JPH11121696A - 誘電体キャパシタの製造方法および半導体記憶装置の製造方法 - Google Patents

誘電体キャパシタの製造方法および半導体記憶装置の製造方法

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JPH11121696A
JPH11121696A JP9286761A JP28676197A JPH11121696A JP H11121696 A JPH11121696 A JP H11121696A JP 9286761 A JP9286761 A JP 9286761A JP 28676197 A JP28676197 A JP 28676197A JP H11121696 A JPH11121696 A JP H11121696A
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film
dielectric capacitor
dielectric
precursor film
manufacturing
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JP9286761A
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Katsuyuki Hironaka
克行 広中
Masataka Sugiyama
正隆 杉山
Chiharu Isobe
千春 磯辺
Takaaki Ami
隆明 網
Yuji Ikeda
裕司 池田
Koji Watabe
浩司 渡部
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ペロブスカイト型結晶構造の誘電体膜を用い
た誘電体キャパシタおよびそのような誘電体キャパシタ
を有する半導体記憶装置を製造する際に、誘電体キャパ
シタの面積が縮小した場合であっても、特性の良好な誘
電体キャパシタを実現することができる誘電体キャパシ
タの製造方法および半導体記憶装置の製造方法を提供す
る。 【解決手段】 誘電体膜としてSBT膜を用いた誘電体
キャパシタを製造する際に、Si基板1上に下部電極と
してのIrO2 膜2およびIr膜3、SBT膜の前駆体
膜としてのアモルファス膜4ならびに上部電極としての
Pt膜5を順次成膜し、Pt膜5、アモルファス膜4、
Ir膜3およびIrO2 膜2を誘電体キャパシタの形状
にパターニングした後、アモルファス膜4を熱処理する
ことにより、アモルファス膜4中のアモルファス相をペ
ロブスカイト型結晶構造の結晶相に相変化させてSBT
膜6を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、誘電体キャパシ
タの製造方法および半導体記憶装置の製造方法に関し、
特に、ペロブスカイト型結晶構造の誘電体からなる誘電
体膜を用いた誘電体キャパシタの製造、および、そのよ
うな誘電体キャパシタを有する半導体記憶装置の製造に
適用して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体記憶装置の記憶容量の増大
に伴ってメモリセルの面積は急速に縮小され、それに伴
って、メモリセルを構成するキャパシタにおいては、3
次元化された複雑な構造を採用することにより必要な電
荷容量の確保がなされている。こうした中、構造の簡素
化による歩留まりの改善や工程数の削減を図るため、誘
電率の高い誘電体膜を用いた簡素な構造の誘電体キャパ
シタの採用が検討されている。このような誘電体キャパ
シタに用いられる誘電率の高い誘電体膜としては、ペロ
ブスカイト型結晶構造を有し、その粒径が20〜300
nm程度の多結晶状の酸化物からなるものが知られてい
る。
【0003】従来、ペロブスカイト型結晶構造の誘電体
からなる誘電体膜を用いた誘電体キャパシタを形成する
ためには、基体上に成膜された下部電極上に誘電体膜を
成膜した後、この誘電体膜を熱処理することにより結晶
化し、さらに、この結晶化された誘電体膜上に上部電極
を成膜した後、反応性イオンエッチング(RIE)法ま
たはイオンミリング法により、上部電極、誘電体膜およ
び下部電極をエッチングして誘電体キャパシタの形状に
パターニングしていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来技術によりペロブスカイト型結晶構造の誘電体か
らなる誘電体膜を用いた誘電体キャパシタを形成した場
合、RIE法またはイオンミリング法によるエッチング
の際に、誘電体膜の加工表面において特定元素がエッチ
ングされたり酸素欠陥が発生するなどして、加工後の誘
電体キャパシタの特性が著しく劣化するという問題があ
った。特に、半導体メモリの大記憶容量化に伴って誘電
体キャパシタの面積が10μm2 以下、数μm2 程度に
まで縮小した場合、キャパシタ全体の面積に対して誘電
体膜中の個々の結晶粒が占める面積の割合が増大し、キ
ャパシタの側壁部分に属する各結晶粒がエッチングプロ
セス中に受けるダメージの影響が相対的に大きくなり、
誘電体キャパシタの特性の劣化の度合いも増大する傾向
にあった。
【0005】また、従来技術によりペロブスカイト型結
晶構造の誘電体からなる誘電体膜を用いた誘電体キャパ
シタを形成した場合、エッチングプロセスの際や、その
後に行われる熱処理プロセスの際に、誘電体キャパシタ
の側壁に特定の金属が析出したり、あるいは、導電性の
酸化物が生成されるなどして、特に、大記憶容量の半導
体メモリにおいて誘電体キャパシタの面積が10μm2
以下、数μm2 程度にまで縮小した場合、誘電体キャパ
シタのリーク電流が増大する傾向にあり、信頼性を損な
う大きな問題となっていた。
【0006】したがって、この発明の目的は、ペロブス
カイト型結晶構造の誘電体膜を用いた誘電体キャパシタ
およびそのような誘電体キャパシタを有する半導体記憶
装置を製造する際に、誘電体キャパシタの面積が縮小し
た場合であっても、特性の良好な誘電体キャパシタを実
現することができる誘電体キャパシタの製造方法および
半導体記憶装置の製造方法を提供することにある。
【0007】この発明の他の目的は、ペロブスカイト型
結晶構造の誘電体膜を用いた誘電体キャパシタおよびそ
のような誘電体キャパシタを有する半導体記憶装置を製
造する際に、誘電体キャパシタの面積が縮小した場合で
あっても、特性の良好な誘電体キャパシタを実現するこ
とができるとともに、信頼性の向上を図ることができる
誘電体キャパシタの製造方法および半導体記憶装置の製
造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明の第1の発明は、ペロブスカイト型結晶構
造の誘電体からなる誘電体膜を用いた誘電体キャパシタ
の製造方法において、下部電極を形成する工程と、下部
電極上に、誘電体の構成元素からなるアモルファス相ま
たはフルオライト相を主成分とする前駆体膜を形成する
工程と、前駆体膜上に上部電極を形成する工程と、少な
くとも上部電極および前駆体膜をエッチングにより誘電
体キャパシタの形状にパターニングする工程と、誘電体
キャパシタの形状にパターニングされた前駆体膜を熱処
理することにより、アモルファス相またはフルオライト
相をペロブスカイト型結晶構造の結晶相に相変化させて
誘電体膜を得る工程とを有することを特徴とするもので
ある。
【0009】この発明の第2の発明は、ペロブスカイト
型結晶構造の誘電体からなる誘電体膜を用いた誘電体キ
ャパシタの製造方法において、下部電極を形成する工程
と、下部電極上に、誘電体の構成元素からなるアモルフ
ァス相またはフルオライト相を主成分とする前駆体膜を
形成する工程と、前駆体膜上に上部電極を形成する工程
と、上部電極および前駆体膜をエッチングにより誘電体
キャパシタの形状にパターニングする工程と、誘電体キ
ャパシタの形状にパターニングされた上部電極および前
駆体膜の側壁を覆うように保護膜を形成する工程と、誘
電体キャパシタの形状にパターニングされ、かつ、その
側壁が保護膜で覆われた前駆体膜を熱処理することによ
り、アモルファス相またはフルオライト相をペロブスカ
イト型結晶構造の結晶相に相変化させて誘電体膜を得る
工程とを有することを特徴とするものである。
【0010】この発明の第3の発明は、ペロブスカイト
型結晶構造の誘電体からなる誘電体膜を用いた誘電体キ
ャパシタを有する半導体記憶装置の製造方法において、
誘電体キャパシタの下部電極を形成する工程と、下部電
極上に、誘電体の構成元素からなるアモルファス相また
はフルオライト相を主成分とする前駆体膜を形成する工
程と、前駆体膜上に誘電体キャパシタの上部電極を形成
する工程と、少なくとも上部電極および前駆体膜をエッ
チングにより誘電体キャパシタの形状にパターニングす
る工程と、誘電体キャパシタの形状にパターニングされ
た前駆体膜を熱処理することにより、アモルファス相ま
たはフルオライト相をペロブスカイト型結晶構造に相変
化させて誘電体膜を得る工程とを有することを特徴とす
るものである。
【0011】この発明の第4の発明は、ペロブスカイト
型結晶構造の誘電体からなる誘電体膜を用いた誘電体キ
ャパシタを有する半導体記憶装置の製造方法において、
誘電体キャパシタの下部電極を形成する工程と、下部電
極上に、誘電体の構成元素からなるアモルファス相また
はフルオライト相を主成分とする前駆体膜を形成する工
程と、前駆体膜上に誘電体キャパシタの上部電極を形成
する工程と、上部電極および前駆体膜をエッチングによ
り誘電体キャパシタの形状にパターニングする工程と、
誘電体キャパシタの形状にパターニングされた上部電極
および前駆体膜の側壁を覆うように保護膜を形成する工
程と、誘電体キャパシタの形状にパターニングされ、か
つ、その側壁が保護膜で覆われた前駆体膜を熱処理する
ことにより、アモルファス相またはフルオライト相をペ
ロブスカイト型結晶構造の結晶相に相変化させて誘電体
膜を得る工程とを有することを特徴とするものである。
【0012】この発明において、前駆体膜としては、典
型的には、Bi、Sr、Ta、NbおよびOからなるア
モルファス相またはフルオライト相を主成分とする膜
(ただし、その原子組成比の範囲は2.0≦2Bi/
(Ta+Nb)≦2.6、0.6≦2Sr/(Ta+N
b)≦1.2)が用いられる。この場合、この前駆体膜
を熱処理することにより、組成式Bix Sry (Taz
Nb1-z 2 w (ただし、2.0≦x≦2.6、0.
