JPH11133021A - 走査型サイトメータ - Google Patents

走査型サイトメータ

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JPH11133021A
JPH11133021A JP9295533A JP29553397A JPH11133021A JP H11133021 A JPH11133021 A JP H11133021A JP 9295533 A JP9295533 A JP 9295533A JP 29553397 A JP29553397 A JP 29553397A JP H11133021 A JPH11133021 A JP H11133021A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】測定条件パラメータを、広範囲の細胞データに
基づいて自動設定する。 【解決手段】本測定以前に行なう仮測定に関し、測定条
件パラメータを設定し、設定した測定条件パラメータに
従って上記細胞集団標本上の本測定よりも広い範囲を高
速に光ビームで二次元走査して上記細胞集団の統計的デ
ータを得、得た統計的データに基づいて本測定に用いる
測定条件パラメータを決定するCPU33を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ビームを顕微鏡
対物レンズで集光して細胞集団標本上を二次元走査し、
細胞からの光を検出してデータ処理する走査型サイトメ
ータに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、蛍光色素で生化学的に標識さ
れた生物細胞集団の個々の細胞にレーザスポットを照
射、励起し、個々の細胞の発する蛍光、あるいは散乱光
を高速に測光し、測定結果を細胞集団の免疫特性、遺伝
的特性、及び細胞増殖性を表わす統計的なデータとして
解析し、提示する装置としてフローサイトメータがあ
る。
【0003】このフローサイトメータは、レーザ及びこ
のレーザビームを集束させたスポットが固定され、この
スポット上に単離浮遊液状態の細胞をジェット水流とと
もに流し測定する。このため、特定のデータに対応する
細胞を探し出し、形態を観察すること、及び測定後に個
々の細胞に対応する測定データを認識することは不可能
である。
【0004】このフローサイトメータに対し、スライド
ガラス上の細胞集団をレーザ光による光ビームを集束さ
せたスポットで走査し、この細胞集団の個々の細胞が発
する蛍光や散乱光を検出し、データ処理する走査型サイ
トメータが開発され、特開平3−255365号公報
「生物標本の複数の光学的特性を測定する方法及び装
置」にも開示されている。
【0005】走査型サイトメータは、走査波形に従って
駆動するスキャナによってレーザビームを偏向しながら
走査ステージを移動することにより、スライドガラス上
の細胞集団を走査する。レーザスポットに励起された細
胞から発した蛍光及び散乱光は電気信号に変換され、ス
キャナの走査波形と共に出力されるデータ入力信号の論
理に従って収集される。
【0006】走査型サイトメータは、走査して形成した
画像を画像処理し、個々の細胞の蛍光値の総和、面積、
最大蛍光値、走査ステージ上の座標、測定開始からの時
間、一番近い細胞までの距離、外周、細胞内のスポット
数などの測定データを抽出し、統計的に扱うことで、そ
の結果をコンピュータなどのインタフェースにより測定
者(以下「オペレータ」と称する)に提示する。
【0007】ただし、扱う細胞数が大量のために測定範
囲も広範囲になり、一度にデータを収集することはでき
ないため、測定範囲をストリップと称する小さな範囲に
区切って測定することになる。
【0008】この走査型サイトメータが上記フローサイ
トメータと大きく異なる特徴としては、得られた統計的
データから逆に注目したい個々の細胞を検索することが
可能なリコール機能と称される機能を有している点であ
る。
【0009】ところで、このような装置で測定を行なう
場合、測定を行なう前に、測定条件パラメータの設定を
行なわなければならない。この測定条件パラメータとし
ては、細胞から発した蛍光を電気信号に変換する光電子
増倍管(PMT)の印加電圧とオフセット調整電圧、散
乱光を電気信号に変換するフォトダイオード(PD)の
ゲインオフセット、あるいは測定範囲などがある。これ
らの測定条件パラメータの設定は基本的にオペレータが
行なうもので、オペレータの所望とする値、適切と判断
した値を設定する。
【0010】ここで、従来の走査型サイトメータにおい
て、例えば、PMTの印加電圧とオフセット調整電圧を
設定する方法を図16を用いて説明する。PMTの印加
電圧、オフセット調整電圧を設定する方法には2通りの
方法がある。
【0011】図16(1)に示す第1の方法において
は、まず、適当な初期値をもって一度測定を行ない、1
ストリップ分の蛍光像を得る。得られた細胞の蛍光像上
で細胞の発する蛍光輝度値とバックグランド輝度値を調
べ、その輝度値が適切な値あるいは範囲からずれていた
ら、オペレータの判断でPMTの印加電圧、オフセット
調整電圧を設定し直す。このようにして測定、判断、再
設定を何度か繰返して最適値を決定する。
【0012】図16(2)に示す第2の方法において
は、適当な初期値をもって任意の細胞集団上をレーザビ
ームを偏向するだけで走査ステージは移動せずに1ライ
ン走査し、測光する。このとき、1ラインの測光結果を
リアルタイムにオペレータに提示できるようになってい
る。オペレータは、この測光結果を見ながら細胞から発
する蛍光輝度値とバックグランド輝度値が適切な値とな
るか、あるいは適切な範囲内に納まるようにPMTの印
加電圧、オフセット調整電圧を試行錯誤して調整する。
【0013】また、従来の走査型サイトメータにおい
て、測定範囲を設定する方法を図17を用いて説明す
る。測定範囲を設定するにも2通りの方法がある。図1
7(1)に示す第1の方法は、オペレータが測定開始点
と終了点の座標の数値を直接コンピュータにて入力する
方法である。
【0014】図17(2)に示す第2の方法は、オペレ
ータが標本を観察しながら走査ステージを移動し、適当
な位置で走査ステージを停止し、測定開始場所(点)を
指定する。ついで、再び、標本を観察しながら走査ステ
ージを移動し、適当な位置で走査ステージを停止し、測
定終了場所(点)を指定する方法である。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところが、PMTの印
加電圧、オフセット調整電圧を従来の走査型サイトメー
タで設定する場合、以下の2つの不具合な点が発生す
る。第1点目は、パラメータの設定をオペレータが何度
か試行錯誤して行なうために時間と労力を費やしてしま
う、という点である。
【0016】第2点目は、せいぜい1ストリップあるい
は1ラインといった狭い範囲の細胞もしくは細胞集団の
輝度データを基にパラメータを設定するので、実際の測
定で広範囲の細胞データを得るのにそのパラメータが適
切なものかどうかの保証がない、という点である。具体
的には、例えば、細胞周期測定を行なうような場合に、
1ライン走査で安定期にある細胞に対してPMTの印加
