JPH11121338A - 基板処理装置 - Google Patents

基板処理装置

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JPH11121338A
JPH11121338A JP28672797A JP28672797A JPH11121338A JP H11121338 A JPH11121338 A JP H11121338A JP 28672797 A JP28672797 A JP 28672797A JP 28672797 A JP28672797 A JP 28672797A JP H11121338 A JPH11121338 A JP H11121338A
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vapor
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mixed
processing liquid
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JP28672797A
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Izuru Izeki
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板上で処理液の蒸気を結露させることな
く、処理液の蒸気を含む安定した雰囲気中で基板を加熱
処理することができる基板処理装置を提供する。 【解決手段】 混合処理蒸気生成部30は、純水などの
処理液の蒸気に窒素ガスなどの希釈用ガスを混合して混
合処理蒸気を生成し、この混合処理蒸気を処理チャンバ
ー40に送る。処理チャンバー40内で基板Wが下降変
位されて基板載置台41上に載置されるまでの基板Wの
下降過程で、基板Wの処理面近傍にある混合処理蒸気中
の処理液の蒸気の蒸気圧がほぼ飽和蒸気圧になるよう
に、メインコントローラ62は、基板Wの下降変位量に
合わせて流量調節弁37を操作することによって、混合
処理蒸気中の処理液の蒸気の分圧比を調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体ウエハなど
の基板上に塗布形成された膜の改質などに利用される基
板処理装置に係り、特に処理液の蒸気を含む雰囲気中で
基板を加熱処理する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の基板処理装置の概略構成
を図5を参照して説明する。この基板処理装置は、処理
液の蒸気を生成する気化器10と、この気化器10から
供給された処理液の蒸気中で基板Wを処理する処理チャ
ンバー20とから構成されている。
【0003】気化器10は、処理液が貯留されたバブリ
ングタンク11を備え、このバブリングタンク11に付
設されたヒーター12によって、処理液が加熱される。
バブリングタンク11内にはガス導入管13が導入さ
れ、処理液中に窒素ガスなどのキャリアガスが送り込ま
れる。また、バブリングタンク11の上部からは蒸気導
出管14が導出されている。加熱生成された処理液の蒸
気はキャリアガスとともに、蒸気導出管14を介して処
理チャンバー20へ供給される。
【0004】処理チャンバー20は、処理対象である半
導体ウエハなどの基板Wを載置する基板載置台21を備
え、この基板載置台21上に開閉自在のチャンバー本体
22が配備されている。基板載置台21には、基板Wを
加熱するためのヒーター23が埋設されているととも
に、基板Wを昇降変位させる基板昇降機構24が設けら
れている。基板昇降機構24は、基板Wを支持する複数
本の支持ピン25と、これらの支持ピン25を昇降駆動
するエアーシリンダ26などから構成されている。チャ
ンバー本体22の上部に蒸気導出管14が連通接続され
て、チャンバー本体24の処理室27内へ処理液の蒸気
が導入されるようになっている。
【0005】以上のように構成された従来の基板処理装
置において、基板処理は次のように進められる。チャン
バー本体22が上方に退避して、処理室27を開放した
状態で、基板載置台21から突出した支持ピン25上に
