JPH11127306A - 結像点検出装置 - Google Patents

結像点検出装置

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JPH11127306A
JPH11127306A JP9289837A JP28983797A JPH11127306A JP H11127306 A JPH11127306 A JP H11127306A JP 9289837 A JP9289837 A JP 9289837A JP 28983797 A JP28983797 A JP 28983797A JP H11127306 A JPH11127306 A JP H11127306A
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JP
Japan
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imaging
color
contrast
image
lens
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Application number
JP9289837A
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English (en)
Inventor
Ikuya Saito
郁哉 斎藤
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
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Publication of JPH11127306A publication Critical patent/JPH11127306A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、結像点検出装置において、レンズ
の特性によって生じる軸上色収差の影響を緩和すること
を第1の目的とし、像面湾曲収差の影響を緩和すること
を第2の目的とする。 【解決手段】 受光手段によって検出されるR色の光束
に関する強度分布の情報fR(x)と、G色の光束に関する
強度分布の情報fG(x)と、B色の光束に関する強度分布
の情報fB(x)に基づいて、予め定められる目標位置に対
する、結像点の位置ずれ量を算出する結像状態演算手段
S22〜S24を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばイメージス
キャナ,フィルムスキャナなどの画像読取装置における
自動焦点合わせに利用される、結像点検出装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】イメージスキャナ,フィルムスキャナな
どの画像読取装置においては、原稿などの被写体からの
光を、レンズを介してイメージセンサに結像する。イメ
ージセンサで鮮明な画像を読み取るためには、被写体,
レンズ及びイメージセンサの位置関係を予め調整する必
要がある。また、被写体の位置が変動する場合には、画
像読取の度に、焦点調整が必要になる。
【0003】この種の画像読取装置においては、画像の
コントラストに基づいて、合焦位置を識別する技術が知
られている。即ち、被写体,レンズ及びイメージセンサ
の何れかの位置を、光軸方向に移動しながら画像読取を
繰り返す。得られる多数の画像から、コントラストの光
軸方向の分布が求められる。
【0004】合焦位置では、コントラストが最大にな
る。従って、コントラストの光軸方向の分布から、合焦
位置を識別できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、レンズの特
性に応じて、結像される画像には、軸上色収差と呼ばれ
る現象が現れる。即ち、レンズと結像点との光軸方向の
距離が、光の波長に応じて変動する。
【0006】例えば、単レンズの場合には、波長の長い
赤色の光は、レンズから遠い位置に焦点を結び、波長の
短い青色の光は、レンズに近い位置に焦点を結ぶ。従っ
て、例えば互いに波長の異なるR(赤色),G(緑色)及び
B(青色)に色分解して、カラー画像を読み取る場合に
は、レンズの軸上色収差によって、次に説明する不具合
が生じる。
【0007】例えば、図7に示すように、R色画像のコ
ントラスト分布fR(x),G色画像のコントラスト分布f
G(x)及びB色画像のコントラスト分布fB(x)の間に位置
ずれが生じる。R色画像のコントラスト分布fR(x)のピ
ーク位置と一致するように、焦点調整を実施すると、G
色及びB色の画像については、焦点ずれにより、画像の
鮮明度が低下する。
【0008】同様に、G色画像のコントラスト分布fG
(x)に基づいて焦点調整を実施すると、R色及びB色の
画像の鮮明度が低下する。また、B色画像のコントラス
ト分布fB(x)に基づいて焦点調整を実施すると、R色及
びG色の画像に鮮明度の低下が生じる。また、レンズの
特性に応じて、結像される画像には、像面湾曲収差と呼
ばれる現象が現れる。即ち、平面の被写体をレンズを介
して結像すると、最良の像の結像面が、湾曲した曲面に
なる。
【0009】レンズの像面湾曲収差は、例えば、図9に
示すように、光軸と直交するY軸方向の面における、光
軸からの距離に応じて変化する。レンズの像面湾曲収差
によって、次に説明する不具合が生じる。画像を読み取
るイメージセンサの受光面が平坦なので、読み取られる
画像上の位置に応じて、画像の鮮明度が変化する。
【0010】また、コントラストの分布を検出する場合
には、検出対象とする画像上の位置の違いに応じて、コ
ントラストの分布状態が光軸方向に変動する。従って、
焦点調整に悪影響を及ぼす。本発明は、結像点検出装置
において、レンズの特性に応じて定まる、軸上色収差の
悪影響を軽減することを第1の目的とする。また本発明
は、結像点検出装置において、レンズの特性に応じて定
まる、像面湾曲収差の悪影響を軽減することを第2の目
的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の結像点検出装
