JPH11139244A - エアバック用ガス発生器 - Google Patents

エアバック用ガス発生器

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JPH11139244A
JPH11139244A JP9322204A JP32220497A JPH11139244A JP H11139244 A JPH11139244 A JP H11139244A JP 9322204 A JP9322204 A JP 9322204A JP 32220497 A JP32220497 A JP 32220497A JP H11139244 A JPH11139244 A JP H11139244A
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JP
Japan
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air bag
gas
chamber
rupturable plate
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Withdrawn
Application number
JP9322204A
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English (en)
Inventor
Yasushi Usui
康 碓井
Takuro Koyama
卓郎 小山
Shigeru Takeyama
茂 武山
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Panasonic Holdings Corp
Morita Miyata Corp
Original Assignee
Miyata Industry Co Ltd
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両火災などのときに、特別な作動源又は発
火源の存在を必要とすることなく自己作動して内部ガス
圧を外部に解放することのできるエアバック用ガス発生
器を提供する。 【解決手段】 エアバックに通じる第1の通気開口に封
板を具備したエアバック用ガス発生器において、前記封
板として破裂板を用い、前記破裂板は、その破裂に要す
る圧力が、通常の使用温度範囲の最大温度時の内部圧力
よりも大きい値となるように設定されているエアバック
用ガス発生器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、衝突時にエアバ
ックを展開させて衝撃から乗員を守るためのエアバック
システムのガス発生器に関し、より詳しくは、車輌火災
等により雰囲気温度が異常に上昇したときに自己作動す
るための機構を組み込んだエアバック用ガス発生器に関
する。
【0002】
【従来技術】エアバックを展開させるためのガス発生器
には、車両火災時の温度上昇時に自己作動するための機
構つまりオートイグニッション機構が組み込まれている
が、この機構は、従来、大別すると3つのタイプに分類
することができる。その一つは、所定の温度になると発
火するような火薬をガス発生器の中に装填し、この火薬
が発生する熱により、その周囲に配置したガス発生剤を
着火させて、衝突時と同じように、エアバックを展開さ
せる構成を採用している。他の一つのタイプは、所定の
温度で着火するような推進剤を備えたピストン等により
機械的に封板を開封させて容器内の充填ガスを排圧させ
るという構造を採用している。残る一つは、圧力容器内
に火薬室を有し、この火薬室の中に所定の温度になると
着火するような火薬を入れておいて、この火薬の熱によ
って周囲の火薬を燃焼させ、これにより発生する燃焼熱
で容器内のガスを膨張させて封板を開封させるという構
成を採用している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のオート
イグニッション機構にあっては、発火源である火薬を発
火又は封板を強制的に開封させるための作動源を必要と
するものであり、コストアップの要因となっていただけ
