JPH11133209A - 光学部材及び光指示装置 - Google Patents

光学部材及び光指示装置

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JPH11133209A
JPH11133209A JP9312804A JP31280497A JPH11133209A JP H11133209 A JPH11133209 A JP H11133209A JP 9312804 A JP9312804 A JP 9312804A JP 31280497 A JP31280497 A JP 31280497A JP H11133209 A JPH11133209 A JP H11133209A
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light
lens
optical member
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JP9312804A
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Inventor
Kenji Fujii
賢治 藤井
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特定の点位置を視認性良く、かつ、精度良く
指示可能な光学像を形成する。 【解決手段】 第1の分割レンズ群のレンズ要素1
11、1222に入射した光を第1軸(Y軸)方向にのみ
収束させ、第2軸(X軸)に平行な直線状の第1の光像
を形成する。また、第2の分割レンズ群のレンズ要素1
12、1721に入射した光を第2軸方向にのみ収束さ
せ、第1軸に平行な直線状の第2の光像を形成する。こ
うして、視認性が良く、特定の点位置をその交点として
精度良く指示可能な十字型あるいはT字型の光像を形成
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学部材及び光指
示装置に係り、より詳細には、位置を特定するための光
学像の形成に使用される光学部材及び位置を特定するた
めの光像を投射する光指示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】離れた場所における特定の位置を指示す
るための装置として、ガスレーザや可視半導体レーザが
発生するレーザ光を用い、離れた場所の特定の位置を指
示するための光像を投射する光指示装置が注目されてい
る。
【0003】こうした光指示装置として、特開平2−
235013号公報又は特開平7−181427号公報
等に開示されている、スポット状のレーザ光を対象物に
照射し、点状の光像を投射する装置(以後、従来例1と
呼ぶ)、特開平2−5018号公報又は特開平2−1
46783号公報等に開示されている、レーザ光を特定
の直線方向に拡大して対象物に照射し、直線線状の光像
を投射する装置(以後、従来例2と呼ぶ)、特開平4
−11213号公報又は特開平5−273907号公報
に開示されている、レーザ光の出射方向を往復させなが
ら、レーザ光を対象物に照射し、一定長さの線分状の光
像を投射する装置(以後、従来例3とよぶ)が提案され
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の光指示装置は上
記のようにして光像を投射するので、以下のような問題
点があった。
【0005】すなわち、従来例1では、小さな点状のス
ポット光像では視認性が悪いので、光像がどこにあるか
を探しにくく、また、視認性を良くするためにスポット
の大きさを大きくすると、特定の点位置を精度良く指示
することができない。
【0006】また、従来例2又は従来例3では、直線状
の光像なので、視認性は良いが、やはり特定の点位置を
精度良く指示することができない。
【0007】また、従来例3では、レーザ光の出射方向
を変化させるための構成要素が必要となるため、装置構
成が複雑なものとなってしまう。
【0008】本発明は、かかる事情のもとになされたも
のであり、その目的は、特定の点位置を視認性良くかつ
精度良く指示可能な光学像の形成に好適な光学部材を提
供することにある。
【0009】また、本発明の他の目的は、簡易な構成
で、特定の点位置を視認性良くかつ精度良く指示可能な
