記直線部分のなす角度が設定さ
れていることが好ましい。これにより、円偏波を生成し
た際、良好な円偏波特性が確実に得られる。
【0026】あるいは、第1および第2の導波管の前記
直線部分のなす角度を80度に設定することができる。
【0027】例えば、従来の直交偏分波器のように、2
つの導波管の直線部分のなす角度が90度であり、円形
導波管に励振された2つの偏波がそれぞれ10度回転し
ている場合、上記のように第1および第2の導波管の直
線部分のなす角度を、90度から10度だけ引いた80
度に設定する。これにより、2つの偏波の偏波ベクトル
のなす角度がほぼ90度となる。
【0028】また、具体的には、第1および第2の導波
管の、円形導波管側と反対側の端部が、入力された電磁
波を2分配する電力分配器に接続されている。
【0029】そして、第1の導波管を通じて円形導波管
の内部に励振される偏波と、第2の導波管を通じて円形
導波管の内部に励振される偏波との位相差が90度とな
るように、第1および第2の導波管のそれぞれの長さを
設定することが好ましい。
【0030】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0031】(第1の実施の形態)図1(a)、(b)
はそれぞれ、本発明の一実施形態の直交偏分波器を示す
側面図、および図1(a)のA−A’線に沿った模式的
断面図である。
【0032】本実施形態の直交偏分波器は、図1(a)
および図1(b)に示すように、ホーン1に一端が接続
された円形導波管10と、円形導波管10の側面に一端
が接続された第1の導波管としての矩形導波管21a、
および第2の導波管としての21bとで構成されてい
る。円形導波管10の管軸をZ軸とし、また、水平方向
に延び、Z軸と直交する軸をX軸とする。さらに、垂直
方向に延び、ZおよびX軸と直交する軸をY軸とする。
【0033】矩形導波管21aは直線部分22aを有
し、矩形導波管21bは直線部分22bを有している。
直線部分22aおよび22bは、円形導波管10の同一
円周上の側面に、その側面に対して垂直に接続されてい
る。直線部分22aと直線部分22bとのなす角度θ1
は80度に設定されている。また、直線部分22aとX
軸とのなす角度θ2は、直線部分22bとY軸とのなす
角度と同じであり、角度θ2は5度となっている。この
角度θ2は、従来の技術による2ポート構成の直交偏分
波器を基に値が設定されている。従来の技術による2ポ
ート構成の直交偏分波器では、前述したように、円形導
波管の側面に接続された2つの矩形導波管の直線部分の
なす角度が90度であり、円形導波管内に励振された2
つの偏波が共に約10度回転していた。その約10度の
回転角は、円形導波管内に発生した交差偏波の偏波レベ
ルから求められる。従って、円形導波管内の2つの偏波
が共に約10度回転していることから、本実施形態で
は、回転した2つの偏波がほぼ直交するように、角度θ
2が、10度の半分の5度に設定されている。角度θ
1は、90度から10度だけ引いた80度となる。
【0034】また、円形導波管10の側面には、矩形導
波管21aが連通する第1の結合孔としての結合孔Va
と、矩形導波管21bが連通する第2の結合孔としての
結合孔Hbとが形成されている。結合孔Vaは、円形導
波管10の管軸を中心としてX軸から矩形導波管21b
側に角度θ2だけ回転した位置に形成され、結合孔Hb
は、円形導波管10の管軸を中心としてY軸から矩形導
波管21a側に角度θ 2だけ回転した位置に形成されて
いる。従って、結合孔Hbの位置から円形導波管10の
管軸を中心として矩形導波管21a側に角度θ1だけ回
転した位置に結合孔Vaが形成されている。
【0035】ホーン1の、円形導波管10側と反対側の
面は開口しており、ホーン1は、円形導波管10との接
続部分から開口面に向って、徐々に拡径しながら延びて
いる。矩形導波管21aおよび21bの、円形導波管1
0側と反対側の端部は、不図示の電力分配器に接続され
ている。電力分配器は、入力された電磁波を2分配する
ものである。そして、矩形導波管21aを通じて円形導
波管10の内部に励振された偏波と、矩形導波管21b
を通じて円形導波管10の内部に励振された偏波との位