6≦y≦1.2、0≦z≦1.0、w=9±d、0≦d
≦1.0)で表されるBi系層状構造ペロブスカイト型
結晶構造の強誘電体からなる誘電体膜が得られる。
【0013】また、前駆体膜としては、Pb、Zr、T
iおよびOからなるアモルファス相を主成分とする膜
(ただし、その原子組成比の範囲は0.1≦Zr/Pb
≦0.6、0.4≦Ti/Pb≦0.9)、あるいは、
Pb、Zr、TiおよびOからなるアモルファス相を主
成分とする膜(ただし、その原子組成比の範囲は0.1
≦Zr/Pb≦0.6、0.4≦Ti/Pb≦0.9、
0.03≦Nb/Pb≦0.30)を用いてもよい。前
者の場合、前駆体膜を熱処理することにより、組成式P
1.0 (Zrx Ti1-x 1.0 3 (ただし、0.1≦
x≦0.6)で表されるペロブスカイト型結晶構造の強
誘電体からなる誘電体膜が得られ、後者の場合、前駆体
膜を熱処理することにより、組成式Pb1.0-y Nb
y (Zrx Ti1-x 1.0 3 (ただし、0.1≦x≦
0.6、0.03≦y≦0.30)で表されるペロブス
カイト型結晶構造の強誘電体からなる誘電体膜が得られ
る。
【0014】上述したこれらの強誘電体は、強誘電体メ
モリの強誘電体膜材料に用いて好適なものである。
【0015】前駆体膜としては、さらに、Ba、Sr、
TiおよびOからなるアモルファス相を主成分とする膜
(ただし、その原子組成比の範囲は0≦Sr/Ti≦
1.0、0≦Ba/Ti≦1.0)を用いてもよい。こ
の場合、この前駆体膜を熱処理することにより、組成式
(Bax Sr1-x 1.0 Ti1.0 3 (ただし、0≦x
≦1.0)で表される高誘電体からなる誘電体膜が得ら
れる。この高誘電体は、例えばDRAMにおけるキャパ
シタの誘電体膜材料に用いて好適なものである。
【0016】この発明においては、誘電体膜を得るため
に、誘電体キャパシタの形状にパターニングされた前駆
体膜を、典型的には、酸化性ガス雰囲気中で熱処理し、
この酸化性ガス雰囲気中での熱処理は、好適には500
℃以上900℃以下の温度で行われる。また、誘電体膜
を得るためには、誘電体キャパシタの形状にパターニン
グされた前駆体膜を、窒素ガス雰囲気中で600℃以上
900℃以下の温度で熱処理した後、酸化性ガス雰囲気
中で500℃以上900℃以下の温度で熱処理してもよ
く、窒素ガス雰囲気中で600℃以上900℃以下の温
度で熱処理した後、オゾンを0.5%以上含む酸化性ガ
ス雰囲気中で300℃以上600℃以下の温度で熱処理
してもよく、あるいは、100Torr以下の減圧雰囲
気中で500℃以上800℃以下の温度で熱処理した
後、オゾンを0.5%以上含む酸化性ガス雰囲気中で3
00℃以上600℃以下の温度で熱処理してもよい。
【0017】この発明の第1の発明および第3の発明に
おいて、少なくとも上部電極および前駆体膜をエッチン
グにより誘電体キャパシタの形状にパターニングする工
程は、典型的には、例えば、反応性イオンエッチング法
またはイオンミリング法により行われ、同様に、この発
明の第2の発明および第4の発明において、上部電極お
よび前駆体膜をエッチングにより誘電体キャパシタの形
状にパターニングする工程は、典型的には、例えば、反
応性イオンエッチング法またはイオンミリング法により
行われる。
【0018】この発明の第2の発明および第4の発明に
おいて、保護膜は、典型的には絶縁膜である。なお、こ
の保護膜の材料と誘電体膜の材料との組み合わせ、した
がって、保護膜の材料と前駆体膜の材料との組み合わせ
は、互いの構成元素同士が反応しないもの、あるいは、
仮に反応が起きても安定な絶縁膜を形成するものである
ことが好ましい。この観点から、この保護膜の材料とし
ては、誘電体膜の構成元素に応じて、例えば、SrTa
2 6 、SrBi2 Ta2 9 、TiO2 、Ta
2 5 、Nb2 5 、ZrO2 、CeO2 、Y2 3
たはHfO2 が用いられる。
【0019】上述のように構成されたこの発明の第1ま
たは第3の発明によれば、ペロブスカイト型結晶構造の
誘電体を誘電体膜として用いた誘電体キャパシタを形成
する際に、下部電極、誘電体の構成元素からなるアモル
ファス相またはフルオライト相を主成分とする前駆体膜
および上部電極を順次形成し、少なくとも上部電極およ
び前駆体膜をエッチングにより誘電体キャパシタの形状
にパターニングした後、誘電体キャパシタの形状にパタ
ーニングされた前駆体膜を熱処理することにより、アモ
ルファス相またはフルオライト相をペロブスカイト型結
晶構造の結晶相に相変化させて誘電体膜を得るようにし
ていることにより、最終的に得られる誘電体膜中の結晶
粒は、エッチング加工によってダメージを受けることが
なく、したがって、エッチング加工による誘電体キャパ
シタの特性の劣化を防止することができる。
【0020】上述のように構成されたこの発明の第2の
発明または第4の発明によれば、ペロブスカイト型結晶
構造の誘電体を誘電体膜として用いた誘電体キャパシタ
を形成する際に、下部電極、誘電体の構成元素からなる
アモルファス相またはフルオライト相を主成分とする前
駆体膜および上部電極を順次形成し、上部電極および前
駆体膜をエッチングにより誘電体キャパシタの形状にパ
ターニングした後、これらの上部電極および前駆体膜の
側壁を覆うように保護膜を形成していることにより、下
部電極のエッチングの際や、その後に行われる熱処理の
際に、誘電体キャパシタの側壁に特定の金属が析出した
り、導電性の酸化物が生成されることを防止することが
できるため、誘電体キャパシタのリーク電流特性の劣化
を防止することができる。また、この第2、第4の発明
によれば、第1、第3の発明の場合と同様に、誘電体キ
ャパシタの形状にパターニングされた前駆体膜を熱処理
することにより誘電体膜を得るようにしていることによ
り、エッチング加工による誘電体キャパシタの特性の劣
化を防止することもできる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態につい
て図面を参照しながら説明する。まず、以下に示すこの
発明の第1〜第4の実施形態においては、この発明によ
る誘電体キャパシタの製造方法を、誘電体膜としてSB
T膜を用いた誘電体キャパシタの製造に適用した場合に
ついて説明する。なお、第1〜第4の実施形態の全図に
おいて、同一または対応する部分には、同一の符号を付
す。
【0022】図1は、この第1の実施形態による誘電体
キャパシタの製造方法を説明するための断面図である。
【0023】すなわち、この第1の実施形態による誘電
体キャパシタの製造方法においては、まず、図1Aに示
すように、導電性のSi基板1上に、例えばスパッタリ
ング法により通常の条件で、下部電極としてのIrO2
膜2およびIr膜3を順次成膜する。ここで、IrO2
膜2の膜厚は例えば100nmに選ばれ、Ir膜3の膜
厚は例えば200nmに選ばれる。
【0024】次に、Ir膜3上に、例えばMOCVD法
により、最終的に得るSBT膜の構成元素であるSr、
Bi、TaおよびOからなるSBTの前駆体膜としての
アモルファス膜4を成膜する。具体的には、Ir膜3ま
で成膜したSi基板1を図示省略したMOCVD装置の
反応室(成膜室)のサセプタ上に設置して400〜65
0℃の基板温度に加熱し、保持する。そして、Bi
3 (C6 5 3 、Sr(DPM)2 テトラグリム(te
traglyme)(DPM=ジピバロイルメタネート)および
Ta(i−OC3 7 4 DPMの各有機金属原料を所
定の組成比に混合したものを気化させる。そして、これ
により得られるガスをアルゴンキャリアガスと混合して
それらの総流量が1000SCCMになるように設定し
て反応室の直前で流量1000SCCMの酸素ガスと混
合した後、この混合ガスを原料ガスとして反応室に導入
し0.1〜50Torrの圧力で成膜を行う。これによ
って、SBTの前駆体膜としてのアモルファス膜4が成
膜される。このアモルファス膜4の膜厚は例えば150
nmに選ばれ、原子組成比の範囲は、例えば、2.0≦
2Bi/Ti≦2.6、0.6≦2Sr/Ta≦1.2
に選ばれる。
【0025】次に、このアモルファス膜4上に、例えば
スパッタリング法により通常の条件で上部電極としての
Pt膜5を成膜する。このPt膜5の膜厚は例えば10
0nmに選ばれる。
【0026】次に、図1Bに示すように、Pt膜5、ア
モルファス膜4、Ir膜3およびIrO2 膜2を、例え
ばRIE法により、例えば2μm×2μmのサイズの誘
電体キャパシタの形状にパターニングする。
【0027】次に、このようにして誘電体キャパシタの
形状にパターニングされたアモルファス膜4を、例えば
常圧の酸素雰囲気中において例えば750℃の温度で1
時間熱処理することにより、アモルファス膜4中のアモ
ルファス相をBi系層状構造ペロブスカイト型結晶構造
の結晶相に相変化させ、アモルファス膜4を結晶化す
る。これによって、図1Cに示すように、Ir膜3およ
びPt膜5の間にSBT膜6を得る。このSBT膜6
は、組成式Bix Sry Ta2 z (ただし、2.0≦
x≦2.6、0.6≦y≦1.2、z=9±d、0≦d
≦1.0)で表されるBi系層状構造ペロブスカイト型
結晶構造の強誘電体からなる。
【0028】次に、図1Dに示すように、全面に層間絶
縁膜7を成膜する。次に、層間絶縁膜7のうちPt膜5
の上の所定部分をエッチング除去してコンタクトホール
7aを形成する。次に、全面に例えばスパッタリング法
によりAl合金膜を成膜した後、このAl合金膜をエッ
チングにより所定形状にパターニングして引き出し電極
8を形成する。
【0029】以上の工程により、誘電体膜としてSBT
膜を用いた目的とする誘電体キャパシタが製造される。
【0030】以上のようにして製造された誘電体キャパ
シタのSi基板1と引き出し電極8との間に電圧を印加
して分極(P)−電圧(V)ヒステリシスを測定したと
ころ、誘電分極値(残留分極値)2Pr として、2Pr
=10〜25μC/cm2 の値が得られた。この2Pr
はSBT膜を用いた誘電体キャパシタとしては良好な値
であり、これがSi基板1を通した測定で得られた。こ
れに対して、従来技術と同様に、アモルファス膜4を熱
処理することにより結晶化してSBT膜6を得た後、こ
のSBT膜6上にPt膜5を成膜し、この後、Pt膜
5、SBT膜6、Ir膜3およびIrO2 膜2をエッチ
ングにより誘電体キャパシタの形状にパターニングする
ことにより製造された、2μm×2μmのサイズの誘電
体キャパシタの残留分極値2Pr は10μC/cm2
下であった。以上のことから、この発明による誘電体キ
ャパシタの製造方法を適用することにより、SBT膜を
用いた誘電体キャパシタにおいて、残留分極値2Pr
著しく改善されることがわかる。
【0031】以上のように、この第1の実施形態によれ
ば、誘電体膜としてSBT膜を用いた誘電体キャパシタ
を製造する際に、IrO2 膜2とIr膜3とからなる下
部電極、SBTの前駆体膜としてのアモルファス膜4お
よび上部電極としてのPt膜5を順次成膜し、これらを
エッチングにより誘電体キャパシタの形状にパターニン
グし、この後、誘電体キャパシタの形状にパターニング
されたアモルファス膜4を熱処理することにより、この
アモルファス膜4中のアモルファス相をペロブスカイト
型結晶構造の結晶相に相変化させ誘電体膜としてのSB
T膜6を得るようにしていることにより、最終的に得ら
れるSBT膜6中の結晶粒は、エッチングによってダメ
ージを受けることがなく、エッチング加工による誘電体
キャパシタの残留分極値2Pr の劣化を効果的に防止す
ることができ、従来技術と比較して、残留分極値2Pr
が著しく改善されるという利点を有する。これによっ
て、誘電体キャパシタの面積を10μm2 以下(この例
では、2μm×2μm)に縮小した場合であっても、特
性の良好な誘電体キャパシタを実現することができる。
【0032】図2は、この第2の実施形態による誘電体
キャパシタの製造方法を説明するための断面図である。
【0033】すなわち、この第2の実施形態による誘電
体キャパシタの製造方法においては、第1の実施形態に
おけると同様の工程に従って、Si基板1上にIrO2
膜2、Ir膜3およびアモルファス膜4を順次成膜した
後、アモルファス膜4を、例えばRTA(Rapid Therma
l Annealing )法により700〜800℃の温度で30
秒間熱処理することにより、このアモルファス膜4中の
アモルファス相をフルオライト相に相変化させ、図2A
に示すように、Ir膜3上にSr、Bi、TaおよびO
からなるSBTの前駆体膜としてのフルオライト膜9を
得る。ここで、フルオライト膜9の膜厚は例えば150