光学像を投射する光指示装置を提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、位置を特定するための光学像の形成に使用される光
学部材(10)であって、第1軸方向に光を収束させる
第1のシリンドリカルレンズ(11)を、列方向が前記
第1軸方向と平行であり、行方向が前記第1軸方向に垂
直な第2軸方向と平行なm行n列(m及びnは自然数で
あり、いずれか一方は2以上)のマトリクス状に分割し
た第1の分割レンズ群(1211〜1222)と、前記第2
軸方向に光を収束させる第2のシリンドリカルレンズ
(16)を前記第1のシリンドリカルレンズ(11)と
同一のマトリクス状に分割した第2の分割レンズ群(1
11〜1722)の中からそれぞれ選択された、M×N個
の前記第1の分割レンズ群のレンズ要素(1211、12
22)と(m×n−M×N)個の第2の分割レンズ群のレ
ンズ要素(1712、1721)とがm行n列のマトリクス
状に配置されて成り、前記選択された第1の分割レンズ
群のレンズ要素(1211、1222)のそれぞれは、前記
第1のシリンドリカルレンズ(11)を構成するときと
同一行に配置され、前記選択された第2の分割レンズ群
のレンズ要素(1712、1721)のそれぞれは、前記第
2のシリンドリカルレンズ(16)を構成するときと同
一列に配置されることを特徴とする。
【0011】ここで、第P軸方向(P=1、2)に光を
収束させるとは、第P軸方向について光の進行方向を偏
向させ、第P軸方向と垂直な直線に結像させることであ
る。また、行方向とは同一行内で列番号が変化する方向
であり、列方向とは同一列内で行番号が変化する方向で
ある。
【0012】本請求項1に記載の発明の光学部材(1
0)では、例えば放射状に広がりながら進行する光を入
射した場合、第1の分割レンズ群のレンズ要素(1
11、1222)に入射した光は第1軸方向に収束すると
もに第2軸方向については広がりながら進行する。すな
わち、第1の分割レンズ群のレンズ要素(1211、12
22)を経由した光は、第2軸方向に平行な直線状の第1
の光像を形成する。
【0013】また、第2の分割レンズ群のレンズ要素
(1712、1721)に入射した光は第2軸方向に収束す
るともに第1軸方向については広がりながら進行する。
すなわち、第2の分割レンズのレンズ要素(1712、1
21)を経由した光は、第1軸方向に平行な直線状の第
2の光像を形成する。
【0014】したがって、請求項1に記載の発明の光学
部材によれば、視認性が良く、特定の点位置をその交点
として精度良く指示可能な十字型あるいはT字型の光像
を好適に形成することができる。
【0015】請求項2記載の発明は、光源(31)とこ
の光源(31)からの光束を結像させる結像光学系とを
備えた光指示装置において、前記結像光学系として前記
請求項1に記載の光学部材(10)を具備することを特
徴とする。
【0016】本請求項2記載の光指示装置によれば、光
源(31)からの光束を、請求項1の記載の光学部材
(10)を経由させて出射するので、請求項1の記載の
光学部材(10)によって、上述のように、光源からの
放射状に広がりながら進行する光束から十字型あるいは
T字型の光像を形成する光束が生成される。したがっ
て、簡易な構成で、視認性が良く、特定の点位置をその
交点として精度良く指示可能な十字型あるいはT字型の
光像を投射することができる。
【0017】ところで、光源から出力される光束の断面
形状は、採用する光源によっては、その縦横比(アスペ
クト比)が1であるとは限らない。例えば、半導体レー
ザの場合には、一般に、出力される光束の断面形状は楕
円形であり、その縦横比は1ではない。
【0018】断面形状の縦横比が1の光束のときには、
第1のシリンドリカルレンズ(11)及び第2のシリン
ドリカルレンズ(16)の倍率を互いに同一とし、第1
の分割レンズ群のレンズ要素(1211、1222)と第2
の分割レンズ群のレンズ要素(1712、1721)とを同
一平面内に配置することで、上述した第1の光像の第1
軸方向の幅と第2の光像の第2軸方向の幅とを同一とす
ることが可能である。
【0019】すなわち、断面形状の縦横比が1の光束の
ときには、第1のシリンドリカルレンズ(11)及び第
2のシリンドリカルレンズ(16)の倍率を互いに同一
とし、第1の分割レンズ群のレンズ要素(1211、12
22)と第2の分割レンズ群のレンズ要素(1712、17
