JPH11141633A - 無段変速機のプーリ構造 - Google Patents

無段変速機のプーリ構造

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JPH11141633A
JPH11141633A JP31080697A JP31080697A JPH11141633A JP H11141633 A JPH11141633 A JP H11141633A JP 31080697 A JP31080697 A JP 31080697A JP 31080697 A JP31080697 A JP 31080697A JP H11141633 A JPH11141633 A JP H11141633A
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JP
Japan
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pulley
shaft
oil hole
shafts
spline
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Application number
JP31080697A
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English (en)
Inventor
Makoto Hiramoto
真 平本
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Subaru Corp
Original Assignee
Fuji Heavy Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】プーリを支持するプーリ軸の軸強度を向上させ
る。 【解決手段】無段変速機のプライマリプーリ15とセカ
ンダリプーリ16とに設けたプーリを支持するプーリ軸
15a,16aには可動シーブ15c,16cがスプラ
イン係合されており、この可動シーブ15c,16cを
進退動作させるプーリ作動室には、上記プーリ軸15
a,16aに穿設された作動圧供給路26を通り、この
プーリ軸15a,16aに対して軸径方向に穿設された
油孔27を経て作動圧が供給される。この油孔27が上
記可動シーブ15c,16cをスプライン係合するスプ
ライン軸部15d,16dの軸端側に穿設されているの
で、このスプライン軸部との段差部15f,16fに生
じる応力集中と上記油孔27に生じる応力集中とが分散
され、軸強度が相対的に向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プライマリプーリ
とセカンダリプーリとを支持するプーリ軸に生じる応力
集中を低下させる無段変速機のプーリ構造に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、無段変速機では、変速比
をローからオーバドライブまで連無段階に設定できるた
め、定常走行においては最適経済状態で運転することが
可能で、又、過渡時には最適加速性能、或いは最適エン
ジンブレーキ性能を発揮させることが可能となる。
【0003】上記無段変速機の変速比は、アクセル開度
を代表とするエンジン負荷とエンジン回転数或いは車速
等に基づき、入力側に配設したプライマリプーリと出力
側に配設したセカンダリプーリとの溝幅を反比例状態に
変化させることで設定する。具体的には、上記両プーリ
に設けた可動シーブを、該可動シーブに併設されている
プーリ作動室に供給する作動圧の増減と給排により進退
動作させて上記溝幅を可変設定する。
【0004】上記プーリ作動室に供給する作動圧は、例
えば特開平3−204436号公報、或いは特開平7−
190164号公報に開示されているように、上記各プ
ーリを支持するプーリ軸に穿設されている作動圧供給路
を経て供給される。
【0005】即ち、図8、図9に示すように、図示しな
い供給源から供給される作動圧は、上記プーリ軸1に軸
方向に沿って穿設された作動圧供給路2を通り、軸径方
向に穿設されている油孔3を経て、プーリ軸1と可動シ
ーブ4の内周との間に形成された油溜まり部5に流れ込
み、この油溜まり部5を介し、該可動シーブ4に穿設さ
