JPH11120036A - 障害メッセージ出力制御システム - Google Patents

障害メッセージ出力制御システム

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JPH11120036A
JPH11120036A JP9286616A JP28661697A JPH11120036A JP H11120036 A JPH11120036 A JP H11120036A JP 9286616 A JP9286616 A JP 9286616A JP 28661697 A JP28661697 A JP 28661697A JP H11120036 A JPH11120036 A JP H11120036A
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JP
Japan
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fault
failure
output
output control
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JP9286616A
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Inventor
Takashi Matsubara
隆史 松原
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ある装置の障害に起因して必然的に起こり得
る他の装置の障害の障害メッセージの一律な出力を抑止
して、障害メッセージの大量出力を阻止する。 【解決手段】 複数の装置から構成される情報処理シス
テムにおいて、複数の装置における障害が同一時期に発
生した場合、障害メッセージをリアルタイムで出力する
ことなく、一定時間の待ち合わせを行うことにより、そ
の間に発生した障害メッセージのバッファリングを行
い、ある装置の障害発生によって必然的に起こり得る装
置障害の障害メッセージを抽出し、抽出された障害メッ
セージの出力を抑止する。これによって、障害メッセー
ジの大量出力を阻止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、障害メッセージ出
力制御システムに関するものである。さらに詳しくは、
本発明は、情報処理システムが階層構造を有する複数の
装置から構成される場合、ある装置の障害に起因して必
然的に起こり得る他の装置の障害の障害メッセージの一
律な出力を抑止して、各種の障害メッセージを代表する
障害メッセージだけを出力することにより、障害メッセ
ージの大量出力を抑止することを可能にした障害メッセ
ージ出力制御システムに関する。上記した各種の障害メ
ッセージを代表する障害メッセージとしては、情報処理
システムを構成する複数の装置が互いに上位装置/下位
装置の関係を有するときには、例えば上位装置から出力
される障害メッセージとする。また、各装置から出力さ
れる障害メッセージの重要度・緊急度に応じて、障害メ
ッセージの出力に関する優先順位を設け、上位装置/下
位装置に関係なく、優先順位の高い障害メッセージを出
力する。
【0002】
【従来の技術】一般的に、ディジタル交換機システムの
ような大規模情報処理システムでは、システムを構成す
る機器は階層化されている場合が多い。例えば、中央処
理装置(プロセッサ)を頂点とし、I/O系制御装置,
多数のI/O系装置,SP系制御装置,SP系装置とい
った周辺装置が、中央処理装置の配下に実装される構造
を有している。このような情報処理システムにおいて
は、システムを構成する各装置・機能毎に障害監視、障
害検出、および障害処理が行われており、障害発生毎に
複数の障害メッセージが出力される。したがって、保守
者は、障害の内容をきめ細かく把握することができる。
ここで、上記各I/O装置の障害監視・検出は、主記憶
装置MM−0(MM−1)に格納されたプログラムに基
づいて中央処理装置CC−0(CC−1)が行っても良
いし、各I/O装置自身が行っても良い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来技術では、情報処
理システムを構成する装置単体に障害が発生した場合、
一般的には詳細な障害情報を得られるため都合が良い。
しかし、その反面、次の三つの問題点を挙げることがで
きる。第1の問題点は、次のようなものである。すなわ
ち、情報処理システムが階層構造をとっていることに起
因して、複数の装置で共通に機能不可となるような障害
が1つの装置において発生した場合、該装置の配下で制
