JPH11131552A - 微生物を用いて排泄物を分解する水循環式トイレシステム - Google Patents

微生物を用いて排泄物を分解する水循環式トイレシステム

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Publication number
JPH11131552A
JPH11131552A JP36171397A JP36171397A JPH11131552A JP H11131552 A JPH11131552 A JP H11131552A JP 36171397 A JP36171397 A JP 36171397A JP 36171397 A JP36171397 A JP 36171397A JP H11131552 A JPH11131552 A JP H11131552A
Authority
JP
Japan
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tank
stool
toilet
urine
water
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Application number
JP36171397A
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English (en)
Inventor
Teruo Kaneko
照夫 金子
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EARTH CLEAN KK
Original Assignee
EARTH CLEAN KK
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Publication date
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  • Sanitary Device For Flush Toilet (AREA)
  • Purification Treatments By Anaerobic Or Anaerobic And Aerobic Bacteria Or Animals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 便器の真下に大便処理槽を配設しなくてよ
く、床上或は地面上に配設することを可能にし、リサイ
クル槽のみを余裕のある適宜な床下或は地面下に配設で
きるようにすること。 【構成】 便器に排泄された大便と小便及び便器洗浄水
とを適宜な比率で分離する固液分離機構を設け、大便は
圧送機構によって大便処理槽に導いて微生物によって発
酵分解させ、小便及び便器洗浄水はリサイクル槽に導
き、該リサイクル槽内の小便及び便器洗浄水を利用して
便器の洗浄を行うようにする。その他の構成は、上記リ
サイクル槽には、クロレラ菌を混入し、該クロレラ菌に
よってアンモニアを分解消臭するようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、微生物を用いて
排泄物を分解する水循環式トイレシステムに関し、簡易
トイレ、キャラバンカー等に設置するトイレ、飛行機・
船・列車等に設置するトイレ、各種展示会・コンサート
会場等のために緊急且つ簡易的に設けるための仮設トイ
レ、地方の駅におけるトイレ、その他のトイレにおいて
浄化設備の備えていない場所でも使用できる微生物を用
いて排泄物を分解する水循環式トイレシステムである。
【0002】
【従来技術】従来から微生物を用いて排泄物を分解する
トイレシステムは公知になっている。これらのトイレシ
ステムでは、排泄物となる大便及び小便いずれも排泄物
処理槽に導いて微生物によりそれら排泄物を二酸化炭素
と水(蒸気)に分解するようにしている。あるいは上記
排泄物を発酵分解してコンポストを作るようにしてい
る。ここに、排泄物を発酵分解するための微生物は空気
に触れることから主に好気性の微生物を用いるが、水分
が多すぎると謙気性菌になり排泄物を発酵分解できない
ばかりか悪臭を発生する。その上更に、便器を洗浄する
ために洗浄水を用いるとなると排泄物処理槽内の水分は
多くなり過ぎ、上記の欠点はより増長される。
【0003】
【発明の課題】そこで先に本件出願人は、トイレ内にお
ける便器への人体からの排泄物は、大便と小便とがある
