JPH11140143A - シリコーン系グラフト共重合体の製造法 - Google Patents
シリコーン系グラフト共重合体の製造法Info
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- JPH11140143A JPH11140143A JP9307185A JP30718597A JPH11140143A JP H11140143 A JPH11140143 A JP H11140143A JP 9307185 A JP9307185 A JP 9307185A JP 30718597 A JP30718597 A JP 30718597A JP H11140143 A JPH11140143 A JP H11140143A
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- graft copolymer
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 シリコーン系グラフト共重合体を製造するに
際し、シリコーンを効率的に取り込むことによって、特
に感熱転写記録フィルムのスティッキング防止層に適す
るシリコーン系グラフト共重合体の製造方法を提供す
る。 【解決手段】 シリコーン系マクロモノマーと他のラジ
カル重合性単量体とからなる単量体混合物を、溶解度パ
ラメーターが11.0以下の重合開始剤を使用して有機
溶剤中で共重合させてシリコーン系グラフト共重合体を
製造する。
際し、シリコーンを効率的に取り込むことによって、特
に感熱転写記録フィルムのスティッキング防止層に適す
るシリコーン系グラフト共重合体の製造方法を提供す
る。 【解決手段】 シリコーン系マクロモノマーと他のラジ
カル重合性単量体とからなる単量体混合物を、溶解度パ
ラメーターが11.0以下の重合開始剤を使用して有機
溶剤中で共重合させてシリコーン系グラフト共重合体を
製造する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、感熱転写記録フ
ィルムのスティッキング防止のための背面コーティング
剤として特に好適に使用することのできるシリコーン系
グラフト共重合体の製造法に関するものである。
ィルムのスティッキング防止のための背面コーティング
剤として特に好適に使用することのできるシリコーン系
グラフト共重合体の製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】事務用機器のプリンターやレコーダ等に
おける感熱転写記録は、一般的にポリエチレンテレフタ
レートフィルム等の基材フィルムの一方の面に感熱イン
ク層を設けた感熱転写記録フィルムと称される印字用イ
ンクフィルムを使用し、該印刷用インクフィルムを構成
する基材フィルムの背面からコンピュータ制御のサーマ
ルヘッドにより所望の形状で加熱することによって、印
字を記録紙上に印刷している。
おける感熱転写記録は、一般的にポリエチレンテレフタ
レートフィルム等の基材フィルムの一方の面に感熱イン
ク層を設けた感熱転写記録フィルムと称される印字用イ
ンクフィルムを使用し、該印刷用インクフィルムを構成
する基材フィルムの背面からコンピュータ制御のサーマ
ルヘッドにより所望の形状で加熱することによって、印
字を記録紙上に印刷している。
【0003】上記感熱転写記録フィルムにおいては、印
字用のサーマルヘッドの高温に起因して感熱転写記録フ
ィルムの一部が溶融し、その溶融樹脂がサーマルヘッド
に付着して感熱転写記録フィルムの送り不良が生じた
り、印字せんとする文字や図形等を記録紙上に転写する
ことができないなどスティッキング現象が生ずる。そこ
で、かゝるスティッキングを防止するため、サーマルヘ
ッドが接する基材フィルム面に耐熱性のスティッキング
防止層を形成することが行われている。
字用のサーマルヘッドの高温に起因して感熱転写記録フ
ィルムの一部が溶融し、その溶融樹脂がサーマルヘッド
に付着して感熱転写記録フィルムの送り不良が生じた
り、印字せんとする文字や図形等を記録紙上に転写する
ことができないなどスティッキング現象が生ずる。そこ
で、かゝるスティッキングを防止するため、サーマルヘ
ッドが接する基材フィルム面に耐熱性のスティッキング
防止層を形成することが行われている。
【0004】前記耐熱性のスティッキング防止層を形成
するため、たとえば、特開昭62−1575号や特開昭
62−30082号公報においては、ポリジメチルシロ
キサンの片末端にラジカル重合性基を有するシリコーン
系マクロモノマーを(メタ)アクリル酸アルキル等と共
重合させて得られる、前記ポリジメチルシロキサンを枝
ポリマーとし、(メタ)アクリル酸アルキル単量体単位
を主体とする重合体を幹ポリマーとしたシリコーン系グ
ラフト共重合体を使用することが提案されている。
するため、たとえば、特開昭62−1575号や特開昭
62−30082号公報においては、ポリジメチルシロ
キサンの片末端にラジカル重合性基を有するシリコーン
系マクロモノマーを(メタ)アクリル酸アルキル等と共
重合させて得られる、前記ポリジメチルシロキサンを枝
ポリマーとし、(メタ)アクリル酸アルキル単量体単位
を主体とする重合体を幹ポリマーとしたシリコーン系グ
