JPH11133587A - シャドウマスク製造用ハードマスク及びその製造方法、並びにハードマスクを用いたシャドウマスクの製造方法 - Google Patents

シャドウマスク製造用ハードマスク及びその製造方法、並びにハードマスクを用いたシャドウマスクの製造方法

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JPH11133587A
JPH11133587A JP29804497A JP29804497A JPH11133587A JP H11133587 A JPH11133587 A JP H11133587A JP 29804497 A JP29804497 A JP 29804497A JP 29804497 A JP29804497 A JP 29804497A JP H11133587 A JPH11133587 A JP H11133587A
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shadow mask
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Yoshihiro Tajima
義浩 田島
Masaru Nikaido
勝 二階堂
Yasuhisa Otake
康久 大竹
Hitoshi Shiozawa
仁志 塩沢
Mitsuaki Yamazaki
光明 山崎
Masao Takashima
真穂 高島
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エマルジョンプレートに代わるシャドウマス
ク製造用のフォトマスクとしてのハードマスクを得るこ
とを目的とする。 【解決手段】 紫外光に対して透明な基板11の両面に
無電解メッキにより金属層12を形成する。その後、基
板の少なくとも一方の面に形成されている金属層の上に
レジストパターン13を形成する。その後、前記レジス
トパターンを利用して前記金属層をパターニングする。
このようにすることにより、ガラス基板に反りを発生さ
せることなく、所望のパターンの金属膜を形成すること
ができ、良好なシャドウマスク製造用ハードマスクを得
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラー受像管用シ
ャドウマスクを製造する際に用いられるフォトマスクと
してのハードマスクに関する。
【0002】
【従来の技術】カラー受像管に使用されるシャドウマス
クは、厚さ0.12mm〜0.25mmのアルミキルド鋼ま
たは低熱膨張材であるアンバー材からなる薄板金属基材
に円形状または矩形状の多数の微細な電子ビーム通過孔
を所定のピッチで形成したものである。通常は、電子銃
側の電子ビーム通過孔(小孔)径が蛍光体スクリーン側
の電子ビーム通過孔(大孔)径よりも小さくなるように
形成されている。
【0003】このシャドウマスクは、通常、フォトエッ
チング技術により形成される。すなわち、まず、高温の
アルカリ溶液にて脱脂処理することにより薄板金属基材
の表面に残存する油分を除去し、さらに水洗する。この
後、基材の両面にカゼインに重クロム酸塩を添加してな
る液状レジストを塗布、乾燥してレジスト膜を形成す
る。この後、所定のパターンが作画形成されているフォ
トマスクを基材両面のレジスト膜に密着させて露光する
ことにより、フォトマスクのパターンをレジスト膜に焼
き付ける。その後、水による現像、乾燥を経て、所定の
レジストパターンを基材両面に形成する。その後、一般
的に、円形開孔タイプは、小孔側、大孔側と2段階に分
けたエッチング、矩形開孔タイプは、両面から同時にエ
ッチングされ、レジストパターンを剥離して、シャドウ
マスクが完成する。
【0004】上記製造工程において、基材上のレジスト
膜にパターンを焼き付けるためのフォトマスクには、青
板ガラス上に硝酸銀系の感光剤をゼラチンに分散させて
なる乳剤を塗布したエマルジョンプレートに、フォトプ
ロッターと呼ばれるパターンジェネレーターにて所定の
パターンが作画されたものを用いている。
【0005】このエマルジョンプレートをフォトマスク
として長尺状のシャドウマスク基材にレジストパターン
を焼き付けるパターン焼き付け工程は次のような工程で
ある。すなわち、大孔側焼き付けパターンを有するエマ
ルジョンプレートと小孔側焼き付けパターンを有するエ
マルジョンプレートとを所定の位置精度で対向配置さ
せ、この一対のエマルジョンプレート間にシャドウマス
ク基材を必要量送り出し、一対のエマルジョンプレート
を真空密着させてから高圧水銀等などの光源を用いて紫
外線露光し、露光終了後に真空密着を解除してから必要
量巻き取るようになっている。
【0006】ところで、近年、各種ディスプレイ用、モ
ニター用に使用されるカラーブラウン管に用いられるシ
ャドウマスクには、極めて微細かつ高精度の電子ビーム
通過孔を形成することが要求されている。例えば、ディ
スプレイ用カラーブラウン管に使用される円形状の電子
ビーム通過孔は、シャドウマスク上のピッチが0.2mm
〜0.3mmで、大孔と小孔との連結部の孔径は直径0.
