JPH11120873A - 真空バルブ - Google Patents
真空バルブInfo
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- JPH11120873A JPH11120873A JP27834297A JP27834297A JPH11120873A JP H11120873 A JPH11120873 A JP H11120873A JP 27834297 A JP27834297 A JP 27834297A JP 27834297 A JP27834297 A JP 27834297A JP H11120873 A JPH11120873 A JP H11120873A
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Abstract
零点での電極溶融を低減し、遮断性能を向上させること
ができる真空バルブを提供する。 【解決手段】 接触子31を有する電極32の背後に、
導電性材料(例えば純銅)で形成されアークに平行な磁
界を発生させる第1のコイル電極33と、通電電流の増
加により抵抗値が増加する材料(例えば純鉄)で形成さ
れ逆方向の磁界を発生させる第2のコイル電極34を設
ける。電流の増加により、これらのコイル電極33、3
4による合成磁界の単位電流あたりの強度が増加し、ア
ーク電圧が最小となる点が電極中心部から外周領域に広
がる。これにより、アークの集中位置を移動させること
ができ、接触子への局部的な熱入力を低減できる。
Description
り、特に遮断性能を向上させる真空バルブの電極構造に
関する。
ブの構成を図10に示す。同図に示すように、従来の真
空バルブ10は、絶縁円筒11の両端を金属製の固定フ
ランジ12及び可動フランジ13により閉止して構成さ
れる真空容器内に、接離可能な固定電極14および可動
電極15を配置して構成している。
の先端に固着されており、真空容器の外部とはこの固定
通電軸18により電気的に接続される。また、可動電極
15は、可動通電軸19の先端に固着されており、真空
容器の外部とはこの可動通電軸19により電気的に接続
される。そして、固定電極14と可動電極15の相対向
する面にはそれぞれ接触子16及び接触子17が設けら
れている。
介して可動フランジ13に固着されており、真空容器内
の真空を維持した状態で図示しない操柞機構部により電
極14、15の接離を可能にしている。電極14、15
周囲で、絶縁円筒11の内面には、アークシールド22
が取り付けられている。なお、21はベローズカバーで
ある。
縁耐力を利用しているため、他の絶縁媒体を使用した例
えばSF6 ガス遮断器に比べ、電極間距離を小さくで
き、小形にすることができる。また、遮断容量に対して
も、電極構造の改良により大きくすることができる。
は、電極間に発生するアークによる電極の局部加熱を抑
える必要がある、つまり、電極の局部加熱による異常な
荷電粒子の発生及び金属蒸気の発生を抑えることによ
り、遮断性能を向上させることができる。このための電
極構造としては、電流遮断時に電極間に発生するアーク
に対して、磁界により力を加える方法が一般的である。
生するアークに対して、直交する磁界を印加する方法が
ある。この方法を採用した電極構造としては、一般的に
スパイラル電極およびコントレート電極と呼ばれてい
る。このような電極構造で発生する磁界は、電極中心か
ら放射方向の磁界である。従って、電極間に発生したア
ークに対して、直交する磁界が印加されるため、アーク
には円周方向にローレンツ力が働く。この力により、ア
ークは円周方向に回転駆動され、電極表面を回転する。
アークを回転させることにより、局部的な熱入力を防止
でき、電極の溶融を防止することができる。
近年、高電圧の回路にも適用されるようになってきてい
る。高電圧に適用するためには、電極間の耐電圧を向上
するために、電極間距離を増加させる必要がある。この
ような場合に、上記した電極間に発生するアークに対し
て直交する磁界を印加する電極構造を用いると、アーク
が電極表面を回転する時に、アークが円周方向に伸ばさ
れ、電極より放射方向に飛び出す場合がある。
るアークが、電極周囲に取り付けられているアークシー
ルドヘ点弧する。このようにアークがアークシールドに
点弧した状態になると、アークはその位置に停滞し、局
部的に過大な熱入力が発生する。この過大な熱入力によ
り電極およびアークシールドが溶融し、遮断性能を低下
させる場合があった。さらに、このような方式の電極構
