JPH11135099A - 電池用セパレータおよびそれを用いた電池 - Google Patents
電池用セパレータおよびそれを用いた電池Info
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- JPH11135099A JPH11135099A JP9298069A JP29806997A JPH11135099A JP H11135099 A JPH11135099 A JP H11135099A JP 9298069 A JP9298069 A JP 9298069A JP 29806997 A JP29806997 A JP 29806997A JP H11135099 A JPH11135099 A JP H11135099A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P70/00—Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
- Y02P70/50—Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 電極と積層捲回されて用いられる電池用セパ
レータにおいて、電極のリードピンによる破損が防止さ
れる電池用セパレータを提供する。 【解決手段】 電池用セパレータのリードピンと接触す
る部分に補強層を形成する。補強層は、例えば、基材が
ポリプロピレンで、粘着剤がアクリル樹脂である粘着テ
ープまたは空気に触れると固化する一液型の接着剤を用
いて形成できる。また、電池用セパレータには不織布、
多孔質膜等が用いられる。前記多孔質膜は単層膜でも積
層膜のいずれでも使用できる。積層膜の場合、図1に示
すように二枚の多孔質膜が、それぞれの分子配向方向が
異なるように積層されることにより、強度の高い積層膜
が得られる。
レータにおいて、電極のリードピンによる破損が防止さ
れる電池用セパレータを提供する。 【解決手段】 電池用セパレータのリードピンと接触す
る部分に補強層を形成する。補強層は、例えば、基材が
ポリプロピレンで、粘着剤がアクリル樹脂である粘着テ
ープまたは空気に触れると固化する一液型の接着剤を用
いて形成できる。また、電池用セパレータには不織布、
多孔質膜等が用いられる。前記多孔質膜は単層膜でも積
層膜のいずれでも使用できる。積層膜の場合、図1に示
すように二枚の多孔質膜が、それぞれの分子配向方向が
異なるように積層されることにより、強度の高い積層膜
が得られる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リードピンを有す
る電極と積層捲回されて用いられる電池用セパレータお
よびそれを用いた電池に関するものである。
る電極と積層捲回されて用いられる電池用セパレータお
よびそれを用いた電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、様々な種類の電池が開発されて実
用に供されているが、主として、ボタン型電池または円
筒型電池の二種類の電池が、電子機器等の電源として汎
用されている。特に、円筒型電池の一種であるリチウム
二次電池は、高出力であることから、携帯電話等の通信
機器等に使用されている。円筒型電池では、フィルム状
の正極および負極が、捲回されて缶の中に配置されてお
り、通常、短絡防止のために、前記両極間にはフィルム
状の電池用セパレータが配置されている。
用に供されているが、主として、ボタン型電池または円
筒型電池の二種類の電池が、電子機器等の電源として汎
用されている。特に、円筒型電池の一種であるリチウム
二次電池は、高出力であることから、携帯電話等の通信
機器等に使用されている。円筒型電池では、フィルム状
の正極および負極が、捲回されて缶の中に配置されてお
り、通常、短絡防止のために、前記両極間にはフィルム
状の電池用セパレータが配置されている。
【0003】捲回型電池の電極は、通常、幅が数cmか
ら大きいもので数十cm、長さが数十cm以上であり、
外部と接続するためのリードピンを一個以上備えてい
る。前記リードピンは、通常、幅が数ミリ、厚みが数十
〜数百μmであり、エッジが尖っている。
ら大きいもので数十cm、長さが数十cm以上であり、
外部と接続するためのリードピンを一個以上備えてい
る。前記リードピンは、通常、幅が数ミリ、厚みが数十
〜数百μmであり、エッジが尖っている。
【0004】また、電池用セパレータとしては、不織
布、多孔質膜および紙等が用いられ、リチウムイオン二
次電池においては、正負両極間の距離を短くするため
に、通常、多孔質膜が使用される。一般に、電池用セパ
レータの形状は、電極と同様の短冊状であり、短絡防止
のため、幅は電極よりも大きい。そして、捲回前の電池
用セパレータの長さは数百m以上であり、これを電池製
造時に両電極と積層して捲回し、必要な長さにカットし
て使用する。
布、多孔質膜および紙等が用いられ、リチウムイオン二
次電池においては、正負両極間の距離を短くするため
に、通常、多孔質膜が使用される。一般に、電池用セパ
レータの形状は、電極と同様の短冊状であり、短絡防止
のため、幅は電極よりも大きい。そして、捲回前の電池
用セパレータの長さは数百m以上であり、これを電池製
造時に両電極と積層して捲回し、必要な長さにカットし
て使用する。
【0005】しかし、前述のように、リードピンを備え
た電極と電池用セパレータとを一緒に捲回すると、電池
用セパレータは非常に薄く強度が低いため、電極のリー
ドピンにより、電池用セパレータが破損し、その結果、
両極が短絡する場合がある。
た電極と電池用セパレータとを一緒に捲回すると、電池
用セパレータは非常に薄く強度が低いため、電極のリー
ドピンにより、電池用セパレータが破損し、その結果、
両極が短絡する場合がある。
【0006】そこで、この電池用セパレータの破損を防
止するために、通常、電極のリードピンが取付けられた
部分に粘着テープが貼着されている。
止するために、通常、電極のリードピンが取付けられた
部分に粘着テープが貼着されている。
【0007】しかしながら、従来の電池用セパレータの
破損防止方法には問題がある。まず、前記電極には活物
質が塗布してあるため、前記粘着テープが剥がれるよう
な力が加わった場合、活物質も剥離する可能性があり、
これは、電池特性の低下につながる。また、剥離した活
物質が電池用セパレータに付着すると、電極と電池用セ
パレータとを捲回する際、この剥離した活物質によって
電池用セパレータが破損し、両極間で短絡する可能性も
ある。したがって、従来の方法では、リードピンに由来
する電池用セパレータの破損を効果的に防止することは
困難であった。
破損防止方法には問題がある。まず、前記電極には活物
質が塗布してあるため、前記粘着テープが剥がれるよう
な力が加わった場合、活物質も剥離する可能性があり、
これは、電池特性の低下につながる。また、剥離した活
