JPH11144285A - 半導体レーザ駆動装置及びそれを用いた光ディスク装置 - Google Patents

半導体レーザ駆動装置及びそれを用いた光ディスク装置

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JPH11144285A
JPH11144285A JP9305494A JP30549497A JPH11144285A JP H11144285 A JPH11144285 A JP H11144285A JP 9305494 A JP9305494 A JP 9305494A JP 30549497 A JP30549497 A JP 30549497A JP H11144285 A JPH11144285 A JP H11144285A
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laser
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浩行 峯邑
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 パルス発光する半導体レーザの発光強度が制
御可能な安価な半導体レーザ駆動装置とそれを用いた光
ディスク装置を提供する。 【解決手段】 パルス発光する半導体レーザの発光強度
の制御を、パルス発光するレーザ光の出力を検出し、半
導体レーザ1の発光する周波数より低い周波数で動作す
る電子部品である低域通過フィルターを用いて、その信
号を平均化してマイコン6に取り込み、これにより、情
報を記録あるいは消去するのに必要な強度で半導体レー
ザを発光させるよう、その信号からレーザ発光強度の変
動の補正量を算出して制御することにより、安価に構成
でき、常に、一定の光強度での記録・消去光を発光させ
て安定した高密度の情報の記録再生が可能な光ディスク
装置を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体レーザを用
いて情報の記録・再生・消去を行う装置においてそのレ
ーザ光強度を制御する半導体レーザ駆動装置に関し、さ
らに、かかる半導体レーザ駆動装置を利用した光ディス
ク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】光ディスク装置は、レーザ光を記録媒体
に照射し、情報の記録・再生・消去を行うことの可能な
情報記録装置である。この装置では、情報の記録・消去
は、レーザ光を記録媒体に照射し、情報媒体である光デ
ィスクの所定の部分を局所的に加熱することにより行
い、また、媒体からの情報の再生は、一定出力のレーザ
光を記録媒体に照射し、その反射光を検出することによ
り行う。これらの諸動作を安定に行うためには、媒体
側、光ヘッド側において多くの条件が存在するが、レー
ザ光の強度を所定の値になるよう制御することは、かか
る条件の内の一つである。例えば、レーザの駆動電流が
一定の時のレーザの発光強度は、温度により変化するこ
ととなるので、この変化分を補正する必要がある。
【0003】ところで、従来、かかるレーザ光の強度を
所定の値に安定に制御するために、半導体レーザからの
光出力をモニターし、そのモニター信号の所定の値から
のずれをレーザ駆動電流値にフィードバックするという
手法が既に考案されている。これは、記録媒体からの情
報の再生時においてレーザの出力を安定化するために用
いられており、APC(Automatic power control)回路
と呼ばれているものである。
【0004】一方、情報の記録・消去時の光出力は、上
記した再生時の光出力に比べて大きな出力を必要とす
る。しかしながら、従来、この時のレーザの発光強度の
制御は行われていなかった。この理由としては、レーザ
の駆動電流対発光強度特性から説明することができる。
すなわち、半導体レーザは、その発光閾値電流が温度に
より変化するが、この閾値電流以上の駆動電流に対して
は、駆動電流対発光強度の傾きが、ほとんど変わらない
からである。また、さらに、記録・消去光の発光指令