御を受けている装置が必然的に障害となる。そのため、
各障害監視/検出機能により、各装置が独自に障害メッ
セージの出力を行って、大量の障害メッセージが出力さ
れる事態が生じ、保守者が障害メッセージの解析に手間
取ることになる。
【0004】第2の問題点は、次のようなものである。
すなわち、ある一つの装置の障害が、重大障害を検出す
るまでのタイムラグあるいは重大障害を検出するロジッ
クによっては、軽微な障害、一時的な障害として検出さ
れることもあり得る。そして、このような軽微な障害や
一時的な障害に関する障害メッセージが、重大障害の障
害メッセージと共に出力されてしまう事態が生じる。し
たがって、大量の障害メッセージが出力される事態が生
じ、保守者が障害メッセージの解析に手間取ることにな
る。
【0005】第3の問題点は、次のようなものである。
すなわち、情報処理システムが多量の障害メッセージを
出力するためには、そのためのリソースを多量に使用す
る必要があり、障害時ではさらにシステムに負荷がかか
るというものである。上記の各問題点に関して、保守者
の立場から見れば、情報処理システムを構成している複
数の装置に共通した部分の障害であれば、個々の装置毎
に障害メッセージを出力するよりも、根本の要因となる
メッセージ、あるいは各種の障害メッセージを代表する
ようなメッセージだけを出力すれば良いことである。
【0006】本発明の目的は、情報処理システムが複数
の装置から構成される場合、ある装置の障害に起因して
必然的に起こり得る他の装置の障害の障害メッセージの
一律な出力を抑止して、各種の障害メッセージを代表す
る如き障害メッセージだけを出力することにより、障害
メッセージの大量出力を抑止することを可能にした障害
メッセージ出力制御システムを提供することにある。
【0007】本発明の他の目的は、障害発生時に大量の
障害メッセージが出力されることに起因して、システム
リソースがいたずらに消費されてしまうことを防止し、
結果としてシステムの負荷を軽減することが可能な障害
メッセージ出力制御システムを提供することにある。ま
た、本発明の他の目的は、保守者が障害解析の迅速化を
図ることが可能な障害メッセージ出力制御システムを提
供することにある。
【0008】なお、本発明が対象としているのは、障害
メッセージの出力抑止に限定され、障害検出や障害処理
そのものを抑止するものではない。
【0009】
【課題を解決するための手段】図1は請求項1〜10に
記載した発明の原理図である。
【0010】請求項1に記載の発明は、複数の装置から
構成される情報処理システムに適用される障害メッセー
ジ出力制御システムにおいて、上記各装置の障害を検出
して障害の処理を行う障害処理手段から出力される障害
メッセージ出力要求を、一括して受信する障害メッセー
ジ受付手段と、メッセージ受付手段が受け付けた複数の
障害メッセージ出力要求に基づいて、複数の障害メッセ
ージをバッファに格納して一定時間の待ち合わせを行う
メッセージバッファ管理手段と、上記メッセージバッフ
ァ管理手段12に格納された複数の障害メッセージを検
索して、ある装置の障害発生により必然的に起こり得る
装置の障害メッセージを抽出し、該装置の障害メッセー
ジの出力を抑止する障害メッセージ出力制御手段13
と、障害メッセージを格納する上記バッファを管理する
メッセージバッファ管理手段14と、上記障害メッセー
ジの出力抑止に必要な複数のパラメータを一括して管理
するシステムパラメータ管理手段14とを備えることを
特徴とする。
【0011】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の障害メッセージ出力制御システムにおいて、システム
を構成する装置の種別毎に形成された上記時間を定義す
るテーブルをシステムパラメータ管理手段14に設け、
該テーブルを参照することによって、上記時間を変更可
能に構成したことを特徴とする。請求項3に記載の発明
は、請求項2に記載の障害メッセージ出力制御システム
において、上記テーブルの内容は、保守者のコマンド入
力(15)によって変更可能に構成したことを特徴とす
る。
【0012】請求項4に記載の発明は、請求項1に記載
の障害メッセージ出力制御システムにおいて、上記出力
が抑止された障害メッセージの概要を示すサマリーを出
力して、障害メッセージの出力が抑止された装置を通知
可能にしたことを特徴とする。請求項5に記載の発明
は、請求項4に記載の障害メッセージ出力制御システム
において、上記サマリーを出力するか否かを指示するフ
ラグをシステムパラメータ管理手段14に設け、該フラ
グは保守者がコマンド入力(15)することによって外
部から設定可能に構成したことを特徴とする。
【0013】請求項6に記載の発明は、請求項1に記載