ラフト共重合体を使用することが提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記シリコーン系グラ
フト共重合体は、幹ポリマーの物性によって感熱転写記
録フィルムを構成する基材フィルムへの密着性に優れた
皮膜を形成し、かつ枝ポリマーの物性によって耐熱性お
よび潤滑性に優れた皮膜が得られるという特長を有して
いるが、近年スティッキング防止層における耐熱性およ
び潤滑性の要求水準が高くなっているので、従来のシリ
コーン系グラフト重合体ではその要求に応えるのが難し
くなっている。
フト共重合体は、幹ポリマーの物性によって感熱転写記
録フィルムを構成する基材フィルムへの密着性に優れた
皮膜を形成し、かつ枝ポリマーの物性によって耐熱性お
よび潤滑性に優れた皮膜が得られるという特長を有して
いるが、近年スティッキング防止層における耐熱性およ
び潤滑性の要求水準が高くなっているので、従来のシリ
コーン系グラフト重合体ではその要求に応えるのが難し
くなっている。
【0006】すなわち、耐熱性および潤滑性を高めるに
は、スティッキング防止層に使用するシリコーン系グラ
フト重合体中に含まれるシリコーン含有量を高めること
が好ましいものであるが、シリコーンを10重量%以上
に含有するシリコーン系グラフト重合体を得ようとして
も、たとえば重合開始剤としてアゾビスイソブチロニト
リル等を使用する従来の重合方法では、シリコーン系マ
クロモノマーと(メタ)アクリル酸アルキルとの共重合
が円滑に進行せずに、多くの場合シリコーン部分が相分
離した重合体溶液しか得らない。
は、スティッキング防止層に使用するシリコーン系グラ
フト重合体中に含まれるシリコーン含有量を高めること
が好ましいものであるが、シリコーンを10重量%以上
に含有するシリコーン系グラフト重合体を得ようとして
も、たとえば重合開始剤としてアゾビスイソブチロニト
リル等を使用する従来の重合方法では、シリコーン系マ
クロモノマーと(メタ)アクリル酸アルキルとの共重合
が円滑に進行せずに、多くの場合シリコーン部分が相分
離した重合体溶液しか得らない。
【0007】また、シリコーン系マクロモノマーの重合
率を高めるべく重合開始剤の使用量を増加させた場合に
も、均一な重合溶液は得られるものゝ、該重合溶液から
感熱転写記録フィルムのスティッキング防止層に現在求
められている水準の耐熱性および潤滑性を有する皮膜は
得られていない。
率を高めるべく重合開始剤の使用量を増加させた場合に
も、均一な重合溶液は得られるものゝ、該重合溶液から
感熱転写記録フィルムのスティッキング防止層に現在求
められている水準の耐熱性および潤滑性を有する皮膜は
得られていない。
【0008】この発明は、かゝる実情に鑑み、シリコー
ン系グラフト共重合体を製造するに際して、シリコーン
を効率的に取り込むことによって特に感熱転写記録フィ
ルムのスティッキング防止層に適するシリコーン系グラ
フト共重合体の製造法を提供せんとするものである。
ン系グラフト共重合体を製造するに際して、シリコーン
を効率的に取り込むことによって特に感熱転写記録フィ
ルムのスティッキング防止層に適するシリコーン系グラ
フト共重合体の製造法を提供せんとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、この発明のシリコーン系グラフト共重合体の製造方
法は、シリコーン系マクロモノマーと他のラジカル重合
性単量体からなる単量体混合物であって、該単量体混合
物の合計量を基準にしてシリコーン系マクロモノマーの
割合が10〜60重量%で、他のラジカル重合性単量体
の割合が40〜90重量%である前記単量体混合物を、
溶解度パラメータが11.0以下のアゾ系化合物を重合
開始剤として用いて有機溶剤中で重合させることを特徴
とするものである。
め、この発明のシリコーン系グラフト共重合体の製造方
法は、シリコーン系マクロモノマーと他のラジカル重合
性単量体からなる単量体混合物であって、該単量体混合
物の合計量を基準にしてシリコーン系マクロモノマーの
割合が10〜60重量%で、他のラジカル重合性単量体
の割合が40〜90重量%である前記単量体混合物を、
溶解度パラメータが11.0以下のアゾ系化合物を重合
開始剤として用いて有機溶剤中で重合させることを特徴
とするものである。
【0010】
【発明の実施の形態】この発明のシリコーン系グラフト
共重合体の製造方法に使用するシリコーン系マクロモノ
マーは、好ましくは、線状シリコーン分子の片末端に
(メタ)アクリル基を有するものである。
共重合体の製造方法に使用するシリコーン系マクロモノ
マーは、好ましくは、線状シリコーン分子の片末端に
(メタ)アクリル基を有するものである。
【0011】より好ましくは、ゲルパーミエーションク
ロマトグラフィー法によるポリスチレン換算の数平均分
子量が1,000〜100,000のものであって、こ
の数平均分子量が1,000未満であると、シリコーン
に由来する特性、すなわち、潤滑性等の性質が発現し難
くなり、100,000を超えると、シリコーン系マク
ロモノマーの重合性が劣り未重合シリコーンが残存しや
すくなる。
ロマトグラフィー法によるポリスチレン換算の数平均分
子量が1,000〜100,000のものであって、こ
の数平均分子量が1,000未満であると、シリコーン