置は、被写体像を結像する結像レンズと、互いに波長領
域が異なる、第1色,第2色及び第3色のそれぞれの波
長成分について、前記結像レンズを通った被写体からの
光束の、強度分布を検出する受光手段と、前記受光手段
によって検出される第1色の光束に関する強度分布の情
報と、第2色の光束に関する強度分布の情報と、第3色
の光束に関する強度分布の情報に基づいて、予め定めら
れる目標位置に対する、結像点の位置ずれ量を算出する
結像状態演算手段とを設けたことを特徴とする。
【0012】請求項2は、請求項1記載の結像点検出装
置において、前記結像状態演算手段が、前記受光手段に
よって検出される第1色の光束に関する強度分布のコン
トラストと、第2色の光束に関する強度分布のコントラ
ストと、第3色の光束に関する強度分布のコントラスト
に基づいて、予め定められる目標位置に対する、結像点
の位置のずれ量を算出することを特徴とする。
【0013】請求項3は、請求項1記載の結像点検出装
置において、前記結像状態演算手段が、前記受光手段に
よって検出される第1色の光束に関する強度分布のコン
トラストが最大になる第1の結像点位置と、第2色の光
束に関する強度分布のコントラストが最大になる第2の
結像点位置と、第3色の光束に関する強度分布のコント
ラストが最大になる第3の結像点位置に基づいて、予め
定められる目標位置に対する、結像点の位置ずれ量を算
出することを特徴とする。
【0014】請求項4は、請求項1記載の結像点検出装
置において、前記結像状態演算手段が、前記受光手段に
よって検出される第1色の光束に関する強度分布のコン
トラストの情報と、第2色の光束に関する強度分布のコ
ントラストの情報と、第3色の光束に関する強度分布の
コントラストの情報を、それらの最大値が揃うようにレ
ベル補正し、レベル補正された第1色,第2色及び第3
色のコントラストの情報に基づいて、予め定められる目
標位置に対する、結像点の位置ずれ量を算出することを
特徴とする。
【0015】請求項5は、請求項4記載の結像点検出装
置において、前記結像状態演算手段が、レベル補正され
た第1色,第2色及び第3色のコントラストの総和が最
大になる位置に基づいて、予め定められる目標位置に対
する、結像点の位置ずれ量を算出することを特徴とす
る。請求項6は、請求項1記載の結像点検出装置におい
て、前記結像状態演算手段が算出した結像点の位置ずれ
量に応じて、前記結像レンズ,被写体及び受光手段の少
なくとも1つを光軸方向に移動する、位置決め手段を設
けたことを特徴とする。
【0016】請求項7の結像点検出装置は、被写体像を
結像する結像レンズと、前記結像レンズの光軸から、予
め定められた距離離れた第1位置において、前記被写体
からの光束の強度分布を検出する受光手段と、前記受光
手段の出力に基づいて、前記第1位置における前記結像
レンズの結像位置を第1結像位置として識別する結像位
置識別手段と、前記結像レンズの光軸から所定距離離れ
た結像基準位置における結像点の位置と、前記第1位置
における結像点の位置との光軸方向の距離を示す第1の
収差を求め、前記第1の収差と前記第1結像位置とに基
づいて、前記結像基準位置における結像点の位置と予め
定められる目標位置との位置ずれ量を検出する結像状態
演算手段とを設けたことを特徴とする。
【0017】請求項8は、請求項7記載の結像点検出装
置において、前記第1位置を前記光軸と交差する方向に
変更する検出位置変更手段を設け、前記結像状態演算手
段が、前記第1位置と前記光軸との距離に応じて定まる
補正係数に基づいて、検出される位置ずれ量を補正する
ことを特徴とする。請求項9は、請求項8記載の結像点
検出装置において、前記受光手段からの信号のコントラ
ストの大きさを調べ、該コントラストが所定の閾値より
も小さい場合に、前記検出位置変更手段が前記第1位置
を変更することを特徴とする。
【0018】請求項10は、請求項9記載の結像点検出
装置において、前記第1位置と前記光軸との距離に対応
付けられた複数の補正係数を保持する、補正テーブル手
段を設けたことを特徴とする。請求項11は、請求項7
記載の結像点検出装置において、前記結像状態演算手段
が算出した結像点の位置ずれ量に応じて、前記結像レン
ズ,被写体及び受光手段の少なくとも1つを光軸方向に
移動する、位置決め手段を設けたことを特徴とする。
【0019】(作用) (請求項1)受光手段は、前記結像レンズを通った被写
体からの光束について、互いに波長領域が異なる、第1
色,第2色及び第3色のそれぞれの波長成分の強度分布
を検出する。
【0020】この受光手段により、例えば図7に示すよ
うな3種類の色(R,G,B)のそれぞれについて、コ
ントラストの分布を調べることができる。結像状態演算
手段は、前記受光手段によって検出される第1色の光束
に関する強度分布の情報と、第2色の光束に関する強度
分布の情報と、第3色の光束に関する強度分布の情報に
基づいて、予め定められる目標位置に対する、結像点の
位置ずれ量を算出する。
【0021】例えば、図8に示すように、R色の画像の
コントラスト分布fR(x),G色の画像のコントラスト分
布fG(x)及びB色の画像のコントラスト分布fB(x)の総
和を、総合コントラスト分布fRGB(x)とする。この場
合、総合コントラスト分布fRGB(x)のピーク位置Pxと
一致するように、被写体,レンズ及びイメージセンサの
位置関係を調整すると、レンズの軸上色収差の影響が最
小になる。
【0022】即ち、総合コントラスト分布fRGB(x)のピ
ーク位置Pxにおいては、R色のデフォーカス量,G色
のデフォーカス量及びB色のデフォーカス量が総合的に
最小になる。従って、最良のカラー画像が得られる。3
種類の色の全てに関する強度分布の情報に基づいて、結
像点の位置ずれ量を算出することにより、レンズの軸上
色収差の影響を最小化できる。
【0023】(請求項2)結像状態演算手段は、前記受
光手段によって検出される第1色の光束に関する強度分
布のコントラストと、第2色の光束に関する強度分布の
コントラストと、第3色の光束に関する強度分布のコン
トラストに基づいて、予め定められる目標位置に対す
る、結像点の位置のずれ量を算出する。
【0024】(請求項3)結像状態演算手段は、前記受
光手段によって検出される第1色の光束に関する強度分