21)とを同一平面内に配置することで、均一な線幅の十
字型あるいはT字型の光像を投射することができ、精度
の良い点位置の指示が可能となる。
【0020】しかし、断面形状の縦横比が1とは異なる
光束のときには、請求項3に記載の発明のように、光源
(32)から出力された光束の断面形状の縦横比に応じ
て、第1のシリンドリカルレンズ(11)と前記第2の
シリンドリカルレンズ(22)との倍率を設定するか、
又は、請求項4に記載の発明のように、光指示装置が、
光学部材(10)の光軸を中心軸として、光学部材(1
0)と光源(32)とを相対的に回転させる回転機構
(34)を更に有することとし、光学部材(10)と光
源(32)とを相対的に回転させて、均一な線幅の十字
型あるいはT字型の光像を投射し、精度の良い点位置の
指示を可能とすることが好適である。
【0021】なお、請求項3に記載の発明の場合には、
第1の分割レンズ群のレンズ要素(1211、1222)の
配置平面と第2の分割レンズ群のレンズ要素(2312
2321)の配置平面とは異なる平面となる。この場合、
倍率の大きなシリンドリカルレンズ(22)に応じたレ
ンズ要素(2312、2321)の配置平面が、光源(3
2)により近くなる。
【0022】
【発明の実施の形態】
《光学部材の第1実施形態》以下、本発明の光学部材の
第1実施形態を、図1及び2に基づいて説明する。
【0023】図1には、第1実施形態の光学部材10の
構成が示されている。この光学部材10は、十字型の光
像を形成するために好適な光学部材である。図1に示さ
れるように、光学部材10は、Y軸(第1軸)方向に
光を収束させるシリンドリカルレンズ11を、行方向が
X軸(第2軸)方向と平行であり、列方向がY軸方向と
平行な2行2列のマトリクス状に分割して得られる、4
個のレンズ要素1211〜1222からなる分割レンズ群の
中から選択されたレンズ要素1211及び1222と、Y
軸方向に直交するX軸方向に光を収束させるシリンドリ
カルレンズ16を、シリンドリカルレンズ12と同一の
マトリクス状に分割して得られる、4個のレンズ要素1
11〜1722からなる分割レンズ群の中から選択された
レンズ要素1712及び1721とを備える。
【0024】レンズ要素1211、1222、1712、及び
1721は、2行2列のマトリクス状に配列されており、
レンズ要素1211及び1222のそれぞれは、シリンドリ
カルレンズ11を構成するときと同一行及び同一列のレ
ンズ要素とされるとともに、レンズ要素1712及び17
21のそれぞれは、シリンドリカルレンズ16を構成する
ときと同一行及び同一列のレンズ要素とされている。
【0025】すなわち、光学部材10におけるレンズ要
素のマトリクス配列にあたって、シリンドリカルレンズ
11に対応するレンズ要素とシリンドリカルレンズ16
に対応する要素とが交互に配列されている。
【0026】また、シリンドリカルレンズ11及びシリ
ンドリカルレンズ16は、共に薄形レンズであって、焦
点距離が同一のものが選択されており、レンズ要素12
11、1222、1712、及び1721は、同一平面上に配列
されている。この結果、レンズ要素1211、1222、1
12、及び1721の結像面は、全て同一となっている。
【0027】次に、光学部材10による十字型の光像を
形成する光束の生成について説明する。図2には、光学
部材10による十字型光像の形成の様子が示されてい
る。以下、断面形状における縦横比が1であって、放射
状に広がりながら進行する光束を出力する、光学部材1
0の光源31側焦点距離よりも光学部材10から離れた
位置に配置された光源31を使用した場合を例として説
明する。こうした光源としては、ガスレーザ光源を好適
に採用できる。
【0028】光源31からの光束が光学部材10に入射
すると、レンズ要素1211に入射した光束は、Y軸方向
に収束するとともに、X軸方向には光の進行方向が維持
された光束となり、点Oから−X方向へ延びる線分状の
光像を形成する光束となる。
【0029】また、レンズ要素1222に入射した光束
は、Y軸方向に収束するとともに、X軸方向には光の進
行方向が維持された光束となり、点Oから+X方向へ延
びる線分状の光像を形成する光束となる。
【0030】また、レンズ要素1712に入射した光束
は、X軸方向に収束するとともに、Y軸方向には光の進
行方向が維持された光束となり、点Oから+Y方向へ延
びる線分状の光像を形成する光束となる。
