JPH11125350A - 緊急遮断弁装置 - Google Patents

緊急遮断弁装置

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Publication number
JPH11125350A
JPH11125350A JP28726597A JP28726597A JPH11125350A JP H11125350 A JPH11125350 A JP H11125350A JP 28726597 A JP28726597 A JP 28726597A JP 28726597 A JP28726597 A JP 28726597A JP H11125350 A JPH11125350 A JP H11125350A
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JP
Japan
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valve
main pipe
emergency
tank
pressure
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Application number
JP28726597A
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English (en)
Inventor
Shingo Yokota
伸五 横田
Hiroshi Yokota
博 横田
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Yokota Shingo
Original Assignee
Yokota Shingo
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】流路の切り換えを自動的に且つ確実に行うと共
に、高性能且つ経済的な緊急遮断弁装置を得る。 【解決手段】本管に並列的に付設されたタンク4と通常
時には上流側aの流体をタンクを経由させて下流側bに
流し、緊急時にはタンク内の流体を本管から遮断すると
共に本管上流側の流体をタンクを経由させずに直接下流
側に流すように、流路を切り換える緊急遮断弁装置にお
いて、弁箱1が同心の3段の弁座S1,S2,S3によ
って4つの室r1,r2,r3,r4に区切られ、該4
つの室の内の両端の2つの室が、タンクの入口4aと出
口4bとに夫々連通され、中間の2つの室が、本管の上
流側端部と下流側端部とに夫々連通され、前記3段の弁
座の中心線に沿って、駆動装置Dによって通常時には一
方向に、緊急時にはその逆方向に進退駆動される弁軸2
2が設けられ、該弁軸上に2枚の弁体v1,v2が装着
される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、地震等の緊急事態発生
時に生活用水や消火用水等を確保する緊急用貯水設備等
に主として用いられる緊急遮断弁装置に関する。なお、
本明細書において、「水」の語は流体を総称的に代表す
るものとする。
【0002】
【従来の技術】地震等の発生時に、水道の本管の破壊に
伴う水の流出・逸失を防止し、生活用水や消火用水等を
確保する目的から、本管に隣接した貯水用のタンクを設
け、そのタンクの入口と出口に接続された2本の配水管
を本管に接続することにより、通常時はタンクを水道の
流路としてタンク内の水の滞留による腐敗を防止すると
共に、緊急時にはタンクと本管とを遮断してタンク内の
水を残留させる緊急用貯水設備が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この従来の緊急用貯水
設備の配水経路を切り換える装置としては、例えば図8
に例示したものがある。これは、本管a〜bから分岐さ
れた2本の配水管をタンク4の入口と出口の接続口4
a;4bに夫々接続し、これら配水管の間の本管中に緊
急解放弁43を、又、配水管には緊急遮断弁41;42
を夫々設け、通常時は緊急解放弁43を閉じると共に緊
急遮断弁41;42を開いて水をタンク4を通して下流
に流し、又、地震発生時には緊急遮断弁41;42を閉