物質が電池用セパレータに付着すると、電極と電池用セ
パレータとを捲回する際、この剥離した活物質によって
電池用セパレータが破損し、両極間で短絡する可能性も
ある。したがって、従来の方法では、リードピンに由来
する電池用セパレータの破損を効果的に防止することは
困難であった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の目的
は、リードピンを有するフィルム状電極と積層捲回され
て用いられるフィルム状の電池用セパレータにおいて、
電極間の短絡および電池特性の低下を防止することが可
能な電池用セパレータおよびそれを用いた電池を提供す
ることである。
は、リードピンを有するフィルム状電極と積層捲回され
て用いられるフィルム状の電池用セパレータにおいて、
電極間の短絡および電池特性の低下を防止することが可
能な電池用セパレータおよびそれを用いた電池を提供す
ることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の電池用セパレーターは、リードピンを有す
るフィルム状電極と積層捲回されて用いられるフィルム
状の電池用セパレータであって、前記リードピンと接触
する部分に補強層が形成されているという構成を有す
る。
に、本発明の電池用セパレーターは、リードピンを有す
るフィルム状電極と積層捲回されて用いられるフィルム
状の電池用セパレータであって、前記リードピンと接触
する部分に補強層が形成されているという構成を有す
る。
【0010】このように、本発明では、電池用セパレー
タ側に補強層を形成することにより、従来の問題を解決
する。すなわち、本発明の電池用セパレータは、リード
ピンと接触する部分に補強層が形成されているため、充
分な強度を有し、従来のように、粘着テープの剥離に伴
う活物質の剥離もない。このため、本発明の電池用セパ
レータでは、電極との捲回による破損が防止される。
タ側に補強層を形成することにより、従来の問題を解決
する。すなわち、本発明の電池用セパレータは、リード
ピンと接触する部分に補強層が形成されているため、充
分な強度を有し、従来のように、粘着テープの剥離に伴
う活物質の剥離もない。このため、本発明の電池用セパ
レータでは、電極との捲回による破損が防止される。
【0011】本発明において、電池用セパレータは、多
孔質膜が2枚以上積層された電池用セパレータであっ
て、少なくとも2枚の前記多孔質膜が、それぞれの分子
配向が異なるように積層されていることが好ましい。
孔質膜が2枚以上積層された電池用セパレータであっ
て、少なくとも2枚の前記多孔質膜が、それぞれの分子
配向が異なるように積層されていることが好ましい。
【0012】このように、少なくとも2枚の多孔質膜
を、それぞれの分子配向方向が異なるように重ね合わせ
ることにより、前記電池用セパレータ全体の強度が向上
する。
を、それぞれの分子配向方向が異なるように重ね合わせ
ることにより、前記電池用セパレータ全体の強度が向上
する。
【0013】前記少なくとも2枚の多孔質膜のそれぞれ
の分子配向が形成する角度は80〜100度であること
が好ましい。
の分子配向が形成する角度は80〜100度であること
が好ましい。
【0014】形成される角度が90度に近い角度である
と、どの方向に対しても、ほぼ均一な強度を有すること
ができる。後述するように、補強層は、多孔質膜相互の
継ぎ目部分に形成するのがよいが、80度未満や100
度を越えると、補強層を斜めに構成する必要があり、ま
た、リードピンは電極に垂直に付けられているため、リ
ードピンをカバーしきれなくなる可能性があるからであ
る。
と、どの方向に対しても、ほぼ均一な強度を有すること
ができる。後述するように、補強層は、多孔質膜相互の
継ぎ目部分に形成するのがよいが、80度未満や100
度を越えると、補強層を斜めに構成する必要があり、ま
た、リードピンは電極に垂直に付けられているため、リ
ードピンをカバーしきれなくなる可能性があるからであ
る。
【0015】本発明において、補強層は、作業上の簡便
性から、粘着テープを用いることが好ましい。
性から、粘着テープを用いることが好ましい。
【0016】つぎに、本発明の電池は、リードピンを有
するフィルム状電極とフィルム状電池用セパレータとが
積層され、この積層体が捲回されて缶の中に配置されて
いる電池であって、前記電池用セパレータとして、前記
本発明の電池用セパレータが用いられている。
するフィルム状電極とフィルム状電池用セパレータとが
積層され、この積層体が捲回されて缶の中に配置されて
いる電池であって、前記電池用セパレータとして、前記
本発明の電池用セパレータが用いられている。
【0017】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明を詳しく説明す
る。
る。
【0018】本発明の電池用セパレータの構成材料とし
ては、例えば、不織布、多孔質膜、紙などのように、適
度な通気性をもち、電解液を含浸し、またイオンを透過
できるものが用いられる。なかでも、孔径0.001〜
1μmの多孔質膜が好ましく、特に好ましくはポリオレ
フィン多孔質膜であり、最適にはポリエチレン多孔質膜
およびポリプロピレン多孔質膜である。
ては、例えば、不織布、多孔質膜、紙などのように、適
度な通気性をもち、電解液を含浸し、またイオンを透過
できるものが用いられる。なかでも、孔径0.001〜
1μmの多孔質膜が好ましく、特に好ましくはポリオレ
フィン多孔質膜であり、最適にはポリエチレン多孔質膜
およびポリプロピレン多孔質膜である。
【0019】また、電解液に対する含浸性を向上させる
ために、前記電池用セパレータに対して、親水化処理を
施すことが好ましい。前記親水化処理としては、例え
ば、コロナ放電処理、界面活性剤への含浸および乾燥処
理、もしくは親水性モノマーのグラフト重合処理などが
あり、特に限定されない。
ために、前記電池用セパレータに対して、親水化処理を
施すことが好ましい。前記親水化処理としては、例え
ば、コロナ放電処理、界面活性剤への含浸および乾燥処
理、もしくは親水性モノマーのグラフト重合処理などが
あり、特に限定されない。
【0020】前記電池用セパレータを構成する多孔質膜
の製造方法は、特に限定されるものではなく、湿式法ま
たは乾式法等を採用できる。前記湿式法は、前記ポリオ
レフィン等の樹脂に対して、孔形成剤である無機微粉末
および有機溶剤を添加して練り合わせ、これを製膜した
後、溶剤で無機微粉末および有機溶剤を抽出し、その
後、必要に応じ延伸する方法である。また、前記乾式法
は、前記湿式法と同様に調整した前記混合物を、シート
状に押出成形し、必要に応じて熱処理後、これを一軸も
しくは二軸延伸する方法である。これら湿式法、乾式法
双方とも、必要であれば、寸法安定性のため、延伸後の
膜に対し、ヒートセットを行ってもよい。
の製造方法は、特に限定されるものではなく、湿式法ま