100mm〜0.150mmと微細であり、且つ孔寸法精度
も±3μmと高精度の品位が要求されている。
【0007】このため、矩形状パターンを用いた従来の
一般テレビ用ブラウン管に使用されるシャドウマスクの
パターンでは問題にならなかった露光時におけるエマル
ジョンプレートへのゴミ付着が製造歩留を著しく下げる
という新たな問題が生じている。
【0008】すなわち、上述した通り、通常、シャドウ
マスクを製造する際の露光工程にはフォトマスクとして
エマルジョンプレートが用いられており、このエマルジ
ョンプレートはゼラチン膜を用いたものであるため、膜
強度が弱くゴミや金属屑等の異物により乳剤膜が傷つき
やすい。乳剤に傷がついた場合、焼き付け用ネガパター
ンに形成されている多数の円形状の不透光パターンの一
部が欠落してしまったり、異物が付着した部分は光を通
さず露光不良となったりして、結果としてパターン寸法
の小さなディスプレイ管用シャドウマスクではマスク孔
欠点不良が増加し、生産歩留まりを下げるという問題に
なってしまう。また、現在使用しているエマルジョンプ
レートはフォトマスク作成時の露光部と未露光部との間
に膜厚の差がなく乳剤層の表面が平坦なため、大孔側及
び小孔側エマルジョンプレートをシャドウマスク基材に
真空密着させる時に真空密着に時間がかかり、生産性を
下げるという問題がある。
【0009】このようなエマルジョンプレートの代替え
として液晶ディスプレイや半導体の製造で使用されてい
るハードマスクの採用が提案されている。このハードマ
スクは、ガラス上にスパッタ等で形成したクロム層等を
エッチングすることにより凹凸パターンとしたものであ
るので真空密着時間の短縮が期待できる。
【0010】しかしながら、このようなハードマスクは
一般的にはスパッタ法などで形成するので、シャドウマ
スクのような大型版は多大の設備投資を要し容易に製造
できないという問題がある。また、スパッタのように、
片面にのみクロム層等を形成すると、シャドウマスク用
フォトマスクのような大型版ではクロムの膜応力のため
にガラスの返りという問題が生じる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述の問題
点を解決するためになされたものであり、金属層が堅く
且つ適度な膜厚があり、大型化が容易にできるシャドウ
マスク製造用ハードマスクを提供することを目的とし、
その結果、シャドウマスク製造工程における生産歩留ま
り向上及び生産性向上を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、金属薄板の両面にフォトレジスト膜を形
成する工程と、このフォトレジスト膜にフォトマスクを
介して所定パターンを焼き付けることによりレジストパ
ターンを形成するレジストパターン形成工程と、エッチ
ングすることにより所定の開孔を形成するエッチング工
程と、から主になるシャドウマスクの製造方法における
レジストパターン形成工程に用いるフォトマスクを改良
したものである。
【0013】本発明は、紫外光に対して透明な基板と、
この基板上に所定パターンで形成された金属層と、から
なることを特徴とするシャドウマスク製造用ハードマス
クである。
【0014】このように、本発明ではシャドウマスク製
造工程のうちのレジストパターンを焼き付けるためのフ
ォトマスクとして硬い金属膜が形成されたハードマスク
を用いることにより、歩留まりが向上し、その結果、生
産性が向上する。
【0015】本発明では、無電解メッキにより形成され
る金属層はシャドウマスク基材と接触する部分であるた
め、基材よりも硬い膜であることが望まれる。具体的に
は、ビッカース硬度で600以上であれば望ましい。そ
のような金属層の材料としては、Niに、NiとP、C
o、Fe、Cr、Mn、Zn、W、Mo、Cuの少なく
とも1種以上の共析物、すなわち、NiにNixy