の障害メッセージ出力制御システムにおいて、障害メッ
セージの出力抑止を実行するか否かのフラグをシステム
パラメータ管理手段14に設け、該フラグは保守者がコ
マンド入力(15)することによって外部から設定可能
に構成したことを特徴とする。請求項7に記載の発明
は、請求項6に記載の障害メッセージ出力制御システム
において、上記フラグは、前記情報処理システムの負荷
レベルに応じて自動的に設定変更可能なように構成した
ことを特徴とする。
【0014】請求項8に記載の発明は、階層構造を有す
る複数の装置から構成される情報処理システムに適用さ
れる障害メッセージ出力制御システムおいて、上記複数
の装置のいくつかの装置において障害が発生し、予め定
められた時間内に複数の障害メッセージ出力要求が出力
された場合、複数の障害メッセージ出力要求に基づい
て、障害の発生した上記いくつかの装置に関する複数の
障害メッセージをバッファに格納するメッセージバッフ
ァ管理手段12と、各障害メッセージの重要度及び緊急
度を示すメッセージクラスを比較して、メッセージクラ
スの高い障害メッセージを抽出し、抽出された障害メッ
セージだけを出力して、他の障害メッセージの出力を抑
止する障害メッセージ出力制御手段13と、上記障害メ
ッセージの出力抑止に必要な複数のパラメータを一括し
て管理するシステムパラメータ管理手段とを備えること
を特徴とする。
【0015】請求項9に記載の発明は、請求項8に記載
の障害メッセージ出力制御システムにおいて、各障害メ
ッセージのメッセージクラスを定義したテーブルをシス
テムパラメータ管理手段14に設け、かつ上記テーブル
の内容は保守者のコマンド入力(15)によって変更可
能に構成したことを特徴とする。請求項10に記載の発
明は、複数の装置から構成される情報処理システムに適
用される障害メッセージ出力制御システムおいて、上記
複数の装置の内のいくつかの装置において障害が発生
し、予め定められた第1の時間内に障害メッセージ出力
要求が出力された場合、障害の発生した上記いくつかの
装置に関する複数の障害メッセージを第1のバッファに
格納し、上記第1の時間の経過後、予め定められた第2
の時間内に障害メッセージ出力要求が出力された場合、
障害の発生した上記いくつかの装置に関する複数の障害
メッセージを第2のバッファに格納するメッセージバッ
ファ管理手段12と、上記第1のバッファに格納された
複数の障害メッセージを検索することによって、ある装
置の障害発生によって必然的に起こり得る装置障害の障
害メッセージを抽出し、さらに上記第2のバッファに格
納された障害メッセージを検索することによって、ある
装置の障害発生によって必然的に起こり得る装置障害の
障害メッセージを抽出し、抽出された障害メッセージの
出力を抑止する障害メッセージ出力制御手段13とを備
えることを特徴とする。
【0016】請求項1乃至請求項10に記載の発明によ
れば、複数の装置から構成される情報処理システムにお
いて、複数の装置障害が短時間の同一時期に発生した場
合、障害メッセージをリアルタイムで出力することな
く、一定時間の待ち合わせを行うことにより、その間に
発生した障害メッセージのバッファリングを行い、ある
装置の障害発生によって必然的に起こり得る装置の障害
の障害メッセージを抽出し、そのメッセージの出力を抑
止することができる。
【0017】請求項2に記載の発明によれば、上記予め
定められた時間を変更することができるので、出力され
る障害メッセージの表示頻度を可変にすることができ
る。請求項3に記載の発明によれば、保守者のコマンド
投入によりテーブルの内容を任意に変更することができ
るため、情報処理システムの運用に適合した障害メッセ
ージの出力抑止を実現することができる。
【0018】請求項4に記載の発明によれば、出力を抑
止した障害メッセージのメッセージID,タイトル等の
障害メッセージ情報の要素部分をサマリーとして出力す
ることができるので、保守者に対して抑止した障害メッ
セージを通知することが可能になる。
【0019】請求項5に記載の発明によれば、サマリー
情報の出力を実施するか否かのフラグを設け、該フラグ
の値を保守者のコマンド投入によって変更可能としたた
め、保守者がサマリーを出力するか否かを任意に選択す
ることが可能になる。請求項6に記載の発明によれば、
障害メッセージの出力を抑止するか否かを指示するフラ
グを設けたため、全ての障害メッセージを出力する処理
と障害メッセージの出力を抑止する処理とを、選択する
ことが可能になる。また、上記フラグの設定を保守者の
コマンド投入(15)によって変更可能に構成したた
め、保守者は障害メッセージの出力抑止を実施するか否
かを任意に選択することが可能になる。
【0020】請求項7に記載の発明によれば、障害メッ