基板Wが載置される。続いてチャンバー本体22が下降
して、処理室27が密閉される。この処理室27に気化
器10から処理液の蒸気が導入されると、支持ピン25
が下降して、基板Wが載置台21上に載置される。基板
Wは、基板載置台21上で加熱されながら、処理液の蒸
気雰囲気中で処理される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の基板処理装置には次のような問題がある。すな
わち、処理液の蒸気が処理室27に導入された時点で、
基板Wは基板載置台21から離れた位置にあるので、基
板Wは基板載置台21の設定加熱温度よりも低くなって
いる。その結果、基板Wの温度が、処理室27に導入さ
れた処理液の蒸気の温度よりも低くなる。そうすると、
処理室27に導入された処理液の蒸気が基板Wの近傍で
冷やされて基板W上で結露し、基板Wの処理面に形成さ
れている膜を劣化させるという問題を引き起こす。
【0007】このような問題を解決するために、まず基
板Wを基板載置台21上に載置して加熱し、その後に処
理室27に処理液の蒸気を導入することも考えられる。
このような手順で処理を行うと、基板Wに形成された膜
が、処理液の蒸気を含まない雰囲気中で一時的に加熱さ
れることになる。しかし、ある種の膜は、その膜中に含
まれる成分の飛散を避けるために、処理液の蒸気中で処
理されることが必要であるので、上記のような手順で処
理を行うと膜中の成分が飛散し、その結果として膜が変
質するという別異の問題が生じる。
【0008】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであって、基板上で処理液の蒸気を結露させるこ
となく、処理液の蒸気を含む安定した雰囲気中で基板を
加熱処理することができる基板処理装置を提供すること
を目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような目
的を達成するために、次のような構成をとる。すなわ
ち、請求項1に記載の発明は、処理液の蒸気を含む雰囲
気中で基板を加熱処理する基板処理装置であって、処理
液の蒸気に希釈用ガスを混合して混合処理蒸気を生成す
る混合処理蒸気生成手段と、前記混合処理蒸気を取り込
む処理チャンバーと、前記処理チャンバーに設けられ、
所定温度に加熱され、かつ基板が載置される基板載置台
と、前記基板載置台から離れた離間位置と、前記基板載
置台上に載置された載置位置とにわたって、基板を昇降
変位させる基板昇降機構と、前記処理チャンバー内で前
記基板昇降機構が基板を前記離間位置から前記載置位置
にまで下降変位させる過程で、前記基板の処理面近傍に
ある混合処理蒸気中の処理液の蒸気の蒸気圧とその飽和
蒸気圧との比がほぼ一定になるように、前記基板昇降機
構による基板の下降変位量に合わせて、前記混合処理蒸
気生成手段における処理液の蒸気および希釈用ガスの少
なくとも一方の混合量を変えることによって、混合処理
蒸気中の処理液の蒸気の分圧比を調整する分圧比調整手
段とを備えたものである。
【0010】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の基板処理装置において、前記分圧比調整手段は、前記
処理液の蒸気に混合される希釈用ガスの混合量を変える
ものである。
【0011】請求項3に記載の発明は、請求項1に記載
の基板処理装置において、前記分圧比調整手段は、前記
処理チャンバー内で前記基板昇降機構が基板を前記離間
位置から前記載置位置にまで下降変位させる過程で、前
記基板の処理面近傍にある混合処理蒸気中の処理液の蒸
気の蒸気圧が、ほぼ飽和蒸気圧になるように、前記基板
昇降機構による基板の下降変位量に合わせて、前記混合
処理蒸気生成手段における処理液の蒸気および希釈用ガ
スの少なくとも一方の混合量を変えることによって、混
合処理蒸気中の処理液の蒸気の分圧比を調整するもので
ある。
【0012】
【作用】請求項1に記載の発明の作用は次のとおりであ
る。処理チャンバー内に搬入された基板は、基板昇降機
構によって、まず基板載置台から離れた離間位置にあ
る。続いて、混合処理蒸気生成手段で、処理液の蒸気に
希釈用ガスを混合して生成された混合処理蒸気が、処理
チャンバー内に送り込まれる。処理チャンバー内への混
