JPH11138494A - マイクロナイフ及びその製造方法 - Google Patents
マイクロナイフ及びその製造方法Info
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- JPH11138494A JPH11138494A JP9325159A JP32515997A JPH11138494A JP H11138494 A JPH11138494 A JP H11138494A JP 9325159 A JP9325159 A JP 9325159A JP 32515997 A JP32515997 A JP 32515997A JP H11138494 A JPH11138494 A JP H11138494A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 切断位置が容易に特定できる程度に薄い厚み
のブレード(刃)を有するマイクロナイフ及びそれを大
量に効率良く製造する方法を提供する。 【解決手段】 ブレード1は、固体薄膜で構成されてお
り、マイクロマシニング技術により形成されたものであ
る。ブレード1の材質としては、強度が大きく、マイク
ロマシニング技術により薄膜として製造できるものであ
れば何でもよい。ブレード1はブレード固定部2に接合
されている。ブレード固定部2は支持部3と同じ材質で
構成され、支持体3から突出した形状で支持体3より厚
みが薄く形成されている。支持体3より厚みが薄く形成
されていることにより、切断の際、マイクロナイフの使
い勝手の良いものとなっている。
のブレード(刃)を有するマイクロナイフ及びそれを大
量に効率良く製造する方法を提供する。 【解決手段】 ブレード1は、固体薄膜で構成されてお
り、マイクロマシニング技術により形成されたものであ
る。ブレード1の材質としては、強度が大きく、マイク
ロマシニング技術により薄膜として製造できるものであ
れば何でもよい。ブレード1はブレード固定部2に接合
されている。ブレード固定部2は支持部3と同じ材質で
構成され、支持体3から突出した形状で支持体3より厚
みが薄く形成されている。支持体3より厚みが薄く形成
されていることにより、切断の際、マイクロナイフの使
い勝手の良いものとなっている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、細胞、卵、微生物
等を分割するために使用されるマイクロナイフ及びその
製造方法に関するものである。
等を分割するために使用されるマイクロナイフ及びその
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】生物学の分野においては、卵子の性判別
を行ったり、クーロン動物を作るための研究のために、
未受精卵の一部を切断したり、受精卵を分割することが
行われている。このような卵の分割は、図3に示すよう
に、金属刃を研磨した細胞切断用カミソリを用いて行わ
れている。図3において、(a)は平面図、(b)は正面図、
(c)は側面図であり、31は卵細胞、32は金属刃、3
3は基板である。
を行ったり、クーロン動物を作るための研究のために、
未受精卵の一部を切断したり、受精卵を分割することが
行われている。このような卵の分割は、図3に示すよう
に、金属刃を研磨した細胞切断用カミソリを用いて行わ
れている。図3において、(a)は平面図、(b)は正面図、
(c)は側面図であり、31は卵細胞、32は金属刃、3
3は基板である。
【0003】卵細胞31の中央に金属刃32がくるよう
にセッティングを行い、金属刃32を基板33に押し付
けて卵細胞31を切断する。
にセッティングを行い、金属刃32を基板33に押し付
けて卵細胞31を切断する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、細胞や
卵子等の直径は、一般的に数μmから数百μmである。
例えばマウスの未受精卵子の直径は80μm程度であ
る。これに対し、前記のようなカミソリの刃は厚みが厚
いので、細胞中心に刃を押し当てて押しつぶすような分
割しかできず、切断時に細胞の切断位置を特定すること
ができないという問題点を有する。
卵子等の直径は、一般的に数μmから数百μmである。
例えばマウスの未受精卵子の直径は80μm程度であ
る。これに対し、前記のようなカミソリの刃は厚みが厚
いので、細胞中心に刃を押し当てて押しつぶすような分
割しかできず、切断時に細胞の切断位置を特定すること
ができないという問題点を有する。
【0005】本発明はこのような問題点を解決するため
になされたもので、切断位置が容易に特定できる程度に
薄い厚みのブレード(刃)を有するマイクロナイフ及び
それを大量に効率良く製造する方法を提供することを課
題とする。
になされたもので、切断位置が容易に特定できる程度に
薄い厚みのブレード(刃)を有するマイクロナイフ及び
それを大量に効率良く製造する方法を提供することを課
題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の第1の手段は、ブレードがマイクロマシニング工程に
よって製造された固体薄膜からなることを特徴とするマ
イクロナイフ(請求項1)である。
の第1の手段は、ブレードがマイクロマシニング工程に
よって製造された固体薄膜からなることを特徴とするマ
イクロナイフ(請求項1)である。
