JPH11142992A - 投写型表示装置 - Google Patents

投写型表示装置

Info

Publication number
JPH11142992A
JPH11142992A JP9304782A JP30478297A JPH11142992A JP H11142992 A JPH11142992 A JP H11142992A JP 9304782 A JP9304782 A JP 9304782A JP 30478297 A JP30478297 A JP 30478297A JP H11142992 A JPH11142992 A JP H11142992A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
color
dichroic mirror
projection
display device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9304782A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinya Mito
真也 三戸
Takaaki Tanaka
孝明 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP9304782A priority Critical patent/JPH11142992A/ja
Publication of JPH11142992A publication Critical patent/JPH11142992A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Liquid Crystal (AREA)
  • Projection Apparatus (AREA)
  • Video Image Reproduction Devices For Color Tv Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ライトバルブ上の光学像をスクリーン上に投
写する投写型表示装置に関するもので、3つのライトバ
ルブを用い1つの投写レンズで構成するときに、色合成
光学系に起因して発生するコンバージェンスずれ、非点
隔差、解像度劣化を除去し、しかも色均一性、色再現
性、色利用効率の良好な投写画像を表示できるものを安
価で提供することを目的とする。 【解決手段】 色合成光学系は、枠体131と入射窓1
32,133,134とおよび出射窓135により内側
が密閉された空間となる容器をなし、内側に第1のダイ
クロイックミラー136と第2のダイクロイックミラー
137を配置し、空間には液体138が充填された3色
合成プリズム117を用いて構成する。第1のダイクロ
イックミラー136に入射する光の角度θ1を20゜以
上40゜以下、第2のダイクロイックミラー137に入
射する光の角度θ2を25゜以上35゜以下とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主としてライトバ
ルブ上に形成された光学像をスクリーン上に拡大投写す
る投写型表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】大画面映像を得るために、ライトバルブ
に映像信号に応じた光学像を形成し、その光学像に光を
照射し投写レンズによりスクリーン上に拡大投写する方
法が従来よりよく知られている。最近では、ライトバル
ブとして液晶パネルを用いる投写型表示装置が注目され
ている。
【0003】フルカラーで、高輝度、高解像度の投写画
像を得るために、ライトバルブを赤用、緑用、青用とし
て3つ用い、1つの投写レンズで投写する方式が多く用
いられている。この場合、光源から出力される白色光を
赤,緑,青の3色に分解する色分解光学系と、3色を再
び1つに合成する色合成光学系が必要となる。
【0004】色分解光学系、色合成光学系ともに、プレ
ート状のダイクロイックミラーを用いて構成した投写型
表示装置の構成例を図13に示す。光源1から出力する
白色光は、全反射ミラー2で反射された後、ダイクロイ
ックミラー3,4、全反射ミラー5で構成される色分解
光学系によって赤,緑,青の3原色光に分解される。各
原色光は、それぞれ対応するフィールドレンズ6,7,
8、ライトバルブ9,10,11を透過後、ダイクロイ
ックミラー12,13、全反射ミラー14で構成される
色合成光学系で1つに合成され、投写レンズ15によっ
てスクリーン(図示せず)上に拡大投写される。
【0005】また、色合成光学系をダイクロイックプリ
ズムを用いて構成した投写型表示装置の構成例を図14
〜図16に示す。図14に示す構成は、色合成プリズム
36の2つのダイクロイックミラー面がX字状をなした
タイプである。光源21からの出力光は全反射ミラー2
2を経て、ダイクロイックミラー23,24、全反射ミ
ラー25,26,27で構成される色分解光学系で3つ
の原色光に分解される。全反射ミラー26,27を経て
進行する色成分は、他の2つの色成分と照明光路長(光
源21からライトバルブ33,34,35までの距離)
が異なるため、スクリーン上の照度分布が3色とも等光
路長である場合と等価的に略等しくなるように、リレー
レンズ28,29を補助的に配置している。3つの原色
光は対応するフィールドレンズ30,31,32、ライ
トバルブ33,34,35を透過し、色合成プリズム3
6で1つに合成された後、投写レンズ37によってスク
リーン(図示せず)上に拡大投写される。
【0006】図15に示す構成は、色合成プリズム52
の2つのダイクロイックミラー面、及び全反射面が、図
13に示した構成のダイクロイックミラー12,13、
全反射ミラー14と同じように配置され、光が通過する
空間を全てプリズムとし、プリズム全体としてL字状な
したタイプである。光源41からの出力光は全反射ミラ
ー42を経て、ダイクロイックミラー43,44、全反
射ミラー45で構成される色分解光学系で3つの原色光
に分解される。3つの原色光は対応するフィールドレン
ズ46,47,48、ライトバルブ49,50,51を
透過し、色合成プリズム52で1つに合成された後、投
写レンズ53によってスクリーン(図示せず)上に拡大
投写される。
【0007】図16に示す構成は、色合成光学系の2つ
のダイクロイックミラー面、及び全反射面が、図15の
構成と同じように配置されているが、2つのキューブ状
のダイクロイックプリズム74,75と、1つの三角柱
状の全反射プリズム73で色合成光学系を構成したタイ
プである。光源61からの出力光は全反射ミラー62を
経て、ダイクロイックミラー63,64、全反射ミラー
65で構成される色分解光学系で3つの原色光に分解さ
れる。3つの原色光は対応するフィールドレンズ66,
67,68、ライトバルブ69,70,71を透過し、
ダイクロイックプリズム73,74、全反射プリズム7
2で構成される色合成光学系によって1つに合成された
後、投写レンズ53によってスクリーン(図示せず)上
に拡大投写される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】3つのライトバルブと
投写レンズとの間に配置されることになる色合成光学系
は、ライトバルブ上の光学像をスクリーン上に結像させ
る投写光学系の一部であり、色合成光学系を構成するダ
イクロイックミラー、全反射ミラーのそれぞれの反射面
の傾き角精度、位置精度、平面度、及びダイクロイック
ミラーを透過する場合に発生する非点隔差は、直接スク
リーン上の投写画像の画質を左右する。
【0009】図13に示した構成は、色合成光学系を構
成するダイクロイックミラー13,14、全反射ミラー
12がいずれもプレート状であるため、色合成光学系が
軽量、かつ低コストであり、しかもダイクロイックミラ
ー13,14の光学特性が色再現、色利用効率という観
点で比較的良好であるという長所を有する。
【0010】しかし、セット全体に衝撃が加えられた場
合、ダイクロイックミラー13,14、全反射ミラー1
2の各反射面が初期状態から機構的にずれ、これによっ
て赤,緑,青の光軸が互いにずれてスクリーン上のコン
バージェンスずれが発生しやすいという課題がある。
【0011】また、ダイクロイックミラー13,14、
全反射ミラー12はいずれもプレート状であるため、平
面度の精度を良好に保つことが困難である。一般的に、
色合成光学系の反射面に要求される平面度は、理想的な
平面との有効範囲内での最大のずれ量が、入射する光の
波長をλとすると、2λ以下、望ましくはλ以下が必要
となる。平面度が良好でない場合、コンバージェンスず
れや結像性能の劣化による解像度低下を招く。特に、ダ
イクロイックミラー13,14の場合、基板上に形成さ
れている多層膜の内部応力により、平面度は経時変化が
発生するという問題もあり、上記平面度を実現しようと
すると板厚を厚くする必要がある。但し、板厚を厚くす
ることは非点隔差を増大させ、これも解像度を著しく劣
化させる要因となる。