造では、前述したように、アークの状態は高温の集中ア
ークであるため、接触子の消耗が大きく、大電流遮断時
の開閉寿命を低下させる場合があった。
界を印加する他の方法として、電極間に発生するアーク
に対して平行な軸方向の磁界を印加する方法がある。こ
のような方法を採用した電極構造は、一般的に縦磁界電
極と呼ばれている、この場合での電極間に発生したアー
クは、電極全体に均一に広がり、電極の局部的な過大な
熱入力を防止でき、遮断性能の優れた電極構造とするこ
とができる。また、高電圧に対して電極間距離の大きな
場合でも、磁界強度を適正にすることにより、電極間に
安定したアークを点弧することができ、遮断性能を向上
させることができる。さらに、アーク形態が分散アーク
であるため、大電流遮断時においても、接触子の消耗が
少なく、開閉寿命を長くさせることができる。
磁界電極構造について説明する。平板状の電極の前面に
は接触子を配置している。電極の背面には、中心から放
射状に伸びる腕部と各々の腕部の先端から円弧状に伸び
るコイル部より形成されるコイル電極を配置している。
コイル電極のコイル部に流れる電流により、電極間のア
ークに対して平行な磁界を発生させることができる。ま
た、コイル部の数を変化させ、軸方向の磁界の強さを変
化させることができる。
造として、例えば特公平3−22007号公報に示され
るように、カップ状の電極の円筒部分にらせん状のスリ
ットを形成し、軸方向磁界を発生させる構造が提案され
ている。この場合、円筒部の電流経路をらせん状になる
ようにすることにより、電流の円弧方向成分が発生し、
これにより電極間に軸方向磁界を発生させる。軸方向の
磁界強度は、円筒部のスリットの傾きを変える等の方法
により変化させることができる。
用した真空遮断器が広く使用されるようになってきてい
る。それに伴い、系統の大きな場合にも適用する場合が
でてきた。このため、遮断容量の増加および通電容量の
増加が必要になってきている。
接触子材料の改良が進められている。遮断性能を向上す
る接触子材料としては、CuCr合金等の特殊な合金が
開発されている。一方、接触子間に発生するアークと平
行に磁界を発生させる縦磁界電極構造の研究から、磁界
強度とアーク電圧の関係を調査した結果、ある磁界強度
でアーク電圧が最小値を示すことが明かになっている。
このアーク電圧が最小値を示す磁界強度を印加すること
により、接触子間で消費されるエネルギーが最小とな
り、遮断性能が最大となる。
は、電極径や遮断電流・接触子材料等により異なる。磁
界強度を変更するためには、腕部の本数を少なくするこ
とによって、磁界強度を強くすることができる。例え
ば、腕部の本数を4本から、3本、2本と減らすことに
より、磁界強度は、約1.3倍、2倍と増加し、最適な
磁界強度とすることができ、遮断性能を向上させること
ができる。
に流れる電流によりアークと平行な磁界を発生させるた
め、電流値に比例した磁界、つまり、単位電流あたりの
磁界強度はどの電流値においても電流値にかかわらず一
定となる。さらに、径方向に対する軸方向の磁界分布
は、中心部分が高くなる分布である。このような磁界分
布の場合、アークの広がりは、電極の周辺部より中心部
分の方が分担する電流密度が大きくなる。通常の定格遮
断電流付近では電極の溶融等は抑えられ、遮断可能であ
る。
くなると、軸方向の磁界の効果により拡散アークであっ
たアーク状態に、自己ピンチ力が大きくなり、アークが
一層中心部分に集中してくる。このようにアークが集中
し出すことにより、接触子が溶融し、電流遮断能力に限
度があった。
熱入力により発生する。熱入力は電流ピーク時までは、
電流の増加に従い増加し、電流ピーク後電流の減少に伴
い減少するが、電極からの熱の拡散(電極表面から電極
内部への拡散)は入力より遅くなる。したがって、電極
表面の温度は電流ピーク時(電極への入力最大)より時
間が遅れる。このような電極温度上昇により、電極表面
の温度が増加し、電流零点時でも溶融箇所が存在する状
態では、電流零点時においても溶融部分より金属蒸気の
発生が過多となり、電流の遮断ができない場合がある。
接触子の損傷が大きくなり、寿命を低下させる。本発明
は、上記問題点に鑑みてなされたもので、アークと平行
に磁界を発生させる電極構造の真空バルブにおいて、ア
ークの集中位置を移動させることにより、接触子への局
部的な熱入力を低減でき、電流零点での電極溶融を低減
し、遮断性能を向上させることができる真空バルブを提
供することを目的とする。
端を封止した真空容器内に、接離可能な一対の電極を配
