JPH1113581A - 燃料噴射弁及びその電磁ギャップ調整方法 - Google Patents

燃料噴射弁及びその電磁ギャップ調整方法

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JPH1113581A
JPH1113581A JP18041197A JP18041197A JPH1113581A JP H1113581 A JPH1113581 A JP H1113581A JP 18041197 A JP18041197 A JP 18041197A JP 18041197 A JP18041197 A JP 18041197A JP H1113581 A JPH1113581 A JP H1113581A
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JP
Japan
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injection nozzle
casing
valve
needle valve
anchor
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Application number
JP18041197A
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English (en)
Inventor
Hajime Goto
一 後藤
Masaru Kanai
勝 金井
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Hitachi Unisia Automotive Ltd
Original Assignee
Unisia Jecs Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 噴射ノズルをケーシング内に圧入した後にこ
れらを溶着し、電磁ギャップを高い精度で効率よく調整
できるようにする。 【解決手段】 燃料噴射弁21のケーシング22内には
ソレノイド12と共にコア筒10を設け、噴射ノズル2
3内にはアンカ8を固着したニードル弁7を設ける。そ
して、噴射ノズル23を、アンカ8とコア筒10との間
に形成される電磁ギャップが予め定められた規格寸法と
なるようにケーシング22内に圧入し、ケーシング22
と噴射ノズル23とを溶接部25によって溶着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車等の
エンジンに燃料を噴射するのに用いて好適な燃料噴射弁
及びその電磁ギャップ調整方法に関し、特に、ニードル
弁の開弁時にアンカとコア筒との間に所定寸法の電磁ギ
ャップを形成してなる燃料噴射弁及びその電磁ギャップ
調整方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来技術による燃料噴射弁を、図8およ
び図9に基づいて説明する。
【0003】1は自動車等のエンジンに用いられる燃料
噴射弁、2は該燃料噴射弁1のケーシング2を示し、該
ケーシング2は、電磁ステンレス鋼等の磁性材料によっ
て段付き筒状に形成されている。そして、ケーシング2
は、後述のコア筒10が内部に配設された大径筒部2A
と、該大径筒部2Aの一端側に一体形成された小径筒部
2Bと、該小径筒部2Bと大径筒部2Aとの間に位置し
て径方向内向きに突出した環状突起2Cとからなり、該
環状突起2Cの内周側は、後述のアンカ8を挿入するた
めのアンカ挿入孔2Dとなっている。また、小径筒部2
Bの開口端側には、後述する噴射ノズル5用のかしめ部
3が形成されている。さらに、ケーシング2には、外部
から噴射ノズル5内に燃料を供給するため4個の燃料ポ
ート4,4,…が径方向に穿設されている。
【0004】5は基端側が大径部5Aとなった段付き筒
状の噴射ノズルで、該噴射ノズル5は、大径部5Aがケ
ーシング2の小径筒部2B内に挿嵌され、かしめ部3に
よってかしめ固定されている。そして、噴射ノズル5に
は、後述のニードル弁7を摺動可能に挿嵌する挿嵌穴5
Bと、ニードル弁7の弁部7Bが離着座する略円錐状の
弁座5Cと、噴射ノズル5の先端面に開口した噴射口5
Dとが形成されている。また、噴射ノズル5の先端側に
は複数の噴射孔を有するノズルプレート6が取付けられ
ている。
【0005】7は噴射ノズル5内に可動に配設されたニ
ードル弁で、該ニードル弁7の弁軸7Aは、図9に示す
如く、基端側が噴射ノズル5から突出した状態で先端側
が噴射ノズル5の挿嵌穴5B内に摺動可能に挿嵌されて
いる。そして、弁軸7Aの先端側には、噴射ノズル5の
噴射口5Dを開,閉する略円錐状の弁部7Bが形成され
ている。また、弁軸7Aの基端側には、アンカ8を嵌着
するための大径部7Cが形成され、該大径部7Cの基端
(上端)面には、弁軸7Aが突出端7A1 となって突出
している。さらに、弁軸7Aには、径方向外向きに突出
