JPH1112612A - 高炉への微粉炭吹き込み用ランス - Google Patents

高炉への微粉炭吹き込み用ランス

Info

Publication number
JPH1112612A
JPH1112612A JP16835897A JP16835897A JPH1112612A JP H1112612 A JPH1112612 A JP H1112612A JP 16835897 A JP16835897 A JP 16835897A JP 16835897 A JP16835897 A JP 16835897A JP H1112612 A JPH1112612 A JP H1112612A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oxygen
lance
pipe
pulverized coal
fine coal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP16835897A
Other languages
English (en)
Inventor
Michitaka Satou
道貴 佐藤
Ryota Murai
亮太 村井
Tatsuro Ariyama
達郎 有山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NKK Corp, Nippon Kokan Ltd filed Critical NKK Corp
Priority to JP16835897A priority Critical patent/JPH1112612A/ja
Publication of JPH1112612A publication Critical patent/JPH1112612A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 微粉炭の着火遅れを防止し、高い燃焼率を得
る高炉の微粉炭吹込みランスを提供する。 【解決手段】 高炉羽口に連結するブローパイプ13の
壁を貫通させた2重管構造の内管2より微粉炭を、内管
と外管3の間の流路より酸素または、酸素富化空気を吹
き込む微粉炭吹込みランスにおいて、外管の外部表面に
伝熱フィン6を形成したことを特徴とする高炉への微粉
炭吹き込み用ランス。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高炉へ微粉炭と同
時に酸素または酸素富化空気を吹き込む微粉炭吹込みラ
ンスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】微粉炭吹込みは、コークスとの価格差に
基づくコストメリットが大きいことから多くの高炉で採
用され、経済性向上に大きく寄与している。近年は、コ
ークス炉の炉命延長の観点からもその重要性が再認識さ
れ、益々微粉炭の多量吹込みが指向されるようになっ
た。
【0003】高炉内に吹き込む微粉炭量を増していく
と、種々の問題点が顕在化してくる。その中の一つに未
燃チャーの排出に起因した問題がある。すなわち、微粉
炭吹込み量を増すとともに、酸素過剰係数が低下するた
め微粉炭の燃焼量(燃焼率)が低下し、レースウエイ内
で燃焼しきれない未燃チャーが多量に炉内に排出され
る。この未燃チャーは、炉下部でソリューションロス反
応により優先的に消費される可能性があるが、炉内消費
量には自ずと限界値が存在するので、消費限界値以上に
チャーが発生すると、ダストとして炉頂から排出されて
置換率の低下や燃料比の上昇を招く恐れがある。加え
て、これが炉芯や融着帯根部に蓄積すると、通気、通液
性の阻害による炉況不安定や生産性低下の原因となる。
【0004】そこで、安定した微粉炭多量吹込み操業を
実現するためには、未燃チャーの発生量を炉内消費量限
界以下に抑えることが不可欠であり、このためには、レ
ースウエイ部における微粉炭の燃焼率を一層向上させる
ことが必要である。
【0005】通常の微粉炭吹込み操業では、微粉炭吹き
込み用の単管ランス先端部をブローパイプ内に突出さ
せ、ランス先端の開口部から吹き込む方法が一般的であ
る。この方法は一本のランスから全量の微粉炭を噴出さ
せるため、ランスから噴出直後の固体濃度は高く、ま
た、熱風の慣性力も大きいことから径方向にはあまり拡
散できない。このため微粉炭と熱風との混合効率および
酸素との接触効率が低く、固体の昇温が遅れ、また、燃
焼が進行すると微粉炭周囲の酸素が急激に消費されて微
粉炭周囲は酸素不足の状態となるが、熱風中の酸素は容
