JPH1112090A - 掘削ビット用高強度cvdダイヤモンド及びその製造方法 - Google Patents

掘削ビット用高強度cvdダイヤモンド及びその製造方法

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JPH1112090A
JPH1112090A JP16829897A JP16829897A JPH1112090A JP H1112090 A JPH1112090 A JP H1112090A JP 16829897 A JP16829897 A JP 16829897A JP 16829897 A JP16829897 A JP 16829897A JP H1112090 A JPH1112090 A JP H1112090A
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JP
Japan
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diamond
cvd diamond
bit
cvd
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JP16829897A
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English (en)
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Kazu Tokura
和 戸倉
Atsushi Hirata
敦 平田
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SEKIYU KODAN
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SEKIYU KODAN
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 石油等の掘削に用いるビットの長寿命化のた
め、ビットの刃先に加わる強い振動等から受ける衝撃に
対する耐衝撃性が高く、然も抗折強度が強く且つ長時間
の摩耗環境にも耐えるように充分な厚みを備えた掘削ビ
ット刃先材料用のCVDダイヤモンドを提供し、またそ
の実用的製造方法を提供する。 【解決手段】 ビット刃先材料として、厚みが0.3−
5.0mmであり、平均結晶粒度が10−100μmで
あり且つ気孔率が多くとも1%であるCVDダイヤモン
ドを掘削用ビットに、好ましくはラップ加工して、装着
する。この特性を有するCVDダイヤモンドは、直流プ
ラズマCVD法において、原料ガス中の炭素含有ガスの
濃度を結晶質ダイヤモンドが成長する濃度と核発生密度
が高くなる濃度との間を交互に変化させることにより製
造される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、石油等の掘削に用
いられるビットの刃先に使用するダイヤモンドに関し、
特に研磨加工で起きるような激しい摩耗環境下で耐摩耗
性を発揮する高強度のCVD(化学気相成長法)ダイヤ
モンド及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】石油等の探鉱においては、掘削作業にか
かる費用が探鉱費の大きな部分を占めている。また地層
の浅い部分の資源が少なくなり、探鉱のための掘削深度
も年々深くなる傾向にあり、従って探鉱コストが更に高
くなる傾向にある。そこで、この探鉱コストを低減する
ため、鉱業分野では掘進率の向上並びに掘削に用いられ
るビットの長寿命化が求められている。
【0003】掘削ビットの寿命を決める要因の一つは、
ビットの刃先に使用されている耐摩耗性材料の磨滅であ
り、その耐摩耗特性を改善することにより掘削ビットの
寿命を延ばすことができる。従来、耐摩耗材料として炭
化タングステンを主成分とする超硬合金、PDC(Poly
crystalline Diamond Compact:ダイヤモンド焼結体)や
TSD(Thermally Stable Diamond: 耐熱人造多結晶ダ
イヤモンド)が掘削ビットの刃先に使用されている。こ
れらの材料は何れも硬度の高い材料であるが、掘削ビッ
トを更に長寿命化するためには、更に高硬度の材料が必
要である。
【0004】ところで、ダイヤモンド焼結体は現存物質