に由来する特性、すなわち、潤滑性等の性質が発現し難
くなり、100,000を超えると、シリコーン系マク
ロモノマーの重合性が劣り未重合シリコーンが残存しや
すくなる。
【0012】このシリコーン系マクロモノマーは、以下
に述べる方法によって製造することができる。 1)アニオン重合法を利用した製造方法 リチウムトリアルキルシラノレート等の重合開始剤を使
用し、環状トリシロキサンまたは環状テトラシロキサン
等を重合してシリコーンリビングポリマーを得、これと
γ−メタクリロイルオキシプロピルモノクロロジメチル
シラン等を反応させる製造方法(特開昭59−7823
6号公報等) 2)縮合反応を利用した製造方法 末端にシラノール基を有するシリコーンと、γ−メタク
リロイルオキシプロピルトリメトキシシラン等との縮合
反応によるマクロモノマーの製造方法(特開昭58−1
67606号公報および特開昭60−123518号公
報等)
に述べる方法によって製造することができる。 1)アニオン重合法を利用した製造方法 リチウムトリアルキルシラノレート等の重合開始剤を使
用し、環状トリシロキサンまたは環状テトラシロキサン
等を重合してシリコーンリビングポリマーを得、これと
γ−メタクリロイルオキシプロピルモノクロロジメチル
シラン等を反応させる製造方法(特開昭59−7823
6号公報等) 2)縮合反応を利用した製造方法 末端にシラノール基を有するシリコーンと、γ−メタク
リロイルオキシプロピルトリメトキシシラン等との縮合
反応によるマクロモノマーの製造方法(特開昭58−1
67606号公報および特開昭60−123518号公
報等)
【0013】このシリコーン系マクロモノマーと共重合
する前記の他のラジカル重合性単量体は、グラフト共重
合体の幹ポリマーを構成する単量体であって、下記に列
挙する(メタ)アクリル酸エステルまたは(メタ)アク
リル酸から選ばれた(メタ)アクリル系単量体を主成分
とするものであることが好ましい。具体的には、幹ポリ
マーにおけるアクリル系単量体単位の含有割合が幹ポリ
マーを形成する全単量体単位の合計量を基準にして、5
0重量%以上であることが好ましい。幹ポリマーにおけ
る(メタ)アクリル系単量体単位が、50重量%未満で
あるとコーティング層の密着性が不十分になることがあ
る。
する前記の他のラジカル重合性単量体は、グラフト共重
合体の幹ポリマーを構成する単量体であって、下記に列
挙する(メタ)アクリル酸エステルまたは(メタ)アク
リル酸から選ばれた(メタ)アクリル系単量体を主成分
とするものであることが好ましい。具体的には、幹ポリ
マーにおけるアクリル系単量体単位の含有割合が幹ポリ
マーを形成する全単量体単位の合計量を基準にして、5
0重量%以上であることが好ましい。幹ポリマーにおけ
る(メタ)アクリル系単量体単位が、50重量%未満で
あるとコーティング層の密着性が不十分になることがあ
る。
【0014】(メタ)アクリル系単量体としては、メチ
ル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレー
ト、n−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル
(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレー
ト、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキ
シル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレ
ート、ステアリル(メタ)アクリレートおよびイソボル
ニル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリ
レート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒド
ロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチ
ル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メ
タ)アクリレート、エチレンオキシド変性ヒドロキシ
(メタ)アクリレート、ラクトン変性ヒドロキシ(メ
タ)アクリレート、アクリル酸、メタクリル酸等が挙げ
られる。
ル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレー
ト、n−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル
(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレー
ト、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキ
シル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレ
ート、ステアリル(メタ)アクリレートおよびイソボル
ニル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリ
レート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒド
ロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチ
ル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メ
タ)アクリレート、エチレンオキシド変性ヒドロキシ
(メタ)アクリレート、ラクトン変性ヒドロキシ(メ
タ)アクリレート、アクリル酸、メタクリル酸等が挙げ
られる。
【0015】上記単量体以外のラジカル重合性単量体も
必要に応じて使用することができ、かゝるラジカル重合
性単量体としては、スチレン、(メタ)アクリロニトリ
ル、酢酸ビニル、(メタ)アクリルアミド、イタコン
酸、マレイン酸などを挙げることができる。
必要に応じて使用することができ、かゝるラジカル重合
性単量体としては、スチレン、(メタ)アクリロニトリ
ル、酢酸ビニル、(メタ)アクリルアミド、イタコン
酸、マレイン酸などを挙げることができる。
【0016】さらに、上記ラジカル重合性単量体と共
に、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプ
ロピルトリメトキシシラン等の有機ケイ素単量体、ある
いはアリルメタクリレート、ジアリルフタレート等の二
官能単量体を、グラフト共重合体の製造の際にゲル化が
発生しない程度の少量を併用することができる。
に、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプ
ロピルトリメトキシシラン等の有機ケイ素単量体、ある
いはアリルメタクリレート、ジアリルフタレート等の二
官能単量体を、グラフト共重合体の製造の際にゲル化が
発生しない程度の少量を併用することができる。
【0017】グラフト共重合体を得るためのラジカル共
重合におけるシリコーン系マクロモノマーの使用量は、
共重合に供する全単量体の合計量を基準にして10〜6
0重量%、好ましくは20〜40重量%である。
重合におけるシリコーン系マクロモノマーの使用量は、
共重合に供する全単量体の合計量を基準にして10〜6
0重量%、好ましくは20〜40重量%である。
【0018】シリコーン系マクロモノマーの割合が10
重量%未満では、得られるグラフト共重合体において目
的とする潤滑性などの特性が得られ難く、また、60重
量%を超えると溶液系における重合時あるいはグラフト
共重合体の貯蔵時にシリコーン系マクロモノマーが分離
しやすくなる。
重量%未満では、得られるグラフト共重合体において目
的とする潤滑性などの特性が得られ難く、また、60重
量%を超えると溶液系における重合時あるいはグラフト
共重合体の貯蔵時にシリコーン系マクロモノマーが分離
しやすくなる。
【0019】この発明で使用できる重合開始剤は、溶解
度パラメーターが11・0以下のアゾ化合物からなるラ
ジカル重合開始剤であって、具体的には、 1)ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート 溶解度パラメータ−・・・10.2 2)1,1’−アゾビス(1−アセトキシ−1−フェニ
ルエタン) 溶解度パラメータ−・・・11.0 3)2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペン
タン) 溶解度パラメータ−・・・8.3 4)2,2’−アゾビス(2−メチルプロパン) 溶解度パラメータ−・・・8.7 5)2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニト
リル 溶解度パラメータ−・・・10.8 6)1,1’−アゾビス−1−シクロヘキサンカルボニ
トリル 溶解度パラメータ−・・・9.0 等を挙げることができる。なお、この発明における溶解
度パラメータは、小数点の下2桁目を四捨五入した数値
である。
度パラメーターが11・0以下のアゾ化合物からなるラ
ジカル重合開始剤であって、具体的には、 1)ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート 溶解度パラメータ−・・・10.2 2)1,1’−アゾビス(1−アセトキシ−1−フェニ
ルエタン) 溶解度パラメータ−・・・11.0 3)2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペン
タン) 溶解度パラメータ−・・・8.3 4)2,2’−アゾビス(2−メチルプロパン) 溶解度パラメータ−・・・8.7 5)2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニト
リル 溶解度パラメータ−・・・10.8 6)1,1’−アゾビス−1−シクロヘキサンカルボニ
トリル 溶解度パラメータ−・・・9.0 等を挙げることができる。なお、この発明における溶解
度パラメータは、小数点の下2桁目を四捨五入した数値
である。
【0020】この重合開始剤の使用量は、重合性成分の
合計量に対し0.01〜10重量%が好ましく、さらに
好ましくは0.1〜5重量%である。共重合の際の温度
としては、50〜150℃が好ましく、さらに好ましく
は温度60〜100℃であり、重合時間は通常5〜25
時間が好ましい。
合計量に対し0.01〜10重量%が好ましく、さらに
好ましくは0.1〜5重量%である。共重合の際の温度