【0007】この手段においては、ブレードがマイクロ
マシニング工程によって製造された固体薄膜から形成さ
れているので、厚さが非常に薄く、強度のあるブレード
とすることができる。また、一度に多数のマイクロナイ
フを得ることができる。なお、マイクロマシニングと
は、半導体製造技術として一般的な、フォトリソグラフ
ィー、エッチング、気相成長法等を利用して、微細な機
械要素あるいは電気要素を製造する技術をいう。
マシニング工程によって製造された固体薄膜から形成さ
れているので、厚さが非常に薄く、強度のあるブレード
とすることができる。また、一度に多数のマイクロナイ
フを得ることができる。なお、マイクロマシニングと
は、半導体製造技術として一般的な、フォトリソグラフ
ィー、エッチング、気相成長法等を利用して、微細な機
械要素あるいは電気要素を製造する技術をいう。
【0008】前記課題を解決するための第2の手段は、
前記第1の手段であって、ブレードが支持体によって固
定され、ブレードと支持体は、一連のマイクロマシニン
グ工程によって製造されたものであることを特徴とする
ものである。
前記第1の手段であって、ブレードが支持体によって固
定され、ブレードと支持体は、一連のマイクロマシニン
グ工程によって製造されたものであることを特徴とする
ものである。
【0009】この手段においては、ブレードとそれを支
持する支持体が一連のマイクロマシニング工程によって
製造されたものであるので、ブレードを支持体に固定す
るのに特別の作業を必要としない。
持する支持体が一連のマイクロマシニング工程によって
製造されたものであるので、ブレードを支持体に固定す
るのに特別の作業を必要としない。
【0010】前記課題を解決するための第3の手段は、
前記第1の手段であって、ブレードがブレード固定部に
固定され、ブレード固定部は支持体から突出した形状で
支持体より厚みが薄く形成されており、ブレード、ブレ
ード固定部、支持体は、一連のマイクロマシニング工程
によって製造されたものであることを特徴とするもの
(請求項3)である。
前記第1の手段であって、ブレードがブレード固定部に
固定され、ブレード固定部は支持体から突出した形状で
支持体より厚みが薄く形成されており、ブレード、ブレ
ード固定部、支持体は、一連のマイクロマシニング工程
によって製造されたものであることを特徴とするもの
(請求項3)である。
【0011】この手段においては、ブレード固定部が、
支持体から突出した形状で支持体より厚みが薄く形成さ
れているので、細胞切断の際等において、使い勝手のよ
いマイクロナイフとすることができる。加えて、ブレー
ド、ブレード固定部、支持体は、一連のマイクロマシニ
ング工程によって製造されたものであるので、前記第2
の手段と同じように、ブレードを支持体に固定するのに
特別の作業を必要としない。
支持体から突出した形状で支持体より厚みが薄く形成さ
れているので、細胞切断の際等において、使い勝手のよ
いマイクロナイフとすることができる。加えて、ブレー
ド、ブレード固定部、支持体は、一連のマイクロマシニ
ング工程によって製造されたものであるので、前記第2
の手段と同じように、ブレードを支持体に固定するのに
特別の作業を必要としない。
【0012】前記課題を解決するための第4の手段は、
前記第2手段又は第3の手段であって、ブレードが透明
な薄膜からなり、支持体、又は支持体とブレード固定部
が透明部材からなることを特徴とするもの(請求項4)
である。
前記第2手段又は第3の手段であって、ブレードが透明
な薄膜からなり、支持体、又は支持体とブレード固定部
が透明部材からなることを特徴とするもの(請求項4)
である。
【0013】この手段においては、ブレードと支持体、
ブレード固定部が透明であるので、光学顕微鏡下で切断
作業を行うとき、マイクロナイフの影ができず、影によ
り作業が妨げられることがない。
ブレード固定部が透明であるので、光学顕微鏡下で切断
作業を行うとき、マイクロナイフの影ができず、影によ
り作業が妨げられることがない。
【0014】前記課題を解決するための第5の手段は、
前記第4の手段であって、前記透明な薄膜が窒化珪素薄
膜であることを特徴とするものである。窒化珪素薄膜
は、大きな強度を有し、かつマイクロマシニング工程に
よって十分に薄い薄膜とすることができる。さらに、陽
極接合ができ、薄膜状態で透明であって、硬さが硬い。
よって、ブレードの材料として好適である。
前記第4の手段であって、前記透明な薄膜が窒化珪素薄
膜であることを特徴とするものである。窒化珪素薄膜
は、大きな強度を有し、かつマイクロマシニング工程に
よって十分に薄い薄膜とすることができる。さらに、陽
極接合ができ、薄膜状態で透明であって、硬さが硬い。
よって、ブレードの材料として好適である。
【0015】前記課題を解決するための第6の手段は、
前記第4の手段又は第5の手段であって、前記透明部材
がガラスであることを特徴とするもの(請求項6)であ
る。ガラスは、透明であり、かつ陽極接合により窒化珪
素等のブレードとの強固な接合が可能であるので、支持
体又はブレード固定部の材質として好適である。
前記第4の手段又は第5の手段であって、前記透明部材
がガラスであることを特徴とするもの(請求項6)であ
る。ガラスは、透明であり、かつ陽極接合により窒化珪
素等のブレードとの強固な接合が可能であるので、支持
体又はブレード固定部の材質として好適である。