布のコントラストが最大になる第1の結像点位置と、第
2色の光束に関する強度分布のコントラストが最大にな
る第2の結像点位置と、第3色の光束に関する強度分布
のコントラストが最大になる第3の結像点位置に基づい
て、予め定められる目標位置に対する、結像点の位置ず
れ量を算出する。
【0025】(請求項4)結像状態演算手段は、前記受
光手段によって検出される第1色の光束に関する強度分
布のコントラストの情報と、第2色の光束に関する強度
分布のコントラストの情報と、第3色の光束に関する強
度分布のコントラストの情報を、それらの最大値が揃う
ようにレベル補正する。
【0026】そして、結像状態演算手段は、レベル補正
された第1色,第2色及び第3色のコントラストの情報
に基づいて、予め定められる目標位置に対する、結像点
の位置ずれ量を算出する。 (請求項5)結像状態演算手段は、レベル補正された第
1色,第2色及び第3色のコントラストの総和が最大に
なる位置(例えば、図8のPx)に基づいて、予め定め
られる目標位置に対する、結像点の位置ずれ量を算出す
る。
【0027】(請求項6)位置決め手段は、前記結像状
態演算手段が算出した結像点の位置ずれ量に応じて、前
記結像レンズ,被写体及び受光手段の少なくとも1つを
光軸方向に移動する。即ち、自動的に焦点あわせを実施
する。 (請求項7)受光手段は、前記結像レンズの光軸から、
予め定められた距離離れた第1位置(例えば、図9に示
すYdの位置)において、前記被写体からの光束の強度
分布を検出する。
【0028】結像位置識別手段は、前記受光手段の出力
に基づいて、前記第1位置における前記結像レンズの結
像位置を第1結像位置(例えば、図8に示す位置Px)
として識別する。結像状態演算手段は、前記結像レンズ
の光軸から所定距離離れた結像基準位置における結像点
の位置(例えば、図9に示す「最良バランス位置」)
と、前記第1位置における結像点の位置との光軸方向の
距離を示す第1の収差(例えば、図9に示すΔx)を求
める。
【0029】また、結像状態演算手段は、前記第1の収
差と前記第1結像位置とに基づいて、前記結像基準位置
における結像点の位置と予め定められる目標位置との位
置ずれ量を検出する。 (請求項8)検出位置変更手段は、必要に応じて、前記
第1位置を、前記光軸と交差する方向に対して変更す
る。結像状態演算手段は、前記第1位置と前記光軸との
距離に応じて定まる補正係数に基づいて、検出される位
置ずれ量を補正する。
【0030】(請求項9)検出位置変更手段は、前記受
光手段からの信号のコントラストが所定の閾値よりも小
さい場合に、前記第1位置を変更する。 (請求項10)補正テーブル手段は、前記第1位置と前
記光軸との距離に対応付けられた複数の補正係数を保持
する。
【0031】(請求項11)位置決め手段は、前記結像
状態演算手段が算出した結像点の位置ずれ量に応じて、
前記結像レンズ,被写体及び受光手段の少なくとも1つ
を光軸方向に移動する。即ち、自動的に焦点あわせを実
施する。
【0032】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)この形態の発明を実施するイメー
ジスキャナの構成と動作を、図1〜図11に示す。この
形態は、全ての請求項に対応する。
【0033】図1は、イメージスキャナの機構部の構成
を示す正面図である。図2は、図1のイメージスキャナ
の電装部の構成を示すブロック図である。図3は、図2
の主制御ユニット100の動作の概略を示すフローチャ
ートである。図4は、図3のステップS5の内容の一部
を示すフローチャートである。図5は、第1の実施の形
態における、図3のステップS5の内容の一部を示すフ
ローチャートである。図6は、図4のステップS16の
内容を示すフローチャートである。
【0034】図7は、レンズの位置と検出されるコント
ラストの分布の例を示すグラフである。図8は、図7の
情報にレベル補正を施した後のコントラスト分布を示す
グラフである。図9は、レンズの像面湾曲収差の分布の
例を示すグラフである。図10は、像面湾曲テーブルT
BLの構成を示すマップである。図11は、1次元イメ
ージセンサ50及び分光フィルタ51の各受光画素位置
の並びを示す模式図である。
【0035】この形態では、請求項1及び請求項7の結
像レンズ及び受光手段は、それぞれ、レンズ15及び1
次元イメージセンサ50として具体化されている。ま
た、請求項1の結像状態演算手段は、主制御ユニット1
00、並びにステップS22〜S24として具体化され
ている。請求項6及び請求項11の位置決め手段は、レ
ンズモータ81として具体化されている。
【0036】請求項7の結像位置識別手段は、主制御ユ
ニット100、並びにステップS22〜S24として具
体化されている。請求項7の結像状態演算手段は、主制
御ユニット100、並びにステップS25及びS26と
して具体化されている。請求項8の検出位置変更手段
は、主制御ユニット100、並びにステップS18とし
て具体化されている。請求項10の補正テーブル手段
は、像面湾曲テーブルTBLとして具体化されている。
【0037】まず、図1を参照して、イメージスキャナ
の機構部の構成を説明する。原稿などの被写体1は、画
像面を下に向けて、プラテンガラス2上に配置される。
プラテンガラス2の下方に配置された画像読取部3は、
ガイドバー4で支持されている。画像読取部3は、ガイ
ドバー4に沿って、所定の範囲内で矢印で示されるX軸
の方向に往復移動可能である。
【0038】また、画像読取部3に結合された駆動ベル
ト5は、2つのプーリ6,7によって移動自在に支持さ
れている。プーリ6は、副走査モータ71の駆動軸と連
結されている。従って、副走査モータ71を駆動する
と、プーリ6及び駆動ベルト5を介して、画像読取部3
がX軸方向に駆動される。画像読取部3には、照明ラン
プ10,第1ミラー11,第2ミラー12,第3ミラー
13,第4ミラー14,レンズ15,ガイドバー16,
リードねじ17,1次元イメージセンサ50及びレンズ
モータ81が備わっている。
【0039】被写体1は、照明ランプ10によって照明
される。被写体1からの反射光は、第1ミラー11,第
2ミラー12,第3ミラー13及び第4ミラー14を介