じてタンク4に水を確保すると共に、緊急解放弁43を
開いて下流への水の供給を継続して火災発生等に備える
ことができるようにされている。
【0004】ところが、上記の緊急用貯水設備では、1
個の緊急解放弁43と2個の緊急遮断弁41;42を設
ける必要があるため、コストが高くなる上、維持管理が
大変であり、又、広い設置スペースを要し、更には、3
個の弁の開閉を同時もしくは所定の順に行う必要がある
ので操作も複雑になるという問題がある。
【0005】一方、この問題を解決することを謳ったも
のとして、図9に例示したような4方バタフライ弁51
も提案されている。これは直交する2つの円形の弁座5
3;54に対して弁体52を回動させることによって、
前記図8の3個の弁によるものと同様の配水経路の切り
換え機能を果たさせるものである。
【0006】ところが、上記の4方バタフライ弁51の
場合は、機構としてはコンパクトであるが、実際の製作
に当たっては、直交する2つの弁座53;54のどちら
に対しても十分に密封できるように弁体52を着座させ
るためには、必然的に加工及び組立において高い精度が
要求されることとなり、そのためにコストも高くなると
いう問題がある。又、閉鎖作動時には必然的に弁体52
と弁座53;54との間のシール部で強い摺動摩擦を伴
うので、シール部材の耐久性にも問題がある。
【0007】本発明は、簡潔で合理的な構造によって、
これらの技術的問題点を抜本的に解決し、設計・製作・
維持管理が容易でコストが低廉であり、流路の切り換え
を自動的に且つ確実に行うと共に、容易なシール手段に
よる高度な密封性能も備え、大型化しても問題を生じな
い、高性能且つ経済的な緊急遮断弁装置を得ることを目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明は、本管に並列的に付設されたタンクと該本
管との間に介設されて、通常時には本管上流側の流体を
タンクを経由させて本管下流側に流し、緊急時にはタン
ク内の流体を本管から遮断すると共に本管上流側の流体
をタンクを経由させずに直接本管下流側に流すように、
流路を切り換える緊急遮断弁装置において、弁箱が同心
の3段の弁座によって4つの室に区切られ、該4つの室
の内の両端の2つの室が、タンクの入口と出口とに夫々
連通され、中間の2つの室が、本管の上流側端部と下流
側端部とに夫々連通され、前記3段の弁座の中心線に沿
って、駆動装置によって通常時には一方向に、緊急時に
はその逆方向に進退駆動される弁軸が設けられ、該弁軸
上には2枚の弁体が装着され、該2枚の弁体の装着間隔
は、通常時には片方の弁体が前記の2段目の弁座に着座
し、緊急時には両弁体が前記の1段目と3段目の弁座に
夫々着座するよう設定されたことを主な特徴としてい
る。
【0009】本発明においては、前記2枚の弁体の内の
少なくとも1枚が、対向する弁座の開口径より大きい外
径を有し、且つ前記弁軸上に設けられた2箇所のストッ
パーの間に、弁軸方向に進退可能な間隙を有しつつ挟持
された構成であってもよい。又、前記駆動装置が、所定
圧力値を境とする前記本管流体圧力の増減に伴って、前
記弁軸を進退駆動する構成であってもよい。又、前記駆
動装置が、所定流量値を境とする前記本管流体流量の増
減に伴って、前記弁軸を進退駆動する構成であってもよ
い。又、前記駆動装置が、容器内に密封的且つ進退自在
に収容された受圧板を備え、該受圧板の前後に作用する
前記本管流体圧力と所定圧力手段との対向作用力のバラ
ンスによって、前記弁軸を進退駆動する構成であっても
よい。又、前記駆動装置にパイロット弁装置が付設さ
れ、該パイロット弁装置は、前記本管中に設けられたオ
リフィスの前後差圧と所定圧力手段との対向作用力のバ
ランスによって、前記駆動装置への前記本管流体圧力の
導入通路を開閉制御する構成であってもよい。
【0010】
【作用】本発明の緊急遮断弁装置においては、通常時に
は、片方の弁体のみが2段目の弁座に着座しているの
で、本管上流側の水はタンクを経由して本管下流側に流
れている。従って、タンク内の滞留による水の腐敗は防
止されている。
【0011】一方、地震等の発生時に、本管が破壊され
る等の緊急事態に至った場合は、それによって本管内の
圧力が異常に低下したり、流量が異常に増加するが、こ
のとき、本装置の検知器部分が、その圧力の異常低下や