【0012】さらに、図13の構成は、ライトバルブ
9,10,11から投写レンズ15までの空間が長く、
投写レンズ15は長いバックフーカスを有する必要があ
る。この場合、投写レンズ15の特にライトバルブ9,
10,11側の外径が大きく、また、投写レンズ15の
全長も長くなり、投写レンズのコストアップにつなが
る。
【0013】そこで、図14〜図16に示した構成のよ
うに、色合成光学系をプリズムを用いた構成にすれば、
反射面の角度精度、位置精度はプリズムの加工精度のみ
に依存し、セット組立後の衝撃等によるコンバージェン
スずれはほとんど発生しない。また、プリズムは十分な
厚さを有しているため、各反射面の要求される平面度も
比較的容易に実現でき、平面度の経時変化もほとんどな
い。非点隔差も屈折率の等しいプリズムでダイクロイッ
クミラー面を狭持すれば発生しない。従って、コンバー
ジェンスずれのない、高解像度の投写画像を容易に実現
できる。
【0014】さらに、ライトバルブから投写レンズまで
の空間は、空気より屈折率の高い光学ガラスなどの材料
で占められているため、空気換算光路長が図13の構成
に比べて短くすることができ、投写レンズをコンパクト
に構成できる。
【0015】このように、色合成光学系をプリズムによ
る構成とすることで、図13の構成で発生する上記課題
を解決できる。しかし、図14〜図16に示した構成
は、いずれも色合成光学系のダイクロイックミラー面に
入射する光の基準入射角が45゜であり、これがダイク
ロイックプリズムである場合、プレート状のダイクロイ
ックミラーに比べて色再現性、色利用効率の点で不利と
なる。
【0016】一例として、図14に示した構成の色合成
プリズム36のダイクロイックミラーの分光透過率を図
17(a)(b)、図18(a)(b)に示す。グラフ
の縦軸は透過率、横軸は波長を表している。図17
(a)、図18(a)は、X字状に配置されている2つ
のダイクロイックミラー面の一方の分光透過率(赤反射
青緑透過)を表し、図17(b)、図18(b)は、も
う一方の分光透過率(青反射緑赤反射)を表している。
また、図17(a)(b)は、基準入射角45゜におけ
るS偏光、P偏光、及び自然光の分光透過率、図18
(a)(b)は自然光の基準入射角45゜の場合と、基
準入射角から空気換算中で±5゜ずれた場合の分光透過
率を表している。
【0017】まず、図17(a)(b)からわかるよう
に、いずれの分光特性もS偏光とP偏光の50%透過率
波長(以下、半値波長)の分離幅が非常に大きい。色分
離、または色合成をする場合、反射波長帯域と透過波長
帯域の間の分光曲線ができるだけシャープであること
が、色再現と色利用効率を両立するために有利となる。
従って、図17(a)(b)に示す分光特性の場合、直
線偏光のみを利用する方式では、S偏光の分光特性を用
いればよいが、特に自然光を用いた投写型表示装置の場
合、1つの指標として透過率が90%と10%となる波
長の幅をみると、いずれも60nm以上もあり、このま
までは色再現性の良好な、しかも色利用効率の高い性能
を実現することは困難となる。
【0018】次に、図18(a)(b)からわかるよう
に、いずれも入射角依存性が大きく、これは投写画像の
色むらの原因となる。ダイクロイックプリズムの場合、
プレート状のダイクロイックミラーと同等の入射角依存
性とするためには少なくと基準入射角を35゜以下、望
ましくは30゜以下にする必要があり、図14〜図16
に示した構成はいずれも45゜であるため、投写画像の
色利用効率を維持しながら投写画像の色むらを除去する
ことは困難となる。
【0019】以上のような、図13に示した構成の課題
と、図14〜図16に示した構成の課題を解決する手段
として、図19に示す構成が例えば特開昭63−311
892号公報に開示されている。
【0020】光源81から出力する光は、レンズ82を
経てダイクロイックミラー83,84、ミラー85,8
6,87で構成される色分解光学系で3原色光に分解さ
れる。3原色光は、それぞれ対応する集光レンズ88,
89,90、液晶パネル91,92,93を透過した
後、色合成プリズム94で1つに合成され、投写レンズ
95によって拡大投写される。色合成プリズム94とし
て、特公昭38−23724号公報に開示されている空
気層96を有する3つプリズムの組み合わせで構成され
たタイプを用いている。このタイプのプリズムをにすれ
ば、V字状に配置された2つのダイクロイックミラー面
に入射する光の角度を45゜よりも小さくできるので、
図14〜図16に示した構成の分光特性の課題を解決で
き、またプリズムであるため、図13に示したような、
プレート状のダイクロイックミラーを用いることによる
投写画像の画質劣化も低減できる。
【0021】しかし、図19に示す構成の場合、空気層
96を十分薄く、しかも十分均一(空気層の両側のプリ
ズム界面の平行度を高精度に)に調整することがプリズ
ムの組立上、大幅なコストアップにつながる。空気層が
厚い場合、発生する非点隔差が投写画像の解像度を劣化
させ、また空気層が十分均一でない場合もプリズムの光
入射面と光出射面の平行度低下が投写画像の解像度劣化
の原因となる。
【0022】さらに、図14〜図16、図19に示した
色合成光学系は、いずれもガラスプリズムを3つ以上用
いているため、図13に示したプレート状のダイクロイ
ックミラーを用いた色合成光学系に比べてコスト高とな
る。
【0023】本発明は以上の課題を鑑みてなされたもの
であり、高輝度、高画質の液晶投写型表示装置を提供す
ることを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明の投写型表示装置
は、枠体と入出射窓からなる容器中にダイクロイックミ
ラーを配置し、液体を充填して色合成光学系を構成した
ことを特徴とする。
【0025】この構成によると、高輝度、高画質の液晶
投写型表示装置を低コストで実現できる。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明の投写型表示装置は、3原
色の色成分を含む光を放射する光発生手段と、前記光発
生手段の放射光を3つの原色光に分解する色分離手段
と、前記3つの原色光が入射し、前記原色光を変調して
光学像を形成する3つの画像形成手段と、前記3つの画
像形成手段からの出力光を1つに合成する色合成手段
と、前記色合成手段で合成された光を投写する投写手段
とを具備し、前記色合成手段は、枠体と、3つの入射窓
と、1つの出射窓からなる密閉容器中に、前記投写手段
側から順に第1のダイクロイックミラーと第2のダイク
ロイックミラーを有し、前記容器中の空間部には液体が
充填され、前記第1のダイクロイックミラーに入射する
光の角度θ1は20゜以上40゜以下であり、前記第2
のダイクロイックミラーに入射する光の角度θ2は25
゜以上35゜以下であることを特徴とする。
【0027】また、本発明の投写型表示装置は、3原色
の色成分を含む自然光を放射する光発生手段と、前記光
発生手段の放射光を3つの原色光に分解する色分離手段
と、前記3つの原色光が入射し、前記原色光を変調して
光学像を形成する3つの画像形成手段と、前記3つの画
像形成手段からの出力光を1つに合成する色合成手段
と、前記色合成手段で合成された光を投写する投写手段
とを具備し、前記色合成手段は、枠体と、3つの入射窓
と、1つの出射窓からなる密閉容器中に、前記投写手段
側から順に第1のダイクロイックミラーと第2のダイク
ロイックミラーを有し、前記容器中の空間部には液体が
充填され、前記第1のダイクロイックミラーに入射する
光の角度θ1は20゜以上40゜以下であり、前記第2
のダイクロイックミラーに入射する光の角度θ2は25
゜以上35゜以下であり、かつ投写レンズから出力され
る光は自然光であることを特徴とするものである。
【0028】本発明の他の投写型表示装置は、3原色の
色成分を含む自然光を放射する光発生手段と、前記光発
生手段の放射光を3つの原色光に分解する色分離手段
と、前記3つの原色光が入射し、前記原色光を変調して
光学像を形成する3つの画像形成手段と、前記3つの画
像形成手段からの出力光を1つに合成する色合成手段
と、前記色合成手段で合成された光を投写する投写手段
とを具備し、前記色合成手段は、枠体と、3つの入射窓
と、1つの出射窓からなる密閉容器中に、前記投写手段
側から順に第1のダイクロイックミラーと第2のダイク
ロイックミラーを有し、前記容器中の空間部には液体が
充填され、前記第1のダイクロイックミラーに入射する
光の角度θ1は20゜以上40゜以下であり、前記第2
のダイクロイックミラーに入射する光の角度θ2は25
゜以上35゜以下であり、前記3つの画像形成手段は、
前記色合成手段の光入射面にそれぞれ光学的に結合され
るように固着され、かつ投写レンズから出力される光は
自然光であることを特徴とする。
【0029】本発明の他の投写型表示装置は、3原色の
色成分を含む光を放射する光発生手段と、前記光発生手
段の放射光を3つの原色光に分解する色分離手段と、前
記3つの原色光が入射し、前記原色光を変調して光学像