たは乾式法等を採用できる。前記湿式法は、前記ポリオ
レフィン等の樹脂に対して、孔形成剤である無機微粉末
および有機溶剤を添加して練り合わせ、これを製膜した
後、溶剤で無機微粉末および有機溶剤を抽出し、その
後、必要に応じ延伸する方法である。また、前記乾式法
は、前記湿式法と同様に調整した前記混合物を、シート
状に押出成形し、必要に応じて熱処理後、これを一軸も
しくは二軸延伸する方法である。これら湿式法、乾式法
双方とも、必要であれば、寸法安定性のため、延伸後の
膜に対し、ヒートセットを行ってもよい。
【0021】つぎに、前記多孔質膜は、単層膜でもよ
く、また、同種もしくは異種の多孔質膜が積層された積
層膜でもよい。なかでも、前記多孔質膜が2枚以上積層
された積層膜であり、この積層膜の少なくとも2枚の前
記多孔質膜が、それぞれ分子の配向方向が異なるように
積層されていることが好ましい。前述のように、前記分
子配向方向により形成される角度は、80〜100度で
あることが好ましい。特に好ましくは85〜95度であ
る。
く、また、同種もしくは異種の多孔質膜が積層された積
層膜でもよい。なかでも、前記多孔質膜が2枚以上積層
された積層膜であり、この積層膜の少なくとも2枚の前
記多孔質膜が、それぞれ分子の配向方向が異なるように
積層されていることが好ましい。前述のように、前記分
子配向方向により形成される角度は、80〜100度で
あることが好ましい。特に好ましくは85〜95度であ
る。
【0022】分子配向方向が異なるように、多孔質膜が
積層された積層膜は、例えば、以下のようにして作製さ
れる。
積層された積層膜は、例えば、以下のようにして作製さ
れる。
【0023】図1に示すように、まず、第一の多孔質膜
1と第二の多孔質膜2を用意する。そして、第一の多孔
質膜1上に、第二の多孔質膜2を、両者の分子配向方向
が形成する角度Aが80〜100度になるように重ね合
わせ、熱融着を行う。ついで、第一の多孔質膜1上から
はみ出た第二の多孔質膜2を切断して除去する。この操
作を、隣接する第二の多孔質膜2a相互にすき間があか
ないように、第一の多孔質膜1の長さ方向の一端から順
次繰り返すことにより、第一の多孔質膜1上に、第二の
多孔質膜2aを貼着し、積層膜を作製する。なお、図1
において、MDは、第一の多孔質膜の長さ方向、TD
は、幅方向を示す。また、2bは、貼着された第二の多
孔質膜2aの継ぎ目部分を示す。3層以上の積層膜に関
しては、例えば、前記第一の多孔質膜の前記第二の多孔
質膜が積層されていない面に、第三の多孔質膜を積層す
る方法や、あらかじめ2層を接着させた積層膜を、2枚
積層することなどにより得られる。このようにして、4
層以上の積層膜を作製することも可能である。
1と第二の多孔質膜2を用意する。そして、第一の多孔
質膜1上に、第二の多孔質膜2を、両者の分子配向方向
が形成する角度Aが80〜100度になるように重ね合
わせ、熱融着を行う。ついで、第一の多孔質膜1上から
はみ出た第二の多孔質膜2を切断して除去する。この操
作を、隣接する第二の多孔質膜2a相互にすき間があか
ないように、第一の多孔質膜1の長さ方向の一端から順
次繰り返すことにより、第一の多孔質膜1上に、第二の
多孔質膜2aを貼着し、積層膜を作製する。なお、図1
において、MDは、第一の多孔質膜の長さ方向、TD
は、幅方向を示す。また、2bは、貼着された第二の多
孔質膜2aの継ぎ目部分を示す。3層以上の積層膜に関
しては、例えば、前記第一の多孔質膜の前記第二の多孔
質膜が積層されていない面に、第三の多孔質膜を積層す
る方法や、あらかじめ2層を接着させた積層膜を、2枚
積層することなどにより得られる。このようにして、4
層以上の積層膜を作製することも可能である。
【0024】前記多孔質膜同士の接着は、特に限定する
ものではなく、一般に知られている、熱融着や接着剤を
用いる方法等を採用できる。
ものではなく、一般に知られている、熱融着や接着剤を
用いる方法等を採用できる。
【0025】また、前記積層膜の各層(多孔質膜)の原
料に関しても、特に限定されない。一種類でもよく、ま
たは同種で異なる分子量のものを二種類以上配合したも
の、もしくは異種原料同士を配合し、ポリマーアロイと
したもの等を使用できる。
料に関しても、特に限定されない。一種類でもよく、ま
たは同種で異なる分子量のものを二種類以上配合したも
の、もしくは異種原料同士を配合し、ポリマーアロイと
したもの等を使用できる。
【0026】本発明にかかる前記補強層の材料は、前記
電池用セパレータ上に形成でき、電池の電解液に溶解し
なければ、特に限定されない。例えば、粘着テープまた
は接着剤等があげられる。前記接着剤としては、例え
ば、空気に触れると固化するもの、空気中の水分で固化
するもの、紫外線もしくは赤外線照射により固化するも
のまたは空気に触れなくても他の材料との混合により固
化する二液型のものなどが用いられる。他方、粘着テー
プは、前記電池用セパレータに貼着するだけで補強層が
形成でき、接着剤に比べて、作業が簡便であるため好ま
しい。
電池用セパレータ上に形成でき、電池の電解液に溶解し
なければ、特に限定されない。例えば、粘着テープまた
は接着剤等があげられる。前記接着剤としては、例え
ば、空気に触れると固化するもの、空気中の水分で固化
するもの、紫外線もしくは赤外線照射により固化するも
のまたは空気に触れなくても他の材料との混合により固
化する二液型のものなどが用いられる。他方、粘着テー
プは、前記電池用セパレータに貼着するだけで補強層が
形成でき、接着剤に比べて、作業が簡便であるため好ま
しい。
【0027】前記粘着テープとしては、基材および粘着
剤が電池の電解質に不溶なものであれば良い。例えば、
基材としては、ポリプロピレン、ポリイミド、ポリフェ
ニレンサルファイドもしくはポリエチレンテレフタレー
ト等を、粘着剤としては、アクリル系、ゴム系もしくは
シリコン系等をそれぞれ用いることができる。また、前
記粘着テープは、センシングのために着色したほうが好
ましい。
剤が電池の電解質に不溶なものであれば良い。例えば、
基材としては、ポリプロピレン、ポリイミド、ポリフェ
ニレンサルファイドもしくはポリエチレンテレフタレー
ト等を、粘着剤としては、アクリル系、ゴム系もしくは
シリコン系等をそれぞれ用いることができる。また、前
記粘着テープは、センシングのために着色したほうが好
ましい。
【0028】前記補強層の厚みは、前記電池用セパレー
タの厚みの1/5〜10倍が好ましい。これは、1/5
より薄いと強度が低くなるおそれがあり、10倍より厚
いと電池中の補強層の割合が大きくなり、良好な電気特
性を示さないおそれがあるからである。
タの厚みの1/5〜10倍が好ましい。これは、1/5
より薄いと強度が低くなるおそれがあり、10倍より厚
いと電池中の補強層の割合が大きくなり、良好な電気特
性を示さないおそれがあるからである。
【0029】前記補強層の幅は、リードピンの幅の1.