【0016】前記課題を解決するための第7の手段は、
前記第6の手段であって、前記ガラスがほう珪酸ガラス
であることを特徴とするもの(請求項7)である。ほう
珪酸ガラスは、ガラスの中でも、特に窒化珪素等のブレ
ードと陽極接合により強固に接合することが可能である
ので、支持体又はブレード固定部の材質として好適であ
る。
前記第6の手段であって、前記ガラスがほう珪酸ガラス
であることを特徴とするもの(請求項7)である。ほう
珪酸ガラスは、ガラスの中でも、特に窒化珪素等のブレ
ードと陽極接合により強固に接合することが可能である
ので、支持体又はブレード固定部の材質として好適であ
る。
【0017】前記課題を解決するための第8の手段は、
前記第2の手段から第7の手段に係るいずれかのマイク
ロナイフを製造する方法であって、支持体、又は支持体
とブレード固定部を形成するための基板と、ブレードを
形成するための固体薄膜とを接合する工程を含むことを
特徴とするもの(請求項8)である。
前記第2の手段から第7の手段に係るいずれかのマイク
ロナイフを製造する方法であって、支持体、又は支持体
とブレード固定部を形成するための基板と、ブレードを
形成するための固体薄膜とを接合する工程を含むことを
特徴とするもの(請求項8)である。
【0018】この手段においては、ブレードが接合によ
りブレード固定部又は支持体に固定されるため、機械的
な結合に比べて強固な結合状態を得ることができる。ま
た、この接合はマイクロマシニング工程中の一工程とし
て行うことができるので、効率のよい作業とすることが
できる。
りブレード固定部又は支持体に固定されるため、機械的
な結合に比べて強固な結合状態を得ることができる。ま
た、この接合はマイクロマシニング工程中の一工程とし
て行うことができるので、効率のよい作業とすることが
できる。
【0019】前記課題を解決するための第9の手段は、
前記第8の手段であって、接合が陽極接合であることを
特徴とするもの(請求項9)である。陽極接合は、他の
接合方法に比して強固な接合を得ることができるので、
本マイクロナイフの製造方法として好ましい。
前記第8の手段であって、接合が陽極接合であることを
特徴とするもの(請求項9)である。陽極接合は、他の
接合方法に比して強固な接合を得ることができるので、
本マイクロナイフの製造方法として好ましい。
【0020】前記課題を解決するための第10の手段
は、シリコン基板の表面に酸化珪素膜を成長させ、当該
酸化珪素膜を、ブレードの長さと幅に対応するだけ取り
除き、前記シリコン基板の酸化珪素膜が取り除かれた部
分に、ブレードの高さに対応する深さの穴を形成し、そ
の後、前記シリコン基板の表面にブレードの材料となる
物質からなる薄膜を成膜し、前記薄膜上にブレード固定
部及び支持体となる基板を陽極接合により接合し、その
後、前記ブレード固定部及び支持体となる基板に分離の
ための溝を加工し、最後に前記シリコン基板とその表面
に形成された酸化珪素膜を溶かすことを特徴とするマイ
クロナイフの製造方法(請求項10)である。
は、シリコン基板の表面に酸化珪素膜を成長させ、当該
酸化珪素膜を、ブレードの長さと幅に対応するだけ取り
除き、前記シリコン基板の酸化珪素膜が取り除かれた部
分に、ブレードの高さに対応する深さの穴を形成し、そ
の後、前記シリコン基板の表面にブレードの材料となる
物質からなる薄膜を成膜し、前記薄膜上にブレード固定
部及び支持体となる基板を陽極接合により接合し、その
後、前記ブレード固定部及び支持体となる基板に分離の
ための溝を加工し、最後に前記シリコン基板とその表面
に形成された酸化珪素膜を溶かすことを特徴とするマイ
クロナイフの製造方法(請求項10)である。
【0021】この手段によれば、微細なマイクロナイフ
を1枚のシリコン基板から1度に多数製造することがで
きる。
を1枚のシリコン基板から1度に多数製造することがで
きる。
【0022】前記課題を解決するための第11の手段
は、シリコン基板の表面に酸化珪素膜を成長させ、当該
酸化珪素膜を、ブレードの長さと幅に対応するだけ取り
除き、前記シリコン基板の酸化珪素膜が取り除かれた部
分に、ブレードの高さに対応する深さの穴を形成し、そ
の後、前記シリコン基板の表面にブレードの材料となる
物質からなる薄膜を成膜し、前記穴の部分以外に成膜さ
れた前記薄膜を除去した後、前記薄膜及びシリコン基板
上にブレード固定部及び支持体となる基板を陽極接合に
より接合し、その後、前記ブレード固定部及び支持体と
なる基板に分離のための溝を加工し、最後に前記シリコ
ン基板とその表面に形成された酸化珪素膜を溶かすこと
を特徴とするマイクロナイフの製造方法(請求項11)
である。
は、シリコン基板の表面に酸化珪素膜を成長させ、当該
酸化珪素膜を、ブレードの長さと幅に対応するだけ取り
除き、前記シリコン基板の酸化珪素膜が取り除かれた部
分に、ブレードの高さに対応する深さの穴を形成し、そ
の後、前記シリコン基板の表面にブレードの材料となる
物質からなる薄膜を成膜し、前記穴の部分以外に成膜さ
れた前記薄膜を除去した後、前記薄膜及びシリコン基板
上にブレード固定部及び支持体となる基板を陽極接合に
より接合し、その後、前記ブレード固定部及び支持体と
なる基板に分離のための溝を加工し、最後に前記シリコ
ン基板とその表面に形成された酸化珪素膜を溶かすこと
を特徴とするマイクロナイフの製造方法(請求項11)
である。
【0023】この手段においては、前記第10の手段の