流量の異常増加を検知し、駆動装置が作動して、弁軸を
移動させ、そして、2枚の弁体が1段目と3段目の弁座
に同時に着座する。これによって、タンクと本管とを遮
断しタンク内の水を残留させて生活用水の確保ができる
と共に、本管上流側の水をタンクを経由させずに直接本
管下流側に流して下流への水の供給を継続し、火災発生
等に備えることができる。
【0012】
【実施例】以下、実施例を示した図面に基づき本発明を
より詳細に説明する。なお、各図において共通する部分
には共通の図面符号を付してある。図1及び図2は、本
発明の第1実施例を示したものであり、図1が通常時の
状態、図2が緊急時の状態を示す。本緊急遮断弁装置の
弁箱1の内側は、同心に3段に配設された第1弁座s
1;第2弁座s2;第3弁座s3によって、第1室r
1;第2室r2;第3室r3;第4室r4の4つの室に
区切られている。これら4つの室のうち、両端にある第
1室r1と第4室r4は、第1接続口c1と第4接続口
c4とを夫々介して、タンク4の入口側接続口4aと出
口側接続口4bとに夫々連通され、中間にある第2室r
2と第3室r3は、第2接続口c2と第3接続口c3と
を夫々介して、本管の上流側端部aと下流側端部bとに
夫々連通されている。
【0013】又、弁箱1の内部には、3段の弁座s1;
s2;s3の中心線に沿って進退する弁軸2が軸受3に
支持されて設けられている。この弁軸2は、駆動装置D
によって通常時には一方向(図の左方向)に、緊急時に
はその逆方向(図の右方向)に進退駆動される。そし
て、該弁軸2上には第1弁体v1;第2弁体v2が装着
され、この2枚の弁体の装着間隔は、弁軸2が図の左方
向に押された通常時には、第2弁体v2が第2弁座s2
に着座し、弁軸2が図の右方向に押された緊急時には、
第1弁体v1が第1弁座s1に着座すると同時に第2弁
体v2が第3弁座s3に着座するよう設定されている。
本図においては、第1弁体v1と第2弁体v2とが同軸
上にあって連動し、且つ互いに相手の作動を妨げないよ
う、シリンダー・ピストン様式の弁開閉機構が適用され
ている。又、両弁体v1;v2の外周部と弁座s1;s
2;s3との間のシール手段については、Oリングを適
用した例が示されており、従来技術で容易に施工可能で
ある。
【0014】駆動装置Dは、本管内の圧力もしくは流量
の変化を検知する検知器Sを備え、本管内圧力が所定圧
力値を下回るか、もしくは本管内流量が所定流量値を上
回ったことを検知すると、弁軸2を図の右方向に駆動す
る仕組みとなっている。
【0015】本発明の緊急遮断弁装置の作動態様につい
て、この第1実施例を示した図1及び図2に基づいて説
明する。図1に示した通常時においては、駆動装置Dが
弁軸2を図の左方向に押した状態であり、そのため第2
弁体v2のみが第2弁座s2に着座しているので、本管
上流側端部aの水は、c2→r2→r1→c1→4a→
4→4b→c4→r4→r3→c3の経路で、タンク4
を通って本管下流側端部bに流れている。従って、タン
ク4内の滞留による水の腐敗は防止されている。
【0016】一方、地震等の発生時に、本管が破壊され
る等の緊急事態に至った場合は、それによって本管内の
圧力が異常に低下したり、流量が異常に増加する。この
とき、本装置の検知器Sが、その圧力の異常低下や流量
の異常増加を検知し、駆動装置Dが作動して弁軸2を図
の右方向に駆動し、そして、図2に示したように、第1
弁体v1が第1弁座s1に、第2弁体v2が第3弁座s
3に、同時に着座する。これによって、タンク4と本管
とを遮断しタンク4内の水を残留させて生活用水の確保
ができると共に、本管上流側端部aの水を、タンク4を
通すことなくc2→r2→r3→c3の経路で本管下流
側端部bに流して下流への水の供給を継続し、火災発生
等に備えることができる。本発明はこのように、簡潔な
構造で流路の切り換えを自動的に且つ確実に行うことが
できるので、設計・製作・維持管理が容易でコストも低
廉である。
【0017】図3及び図4は、本発明の第2実施例を示
したものであり、図3が通常時の状態、図4が緊急時の
状態を示す。この実施例は、本管の上流側;下流側との
接続及びタンク4の入口;出口との接続が、第1実施例
のものとは左右逆向き(流れ方向も左右逆向き)となっ