セージの出力抑止を実行するか否かのフラグをシステム
の負荷レベルに応じて自動的に変更可能なように構成し
た。したがって、システムの負荷が低い場合は全障害メ
ッセージを自動的に出力し、システムの負荷が高い場合
は障害メッセージ出力抑止機能を自動的に動作させるこ
とが可能になる。
【0021】請求項8に記載の発明によれば、メッセー
ジバッファ内に上位装置の障害メッセージと下位装置の
障害メッージが複数格納されている場合、上位装置の障
害メッセージクラス(重要度・緊急度)と下位装置の障
害メッセージクラスとを比較することにより、上位装置
と下位装置の障害メッセージが同時期に発生しても、一
律に下位装置の障害メッセージを抑止することなく、メ
ッセージクラスが上位レベルであれば下位装置の障害メ
ッセージを出力することが可能になる。
【0022】請求項9に記載の発明によれば、障害メッ
セージ毎に該メッセージの重要度を表すテーブル(定義
表)を設けたため、保守者のコマンド投入(15)によ
り、任意にメッセージクラスを変更することが可能にな
る。請求項10に記載の発明によれば、前記第1の時間
内には第1のバッファに障害メッセージを格納し、第1
の時間が経過した後(第2の時間内)に出力された障害
メッセージを第2のバッファに格納することができる。
したがって、第1のバッファに関する処理を実行してい
る間に障害メッセージが出力された場合、その障害メッ
セージが破棄されてしまうことを有効に防止することが
できる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面を用いて、本発
明の実施の形態について説明する。図2は、本発明の実
施の形態を示すブロック図であり、本発明をディジタル
交換機システムに適用したものである。この実施の形態
は、請求項1から請求項11に記載の発明に対応するも
のである。
【0024】図2において、CC−0,CC−1は中央
処理装置、MM−0,MM−1は主記憶装置、CHC−
0,CHC−1はチャネル、DK−0,DK−1は磁気
ディスク装置、MO−1,MO−2は光磁気ディスク装
置、WS−0,WS−1は保守ワークステーション、C
SE−0,CSE−1は共通線信号制御装置、NWC−
0,NWC1はスイッチングネットワーク制御装置、N
W0,NW1はスイッチングネットワークである。
【0025】なお、図1に示す障害処理手段10i、メ
ッセージ受付手段11、メッセージバッファ管理手段1
2、障害メッセージ出力制御手段13、及びシステムパ
ラメータ管理手段14は、図2に示す主記憶装置MM−
0(MM−1)に格納された所定のプログラムに基づい
て、中央処理装置CC−0(CC−1)によって実行さ
れるものである。また、図1に示すコマンド受付手段1
5は、図2に示す保守ワークステーションWS−0,W
S−1に該当する。
【0026】図3は、図2に示すディジタル交換機シス
テムにおける障害メッセージ出力制御機能を示すブロッ
ク図である。図3に示す障害メッセージ出力制御機能
は、主記憶装置MM−0(MM−1)に格納された所定
のプログラムに基づいて中央処理装置CC−0(CC−
1)が実行するものである。また、図3において、10
0はメッセージ出力制御部、102はメッセージバッフ
ァ管理部、103は障害メッセージ出力制御部、104
はシステムパラメータ管理部、110i(i=1,…,
n)は障害処理部、112はコマンド受付部、113は
メッセージ出力処理部を示している。
【0027】ここで、ディジタル交換機システムには高
信頼度が要求されるため、ディジタル交換機システムを
構成する各装置は、0系と1系(現用系と予備系)とで
二重化されている。例えば、スイッチングネットワーク
NW−n(nは0〜3の数)のnの値が偶数の場合は0
系を意味し、nが奇数の場合は1系を意味する。そし
て、説明の便宜上、現在、0系が運転状態にあるものと
する。
【0028】さらに、図2に示すディジタル交換機シス
テムの装置構成は、中央処理装置CC−0,CC−1を
頂点とする階層化構造となっている。例えば、保守ワー
クステーションWS−0(WS−1)は、CC−0(C
C−1)→CHC−0(CHC−1)→WS−0という
階層構造の最下層に位置している、また、スイッチング
ネットワークNW−2は、CC−0(CC−1)→NW
C−0→NW−2という階層構造の最下層に位置してい
る。
【0029】次に、0系が運転状態にあるとき、チャネ
ルCHC−0において、電源障害等の機能不全に至る障
害が発生した場合の動作を例にして、本実施の形態につ
いて説明する。チャネルCHC−0が機能不全となるよ
うな障害が発生したとすると、図2から明らかなよう
に、チャネルCHC−0の配下にある複数の装置(I/