合処理蒸気の供給とほぼ同時に、基板昇降機構は基板を
下降変位させる。基板の下降変位過程で、分圧比調整手
段は、基板の処理面近傍にある混合処理蒸気中の処理液
の蒸気の蒸気圧とその飽和蒸気圧との比がほぼ一定にな
るように、基板昇降機構による基板の下降変位量に合わ
せて、混合処理蒸気生成手段における処理液の蒸気およ
び希釈用ガスの少なくとも一方の混合量を変えることに
よって、混合処理蒸気中の処理液の蒸気の分圧比を調整
する。
【0013】すなわち、基板の下降過程の初期段階で
は、基板は基板載置台から離れた位置にあるので、基板
は比較的に低い温度になっている。基板の温度が低い
と、飽和蒸気圧の温度依存性により、基板の処理面近傍
にある混合処理蒸気中の処理液の蒸気の飽和蒸気圧も低
くなる。したがって、基板の下降過程の初期段階では、
混合処理蒸気中の処理液の蒸気の蒸気圧を低くするため
に、分圧比調整手段は、混合処理蒸気中の処理液の蒸気
の分圧比が小さくなるように、処理液の蒸気および希釈
用ガスの少なくとも一方の混合量を調整する。このよう
に処理液の蒸気の分圧比を調整すれば、基板の下降過程
の初期段階で基板の温度が低い場合であっても、基板の
処理面近傍にある混合処理蒸気中の処理液の蒸気が過飽
和の状態にならないので、基板の処理面での処理液の蒸
気の結露を防止することができる。
【0014】一方、基板の下降変位量が大きくなって、
加熱された基板載置台に基板が近づくに従って、基板の
温度は次第に上昇する。基板の温度の上昇により、基板
近傍にある混合処理蒸気中の処理液の蒸気の飽和蒸気圧
も高くなる。これに合わせて、分圧比調整手段は混合処
理蒸気中の処理液の蒸気の分圧比を次第に大きくするこ
とによって、混合処理蒸気中の処理液の蒸気の蒸気圧を
高くしてゆく。その結果、基板の下降過程の全般にわた
って、基板の処理面近傍にある混合処理蒸気中の処理液
の蒸気の蒸気圧とその飽和蒸気圧との比が一定になる。
基板が基板載置台に載った後は、基板の温度は一定であ
るので、混合処理蒸気中の処理液の蒸気の分圧比は一定
値に維持される。
【0015】請求項2に記載の発明によれば、分圧比調
整手段が、処理液の蒸気中に混合される希釈用ガスの混
合量を変えることによって、混合処理蒸気中の処理液の
蒸気の分圧比を調整するので、処理液の蒸気の分圧比を
精度よく調整することができる。
【0016】請求項3に記載の発明によれば、基板の処
理面近傍にある混合処理蒸気中の処理液の蒸気の蒸気圧
が、ほぼ飽和蒸気圧になるように、混合処理蒸気中の処
理液の蒸気の分圧比が調整されるので、基板が基板載置
台から離れて温度の低い状態にあっても、処理液の蒸気
が飽和蒸気圧にある状態で基板の処理が行われる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施例を説明する。図1は、本発明に係る基板処理装置の
一実施例の概略構成図である。本実施例の基板処理装置
は、大きく分けて、処理液の蒸気に希釈用ガスを混合し
て混合処理蒸気を生成する混合処理蒸気生成部30と、
この混合処理蒸気生成部30で生成された混合処理蒸気
を取り込み、この蒸気中で基板を加熱処理する処理チャ
ンバー40と、混合処理蒸気生成部30および処理チャ
ンバー40を制御する制御系とで構成されている。
【0018】混合処理蒸気生成部30の構成を図2を参
照して説明する。混合処理蒸気生成部30は密閉された
容器31を備え、この容器31に、それぞれの先端が絞
られた内管32および外管33からなる二重管が導入さ
れている。内管32には純水(H2 O)などの処理液
が、外管33には窒素ガス(N2 )などの希釈用ガス
が、それぞれ流通する。処理液としては、純水以外に、
アンモニア水や有機溶剤などが用いられることもある。
内管32から流出する処理液は、外管33から噴出する
希釈用ガスの高速流により霧状に飛散して容器31内に
導入される。容器31内はヒーター34によって加熱さ
れており、その熱で霧状の処理液が気化して処理液の蒸
気となり、この処理液の蒸気と希釈用ガスとが容器31
内で混合されて、混合処理蒸気が生成される。生成され
た混合処理蒸気は、容器31の二重管導入側とは反対側
に設けられた蒸気導出口35から導出されて、処理チャ
ンバー40に送られる。このように構成された混合処理