としては、50〜150℃が好ましく、さらに好ましく
は温度60〜100℃であり、重合時間は通常5〜25
時間が好ましい。
【0021】重合開始剤として、前記溶解度パラメータ
−が11.0を超えた、たとえば、アゾビスイソブチロ
ニトリルなどを使用すると、比較例1で示すとおりステ
ィッキング防止性能に優れるコーティング塗膜が得られ
ない。
−が11.0を超えた、たとえば、アゾビスイソブチロ
ニトリルなどを使用すると、比較例1で示すとおりステ
ィッキング防止性能に優れるコーティング塗膜が得られ
ない。
【0022】その理由は詳らかではないが、溶解度パラ
メーターの大きい重合開始剤は基本的に親水性であるた
めに、当該重合開始剤と疎水性のシリコーン系マクロモ
ノマーとの相溶性が乏しく、該シリコーン系マクロモノ
マーの重合が円滑に進まないものと推測される。
メーターの大きい重合開始剤は基本的に親水性であるた
めに、当該重合開始剤と疎水性のシリコーン系マクロモ
ノマーとの相溶性が乏しく、該シリコーン系マクロモノ
マーの重合が円滑に進まないものと推測される。
【0023】溶液重合法で使用する溶剤の選択は重要で
あり、好ましい溶剤としては、アセトン、メチルエチル
ケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤、酢
酸エチル、酢酸ブチル等の酢酸エステル系溶剤、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶剤、シ
クロヘキサン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムア
ミド、ジメチルスルホキシドおよびヘキサメチルホスホ
アミド等を挙げることができ、より好ましくは、ケトン
系溶剤、酢酸エステル系溶剤または芳香族炭化水素系溶
剤である。
あり、好ましい溶剤としては、アセトン、メチルエチル
ケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤、酢
酸エチル、酢酸ブチル等の酢酸エステル系溶剤、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶剤、シ
クロヘキサン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムア
ミド、ジメチルスルホキシドおよびヘキサメチルホスホ
アミド等を挙げることができ、より好ましくは、ケトン
系溶剤、酢酸エステル系溶剤または芳香族炭化水素系溶
剤である。
【0024】上記の有機溶剤を使用すると、それ以外の
有機溶剤を使用する場合に比べてシリコーンおよび生成
するグラフト共重合体の良溶媒となるため、未重合シリ
コーンの量が少なくなる。
有機溶剤を使用する場合に比べてシリコーンおよび生成
するグラフト共重合体の良溶媒となるため、未重合シリ
コーンの量が少なくなる。
【0025】上記重合によって得られるグラフト共重合
体の好ましい平均分子量は、GPC測定によるポリスチ
レン換算の重量平均分子量で50,000〜500,0
00である。
体の好ましい平均分子量は、GPC測定によるポリスチ
レン換算の重量平均分子量で50,000〜500,0
00である。
【0026】かくして得たグラフト共重合体をコーティ
ング剤として使用する場合には、このグラフト共重合体
中に、不飽和ポリエステル系樹脂、フッ素系樹脂、さら
には特開昭49−120889号公報に開示されている
ポリエステルポリアクリレート等のポリマー前駆動物質
としてのラジカル重合性成分からなる硬化性組成物等を
配合してもよい。
ング剤として使用する場合には、このグラフト共重合体
中に、不飽和ポリエステル系樹脂、フッ素系樹脂、さら
には特開昭49−120889号公報に開示されている
ポリエステルポリアクリレート等のポリマー前駆動物質
としてのラジカル重合性成分からなる硬化性組成物等を
配合してもよい。
【0027】かゝるグラフト共重合体以外の前記配合物
の使用量は、グラフト共重合体とこれら配合物の合計量
を基準にして50重量%以下であることが望ましい。
の使用量は、グラフト共重合体とこれら配合物の合計量
を基準にして50重量%以下であることが望ましい。
【0028】この発明の上記グラフト共重合体をコーテ
ィング剤として使用する場合、充填剤、各種安定剤およ
び顔料等の添加剤を添加してもよい。具体的には、各種
のシリカ類、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化
チタン、酸化鉄、ガラス繊維、分散安定剤、酸化防止
剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤等の添加剤を挙げること
ができる。
ィング剤として使用する場合、充填剤、各種安定剤およ
び顔料等の添加剤を添加してもよい。具体的には、各種
のシリカ類、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化
チタン、酸化鉄、ガラス繊維、分散安定剤、酸化防止
剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤等の添加剤を挙げること
ができる。
【0029】また、この発明のグラフト共重合体をコー