を形成する3つの画像形成手段と、前記3つの画像形成
手段からの出力光を1つに合成する色合成手段と、前記
色合成手段で合成された光を投写する投写手段とを具備
し、前記色分解手段と前記色合成手段は、いずれも、枠
体と、4つの入射窓または出射窓からなる密閉容器中
に、前記投写手段側から順に第1のダイクロイックミラ
ーと第2のダイクロイックミラーを有し、前記容器中の
空間部には液体が充填され、前記第1のダイクロイック
ミラーに入射する光の角度θ1が20゜以上40゜以下
であり、前記第2のダイクロイックミラーに入射する光
の角度θ2が25゜以上35゜以下であり、前記3つの
原色光は、前記光発生手段から前記投写手段までの光路
長が互いに略等しくなるように構成されていることを特
徴とする。
【0030】本発明の他の投写型表示装置は、3原色の
色成分を含む光を放射する光発生手段と、前記光発生手
段からの放射光を3つの原色光に分解し、再び合成する
色分解合成手段と、入射する前記3つの原色光をそれぞ
れ変調して、光学像を形成する3つの反射型画像形成手
段と、前記色分解合成手段により1つに合成された出力
光を投写する投写手段とを具備し、前記色分解合成手段
は、枠体と、4つの入出射窓からなる密閉容器中に、前
記投写手段側から順に第1のダイクロイックミラーと第
2のダイクロイックミラーを有し、前記容器中の空間部
には液体が充填され、前記第1のダイクロイックミラー
は、入射する光の角度θ1が20゜以上40゜以下であ
り、前記第2のダイクロイックミラーは、入射する光の
角度θ2が25゜以上35゜以下であり、前記3つの原
色光は、前記光発生手段から前記投写手段までの光路長
が互いに略等しくなるように構成されていることを特徴
とする。
【0031】以下、本発明の各実施の形態を図1〜図1
2に基づいて説明する。 (実施の形態1)図1は、本発明の投写型表示装置の構
成一例を示したもので、101は光発生手段としての光
源、104,105はダイクロイックミラー、103,
106,107,108は全反射ミラー、114,11
5,116は画像形成手段としての液晶パネル、117
は色合成手段としての3色合成プリズム、118は投写
手段としての投写レンズであり、ダイクロイックミラー
103,105と、全反射ミラー106,107,10
8は、色分解手段としての色分解光学系を構成する。
【0032】光源101は、メタルハライドランプなど
の放電ランプと、ランプから放射された光の赤外光を透
過し、可視光を反射するコールドミラーが形成された凹
面鏡とで構成され、凹面鏡から略平行光が出力されるよ
うになっている。
【0033】光源101から出力された赤,緑,青の3
原色光を含む自然光は、紫外線を反射し、可視光を透過
する紫外線カットフィルタ、全反射ミラー103を経
て、ダイクロイックミラー104に44゜の角度で入射
する。ダイクロイックミラー104によって青色光は反
射され、緑色光、赤色光は透過してダイクロイックミラ
ー105に38゜の角度で入射する。ダイクロイックミ
ラー105によって赤色光は反射され緑色光は透過す
る。
【0034】このように白色光は、2つのダイクロイッ
クミラー104,105で3つの原色光に分解される。
分解された青,赤,緑の光はそれぞれ、青色光が全反射
ミラー106を経て、フィールドレンズ111に、赤色
光はフィールドレンズ112に、緑色光はリレーレンズ
109、全反射ミラー107、リレーレンズ110、全
反射ミラー108を経て、フィールドレンズ113に入
射する。さらに、3つの原色光は、それぞれ対応するフ
ィールドレンズ111,112,113、液晶パネル1
14,115,116を透過した後、3色合成プリズム
117に入射する。3色合成プリズム117は、3つの
原色光を1つに合成し、合成された光は投写レンズ11
8に入射する。液晶パネル114,115,116で変
調された光の中で、散乱する光はそのほとんどが光学系
の有効部外に入射して遮蔽され、直進する光は投写レン
ズ118を透過してスクリーン(図示せず)に到達す
る。
【0035】このようにして、液晶パネル114,11
5,116上に散乱特性の変化として形成された光学像
は、投写レンズ118によってスクリーン上に拡大投写
される。
【0036】光源101から液晶パネル114,11
5,116までの照明光路長距離は、青色光と赤色光と
を等しくなるように設定している。緑色光の照明光路長
は、青色光、赤色光の照明光路長と異なるため、スクリ
ーン上の照度分布が3色とも等光路長である場合と等価
的に略等しくなるように、緑色光の光路中にリレーレン
ズ107,108を補助的に配置している。
【0037】フィールドレンズ111,112,113
は、照明光を効率よく利用するため、投写レンズの入射
瞳に照明光が集光するように配置されている。液晶パネ
ル114,115,116は、液晶として、映像信号に
応じた光散乱特性の変化によって光学像を形成する高分
子分散液晶(以下、PD液晶と呼ぶ)を用いている。P
D液晶を用いた場合、自然光を利用できる。従って、旋
光性の変化によって光学像を形成するために一方の直線
偏光のみを利用し、しかも偏光子、検光子としての偏光
板が不可欠なツイストネマティック液晶(TN液晶)に
比べて、飛躍的に高輝度な投写画像を表示できる。従っ
て、図1に示した投写型表示装置は、投写レンズ118
から自然光が出射する。
【0038】ここでPD液晶パネルの動作について図2
(a)(b)を用いて簡単に説明する。ポリマー125
の中には水滴状の液晶(以後、水滴状液晶124と呼
ぶ)が分散されている。画素電極122にはTFT(図
示せず)等が接続され、TFTのオン、オフにより画素
電極122に電圧が印加されて、画素電極122の上の
液晶配向方向を可変させて光を変調する。図2(a)に
示すように電圧を印加していない状態では、それぞれの
水滴状液晶124は不規則な方向に配向している。この
状態ではポリマー125と水滴状液晶124とに屈折率
差が生じ、入射光は散乱する。
【0039】ここで図2(b)に示すように、対向電極
123と画素電極122の間に電圧を印加すると液晶分
子の方向がそろう。液晶分子が一定方向に配向したとき
の屈折率をあらかじめポリマー125の屈折率と合わせ
ておくと、入射光は散乱せずに直進する。
【0040】ここで、PD液晶パネルの製造方法につい
て説明しておく。ポリマー125として、光硬化樹脂、
特に紫外線により硬化する紫外線硬化樹脂(以後、UV
樹脂)が通常用いられる。アレイ基板121と対向基板
126とは一定の間隔をあけて保持される。保持手段と
しては微細なビーズが用いられることが多い。なお、P
D液晶パネルには基本的には配向膜の形成は必要ない。
アレイ基板121と対向基板126の間に未硬化のUV
樹脂成分と液晶成分とを混合させた溶液(以後、混合溶
液と呼ぶ)を注入する。
【0041】次に紫外線光を混合溶液に照射する。する
と混合溶液のUV樹脂は硬化し、樹脂成分と液晶成分と
が相分離する。液晶が少ない場合は図2に示すように水
滴液晶124となり、液晶が多い場合は水滴状液晶12
4は連続状につながる。
【0042】次に、図1に示した構成の中で、3色合成
プリズム117について、図3を用いて説明する。アル
ミダイカストからなる一体の枠体131(図中斜線部)
の開口部には、青,赤,緑の3原色光がそれぞれ入射す
る入射窓132、133、134と、合成された光が出
射する出射窓135とが形成されている。枠体131と
入射窓132,133,134と出射窓135により内
側が密閉された空間となる容器をなしている。枠体13
1の内側に溝が設けられ、第1のダイクロイックミラー
136と第2のダイクロイックミラー137が挿入さ
れ、接着により固定されている。また、容器内の空間に
は液体が充填され、全体としてプリズム状をなしてい
る。入射窓132,133,134と出射窓135は、
いずれも透明ガラス板であり、空気との界面には反射防
止膜が形成されている。また、第1のダイクロイックミ
ラー136,第2のダイクロイックミラー137は、透
明ガラス基板上に誘電体多層膜によるダイクロイック層
が形成されている。入射窓132,133,134,出
射窓135,第1のダイクロイックミラー136,第2
のダイクロイックミラー137で用いられている透明ガ
ラス基板と液体138との屈折率は略等しいものを用い
ている。
【0043】入射窓132に入射する青色光は、第2の
ダイクロイックミラー137に入射角θ2で入射後に反
射され、第1のダイクロイックミラー136を透過して
出射窓135より出射する。入射窓133に入射する赤
色光は、第2のダイクロイックミラー137、第1のダ
イクロイックミラー136を順次透過して出射面135
より出射する。入射窓134に入射する緑色光は、出射
窓135で一度全反射され、第1のダイクロイックミラ
ー136に入射角θ1で入射し、再び反射されて出射面
135より出射する。
【0044】第1,第2のダイクロイックミラー13
6,137の基板は厚さ2mmのものを用いている。こ
の場合、ダイクロイックミラーの基板厚としては1mm
以上3mm以下であることが望ましい。