電圧、オフセット調整電圧を設定して実際の測定で分裂
期にある細胞を測定したとする。DNA量の違いによ
り、安定期にある細胞よりも分裂期にある細胞の方が発
する蛍光量が多い。このため、安定期にある細胞に対し
て設定されたPMTの印加電圧、オフセット調整電圧で
分裂期にある細胞を測定すると、分裂期にある細胞の蛍
光輝度値が測定レンジをオーバーしてしまう可能性があ
り、そうなると測定をやり直すことになる。
【0017】上記第1の不具合な点に対しては工業系、
生物系の走査型顕微鏡における既存のPMTの印加電
圧、オフセット調整電圧の自動調整方法を用いれば解決
することも可能であると考えられるが、上記第2の不具
合な点は依然解決されないままである。
【0018】仮に上記第2の不具合な点を解決するため
に、既存のPMTの印加電圧、オフセット調整電圧の自
動調整法を、1ストリップあるいは1ラインといった狭
い範囲ではなく、実際の測定範囲に適用したとしても、
広範囲のためにパラメータを決定するのに時間がかかっ
てしまう、という新たな問題が発生する。
【0019】また、測定範囲を従来の走査型サイトメー
タで設定する場合には、オペレータの標本上における測
定範囲のとり方によっては、以下のような不具合な点が
発生する。
【0020】すなわち、走査型サイトメータで観察する
標本は、浮遊細胞液のスメア、組織細胞のタッチスメア
などスライドガラス上の蛍光染色細胞集団であり、人間
の手で作製される。よって、サンプルプリパレーション
の仕方によっては、スライドガラス上の細胞の分布が均
一でなかったり、あるいは、蛍光染色にムラを生じるこ
とがある。
【0021】このような標本を測定する場合、従来のオ
ペレータの主観に基づく判断による測定範囲の設定の仕
方では、細胞測定効率や測定、解析の精度に影響を与え
る可能性がある。
【0022】なぜならば、従来の走査型サイトメータで
は、オペレータはスライドガラス上の広範囲にわたる細
胞集団の分布の状況や蛍光染色の均一の度合いまでは知
り得ない。偶然に細胞の数が少ない領域や、細胞が重な
り合って細胞集塊を形成している領域、及び蛍光染色ム
ラのある領域を測定範囲に設定する可能性もある。細胞
の数が少ない領域を測定してしまうと、その分、測定効
率が低下するし、細胞集塊が形成されるほど細胞が密集
した場所も測定効率を劣化させる。また、蛍光染色ムラ
がある領域を測定すると個々の細胞の蛍光値の総和の分
布がDNAなどの細胞成分量だけでなく蛍光染色ムラに
も依存してしまい、その分、サイトメータによる測定、
解析結果にアーティファクトが混入することになるから
である。
【0023】仮に、広範囲にわたる細胞集団の分布の状
況や蛍光染色の均一の度合いを定量的に知ろうとして
も、通常の測定と同様に行なっていたのでは膨大な時間
がかかってしまうため、現実的ではない。
【0024】本発明は上記のような実情に鑑みてなされ
たもので、その目的とするところは、検出器のゲインオ
フセットや測定範囲といった測定条件パラメータを、広
範囲の細胞データに基づいて自動設定することが可能な
走査型サイトメータを提供することにある。
【0025】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
設定した測定条件パラメータに従って光ビームを顕微鏡
対物レンズで集光して細胞集団標本上を二次元走査し、
上記光ビームによって励起された細胞からの光を検出器
で検出し、検出器で検出した光電信号によって形成され
た走査画像データを取込み、上記走査画像データに対す
る画像処理によって上記細胞集団標本内の各細胞の細胞
内成分量を測定して上記細胞集団内の個々の細胞の細胞
データを得、上記細胞データを統計的データとして扱う
走査型サイトメータにおいて、本測定以前に行なう仮測
定に関し、測定条件パラメータを設定する仮測定前初期
設定手段と、この仮測定前初期設定手段で得た測定条件
パラメータに従って上記細胞集団標本上の本測定よりも
広い範囲を高速に光ビームで二次元走査して上記細胞集
団の統計的データを得る仮測定実行手段と、この仮測定
実行手段で得た統計的データに基づいて本測定に用いる
測定条件パラメータを決定する決定手段とを有したこと
を特徴とする。
【0026】このような構成とした結果、本測定の前
に、仮測定、及び、測定条件パラメータを決定する際に
必要となるパラメータ設定を行ない、その条件で仮測定
を実施し、仮測定で得られた情報から測定パラメータを
決定することができる。
【0027】請求項2記載の発明は、上記請求項1記載
の発明において、上記測定条件パラメータは上記検出器
のゲインオフセットであり、上記仮測定前初期設定手段
は、上記本測定の測定範囲の大きさを設定した上で上記
細胞集団標本の中の任意の細胞もしくは細胞領域を選択
し、選択した細胞もしくは細胞領域の輝度データから上
記検出器のゲインオフセットの初期値を決定し、上記決
定手段は、上記仮測定実行手段により得た上記細胞集団
の統計的データを基にある特定の細胞を選択し、選択し
た細胞の輝度データから上記検出器のゲインオフセット
の最適値を決定することを特徴とする。
【0028】このような構成とした結果、上記請求項1
記載の発明の作用に加えて、測定条件パラメータとして
検出器のゲインオフセットを適用しており、検出器のゲ
インオフセットの最適値を自動的に決定することができ
る。
【0029】請求項3記載の発明は、上記請求項1記載
の発明において、上記測定条件パラメータは測定範囲で
あり、上記仮測定前初期設定手段は、上記測定範囲の大
きさを設定し、上記決定手段は、上記仮測定実行手段に
より得た上記細胞集団の統計的データを基に最適な測定
範囲を決定することを特徴とする。
【0030】このような構成とした結果、上記請求項1
記載の発明の作用に加えて、測定条件パラメータとして
測定範囲を適用しているため、最適な測定範囲を自動的
に決定することができる。
【0031】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)以下図面を参照して本発明の第1
の実施の形態について説明する。図1は本実施の形態に
係る走査型サイトメータの機械的、光学的な構成を示す
ものである。同図で、レーザ光源1から出射されたレー
ザビームは、スポット投影レンズ18で適宜集光された
後、ダイクロイックミラー2で反射され、さらに図の紙
面に直交する回転軸を中心に回転するガルバノミラー3
で反射された後、瞳投影レンズ4で対物像面に結像し、
その後、光路切替ミラー5に入射される。したがって、
レーザビームは回転するガルバノミラー3の存在によっ
て光路切替ミラー5の位置において紙面上の上下方向に
走査される。
【0032】レーザビームは、光路切替ミラー5で反射
された後、対物レンズ6に入射し、標本7上に結像され
る。よって、標本7上に結像されたレーザスポットは標
本7面で紙面の左右方向に走査される。ガルバノミラー
3による光学偏向手段でレーザビームを紙面の左右方向
に走査すると同時に、走査ステージ17を紙面に直交す
る方向に移動することにより、標本7面はレーザスポッ
トにて二次元走査される。
【0033】標本7上の細胞に予め生化学的に標識され
た蛍光色素は、このレーザビーム(レーザスポット)に