した鍔状のストッパ部7Dが設けられている。
【0006】そして、ニードル弁7は、後述するソレノ
イド12からの磁力によりアンカ8を介して開弁され、
このときストッパ部7Dが後述のストッパプレート9に
当接する開弁位置まで上向きに摺動変位すると共に、弁
部7Bが噴射ノズル5の弁座5Cから予め定められたリ
フト量L0 (図8参照)をもって離間する。
【0007】8は磁性材料によって略筒状に形成された
アンカで、該アンカ8は、基端側がニードル弁7の大径
部7Cに嵌着され、先端側がニードル弁7から軸方向上
向きに突出すると共に、ニードル弁7の一部を構成して
いる。そして、アンカ8の先端側は、図9に示す如く、
ニードル弁7が開弁したときに、コア筒10の端面10
Aとの間に電磁ギャップGを形成し、この電磁ギャップ
Gは、ニードル弁7の開弁動作に所定の応答性を与える
ため、後述の電磁ギャップ調整処理により予め定められ
た規格寸法G0 に調整されている。
【0008】9はケーシング2の小径筒部2B内に位置
して噴射ノズル5の大径部5Aとの間にかしめ固定され
たストッパプレートで、該ストッパプレート9は、図9
に示す如く、略C字状をなす板厚tの金属板によって形
成されている。そして、ストッパプレート9は、ニード
ル弁7の開弁位置(リフト量)をストッパ部7Dとの間
で規制している。
【0009】また、ストッパプレート9は電磁ギャップ
Gを調整するために用いられ、電磁ギャップ調整処理で
は、板厚tが互いに異なる複数種類のストッパプレート
9が予め用意されると共に、これらのうち電磁ギャップ
Gを規格寸法G0 に調整するストッパプレート9が燃料
噴射弁1に対して選択的に取付けられる。
【0010】10はソレノイド12と共に電磁アクチュ
エータを構成するため磁性材料により形成されたコア筒
で、該コア筒10は、非磁性材料からなる略筒状のジョ
イント部材11を介してケーシング2の環状突起2Cに
固着され、大径筒部2A内を軸方向に延びている。
【0011】12はニードル弁7を駆動する電磁アクチ
ュエータとしてのソレノイドで、該ソレノイド12は、
図8に示す如く、大径筒部2Aにかしめ固定された蓋体
13によってケーシング2内に保持されている。そし
て、ソレノイド12は、外部からコネクタ14を介して
給電されることにより、コア筒10を介してアンカ8を
磁気的に吸引し、ニードル弁7を開弁させるものであ
る。
【0012】15はニードル弁7を閉弁方向に常時付勢
する弁ばねで、該弁ばね15は、コア筒10内に嵌合さ
れた調整ロッド16とアンカ8との間に配設され、ニー
ドル弁7を閉弁時に噴射ノズル5の弁座5Cに着座させ
るものである。また、17はケーシング2と噴射ノズル
5との間をシールするOリング、18は各燃料ポート4
の位置に複数のフィルタが設けられた筒状のカバーであ
る。
【0013】従来技術による燃料噴射弁1は上述の如き
構成を有するもので、燃料ポンプから吐出される燃料
は、燃料配管(いずれも図示せず)等を介して各燃料ポ
ート4から噴射ノズル5内に供給される。
【0014】そして、この状態でソレノイド12に給電
すると、アンカ8は、図9に示す如く、ソレノイド12
によりコア筒10を介して磁気的に吸引され、ニードル
弁7と共に弁ばね15に抗して上向きに摺動変位する。
これにより、ニードル弁7は、電磁ギャップGに対応し
た応答性をもって開弁し、噴射ノズル5内の燃料は噴射
口5Dからノズルプレート6を介して外部に噴射され
る。
【0015】また、ソレノイド12に対する給電を停止
すると、ニードル弁7は、図8に示す如く、弁ばね15
の付勢力によりアンカ8と共に下向きに摺動変位し、弁
部7Bが前記弁座5Cに着座して閉弁すると共に、燃料
の噴射は停止される。
【0016】次に、燃料噴射弁1を製造するときに行う
電磁ギャップの調整方法について、説明する。
【0017】まず、ケーシング2に噴射ノズル5とを組
付ける前に、ケーシング2に対しては、図9に示す環状
突起2Cの下面(ストッパプレート9の当接面)とコア
筒10の端面10Aとの間で軸方向の寸法h1 を予め測
定しておく。
【0018】次に、噴射ノズル5に対しては、アンカ8
を取付けたニードル弁7を内部に挿嵌し、ストッパプレ
ート9を仮止めすると共に、この状態でニードル弁7を
開弁位置に保持し、噴射ノズル5の上面(ストッパプレ
ート9の当接面)とアンカ8の先端側との間で軸方向の
寸法h2 を測定する。
【0019】次に、予め用意された板厚tが互いに異な
る複数種類のストッパプレート9のうち、電磁ギャップ
Gを規格寸法G0 に調整するストッパプレート9を選択
する。この場合、ストッパプレート9の選択時には、噴
射ノズル5等をケーシング2側に組付けた状態で考える
と、ストッパプレート9の板厚tが前記寸法h1 ,h2
の測定値と電磁ギャップGの規格寸法G0 とから、次式
の如く算出されるので、この板厚tをもったストッパプ
レート9を選択する。
【0020】