れたシーブ油孔6を経て、上記プーリ作動室に吐出され
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、動力伝達時
における上記セカンダリプーリと上記プライマリプーリ
とは、ベルトを介してプライマリプーリ側からセカンダ
リプーリ側へ動力が伝達される構造であるため、トルク
伝達の際には、この両プーリのプーリ軸1に、トルク伝
達によるねじり荷重とプーリ作動室の油圧による引っ張
り荷重とベルト張力による曲げ荷重とが作用する。
【0007】上記プーリ軸1は、その両端が軸受け7を
介して支持されているため、上記荷重により、該プーリ
軸1に形成したスプライン軸部1aと可動シーブ4の内
周が摺動するガイド部1bとの境界部分に形成された段
差部1cに応力集中が作用する。
【0008】一般に、上記油孔3は上記段差部1c付近
に開口されている場合が多く、この油孔3に生じる応力
集中と上記段差部1cに生じる応力集中とが相乗的に作
用すると、上記プーリ軸1の強度が著しく低下されてし
まう。
【0009】この対策として、上記油孔3の開口部の形
状を応力分布が一様化するような形状に仕上げることも
考えられるが、製造コストが嵩むばかりでなく、応力集
中を低下させるには不十分である。
【0010】本発明は、上記事情に鑑み、製造コストを
高騰させることなく、プーリ軸に生じる応力集中を有効
に低下させることが可能で、耐久性、及び信頼性の向上
を図ることのできる無段変速機のプーリ構造を提供する
ことを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明による無段変速機のプーリ構造は、入力側に配設
するプライマリプーリと出力側に配設するセカンダリプ
ーリとに設けられているプーリ軸に固定シーブが固設さ
れていると共に可動シーブがスプライン係合されてお
り、上記可動シーブに併設されて該可動シーブを軸方向
へ進退動作させるプーリ作動室と上記プーリ軸に穿設さ
れた作動圧供給路とが該プーリ軸の軸径方向に穿設され
た油孔を介して連通されているものにおいて、上記油孔
が上記プーリ軸の軸端部側に穿設されていることを特徴
とする。
【0012】即ち、入力側に配設するプライマリプーリ
と出力側に配設するセカンダリプーリとに設けられてい
るプーリ軸の軸端部側に、可動シーブを動作させるプー
リ作動室に連通する油路を穿設したので、プーリ軸に作
用する応力集中が分散される。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の一
実施の形態を説明する。図1〜図5に本発明の第1実施
の形態を示す。図1の符号11は自動変速装置で、エン
ジンAに直結するトルクコンバータ12a等を内蔵する
発進デバイス12が設けられており、この発進デバイス
2に前後進切換装置13を介して無段変速機14が連設
されている。
【0014】上記前後進切換装置13にはダブルピニオ
ン式プラネタリギヤ13aとフォワードクラッチ13b
とリバースブレーキ13cとが内蔵されている。
【0015】前進走行時、上記ダブルピニオン式プラネ
タリギヤ13aは上記フォワードクラッチ13bの結合
動作により上記トルクコンバータ12aと一体回転して
上記無段変速機14のプライマリプーリ15に駆動力を
伝達する。一方、後進走行時は、上記フォワードクラッ
チ13bが開放されると共に上記リバースブレーキ13
cが係合して上記ダブルピニオン式プラネタリギヤ13
aのリングギヤが固定され、上記フォワードクラッチ1
3bのクラッチドラムに連設するキャリヤに支持されて
いるプラネタリピニオンがサンギヤを介して上記プライ
マリプーリ15を所定の減速状態で逆回転させる。
【0016】上記無段変速機14は、上記プライマリプ
ーリ15とセカンダリプーリ16と、この両プーリ1
5,16に巻装されたベルト17とを備え、このセカン
ダリプーリ16が減速歯車列18、デファレンシャル装
置19を介して前輪或いは後輪の駆動輪に動力を伝達す
る駆動軸20に連設されている。
【0017】図2、図3に示すように、上記両プーリ1
5,16のプーリ軸15a,16aは、その両端が軸受
け21を介して、本体ケース22(図1参照)に支持さ
れており、このプーリ軸15a,16aに固定シーブ1
5b,16bが一体形成され、更に、この両プーリ軸1
5a,16aに可動シーブ15c,16cがボールスプ