でなく、エアバックを展開させるためのガス発生器の構
造が複雑なものとなっており、このため製造に際して作
業工程が数多くなる要因となっていた。そこで、本発明
の目的とするところは、車両火災などのときに、特別な
作動源又は発火源の存在を必要とすることなく自己作動
して内部ガス圧を外部に解放することのできるエアバッ
ク用ガス発生器を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本件発明者は、かかる技
術的課題を克服するために、通常の圧力容器に安全手段
として一般的に組み込まれる破裂板に着目し、この破裂
板の特性に検討を加えることにより本発明を想起したも
のである。先ず、破裂板に限らず、物の一般的な特性と
して、雰囲気温度が高温であるほど物の強度は低下す
る。これを破裂板に置き換えて考えると、図5に破線で
示すように、雰囲気温度が高温になるほど、ある任意の
板厚の破裂板を破裂させるのに要する作動圧力は低下す
る。その一方で、エアバック用ガス発生器は、同図に実
線で示すように、雰囲気温度が高くなるほど、内部圧力
が高くなる。この2つの特性の相関関係に着目したとき
に、この相関関係を利用して、車両火災のような異常な
高温雰囲気となる状況下の所望の温度において、上昇し
たガス発生器の内部圧力で、強度が低下した破裂板を破
裂させるように設計することは可能である。
【0005】すなわち、図5に破線で示す破裂板の特性
は、これを上下に平行移動させるように設計することは
自在であり、通常の使用温度範囲で破裂することなく、
車両火災などの異常な高温雰囲気でどの時点(所望の温
度)で破裂板を破裂させて内部圧力を外部に開放するか
は、エアバック用ガス発生器の内部圧力(図5の実線)
と破裂板の破裂に要する圧力(図5の破線)との交点が
所望の温度となるように設計すればよい。また、ここで
考慮すべき他のパラメータとしては、選択した破裂板
が、その定格破裂圧力の何%までの圧力を運転圧力とす
ることができるかという点である。ちなみに、現在市販
されている破裂板の種類を大別すれば、座屈反転式と引
張破裂式とが知られているが、各種類の破裂板は夫々固
有の数値を有しているのが現状であるから、この定格破
裂圧力の何%までの圧力を運転圧力とすることができる
かを設計の要素に含めて、通常の使用温度範囲で破裂す
ることのないように注意すればよい。かかる観点に基づ
き、本発明は次の解決手段を採用してある。
【0006】請求項1記載の本発明のエアバック用ガス
発生器は、エアバックに通じる第1の通気開口に封板を
具備したエアバック用ガス発生器において、前記封板と
して破裂板を用い、前記破裂板は、その破裂に要する圧
力が、通常の使用温度範囲の最大温度時の内部圧力より
も大きい値となるように設定されていることを特徴とす
る。請求項2記載の発明は、請求項1に記載のエアバッ
ク用ガス発生器において、前記ガス発生器が点火器を有
し、前記ガス発生器の内部には、前記点火器によって着
火される燃焼用ガスが封入されていることを特徴とす
る。請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2に記
載のエアバック用ガス発生器において、前記破裂板が座
屈反転型破裂板からなることを特徴とする。請求項4記
載の発明は、請求項3に記載のエアバック用ガス発生器
において、前記座屈反転型破裂板が、前記ガス発生器の
内部に向けて突出するドーム状の破裂板要素を備えてい
ることを特徴とする。請求項5記載の発明は、請求項4
に記載のエアバック用ガス発生器において、前記座屈反
転型破裂板が、前記ドーム状の破裂板要素に臨んで配置
されたナイフブレードアッセンブリを備えていることを
特徴とする。請求項6記載の発明は、請求項5に記載の
エアバック用ガス発生器において、前記ナイフブレード
アッセンブリが、前記破裂板要素の保持部材と一体に形
成されていることを特徴とする。請求項7記載の発明
は、請求項4に記載のエアバック用ガス発生器におい
て、前記ドーム状の破裂板要素が弱化線であるスコアを
備えていることを特徴とする。請求項8記載の発明は、
請求項7記載のエアバック用ガス発生器において、前記
スコアが十文字に配置されていることを特徴とする。請