は、再生光に上乗せする形でレーザに加えられるので、
電流対発光強度の傾きが一定ならば、記録・再生時の光
出力は一定になるからである。
【0005】ところが、最近開発が進められている短波
長の赤色レーザ(波長≦660nm)では、上記従来の半導体
レーザとは異なり、この電流対発光強度の傾きが、必ず
しも一定であるとは言えないことがわかっている。ま
た、かかる短波長の赤色レーザの特性の中には、上述の
閾値電流値が変わるだけのものだけではなく、その傾き
が変わるもの、さらには、特性曲線が途中で折れ曲がる
特性を持つものがあることがわかってきている。
【0006】このような特性を持つ赤色レーザを用い
て、光ディスク装置を実現するためには、再生時だけで
なく、さらには、記録・消去時においても、このレーザ
光の発光強度の制御が必要になる。特に、記録・消去時
のレーザ光は、ナノ秒オーダーのパルス光として発光さ
れるので、この制御を行う回路としては、そのパルス光
に追従するほど速い帯域を持つ必要がある。
【0007】ところで、かかる制御を行う為の高速のA
PC回路は、すでに提案されており、例えば、東芝から
TA8546AFNという型式のLSIが、光ディスク
用高速APC回路として既に開発されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来よ
りも短波長の赤色レーザ光を利用する光ディスク装置に
おいては、情報の検出時だけでなく、その記録・消去時
にもレーザ光の強度を制御するためのAPC回路が開発
されているが、しかしながら、ここで問題となること
は、この記録・消去時のレーザ光の強度を制御するAP
C回路は、高速である必要があることである。これを実
現するためには、高速で動作する電子部品からなる装
置、すなわち、高速のレーザ光検出装置を使う必要があ
ることである。その為、このような高速のレーザ光検出
装置を用いた半導体レーザ駆動装置を作るには、多大の
コストがかかるということである。
【0009】そこで、本発明では、上記の従来技術にお
ける問題点に鑑みて、すなわち、比較的低い周波数で動
作する電子部品を使ってパルス発光するレーザの発光強
度の制御を行うことが可能であり、もって、低価格で構
成することの可能な半導体レーザ駆動装置及びそれを用
いた光ディスク装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明では、上記の課題
を解決するため、光ディスク装置に組み込まれる半導体
レーザ駆動装置であって、半導体レーザに電流を供給す
る電流源を備えたレーザ駆動装置と、前記半導体レーザ
の発光強度を検出する光検出装置と、上記光検出装置か
らの信号を入力とする低域通過フィルターと、上記低域
通過フィルターの出力をもとに、情報を記録あるいは消
去するのに必要な強度で半導体レーザを発光させるよ
う、前記レーザ駆動装置から前記半導体レーザに供給す
る電流を制御する制御回路とを具備した半導体レーザ駆
動装置が提供される。
【0011】また、本発明によれば、前記に記載した半
導体レーザ駆動装置において、上記低域通過フィルター
の遮断数波数が、記録媒体のセクタ−の繰り返し周波数
以上であり、且つ、データ列中に現れる信号の最大周波
数以下である。
【0012】さらに、本発明によれば、前記に記載の半
導体レーザ駆動装置において、前記記録媒体に情報を記
録あるいは消去するのに必要な強度で前記半導体レーザ
を発光させるよう、前記レーザ駆動装置の電流源の出力
を制御する前記制御回路が、上記低域通過フィルターの
出力から算出した発光強度の補正量を、適当な割合で、
記録光強度の補正量と消去光強度の補正量に配分する。
【0013】また、本発明によれば、前記に記載の半導
体レーザ駆動装置において、前記記録媒体に情報を記録
あるいは消去するのに必要な強度で前記半導体レーザを
発光させるよう、上記光検出装置の出力をもとに、上記
電流源の出力を制御する制御回路が、使用するレーザの
駆動電流対発光出力特性曲線を適当な曲線と仮定し、そ
の曲線に従って記録光強度と消去光強度の補正量を算出
する。