【数1】t=G0 +h2 −h1 但し、t:板厚 G0 :電磁ギャップGの規格寸法 h1 :ケーシング2側の寸法 h2 :噴射ノズル5側の寸法
【0021】最後に、選択したストッパプレート9を噴
射ノズル5等と共にケーシング2の小径筒部2B内に挿
嵌した後に、小径筒部2Bにかしめ部3を形成してこれ
らをかしめ固定する。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術では、電磁ギャップGを規格寸法G0 に調整する
ため、予め用意した複数種類のストッパプレート9のう
ち適切なストッパプレート9を選択し、このストッパプ
レート9を噴射ノズル5と共にケーシング2にかしめ固
定している。
【0023】しかし、ケーシング2には、かしめ部3の
形成時に僅かな歪みが生じ易いため、例えばかしめ部3
の形成時にケーシング2とコア筒10との間の寸法h1
等が変化すると、電磁ギャップGを調整した後にも拘ら
ず、その大きさが規格寸法G0 に対して変動する場合が
あり、ニードル弁7が開弁するときの応答性が不安定と
なったり、燃料噴射弁1が不良品となって歩留まりが悪
化したりするという問題がある。
【0024】また、従来技術では、板厚tを高い精度で
形成した複数種類のストッパプレート9を用意する必要
があり、これらの加工、管理等に手間がかかる上に、こ
れらの中から適切なストッパプレート9を選択する作業
を行わなければならず、電磁ギャップを効率よく調整す
ることができないという問題がある。
【0025】さらに、ストッパプレート9の選択時に
は、実際に測定した寸法h1 ,h2 の測定値に基づいて
適切な板厚tに加工したストッパプレート9を選択する
ため、寸法h1 ,h2 の測定誤差、板厚tの加工誤差が
積重なることによって電磁ギャップの調整精度が低下す
る虞れがある。
【0026】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明は、電磁ギャップを高い精度で調
整でき、ニードル弁の開弁時に安定した応答性を与える
ことができると共に、電磁ギャップの調整作業を効率よ
く行うことができ、歩留まりを確実に向上できるように
した燃料噴射弁及びその電磁ギャップ調整方法を提供す
ることを目的としている。
【0027】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ため、請求項1に係る発明は、筒状体によって形成さ
れ、内部に軸方向に延びるコア筒が設けられたケーシン
グと、該ケーシングの一端側に設けられ、先端側に噴射
口が形成された噴射ノズルと、該噴射ノズル内に可動に
配設され基端側がアンカとなり先端側が該噴射ノズルの
噴射口を開,閉する弁部となったニードル弁と、前記ケ
ーシング内に設けられ、外部から給電し該ニードル弁の
アンカを吸引することによって該ニードル弁を開弁させ
る電磁アクチュエータとを備えた燃料噴射弁において、
噴射ノズルをニードル弁のアンカと電磁アクチュエータ
側のコア筒との間に予め定められた所定寸法の電磁ギャ
ップを与えた状態でケーシング内に圧入し、前記所定寸
法の電磁ギャップを保持した状態で噴射ノズルとケーシ
ングとを溶接手段によって固着する構成としたことを特
徴としている。
【0028】これにより、電磁ギャップを調整するとき
には、まず噴射ノズルをニードル弁と共にケーシング内
に圧入し、ニードル弁のアンカとケーシングのコア筒と
の間に所定寸法の電磁ギャップが形成される位置まで噴
射ノズルをケーシング内に挿嵌する。そして、電磁ギャ
ップの大きさが所定寸法となったときには、この状態で
噴射ノズルとケーシングとを溶接手段によって固着する
ことができる。
【0029】一方、請求項2に係る発明は、筒状体によ
って形成され、内部に軸方向に延びるコア筒が設けられ
たケーシングと、該ケーシングの一端側に設けられ、先
端側に噴射口が形成された噴射ノズルと、該噴射ノズル
内に可動に配設され基端側がアンカとなり先端側が該噴
射ノズルの噴射口を開,閉する弁部となったニードル弁
と、前記ケーシング内に設けられ、外部から給電し該ニ
ードル弁のアンカを吸引することによって該ニードル弁
を開弁させる電磁アクチュエータとを備えた燃料噴射弁
の電磁ギャップ調整方法であって、噴射ノズルをニード
ル弁のアンカと電磁アクチュエータ側のコア筒との間に
予め定められた所定寸法の電磁ギャップを与えた状態で
ケーシング内に圧入する圧入工程と、前記所定寸法の電
磁ギャップを保持した状態で噴射ノズルとケーシングと
を溶接手段によって溶着する溶接工程とからなる。
【0030】これにより、圧入工程では、アンカとコア
筒との間に所定寸法の電磁ギャップが形成される位置ま
で噴射ノズルをニードル弁と共にケーシング内に圧入
し、電磁ギャップの大きさが所定寸法となったときに
は、溶接工程で噴射ノズルとケーシングとを溶接手段に
よって固着することができる。
【0031】また、請求項3に係る発明は、筒状体によ
って形成され、内部に軸方向に延びるコア筒が設けられ
たケーシングと、該ケーシングの一端側に設けられ、先