5〜15倍が好ましい。
5〜15倍が好ましい。
【0030】電池用セパレータにおける補強層の形成部
位は、これとともに捲回される電極のリードピンの位置
により適宜決定される。すなわち、電池用セパレータの
リードピンと接触する部位に前記補強層を形成すれば良
い。また、前記補強層は、電池用セパレータがリードピ
ンを覆う部位ごとに形成されるのが好ましい。
位は、これとともに捲回される電極のリードピンの位置
により適宜決定される。すなわち、電池用セパレータの
リードピンと接触する部位に前記補強層を形成すれば良
い。また、前記補強層は、電池用セパレータがリードピ
ンを覆う部位ごとに形成されるのが好ましい。
【0031】本発明の電池用セパレータにおいて、分子
配向方向が異なるように多孔質膜が積層された積層膜を
用いる場合、多孔質膜の継ぎ目部分に補強層を形成する
ことが好ましい。例えば、前述の積層膜では、前記第二
の多孔質膜同士の隣接部位(図1において2bの部分)
に、補強層を形成することが好ましい。これは、継ぎ目
部分は、通常、すき間があいたり、重なっていたりして
おり、また、多孔質膜の端部は、延伸後の通気度が悪い
ことが多いため、このような部位は、補強層の形成によ
りイオン透過性がある程度低下しても問題がないからで
ある。また、継ぎ目部分に補強層を形成することで、電
池用セパレータの外観も良くなる。また、前述の積層膜
の形成において、前記第二の多孔質膜の継ぎ目の部位
を、電極のリードピン部位と一致させるようにすれば、
継ぎ目部分のみに補強層を形成できるようになり、無駄
がなくて好ましい。
配向方向が異なるように多孔質膜が積層された積層膜を
用いる場合、多孔質膜の継ぎ目部分に補強層を形成する
ことが好ましい。例えば、前述の積層膜では、前記第二
の多孔質膜同士の隣接部位(図1において2bの部分)
に、補強層を形成することが好ましい。これは、継ぎ目
部分は、通常、すき間があいたり、重なっていたりして
おり、また、多孔質膜の端部は、延伸後の通気度が悪い
ことが多いため、このような部位は、補強層の形成によ
りイオン透過性がある程度低下しても問題がないからで
ある。また、継ぎ目部分に補強層を形成することで、電
池用セパレータの外観も良くなる。また、前述の積層膜
の形成において、前記第二の多孔質膜の継ぎ目の部位
を、電極のリードピン部位と一致させるようにすれば、
継ぎ目部分のみに補強層を形成できるようになり、無駄
がなくて好ましい。
【0032】つぎに、本発明にかかる電池は、前記本発
明の電池用セパレータを用いて、例えば以下のようにし
て製造される。
明の電池用セパレータを用いて、例えば以下のようにし
て製造される。
【0033】すなわち、所定の部位に補強層を有する本
発明の電池用セパレータとリードピンを有する電極とを
積層し、ともに捲回する。そして、得られた捲回体を缶
の中に配置し、電解液を含浸する。そして、この缶をふ
たで封じれば、電池が製造される。
発明の電池用セパレータとリードピンを有する電極とを
積層し、ともに捲回する。そして、得られた捲回体を缶
の中に配置し、電解液を含浸する。そして、この缶をふ
たで封じれば、電池が製造される。
【0034】
【実施例】つぎに、本発明の実施例について比較例と併
せて説明する。なお、実施例および比較例において使用
したものは、以下に示す通りである。まず、粘着テープ
は、ポリプロピレンテープ(総厚55μm,幅2cm、
日東電工社製)を用いた。接着剤は、セメダイン(商品
名)を用いた。つぎに、正極板は、アルミニウム板に活
物質としてコバルト酸リチウムが塗布され、これにアル
ミニウムのリードピンが溶接されているものを、負極板
は、銅板に活物質としてカーボンが塗布され、これに銅
のリードピンが溶接されているものをそれぞれ用いた。
前記両極板の形状は、長さ50cm,幅5.5cmの短
冊状(長方形状)である。また、その厚みは、正極が2
0μm、負極が10μmであり、活物質塗布後の厚み
は、両極とも、180μmである。前記両リードピン
は、長さ70mm、幅5mmであり、厚みは、正極が2
0μm、負極が10μmである。
せて説明する。なお、実施例および比較例において使用
したものは、以下に示す通りである。まず、粘着テープ
は、ポリプロピレンテープ(総厚55μm,幅2cm、
日東電工社製)を用いた。接着剤は、セメダイン(商品
名)を用いた。つぎに、正極板は、アルミニウム板に活
物質としてコバルト酸リチウムが塗布され、これにアル
ミニウムのリードピンが溶接されているものを、負極板
は、銅板に活物質としてカーボンが塗布され、これに銅
のリードピンが溶接されているものをそれぞれ用いた。
前記両極板の形状は、長さ50cm,幅5.5cmの短
冊状(長方形状)である。また、その厚みは、正極が2
0μm、負極が10μmであり、活物質塗布後の厚み
は、両極とも、180μmである。前記両リードピン
は、長さ70mm、幅5mmであり、厚みは、正極が2
0μm、負極が10μmである。
【0035】また、実施例等における各特性は、下記の
方法により測定した。
方法により測定した。
【0036】(1)厚み 最小目盛1/1000mmのダイアルゲージG−6(尾
崎製作所社製)を用いて測定した。
崎製作所社製)を用いて測定した。
【0037】(2)通気度 JIS P 8117に準じ、空気10ccが多孔質膜
(面積6.45cm2)を通過するのに要する時間を測
定し、これを10倍にした値を通気度とした。
(面積6.45cm2)を通過するのに要する時間を測
定し、これを10倍にした値を通気度とした。
【0038】(3)空孔率 未延伸のシートの密度(ρ0)を求め、続いて延伸後に
得られた多孔質膜の厚み、面積および重量から、見かけ
密度(ρ1)を求めた。そして、下記式により空孔率を
算出した。なお、前記密度(ρ0)は、比重計(DEN
SIMETER−ΙΙ、東洋精機製作所社製)を用いて
測定した。 空孔率(%)=(1−(ρ1/ρ0))×100
得られた多孔質膜の厚み、面積および重量から、見かけ
密度(ρ1)を求めた。そして、下記式により空孔率を
算出した。なお、前記密度(ρ0)は、比重計(DEN
SIMETER−ΙΙ、東洋精機製作所社製)を用いて
測定した。 空孔率(%)=(1−(ρ1/ρ0))×100
【0039】(4)針強度 ハンディー圧縮試験機KES−G5(カトーテック社
製)を用い、針の直径1.0mm,先端形状R0.5m
m、ホルダー径11.3mm、押し込み速度2mm/秒
の各条件で、フィルムが破れるまでの最大荷重を測定
し、これを針強度とした。
製)を用い、針の直径1.0mm,先端形状R0.5m
m、ホルダー径11.3mm、押し込み速度2mm/秒
の各条件で、フィルムが破れるまでの最大荷重を測定
し、これを針強度とした。
【0040】(5)強度 引張試験機オートグラフAG2000A(島津製作所社
製)を用い、チャック間距離20mm、引張速度200
mm/分、温度25℃の各条件で多孔質膜をMD方向お
よびTD方向に破断するまで引っ張り、破断時の強度を
測定した。なお、測定試料の形状は、短冊状(長方形
状)であり、その大きさは、幅10mm、長さ60mm
である。また、MD、TDの規定は、多孔質膜単独の場
合は、その多孔質膜の長さ方向をMD方向,これと垂直
な方向(幅方向)をTD方向とし、多孔質膜の積層膜の
場合は、第一の多孔質膜の長さ方向をMD方向とした。
製)を用い、チャック間距離20mm、引張速度200
mm/分、温度25℃の各条件で多孔質膜をMD方向お
よびTD方向に破断するまで引っ張り、破断時の強度を
測定した。なお、測定試料の形状は、短冊状(長方形
状)であり、その大きさは、幅10mm、長さ60mm
である。また、MD、TDの規定は、多孔質膜単独の場
合は、その多孔質膜の長さ方向をMD方向,これと垂直