置し、電極の開閉により電流を開閉し、電流を遮断する
場合に電極間に発生するアークに対して平行な磁界を印
加する電極を備えた真空バルブにおいて、遮断電流の大
きさにより、アークに平行な磁界の単位電流あたりの強
度を変化させたことを特徴とする。
の集中位置を移動させることができるので、接触子への
局部的な熱入力を低減でき、電流零点での電極溶融を低
減し、遮断性能を向上させることができる。
端を封止した真空容器内に、接離可能な一対の電極を配
置し、電極の開閉により電流を開閉し、電流を遮断する
場合に電極間に発生するアークに対して平行な磁界を印
加する電極を備えた真空バルブにおいて、導電性材料に
より形成されアークに対して平行な磁界を発生させる第
1のコイル電極と、通電電流の大きさにより抵抗値が変
化する材料により形成され第1のコイル電極による磁界
とは逆方向の磁界を発生させる第2のコイル電極とを配
置し、これら第1及び第2のコイル電極を電極に接続し
たことを特徴とする。
端を封止した真空容器内に、接離可能な一対の電極を配
置し、電極の開閉により電流を開閉し、電流を遮断する
場合に電極間に発生するアークに対して平行な磁界を印
加する電極を備えた真空バルブにおいて、アークに対し
て平行な第1の方向の磁界を発生させる第1のコイル電
極と第1の方向とは反対の第2の方向の磁界を発生させ
る第2のコイル電極とが並列に接続され、小電流を遮断
する場合の第1のコイル電極に流れる電流の第2のコイ
ル電極に流れる電流に対する比に対して、大電流を遮断
する場合の第1のコイル電極に流れる電流の第2のコイ
ル電極に流れる電流に対する比を大きくしたことを特徴
とする。
のコイル電極のコイル部分の内径より小さくしてもよ
い。このように第2のコイル電極を小さくすることによ
り、電極の外周部付近におけるアーク制御をより良好に
行うことができ、また、電極部をコンパクトにすること
ができる。
電極を形成する材料としては、第1のコイル電極を例え
ば純銅などの導電性材料により形成し、第2のコイル電
極を熱により抵抗値が増加する材料例えば純鉄または酸
化バナジウムなどにより形成することができる。
縁円筒の両端を封止した真空容器内に、接離可能な一対
の電極を配置し、電極の開閉により電流を開閉し、電流
を遮断する場合に電極間に発生するアークに対して平行
な磁界を印加する電極を備えた真空バルブにおいて、電
極の背後に中心軸から放射状に伸びた少なくとも1つの
腕部と腕部の先端より円弧状に形成されたコイル部より
なるコイル電極を配置し、コイル部の先端部は導電性部
材により形成されたピンにより電極に電気的に接続する
とともに、コイル部の先端部と腕部側との間に、通電電
流が大きくなると抵抗値が増加する部材により形成され
たピンにより電極と電気的に接続したことを特徴とす
る。
実施形態について詳細に説明する。なお、以下の図面に
おいて、同符号は同一部分又は対応部分を示す。本発明
の実施形態に係る真空バルブの全体の構造は、電極部分
を除いて図10に示す従来のものと同一とする。
は、真空バルブ内部の電極部において、電流遮断時に電
極間に発生するアークに平行に磁界を印加する電極構造
とし、コイル電極に流れる電流を制御し、電流値の大き
さにより単位電流あたりの磁界強度を変化させるものと
する。この遮断電流と、アークと平行な磁界の単位電流
あたりの強度との関係を図1に示す。図1に示すもの
は、電極の中心軸上で電極間の距離の中心部の磁界強度
であり、磁界強度は、電流瞬時値に対する値(テスラ/
kA)で示す。遮断電流の増加に伴い単位電流あたりの
磁界強度は増加する。
断時には、電極間にアークが点弧するが、アークは電流
の増加に伴い電極全体に広がって行く。電流の増加(ア
ークの広がり)に伴い、電極への熱入力が増加する。こ
の熱入力の増加に対して、アークと平行な磁界を印加す
ることにより、熱入力を電極全体に分散させることがで
きる。従来の電極では、さらに電流が増加すると電流が
中心に集中する傾向があった。
界強度とアーク電圧の関係を図2に示す。この図2に示
すアーク電圧が最小となる点の磁界強度と電流との関係
は、図3のように磁界強度と電流とが比例関係にある。
2のアーク電圧が最小となる磁界強度となる構造とす
る。従って、電流が小さい領域では、アークが電極の中
心で安定化する。そして本実施形態では、電流増加に伴
い磁界の単位電流あたりの強度が増加する構造としてい
る。従って、電極中心部は、電流増加に伴い、図2のア
ーク電圧の最低値の磁界強度より大きくなる領域であ
り、アーク電圧も最低値より大きくなる。また、電極上
では、電極中心部より外周部の部分が、アーク電圧が最