端側に噴射口が形成された噴射ノズルと、該噴射ノズル
内に可動に配設され基端側がアンカとなり先端側が該噴
射ノズルの噴射口を開,閉する弁部となったニードル弁
と、前記ケーシング内に設けられ、外部から給電し該ニ
ードル弁のアンカを吸引することによって該ニードル弁
を開弁させる電磁アクチュエータと、前記ケーシングと
噴射ノズルの基端側との間に設けられ、該電磁アクチュ
エータによってニードル弁が吸引されるときにリフト量
を規制するストッパプレートとを備えた燃料噴射弁の電
磁ギャップ調整方法であって、噴射ノズル内にニードル
弁を挿入し、該ニードル弁とストッパプレートとの間を
所定のリフト量に調整した後に、噴射ノズルに対してス
トッパプレートを予め固着するプレート固着工程と、噴
射ノズルをニードル弁のアンカと電磁アクチュエータ側
のコア筒との間に予め定められた所定寸法の電磁ギャッ
プを与えた状態でケーシング内に圧入する圧入工程と、
前記所定寸法の電磁ギャップを保持した状態で噴射ノズ
ルとケーシングとを溶接手段によって溶着する溶接工程
とからなる。
【0032】これにより、プレート固着工程では、ニー
ドル弁のリフト量を調整した後にストッパプレートを噴
射ノズルに固着し、ニードル弁のリフト量を所定の大き
さに固定できる。そして、その後に圧入工程と溶接工程
とを行うことにより、電磁ギャップを所定寸法に調整で
きる。
【0033】さらに、請求項4に係る発明は、圧入工程
では、コア筒に対するニードル弁の位置を該コア筒内を
介して検出することにより、ニードル弁のアンカとコア
筒との間に形成される電磁ギャップが所定寸法となる位
置まで噴射ノズルをケーシング内に圧入している。
【0034】これにより、圧入工程では、例えばロッド
状の位置検出器等をケーシングの外部からコア筒内に挿
入してニードル弁の端部に当接させることにより、噴射
ノズルと共にケーシング内に圧入されるニードル弁の位
置をコア筒を基準として検出する。そして、この検出結
果を用いることにより、電磁ギャップが所定寸法となる
位置まで噴射ノズルがケーシング内に圧入されたことを
検知でき、電磁ギャップが所定寸法となったときには、
噴射ノズルの圧入動作を停止できる。
【0035】また、請求項5に係る発明は、圧入工程で
は、所定寸法の電磁ギャップと、アンカの突出寸法と、
噴射ノズルを加圧状態から開放するときのスプリングバ
ック量と、噴射ノズルを溶接するときに噴射ノズルがケ
ーシングに対して変位する溶接時変位量とを用いて圧入
位置を定めている。
【0036】これにより、圧入工程では、噴射ノズルと
共にケーシング内に圧入するニードル弁の圧入位置を電
磁ギャップが所定寸法に対応するように定めることがで
きる。そして、噴射ノズルが圧入による加圧状態から開
放されたときにスプリングバックしたり、溶接時の熱変
形等によりケーシングに対して変位したりする場合で
も、これによりニードル弁が噴射ノズルと共に変位し、
電磁ギャップが所定寸法から変動するのをスプリングバ
ック量と溶接時変位量とによって補償できる。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、本発明による燃料噴射弁及
びその電磁ギャップ調整方法についての実施の形態を、
図1ないし図7に従って詳細に説明する。なお、本実施
例では、従来技術と同一の構成要素に同一の符号を付
し、その説明を省略するものとする。
【0038】21は本実施例による燃料噴射弁を示し、
該燃料噴射弁21は従来技術の燃料噴射弁1とほぼ同様
に構成され、ケーシング22と噴射ノズル23とを有し
ている。なお、燃料噴射弁21は、図2に示す如く、従
来技術の弁ばね15と調整ロッド16とを組付ける前の
状態で後述の電磁ギャップ調整装置26にセットされる
ものである。
【0039】そして、ケーシング22には、大径筒部2
2A、小径筒部22B、環状突起22Cおよびアンカ挿
入孔22Dが設けられ、4個の燃料ポート24,24,
…が形成されている。また、噴射ノズル23には、大径
部23A、挿嵌穴23B、弁座23Cおよび噴射口23
Dが形成されている。
【0040】ここで、本実施例によるケーシング22
は、従来技術のかしめ部3がOリング17と共に省略さ
れ、その小径筒部22B内に挿嵌された噴射ノズル23
は、環状の溶接部25によってケーシング22に固着さ
れている。
【0041】一方、26は後述の電磁ギャップ調整処理
により燃料噴射弁21の電磁ギャップを調整するための
電磁ギャップ調整装置で、該電磁ギャップ調整装置26
は、図2に示す如く、後述のプッシャ機構27、プッシ
ャ用モータ28および弁体位置検出器29と、燃料噴射
弁21のソレノイド12に給電するための給電機構(図
示せず)等とを備えている。
【0042】27は燃料噴射弁21の噴射ノズル23を
ケーシング22内に圧入するためのプッシャ機構で、該
プッシャ機構27には、筒状のプッシャ27Aが上下方
向に移動可能な可動部として設けられ、該プッシャ27
Aは、例えば精密ボールネジ等の微小送りが可能な動力