nmに選ばれ、原子組成比の範囲は、例えば、2.0≦
2Bi/Ti≦2.6、0.6≦2Sr/Ta≦1.2
に選ばれる。次に、このフルオライト膜9上に、例えば
スパッタリング法により通常の条件で上部電極としての
Ir膜10を成膜する。このIr膜10の膜厚は例えば
100nmに選ばれる。
【0034】次に、図2Bに示すように、Ir膜10、
フルオライト膜9、Ir膜3およびIrO2 膜2を、例
えばRIE法により、例えば2μm×2μmのサイズの
誘電体キャパシタの形状にパターニングする。
【0035】次に、このようにして誘電体キャパシタの
形状にパターニングされたフルオライト膜9を、例えば
常圧の酸素雰囲気中において例えば750℃の温度で1
時間熱処理することにより、このフルオライト膜9中の
フルオライト相をBi系層状構造ペロブスカイト型結晶
構造の結晶相に相変化させ、フルオライト膜9を結晶化
する。これによって、図2Cに示すように、Ir膜3お
よびIr膜10の間にSBT膜6を得る。このSBT膜
6は、組成式Bix Sry Ta2 z (ただし、2.0
≦x≦2.6、0.6≦y≦1.2、z=9±d、0≦
d≦1.0)で表されるBi系層状構造ペロブスカイト
型結晶構造の強誘電体からなる。
【0036】次に、第1の実施形態におけると同様の工
程に従って、図2Dに示すように、層間絶縁膜7、コン
タクトホール7a、引き出し電極8を形成し、誘電体膜
としてSBT膜を用いた目的とする誘電体キャパシタが
製造される。
【0037】以上のようにして製造された誘電体キャパ
シタについて、第1の実施形態におけると同様にP−V
ヒステリシスを測定したところ、残留分極値2Pr とし
て2Pr =10〜25μC/cm2 の値が得られた。こ
の2Pr はSBT膜を用いた誘電体キャパシタとしては
良好な値であり、これがSi基板1を通した測定で得ら
れた。これに対して、従来技術と同様に、フルオライト
膜9を熱処理することにより結晶化してSBT膜6を得
た後、このSBT膜6上にIr膜10を成膜し、この
後、Ir膜10、SBT膜6、Ir膜3およびIrO2
膜2をエッチングにより誘電体キャパシタの形状にパタ
ーニングすることにより製造された、2μm×2μmの
サイズの誘電体キャパシタの残留分極値2Pr は10μ
C/cm2以下であった。以上のことから、この発明に
よる誘電体キャパシタの製造方法を適用することによ
り、SBT膜を用いた誘電体キャパシタにおいて、残留
分極値2Pr が著しく改善されることがわかる。
【0038】以上のように、この第2の実施形態によれ
ば、誘電体膜としてSBT膜を用いた誘電体キャパシタ
を製造する際に、IrO2 膜2とIr膜3とからなる下
部電極、SBTの前駆体膜としてのフルオライト膜9お
よび上部電極としてのIr膜10を順次成膜し、これら
をエッチングにより誘電体キャパシタの形状にパターニ
ングした後、パターニングされたフルオライト膜9を熱
処理することにより、このフルオライト膜9中のフルオ
ライト相をペロブスカイト型結晶構造の結晶相に相変化
させ誘電体膜としてのSBT膜6を得るようにしている
ことにより、第1の実施形態と同様の利点を得ることが
できる。
【0039】図3は、この第3の実施形態による誘電体
キャパシタの製造方法を説明するための断面図である。
【0040】すなわち、この第3の実施形態による誘電
体キャパシタの製造方法においては、第1の実施形態に
おけると同様の工程に従って、Si基板1上にIrO2
膜2とIr膜3からなる下部電極およびSBTの前駆体
膜としてのアモルファス膜4を順次成膜した後、このア
モルファス膜4上に、例えばCVD法により、上部電極
として膜厚100nmのRu膜11を成膜し、Ru膜1
1およびアモルファス膜4を、例えばRIE法により、
例えば2μm×2μmのサイズの誘電体キャパシタの形
状にパターニングする。次に、このように誘電体キャパ
シタの形状にパターニングされたRu膜11およびアモ
ルファス膜4の側壁を覆うように、全面に、例えばMO
CVD法により、保護膜としてのTa2 5 膜12を成
膜する。このTa2 5 膜12の膜厚は例えば30nm
に選ばれる。
【0041】次に、このように誘電体キャパシタの形状
にパターニングされたアモルファス膜4を、その側壁が
Ta2 5 膜12で覆われた状態で、例えば常圧の酸素
雰囲気中において例えば750℃の温度で1時間熱処理
することにより、アモルファス膜4中のアモルファス相
をペロブスカイト型結晶構造の結晶相に相変化させ、こ
のアモルファス膜4を結晶化する。これによって、図3
Bに示すように、Ir膜3およびRu膜11の間にSB
T膜6を得る。このSBT膜6は、組成式Bix Sry
Ta2 z (ただし、2.0≦x≦2.6、0.6≦y
≦1.2、z=9±d、0≦d≦1.0)で表されるB
i系層状構造ペロブスカイト型結晶構造の強誘電体から
なる。
【0042】次に、図3Cに示すように、Ru膜11お
よびSBT膜6の側壁にTa2 膜12を残すよう
に、Ta5 膜12、Ir膜3およびIrO2 膜2
をエッチングにより所定形状にパターニングする。
【0043】次に、図3Dに示すように、全面に層間絶
縁膜7を成膜する。次に、層間絶縁膜7およびTa2
5 膜12のうち、Ru膜11の上の所定部分をエッチン
グ除去してコンタクトホール7aを形成する。次に、全
面に例えばスパッタリング法によりAl合金膜を成膜し
た後、このAl合金膜をエッチングにより所定形状にパ
ターニングして引き出し電極8を形成する。
【0044】以上の工程により、誘電体膜としてSBT
膜を用いた目的とする誘電体キャパシタが製造される。
【0045】以上のようにして製造された誘電体キャパ
シタのSi基板1と引き出し電極8との間に電圧を印加
してリーク電流を測定したところ、その値は印加電界が
300kV/cmのとき1×10-8A/cm2 であっ
た。これはSBT膜を用いた誘電体キャパシタとしては
良好な値である。これに対して、Ta2 5 膜12を形
成せずにアモルファス膜4を熱処理することによりSB
T膜6を得た誘電体キャパシタのリーク電流は、印加電
界が300kV/cmのとき5×10-7A/cm2 であ
った。以上の結果から、この発明による誘電体キャパシ
タの製造方法を適用することにより、SBT膜を用いた
誘電体キャパシタのリーク電流特性が著しく改善される
ことがわかる。
【0046】以上のように、この第3の実施形態によれ
ば、SBT膜を用いた誘電体キャパシタを形成する際
に、IrO2 膜2とIr膜3とからなる下部電極、SB
Tの前駆体膜としてのアモルファス膜4および上部電極
としてのRu膜11を順次形成し、Ru膜11およびア
モルファス膜4をエッチングにより誘電体キャパシタの
形状にパターニングした後、Ru膜11およびアモルフ
ァス膜4の側壁を覆うように保護膜としてのTa2 5
膜12を形成していることにより、IrO2 膜2とIr
膜3とからなる下部電極のエッチングの際や、その後に
行われる熱処理の際に、誘電体キャパシタの側壁に特定
の金属が析出したり、導電性の酸化物が生成されること
を防止することができるので、誘電体キャパシタのリー
ク電流特性の劣化を効果的に防止することができ、従来
と比較して、リーク電流特性が著しく改善されるという
利点を有する。
【0047】また、この第3の実施形態によれば、SB
Tの前駆体膜としてのアモルファス膜4を誘電体キャパ
シタの形状にパターニングした後、このアモルファス膜
4を熱処理して結晶化することによりSBT膜6を得る
ようにしていることにより、第1の実施形態と同様に、
残留分極値2Pr が改善されるという利点をも得ること
ができる。
【0048】したがって、この第3の実施形態によれ
ば、誘電体キャパシタの面積を10μm2 以下とした場
合であっても、特性の良好な誘電体キャパシタを実現す
ることができるとともに、信頼性の向上を図ることがで
きる。
【0049】図4は、この第4の実施形態による誘電体
キャパシタの製造方法を説明するための断面図である。
【0050】すなわち、この第4の実施形態による誘電
体キャパシタの製造方法においては、第2の実施形態に
おけると同様の工程に従って、Si基板1上にIrO2
膜2とIr膜3とからなる下部電極、SBTの前駆体膜
としてのフルオライト膜9および上部電極としてのIr
膜10を順次成膜した後、図4Aに示すように、Ir膜
10およびフルオライト膜9を、例えばRIE法によ
り、例えば2μm×2μmのサイズの誘電体キャパシタ
の形状にパターニングする。次に、このように誘電体キ
ャパシタの形状にパターニングされたIr膜10および
フルオライト膜9の側壁を覆うように、全面に、例えば
MOCVD法により、保護膜としてのTa2 5 膜12
を成膜する。このTa2 5 膜12の膜厚は例えば30
nmに選ばれる。
【0051】次に、第3の実施形態におけると同様に、
側壁がTa2 5 膜12で覆われた状態で、誘電体キャ
パシタの形状にパターニングされたフルオライト膜9
を、例えば常圧の酸素雰囲気中において例えば750℃
の温度で1時間熱処理することにより、フルオライト膜
9中のアモルファス相をペロブスカイト型結晶構造の結
晶相に相変化させ、このフルオライト膜9を結晶化す
る。これによって、図4Bにように、Ir膜3およびI
r膜10の間にSBT膜6を得る。このSBT膜6は、
組成式Bix Sry Ta2 z (ただし、2.0≦x≦
2.6、0.6≦y≦1.2、z=9±d、0≦d≦
1.0)で表されるBi系層状構造ペロブスカイト型結
晶構造の強誘電体からなる。
【0052】次に、図4Cに示すように、Ir膜10お
よびフルオライト膜9の側壁にTa2 5 膜12を残す
ように、Ta2 5 膜12、Ir膜3およびIrO2
2をエッチングにより所定形状にパターニングする。
【0053】次に、第3の実施形態におけると同様の工
程に従って、図4Dに示すように、層間絶縁膜7、コン
タクトホール7aおよび引き出し配線8を形成し、誘電
体膜としてSBT膜を用いた目的とする誘電体キャパシ
タを製造する。
【0054】以上のようにして製造された誘電体キャパ
シタについて、第3の実施形態におけると同様にリーク
電流を測定したところ、その値は印加電界が300kV
/cmのとき1×10-8A/cm2 であった。これに対
して、Ta2 5 膜12を形成せずにフルオライト膜9
を熱処理することによりSBT膜6を得た誘電体キャパ
シタのリーク電流は、印加電界が300kV/cmのと
き5×10-7A/cm2 であった。以上の結果から、こ
の発明による誘電体キャパシタの製造方法を適用するこ
とにより、SBT膜を用いた誘電体キャパシタのリーク
電流特性が著しく改善されることがわかる。
【0055】この第4の実施形態によれば、誘電体膜と
してSBT膜を用いた誘電体キャパシタを製造する際
に、フルオライト相をBi系層状構造ペロブスカイト型
結晶構造に相変化させてSBT膜を得る場合において、
第3の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0056】次に、以下に示すこの発明の第5および第
6の実施形態においては、この発明による誘電体キャパ
シタの製造方法を、誘電体膜としてPZT膜を用いた誘
電体キャパシタの製造に適用した場合について説明す
る。なお、第5および第6の実施形態の全図において、
同一または対応する部分には、同一の符号を付す。
【0057】図5は、この発明の第5の実施形態による
誘電体キャパシタの製造方法を説明するための断面図で
ある。
【0058】すなわち、この第5の実施形態による誘電
体キャパシタの製造方法においては、図5Aに示すよう
に、導電性のSi基板21上に、例えばスパッタリング
法により通常の条件で、下部電極としてのIrO2 膜2
2およびIr膜23を順次成膜する。ここで、IrO2
膜22の膜厚は例えば100nmに選ばれ、Ir膜23
の膜厚は例えば100nmに選ばれる。
【0059】次に、Ir膜23上に、MOCVD法によ
り、最終的に得るPZT膜の構成元素であるPb、Z
r、TiおよびOからなるPZTの前駆体膜としてのア
モルファス膜24を成膜する。具体的には、Ir膜23
まで成膜したSi基板21を図示省略したMOCVD装
置の反応室(成膜室)のサセプタ上に設置して400〜
650℃の基板温度に加熱し、保持する。そして、Pb
(DPM)2 、Zr(DPM)2 およびTi(i−OC
3 7 2 (DPM)2 の各有機金属原料を所定の組成
比に混合したものを気化させる。そして、これにより得
られるガスをアルゴンキャリアガスと混合してそれらの
総流量が1000SCCMになるように設定して反応室
の直前で流量1000SCCMの酸素ガスと混合した
後、この混合ガスを原料ガスとして反応室に導入し0.