求項9記載の発明は、請求項8に記載のエアバック用ガ
ス発生器において、前記座屈反転型破裂板が、約120
℃ないし約200℃の雰囲気温度のときの前記ガス発生
器の内部圧力によって破裂するように設定されているこ
とを特徴とする。請求項10記載の発明は、請求項9に
記載のエアバック用ガス発生器において、前記座屈反転
型破裂板が、約125℃ないし約130℃の雰囲気温度
のときの前記ガス発生器の内部圧力によって破裂するよ
うに設定されていることを特徴とする。請求項11記載
の発明は、第二の室と、エアバックに通じる第1の通気
開口及び点火器を臨む第一の室とに区画する隔壁を有
し、前記隔壁には、前記第一の室と前記第二の室とを連
通させる第2の通気開口と少なくとも一つの小孔とが形
成され、前記第2の通気開口には隔壁封板が設けられた
エアバック用ガス発生器において、前記第1の通気開口
に破裂板を設け、前記破裂板は通常の使用温度範囲を越
える温度状態で破裂するように設定されていることを特
徴とする。請求項12記載の発明は、請求項11に記載
のエアバック用ガス発生器において、前記第1の通気開
口と前記点火器とが、前記ガス発生器の一方の端壁に並
んで配置されていることを特徴とする。請求項13記載
の発明は、請求項12に記載のエアバック用ガス発生器
において、前記ガス発生器の一方の端壁に、複数の拡散
穴を備えたデイフューザが取り付けられ、前記デイフュ
ーザの拡散穴を介して前記第1の通気開口とエアバック
とが連通されていることを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の第1の実施の形態におけ
るエアバック用ガス発生器は、封板の代わりに破裂板を
設置し、この破裂板の破裂に要する圧力が、通常の使用
温度範囲の最大温度時の内部圧力よりも大きい値となる
ように設定されていることから、通常の使用温度範囲で
は誤作動することはなく、車両火災のときのように異常
な雰囲気温度となったときにガス発生器の内部圧力の上
昇と、破裂板の破裂に要する圧力の低下の相関関係で、
所望の温度状態で破裂板を作動させて内部圧力を解放す
ることができる。したがって、本発明のエアバックガス
発生器によれば、従来の火薬などのオートイグニッショ
ン機構のような特別な作動源を設ける必要性は全くな
く、破裂板の自己作動によって異常高温状態での内部圧
力を解放することができる。
【0008】本発明の第2の実施の形態におけるエアバ
ック用ガス発生器は、ガス発生器が点火器を有し、ガス
発生器の内部には、点火器によって着火される燃焼用ガ
スが封入されていることから、本発明の最も典型的な態
様として、異常高温状態でガス発生器の内部ガス圧が上
昇して、破裂板を破壊することができる。本発明の第3
の実施の形態におけるエアバック用ガス発生器は、破裂
板として座屈反転型破裂板を採用してあり、この座屈反
転型破裂板は、後の説明から理解できるように、定格破
壊圧力の約90%の圧力までを運転圧力とする特性を備
えていることから、通常の使用温度範囲で誤作動するこ
とのない必要最小限の定格破壊圧力の値を比較的に低く
設定することができ、このことは異常高温状態で破壊す
るときの温度を比較的低く設定することができるため、
ガス発生器の圧力容器の肉厚など耐圧構造を簡素化する
ことができ、この観点からも低コスト化を図ることがで
きる。
【0009】本発明の第4の実施の形態におけるエアバ
ック用ガス発生器は、座屈反転型破裂板が典型的なドー
ム状の破裂板要素を採用してあることから、本発明に適
用する破裂板の基本設計を従来から知られてる構造を流
用して行うことができる。本発明の第5の実施の形態に
おけるエアバック用ガス発生器は、座屈反転型破裂板が
従来から既知の構造であるナイフブレードアッセンブリ
を備えており、この第5の実施の形態においても、本発
明に適用する破裂板の基本設計を従来から知られてる構
造を流用して行うことができる。本発明の第6の実施の
形態におけるエアバック用ガス発生器は、前記ナイフブ
レードアッセンブリが前記破裂板要素の保持部材と一体
に形成されていることから、ナイフブレードアッセンブ
リの取付精度を確実なものにすることができる。本発明
の第7の実施の形態におけるエアバック用ガス発生器
