JPH11135243A - 面状発熱体 - Google Patents

面状発熱体

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JPH11135243A
JPH11135243A JP29550397A JP29550397A JPH11135243A JP H11135243 A JPH11135243 A JP H11135243A JP 29550397 A JP29550397 A JP 29550397A JP 29550397 A JP29550397 A JP 29550397A JP H11135243 A JPH11135243 A JP H11135243A
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JP
Japan
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conductor
conductors
heating element
electrodes
block
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JP29550397A
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English (en)
Inventor
Haruyuki Kohama
晴之 小浜
Noriko Oba
紀子 大場
Yoshitaka Kawase
義隆 川瀬
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 均一な温度分布を得ることができ、しかもワ
ット密度を容易に調整できる配線パターンにする。 【解決手段】 絶縁基板1に2本の第1,第2電極2,
3が横方向に平行に設けられ、両電極2,3間に、直線
部分とこれに連続するS字状に湾曲した湾曲部分とを組
み合わせた形状の導電体4,5,6が縦方向に3本設け
られ、これらの導電体4,5,6が1組のブロックXと
され、複数組のブロックXが両電極2,3間に並列に並
べられる。任意の導電体4,5,6を切断したり、1ブ
ロックX内の中央部分の導電体5の抵抗値を大きくし
て、ワット密度を調整したり、中央部分と周辺部分との
温度差を減らす。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般家庭用あるい
は業務用の床暖房等に使用される面状発熱体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の面状発熱体では、絶縁基板として
プラスチックフィルム、ガラスエポキシ、ガラス繊維、
ゴム等が使用され、その上にカーボン、グラファイト等
を含む導電性インクを印刷することによって導電体が形
成され、これを一対の電極に接続して、透明のプラスチ
ックフィルムで封止するのが一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】面状発熱体に対して品
質や生産面で要求されるものは、均一な温度分布を有す
ることと歩留りのよい生産方法である。通電時の面状発
熱体の温度分布は、その発熱と放射のバランスがとれた
所で平衡するが、周辺部分より中央部分の温度が高くな
る。一般的に導電体をカーボン等を含む導電性インクで
形成する方法として、絶縁基板の全面に印刷する方法、
あるいは特公平1−38359号公報、実公昭48−2
6973号公報、実開昭53−40547号公報に記載
されているように、一対の平行な電極間に、ある配線パ
ターンを繰り返して規則正しく印刷する方法があるが、
何れもその温度分布を均一にしたり、要求される適性ワ
ット密度に調整するのが困難となっている。
【0004】また、商品に応じた適性ワット密度に設計
した配線パターンであっても、製造工程でのバラツキは
発生するものであり、その補正(調整)ができる機能を
持っていないため、不良品となって歩留まりが低下す
る。
【0005】さらに、面状発熱体は透明のプラスチック
フィルムで封止するのが一般的であるが、導電体のカー
ボン等による黒色が表面から見えるので外観上の改善が
求められている。しかも、面状発熱体が長期間使用され