よって励起されて蛍光を放射する。標本7からの蛍光
は、前述した光路を逆に遡り、対物レンズ6、光路切替
ミラー5、瞳投影レンズ4、ガルバノミラー3を経てダ
イクロイックミラー2を上方へ透過する。ダイクロイッ
クミラー2を透過した蛍光はバリアフィルタ13を透過
して集光レンズ14で光電子増倍管(PMT)15の受
光面に集光される。
【0034】一方、標本7上の細胞によって散乱された
散乱光は標本7を下方へ透過した光と共にコンデンサレ
ンズ8で集光され、ビームスプリッタ9で反射された後
にリングスリット10に入射する。このリングスリット
10は、標本7からの透過光を遮光し、散乱光のみを通
過させて、フォトダイオード(PD)11の受光面へ入
射させる。
【0035】以上説明した機械的及び光学的構成を有し
た走査型サイトメータにおいては、標本7上をレーザス
ポットで二次元走査し、この標本7からの蛍光及び散乱
光は光電子増倍管15及びフォトダイオード11で検出
される。
【0036】なお、上記図1においては、一種類の蛍光
色素を用いる場合のみを示したが、新たにダイクロイッ
クミラー2、バリアフィルタ13、集合レンズ14、P
MT15を追加することによって、複数の蛍光色素から
の波長の異なる蛍光を同時に検出することができる。
【0037】上記光路切替ミラー5は、レーザビームの
光路に対して挿脱可能に設けられており、この光路切替
ミラー5を光路から取り除くことにより、標本7の像を
顕微鏡観察光学系16へ導くことができる。
【0038】そして、透過照明光源12や落射照明光源
19による照明を用いて通常の顕微鏡として用いること
が可能である。その結果、オペレータは標本7の透過像
や蛍光像を肉眼で顕微鏡観察し、あるいはCCDカメラ
や写真撮影装置で顕微鏡撮影することができる。
【0039】次に上記走査型サイトメータの電気的構成
について図2により説明する。ここで取り上げる走査型
サイトメータに組み込まれた回路構成においては、図示
する如く第1乃至第3の3本のPMT15a〜15cか
ら得られる各蛍光強度に対応する電気信号を画像データ
に変換する3つの信号処理回路20a〜20cと、PD
11から得られる散乱光強度に対応する電気信号を画像
データに変換する信号処理回路20dと、各信号処理回
路20a〜20dから得られる画像データを処理して走
査画像及び処理画像を作成するコンピュータ22と、標
本7上をレーザスポットで二次元走査させるための走査
制御回路23と、各信号処理回路20a〜20d及び走
査制御回路23の動作を制御する本体制御部24とで構
成されている。
【0040】信号処理回路20aは本体制御部24のC
PUバス32に接続されている。そして、本体制御部2
4のCPU33は、CPUバス32を介して上記第1の
PMT15aのカソードへ信号処理回路20a内部の図
示しないD/A変換器を介して電圧を印加して増倍率
(ゲイン)を制御する。さらにCPU33は、第1のP
MT15aで検出した光電信号のオフセット調整電圧を
信号処理回路20a内部の図示しないD/A変換器を介
して光電気信号に印加する。
【0041】他の第2及び第3のPMT15b,15c
に対する信号処理回路20b,20cは、上述した第1
のPMT15aに対する信号処理回路20aと同一構成
であるので説明を省略する。また、PD11に対する信
号処理回路20dも他の上記信号処理回路20a〜20
cとほぼ同一であるが、PD11にはカソードへの電圧
印加はないので、信号処理回路20dにはカソード電圧
印加用のD/A変換器は備えられていない。
【0042】次に上記本体制御部24及び走査制御回路
23の詳細な回路構成を説明する。本体制御部24のC
PUバス32には、上記CPU33とコンピュータ22
との間で各種通信を行なうためのGPIBインタフェー
ス制御回路(GPIB I/F)36、上記走査ステー
ジ17の移動コントロールスイッチ群であるRCU3
7、及び入出力回路(I/O)38が接続されている。
さらにCPUバス32には、走査ステージ17をX軸、
Y軸方向へ移動させる2個のステッピングモータ(M)
39,40の駆動回路41,42、ガルバノミラー3を
駆動する波形を形成する波形発生回路45が接続されて
いる。波形発生回路45によって生成された波形は、D
/A変換器46を介してガルバノミラー3へ印加され、
ガルバノミラー3は印加された電圧にしたがって駆動制
御される。
【0043】したがって、本体制御部24は走査制御回
路23を介して走査ステージ17及びガルバノミラー3
の動作を制御することによって、標本7上をレーザスポ
ットで任意に二次元走査させることが可能となる。
【0044】さらに、RCU37は4方向(上下左右)
キーがあり、オペレータが方向キーを押圧操作するとC
PU33にその内容が通知され、CPU33は通知内容
にしたがってステッピングモータの駆動回路41,42
に命令を発し、走査ステージ17を移動する。走査ステ
ージ17の移動が終了するとGPIB I/F36を介
してコンピュータ22にその内容を通知する。
【0045】したがって、オペレータはRCU37によ
って走査ステージ17を自由に操作することができ、コ
ンピュータ22はオペレータによる走査ステージ17の
操作が終了したことを知ることができる。
【0046】次に上記コンピュータ22の詳細な回路構
成を説明する。このコンピュータ22には、GPIB制
御を行なうGPIBボード47が設けられており、本体
制御部24側のGPIB I/F36を介して本体制御
部24のCPU33との間で通信をすることが可能であ
る。これによりコンピュータ22から本体制御部24を
介してステージ17やガルバノミラー3の動作の開始、
終了等の制御を行なうことができる。また、上述したよ
うにRCU37により走査ステージ17の移動が行なわ
れたときは、本体制御部24から通知を受けることがで
きる。
【0047】ここで示す走査型サイトメータで用いるコ
ンピュータ22の拡張スロットには、第1及び第2の2
枚のメモリボード48a,48b、上述した1枚のGP
IBボード47、及び1枚のビデオボード49が実装さ
れる。
【0048】これらメモリボード48a,48bにはそ
れぞれ2チャンネル分のメモリ回路が実装されている。
そして、図示するように一方のメモリボード48aのチ
ャンネル1(CH1)のメモリ回路に信号処理回路20
aからの転送データが入力され、チャンネル2(CH
2)のメモリ回路に信号処理回路20bからの転送デー
タが入力される。さらに、他方のメモリボード48bの
チャンネル3(CH3)のメモリ回路に信号処理回路2
0cからの転送データが入力され、チャンネル4(CH
4)のメモリ回路に信号処理回路20dからの転送デー
タが入力される。
【0049】さらに、これらメモリボード48a,48
bの各1つのチャンネルは2つのバンクメモリで構成さ
れ、信号処理回路20aが一方のバンクにデータを転送
中に、もう一方のバンクにコンピュータ22がアクセス
できるようになっている。
【0050】CCDカメラ16aは標本の透過像や蛍光
像を観察するため顕微鏡に取り付けられたもので、この
CCD16aからのビデオ信号はコンピュータ22のビ
デオボード49に入力され、コンピュータ22のグラフ