ので、大便処理槽内における排泄物の水分が多くならな
いように大便処理槽へは大便のみ(実際には多少、小便
や便器洗浄水が流れ込むが・・・)が入り込んで大便処
理槽内の水分が過剰にならないようにして大便を微生物
により発酵分解し易い最適な環境を作り、小便や便器洗
浄水は便器からリサイクル槽に導いて小便の消臭を図る
と共に小便を奇麗にし、該小便及び便器洗浄水を、再
度、便器洗浄水として利用できるようにした微生物を用
いて排泄物を分解する水循環式トイレシステムを提供し
た。
【0004】これは、便器に大便と小便及び便器洗浄水
とを分離する固液分離機構を設け、大便は微生物によっ
て発酵分解する大便処理槽に導き、小便及び便器洗浄水
はリサイクル槽に導き、該リサイクル槽内の小便及び便
器洗浄水を再利用して便器の洗浄を行うようにした微生
物を用いて排泄物を分解する水循環式トイレシステムで
ある。
【0005】この微生物を用いて排泄物を分解する水循
環式トイレシステムは、非常に有用なものであるが、設
置できない場所、設置制限がある場合もある。即ち、従
来の場合は、床下あるいは地面の中にリサイクル槽及び
大便発酵槽共に埋設しなければならず、配置の選択性の
幅が狭い。特に従来、大便処理槽は、便器の真下に配設
しなければならない欠点があり、列車や車両などには適
用できない欠点があった。即ち、本発明の課題は、便器
の真下に大便処理槽を配設しなくてよく、床上或は地面
上に配設することを可能にし、リサイクル槽のみを余裕
のある適宜な床下或は地面下に配設できるようにするこ
とを課題になされたものである。
【0006】
【発明の課題を達成するための手段】かかる本発明の課
題は、便器に排泄された大便と小便及び便器洗浄水とを
適宜な比率で分離する固液分離機構を設け、大便は圧送
機構によって微生物によって発酵分解する大便処理槽に
導き、小便及び便器洗浄水はリサイクル槽に導き、該リ
サイクル槽内の小便及び便器洗浄水を再利用して便器の
洗浄を行うようにすることで達成できる。
【0007】また別の課題は、上記微生物を用いて排泄
物を分解するトイレシステムイレシステムにおいて、リ
サイクル槽内に送り込まれてくる小便の消臭、杭菌を行
うことが可能なようにリサイクル槽に、クロレラ菌を混
入し、該クロレラ菌によってアンモニアを分解消臭する
ようにすることで達成できる。
【0008】(作用)図1乃至図4を参照して説明す
る。人がトイレ個室内に入ってくると、人感センサ4
(図2参照)が人を感知する。その信号が人感センサ4
から得られると、制御盤(コントロール回路)6からの
信号によって洗浄水ポンプ(洗浄水P)22が働き、リ
サイクル槽5(図2においては、主にリサイクル槽5内
の処理水貯槽9)の処理水(中水。小便3と、予め処理
水貯槽9及び処理水予備貯槽10内に蓄えられた水11
との混合水)12が予め制御盤6や流量調節バルブ17
によって制御された流量で、通路16を通って便器1内
に流される。
【0009】図示せずトイレ個室内に備えている便器1
にて、人が排泄物を施すと、この場合、大便2及び小便
3の何れをも排泄するとして、便器1は、固液分離器5
5を備えているため、即ち、大便3と小便3及び便器洗
浄水4とを分離する機構を備えた構造のものを用いてい
るため、小便3及び便器洗浄水4は通路14を通ってリ
サイクル槽5に導かれる。リサイクル槽5の細かなこと
に関しては後記する。
【0010】大便2(この場合の大便には、固物のトイ
レットペーパーなども含む。以下同様)は、便器1の下
部に設けた固液分離器55を構成する孔13の下に大便
滑り板25で制御された方向に落ちる。この位置の大便
2はエアコンプレッサ23から送られてくる圧送エアに
よって通路26及び29を介して大便処理槽7側に導か
れ、該大便処理槽7の上部位置の通路29に形成した落
下口31を介して床88上又は地面上に設置された大便
処理槽7内に落下される。
【0011】通路29に残っている悪臭は、エコンプレ
ッサ23から順次、エアが送られてくるので、当該悪臭
が通路37を通って脱臭搭38に導かれ、消臭剤39に
て脱臭された後、更に排気ファン40によって通路41
を通って外部に排出される。
【0012】大便処理槽7内には、大便分解用微生物1
5(一般には、オガクズ等の水分調整材に微生物が担持
されている)が貯蔵されている。従って、ここで用いた
微生物15としてはそのようなものが入れられているた
め、大便2は二酸化炭素と水(水蒸気)とに分解されて