相差が90度となるように、矩形導波管21aおよび2
1bの長さが設定されている。
【0036】このような本実施形態の直交偏分波器で
は、矩形導波管21aを通じ、結合孔Vaを介して円形
導波管10の内部に励振される偏波は、結合孔Hbの影
響を受けて僅かに回転する。また、矩形導波管21bを
通じ、結合孔Hbを介して円形導波管10の内部に励振
される偏波は、結合孔Vaの影響を受けて僅かに回転す
る。ここで、直線部分22aと直線部分22bとのなす
角度が80度に設定されていることにより、矩形導波管
21aを通じて円形導波管10の内部に励振された偏波
と、矩形導波管21bを通じて円形導波管10の内部に
励振された偏波とがほぼ直交する。そして、それらの2
つの偏波の位相差が90度となるように2つの偏波が円
形導波管10の内部に励振されることにより、良好な円
偏波特性を有する円偏波が生成される。
【0037】上述した本実施形態の直交偏波器では直線
部分22aと直線部分22bとのなす角度が80度に設
定されているが、80度でなくともよく、90度よりも
小さい角度に設定すればよい。これにより、直線部分2
2aと直線部分22bとのなす角度が90度である場合
と比較して、円形導波管10の内部に励振された2つの
偏波のうちの一方の偏波の偏波ベクトルと、他方の偏波
の偏波ベクトルとのなす角度を90度により近付けるこ
とができ、良好な円偏波特性を得ることができる。ま
た、ここで、矩形導波管21aを通じて円形導波管10
の内部に励振される偏波と、矩形導波管21bを通じて
円形導波管10の内部に励振される偏波とが直交するよ
うに、直線部分22aと直線部分22bとのなす角度が
設定されていることが最も望ましい。
【0038】図2は、円形導波管10の内部に励振され
る2つの偏波が直交するように、直線部分22aと直線
部分22bとのなす角度が設定されている場合の直交偏
分波器の動作について説明するための図である。図2
(a)が、矩形導波管21aを通じて円形導波管10の
内部で偏波を励振した状態について説明するための図で
あり、図2(b)が、矩形導波管21bを通じて円形導
波管10で偏波を励振した状態について説明するための
図である。図2(c)は、円形導波管10の内部に励振
された2つの偏波の関係について説明するための図であ
る。
【0039】図2(a)に示すように、矩形導波管21
aを通じて円形導波管10の内部で偏波を励振させた
際、その偏波は結合孔Hbの影響を受け、図2(a)の
紙面で僅かに右回りに回転する。回転した偏波の偏波ベ
クトルαはY軸と平行になる。また、図2(b)に示す
ように、矩形導波管21bを通じて円形導波管10の内
部で偏波を励振させた際、その偏波は結合孔Vaの影響
を受け、図2(b)の紙面で僅かに左回りに回転する。
回転した偏波の偏波ベクトルβはX軸と平行になる。
【0040】従って、図2(c)に示すように、偏波ベ
クトルαと偏波ベクトルβとのなす角度が90度とな
り、偏波ベクトルαおよびβから得られるベクトルAお
よびBを用いて軸比を求めると、軸比が1、すなわち0
dBとなる。このように軸比が0dBとなるように、直
線部分22aと直線部分22bとのなす角度を設定する
ことにより、良好な円波特性が確実に得られる。
【0041】以上で説明したように本実施形態の直交偏
分波器では、矩形導波管21aを通じて円形導波管10
に励振される偏波の偏波ベクトルと、矩形導波管21b
を通じて円形導波管10に励振される偏波の偏波ベクト
ルとでなす角度が90度に近付くように、あるいは90
度になるように、直線部分22aと直線部分22bとの
なす角度を90度よりも小さい角度に設定する。これに
より、結合孔VaおよびHbのうち一方の結合孔を介し
て円形導波管10に励振された偏波が他方の結合孔の影
響を受けて回転する場合でも、良好な円偏波特性が得ら
れる直交偏分波器を得ることができる。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、第1およ
び第2の導波管の、円形導波管に接続された直線部分の
なす角度を、90度よりも小さい角度にすることによ
り、第1の導波管を通じて励振される偏波と、第2の導