は、座屈反転型破裂板が一つの典型的な形態であるスコ
ア付きの破裂板要素を備えていることから、この第7の
実施の形態においても、本発明に適用する破裂板の基本
設計を従来から知られてる構造を流用して行うことがで
きる。本発明の第8の実施の形態におけるエアバック用
ガス発生器は、座屈反転型破裂板が一つの典型的な形態
である十文字に配置されたスコア付きの破裂板要素を備
えていることから、この第7の実施の形態においても、
本発明に適用する破裂板の基本設計を従来から知られて
る構造を流用して行うことができる。
【0010】本発明の第9の実施の形態におけるエアバ
ック用ガス発生器は、上述した座屈反転型破裂板の定格
破壊圧力の約90%の圧力までを運転圧力とする特性を
使って、異常高温雰囲気の中でも採用し得る比較的低い
温度で破壊するようにするのに、約120℃で破壊する
ように設計することが可能であり且つ実用上の上限とし
て約200℃で作動するように設計するのが好ましい。
本発明の第10の実施の形態におけるエアバック用ガス
発生器は、約125℃ないし約130℃の雰囲気温度の
ときの前記ガス発生器の内部圧力によって破裂するよう
に設計してあるので、実際に実施する上で最も好ましい
態様にすることができる。
【0011】本発明の第11の実施の形態におけるエア
バック用ガス発生器は、その内部を隔壁で第二の室と第
一の室とに仕切り区分し、隔壁には、第一の室と第二の
室とを連通させる第2の通気開口と少なくとも一つの小
孔とを形成し、また、第2の通気開口に隔壁封板が設け
たエアバック用ガス発生器を前提として、第1の通気開
口に破裂板を設け、破裂板は通常の使用温度範囲を越え
る温度状態で破裂するように設定してあることから、第
1の実施の形態で説明したとおりの作用効果が得られる
だけでなく、第二の室と第一の室とを備え且つ隔壁に小
孔を設けた形式のガス発生器で期待することのできる作
用つまり点火器で第一の室内の燃焼用ガスを点火した
後、この第一の室の燃焼を隔壁の小孔を通じて第二の室
内の燃焼用ガスの燃焼を開始させると共に、第一の室で
の燃焼に伴う圧力上昇によって早期にエアバックの展開
を開始させることができるだけでなく、その後発生する
隔壁の隔壁封板の破裂によってエアバック展開後の展開
を比較的ゆっくりと行わせることができ、このような優
れたガス発生器の特性を何ら阻害することなく、車両火
災などの状況下でのガス発生器の内部圧力を、本発明の
ガス発生器で採用した破裂板で自動的に自己作動的に解
放することができる。
【0012】本発明の第12の実施の形態におけるエア
バック用ガス発生器は、第1の通気開口と点火器とがガ
ス発生器の一方の端壁に並んで配置されているので、比
較的コンパクトに作ることができる。本発明の第13の
実施の形態におけるエアバック用ガス発生器は、ガス発
生器の一方の端壁に、複数の拡散穴を備えたデイフュー
ザが取り付けられ、このデイフューザの拡散穴を介して
第1の通気開口とエアバックとが連通されていることか
ら、エアバックへ導くガス圧力を均等にすることがで
き、エアバックを全体的に均等に展開することができ
る。
【0013】
【実施例】以下に、本発明の好ましい実施例を添付の図
面に基づいて説明する。図1は、本発明によるガス発生
器の断面図である。同図において、1はガス発生器で、
ガス発生器1は可燃性ガスを収容する第二の室2を有
し、この第二の室2の一方の端壁1aには、軸線方向外
方に突出した円筒状の突起4が形成され、また、突起4
とは反対側の第二の室2の側にバッファ室6と第二の室
2とを仕切る有底円筒状の隔壁8が設けられ、この隔壁
8の周壁に第二の室2とバッファ室6とを連通する少な
くとも一つの小孔10が形成されている。
【0014】上述した突起4は、その内部に、軸線方向
に延びてバッファ室6と外部とを連通するガス充填口1
2を有し、このガス充填口12を通じてガス発生器1の
中に可燃性ガス、支燃性ガス及び/又は不活性ガスが充
填される。ガス充填口12は、図外の充填治具によりガ
スの充填を行った後に砲弾型の仮封止部材14によって
仮封止され、次いで本封止部材16によって密封されて
いる。
【0015】可燃性ガスとしては、水素、炭化水素類、
アルコール類から選ばれる少なくとも一種類のガスが用