易に拡散できないため、微粉炭の燃焼率上昇も見込めな
いという欠点があった。
【0006】このような問題を解決する手段として、ラ
ンスを2重管構造とし、酸素と微粉炭の接触効率を向上
させる方法の開発が行われている。例えば、特開平2−
213406号公報、特開平6−100912号公報の
記載の方法では、同心2重管ランスの内側に微粉炭、外
側に酸素または、酸素と空気の混合物(酸素富化空気)
を流し、微粉炭周囲の酸素濃度を高めることによって燃
焼速度の向上と酸素不足の問題の解消を図っている。ま
た、特開平1−92304号公報の記載の方法では、酸
素の導入効率を高めるため、ランスを3重管構造として
最外管に冷却水を流し、微粉炭を最内管に流し、その周
りを取り囲むように配置した複数個のノズルから酸素を
微粉炭に向かって噴出させる方法を開示している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
2−213406号公報、特開平6−100912号公
報の記載の方法では微粉炭を取り囲むようにガス(酸素
あるいは、酸素と空気の混合物)を流すが、高濃度の酸
素と微粉炭がランス出口付近で接触したとしても瞬時に
燃焼が開始するわけでない。なぜなら、ランス出口では
基本的に冷えた物質同士の混合であり、少なくとも着火
点までは微粉炭が加熱される必要があるからである。こ
のためにはブローパイプ壁面からの輻射熱や熱風によっ
て昇温されなければならず、ある程度の移動距離を要す
る。従って、ともすれば、微粉炭の昇温中に導入された
高濃度の酸素が周囲の熱風と急速に混合または拡散によ
って失われ、燃焼率を高める効果が半減してしまう場合
もある。
【0008】特開平1−92304号公報の記載の方法
では酸素を微粉炭に向かって噴出させるため比較的効率
良く微粉炭に酸素を導入することができるが、酸素は最
外管を流れる冷却水によって冷却されるため、導入酸素
自身の冷却効果により、さらに微粉炭の昇温遅れが発生
するという問題がある。
【0009】本発明は、微粉炭の着火遅れを防止し、高
い燃焼率を得る高炉の微粉炭吹込みランスを提供するこ
とを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を、高
炉羽口に連結するブローパイプの壁を貫通させた2重管
構造の内管より微粉炭を、内管と外管の間の流路より酸
素または、酸素富化空気を吹き込む微粉炭吹込みランス
において、外管の外部表面に伝熱フィンを形成した高炉
への微粉炭吹き込み用ランスによって達成するものであ
る。
【0011】「作用」内部が酸素等のガスの流路となっ
ている外管の外部表面に多数の伝熱フィンを形成してあ
るから、これらの伝熱フィンはその周りを流れる熱風の
熱を酸素等のガスに伝達する。伝熱フィンの伝熱面積
は、伝熱フィンの無い従来のランスに比べてはるかに大
きい。このため外管の内側を流れる酸素等のガスを充分
予熱することができる。これにより、ランス出口におけ
る微粉炭と酸素等のガスとの混合温度を高めることがで
きるので、従来ランスの欠点となっていた微粉炭の昇温
遅れを防止することができる。また、酸素等ガスが周囲
の熱風に拡散して濃度が低くなる前に微粉炭を着火さ
せ、その燃焼率を向上させる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
いて以下に説明する。
【0013】図1は、本発明の微粉炭吹込みランスの縦
断面図である。図2は、図1のA−A断面図である。微
粉炭吹込みランス1は、内管2、内管の外側を取り囲む
ように配設された外管3および外管3の外周部に突出し
て形成した伝熱フィン6から構成されている。内管2の
内側が微粉炭の流路となっており、外管3の内側即ち、
内管2と外管3の間の空所は酸素、または酸素富化空気
の流路となっている。
【0014】この図1において、伝熱フィン6が、外管
3の管壁を貫通して、外管の外部および内部に突出した
形状に形成しており、内部突出片により流路5を流れる
酸素等ガスへの伝熱面積を増加している。しかし、内部
突出片の存在は、反面、流体の圧力損失の増加になるの
で、内部突出長さはできるだけ短くするのが望ましい。
伝熱フィン6は、外管の外部にのみ突出した構造にして
もよい。その形状は、円環状または、螺旋状としてもよ
い。なお、伝熱フィン6は、ランスのブローパイプの流
路へ露出する範囲に限り設ければよいことは言うまでも
ない。
【0015】図1において、微粉炭および酸素等ガスは
後部から前部に向かって流れる。
【0016】
【実施例】本発明の微粉炭吹込みランスによる微粉炭の