(YはP、Co、Fe、Cr、Mn、Zn、W、Mo、
Cuの少なくとも1種)で表わされる金属間化合物を析
出させたもの、並びにNiにセリサイトを分散させたも
のが適用できる。なお、本発明に用いられるセリサイト
としては、Al23 、TiO2 、SiN4 、BN、S
iCなどの酸化物、窒化物、、炭化物があげられる。以
上の材料の中でもNi−Pがメッキ条件を容易に設定で
きるため望ましい。
【0016】また、無電解メッキによる金属層の厚さ
は、真空密着の際の時間短縮を図る観点から0.3μm
以上、好ましくは0.5μm以上であるが、0.8μm
以上になるとメッキ膜である金属層の応力が大きくなっ
てしまい透明基板上に直接形成するのが容易でなくな
る。このような場合には、透明な基板と金属層との間に
応力緩和層を形成することが望ましい。応力緩和層は、
化学的に下地にアンカリングし、膜応力が強くても耐え
るので、直接形成する場合よりも金属層の膜厚を厚くす
ることができる。応力緩和層としては、ITO、SnO
2 、ZnO、ATO、PドープSiO2 のいずれかを用
いることができる。形成方法としては、スパッタリン
グ、電子ビーム蒸着、湿式法のいずれでもよい。
【0017】また、シャドウマスクの製造に用いるフォ
トマスクは、基本的に基板の片面にのみパターンが形成
されていればよいが、比較的大面積の基板の片面側のみ
でパターニング工程をすませようとすると、基板に反り
が生じてしまうおそれがある。そこで、本発明は、この
ような反りが生じることのない製造方法をを提供する。
【0018】すなわち、本発明では一旦、ガラス基板の
両面に無電解メッキによる金属層を設けて、一方の側を
パターニングするのと同時に他方の側の金属層を剥離し
ている。このようにすることにより、無電解メッキによ
る金属層の形成時にガラス基板に働く応力を基板の両面
で略均一にすることができるため、反りの発生を防止す
ることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら説明する。
【0020】
【実施例1】本発明によるシャドウマスク製造用ハード
マスクの第1の実施例は図1に示すような構造となって
いる。図1は断面図であり、紫外線を透過する青板ガラ
スからなる透明な基板11の上に所望の厚さの金属層1
2が形成されている。金属層12は、シャドウマスク基
材上に塗布形成されたレジスト層に開孔形成用パターン
を焼き付けるための遮光部であり、平面的に見ると図示
しないがシャドウマスクのタイプに応じて矩形又は円形
の多数の微小ドットとなっている。そして、パターニン
グされた金属層の間、すなわち金属層が形成されていな
い部分は、シャドウマスク基材への真空密着する際の空
気の抜け道を形成する。
【0021】このようなハードマスクは次のような方法
で得ることができる。まず、所定の大きさ、例えば30
インチ×43インチで板厚5.0mmの寸法で泡等の欠陥
のない青板ガラスからなる基板11を工水及び純水、必
要に応じて薬液を用いてよく洗浄する。その後、青板ガ
ラスの表面にPdの触媒核を形成する活性化処理を行っ
た後、Ni−P無電解メッキ液と次亜燐酸の還元剤を含
む無電解メッキ液に所定時間ディッピングし、基板11
の全面に膜厚0.55μmのNi−P層12を形成する
(図2(a)参照)。
【0022】その後、ロールコーター法、バーコーター
法、スプレー法、ディッピング法等を用いて乾燥後の膜
厚が0.7mm〜1.0μmのレジスト層13を塗布形成
し、プリベークする(図2(b)参照)。なお、本実施
例ではロールコーター法を用い、ヘキスト社製のポジ型
レジスト1350Jを用いている。
【0023】この後、マイクロニック社製のレーザープ
ロッターLRS−1100にHe−Cdレーザーを搭載
したものを用いて、レーザー照射された部分13bとレ
ーザー照射されなかった部分13aとからなる所定のパ
ターン13を形成する(図2(c)参照)。