中で最高の硬さを持つダイヤモンド粒を含んでいるので
上記ニーズに応える改良可能性を持っているものの、ダ
イヤモンド粒を焼結するためにコバルト等の金属結合材
が使われており、これがダイヤモンド焼結体の平均硬度
を下げ且つ耐摩耗性を低下させている。
【0005】そこで、金属結合相を含まず天然ダイヤモ
ンドに匹敵する硬度を持つ合成ダイヤモンドとして化学
気相成長法によるCVDダイヤモンドを掘削ビットの刃
先に応用することを研究した。
【0006】気相成長法によるCVDダイヤモンドの製
造方法は、すでに幾つか知られている。例えば特公昭5
9−27753号公報に開示されている熱フィラメント
CVD法、あるいは特公昭59−27754号公報に開
示されているマイクロ波プラズマCVD法等の方法でダ
イヤモンドが製造されている。特に、面積の大きい板状
結晶ダイヤモンドを製造するニーズに対しては、マイク
ロ波プラズマCVD法が有用である。しかし、ダイヤモ
ンドのような硬度の高い材料の弱点は一般的に脆いこと
であり、強い衝撃を受けると硬度の低い材料に比べ割れ
易い。
【0007】掘削ビットの刃先に用いる材料の要求性能
は、強い耐摩耗性と共に高い耐衝撃性である。更に、材
料のサイズについても、長時間の掘削にも耐えるように
CVDダイヤモンドの厚みを充分に厚くしなければなら
ない。特に、掘削ビットの刃先には強い振動が加わるの
で、この部位にCVDダイヤモンドを用いるためには高
い耐衝撃特性のものの合成、またこれを非破壊試験で選
別するための基礎物性の指標が必要である。PDC用ダ
イヤモンドについては、IADC(国際掘削業協会)が
密度、粒度等を指標とする分類を提案している。
【0008】しかし、CVDダイヤモンドにはこの分類
コードは必ずしも適用できず、一般に板厚が厚くなるに
従い結晶粒が大きくなる傾向があり、表面粗さが粗くな
るとともに結晶粒間の空隙も大きくなる。その結果ダイ
ヤモンドの抗折強度が低くなり、強い振動の加わる掘削
ビットの刃先材料としては使用に耐えなくなる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、掘削ビット
の刃先に加わる強い振動等から受ける衝撃に対する耐衝
撃特性が高く、然も抗折強度が強く且つ長時間の摩耗環
境にも耐えるように充分な厚みを具えた掘削ビット刃先
材料用のCVDダイヤモンドの提供、及びこれの実用的
な製造方法の提供を課題とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らはC
VDダイヤモンドのバルク材料としての強度を知るため
に、アークプラズマジェットCVD法、高周波プラズマ
CVD法及び直流プラズマCVD法により厚さ数百μm
のCVDダイヤモンド板を製造し、ダイヤモンドのよう
な脆性材料の代表的な強度評価法である三点曲げ試験に
より強度評価を行った。その結果、ダイヤモンドの結晶
粒径が小さいほど抗折強度が高くなる傾向があること、
及び掘削ビット刃先材料に適した物性の範囲について有
用な知見を得た。
【0011】また、通常のCVDダイヤモンドの合成条
件下では結晶粒径はダイヤモンド板の厚みとともに増大
する傾向があるが、直流プラズマCVD法に於て特定の
合成条件を調整することにより、厚みが0.5mm付近
においても結晶粒径が50μm以下のCVDダイヤモン
ドを合成することが出来た。これらの知見から本発明を
完成したものである。
【0012】すなわち本発明は、掘削用ビットに装着す
るCVDダイヤモンドであって、該CVDダイヤモンド
の厚みが0.3mm−5.0mmであり、且つ平均結晶
粒度が10μm−100μmであるとともに、気孔率が
多くとも1%であることを特徴とする掘削ビット刃先用
高強度CVDダイヤモンドの発明である。また、本発明
は必要に応じてCVDダイヤモンドの少なくとも片面を
ラップ加工または研磨してなる掘削ビット刃先用高強度
CVDダイヤモンドの発明である。
【0013】第2の本発明は、直流プラズマCVD法ダ
イヤモンドの製造において、原料ガス中の炭素含有ガス
の濃度を結晶質ダイヤモンドが成長する濃度と核発生密
度が高くなる濃度との間を交互に変化させることを特徴
とする上記掘削ビット刃先用高強度CVDダイヤモンド
製造方法の発明である。
【0014】本発明において、CVDダイヤモンドの厚
みは0.3−5.0mmの範囲である。掘削ビット刃先
の材料に重要な性質として、耐摩耗性と抗折強度(また
