JPH1113422A - 組立式カムシャフト - Google Patents
組立式カムシャフトInfo
- Publication number
- JPH1113422A JPH1113422A JP9183242A JP18324297A JPH1113422A JP H1113422 A JPH1113422 A JP H1113422A JP 9183242 A JP9183242 A JP 9183242A JP 18324297 A JP18324297 A JP 18324297A JP H1113422 A JPH1113422 A JP H1113422A
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- Japan
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- steel pipe
- ring
- pipe
- diameter
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Abstract
(57)【要約】
【課題】ジャーナルの抜け防止を図ることのできる組立
式カムシャフトを提供する。 【解決手段】拡径された鋼管1,11に圧接するジャー
ナル3,13の内周部は、鋼管1,11の端部から、少
なくとも2mmの距離だけ離隔しているので、鋼管1,
11の変形を調整でき、それによりジャーナル3,13
の抜け防止を図ることができる。
式カムシャフトを提供する。 【解決手段】拡径された鋼管1,11に圧接するジャー
ナル3,13の内周部は、鋼管1,11の端部から、少
なくとも2mmの距離だけ離隔しているので、鋼管1,
11の変形を調整でき、それによりジャーナル3,13
の抜け防止を図ることができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はカムシャフトに関
し、特に内燃機関に用いられる組立式のカムシャフトに
関する。
し、特に内燃機関に用いられる組立式のカムシャフトに
関する。
【0002】
【従来の技術】4サイクルの往復動作形内燃機関におい
て、クランクシャフトの回転に同期して吸排気弁を開閉
させるカムシャフトが設けられている。カムシャフト
は、開閉させる吸排気弁に対応した数のカム部を有し、
クランクシャフトから取り出された動力により、チェー
ンやタイミングベルト等を介して回転駆動されるように
なっている。
て、クランクシャフトの回転に同期して吸排気弁を開閉
させるカムシャフトが設けられている。カムシャフト
は、開閉させる吸排気弁に対応した数のカム部を有し、
クランクシャフトから取り出された動力により、チェー
ンやタイミングベルト等を介して回転駆動されるように
なっている。
【0003】ところで、従来、安価に製造できる等の理
由により、カムシャフトは、一体鋳造により形成され、
その後焼き入れ等の加工がなされていた。しかるに、近
年においては、内燃機関の高性能化、小型軽量化の要求
が高まり、カムシャフトも従来の一体鋳造品から、シャ
フト部としての中空の鋼管に、合金鋼材や焼結材のカム
ロブを組み合わせた、いわゆる組立式カムシャフトが採
用されるに至った。
由により、カムシャフトは、一体鋳造により形成され、
その後焼き入れ等の加工がなされていた。しかるに、近
年においては、内燃機関の高性能化、小型軽量化の要求
が高まり、カムシャフトも従来の一体鋳造品から、シャ
フト部としての中空の鋼管に、合金鋼材や焼結材のカム
ロブを組み合わせた、いわゆる組立式カムシャフトが採
用されるに至った。
【0004】このような組立式カムシャフトの従来技術
として、トリントンタイプのカムシャフトがある(特開
平1−125506号公報)。トリントンタイプのカム
シャフトは、軸線方向の溝を内周に設けたカムロブ及び
ジャーナルに、小さなスキマをもって鋼管を通し、カム
ロブ及びジャーナルの位置決め等を行った後、上記軸方
向の溝に対応する突起を持ったマンドレルを鋼管内に挿
通することにより鋼管を拡管し、カムロブ及びジャーナ
ルを鋼管に固定したものである。
として、トリントンタイプのカムシャフトがある(特開
平1−125506号公報)。トリントンタイプのカム