してレンズ15に到達する。レンズ15によって、1次
元イメージセンサ50の受光面に、被写体1からの光が
結像される。レンズ15は、X軸に沿って配置されたガ
イドバー16によって、移動自在に支持されている。ま
た、レンズ15と連結されたナット15aが、リードね
じ17と係合している。
【0040】リードねじ17は、レンズモータ81の駆
動軸と連結されている。レンズモータ81を駆動する
と、リードねじ17が回動する。リードねじ17が回動
すると、ナット15aがX軸に沿って移動する。ナット
15aの移動に伴って、レンズ15がX軸方向に移動す
る。レンズ15が移動すると、レンズ15と1次元イメ
ージセンサ50の受光面との距離が変化する。レンズ1
5の移動によって、焦点の調整が実施される。
【0041】1次元イメージセンサ50は、CCD素子
を用いた1次元撮像装置である。1次元イメージセンサ
50の受光面には、X軸と直交するY軸方向(図1の紙
面に垂直な方向)に1列に並んだ、多数の微小受光部
(画素)が備わっている。カラー画像の入力を可能にす
るために、1次元イメージセンサ50の受光面の前面に
は、分光フィルタ51が配置されている。1次元イメー
ジセンサ50の画素構成(一部分)と分光フィルタ51
の位置関係を図11に示す。
【0042】図11において、分光フィルタ51の
「R」,「G」及び「B」で示す領域は、それぞれ、R
色,G色及びB色の波長成分のみを透過する。図11に
示すように、分光フィルタ51のR色を透過する領域,
G色を透過する領域及びB色を透過する領域は、1次元
イメージセンサ50の1画素毎に順番に並んでいる。従
って、入射する光のR色,G色及びB色の成分を、それ
ぞれ1次元イメージセンサ50で検出できる。
【0043】被写体1の2次元画像を読み取る場合に
は、副走査モータ71により、画像読取部3をX軸方向
に一定速度で移動する。画像読取部3の移動中に、1次
元イメージセンサ50により、Y軸方向の1ライン画像
の読取を繰り返す。次に、図2を参照して、電装部の構
成を説明する。この電装部には、主制御ユニット10
0,読み出し専用メモリ(ROM)105,タイミング
制御ユニット110,サンプリングユニット120,A
/D変換器130,アドレスカウンタ140,フレーム
メモリ151,152,153,インタフェース16
0,副走査制御ユニット170,レンズ位置制御ユニッ
ト180及び照明制御ユニット190が備わっている。
【0044】主制御ユニット100は、マイクロコンピ
ュータを内蔵している。主制御ユニット100の処理に
よって、図1及び図2に示すイメージスキャナの動作が
制御される。画像の読取を実施するときには、タイミン
グ制御ユニット110から1次元イメージセンサ50
に、所定の読取制御パルスが印加される。この読取制御
パルスに同期して、1次元イメージセンサ50は、各画
素位置に、入射光量に応じた電荷を蓄積する。
【0045】蓄積動作が終了すると、画像の1ラインを
構成する多数の画素の信号が、時系列信号の形で、順次
に出力される。この信号は、サンプリングユニット12
0に入力される。
【0046】サンプリングユニット120は、1次元イ
メージセンサ50から入力される信号に含まれる受光光
量に応じた画素信号を、1画素毎に抽出して、A/D変
換器130に印加する。A/D変換器130は、入力さ
れるアナログ信号をディジタル信号に変換する。変換後
のディジタル信号は、フレームメモリ151,152及
び153に印加される。
【0047】A/D変換器130から出力される信号
の、主走査方向(Y)及び副走査方向(X)の画素位置
は、アドレスカウンタ140によって把握される。アド
レスカウンタ140が出力するアドレス信号の値によ
り、フレームメモリ151,152及び153の記憶ア
ドレスが決定される。また、アドレスカウンタ140が
出力する信号により、フレームメモリ151,152及
び153の何れか1つが選択される。
【0048】選択されたフレームメモリに、A/D変換
器130の出力信号が記憶される。即ち、分光フィルタ
51によって抽出されたR色,G色及びB色の画素成分
が、それぞれ、フレームメモリ151,152及び15
3に記憶される。フレームメモリ151,152及び1
53は、各々、1フレームの画像を記憶できるメモリ容
量を備えている。
【0049】フレームメモリ151,152及び153
に1フレームの画像データが入力された後、主制御ユニ
ット100の制御により、不足画素の補間等を含む所定
の画像処理が実施される。この画像処理が終了した後、
フレームメモリ151,152及び153に保持された
R色,G色及びB色のカラー画像データは、インタフェ
ース160を介して、外部の装置に出力される。
【0050】主制御ユニット100に接続された読み出
し専用メモリ105は、レンズ15の特性によって定ま
る、像面湾曲収差の情報を、後述する像面湾曲テーブル
TBLの形で保持している。副走査制御ユニット170
は、主制御ユニット100からの指示に応答して、画像
読取部3のX軸方向の位置及び移動速度を制御する。即
ち、副走査モータ71を駆動して、画像読取部3の位置
決め及び速度制御を実施する。
【0051】副走査モータ71の駆動軸と連結された位
置検出器72から、画像読取部3の位置情報及び速度情
報が、副走査制御ユニット170に入力される。レンズ
位置制御ユニット180は、主制御ユニット100から
の指示に応答して、レンズ15のX軸方向(光軸方向)
の位置を制御する。即ち、レンズモータ81を駆動し
て、指示された位置に画像読取部3を位置決めする。
【0052】レンズモータ81の駆動軸と連結された位
置検出器82から、レンズ15の位置情報が、レンズ位
置制御ユニット180に入力される。照明制御ユニット
190は、主制御ユニット100からの指示に応答し
て、照明ランプ10の点灯/消灯を制御する。照明ラン
プ10を点灯するときには、照明ランプ10の発光光量
が一定になるように制御する。
【0053】次に、主制御ユニット100に内蔵された
マイクロコンビュータによって制御される、処理の内容
について説明する。なお、以下の説明において、処理を
実施するのは、特に指摘する場合を除き、主制御ユニッ
ト100のマイクロコンピュータである。まず、図3を