小となる磁界強度の領域となる。電流が増加するに伴
い、アークが最も安定する領域は、電極の中心領域から
徐々に外周領域へ広がって行く。
周部にかけての単位電流あたりの磁界強度分布は、図4
(a)に示すようになり、電流が増加するに伴い、アー
クが最も安定する領域(例えば図示の単位電流あたりの
磁界強度Boに対応する領域)は、電極の中心領域(例
えば図示の小電流時の曲線上の磁界強度Boに対応する
点即ち中心)から徐々に外周領域(例えば図示の大電流
時の曲線上の磁界強度Boに対応する点A)へ広がって
行く。なお、図4(b)は、従来の電極構造の場合の電
極中心部から外周部にかけての、単位電流あたりの磁界
強度分布を示すもので、電流が増加しても単位電流あた
りの磁界強度が変化せず、アークが最も安定する領域が
常に電極中心部にあることを示している。
クの安定領域が徐々に変化することにより、アークの中
心位置、つまり電流密度の高い位置が移動する。このた
め、アークによる電極への熱入力が軽減でき、電流零点
での電極の加熱を低減でき、遮断性能を向上させること
ができる。
空バルブの第1の実施形態における電極部の具体的構成
について説明する。
図5に、また電極の正面図を図6に示す。図5に示すよ
うに、本実施形態の電極部は、接触子31が背後の電極
32を介して第1のコイル電極33と第2のコイル電極
34に電気的に接続され、通電軸に接続されている。第
1のコイル電極33と第2のコイル電極34は、同一の
外径で2重になっている。これらのコイル電極33、3
4はそれぞれ図6(a)及び(b)に示すように、中心
から放射状に伸びる腕部と腕部の先端から円弧状に伸び
るコイル部から形成されている。本実施形態では、第1
のコイル電極33は、材質が純銅で形成され、図6
(a)に示すように、放射状の腕部が4本でかつコイル
部が全円周を4分割に分割した構成となっている。第2
のコイル電極34は、材質が純鉄で、図6(b)に示す
ように、腕部が8本の8分割した構成となっている。さ
らに、第1のコイル電極33と第2のコイル電極34の
コイルの向きは逆方向に形成する。
は、第1のコイル電極33のコイルによる磁界に対し
て、第2のコイル電極34のコイルによる磁界は、逆方
向の磁界となる。第2のコイル電極34の分割数を大き
くすることにより、逆方向の磁界は小さくすることがで
き、第1のコイル電極33による磁界と第2のコイル電
極34による磁界の合成磁界は、電極間に発生するアー
クのアーク電圧が最低となる値とすることができる。
電極34は、コイルに流れる電流が増加すると、コイル
電極の温度が増加しコイル抵抗が増加することとなる。
これにより、第2のコイル電極34に流れる電流は減少
し、第1のコイル電極33への電流分担が増加する。こ
れにより、電極間の磁界強度は、第1のコイル電極33
による磁界が大きくなるとともに、第2のコイル電極3
4による逆方向の磁界が小さくなり、合成された単位電
流あたりの磁界強度は大きくなる。以上のように、電流
が増加するに従い、単位電流あたりの磁界強度を増加さ
せることにより、上述したように、電極の溶融を低減で
き、遮断性能を向上させることができる。
をI1 、第2のコイル電極34に流れる電流をI2 とし
た場合の第1のコイル電極33の電流分担B(=I1 /
(I1 +I2 ))について、小電流時のBより大電流時
のBを大きくする。これにより、電流の増加に伴い、第
1のコイル電極33に流れる電流が増加し、第1のコイ
ル電極33による磁界が増加するとともに、第2のコイ
ル電極34に流れる電流が減少するため、単位電流あた
りのアークと平行な磁界強度を増加させることができ
る。従って、上述した作用により、遮断性能を向上させ
ることができる。
空バルブの第2の実施形態における電極部の具体的構成
について説明する。
図7に、また電極の正面図を図6に示す。図7に示すよ
うに、本実施形態の電極部は、接触子31が背後の電極
32を介して第1のコイル電極33aと第2のコイル電
極34aに電気的に接続され、通電軸に接続されてい
る。これらのコイル電極33a、34aは、図6に示す
ように、中心から放射状に伸びる腕部と腕部の先端から
円弧状に伸びるコイル部から形成されている。本実施形
態では、第1のコイル電極33aは、材質が純銅で形成
され、図6(a)に示すように、放射状の腕部が4本で
かつコイル部が全円周を4分割に分割した構成となって
いる。第2のコイル電極34aは、材質が純鉄で図6
(b)に示すように、腕部が8本の8分割した構成とな
っているが、大きさは、第1の実施形態の場合とは異な