な方向(幅方向)をTD方向とし、多孔質膜の積層膜の
場合は、第一の多孔質膜の長さ方向をMD方向とした。
【0041】(6)電気抵抗 直流抵抗計デジタルマルチメーター(アドバンテスト社
製)を用い、両極のリード間をこれに接続し、電気抵抗
を測定した。
製)を用い、両極のリード間をこれに接続し、電気抵抗
を測定した。
【0042】(実施例1)ポリエチレンおよびポリプロ
ピレンを重量比1対1で混合し、Tダイを用いダイス温
度230℃で押し出して、厚み40μmのシートを作製
した。このシートを120℃,24時間の熱処理後、5
0℃で1.4倍に延伸(MD方向)し、続いて、これを
120℃でその2倍に延伸(MD方向)した。そして、
110℃、24時間の熱処理を行い、厚み25μm,幅
1mおよび長さ1000mの多孔質膜を作製した。な
お、以下の実施例等において、多孔質膜作製時のシート
の延伸方向は、実施例1と同様である。
ピレンを重量比1対1で混合し、Tダイを用いダイス温
度230℃で押し出して、厚み40μmのシートを作製
した。このシートを120℃,24時間の熱処理後、5
0℃で1.4倍に延伸(MD方向)し、続いて、これを
120℃でその2倍に延伸(MD方向)した。そして、
110℃、24時間の熱処理を行い、厚み25μm,幅
1mおよび長さ1000mの多孔質膜を作製した。な
お、以下の実施例等において、多孔質膜作製時のシート
の延伸方向は、実施例1と同様である。
【0043】前記多孔質膜に、粘着テープをMD方向に
おいて60cm間隔で、TD方向に貼着した。そして、
この多孔質膜を幅6cmにカットして電池用セパレータ
とし、これをリールに巻いた。そして、前記粘着テープ
とリードピンが接触する状態で、電池用セパレータ、正
極板、電池用セパレータ、負極板の順に積層し、前記電
池用セパレータを所定の長さでカットして、ついで、こ
れら4枚をともに捲回した。この捲回体を100個作製
し、これらの電気抵抗を測定した。
おいて60cm間隔で、TD方向に貼着した。そして、
この多孔質膜を幅6cmにカットして電池用セパレータ
とし、これをリールに巻いた。そして、前記粘着テープ
とリードピンが接触する状態で、電池用セパレータ、正
極板、電池用セパレータ、負極板の順に積層し、前記電
池用セパレータを所定の長さでカットして、ついで、こ
れら4枚をともに捲回した。この捲回体を100個作製
し、これらの電気抵抗を測定した。
【0044】その結果、電気抵抗値は全て1MΩ以上
で、両極間で短絡しているものはなかった。
で、両極間で短絡しているものはなかった。
【0045】(実施例2)実施例1と同一構成のポリエ
チレンおよびポリプロピレンの混合物の両面に、ポリプ
ロピレンを積層したものを、Tダイを用いダイス温度2
30℃で押し出し、厚み40μmのシートを作製した。
各層の厚みの比率は、1:1:1である。このシートを
130℃,48時間の熱処理後、50℃で1.4倍に延
伸し、続いて、これを120℃でその2倍に延伸した。
そして、110℃で24時間の熱処理を行い、厚み25
μm、幅1m、長さ1000mの多孔質膜を作製した。
チレンおよびポリプロピレンの混合物の両面に、ポリプ
ロピレンを積層したものを、Tダイを用いダイス温度2
30℃で押し出し、厚み40μmのシートを作製した。
各層の厚みの比率は、1:1:1である。このシートを
130℃,48時間の熱処理後、50℃で1.4倍に延
伸し、続いて、これを120℃でその2倍に延伸した。
そして、110℃で24時間の熱処理を行い、厚み25
μm、幅1m、長さ1000mの多孔質膜を作製した。
【0046】以後、実施例1と同様にして、粘着テープ
の貼着、電池用セパレータおよび捲回体の作製を行っ
た。この捲回体を100個作製し、これらの電気抵抗を
測定した。
の貼着、電池用セパレータおよび捲回体の作製を行っ
た。この捲回体を100個作製し、これらの電気抵抗を
測定した。
【0047】その結果、電気抵抗値は全て1MΩ以上
で、両極間で短絡しているものはなかった。
で、両極間で短絡しているものはなかった。
【0048】(実施例3)実施例1と同一構成および同
一製法で、厚み25μm、幅1m、長さ1000mの多
孔質膜を作製した。
一製法で、厚み25μm、幅1m、長さ1000mの多
孔質膜を作製した。
【0049】前記多孔質膜を幅6cmにカットし、これ
に接着剤を、MD方向において60cm間隔で、TD方
向に塗布して補強層を形成し、接着剤が硬化後、これを
電池用セパレータとして、これをリールに巻いた。そし
て、前記補強層とリードピンが接触する状態で、電池用
セパレータ、正極板、電池用セパレータ、負極板の順に
積層し、前記電池用セパレータを所定の長さでカットし
て、ついで、これら4枚をともに捲回した。この捲回体
を100個作製し、これらの電気抵抗を測定した。
に接着剤を、MD方向において60cm間隔で、TD方
向に塗布して補強層を形成し、接着剤が硬化後、これを
電池用セパレータとして、これをリールに巻いた。そし
て、前記補強層とリードピンが接触する状態で、電池用
セパレータ、正極板、電池用セパレータ、負極板の順に
積層し、前記電池用セパレータを所定の長さでカットし
て、ついで、これら4枚をともに捲回した。この捲回体
を100個作製し、これらの電気抵抗を測定した。
【0050】その結果、電気抵抗値は全て1MΩ以上
で、両極間で短絡しているものはなかった。
で、両極間で短絡しているものはなかった。
【0051】(比較例1)実施例1と同一構成および同
一製法で、厚み25μm、幅1m、長さ1000mの多
孔質膜を作製した。
一製法で、厚み25μm、幅1m、長さ1000mの多
孔質膜を作製した。
【0052】前記多孔質膜を幅6cmにカットして、電
池用セパレータとし、これをリールに巻いた。そして、
電池用セパレータ、正極板、電池用セパレータ、負極板
の順に積層し、前記電池用セパレータを所定の長さでカ
ットして、ついで、これら4枚をともに捲回した。この
捲回体を10個作製し、これらの電気抵抗を測定した。
池用セパレータとし、これをリールに巻いた。そして、
電池用セパレータ、正極板、電池用セパレータ、負極板
の順に積層し、前記電池用セパレータを所定の長さでカ
ットして、ついで、これら4枚をともに捲回した。この
捲回体を10個作製し、これらの電気抵抗を測定した。
【0053】その結果、8個の捲回体の電気抵抗値は1
MΩ以上であったが、2個の捲回体の電気抵抗値は10
0Ω以下であった。電気抵抗値が100Ω以下の捲回体
を分解したところ、電池用セパレータのリードピンと接
している部分が破損していた。
MΩ以上であったが、2個の捲回体の電気抵抗値は10
0Ω以下であった。電気抵抗値が100Ω以下の捲回体
を分解したところ、電池用セパレータのリードピンと接
している部分が破損していた。
【0054】(比較例2)実施例2と同一構成および同
一製法で、厚み25μm、幅1m、長さ1000mの多
孔質膜を作製した。
一製法で、厚み25μm、幅1m、長さ1000mの多
孔質膜を作製した。
【0055】前記多孔質膜を幅6cmにカットして電池
用セパレータとし、これをリールに巻いた。そして、電
池用セパレータ、正極板、電池用セパレータ、負極板の
順に積層し、前記電池用セパレータを所定の長さでカッ
トして、ついで、これら4枚をともに捲回した。この捲
回体を10個作製し、これらの電気抵抗を測定した。
用セパレータとし、これをリールに巻いた。そして、電
池用セパレータ、正極板、電池用セパレータ、負極板の
順に積層し、前記電池用セパレータを所定の長さでカッ
トして、ついで、これら4枚をともに捲回した。この捲
回体を10個作製し、これらの電気抵抗を測定した。
【0056】その結果、9個の捲回の電気抵抗値は1M
Ω以上であったが、1個の捲回体の電気抵抗は100Ω
以下であった。電気抵抗値が100Ω以下の捲回体を分