る場合、湿気が浸入することによって電極や導電体が劣
化して、断線したり短絡したりして安全上問題が発生
し、湿気の対策が必要とされる。
【0006】本発明は、上記に鑑み、均一な温度分布を
得ることができ、しかもワット密度を容易に調整できる
面状発熱体の提供を目的とする。さらに、外観的に見栄
えがよく、しかも長期間の使用が可能な面状発熱体の提
供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明による課題解決手
段は、絶縁基板に2本の電極が第1方向に平行に設けら
れ、両電極間に異なる形状の導電体が第1方向とは異な
る第2方向に複数本設けられ、この複数本の導電体が1
組のブロックとされ、複数組のブロックが両電極間に並
列に並べられたもの、あるいは前記ブロックと鏡像の関
係にある逆ブロックが設けられ、両ブロックが交互に並
べられたものである。
【0008】そして、1組のブロックは3本の導電体か
らなり、各導電体は、導電性のインクを絶縁基板上に印
刷して同じ長さに形成され、第1の導電体は、一方の電
極側がS字状に湾曲した形状とされ、第2の導電体は、
中間部分がS字状に湾曲した形状とされ、第3の導電体
は、他方の電極側がS字状に湾曲した形状とされたもの
である。
【0009】したがって、1ブロック当たりの発熱量
(ワット密度)は一定となるので、適当な複数組のブロ
ックを配置すれば、所望の形状や仕様に応じた面状発熱
体を提供することができ、従来のものに比べて柔軟な設
計を行うことができる。
【0010】しかも、このような構造にすることによ
り、製造のバラツキによる不均一な品質の是正や温度分
布の改善に容易に対応することができる。すなわち、複
数本の導電体のうち必要に応じて1本ないし数本の導電
体に切断部を設けることによって、その導電体は断線さ
れて発熱せず、容易に抵抗値の調整を行える。したがっ
て、製造のバラツキがあっても適性なワット密度に調整
することができ、歩留まりがよくなる。
【0011】また、ブロック内の各導電体において、中
央部分にある導電体の長さを両端部分にある導電体の長
さよりも長くしたり、あるいは中央部分にある導電体の
断面積を両端部分にある導電体の断面積よりも小さくす
ることによって、中央部分にある導電体の抵抗値を両端
部分にある導電体の抵抗値よりも大きくすれば、中央部
分での発熱量を抑えることができる。したがって、一般
的に中央部分での発熱量は周辺部分での発熱量よりも大
きくなるが、このようにすることによってその温度差を
小さくでき、温度分布を改善することができる。
【0012】あるいは、中央部分にある導電体に対する
給電回路と両端部分にある導電体に対する給電回路とを
別々に設け、各給電回路にそれぞれ異なる電圧を供給す
ることによっても、同様に中央部分での発熱量を抑える
ことができ、温度分布を改善することができる。
【0013】次に、外観的に見栄えをよくするために
は、絶縁基板が遮光処理された被覆体により被覆される
ことである。ここで、遮光処理とは、絶縁基板上の導電
体が外部から透けて見えないようにすることであり、例
えば被覆体に着色したり、あるいは模様等の装飾を施す
ことによって、外部からの視野が遮られ、導電体を見え
なくすることができる。
【0014】また、長期間の使用を可能にするためには
湿気対策が必要となり、絶縁基板上に、蒸気透過性をよ
くするためのシール層が設けられる。このシール層によ
り、内部に湿気が籠もらなくなり、電極や導電体の劣化
を防止でき、長期間にわたって安心して使用することが
できる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づき説明する。図1は面状発熱体の一実施形態の基本
構成図である。この面状発熱体は、絶縁基板1に2本の
第1,第2電極2,3が第1方向に平行に設けられ、両
電極2,3間に異なる形状の導電体4,5,6が第1方
向と直交する第2方向に3本設けられ、この3本の導電
体4,5,6が1組のブロックXとされ、複数組のブロ
ックXが両電極2,3間に並列に並べられたものであ
る。なお、第1方向は横方向とされ、第2方向は縦方向
とされる。
【0016】絶縁基板1は、絶縁性の可撓性材料であれ
ばよく、例えば低熱収縮タイプのPETフィルムが使用
される。電極2,3としては、厚さ35μmの銅箔に導