【0031】また、レンズ要素1721に入射した光束
は、X軸方向に収束するとともに、Y軸方向には光の進
行方向が維持された光束となり、点Oから−Y方向へ延
びる線分状の光像を形成する光束となる。
【0032】すなわち、光学部材10からは、点Oを交
点とする十字型の光像を形成する光束が出力される。
【0033】ところで、光源31から出力された光束
は、その断面形状の縦横比が1であり、また、レンズ要
素1211、1222、1712、及び1721それぞれの焦点
距離は全て同一であるから、X軸方向へ延びる線分状の
光像の線幅とY軸方向へ延びる線分状の光像の線幅とは
同一となる。この結果、特定の点位置を精度良く指示可
能な光像を形成する光束が好適に生成される。
【0034】なお、X軸方向へ延びる線分状の光像の線
幅とY軸方向へ延びる線分状の光像の線幅とが同一とは
ならないが、十字型の光像を形成する光束を生成すれば
良い場合には、光学部材10に入射する光束の断面形状
の縦横比は1と異なってもよい。
【0035】以上、本実施形態では2行2列でのマトリ
クス配列を行ったが、本実施形態と同様の機能及び性能
を確保しつつ変形が可能である。図3には、4行4列で
のマトリクス配列を行った変形例である光学部材15の
構成が示されている。なお、図3では、Z方向から見た
態様で光学部材15を表しており、レンズ要素の符号
は、引出線を省略してレンズ要素上に記載している。
【0036】図3に示されるように、光学部材15は、
Y軸方向に光を収束させるシリンドリカルレンズ11
を、行方向がX軸方向と平行であり、列方向がY軸方向
と平行な4行4列のマトリクス状に分割して得られる、
16個のレンズ要素1311〜1344からなる分割レンズ
群の中から選択された、8個のレンズ要素13ij(i=
1〜4、j=1〜4、i+j=偶数)と、Y軸方向に
直交するX軸方向に光を収束させるシリンドリカルレン
ズ16を、シリンドリカルレンズ12と同一のマトリク
ス状に分割して得られる、16個のレンズ要素1811
1844からなる分割レンズ群の中から選択された、8個
のレンズ要素18k1(k=1〜4、l=1〜4、k+l
=奇数)とを備える。
【0037】レンズ要素13ij及び18k1は、4行4列
のマトリクス状に配列されており、レンズ要素13ij
それぞれは、シリンドリカルレンズ11を構成するとき
と同一行及び同一列のレンズ要素とされるとともに、レ
ンズ要素18k1のそれぞれは、シリンドリカルレンズ1
6を構成するときと同一行及び同一列のレンズ要素とさ
れている。
【0038】すなわち、光学部材15におけるレンズ要
素のマトリクス配列にあたって、上記の実施形態と同様
に、シリンドリカルレンズ11に対応するレンズ要素と
シリンドリカルレンズ16に対応する要素とが交互に配
列されている。
【0039】光学部材15に光源31からの光束が入射
すると、光学部材10の場合と同様に、点Oを交点とす
る十字型の光像を形成する光束が出力される。
【0040】すなわち、レンズ要素1311、1322、1
31、及び1342に入射した光束は、Y軸方向に収束す
るとともに、X軸方向には光の進行方向が維持された光
束となり、点Oから−X方向へ延びる線分状の光像を形
成する光束となる。
【0041】また、レンズ要素1313、1324、1
33、及び1344に入射した光束は、Y軸方向に収束す
るとともに、X軸方向には光の進行方向が維持された光
束となり、点Oから+X方向へ延びる線分状の光像を形
成する光束となる。
【0042】また、レンズ要素1812、1814、1
21、及び1823に入射した光束は、X軸方向に収束す
るとともに、Y軸方向には光の進行方向が維持された光
束となり、点Oから+Y方向へ延びる線分状の光像を形
成する光束となる。
【0043】また、レンズ要素1832、1834、1
41、及び1843に入射した光束は、X軸方向に収束す
るとともに、Y軸方向には光の進行方向が維持された光
束となり、点Oから−Y方向へ延びる線分状の光像を形
成する光束となる。
【0044】なお、シルンドリカルレンズ11を構成す
るレンズ要素13m1、13m2、13m3、及び13m4(m
=1〜4のいずれか一つの値)、例えば1311、1
12、1313、及び1314はそれぞれ相等しいレンズ要
素なので、これらを相互に入れ替えて使用してもよい。
また、シルンドリカルレンズ16を構成するレンズ要素
181n、182n、183n、及び184n(n=1〜4のい