ライン23を介して軸方向へ進退自在に係合されてお
り、この両シーブ15b,15c(16b,16c)間
に上記ベルト17が巻装されている。
【0018】上記可動シーブ15c,16cの背面には
プーリ作動室24,25が併設されており、この各プー
リ作動室24,25に供給する作動圧(プライマリ圧、
セカンダリ圧)の増減により、上記固定シーブ15b,
16bと可動シーブ15c,16cとの間の溝幅を反比
例状態で可変動作させることで変速比を無段階に可変設
定する。
【0019】又、上記プーリ軸15a,16aのスプラ
イン軸部15d,16dと上記可動シーブ15c,16
cの内周をガイドするガイド面15e,16eとの境界
に段差部15f,16fが形成されている。
【0020】又、上記プーリ軸15a,16aに作動圧
供給路26が軸方向に沿って穿設されている。この作動
圧供給路26の一端が上記両プーリ15a,16aの軸
端に開口されており、図示しない作動圧制御装置のプラ
イマリ圧制御弁、ライン圧制御弁に各々連通されてい
る。
【0021】又、上記両プーリ軸15a,16aの上記
スプライン軸部15d,16dの軸端部側15d’,1
6d’に、一端を上記作動圧供給路26に開口し、他端
を軸周に開口する油孔27が穿設されている。図5に示
すように、本実施の形態では、上記ボールスプライン2
3が軸周の3等分された位置に形成されており、又、上
記油孔27が上記各ボールスプライン23間に穿設され
ている。
【0022】上記可動シーブ15c,16cの上記ボー
ルスプライン23を係入するスプライン溝を有するハブ
15g,16gの内周に、上記油孔27に連通すると共
に上記ボールスプライン23に平行な油溝28が形成さ
れている。更に、上記ハブ15g,16gの基部に上記
プーリ作動室24,25と上記油溝28とを連通するシ
ーブ油孔29が穿設されている。
【0023】次に、上記構成による本実施の形態の作用
について説明する。図示しない作動圧制御装置では、ア
クセル開度を代表とするエンジン負荷とエンジン回転数
或いは車速等に基づき、ライン圧制御弁を制御してライ
ン圧を調圧すると共に、プライマリ圧制御弁を制御して
上記ライン圧を元圧とするプライマリ圧を調圧する。
【0024】無段変速機14のセカンダリプーリ16に
設けたプーリ作動室25には、上記ライン圧が供給さ
れ、上記可動シーブ16cを介してトルク伝達に必要な
張力をベルト17に付与する。又、プライマリプーリ1
5に設けたプーリ作動室24には、上記プライマリ圧が
供給され、可動シーブ15cを進退動作させてプーリ溝
幅を可変し、変速比を制御する。
【0025】例えば、上記プライマリプーリ15の可動
シーブ15cが固定シーブ15bから離間する方向へ動
作して溝幅を広げると、図4に示すように、上記プーリ
軸15aのスプライン軸部15dに開口する油孔27が
上記可動シーブ15cに設けたハブ15gの内周に覆わ
れ、上記油孔27が上記ハブ15gの内周に形成された
油溝28に連通される。
【0026】その結果、上記プーリ作動室24の油圧
が、上記ハブ15gの基部側に穿設されているシーブ油
孔29を経て上記油溝28を通り、プーリ軸15aに穿
設された油孔27から作動圧供給路26へ排出される。
【0027】一方、上記プライマリプーリ15の可動シ
ーブ15cが固定シーブ15bに近接する方向へ動作し
て溝幅を狭めると、上記プーリ軸15aのスプライン軸
部15dに開口する油孔27が、上記可動シーブ15c
に設けたハブ15gの端部から上記プーリ作動室24に
露呈され、上記油孔27から上記プーリ作動室24へ直
接プライマリ圧が供給される。
【0028】このことは、セカンダリプーリ16におい
ても同様に動作する。即ち、可動シーブ16cが固定シ
ーブ16bに対して溝幅を広げる方向へ動作すると、プ
ーリ軸16aのスプライン軸部16dに開口する油孔2
7が上記可動シーブ16cに形成したハブ16gに覆わ
れ、上記油孔27が上記ハブ16gの内周に形成されて
いる油溝28に連通され、上記ライン圧は、プーリ作動
室25から上記ハブ16gの基部側に穿設されているシ
ーブ油孔29を経て上記油溝28を通り、プーリ軸16
aに穿設された油孔27へ排出される。又、上記可動シ
ーブ16cが固定シーブ16bに近接する方向へ動作す
ると、上記プーリ軸16aのスプライン軸部16dに開