電性パウダー(銀、ニッケル、カーボン)を練り込んだ
粘着剤をコートし、絶縁基板1の縦方向の両サイドに貼
りつけられている。そして、両電極2,3は図示しない
制御回路に接続され、設定された温度になるように導電
体4,5,6は通電制御される。
【0017】1組のブロックXは3本の第1〜第3導電
体4,5,6からなり、カーボンあるいはグラファイト
等を含有する導電性インクを絶縁基板1上に印刷して形
成される。各導電体4,5,6は、直線部分とこれに連
続するS字状に湾曲した湾曲部分とを組み合わせた形状
とされ、これを1Sパターンと称し、3本組み合わされ
ると3Sパターンとなる。各導電体4,5,6の両端は
それぞれ電極2,3と接触しており、並列に接続され
る。
【0018】第1導電体4は、図中左側に位置し、第1
電極2側がS字状に湾曲した形状とされ、第2導電体5
は、中央に位置し、中間部分がS字状に湾曲した形状と
され、第3導電体6は、右側に位置し、第2電極3側が
S字状に湾曲した形状とされる。そして、各導電体4,
5,6は、それぞれ同じ幅、同じ長さになっており、隣
り合う導電体4,5,6と一定の間隔がおかれている。
【0019】このパターン形成については、スクリーン
印刷法を用い、#150のポリエステル繊維(テトロ
ン)、乳剤厚が12μmのスクリーン版を選定し、スキ
ージーは硬度70のウレタンを使用した。印刷後の乾燥
は、まず15〜20分レベリングを行い、その後熱風循
環炉で乾燥を行う。乾燥条件は、150度で30分が適
当である。なお、絶縁基板1に対して導電性インクの密
着性を高めるためには、PETフィルムの表面にコロナ
処理や易接着コートを施すことが効果的である。
【0020】そして、図2,3に示すように、電極2,
3および導電体4,5,6が形成された絶縁基板1は、
両面を被覆体7,8により被覆されている。一般的に被
覆体7,8には透明なプラスチックフィルムが使われて
おり、外部からは中の配線パターンがそのまま見えるこ
とになる。そこで、外部から内部を見えないようにする
ために、遮光処理が施された被覆体7,8が使用され
る。なお、遮光処理は両方の被覆体7,8に対して施し
ておくと、美感がよくなる。
【0021】すなわち、着色されたプラスチックフィル
ム、例えば酸化チタンを練り込んだ白色PET等を使用
する。あるいは、被覆体7の表面に、模様を付けたり、
植毛したりする装飾を行うことにより、内部を見えない
ようにする遮光処理としてもよい。そして、被覆体7,
8に熱可塑性樹脂を使用したとき、絶縁基板1に熱圧着
機で貼り合わせられる。条件は、ロール温度115度、
圧力5kg/cm2、スピード0.7m/minであ
る。装飾をした被覆体7,8の場合には、接着剤で絶縁
基板1に接着するとよい。これによって、外観の見栄え
が向上したり、高級感が漂って商品価値があがる。ま
た、絶縁基板1の周縁が外部に露出しないように、上面
および下面の被覆体7,8の周縁どうしを直接封止して
おけばよく、湿気の浸入を防ぐことができる。
【0022】さらに、図4に示すように、湿気対策とし
て、被覆体1の表面に蒸気透過性をよくするためのシー
ル層9が設けられる。シール層9は、被覆体1の表面に
ガラス10を蒸着して、その上に保護フィルム11を貼
り付けたものである。これにより、蒸気透過性が改善さ
れ、内部の湿気が外部に出やすくなって湿気が籠もるこ
とを防止できる。したがって、湿気による面状発熱体の
劣化を防ぎ、長期使用に対し安全性が保たれる。
【0023】ここで、上記の配線パターンについて説明
する。まず、表1に示す面状発熱体の仕様を満たす適性
な配線パターンを検討した。すなわち、商品の形状や適
性ワット密度および導電性インクの抵抗値等を考慮し
て、適性パターンを決定する。なお、面状発熱体の寸法
は380mm×560mmとする。
【0024】
【表1】
【0025】上記条件の中で面状発熱体の配線パターン
として、全面印刷、1本の連続した線状の印刷あるいは
ブロック毎にパターンを形成したものを並列に連続印刷
する等について検討した結果、ブロック毎にパターンを
形成したものを並列に連続印刷する方法が適当と判断し
た。
【0026】具体的には、全面印刷にすると12Ωとな
り、抵抗値が低く、また1本の連続した線状の印刷(例
えば皮膜の幅10mm、皮膜の間隔10mm)であれば