ずれか一つの値)、例えば1811、1821、1831、及
び1841はそれぞれ相等しいレンズ要素なので、これら
を相互に入れ替えて使用してもよい。
【0045】《光学部材の第2実施形態》以下、本発明
の光学部材の第2実施形態を、図4及び5に基づいて説
明する。なお、以下の説明においては、上述の説明にお
ける要素と同等の要素には同一の符号を付し、重複する
説明を省略する。
【0046】図4には、第2実施形態の光学部材20の
構成が示されている。この光学部材20は、T字型の光
像を形成するために好適な光学部材である。図4に示さ
れるように、光学部材20は、Y軸方向に光を収束さ
せる、第1実施形態と同一のシリンドリカルレンズ11
を、1行2列のマトリクス状に分割して得られる、2個
のレンズ要素141 、142 からなる分割レンズ群の中
から選択されたレンズ要素141と、Y軸方向に直交
するX軸方向に光を収束させる、第1実施形態と同一の
シリンドリカルレンズ16を、シリンドリカルレンズ1
2と同一のマトリクス状に分割して得られる、2個のレ
ンズ要素191 、192 からなる分割レンズ群の中から
選択されたレンズ要素192 とを備える。
【0047】レンズ要素141 及び192 は、1行2列
のマトリクス状に配列されており、レンズ要素141
それぞれは、シリンドリカルレンズ11を構成するとき
と同一行及び同一列のレンズ要素とされるとともに、レ
ンズ要素192 のそれぞれは、シリンドリカルレンズ1
6を構成するときと同一行及び同一列のレンズ要素とさ
れている。
【0048】レンズ要素141 及び192 は、同一平面
上に配列されている。この結果、レンズ要素141 及び
192 の結像面は全て同一となっている。
【0049】次に、光学部材10によるT字型の光像を
形成する光束の生成について説明する。図5には、光学
部材20による十字型光像の形成の様子が示されてい
る。以下、光学部材20の光源31側焦点距離よりも光
学部材20から離れた位置に配置された光源31を使用
した場合を例として説明する。
【0050】光源31からの光束が光学部材20に入射
すると、レンズ要素141 に入射した光束は、Y軸方向
に収束するとともに、X軸方向には光の進行方向が維持
された光束となり、点Oから−X方向へ延びる線分状の
光像を形成する光束となる。
【0051】また、レンズ要素192 に入射した光束
は、X軸方向に収束するとともに、Y軸方向には光の進
行方向が維持された光束となり、Y軸方向へ延びる線分
状の光像を形成する光束となる。
【0052】すなわち、光学部材20からは、点Oを交
点とするT字型の光像を形成する光束が出力される。
【0053】ところで、光源31から出力された光束
は、その断面形状の縦横比が1であり、また、レンズ要
素141 及び192 それぞれの焦点距離は全て同一であ
るから、−X方向へ延びる線分状の光像の線幅とY軸方
向へ延びる線分状の光像の線幅とは同一となる。この結
果、特定の点位置を精度良く指示可能な光像を形成する
光束が好適に生成される。
【0054】なお、−X方向へ延びる線分状の光像の線
幅とY軸方向へ延びる線分状の光像の線幅とが同一とは
ならないが、T字型の光像を形成する光束を生成すれば
良い場合には、光学部材20に入射する光束の断面形状
の縦横比は1と異なってもよい。
【0055】また、選択するレンズ要素を変更したり、
シリンドリカルレンズ11及びシリンドリカルレンズ1
6を2行1列のマトリクス状に分割して得られるレンズ
要素を選択して、2行1列のマトリクス状に配列するこ
とにより、本実施形態で得られるT字型光像を、光学部
品の光軸を中心軸として、90°、180°、及び27
0°だけ回転した光像を得ることができる。
【0056】《光学部材の第3実施形態》以下、本発明
の光学部材の第3実施形態を、図6〜8に基づいて説明
する。なお、以下の説明においては、上述の説明におけ
る要素と同等の要素には同一の符号を付し、重複する説
明を省略する。
【0057】図6には、第3実施形態の光学部材25の
構成が示されている。この光学部材25は、断面形状の
縦横比が1とは異なる光束を入射し、均一な線幅の十字
型の光像を形成する光束を生成するために好適な光学部
材である。図6に示されるように、光学部材25は、
Y軸方向に光を収束させる、第1実施形態と同一のシリ
ンドリカルレンズ11を、行方向がX軸方向と平行であ
り、列方向がY軸方向と平行な2行2列のマトリクス状