伝達機構(図示せず)を介してプッシャ用モータ28等
に駆動されることにより、噴射ノズル23を上方に向け
て加圧する。
【0043】28は前記プッシャ27Aを駆動するため
のプッシャ用モータで、該プッシャ用モータ28は、例
えばステッピングモータ等によって構成され、プッシャ
27Aを所望の移動量だけ上昇させたり、下降させたり
するものである。
【0044】29はニードル弁7の位置を検出するため
の弁体位置検出器で、該弁体位置検出器29には、ロッ
ド状の測定子29Aが上下方向に移動可能に設けられて
いる。そして、燃料噴射弁21の電磁ギャップ調整時に
は、測定子29Aが燃料噴射弁21のコア筒10内に挿
通され、その先端側がニードル弁7の突出端7A1 に当
接した状態で該ニードル弁7に追従して上下方向に変位
する。
【0045】これにより、弁体位置検出器29は、ニー
ドル弁7の上下方向の位置を測定子29Aの位置として
検出する。そして、電磁ギャップGの調整処理では、噴
射ノズル23をプッシャ機構27によって加圧し、弁体
位置検出器29によるニードル弁7の検出位置が後述の
目標位置P0 と一致するように噴射ノズル23をケーシ
ング22内に挿嵌することにより、電磁ギャップGを規
格寸法G0 に調整するものである。
【0046】本実施例による燃料噴射弁21は上述の如
き構成を有するもので、ソレノイド12に給電すること
により、ニードル弁7を開弁し、燃料を噴射する場合に
ついて、その基本的作動は、従来技術によるものと格別
差異はない。
【0047】そこで、燃料噴射弁21の電磁ギャップ調
整処理を図3ないし図7を参照しつつ説明する。
【0048】まず、図3中に示すステップ1では、ニー
ドル弁7の突出端7A1 から軸方向に突出したアンカ8
の突出寸法H(図4参照)を測定した後に、ニードル弁
7を噴射ノズル23内に挿入し、ストッパプレート9を
噴射ノズル23の上面に溶着するプレート固着工程を行
う。これにより、ニードル弁7のリフト量は、噴射ノズ
ル23の上面とニードル弁7のストッパ部7Dとの間で
予め調整された所定のリフト量L0 に固定される。
【0049】次に、ステップ2では、図5に示す如く、
弁体位置検出器29の零点位置がコア筒10の端面10
Aに一致するように零点調整用の治具31等を用いて調
整する。これにより、後述するニードル弁7の位置P1
,P2 ,P3 は、図7に示す如く、弁体位置検出器2
9によりコア筒10の端面10Aからニードル弁7の突
出端7A1 までの軸方向寸法として検出される。
【0050】次に、ステップ3では、後述のステップ4
で噴射ノズル23をケーシング22内の適切な位置に圧
入するため、該噴射ノズル23と共にケーシング22内
に挿嵌するニードル弁7の目標位置P0 を圧入位置とし
て演算する。
【0051】
【数2】P0 =G0 +H−AS −AY 但し、P0 :目標位置 G0 :電磁ギャップGの規格寸法 H :アンカ8の突出寸法 AS :スプリングバック量 AY :溶接時変位量
【0052】ここで、ニードル弁7は、図7中に二点鎖
線で示すように目標位置P0 へと挿嵌された後に、後述
する噴射ノズル23のスプリングバックと熱変形とによ
って最終的な位置P3 へと変位するため、前記数2の式
では、電磁ギャップGが規格寸法G0 となったときのニ
ードル弁7の位置P3 (=G0 +H)に対して、ニード
ル弁7のスプリングバック量AS と溶接時変位量AY と
を補正演算することにより、ニードル弁7の目標位置P
0 を算出する。
【0053】この場合、スプリングバック量AS とは、
後述のステップ7で噴射ノズル23をプッシャ機構27
による加圧状態から開放したときに、該噴射ノズル23
が弾性力によって加圧方向と反対向きに変位(スプリン
グバック)し、これに伴ってニードル弁7が位置ずれす
るのを補償するための補正係数である。
【0054】また、溶接時変位量AY とは、後述のステ
ップ11で噴射ノズル23をケーシング22に溶着した
ときに、該噴射ノズル23の僅かな熱変形等に伴ってニ
ードル弁7が変位するのを補償するための補正係数であ
り、ニードル弁7の変位方向に応じて正または負の値に
設定される。なお、本実施例では、噴射ノズル23の溶
接時にニードル弁7がコア筒10から離間する方向に変
位し、溶接時変位量AY が正の値として設定される場合
を例示している。
【0055】次に、ステップ4では、図6に示す如く、
プッシャ機構27のプッシャ27Aを矢示A方向に向け
て微小送りで駆動し、噴射ノズル23をケーシング22
の小径筒部22B内に圧入する圧入工程を行うと共に、
この位置で噴射ノズル23をプッシャ27Aにより加圧
した状態に保持する。
【0056】次に、ステップ5では、噴射ノズル23を
加圧状態に保持したまま、図6中に示すニードル弁7の
位置P1 を弁体位置検出器29によって検出する。この
場合、ニードル弁7は、電磁ギャップ調整装置26の給
電機構により開弁位置に保持する。
【0057】次に、ステップ6では、ニードル弁7の位