20160Ωとなり、抵抗値が高すぎる。したがって、
ブロック毎にパターンを形成したものを並列に連続印刷
する方法が最適となる。
【0027】次に、適性パターンを決めるため、全体の
ブロック数と各ブロックの適性値を計算した。その結果
を表2に示す。したがって、ブロック数は14個でよ
く、1ブロックの大きさは、縦380mm、横40mm
となる。
【0028】
【表2】
【0029】次に、1ブロックのパターン(3Sパター
ン)の適性値を計算した。その結果を表3に示す。した
がって、上記計算より配線パターンは、3Sパターンの
14個並列が最適となる。言い換えるならば、1Sパタ
ーンの42個並列となる。
【0030】
【表3】
【0031】このように、面状発熱体の面積やワット密
度、使用する導電性インクの比抵抗等を考慮した結果、
上記の3Sパターンを採用することにより、限られたス
ペースにおいて全面印刷や1本の連続した線状のパター
ン印刷よりも発熱効率のよい配線パターンにすることが
でき、均一な温度分布にすることが可能となる。
【0032】また、1ブロックにおいて導電体を1Sパ
ターンにしたときと一直線状にしたときを比べると、後
者では長さが短くなり、抵抗値が小さくなって、同一発
熱量を得る場合には1ブロック当たりの本数が少なくな
る。すなわち、全体的に導電体の配置が疎となって隣り
合う導電体の間隔が広がり、温度分布に不均一になりや
すい。したがって、導電体を1Sパターンとすることに
より、導電体を密に配置でき、1ブロック内での温度む
らをなくすことができ、温度分布を均一にすることが可
能となる。
【0033】なお、上記の配線パターンの変形例とし
て、図5に示すように、3Sパターンを裏返した配線パ
ターン、すなわち鏡像の関係にある配線パターンを形成
して、これを逆ブロックYとし、通常のブロックXと逆
ブロックYとを交互に並列に並べてもよい。
【0034】ところで、面状発熱体の抵抗値について、
印刷時の膜厚のバラツキがそのまま抵抗値のバラツキと
なる。したがって、生産上の歩留りを改善するために
も、後工程での抵抗値の調整手段が必要である。そこ
で、抵抗値を調整するために、導電体4,5,6のいず
れか1本あるいは数本に、図6(a)に示すようにその
途中に切断部12を形成する。これにより、切断部12
を有する導電体4,5,6は断線されて間引かれ、1ブ
ロック当たりの抵抗値が大きくなり、その本数を適切に
設定することによりトータルの抵抗値を所定の抵抗値の
許容範囲内に収めることができる。したがって、導電体
4,5,6を切断するという簡単な作業によって、容易
に製造時の品質の不均一を是正でき、歩留まりを向上さ
せることができる。
【0035】なお、切断箇所は1ブロックXの中央に位
置する第2導電体5を切断するとよい。この1本を切断
しても、他の導電体4,6は両電極2,3の間に対称な
配置となるので、温度分布の面からはあまり影響はな
く、1ブロックX内において平均に発熱するようにな
る。
【0036】また、他の調整手段として、図6(b)に
示すように、第2導電体5の代わりに同じ長さで幅を1
/2にした導電体13,14を2本平行に配置して、こ
れらの導電体13,14のうちどちらか1本または両方
に切断部12を形成する。これにより、両方の導電体1
3,14を断線すれば上記と同じであり、1本だけを断
線すれば抵抗値の変化が小さくなって、抵抗値の微調整
が可能となる。
【0037】次に、面状発熱体の温度分布について、発
熱量が全面に均一になる配線パターンであれば、その発
熱と放熱のバランスがとれたところで平衡するが、その
温度分布は図7(a)に示すように周辺部分より中央部
分が高くなり、周辺部分と中央部分との温度差が大き
い。
【0038】この現象を解決するためには、中央部分に
ある導電体の抵抗値を周辺部分にある導電体の抵抗値よ
りも高くすればよく、中央部分にある導電体に流れる電
流が少なくなって、発熱量を少なくすることができる。
したがって、中央部分の温度が低下して、周辺部分との
温度差が小さくなり、温度分布を均一にできる。
【0039】具体的には、図8(a)に示すように、1
ブロックXにおける第2導電体5を他の導電体4,6よ
りも長くして、抵抗値を大きくする。あるいは、図8
(b)に示すように、第2導電体5の幅を他の導電体
4,6の幅よりも狭くして断面積を減らし、抵抗値を大