シャフトは、軸線方向の溝を内周に設けたカムロブ及び
ジャーナルに、小さなスキマをもって鋼管を通し、カム
ロブ及びジャーナルの位置決め等を行った後、上記軸方
向の溝に対応する突起を持ったマンドレルを鋼管内に挿
通することにより鋼管を拡管し、カムロブ及びジャーナ
ルを鋼管に固定したものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
にして形成されるカムシャフトにおいては、以下に述べ
るような問題がある。図14は、従来技術に基づきジャ
ーナル23を鋼管1の端部に挿入した後、拡径した状態
を示す断面図であり、図14の下部は理想状態を示し、
図14の上部は実際の状態を示している。
にして形成されるカムシャフトにおいては、以下に述べ
るような問題がある。図14は、従来技術に基づきジャ
ーナル23を鋼管1の端部に挿入した後、拡径した状態
を示す断面図であり、図14の下部は理想状態を示し、
図14の上部は実際の状態を示している。
【0006】図14の下部に示す理想状態においては、
ジャーナル23の半径方向内方における拡径された鋼管
1の内径は、ジャーナル23の全幅にわたって均一とな
っている。かかる状態においては、ジャーナル23に生
じる引っ張り応力はその全幅にわたって均一となるた
め、ジャーナル23に外力が加わっても、安定してこれ
に抗することができる。
ジャーナル23の半径方向内方における拡径された鋼管
1の内径は、ジャーナル23の全幅にわたって均一とな
っている。かかる状態においては、ジャーナル23に生
じる引っ張り応力はその全幅にわたって均一となるた
め、ジャーナル23に外力が加わっても、安定してこれ
に抗することができる。
【0007】ところが、実際には、鋼管1もジャーナル
23も拡径により弾塑性変形する。より具体的には、図
14の上部に示すように、ジャーナル23に圧接しない
鋼管1の部分は自由に拡径し、一方圧接する部分は、ジ
ャーナル23の締付け力を受けるため拡径が制限され
る。かかる状態においては、鋼管1は、端部側内径が小
さく、軸線方向内方に向かうにつれ内径が漸次増大する
という、いわゆる円錐状に変形する。
23も拡径により弾塑性変形する。より具体的には、図
14の上部に示すように、ジャーナル23に圧接しない
鋼管1の部分は自由に拡径し、一方圧接する部分は、ジ
ャーナル23の締付け力を受けるため拡径が制限され
る。かかる状態においては、鋼管1は、端部側内径が小
さく、軸線方向内方に向かうにつれ内径が漸次増大する
という、いわゆる円錐状に変形する。
【0008】このように円錐状に変形した鋼管1とジャ
ーナル23とは互いに、鋼管1の端部側(図4の点B)
において弱く圧接し、一方内方側(図4の点A)におい
ては強く圧接する。その結果、ジャーナル23の締付け
力は、点Aにおいて最も高まり、一方点Bにおいて最も
低くなる。更に、変形の度合いが増せば点B近傍におい
て、鋼管1とジャーナル23との間にすきまが生じ、そ
うするとその部分におけるジャーナル23の締付け力が
ゼロとなってしまう。
ーナル23とは互いに、鋼管1の端部側(図4の点B)
において弱く圧接し、一方内方側(図4の点A)におい
ては強く圧接する。その結果、ジャーナル23の締付け
力は、点Aにおいて最も高まり、一方点Bにおいて最も
低くなる。更に、変形の度合いが増せば点B近傍におい
て、鋼管1とジャーナル23との間にすきまが生じ、そ
うするとその部分におけるジャーナル23の締付け力が
ゼロとなってしまう。
【0009】このように、ジャーナル23に生じる引っ
張り応力が不均一であった場合には、ジャーナル23に
半径方向の荷重が加わりかつ鋼管1が回転すると、比較
的容易にジャーナル23は鋼管1より抜け出てしまう恐
れがある。従って、何らかの抜け防止手段等を施さなく
てはならない。
張り応力が不均一であった場合には、ジャーナル23に
半径方向の荷重が加わりかつ鋼管1が回転すると、比較
的容易にジャーナル23は鋼管1より抜け出てしまう恐
れがある。従って、何らかの抜け防止手段等を施さなく
てはならない。
【0010】そこで、本願発明は、リング状部材の抜け
防止を図ることのできる組立式カムシャフトを提供する
ことを目的とする。