【0045】板厚が1mm以下の場合、ダイクロイック
ミラーの平面を精度良く加工することが困難となり、3
mm以上の場合、平面度は出し易いが色合成プリズム全
体が大きくなり、セットのコンパクト化に不利となる。
【0046】本実施の形態によれば、ダイクロイックミ
ラー基板と媒質の液体の屈折率が等しくなるようにして
いるので、非点隔差は発生せず、基板を平面度が出し易
い厚さまで厚くすることができる。従って、プレート状
のダイクロイックミラーを用いているにもかかわらず、
高解像度な投写画像の表示が実現できる。
【0047】また、第1,第2のダイクロイックミラー
ともに、一体となっている枠体131の溝に挿入され接
着剤で固着されているため、組立後の衝撃等によるダイ
クロイックミラー面の機構的なずれもほとんど無視でき
る。
【0048】さらに、光が通る光路は、ほとんど空気よ
り屈折率の高い液体であるため、図13に示した構成の
ような長い空間(空気光路換算長)を必要とせず、投写
レンズをコンパクトに構成できる。
【0049】ここで、入射角θ1と入射角θ2は、図3に
示すプリズム構成とすることでいずれも45゜よりも小
さく設定でき、良好な分光特性が得られる。また、3色
合成プリズム117全体としてもコンパクトに構成でき
る。
【0050】設定する入射角の範囲としては、入射角θ
1が20゜以上40゜以下、入射角θ2が25゜以上35
゜以下が望ましい。入射角θ1が20゜以下の場合は、
出射窓135が光軸139と垂直な方向に極端に長くな
り、3色合成プリズム117、及び図1に示した投写型
表示装置をコンパクトに構成できない。また、入射角θ
1が40゜以上の場合は、基準入射角が45゜のダイク
ロイックプリズムの分光特性に近くなり、前述したS偏
光とP偏光に半値波長の分離幅と、入射角依存性に起因
する問題が発生する。
【0051】また、入射角θ2が25゜以下の場合は、
入射角θ1が40゜以上となる場合があり、入射角θ2
35゜以上の場合は、入射角θ1が20゜以上となる場
合がある。
【0052】さらに、好ましくは、入射角θ1が20゜
以上30゜以下、入射角θ2が25゜以上30゜以下で
あれば、分光特性、コンパクト性ともにより良好な結果
が得られる。
【0053】図1と図3に示した実施の形態において
は、基準入射角をそれぞれ入射角θ1が26゜、入射角
θ2が32゜となるように設定している。図4(a)
(b)、図5(a)(b)に、第1,第2のダイクロイ
ックミラー136,137の分光透過率特性を示す。図
4(a)、図5(a)は第1のダイクロイックミラー1
36の分光透過率、図4(b)、図5(b)は第2のダ
イクロイックミラー137の分光透過率を表し、図4
(a)(b)はS偏光、P偏光、自然光のそれぞれの分
光透過率、図5(a)(b)は自然光の分光透過率の入
射角依存性を表している。
【0054】第1のダイクロイックミラー136は緑反
射なので、半値波長は2つ存在し、短波長側の半値波長
を495nm、長波長側の半値波長を585nmとして
いる。また、青反射である第2のダイクロイックミラー
137は、半値波長を540nmとしている。
【0055】まず、図4(a)(b)からわかるよう
に、図17(a)(b)に示した分光特性に比べて基準
入射角が小さいので、第1,第2のダイクロイックミラ
ー136,137ともにS偏光、P偏光の半値波長での
波長分離幅が小さくなり、自然光を用いた場合の反射波
長帯域が良好に確保できている。従って、3色合成プリ
ズム117から出射する光は、自然光の場合でも色再現
性が良好で、しかも色利用効率も良好な投写画像を表示
できる。
【0056】特に、第1のダイクロイックミラー136
は基準入射角が26゜と、第2のダイクロイックミラー
137の32゜よりもさらに小さいので、S偏光、P偏
光の半値波長での波長分離幅はより抑制できる。
【0057】すなわち、第1のダイクロイックミラー1
36を緑反射とすれば、第2のダイクロイックミラー1
37には緑色光が入射しないので、第2のダイクロイッ
クミラー137の半値波長を赤と青の中間の波長(54
0nm前後)に設定すれば、第2のダイクロイックミラ
ー137は、第1のダイクロイックミラー136より基
準入射角が大きくても、これによるS偏光、P偏光の半
値波長分離幅増大や入射角依存性による影響は実用上無
視できるレベルとなる。また、こうすることで、第2の
ダイクロイックミラー137の半値波長公差も、第1の
ダイクロイックミラー136より広く設定でき、歩留ま
りの点でも有利である。
【0058】次に、図5(a)(b)からわかるよう
に、図18(a)(b)に示した分光特性に比べて第
1,第2のダイクロイックミラー136,137とも
に、入射角依存性が低減されている。従って、図14〜
図16の構成より色むらの少ない投写画像を表示でき
る。
【0059】さらに、図3に示した3色合成プリズム1
17は、図19に示した構成の色合成プリズム94のよ
うに空気層を有していないので、空気層がある場合に発
生する可能性のある解像度劣化は起こらない。従って、
空気層の組立精度が要求される図19の色合成プリズム
94より、プリズムの組立が容易で生産性、コストの点
で有利となる。
【0060】ここで、図1に示した構成の色分解光学系
を構成するダイクロイックミラー104、ダイクロイッ
クミラー105は、それぞれ入射する光の基準入射角を
44゜、38゜とし、いずれも45゜以下としている。
こうすることにより、セット全体もコンパクトに構成で
きる。しかも、プレート状のダイクロイックミラー10
4,105においても基準入射角が小さいほど分光特性
がS偏光、P偏光の半値波長分離幅、入射角依存性の点
でより有利となる。
【0061】以上のように、本発明の投写型表示装置
は、色合成光学系に図3に示した構成の3色合成プリズ
ム117を用いているので、図13に示したプレート状
のダイクロイックミラーを用いた場合に発生するコンバ
ージェンスずれや解像度劣化、さらには長バーックフォ
ーカス化に伴う投写レンズのコストアップの課題を解決
でき、また、図14〜図16に示したダイクロイックミ
ラーへの基準入射角が45゜であるダイクロイックプリ
ズムを用いた場合に発生する、ダイクロイックミラーの
分光特性劣化の課題や、図19に示した空気層を有する
ダイクロイックプリズムの空気層に起因するコスト高、
または解像度劣化も同時に解決できる。さらに、ガラス
プリズムを用いず、プレート状のダイクロイックミラー
と液体とを組み合わせて用いているので、低コスト化が
実現できる。
【0062】従って、本発明の投写型表示装置は、高解
像度で色再現、色利用効率の良好な投写画像を容易に実
現できる。なお、図1と図3に示した構成は、第1のダ
イクロイックミラー136を緑反射に、第2のダイクロ
イックミラー137を青反射とし、それに伴って色分解
光学系を構成するダイクロイックミラー104は青反
射、ダイクロイックミラー105は赤反射としている
が、色分解、色合成の各色配置は、他の方式でも良い。
【0063】例えば、第1のダイクロイックミラー13
6を青反射、第2のダイクロイックミラー137を緑反
射とし、色分解光学系のダイクロイックミラー104を
緑反射、ダイクロイックミラー105を赤反射とした場
合の第1のダイクロイックミラー136と第2のダイク
ロイックミラー137の分光透過率特性を図6(a)
(b)、図7(a)(b)に示す。
【0064】図6(a)、図7(a)は第1のダイクロ
イックミラー136の分光透過率、図6(b)、図7
(b)は第2のダイクロイックミラー137の分光透過
率を表し、図6(a)(b)はS偏光、P偏光、自然光
のそれぞれの分光透過率、図7(a)(b)は自然光の
分光透過率の入射角依存性を表している。
【0065】青反射である第1のダイクロイックミラー
136の半値波長は495nmとし、緑反射である第2
のダイクロイックミラー137は、半値波長を585n
mとしている。
【0066】この場合、2つのダイクロックミラーとも
1色反射で構成しているため、加工上、多層膜の半値波
長制御がしやすいという利点がある。この場合も、図6
(a)(b)からわかるように、図17(a)(b)に
示した分光特性に比べて、第1,第2のダイクロイック
ミラー136,137ともにS偏光、P偏光の半値波長
での波長分離幅が小さくなり、自然光を用いた場合の反
射波長帯域が良好に確保できている。
【0067】また、図5(a)(b)からわかるよう
に、入射角依存性についても同様に図18(a)(b)
に示した分光特性に比べて第1,第2のダイクロイック
ミラー136,137ともに低減されている。
【0068】このように、本実施の形態では図3に示す
3色合成プリズム117の分光特性例を2つ示したが、
赤,青,緑の3色の配置はさらに他の組み合わせであっ
ても、基準入射角が45゜のプリズムの分光特性に対す
る有利性は確保できる。
【0069】なお、3色合成プリズム117を構成する
枠体131や入射窓132,133,134と出射窓1
35は、プラスチック材料による射出成型品であっても
良い。
【0070】また、本実施の形態では、第1のダイクロ
イックミラー136への基準入射角を26゜、第2のダ