解したところ、電池用セパレータのリードピンと接して
いる部分が破損していた。
Ω以上であったが、1個の捲回体の電気抵抗は100Ω
以下であった。電気抵抗値が100Ω以下の捲回体を分
解したところ、電池用セパレータのリードピンと接して
いる部分が破損していた。
【0057】以上の結果より、電池用セパレータの所定
部位に補強層を形成することにより、リードピンに由来
する電池用セパレータの破損が防止されたことがわか
る。また、補強層としては、粘着テープまたは接着剤の
いずれを用いても充分な強度が得られることが確認され
た。そして、電池用セパレータを構成する多孔質膜が、
単層および多層のいずれであっても、補強層の形成によ
り、破損は防止された。
部位に補強層を形成することにより、リードピンに由来
する電池用セパレータの破損が防止されたことがわか
る。また、補強層としては、粘着テープまたは接着剤の
いずれを用いても充分な強度が得られることが確認され
た。そして、電池用セパレータを構成する多孔質膜が、
単層および多層のいずれであっても、補強層の形成によ
り、破損は防止された。
【0058】(実施例4)ポリエチレンおよびポリプロ
ピレンを重量比1対1で混合し、Tダイを用いダイス温
度230℃で押し出して、厚み20μmのシートを作製
した。このシートを120℃,24時間の熱処理後、5
0℃で1.4倍に延伸し、続いて、これを120℃でそ
の2倍に延伸した。そして、110℃、24時間の熱処
理を行い、これをロール状に巻き、厚み13μm,幅6
5cmおよび長さ1000mの多孔質膜を作製した。
ピレンを重量比1対1で混合し、Tダイを用いダイス温
度230℃で押し出して、厚み20μmのシートを作製
した。このシートを120℃,24時間の熱処理後、5
0℃で1.4倍に延伸し、続いて、これを120℃でそ
の2倍に延伸した。そして、110℃、24時間の熱処
理を行い、これをロール状に巻き、厚み13μm,幅6
5cmおよび長さ1000mの多孔質膜を作製した。
【0059】この多孔質膜を2ロール用意して、第一の
多孔質膜および第二の多孔質膜とした。前記第二の多孔
質膜は、あらかじめ幅60cmにカットした。そして、
図1に示すように、第一の多孔質膜1の幅方向の一方の
縁部に、第二の多孔質膜2の長さ方向の一端を合わせ、
第一の多孔質膜1上に、第二の多孔質膜2を、両者の長
さ方向が垂直(A=90度)になるように重ねて、温度
125℃、圧力2kg/cm2(196kPa)で熱融着
した。ついで、第一の多孔質膜1上からはみ出た第二の
多孔質膜2を切断して除去した。この操作を、隣接する
第二の多孔質膜2a相互にすき間があかないように、第
一の多孔質膜1の長さ方向(MD方向)の一端から順次
繰り返すことにより、第一の多孔質膜1上に、第二の多
孔質膜2aを貼着し、積層膜を作製した。なお、以下の
実施例等において、特に示さない限り、熱融着条件は、
実施例4と同様である。
多孔質膜および第二の多孔質膜とした。前記第二の多孔
質膜は、あらかじめ幅60cmにカットした。そして、
図1に示すように、第一の多孔質膜1の幅方向の一方の
縁部に、第二の多孔質膜2の長さ方向の一端を合わせ、
第一の多孔質膜1上に、第二の多孔質膜2を、両者の長
さ方向が垂直(A=90度)になるように重ねて、温度
125℃、圧力2kg/cm2(196kPa)で熱融着
した。ついで、第一の多孔質膜1上からはみ出た第二の
多孔質膜2を切断して除去した。この操作を、隣接する
第二の多孔質膜2a相互にすき間があかないように、第
一の多孔質膜1の長さ方向(MD方向)の一端から順次
繰り返すことにより、第一の多孔質膜1上に、第二の多
孔質膜2aを貼着し、積層膜を作製した。なお、以下の
実施例等において、特に示さない限り、熱融着条件は、
実施例4と同様である。
【0060】前記積層膜の第二の多孔質膜2a相互の隣
接部2b上に、粘着テープを貼着した。この積層膜を幅
6cmにカットしたものを電池用セパレータとし、これ
をリールに巻いた。そして、前記粘着テープと電極のリ
ードピンが重なるように、電池用セパレータ、正極板、
電池用セパレータ、負極板の順に積層し、これら4枚を
ともに捲回した。この捲回体を1000個作製し、これ
らの電気抵抗を測定した。なお、第一の多孔質膜、第二
の多孔質膜および積層膜の特性を表1に示す。
接部2b上に、粘着テープを貼着した。この積層膜を幅
6cmにカットしたものを電池用セパレータとし、これ
をリールに巻いた。そして、前記粘着テープと電極のリ
ードピンが重なるように、電池用セパレータ、正極板、
電池用セパレータ、負極板の順に積層し、これら4枚を
ともに捲回した。この捲回体を1000個作製し、これ
らの電気抵抗を測定した。なお、第一の多孔質膜、第二
の多孔質膜および積層膜の特性を表1に示す。
【0061】 (表1) 第一の 第二の 多孔質膜 多孔質膜 積層膜 厚 さ(μm) 13 13 26 通気度(秒/100cc) 350 350 750 空孔率(%) 45 45 45 針強度(N) 2.4 2.4 5.9 MD強度(N/cm2) 15000 15000 8000 TD強度(N/cm2) 1600 1600 7800
【0062】その結果、電気抵抗値は全て1MΩ以上
で、両極間で短絡しているものはなかった。また、表1
に示すように、針強度およびTD強度が増した。
で、両極間で短絡しているものはなかった。また、表1
に示すように、針強度およびTD強度が増した。
【0063】(実施例5)実施例4と同一構成のポリエ
チレンおよびポリプロピレンの混合物の両面に、ポリプ
ロピレンを積層したものを、Tダイを用いダイス温度2
30℃で押し出し、厚み20μmのシートを作製した。
各層の厚みの比率は、1:1:1である。このシートを
130℃,48時間の熱処理後、50℃で1.4倍に延
伸し、続いて、これを120℃でその2倍に延伸した。
そして、110℃で24時間の熱処理を行い、これをロ
ール状に巻き、厚み13μm、幅65cm、長さ100
0mの多孔質膜を作製した。
チレンおよびポリプロピレンの混合物の両面に、ポリプ
ロピレンを積層したものを、Tダイを用いダイス温度2
30℃で押し出し、厚み20μmのシートを作製した。
各層の厚みの比率は、1:1:1である。このシートを
130℃,48時間の熱処理後、50℃で1.4倍に延
伸し、続いて、これを120℃でその2倍に延伸した。
そして、110℃で24時間の熱処理を行い、これをロ
ール状に巻き、厚み13μm、幅65cm、長さ100
0mの多孔質膜を作製した。
【0064】以後、実施例4と同様にして、前記多孔質
膜の積層(ただし、熱融着温度130℃、圧力5kg/
cm2(490kPa))、粘着テープの貼着および捲
回体の作製を行った。前記粘着テープの貼着部位は、積
層された第二の多孔質膜の隣接部分である。前記捲回体
を1000個作製し、これらの電気抵抗を測定した。な
お、第一の多孔質膜、第二の多孔質膜および積層膜の特
性を表2に示す。
膜の積層(ただし、熱融着温度130℃、圧力5kg/
cm2(490kPa))、粘着テープの貼着および捲
回体の作製を行った。前記粘着テープの貼着部位は、積
層された第二の多孔質膜の隣接部分である。前記捲回体
を1000個作製し、これらの電気抵抗を測定した。な
お、第一の多孔質膜、第二の多孔質膜および積層膜の特
性を表2に示す。
【0065】 (表2) 第一の 第二の 多孔質膜 多孔質膜 積層膜 厚 み(μm) 13 13 26 通気度(秒/100cc) 330 330 700 空孔率(%) 44 44 44 針強度(N) 3.0 3.0 7.8 MD強度(N/cm2) 17600 17600 10000 TD強度(N/cm2) 1800 1800 9800
【0066】その結果、電気抵抗値は、全て1MΩ以上