防止を図ることのできる組立式カムシャフトを提供する
ことを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく、
本願発明による組立式カムシャフトは、リング状部材に
管を挿入した後、前記管を拡径することにより、前記管
の外周に前記リング状部材を取り付けた組立式カムシャ
フトであって、拡径された前記管に圧接する前記リング
状部材の内周部は、前記管の端部から、少なくとも2m
mの距離だけ離隔している。
本願発明による組立式カムシャフトは、リング状部材に
管を挿入した後、前記管を拡径することにより、前記管
の外周に前記リング状部材を取り付けた組立式カムシャ
フトであって、拡径された前記管に圧接する前記リング
状部材の内周部は、前記管の端部から、少なくとも2m
mの距離だけ離隔している。
【0012】
【作用】本願発明による組立式カムシャフトによれば、
拡径された前記管に圧接する前記リング状部材の内周部
は、前記管の端部から、少なくとも2mmの距離だけ離
隔しているので、前記管の変形を調整でき、それにより
リング状部材の抜け防止を図ることができる。
拡径された前記管に圧接する前記リング状部材の内周部
は、前記管の端部から、少なくとも2mmの距離だけ離
隔しているので、前記管の変形を調整でき、それにより
リング状部材の抜け防止を図ることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本実施の形
態につき説明する。図1は、第1の実施の形態にかかる
組立式カムシャフトの正面図である。図2は、図1の組
立式カムシャフトをII−II線で切断し矢印方向に見
た図である。図3は、図1の組立式カムシャフトをII
I−III線で切断し矢印方向に見た図である。
態につき説明する。図1は、第1の実施の形態にかかる
組立式カムシャフトの正面図である。図2は、図1の組
立式カムシャフトをII−II線で切断し矢印方向に見
た図である。図3は、図1の組立式カムシャフトをII
I−III線で切断し矢印方向に見た図である。
【0014】図1において、組立式カムシャフトは、外
周に8つのカムロブ2と、4つのリング状部材であるジ
ャーナル3とを設けている。
周に8つのカムロブ2と、4つのリング状部材であるジ
ャーナル3とを設けている。
【0015】図2においては、カムロブ2の断面が示さ
れている。カムロブ2は、その外周において基円部2b
と、基円部より半径方向外方に突出したカムノーズ2a
とを有する。また、カムロブ2は基円部2bに同軸な円
形開口2dを形成している。円形開口2dの内周には、
軸線方向に延在する溝2cが周方向に等間隔に8つ形成
されている。
れている。カムロブ2は、その外周において基円部2b
と、基円部より半径方向外方に突出したカムノーズ2a
とを有する。また、カムロブ2は基円部2bに同軸な円
形開口2dを形成している。円形開口2dの内周には、
軸線方向に延在する溝2cが周方向に等間隔に8つ形成
されている。
【0016】図4は、本実施の形態にかかるジャーナル
3を鋼管1の端部に挿入した後、拡径した状態を示す断
面図である。ジャーナル3は、拡径された鋼管1の端部
から所定距離(突き出し量)Lだけ離隔されて配置され
ている。
3を鋼管1の端部に挿入した後、拡径した状態を示す断
面図である。ジャーナル3は、拡径された鋼管1の端部
から所定距離(突き出し量)Lだけ離隔されて配置され
ている。
【0017】かかる状態においては、ジャーナル3より
端部側の鋼管1も拡径され、それにより鋼管1は、ジャ
ーナル3の略中央を中心として左右対称に変形する。即
ち、ジャーナル3の幅方向において、最も内径の小さく
なる鋼管1の部分は、ジャーナル3の略中央に圧接する
部分(図4の点E)であり、一方最も内径の大きくなる
部分は、ジャーナル3の両端(図4の点C,D)であ
る。
端部側の鋼管1も拡径され、それにより鋼管1は、ジャ
ーナル3の略中央を中心として左右対称に変形する。即
ち、ジャーナル3の幅方向において、最も内径の小さく
なる鋼管1の部分は、ジャーナル3の略中央に圧接する
部分(図4の点E)であり、一方最も内径の大きくなる
部分は、ジャーナル3の両端(図4の点C,D)であ
る。