ているもので、本発明の装置が本管の流れ方向の如何に
拘わらず使用可能であることを示している。その他の構
成及び作動態様は第1実施例と同様なので詳説は省略す
る。
【0018】図5及び図6は、本発明の第3実施例を示
したものであり、図5が通常時の状態、図6が緊急時の
状態を示す。この実施例は、第1実施例の弁体部分をよ
りシールの容易な構造にすると共に、駆動装置部分及び
検知器部分を緊急遮断弁本体と一体化した構造にしたも
のである。即ち、弁体v1;v2については、対向する
弁座s1;s2;s3の開口径より大きい外径を有し
た、リフト弁様式の弁開閉機構が適用されており、且つ
第2弁体v2は、弁軸2上に設けられた2箇所のストッ
パー2a;2bの間に、軸方向に進退可能な間隙を有し
つつ挟持されている。
【0019】本図においては、第2弁体v2の位置を落
ち着かせるための好ましい例として、第2弁体v2をス
トッパー2bの方向に常に付勢するばね7が装着されて
いるが、緊急時には弁体v1;v2の間隔を押し拡げる
ように水圧がかかるので、このばね7は省略しても差し
支えない。又、第1弁体v1の方は、弁軸2に固着され
ているが、この第1弁体v1も第2弁体v2と同様に弁
軸2上を進退摺動可能としても差し支えない。なお、弁
体v1;v2のうちの片方にのみリフト弁様式の弁開閉
機構を適用することも勿論可能である。弁体v1;v2
と弁座s1;s2;s3との間のシール手段について
は、本図ではOリングを適用した例が示されているが、
勿論その他の弾性部材でもよく、いずれも従来技術で容
易に施工可能であり、又、摺動ではなく単純な圧接によ
りシールする構造であるため極めて耐久性に優れてい
る。
【0020】この構成によって、弁軸2が図の左方向に
押された通常時においては、第1弁体v1は第1弁座s
1からは離れており、第2弁体v2は弁軸2上のストッ
パー2bに押されて第2弁座s2に着座した状態とな
る。一方、弁軸2が図の右方向に押された緊急時におい
ては、第1弁体v1は第1弁座s1に着座しており、第
2弁体v2はばね7を介して弁軸2上のストッパー2a
に押されて第3弁座s3に着座した状態となる。このと
き、第2弁体v2とストッパー2bとの間には若干の間
隙が生まれており、2枚の弁体v1;v2が2つの弁座
s1;s3に対して同時に密着できる構造であることを
示している。そして、その流路切り換え機能は、第1実
施例の場合と同じである。
【0021】又、駆動装置Dについては、容器11内に
シール部材16sを介して密封的且つ進退自在に収容さ
れた受圧板16を備え、該受圧板16の前後に作用する
本管内圧力と所定圧力手段との対向作用力のバランスに
よって、弁軸2を進退駆動するようになっている。この
受圧板16の前後には駆動圧力室eとばね室gが形成さ
れ、ばね室gには所定圧力手段としてのばね17(例示
したものは圧縮コイルばね)が納められている。このば
ね17は調整ねじ18によってその作動圧力を調整する
ことができる。なお、受圧板16の受圧面積は、確実な
作動のためには弁体v1;v2の受圧面積よりも大きく
しておくことが望ましい。駆動圧力室eは連通口fによ
り第1室r1に連通されると共に、通常時は閉じられて
いる開閉弁32を介して本管端部aに連通されている。
又、ばね室gは大気に連通されている。
【0022】その作動を見ると、図5に示した通常時に
は、第1弁体v1が第1弁座s1から離れているので、
本管端部aの圧力水は、第2室r2→第1室r1→連通
口fの経路で駆動圧力室eに至り、受圧板16にかかる
駆動圧力室eの内圧はばね17の力に勝って、弁軸2を
図の左方向に押している。
【0023】一方、緊急事態となって、駆動圧力室eの
内圧(即ち本管端部aの内圧)が異常に低下した場合
は、ばね17の力が駆動圧力室eの内圧に勝って、図6
に示したように、弁軸2を右方向に駆動し、タンク4は
本管から遮断される。
【0024】次いで、本管が修理復旧作業のために水抜
きされた場合には、駆動圧力室eの内圧は更に低下し、
弁軸2は図の右方向に押され、タンク4は本管から遮断
されたままである。そして、本管の復旧後、再び本管に
通水されて内圧が上昇してきても、第2室r2→第1室
r1→連通口fの経路で駆動圧力室eに至る流路は、第
2室r2と第1室r1の間で閉鎖されたままなので、駆