は靭性とも云う。)が要求され、一般的にビット刃先用
CVDダイヤモンドは厚みが大きいほど磨滅迄の寿命が
長くなるが、厚みが0.3mm未満ではビットの摺動部
など他の部位より寿命が短くなるので好ましくない。ま
た、厚みの上限は特に無いが、一般にCVDダイヤモン
ドは板厚が厚くなるに従い結晶粒が大きくなる傾向があ
り、ダイヤモンド粒間の空隙も大きくなり、ダイヤモン
ドの抗折強度が不充分となり易い。実用上、掘削ビット
の刃先以外の部分例えば摺動部等の寿命を勘案すれば、
5.0mm以下であればビット刃先用材料として充分な
寿命が期待でき、経済的でもある。
【0015】また本発明において、CVDダイヤモンド
の平均結晶粒度は10μm−100μmの範囲である。
抗折強度は前記気相合成の知見からCVDダイヤモンド
の結晶粒径が小さいほど高くなるが、通常の合成条件下
ではダイヤモンド板の厚みを増すとともに結晶粒径は大
きくなる傾向がある。ところが、例えば直流プラズマC
VD法における特定の合成条件下で、前記のような厚み
が0.5mm程度においても結晶粒径が50μm以下で
あって、現在使われている焼結ダイヤモンドに匹敵する
抗折強度を持つ高強度CVDダイヤモンドを得ることが
出来る。結晶粒径を更に小さくすれば抗折強度も向上す
るが、反面、結晶粒径が小さくなると一般に耐摩耗性が
低下しビット刃先の寿命が短くなるので、実用的には結
晶粒径は10μm以上が好ましい。
【0016】一方、結晶粒径が大きく良質なものほど一
般に耐摩耗性が高いと言われているが、両者の依存性は
比較的鈍感でもあり、実用上は粒径が100μm以下で
あれば充分である。また、結晶粒径の大きなCVDダイ
ヤモンドには粒界に空隙が多く存在する傾向があり、粒
径が100μmを超えるCVDダイヤモンドはこの空隙
の切り欠き効果のため抗折強度が低下するので実用上好
ましくない。
【0017】本発明においてCVDダイヤモンドの気孔
率は、多くとも1%であることが必要である。これは、
たとえ抗折強度を上げるために結晶粒径を小さくして
も、結晶粒界に空隙があるとダイヤモンドの抗折強度が
著しく低下するからである。理論的には気孔率がゼロの
ダイヤモンドが望ましい。しかし実際の製造では結晶粒
界に或る程度の空隙が生成するのは避け難いので、実用
的な結晶粒径との関連に於て好ましい気孔率の許容範囲
を次のように実験的に求めた。
【0018】すなわち、アークプラズマジェットCVD
法、高周波プラズマCVD法及び直流プラズマCVD法
により、夫々厚みが数百μmで結晶粒径が50μm前後
のCVDダイヤモンド板を製造し、ダイヤモンドの気孔
率を比重液法での測定による比重から算出した。その結
果、従来の焼結ダイヤモンドに匹敵する強度を持つ好ま
しいCVDダイヤモンドは第2の本発明の直流プラズマ
CVD法により製造したものであり、その比重は、3.
47以上であることが判った。天然ダイヤモンドの比重
は3.51であるから、密度が99%以上すなわち気孔
率が1%以下のCVDダイヤモンドが実用上充分な強度
を持つことになる。
【0019】上記のように、CVDダイヤモンドの抗折
強度はその製造方法に強く依存するのは事実であり、こ
れは特に結晶粒界に存在する気孔がその切り欠き効果に
よって抗折強度を著しく下げるためと考えられる。つま
り、結晶粒径が大きくなるほど気孔の長さが大きくな
り、亀裂進展の起点になり易い。逆に、結晶粒が小さけ
れば必然的に気孔の長さも小さくなり、亀裂の進行方向
が曲げられる頻度も増えて大きな亀裂の成長が抑制され
るので、特定範囲の結晶粒度と気孔率がCVDダイヤモ
ンドの強度向上に相乗的に作用したものと考えられる。
【0020】更に、本発明では必要に応じてCVDダイ
ヤモンドの少なくとも片面をラップ加工または研磨する
ことによって、より性能の向上した掘削ビット用高強度
CVDダイヤモンドを提供することが出来る。これは、
耐摩耗性を向上するために結晶粒を大きくするに連れて
表面平滑度が粗くなるので、磨滅を低減する手段として
表面の研磨またはラップを施すことにより、結果的に耐
摩耗性が向上するからである。
【0021】第2の本発明は、上記特性を備えた掘削ビ
ット刃先用高強度CVDダイヤモンドを製造する一方法
の発明であり、直流プラズマCVD法によるダイヤモン
ド製造の際に、原料ガス中の炭素含有ガスの濃度を結晶
質ダイヤモンドが成長する濃度と核発生密度が高くなる
濃度との間を交互に変化させることによって板厚成長制