蒸気生成部30において、処理液が流通する流路に開閉
弁36が、希釈用ガスが流通する流路に流量調節弁37
が、それぞれ設けられている。
【0019】処理チャンバー40は次のように構成され
ている。処理チャンバー40は、処理対象である基板W
が載置される基板載置台41と、この基板載置台41に
配備される開閉自在のチャンバー本体42とを備えてい
る。この基板載置台41とチャンバー本体42とで囲ま
れた密閉空間が処理室43を構成している。基板載置台
41にはヒーター44が埋設されており、基板載置台4
1上の基板Wを加熱するようになっている。チャンバー
本体42にもヒーター45が埋設されており、処理チャ
ンバー40に導入された混合処理蒸気がチャンバー本体
42の壁面で冷やされて結露しないようにしてある。チ
ャンバー本体42の中央部には、蒸気導入口46が設け
られており、この蒸気導入口46が混合処理蒸気生成部
30の蒸気導出口35に連通接続されている。
【0020】処理チャンバー40には、処理室43に搬
入された基板Wを、基板載置台41から離れた離間位置
と、基板載置台41上に載置された載置位置とにわたっ
て昇降させる基板昇降機構50が設けられている。この
基板昇降機構50は、基板載置台41を上下に貫通し
て、基板載置台41の上面から出没する3本の支持ピン
51を備える。各支持ピン51の基端部は支持部材52
に連結支持されている。この支持部材52が、エアーシ
リンダ53のロッドに連結されている。
【0021】次に、本実施例装置の制御系の構成を説明
する。混合処理蒸気生成部30のヒーター34、および
処理チャンバー40のヒータ44、45(以下、「ヒー
ター類」と総称する)は、温度コントローラ61にそれ
ぞれ接続されている。温度コントローラ61は、メイン
コントローラ62からヒータ類の設定温度の指令を受け
てヒータ類の温度制御を行う。混合処理蒸気生成部30
のヒーター34は、処理チャンバー40のヒーター44
の設定温度(基板処理温度)とほぼ同等の温度に設定さ
れている。なお、ヒーター類には図示しない温度センサ
が付設されおり、各温度センサで検出された信号が温度
コントローラ61に与えられてヒータ類の温度制御が行
われるようになっている。
【0022】メインコントローラ62は、プログラムメ
モリ63に記憶された動作シーケンスに従って、エアー
シリンダ53、開閉弁36、流量調節弁37などを制御
する。具体的には、メインコントローラ62は、基板昇
降機構50が処理チャンバー40内の基板Wを、基板載
置台41から離れた離間位置から、基板載置台41上の
載置位置にまで下降変位させる過程で、基板Wの処理面
近傍にある混合処理蒸気中の処理液の蒸気の蒸気圧がほ
ぼ飽和蒸気圧になるように、基板昇降機構50による基
板Wの下降変位量に合わせて、流量調節弁37を操作し
て混合処理蒸気生成部30に導入される希釈用ガスの流
量を変えることにより、混合処理蒸気中の処理液の蒸気
の分圧比を調整する。このメインコントローラ62およ
び流量調節弁37は、本発明における分圧比調整手段に
相当する。
【0023】次に、図3を参照して実施例装置の動作を
説明する。図3は実施例装置の動作シーケンスを示して
いる。特に、同図(a)は処理チャンバー40内の基板
位置の変化と、そのときの基板温度を示している。ま
た、同図(b)は混合処理蒸気生成部30に導入される
純水の流量の変化を、同図(c)は混合処理蒸気生成部
30に導入される希釈用ガスである窒素ガスの流量の変
化を、同図(d)は混合処理蒸気中の処理液の蒸気の分
圧比の変化を、それぞれ示している。
【0024】基板Wを処理チャンバー40に搬入する初
期状態において、チャンバー本体42は上方に退避した
開放位置にあり、支持ピン51は上限位置にある。図示
しない搬送装置によって基板Wが支持ピン51上に移載
されると、チャンバー本体42が下降して、密閉した処
理室43が形成される。このとき基板Wは、基板載置台
41から離れた離間位置(上限位置)にある。
【0025】チャンバー本体42が下降した後に、メイ
ンコントローラ62は、開閉弁36を開放して、混合処
理蒸気生成部30の容器31内に処理液を導入するとと
もに、流量調節弁37を操作して、混合処理蒸気生成部
30の容器31内に窒素ガスを導入する。このときの窒