【0024】この後、シプレー社製AZ-Developerを純水
に1対1で希釈したものに、20℃、5分現像し、レー
ザー光の照射部を除去してパターニングされたレジスト
層を形成する(図2(d)参照)。
【0025】この後、硝酸12%、燐酸55〜65%、
残部純水に少量の界面活性剤を添加したエッチング液を
用いて、23℃、3分スプレーエッチングし、所定の金
属層パターンを得る(図2(e)参照)。
【0026】この後、シプレー社製の剥離液(AZ-Remov
er)を用いて23℃、3分ディッピングし、レジスト層
を剥離し、水洗、乾燥して所定のハードマスクパターン
を得た(図2(f)参照)。
【0027】このようにして得られた本実施例のハード
マスクの特性について、次に説明するようなシャドウマ
スクの製造工程に適用した結果は表1に示すようにな
る。なお、比較例として、従来のCrハードマスク、エ
マルジョンプレートを用いた。
【0028】先ず、高温のアルカリ溶液にて脱脂処理す
ることによりアルミキルド鋼やアンバー材からなる薄板
金属基材の表面に残存する油分を除去し、さらに水洗す
る。この後、基材の両面にカゼインに重クロム酸塩を添
加してなる液状レジストを塗布、乾燥してレジスト膜を
形成する。この後、本実施例のハードマスク、従来のC
rハードマスク、エマルジョンプレートをそれぞれ基材
両面のレジスト膜に密着させて露光することにより、フ
ォトマスクのパターンをレジスト膜に焼き付ける。その
後、水による現像、乾燥を経て、所定のレジストパター
ンを基材両面に形成する。その後、一般的に、円形開孔
タイプは、小孔側、大孔側と2段階に分けたエッチン
グ、矩形開孔タイプは、両面から同時にエッチングさ
れ、レジストパターンを剥離して、シャドウマスクが完
成する。
【0029】
【表1】
【0030】表1から明らかなように、本実施例のハー
ドマスクは、エマルジョンプレートと比べると寿命が格
段に向上しており、また寿命が同程度のCrハードマス
クに比較しても吸着時間が短いという優れた特性を示し
た。また、本実施例のハードマスクはその製造過程で金
属層の応力によるガラス基板の反りが発生しないので、
フォトマスクとしての品位は良好である。
【0031】さらに、このようなハードマスクを用いて
シャドウマスクを製造することにより、真空吸着に要す
る時間を短縮することができ、フォトマスクであるハー
ドマスクの寿命も向上するので生産性を高めることがで
きる。
【0032】
【実施例2】本発明によるシャドウマスク製造用ハード
マスクの第2の実施例は図3に示すような構造となって
いる。図3は断面図であり、紫外線を透過する青板ガラ
スからなる透明な基板11の上に所望の厚さの金属層1
2が形成されている。上記実施例1と異なるのは、金属
層12と基板11の間には無機被膜からなる応力緩和層
14が形成されている点である。
【0033】このようなハードマスクは次のような方法
で得ることができる。まず、所定の大きさ、例えば30
インチ×43インチで板厚5.0mmの寸法で泡等の欠陥
のない青板ガラスからなる基板11を工水及び純水、必
要に応じて薬液を用いてよく洗浄する。
【0034】その後、基板11の一方の面にスパッタリ
ング法により厚さ1000オングストロームのITO無
機被膜14を形成する(図4(a)参照)。その後、I
TO上のOH基を除去するための処理を行った後、Pd
の触媒核を形成する活性化処理を行い、さらにNi−P
無電解メッキ液と次亜燐酸の還元剤を含む無電解メッキ
液に所定時間ディッピングし、ITO被膜14の上に膜
厚0.95μmのNi−P層12を形成する(図4
(b)参照)。
【0035】その後、ロールコーター法、バーコーター
法、スプレー法、ディッピング法等を用いて乾燥後の膜
厚が0.7mm〜1.0μmのレジスト層13を塗布形成
し、プリベークする(図4(c)参照)。なお、本実施