O装置)は、中央処理装置CCC−0と通信不能の状態
に陥るため、必然的に使用不可能となる。
【0030】図3は、図2に示すディジタル換機システ
ムにおける障害メッセージ出力制御機能を示すブロック
図である。図3に示す障害メッセージ出力制御機能は、
主記憶装置MM−0(MM−1)に格納された所定のプ
ログラムに基づいて中央処理装置CC−0(CC−1)
が達成するものである。また、図3において、100は
メッセージ出力制御部、102はメッセージバッファ管
理部、103は障害メッセージ出力制御部、104はシ
ステムパラメータ管理部、110i(i=1,…,n)
は障害処理部、112はコマンド受付部、113はメッ
セージ出力処理部を示している。
【0031】次に、図3に示すメッセージ出力制御機能
の各部の動作について、図2に示すディジタル交換機シ
ステムのチャネルCHC−0に障害が発生した場合を例
にして説明する。 (1)障害処理部110iの動作 図3に示す障害処理部110i(i=1,…,n)は、
それぞれが担当している各装置の障害監視と障害検出と
障害処理とを行って、メッセージ出力制御部100の障
害メッセージ受付部101に対して障害メッセージ出力
要求を出力する。
【0032】図4は、上記障害メッセージ出力要求のフ
ォーマットを示す図である。また、図5は、図2に示す
ディジタル交換機システムにおけるチャネルCHC−0
に障害が発生したときに、障害処理部110i(主記憶
装置MM−0に格納された所定のプログラムに基づいて
中央処理装置CC−0が実行する機能)から出力される
障害メッセージ出力要求の具体例を示す図である。な
お、図5に示す障害メッセージ出力要求(1)〜(1
0)では、本実施の形態に直接関係しない部分につい
て、適宜省略して記載している。
【0033】本実施の形態では、CHC−0,DK−
0,MO−0,WS−0,CSE−0の各装置につい
て、それぞれ重大障害と軽微障害の二つの障害メッセー
ジ出力要求が、メッセージ出力制御部100内のメッセ
ージ受付部101に対して出力されたと仮定する。そう
すると、図5に示すように、チャネルCHC−0が原因
となって出力要求される全メッセージ数は、10個にな
る。
【0034】前記したように、チャネルCHC−0に障
害が発生すると、配下の装置である磁気ディスク装置D
K−0,光磁気ディスク装置MO−0,保守ワークステ
ーションWS−0,共通線信号制御装置CSE−0のそ
れぞれを担当する障害処理部110iは、各装置の障害
を検出する。障害処理部110iは、各装置の障害を検
出すると、該装置とシステムとの通信経路を切り離し、
中央処理装置CCC−0による故障診断機能の起動など
の一連の障害処理を行い、その後障害メッセージ受付部
101に対して、障害メッセージ出力要求を出力する。
【0035】なお、チャネルCHC−0の障害は、共通
部の重大障害を要因とすることから、最終的には重大障
害として検出される。しかし、障害処理部110iの検
出ロジック、検出のタイムラグによっては、重大障害と
して検出される前に、一時的なエラー、軽微なエラーと
して検出される場合もある。例えば、検出ロジックが、
軽微なエラーの検出から処理を開始するように構成され
ている場合、重大エラーであっても、初めは軽微なエラ
ーとして検出される。
【0036】(2)障害メッセージ受付部101の動作 障害メッセージ受付部101は、障害処理部110iか
ら出力された障害メッセージ出力要求を受け付けて、障
害メッセージ出力要求に含まれる対象装置の論理装置番
号を抽出する。次に、障害メッセージ受付部101は、
抽出した論理装置番号をメッセージバッファ管理部10
2へ引き渡し、上記対象装置のメッセージバッファを捕
捉する旨の要求(以下、バッファハント要求と称する)
をメッセージバッファ管理部102に対して行う。
【0037】図6は、図2に示すディジタル交換機シス
テム内の各装置の論理装置番号体系を示す図であり、図
7は論理装置番号の構成を示す図である。図6に示すよ
うに、各装置はディジタル交換機システム内において1
対1の関係で割り当てられた論理装置番号によって管理
される。図6及び図7に示す例では、論理装置番号の
A,Bは4ビットで構成されている。
【0038】メッセージバッファ管理部102は、障害
メッセージ受付部101から出力されるバッファハント
要求を受けて、次のように動作する。すなわち、メッセ
ージバッファ管理部102は、バッファハント要求に含
まれる論理装置番号を受け取り、論理装置番号が指示す
る装置に対応するメッセージバッファの空きエリアのア
ドレスを障害メッセージ受付部101に対して出力す
る。メッセージバッファ管理部102は、メッセージバ
ッファの領域管理を行っているため、上記空きエリアの