ティング剤として使用する場合、ゴム、プラスチック、
金属、セラミックス、ガラス、木材および紙等の各種の
材質の表面にコーティングすることができる。
ティング剤として使用する場合、ゴム、プラスチック、
金属、セラミックス、ガラス、木材および紙等の各種の
材質の表面にコーティングすることができる。
【0030】より具体的には、背面コート剤として磁気
テープおよびフイルム、カセットシート及び感熱転写記
録フイルム等に、また、離型紙、マスキングテープ、粘
着テープ、菓子カップ、コンクリート、モルタル、ゴル
ロールおよび石膏用型枠ならびにスタンピングホイル等
の離型剤として、また、プラスチックおよびセラミック
等の成形用金型の離型剤に、さらには、磁気カード、I
Cカード、キャッシュカード、クレジットカード、プリ
ペードカードおよび磁気切符等の潤滑保護コート剤とし
て、落書き防止塗料、貼紙防止塗料、防汚用塗料、結氷
・結露防止塗料及び高耐候性塗料等のビヒクルに、ま
た、それら以外にもウレタンフォーム用製泡剤、樹脂含
浸木材用高耐候性コート剤、皮革類の艶出しや撥水及び
防汚用のコート剤として多くの優れた有用性を有する。
テープおよびフイルム、カセットシート及び感熱転写記
録フイルム等に、また、離型紙、マスキングテープ、粘
着テープ、菓子カップ、コンクリート、モルタル、ゴル
ロールおよび石膏用型枠ならびにスタンピングホイル等
の離型剤として、また、プラスチックおよびセラミック
等の成形用金型の離型剤に、さらには、磁気カード、I
Cカード、キャッシュカード、クレジットカード、プリ
ペードカードおよび磁気切符等の潤滑保護コート剤とし
て、落書き防止塗料、貼紙防止塗料、防汚用塗料、結氷
・結露防止塗料及び高耐候性塗料等のビヒクルに、ま
た、それら以外にもウレタンフォーム用製泡剤、樹脂含
浸木材用高耐候性コート剤、皮革類の艶出しや撥水及び
防汚用のコート剤として多くの優れた有用性を有する。
【0031】
【作用】この発明のシリコーン系グラフト共重合体の製
造法は、シリコーン系マクロモノマーと他のラジカル重
合性単量体の合計量に対してシリコーン系マクロモノマ
ーを10〜60重量%の割合とした単量体混合物を、所
定以下に限定した溶解度パラメータのアゾ系化合物を重
合開始剤として用いてグラフト共重合させることによ
り、シリコーン成分の含有量が増加した高分子量のグラ
フト共重合体を製造することができる。
造法は、シリコーン系マクロモノマーと他のラジカル重
合性単量体の合計量に対してシリコーン系マクロモノマ
ーを10〜60重量%の割合とした単量体混合物を、所
定以下に限定した溶解度パラメータのアゾ系化合物を重
合開始剤として用いてグラフト共重合させることによ
り、シリコーン成分の含有量が増加した高分子量のグラ
フト共重合体を製造することができる。
【0032】また、この製造方法で得られるシリコーン
系グラフト共重合体は、感熱転写記録フイルムやシート
などに適用して感熱ヘッドへのカス付着やスティック現
象の生じない優れたフイルムやシートを形成することが
でき、また、その他にも各種コーティング剤として有用
なものである。
系グラフト共重合体は、感熱転写記録フイルムやシート
などに適用して感熱ヘッドへのカス付着やスティック現
象の生じない優れたフイルムやシートを形成することが
でき、また、その他にも各種コーティング剤として有用
なものである。
【0033】
【実施例】以下、実施例および比較例によってこの発明
を具体的に説明するが、これらの中で「部」および
「%」は、「重量部」および「重量%」を意味する。ま
た、これらの中で用いたシリコーン系マクロモノマーの
商品名の記号、すなわち、FM0725、AK−32お
よびX−22−174DXは、いずれもジメチルポリシ
ロキサンの末端にメタクリロイル基を有する構成のマク
ロモノマーである。
を具体的に説明するが、これらの中で「部」および
「%」は、「重量部」および「重量%」を意味する。ま
た、これらの中で用いたシリコーン系マクロモノマーの
商品名の記号、すなわち、FM0725、AK−32お
よびX−22−174DXは、いずれもジメチルポリシ
ロキサンの末端にメタクリロイル基を有する構成のマク
ロモノマーである。
【0034】実施例1 撹拌機、コンデンサー、温度計、窒素導入管を備えたフ
ラスコに、チッソ(株)製のシリコーン系マクロモノマ
ーFM0725(数平均分子量10,000)を20
部、メチルメタクリレート60部、ブチルアクリレート
10部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート5部、メ
タクリル酸5部に、重合開始剤としてジメチル−2,
2’−アゾビスイソブチレート(略称;MAIB)1.
5部と溶剤としてメチルエチルケトンの100部を仕込
み、窒素をバブリングしながら温度70℃で6時間加熱
して、固形分50%のシリコーン系グラフト共重合体を
合成した。
ラスコに、チッソ(株)製のシリコーン系マクロモノマ
ーFM0725(数平均分子量10,000)を20
部、メチルメタクリレート60部、ブチルアクリレート
10部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート5部、メ
タクリル酸5部に、重合開始剤としてジメチル−2,
2’−アゾビスイソブチレート(略称;MAIB)1.