1〜50Torrの圧力で成膜を行う。これによって、
PZTの前駆体膜としてのアモルファス膜24が成膜さ
れる。このアモルファス膜24の膜厚は例えば150n
mに選ばれ、原子組成比の範囲は、例えば、0.1≦Z
r/Pb≦0.6、0.4≦Ti/Pb≦0.9に選ば
れる。
【0060】次に、このアモルファス膜24上に、例え
ばスパッタリング法により通常の条件で上部電極として
のIr膜25を成膜する。このIr膜25の膜厚は例え
ば100nmに選ばれる。
【0061】次に、図5Bに示すように、Ir膜25、
アモルファス膜24、Ir膜23およびIrO2 膜22
を、例えばRIE法により、例えば2μm×2μmのサ
イズの誘電体キャパシタの形状にパターニングする。
【0062】次に、このようにして誘電体キャパシタの
形状にパターニングされたアモルファス膜24を、例え
ば常圧の酸素雰囲気中において、例えばRTA法により
例えば650℃の温度で30分間熱処理することによ
り、アモルファス膜24中のアモルファス相をペロブス
カイト型結晶構造の結晶相に相変化させて、このアモル
ファス膜24を結晶化する。これによって、図5Cに示
すように、Ir膜23およびIr膜25の間にPZT膜
26を得る。このPZT膜26は、組成式Pb1.0 (Z
x Ti1-x 1.0 3 (ただし、0.1≦x≦0.
6)で表されるペロブスカイト型結晶構造の強誘電体か
らなる。
【0063】次に、図5Dに示すように、全面に層間絶
縁膜27を形成する。次に、この層間絶縁膜27のうち
Ir膜25の上の所定部分をエッチング除去してコンタ
クトホール27aを形成する。次に、全面に例えばスパ
ッタリング法によりAl合金膜を成膜した後、このAl
合金膜をエッチングにより所定形状にパターニングして
引き出し電極28を形成する。
【0064】以上の工程により、誘電体膜としてPZT
膜を用いた目的とする誘電体キャパシタが製造される。
【0065】以上のようにして製造された誘電体キャパ
シタのSi基板21と引き出し電極28との間に電圧を
印加してP−Vヒステリシスを測定したところ、残留分
極値2Pr として、2Pr =20〜60μC/cm2
値が得られた。この2Pr はPZT膜を用いた誘電体キ
ャパシタとしては良好な値であり、これがSi基板21
を通した測定で得られた。これに対して、従来技術と同
様に、アモルファス膜24を熱処理することにより結晶
化してPZT膜26を得た後、このPZT膜26上にI
r膜25を成膜し、この後、Ir膜25、PZT膜2
6、Ir膜23およびIrO2 膜22をエッチングによ
り誘電体キャパシタの形状にパターニングすることによ
り製造された、2μm×2μmのサイズの誘電体キャパ
シタの残留分極値2Pr は10μC/cm2 以下であっ
た。以上のことから、この発明による誘電体キャパシタ
の製造方法を適用することにより、PZT膜を用いた誘
電体キャパシタにおいて、残留分極値2Pr が著しく改
善されることがわかる。
【0066】この第5の実施形態によれば、誘電体膜と
してPZT膜を用いた誘電体キャパシタを製造する場合
において、第1の実施形態と同様の効果を得ることがで
きる。
【0067】図6は、この第6の実施形態による誘電体
キャパシタの製造方法を説明するための断面図である。
【0068】すなわち、この第6の実施形態による誘電
体キャパシタの製造方法においては、第5の実施形態に
おけると同様の工程に従って、Si基板21上に、Ir
2膜22とIr膜23とからなる下部電極、PZTの
前駆体膜としてのアモルファス膜24および上部電極と
してのIr膜25を順次成膜した後、図6Aに示すよう
に、Ir膜25およびアモルファス膜24を、例えばR
IE法により、例えば2μm×2μmのサイズの誘電体
キャパシタの形状にパターニングする。次に、このよう
に誘電体キャパシタの形状にパターニングされたIr膜
25およびアモルファス膜24の側壁を覆うように、全
面に、例えばMOCVD法により、保護膜としてのTi
2 膜29を成膜する。このTiO2 膜29の膜厚は例
えば30nmに選ばれる。次に、このように側壁がTi
2 膜29で覆われた状態で、誘電体キャパシタの形状
にパターニングされたアモルファス膜24を、例えば常
圧の酸素雰囲気中において例えば750℃の温度で1時
間熱処理することにより、アモルファス膜24中のアモ
ルファス相をペロブスカイト型結晶構造の結晶相に相変
化させ、このアモルファス膜24を結晶化する。これに
よって、図6Bに示すように、Ir膜23およびIr膜
25の間にPZT膜26を得る。このPZT膜26は、
組成式Pb1.0 (Zrx Ti1-x 1.0 3 (ただし、
0.1≦x≦0.6)で表されるペロブスカイト型結晶
構造の強誘電体からなる。
【0069】次に、図6Cに示すように、Ir膜25お
よびPZT膜26の側壁にTiO2膜29を残すよう
に、TiO2 膜29、Ir膜23およびIrO2 膜22
をエッチングにより所定形状にパターニングする。
【0070】次に、図6Dに示すように、全面に層間絶
縁膜27を成膜する。次に、層間絶縁膜27およびTi
2 膜29のうち、Ir膜25の上の所定部分をエッチ
ング除去してコンタクトホール27aを形成する。次
に、全面に例えばスパッタリング法によりAl合金膜を
成膜した後、このAl合金膜をエッチングにより所定形
状にパターニングして引き出し電極28を形成する。
【0071】以上の工程により、誘電体膜としてPZT
膜を用いた目的とする誘電体キャパシタが製造される。
【0072】以上のようにして製造された誘電体キャパ
シタのSi基板21と引き出し電極18との間に電圧を
印加してリーク電流を測定したところ、その値は印加電
界が300kV/cmのとき1×10-8A/cm2 であ
った。これはPZT膜を用いた誘電体キャパシタとして
は良好な値である。これに対して、TiO2 膜29を形
成せずにアモルファス膜24を熱処理することによりP
ZT膜26を得た誘電体キャパシタのリーク電流は、印
加電界が300kV/cmのとき5×10-7A/cm2
であった。以上の結果から、この発明による誘電体キャ
パシタの製造方法を適用することにより、PZT膜を用
いた誘電体キャパシタのリーク電流特性が著しく改善さ
れることがわかる。
【0073】この第6の実施形態によれば、誘電体膜と
してPZT膜を用いた誘電体キャパシタを製造する場合
において、第3の実施形態と同様の効果を得ることがで
きる。
【0074】次に、以下に示すこの発明の第7および第
8の実施形態においては、この発明による誘電体キャパ
シタの製造方法を、誘電体膜としてPNZT膜を用いた
誘電体キャパシタの製造に適用した場合について説明す
る。なお、第7および第8の実施形態の全図において、
同一または対応する部分には、同一の符号を付す。
【0075】図7は、この発明の第7の実施形態による
誘電体キャパシタの製造方法を説明するための断面図で
ある。
【0076】すなわち、この第7実施形態による誘電体
キャパシタの製造方法においては、図7Aに示すよう
に、導電性のSi基板31上に、例えばスパッタリング
法により通常の条件で、下部電極としてのIrO2 膜3
2およびIr膜33を順次成膜する。ここで、IrO2
膜32の膜厚は例えば100nmに選ばれ、Ir膜33
の膜厚は例えば200nmに選ばれる。
【0077】次に、Ir膜33上に、ゾル−ゲルスピン
コート法により、最終的に得るPNZT膜の構成元素で
あるPb、Zr、Ti、NbおよびOからなるPNZT
の前駆体膜としてのアモルファス膜34を成膜する。こ
のアモルファス膜34の膜厚は例えば150nmに選ば
れ、原子組成比の範囲は、例えば、0.1≦Zr/Pb
≦0.6、0.4≦Ti/Pb≦0.9、0.03≦N
b/Pb≦0.3に選ばれる。
【0078】次に、このアモルファス膜34上に、例え
ばスパッタリング法により通常の条件で上部電極として
のIr膜35を成膜する。このIr膜35の膜厚は例え
ば100nmに選ばれる。
【0079】次に、図7Bに示すように、Ir膜35、
アモルファス膜34、Ir膜33およびIrO2 膜32
を、例えばRIE法により、例えば2μm×2μmのサ
イズの誘電体キャパシタの形状にパターニングする。
【0080】次に、このようにして誘電体キャパシタの
形状にパターニングされた後のアモルファス膜34を、
例えば常圧の酸素雰囲気中において、例えばRTA法に
より例えば650℃の温度で30分間熱処理することに
より、アモルファス膜34中のアモルファス相をペロブ
スカイト型結晶構造の結晶相に相変化させて、このアモ
ルファス膜34を結晶化する。これによって、図7Cに
示すように、Ir膜33およびIr膜35の間にPNZ
T膜36を得る。このPNZT膜36は、組成式Pb
1.0-y Nby (Zrx Ti1-x 1.0 3 (ただし、
0.1≦x≦0.6、0.03≦y≦0.30)で表さ
れるペロブスカイト型結晶構造の強誘電体からなる。
【0081】次に、図7Dに示すように、全面に層間絶
縁膜37を形成する。次に、この層間絶縁膜37のうち
Ir膜34の上の所定部分をエッチング除去してコンタ
クトホール37aを形成する。次に、全面に例えばスパ
ッタリング法によりAl合金膜を成膜した後、このAl
合金膜をエッチングにより所定形状にパターニングして
引き出し電極38を形成する。
【0082】以上の工程により、誘電体膜としてPNZ
T膜を用いた目的とする誘電体キャパシタが製造され
る。
【0083】以上のようにして製造された誘電体キャパ
シタのSi基板31と引き出し電極38との間に電圧を
印加してP−Vヒステリシスを測定したところ、残留分
極値2Pr として、2Pr =10〜50μC/cm2
値が得られた。この2Pr はPNZT膜を用いた誘電体
キャパシタとしては良好な値であり、これがSi基板3
1を通した測定で得られた。これに対して、従来技術と
同様に、アモルファス膜34を熱処理することにより結
晶化してPNZT膜36を得た後、このPNZT膜36
上にIr膜35を成膜し、この後、Ir膜35、PNZ
T膜36、Ir膜33およびIrO2 膜32をエッチン
グにより誘電体キャパシタの形状にパターニングするこ
とにより製造された、2μm×2μmのサイズの誘電体
キャパシタの残留分極値2Pr は10μC/cm2 以下
であった。以上のことから、この発明による誘電体キャ
パシタの製造方法を適用することにより、PNZT膜を
用いた誘電体キャパシタにおいて、残留分極値2Pr
著しく改善されることがわかる。
【0084】この第7の実施形態によれば、誘電体膜と
してPNZT膜を用いた誘電体キャパシタを製造する場
合において、第1の実施形態と同様の効果を得ることが
できる。
【0085】図8は、この第8の実施形態による誘電体
キャパシタの製造方法を説明するための断面図である。
【0086】すなわち、この第8の実施形態による誘電
体キャパシタの製造方法においては、第7の実施形態に
おけると同様の工程に従って、Si基板31上に、Ir
2膜32とIr膜33とからなる下部電極、PNZT
の前駆体膜としてのアモルファス膜34および上部電極
としてのIr膜35を順次成膜した後、図8Aに示すよ
うに、Ir膜35およびアモルファス膜34を、例えば
RIE法により、例えば2μm×2μmのサイズの誘電
体キャパシタの形状にパターニングする。次に、このよ
うに誘電体キャパシタの形状にパターニングされたIr
膜35およびアモルファス膜34の側壁を覆うように、
全面に、例えばMOCVD法により、保護膜としてのT
iO2 膜39を成膜する。このTiO2 膜39の膜厚は
例えば30nmに選ばれる。
【0087】次に、このように誘電体キャパシタの形状
にパターニングされたアモルファス膜34を、その側壁
がTiO2 膜39で覆われた状態で、例えば常圧の酸素
雰囲気中において、例えばRTA法により例えば650
℃の温度で30分間熱処理することにより、アモルファ