形態ではロールコーター法を用い、ヘキスト社製のポジ
型レジスト1350Jを用いている。
【0036】この後、マイクロニック社製レーザープロ
ッターLRS−1100にHe−Cdレーザーを搭載し
たものを用いて、レーザー照射された部分13bとレー
ザー照射されなかった部分13aとからなる所定のパタ
ーン13を形成する(図4(d)参照)。
【0037】この後、シプレー社製AZ-Developerを1対
1に純水で希釈したものを用い、20℃で5分現像し、
レーザー光の照射部を除去する(図2(e)参照)。こ
の後、硝酸12%、燐酸55〜65%、残部純水に少量
の界面活性剤を添加したエッチング液を用いて、23
℃、3分スプレーエッチングし、所定の金属層パターン
を得る(図4(f)参照)。
【0038】この後、シプレー社製の剥離液(AZ-Remov
er)を用いて23℃、3分ディッピングし、レジスト層
を剥離し、水洗、乾燥して所定のハードマスクパターン
を得た(図4(g)参照)。
【0039】このようにして得られた本実施例のハード
マスクの特性について、実施例1と同様なシャドウマス
クの製造工程に適用した結果は表2に示すようになる。
なお、比較例として、従来のCrハードマスク、エマル
ジョンプレートを用いた。
【0040】
【表2】
【0041】表2から明らかなように、本実施例2のハ
ードマスクは、エマルジョンプレートと比べると寿命が
格段に向上しており、また寿命が同程度のCrハードマ
スクに比較しても吸着時間が短いという優れた特性を示
す点では実施例1と同様であるが、パターニングされて
いる部分を実施例1よりも厚くすることができるので、
真空密着の際の空気の抜け道が大きくなることとなり、
吸着までの時間が実施例1よりも短くなる。また、その
製造過程で金属層の応力によるガラス基板の反りが発生
しないので、フォトマスクとしての品位は良好である。
【0042】さらに、この実施例2のハードマスクを用
いてシャドウマスクを製造することにより、真空吸着に
要する時間を実施例1よりも短縮することができ、フォ
トマスクであるハードマスクの寿命も向上するので実施
例1のハードマスクを使用した場合よりも生産性を高め
ることができる。
【0043】なお、上記実施例2では、金属層のみをパ
ターニングして応力緩和層をパタニングしていないが、
応力緩和層をパターニングするようにしてもよい。ま
た、実施例2では、ガラス基板の片面にのみITO及び
金属層を形成したが、反りが発生する場合は両面にIT
O及び金属層を形成し、一方の側をパターニングするの
と同時に他方の側を剥離するようにしてもよい。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によるシャ
ドウマスク製造用ハードマスクは、膜強度が高いので異
物による膜破壊がなく寿命が長い。また、金属層の厚さ
が0.3μm以上としているので真空吸着に要する時間
を短縮することができ、生産性を高めることができる。
【0045】さらに、本発明によるシャドウマスク製造
用ハードマスクの製造方法によると、最初両面に金属層
を形成しているため、金属層の応力による返りを防止す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるハードマスクの一実施形態の構造
を示す図である。
【図2】図1のハードマスクの製造工程を示す図であ
る。
【図3】本発明によるハードマスクの他の実施形態の構
造を示す図である。
【図4】図3に示すハードマスクの製造工程を示す図で
ある。
【符号の説明】
11…透明基板 12…金属層 13…レジスト層 14…応力緩和層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 塩沢 仁志 埼玉県深谷市幡羅町一丁目9番地2号 株 式会社東芝深谷電子工場内 (72)発明者 山崎 光明 埼玉県深谷市幡羅町一丁目9番地2号 株 式会社東芝深谷電子工場内 (72)発明者 高島 真穂 神奈川県横浜市磯子区新磯子町33番地 株 式会社東芝生産技術研究所内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紫外光に対して透明な基板と、この基板