に分割して得られる、4個のレンズ要素1211〜1222
からなる分割レンズ群の中から選択されたレンズ要素1
11及び1222と、Y軸方向に直交するX軸方向に光
を収束させるシリンドリカルレンズ22を、シリンドリ
カルレンズ12と同様のマトリクス状に分割して得られ
る、4個のレンズ要素2311〜2322からなる分割レン
ズ群の中から選択されたレンズ要素2312及び2321
を備える。
【0058】レンズ要素1211、1222、1712、及び
1721は、Z方向からみたときに2行2列のマトリクス
状に配列されており、レンズ要素1211及び1222のそ
れぞれは、シリンドリカルレンズ11を構成するときと
同一行及び同一列のレンズ要素とされるとともに、レン
ズ要素2312及び2321のそれぞれは、シリンドリカル
レンズ22を構成するときと同一行及び同一列のレンズ
要素とされている。
【0059】すなわち、光学部材10におけるレンズ要
素のマトリクス配列にあたって、シリンドリカルレンズ
11に対応するレンズ要素とシリンドリカルレンズ22
に対応する要素とが交互に配列されている。
【0060】また、シリンドリカルレンズ11及びシリ
ンドリカルレンズ22は、シリンドリカルレンズ11の
焦点距離f1 とシリンドリカルレンズ22の焦点距離f
2 とが異なるものが選択されており、レンズ要素1211
及び1222は平面PL1 上に配置され、レンズ要素17
12及び1721は平面PL2上に配置されている。
【0061】図7には、平面PL1と平面PL2との位
置関係が示されている。図7(a)に示されるように、
光源32と平面PL1とは光軸方向(Z軸方向)に距離
1だけ離れており、レンズ要素1211及び1222は光
源32のY軸方向に関する像を光源32から距離Lだけ
離れた結像面IMP上に結像する。したがって、 (1/L1 )+(1/(L−L1 ))=1/f1 …(1) の関係を満足する。このときの結像倍率A1は、 A1 =(L−L1 )/L1 …(2) となる。
【0062】一方、図7(b)に示されるように、光源
32と平面PL2とは光軸方向(Z軸方向)に距離L2
だけ離れており、レンズ要素2312及び2321は光源3
2のX軸方向に関する像を光源32から距離Lだけ離れ
た結像面IMP上に結像する。
【0063】したがって、 (1/L2 )+(1/(L−L2 ))=1/f2 …(3) の関係を満足する。このときの結像倍率A2 は、 A2 =(L−L2 )/L2 …(4) となる。
【0064】この結果、レンズ要素1211、1222、1
12、及び1721の結像面は、全て同一となっている。
【0065】以下、光源32から出力される光束の断面
形状が、短軸方向がX軸方向である楕円形であり、短軸
の長さと長軸の長さとの比がa:bであるとする。こう
した光源としては、半導体レーザ光源がある。この場
合、結像面IMP上で均一な線幅の十字型の光像となる
ためには、 a×A2 =b×A1 …(5) を満足する必要がある。
【0066】すなわち、所望の距離L及び焦点距離
1 、f2 に対して、(1)〜(5)式から距離L1
びL2 、すなわち各レンズ要素の配置位置が決定されて
いる。
【0067】次に、光学部材10による十字型の光像を
形成する光束の生成について説明する。図8には、光学
部材25による十字型光像の形成の様子が示されてい
る。
【0068】光源32からの光束が光学部材25に入射
すると、レンズ要素1211に入射した光束は、Y軸方向
に収束するとともに、X軸方向には光の進行方向が維持
された光束となり、点Oから−X方向へ延びる線分状の
光像を形成する光束となる。
【0069】また、レンズ要素1222に入射した光束
は、Y軸方向に収束するとともに、X軸方向には光の進
行方向が維持された光束となり、点Oから+X方向へ延
びる線分状の光像を形成する光束となる。
【0070】また、レンズ要素2312に入射した光束
は、X軸方向に収束するとともに、Y軸方向には光の進
行方向が維持された光束となり、点Oから+Y方向へ延
びる線分状の光像を形成する光束となる。
【0071】また、レンズ要素2321に入射した光束
は、X軸方向に収束するとともに、Y軸方向には光の進
行方向が維持された光束となり、点Oから−Y方向へ延
びる線分状の光像を形成する光束となる。
【0072】すなわち、光学部材25からは、点Oを交
点とする十字型の光像を形成する光束が出力される。