燃焼実験を、微粉炭燃焼炉を用いて行った。図3は、実
験に使用した微粉炭燃焼炉の模式図である。10は微粉
炭燃焼炉、11は微粉炭燃焼炉10内に充填したコーク
ス、12は微粉炭燃焼炉10の下部に取り付けた羽口
(内径65mm)、13は羽口12に接続されたブロー
パイプ(内径90mm)である。15はブローパイプ1
3の後部に取り付けたランスガイド管である。このラン
スガイド管15は、ブローパイプに傾斜角10°で取付
けられている。微粉炭吹込みランス1は、このランスガ
イド管15に挿入され、その前部がブローパイプ13の
熱風の流路13aに突出するように取付けられる。14
は、サンプリングプローブ挿入管で、ブローパイプ13
の先端とランスガイド管の間に3本設けられている。1
6は微粉炭ホッパー、17は微粉炭の供給管、18は酸
素または、酸素富化空気の供給管である。
【0017】実験に使用した微粉炭吹込みランス1は、
図1で説明した構造のものである。その伝熱フィンの大
きさは、外管の外部突出高さ5mm、幅5mm、厚さ1
mm、内部突出長さ1mmのものである。これを円周方
向8箇所、ランス先端から長手方向300mmにわたっ
て10mm間隔で取り付けてある。そして、ブローパイ
プ13の熱風流路に挿入されている長さは約260mm
とした。このときのランスの先端から羽口先までの距離
は、1200mmとした。
【0018】燃焼実験に使用した微粉炭の工業分析値を
表1に示す。微粉炭の粒度は、−74μmが80%であ
る。
【0019】
【表1】
【0020】実験は、先ず、ブローパイプ13にLPG
の燃焼ガスに酸素を混入して酸素濃度21%になるよう
に調整した疑似空気350Nm3 /hを送風し、羽口先
温度を1200℃に昇温した。羽口先温度が1200℃
に安定したところで、微粉炭ホッパー16から微粉炭を
65kg/hで切り出し、12Nm3 /hの窒素ガスを
キャリアガスとして供給管17を介してランス1の内管
2に供給し、同時に、14Nm3 /hの酸素を供給管1
8を介してランス1の外管3と内管2の間の流路に供給
し、流路の酸素は8本の小径管4に分岐された。このと
きの酸素富化率は3%、酸素過剰係数は0.78であ
る。なお、65kg/hは、実高炉の微粉炭吹込み量換
算で200kg/tに相当する。
【0021】微粉炭の燃焼中にサンプリングプローブ挿
入管14からサンプリングプローブを挿入し、ランス先
端から300mm、600mmおよび、900mmの各
位置で微粉炭ダストのサンプリングを行った。得られた
ダストを化学分析して燃焼率を求めた。また、外管−内
管の間の流路を途中で分岐しない従来の2重管ランスを
用いて、本発明のランスと同様に、微粉炭吹込み量を6
5kg/hとして実験を行った。
【0022】図4は、本発明ランスと従来ランスについ
て、ランス先端からの距離による燃焼率の変化を示した
グラフである。従来ランスでは、燃焼率が、がランス先
端から300mmの位置で52%、900mmの位置で
62% であった。これに対し、本発明ランスでは、ラ
ンス先端から300mmの位置で65%、900mmの
位置で75%であった。いずれの位置においても本発明
ランスの方が、従来ランスよりも、燃焼率が13%向上
している。これは、伝熱フィンを設けたことにより、ラ
ンス外部において熱交換が充分行われ、ランス出口にお
ける酸素温度が上昇し、微粉炭の昇温遅れ(または、着
火遅れ)が短縮されたためと考えられる。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、ランス外管に取り付け
た伝熱フィンを介して酸素または酸素富化空気を熱風に
より充分に予熱することができるから、微粉炭と酸素富
化空気混合後の昇温遅れを防止することができ、着火を
従来ランスよりも顕著に早くすることができる。また、
微粉炭の着火が速いので、微粉炭の最終燃焼率を従来ラ
ンスよりも大幅に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の微粉炭吹込みランスの縦断面図であ
る。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】実験に使用した微粉炭燃焼炉の模式図である。
【図4】ランス先端からの距離と微粉炭の燃焼率の関係
を示すグラフである。
【符号の説明】
1 微粉炭吹込みランス 2 内管 3 外管 4 微粉炭の流路 5 酸素等ガスの流路 6 伝熱フィン 10 微粉炭燃焼炉 12 羽口 13 ブローパイプ 14 サンプリングプローブ挿入管 15 ランスガイド管 16 微粉炭ホッパー