    上に所定パターンで形成された金属層と、からなること
    を特徴とするシャドウマスク製造用ハードマスク。
  2. 【請求項2】 前記基板と金属層との間に応力緩和層が
    設けられていることを特徴とする請求項1に記載のシャ
    ドウマスク製造用ハードマスク。
  3. 【請求項3】 前記金属層がNiと、P,Co,Fe,
    Cr,Mn,Zn,W,Mo,Cu,セリサイトから選
    択された少なくとも一つとからなることを特徴とする請
    求項1または2に記載のシャドウマスク製造用ハードマ
    スク。
  4. 【請求項4】 前記応力緩和層がITO、SnO2 、Z
    nO、ATO、PドープSiO2 の中から選択された少
    なくとも1つであることを特徴とする請求項1ないし3
    のいずれかに記載のシャドウマスク製造用ハードマス
    ク。
  5. 【請求項5】 紫外光に対して透明な基板の両面に無電
    解メッキにより金属層を形成する工程と、 前記基板の少なくとも一方の面に形成されている金属層
    の上にレジストパターンを形成する工程と、 前記レジストパターンを利用して前記金属層をパターニ
    ングする工程と、 を有することを特徴とするシャドウマスク製造用ハード
    マスクの製造方法。
  6. 【請求項6】 紫外光に対して透明な基板の少なくとも
    一方の面にITO、SnO2 、ZnO、ATO、Pドー
    プSiO2 の中から選択された少なくとも1つからなる
    応力緩和層を形成する工程と、 前記基板の少なくとも一方の面に無電解メッキによる金
    属層を形成する工程と、 前記基板の少なくとも一方の面に形成されている金属層
    の上にレジストパターンを形成する工程と、 前記レジストパターンを利用して前記金属層をパターン
    ニングする工程と、 を有することを特徴とするシャドウマスク製造用ハード
    マスクの製造方法。
  7. 【請求項7】 紫外光に対して透明な基板の少なくとも
    一方の面にITO、SnO2 、ZnOの中から選択され
    た少なくとも1つからなる応力緩和層を形成する工程
    と、 前記基板の少なくとも一方の面に無電解メッキにより金
    属層を形成する工程と、 前記基板の少なくとも一方の面に形成されている金属層
    の上にレジストパターンを形成する工程と、 前記レジストパターンを利用して前記金属層及び前記無
    機被膜をパターンニングする工程と、を有することを特
    徴とするシャドウマスク製造用ハードマスクの製造方
    法。
  8. 【請求項8】 金属薄板の両面にフォトレジスト膜を形
    成する工程と、このフォトレジスト膜にフォトマスクを
    介して所定パターンを焼き付けることによりレジストパ
    ターンを形成するレジストパターン形成工程と、エッチ
    ングすることにより所定の開孔を形成するエッチング工
    程と、を具備するシャドウマスクの製造方法において、 前記レジストパターン形成工程に用いるフォトマスクと
    して請求項1ないし4のいずれかに記載のハードマスク
    を用いることを特徴とするシャドウマスクの製造方法。
JP29804497A 1997-10-30 1997-10-30 シャドウマスク製造用ハードマスク及びその製造方法、並びにハードマスクを用いたシャドウマスクの製造方法 Pending JPH11133587A (ja)

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