素ガスの流量は、予め定められた比較的大きな値(図3
の(c)に示した流量VH )に設定される。容器31内
で処理液が気化するとともに、窒素ガスと混合されて混
合処理蒸気が生成される。この混合処理蒸気の温度は、
ヒーター34の温度制御により、処理チャンバー40に
おける基板処理温度(ヒーター44の設定温度)とほぼ
同じになっている。混合処理蒸気生成部30で生成され
た混合処理蒸気は処理チャンバー40へ送られる。
【0026】混合処理蒸気が処理チャンバー40の処理
室43内に導入されるとほぼ同時に、メインコントロー
ラ62は基板昇降機構50のエアーシリンダ53を駆動
し、基板Wを支持した支持ピン51の下降を開始させ
る。図3の(a)中に実線で示すように、本実施例にお
いて、支持ピン51は、ほぼ一定速度で下降する。一
方、図3の(a)中に破線で示すように、基板Wの温度
は、基板Wの下降変位量が大きくなるに従って、基板載
置台41からの熱的影響を受けて、次第に上昇する。
【0027】ここで、下降過程にある基板Wの処理面近
傍にある混合処理蒸気中の処理液の蒸気の飽和蒸気圧に
ついて考えると、基板Wの温度が上昇するに伴って、処
理液の蒸気の飽和蒸気圧も高くなってゆく。そこで、本
実施例では、下降過程にある基板Wの処理面近傍にある
混合処理蒸気中の処理液の蒸気の蒸気圧が、ほぼ飽和蒸
気圧になるようにするために、図3の(d)に示すよう
に、基板の下降変位量に合わせて、混合処理蒸気中の処
理液の蒸気の分圧比を次第に大きくしている。具体的に
は、図3の(c)に示すように、基板の下降変位量に合
わせて、窒素ガスの流量が次第に少なくなるように、流
量調節弁37を操作することによって、処理液の蒸気の
分圧比を調整する。このように希釈用ガスの流量を制御
することにより、処理液の蒸気の分圧比を精度よく調整
することができる。
【0028】本実施例では、基板Wを一定速度で下降さ
せているので、基板下降開始から時々刻々の窒素ガスの
流量がプログラムメモリ63に予め記憶されており、メ
インコントローラ62はこの流量データを参照して、流
量調節弁37を操作する。このような流量データは実験
的に求められる。なお、窒素ガスの流量制御の手法は、
この例に限らず、例えば、基板Wの下降変位量を適当な
位置検出センサで実測し、基板Wの実際の下降変位量に
基づいて窒素ガスの流量をコントロールするようにして
もよい。
【0029】以上のように、混合処理蒸気生成部30で
生成される混合処理蒸気中の処理液の蒸気の分圧比を変
えてゆくことにより、下降過程における基板Wの処理面
近傍にある混合処理蒸気中の処理液の蒸気の蒸気圧が、
ほぼ飽和蒸気圧に維持されるので、下降過程の基板Wに
処理液の蒸気が結露して付着することがない。また、下
降過程の全般において、基板Wは飽和蒸気圧にある処理
液の蒸気雰囲気中に置かれるので、基板Wの処理面に形
成されている膜から、膜中の成分が飛散するのを最小限
に抑えることもできる。
【0030】基板Wが基板載置台41に載置された後
は、基板載置台41の設定温度(基板処理温度)で、混
合処理蒸気中の処理液の蒸気が飽和蒸気圧になるよう
に、処理液の蒸気の分圧比が一定に維持される(図3の
(d)参照)。混合処理蒸気中で基板Wの加熱処理が予
め設定された時間だけ行われると、支持ピン51が上昇
して基板Wが元の離間位置にまで戻される。基板Wの上
昇過程では基板Wの温度が次第に低くなってゆくので
(図3の(a)参照)、上述した下降過程とは逆に、窒
素ガスの流量を次第に増やすることにより、混合処理蒸
気中の処理液の蒸気の分圧比を小さくする(図3の
(c)、(d)参照)。これにより上昇過程の基板Wに
処理液の蒸気が結露して付着するのを防止している。な
お、基板Wの上昇過程では、既に基板Wの加熱処理は終
了しているので、必ずしも上述のように処理液の蒸気の
分圧比を制御する必要はなく、基板Wの上昇開始と同時
に処理チャンバー40への混合処理蒸気の供給を停止し
て、処理チャンバー40内を排気するようにしてもよ
い。
【0031】基板Wの上昇が終了すると、開閉弁36が
閉じられて処理チャンバー40への混合処理蒸気の供給
が停止される。そして、処理チャンバー40に設けられ
た図示しない排気機構によって、処理室43の蒸気雰囲
気が窒素ガスで置換される。続いてチャンバー本体42