り第1のコイル電極33aより小さいものとする。さら
に、第1のコイル電極33aと第2のコイル電極34a
のコイルの向きは逆方向に形成する。
aは、熱により抵抗値が増加する。このため、電極間に
発生する磁界強度は、前述した第1の実施形態の場合と
同様に、単位電流当たりの値が増加する。このように形
成することにより、前述したような効果を得ることがで
きるが、この第2の実施形態においては、逆方向の磁界
を発生させる第2のコイル電極34aのコイル部分の外
径を、第1のコイル電極33aのコイル部分の内径より
小さくしている為、合成磁界としては、図8に示すよう
に、第1の実施形態の場合より、外周部付近の磁界がよ
り多く存在し、外周部付近におけるアーク制御を第1の
実施形態の場合より良好に行うことができる。なお、図
8において、Aは第1の実施形態における第1のコイル
電極33または第2の実施形態における第1のコイル電
極33aによる磁界、Bは第2の実施形態における合成
磁界、Cは第1の実施形態における合成磁界を示す。
1のコイル電極33aと第2のコイル電極34aとをあ
わせた厚さが、第1の実施形態における第1のコイル電
極33と第2のコイル電極34とをあわせた厚さより小
さくなるので、第1の実施形態の場合より電極部をコン
パクトにすることができる。
空バルブの第3の実施形態における電極部の具体的構成
について説明する。
極の正面図を図9に示す。この実施形態におけるコイル
電極は、中心から放射状に伸びる腕部と腕部の先端より
円弧状に伸びるコイル部より形成される。コイル部の先
端は、導電性の優れた純銅より形成される通電ピン35
を介して電極に接続される。さらに、コイル電極のコイ
ル部の略中央部は、電流値により抵抗値が変化する材質
により形成された通電ピン36を介して電極に接続され
る、通電ピン36の材質は、純鉄を採用した。
ル電極から電極への通電経路は、通電ピン35および通
電ピン36が並列に接続された状態であり、電極間に発
生する磁界強度は、通電ピン36に電流が流れることに
より、通電ピン36から通電ピン35の間のコイル部に
流れる電流が減少するため、電極間に発生する磁界強度
は、通電ピン36が無い場合より小さくなる。電流が大
きくなると、通電ピン36は抵抗値が増加するため、通
電ピン36に流れる電流分担は小さくなり、通電ピン3
5に流れる電流分担が増加するため、電極間に発生する
磁界強度は増加する。以上のように、本実施形態によれ
ば、前述した作用により、遮断性能を向上させることが
できる。
流が大きくなることにより抵抗値が増加する領域が長さ
2〜4mm程度の通電ピン36であるため、第1及び第
2の実施形態の第2のコイル電極34、34aの場合よ
り、電流が大きくなることにより抵抗値が増加する領域
は少ないが、この第3の実施形態によっても実用上満足
できる効果が得られる。
る第2のコイル電極34、34a、及び第3の実施形態
における通電ピン36の材質としては、純鉄を採用した
が、純鉄(Fe)に限らず、熱により抵抗値が増加する
ものであればよく、例えば酸化バナジウム(V2 O3 )
等を用いてもよい。
空バルブの接触子間に発生するアークに対して平行な磁
界を印加する電極において、遮断電流により単位電流当
たりの磁界強度を変化させることにより、アークの集中
位置を移動させることができるので、接触子への局部的
な熱入力を低減でき、電流零点での電極溶融を低減し、
遮断性能を向上させることができる。
電流あたりの磁界強度との関係を示す図。
度とアーク電圧との関係を示す図。
関係を示す図。
る単位電流あたりの磁界強度の変化を示す図。
成を示す断面図。
極部のコイル電極部の構成を示す正面図。
成を示す断面図。
位電流あたりの磁界強度の分布を示す図。
イル電極部の構成を示す正面図。
ルブの構成を示す断面図。
Claims (6)
- 【請求項1】絶縁円筒の両端を封止した真空容器内に、
接離可能な一対の電極を配置し、電極の開閉により電流
を開閉し、電流を遮断する場合に電極間に発生するアー
クに対して平行な磁界を印加する電極を備えた真空バル
ブにおいて、遮断電流の大きさにより、アークに平行な
磁界の単位電流あたりの強度を変化させたことを特徴と
する真空バルブ。 - 【請求項2】絶縁円筒の両端を封止した真空容器内に、
接離可能な一対の電極を配置し、電極の開閉により電流
を開閉し、電流を遮断する場合に電極間に発生するアー
クに対して平行な磁界を印加する電極を備えた真空バル
ブにおいて、導電性材料により形成されアークに対して
平行な磁界を発生させる第1のコイル電極と、通電電流