イクロイックミラー137への基準入射角を32゜にそ
れぞれ設定したが、前述の条件に範囲内であれば、他の
基準入射角の組み合わせでも良い。
【0071】色分解光学系のダイクロイックミラー10
4,105についても、本実施の形態では、基準入射角
をそれぞれ44゜、38゜としているが、45゜以下で
あれば他の基準入射角の組み合わせとしても良い。
【0072】3色合成プリズム、色分解光学系の3色の
色配置や、ダイクロイックミラー面への基準入射角につ
いては、以下の実施の形態についても同様のことが言え
る。 (実施の形態2)図8に示す投写型表示装置の構成は、
液晶パネル114,115,116をそれぞれ3色合成
プリズム117の入射窓に固着したものであり、各構成
部品、及び配置角度などは全て図1に示した構成と同一
である。
【0073】液晶パネル114,115,116を3色
合成プリズム117の入射窓の面と固着することによ
り、空気との界面反射による不要反射光は少なくなりコ
ントラストが向上する。この場合、各液晶パネル11
4,115,116は3色合成プリズム117に光学結
合剤により光学的に結合されている。
【0074】光学結合剤としては、アクリル系やエポキ
シ系などの透明接着剤、シリコン樹脂を成分をするゲ
ル、エチレングリコールなどの液体などが例示される。
これらの光結合剤は屈折率が表示パネルの基板の屈折率
に近いものが多く実用上充分である。具体的には信越化
学工業(株)製の透明シリコーン樹脂KE1051であ
り、屈折率は1.40である。これは、2種類の液体で
供給されており、2液を混合して室温放置または加熱す
ると、付加重合反応によりゲル状に硬化する。
【0075】いずれの光学結合剤を用いる場合も、図2
に示した対向基板と貼り付ける対象物との間に空気層が
あるとそこで画質劣化を生じるので、空気層を含まない
ようにする必要がある。
【0076】各液晶パネル114,115,116が3
色合成プリズム117に光学結合剤で固着した場合の効
果について、図2に示した液晶パネル114,115,
116の動作原理図を用いて以下に説明する。
【0077】各液晶パネル114,115,116が固
着されていない場合、入射光はアレイ基板121側から
入射し、ポリマー124層の水滴状液晶124で散乱す
る。散乱した光の一部は対向基板126の空気との界面
で反射し、再びポリマー125層に入射する。入射した
光は水滴状液晶124で再び散乱(2次散乱と呼ぶ)
し、その散乱した光の一部は対向基板126から出射す
る。出射した光は投写レンズに入射し、スクリーンに投
写される。この、2次散乱による出射光は投写画像のコ
ントラスト性能を著しく劣化させる要因となる。
【0078】従って、液晶パネル114,115,11
6を3色合成プリズム117に光結合剤を介して固着す
ることで、液晶パネル114,115,116と3色合
成プリズム117との間に不要反射光が発生する界面を
光学的に除去でき、コントラスト劣化を防ぐことが出来
る。
【0079】また、図3に示した3色合成プリズム11
7を構成する枠体131は、黒色艶消しアルマイト処理
を施し、液体138との界面に入射する不要散乱光のほ
とんどを吸収するようにしている。こうすることで、不
要散乱光が液晶パネル114,115,116に再び戻
り、2次散乱を発生させることはほとんどない。したが
って、表示コントラストはさらに向上し、また、液晶パ
ネル114,115,116と3色色合成プリズム11
7との界面反射光もなくなるため、多重反射によるゴー
スト像の発生やウィンドコントラストの低下も抑制でき
る。
【0080】なお、この場合、液晶パネル114,11
5,116が3色合成プリズム117に固着されている
ので、組立調整後に液晶パネル114,115,116
の機構的位置ずれによるコンバージェンスずれの発生も
なくなる。
【0081】以上、図8に示した構成はコントラスト性
能をより向上させるために、図1に示した構成の液晶パ
ネル114,115,116と3色合成プリズム117
を固着した場合を示したが、3色合成プリズム117は
図3に示したものと同一であり、このプリズムを色合成
光学系に用いた効果は、(実施の形態1)と全く同様で
ある。
【0082】(実施の形態3)図9に示す投写型表示装
置は、色分解光学系も色合成光学系と同様に図3に示し
た構成のプリズムを用い、赤,青,緑とも照明光路長を
等しく構成されている。なお、図中のプリズムは、図3
に示した枠体131、入射窓132、133、134、
出射窓135を省略し、プリズム状をなしている液体、
第1のダイクロイックミラー、第2のダイクロイックミ
ラーのダイクロイック面のみを示している。
【0083】141は光発生手段としての光源、143
は3色分解プリズム、153,154,155は画像形
成手段としての液晶パネル、156は色合成手段として
の3色合成プリズム、157は投写手段としての投写レ
ンズである。
【0084】液晶パネル153,154,155は、映
像信号に応じて光散乱特性の変化として光学像を形成す
る高分子分散液晶を用いたものであり、図1に示した液
晶パネル114,115,116ものと同一である。ま
た、3色分解プリズム143と3色合成プリズム156
も図1に示した3色合成プリズム117と同じものを用
いている。
【0085】光源141は、メタルハライドランプなど
の放電ランプと、ランプから放射された光の赤外光を透
過し、可視光を反射するコールドミラーが形成された凹
面鏡とで構成され、凹面鏡から略平行光が出力されるよ
うになっている。
【0086】光源141から出力された赤,緑,青の3
原色光を含む自然光は、全反射ミラー142を経て、3
色分解プリズム143に入射する。3色分解プリズム1
43によって分解された3つの原色光は、青色光が全反
射ミラー144,147を経てフィールドレンズ150
に、赤色光が全反射ミラー145,148を経てフィー
ルドレンズ151に、緑色光が全反射ミラー146,1
49を経て、フィールドレンズ152にそれぞれ入射す
る。さらに、3つの原色光は、それぞれ対応するフィー
ルドレンズ150,151,152、液晶パネル15
3,154,155を透過した後、3色合成プリズム1
56に入射する。3色合成プリズム156は、3つの原
色光を1つに合成し、合成された光は投写レンズ157
に入射する。液晶パネル153,154,155に形成
された光学像は、投写レンズ157によってスクリーン
(図示せず)上に拡大投写される。
【0087】この構成の場合、光源141から液晶パネ
ル153,154,155までの照明光路長距離が3色
とも等しくなるので、スクリーン上の色均一性が図1に
示した構成で用いたリレーレンズ109,110を用い
なくても良好となり、また、色分解光学系もプリズムに
よる構成としているためにセット全体を非常にコンパク
トに構成できる。
【0088】3色分解プリズム143、3色合成プリズ
ム156は、図3に示した3色合成プリズム117と同
じものを用いているので、分光特性も図4(a)
(b)、図5(a)(b)の示したようになり、図13
に示した構成で発生するコンバージェンスずれや解像度
劣化、さらには長バックフォーカス化に伴う投写レンズ
のコストアップの課題を解決でき、また、図14〜図1
6、図17(a)(b)、図18(a)(b)に示した
ダイクロイックミラーへの基準入射角が45゜であるダ
イクロイックプリズムを用いた場合に発生する、ダイク
ロイックミラーの分光特性劣化の課題や、図19に示し
た空気層を有するダイクロイックプリズムの空気層に起
因するコスト高、または解像度劣化も同時に解決でき
る。従って、本実施の形態の投写型表示装置も、高解像
度で色再現、色利用効率の良好な投写画像を容易に実現
できる。
【0089】なお、照明光路中に配置されている3色分
解プリズム143は、3色合成プリズム156ほど、ダ
イクロイックミラー面の平面度や角度精度が要求されな
いので、ダイクロイックミラー基板の板厚は薄くしても
良い。
【0090】また、色分解プリズム143と色合成プリ
ズム156を一体化し、1つのプリズム体で色分解、色
合成を機能させてもよい。 (実施の形態4)図10〜図12に示す投写型表示装置
は、いずれも反射型の画像形成手段を用いた投写型表示
装置の構成例であり、図10に示す構成の画像形成手段
は、映像信号に応じて光散乱特性の変化として光学像を
形成する高分子分散液晶を用いライトバルブであり、図
11に示す構成の画像形成手段は、マトリックス状に反
射ミラーが配列され、前記反射ミラーの傾角を制御する
ことにより光学像を形成する反射素子であり、図12に
示す構成の画像形成手段は、複屈折性の変化として光学
像を形成する液晶を用いたライトバルブである。
【0091】図10〜図12とも、図9に示した場合と
同様に図中のプリズムは、図3に示した枠体131、入
射窓132、133、134、出射窓135を省略し、
プリズム状をなしている液体、第1のダイクロイックミ
ラー、第2のダイクロイックミラーのダイクロイック面
のみを示している。
【0092】以下に、上記3つの構成例について、図面