御と核発生密度制御を行い、ビット刃先用CVDダイヤ
モンドを得る。
【0022】原料ガス中の炭素含有ガスの濃度を交互に
変化させるのは、次のような理由による。すなわち、原
料ガスがメタン−水素系であればメタン濃度が1.5体
積%以下で結晶質ダイヤモンドが成長し、2.0体積%
以上では微結晶質で非ダイヤモンド成分を多く含む板が
成長する。一方、その他の原料ガスでは状況が大きく異
なり、例えば一酸化炭素−水素系では一酸化炭素濃度が
20体積%でも結晶質ダイヤモンドが成長し、微結晶質
になるのは60体積%以上の濃度である。このように、
炭素含有ガスの濃度を交互に変化させることによりダイ
ヤモンドの板厚成長と結晶粒度の成長を特定の範囲に制
御することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明を更に詳しく説明するため
実施例を示すが、本発明はこれに限定されるものではな
い。なお、特に断らない限りCVDダイヤモンド板の厚
みはマイクロメーターを用いて測定し、平均結晶粒度は
CVDダイヤモンド板の断面写真において、板表面に平
行な直線が結晶断面を横切る断面幅を大きい順に10個
採った平均値から求めた。表面粗さはJIS BO60
1に規定する表面粗さ計により測定し、また気孔率は比
重液法により測定した比重から算出した。なお、ガス流
量の単位sccm(Standard cubic centimeter per mi
nutes)は、1分間に流れる標準状態のガス体積cm3
ある。
【0024】[実施例1] バルク材料としてのCVDダイヤモンドの合成例:公知
の直流プラズマCVD法において、原料ガス中の炭素含
有ガスの濃度を結晶質ダイヤモンドが成長する濃度と核
発生密度が高くなる濃度との間で交互に変化させ、シリ
コン基板上に本発明のCVDダイヤモンドを合成した。
但し、この実施態様においては結晶質ダイヤモンド成長
条件は、メタン流量5sccm水素流量495sccm
とし、核発生促進条件はメタン流量15sccm水素流
量495sccmとした。そして、核発生促進条件下で
の5分間の合成と結晶質ダイヤモンド成長条件下での4
5分間の合成とを交互に繰り返した。基板温度は、放電
電流を調整しながら1000℃に保った。この時のCV
Dダイヤモンドの成長速度は約5μm/hであった。こ
のダイヤモンドを基板から外して、厚さが250−60
0μmの自立CVDダイヤモンド板を得た。
【0025】CVDダイヤモンドの性状測定:次いでこ
れをイットリウムアルミニウムガーネット(YAG)レ
ーザにより直径30mmの円板または所定の形状に切断
した。得られたダイヤモンドの断面組織を図2に示し
た。このCVDダイヤモンドは、断面の電子顕微鏡写真
から空孔の少ない材料であることが判る。このダイヤモ
ンドは微細結晶から成っており、結晶粒径は30−80
μmであった。また、比重を測定したところ、3.47
−3.52であった。天然ダイヤモンドの比重3.51
との比較から、本実施態様で製造された高強度CVDダ
イヤモンドの気孔率は平均1%以下となる。
【0026】物性測定用試験片の作成:上記CVDダイ
ヤモンドには基板に接していた基板面と結晶が成長した
自由表面とが存在するが、結晶成長面は結晶粒成長効果
によって粗くなっている。従って、抗折試験では比較的
平滑な基板面を引張り応力側に置いて試験することにす
るが、基板面の粗さを一定化するためにラップ盤を用い
て研磨し、平均表面粗さRaを0.2μm以下とした。
試験片の寸法は幅3.0mmx長さ10mmx厚さ20
0−600μmであり、所定の形状に加工した。
【0027】抗折強度の測定:専用の試験冶具を作製
し、クロスヘッド速度0.1mm/分で三点曲げ試験に
より抗折強度を求めた。また比較のため、粒径25μm
の焼結ダイヤモンドを同じ形状に加工し、抗折強度を求
めた。その結果は、第1図に示した通り、本発明の直流
プラズマCVD法で作製したCVDダイヤモンドの抗折
強度が最も高くなり、焼結ダイヤモンドに匹敵する値と
なった。
【0028】[比較例1] CVDダイヤモンドの合成:公知のアーク放電プラズマ
ジェットCVD法、及び高周波プラズマCVD法により
シリコン基板上にCVDダイヤモンドを合成した後、こ
れらを基板から外して厚さが250−600μmの自立
CVDダイヤモンド板を得た。次いで、これをYAGレ
ーザにより実施例1と同じ形状に切断した。高周波プラ
ズマCVD法で作製されたCVDダイヤモンドは、結晶