置P1 が目標位置P0 に達したか否かを判定し、「N
O」と判定した場合には、ステップ4に戻って噴射ノズ
ル23をさらに圧入する。また、ステップ6で「YE
S」と判定した場合には、ステップ4で噴射ノズル23
を圧入したことによりニードル弁7の位置P1 ′が目標
位置P0 とほぼ等しくなった場合(P0 =P1 ′)であ
るから、噴射ノズル23の圧入動作を停止するためステ
ップ7に移る。
【0058】そして、ステップ7では、プッシャ27A
を下降させて噴射ノズル23を加圧状態から開放する。
この結果、ニードル弁7は、図7中に一点鎖線で示す如
く、噴射ノズル23に生じたスプリングバックにより位
置P1 ′から位置P2 へと変位するので、ステップ8で
は、ニードル弁7の位置P2 を弁体位置検出器29によ
って検出する。
【0059】次に、ステップ9では、ニードル弁7の位
置P2 が目標位置P0 から所定の範囲α内にあるか否か
を判定し、「NO」と判定したときには、例えば噴射ノ
ズル23に予想と異なる大きさのスプリングバックが生
じたと判断してステップ10に移り、例えばニードル弁
7の位置P1 ,P2 等を用いてスプリングバック量AS
を補正した後に、ステップ3に戻って噴射ノズル23の
圧入を繰返す。また、ステップ9で「YES」と判定し
たときには、噴射ノズル23がケーシング22内の適切
な位置に挿嵌されたと判断してステップ11に移る。
【0060】そして、ステップ11では、例えばYAG
レーザ等のレーザビームまたは電子ビーム等を用いたビ
ーム溶接手段をケーシング22の小径筒部22Bに対し
全周に亘って施すことにより、図1中に示す溶接部25
を形成してケーシング22と噴射ノズル23とを溶着す
る溶接工程を行った後に、ステップ12で電磁ギャップ
調整処理を終了する。
【0061】この結果、ニードル弁7は、図7中に実線
で示す如く、噴射ノズル23が溶接時に僅かに熱変形す
ることによって位置P2 から位置P3 へと変位する。こ
れにより、ニードル弁7のアンカ8とコア筒10の端面
10Aとの間には、予め定められた規格寸法G0 の電磁
ギャップGが与えられた状態となる。
【0062】かくして、本実施例では、ニードル弁7の
目標位置P0 を予め演算した後に、弁体位置検出器29
によるニードル弁7の検出位置が目標位置P0 に達する
まで噴射ノズル23をプッシャ機構27によってケーシ
ング22内に圧入挿嵌し、ニードル弁7が目標位置P0
に達したときには、噴射ノズル23の圧入を停止して噴
射ノズル23とケーシング22とを溶着する構成として
いる。
【0063】これにより、アンカ8の突出寸法Hを予め
測定しておくことにより、電磁ギャップGが規格寸法G
0 となるようにニードル弁7の目標位置P0 を演算で
き、ニードル弁7の位置P1 を弁体位置検出器29によ
りケーシング22の外部からコア筒10内を介して容易
に検出できる。そして、ニードル弁7の位置P1 ′が目
標位置P0 と等しくなったときには、噴射ノズル23の
圧入動作を停止してビーム溶接手段により噴射ノズル2
3とケーシング22とを確実に溶着することができる。
【0064】従って、本実施例によれば、噴射ノズル2
3をケーシング22に対して圧入した後に溶着すること
により、電磁ギャップGが規格寸法G0 となるように安
定して調整でき、噴射ノズル23とケーシング22とを
かしめ固定するときのかしめ力等の影響により電磁ギャ
ップGが規格寸法G0 から変動するのを確実に防止する
ことができる。
【0065】そして、ニードル弁7の目標位置P0 を、
電磁ギャップGの規格寸法G0 、アンカ8の突出寸法
H、スプリングバック量AS および溶接時変位量AY を
用いて予め演算するようにしたから、電磁ギャップGが
規格寸法G0 となるように高い精度で調整でき、ニード
ル弁7の開弁時に安定した応答性を与えることができる
と共に、電磁ギャップGの調整中に噴射ノズル23のス
プリングバック、熱変形等によりニードル弁7の位置が
変動した場合でも、この変動をスプリングバック量AS
および溶接時変位量AY によって確実に補償することが
できる。
【0066】これにより、製造時の歩留まりを大幅に向
上できると共に、従来技術のように複数種類のストッパ
プレート9を用いる必要がなくなり、電磁ギャップGを
効率よく調整することができる。
【0067】また、電磁ギャップ調整用の測定値として
アンカ8の突出寸法Hだけを用いることにより、従来技
術の寸法h1 ,h2 、板厚tのように複数の寸法値を用
いる場合に比較して電磁ギャップGの調整精度に対する
測定誤差等の影響を低減でき、調整作業を正確に行うこ
とができる。
【0068】さらに、プレート固着工程では、ニードル
弁7を所定のリフト量L0 に調整した後に、噴射ノズル
23に対してストッパプレート9を予め溶着するように
したから、圧入工程を行う前にニードル弁7のリフト量
L0 を固定しておくことができ、電磁ギャップGの調整
処理中にニードル弁7のリフト量L0 が変動するのを確
実に防止できると共に、調整処理を円滑に行うことがで