消滅する。微生物15がコンポストを目的としている場
合には、大便2はコンポストを生成する。
【0013】大便処理槽7内の大便2が入れられた大便
分解用微生物15は、上記大便処理槽7内に配置された
攪拌羽根32を制御盤6からの信号に基づいて1日に3
〜5回位攪拌するようにモータ33を駆動する。
【0014】上記微生物15は消滅菌を用いるとして、
大便2が微生物15により分解されていくときに発生す
る二酸化炭素、水蒸気その他の発生ガスは、通路34を
通って脱臭塔35に送られ、消臭された後、脱臭搭35
の内部の排気ファン36によって通路37を介して外部
に排出される。
【0015】微生物15には、その存在、活動のために
最適な温度がある。通常、人体の温度位かその前後であ
るが、その温度は微生物によって異なる。この場合の微
生物としては、生ゴミ処理機などに採用されている微生
物でも充分に大便を発酵分解させることができるが、大
便分解用に更に適したものを選択するのが良い。
【0016】上記のように微生物15には、その存在、
活動のために最適な温度があり、本トイレシステムは外
に置かれることが多いが、冬場などの寒い時期では微生
物15の活動が停止してしまうことになる。それを防ぐ
ために、大便処理槽7の外周にヒータ18を設けると共
に、大便処理槽7内の適宜箇所に水分調整材に担持され
た微生物15と大便2の混合物(以下、微生物混合被処
理物という。トイレットペーパ等も含まれているた
め。)20の温度を検出する温度センサ19を設け、該
温度センサ19の信号を温調器21によってヒータ18
を稼働制御し、大便処理槽7内の微生物混合被処理物2
0を適した温度に保ち発酵分解するようにしている。
【0017】リサイクル槽5内に導かれた小便3はクロ
レラ菌24を混入した便器洗浄水4と共に、処理水1
2、即ち、リサイクル水となる。ここでリサイクル槽5
内には、小便3や汚物(大便付着物や小便付着物)で汚
れた処理水12は、リサイクルに適したきれいな便器洗
浄水とするために、リサイクル槽5内の処理水12の中
に小便(他の汚物も含む)3のアンモニアを分解消臭す
る為に、従来では微生物を入れることになる。しかし、
本発明では、上記アンモニアの消臭・分解・杭菌を計る
ためにクロレラ菌24を上記処理水12内に混入してい
る。
【0018】このクロレラ菌24は、透明パイプ42内
に入れられた増殖用点灯光源、例えば蛍光燈43によっ
て培養増殖されている。この蛍光燈43の点灯により、
クロレラ菌24は、外部の太陽光を浴びなくても増殖で
きる。
【0019】リサイクル槽5内には、処理水12の温度
を一定、或は適宜温度に保つために投げ込み式のヒータ
27を設けると同時に、処理水12の温度を検出する温
度センサ28を設け、該温度センサ28の信号を元に温
調器44によってヒータ27を稼働制御し、リサイクル
槽5内の処理水12を適した温度に保つ。
【0020】またリサイクル槽5内には、濁度計45が
投入されており、上記リサイクル槽5内のクロレラ菌2
4の濃度を検出できるようにしている。クロレラ菌24
は、温度によってその増殖速度が異なる。そこで、上記
温度センサ28及び濁度計45からの信号を元にヒータ
27の温度及び蛍光燈43の照度を適宜な値に保つよう
にしてクロレラ菌24の濃度を最適値に保つようにして
いる。
【0021】上記クロレラ菌24によって上記処理水1
2の小便3のアンモニアなどは、発酵分解され、消臭さ
れ、洗浄水ポンプ22によって上記通路16を介して便
器1に循環されるために、便器1内が洗浄される。
【0022】リサイクル槽5内に発生するアンモニア等
の異臭は、特に手段を施さなくてもよいが、必要なら
ば、リサイクル槽5の上部に通路16を設け、該通路1
6を通して脱臭塔17を介し外部に放散するとよい。
【0023】
【発明の実施の態様】図1は、一実施例としての微生物
を用いて排泄物を分解する水循環式トイレシステムの説
明図で、図2は、大便2と小便3及び便器洗浄水4とを
分離する機構を設けた便器1の一実施例の説明図で、図
3は、電気的流れを示す説明図で、図4は一例としての
濁度計45の説明図である。以下、図1乃至図4を参照
して本発明の一実施例としての微生物を用いて排泄物を
分解する水循環式トイレシステムを説明する。
【0024】便器1は、本トイレシステムの図示せぬ個
室の内部に設置されている。この便器1にて、人が排泄
物を施すことになる。人がトイレ個室内に入ってくる
と、人感センサ4が人を感知することができるように最