ィック画像と合成し、モニタディスプレイ50に表示す
る。合成した顕微鏡画像はリアルタイム表示が可能で且
つ顕微鏡画像上にコンピュータグラフィックをオーバレ
イ表示することが可能であるものとする。
【0051】コンピュータ22にて表示する顕微鏡画像
は最大で640×480ドットの画素に分解し、画面上
の1画素がステージの移動座標系に変換すると何μmに
なるかあらかじめ座標変換値として測定しておく。各細
胞の位置座標データは走査ステージ17上の座標系であ
るため、この座標変換値により顕微鏡画像上の座標値に
変換することができる。座標変換値の測定方法として
は、顕微鏡画面上に何か目標となる像を表示しておき、
目標像を選択し画面上の座標を求め、既知で且つ目標像
が画面内で移動する範囲の移動量で走査ステージ17を
移動し、同じ目標像を再度選択することで画面上の移動
量と実際の走査ステージ17の移動量から比を計算して
求める。
【0052】また、上記図1に示す対物レンズ6の光軸
を顕微鏡画像の中心に合わせることで走査ステージ17
と顕微鏡画像の位置関係を決定している。また、図1に
示す対物レンズ6は交換可能で倍率を変えられるように
している。上述の座標交換値は使用する対物レンズ6の
倍率により異なるため、それぞれの対物レンズ6,6,
‥‥の値をコンピュータ22に記憶しておく。なお、対
物レンズ6の倍率変更に伴い、走査ステージ17の移動
スピードが自動的に切り換わるようになっているものと
する。
【0053】コンピュータ22で使用している基本ソフ
トウェアとしては、表示画面中にウィンドウと称される
任意の大きさの矩形の表示領域を表示し、その中に細胞
データを統計的にグラフ表示したり、前記CCDカメラ
16aのリアルタイム画像を表示することができるもの
を使用するものとし、本装置を制御するコンピュータ2
2のアプリケーションソフトウェアは全てその基本ソフ
トウェア上で起動できるものとする。
【0054】次いで本実施の形態における走査型サイト
メータの測定条件パラメータの設定手順について図3乃
至図5を用いて説明する。図3に示すように、本測定の
前に行なわれる測定条件パラメータの設定に際しては、
仮測定前初期設定(ステップ301)、仮測定の実行
(ステップ302)、及び測定条件パラメータの決定
(ステップ303)の3段階の手順からなる。
【0055】まず、仮測定前初期設定(ステップ30
1)においては、測定条件パラメータを含む仮測定の実
行(ステップ302)に必要となるパラメータの初期値
を設定する。この初期値の設定は、あらかじめコンピュ
ータ22のメモリ上に記憶されている値を設定し、ある
いはオペレータが所望する値をコンピュータ22にて設
定し、あるいはある一連の処理によって決定される値を
設定することができる。
【0056】次に対物レンズ6に低倍のものを選び、ス
ライドガラス上に分布する細胞集団全体、もしくは少な
くとも本測定における測定範囲よりも広い範囲に含まれ
る細胞集団を対象として仮測定を実行する(ステップ3
02)。
【0057】仮測定の実行(ステップ302)が始まる
と、図4に示すように横方向はガルバノミラー3の回転
により、縦方向は走査ステージ17の移動により標本7
上をレーザスポットで二次元走査する。ただし、ガルバ
ノミラー3で走査できる範囲からくる制限ととバンクメ
モリのメモリ容量による1回に収集できる走査画像デー
タの大きさからくる制限とにより、測定範囲を幾つかの
ストリップに分けており、図5に示すように例えばスト
リップ1が終了するとストリップ2へ移り順次走査する
ようになっている。
【0058】このようにして標本7上をレーザスポット
で二次元走査しながら、蛍光染色された細胞から発せら
れる蛍光量を光値電子増倍管15a〜15cにより、及
び必要により合わせてその散乱光量をフォトダイオード
11により検出し、信号処理回路20(20a〜20
d)を通して走査画像データを生成する。
【0059】その後、走査画像データからしきい値処理
により細胞領域を抽出し、抽出された細胞領域毎に、個
々の細胞の蛍光値の総和(Value値)、面積(Ar
ea値)、最大蛍光値(Peak値)、走査ステージ上
の座標、一番近い細胞までの距離(最隣接細胞間距
離)、外周、細胞内のスポット数、あるいは個々の細胞
周辺のバックグランド輝度値の平均値などの特徴量を細
胞データとして計算する。また、得られる細胞データの
中から対象としている細胞が、複数の細胞が接触して一
つとして認識されている細胞(マルチプルセル)かどう
かの判断を行ない、そのような細胞を測定中または測定
後に除去することもできる。ここで、マルチプルセルか
どうかの判断は、まず、細胞領域内で蛍光値が最大値を
示す座標を求める。次に、細胞領域を囲む矩形内で、最
大値の座標点から8方向に画像データをトレースし、最
大値以外の座標にピークが存在するトレースラインが一
つでも存在すれば、マルチプルセルとする。
【0060】このようにして得られた各々の細胞データ
は自動的にコンピュータ22のメモリ上に保存され、統
計的データとして扱うことができるようになる。ところ
で、対物レンズ6に低倍のものを選ぶのは、その分視野
が広くなり、そりだけ一度にレーザスポットを走査でき
る範囲が広くなるからである。すなわち、高倍の対物レ
ンズ6を用いるよりも低倍の対物レンズを用いた方が、
広範囲を高速に測定することが可能となるからである。
例えば、通常の本測定には20倍の対物レンズを用い、
事前の仮測定には4倍の対物レンズを用いたとすると、
仮測定の測定面積は本測定の測定面積の25倍となるの
で、仮測定では同じ時間で25倍の領域を測定できるこ
とになり、これはつまり測定スピードが25倍になった
のと同様となる。
【0061】また、対物レンズ6に低倍のものを選ばず
とも、図4に示すようにガルバノミラー3によりレーザ
の走査振幅を大きくし、走査ステージ17の移動スピー
ドを速くし、あるいは走査ステージ17の移動スピード
と連動してレーザの走査スピードを速くすることでも高
速な測定が可能であるし、その状態で低倍の対物レンズ
を用いれば、より一層の高速測定が可能となる。
【0062】しかして、上述したような広範囲にわたる
高速な走査のことをここでは「ラフスキャン」と称呼す
ることにする。そして、測定条件パラメータの決定(ス
テップ303)において、このようにして得られた広範
囲にわたる細胞集団の統計的データを基にして、ある特
定の条件に従った測定条件パラメータを自動的に決定す
る。
【0063】以上に示した本実施の形態による走査型サ
イトメータによれば、測定条件パラメータを決定するの
に必要となる広範囲にわたる細胞集団の統計的データを
短時間に得ることができ、そのデータを基にして測定条
件パラメータの妥当性を判断、設定する作業を削減する
ことができるようになる。
【0064】(第2の実施の形態)以下図面を参照して
本発明の第2の実施の形態に係る走査型サイトメータを
説明する。
【0065】なお、本実施の形態による走査型サイトメ
ータは、機械的、光学的、電気的な各構成に関しては上
記図1及び図2で説明した第1の実施の形態と同様であ
るため、同一部分は同一符号を用いるものとしてその図
示及び説明は省略する。
【0066】しかるに、本実施の形態による走査型サイ