動圧力室eの内圧は上昇せず、弁軸2は依然として図の
右方向に押されたままの状態である。そこで、本管復旧
後にタンク4経由の通常流路に復帰させるためには、そ
れまで閉じていた開閉弁32を開いて、本管圧力水を駆
動圧力室eに導入する。それによって駆動圧力室eの内
圧はばね17の力に勝って、弁軸2は図の左方向に駆動
され、通常時の状態に復帰する。復帰後は再び開閉弁3
2は閉じておけばよい。即ち、開閉弁32は通常状態復
帰用のトリガーの役目を果たしている。その他の構成及
び作動態様は第1実施例と同様なので詳説は省略する。
【0025】図7は、本発明の第4実施例を示したもの
であり、通常時の状態を示す。この実施例は、第3実施
例の駆動装置Dの形態を、本管内圧力の変化を検知して
作動する方式から、本管内流量の変化を検知して作動す
る方式のものに置き換えたものであり、そのため、駆動
装置Dには更にパイロット弁装置Pが付設され、該パイ
ロット弁装置Pが、本管中に設けられたオリフィス31
の前後差圧と所定圧力手段との対向作用力のバランスに
よって、駆動装置Dへの本管圧力水の導入通路を開閉制
御する仕組みとなっている。
【0026】パイロット弁装置Pの図においては、弁箱
21の中に弁座25a;25bを備え、弁体24が進退
して該弁座25a;25bの開口部を開閉することによ
って、駆動圧力室eへの圧力水の供給を制御する。26
は受圧板、26sはシール部材、22は弁体24を受圧
板26と一体的に組み合わせる弁軸を示す。受圧板26
の前後には、圧力室iと圧力室jが形成され、そして、
所定圧力手段として、調整ねじ28で作用力を調整でき
るばね27が装着されている。圧力室iは連通路t1に
よりオリフィス31の前面(上流側)の流路に連通さ
れ、圧力室jは連通路t2によりオリフィス31の後面
(下流側)の流路に連通されている。両弁座25a;2
5bの中間の室は、連通路t4により駆動圧力室eに連
通されると共に、通常時は閉じられている開閉弁32を
介して本管に連通されている。又、弁座25bを挟んだ
反対側の室は連通路t3を介して第1室r1に連通さ
れ、弁座25aを挟んだ反対側の室は連通路t5を介し
て大気に連通されている。
【0027】その作動を見ると、通常時には、パイロッ
ト弁装置Pのばね27の力が受圧板26前後の圧力室
i;jの差圧、即ちオリフィス31の前後差圧に勝って
いるので、弁軸22は図の左方向に押され、弁体24は
弁座25aの開口部を閉じると共に弁座25bの開口部
を開いている。このとき、緊急遮断弁装置本体の第1弁
体v1が第1弁座s1から離れているので、本管端部a
の圧力水は、第2室r2→第1室r1→連通路t3→弁
座25b開口部→連通路t4の経路で駆動圧力室eに至
り、従って、駆動装置Dにおいては、受圧板16にかか
る駆動圧力室eの内圧がばね17の力に勝って、弁軸2
を図の左方向に押している。
【0028】一方、緊急事態となって、本管内の流量が
異常に増大した場合は、パイロット弁装置Pの受圧板2
6前後の圧力室i;jの差圧、即ちオリフィス31の前
後差圧がばね27の力に勝つので、弁軸22は図の右方
向に押され、弁体24は弁座25b開口部を閉じると共
に弁座25a開口部を開く。その結果、第2室r2→第
1室r1→連通路t3→弁座25b開口部→連通路t4
の経路での駆動圧力室eへの本管圧力水の流入は阻止さ
れる一方、該駆動圧力室eの残留水は連通路t5経由大
気に放出され、駆動圧力室eの内圧が低下する。従っ
て、駆動装置Dにおいては、ばね17の力が駆動圧力室
eの内圧に勝って、弁軸2を図の右方向に駆動し、タン
ク4は本管から遮断される。
【0029】次いで、本管が修理復旧作業のために水抜
きされて本管圧力水の水圧が消失した場合にも、ばね1
7の力が駆動圧力室eの内圧に勝っており、弁軸2は図
の右方向に押され、タンク4は本管から遮断されたまま
である。(なお、このとき、オリフィス31の前後差圧
は消失するので、パイロット弁装置Pのみは前記の通常
時の状態に復帰する。) そして、本管の復旧後、再び本管に通水されて内圧が上
昇してきても、第2室r2→第1室r1→連通路t3→
弁座25b開口部→連通路t4の経路で駆動圧力室eに
至る流路は、パイロット弁装置Pの状態に関わりなく、
第2室r2と第1室r1の間で閉鎖されたままなので、