が開放して、処理済の基板Wが搬出された後、次の新た
な基板Wの処理に移る。
【0032】なお、本発明は上述した実施例に限らず、
次のように変形実施することができる。 (1)混合処理蒸気生成部は、図2に示したものに限ら
ず、例えば図4に示したように構成することもできる。
図4に示した混合処理蒸気生成部70は、処理液の蒸気
を生成するバブリングタンク71を備えている。バブリ
ングタンク71内の処理液をヒーター72で加熱して処
理液の蒸気を生成し、この処理液の蒸気をガス導入管7
3を介して導入したキァリアガス(例えば、窒素ガス)
とともに、蒸気導出管74から送り出すようになってい
る。バブリングタンク71の次段に蒸気温度調節器75
が設けられている。この蒸気温度調節器75は、密閉構
造の容器76内にペルチェ素子などの熱電変換素子77
を備えており、容器76の下部から導入された処理液の
蒸気を、処理チャンバー40の基板処理温度に近い温度
にまで冷却するようになっている。冷却によって容器7
6内で結露した処理液は、容器76の底部から排出され
る。温度調整された処理液の蒸気は容器76の上部から
混合器78へ送出される。蒸気温度調整器75を設ける
と、バブリングタンク71の処理液の加熱温度を高くす
ることができるので、処理液の蒸気を効率よく生成する
ことができる。なお、このような蒸気温度調整器75
を、図1に示した実施例において、混合処理蒸気生成部
30と処理チャンバー40との間に介在させてもよい。
【0033】図4に戻って、混合器78で処理液の蒸気
と希釈用ガス(例えば、窒素ガス)が混合される。混合
器78に希釈用ガスを供給する流路には、上手側から順
に、希釈用ガスの流量を調節する流量調節弁79と、こ
の流量調節弁79で流量調節された希釈用ガスを処理チ
ャンバー40の基板処理温度に近い温度にまで加熱する
加熱器80とが設けられている。混合器78で処理液の
蒸気と希釈用ガスとを混合して生成された混合処理蒸気
は、開閉弁81を介して処理チャンバー40に送られる
ようになっている。このような混合処理蒸気生成部70
によっても、上述した混合処理蒸気生成部30と同様
に、流量調節弁79を操作して、希釈用ガスの流量を制
御することにより、混合処理蒸気の処理液の蒸気の分圧
比を変えることができる。
【0034】(2)上記実施例では、希釈用ガスの混合
量を調整することにより混合処理蒸気中の処理液の蒸気
の分圧比を変えるようにしたが、希釈用ガスの混合量を
一定に維持するとともに、処理液の蒸気の混合量を調整
することにより混合処理蒸気中の処理液の蒸気の分圧比
を変えるようにしてもよい。あるいは、処理液の蒸気と
希釈用ガスの各々の混合量を調整するようにしてもよ
い。
【0035】(3)上記実施例では、基板の処理面近傍
にある混合処理蒸気中の処理液の蒸気の蒸気圧が、ほぼ
飽和蒸気圧になるように、混合処理蒸気中の処理液の蒸
気の分圧比を調整したが、処理液の蒸気の蒸気圧は必ず
しも飽和蒸気圧である必要はなく、基板の下降過程で基
板の処理面近傍にあるの混合処理蒸気中の処理液の蒸気
の蒸気圧とその飽和蒸気圧との比がほぼ一定であればよ
い。そうすることによって、基板上での処理液の蒸気の
結露を防止することができるとともに、安定した混合処
理蒸気の雰囲気中で基板の処理を行うことができる。
【0036】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば次の効果を奏する。請求項1に記載の発明によ
れば、処理チャンバー内の基板の下降変位量に合わせ
て、混合処理蒸気中の処理液の蒸気の分圧比を調整する
ことにより、基板の処理面近傍にある混合処理蒸気中の
処理液の蒸気の蒸気圧とその飽和蒸気圧との比がほぼ一
定になるようにしているので、処理チャンバー内に導入
された混合処理蒸気が基板上で結露することがなく、処
理液の蒸気を含む安定した雰囲気中で基板の加熱処理を
行うことができる。
【0037】請求項2に記載の発明によれば、処理液の
蒸気に混合される希釈用ガスの混合量を調整することに
よって混合処理蒸気中の処理液の蒸気の分圧比を変えて
いるので、処理液の蒸気の分圧比を精度よく変えること
ができ、その結果、基板の処理を一層安定化することが
できる。
【0038】請求項3に記載の発明によれば、基板の処