【0018】従って、ジャーナル3に生じる引っ張り応
力は、点C、Dにおいてほぼ最大となり、外力に対して
安定してジャーナル3を保持することができる。
力は、点C、Dにおいてほぼ最大となり、外力に対して
安定してジャーナル3を保持することができる。
【0019】ところで、図4の突き出し量Lは、大きけ
れば大きいほど、ジャーナル3の抜け防止に効果がある
ことは明らかであるが、一方その下限はいくらなのか問
題である。図6乃至図13は、本願発明者が行ったジャ
ーナル3の抜け力に関する試験結果を示す図であり、図
中縦軸は抜き荷重、横軸は抜き長さ(ジャーナル3と鋼
管1との相対移動量)である。
れば大きいほど、ジャーナル3の抜け防止に効果がある
ことは明らかであるが、一方その下限はいくらなのか問
題である。図6乃至図13は、本願発明者が行ったジャ
ーナル3の抜け力に関する試験結果を示す図であり、図
中縦軸は抜き荷重、横軸は抜き長さ(ジャーナル3と鋼
管1との相対移動量)である。
【0020】図6,7は、図4に示す突き出し量Lを約
0.6mmに設定して、ジャーナル3に抜き荷重を加え
ていった結果を示し、図8,9は、図4に示す突き出し
量Lを約1.6mmに設定して、ジャーナル3に抜き荷
重を加えていった結果を示し、図10,11は、図4に
示す突き出し量Lを約2.6mmに設定して、ジャーナ
ル3に抜き荷重を加えていった結果を示し、図12,1
3は、図4に示す突き出し量Lを約3.6mmに設定し
て、ジャーナル3に抜き荷重を加えていった結果を示
す。
0.6mmに設定して、ジャーナル3に抜き荷重を加え
ていった結果を示し、図8,9は、図4に示す突き出し
量Lを約1.6mmに設定して、ジャーナル3に抜き荷
重を加えていった結果を示し、図10,11は、図4に
示す突き出し量Lを約2.6mmに設定して、ジャーナ
ル3に抜き荷重を加えていった結果を示し、図12,1
3は、図4に示す突き出し量Lを約3.6mmに設定し
て、ジャーナル3に抜き荷重を加えていった結果を示
す。
【0021】各図を考察するに、図6,7,9のグラフ
においては、抜き荷重を加えていったときに、最初のピ
ークまではその抜き荷重に抗するが、そのピークを過ぎ
ると、抜き長さに対して抜き荷重は急激に減少し、抜き
荷重に対していわゆる頑張りがきかない、即ち抜き荷重
に抗することはできない状態となる。
においては、抜き荷重を加えていったときに、最初のピ
ークまではその抜き荷重に抗するが、そのピークを過ぎ
ると、抜き長さに対して抜き荷重は急激に減少し、抜き
荷重に対していわゆる頑張りがきかない、即ち抜き荷重
に抗することはできない状態となる。
【0022】一方、図8,10乃至13のグラフにおい
ては、抜き荷重を加えていったときに、最初のピークま
では上述したグラフと同様だが、そのピークを過ぎた
後、再度抜き荷重が上昇し、2つ目のピークが生ずる。
最初のピークに比較し、この2つ目のピークは比較的な
だらかであり、ジャーナル3と鋼管1とがある程度相対
移動しても、直ちに抜き荷重は減少しない。このような
特性により、抜き荷重に対して頑張りがきき、即ち抜き
荷重に抗することができるのである。
ては、抜き荷重を加えていったときに、最初のピークま
では上述したグラフと同様だが、そのピークを過ぎた
後、再度抜き荷重が上昇し、2つ目のピークが生ずる。
最初のピークに比較し、この2つ目のピークは比較的な
だらかであり、ジャーナル3と鋼管1とがある程度相対
移動しても、直ちに抜き荷重は減少しない。このような
特性により、抜き荷重に対して頑張りがきき、即ち抜き
荷重に抗することができるのである。
【0023】以上の実験結果より、距離Lを2mm以上
とすれば、ジャーナル3が抜けにくい組立式カムシャフ
トとすることができることが判明した。
とすれば、ジャーナル3が抜けにくい組立式カムシャフ
トとすることができることが判明した。
【0024】図5は、本発明による第2の実施の形態を
示す図4と同様な断面図である。図5の鋼管11は、そ
の端部において、拡径のためのマンドレル(不図示)が
当接しない、大径の逃げ部11cを形成している。更
に、逃げ部11cの軸線方向内方には、マンドレルによ
り拡径される内周部11bが形成されている。
示す図4と同様な断面図である。図5の鋼管11は、そ