口する油孔27が、上記可動シーブ16cに設けたハブ
16gの端部から上記プーリ作動室24に露呈され、上
記ライン圧が上記油孔27から上記プーリ作動室25へ
直接供給される。
【0029】ところで、上記両プーリ15,16のプー
リ軸15a,16aは、その両端が軸受け21に支持さ
れながら回転されており、トルク伝達の際には、両プー
リ軸15a,16aに対してねじり、引っ張り、曲げの
各荷重が作用する。
【0030】この荷重により、上記両プーリ軸15a,
16aのほぼ中央に形成された段差部15f,16fに
応力集中が発生するが、上記スプライン軸部15d,1
6dに開口されている油孔27が、上記スプライン軸部
15d,16dの軸端部側15d’,16d’に位置し
ているので、上記段差部15f,16fに生じる応力集
中と、上記油孔28に生じる応力集中とが分散される。
【0031】その結果、プーリ軸15a,16aの強度
低下が抑制され、無段変速機14の耐久性、及び信頼性
が向上する。
【0032】図6に本発明の第2実施の形態を示す。本
実施の形態では、シーブ油孔29を、可動シーブ15
c,16cに設けたハブ15g,16gの後端側に形成
したもので、作用効果は前述の第1実施の形態と同様で
ある。
【0033】図7に本発明の第3実施の形態を示す。本
実施の形態では、シーブ油孔29を、可動シーブ15
c,16cに設けたハブ15g,16gの後端に溝状に
形成したもので、作用効果は前述の第1実施の形態と同
様である。
【0034】
【発明の効果】以上、説明したように本発明によれば、
無段変速機に設けたプーリの可動シーブに併設するプー
リ作動室と、プーリを支持するプーリ軸に穿設されて作
動圧を流通させる作動圧供給路とを連通する油孔を、上
記プーリ軸の軸端部側に穿設したので、プーリ軸に生じ
る応力集中が分散され、プーリ軸の軸強度を相対的に高
めることができ、耐久性、及び信頼性の向上が図れる。
【0035】又、油孔の位置をプーリ軸の端部に移動さ
せただけの簡単な構造であるため、製造コストの高騰を
回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施の形態による自動変速装置の概略図
【図2】同、プライマリプーリの要部拡大図
【図3】同、セカンダリプーリの図1の要部背面図
【図4】同、プーリ軸と可動シーブとの部分拡大断面図
【図5】同、図4のV−V断面図
【図6】第2実施の形態による図4相当の部分拡大断面
【図7】第3実施の形態による図4相当の部分拡大断面
【図8】従来のプーリ軸の断面図
【図9】従来のプーリ軸と可動シーブとの部分拡大断面
【符号の説明】
14…無段変速機 15…プライマリプーリ 15a,16a…プーリ軸 15b,16b…固定シーブ 15c,16c…可動シーブ 15d’,16d’…軸端部側 16…セカンダリプーリ 24,25…プーリ作動室 26…作動圧供給路 27…油孔

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力側に配設するプライマリプーリと出力
    側に配設するセカンダリプーリとに設けられているプー
    リ軸に固定シーブが固設されていると共に可動シーブが
    スプライン係合されており、 上記可動シーブに併設されて該可動シーブを軸方向へ進
    退動作させるプーリ作動室と上記プーリ軸に穿設された
    作動圧供給路とが該プーリ軸の軸径方向に穿設された油
    孔を介して連通されている無段変速機において、 上記油孔が上記プーリ軸の軸端部側に穿設されているこ
    とを特徴とする無段変速機のプーリ構造。
JP31080697A 1997-11-12 1997-11-12 無段変速機のプーリ構造 Pending JPH11141633A (ja)

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Cited By (5)

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JP2009150459A (ja) * 2007-12-20 2009-07-09 Daihatsu Motor Co Ltd ベルト式無段変速機の油路構造
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