5部と溶剤としてメチルエチルケトンの100部を仕込
み、窒素をバブリングしながら温度70℃で6時間加熱
して、固形分50%のシリコーン系グラフト共重合体を
合成した。
【0035】実施例2 下記の単量体及び重合開始剤を用い、実施例1と同様に
して固形分50%のシリコーン系グラフト共重合体を合
成した。 〔単量体〕 シリコーン系マクロモノマー;東亞合成(株)製、AK−32 (数平均分子量30,000) 30部 メチルメタクリレート 50部 ブチルメタクリレート 10部 アクリル酸 10部 〔重合開始剤〕 1,1’−アゾビス(1−アセトキシ−1−フェニルエタン) 2.0部 (略称;OTAZO−15)
して固形分50%のシリコーン系グラフト共重合体を合
成した。 〔単量体〕 シリコーン系マクロモノマー;東亞合成(株)製、AK−32 (数平均分子量30,000) 30部 メチルメタクリレート 50部 ブチルメタクリレート 10部 アクリル酸 10部 〔重合開始剤〕 1,1’−アゾビス(1−アセトキシ−1−フェニルエタン) 2.0部 (略称;OTAZO−15)
【0036】実施例3 下記の単量体及び重合開始剤を用い、実施例1と同様に
して固形分50%のシリコーン系グラフト共重合体を合
成した。 〔単量体〕 シリコーンマクロモノマー;信越化学(株)製、X−22−174DX 数平均分子量5,000) 40部 メチルメタクリレート 55部 スチレン 10部 ブチルアクリレート 5部 メタクリル酸 10部 〔重合開始剤〕 2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン) 1.5部 (略称;ABTMP)
して固形分50%のシリコーン系グラフト共重合体を合
成した。 〔単量体〕 シリコーンマクロモノマー;信越化学(株)製、X−22−174DX 数平均分子量5,000) 40部 メチルメタクリレート 55部 スチレン 10部 ブチルアクリレート 5部 メタクリル酸 10部 〔重合開始剤〕 2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン) 1.5部 (略称;ABTMP)
【0037】比較例1 実施例1におけるシリコーン系グラフト共重合体の製造
の際に使用した重合開始剤ジメチル−2,2’−アゾビ
スイソブチレートの使用に代えて、重合開始剤としてア
ゾビスイソブチロニトリル(略称;ABIN、溶解度パ
ラメーター;12.2)1.1部を用いた以外は、実施
例1と同様にして固形分50%のシリコーン系グラフト
共重合体を合成した。
の際に使用した重合開始剤ジメチル−2,2’−アゾビ
スイソブチレートの使用に代えて、重合開始剤としてア
ゾビスイソブチロニトリル(略称;ABIN、溶解度パ
ラメーター;12.2)1.1部を用いた以外は、実施
例1と同様にして固形分50%のシリコーン系グラフト
共重合体を合成した。
【0038】これら実施例1〜3および比較例1で得た
各グラフト共重合体溶液100部を用い、これをメチル
エチルケトンで固形分10%に希釈して得た溶液をコー
ティング剤として、膜厚50ミクロンのポリエステルフ
イルムにバーコーターを用いて塗工し、それぞれ膜厚5
ミクロンのシリコーン系グラフト共重合体が塗布された
ポリエステルシートを得た。
各グラフト共重合体溶液100部を用い、これをメチル
エチルケトンで固形分10%に希釈して得た溶液をコー
ティング剤として、膜厚50ミクロンのポリエステルフ
イルムにバーコーターを用いて塗工し、それぞれ膜厚5
ミクロンのシリコーン系グラフト共重合体が塗布された
ポリエステルシートを得た。
【0039】得られた各ポリエステルシートについて、
下記の条件で潤滑性、離型性を測定した。また、下記の
条件で印字を行った後のサーマルヘッドのスティック防
止層の付着状況、スティック現象(基材の損傷)を調べ
た結果を表1に示した。
下記の条件で潤滑性、離型性を測定した。また、下記の
条件で印字を行った後のサーマルヘッドのスティック防
止層の付着状況、スティック現象(基材の損傷)を調べ
た結果を表1に示した。
【0040】〔潤滑性の測定〕新東科学(株)製表面性
測定装置を用い、次の条件で動摩擦係数(μk)を測定
した。 接触子・・・直径10mmのステンレス製球 荷重・・・・100g 移動速度・・250mm/min 温度25℃、湿度60%RH
測定装置を用い、次の条件で動摩擦係数(μk)を測定
した。 接触子・・・直径10mmのステンレス製球 荷重・・・・100g 移動速度・・250mm/min 温度25℃、湿度60%RH
【0041】〔離型性の測定〕コーティング表面にコク
ヨ製セロハンテープ(24mm巾)を圧着し、該セロハ
ンテープを引張試験機にて引張速度200mm/mi
n、温度25℃、湿度60%RHの条件下において角度
180度で剥離した時の引張強度(g)により評価し
た。
ヨ製セロハンテープ(24mm巾)を圧着し、該セロハ
ンテープを引張試験機にて引張速度200mm/mi
n、温度25℃、湿度60%RHの条件下において角度
180度で剥離した時の引張強度(g)により評価し
た。
【0042】〔印字条件〕 プリンター・・・カシオ計算機(株)製POSTWOR
D HX−1 印字スピード・・・5000mm/min 印字走行距離・・・1000m 被転写紙・・・ベック平滑度50秒の上質紙
D HX−1 印字スピード・・・5000mm/min 印字走行距離・・・1000m 被転写紙・・・ベック平滑度50秒の上質紙
【0043】〔サーマルヘッドへのスティック防止層成
分の付着状態の評価〕金属顕微鏡(ELIZA製MIC
RO−SCANNER ACE)を用い、スティック防
止層成分のサーマルヘッドへの付着状態を下記の評価基
準で評価した。 ○:未使用の状態と比べて変化が見られない。 △:アルコールで拭き取ることで、ほぼ未使用の状態に
戻る。 ×:スティック防止層成分がサーマルヘッド面に固着し
ており、アルコールで拭き取ることができない。
分の付着状態の評価〕金属顕微鏡(ELIZA製MIC
RO−SCANNER ACE)を用い、スティック防
止層成分のサーマルヘッドへの付着状態を下記の評価基
準で評価した。 ○:未使用の状態と比べて変化が見られない。 △:アルコールで拭き取ることで、ほぼ未使用の状態に