参照して、各処理ステップの内容を説明する。主電源が
投入されると、ステップS1が実行される。
【0054】ステップS1では、主制御ユニット100
自体、並びに主制御ユニット100に接続された各電気
回路の状態を初期化する。ステップS2では、副走査制
御ユニット170に所定の指示を与えて、画像読取部3
を、予め定めたホーム位置に位置決めする。
【0055】ステップS3では、レンズ位置制御ユニッ
ト180に所定の指示を与えて、レンズ15を、予め定
めたレンズのホーム位置に位置決めする。ステップS4
では、インタフェース160の状態を監視する。そし
て、インタフェース160に接続される外部の装置(ホ
ストコンピュータなど)から、画像読取指示があるか否
かを識別する。画像読取指示を検出すると、ステップS
5に進む。
【0056】ステップS5では、「自動ピント調整」を
実施する。即ち、鮮明な画像が得られるように、被写体
1,レンズ15及び1次元イメージセンサ50の位置関
係を自動的に調整する。この例では、レンズ15を光軸
方向に移動して、被写体1,レンズ15及び1次元イメ
ージセンサ50の位置関係を調整する。ステップS5の
詳細については、後で説明する。
【0057】ステップS6では、副走査制御ユニット1
70に所定の指示を与えて、画像読取部3を、ホーム位
置に位置決めする。ステップS7では、画像読取部3で
被写体1の2次元画像を読み取る。即ち、副走査モータ
71を駆動して、画像読取部3をX軸方向に一定速度で
移動する。また、1次元イメージセンサ50により、Y
軸と平行な向きの1次元画像を繰り返し読み取る。
【0058】1次元イメージセンサ50で読み取った1
次元画像の信号は、サンプリングユニット120及びA
/D変換器130を介して、フレームメモリ151,1
52及び153の各アドレスに、順次に記憶される。ス
テップS7の実行によって、1フレームの画像データ
が、フレームメモリ151,152及び153上に入力
され保持される。
【0059】ステップS8では、フレームメモリ15
1,152及び153上に保持された2次元画像データ
に対して、所定の画像処理を実施する。例えば、1次元
イメージセンサ50は、R色,G色及びB色の画像デー
タを3画素毎に順次に読み取るので、連続する3画素の
うち2画素には、読み取られた画像データが存在しな
い。従って、不足する画素のデータを、所定の補間処理
によって補う。
【0060】ステップS9では、フレームメモリ15
1,152及び153上に保持されたR,G,B各色の
2次元画像データを、インタフェース160を介して、
外部の装置に出力する。ステップS5の詳細を、図4及
び図5に示す。次に、図4及び図5に示された各ステッ
プの内容を説明する。
【0061】ステップS11では、副走査制御ユニット
170に所定の指示を与えて、画像読取部3を、予め定
めた「ピント調整位置」に位置決めする。即ち、副走査
モータ71を駆動して、画像読取部3をX軸方向に移動
し、「ピント調整位置」で画像読取部3を停止する。
「ピント調整位置」は、予め、設計者が、被写体1の大
きさ,位置及び被写体1上の画像分布の傾向を、統計的
にあるいは経験的に分析することにより決定される。決
定された「ピント調整位置」の位置情報は、主制御ユニ
ット100の制御プログラムに組み込まれている。
【0062】尚、「ピント調整位置」の位置情報は、ユ
ーザが設定入力する事にしてもよい。具体的には、次の
ような手続きが行われる。プレビューコマンドを外部装
置から受信することに基づいて、イメージスキャナは、
一度画像を取り込んで画像データを外部装置に出力す
る。外部装置のディスプレーには、画像データに対応す
る画像が表示される。ユーザは、ディスプレーの画像を
見ながら、マウスを用いて、カーソルを画像の所望の位
置に移動する。そしてユーザは、マウスをクリックする
ことにより、「ピント調節位置」を設定入力する。外部
装置は、ユーザの入力に基づいて、ピント調節位置コマ
ンドをイメージスキャナに出力する。主制御ユニット1
00は、インタフェース160を介して、ピント調節位
置コマンドを受信すると、ピント調節位置を設定する。
【0063】ステップS12では、レンズ位置制御ユニ
ット180に所定の指示を与えて、レンズ15の移動を
開始する。移動方向はX軸方向(光軸方向)である。移
動速度は一定とする。ステップS13では、1次元イメ
ージセンサ50により、Y軸と平行な向きの1次元画像
を読み取る。読み取られた画像の1ラインデータは、フ
レームメモリ151,152及び153に入力され記憶
される。
【0064】ステップS14では、レンズ15が、予め
定めた限界位置まで移動したか否かを識別する。移動が
終了してなければ、ステップS13の処理を繰り返し実
行する。ステップS13を実行する際には、画像読取部
3の位置は変化しない。しかしフレームメモリ151,
152及び153の1ラインデータを記憶するアドレス
は、ステップS13を実行する毎に更新される。
【0065】従って、ステップS13の繰り返しによっ
て、フレームメモリ151,152及び153上には、
同じ「ピント調整位置」の画像に関する、レンズ15の
様々な位置の1ラインデータが、順番に登録される。レ
ンズ15が予め定めた限界位置まで移動すると、ステッ
プS14からS15に進む。ステップS15では、レン
ズ位置制御ユニット180に所定の指示を与えて、レン
ズ15を所定のホーム位置まで戻し、駆動を停止する。
【0066】ステップS16では、R色,G色及びB色
の各色について、図7に示すようなデフォーカス特性を
算出する。ステップS16の処理の詳細は、図6に示さ
れている。図6を参照すると、この処理には、ステップ
S30の「R色デフォーカス特性の算出」,ステップS
40の「G色デフォーカス特性の算出」及びステップS
50の「B色デフォーカス特性の算出」が含まれてい
る。
【0067】処理対象の色成分が異なる以外に、ステッ
プS30,S40及びS50の内容に違いはない。従っ
て、ステップS30のみについて、詳細を説明する。ス
テップS31では、内部メモリに割り当てた、カウンタ
Nの内容を0に初期化する。ステップS32では、前記
ステップS13の処理によってフレームメモリ151に