製造工程において、穴の部分以外に成膜された薄膜が除
去される。ブレードを構成する物質が薄膜状態で透明で
ある場合は、この工程は必ずしも必要でないが、不透明
である場合には、ブレードの部分以外の薄膜を除去して
おくことにより、ブレード固定部又は支持体部における
不透明部分を無くすることができる。
製造工程において、穴の部分以外に成膜された薄膜が除
去される。ブレードを構成する物質が薄膜状態で透明で
ある場合は、この工程は必ずしも必要でないが、不透明
である場合には、ブレードの部分以外の薄膜を除去して
おくことにより、ブレード固定部又は支持体部における
不透明部分を無くすることができる。
【0024】前記課題を解決するための第12の手段
は、前記第10の手段又は第11の手段であって、ブレ
ードの材料となる物質が窒化珪素であり、ブレード固定
部及び支持体となる基板がほう珪酸ガラス基板であるこ
とを特徴とするもの(請求項12である。
は、前記第10の手段又は第11の手段であって、ブレ
ードの材料となる物質が窒化珪素であり、ブレード固定
部及び支持体となる基板がほう珪酸ガラス基板であるこ
とを特徴とするもの(請求項12である。
【0025】窒化珪素薄膜は、大きな強度を有し、かつ
マイクロマシニング工程によって十分に薄い薄膜とする
ことができる。さらに、陽極接合ができ、薄膜状態で透
明であって、硬さが硬い。よって、ブレードの材料とし
て好適である。また、ほう珪酸ガラスは、透明であり、
特に窒化珪素のブレードと陽極接合により強固に接合す
ることが可能であるので、支持体又はブレード固定部の
材質として好適である。
マイクロマシニング工程によって十分に薄い薄膜とする
ことができる。さらに、陽極接合ができ、薄膜状態で透
明であって、硬さが硬い。よって、ブレードの材料とし
て好適である。また、ほう珪酸ガラスは、透明であり、
特に窒化珪素のブレードと陽極接合により強固に接合す
ることが可能であるので、支持体又はブレード固定部の
材質として好適である。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の例を
図を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態であ
るマイクロナイフの例を示す図である。図1において、
1はブレード、2はブレード固定部、3は支持体であ
る。
図を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態であ
るマイクロナイフの例を示す図である。図1において、
1はブレード、2はブレード固定部、3は支持体であ
る。
【0027】ブレード1は、固体薄膜で構成されてお
り、マイクロマシニング工程により形成されたものであ
る。ブレード1の内部は中空になっている。ブレード1
の材質としては、強度が大きく、マイクロマシニング工
程により薄膜として製造できるものであれば何でもよい
が、窒化珪素が好適である。ブレード1はブレード固定
部2に接合されている。ブレード固定部2は支持部3と
同じ材質で構成され、支持体3から突出した形状で支持
体3より厚みが薄く形成されている。支持体3より厚み
が薄く形成されていることにより、切断の際、マイクロ
ナイフの使い勝手の良いものとなっている。ブレード固
定部2、及び支持体3の材質は、ブレード1と接合でき
るものが好ましく、ブレード1を製造するマイクロマシ
ニング工程で同時に製造可能なものであることが好まし
い。このようなものとして、ガラス特にほう珪酸ガラス
が使用される。
り、マイクロマシニング工程により形成されたものであ
る。ブレード1の内部は中空になっている。ブレード1
の材質としては、強度が大きく、マイクロマシニング工
程により薄膜として製造できるものであれば何でもよい
が、窒化珪素が好適である。ブレード1はブレード固定
部2に接合されている。ブレード固定部2は支持部3と
同じ材質で構成され、支持体3から突出した形状で支持
体3より厚みが薄く形成されている。支持体3より厚み
が薄く形成されていることにより、切断の際、マイクロ
ナイフの使い勝手の良いものとなっている。ブレード固
定部2、及び支持体3の材質は、ブレード1と接合でき
るものが好ましく、ブレード1を製造するマイクロマシ
ニング工程で同時に製造可能なものであることが好まし
い。このようなものとして、ガラス特にほう珪酸ガラス
が使用される。
【0028】図2は、本発明の実施の形態であるマイク
ロナイフの製造工程の例を示す図である。図2におい
て、20はシリコン基板、21は酸化珪素膜、22はエ
ッチングにより形成された溝、23は窒化珪素膜、24
はガラス基板、25、26、27はダイシングソーによ
り加工された溝を表わす。
ロナイフの製造工程の例を示す図である。図2におい
て、20はシリコン基板、21は酸化珪素膜、22はエ
ッチングにより形成された溝、23は窒化珪素膜、24
はガラス基板、25、26、27はダイシングソーによ
り加工された溝を表わす。
【0029】自然酸化膜で覆われた直径3インチ、厚さ
350μm、(100)面方位のn型シリコン基板20を
電気炉に入れ、表面に酸化珪素膜21を1μm成長させ
る。そして、フォトリソグラフィにより、酸化珪素膜2
1を、幅10μm、長さ500μmにわたってパターニン
グし、フッ酸によりエッチングしてこの大きさの穴を開
ける。その後、SF6をエッチングガスとして、−110℃
の極低温ドライエッチング法により、幅10μm、長さ