戻る。 ×:スティック防止層成分がサーマルヘッド面に固着し
ており、アルコールで拭き取ることができない。
【0044】〔スティック現象の評価〕印字中にサーマ
ルヘッド面と接する熱転写シートのスティック防止層の
面が溶融して、該サーマルヘッドに融着する現象(ステ
ィック現象)を下記の評価基準で評価した。 ○:スティック現象が見られない。 △:スティック現象が少し発生する。 ×:リボンの破断が生じる。 〔以下余白〕
ルヘッド面と接する熱転写シートのスティック防止層の
面が溶融して、該サーマルヘッドに融着する現象(ステ
ィック現象)を下記の評価基準で評価した。 ○:スティック現象が見られない。 △:スティック現象が少し発生する。 ×:リボンの破断が生じる。 〔以下余白〕
【0045】
【表1】
【0046】
【発明の効果】この発明のシリコーン系グラフト共重合
体の製造方法は、シリコーン系マクロモノマーと他のラ
ジカル重合性単量体とを、その合計量に対してシリコー
ン系マクロモノマーを10〜60重量%の割合として混
合し、得た単量体混合物を、所定以下の溶解度パラメー
タのアゾ系化合物を重合開始剤として用いてグラフト共
重合させることにより、シリコーン成分の多いシリコー
ン系グラフト重合体を簡単かつ容易に製造することがで
きる。
体の製造方法は、シリコーン系マクロモノマーと他のラ
ジカル重合性単量体とを、その合計量に対してシリコー
ン系マクロモノマーを10〜60重量%の割合として混
合し、得た単量体混合物を、所定以下の溶解度パラメー
タのアゾ系化合物を重合開始剤として用いてグラフト共
重合させることにより、シリコーン成分の多いシリコー
ン系グラフト重合体を簡単かつ容易に製造することがで
きる。
【0047】この製造法によって得られたシリコーン系
グラフト重合体は、耐熱性および潤滑性に優れているの
で、特に感熱転写記録フィルムのスティッキング防止層
を形成するのに最適なものである。
グラフト重合体は、耐熱性および潤滑性に優れているの
で、特に感熱転写記録フィルムのスティッキング防止層
を形成するのに最適なものである。
Claims (2)
- 【請求項1】 シリコーン系マクロモノマーと他のラジ
カル重合性単量体からなる単量体混合物であって、該単
量体混合物の合計量を基準にしてシリコーン系マクロモ
ノマーの割合が10〜60重量%で、他のラジカル重合
性単量体の割合が40〜90重量%である前記単量体混
合物を、溶解度パラメータが11.0以下のアゾ系化合
物を重合開始剤として用いて有機溶剤中で重合させるこ
とを特徴とするシリコーン系グラフト共重合体の製造
法。 - 【請求項2】 前記単量体混合物は、線状シリコーン分
子の片末端に(メタ)アクリル基を有する前記シリコー
ン系マクロモノマーと、(メタ)アクリル酸エステルを
主とする前記他のラジカル重合性単量体とからなること
を特徴とする請求項1記載のシリコーン系グラフト共重
合体の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9307185A JPH11140143A (ja) | 1997-11-10 | 1997-11-10 | シリコーン系グラフト共重合体の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9307185A JPH11140143A (ja) | 1997-11-10 | 1997-11-10 | シリコーン系グラフト共重合体の製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11140143A true JPH11140143A (ja) | 1999-05-25 |
Family
ID=17966072
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9307185A Pending JPH11140143A (ja) | 1997-11-10 | 1997-11-10 | シリコーン系グラフト共重合体の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11140143A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2738613A1 (en) | 2012-11-30 | 2014-06-04 | Canon Kabushiki Kaisha | Electrophotographic photosensitive member, method for producing electrophotographic photosensitive member, process cartridge and electrophotographic apparatus |
-
1997
- 1997-11-10 JP JP9307185A patent/JPH11140143A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2738613A1 (en) | 2012-11-30 | 2014-06-04 | Canon Kabushiki Kaisha | Electrophotographic photosensitive member, method for producing electrophotographic photosensitive member, process cartridge and electrophotographic apparatus |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040210 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20060130 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060516 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20061010 |