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高炉羽口に連結するブローパイプの壁を
    貫通させた2重管構造の内管より微粉炭を、内管と外管
    の間の流路より酸素または、酸素富化空気を吹き込む微
    粉炭吹込みランスにおいて、外管の外部表面に伝熱フィ
    ンを形成したことを特徴とする高炉への微粉炭吹き込み
    用ランス。
JP16835897A 1997-06-25 1997-06-25 高炉への微粉炭吹き込み用ランス Pending JPH1112612A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16835897A JPH1112612A (ja) 1997-06-25 1997-06-25 高炉への微粉炭吹き込み用ランス

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16835897A JPH1112612A (ja) 1997-06-25 1997-06-25 高炉への微粉炭吹き込み用ランス

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1112612A true JPH1112612A (ja) 1999-01-19

Family

ID=15866605

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16835897A Pending JPH1112612A (ja) 1997-06-25 1997-06-25 高炉への微粉炭吹き込み用ランス

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1112612A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100605715B1 (ko) * 2001-12-26 2006-08-01 주식회사 포스코 고로 조업에서 미분탄 연소성 향상 방법
KR100838841B1 (ko) * 2001-12-24 2008-06-17 주식회사 포스코 고로의 돌기형 풍구
JP2016222949A (ja) * 2015-05-28 2016-12-28 Jfeスチール株式会社 酸素高炉の操業方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100838841B1 (ko) * 2001-12-24 2008-06-17 주식회사 포스코 고로의 돌기형 풍구
KR100605715B1 (ko) * 2001-12-26 2006-08-01 주식회사 포스코 고로 조업에서 미분탄 연소성 향상 방법
JP2016222949A (ja) * 2015-05-28 2016-12-28 Jfeスチール株式会社 酸素高炉の操業方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5127346A (en) Burner arrangement for the combustion of fine-grained to dusty solid fuel
ES2265586T3 (es) Inyector para hornos de fundicion de metal.
US6296479B1 (en) Direct reduction method and rotary hearth furnace
ITUD950003A1 (it) Procedimento di fusione per forno elettrico ad arco con sorgenti alternative di energia e relativo forno elettrico ad arco
JP2006312757A (ja) 気体還元材吹込み用のランス、高炉および高炉操業方法
JP5522326B1 (ja) 高炉操業方法及び管束型ランス
JP4341131B2 (ja) 微粉炭吹込みバーナー
JP3796021B2 (ja) 高炉羽口からの微粉炭吹き込み方法及び吹き込みランス
JPH1112613A (ja) 高炉の微粉炭吹き込み用ランス
JPH1112612A (ja) 高炉への微粉炭吹き込み用ランス
KR101629123B1 (ko) 고로 조업 방법
JP4506337B2 (ja) 冶金炉用微粉炭吹き込みバーナー及び冶金炉内への微粉炭吹き込み方法
JPH08157916A (ja) 高炉への微粉炭吹き込み方法および微粉炭吹き込み用ラ ンス
JP3493937B2 (ja) 高炉への微粉炭吹き込み方法
JPH11315310A (ja) 高炉への微粉炭吹き込み方法
JP2004091921A (ja) 高炉への固体燃料吹き込み方法及び吹き込みランス
JP2009097051A (ja) 高炉用微粉炭吹き込みランス
JPH11343511A (ja) 高炉の微粉炭吹き込み方法
JPH04346610A (ja) 高炉用微粉炭吹込ランス
JP3613902B2 (ja) 高炉への微粉炭吹き込みバーナ
JPH06100912A (ja) 高炉用粉体燃料吹込みランス
JP2006312756A (ja) 気体還元材吹込み用のランス、高炉および高炉操業方法
JP2963422B2 (ja) 高炉操業用微粉炭バーナ
JP2000160216A (ja) 高炉の粉体吹き込み用ランス
JP2005264189A (ja) 高炉への固体燃料吹き込み方法