を参照にしながら説明する。まず、図10に示す投写型
表示装置は高分子分散液晶を用いたもので、161は光
発生手段としての光源、164は色分解合成手段として
の3色分解合成プリズム、165,166,167は画
像形成手段としての液晶パネル、169は投写手段とし
ての投写レンズである。
【0093】液晶パネル165,166,167は、映
像信号に応じて光散乱特性の変化として光学像を形成す
る高分子分散液晶を用いた反射型パネルである。また、
3色分解合成プリズム164は、図1に示した3色合成
プリズム117と同じものを用いている。
【0094】光源161は、メタルハライドランプなど
の放電ランプと、ランプから放射された光の赤外光を透
過し、可視光を反射するコールドミラーが形成された凹
面鏡とで構成され、凹面鏡から略平行光が出力されるよ
うになっている。
【0095】光源161から出力された赤,緑,青の3
原色光を含む自然光は、全反射ミラー162,163を
経て、3色分解合成プリズム164に入射する。3色分
解プリズム164によって分解された3つの原色光は、
青色光が液晶パネル165に、赤色光が液晶パネル16
6に、緑色光が液晶パネル167にそれぞれ入射する。
3つの原色光は、それぞれ対応する、液晶パネル16
5,166,167によって変調された後に反射され
て、再び3分解色合成プリズム164に入射する。3色
分解合成プリズム164は、3つの原色光を1つに合成
し、合成された光は絞り168に入射する。散乱光とし
て変調された光は、そのほとんどが絞り168によって
遮光され、変調されない光は絞り168を通過して投写
レンズ169に入射する。このようにして、散乱特性の
変化として液晶パネル165,166,167上に形成
された光学像は、投写レンズ169によってスクリーン
(図示せず)上に拡大投写される。
【0096】この構成の場合も、光源161から液晶パ
ネル165,166,167までの照明光路長距離が3
色とも等しくなるので、スクリーン上の色均一性が図1
に示した構成で用いたリレーレンズ109,110を用
いなくても実現でき、また、色分解光学系と色合成光学
系を1つの3色分解合成プリズム164で構成している
ためセット全体を非常にコンパクトに構成できる。
【0097】3色分解合成プリズム164は、図3に示
した3色合成プリズム117と同じものを用いているの
で、分光特性も図4(a)(b)、図5(a)(b)の
示したようになり、図13に示した構成で発生するコン
バージェンスずれや解像度劣化、さらには長バックフォ
ーカス化に伴う投写レンズのコストアップの課題を解決
でき、また、図14〜図16、図17(a)(b)、図
18(a)(b)に示したダイクロイックミラーへの基
準入射角が45゜であるダイクロイックプリズムを用い
た場合に発生する、ダイクロイックミラーの分光特性劣
化の課題や、図19に示した空気層を有するダイクロイ
ックプリズムの空気層に起因するコスト高、または解像
度劣化も同時に解決できる。従って、本実施の形態の投
写型表示装置も、高解像度で色再現、色利用効率の良好
な投写画像を容易に実現できる。
【0098】なお、以上の実施の形態で示した、高分子
分散液晶を用いた投写型表示装置の場合、図1,図8〜
図10において、散乱光と直進光の進行方式はこれらに
限定するものではなく、たとえば直進光成分を遮光体で
遮蔽し、散乱光をスクリーンに投写する中心遮蔽型の光
学系を用いてもよい。
【0099】次に、図11に示す投写型表示装置は、画
像形成手段としてマトリックス状に反射ミラーが配列さ
れた反射素子176,177,178を用いたもので、
171は光発生手段としての光源、175は色分解合成
手段としての3色分解合成プリズム、179は投写手段
としての投写レンズである。
【0100】反射素子176,177,178は、映像
信号に応じて、マトリックス状に配列されている微小な
各反射ミラーの傾き角が変化して光学像を形成する。ま
た、この場合も、3色分解合成プリズム175は図1に
示した3色合成プリズム117と同じものを用いてい
る。
【0101】光源171は、メタルハライドランプなど
の放電ランプと、ランプから放射された光の赤外光を透
過し、可視光を反射するコールドミラーが形成された凹
面鏡とで構成され、凹面鏡から略平行光が出力されるよ
うになっている。
【0102】光源171から出力された赤,緑,青の3
原色光を含む自然光は、全反射ミラー172,173、
フィールドレンズ174を経て、3色分解合成プリズム
175に入射する。3色分解プリズム175によって分
解された3つの原色光は、青色光が液晶パネル176
に、赤色光が液晶パネル177に、緑色光が液晶パネル
178にそれぞれ入射する。3つの原色光は、それぞれ
対応する反射素子176,177,178によって変調
された後に反射されて、再び3分解色合成プリズム17
5に入射する。3色分解合成プリズム175は、3つの
原色光を再び1つに合成し、合成された光は投写レンズ
179に入射する。反射素子176,177,178の
上に光の反射角の変化によって形成された光学像は、投
写レンズ179によってスクリーン(図示せず)上に拡
大投写される。
【0103】この構成の場合も、光源171から反射素
子176,177,178までの照明光路長距離が3色
とも等しくなるので、スクリーン上の色均一性が図1に
示した構成で用いたリレーレンズ109,110を用い
なくても実現でき、また、色分解光学系と色合成光学系
を1つの3色分解合成プリズム175で構成しているた
めセット全体を非常にコンパクトに構成できる。
【0104】また、3色分解合成プリズム175は、図
1に示した3色合成プリズム117と同じものを用いて
いるので、分光特性も図4(a)(b)、図5(a)
(b)の示したようになり、図13に示した構成で発生
するコンバージェンスずれや解像度劣化、さらには長バ
ックフォーカス化に伴う投写レンズのコストアップの課
題を解決でき、また、図14〜図16、図17(a)
(b)、図18(a)(b)に示したダイクロイックミ
ラーへの基準入射角が45゜であるダイクロイックプリ
ズムを用いた場合に発生する、ダイクロイックミラーの
分光特性劣化の課題や、図19に示した空気層を有する
ダイクロイックプリズムの空気層に起因するコスト高、
または解像度劣化も同時に解決できる。従って、本実施
の形態の投写型表示装置も、高解像度で色再現、色利用
効率の良好な投写画像を容易に実現できる。
【0105】次に、図12に示す投写型表示装置は、画
像形成手段として複屈折性を有する液晶を用いたもの
で、181は光発生手段としての光源、183は偏光ビ
ームスプリッタ、184は色分解合成手段としての3色
分解合成プリズム、185,186,187は画像形成
手段としての液晶パネル、188は投写手段としての投
写レンズである。
【0106】液晶パネル185,186,187は、映
像信号に応じて、複屈折性が変化して光学像を形成する
液晶を用いた反射型パネルである。液晶材料としては、
強誘電液晶、ホメオトロピック液晶などが例示される。
偏光ビームスプリッタは2つのプリズムを接合したもの
で、その接合面には偏光選択性を有する多層膜が形成さ
れている。また、この場合も、3色分解合成プリズム1
84は、図1に示した3色合成プリズム117と同じも
のを用いている。
【0107】光源181は、メタルハライドランプなど
の放電ランプと、ランプから放射された光の赤外光を透
過し、可視光を反射するコールドミラーが形成された凹
面鏡とで構成され、凹面鏡から略平行光が出力されるよ
うになっている。
【0108】光源181から出力された赤,緑,青の3
原色光を含む自然光は、全反射ミラー182を経て、偏
光ビームスプリッタ183に入射する。偏光ビームスプ
リッタ183に入射した自然光のうち、P偏光は不要光
として偏光ビームスプリッタ183を透過し、S偏光は
反射されて色分解合成プリズム184に入射する。3色
分解プリズム184によって分解された3つの原色光
は、青色光が液晶パネル185に、赤色光が液晶パネル
186に、緑色光が液晶パネル187にそれぞれ入射す
る。略直線偏光となった3つの原色光は、それぞれ対応
する、液晶パネル186,187,188によって楕円
偏光に変調された後に反射されて、再び3分解色合成プ
リズム184に入射する。3色分解合成プリズム184
は、3つの原色光を再び1つに合成し、合成された光は
再び偏光ビームスプリッタ183に入射する。液晶パネ
ル186,187,188によって変調された楕円偏光
にうち、P偏光に変換された光は偏光ビームスプリッタ
183を透過して投写レンズ188に入射し、変換され
ないS偏光は偏光ビームスプリッタ183によって反射
されて光源181側に進行する。このように、液晶パネ
ル185,186,187上に液晶の複屈折性の変化に
よって形成された光学像は、投写レンズ179によって
スクリーン(図示せず)上に拡大投写される。
【0109】この構成の場合も、光源181から液晶パ
ネル186,187,188までの照明光路長距離が3
色とも等しくなるので、スクリーン上の色均一性が図1
に示した構成で用いたリレーレンズ109,110を用