トメータは、測定条件パラメータとしてPMTの印加電
圧、オフセット調整電圧あるいはPDのゲインオフセッ
トといった光検出器のゲインオフセットを最適値に設定
する場合のものである。ここでは、PMTの印加電圧、
オフセット調整電圧の場合を想定して説明するが、PD
のゲインオフセットの場合でも同様である。
【0067】以下に本実施の形態による走査型サイトメ
ータの測定条件パラメータの設定における手順につい
て、図6乃至図9を用いて説明する。図6に示すよう
に、本実施の形態の測定条件パラメータの設定に際して
は、本測定の測定範囲の大きさ、及びPMTの印加電
圧、オフセット調整電圧の初期値の設定(ステップ60
1)、仮測定の実行(ステップ602)、及び仮測定で
得た統計的細胞データを基にPMTの印加電圧、オフセ
ット調整電圧の最適値の決定(ステップ603)の3段
階の手順からなる。
【0068】最初に、仮測定前初期設定として、本測定
の測定範囲の大きさ、及びPMTの印加電圧HV、オフ
セット調整電圧OSの初期値を設定する(ステップ60
1)。
【0069】まず、本測定の測定範囲の大きさ(縦×
横)は、コンピュータ22にてオペレータが所望の値を
設定する。次にPMTの印加電圧HV、オフセット調整
電圧OSの初期値を設定するが、設定の仕方を図7、図
8を用いて説明する。
【0070】まず、オペレータが、CCDカメラ16a
にてスライドガラス上の標本を観察し、任意の細胞、も
しくは近傍の細胞も含めた細胞領域を選択しておく(ス
テップ701)。
【0071】次に、電圧無印加状態(HV=0)で輝度
が0になるようにオフセット調整電圧OSを調整する
(ステップ702)。具体的には、図7(2)に示すよ
うにPMT15の印加電圧HVが0の状態(ステップS
1)でオフセット調整電圧OSのみを変化させながら
(ステップS4)、測光のみを行なう(ステップS
2)。この場合、標本に光ビームを照射する必要はな
い。
【0072】測定結果は、信号処理回路20により輝度
データKに変換されるが、図8(1)にも示すように、
この輝度データの一定時間の平均値Kaveが最も0に
近くなるようなオフセット調整電圧OSをオフセット調
整電圧の仮設定値OSzとする(ステップS3,S
5)。
【0073】オフセット調整電圧OSの変化のさせ方
は、ここではオフセット調整電圧OSの調整範囲の最小
値OSminから1ずつ増加させていく方法をとった
が、増加量は自由に変更可能である。また、調整範囲の
最大値OSmaxから減少させていってもよいし、ある
いは2分探索法などの方法を用いてもよい。
【0074】また、ここでオフセット調整電圧OSを変
化させていった場合の輝度データの平均値Kaveの変
化の割合Ckosを計算しておく(ステップS6)。こ
こでは、オフセット調整電圧OS=OSminのときの
輝度データの平均値をKave(OSmin)とする
と、 Ckos=Kave(OSmin)/(OSmin−O
Spini) である。この係数は、後述する輝度ずれ処理(ステップ
704)で用いる。
【0075】次に、印加電圧を調整して、印加電圧の初
期値を決定する(ステップ703)。具体的には、図7
(3)に示すようにPMT15のオフセット調整電圧O
S=OSzのまま(ステップT1)で印加電圧HVのみ
を変化させながら(ステップT4)、選択された細胞も
しくは細胞領域を含む小領域を光ビームで走査して測光
する(ステップT2)。測光結果は、信号処理回路20
を通して輝度データKとして得られる。いま、小領域
を、一個の細胞を横断する1ラインだとすると、得られ
る輝度データは図8(2)のようになる。
【0076】得られた輝度データKの最大値Kmaxと
最小値Kminの差「Kmax−Kmin」が輝度有効
レンジKRに最も近くなるような印加電圧HVを印加電
圧の初期値HViniとする(ステップT3,T5)。
【0077】印加電圧HVの変化のさせ方は、ここで
は、HV=0から1ずつ増加させていく方法をとった
が、増加量は自由に変更可能である。また、HV=0か
ら開始せずとも、ある値から開始して増加もしくは減少
させていってもよいし、2分探索法などの方法を用いて
もよい。
【0078】また、ここで選択された細胞を含む小領域
とは、少なくとも選択された細胞もしくは細胞領域全体
が含まれるような二次元(面)領域、あるいは選択され
た細胞もしくは細胞領域を横断、縦断、斜断するような
一次元(線)領域のことである。
【0079】また、図8(2)に示すように輝度有効レ
ンジKRとは、最大輝度適正値KTmaxと最小輝度適
正値KTminの差「KTmax−KTmin」のこと
であり、輝度範囲のうち最大輝度適正値KTmaxと最
小輝度適正値KTminの間が測定の有効範囲になると
いうことである。最大輝度適正値KTmaxと最小輝度
適正値KTminはあらかじめ設定しておく。ここで
は、それぞれ、輝度範囲の最大値(KMAX)の半分と
20分の1に設定してあるが、この割合は自由に変更可
能であり、また、オペレータの所望とする値でもよい。
さらに、対象となる標本の種類によって経験的に決めら
れた値を選択するようにしてもよい。
【0080】そして、PMT15の暗電流とバックグラ
ンド蛍光による輝度のずれをオフセット調整電圧により
補正し、オフセット調整電圧の初期値を決定する(ステ
ップ704)。
【0081】具体的には、図7(4)に示すように最大
輝度適正値KTmaxと最大輝度値Kmaxとのずれ、
もしくは、図8(2)に示した最小輝度適正値KTmi
nと最小輝度値Kminとのずれを、上記ステップ70
2の処理で求めた係数Ckosを用いてオフセット調整
電圧量に換算し、その値をオフセット調整電圧補正量と
してオフセット調整電圧仮設定値OSzに加え、オフセ
ット調整電圧の初期値OSiniとする。すなわち、 OSini=OSz+(KTmax−Kmax)/Ck
os (あるいは、OSini=OSz+(KTmin−Km
in)/Ckos)である(U1)。
【0082】このようにして決定したPMTの印加電
圧、オフセット調整電圧の初期値を用いて、次にスライ
ドガラス上に分布する細胞集団全体もしくは仮測定前初
期設定において設定した測定範囲の大きさよりも広い範
囲に含まれる細胞集団を対象として仮測定を実行する
(ステップ602)。
【0083】仮測定の実行に関しては、上記第1の実施
の形態と同様であるので、ここでは説明を省略する。次
に、仮測定を実行して得られた統計的細胞データを基に
してPMTの印加電圧、オフセット調整電圧の最適値を
決定する(ステップ603)。決定の仕方を図9を用い
て説明する。
【0084】まず、仮測定で得られた統計的細胞データ
を基にして、ある条件によって限定される細胞集団、あ
るいは領域を抽出する(ステップ901)。ここでは、
例えば図9(2)に示すように仮測定の実行で得られた
統計的細胞データから、ゴミや細胞集塊と細胞を区別す
るために分裂期にある細胞集団だけを抽出している(ス
テップV1)が、あるいは後述する第3の実施の形態で
説明するように細胞分布の偏り、蛍光染色ムラが最小と
なるような領域を抽出するといったことも考えられる。
このようなある特定の細胞集団あるいは領域の抽出は、
コンピュータ22にて自動で行なうことができるが、モ
ニタディスプレイ50上に必要な情報を表示したうえで