いられる。支燃性ガスとしては、酸素、ハロゲン類から
選ばれる少なくとも一種類のガスが用いられる。不活性
ガスとしては、ヘリウム、窒素、アルゴンから選ばれる
少なくとも一種類のガスが用いられる。支燃性ガスと不
活性ガスの混合ガスとして空気を用いることができる。
【0016】第二の室2の他方の端壁1bには、点火器
18と第1の通気開口20とが並んで配置されている。
この他端側の端壁1bには、また、有底円筒状のデイフ
ューザ22が取り付けられ、このデイフューザ22には
複数の流体拡散穴24が形成されている。他端側の端壁
1bには、また、第二の室2の側に突設された隔壁26
が設けられ、この隔壁26によって、点火器18及び第
1の通気開口20に臨んだ第一の室28が画成されてい
る。この第一の室28は隔壁26の第2の通気開口30
及び少なくとも一つの小孔26aを介して第二の室2に
連通し、第2の通気開口30は隔壁封板32によって閉
塞されている。また、上述した第1の通気開口20は封
板要素34によって閉塞されている。
【0017】封板要素34は座屈反転型破裂板装置で構
成され、この座屈反転型破裂板装置34は、図2に示す
ように、概略的には、第一の室28側に向けて突出した
ドーム状の形状をした破裂板要素36と、この破裂板要
素36の凹所に配置されたナイフブレードアッセンブリ
38と保持部材39とで構成され、保持部材39は、破
裂板要素36を挟持する上下対をなす要素39a、39
bで構成され、破裂板要素36の凹所に位置する保持要
素39bとナイフブレードアッセンブリ38とが一体に
形成されている。このような座屈反転型破裂板装置34
としては、具体的には、Fike社の反転式MRK型破
裂板を採用するのが好ましく、このFike社の反転式
MRK型破裂板装置は、破裂板要素36がステンレス、
ニッケル、モネル、インコネル・ハステロイB、C・タ
ンタル等の材料から構成されている。この座屈反転型破
裂板装置34は、定格破裂圧力の90%の圧力までを運
転圧力とし、その破裂圧力の精度はプラスマイナス5%
であるという特性を有する。封板要素34の変形例とし
ては、同じくFike社が商品名「SRX破裂板」とし
て販売する反転型スコアディスクであってもよい(ナイ
フブレードアッセンブリ無し)。このSRX破裂板は、
破裂板要素に十文字の切り溝(スコア)を入れたもので
あり、定格破裂圧力の90%の圧力までを運転圧力と
し、その精度はプラスマイナス5%であるという特性を
有する。封板要素34としては、従来から既知の引張型
破裂板装置であってもよい。この引張型破裂板装置は、
定格破裂圧力の70%以下の圧力までを運転圧力とする
特性を有する。
【0018】封板要素34として座屈反転型破裂板装置
を選択したときには、ガス発生器1の使用温度範囲をマ
イナス35℃から80℃とし、雰囲気温度が80℃のと
きに内圧が27.1MPaとなるように設定し、更に、車両火
災などの異常高温雰囲気になったときの座屈反転型破裂
板装置が破裂する温度を125℃に設定したときには、
座屈反転型破裂板装置の特性が図3に破線で示す特性を
有するように設定すればよい。この図3に破線で示す特
性の座屈反転型破裂板装置は、破裂板要素36の材質と
して例えばステンレスを採用することができる。このよ
うな座屈反転型破裂板装置を封板要素34として採用し
たときには、通常の使用温度範囲の最大温度つまり雰囲
気温度が約80℃となったとしても、座屈反転型破裂板
装置の設定圧力が、同図から理解できるように、ガス発
生器1の内圧27.1MPaに関する必要最小限の定格破裂圧
力である30.1MPaすなわち[27.1x(1/0.9)]MPaよりも大き
な定格破裂圧力Psが設定されることになり、使用温度
範囲の雰囲気温度で、封板要素34である座屈反転型破
裂板装置が破裂することはない。
【0019】封板要素34として引張型破裂板装置を選
択したときには、ガス発生器1の使用温度範囲をマイナ
ス35℃から80℃とし、雰囲気温度が80℃のときに
内圧が27.1MPaとなるように設定し、この温度80℃で
引張型破裂板装置が破裂しないようするためには、図4
に示すように、ガス発生器1の内圧27.1MPaに関する必
要最小限の設定圧力である38.7MPaすなわち[27.1x(1/0.