で、両極間で短絡しているものはなかった。また、表2
に示すように、針強度およびTD強度が増した。
で、両極間で短絡しているものはなかった。また、表2
に示すように、針強度およびTD強度が増した。
【0067】(実施例6)実施例4と同一構成および同
一製法で、厚み15μmのシートを作製し、続いてこれ
を同様に処理して、厚み9μm、幅65cm、長さ10
00mのロール状多孔質膜を作製した。
一製法で、厚み15μmのシートを作製し、続いてこれ
を同様に処理して、厚み9μm、幅65cm、長さ10
00mのロール状多孔質膜を作製した。
【0068】この多孔質膜を3ロール用意して、第一の
多孔質膜、第二の多孔質膜および第三の多孔質膜とし
た。第二、第三の多孔質膜はあらかじめ幅60cmにカ
ットした。そして、実施例4と同様にして、第一の多孔
質膜上に第二の多孔質膜を貼着し、積層膜を作製した。
続いて、前記積層膜において、第一の多孔質膜の第二の
多孔質膜が貼着されていない面に、第三の多孔質膜を実
施例4に示す第二の多孔質膜の貼着方法と同様にして積
層貼着し、三層の積層膜を作製した。
多孔質膜、第二の多孔質膜および第三の多孔質膜とし
た。第二、第三の多孔質膜はあらかじめ幅60cmにカ
ットした。そして、実施例4と同様にして、第一の多孔
質膜上に第二の多孔質膜を貼着し、積層膜を作製した。
続いて、前記積層膜において、第一の多孔質膜の第二の
多孔質膜が貼着されていない面に、第三の多孔質膜を実
施例4に示す第二の多孔質膜の貼着方法と同様にして積
層貼着し、三層の積層膜を作製した。
【0069】以後、実施例4と同様にして、粘着テープ
の貼着および捲回体の作製を行った。前記粘着テープの
貼着部位は、第二の多孔質膜の隣接部分である。前記捲
回体を1000個作製し、これらの電気抵抗を測定し
た。なお、第一の多孔質膜、第二、第三の多孔質膜およ
び積層膜の特性を表3に示す。
の貼着および捲回体の作製を行った。前記粘着テープの
貼着部位は、第二の多孔質膜の隣接部分である。前記捲
回体を1000個作製し、これらの電気抵抗を測定し
た。なお、第一の多孔質膜、第二、第三の多孔質膜およ
び積層膜の特性を表3に示す。
【0070】 (表3) 第一の 第二の 第三の 多孔質膜 多孔質膜 多孔質膜 積層膜 厚 み(μm) 9 9 9 27 通気度(秒/100cc) 230 230 230 800 空孔率(%) 45 45 45 45 針強度(N) 1.9 1.9 1.9 8.9 MD強度(N/cm2) 16300 16300 16300 5000 TD強度(N/cm2) 1630 1630 1630 12000
【0071】その結果、電気抵抗値は、全て1MΩ以上
で、両極間で短絡しているものはなかった。また、表3
に示すように、針強度およびTD強度が増した。
で、両極間で短絡しているものはなかった。また、表3
に示すように、針強度およびTD強度が増した。
【0072】(実施例6)実施例4と同一構成および同
一製法で、厚み15μmのシートを作製し、続いてこれ
を同様に処理して、厚み9μm、幅65cm、長さ10
00mのロール状多孔質膜を作製した。
一製法で、厚み15μmのシートを作製し、続いてこれ
を同様に処理して、厚み9μm、幅65cm、長さ10
00mのロール状多孔質膜を作製した。
【0073】この多孔質膜を3ロール用意して、第一の
多孔質膜、第二の多孔質膜および第三の多孔質膜とし
た。第二の多孔質膜はあらかじめ60cm幅にカットし
た。そして、実施例4と同様にして、第一の多孔質膜上
に第二の多孔質膜を貼着し、積層膜を作製した。続い
て、前記積層膜において、第二の多孔質膜の第一の多孔
質膜が貼着されていない面に、第三の多孔質膜を第一の
多孔質膜と長さ方向が一致する状態で重ね、熱融着し、
三層の積層膜を作製した。
多孔質膜、第二の多孔質膜および第三の多孔質膜とし
た。第二の多孔質膜はあらかじめ60cm幅にカットし
た。そして、実施例4と同様にして、第一の多孔質膜上
に第二の多孔質膜を貼着し、積層膜を作製した。続い
て、前記積層膜において、第二の多孔質膜の第一の多孔
質膜が貼着されていない面に、第三の多孔質膜を第一の
多孔質膜と長さ方向が一致する状態で重ね、熱融着し、
三層の積層膜を作製した。
【0074】以後、実施例4と同様にして、粘着テープ
の貼着および捲回体の作製を行った。なお、前記粘着テ
ープの貼着部位は、第二の多孔質膜の隣接部分上であ
る。前記捲回体を1000個作製し、これらの電気抵抗
を測定した。第一の多孔質膜、第二、第三の多孔質膜お
よび積層膜の特性を表4に示す。
の貼着および捲回体の作製を行った。なお、前記粘着テ
ープの貼着部位は、第二の多孔質膜の隣接部分上であ
る。前記捲回体を1000個作製し、これらの電気抵抗
を測定した。第一の多孔質膜、第二、第三の多孔質膜お
よび積層膜の特性を表4に示す。
【0075】 (表4) 第一の 第二の 第三の 多孔質膜 多孔質膜 多孔質膜 積層膜 厚 み(μm) 9 9 9 27 通気度(秒/100cc) 230 230 230 810 空孔率(%) 45 45 45 45 針強度(N) 1.9 1.9 1.9 9.0 MD強度(N/cm2) 16300 16300 16300 12000 TD強度(N/cm2) 1630 1630 1630 5100
【0076】その結果、電気抵抗値は、全て1MΩ以上
で、両極間で短絡しているものはなかった。また、表4
に示すように、針強度およびTD強度が増した。
で、両極間で短絡しているものはなかった。また、表4
に示すように、針強度およびTD強度が増した。
【0077】(実施例7)実施例4と同様にして、第一
の多孔質膜および第二の多孔質膜を作製した。そして、
これらを長さ方向が一致する状態で重ね、熱融着し、積
層膜を作製した。
の多孔質膜および第二の多孔質膜を作製した。そして、
これらを長さ方向が一致する状態で重ね、熱融着し、積
層膜を作製した。
【0078】前記積層膜に、粘着テープをMD方向にお
いて60cm間隔で、TD方向に貼着した。以後、実施
例4と同様にして、電池用セパレータおよび捲回体の作
製を行った。この捲回体を1000個作製し、これらの
電気抵抗を測定した。第一、第二の多孔質膜および積層
膜の特性を表5に示す。
いて60cm間隔で、TD方向に貼着した。以後、実施
例4と同様にして、電池用セパレータおよび捲回体の作
製を行った。この捲回体を1000個作製し、これらの
電気抵抗を測定した。第一、第二の多孔質膜および積層
膜の特性を表5に示す。
【0079】 (表5) 第一の 第二の 多孔質膜 多孔質膜 積層膜 厚 み(μm) 13 13 26 通気度(秒/100cc) 350 350 760 空孔率(%) 45 45 45 針強度(N) 2.4 2.4 3.7 MD強度(N/cm2) 15000 15000 15500 TD強度(N/cm2) 1600 1600 1630
【0080】その結果、997個の捲回体の電気抵抗値
は1MΩ以上であり、3個の捲回体の電気抵抗値は10
kΩ以下であった。電気抵抗値が10kΩ以下の捲回体
を分解したところ、そのうち2個は電極に塗布した活物
質が剥がれ、電池用セパレータを貫通していることが確
認された。しかし、表5に示すように、多孔質膜をそれ
ぞれの分子配向方向が同一になるように積層した場合、
著しい針強度およびTD強度の向上は見られないが、補
強層を形成させることにより、電池用セパレータの破損
が高い効率で防止された。
は1MΩ以上であり、3個の捲回体の電気抵抗値は10
kΩ以下であった。電気抵抗値が10kΩ以下の捲回体
を分解したところ、そのうち2個は電極に塗布した活物
質が剥がれ、電池用セパレータを貫通していることが確
認された。しかし、表5に示すように、多孔質膜をそれ
ぞれの分子配向方向が同一になるように積層した場合、