アドレスを容易に検索することができる。ここで、上記
メッセージバッファは、図示していないが、主記憶装置
MM−0(MM−1)上に定義されている。また、メッ
セージバッファ管理部102は、上記空きエリアがない
場合には、バッファハント(捕捉)不可のイベントを障
害メッセージ受付部101へ出力する。
【0039】障害メッセージ受付部101は、バッファ
ハント(捕捉)不可のイベントが返ってきた場合には、
該障害メッセージ出力要求を破棄し、メッセージバッフ
ァの空きエリアのアドレスが返ってきた場合には主記憶
装置MM−0上の上記アドレスのメッセージバッファに
障害メッセージをそのまま格納する。バッファハント不
可のイベントか、空きエリアのアドレスか否かは、例え
ばデータの先頭部分に付加されているデータ種別を示す
ビットを参照する等の方法により、容易に判別すること
ができる。
【0040】(3)メッセージバッファ管理部102の
動作 主記憶装置MM−0上に定義されるメッセージバッファ
は、メッセージ出力制御における検索処理の簡略化と高
速化のため、便宜上、CP系,I/O系,SP系の3種
類に分割されている。上記したチャネルCHC−0,磁
気ディスク装置DK−0,光磁気ディスク装置MO−
0,保守ワークステーションWS−0,共通線信号制御
装置CSE−0における障害の場合は、I/O系である
ため、障害メッセージ受付部101は、I/O系のメッ
セージバッファを捕捉するバッファハント要求を出力す
る。
【0041】メッセージバッファ管理部102の機能
は、メッセージバッファ捕捉処理、メッセージバッファ
管理処理、メッセージバッファ解放処理の3つに別れて
いる。以下に、それぞれの処理について説明する。
【0042】(メッセージバソファ捕捉処理)メッセー
ジバッファ管理部102は、障害メッセージ受付部10
1によって入力インタフェースに設定された論理装置番
号を用いて、図8に示すメッセージバッファ種別定義表
を検索し、障害メッセージを格納するためのメッセージ
バッファ種別(本実施の形態では、CP系,I/O系.
SP系の3種)を求める。メッセージバッファを格納す
るエリアは、図9に示すメッセージバッファ管理表によ
り管理する。
【0043】上記したように、図8は、メッセージバッ
ファ種別定義表の一例を示す図である。図8に示すよう
に、メッセージバッファ種別定義表は、この例では2つ
のテーブルT1,T2から構成されている。図8におけ
るインデックス値Aは、入力インタフェースに設定され
た論理装置番号を構成する番号Aを意味し、インデック
ス値Bは、入力インタフェースに設定された論理装置番
号を構成する番号Bを意味する(図6及び図7参照)。
また、メッセージバッファ種別(K)は、K=2とな
り、I/O系となる(図8に示すように、K=1はCP
系、K=3はSP系)。
【0044】図9に示すT3は、メッセージバッファ管
理表を示す図である。図9に示すように、メッセージバ
ッファ管理表T3は、メッセージバッファ種別定義表の
テーブルT2中の「次のテーブルのアドレス」によって
指示される。そして、メッセージバッファ管理表T3
は、メッセージバッファと予備メッセージバッファの2
つのメッセージバッファを管理している。また、メッセ
ージバッファ管理表T3に定義されたメッセージバッフ
ァと予備メッセージは、図示するように、アイドル状態
(フラグ:0)、オープン状態(フラグ:1)、クロー
ズ状態(フラグ:2)の3つの状態に管理される。通
常、障害の無い状態でシステムが稼働していれば、メッ
セージバッファはアイドル状態である。障害メッセージ
捕捉要求を受け付けている状態がオープン状態である。
障害メッセージ捕捉要求の受付を終了した状態がクロー
ズ状態である。
【0045】あるメッセージバッファに対して、一番最
初のメッセージバッファ捕捉要求が来た場合、メッセー
ジバッファの状態としてアイドル状態からオープン状態
にフラグを変更して、上記メッセージバッファ捕捉要求
を受け付ける。この動作と共に、メッセージバッファ管
理処理の周期タスクの起動を行う。メッセージバッファ
は、最初のメッセージバッファ捕捉要求を受け付けてか
ら一定時間に限って後続のメッセージバッファ捕捉要求
を受けるように構成され、上記一定時間に限ってオープ
ン状態に保持される。メッセージバッファをオープン状
態にしている時間値(図9のタイマ値tm)は、メッセ
ージバッファ種別毎に異なる値を設定することができ、
この時間値を管理しているシステムパラメータ管理部1
04(図3と図15参照)に問い合わせることにより求
めることができる。
【0046】ここで、上記したメッセージバッファをオ
ープン状態にしている時間値をメッセージバッファ待ち
合わせ時間という。予備メッセージバッファをオープン