きる。
【0069】また、ビーム溶接手段を用いて噴射ノズル
23とケーシング22とを溶着することにより、従来技
術のOリング17等を省略でき、部品点数の削減を図る
ことができると共に、燃料噴射弁21を高圧燃料の噴射
に適用することができる。
【0070】
【発明の効果】以上詳述した通り、請求項1に記載した
燃料噴射弁の発明によれば、ニードル弁のアンカとコア
筒との間に予め定められた所定寸法の電磁ギャップを与
えた状態で噴射ノズルをケーシング内に圧入し、この状
態で噴射ノズルとケーシングとを溶接手段によって固着
する構成としたから、電磁ギャップの調整時にケーシン
グに対してかしめ等を行う必要がなくなり、電磁ギャッ
プが所定寸法となるように高い精度で調整した燃料噴射
弁を容易に形成することができる。これにより、ニード
ル弁の開弁時に安定した応答性を与えることができる。
【0071】また、請求項2に記載した燃料噴射弁の電
磁ギャップ調整方法の発明によれば、ニードル弁のアン
カとコア筒との間に予め定められた所定寸法の電磁ギャ
ップを与えた状態で噴射ノズルをケーシング内に圧入
し、この状態で噴射ノズルとケーシングとを溶接手段に
よって固着するようにしたから、電磁ギャップの調整時
にケーシングに対してかしめ等を行う必要がなくなり、
電磁ギャップが所定寸法となるように安定して調整で
き、その調整精度を高めることができる。これにより、
ニードル弁の開弁時に安定した応答性を与えることがで
き、製造時の歩留まりを確実に向上できると共に、電磁
ギャップを効率よく調整することができる。
【0072】さらに、請求項3に記載した燃料噴射弁の
電磁ギャップ調整方法の発明によれば、プレート固着工
程では、ニードル弁を所定のリフト量に調整した後に、
噴射ノズルに対してストッパプレートを予め固着するよ
うにしたから、圧入工程を行う前にニードル弁のリフト
量を予め固定しておくことができ、電磁ギャップの調整
処理中にニードル弁のリフト量が変動するのを確実に防
止できると共に、調整処理を円滑に行うことができる。
【0073】また、請求項4に記載した燃料噴射弁の電
磁ギャップ調整方法の発明によれば、圧入工程では、ニ
ードル弁の位置をコア筒内を介して検出することによ
り、電磁ギャップが所定寸法となる位置まで噴射ノズル
をケーシング内に圧入する構成としたから、噴射ノズル
と共にケーシング内に圧入されるニードル弁の位置を、
例えばケーシングの外部等から容易に検出でき、この検
出結果に基づいて電磁ギャップが所定寸法となる位置ま
で噴射ノズルをケーシング内に正確に圧入できると共
に、電磁ギャップを効率よく調整することができる。
【0074】さらに、請求項5に記載した燃料噴射弁の
電磁ギャップ調整方法の発明によれば、圧入工程では、
所定寸法の電磁ギャップ、アンカの突出寸法、スプリン
グバック量および溶接時変位量を用いて圧入位置を定め
るようにしたから、噴射ノズルと共にケーシング内に圧
入するニードル弁の圧入位置を電磁ギャップが所定寸法
に対応するように正確に定めることができ、噴射ノズル
のスプリングバック、熱変形等により所定寸法の電磁ギ
ャップが変動するのを、スプリングバック量、溶接時変
位量によって確実に補償することができ、電磁ギャップ
の調整精度を大幅に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による燃料噴射弁を示す縦断面
図である。
【図2】本発明の実施例による電磁ギャップ調整処理を
行うための電磁ギャップ調整装置を燃料噴射弁と共に示
す縦断面図である。
【図3】燃料噴射弁の電磁ギャップ調整処理を示す流れ
図である。
【図4】ニードル弁のリフト量を調整した後にストッパ
プレートを噴射ノズルに固着するプレート固着工程を拡
大して示す縦断面図である。
【図5】弁体位置検出器の零点調整を示す縦断面図であ
る。
【図6】電磁ギャップ調整装置のプッシャにより噴射ノ
ズルをケーシング内に圧入する圧入工程を拡大して示す
縦断面図である。
【図7】溶接工程後に電磁ギャップが規格寸法に調整さ
れた状態を示す図6中の要部拡大図である。
【図8】従来技術による燃料噴射弁を示す縦断面図であ
る。
【図9】図8中の要部を拡大して示す縦断面図である。
【符号の説明】
7 ニードル弁 8 アンカ 9 ストッパプレート 10 コア筒 12 ソレノイド(電磁アクチュエータ) 21 燃料噴射弁 22 ケーシング 23 噴射ノズル 23D 噴射口 G 電磁ギャップ G0 規格寸法(所定寸法) P0 目標位置(圧入位置) AS スプリングバック量 AY 溶接時変位量 H 突出寸法 L0 リフト量

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状体によって形成され、内部に軸方向
    に延びるコア筒が設けられたケーシングと、該ケーシン
    グの一端側に設けられ、先端側に噴射口が形成された噴
    射ノズルと、該噴射ノズル内に可動に配設され基端側が