いなくても実現でき、また、色分解光学系と色合成光学
系を1つの3色分解合成プリズム184で構成している
ためセット全体を非常にコンパクトに構成できる。
【0110】また、3色分解合成プリズム184は、図
3に示した3色合成プリズム117と同じものを用いて
いるので、図13に示した構成で発生するコンバージェ
ンスずれや解像度劣化、さらには長バックフォーカス化
に伴う投写レンズのコストアップの課題を解決できる。
【0111】この場合、3色分解合成プリズム94の分
光特性に関しては直線偏光を用いるが、液晶パネル9
6,97,98によって変調されてスクリーンに到達す
る光は、液晶パネル96,97,98に光が入射する前
後で直線偏光の偏光方向が変化するため、自然光を用い
た場合と同様に、S偏光、P偏光双方の半値波長の分離
幅が小さいことが望ましい。また、図18(a)(b)
に示したダイクロイックミラーへの基準入射角が45゜
であるダイクロイックプリズムを用いた場合に発生す
る、ダイクロイックミラーの入射角依存性の課題解決
は、前述の実施の形態と同様に有効である。また、図1
9に示した空気層を有するダイクロイックプリズムの空
気層に起因するコスト高、または解像度劣化も同時に解
決できる。従って、本実施の形態の投写型表示装置も、
高解像度で色再現、色利用効率の良好な投写画像を容易
に実現できる。
【0112】なお、以上の全ての実施の形態において、
光源としてメタルハライドランプを用いたが、他に水銀
ランプ、キセノンランプ、ハロゲンランプ、および無電
極放電ランプなどを光源として用いても良い。
【0113】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、3つのラ
イトバルブを用い、1つの投写レンズで構成するとき
に、色合成光学系に起因して発生するコンバージェンス
ずれ、非点隔差、解像度劣化を除去し、しかも色均一
性、色再現性、色利用効率の良好な投写画像を表示でき
る投写型表示装置示を安価で提供でき、非常に大きな効
果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態による投写型表示装置の
概略構成図
【図2】高分子分散液晶の動作原理の説明図
【図3】本発明の投写型表示装置に用いる3色合成プリ
ズムの構成図
【図4】本発明の投写型表示装置に用いる3色合成プリ
ズム分光透過率特性図
【図5】本発明の投写型表示装置に用いる3色合成プリ
ズム分光透過率特性図
【図6】本発明の投写型表示装置に用いる3色合成プリ
ズム分光透過率特性図
【図7】本発明の投写型表示装置に用いる3色合成プリ
ズム分光透過率特性図
【図8】本発明の一実施の形態による投写型表示装置の
概略構成図
【図9】本発明の一実施の形態による投写型表示装置の
斜視図
【図10】本発明の一実施の形態による投写型表示装置
の斜視図
【図11】本発明の一実施の形態による投写型表示装置
の斜視図
【図12】本発明の一実施の形態による投写型表示装置
の斜視図
【図13】従来の投写型表示装置の概略構成図
【図14】従来の投写型表示装置の概略構成図
【図15】従来の投写型表示装置の概略構成図
【図16】従来の投写型表示装置の概略構成図
【図17】従来の投写型表示装置に用いる色合成プリズ
ムの分光透過率特性図
【図18】従来の投写型表示装置に用いる色合成プリズ
ムの分光透過率特性図
【図19】従来の投写型表示装置の概略構成図
【符号の説明】
101 光源 104,105 ダイクロイックミラー 103,106,107,108 全反射ミラー 114,115,116 液晶パネル 117 3色合成プリズム 118 投写レンズ

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】3原色の色成分を含む光を放射する光発生
    手段と、 前記光発生手段の放射光を3つの原色光に分解する色分
    離手段と、 前記3つの原色光が入射し、前記原色光を変調して光学
    像を形成する3つの画像形成手段と、 前記3つの画像形成手段からの出力光を1つに合成する
    色合成手段と、 前記色合成手段で合成された光を投写する投写手段とを
    具備し、 前記色合成手段は、枠体と、3つの入射窓と、1つの出
    射窓からなる密閉容器中に、前記投写手段側から順に第
    1のダイクロイックミラーと第2のダイクロイックミラ
    ーを有し、前記容器中の空間部には液体が充填され、 前記第1のダイクロイックミラーに入射する光の角度θ
    1は20゜以上40゜以下であり、 前記第2のダイクロイックミラーに入射する光の角度θ
    2は25゜以上35゜以下である投写型表示装置。
  2. 【請求項2】3原色の色成分を含む自然光を放射する光
    発生手段と、 前記光発生手段の放射光を3つの原色光に分解する色分
    離手段と、 前記3つの原色光が入射し、前記原色光を変調して光学
    像を形成する3つの画像形成手段と、 前記3つの画像形成手段からの出力光を1つに合成する
    色合成手段と、 前記色合成手段で合成された光を投写する投写手段とを
    具備し、前記色合成手段は、枠体と、3つの入射窓と、
    1つの出射窓からなる密閉容器中に、前記投写手段側か
    ら順に第1のダイクロイックミラーと第2のダイクロイ
    ックミラーを有し、前記容器中の空間部には液体が充填
    され、 前記第1のダイクロイックミラーに入射する光の角度θ
    1は20゜以上40゜以下であり、 前記第2のダイクロイックミラーに入射する光の角度θ
    2は25゜以上35゜以下であり、かつ投写レンズから
    出力される光は自然光である投写型表示装置。
  3. 【請求項3】3原色の色成分を含む自然光を放射する光
    発生手段と、 前記光発生手段の放射光を3つの原色光に分解する色分
    離手段と、 前記3つの原色光が入射し、前記原色光を変調して光学
    像を形成する3つの画像形成手段と、 前記3つの画像形成手段からの出力光を1つに合成する
    色合成手段と、 前記色合成手段で合成された光を投写する投写手段とを
    具備し、 前記色合成手段は、枠体と、3つの入射窓と、1つの出
    射窓からなる密閉容器中に、前記投写手段側から順に第
    1のダイクロイックミラーと第2のダイクロイックミラ
    ーを有し、前記容器中の空間部には液体が充填され、 前記第1のダイクロイックミラーに入射する光の角度θ
    1は20゜以上40゜以下であり、 前記第2のダイクロイックミラーに入射する光の角度θ
    2は25゜以上35゜以下であり、前記3つの画像形成
    手段は、前記色合成手段の光入射面にそれぞれ光学的に
    結合されるように固着され、 かつ投写レンズから出力される光は自然光である投写型
    表示装置。
  4. 【請求項4】3原色の色成分を含む光を放射する光発生
    手段と、 前記光発生手段の放射光を3つの原色光に分解する色分
    離手段と、 前記3つの原色光が入射し、前記原色光を変調して光学
    像を形成する3つの画像形成手段と、 前記3つの画像形成手段からの出力光を1つに合成する
    色合成手段と、 前記色合成手段で合成された光を投写する投写手段とを
    具備し、前記色分解手段と前記色合成手段は、いずれ
    も、枠体と、4つの入射窓または出射窓からなる密閉容
    器中に、前記投写手段側から順に第1のダイクロイック
    ミラーと第2のダイクロイックミラーを有し、前記容器
    中の空間部には液体が充填され、 前記第1のダイクロイックミラーに入射する光の角度θ
    1が20゜以上40゜以下であり、前記第2のダイクロ
    イックミラーに入射する光の角度θ2が25゜以上35
    ゜以下であり、 前記3つの原色光は、前記光発生手段から前記投写手段
    までの光路長が互いに略等しくなるように構成した投写
    型表示装置。
  5. 【請求項5】3原色の色成分を含む光を放射する光発生
    手段と、前記光発生手段からの放射光を3つの原色光に
    分解し、再び合成する色分解合成手段と、入射する前記
    3つの原色光をそれぞれ変調して、光学像を形成する3
    つの反射型画像形成手段と、前記色分解合成手段により
    1つに合成された出力光を投写する投写手段とを具備
    し、 前記色分解合成手段は、枠体と、4つの入出射窓からな
    る密閉容器中に、前記投写手段側から順に第1のダイク
    ロイックミラーと第2のダイクロイックミラーを有し、
    前記容器中の空間部には液体が充填され、 前記第1のダイクロイックミラーは、入射する光の角度
    θ1が20゜以上40゜以下であり、前記第2のダイク
    ロイックミラーは、入射する光の角度θ2が25゜以上
    35゜以下であり、前記3つの原色光は、前記光発生手
    段から前記投写手段までの光路長が互いに略等しくなる
    ように構成した投写型表示装置。
  6. 【請求項6】 角度θ1は20゜以上30゜以下であ