きくする。あるいは、図8(c)に示すように、第2導
電体5を他の導電体4,6よりも長くかつ幅を狭くし
て、抵抗値を大きくする。このようにすることによっ
て、図7(b)に示すような周辺部分と中央部分との温
度差が小さい温度分布を得ることができる。
【0040】また、温度差を小さくする他の方法とし
て、第2導電体5に対する給電回路と他の導電体4,6
に対する給電回路とを別々に設け、各給電回路にそれぞ
れ異なる電圧を供給する。すなわち、図9に示すよう
に、第2導電体5に対して第3電極15を設け、これを
制御回路16に接続する。他の導電体4,6は、第2電
極3を介して制御回路16に接続される。そして、第2
導電体5に対する供給電圧を他の導電体4,6に対する
供給電圧よりも低く設定する。これによって、第2導電
体5の発熱量が他の導電体4,6の発熱量よりも小さく
なる。したがって、周辺部分と中央部分との温度差が小
さい温度分布を得ることができる。
【0041】このような給電回路は全ブロックXに対し
て設けてもよく、あるいは1つおきといったように任意
のブロックXに対して設けてもよい。また、導電体4,
6と第3電極15とは交差するが、交差する箇所におい
て両者の間に絶縁物を介在させておけばよい。
【0042】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
るものではなく、本発明の範囲内で上記実施形態に多く
の修正および変更を加え得ることは勿論である。例え
ば、1ブロックの導電体は、3本以上にしてもよく、2
本の電極に対して直角ではなく、斜めに配置してもよ
い。
【0043】また、図10に示すように、導電体4,
5,6,17を4本形成して、第1,第2電極2,3と
は異なる別の一対の電極18,19を設け、中央部分に
ある第4導電体17をこの電極18,19に対して接続
することによって、第4導電体17を温度センサとして
利用できる。図中、この電極18,19の白い部分は絶
縁物に覆われた箇所であり、他の導電体4,5,6と接
続されていない。したがって、第4導電体17は周囲の
温度により抵抗値が変化して、ここを流れる電流が変化
するので、これを制御回路で検出すれば温度を検出する
ことができる。このような第4導電体17を適当に配置
しておけば、正確な温度分布を知ることができ、より細
かい温度制御が可能となる。
【0044】
【発明の効果】以上の説明から明らかな通り、本発明に
よると、2本の平行な電極間に異なる形状の導電体が複
数本設けられ、この複数本の導電体が1組のブロックと
され、複数組のブロックが両電極間に並列に並べられて
いるので、1ブロック当たりの発熱量は一定となり、所
望の形状や仕様に応じて適当な複数組のブロックを配置
すればよく、従来のものに比べて柔軟なパターン設計を
行うことができる。
【0045】また、各導電体が一部にS字状の湾曲を有
する特徴的な形状とされているため、1ブロック内に密
に配置されることになり、この範囲内での温度むらをな
くすことができ、温度分布を均一にすることが可能とな
る。
【0046】そして、導電体に切断部を設けることによ
り、抵抗値の調整を行うことができるので、製造のバラ
ツキによって所望のワット密度が得られなくなっても、
導電体を切断するだけで対応でき、ワット密度を容易に
調整できる。したがって、生産性の面で歩留まりを向上
させることができ、しかも切断箇所を適切に設定すれ
ば、品質的に局部発熱をなくすことができ、温度分布を
均一にすることも可能となる。
【0047】また、ブロック内の各導電体において、中
央部分にある導電体の抵抗値を両端部分にある導電体の
抵抗値よりも大きくする、あるいは中央部分にある導電
体に対する給電回路と両端部分にある導電体に対する給
電回路とを別々に設け、各給電回路にそれぞれ異なる電
圧を供給することにより、中央部分での発熱量を抑える
ことができ、周辺部分との温度差を小さくでき、温度分
布を改善することができる。
【0048】さらに、絶縁基板が遮光処理された被覆体
により被覆されているので、絶縁基板上の導電体を外部
から見えなくでき、ユーザに対して安心感を与えれる。
しかも、外観的にも見栄えをよくすることができる。
【0049】また、絶縁基板上に、蒸気透過性をよくす
るためのシール層が設けられているので、内部に湿気が