オペレータが手動で行なうこともできる。
【0085】次に、このようにして抽出された細胞集団
あるいは領域の中から、輝度データに関する条件により
1乃至複数の細胞を選出し、上述したリコール機能を用
いて測定領域まで移動する(ステップ902)。
【0086】ここでは、図9(3)に示すように蛍光輝
度値が最大となるような細胞を1つ選出し(ステップW
1)、リコール機能を用いて移動することにしているが
(ステップW2)、蛍光輝度値が最大となる細胞Aとバ
ックグランド輝度値が最小となる細胞Bを選出してどち
らかの細胞をリコールするようにしてもよい。
【0087】このようにして選択された1乃至複数の細
胞に対して、その輝度データからPMTの印加電圧、オ
フセット調整電圧の最適値を求める(ステップ90
3)。この工程でのPMTの印加電圧、オフセット調整
電圧の求め方は、前述した図7(1)のPMTの印加電
圧、オフセット調整電圧の初期値を求める手順のうち、
図9(4)に示すように電圧無印加状態での輝度0調整
処理(ステップ702)と印加電圧調整処理(ステップ
703)と輝度ずれ補正処理(ステップ704)を行な
えばよい。
【0088】ただし、例えば、蛍光輝度値が最大となる
ような細胞Aとバックグランド輝度値が最小となるよう
な細胞B、というように複数の細胞を選択し、それらの
細胞がそれらの細胞を含む小領域におさまらないような
位置関係にあるとき、印加電圧調整処理(ステップ70
3)において、リコール機能でそれぞれの細胞に交互に
移動しながら印加電圧を変化させ、スキャン、測光して
細胞Aの輝度データの最大値と細胞Bの輝度データの最
小値との差を輝度有効レンジと比較していくような場合
もある。
【0089】以上述べてきた方法により、検出器のゲイ
ンオフセットの最適値を決めることができる。以上に示
した本実施の形態によれば、検出器のゲインオフセット
の最適値を自動で決定できるので、従来、標本7が変わ
ったりするたびにオペレータが行なっていた検出器のゲ
インオフセットの設定に要する試行錯誤の時間及び手間
を削減することができる。
【0090】また、仮測定で得られた統計的細胞データ
を基にある細胞集団あるいは領域を限定してから、検出
器のゲインオフセットを決定するための基準となる細胞
を選出することができるため、例えば、ゴミの発する蛍
光に対して検出器のゲインオフセットを合わせてしまう
というような事態を避けることができる。
【0091】(第3の実施の形態)以下図面を参照して
本発明の第3の実施の形態に係る走査型サイトメータを
説明する。
【0092】なお、本実施の形態による走査型サイトメ
ータは、機械的、光学的、電気的な各構成に関しては上
記図1及び図2で説明した第1の実施の形態と同様であ
るため、同一部分は同一符号を用いるものとしてその図
示及び説明は省略する。
【0093】しかるに、本実施の形態による走査型サイ
トメータは、細胞分布に偏りがあったり、蛍光染色にム
ラがあるような標本を測定する際に、測定条件パラメー
タとして測定範囲を設定するような場合のものである。
【0094】以下に本実施の形態による走査型サイトメ
ータの測定条件パラメータの設定における手順について
図10乃至図12を用いて説明する。図10に示すよう
に、本実施の形態における測定条件パラメータの設定に
際しては、測定範囲の大きさ(縦×横)の設定(ステッ
プ1001)、仮測定の実行(ステップ1002)、及
び仮測定で得た統計的細胞データを基に測定範囲の最適
値の決定(ステップ1003)の3段階の手順からな
る。
【0095】まず、仮測定前初期設定として、測定範囲
の大きさ(縦×横)をコンピュータ22にてオペレータ
が所望の値を設定する(ステップ1001)。次に、ス
ライドガラス上に分布する細胞集団全体もしくは仮測定
前初期設定において設定した測定範囲の大きさよりも広
い範囲に含まれる細胞集団を対象として仮測定を実行す
る(ステップ1002)。
【0096】仮測定に関しては、上述した第1の実施の
形態と同様であるので、ここでは説明を省略する。次
に、仮測定で得た統計的細胞データを基に測定範囲の最
適値を決定する(ステップ1003)。この決定の仕方
を図11及び図12を用いて以下に説明する。
【0097】まず、図12に示すように仮測定を実行し
て得られた各々の細胞の位置の情報から得られる細胞の
分布を示す細胞分布平面1201上に、仮想測定範囲1
202を設定する(ステップ1101)。この仮想測定
範囲1202の大きさは、仮測定前初期設定にて設定さ
れた測定範囲の大きさに等しい。
【0098】そして、コンピュータ22にてこの仮想測
定範囲1202中に含まれるマルチプルセルでない細胞
(シングルセル)の数と各シングルセルのValue値
の標準偏差を計算しながら(ステップ1102)、細胞
分布平面1201上の仮想測定範囲1202を移動させ
ていく(1103)。細胞分布平面1101上の仮想測
定範囲1202の移動の移動幅はストリップの間隔とす
る。この移動幅は、最隣接細胞間距離程度でも、また、
仮想測定範囲の間隔でもよい。
【0099】このようにして仮測定で測定した全範囲に
対して仮想測定範囲1202中に含まれるシングルセル
の数と各シングルセルのValue値の標準偏差を求め
ていき、シングルセルの数がより多く、かつ、各シング
ルセルのValue値の標準偏差がより小さくなるよう
な最適測定範囲を見つけ出し、それを、本測定における
測定範囲に定める(ステップ1104)。
【0100】ここで、シングルセルの数がより多く、且
つ各シングルセルのValue値の標準偏差がより小さ
くなるような最適測定範囲を見つけ出す方法として、本
実施の形態では、シングルセルの数がその最大数の80
%以上となる仮想測定範囲のうち各シングルセルのVa
lue値の標準偏差が最小となるような仮想測定範囲を
最適測定範囲としている。また、他の方法として、各シ
ングルセルのValue値の標準偏差がその最小値の1
20%以下となる仮想測定範囲のうちシングルセルの数
が最大となるような仮想測定範囲を最適測定範囲とする
方法も考えられる。なお、ここで、シングルセルの数や
各シングルセルのValue値の標準偏差を規定するレ
ベル(本実施の形態では80%あるいは120%とし
た)は、当然ながら変更することができる。
【0101】また、ここでは最適測定範囲の条件とし
て、シングルセルの数がより多く、且つ各シングルセル
のValue値の標準偏差がより小さいという条件を設
定したが、シングルセルの数が最大となるような仮想測
定範囲を最適測定範囲としてもよいし、各シングルセル
のValue値の標準偏差が最小となるような仮想測定
範囲を最適測定範囲としてもよい。
【0102】また、ここでは細胞分布平面1201上に
仮想測定範囲1202を設定した後の本測定の測定範囲
の探索をコンピュータ22が自動で行なったが、細胞分
布平面1201上や仮想測定範囲1202をモニタディ
スプレイ50上に表示し、その情報をオペレータが見て
本測定の測定範囲を設定することもできる。このとき、
仮想測定範囲1202中に含まれる細胞の数や各細胞の
Value値の標準偏差などの情報をコンピュータ22
にて計算し、随時モニタディスプレイ50上に表示して
もよい。また、このときにコンピュータ22にてオペレ