適な位置に当該人感センサ4を設ける。人感センサ4か
ら人の検知信号が得られると、適宜位置に設けた制御盤
(コントロール回路)6からの信号によって洗浄水ポン
プ(洗浄水P)22が働く。
【0025】洗浄水ポンプ22が働くことで、リサイク
ル槽5(図2においては、主にリサイクル槽5内の処理
水貯槽9)の処理水(小便3と、予め処理水貯槽9及び
処理水予備貯槽10内に蓄えられたクロレラ菌24を混
入した水11との混合水)12が予め制御盤6や流量調
節バルブ17によって制御された流量で、通路16、5
6を通って便器1内に流される。
【0026】リサイクル槽5は、図2に示すように、主
に便器1に通路54を介して接続された固液分離器55
及び通路14を介して接続された尿受入槽53、該尿受
入槽53に通路57を介して接続された反応槽58、該
反応槽58に通路59〜61を介して接続された活性炭
ろ過槽62、処理水貯槽9及び該処理水貯槽9と通路6
3、64を介して接続された処理水予備貯槽65で構成
される。また尿受入槽53には、リサイクル槽5内の水
11が不足した場合、その補給を行えるようにするため
の補給水取り入れ口66を連通させている。尚、上記尿
受入槽53、反応槽58、処理水貯槽9及び処理水予備
貯槽65には、予めクロレラ菌24を混入した水11を
一定量貯蔵してある。
【0027】図示せずトイレ個室内に備えている便器1
にて、人が排泄物を施すと、この場合、大便2及び小便
3の何れをも排泄するとして、便器1は、固液分離器5
5を備えているため、即ち、大便3と小便3及び便器洗
浄水4とを分離する機構を備えた構造のものを用いてい
るため、小便3及び便器洗浄水4は通路14を通ってリ
サイクル槽5に導かれる。ここで、固液分離器55を定
義しておくと、この固液分離器55は床88または地面
上の便器1のみのことではなく、便器1を構成するに当
たって、その下部の通路、即ち、便器1に人が排泄物を
排泄し、大便処理槽7あるいは処理貯水槽9に至るまで
の通路を含めたものとする。
【0028】大便2(この場合の大便には、固物のトイ
レットペーパーなども含む。以下同様)は、便器1の下
部に設けた孔13の下に大便滑り板25で制御された方
向に落ちる。この位置の大便2はエアコンプレッサ23
から送られてくる圧送エアによって通路26及び29を
介して大便処理槽7側に導かれ、該大便処理槽7の上部
位置の通路29に形成した落下口31を介して大便処理
槽7内に落下される。
【0029】この場合、大便2及び小便3の何れをも便
器1内に排泄物を排泄するようになっていて、大便器と
小便器の2つを分離して用いず、大便器と小便器の2つ
を兼ねた構造の1つの便器1を形成する。
【0030】そのために、便器1は、例えば図2に示す
ように大便2と小便3及び処理水(便器洗浄水)12と
を分離する固液分離器55を形成した構造のものを用い
る。即ち、便器1またはその下部の通路は、便器1の内
壁を伝わって流れてくる小便3や水11が、後記するリ
サイクル槽5に連結された通路14側へ流れるようにし
て小便3と大便2を分離できるように設計してある。従
って、小便3及び処理水12は、大便処理槽7側へ流れ
ず、通路14を通って尿受入槽3へ流れ込む。
【0031】一方、大便2(トイレットペーパなどの固
物を含む)は通常の便器同様に、便器1の下部に設けた
孔13の下部に落ち込む。ここに人感センサ4によって
トイレ使用者を検出したため、制御盤6からの信号に基
づいてモータ32が駆動し、攪拌羽根32を駆動する。
同時に、制御盤6からの信号に基づいてエアコンプレッ
サ23が作動し、圧送エアによって上記孔13の下部に
落下した大便2が通路24を介して大便処理槽7内に送
り込まれる。
【0032】このときの異臭は、通路29の上部に設け
た通路37を介して脱臭搭38に送り込まれ、消臭剤3
9によって消臭・杭菌された後、排気ファン40によっ
て通路41を介して外部に排出される。
【0033】上記大便処理槽7内には、大便分解用微生
物15が入れられている。大便分解用微生物15は、一
般には、オガクズ等の水分調整材に微生物が担持されて
いるものを用いるので、ここで用いる微生物もそのよう
なものを用いる。しかし、このような微生物に限らず、
水分調整材に発生した自然菌や、大豆やトウモロコシ等
の粉体或は課粒状体に微生物を担持したものであっても
よい。いずれにしても用いる微生物15は、大便を分解
消滅でき、また排泄後に使用するトイレットペーパーな
どの紙をも分解できる微生物を用いるのが望ましい。