7)]MPaの定格破裂圧力Psとなるように引張型破裂板装
置を設計すればよい。このような引張型破裂板装置を選
択したときには、同図から理解できるように約170℃
の雰囲気温度で破裂するという設計になる。
【0020】図1に示すガス発生器1は、車両が衝突等
により急激に減速すると、衝突センサ又は減速センサか
らの信号により点火器18が点火して第一の室28内で
燃焼が開始し、この燃焼に伴って第一の室28内の圧力
が上昇して、この上昇した圧力によって封板要素34が
破裂して第1の通気開口20が開放され、エアバックの
展開が開始される。他方、第一の室28の燃焼は、隔壁
26の小孔26aを通じて第二の室2に伝搬され、第二
の室2でも燃焼が始まり、この第二の室2の圧力上昇に
伴って隔壁封板32が破裂して第2の通気開口30が開
放される。第二の室2での燃焼ガスは、この第2の通気
開口30及び第1の通気開口20を通じてデイフューザ
22からエアバックに導入され、これによりエアバック
は適当な速度で展開し続けることになる。なお、図1に
示す42はナットであり、このナット42を、ガス発生
器1の突起4の外周に形成した雄ねじ4bに螺合させる
ことにより、ガス発生器1をモジュールケース40に固
定するのに用いられる。
【0021】これとは別に、車両火災などにより雰囲気
温度が異常に上昇して約125℃に達すると、この異常
温度上昇に伴うガス発生器1の内圧の上昇つまり第一の
室28の内圧の上昇によって、図2に破線で示すように
封板要素34である座屈反転型破裂板装置が破裂して、
ガス発生器1内の上昇したガス圧が第1の通気開口2
4、デイフューザ22を通じてエアバックの中に解放さ
れる。
【0022】封板要素34として座屈反転側破裂板装置
を採用したときには、図3から理解できるように、破裂
板要素36の破裂に要する圧力を図示の破線よりも下げ
て設計する余裕代がある。この余裕代を利用したときに
は、約120℃で破裂させるように設計することが可能
であり、また、逆に図示の破線を上げて実用上の上限と
考えられる200℃、好ましくは130℃、より好まし
くは約140℃の内部ガス圧で破壊させるように設計す
ることも可能である。この程度の圧力で封板要素34が
自己作動して内部圧力を解放することができれば、実際
上、ガス発生器1に採用する圧力容器の耐圧性能を実用
的なレベルに抑えることができるため、製造コストの面
で有利である。
【0023】
【発明の効果】以上のように本発明は、車両火災などの
ときに、特別な作動源又は発火源の存在を必要とするこ
となく自己作動して内部ガス圧を外部に解放することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のエアバック用ガス発生器の断面図
【図2】図1に示すエアバック用ガス発生器の要部を抽
出した部分断面図
【図3】図1に示すエアバック用ガス発生器に採用した
座屈反転型破裂板装置の特性を示す図
【図4】変形例として引張型破裂板装置を採用したとき
にこの引張型破裂板装置の設計指針となる特性を示す図
【図5】従来から知られている破裂板の温度特性と、エ
アバック用ガス発生器の内部圧力との相関関係を説明す
るための図。
【符号の説明】
1 エアバック用ガス発生器 2 第二の室 18 点火器 20 第1の通気開口 22 デイフューザ 24 流体拡散穴 26 隔壁 28 第一の室 30 第2の通気開口 32 隔壁封板 34 封板要素(座屈反転型破裂板装置) 36 破裂板要素 38 ナイフアッセンブリ 39 保持部材 Ps 通常の使用温度範囲の最大温度における破裂板
の定格破裂圧力
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 武山 茂 神奈川県川崎市多摩区東三田3丁目10番1 号 松下技研株式会社内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エアバックに通じる第1の通気開口に封