籠もらなくなり、電極や導電体の劣化を防止できる。し
たがって、長期間使用することができ、かつ長期使用に
対する安全性も高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の面状発熱体の一実施形態の基本構成を
示し、(a)はブロックパターンを示す図、(b)は全
体の配線パターンを示す図
【図2】部分的に破断した面状発熱体の斜視図
【図3】面状発熱体の断面図
【図4】シール層を示す図
【図5】面状発熱体の他の実施形態の基本構成を示し、
(a)はブロックパターンを示す図、(b)は全体の配
線パターンを示す図
【図6】(a)は切断部を設けた1組のブロックを示す
図、(b)は中央部分の導電体が変更された1組のブロ
ックを示す図
【図7】(a)は従来の面状発熱体の温度分布を示す
図、(b)は本発明の面状発熱体の温度分布を示す図
【図8】(a)は中央部分の導電体を長くした1組のブ
ロックを示す図、(b)は中央部分の導電体の幅を狭く
した1組のブロックを示す図、(c)は中央部分の導電
体を長くかつ幅を狭くした1組のブロックを示す図
【図9】導電体に対する給電回路を示す図
【図10】他の実施形態の配線パターンを示す図
【符号の説明】
1 絶縁基板 2,3 電極 4,5,6 導電体 7,8 被覆体 9 シール層 12 切断部 16 制御回路

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁基板に2本の電極が第1方向に平行
    に設けられ、両電極間に異なる形状の導電体が第1方向
    とは異なる第2方向に複数本設けられ、この複数本の導
    電体が1組のブロックとされ、複数組のブロックが両電
    極間に並列に並べられたことを特徴とする面状発熱体。
  2. 【請求項2】 絶縁基板に2本の電極が第1方向に平行
    に設けられ、両電極間に異なる形状の導電体が第1方向
    とは異なる第2方向に複数本設けられて1組のブロック
    とされ、該ブロックと鏡像の関係にある逆ブロックが設
    けられ、両ブロックが交互に並べられたことを特徴とす
    る面状発熱体。
  3. 【請求項3】 1組のブロックは3本の導電体からな
    り、各導電体は、導電性のインクを絶縁基板上に印刷し
    て同じ長さに形成され、第1の導電体は、一方の電極側
    がS字状に湾曲した形状とされ、第2の導電体は、中間
    部分がS字状に湾曲した形状とされ、第3の導電体は、
    他方の電極側がS字状に湾曲した形状とされたことを特
    徴とする請求項1または2記載の面状発熱体。
  4. 【請求項4】 抵抗値の調整を行うために導電体に切断
    部が設けられたことを特徴とする請求項1または2記載
    の面状発熱体。
  5. 【請求項5】 ブロック内の各導電体において、中央部
    分にある導電体の抵抗値が両端部分にある導電体の抵抗
    値よりも大きくされたことを特徴とする請求項1または
    2記載の面状発熱体。
  6. 【請求項6】 中央部分にある導電体の長さが両端部分
    にある導電体の長さよりも長くされたことを特徴とする
    請求項5記載の面状発熱体。
  7. 【請求項7】 中央部分にある導電体の断面積が両端部
    分にある導電体の断面積よりも小さくされたことを特徴
    とする請求項5記載の面状発熱体。
  8. 【請求項8】 ブロック内の各導電体において、中央部
    分にある導電体に対する給電回路と両端部分にある導電
    体に対する給電回路とが別々に設けられ、各給電回路に
    それぞれ異なる電圧が供給されることを特徴とする請求
    項1または2記載の面状発熱体。
  9. 【請求項9】 絶縁基板が遮光処理された被覆体により
    被覆されたことを特徴とする請求項1または2記載の面
    状発熱体。
  10. 【請求項10】 絶縁基板上に、蒸気透過性をよくする
    ためのシール層が設けられたことを特徴とする請求項1
    または2記載の面状発熱体。
JP29550397A 1997-10-28 1997-10-28 面状発熱体 Pending JPH11135243A (ja)

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