駆動圧力室eの内圧は上昇せず、弁軸2は依然として図
の右方向に押されたままである。そこで、本管の復旧後
に駆動装置Dを通常時の状態に復帰させるためには、そ
れまで閉じていた開閉弁32を開いて、本管圧力水を駆
動圧力室eに導入する。それによって駆動圧力室eの内
圧はばね17の力に勝って、弁軸2は図の左方向に駆動
され、通常時の状態に復帰することとなる。復帰後は再
び開閉弁32は閉じておけばよい。その他の構成及び作
動態様は第3実施例と同様なので詳説は省略する。
【0030】以上説明した通り、本発明の緊急遮断弁装
置は画期的な作用効果を生み出すが、更に、本発明の趣
旨の範囲内で、種々構造的変化を加えたり従来技術を援
用して、実施上の要請に応えることが可能である。
【0031】例えば、駆動装置Dについては、図5〜図
7には特に本管内の水圧を利用したものを例示したが、
これに限らず、同じ作用をするものであれば、他の駆動
方式、例えば電動式、気圧式、液圧式等を適宜選択して
よい。又、緩徐に駆動させたい場合は、適宜ダンパーや
ダッシュポット等の制動装置を付設してもよい。圧力や
流量の検知器Sについても、電気的センサー、機械的セ
ンサー等を適宜選択してもよく、その検知器Sの設置箇
所についても、本管上流側でも下流側でもよいことは言
うまでもない。緊急時の弁体位置をより確実に保持させ
るための、電気的もしくは機械的なロック装置や、その
ロックの解除手段等の周知技術を併用してもよいことは
勿論である。各シール部のシール方法については、Oリ
ング、パッキン、シールリング、ダイヤフラム、ベロフ
ラム等を用いるとか、あるいはメタルタッチのままとす
る等、仕様に応じて適宜に選択してよい。
【0032】上記実施例の緊急遮断弁装置本体、及びそ
の駆動装置Dやパイロット弁装置Pにおける弁体、弁
座、受圧板、圧力室、連通路配管等の構成要素の配設順
序(位置関係)は一例を示したものであって、この配設
順序に限定するものではない。又、弁体と弁座の当接面
の形状を、コーン状としたり曲面状とする等の従来技術
を援用できることは勿論である。なお、本発明の緊急遮
断弁装置においては、最もコンパクトな例として2つの
弁体と3つの弁座との組合せによる流路切り換え機構を
示したものであるが、これより多い数の弁体と弁座(例
えば2つの弁体と4つの弁座)を組合せても、本発明よ
りも冗長な装置とはなるが、同様の機能を果たすことが
できることは言うまでもない。そのほか、本発明の趣旨
の範囲内で種々設計変更が可能であり、本発明は、上記
の実施例に限定されるものではない。
【0033】
【発明の効果】本発明は、以上のように、簡潔で合理的
な構造によって、従来の緊急遮断弁装置における技術的
問題点を抜本的に解決し、設計・製作・維持管理が容易
で、コストが低廉であり、流路の切り換えを自動的に且
つ確実に行うと共に、容易なシール手段による高度な密
封性能も備え、大型化しても問題を生じない、高性能且
つ経済的な緊急遮断弁装置を得たものであり、実施効果
の顕著さは従来技術と比較して極めて大きいものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の緊急遮断弁装置の第1実施例の縦断面
図であり、通常時の状態を示したものである。
【図2】本発明の緊急遮断弁装置の第1実施例の縦断面
図であり、緊急時の状態を示したものである。
【図3】本発明の緊急遮断弁装置の第2実施例の縦断面
図であり、通常時の状態を示したものである。
【図4】本発明の緊急遮断弁装置の第2実施例の縦断面
図であり、緊急時の状態を示したものである。
【図5】本発明の緊急遮断弁装置の第3実施例の縦断面
図であり、通常時の状態を示したものである。
【図6】本発明の緊急遮断弁装置の第3実施例の縦断面
図であり、緊急時の状態を示したものである。
【図7】本発明の緊急遮断弁装置の第4実施例の縦断面
図であり、通常時の状態を示したものである。
【図8】従来技術の緊急遮断弁装置の一例を示した説明
図である。
【図9】従来技術の緊急遮断弁装置の一例を示した縦断
面図である。
【符号の説明】
1…弁箱 2…弁軸 2a…ストッパー 2b…
ストッパー 3…軸受 4…タンク 4a…タンク接続口 4
b…タンク接続口 7…ばね 11…駆動装置容器 16…受圧板 16s…シー