ス膜34中のアモルファス相をペロブスカイト型結晶構
造の結晶相に相変化させ、このアモルファス膜34を結
晶化する。これによって、図8Bに示すように、Ir膜
33およびIr膜35の間にPNZT膜36を得る。こ
のPNZT膜36は、組成式Pb1.0-y Nby (Zrx
Ti1-x 1.03 (ただし、0.1≦x≦0.6、
0.03≦y≦0.30)で表されるペロブスカイト型
結晶構造の強誘電体からなる。
【0088】次に、図8Cに示すように、Ir膜35お
よびPNZT膜36の側壁にTiO2 膜39を残すよう
に、TiO2 膜39、Ir膜33およびIrO2 膜32
をエッチングにより所定形状にパターニングする。
【0089】次に、図8Dに示すように、全面に層間絶
縁膜37を成膜する。次に、層間絶縁膜37およびTi
2 膜39のうち、Ir膜35の上の所定部分をエッチ
ング除去してコンタクトホール37aを形成する。次
に、全面に例えばスパッタリング法によりAl合金膜を
成膜した後、このAl合金膜をエッチングにより所定形
状にパターニングして引き出し電極38を形成する。
【0090】以上の工程により、誘電体膜としてPNZ
T膜を用いた目的とする誘電体キャパシタが製造され
る。
【0091】以上のようにして製造された誘電体キャパ
シタのSi基板31と引き出し電極38との間に電圧を
印加してリーク電流を測定したところ、その値は印加電
界が300kVのとき1×10-8A/cm2 であった。
この値はPNZT膜を用いた誘電体キャパシタとしては
良好な値である。これに対して、TiO2 膜39を形成
せずにアモルファス膜34を熱処理することによりPN
ZT膜36を得た誘電体キャパシタのリーク電流は、印
加電界が300kV/cmのとき1×10-6A/cm2
であった。以上の結果から、この発明による誘電体キャ
パシタの製造方法を適用することにより、PNZT膜を
用いた誘電体キャパシタのリーク電流特性が著しく改善
されることがわかる。
【0092】この第8の実施形態によれば、誘電体膜と
してPNZT膜を用いた誘電体キャパシタを製造する場
合において、第3の実施形態と同様の効果を得ることが
できる。
【0093】次に、以下に示すこの発明の第9および第
10の実施形態においては、この発明による誘電体キャ
パシタの製造方法を、誘電体膜としてBST膜を用いた
誘電体キャパシタの製造に適用した場合について説明す
る。なお、第9および第10の実施形態の全図におい
て、同一または対応する部分には、同一の符号を付す。
【0094】図9は、この発明の第9の実施形態による
誘電体キャパシタの製造方法を説明するための断面図で
ある。
【0095】すなわち、この第9実施形態による誘電体
キャパシタの製造方法においては、図9Aに示すよう
に、導電性のSi基板41上に、例えばスパッタリング
法により通常の条件で、下部電極としてのTi膜42、
TiN膜43およびRuO2 膜44を順次成膜する。こ
こで、Ti膜42の膜厚は例えば30nmに選ばれ、T
iN膜43の膜厚は例えば50nmに選ばれ、RuO2
膜44の膜厚は100nmに選ばれる。
【0096】次に、RuO2 膜44上に、例えばMOC
VD法により、最終的に得るBST膜の構成元素である
Ba、Sr、TiおよびOからなるBSTの前駆体膜と
してのアモルファス膜45を成膜する。具体的には、R
uO2 膜44まで成膜したSi基板41を図示省略した
MOCVD装置の反応室(成膜室)のサセプタ上に設置
して400〜650℃の基板温度に加熱し、保持する。
そして、Ba(DPM)2 、Sr(DPM)2 およびT
i(i−OC3 7 2 (DPM)2 の各有機金属原料
を所定の組成比に混合したものを気化させる。そして、
これにより得られるガスをアルゴンキャリアガスと混合
してそれらの総流量が1000SCCMになるように設
定して反応室の直前で流量1000SCCMの酸素ガス
と混合した後、この混合ガスを原料ガスとして反応室に
導入し0.1〜50Torrの圧力で成膜を行う。これ
によって、BSTの前駆体膜としてのアモルファス膜4
5が成膜される。このアモルファス膜45の膜厚は例え
ば50nmに選ばれ、原子組成比の範囲は、例えば、0
≦Sr/Ti≦1.0、0≦Ba/Ti≦1.0に選ば
れる。
【0097】次に、このアモルファス膜45上に、例え
ばCVD法により通常の条件で上部電極としてのRu膜
46を成膜する。このRu膜46の膜厚は例えば50n
mに選ばれる。
【0098】次に、図9Bに示すように、Ti膜42、
TiN膜43、RuO2 膜44、アモルファス膜45お
よびRu膜46を、例えばRIE法により、例えば1μ
m×1μmのサイズの誘電体キャパシタの形状にパター
ニングする。
【0099】次に、このようにして誘電体キャパシタの
形状にパターニングされた後のアモルファス膜45を、
例えば常圧の酸素雰囲気中において、例えばRTA法に
より例えば700℃の温度で30分間熱処理した後、常
圧の酸素雰囲気中において、例えば600℃の温度で3
0分間熱処理することにより、アモルファス膜45中の
アモルファス相をペロブスカイト型結晶構造の結晶相に
相変化させて、このアモルファス膜45を結晶化する。
これによって、図9Cに示すように、RuO2膜44お
よびRu膜46の間にBST膜47を得る。このBST
膜47は、組成式(Bax Sr1-x 1.0 Ti1.0 3
(ただし、0≦x≦1.0)で表されるペロブスカイト
型結晶構造の高誘電体からなる。
【0100】次に、図9Dに示すように、全面に層間絶
縁膜48を形成する。次に、この層間絶縁膜48のうち
Ru膜46の上の所定部分をエッチング除去してコンタ
クトホール48aを形成する。次に、全面に例えばスパ
ッタリング法によりAl合金膜を成膜した後、このAl
合金膜をエッチングにより所定形状にパターニングして
引き出し電極49を形成する。
【0101】以上の工程により、誘電体膜としてBST
膜を用いた目的とする誘電体キャパシタが製造される。
【0102】以上のようにして製造された誘電体キャパ
シタにおけるBST膜47の誘電率εを測定したとこ
ろ、ε=80〜180の値が得られた。このεはBST
膜としては良好な値である。これに対して、従来技術と
同様に、アモルファス膜45を熱処理することにより結
晶化してBST膜47を得た後、このBST膜47上に
Ru膜46を成膜し、この後、Ru膜46、BST膜4
7、RuO2 膜44、TiN膜43およびTi膜42を
エッチングにより誘電体キャパシタの形状にパターニン
グすることにより製造された、1μm×1μmのサイズ
の誘電体キャパシタにおけるBST膜47の誘電率εは
50以下であった。以上のことから、この発明による誘
電体キャパシタの製造方法を適用することにより、BS
T膜を用いた誘電体キャパシタにおいて、BST膜の誘
電率εが著しく改善されることがわかる。
【0103】この第9の実施形態によれば、誘電体膜と
してBST膜を用いた誘電体キャパシタを製造する場合
において、第1の実施形態と同様の利点を得ることがで
きる。
【0104】図10は、この発明の第10の実施形態に
よる誘電体キャパシタの製造方法を説明するための断面
図である。
【0105】すなわち、この第10の実施形態による誘
電体キャパシタの製造方法においては、第9の実施形態
におけると同様の工程に従って、Si基板41上に、T
i膜42とTiN膜43とRuO2 膜44とからなる下
部電極、BSTの前駆体膜としてのアモルファス膜45
および上部電極としてのRu膜46を順次成膜した後、
図10Aに示すように、Ru膜46およびアモルファス
膜45を、例えばRIE法により、例えば1μm×1μ
mのサイズの誘電体キャパシタの形状にパターニングす
る。なお、この場合、アモルファス膜45の膜厚は例え
ば100nmに選ばれ、Ru膜46の膜厚は例えば10
0nmに選ばれる。次に、このように誘電体キャパシタ
の形状にパターニングされたRu膜46およびアモルフ
ァス膜45の側壁を覆うように、全面に、例えばMOC
VD法により、保護膜としてのTiO2 膜50を成膜す
る。このTiO2 膜50の膜厚は例えば30nmに選ば
れる。
【0106】次に、このように誘電体キャパシタの形状
にパターニングされたアモルファス膜45を、その側壁
がTiO2 膜50で覆われた状態で、例えば常圧の酸素
雰囲気中において、例えばRTA法により例えば700
℃の温度で30分間熱処理した後、常圧の酸素雰囲気中
において、例えば600℃の温度で30分間熱処理する
ことにより、アモルファス膜45中のアモルファス相を
ペロブスカイト型結晶構造の結晶相に相変化させ、この
アモルファス膜45を結晶化する。これによって、図1
0Bに示すように、RuO2 膜44およびRu膜46の
間にBST膜47を得る。このBST膜47は、組成式
(Bax Sr1-x 1.0 Ti1.0 3 (ただし、0≦x
≦1.0)で表されるペロブスカイト型結晶構造の高誘
電体からなる。
【0107】次に、図10Cに示すように、Ru膜46
およびBST膜45の側壁にTiO2 膜50を残すよう
に、TiO2 膜50、RuO2 膜44、TiN膜43お
よびTi膜42をエッチングにより所定形状にパターニ
ングする。
【0108】次に、図10Dに示すように、全面に層間
絶縁膜48を成膜する。次に、層間絶縁膜48およびT
iO2 膜50のうち、Ru膜46の上の所定部分をエッ
チング除去してコンタクトホール48aを形成する。次
に、全面に例えばスパッタリング法によりAl合金膜を
成膜した後、このAl合金膜をエッチングにより所定形
状にパターニングして引き出し電極49を形成する。
【0109】以上の工程により、誘電体膜としてBST
膜を用いた目的とする誘電体キャパシタが製造される。
【0110】以上のようにして製造された誘電体キャパ
シタのSi基板41と引き出し電極49との間に電圧を
印加してリーク電流を測定したところ、その値は印加電
界が300kV/cmのとき5×10-9A/cm2 であ
った。この値はBST膜を用いた誘電体キャパシタとし
ては良好な値である。これに対して、TiO2 膜50を
形成せずにアモルファス膜45を熱処理することにより
BST膜47を得た誘電体キャパシタのリーク電流は、
印加電界が300kV/cmのとき1×10-7A/cm
2 であった。以上の結果から、この発明による誘電体キ
ャパシタの製造方法を適用することにより、BST膜を
用いた誘電体キャパシタのリーク電流特性が著しく改善
されることがわかる。
【0111】この第10の実施形態によれば、誘電体膜
としてBST膜を用いた誘電体キャパシタを製造する場
合において、第3の実施形態と同様の効果を得ることが
できる。
【0112】次に、以下に示す第11および第12の実
施形態においては、この発明による半導体記憶装置の製
造方法を、誘電体膜としてSBT膜を用いた誘電体キャ
パシタを有する強誘電体不揮発性メモリの製造に適用し
た場合について説明する。なお、第11および第12の
実施形態の全図において、同一または対応する部分には
同一の符号を付す。
【0113】図11〜図14は、この第11の実施形態
による強誘電体不揮発性メモリの製造方法を説明するた
めの断面図である。この強誘電体不揮発性メモリは、メ
モリセルを構成する誘電体キャパシタとしてスタック型
誘電体キャパシタを用いたものである。
【0114】すなわち、この第11の実施形態による強
誘電体不揮発性メモリの製造方法においては、まず、図
11に示すように、例えば、p型Si基板51の表面
に、例えばLOCOS法により二酸化シリコン(SiO
2 )膜のようなフィールド絶縁膜52を選択的に形成し
て素子間分離を行う。このとき、素子間分離領域におけ
るp型Si基板51中に予めイオン注入法などにより導
入しておいたホウ素(B)などのp型不純物が拡散し
て、フィールド絶縁膜52の下側にp+ 型のチャネルス