状態にする時間値(図9のタイマ値tr)は、メッセー
ジバッファをオープン状態にしている時間値(タイマ値
tm)よりも短い時間(タイマ値tmの約半分程度)と
する。本実施の形態において設定されるタイマ値tm
は、メッセージバッファが600msec.であり、予
備メッセージバッファに設定されるタイマ値は300m
sec.である(図15参照)。
【0047】なお、メッセージバッファ内における障害
メッセージを格納するための空きエリアのアドレスは、
メッセージバッファの先頭アドレスから、メッセージバ
ッファ格納メッセージ数とメッセージフォーマット内の
メッセージサイズの両者に基づいて計算することにより
求めている。図10にメッセージバッファMMBと予備
メッセージバッファSMBを示す。図10に示すメッセ
ージバッファMMBの先頭アドレスは、メッセージバッ
ファ管理表T3のメッセージバッファ先頭アドレスによ
って求められ、予備メッセージバッファSMBの先頭ア
ドレスは、メッセージバッファ管理表T3の予備メッセ
ージバッファ先頭アドレスによって求められる。図10
に示すメッセージバッファMMBには、前記した10個
の障害メッセージが格納される。
【0048】(メッセージバッファ管理処理)メッセー
ジバッファ管理処理は、メッセージバッファにオープン
状態のものが存在する期間だけ、例えば100mse
c.の周期で起動される周期タスクによって実行され
る。具体的には、次のような処理がなされる。すなわ
ち、オープン状態にあるメッセージバッファに対応する
メッセージバッファ管理表内(図15参照)に設定され
ているタイマ値tmを、上記の例の場合には、起動がか
かる度に100msec.づつ減算することにより、メ
ッセージバッファの待ち含わせ時間(タイマ値tm)の
監視を行う。タイマ値tmが≦0となったら、該メッセ
ージバッファの状態をクローズ状態に変更し、今までア
イドル状態にあった予備メッセージバッファの状態をオ
ープン状態にする。これにより、上記クローズ状態にし
たメッセージバッファの検索処理が行われている間に、
新たに発生する障害メッセージ出力要求を予備メッセー
ジバッファに格納することが可能になり、障害メッセー
ジの取りこぼしを防止する。予備メッセージバッファに
ついてもタイマ値trについて、メッセージバッファの
タイマ値tmと同様の処理が行われる。
【0049】(メッセージバッファ解放処理)メッセー
ジバッファ管理部102は、メッセージバッファ種別
(CP系、I/O系、SP系)に応じて、図9に示すメ
ッセージバッファ管理表内の情報を初期化する。例え
ば、図9におけるタイマ値tmは、CP系ならば200
msec、I/O系ならば600msec、SP系なら
ば400msecに初期化される(図15参照)。そし
て、メッセージバッファ及び予備メッセージバッファの
状態をそれぞれアイドル状態に設定することにより、該
メッセージバッファと予備メッセージバッファは解放さ
れる。
【0050】(4)障害メッセージ出力制御部103の
動作 障害メッセージ出力制御部は、50msec.周期で起
動される周期タスクである。この周期タスクは、障害メ
ッセージ受付部が障害メッセージを受信する度に、起動
がかけられる。ただし、障害メッセージ出力制御部は、
一度起動されると、二度起動がされないよう構成されて
いる。
【0051】上記周期タスクは、メッセージバッファ管
理表に基づいて、周期的に全てのメッセージバッファを
監視する。周期タスクは、メッセージバッファの状態が
アイドル状態またはオープン状態であれば特に処理を行
うことなく、次周期の起動がかかるのを待つ。周期タス
クは、メッセージバッファの監視中に、クローズ状態の
メッセージバッファを検出すると、該メッセージバッフ
ァ内に格納されているメッセージを順次検索し、同一の
論理装置番号を持つ装置(同一装置)の障害メッセージ
が複数あれば、それらのメッセージIDをシステムパラ
メータ管理部104に引き渡して問い合わせることによ
り、障害メッセージのクラスを求め、メッセージクラス
の一番高いものだけを取り出す。前記したように、本実
施の形態では、CHC−0,DK−0,MO−0,WS
−0,CSE−0の各装置について、それぞれ重大障害
と軽微障害の二つの障害メッセージ出力要求が出力され
たと仮定している。そのため、全メッセージ数は10個
であるが、上記の処理により、本実施の形態では、チャ
ネルCHC−0,磁気ディスクDK−0,光磁気ディス
クMO−0,保守ワークステーションWS−0,共通線
信号制御装置CSE−0について、各重大障害メッセー
ジのみが出力され、軽微障害の五つのメッセージは抑止
される。
【0052】次に、障害メッセージ出力制御部103
は、前記処理により抽出された装置の論理装置番号をシ