【0034】大便2及びトイレットペーパー等の紙は、
微生物15によって主に二酸化炭素と水(水蒸気)とに
分解されて消滅する。このときに発生する二酸化炭素、
水蒸気(水)その他の発生ガスが、通路49を通って脱
臭塔35に送られ消臭脱臭された後、排気ファン36に
よって通路37を介して外部に放出される。
【0035】用いる微生物15は、空気と接触すること
から謙気性菌でなく好気性菌を用いている。従って、大
便処理槽7内にて発酵分解させる大便2と微生物15が
混じった大便及び微生物混合被処理物20に空気を接触
させる必要がある。このため、大便処理槽7内には、被
処理物20を混合攪拌するための攪拌羽根32を回転自
在に設けている。
【0036】攪拌羽根32はシャフト51を介してモー
タ32によって回転させられるようになっている。モー
タ32は、制御盤6内のタイマー、モータコントロー
ラ、及びドライバによって回転させられることにより、
タイマーによって定めた時刻に、同じくモータコントロ
ーラによって定めた時間だけ往復回転し、攪拌羽根32
によって大便処理槽7内の被処理物20を攪拌して空気
と接触させる。
【0037】大便処理槽7の外周にヒータ18を設ける
と共に、大便処理槽7内の適宜箇所に水分調整材に担持
された微生物15と大便2の混合物(大便及び微生物混
合被処理物)20の温度を検出する温度センサ19を設
け、温度センサ19の信号を基に温調器21によってヒ
ータ18を稼働制御し、大便処理槽7内の微生物混合被
処理物20を適した温度に保つ。
【0038】その理由は、微生物15には、その存在、
活動のために最適な温度があるためである。本トイレシ
ステムが外に置かれることが多いが、冬場などの寒い時
期では微生物15の活動が停止してしまうことになるた
めである。通常、微生物15の適した温度は、人体の温
度位かその前後であるが、その温度は微生物によって異
なる。この場合の微生物としては、生ゴミ処理機などに
採用されている微生物でも充分に大便を発酵分解させる
ことができる。ここでは、大便分解用に更に適したもの
を選択している。
【0039】リサイクル槽5内に導かれた小便3を含む
処理水12は、リサイクルに適したきれいな処理水12
とするために、固液分離器55によって通路14を介し
てリサイクル槽5内の尿受入槽53に流れ込む。尿受入
槽53からオーバーフローした処理水12は、通路57
を介して反応槽58に流れ込む。尿受入槽53や反応槽
58内には、小便3のアンモニア臭を消すため、及び小
便3を分解するためのクロレラ菌24を混入している。
【0040】従来では、最適なアンモニア分解菌が存在
しないことと、そのメンテナンスが厄介なことから本発
明では、尿受入槽53及び反応槽58内に取り扱いが容
易で極めて容易に増殖できるクロレラ菌24を水11と
共に入れている。同時に、尿受入槽53及び反応槽58
内それぞれにクロレラ菌24の増殖を図るために、蛍光
燈43を入れた透明パイプ42を挿入している。透明パ
イプ42を用いたのは、蛍光燈43の絶縁を図るため
と、蛍光燈43の光をクロレラ菌24に照射してクロレ
ラ菌24の増殖を図るためである。
【0041】尿受入槽53又は/及び反応槽58内に温
度センサ28及びヒータ27を挿入し、クロレラ菌24
を含む処理水12の温度を検出し、温調器44によって
ヒータ27を可動制御し、尿受入槽53又は/及び反応
槽58内の処理水12の温度を制御することで、クロレ
ラ菌24の最適環境を生成している。
【0042】クロレラ菌24は生き物であり、上記のよ
うに最適な温度があり、気温が低く過ぎたりしてもよく
ないため、上記のようにヒータ27を用いている。また
酸素を送り込むほうがクロレラ菌24の繁殖を高めるこ
とになる。そこで、尿受入槽53及び反応槽58内の下
部に散気管50、67を配設し、制御盤6からの信号を
元にエアーポンプ52によって散気管50、67から発
泡させている。
【0043】一方、クロレラ菌24は、小便3の消臭分
解を図ると共に、便器1等をきれいにする作用を持って
いるが、外界温度などによって極度に繁殖し過ぎても、
活性炭ろ過槽62の能力を超え過ぎるなどして良くな
い。そこでクロレラ菌24の増殖が適度になるように制
御している。
【0044】そのため尿受入槽53又は/及び反応槽5
8内に濁度計45を挿入し、上記尿受入槽53又は/及
び反応槽58内のクロレラ菌24の濃度を検出できるよ
うにしている。クロレラ菌24は、温度によってその増
殖速度が異なる。そこで、上記温度センサ28及び濁度