トッパ(図示せず)が形成される。この後、フィールド
絶縁膜52で囲まれた活性領域の表面に、例えば熱酸化
法により所定の厚さのSiO2 膜からなるゲート絶縁膜
53を形成する。
【0115】次に、例えば化学気相成長(CVD)法に
より、全面に多結晶Si膜を形成する。次に、抵抗値を
低減するために、この多結晶Si膜に例えばリン(P)
のようなn型不純物を高濃度にドープする。次に、この
多結晶Si膜をパターニングすることにより、ゲート絶
縁膜53上に多結晶Siからなるゲート電極54を形成
する。
【0116】次に、このゲート電極54をマスクとし
て、フィールド絶縁膜52で囲まれた活性領域中にイオ
ン注入法により、例えばPのようなn型不純物をドープ
する。これによって、この活性領域中に、ゲート電極5
4に対して自己整合的にn- 型領域が形成される。
【0117】次に、例えばCVD法により所定の厚さの
SiO2 膜を全面に形成した後、反応性イオンエッチン
グ(RIE)法により、このSiO2 膜をp型Si基板
51の表面に対して垂直方向にエッチバックする。これ
によって、ゲート電極54の側壁にSiO2 からなるサ
イドウォールスペーサ55が形成される。
【0118】次に、このサイドウォールスペーサ55お
よびゲート電極54をマスクとして、フィールド絶縁膜
52で囲まれた活性領域中にイオン注入法により、例え
ばヒ素(As)のようなn型不純物をドープする。この
後、必要に応じて、注入不純物の電気的活性化のための
アニールを行う。これによって、サイドウォールスペー
サ55に対して自己整合的にn+ 型のソース領域56お
よびドレイン領域57が形成される。これらのソース領
域56およびドレイン領域57は、サイドウォールスペ
ーサ55の下側の部分にn- 型の低不純物濃度部56
a、57aを有する。ここで、これらの低不純物濃度部
56a、57aは、それぞれ、ゲート電極54に対して
自己整合的に形成されたn- 型領域からなる。ここまで
の工程で、nチャネルMOSトランジスタQが形成され
る。
【0119】次に、例えば、CVD法により所定の厚さ
のホウ素リンシリケートガラス(BPSG)膜のような
層間絶縁膜58を全面に形成した後、所定の温度で熱処
理を行うことにより層間絶縁膜58をリフローさせ、表
面の平坦化を行う。次に、例えばリソグラフィー法およ
びRIE法により、ソース領域56上の所定部分におけ
る層間絶縁膜58およびゲート絶縁膜53に、コンタク
トホール59を形成する。次に、例えば、CVD法によ
り多結晶Si膜を全面に形成した後、例えばRIE法に
より、この多結晶Si膜をp型Si基板51の表面に対
して垂直方向に、層間絶縁膜58の表面が露出するまで
エッチバックする。これにより、コンタクトホール59
内を埋めるように多結晶Siプラグ60が形成される。
【0120】次に、第1の実施形態におけると同様の工
程に従って、図12に示すように、層間絶縁膜58上に
下部電極としてのIrO2 膜61およびIr膜62、S
BTの前駆体膜としてのアモルファス膜63ならびに上
部電極としてのPt膜64を順次成膜する。次に、Pt
膜64およびアモルファス膜63を、例えばRIE法に
より、例えば2μm×2μmのサイズの誘電体キャパシ
タCの形状にパターニングする。次に、Ir膜62およ
びIrO2 膜61を、多結晶Siプラグ60およびその
近傍の層間絶縁膜58の上に延在するように、所定形状
にパターニングする。
【0121】次に、このようにして誘電体キャパシタC
の形状にパターニングされたアモルファス膜63を、例
えば常圧の酸素雰囲気中において例えば750℃の温度
で1時間熱処理することにより、アモルファス膜63中
のアモルファス相をBi系層状構造ペロブスカイト型結
晶構造の結晶相に相変化させ、アモルファス膜63を結
晶化する。これによって、図13に示すように、Ir膜
62およびPt膜64の間にSBT膜65を得る。この
SBT膜65は、組成式Bix Sry (Ta,Nb)2
z (ただし、2.0≦x≦2.6、0.6≦y≦1.
2、z=9±d、0≦d≦1.0)で表されるBi系層
状構造ペロブスカイト型結晶構造の強誘電体からなる。
【0122】次に、図14に示すように、全面に層間絶
縁膜66を成膜する。次に、層間絶縁膜66および層間
絶縁膜58のうち、ドレイン領域57上の所定部分をエ
ッチング除去してコンタクトホール67を形成する。次
に、全面に例えばスパッタリング法によりAl合金膜を
成膜した後、このAl合金膜をエッチングにより所定形
状にパターニングして配線電極68を形成する。
【0123】以上の工程により、目的とする強誘電体不
揮発性メモリが製造される。
【0124】この第11の実施形態によれば、誘電体膜
としてSBT膜を用いた誘電体キャパシタの形成する際
に、第1の実施形態による誘電体キャパシタの製造方法
を用いていることにより、誘電体キャパシタCの残留分
極値2Pr を著しく改善することができるので、誘電体
キャパシタCの面積が10μm2 以下となった場合にお
いても、特性の良好な誘電体キャパシタを実現すること
ができる。これによって、高集積の強誘電体不揮発性メ
モリの実現が可能となる。
【0125】図15〜図18は、この第12の実施形態
による強誘電体不揮発性メモリの製造方法を説明するた
めの断面図である。この強誘電体不揮発性メモリは、メ
モリセルを構成する誘電体キャパシタとしてスタック型
誘電体キャパシタを用いたものである。
【0126】すなわち、この第12の実施形態による半
導体記憶装置の製造方法においては、第11の実施形態
におけると同様の工程に従って、多結晶Siプラグ60
まで形成した後、図15に示すように、第3の実施形態
におけると同様の工程に従って、層間絶縁膜58上に下
部電極としてのIrO2 膜61およびIr膜62、SB
Tの前駆体膜としてのアモルファス膜63ならびに上部
電極としてのRu膜69を順次成膜し、Ru膜69およ
びアモルファス膜63を、例えばRIE法により、例え
ば2μm×2μmのサイズの誘電体キャパシタCの形状
にパターニングする。次に、Ru膜69およびアモルフ
ァス膜63の側壁を覆うように、全面に、例えばMOC
VD法により、保護膜としてのTa2 5 膜70を成膜
する。このTa2 5 膜70の膜厚は例えば30nmに
選ばれる。
【0127】次に、このように誘電体キャパシタCの形
状にパターニングされたアモルファス膜63を、その側
壁がTa2 5 膜70で覆われた状態で、例えば常圧の
酸素雰囲気中において例えば750℃の温度で1時間熱
処理することにより、アモルファス膜63中のアモルフ
ァス相をペロブスカイト型結晶構造の結晶相に相変化さ
せ、このアモルファス膜63を結晶化する。これによっ
て、図16に示すように、Ir膜62およびRu膜69
の間にSBT膜65を得る。このSBT膜65は、組成
式Bix Sry (Ta,Nb)2 z (ただし、2.0
≦x≦2.6、0.6≦y≦1.2、z=9±d、0≦
d≦1.0)で表されるBi系層状構造ペロブスカイト
型結晶構造の強誘電体からなる。
【0128】次に、図17に示すように、Ta2 5
70、Ir膜62およびIrO2 膜61をエッチングに
より所定形状にパターニングする。このとき、Ta2
5 膜70がRu膜69およびSBT膜65の側壁に残さ
れ、かつ、Ir膜62およびIrO2 膜61が、多結晶
Siプラグ60およびその近傍の層間絶縁膜58の上に
延在するようにパターニングする。
【0129】次に、図18に示すように、全面に層間絶
縁膜66を成膜する。次に、層間絶縁膜66および層間
絶縁膜58のうち、ドレイン領域57上の所定部分をエ
ッチング除去してコンタクトホール67を形成する。次
に、全面に例えばスパッタリング法によりAl合金膜を
成膜した後、このAl合金膜をエッチングにより所定形
状にパターニングして配線電極68を形成する。
【0130】以上の工程により、目的とする強誘電体不
揮発性メモリが製造される。
【0131】この第12の実施形態によれば、誘電体膜
としてSBT膜を用いた誘電体キャパシタの形成する際
に、第3の実施形態による誘電体キャパシタの製造方法
を用いていることにより、誘電体キャパシタCの残留分
極値2Pr およびリーク電流特性を著しく改善すること
ができるので、誘電体キャパシタCの面積が10μm2
以下となった場合においても、特性の良好な誘電体キャ
パシタを実現することができるとともに、信頼性の向上
を図ることができる。これによって、高集積の強誘電体
不揮発性メモリの実現が可能となる。
【0132】以上この発明の実施形態について具体的に
説明したが、この発明は、上述の実施形態に限定される
ものではなく、この発明の技術的思想に基づく各種の変
形が可能である。例えば、実施形態において挙げた数
値、材料、構造などはあくまで例にすぎず、これに限定
されるものではない。具体的には、例えば、上述の実施
形態において、誘電体キャパシタの下部電極を構成する
導電膜および上部電極を構成する導電膜としては、例示
したものと異なるものをものを用いてもよい。
【0133】また、第2および第4の実施形態におい
て、SBTの前駆体膜としてのフルオライト膜9は、S
BTの前駆体膜としてのアモルファス膜を、例えば、常
圧の酸素雰囲気中において、600℃の温度で30分間
熱処理することによって形成してもよい。
【0134】また、第3、第4および第12の実施形態
においては、保護膜としてのTa25 膜12、70に
代えて、それぞれ、例えばHfO2 膜などを用いてもよ
く、第6、第8および第10の実施形態においては、保
護膜としてのTiO2 膜29、39、50に代えて、そ
れぞれ、例えばY2 3 膜などを用いてもよい。
【0135】また、第11の実施形態においては、誘電
体膜としてSBT膜を用いた誘電体キャパシタCの形成
に、第1の実施形態による誘電体キャパシタの製造方法
を用いているが、これは、第2の実施形態による誘電体
キャパシタの製造方法を用いることも可能である。ま
た、誘電体キャパシタCの誘電体膜としてPZT膜また
はPNZT膜を用いることも可能である。誘電体キャパ
シタCの誘電体膜としてPZT膜を用いる場合は、この
誘電体キャパシタCの形成に、第5の実施形態による誘
電体キャパシタの製造方法を用いることができ、PNZ
T膜を用いる場合は、この誘電体キャパシタCの形成
に、第7の実施形態による誘電体キャパシタの製造方法
を用いることができる。また、この第11の実施形態に
よる強誘電体不揮発性メモリの製造方法は、誘電体キャ
パシタCの誘電体膜としてBST膜を用いることによ
り、DRAMの製造に適用することも可能である。この
場合、誘電体キャパシタCの形成には、第9の実施形態
による誘電体キャパシタの製造方法を用いることができ
る。
【0136】また、同様に、第12の実施形態において
は、誘電体膜としてSBT膜を用いた誘電体キャパシタ
Cの形成に、第3の実施形態による誘電体キャパシタの
製造方法を用いているが、これは、第4の実施形態によ
る誘電体キャパシタの製造方法を用いることも可能であ
る。また、誘電体キャパシタCの誘電体膜としてPZT
膜またはPNZT膜を用いることも可能である。誘電体
キャパシタCの誘電体膜としてPZT膜を用いる場合
は、この誘電体キャパシタCの形成に、第6の実施形態
による誘電体キャパシタの製造方法を用いることがで
き、PNZT膜を用いる場合は、この誘電体キャパシタ
Cの形成に、第8の実施形態による誘電体キャパシタの
製造方法を用いることができる。また、この第12の実
施形態による強誘電体不揮発性メモリの製造方法は、誘
電体キャパシタCの誘電体膜としてBST膜を用いるこ
とにより、DRAMの製造に適用することも可能であ
る。この場合、誘電体キャパシタCの形成には、第10
の実施形態による誘電体キャパシタの製造方法を用いる
ことができる。
【0137】また、この発明は、単体の誘電体キャパシ