【0014】加えて、本発明では、上記の課題を解決す
るため、少なくとも光ディスク媒体の回転手段と、前記
光ディスク媒体にレーザ光を照射する光ヘッドと、該光
ヘッドに搭載された半導体レーザの駆動手段とを備える
光ディスク装置であって、前記半導体レーザ駆動手段と
して前記に記載の半導体レーザ駆動回路を搭載した光デ
ィスク装置が提供される。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、添付の図面を用いながら詳細に説明する。
【0016】まず、図1は本発明の一実施の形態である
半導体レーザ駆動装置のブロック図であり、ここでは、
本装置を光ディスク装置のレーザ駆動回路として利用し
た場合について説明する。
【0017】まず初めに、記録媒体から情報を再生する
時のレーザ駆動回路の動作を説明する。半導体レーザ1
は、レーザ駆動回路4からの駆動電流により発光する。
この半導体レーザ1からの光は図示しない集光手段によ
り情報記録媒体である光ディスク上に照射され、その一
部は光検出器2により検出される。この光検出器2の出
力は、比較器3に入り、この比較器3は、上記光検出器
2からの信号が再生目標電圧50と等しくなるよう、レ
ーザ駆動回路4に所定の信号をフィードバックする。こ
のフィードループにより、情報の再生時のレーザの発光
強度は一定に制御される。なお、かかるフィードバック
ループを構成する半導体レーザの駆動回路部分は既知の
ものである。
【0018】次に、上記図1において、情報の再生動作
から、記録・消去動作へ移行する過程について説明す
る。この情報の再生から、記録・消去動作への移行、及
び、その逆の、情報の記録・消去動作から情報の再生へ
の移行は、マイクロコンピュータ(以下、単に「マイコ
ン」と言う)6により行われる。
【0019】情報の再生動作から、記録・消去動作へ移
行する時、マイコン6は、その出力である電気信号によ
りスイッチ51を開く。このスイッチ51を開くと、上
記比較器3の入力は、コンデンサ52により一定に保持
(ホールド)される。このように、比較器3の入力が一
定になることから、この比較器3の出力、レーザ駆動回
路4の入力、及び、レーザ駆動回路4から半導体レーザ
1に送られる再生光の駆動電流も一定になる。この状態
で、上記マイコン6は、記録、消去光の発光指令をレー
ザ駆動回路4に送り、記録、消去光を発光させる。
【0020】一方、半導体レーザ1の記録光、消去光の
強度の制御は、同様に上記マイコン6から、レーザ駆動
回路4にアナログ信号として送られる。この発光強度制
御信号は、上記図1に示す低域通過フィルター(ローパ
スフィルター)5、及び、ADC(アナログ・ディジタ
ル・コンバータ)7を経由してマイコン6へ送られる光
検出器2の出力信号を基に制御される。
【0021】ここで、この発光強度制御信号を発生する
上記の低域通過フィルター5、ADC7、及びマイコン
6による、レーザの記録・消去時の発光強度制御の機構
について、以下に説明する。
【0022】まず、上記半導体レーザ1からの光を検出
する上記光検出器2からの検出信号は、上記比較器3と
共に、低域通過フィルター5へも入力される。この低域
通過フィルター5は、その遮断周波数が、上記の記録・
消去のパルスレーザ光の周波数よりも遅く設定されてお
り、そのため、上記記録・消去時に、光検出器2から低
域通過フィルター5へ入力されるパルス波形を平均化す
る効果を奏する。この平均化された信号の値は、記録・
消去の時間配分を考慮して、レーザ発光強度を平均した
値になる。
【0023】具体的に記述すると、例えば、半導体レー
ザ1が、図2に示す波形の連続波形を発光した時には、
上記光検出器2の出力は、その記録時にはpw(V)、
消去時にはpe(V)になる。また、その発光時間は、
時間周期8Tの間に、上記記録光(pw(V))と消去
光(pe(V))とが、それぞれ、2T(=1T+1
T)及び4.5T(=1T+3.5T)の期間だけ発光
し、残りの1.5T(=1T+0.5T)の期間が、両
者に比べほとんど無発光の状態となる。
【0024】すると、この時、上記の低域通過フィルタ