【0073】こうして、結像面における、X軸方向へ延
びる線分状の光像の線幅とY軸方向へ延びる線分状の光
像の線幅とは同一となる。この結果、特定の点位置を精
度良く指示可能な光像を形成する光束が好適に生成され
る。
【0074】なお、光像の投射対象面が結像面から離れ
ている場合には、(1)〜(5)式に代えて、投射面と
光源との距離に依存する関係から最適なレンズ要素の位
置が決まることになる。
【0075】《光指示装置の実施形態》以下、本発明の
光指示装置の一実施形態を、図9及び図10に基づいて
説明する。なお、以下の説明においては、上述の説明に
おける要素と同等の要素には同一の符号を付し、重複す
る説明を省略する。
【0076】図9には、一実施形態の光指示装置50の
概要構成が示されている。図9に示されるように、この
装置50は、動作用の電力を供給する電源38と、
光指示動作を制御する電子回路36と、電子回路36
からの発光指示に応じて、断面形状の縦横比が1と異な
る光束を発生し、出力する光源32と、出力光束の光
軸を中心軸として、光源32を回転させる回転駆動機3
4と、光源32からの光束を入射し、十字型の光像を
形成する光束を生成して出力する光学部材10と、電
源38、電子回路36、光源32、回転駆動機34、及
び光学部材10を収納する容器40とを備える。
【0077】この装置50は、以下のように動作して、
均一な線幅の十字型光像を投射面PLPに投射する。な
お、光源32から出力される光束の断面形状が楕円形で
あるとして、以下の説明をする。
【0078】まず、電子回路36からの発光指示を受け
た光源32が光束を出力され、光学部材10に入射す
る。図10には、光学部材10の光軸方向をZ軸方向と
した場合のXY平面、すなわち光学部材10の光入射面
における入射光束の形状が示されている。なお、XY平
面の第1象限にレンズ要素1712が、第2象限にレンズ
要素1211が、第3象限にレンズ要素1721が、第4象
限にレンズ要素1222が配置されている。
【0079】光学部材10は、既に説明したように、入
射した光束から十字型の光像を形成する光束を生成して
出力する。この生成された光束は投射面PLPに照射さ
れ、十字型の光像が投射面PLPに投射される。
【0080】ところで、レンズ要素1211,1222,1
12、及び1721の焦点距離は全て同一であり、同一平
面上に配列されるので、レンズ要素1211,1222,1
12、及び1721は、全て同一の結像倍率を有すること
になる。したがって、投射面PLP上のX軸方向に延び
る線状の光像の線幅と投射面PLP上のY軸方向に延び
る線状の光像の線幅との比は、図10における、第1象
限又は第3象限における入射光束の外周の最大X座標値
(=X2 )から最小X座標値(=X1 )を引いた値(=
2 −X1 )と、第2象限又は第4象限における入射光
束の外周の最大Y座標値(=Y2 )から最小Y座標値
(=Y1 )を引いた値(=Y2 −Y1 )との比と同一に
なる。
【0081】したがって、回転駆動機34によって、光
源32を回転し、 X2 −X1 =Y2 −Y1 …(6) を満足するように調整すれば、均一な線幅の十字型の光
像を投射面PLPに投射することができる。
【0082】なお、光源32に代えて、断面形状の縦横
比が1である光源31を使用すれば、回転駆動機34を
省略して構成しても均一な線幅の十字型の光像を投射面
PLPに投射することができる。
【0083】上記の光指示装置の実施形態では、光学部
材10を使用したが、光学部材15、20、又は25を
使用することも可能である。なお、光学部材15を使用
した場合には、T字型の光像が投射されることになる。
【0084】本発明は、上記の実施形態に限定されるも
のではなく、変形が可能である。たとえば、光学部材の
構成にあたってのマトリクスは、m行n列(m及びnは
自然数であり、少なくと一方は2以上)であれば、任意
のマトリクスを採用することができる。
【0085】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、請求項1
に記載の光学部材によれば、第1の分割レンズ群のレン
ズ要素が入射光を第1軸方向についてのみ収束させ、第
2の分割レンズ群のレンズ要素が入射光は第2軸方向に
ついてのみ収束させるので、特定の点位置をその交点と
して精度良く指示可能な十字型あるいはT字型の光像を
形成する光束を好適に生成することができる。