タの製造、誘電体キャパシタを有する強誘電体不揮発性
メモリまたはDRAMのような半導体記憶装置の製造以
外に、誘電体キャパシタを有する半導体装置または電子
装置の製造に適用することが可能である。
【0138】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の第1お
よび第3の発明によれば、下部電極、誘電体の構成元素
からなるアモルファス相またはフルオライト相を主成分
とする前駆体膜および上部電極を順次形成し、少なくと
も上部電極および前駆体膜を誘電体キャパシタの形状に
パターニングした後、誘電体キャパシタの形状にパター
ニングされた前駆体膜を熱処理することにより誘電体膜
を得るようにしていることにより、誘電体キャパシタの
特性を著しく改善することができる。これによって、誘
電体キャパシタの面積が縮小した場合であっても、特性
の良好な誘電体キャパシタを実現することができる。
【0139】この発明の第2の発明および第4の発明に
よれば、下部電極、誘電体の構成元素からなるアモルフ
ァス相またはフルオライト相を主成分とする前駆体膜お
よび上部電極を順次形成し、上部電極および前駆体膜を
エッチングにより誘電体キャパシタの形状にパターニン
グした後、これらの上部電極および前駆体膜の側壁を覆
うように保護膜を形成していることにより、誘電体キャ
パシタのリーク電流特性を著しく改善することができ
る。また、第1、第3の発明の場合と同様に、誘電体キ
ャパシタの形状にパターニングされた前駆体膜を熱処理
することにより誘電体膜を得るようにしていることによ
り、誘電体キャパシタの特性を著しく改善することもで
きる。これによって、誘電体キャパシタの面積が縮小し
た場合であっても、特性の良好な誘電体キャパシタを実
現することができるとともに、信頼性の向上を図ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の第1の実施形態による誘電体キャ
パシタの製造方法を説明するための断面図である。
【図2】 この発明の第2の実施形態による誘電体キャ
パシタの製造方法を説明するための断面図である。
【図3】 この発明の第3の実施形態による誘電体キャ
パシタの製造方法を説明するための断面図である。
【図4】 この発明の第4の実施形態による誘電体キャ
パシタの製造方法を説明するための断面図である。
【図5】 この発明の第5の実施形態による誘電体キャ
パシタの製造方法を説明するための断面図である。
【図6】 この発明の第6の実施形態による誘電体キャ
パシタの製造方法を説明するための断面図である。
【図7】 この発明の第7の実施形態による誘電体キャ
パシタの製造方法を説明するための断面図である。
【図8】 この発明の第8の実施形態による誘電体キャ
パシタの製造方法を説明するための断面図である。
【図9】 この発明の第9の実施形態による誘電体キャ
パシタの製造方法を説明するための断面図である。
【図10】 この発明の第10の実施形態による誘電体
キャパシタの製造方法を説明するための断面図である。
【図11】 この発明の第11の実施形態による強誘電
体不揮発性メモリの製造方法を説明するための断面図で
ある。
【図12】 この発明の第11の実施形態による強誘電
体不揮発性メモリの製造方法を説明するための断面図で
ある。
【図13】 この発明の第11の実施形態による強誘電
体不揮発性メモリの製造方法を説明するための断面図で
ある。
【図14】 この発明の第11の実施形態による強誘電
体不揮発性メモリの製造方法を説明するための断面図で
ある。
【図15】 この発明の第12の実施形態による強誘電
体不揮発性メモリの製造方法を説明するための断面図で
ある。
【図16】 この発明の第12の実施形態による強誘電
体不揮発性メモリの製造方法を説明するための断面図で
ある。
【図17】 この発明の第12の実施形態による強誘電
体不揮発性メモリの製造方法を説明するための断面図で
ある。
【図18】 この発明の第12の実施形態による強誘電
体不揮発性メモリの製造方法を説明するための断面図で
ある。
【符号の説明】
1・・・Si基板、2,61・・・IrO2 膜、3,1
0,62・・・Ir膜、4,63・・・アモルファス
膜、5,64・・・Pt膜、6,65・・・SBT膜、
9・・・フルオライト膜、11,69・・・Ru膜、1
2,70・・・Ta2 5 膜、Q・・・nチャネルMO
Sトランジスタ、C・・・誘電体キャパシタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 網 隆明 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 池田 裕司 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 渡部 浩司 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内

Claims (46)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ペロブスカイト型結晶構造の誘電体から
    なる誘電体膜を用いた誘電体キャパシタの製造方法にお
    いて、 下部電極を形成する工程と、 上記下部電極上に、上記誘電体の構成元素からなるアモ
    ルファス相またはフルオライト相を主成分とする前駆体
    膜を形成する工程と、 上記前駆体膜上に上部電極を形成する工程と、 少なくとも上記上部電極および上記前駆体膜をエッチン
    グにより上記誘電体キャパシタの形状にパターニングす
    る工程と、 上記誘電体キャパシタの形状にパターニングされた上記
    前駆体膜を熱処理することにより、上記アモルファス相
    またはフルオライト相をペロブスカイト型結晶構造の結
    晶相に相変化させて上記誘電体膜を得る工程とを有する
    ことを特徴とする誘電体キャパシタの製造方法。
  2. 【請求項2】 上記前駆体膜はBi、Sr、Ta、Nb
    およびOからなるアモルファス相またはフルオライト相
    を主成分とする膜(ただし、その原子組成比の範囲は
    2.0≦2Bi/(Ta+Nb)≦2.6、0.6≦2
    Sr/(Ta+Nb)≦1.2)であることを特徴とす
    る請求項1記載の誘電体キャパシタの製造方法。
  3. 【請求項3】 上記前駆体膜は上記下部電極上にBi、
    Sr、Ta、NbおよびOからなるアモルファス相を主
    成分とする膜(ただし、その原子組成比の範囲は2.0
    ≦2Bi/(Ta+Nb)≦2.6、0.6≦2Sr/
    (Ta+Nb)≦1.2)を形成した後、熱処理により
    上記アモルファス相をフルオライト相に相変化させるこ
    とにより形成されることを特徴とする請求項1記載の誘
    電体キャパシタの製造方法。
  4. 【請求項4】 上記前駆体膜はPb、Zr、Tiおよび
    Oからなるアモルファス相を主成分とする膜(ただし、
    その原子組成比の範囲は0.1≦Zr/Pb≦0.6、
    0.4≦Ti/Pb≦0.9)であることを特徴とする
    請求項1記載の誘電体キャパシタの製造方法。
  5. 【請求項5】 上記前駆体膜はPb、Zr、Ti、Nb
    およびOからなるアモルファス相を主成分とする膜(た
    だし、その原子組成比の範囲は0.1≦Zr/Pb≦
    0.6、0.4≦Ti/Pb≦0.9、0.03≦Nb
    /Pb≦0.30)であることを特徴とする請求項1記
    載の誘電体キャパシタの製造方法。
  6. 【請求項6】 上記前駆体膜はBa、Sr、Tiおよび
    Oからなるアモルファス相を主成分とする膜(ただし、
    その原子組成比の範囲は0≦Sr/Ti≦1.0、0≦
    Ba/Ti≦1.0)であることを特徴とする請求項1
    記載の誘電体キャパシタの製造方法。
  7. 【請求項7】 上記誘電体キャパシタの形状にパターニ
    ングされた上記前駆体膜を、酸化性ガス雰囲気中で熱処
    理するようにしたことを特徴とする請求項1記載の誘電
    体キャパシタの製造方法。
  8. 【請求項8】 上記酸化性ガス雰囲気中での熱処理を5
    00℃以上900℃以下の温度で行うようにしたことを
    特徴とする請求項7記載の誘電体キャパシタの製造方
    法。
  9. 【請求項9】 上記誘電体キャパシタの形状にパターニ
    ングされた上記前駆体膜を、窒素ガス雰囲気中で600
    ℃以上900℃以下の温度で熱処理した後、酸化性ガス
    雰囲気中で500℃以上900℃以下の温度で熱処理す
    るようにしたことを特徴とする請求項1記載の誘電体キ
    ャパシタの製造方法。
  10. 【請求項10】 上記誘電体キャパシタの形状にパター
    ニングされた上記前駆体膜を、窒素ガス雰囲気中で60
    0℃以上900℃以下の温度で熱処理した後、オゾンを
    0.5%以上含む酸化性ガス雰囲気中で300℃以上6
    00℃以下の温度で熱処理するようにしたことを特徴と
    する請求項1記載の誘電体キャパシタの製造方法。
  11. 【請求項11】 上記誘電体キャパシタの形状にパター
    ニングされた上記前駆体膜を、100Torr以下の減
    圧雰囲気中で500℃以上800℃以下の温度で熱処理
    した後、オゾンを0.5%以上含む酸化性ガス雰囲気中
    で300℃以上600℃以下の温度で熱処理するように
    したことを特徴とする請求項1記載の誘電体キャパシタ
    の製造方法。
  12. 【請求項12】 ペロブスカイト型結晶構造の誘電体か
    らなる誘電体膜を用いた誘電体キャパシタの製造方法に
    おいて、 下部電極を形成する工程と、 上記下部電極上に、上記誘電体の構成元素からなるアモ
    ルファス相またはフルオライト相を主成分とする前駆体
    膜を形成する工程と、 上記前駆体膜上に上部電極を形成する工程と、 上記上部電極および上記前駆体膜をエッチングにより上
    記誘電体キャパシタの形状にパターニングする工程と、 上記誘電体キャパシタの形状にパターニングされた上記
    上部電極および上記前駆体膜の側壁を覆うように保護膜
    を形成する工程と、 上記誘電体キャパシタの形状にパターニングされ、か
    つ、その側壁が上記保護膜で覆われた上記前駆体膜を熱
    処理することにより、上記アモルファス相またはフルオ
    ライト相をペロブスカイト型結晶構造の結晶相に相変化
    させて上記誘電体膜を得る工程とを有することを特徴と
    する誘電体キャパシタの製造方法。
  13. 【請求項13】 上記前駆体膜はBi、Sr、Ta、N
    bおよびOからなるアモルファス相またはフルオライト
    相を主成分とする膜(ただし、その原子組成比の範囲は
    2.0≦2Bi/(Ta+Nb)≦2.6、0.6≦2
    Sr/(Ta+Nb)≦1.2)であることを特徴とす
    る請求項12記載の誘電体キャパシタの製造方法。
  14. 【請求項14】 上記前駆体膜は、上記下部電極上にB
    i、Sr、Ta、NbおよびOからなるアモルファス相
    を主成分とする膜(ただし、その原子組成比の範囲は
    2.0≦2Bi/(Ta+Nb)≦2.6、0.6≦2
    Sr/(Ta+Nb)≦1.2)を形成した後、熱処理
    により上記アモルファス相をフルオライト相に相変化さ
    せることにより形成されることを特徴とする請求項12
    記載の誘電体キャパシタの製造方法。
  15. 【請求項15】 上記前駆体膜はPb、Zr、Tiおよ
    びOからなるアモルファス相を主成分とする膜(ただ
    し、その原子組成比の範囲は0.1≦Zr/Pb≦0.