計45からの信号を元にヒータ27の温度及び蛍光燈4
3の照度を適宜な値に保ったり、点灯あるいは消灯する
ようにしてクロレラ菌24の濃度を最適値に保つように
している。
【0045】上記濁度計45は、例えば図4に示すよう
に構成したものを用いる。図4を参照して、クロレラ菌
24が入り込む通路68を形成した透明パイプ69内に
通路68を介して発光素子70と受光素子71を対向さ
せる。通路68内のクロレラ菌24の濃度が異なると、
発光素子70からの照射光を受光する受光素子71から
の信号が異なるので、受光素子71からの信号が制御盤
6内のコントロール回路72に入力され、該コントロー
ル回路72によって温調器44を制御してヒータ27を
可動制御すると共に、蛍光燈43の照射強度、点灯ある
いは消灯させる。
【0046】固液分離器55によって通路14を介して
尿受入槽53に入った小便3は、通路57を介して反応
槽58に入り、上記尿受入槽53及び反応槽58内のク
ロレラ菌24によって小便3の分解消臭が行われ、その
後、ろ過槽73、通路60を介して活性炭ろ過槽62に
て小便3を含む処理水12が濾過される。活性炭ろ過槽
62内のオーバーフローした処理水2は、通路61を介
してろ過槽73に循環される。
【0047】上記処理水貯槽9は、通路63、64に連
通されており、処理水貯槽9内の処理水12が不足した
場合、通路64を介して処理水予備貯槽65内の処理水
12を上記処理水貯槽9に補給するようにしている。一
方、上記処理水貯槽9内の処理水12の量が多くなる
と、通路63を介して処理水12を処理水予備貯槽65
内に送り込むようにしている。
【0048】処理水貯槽9には、この内部の処理水12
の液位を検出するために上部位置に上限用液位センサ3
0ー1を設けると共に、下部位置に下限用液位センサ3
0ー2を配置している。尚、上限用液位センサ30ー1
と下限用液位センサ30ー2とは、1つのセンサで構成
してもよいが、この実施例では、2つのセンサを用いて
いる。
【0049】上限用液位センサ30ー1は、処理水貯槽
9内の処理水12の液位の上限を制限するためのもの
で、液位上限信号が得られたときには、制御盤6からの
信号に基づいて吸引ポンプ47が駆動して流量調節バル
ブ74によって調節された流量で通路76、77を介し
て活性炭ろ過槽62内に処理水12を送り込む。
【0050】また上限用液位センサ30ー1から液位上
限信号が得られると制御盤6からの信号に基づいて吸引
ポンプ47が駆動して流量調節バルブ75によって調節
された流量で通路78を介して大便処理槽7内に処理水
12を送り込む。処理水12には、クロレラ菌24が混
入されているため、大便2の発酵分解を促進する。
【0051】更にまた、上限用液位センサ30ー1から
液位上限信号が得られると制御盤6からの信号に基づい
て吸引ポンプ47が駆動して発水槽48に処理水12を
送り込むと同時に、上記上限用液位センサ30ー1から
の上限信号がでなくなるまで、蒸水器46を作動して当
該発水槽48内の処理水12蒸発させ、外部に放散す
る。蒸水器46は、上記発水槽48内の処理水12を蒸
発させればよいため、ヒータ、加湿器その他超音波加湿
器などの適宜な手段を用いればよい。
【0052】また、上限用液位センサ30ー1から液位
上限信号が得られると、トイレ個室内の適宜位置に設け
た警報ブザー79が鳴るように構成すると共に同じく警
報ランプ80が点灯するようになっている。これら警報
ブザー79の発音及び警報ランプ80の消灯は、警報解
除スイッチ81をオンすることで行えるようにしてい
る。
【0053】下限用液位センサ30ー2は、処理水貯槽
9内の処理水12の液位の下限を制限するためのもの
で、下限用液位センサ30ー2から液位下限信号が得ら
れると、トイレ個室内の適宜位置に設けた警報ブザー7
9が鳴るように構成すると共に同じく警報ランプ80が
点灯するようになっている。これら警報ブザー79の発
音及び警報ランプ80の消灯は、警報解除スイッチ81
をオンすることで行えるようにしている。
【0054】上記処理水予備貯槽65は通路82を介し
てオーバーフロー槽兼蒸散槽83に接続され、上記処理
水予備貯槽65を溢れた処理水12は、上記オーバーフ
ロー槽兼蒸散槽83に流れ込み、自然蒸発されて外部に
放散される。
【0055】また上記大便処理槽7内の微生物15は、
適宜な水分を必要とするため、微生物混合被処理物20
内の水分率が低下した場合、制御盤6からの信号に基づ