500μm、深さ100μmの溝22をシリコン基板20に形
成する。この状態を(a)に示す。
350μm、(100)面方位のn型シリコン基板20を
電気炉に入れ、表面に酸化珪素膜21を1μm成長させ
る。そして、フォトリソグラフィにより、酸化珪素膜2
1を、幅10μm、長さ500μmにわたってパターニン
グし、フッ酸によりエッチングしてこの大きさの穴を開
ける。その後、SF6をエッチングガスとして、−110℃
の極低温ドライエッチング法により、幅10μm、長さ
500μm、深さ100μmの溝22をシリコン基板20に形
成する。この状態を(a)に示す。
【0030】その後、このシリコン基板20上に、気相
成長法によりジクロルシランとアンモニアガスを原料と
して窒化珪素膜23を700nm成膜する。この状態を(b)
に示す。なお、図が小さいため明確には表示できない
が、溝22の幅は10μmあり、窒化珪素膜23の厚さ
が700nmであるので、溝22の中は窒化珪素で埋まる
わけではなく、溝の表面に沿って窒化珪素膜23が形成
される。よって、図1に示すようにブレード1の中は空
洞になる。
成長法によりジクロルシランとアンモニアガスを原料と
して窒化珪素膜23を700nm成膜する。この状態を(b)
に示す。なお、図が小さいため明確には表示できない
が、溝22の幅は10μmあり、窒化珪素膜23の厚さ
が700nmであるので、溝22の中は窒化珪素で埋まる
わけではなく、溝の表面に沿って窒化珪素膜23が形成
される。よって、図1に示すようにブレード1の中は空
洞になる。
【0031】次に、このシリコン基板20とほう珪酸ガ
ラスのガラス基板24を陽極接合法により接合する。す
なわち、ガラス基板24を陰極、シリコン基板20を陽
極として両者の間に500〜1000Vの電圧をかけ、全体を4
00〜450℃に加熱して接合する。これにより、窒化珪素
膜23とガラス基板24も、陽極接合により強固に接合
される。この状態を(c)に示す。
ラスのガラス基板24を陽極接合法により接合する。す
なわち、ガラス基板24を陰極、シリコン基板20を陽
極として両者の間に500〜1000Vの電圧をかけ、全体を4
00〜450℃に加熱して接合する。これにより、窒化珪素
膜23とガラス基板24も、陽極接合により強固に接合
される。この状態を(c)に示す。
【0032】接合後に、ダイシングソーによりガラス基
板24に分離のための溝25と26及びブレード固定部
を形成するための溝27を加工する。この状態を(d)に
示す。なお、ブレード固定部を形成するための溝27を
加工しなければ、ブレード固定部は形成されず、支持体
にブレードが固定されたマイクロナイフが得られる。
板24に分離のための溝25と26及びブレード固定部
を形成するための溝27を加工する。この状態を(d)に
示す。なお、ブレード固定部を形成するための溝27を
加工しなければ、ブレード固定部は形成されず、支持体
にブレードが固定されたマイクロナイフが得られる。
【0033】最後に、このシリコン基板20を水酸化カ
リウム(KOH)水溶液等のエッチング液に浸漬し、シ
リコン基板20及び酸化珪素膜21を溶かし、窒化珪素
膜23とガラス基板24のみを残す。これにより、窒化
珪素膜からなるブレード1とガラスからなるブレード固
定部2及び支持体3を有する、図1に示すような形態の
マイクロナイフが多数得られる。この状態を(e)に示
す。
リウム(KOH)水溶液等のエッチング液に浸漬し、シ
リコン基板20及び酸化珪素膜21を溶かし、窒化珪素
膜23とガラス基板24のみを残す。これにより、窒化
珪素膜からなるブレード1とガラスからなるブレード固
定部2及び支持体3を有する、図1に示すような形態の
マイクロナイフが多数得られる。この状態を(e)に示
す。
【0034】なお、本実施の形態においては、窒化珪素
薄膜が逆T字型になってブレード固定部に接合されたも
のが得られる。窒化珪素膜は透明であるので、ブレード
固定部に接合された部分が影を生じたり視野を妨げたり
することがない。
薄膜が逆T字型になってブレード固定部に接合されたも
のが得られる。窒化珪素膜は透明であるので、ブレード
固定部に接合された部分が影を生じたり視野を妨げたり
することがない。
【0035】もし、ブレードを構成する物質として薄膜
状態で不透明なものを使用する場合には、この部分が影
を生じたり視野を妨げるようになるので、薄膜をT字型
でなくなるべくI字型に近い状態にする必要がある。こ
の場合には、図2の(b)に示す工程の後で、溝22の部
分以外のシリコン基板20上に形成された薄膜を、部分
的にフォトリソグラフィ及びドライエッチング法により
除去してから次の工程に入ることにより、I字型に近い
薄膜を得ることができる。
状態で不透明なものを使用する場合には、この部分が影
を生じたり視野を妨げるようになるので、薄膜をT字型
でなくなるべくI字型に近い状態にする必要がある。こ
の場合には、図2の(b)に示す工程の後で、溝22の部
分以外のシリコン基板20上に形成された薄膜を、部分
的にフォトリソグラフィ及びドライエッチング法により
除去してから次の工程に入ることにより、I字型に近い
薄膜を得ることができる。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る発
明は、ブレードがマイクロマシニング工程によって製造
された固体薄膜からなることを特徴とするマイクロナイ