ー5は、入力電圧を時間的に平均化し、図に破線で示す
ように、(2pw+4.5pe)/8(V)の一定電圧
を出力する。一方、情報の再生時には、レーザの発光強
度は一定(=pe)であるから、この低域通過フィルタ
ー5は、情報の検出時には、上記(2pw+4.5p
e)/8(V)よりも低いpr(V)を出力することと
なる。そして、ADC7は、この低域通過フィルター5
からの信号をディジタル信号に変換し、この変換したデ
ィジタル信号をマイコン6へ送る。
【0025】マイコン6は、上記記録・消去時に検出し
た(2pw+4.5pe)/8(V)から、この時の記
録光及び消去光の変化分を見積もり、発光強度制御信号
に補正をかけ、レーザ駆動回路4に与える。ここで、マ
イコン6は、補正量を見積もる前に、上記信号(2pw
+4.5pe)/8(V)のオフセット分を除くため、
まず、情報再生時の低域通過フィルター5からの信号p
r(V)との差分信号、すなわち、(2pw+4.5p
e)/8−pr(V)を算出する。そして、マイコン6
は、その内容は後に述べるが、この算出した差分信号の
変化分を基にして、上記記録光と消去光の補正量の見積
もりを行う。なお、以上の記録・消去時の発光量の制御
は、必ずしも上述のマイコン6及びADC7を用いるこ
となく、これを電子回路によりアナログ的に制御しても
よいことは当業者にとって当然であろう。
【0026】ここで、さらに、本発明の特徴をなす上記
低域通過フィルター5の遮断周波数の設定について説明
を加える。すなわち、この低域通過フィルター5の遮断
周波数は、情報検出時の一定入力信号がフィルター通過
後、記録・消去時のパルス光の検出信号により変動しな
い程度に高く、且つ、記録・消去時のパルス光の検出信
号を平均化して一定電圧を出力できる程度に低くなけれ
ばならない。
【0027】かかる低域通過フィルター5の遮断周波数
の領域は、具体的には、情報を記録・再生する光ディス
ク等の、いわゆる記録媒体のセクタ−の繰り返し周波数
以上で、且つ、その記録されたデータ列中に現れる信号
の最大周波数以下の範囲に含まれる。
【0028】ここで、実際に試作した2次の低域通過フ
ィルター5から、遮断周波数に対する再生時のフィルタ
ー出力、及び、記録・消去時のフィルター出力の変動量
を、レーザ光強度に換算して測定した。その結果、この
フィルター5では、再生時のフィルター出力の変動を5
%以内に、且つ、記録・消去時のフィルター出力の変動
を3%以内に抑える為には、実験的に、その遮断周波数
を約20kHz以上で100kHz以下に設定すればよ
いことがわかった。
【0029】さらに、上記に試作した2次の低域通過フ
ィルター5の遮断周波数を50kHzに設定し、情報再
生時、及び、図2の波形の繰り返し波形による発光時
の、上記フィルター5への入力信号及び出力信号を実際
に測定した。その結果、図示はしないが、情報の再生時
には、当然のことながら、上記フィルター5への入力信
号及びそれからの出力信号は、両者とも一定値になる。
【0030】また、上記図2の波形の繰り返し波形発光
時における上記に試作した2次の低域通過フィルター5
の入力信号及び出力信号を実際に測定した実測結果を図
4及び図5に示す。これら図4と図5をを比較すると明
らかなように、低域通過フィルター5の平均化により、
発光強度に応じて変動する入力信号(図4)が一定値と
して出力される(図5)ことがわかる。なお、ここで
は、情報の記録・消去の波形を図2の繰り返し波形とし
て説明した。また、この波形は、情報の記録・消去を行
うのに先立ち、再生タイミングをとる信号を記録媒体に
記録するための波形の一例である。そして、上記マイコ
ン6が記録・消去パルスの光強度を検出するタイミング
は、情報の記録・消去時であってもよいが、これを特に
再生タイミング検出用信号の記録時、すなわち、上記図
2の波形の繰り返し波形発光時に光強度を検出するよう
にすることにより、ここでは記録・消去光の発光時間比
率が等しい為、より補正精度がよくなる。
【0031】次に、マイコン6により、上記低域通過フ
ィルター5の出力から記録光、消去光の補正量を見積も