保持された、多数の1ラインデータのうち、カウンタN
の値で特定されるアドレスの、1組の1ラインデータを
入力する。
【0068】ステップS33では、ステップS32で入
力した1ラインデータの中から、Y軸方向の位置が、所
定の検出位置Ydの近傍にある領域のデータを、予め定
めたk画素(複数画素)分だけ抽出する。検出位置Yd
の初期値は、主制御ユニット100の制御プログラムに
予め組み込まれている。ステップS30を最初に実行す
るときには、ステップS33で、検出位置Ydとして、
それの初期値が使用される。
【0069】ステップS34では、ステップS33で抽
出したk個の画素データに基づいて、検出された画像の
コントラストを求める。実際には、k個の画素データか
ら、ノイズ画素成分を除外した後、最大値と最小値との
比率を、コントラストとして算出する。算出したコント
ラストの値は、R色のコントラスト分布fR(x)の、カウ
ンタNの値で特定される位置fR(N)に保存する。
【0070】ステップS35では、カウンタNの値を更
新する。ステップS36では、カウンタNの値を最大値
Nmaxと比較して、「R色デフォーカス特性の算出」が
終了したか否かを識別する。終了してなければ、ステッ
プS32に戻り、上記処理を繰り返す。
【0071】ステップS30の「R色デフォーカス特性
の算出」を実行すると、例えば図7に示すコントラスト
分布fR(x)のデータが得られる。また、ステップS40
の「G色デフォーカス特性の算出」を実行すると、コン
トラスト分布fG(x)のデータが得られる。同様に、ステ
ップS50の「B色デフォーカス特性の算出」を実行す
ると、コントラスト分布fB(x)のデータが得られる。
【0072】再び図4を参照して、説明を続ける。ステ
ップS16の処理では、ステップS13で読み取った、
被写体1上の画像に基づいて、R,G,B各色のコント
ラスト分布を求める。従って、前記「ピント調整位置」
及び「検出位置Yd」で特定される領域に、適当な画像
が存在しない場合がある。適当な画像が存在しない領域
のデータを処理すると、得られるコントラスト分布の値
が異常に小さくなる。
【0073】そこで、ステップS17では、適正なコン
トラスト分布のデータが得られたか否かを識別する。実
際には、コントラスト分布fR(x)の最大値,コントラス
ト分布fG(x)の最大値及びコントラスト分布fB(x)の最
大値を、予め定めた閾値と比較する。コントラスト分布
fR(x),fG(x)及びfB(x)の何れかの最大値が、前記閾
値より小さい場合には、コントラスト分布が異常である
とみなす。そして、ステップS18に進む。コントラス
ト分布が異常でなければ、図5のステップS22に進
む。
【0074】ステップS18では、図6のステップS3
3で参照する「検出位置Yd」の位置の値を、Y軸方向
に所定量ΔYだけ変更する。ステップS19では、ステ
ップS18で更新された「検出位置Yd」が、Y軸方向
の限界位置に達したか否かを識別する。限界位置に達し
てなければ、ステップS16の処理に戻る。限界位置に
達した場合には、ステップS20に進む。
【0075】従って、適正なコントラスト分布が検出で
きない場合には、「検出位置Yd」が変更され、ステッ
プS16の処理が再び実行される。そして、以前とは異
なる「検出位置Yd」のデータに基づいて、コントラス
ト分布が算出される。前記「ピント調整位置」に適当な
画像が存在しない場合には、ステップS20に進む。ス
テップS20では、前記「検出位置Yd」の値を初期値
に戻す。
【0076】次のステップS21では、副走査制御ユニ
ット170に所定の指示を与えて、画像読取部3をX軸
方向に所定量だけ移動する。つまり、コントラスト測定
の対象になる画像位置を、X軸方向に少しだけシフトす
る。ステップS21を実行した後、再びステップS12
〜S14が実行される。即ち、以前とは異なるX方向の
位置で、1次元画像の読取が実施される。読み取られた
画像の1ラインデータによって、フレームメモリ15
1,152及び153上のデータが更新される。
【0077】図7に示すように、ステップS16の処理
によって得られるR色のコントラスト分布fR(x)の最大
値と、G色のコントラスト分布fG(x)の最大値と、B色
のコントラスト分布fB(x)の最大値は、互いに異なる。
図5のステップS22では、各色のコントラスト分布f
R(x),fG(x)及びfB(x)の最大値が等しくなるように、
これらのデータの値を補正する。
【0078】例えば、B色のコントラスト分布fB(x)を
基準にする場合には、コントラスト分布fB(x)の最大値
とコントラスト分布fR(x)の最大値との比率rBRを求め
る。そして、コントラスト分布fR(x)の値に、比率rBR
を掛けて、補正されたコントラスト分布fR(x)を得る。
また、コントラスト分布fB(x)の最大値とコントラスト
分布fG(x)の最大値との比率rBGを求める。そして、コ
ントラスト分布fG(x)の値に、比率rBGを掛けて、補正
されたコントラスト分布fG(x)を得る。
【0079】ステップS22を実行すると、図8に示す
ように、最大値が揃ったコントラスト分布fR(x),fG
(x)及びfB(x)が得られる。ステップS23では、ステ
ップS22の処理によってレベルが補正された、コント
ラスト分布fR(x),fG(x)及びfB(x)のデータを入力
し、それらの総和を総合コントラスト分布fRGB(x)とし
て、図8のように求める。
【0080】但し、求めるべき合焦位置は、コントラス
ト分布fR(x)のピーク位置X1と、コントラスト分布f
B(x)のピーク位置X3の間に存在する。従って、ステッ
プS23では、X1〜X3の範囲内についてのみ、総合
コントラスト分布fRGB(x)を算出する。ステップS24
では、総合コントラスト分布fRGB(x)の値が最大にな
る、レンズの位置Pxを求める。
【0081】ステップS24までの処理によって、画像
の色成分全体について、総合的にレンズ15の軸上色収
差の影響が最小になる合焦位置が、位置Pxとして求め
られる。但し、レンズ15の特性によって定まる、像面
湾曲収差の影響については、位置Pxに反映されていな
い。
【0082】平面の被写体をレンズを介して結像する
と、最良の像の結像面が、湾曲した曲面になる。レンズ