波管を通じて励振される偏波との位相差が90度となる
ように、それらの偏波を円形導波管に励振させて円偏波
を生成する際、良好な円偏波特性が得られる。従って、
良好な円偏波特性を有する、2ポート構成の直交偏分波
器が実現されることで、小型で軽量な2ポート構成の直
交偏分波器を衛星搭載用として用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の偏分波器を示す側面図お
よび模式的断面図である。
【図2】図1に示した円形導波管の内部に励振される2
つの偏波が直交するように、2つの矩形導波管の直線部
分のなす角度が設定されている場合の直交偏分波器の動
作について説明するための図である。
【図3】従来のアンテナの給電部のブロック図である。
【図4】従来の4ポート構成の偏分波器を示す模式的断
面図である。
【図5】従来の2ポート構成の偏分波器を示す模式的断
面図である。
【図6】図5に示した2ポート構成の偏分波器の問題点
について説明するための図である。
【図7】図6に示した偏波ベクトルVHで表わされる偏
波の偏波レベルの測定結果を示す図である。
【図8】図6に基づいて説明したV偏波とH偏波との関
係を示す図である。
【図9】図5に示した従来の2ポート構成の直交偏分波
器で円偏波励振した場合の軸比の測定結果を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 ホーン 10 円形導波管 21a、21b 矩形導波管 22a、22b 直線部分 Va、Hb 結合孔

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同一円周上の側面に第1および第2の結
    合孔が形成された円形導波管と、前記第1の結合孔と連
    通するように、前記円形導波管の側面に該側面に対して
    垂直に接続された直線部分を有する第1の導波管と、前
    記第2の結合孔と連通するように、前記円形導波管の側
    面に該側面に対して垂直に接続された直線部分を有する
    第2の導波管とで構成された直交偏分波器において、 前記第1および第2の導波管の前記直線部分のなす角度
    が、90度よりも小さい角度に設定されていることを特
    徴とする直交偏分波器。
  2. 【請求項2】 前記第1の導波管を通じて前記円形導波
    管の内部に励振された偏波と、前記第2の導波管を通じ
    て前記円形導波管の内部に励振された偏波とが直交する
    ように、前記第1および第2の導波管の前記直線部分の
    なす角度が設定されている請求項1に記載の直交偏分波
    器。
  3. 【請求項3】 前記第1および第2の導波管の前記直線
    部分のなす角度が80度に設定されている請求項1に記
    載の直交偏分波器。
  4. 【請求項4】 前記第1および第2の導波管の、前記円
    形導波管側と反対側の端部が、入力された電磁波を2分
    配する電力分配器に接続されている請求項1〜3のいず
    れか1項に記載の直交偏分波器。
  5. 【請求項5】 前記第1の導波管を通じて前記円形導波
    管の内部に励振される偏波と、前記第2の導波管を通じ
    て前記円形導波管の内部に励振される偏波との位相差が
    90度となるように、前記第1および第2の導波管のそ
    れぞれの長さが設定されている請求項4に記載の直交偏
    分波器。
  6. 【請求項6】 前記第1および第2の導波管がいずれも
    矩形導波管である請求項1〜5のいずれか1項に記載の
    直交偏分波器。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101489538B1 (ko) * 2007-09-07 2015-02-03 탈레스 Rf 주파수 원격통신 안테나들을 위한 omt 타입 브로드밴드 멀티밴드 송신-수신 커플러-분리기
CN111403902A (zh) * 2020-03-24 2020-07-10 上海航天测控通信研究所 一种波束赋形双圆极化天线

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