    り、前記角度θ2は30゜以上35゜以下であることを
    特徴とする請求項1,請求項2,請求項3,請求項4,
    請求項5の何れかに記載の投写型表示装置。
  7. 【請求項7】 色合成手段は、3つの入射窓、1つの出
    射窓、2つのダイクロイックミラー基板と液体との屈折
    率が略等しいことを特徴とする請求項1,請求項2,請
    求項3の何れかに記載の投写型表示装置。
  8. 【請求項8】 色合成手段は、第1のダイクロイックミ
    ラーと第2のダイクロイックミラーの基板厚が、それぞ
    れ1mm以上3mm以下であることを特徴とする請求項
    1,請求項2,請求項3,請求項4の何れかに記載の投
    写型表示装置。
  9. 【請求項9】 色分解手段は2つのダイクロイックミラ
    ーを有し、前記2つのダイクロイックミラーに入射する
    光の角度は、いずれも45゜以下となるように配置され
    ている請求項1,請求項2,請求項3の何れかに記載の
    投写型表示装置。
  10. 【請求項10】 画像形成手段は、光散乱特性の変化と
    して光学像を形成する高分子分散液晶を用いた液晶ライ
    トバルブであることを特徴とする請求項2,請求項3,
    請求項4の何れかに記載の投写型表示装置。
  11. 【請求項11】 第1のダイクロイックミラーは、緑色
    成分の光を反射し、青、赤成分の光を透過する特性を有
    することを特徴とする請求項2,請求項3,請求項4,
    請求項5の何れかに記載の投写型表示装置。
  12. 【請求項12】 第1のダイクロイックミラーは、青色
    成分の光を反射し、緑、赤成分の光を透過する特性を有
    することを特徴とする請求項2,請求項3,請求項4,
    請求項5の何れかに記載の投写型表示装置。
  13. 【請求項13】 色合成手段は、4つの入射窓または出
    射窓、2つのダイクロイックミラー基板と液体との屈折
    率が略等しいことを特徴とする請求項4記載の投写型表
    示装置。
  14. 【請求項14】 色分解手段と色合成手段は互いに同一
    形状、または相似形状である請求項4記載の投写型表示
    装置。
  15. 【請求項15】 反射型画像形成手段は、光散乱特性の
    変化として光学像を形成する高分子分散液晶を用いた反
    射型液晶ライトバルブであることを特徴とする請求項5
    記載の投写型表示装置。
  16. 【請求項16】 反射型画像形成手段は、マトリックス
    状に反射ミラーが配列され、前記反射ミラーの傾角を制
    御することにより光学像を形成する反射素子であること
    を特徴とする請求項5記載の投写型表示装置。
  17. 【請求項17】 反射型画像形成手段は、複屈折性の変
    化として光学像を形成するライトバルブであることを特
    徴とする請求項5記載の投写型表示装置。
  18. 【請求項18】 色分解合成手段は、4つの入出射窓、
    2つのダイクロイックミラー基板と液体との屈折率が略
    等しいことを特徴とする請求項5記載の投写型表示装
    置。
  19. 【請求項19】 色分解合成手段は、第1のダイクロイ
    ックミラーと第2のダイクロイックミラーの基板厚が、
    それぞれ1mm以上3mm以下であることを特徴とする
    請求項5記載の投写型表示装置。
JP9304782A 1997-11-07 1997-11-07 投写型表示装置 Pending JPH11142992A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9304782A JPH11142992A (ja) 1997-11-07 1997-11-07 投写型表示装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9304782A JPH11142992A (ja) 1997-11-07 1997-11-07 投写型表示装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11142992A true JPH11142992A (ja) 1999-05-28

Family

ID=17937174

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9304782A Pending JPH11142992A (ja) 1997-11-07 1997-11-07 投写型表示装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11142992A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007534004A (ja) * 2003-09-05 2007-11-22 エツセ・イ・エンメ・2 マルチメデイア ソシエタ ペル アチオニ 複数のdmd装置を使用したビデオプロジェクタ用投光システム
JP2010145489A (ja) * 2008-12-16 2010-07-01 Nikon Corp 光学素子及びそれを用いた光学機器
JP4944769B2 (ja) * 2005-08-04 2012-06-06 パナソニック株式会社 照明装置及びそれを用いた投写型表示装置
US9866806B2 (en) 2014-09-19 2018-01-09 Konica Minolta, Inc. Prism unit and projector

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007534004A (ja) * 2003-09-05 2007-11-22 エツセ・イ・エンメ・2 マルチメデイア ソシエタ ペル アチオニ 複数のdmd装置を使用したビデオプロジェクタ用投光システム
JP4944769B2 (ja) * 2005-08-04 2012-06-06 パナソニック株式会社 照明装置及びそれを用いた投写型表示装置
JP2010145489A (ja) * 2008-12-16 2010-07-01 Nikon Corp 光学素子及びそれを用いた光学機器
US9866806B2 (en) 2014-09-19 2018-01-09 Konica Minolta, Inc. Prism unit and projector

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7030951B2 (en) Apparatus and method for displaying image
US5453859A (en) Polarization beam splitter and projection display apparatus
KR100343427B1 (ko) 반사형 프로젝터 장치
US7518662B2 (en) Contrast enhancement for liquid crystal based projection systems
JPH06289222A (ja) 偏光装置および該偏光装置を用いた投写型表示装置
US20070132955A1 (en) Image displaying apparatus and color separating-combining optical system
KR20060049201A (ko) 편광 빔 분할기 및 액정 투사기 장치
JPH08271854A (ja) 光源の像を投写する装置
JPH0915529A (ja) 像投写装置
JP2004020621A (ja) 反射型映像投射装置と、それを用いた投写型映像ディスプレイ装置、及び、それに用いる光源装置
JP3139387B2 (ja) 投写型表示装置
JP2002544556A (ja) 変調カラー画像を形成するための光学システム
JP7068660B2 (ja) 光学補償素子、液晶ライトバルブ組立体及び液晶プロジェクタ装置
JP2002014345A (ja) 投射型液晶表示装置
KR19990055242A (ko) 투사형 화상 표시 장치
US20050231654A1 (en) Projection device having an increased efficiency
JP2001075174A (ja) 画像表示装置
JPH11142992A (ja) 投写型表示装置
JP2004198650A (ja) 光学補償素子およびその製造方法、液晶表示素子、ならびに液晶表示装置
KR20000003888A (ko) 투사형 화상 표시 장치
KR100283530B1 (ko) 투사형 화상 표시 장치
KR100283448B1 (ko) 투사형 화상 표시 장치
JP3708921B2 (ja) 液晶プロジェクタ
KR19980039526A (ko) 광 투영 방법 및 이를 수행하기 위한 고휘도 액정 프로젝터
JPH1097012A (ja) 色合成光学装置および投写型表示装置