の像面湾曲収差は、例えば、図9に示すように、光軸と
直交するY軸方向の面における、光軸からの距離に応じ
て変化する。図9において、Y軸は、1次元イメージセ
ンサ50の画素の並び方向の位置を示す。また、Y軸の
0%及び100%は、それぞれ、1次元イメージセンサ
50の中央画素位置及び一端の画素位置に対応する。
【0083】この例では、「検出位置Yd」の位置で検
出されたコントラスト分布に基づいて、合焦位置Pxが
求められる。従って、図9に示す特性のレンズを使用す
る場合には、「検出位置Yd」の像面湾曲収差Δxの影
響により、最良バランス位置に対して、Δxだけ、合焦
位置Pxが光軸方向にずれる。
【0084】この像面湾曲収差Δxを補正するために、
読み出し専用メモリ105上に、像面湾曲テーブルTB
Lが設けてある。この像面湾曲テーブルTBLには、図
10に示すように、0%〜99%の範囲の様々な距離
(図9のY軸の値)について、それぞれの像面湾曲収差
の値が、順番に並べて配置してある。図5のステップS
25では、像面湾曲テーブルTBLの内容を参照して、
「検出位置Yd」に相当する位置の、像面湾曲収差Δx
を入力する。
【0085】ステップS26では、ステップS24で求
めた位置Pxと、ステップS25で求めた像面湾曲収差
Δxに基づいて、合焦位置Xoを算出する。ステップS
27では、レンズ位置制御ユニット180に所定の指示
を与えて、ステップS26で算出した合焦位置Xoにレ
ンズ15を位置決めする。なお、この実施の形態では、
イメージスキャナに対して発明を実施する場合を説明し
たが、例えばフィルムスキャナの場合にも、本発明を同
様に実施しうる。フィルムスキャナの場合には、フィル
ムを装填するマウントの厚みがまちまちであるため、マ
ウントを変えると、被写体1であるフィルムの位置が変
動する。従って、焦点あわせを頻繁に実施する必要があ
る。
【0086】(第2の実施の形態)この形態は、上記第
1の実施の形態の変形例であり、図5に示す処理の代わ
りに、図12に示す処理が実施される。これ以外の構成
及び動作は、第1の実施の形態と同一である。この形態
は、請求項1,請求項2,請求項3,請求項6,請求項
7,請求項8,請求項9,請求項10及び請求項11に
対応する。
【0087】図12は、第2の実施の形態における、図
3のステップS5の内容の一部を示すフローチャートで
ある。この形態では、請求項1の結像状態演算手段は、
主制御ユニット100、並びにステップS23B,23
C,23D及びS24Bとして具体化されている。ま
た、請求項7の結像位置識別手段は、主制御ユニット1
00、並びにステップS23B,23C,23D及びS
24Bとして具体化されている。その他は、第1の実施
の形態と同様である。
【0088】図12を参照して、変更された各ステップ
の内容を説明する。なお、図5のステップS22は不要
であるため、図12では省略されている。ステップS2
3Bでは、R色のコントラスト分布fR(x)のピーク位置
X1を検出する。ステップS23Cでは、G色のコント
ラスト分布fG(x)のピーク位置X2を検出する。
【0089】ステップS23Dでは、B色のコントラス
ト分布fB(x)のピーク位置X3を検出する。ステップS
24Bでは、R色のコントラストのピーク位置X1,G
色のコントラストのピーク位置X2及びB色のコントラ
ストのピーク位置X3に基づいて、合焦位置Pxを算出
する。即ち、この例では、3つのピーク位置X1,X
2,X3の平均値を、合焦位置Pxとする。
【0090】
【発明の効果】
(請求項1)レンズの軸上色収差によって発生する、合
焦位置の位置ずれを軽減しうる。 (請求項2)比較的単純な構成の光学系で、合焦位置を
検出できる。
【0091】(請求項3)比較的単純な処理によって、
合焦位置の位置ずれを軽減しうる。 (請求項4)レンズの軸上色収差の影響を、比較的高い
精度で補正できる。 (請求項5)レンズの軸上色収差の影響を、比較的高い
精度で補正できる。
【0092】(請求項6)自動的に焦点合わせを実施で
きる。 (請求項7)レンズの像面湾曲収差によって発生する、
合焦位置の位置ずれを軽減しうる。 (請求項8)検出位置を変更した場合でも、レンズの像
面湾曲収差の補正ができる。
【0093】(請求項9)様々な被写体に対して、合焦
位置の検出ができる。 (請求項10)比較的単純な処理によって、レンズの像
面湾曲収差の補正ができる。 (請求項11)自動的に焦点合わせを実施できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、イメージスキャナの機構部の構成を示
す正面図である。
【図2】図2は、図1のイメージスキャナの電装部の構
成を示すブロック図である。
【図3】図3は、図2の主制御ユニット100の動作の
概略を示すフローチャートである。
【図4】図4は、図3のステップS5の内容の一部を示
すフローチャートである。
【図5】図5は、第1の実施の形態における、図3のス
テップS5の内容の一部を示すフローチャートである。
【図6】図6は、図4のステップS16の内容を示すフ
ローチャートである。
【図7】図7は、レンズの位置と検出されるコントラス
トの分布の例を示すグラフである。
【図8】図8は、図7の情報にレベル補正を施した後の
コントラスト分布を示すグラフである。
【図9】図9は、レンズの像面湾曲収差の分布の例を示
すグラフである。
【図10】図10は、像面湾曲テーブルTBLの構成を
示すマップである。
【図11】図11は、1次元イメージセンサ50及び分
光フィルタ51の各受光画素位置の並びを示す模式図で
ある。
【図12】図12は、第2の実施の形態における、図3
のステップS5の内容の一部を示すフローチャートであ
る。
【符号の説明】
1 被写体 2 プラテンガラス 3 画像読取部 4 ガイドバー 5 駆動ベルト 6,7 プーリ 10 照明ランプ 11 第1ミラー 12 第2ミラー 13 第3ミラー 14 第4ミラー 15 レンズ 16 ガイドバー 17 リードねじ 50 1次元イメージセンサ 51 分光フィルタ 71 副走査モータ 72 位置検出器 81 レンズモータ 82 位置検出器 100 主制御ユニット 105 読み出し専用メモリ 110 タイミング制御ユニット 120 サンプリングユニット 130 A/D変換器 140 アドレスカウンタ 151,152,153 フレームメモリ 160 インタフェース 170 副走査制御ユニット 180 レンズ位置制御ユニット 190 照明制御ユニット TBL 像面湾曲テーブル