    板を具備したエアバック用ガス発生器において、前記封
    板として破裂板を用い、前記破裂板は、その破裂に要す
    る圧力が、通常の使用温度範囲の最大温度時の内部圧力
    よりも大きい値となるように設定されていることを特徴
    とするエアバック用ガス発生器。
  2. 【請求項2】 前記ガス発生器が点火器を有し、前記ガ
    ス発生器の内部には、前記点火器によって着火される燃
    焼用ガスが封入されていることを特徴とする請求項1に
    記載のエアバック用ガス発生器。
  3. 【請求項3】 前記破裂板が座屈反転型破裂板からなる
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のエアバ
    ック用ガス発生器。
  4. 【請求項4】 前記座屈反転型破裂板が、前記ガス発生
    器の内部に向けて突出するドーム状の破裂板要素を備え
    ていることを特徴とする請求項3に記載のエアバック用
    ガス発生器。
  5. 【請求項5】 前記座屈反転型破裂板が、前記ドーム状
    の破裂板要素に臨んで配置されたナイフブレードアッセ
    ンブリを備えていることを特徴とする請求項4に記載の
    エアバック用ガス発生器。
  6. 【請求項6】 前記ナイフブレードアッセンブリが、前
    記破裂板要素の保持部材と一体に形成されていることを
    特徴とする請求項5に記載のエアバック用ガス発生器。
  7. 【請求項7】 前記ドーム状の破裂板要素が弱化線であ
    るスコアを備えていることを特徴とする請求項4に記載
    のエアバック用ガス発生器。
  8. 【請求項8】 前記スコアが十文字に配置されているこ
    とを特徴とする請求項7に記載のエアバック用ガス発生
    器。
  9. 【請求項9】 前記座屈反転型破裂板が、約120℃な
    いし約200℃の雰囲気温度のときの前記ガス発生器の
    内部圧力によって破裂するように設定されていることを
    特徴とする請求項8に記載のエアバック用ガス発生器。
  10. 【請求項10】 前記座屈反転型破裂板が、約125℃
    ないし約130℃の雰囲気温度のときの前記ガス発生器
    の内部圧力によって破裂するように設定されていること
    を特徴とする請求項9に記載のエアバック用ガス発生
    器。
  11. 【請求項11】 第二の室と、エアバックに通じる第1
    の通気開口及び点火器を臨む第一の室とに区画する隔壁
    を有し、前記隔壁には、前記第一の室と前記第二の室と
    を連通させる第2の通気開口と少なくとも一つの小孔と
    が形成され、前記第2の通気開口には隔壁封板が設けら
    れたエアバック用ガス発生器において、前記第1の通気
    開口に破裂板を設け、前記破裂板は通常の使用温度範囲
    を越える温度状態で破裂するように設定されていること
    を特徴とするエアバック用ガス発生器。
  12. 【請求項12】 前記第1の通気開口と前記点火器と
    が、前記ガス発生器の一方の端壁に並んで配置されてい
    ることを特徴とする請求項11に記載のエアバック用ガ
    ス発生器。
  13. 【請求項13】 前記ガス発生器の一方の端壁に、複数
    の拡散穴を備えたデイフューザが取り付けられ、前記デ
    イフューザの拡散穴を介して前記第1の通気開口とエア
    バックとが連通されていることを特徴とする請求項12
    に記載のエアバック用ガス発生器。
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