の端部において、拡径のためのマンドレル(不図示)が
当接しない、大径の逃げ部11cを形成している。更
に、逃げ部11cの軸線方向内方には、マンドレルによ
り拡径される内周部11bが形成されている。
【0025】図5の実施の形態で問題となるのは、鋼管
11の右端より距離Mの点から軸線方向内方に拡径の効
果が生ずることである。従って、鋼管11の端部より距
離Mの点から右方にジャーナルの右端がくるように、ジ
ャーナルを取り付けると、鋼管11は図14に示すよう
な変形を生じてしまう。これにより、ジャーナルの取付
け位置は制限されることとなる。ところが、内燃機関設
計上の要請により、かかる位置にジャーナルをどうして
も取り付けたい場合がある。
11の右端より距離Mの点から軸線方向内方に拡径の効
果が生ずることである。従って、鋼管11の端部より距
離Mの点から右方にジャーナルの右端がくるように、ジ
ャーナルを取り付けると、鋼管11は図14に示すよう
な変形を生じてしまう。これにより、ジャーナルの取付
け位置は制限されることとなる。ところが、内燃機関設
計上の要請により、かかる位置にジャーナルをどうして
も取り付けたい場合がある。
【0026】そこで、第2の実施の形態においては、図
5に示すように、ジャーナル13の右端から距離Nだけ
軸線方向内方に、かつ鋼管11の右端から距離(L+
M)だけ軸線方向内方に、内径の大きい大径部13aを
形成している。鋼管11を拡径しても、大径部13a
は、鋼管11の外周に当接しないため、鋼管11の拡径
に関しては、ジャーナル23の右端から距離Nまでの部
分は存在しないものとして扱うことができる。一方、ジ
ャーナル13は、その外周全幅で支持されることが可能
となる。この構成により、カムシャフトの周辺部におけ
る設計の自由度を拡大することができる。なお、距離L
は2mm以上必要であることはいうまでもない。
5に示すように、ジャーナル13の右端から距離Nだけ
軸線方向内方に、かつ鋼管11の右端から距離(L+
M)だけ軸線方向内方に、内径の大きい大径部13aを
形成している。鋼管11を拡径しても、大径部13a
は、鋼管11の外周に当接しないため、鋼管11の拡径
に関しては、ジャーナル23の右端から距離Nまでの部
分は存在しないものとして扱うことができる。一方、ジ
ャーナル13は、その外周全幅で支持されることが可能
となる。この構成により、カムシャフトの周辺部におけ
る設計の自由度を拡大することができる。なお、距離L
は2mm以上必要であることはいうまでもない。
【0027】本実施の形態によれば、鋼管11における
点F(大径部13aの内方端)の変形を、図4に示す鋼
管1における点Dの変形と同様なものとすることがで
き、それによりジャーナル13の抜け防止を有効に図る
ことができる。
点F(大径部13aの内方端)の変形を、図4に示す鋼
管1における点Dの変形と同様なものとすることがで
き、それによりジャーナル13の抜け防止を有効に図る
ことができる。
【0028】以上、本発明を実施の形態を参照して説明
してきたが、本発明は上記実施の形態に限定して解釈さ
れるべきではなく、適宜変更・改良が可能であることは
もちろんである。
してきたが、本発明は上記実施の形態に限定して解釈さ
れるべきではなく、適宜変更・改良が可能であることは
もちろんである。
【0029】
【発明の効果】以上述べたように、本願発明による組立
式カムシャフトによれば、拡径された管に圧接するリン
グ状部材の内周部は、前記管の端部から、少なくとも2
mmの距離だけ離隔しているので、前記管の変形を調整
でき、それによりリング状部材の抜け防止を図ることが
できる。
式カムシャフトによれば、拡径された管に圧接するリン
グ状部材の内周部は、前記管の端部から、少なくとも2
mmの距離だけ離隔しているので、前記管の変形を調整
でき、それによりリング状部材の抜け防止を図ることが
できる。
【図1】本実施の形態にかかる組立式カムシャフトの正
面図である。
面図である。
【図2】図1の組立式カムシャフトをII−II線で切
断し矢印方向に見た図である。
断し矢印方向に見た図である。
【図3】図1の組立式カムシャフトをIII−III線
で切断し矢印方向に見た図である。
で切断し矢印方向に見た図である。