フであるので、厚さが非常に薄く、強度のあるブレード
とすることができる。また、一度に多数のマイクロナイ
フを得ることができる。
明は、ブレードがマイクロマシニング工程によって製造
された固体薄膜からなることを特徴とするマイクロナイ
フであるので、厚さが非常に薄く、強度のあるブレード
とすることができる。また、一度に多数のマイクロナイ
フを得ることができる。
【0037】請求項2に係る発明は、ブレードが支持体
によって固定され、ブレードと支持体は、一連のマイク
ロマシニング工程によって製造されたものであることを
特徴とするものであるので、ブレードを支持体に固定す
るのに特別の作業を必要としない。
によって固定され、ブレードと支持体は、一連のマイク
ロマシニング工程によって製造されたものであることを
特徴とするものであるので、ブレードを支持体に固定す
るのに特別の作業を必要としない。
【0038】請求項3に係る発明は、ブレードがブレー
ド固定部に固定され、ブレード固定部は支持体から突出
した形状で支持体より厚みが薄く形成されており、ブレ
ード、ブレード固定部、支持体は、一連のマイクロマシ
ニング工程によって製造されたものであることを特徴と
するものであるので、細胞切断の際等において、使い勝
手のよいマイクロナイフとすることができる。
ド固定部に固定され、ブレード固定部は支持体から突出
した形状で支持体より厚みが薄く形成されており、ブレ
ード、ブレード固定部、支持体は、一連のマイクロマシ
ニング工程によって製造されたものであることを特徴と
するものであるので、細胞切断の際等において、使い勝
手のよいマイクロナイフとすることができる。
【0039】請求項4に係る発明は、ブレードが透明な
薄膜からなり、支持体、又は支持体とブレード固定部が
透明部材からなることを特徴とするものであるので、光
学顕微鏡下で切断作業を行うとき、マイクロナイフの影
ができず、影により作業が妨げられることがない。
薄膜からなり、支持体、又は支持体とブレード固定部が
透明部材からなることを特徴とするものであるので、光
学顕微鏡下で切断作業を行うとき、マイクロナイフの影
ができず、影により作業が妨げられることがない。
【0040】請求項5に係る発明は、請求項4に係る発
明において透明な薄膜が窒化珪素薄膜であることを特徴
とするものであるので、大きな強度を有し、かつマイク
ロマシニング工程によって十分に薄い薄膜とすることが
でき、さらに、陽極接合ができ、薄膜状態で透明であっ
て、硬さが硬いブレードが得られる。
明において透明な薄膜が窒化珪素薄膜であることを特徴
とするものであるので、大きな強度を有し、かつマイク
ロマシニング工程によって十分に薄い薄膜とすることが
でき、さらに、陽極接合ができ、薄膜状態で透明であっ
て、硬さが硬いブレードが得られる。
【0041】請求項6に係る発明は、請求項4又は請求
項5に係る発明において、透明部材がガラスであること
を特徴とするものであるので、陽極接合により窒化珪素
等のブレードとの強固な接合が可能である。
項5に係る発明において、透明部材がガラスであること
を特徴とするものであるので、陽極接合により窒化珪素
等のブレードとの強固な接合が可能である。
【0042】請求項7に係る発明は、請求項6に係る発
明において、ガラスがほう珪酸ガラスであることを特徴
とするものであるので、特に窒化珪素等のブレードと陽
極接合により強固に接合することが可能である。
明において、ガラスがほう珪酸ガラスであることを特徴
とするものであるので、特に窒化珪素等のブレードと陽
極接合により強固に接合することが可能である。
【0043】請求項8に係る発明は、支持体、又は支持
体とブレード固定部を形成するための基板と、ブレード
を形成するための固体薄膜とを接合する工程を含むこと
を特徴とするものであるので、機械的な結合に比べて強
固な結合状態を得ることができる。また、この接合はマ
イクロマシニング工程中の一工程として行うことができ
るので、効率のよい作業とすることができる。
体とブレード固定部を形成するための基板と、ブレード
を形成するための固体薄膜とを接合する工程を含むこと
を特徴とするものであるので、機械的な結合に比べて強
固な結合状態を得ることができる。また、この接合はマ
イクロマシニング工程中の一工程として行うことができ
るので、効率のよい作業とすることができる。
【0044】請求項9に係る発明は、接合が陽極接合で
あることを特徴とするものであるので、特に強固な接合
状態を得ることができる。
あることを特徴とするものであるので、特に強固な接合
状態を得ることができる。
【0045】請求項10に係る発明は、シリコン基板の
表面に酸化珪素膜を成長させ、当該酸化珪素膜を、ブレ
ードの長さと幅に対応するだけ取り除き、前記シリコン
基板の酸化珪素膜が取り除かれた部分に、ブレードの高
さに対応する深さの穴を形成し、その後、前記シリコン
基板の表面にブレードの材料となる物質からなる薄膜を
成膜し、前記薄膜上にブレード固定部及び支持体となる
基板を陽極接合により接合し、その後、前記ブレード固
定部及び支持体となる基板に分離のための溝を加工し、
最後に前記シリコン基板とその表面に形成された酸化珪
素膜を溶かすことを特徴とするマイクロナイフの製造方
法であるので、微細なマイクロナイフを1枚のシリコン
基板から1度に多数製造することができる。
表面に酸化珪素膜を成長させ、当該酸化珪素膜を、ブレ
ードの長さと幅に対応するだけ取り除き、前記シリコン