理過程全般にわたって、基板の処理面近傍にある混合処
理蒸気中の処理液の蒸気の蒸気圧が、ほぼ飽和蒸気圧に
維持されるので、処理液の蒸気の結露を防止できるとと
もに、基板の処理面に形成された膜中から成分が飛散す
るのを最小限に抑えることができ、処理基板の品質をさ
らに向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係る基板処理装置の概略構成を示した
図である。
【図2】混合処理蒸気生成部の構成を示した断面図であ
る。
【図3】実施例装置の動作シーケンスを示す図であり、
(a)は基板位置および基板温度の変化を、(b)は処
理液(純水)流量の変化を、(c)は窒素ガス流量の変
化を、(d)は処理液の蒸気の分圧比の変化を、それぞ
れ示す。
【図4】混合処理蒸気生成部の変形例の構成を示す図で
ある。
【図5】従来の基板処理装置の概略構成を示す図であ
る。
【符号の説明】
30…混合処理蒸気生成部 37…流量調節弁 40…処理チャンバー 41…基板載置台 42…チャンバー本体 43…処理室 50…基板昇降機構 51…支持ピン 53…エアーシリンダ 62…メインコントローラ 63…プログラムメモリ 70…混合処理蒸気生成部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処理液の蒸気を含む雰囲気中で基板を加
    熱処理する基板処理装置であって、 処理液の蒸気に希釈用ガスを混合して混合処理蒸気を生
    成する混合処理蒸気生成手段と、 前記混合処理蒸気を取り込む処理チャンバーと、 前記処理チャンバーに設けられ、所定温度に加熱され、
    かつ基板が載置される基板載置台と、 前記基板載置台から離れた離間位置と、前記基板載置台
    上に載置された載置位置とにわたって、基板を昇降変位
    させる基板昇降機構と、 前記処理チャンバー内で前記基板昇降機構が基板を前記
    離間位置から前記載置位置にまで下降変位させる過程
    で、前記基板の処理面近傍にある混合処理蒸気中の処理
    液の蒸気の蒸気圧とその飽和蒸気圧との比がほぼ一定に
    なるように、前記基板昇降機構による基板の下降変位量
    に合わせて、前記混合処理蒸気生成手段における処理液
    の蒸気および希釈用ガスの少なくとも一方の混合量を変
    えることによって、混合処理蒸気中の処理液の蒸気の分
    圧比を調整する分圧比調整手段とを備えたことを特徴と
    する基板処理装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の基板処理装置におい
    て、 前記分圧比調整手段は、前記処理液の蒸気に混合される
    希釈用ガスの混合量を変えるものである基板処理装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の基板処理装置におい
    て、 前記分圧比調整手段は、前記処理チャンバー内で前記基
    板昇降機構が基板を前記離間位置から前記載置位置にま
    で下降変位させる過程で、前記基板の処理面近傍にある
    混合処理蒸気中の処理液の蒸気の蒸気圧が、ほぼ飽和蒸
    気圧になるように、前記基板昇降機構による基板の下降
    変位量に合わせて、前記混合処理蒸気生成手段における
    処理液の蒸気および希釈用ガスの少なくとも一方の混合
    量を変えることによって、混合処理蒸気中の処理液の蒸
    気の分圧比を調整するものである基板処理装置。
JP28672797A 1997-10-06 1997-10-20 基板処理装置 Pending JPH11121338A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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GB2360043A (en) * 2000-03-06 2001-09-12 Anelva Corp Loading a substrate in semiconductor manufacturing process
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