【図4】本実施の形態にかかるジャーナル3を鋼管1の
端部に挿入した後、拡径した状態を示す断面図である。
端部に挿入した後、拡径した状態を示す断面図である。
【図5】本発明による第2の実施の形態を示す図4と同
様な断面図である。
様な断面図である。
【図6】本願発明者が行ったジャーナル3の抜け力に関
する試験結果を示す図である。
する試験結果を示す図である。
【図7】本願発明者が行ったジャーナル3の抜け力に関
する試験結果を示す図である。
する試験結果を示す図である。
【図8】本願発明者が行ったジャーナル3の抜け力に関
する試験結果を示す図である。
する試験結果を示す図である。
【図9】本願発明者が行ったジャーナル3の抜け力に関
する試験結果を示す図である。
する試験結果を示す図である。
【図10】本願発明者が行ったジャーナル3の抜け力に
関する試験結果を示す図である。
関する試験結果を示す図である。
【図11】本願発明者が行ったジャーナル3の抜け力に
関する試験結果を示す図である。
関する試験結果を示す図である。
【図12】本願発明者が行ったジャーナル3の抜け力に
関する試験結果を示す図である。
関する試験結果を示す図である。
【図13】本願発明者が行ったジャーナル3の抜け力に
関する試験結果を示す図である。
関する試験結果を示す図である。
【図14】従来技術に基づきジャーナル23を鋼管1の
端部に挿入した後、拡径した状態を示す断面図である。
端部に挿入した後、拡径した状態を示す断面図である。
1、11………鋼管 2………カムロブ 3、13………ジャーナル
Claims (1)
- 【請求項1】 リング状部材に管を挿入した後、前記管
を拡径することにより、前記管の外周に前記リング状部
材を取り付けた組立式カムシャフトにおいて、 拡径された前記管に圧接する前記リング状部材の内周部
は、前記管の端部から、少なくとも2mmの距離だけ離
隔している組立式カムシャフト。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9183242A JPH1113422A (ja) | 1997-06-25 | 1997-06-25 | 組立式カムシャフト |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9183242A JPH1113422A (ja) | 1997-06-25 | 1997-06-25 | 組立式カムシャフト |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1113422A true JPH1113422A (ja) | 1999-01-19 |
Family
ID=16132273
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9183242A Withdrawn JPH1113422A (ja) | 1997-06-25 | 1997-06-25 | 組立式カムシャフト |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1113422A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7040682B1 (ja) * | 2020-08-19 | 2022-03-23 | 日本精工株式会社 | ボールねじ装置、機械部品の製造方法、機械装置の製造方法、車両の製造方法、機械部品、機械装置、車両、液圧成形方法、及び液圧成形用成形型 |
-
1997
- 1997-06-25 JP JP9183242A patent/JPH1113422A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7040682B1 (ja) * | 2020-08-19 | 2022-03-23 | 日本精工株式会社 | ボールねじ装置、機械部品の製造方法、機械装置の製造方法、車両の製造方法、機械部品、機械装置、車両、液圧成形方法、及び液圧成形用成形型 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20040907 |