る方法について、以下に幾つか実例を基にして説明す
る。ところで、記述のように、最近開発が進められてい
る短波長の赤色レーザ(波長≦660nm)では、従来の半導
体レーザとは異なり、その電流対発光強度の傾きが必ず
しも一定であるとは言えず、閾値電流値が変わるだけの
ものだけではなく、その傾きが変わるもの、さらには、
特性曲線が途中で折れ曲がる特性を持つものがあること
がわかってきている。
【0032】すなわち、本発明の実施の形態では、実際
のレーザの駆動電流対発光強度特性は、温度によって変
化し、その変化の様子にはばらつきがあり、それらは大
きく分けると添付の図7、8、9に示す3通りに分類さ
れるものとしている。具体的には、図7の例は、駆動電
流対発光強度の傾きが変化するケース、図8は曲線が途
中で折れ曲がるケース、そして、図9は、傾きが変化
し、且つ、途中で折れ曲がるケースである。
【0033】そして、これらレーザの駆動電流対発光強
度特性が図6に示す曲線になると仮定し、この特性曲線
をもとに補正を行う方法を案出したものである。なお、
この特性曲線は、レーザの駆動電流対発光出力の傾き
が、図6中の適当な点Aで折れ曲がると仮定した仮想曲
線である。
【0034】なお、ここで、使用するレーザの駆動電流
対発光強度特性の温度変化が既知であれば、その特性を
もとに制御を行うことができる。しかしながら、任意の
レーザを使用した場合、そのレーザの駆動電流対発光強
度特性の温度変化がどのようになるかは不明である。そ
こで、本発明では、上記の図6に示す仮想曲線を用い、
この曲線の傾きが変わる点Aを適当に設定し、この曲線
をもとに補正を行うものである。
【0035】上記の仮想曲線を用いた補正手順を、以下
に説明する。図1の低域通過フィルター5へ入る信号を
図2の波形の連続波形とすると、情報の記録・消去時と
再生時の低域通過フィルター5の出力の差分は、{(2
pw+4.5pe)/8}−prとなる。この値をI1
とする。
【0036】ここで、半導体レーザの温度が変化して駆
動電流対発光強度特性が変化し、情報の記録・消去時と
再生時における低域通過フィルター5の出力の差分がI
2に変化したとする。そこで、レーザの駆動電流対発光
強度特性が上記の図6の曲線に従うものとすると、この
I2は、以下のように表される。 I2={(2pw’+4.5pe’)/8}−pr
【0037】そこで、図6中、OA:OB=a:1、
(iw−ith)/(ie−ith)=m、そして、変
化前の直線の傾きをαとおくと、幾何学的な計算によ
り、記録・消去時の補正量ΔiwとΔieは、それぞ
れ、以下のように計算される。 Δiw=8(ie−ith)(m−a)(I1−I2)
/{2(m−a)+4.5(1−a)}{(ie−it
h)α−(I1−I2)} Δie=8(ie−ith)(1−a)(I1−I2)
/{2(m−a)+4.5(1−a)}{(ie−it
h)α−(I1−I2)}
【0038】すなわち、この分だけ駆動電流を増やすよ
う、マイコン6からレーザ駆動回路4に信号が送られ
る。
【0039】次に、上記の制御法による補正誤差の最大
値を見積もる。補正後、記録・消去時の発光強度は、そ
れぞれ、pw”、pe”になったとする。実際のレーザ
の発光強度の変化は、上記の図7、8、9の何れかに従
うものであることから、上記図7、8、9中の強度変化
ΔP、傾き変化Δηが最大で、それぞれ、±10%、±
20%変動するとして、α=1、m=2.4とし、上記
の補正による補正誤差、すなわち、(pw”−pw)/
pwと(pe”−pe)/peとの絶対値を計算した。
【0040】以上のように算出された誤差の最大値をa
(=OA/OB)の値に対して図示すると、図10に示
すグラフのようになる。この図10から、a=50%の
時、補正誤差を最小にでき、常に、この誤差を5%以内
にできることがわかった。以上のように、上記図6に示
す点Aで折れ曲がると仮定した仮想曲線を設定すること
により、低い値の誤差精度で誤差補正を行うことが可能
になる。
【0041】さらに、図11は、本発明の別の実施の形
態になる補正手段の一例である。すなわち、この例で