ル部材 17…ばね 18…調整ねじ 21…パイロット弁箱 22…パイロット弁軸 2
4…パイロット弁体 25a…パイロット弁座 25b…パイロット弁座 26…パイロット受圧板 26s…シール部材 2
7…ばね 28…調整ねじ 31…オリフィス 32…開閉弁 41…緊急遮断弁 42…緊急遮断弁 43…緊急
開放弁 51…4方バタフライ弁 52…弁体 53…弁座
54…弁座 D…駆動装置 P…パイロット弁装置 S…検知器 a…本管端部 b…本管端部 c1…第1接続口 c2…第2接続口 c3…第3接続
口 c4…第4接続口 e…駆動圧力室 f…連通口 g…ばね室 i…
圧力室 j…圧力室 r1…第1室 r2…第2室 r3…第3室 r
4…第4室 s1…第1弁座 s2…第2弁座 s3…第3弁座 v1…第1弁体 v2…第2弁体 t1;t2;t3;t4;t5…連通路

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 本管に並列的に付設されたタンクと該本
    管との間に介設されて、通常時には本管上流側の流体を
    タンクを経由させて本管下流側に流し、緊急時にはタン
    ク内の流体を本管から遮断すると共に本管上流側の流体
    をタンクを経由させずに直接本管下流側に流すように、
    流路を切り換える緊急遮断弁装置において、弁箱が同心
    の3段の弁座によって4つの室に区切られ、該4つの室
    の内の両端の2つの室が、タンクの入口と出口とに夫々
    連通され、中間の2つの室が、本管の上流側端部と下流
    側端部とに夫々連通され、前記3段の弁座の中心線に沿
    って、駆動装置によって通常時には一方向に、緊急時に
    はその逆方向に進退駆動される弁軸が設けられ、該弁軸
    上には2枚の弁体が装着され、該2枚の弁体の装着間隔
    は、通常時には片方の弁体が前記の2段目の弁座に着座
    し、緊急時には両弁体が前記の1段目と3段目の弁座に
    夫々着座するよう設定されたことを特徴とする緊急遮断
    弁装置。
  2. 【請求項2】 前記2枚の弁体の内の少なくとも1枚
    が、対向する弁座の開口径より大きい外径を有し、且つ
    前記弁軸上に設けられた2箇所のストッパーの間に、弁
    軸方向に進退可能な間隙を有しつつ挟持されたことを特
    徴とする、請求項1に記載の緊急遮断弁装置。
  3. 【請求項3】 前記駆動装置が、所定圧力値を境とする
    前記本管流体圧力の増減に伴って、前記弁軸を進退駆動
    することを特徴とする、請求項1又は2に記載の緊急遮
    断弁装置。
  4. 【請求項4】 前記駆動装置が、所定流量値を境とする
    前記本管流体流量の増減に伴って、前記弁軸を進退駆動
    することを特徴とする、請求項1又は2に記載の緊急遮
    断弁装置。
  5. 【請求項5】 前記駆動装置が、容器内に密封的且つ進
    退自在に収容された受圧板を備え、該受圧板の前後に作
    用する前記本管流体圧力と所定圧力手段との対向作用力
    のバランスによって、前記弁軸を進退駆動することを特
    徴とする、請求項1又は2に記載の緊急遮断弁装置。
  6. 【請求項6】 前記駆動装置にパイロット弁装置が付設
    され、該パイロット弁装置は、前記本管中に設けられた
    オリフィスの前後差圧と所定圧力手段との対向作用力の
    バランスによって、前記駆動装置への前記本管流体圧力
    の導入通路を開閉制御することを特徴とする、請求項5
    に記載の緊急遮断弁装置。
JP28726597A 1997-10-20 1997-10-20 緊急遮断弁装置 Pending JPH11125350A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106382408A (zh) * 2016-12-12 2017-02-08 乐山川天燃气输配设备有限公司 超压失压切断型调压器
CN114135698A (zh) * 2021-11-30 2022-03-04 重庆红江机械有限责任公司 船舶发动机高压气体燃料安全切断阀

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