ータが仮想測定範囲1202の大きさや位置を自由に変
更、再設定することも可能である。
【0103】以上に示した本実施の形態によれば、ま
ず、オペレータが設定しなければならない測定条件パラ
メータ数を、上記第1の実施の形態で示した測定開始点
X座標、Y座標、測定終了点X座標、及びY座標の4つ
から、測定範囲の幅、及び高さの2つに減じることがで
きる。また、細胞分布に偏りがあったり、細胞が重なり
合って細胞集塊を形成していたり、蛍光染色にムラがあ
るような標本7を従来の走査型サイトメータにて測定す
る場合、シングルセルの数がより多く、且つ各シングル
セルのValue値の標準偏差がより小さくなるような
最適測定範囲をオペレータが見つけ出すには膨大な時間
を費やさねばならず、事実上そのようなことは実行し得
ないが、本実施の形態においては最適測定範囲をコンピ
ュータによる自動探索でえることができるため、手間を
要さず、且つ探索時間を大幅に削減することができる。
【0104】したがって、最適測定範囲を本実施の形態
の如く設定することにより、細胞測定効率が良くなり、
なおかつ、蛍光染色ムラからくる細胞周期などの測定精
度の劣化を防ぐことができる。
【0105】(第4の実施の形態)以下図面を参照して
本発明の第4の実施の形態に係る走査型サイトメータを
説明する。
【0106】なお、本実施の形態による走査型サイトメ
ータは、機械的、光学的、電気的な各構成に関しては上
記図1及び図2で説明した第1の実施の形態と同様であ
るため、同一部分は同一符号を用いるものとしてその図
示及び説明は省略する。
【0107】しかるに、本実施の形態による走査型サイ
トメータは、蛍光染色にムラがあるような標本を測定す
る際に、測定条件パラメータとして測定範囲を設定する
ような場合のものである。
【0108】以下に本実施の形態による走査型サイトメ
ータの測定条件パラメータの設定における手順について
図13乃至図15を用いて説明する。図13に示すよう
に、本実施の形態における測定条件パラメータの設定に
際しては、小区画の大きさを設定(ステップ130
1)、仮測定の実行(ステップ1302)、及び仮測定
で得た統計的細胞データを基に測定範囲の最適値の決定
(ステップ1303)の3段階の手順からなる。
【0109】まず、仮測定前初期設定として、小区画1
502の大きさをコンピュータ22にてオペレータが所
望の値を設定する(ステップ1301)。ここで、ガル
バノミラー3で走査できる範囲とバンクメモリのメモリ
容量による1回に収集できる走査画像データの大きさか
らくる制限により、走査観察の最小単位は1ストリップ
であり、このような場合には、この小区画1502の大
きさは、最小でも1ストリップの大きさと等しく、大き
さの指定を1ストリップの大きさの何倍かで指定するも
のとする。この場合、仮にこの小区画1502の大きさ
は1ストリップの大きさに等しい大きさに指定したこと
とする。しかし、1ストリップの制限がないような走査
型サイトメータにおいては、小区画1502の大きさは
1ストリップに規定されるものではなく、最小でも細胞
集団の統計データが得られる程度の大きさであればよ
い。
【0110】次に、スライドガラス上に分布する細胞集
団全体もしくは仮測定前初期設定において設定した小区
画1502の大きさよりも広い範囲に含まれる細胞集団
を対象として仮測定を実行する(ステップ1302)。
【0111】仮測定に関しては、上述した第1の実施の
形態と同様であるので、ここでは説明を省略する。次
に、仮測定で得た統計的細胞データを基に測定範囲の最
適値を決定する(ステップ1303)。この決定の仕方
を図14及び図15を用いて以下に説明する。
【0112】まず、図14に示すように仮測定を実行し
て得られた各々の細胞の位置の情報から得られる細胞の
分布を示す細胞分布平面1501上を、小区画1502
で分割する(ステップ1401)。
【0113】そして、コンピュータ22にて、この小区
画1502毎に含まれているシングルセルの数と各シン
グルセルのValue値の標準偏差を計算する(ステッ
プ1402)。
【0114】このようにして仮測定で測定した全小区画
に対してシングルセルの数と各シングルセルのValu
e値の標準偏差を求めていき、シングルセルの数がある
レベル以上存在し、かつ、各シングルセルのValue
値の標準偏差があるレベル内におさまっているような小
区画をすべて見つけ出し、それらを、本測定における測
定範囲に定める(ステップ1403)。
【0115】ここで、シングルセルの数がその最大数8
0%以上となる小区画のうち、各シングルセルのVal
ue値の標準偏差がその最小値の120%以下となるよ
うな小区画すべてを、本測定における測定範囲に定めて
いるが、ここで設けたシングルセルの数や各シングルセ
ルのValue値の標準偏差を規定する、上記80%、
120%といったレベルは当然ながら変更することがで
きるものである。
【0116】また、ここでは、細胞分布平面1501を
小区画1502で分割した後の、本測定の測定範囲の探
索をコンピュータ22が自動で行なったが、細胞分布平
面1501上や小区画1502をモニタディスプレイ5
0上に表示し、その情報をオペレータが見て本測定の測
定範囲を設定することもできる。このとき、小区画15
02中に含まれる細胞の数や各細胞のValue値の標
準偏差などの情報をコンピュータ22にて計算し、随時
モニタディスプレイ50上に表示してもよい。また、こ
のときにコンピュータ22にてオペレータが小区画15
02の大きさを自由に変更、再設定することも可能であ
る。
【0117】以上に示した本実施の形態によれば、ま
ず、オペレータが設定しなければならない測定条件パラ
メータ数を、上記第1の実施の形態で示した測定開始点
X座標、Y座標、測定終了点X座標、及びY座標の4つ
から、小区画の大きさ(1ストリップの何倍であるか)
の1つに減じることができる。また、蛍光染色にムラが
あるような標本7を従来の走査型サイトメータにて測定
する場合、シングルセルがある程度存在し、且つ各シン
グルセルの蛍光染色の度合いが均一となっているような
場所を、オペレータがすべて見つけ出して測定範囲を決
定するには膨大な時間を費やさねばならず、事実上その
ようなことは実行し得ないが、本実施の形態においては
最適測定範囲をコンピュータによる自動探索で得ること
ができるため、手間を要さず、且つ探索時間を大幅に削
減することができる。
【0118】したがって、測定範囲を本実施の形態の如
く設定することにより、測定効率が良くなり、かつ、蛍
光染色ムラからくる細胞周期などの測定精度の劣化を防
ぐことができる。
【0119】なお、本発明は上記第1乃至第4の実施の
形態に限ることなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種
々変形して実施することが可能であるものとする。請求
項4記載の発明は、上記請求項1記載の発明において、
上記測定条件パラメータは測定範囲であり、上記仮測定
前初期設定手段は、上記測定範囲を分割した小区画の大
きさを設定し、上記決定手段は、上記仮測定実行手段に
より得た上記細胞集団の上記小区画毎の統計的データを
基に測定範囲を決定することを特徴とする。