    アンカとなり先端側が該噴射ノズルの噴射口を開,閉す
    る弁部となったニードル弁と、前記ケーシング内に設け
    られ、外部から給電し該ニードル弁のアンカを吸引する
    ことによって該ニードル弁を開弁させる電磁アクチュエ
    ータとを備えた燃料噴射弁において、 前記噴射ノズルを前記ニードル弁のアンカと前記電磁ア
    クチュエータ側のコア筒との間に予め定められた所定寸
    法の電磁ギャップを与えた状態でケーシング内に圧入
    し、前記電磁ギャップを保持した状態で前記噴射ノズル
    とケーシングとを溶接手段によって固着する構成とした
    ことを特徴とする燃料噴射弁。
  2. 【請求項2】 筒状体によって形成され、内部に軸方向
    に延びるコア筒が設けられたケーシングと、該ケーシン
    グの一端側に設けられ、先端側に噴射口が形成された噴
    射ノズルと、該噴射ノズル内に可動に配設され基端側が
    アンカとなり先端側が該噴射ノズルの噴射口を開,閉す
    る弁部となったニードル弁と、前記ケーシング内に設け
    られ、外部から給電し該ニードル弁のアンカを吸引する
    ことによって該ニードル弁を開弁させる電磁アクチュエ
    ータとを備えた燃料噴射弁の電磁ギャップ調整方法であ
    って、 前記噴射ノズルを前記ニードル弁のアンカと前記電磁ア
    クチュエータ側のコア筒との間に予め定められた所定寸
    法の電磁ギャップを与えた状態でケーシング内に圧入す
    る圧入工程と、前記電磁ギャップを保持した状態で前記
    噴射ノズルとケーシングとを溶接手段によって溶着する
    溶接工程とからなる燃料噴射弁の電磁ギャップ調整方
    法。
  3. 【請求項3】 筒状体によって形成され、内部に軸方向
    に延びるコア筒が設けられたケーシングと、該ケーシン
    グの一端側に設けられ、先端側に噴射口が形成された噴
    射ノズルと、該噴射ノズル内に可動に配設され基端側が
    アンカとなり先端側が該噴射ノズルの噴射口を開,閉す
    る弁部となったニードル弁と、前記ケーシング内に設け
    られ、外部から給電し該ニードル弁のアンカを吸引する
    ことによって該ニードル弁を開弁させる電磁アクチュエ
    ータと、前記ケーシングと噴射ノズルの基端側との間に
    設けられ、該電磁アクチュエータによってニードル弁が
    吸引されるときにリフト量を規制するストッパプレート
    とを備えた燃料噴射弁の電磁ギャップ調整方法であっ
    て、 前記噴射ノズル内にニードル弁を挿入し、該ニードル弁
    と前記ストッパプレートとの間を所定のリフト量に調整
    した後に、噴射ノズルに対してストッパプレートを予め
    固着するプレート固着工程と、前記噴射ノズルを前記ニ
    ードル弁のアンカと前記電磁アクチュエータ側のコア筒
    との間に予め定められた所定寸法の電磁ギャップを与え
    た状態でケーシング内に圧入する圧入工程と、前記電磁
    ギャップを保持した状態で前記噴射ノズルとケーシング
    とを溶接手段によって溶着する溶接工程とからなる燃料
    噴射弁の電磁ギャップ調整方法。
  4. 【請求項4】 前記圧入工程では、前記コア筒に対する
    ニードル弁の位置を該コア筒内を介して検出することに
    より、前記ニードル弁のアンカとコア筒との間に形成さ
    れる電磁ギャップが所定寸法となる位置まで噴射ノズル
    をケーシング内に圧入してなる請求項2または3に記載
    の燃料噴射弁の電磁ギャップ調整方法。
  5. 【請求項5】 前記圧入工程では、所定寸法の電磁ギャ
    ップと、アンカの突出寸法と、噴射ノズルを加圧状態か
    ら開放するときのスプリングバック量と、前記噴射ノズ
    ルを溶接するときに噴射ノズルがケーシングに対して変
    位する溶接時変位量とを用いて圧入位置を定めてなる請
    求項2,3または4に記載の燃料噴射弁の電磁ギャップ
    調整方法。
JP18041197A 1997-06-20 1997-06-20 燃料噴射弁及びその電磁ギャップ調整方法 Pending JPH1113581A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010185318A (ja) * 2009-02-10 2010-08-26 Denso Corp 燃料噴射弁のリフト量調整方法およびその方法に用いるリフト量調整装置
JP2010223085A (ja) * 2009-03-23 2010-10-07 Denso Corp 流体噴射弁の噴射量調整方法および流体噴射弁
KR20190004794A (ko) * 2016-06-03 2019-01-14 콘티넨탈 오토모티브 게엠베하 연료 분사기의 개방 거동을 조정하기 위한 방법 및 디바이스

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