基板の酸化珪素膜が取り除かれた部分に、ブレードの高
さに対応する深さの穴を形成し、その後、前記シリコン
基板の表面にブレードの材料となる物質からなる薄膜を
成膜し、前記薄膜上にブレード固定部及び支持体となる
基板を陽極接合により接合し、その後、前記ブレード固
定部及び支持体となる基板に分離のための溝を加工し、
最後に前記シリコン基板とその表面に形成された酸化珪
素膜を溶かすことを特徴とするマイクロナイフの製造方
法であるので、微細なマイクロナイフを1枚のシリコン
基板から1度に多数製造することができる。
【0046】請求項11に係る発明は、シリコン基板の
表面に酸化珪素膜を成長させ、当該酸化珪素膜を、ブレ
ードの長さと幅に対応するだけ取り除き、前記シリコン
基板の酸化珪素膜が取り除かれた部分に、ブレードの高
さに対応する深さの穴を形成し、その後、前記シリコン
基板の表面にブレードの材料となる物質からなる薄膜を
成膜し、前記穴の部分以外に成膜された前記薄膜を除去
した後、前記薄膜及び前記シリコン基板上にブレード固
定部及び支持体となる基板を陽極接合により接合し、そ
の後、前記ブレード固定部及び支持体となる基板に分離
のための溝を加工し、最後に前記シリコン基板とその表
面に形成された酸化珪素膜を溶かすことを特徴とするマ
イクロナイフの製造方法であるので、微細なマイクロナ
イフを1枚のシリコン基板から1度に多数製造すること
ができることに加え、ブレード固定部又は支持体部にお
ける不透明部分を無くすることができる。
表面に酸化珪素膜を成長させ、当該酸化珪素膜を、ブレ
ードの長さと幅に対応するだけ取り除き、前記シリコン
基板の酸化珪素膜が取り除かれた部分に、ブレードの高
さに対応する深さの穴を形成し、その後、前記シリコン
基板の表面にブレードの材料となる物質からなる薄膜を
成膜し、前記穴の部分以外に成膜された前記薄膜を除去
した後、前記薄膜及び前記シリコン基板上にブレード固
定部及び支持体となる基板を陽極接合により接合し、そ
の後、前記ブレード固定部及び支持体となる基板に分離
のための溝を加工し、最後に前記シリコン基板とその表
面に形成された酸化珪素膜を溶かすことを特徴とするマ
イクロナイフの製造方法であるので、微細なマイクロナ
イフを1枚のシリコン基板から1度に多数製造すること
ができることに加え、ブレード固定部又は支持体部にお
ける不透明部分を無くすることができる。
【0047】請求項12に係る発明は、ブレードの材料
となる物質が窒化珪素であり、ブレード固定部及び支持
体となる基板がほう珪酸ガラス基板であることを特徴と
するものであるので、大きな強度を有し、かつマイクロ
マシニング工程によって十分に薄い薄膜とすることがで
き、さらに、陽極接合ができ、薄膜状態で透明であっ
て、硬さが硬いブレードを持つマイクロナイフを製造す
ることができ、かつ、窒化珪素のブレードとほう珪酸ガ
ラスのブレード固定部とを陽極接合により強固に固定す
ることができる。
となる物質が窒化珪素であり、ブレード固定部及び支持
体となる基板がほう珪酸ガラス基板であることを特徴と
するものであるので、大きな強度を有し、かつマイクロ
マシニング工程によって十分に薄い薄膜とすることがで
き、さらに、陽極接合ができ、薄膜状態で透明であっ
て、硬さが硬いブレードを持つマイクロナイフを製造す
ることができ、かつ、窒化珪素のブレードとほう珪酸ガ
ラスのブレード固定部とを陽極接合により強固に固定す
ることができる。
【図1】本発明の実施の形態であるマイクロナイフの例
を示す図である。
を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態であるマイクロナイフの製
造方法の例を示す図である。
造方法の例を示す図である。
【図3】従来技術における卵の切断方法を示す図であ
る。
る。
1 ブレード 2 ブレード固定部 3 支持体 20 シリコン基板 21 酸化珪素膜 22 エッチングにより形成された溝 23 窒化珪素膜 24 ガラス基板 25、26、27 ダイシングソーにより加工された溝 31 卵細胞 32 金属刃 33 基板
Claims (12)
- 【請求項1】 ブレードがマイクロマシニング工程によ
って製造された固体薄膜からなることを特徴とするマイ
クロナイフ。 - 【請求項2】 請求項1に記載のマイクロナイフであっ
て、ブレードが支持体によって固定され、ブレードと支
持体は、一連のマイクロマシニング工程によって製造さ
れたものであることを特徴とするマイクロナイフ。 - 【請求項3】 請求項1に記載のマイクロナイフであっ
て、ブレードがブレード固定部に固定され、ブレード固
定部は支持体から突出した形状で支持体より厚みが薄く
形成されており、ブレード、ブレード固定部、支持体
は、一連のマイクロマシニング工程によって製造された
ものであることを特徴とするマイクロナイフ。 - 【請求項4】 請求項2又は請求項3に記載のマイクロ
ナイフであって、ブレードが透明な薄膜からなり、支持
体、又は支持体とブレード固定部が透明部材からなるこ
とを特徴とするマイクロナイフ。 - 【請求項5】 請求項4に記載のマイクロナイフであっ
て、前記透明な薄膜が窒化珪素薄膜であることを特徴と
するマイクロナイフ。 - 【請求項6】 請求項4又は請求項5に記載のマイクロ
ナイフであって、前記透明部材がガラスであることを特
徴とするマイクロナイフ。 - 【請求項7】 請求項6に記載のマイクロナイフであっ