【0120】このような構成とした結果、上記請求項1
記載の発明の作用に加えて、測定条件パラメータとして
測定条件パラメータとして測定範囲を適用しており、複
数の適切な測定範囲を自動的に決定することができる。
【0121】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、測定条件
パラメータの最適値を決定するのに必要となる広範囲に
わたる情報を短時間に得ることができるうえ、オペレー
タが測定条件パラメータの妥当性を判断、設定する作業
を削減することができる。
【0122】請求項2記載の発明によれば、上記請求項
1記載の発明の効果に加えて、検出器のゲインオフセッ
トの最適値を自動で決定できるので、従来、オペレータ
が行なっていた検出器のゲインオフセットの設定にかか
る試行錯誤や手間を削減できる。また、仮測定で得られ
た情報をもとに、ある細胞集団あるいは領域を限定して
から検出器のゲインオフセットを決定するための基準と
なる細胞を選出することができるため、設定された検出
器のゲインオフセットの最適値としての信頼性を高めら
れる。
【0123】請求項3記載の発明によれば、上記請求項
1記載の発明の効果に加えて、測定範囲の設定でオペレ
ータが設定すべきパラメータ数が4つから2つに減る。
さらに、その測定範囲を測定して得られるデータの信頼
性、および、一貫性を高められるとともに、そのような
最適な測定範囲をオペレータが探索する作業を削減でき
る。
【0124】請求項4記載の発明によれば、上記請求項
1記載の発明の効果に加えて、測定範囲の設定でオペレ
ータが設定すべきパラメータ数が4つから1つに減る。
さらに、適切な測定範囲をオペレータが探索する手間を
削減できる上に、得られるデータの信頼性、及び一貫性
を高めることができ、さらには一度の仮測定で複数の適
切な測定範囲を抽出できるので、測定効率の向上にも寄
与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る走査型サイト
メータの機械的構成及び光学的構成を示す模式図。
【図2】同実施の形態に係る電気回路構成を示すブロッ
ク図。
【図3】同実施の形態に係る測定条件パラメータ設定手
段を説明する流れ図。
【図4】同実施の形態に係るラフスキャンを説明する
図。
【図5】同実施の形態に係る測定範囲のストリップへの
分割と走査方法を示す図。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係るPMTの印加
電圧、オフセット調整電圧の設定する手段を説明するフ
ローチャート。
【図7】同実施の形態に係るPMTの印加電圧、オフセ
ット調整電圧の初期値の決定に要する工程を示すフロー
チャート。
【図8】同実施の形態に係るPMTの印加電圧、オフセ
ット調整電圧の初期値の決定に要する工程の説明を補足
する図。
【図9】同実施の形態に係るPMTの印加電圧、オフセ
ット調整電圧の最適値の決定に要する工程を説明するフ
ローチャート。
【図10】本発明の第3の実施の形態に係る測定範囲の
設定に要する手順を説明するフローチャート。
【図11】同実施の形態に係る測定範囲の最適値決定に
要する工程を説明するフローチャート。
【図12】同実施の形態に係る細胞分布平面上の仮想測
定範囲を説明する図。
【図13】本発明の第4の実施の形態に係る測定範囲の
設定に要する手順を説明するフローチャート。
【図14】同実施の形態に係る測定範囲の決定に要する
工程を説明するフローチャート。
【図15】同実施の形態に係る細胞分布平面上の小区画
を説明する図。
【図16】従来の走査型サイトメータでPMTの印加電
圧、オフセット調整電圧を設定する方法を説明する図。
【図17】従来の走査型サイトメータで測定範囲を設定
する方法を説明する図。
【符号の説明】
1…レーザ光源 2…ダイクロイックミラー 3…ガルバノミラ− 4…瞳投影レンズ 5…光路切替えミラー 6…対物レンズ 7…標本 8…コンデンサレンズ 9…ビームスプリッタ 10…リングスリット 11…フォトダイオード(PD) 12…透過照明光源 13…バリアフィルタ 14…集光レンズ 15,15a〜15c…光電子倍増管(PMT) 16…顕微鏡観察光学系 16a…CCDカメラ 17…走査ステージ 18…スポット投影レンズ 19…落射照明光源 20a〜20d…信号処理回路 22…コンピュータ 23…走査制御回路 24…本体制御部 32…CPUバス 33…CPU 36…GPIBインターフェース制御回路(GPIB
I/F) 37…RCU 38…入出力回路 39,40…ステッピングモータ 41,42…ステッピングモータ駆動回路 45…波形発生回路 46…D/A変換機 47…GPIBボード 48a,48b…メモリボード 49…ビデオボード 50…モニタディスプレイ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 設定した測定条件パラメータに従って光
    ビームを顕微鏡対物レンズで集光して細胞集団標本上を
    二次元走査し、上記光ビームによって励起された細胞か
    らの光を検出器で検出し、検出器で検出した光電信号に
    よって形成された走査画像データを取込み、上記走査画
    像データに対する画像処理によって上記細胞集団標本内
    の各細胞の細胞内成分量を測定して上記細胞集団内の個
    々の細胞の細胞データを得、上記細胞データを統計的デ
    ータとして扱う走査型サイトメータにおいて、本測定以
    前に行なう仮測定に関し、 測定条件パラメータを設定する仮測定前初期設定手段
    と、 この仮測定前初期設定手段で得た測定条件パラメータに
    従って上記細胞集団標本上の本測定よりも広い範囲を高
    速に光ビームで二次元走査して上記細胞集団の統計的デ
    ータを得る仮測定実行手段と、 この仮測定実行手段で得た統計的データに基づいて本測
    定に用いる測定条件パラメータを決定する決定手段とを
    有したことを特徴とする走査型サイトメータ。
  2. 【請求項2】 上記測定条件パラメータは上記検出器の
    ゲインオフセットであり、 上記仮測定前初期設定手段は、上記本測定の測定範囲の
    大きさを設定した上で上記細胞集団標本の中の任意の細
    胞もしくは細胞領域を選択し、選択した細胞もしくは細
    胞領域の輝度データから上記検出器のゲインオフセット
    の初期値を決定し、 上記決定手段は、上記仮測定実行手段により得た上記細
    胞集団の統計的データを基にある特定の細胞を選択し、
    選択した細胞の輝度データから上記検出器のゲインオフ
    セットの最適値を決定することを特徴とする請求項1記
    載の走査型サイトメータ。
  3. 【請求項3】 上記測定条件パラメータは測定範囲であ
    り、上記仮測定前初期設定手段は、上記測定範囲の大き
    さを設定し、上記決定手段は、上記仮測定実行手段によ
    り得た上記細胞集団の統計的データを基に最適な測定範
    囲を決定することを特徴とする請求項1記載の走査型サ
    イトメータ。
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