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被写体像を結像する結像レンズと、 互いに波長領域が異なる、第1色,第2色及び第3色の
    それぞれの波長成分について、前記結像レンズを通った
    被写体からの光束の、強度分布を検出する受光手段と、 前記受光手段によって検出される第1色の光束に関する
    強度分布の情報と、第2色の光束に関する強度分布の情
    報と、第3色の光束に関する強度分布の情報に基づい
    て、予め定められる目標位置に対する、結像点の位置ず
    れ量を算出する結像状態演算手段とを設けたことを特徴
    とする結像点検出装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の結像点検出装置におい
    て、前記結像状態演算手段が、前記受光手段によって検
    出される第1色の光束に関する強度分布のコントラスト
    と、第2色の光束に関する強度分布のコントラストと、
    第3色の光束に関する強度分布のコントラストに基づい
    て、予め定められる目標位置に対する、結像点の位置の
    ずれ量を算出することを特徴とする結像点検出装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の結像点検出装置におい
    て、前記結像状態演算手段が、前記受光手段によって検
    出される第1色の光束に関する強度分布のコントラスト
    が最大になる第1の結像点位置と、第2色の光束に関す
    る強度分布のコントラストが最大になる第2の結像点位
    置と、第3色の光束に関する強度分布のコントラストが
    最大になる第3の結像点位置に基づいて、予め定められ
    る目標位置に対する、結像点の位置ずれ量を算出するこ
    とを特徴とする結像点検出装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の結像点検出装置におい
    て、前記結像状態演算手段が、前記受光手段によって検
    出される第1色の光束に関する強度分布のコントラスト
    の情報と、第2色の光束に関する強度分布のコントラス
    トの情報と、第3色の光束に関する強度分布のコントラ
    ストの情報を、それらの最大値が揃うようにレベル補正
    し、レベル補正された第1色,第2色及び第3色のコン
    トラストの情報に基づいて、予め定められる目標位置に
    対する、結像点の位置ずれ量を算出することを特徴とす
    る結像点検出装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の結像点検出装置におい
    て、前記結像状態演算手段が、レベル補正された第1
    色,第2色及び第3色のコントラストの総和が最大にな
    る位置に基づいて、予め定められる目標位置に対する、
    結像点の位置ずれ量を算出することを特徴とする結像点
    検出装置。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の結像点検出装置におい
    て、前記結像状態演算手段が算出した結像点の位置ずれ
    量に応じて、前記結像レンズ,被写体及び受光手段の少
    なくとも1つを光軸方向に移動する、位置決め手段を設
    けたことを特徴とする結像点検出装置。
  7. 【請求項7】 被写体像を結像する結像レンズと、 前記結像レンズの光軸から、予め定められた距離離れた
    第1位置において、前記被写体からの光束の強度分布を
    検出する受光手段と、 前記受光手段の出力に基づいて、前記第1位置における
    前記結像レンズの結像位置を第1結像位置として識別す
    る結像位置識別手段と、 前記結像レンズの光軸から所定距離離れた結像基準位置
    における結像点の位置と、前記第1位置における結像点
    の位置との光軸方向の距離を示す第1の収差を求め、前
    記第1の収差と前記第1結像位置とに基づいて、前記結
    像基準位置における結像点の位置と予め定められる目標
    位置との位置ずれ量を検出する結像状態演算手段とを設
    けたことを特徴とする結像点検出装置。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の結像点検出装置におい
    て、前記第1位置を前記光軸と交差する方向に変更する
    検出位置変更手段を設け、前記結像状態演算手段が、前
    記第1位置と前記光軸との距離に応じて定まる補正係数
    に基づいて、検出される位置ずれ量を補正することを特
    徴とする結像点検出装置。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の結像点検出装置におい
    て、前記受光手段からの信号のコントラストの大きさを
    調べ、該コントラストが所定の閾値よりも小さい場合
    に、前記検出位置変更手段が前記第1位置を変更するこ
    とを特徴とする結像点検出装置。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の結像点検出装置におい
    て、前記第1位置と前記光軸との距離に対応付けられた
    複数の補正係数を保持する、補正テーブル手段を設けた
    ことを特徴とする結像点検出装置。
  11. 【請求項11】 請求項7記載の結像点検出装置におい
    て、前記結像状態演算手段が算出した結像点の位置ずれ
    量に応じて、前記結像レンズ,被写体及び受光手段の少
    なくとも1つを光軸方向に移動する、位置決め手段を設
    けたことを特徴とする結像点検出装置。
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