【0086】また、請求項2〜4に記載の光指示装置に
よれば、光源からの光束を、請求項1の記載の光学部材
を経由させて出射するので、簡易な構成で、視認性が良
く、特定の点位置をその交点として精度良く指示可能な
十字型あるいはT字型の光像を投射することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の光学部材の構成を示す図であ
る。
【図2】図1の光学部材による光像の形成を説明するた
めの図である。
【図3】図1の光学部材の変形例の構成を示す図であ
る。
【図4】第2実施形態の光学部材の構成を示す図であ
る。
【図5】図4の光学部材による光像の形成を説明するた
めの図である。
【図6】第3実施形態の光学部材の構成を示す図であ
る。
【図7】図6の光学部材におけるレンズ要素の配置を説
明するための図である((a),(b))。
【図8】図6の光学部材による光像の形成を説明するた
めの図である。
【図9】一実施形態の光指示装置の概略構成を示す図で
ある。
【図10】図9の光指示装置を構成する光学部材の光入
射面における入射光束の形状を説明するための図であ
る。
【符号の説明】
10,15,20,25 光学部材 11,16,22 シリンドリカルレンズ 12,13,14 レンズ要素 17,18,19,23 レンズ要素 50 光指示装置 34 回転駆動機(回転機構)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1軸方向に光を収束させる第1のシリ
    ンドリカルレンズを、列方向が前記第1軸方向と平行で
    あり、行方向が前記第1軸方向に垂直な第2軸方向に平
    行なm行n列(m及びnは自然数であり、いずれか一方
    は2以上)のマトリクス状に分割した第1の分割レンズ
    群と、前記第2軸方向に光を収束させる第2のシリンド
    リカルレンズを前記第1のシリンドリカルレンズと同一
    のマトリクス状に分割した第2の分割レンズ群の中から
    それぞれ選択された、M×N個の前記第1の分割レンズ
    群のレンズ要素と(m×n−M×N)個の第2の分割レ
    ンズ群のレンズ要素とがm行n列のマトリクス状に配置
    されて成り、 前記選択された第1の分割レンズ群のレンズ要素のそれ
    ぞれは、前記第1のシリンドリカルレンズを構成すると
    きと同一行に配置され、前記選択された第2の分割レン
    ズ群のレンズ要素のそれぞれは、前記第2のシリンドリ
    カルレンズを構成するときと同一列に配置されることを
    特徴とする光学部材。
  2. 【請求項2】 光源とこの光源からの光束を結像させる
    結像光学系とを備えた光指示装置において、 前記結像光学系として前記請求項1に記載の光学部材を
    具備することを特徴とする光指示装置。
  3. 【請求項3】 前記光源が、その断面形状の縦横比が1
    ではない光束を出力する光源であり、 前記縦横比に応じて前記第1のシリンドリカルレンズと
    前記第2のシリンドリカルレンズの倍率が設定されてい
    ることを特徴とする請求項2に記載の光指示装置。
  4. 【請求項4】 前記光学部材と前記光源とを、前記光学
    部材の光軸と平行な軸を中心軸として相対的に回転させ
    る回転機構を更に有することを特徴とする請求項2又は
    3に記載の光指示装置。
JP9312804A 1997-10-29 1997-10-29 光学部材及び光指示装置 Pending JPH11133209A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003504217A (ja) * 1999-07-13 2003-02-04 ヘンツェ,ヨアヒム ロボット用位置決め補助のための光線の生成
US10429551B2 (en) 2014-04-07 2019-10-01 Nalux Co., Ltd. Microlens array

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003504217A (ja) * 1999-07-13 2003-02-04 ヘンツェ,ヨアヒム ロボット用位置決め補助のための光線の生成
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