は、上記の低域通過用のローパスフィルター5で平均化
したフロントモニタである光検出器2の出力Iは、 I=(2pw+4.5pe)/8 と表されるため、このΔIの変化を適当な比率βでi
w、ieに配分し、次式で補正を行う。 Δiw/iw=‐β(ΔI/I)8/2 Δie/ie=‐(1−β)(ΔI/I)8/4.5
【0042】そして、上記図11は、上記のβと補正誤
差の関係を表すグラフであり、この図からも分かるよう
に、強度変化ΔP、傾き変化Δηが最大でそれぞれ、±
10%、±20%変動しても、このβの値を約0.6と
することにより、上記の全ての場合においてその補正誤
差を4%以下にすることが可能である。
【0043】このように、上記の低域通過フィルター5
は、入力されるパルス波形を平均化する効果を奏するよ
うに、その遮断周波数が、上記の記録・消去のパルスレ
ーザ光の周波数よりも遅く設定されている。そのため、
比較的低い周波数で動作する電子部品を使い、高速で動
作する電子部品からなる装置を使う必要がないことか
ら、比較的安価にレーザ光強度を高精度に検出して制御
することの可能な半導体レーザ駆動装置を提供すること
が可能になる。
【0044】最後に、上記にその詳細な構造と動作につ
いて説明した半導体レーザ駆動装置を実装した光ディス
ク装置、すなわち、情報記録再生装置の一例を図12を
用いて説明する。かかる装置では、情報記憶媒体である
光ディスク媒体8はモータ162により回転される。光
ディスク媒体8への情報の記録あるいは消去は、以下の
ように行われる。
【0045】まず、半導体レーザ駆動回路171は、中
央制御手段151(上記のマイコン6と兼用することも
可能である)によって指令された光強度になるように、
半導体レーザ131を制御してレーザ光122を発生さ
せる。このレーザ光122は、例えば光学レンズなどの
集光手段132によって集光され、これにより、光ディ
スク媒体8上に光スポット9を形成する。この光スポッ
ト9により光ディスク媒体8は局所的に加熱され、この
加熱された部分に情報の記録、消去が行われる。一方、
情報の再生は、上記光スポット9からの反射光123
を、光検出手段133で検出して行われる。この光検出
手段は、通常、複数に分割された光検出器から構成され
ており、再生手段191は、この光検出器からの再生信
号130を用いて、光ディスク媒体8上に記録された情
報を再生することとなる。
【0046】そして、かかる光ディスク装置では、上記
した本発明の半導体レーザ駆動装置を実装することによ
り、駆動電流対発光強度特性の温度依存が異なるレーザ
を用いた場合でも、常に、一定の光強度での記録・消去
光を発光させることができる為、安定して高密度の情報
の記録再生が可能になる。また、光ディスク装置全体と
しても、比較的低コストで構成することが可能になる。
【0047】
【発明の効果】上記の詳細な説明からも明らかなよう
に、本発明になる半導体レーザ駆動装置及びそれを利用
した光ディスク装置によれば、短波長の赤色レーザを使
用した場合にも、比較的低い周波数で動作する電子部品
を使ってパルス発光するレーザの発光強度の制御を行う
ことが可能であることから、情報の記録・再生時のレー
ザの発光強度の制御を、比較的安価な電子部品を用いて
行い、もって、低価格で半導体レーザ駆動装置を構成
し、かつ、かかる半導体レーザ駆動装置を光ディスク装
置に用いることにより、駆動電流対発光強度特性の温度
依存が異なるレーザを用いた場合でも、常に、一定の光
強度での記録・消去光を発光させることができ、安定し
た高密度の情報の記録再生が可能な光ディスク装置を提
供することを可能にする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態になる半導体レーザ駆動装
置の構成を示すブロック図である。
【図2】上記半導体レーザ駆動装置における情報記録時
のレーザの発光強度の時間変化の一例を示す図である。
【図3】低域通過フィルターの遮断周波数対再生時のフ
ィルター出力レベル及び記録・消去時のフィルター出力
レベルの変動量を示す特性図である。