    6、0.4≦Ti/Pb≦0.9)であることを特徴と
    する請求項12記載の誘電体キャパシタの製造方法。
  16. 【請求項16】 上記前駆体膜はPb、Zr、Ti、N
    bおよびOからなるアモルファス相を主成分とする膜
    (ただし、その原子組成比の範囲は0.1≦Zr/Pb
    ≦0.6、0.4≦Ti/Pb≦0.9、0.03≦N
    b/Pb≦0.30)であることを特徴とする請求項1
    2記載の誘電体キャパシタの製造方法。
  17. 【請求項17】 上記前駆体膜はBa、Sr、Tiおよ
    びOからなるアモルファス相を主成分とする膜(ただ
    し、その原子組成比の範囲は0≦Sr/Ti≦1.0、
    0≦Ba/Ti≦1.0)であることを特徴とする請求
    項12記載の誘電体キャパシタの製造方法。
  18. 【請求項18】 上記保護膜はSrTa2 6 、SrB
    2 Ta2 9 、TiO2 、Ta2 5 、Nb2 5
    ZrO2 、CeO2 、Y2 3 またはHfO2 からなる
    ことを特徴とする請求項12記載の誘電体キャパシタの
    製造方法。
  19. 【請求項19】 上記誘電体キャパシタの形状にパター
    ニングされた上記前駆体膜を、酸化性ガス雰囲気中で熱
    処理するようにしたことを特徴とする請求項12記載の
    誘電体キャパシタの製造方法。
  20. 【請求項20】 上記酸化性ガス雰囲気中での熱処理を
    500℃以上900℃以下の温度で行うようにしたこと
    を特徴とする請求項19記載の誘電体キャパシタの製造
    方法。
  21. 【請求項21】 上記誘電体キャパシタの形状にパター
    ニングされた上記前駆体膜を、窒素ガス雰囲気中で60
    0℃以上900℃以下の温度で熱処理した後、酸化性ガ
    ス雰囲気中で500℃以上900℃以下の温度で熱処理
    するようにしたことを特徴とする請求項12記載の誘電
    体キャパシタの製造方法。
  22. 【請求項22】 上記誘電体キャパシタの形状にパター
    ニングされた上記前駆体膜を、窒素ガス雰囲気中で60
    0℃以上900℃以下の温度で熱処理した後、オゾンを
    0.5%以上含む酸化性ガス雰囲気中で300℃以上6
    00℃以下の温度で熱処理するようにしたことを特徴と
    する請求項12記載の誘電体キャパシタの製造方法。
  23. 【請求項23】 上記誘電体キャパシタの形状にパター
    ニングされた上記前駆体膜を、100Torr以下の減
    圧雰囲気中で500℃以上800℃以下の温度で熱処理
    した後、オゾンを0.5%以上含む酸化性ガス雰囲気中
    で300℃以上600℃以下の温度で熱処理するように
    したことを特徴とする請求項12記載の誘電体キャパシ
    タの製造方法。
  24. 【請求項24】 ペロブスカイト型結晶構造の誘電体か
    らなる誘電体膜を用いた誘電体キャパシタを有する半導
    体記憶装置の製造方法において、 上記誘電体キャパシタの下部電極を形成する工程と、 上記下部電極上に、上記誘電体の構成元素からなるアモ
    ルファス相またはフルオライト相を主成分とする前駆体
    膜を形成する工程と、 上記前駆体膜上に上記誘電体キャパシタの上部電極を形
    成する工程と、 少なくとも上記上部電極および上記前駆体膜をエッチン
    グにより上記誘電体キャパシタの形状にパターニングす
    る工程と、 上記誘電体キャパシタの形状にパターニングされた上記
    前駆体膜を熱処理することにより、上記アモルファス相
    またはフルオライト相をペロブスカイト型結晶構造の結
    晶相に相変化させて上記誘電体膜を得る工程とを有する
    ことを特徴とする半導体記憶装置の製造方法。
  25. 【請求項25】 上記前駆体膜はBi、Sr、Ta、N
    bおよびOからなるアモルファス相またはフルオライト
    相を主成分とする膜(ただし、その原子組成比の範囲は
    2.0≦2Bi/(Ta+Nb)≦2.6、0.6≦2
    Sr/(Ta+Nb)≦1.2)であることを特徴とす
    る請求項24記載の半導体記憶装置の製造方法。
  26. 【請求項26】 上記前駆体膜は、上記下部電極上にB
    i、Sr、Ta、NbおよびOからなるアモルファス相
    を主成分とする膜(ただし、その原子組成比の範囲は
    2.0≦2Bi/(Ta+Nb)≦2.6、0.6≦2
    Sr/(Ta+Nb)≦1.2)を形成した後、熱処理
    により上記アモルファス相をフルオライト相に相変化さ
    せることにより形成されることを特徴とする請求項24
    記載の半導体記憶装置の製造方法。
  27. 【請求項27】 上記前駆体膜はPb、Zr、Tiおよ
    びOからなるアモルファス相を主成分とする膜(ただ
    し、その原子組成比の範囲は0.1≦Zr/Pb≦0.
    6、0.4≦Ti/Pb≦0.9)であることを特徴と
    する請求項24記載の半導体記憶装置の製造方法。
  28. 【請求項28】 上記前駆体膜はPb、Zr、Ti、N
    bおよびOからなるアモルファス相を主成分とする膜
    (ただし、その原子組成比の範囲は0.1≦Zr/Pb
    ≦0.6、0.4≦Ti/Pb≦0.9、0.03≦N
    b/Pb≦0.30)であることを特徴とする請求項2
    4記載の半導体記憶装置の製造方法。
  29. 【請求項29】 上記前駆体膜はBa、Sr、Tiおよ
    びOからなるアモルファス相を主成分とする膜(ただ
    し、その原子組成比の範囲は0≦Sr/Ti≦1.0、
    0≦Ba/Ti≦1.0)であることを特徴とする請求
    項24記載の半導体記憶装置の製造方法。
  30. 【請求項30】 上記誘電体キャパシタの形状にパター
    ニングされた上記前駆体膜を、酸化性ガス雰囲気中で熱
    処理するようにしたことを特徴とする請求項24記載の
    半導体記憶装置の製造方法。
  31. 【請求項31】 上記酸化性ガス雰囲気中での熱処理を
    500℃以上900℃以下の温度で行うようにしたこと
    を特徴とする請求項30記載の半導体記憶装置の製造方
    法。
  32. 【請求項32】 上記誘電体キャパシタの形状にパター
    ニングされた上記前駆体膜を、窒素ガス雰囲気中で60
    0℃以上900℃以下の温度で熱処理した後、酸化性ガ
    ス雰囲気中で500℃以上900℃以下の温度で熱処理
    するようにしたことを特徴とする請求項24記載の半導
    体記憶装置の製造方法。
  33. 【請求項33】 上記誘電体キャパシタの形状にパター
    ニングされた上記前駆体膜を、窒素ガス雰囲気中で60
    0℃以上900℃以下の温度で熱処理した後、オゾンを
    0.5%以上含む酸化性ガス雰囲気中で300℃以上6
    00℃以下の温度で熱処理するようにしたことを特徴と
    する請求項24記載の半導体記憶装置の製造方法。
  34. 【請求項34】 上記誘電体キャパシタの形状にパター
    ニングされた上記前駆体膜を、100Torr以下の減
    圧雰囲気中で500℃以上800℃以下の温度で熱処理
    した後、オゾンを0.5%以上含む酸化性ガス雰囲気中
    で300℃以上600℃以下の温度で熱処理するように
    したことを特徴とする請求項24記載の半導体記憶装置
    の製造方法。
  35. 【請求項35】 ペロブスカイト型結晶構造の誘電体か
    らなる誘電体膜を用いた誘電体キャパシタを有する半導
    体記憶装置の製造方法において、 上記誘電体キャパシタの下部電極を形成する工程と、 上記下部電極上に、上記誘電体の構成元素からなるアモ
    ルファス相またはフルオライト相を主成分とする前駆体
    膜を形成する工程と、 上記前駆体膜上に上記誘電体キャパシタの上部電極を形
    成する工程と、 上記上部電極および上記前駆体膜をエッチングにより上
    記誘電体キャパシタの形状にパターニングする工程と、 上記誘電体キャパシタの形状にパターニングされた上記
    上部電極および上記前駆体膜の側壁を覆うように保護膜
    を形成する工程と、 上記誘電体キャパシタの形状にパターニングされ、か
    つ、その側壁が上記保護膜で覆われた上記前駆体膜を熱
    処理することにより、上記アモルファス相またはフルオ
    ライト相をペロブスカイト型結晶構造の結晶相に相変化
    させて上記誘電体膜を得る工程とを有することを特徴と
    する半導体記憶装置の製造方法。
  36. 【請求項36】 上記前駆体膜はBi、Sr、Ta、N
    bおよびOからなるアモルファス相またはフルオライト
    相を主成分とする膜(ただし、その原子組成比の範囲は
    2.0≦2Bi/(Ta+Nb)≦2.6、0.6≦2
    Sr/(Ta+Nb)≦1.2)であることを特徴とす
    る請求項35記載の半導体記憶装置の製造方法。
  37. 【請求項37】 上記前駆体膜は、上記下部電極上にB
    i、Sr、Ta、NbおよびOからなるアモルファス相
    を主成分とする膜(ただし、その原子組成比の範囲は
    2.0≦2Bi/(Ta+Nb)≦2.6、0.6≦2
    Sr/(Ta+Nb)≦1.2)を形成した後、熱処理
    により上記アモルファス相をフルオライト相に相変化さ
    せることにより形成されることを特徴とする請求項35
    記載の半導体記憶装置の製造方法。
  38. 【請求項38】 上記前駆体膜はPb、Zr、Tiおよ
    びOからなるアモルファス相を主成分とする膜(ただ
    し、その原子組成比の範囲は0.1≦Zr/Pb≦0.
    6、0.4≦Ti/Pb≦0.9)であることを特徴と
    する請求項35記載の半導体記憶装置の製造方法。
  39. 【請求項39】 上記前駆体膜はPb、Zr、Ti、N
    bおよびOからなるアモルファス相を主成分とする膜
    (ただし、その原子組成比の範囲は0.1≦Zr/Pb
    ≦0.6、0.4≦Ti/Pb≦0.9、0.03≦N
    b/Pb≦0.30)であることを特徴とする請求項3
    5記載の半導体記憶装置の製造方法。
  40. 【請求項40】 上記前駆体膜はBa、Sr、Tiおよ
    びOからなるアモルファス相を主成分とする膜(ただ
    し、その原子組成比の範囲は0≦Sr/Ti≦1.0、
    0≦Ba/Ti≦1.0)であることを特徴とする請求
    項35記載の半導体記憶装置の製造方法。
  41. 【請求項41】 上記保護膜はSrTa2 6 、SrB
    2 Ta2 9 、TiO2 、Ta2 5 、Nb2 5
    ZrO2 、CeO2 、Y2 3 またはHfO2 からなる
    ことを特徴とする請求項35記載の半導体記憶装置の製
    造方法。
  42. 【請求項42】 上記誘電体キャパシタの形状にパター
    ニングされた上記前駆体膜を、酸化性ガス雰囲気中で熱
    処理するようにしたことを特徴とする請求項35記載の
    半導体記憶装置の製造方法。
  43. 【請求項43】 上記酸化性ガス雰囲気中での熱処理を
    500℃以上900℃以下の温度で行うようにしたこと
    を特徴とする請求項42記載の半導体記憶装置の製造方
    法。
  44. 【請求項44】 上記誘電体キャパシタの形状にパター
    ニングされた上記前駆体膜を、窒素ガス雰囲気中で60
    0℃以上900℃以下の温度で熱処理した後、酸化性ガ
    ス雰囲気中で500℃以上900℃以下の温度で熱処理
    するようにしたことを特徴とする請求項35記載の半導
    体記憶装置の製造方法。
  45. 【請求項45】 上記誘電体キャパシタの形状にパター
    ニングされた上記前駆体膜を、窒素ガス雰囲気中で60
    0℃以上900℃以下の温度で熱処理した後、オゾンを
    0.5%以上含む酸化性ガス雰囲気中で300℃以上6
    00℃以下の温度で熱処理するようにしたことを特徴と
    する請求項35記載の半導体記憶装置の製造方法。
  46. 【請求項46】 上記誘電体キャパシタの形状にパター
    ニングされた上記前駆体膜を、100Torr以下の減
    圧雰囲気中で500℃以上800℃以下の温度で熱処理
    した後、オゾンを0.5%以上含む酸化性ガス雰囲気中
    で300℃以上600℃以下の温度で熱処理するように
    したことを特徴とする請求項35記載の半導体記憶装置
    の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6436838B1 (en) 2000-04-21 2002-08-20 Applied Materials, Inc. Method of patterning lead zirconium titanate and barium strontium titanate
JP2006182642A (ja) * 2002-10-24 2006-07-13 Seiko Epson Corp 強誘電体膜、強誘電体メモリ、圧電素子、半導体素子及び強誘電体膜の製造方法
US7157348B2 (en) 2002-03-15 2007-01-02 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Method for fabricating capacitor device

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