いて補給水ポンプ(補給水P)84が作動し、通路8
5、86、流量調節バルブ87及び通路78を介して大
便処理槽7内に上記活性炭ろ過槽62内の処理水12を
供給する。
【0056】トイレシステムのトイレ個室内の人が排便
を済ませ、人感センサ4が人の感知を行わなくなると、
制御盤6からの信号により洗浄水ポンプ22の作動が停
止し、便器1内への処理水12の供給が停止される。
【0057】
【発明の効果】この発明によれば、便器の真下に大便処
理槽を配設しなくてよく、床上或は地面上に配設するこ
とを可能にし、リサイクル槽は余裕のある適宜な床下或
は地面下に配設できるため、従来以上に汎用性に優れた
微生物を用いて排泄物を分解する水循環式トイレシステ
ムを容易且つ安価に提供できるものとなる。またクロレ
ラ菌を用いて小便の消臭分解を行っているので、異臭の
ない清潔な上記トイレシステムを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例としての微生物を用いて排
泄物を分解する水循環式トイレシステムの説明図であ
る。
【図2】 このシステムの部分作動的フローチャート的
説明図を示す。
【図3】 このシステムの部分電気的フローチャート的
説明図を示す。
【図4】 このシステムに用いた一例としての濁度計の
説明図である。 (符号の説明) 1 便器 2 大便 3 小便 4 人感センサ 5 リサイクル槽 6 制御盤 7 大便処理槽 8 洗浄水ポンプ(洗浄水P) 9 処理水貯槽 10 処理水予備貯槽 11 水 12 通路 13 孔 14 通路 15 大便分解用微生物 16 通路 17 流量調節バルブ 18 ヒータ 19 温度センサ 20 微生物混合被処理物 21 温調器 22 洗浄水ポンプ(洗浄水P) 23 エアコンプレッサ 24 クロレラ菌 25 大便滑り板 26 通路 27 ヒータ 28 温度センサ 29 通路 30ー1 上限用液位センサ 30ー2 下限用液位センサ 31 落下口 32 攪拌羽根 33 モータ 34 通路 35 脱臭搭 36 排気ファン 37 通路 38 脱臭搭 39 消臭剤 40 排気ファン 41 通路 42 透明パイプ 43 蛍光燈 44 温調器 45 濁度計 46 蒸水器 47 吸引ポンプ 48 発水槽 49 通路 50 散気管 51 シャフト 52 エアーポンプ 53 尿受入槽 54 通路 55 固液分離器 56、57 通路 58 反応槽 59、60、61 通路 62 活性炭ろ過槽 63、64 通路 65 処理水予備貯槽 66 補給水取り入れ口 67 散気管 68 通路 69 透明パイプ 70 発光素子 71 受光素子 72 コントロール回路 73 ろ過槽 74 、75 流量調節バルブ 76、77、78 通路 79 警報ブザー 80 警報ランプ 81 警報解除スイッチ 82 通路 83 オーバーフロー槽兼蒸散槽 84 補助水ポンプ(補助水P) 85、86 通路 87 流量調節バルブ 88 床

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 便器に排泄された大便と小便及び便器洗
    浄水とを適宜な比率で分離する固液分離機構を設け、大
    便は圧送機構によって大便処理槽に導いて微生物によっ
    て発酵分解させ、小便及び便器洗浄水はリサイクル槽に
    導き、該リサイクル槽内の小便及び便器洗浄水を利用し
    て便器の洗浄を行うようにしたことを特徴とする微生物
    を用いて排泄物を分解する水循環式トイレシステム。
  2. 【請求項2】 上記リサイクル槽には、クロレラ菌を混
    入し、該クロレラ菌によってアンモニアを分解消臭する
    ようにしたことを特徴とする請求項1に記載の微生物を
    用いて排泄物を分解する水循環式トイレシステム。
JP36171397A 1997-10-27 1997-10-27 微生物を用いて排泄物を分解する水循環式トイレシステム Pending JPH11131552A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007327235A (ja) * 2006-06-07 2007-12-20 Nepon Inc 循環式トイレ
CN107514039A (zh) * 2017-08-28 2017-12-26 刘新堂 一种厕所除臭系统

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