の大きさにより抵抗値が変化する材料により形成され第
1のコイル電極による磁界とは逆方向の磁界を発生させ
る第2のコイル電極とを配置し、これら第1及び第2の
コイル電極を前記電極に接続したことを特徴とする真空
バルブ。 - 【請求項3】絶縁円筒の両端を封止した真空容器内に、
接離可能な一対の電極を配置し、電極の開閉により電流
を開閉し、電流を遮断する場合に電極間に発生するアー
クに対して平行な磁界を印加する電極を備えた真空バル
ブにおいて、アークに対して平行な第1の方向の磁界を
発生させる第1のコイル電極と第1の方向とは反対の第
2の方向の磁界を発生させる第2のコイル電極とが並列
に接続され、小電流を遮断する場合の第1のコイル電極
に流れる電流の第2のコイル電極に流れる電流に対する
比に対して、大電流を遮断する場合の第1のコイル電極
に流れる電流の第2のコイル電極に流れる電流に対する
比を大きくしたことを特徴とする真空バルブ。 - 【請求項4】第2のコイル電極の外径を、第1のコイル
電極のコイル部分の内径より小さくしたことを特徴とす
る請求項2または請求項3に記載の真空バルブ。 - 【請求項5】第1のコイル電極を導電性材料により形成
し、第2のコイル電極を熱により抵抗値が増加する材料
により形成したことを特徴とする請求項2乃至請求項4
のいずれかに記載の真空バルブ。 - 【請求項6】絶縁円筒の両端を封止した真空容器内に、
接離可能な一対の電極を配置し、電極の開閉により電流
を開閉し、電流を遮断する場合に電極間に発生するアー
クに対して平行な磁界を印加する電極を備えた真空バル
ブにおいて、電極の背後に中心軸から放射状に伸びた少
なくとも1つの腕部と腕部の先端より円弧状に形成され
たコイル部とよりなるコイル電極を配置し、コイル部の
先端部は導電性部材により形成されたピンにより前記電
極に電気的に接続するとともに、前記コイル部の先端部
と腕部側との間に、通電電流が大きくなると抵抗値が増
加する部材により形成されたピンにより前記電極と電気
的に接続したことを特徴とする真空バルブ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27834297A JPH11120873A (ja) | 1997-10-13 | 1997-10-13 | 真空バルブ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27834297A JPH11120873A (ja) | 1997-10-13 | 1997-10-13 | 真空バルブ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11120873A true JPH11120873A (ja) | 1999-04-30 |
Family
ID=17596004
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27834297A Pending JPH11120873A (ja) | 1997-10-13 | 1997-10-13 | 真空バルブ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11120873A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011086699A1 (ja) * | 2010-01-18 | 2011-07-21 | 三菱電機株式会社 | 真空バルブ |
-
1997
- 1997-10-13 JP JP27834297A patent/JPH11120873A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011086699A1 (ja) * | 2010-01-18 | 2011-07-21 | 三菱電機株式会社 | 真空バルブ |
TWI405921B (zh) * | 2010-01-18 | 2013-08-21 | Mitsubishi Electric Corp | 真空閥 |
JP5281171B2 (ja) * | 2010-01-18 | 2013-09-04 | 三菱電機株式会社 | 真空バルブ |
KR101401201B1 (ko) * | 2010-01-18 | 2014-05-28 | 미쓰비시덴키 가부시키가이샤 | 진공밸브 |
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