【図4】上記低域通過フィルターの特性を説明するた
め、入力信号の実際の波形の一例を示す図である。
【図5】上記低域通過フィルターの特性を説明するた
め、出力信号の実際の波形の一例を示す図である。
【図6】本発明において、半導体レーザの発光強度の補
正に用いる、仮想的なレーザの駆動電流対発光強度を示
す説明図である。
【図7】本発明における半導体レーザレーザの駆動電流
対発光強度特性の温度変化の一例を示す図である。
【図8】本発明における半導体レーザレーザの駆動電流
対発光強度特性の温度変化の他の一例を示す図である。
【図9】本発明における半導体レーザレーザの駆動電流
対発光強度特性の温度変化の更に他の一例を示す図であ
る。
【図10】上記半導体レーザの発光強度の補正誤差にお
ける最大値を示すための特性図である。
【図11】本発明の他の実施の形態になる半導体レーザ
駆動装置を説明するため、半導体レーザの発光強度の補
正誤差の最大値を示す特性図である。
【図12】上記本発明の半導体レーザ駆動装置を用いた
光ディスク装置の構成図である。
【符号の説明】
1 半導体レーザ 2 光検出器 3 比較器 4 レーザ駆動回路 5 低域通過フィルター(ローパスフィルター) 6 マイコン 7 ADC 50 再生目標電圧 51 スイッチ 52 コンデンサ 8 光ディスク媒体 9 光スポット 122 レーザ光 131 半導体レーザ 151 中央制御手段 162 モータ 171 半導体レーザ駆動回路

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ディスク装置に組み込まれる半導体レ
    ーザ駆動装置であって、半導体レーザに電流を供給する
    電流源を備えたレーザ駆動装置と、前記半導体レーザの
    発光強度を検出する光検出装置と、上記光検出装置から
    の信号を入力とする低域通過フィルターと、上記低域通
    過フィルターの出力をもとに、情報を記録あるいは消去
    するのに必要な強度で半導体レーザを発光させるよう、
    前記レーザ駆動装置から前記半導体レーザに供給する電
    流を制御する制御回路とを具備したことを特徴とする半
    導体レーザ駆動装置。
  2. 【請求項2】 前記請求項1に記載した半導体レーザ駆
    動装置において、上記低域通過フィルターの遮断数波数
    が、記録媒体のセクタ−の繰り返し周波数以上であり、
    且つ、データ列中に現れる信号の最大周波数以下である
    ことを特徴とした半導体レーザ駆動装置。
  3. 【請求項3】 前記請求項2に記載の半導体レーザ駆動
    装置において、前記記録媒体に情報を記録あるいは消去
    するのに必要な強度で前記半導体レーザを発光させるよ
    う、前記レーザ駆動装置の電流源の出力を制御する前記
    制御回路が、上記低域通過フィルターの出力から算出し
    た発光強度の補正量を、適当な割合で、記録光強度の補
    正量と消去光強度の補正量に配分することを特徴とした
    半導体レーザ駆動回路。
  4. 【請求項4】 前記請求項2に記載の半導体レーザ駆動
    装置において、前記記録媒体に情報を記録あるいは消去
    するのに必要な強度で前記半導体レーザを発光させるよ
    う、上記光検出装置の出力をもとに、上記電流源の出力
    を制御する制御回路が、使用するレーザの駆動電流対発
    光出力特性曲線を適当な曲線と仮定し、その曲線に従っ
    て記録光強度と消去光強度の補正量を算出することを特
    徴とした半導体レーザ駆動装置。
  5. 【請求項5】 少なくとも光ディスク媒体の回転手段
    と、前記光ディスク媒体にレーザ光を照射する光ヘッド
    と、該光ヘッドに搭載された半導体レーザの駆動手段と
    を備える光ディスク装置であって、前記半導体レーザ駆
    動手段として請求項1から4のいずれかに記載の半導体
    レーザ駆動回路を搭載していることを特徴とする光ディ
    スク装置。
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