著しい針強度およびTD強度の向上は見られないが、補
強層を形成させることにより、電池用セパレータの破損
が高い効率で防止された。
【0081】(比較例3)補強層を形成しなかった以外
は、実施例4と同様にして、電池用セパレータを作製し
た。そして、この電池用セパレータを用いて、実施例4
と同様にして捲回体を作製した。この捲回体を10個作
製し、これらの電気抵抗を測定した。
は、実施例4と同様にして、電池用セパレータを作製し
た。そして、この電池用セパレータを用いて、実施例4
と同様にして捲回体を作製した。この捲回体を10個作
製し、これらの電気抵抗を測定した。
【0082】その結果、8個の捲回体の電気抵抗値は1
MΩ以上であったが、2個の捲回体の電気抵抗値は10
0Ω以下であった。電気抵抗値が100Ω以下の捲回体
を分解したところ、電池用セパレータのリードピンと接
している部分が破損していた。
MΩ以上であったが、2個の捲回体の電気抵抗値は10
0Ω以下であった。電気抵抗値が100Ω以下の捲回体
を分解したところ、電池用セパレータのリードピンと接
している部分が破損していた。
【0083】以上の結果から、リードピンが接触する部
位に補強層を形成することによって、捲回時の電池用セ
パレータの破損が高い比率で防止された。また、電池用
セパレータの構成は、単層膜または積層膜のいずれも可
能であるが、特に、多孔質膜の分子配向方向が異なるよ
うに積層した積層膜は、TD方向の強度が増し、かつ針
強度の著しい向上が見られた。
位に補強層を形成することによって、捲回時の電池用セ
パレータの破損が高い比率で防止された。また、電池用
セパレータの構成は、単層膜または積層膜のいずれも可
能であるが、特に、多孔質膜の分子配向方向が異なるよ
うに積層した積層膜は、TD方向の強度が増し、かつ針
強度の著しい向上が見られた。
【0084】
【発明の効果】以上のように、本発明の電池用セパレー
タは、電極のリードピンと接触する部分に、補強層が形
成されているため、充分な強度を有している。そのた
め、リードピンによる電池用セパレータの破損が防止さ
れ、また、電極からの粘着テープの剥離による活物質の
剥離等の従来の問題も解消される。さらに、電池用セパ
レータを構成する多孔質膜を、分子配向方向が異なるよ
うに積層することによって、膜全体の強度も高くなる。
したがって、本発明の電池用セパレータを用いた電池
は、電極間の短絡および電池特性の低下が防止され、高
い安全性を有する。また、電池用セパレータの強度が高
まることから、電池の製造効率の向上も期待できる。
タは、電極のリードピンと接触する部分に、補強層が形
成されているため、充分な強度を有している。そのた
め、リードピンによる電池用セパレータの破損が防止さ
れ、また、電極からの粘着テープの剥離による活物質の
剥離等の従来の問題も解消される。さらに、電池用セパ
レータを構成する多孔質膜を、分子配向方向が異なるよ
うに積層することによって、膜全体の強度も高くなる。
したがって、本発明の電池用セパレータを用いた電池
は、電極間の短絡および電池特性の低下が防止され、高
い安全性を有する。また、電池用セパレータの強度が高
まることから、電池の製造効率の向上も期待できる。
【図1】二つの多孔質膜を積層する一例を示す説明図で
ある。
ある。
1 第一の多孔質膜 2 第二の多孔質膜 2a 積層させた第二の多孔質膜 2b 第二の多孔質膜相互の継ぎ目部分 A 両多孔質膜の分子配向方向が形成する角度 MD 第一の多孔質膜の長さ方向 TD 第一の多孔質膜の幅方向
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01M 10/40 H01M 10/40 Z
Claims (5)
- 【請求項1】 リードピンを有するフィルム状電極と積
層捲回されて用いられるフィルム状の電池用セパレータ
であって、前記リードピンと接触する部分に補強層が形
成されている電池用セパレータ。 - 【請求項2】 多孔質膜が2枚以上積層された電池用セ
パレータであって、少なくとも2枚の前記多孔質膜が、
それぞれの分子配向方向が異なるように積層されている
請求項1記載の電池用セパレータ。 - 【請求項3】 少なくとも2枚の多孔質膜のそれぞれの
分子配向が形成する角度が、80〜100度である請求
項2記載の電池用セパレータ。 - 【請求項4】 補強層が、粘着テープを貼着することに
より形成された請求項1〜3のいずれか一項に記載の電
池用セパレータ。 - 【請求項5】 リードピンを有するフィルム状電極とフ
ィルム状電池用セパレータとが積層され、この積層体が
捲回されて缶の中に配置された電池であって、前記電池
用セパレータとして請求項1〜4のいずれか一項に記載
の電池用セパレータが用いられている電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9298069A JPH11135099A (ja) | 1997-10-30 | 1997-10-30 | 電池用セパレータおよびそれを用いた電池 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9298069A JPH11135099A (ja) | 1997-10-30 | 1997-10-30 | 電池用セパレータおよびそれを用いた電池 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11135099A true JPH11135099A (ja) | 1999-05-21 |
Family
ID=17854748
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9298069A Pending JPH11135099A (ja) | 1997-10-30 | 1997-10-30 | 電池用セパレータおよびそれを用いた電池 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11135099A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003346766A (ja) * | 2002-05-23 | 2003-12-05 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | リチウムイオン二次電池 |
JP2010033968A (ja) * | 2008-07-30 | 2010-02-12 | Nissan Motor Co Ltd | 電気化学デバイス |
CN113991251A (zh) * | 2021-12-15 | 2022-01-28 | 珠海冠宇电池股份有限公司 | 一种电池及电子设备 |
-
1997
- 1997-10-30 JP JP9298069A patent/JPH11135099A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003346766A (ja) * | 2002-05-23 | 2003-12-05 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | リチウムイオン二次電池 |
JP2010033968A (ja) * | 2008-07-30 | 2010-02-12 | Nissan Motor Co Ltd | 電気化学デバイス |
CN113991251A (zh) * | 2021-12-15 | 2022-01-28 | 珠海冠宇电池股份有限公司 | 一种电池及电子设备 |
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