粒径が約250μmの塊状の形態であった。これに対し
て、アーク放電プラズマジェットCVD法で製造したC
VDダイヤモンドは断面組織が図2に示すようにより細
かな結晶から成っており、結晶粒径は約200μmであ
った。アーク放電プラズマジェットCVD法により作製
されたCVDダイヤモンド板の比重は3.39−3.4
5という値が得られ、気孔率は天然ダイヤモンドとの比
較から1.7%−3.4%と算出された。
【0029】物性測定用試験片の作成:実施例1と同様
にして、実施例1と同じサイズの試験片を作製した。 抗折強度の測定:上記試験片を用いて実施例1と同様に
して測定した抗折強度を図1に示した。比較結果から、
本発明の実施態様により製造したCVDダイヤモンドの
抗折強度は、明らかにアーク放電プラズマジェットCV
D法、高周波プラズマCVD法で製造したCVDダイヤ
モンドの抗折強度より格段に優れており、燒結ダイヤモ
ンドの強度と同等、または適正な製造条件の下では燒結
ダイヤモンドの強度以上であることが判る。
【0030】
【発明の効果】本発明のCVDダイヤモンド製造方法に
よれば、ダイヤモンドの板厚を適度に保持しつつも平均
結晶粒度が小さく、然も空隙が極めて少ないCVDダイ
ヤモンドを得ることが出来るので、従来両立させること
が困難であった高耐摩耗性、高耐衝撃性、及び高抗折強
度をバランス良く満足させた掘削ビット刃先用CVDダ
イヤモンドが得られる。
【0031】本発明のCVDダイヤモンドを石油等の掘
削ビットの刃先に用いることにより長寿命な掘削ビット
を製作することができ、従って石油等の地下資源探索費
及び掘削費用を低減することができ、産業上非常に有益
である。
【0032】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様の直流プラズマCVD法、
比較のためアーク放電プラズマジェットCVD法及び高
周波プラズマCVD法により夫々製造したCVDダイヤ
モンド、並びに燒結ダイヤモンドの抗折強度を示す説明
図である。
【0033】
【図2】本発明の一実施態様の直流プラズマCVD法、
比較のためアーク放電プラズマジェットCVD法により
夫々製造したCVDダイヤモンド板断面の光学顕微鏡写
真である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 掘削用ビットに装着するCVDダイヤモ
    ンドであって、該CVDダイヤモンドの厚みが0.3−
    5.0mmであり、且つ平均結晶粒度が10−100μ
    mであるとともに、気孔率が多くとも1%であることを
    特徴とする掘削ビット刃先用高強度CVDダイヤモン
    ド。
  2. 【請求項2】 CVDダイヤモンドの少なくとも片面を
    ラップ加工または研磨してなる請求項1記載の掘削ビッ
    ト刃先用高強度CVDダイヤモンド。
  3. 【請求項3】 直流プラズマCVD法ダイヤモンドの製
    造において、原料ガス中の炭素含有ガスの濃度を結晶質
    ダイヤモンドが成長する濃度と核発生密度が高くなる濃
    度との間を交互に変化させることを特徴とする請求項1
    記載のCVDダイヤモンドの製造方法。
JP16829897A 1997-06-25 1997-06-25 掘削ビット用高強度cvdダイヤモンド及びその製造方法 Pending JPH1112090A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6719074B2 (en) 2001-03-23 2004-04-13 Japan National Oil Corporation Insert chip of oil-drilling tricone bit, manufacturing method thereof and oil-drilling tricone bit
US10702975B2 (en) 2015-01-12 2020-07-07 Longyear Tm, Inc. Drilling tools having matrices with carbide-forming alloys, and methods of making and using same

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Effective date: 20040331