て、前記ガラスがほう珪酸ガラスであることを特徴とす
るマイクロナイフ。 - 【請求項8】 請求項2から請求項7のうちいずれか1
項に記載のマイクロナイフを製造する方法であって、前
記支持体、又は前記支持体とブレード固定部を形成する
ための基板と、前記ブレードを形成するための固体薄膜
とを接合する工程を含むことを特徴とするマイクロナイ
フの製造方法。 - 【請求項9】 請求項8に記載のマイクロナイフの製造
方法であって、接合が陽極接合であることを特徴とする
マイクロナイフの製造方法。 - 【請求項10】 シリコン基板の表面に酸化珪素膜を成
長させ、当該酸化珪素膜を、ブレードの長さと幅に対応
するだけ取り除き、前記シリコン基板の酸化珪素膜が取
り除かれた部分に、ブレードの高さに対応する深さの穴
を形成し、その後、前記シリコン基板の表面にブレード
の材料となる物質からなる薄膜を成膜し、前記薄膜上に
ブレード固定部及び支持体となる基板を陽極接合により
接合し、その後、前記ブレード固定部及び支持体となる
基板に分離のための溝を加工し、最後に前記シリコン基
板とその表面に形成された酸化珪素膜を溶かすことを特
徴とするマイクロナイフの製造方法。 - 【請求項11】 シリコン基板の表面に酸化珪素膜を成
長させ、当該酸化珪素膜を、ブレードの長さと幅に対応
するだけ取り除き、前記シリコン基板の酸化珪素膜が取
り除かれた部分に、ブレードの高さに対応する深さの穴
を形成し、その後、前記シリコン基板の表面にブレード
の材料となる物質からなる薄膜を成膜し、前記穴の部分
以外に成膜された前記薄膜を除去した後、前記薄膜及び
前記シリコン基板上にブレード固定部及び支持体となる
基板を陽極接合により接合し、その後、前記ブレード固
定部及び支持体となる基板に分離のための溝を加工し、
最後に前記シリコン基板とその表面に形成された酸化珪
素膜を溶かすことを特徴とするマイクロナイフの製造方
法。 - 【請求項12】 請求項10又は請求項11に記載のマ
イクロナイフの製造方法であって、ブレードの材料とな
る物質が窒化珪素であり、ブレード固定部及び支持体と
なる基板がほう珪酸ガラス基板であることを特徴とする
マイクロナイフの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9325159A JPH11138494A (ja) | 1997-11-12 | 1997-11-12 | マイクロナイフ及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9325159A JPH11138494A (ja) | 1997-11-12 | 1997-11-12 | マイクロナイフ及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11138494A true JPH11138494A (ja) | 1999-05-25 |
Family
ID=18173688
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9325159A Pending JPH11138494A (ja) | 1997-11-12 | 1997-11-12 | マイクロナイフ及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11138494A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006193458A (ja) * | 2005-01-12 | 2006-07-27 | Kyocera Chemical Corp | 固形製剤の製造方法 |
JP2006199660A (ja) * | 2005-01-24 | 2006-08-03 | Kyocera Chemical Corp | 固形製剤及びその製造方法 |
JP2008286528A (ja) * | 2007-05-15 | 2008-11-27 | Commercial Resource Ltd | マイクロナイフとマイクロナイフ製造方法 |
JP2018054326A (ja) * | 2016-09-26 | 2018-04-05 | セイコーインスツル株式会社 | ナイフ |
-
1997
- 1997-11-12 JP JP9325159A patent/JPH11138494A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006193458A (ja) * | 2005-01-12 | 2006-07-27 | Kyocera Chemical Corp | 固形製剤の製造方法 |
JP2006199660A (ja) * | 2005-01-24 | 2006-08-03 | Kyocera Chemical Corp | 固形製剤及びその製造方法 |
JP2008286528A (ja) * | 2007-05-15 | 2008-11-27 | Commercial Resource Ltd | マイクロナイフとマイクロナイフ製造方法 |
JP2018054326A (ja) * | 2016-09-26 | 2018-04-05 | セイコーインスツル株式会社 | ナイフ |
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