ステムパラメータ管理部104に引き渡して問い合わせ
ることにより、装置種別毎の出力優先装置レベルを求め
る。例えば、出力優先レベルの高い装置(上位装置)の
メッセージクラスと、出力優先レベルの低い装置(下位
装置)のメッセージクラスを比較し、上位装置のメッセ
ージクラス≧下位装置のメッセージクラスであれば、下
位装置のメッセージ出力を抑止し、最終的にはメッセー
ジバッファ内に格納されている10個の障害メッセージ
から一つの障害メッセージを抽出する。
【0053】本実施の形態では、この処理によってチャ
ネルCHC−0の重大障害メッセージのみが抽出され、
メッセージ出力制御部103に出力依頼することにな
る。なお、上記した上位装置と下位装置の関係は、これ
を定義するテーブルを保守者のコマンドにより書き換え
可能に構成することにより、適宜変更可能である。ま
た、上位装置と下位装置の関係に関わらず、単にメッセ
ージクラスを比較して、メッセージクラスの高い(重要
度・緊急度の高い)障害メッセージを出力しても差し支
えない。これは、図13に示すメッセージクラス管理表
2を参照することにより、容易に実現できる。
【0054】抑止対象となった障害メッセージについて
も、システムパラメータ管理部104に問い合わせを行
った結果、保守者のコマンド投入により、サマリーのみ
出力するようにテーブル上のフラグによって指定されて
いた場合には、そのメッセージIDとタイトル等の障害
メッセージの要素部分(以下、サマリーと称する)だけ
を出力依頼する。もし、フラグにより指定されていなけ
れば、メッセージとしての出力は行わない。
【0055】メッセージバッファについて上記一連の処
理が終了したら、予備メッセージバッファに障害メッセ
ージが格納されているかチェックし、格納されていれば
上記と同様の処理を行って、重要度の一番高い障害メッ
セージの出力処理を行う。これにより、メッセージバッ
ファの検索処理が行われている間に、予備メッセージバ
ッファに格納された障害メッセージの出力処理が行なわ
れる。
【0056】メッセージの出力処理が終了したら、メッ
セージバッファ及び予備メッセージバッファを解放す
る。これは、前記したように、メッセージバッファ種別
をメッセージバッファ管理部102に通知し、メッセー
ジバッファ管理部102を起動することにより行う。メ
ッセージバッファの解放により、全てのメッセージバッ
ファがアイドル状態とった場合には、メッセージ出力制
御部103が次周期は起動されないようにするため、タ
スクの終結処理を行う。また、オープン状態またはクロ
ーズ状態のメッセージバッファが存在する場合には、上
記処理を繰り返して実行する。
【0057】メッセージ出力処理部113は、メッセー
ジ出力制御部103に対して出力依頼のあった障害メッ
セージまたは障害メッセージのサマリーだけを、図2に
示す保守ワークステーションWSー0(WS−1)に出
力する。 (5)システムパラメータ管理部104の動作 システムパラメータ管理部104は、障害メッセージ受
付部101、メッセージバッファ管理部102、及び障
害メッセージ出力制御部103の各部から問い合わせが
あった場合、各種の定義表を参照する機能を有し、さら
に、コマンド受付部112から入力される保守者のコマ
ンドにより、変更要求のあったパラメータを書き換える
機能を有する。以下に各定義表の構成について説明す
る。なお、上記したように、全てのパラメータは、コマ
ンド受付部112から入力される保守者のコマンドによ
り変更可能である。
【0058】(障害メッセージ出力抑止選択データ)障
害メッセージ出力抑止選択データは、障害メッセージ出
力抑止処理を行うか否かを表すフラグであり、1ワード
のデータで構成する。図11は、障害メッセージ出力抑
止選択データを示す図である。本データを変更する契機
は、保守者のコマンド投入である。読み出し要求元は、
本データを基にメッセージ出力抑止処理を行うか否かを
決定する。
【0059】上記した、障害メッセージ出力抑止選択デ
ータは、システムの負荷レベルに応じて自動的に変更可
能なよう構成しても良い。すなわち、システムの負荷が
低い場合は全障害メッセージを出力し、システムの負荷
が高い場合は障害メッセージ出力抑止機能を動作させる
ことにより、システムの負荷レベルに応じて自動的に障
害メッセージの出力を抑止するか否かを選択することが
可能になる。システムの負荷は、公知の手段によって、
図2に示すCC−0(CC−1)の負荷を監視すること
によって知ることができる。
【0060】(抑止メッセージサマリー出力選択デー
タ)抑止メッセージサマリー出力選択データは、障害メ
ッセージの抑止処理を行った際に、抑止対象となった障
害メッセージのサマリーを出力するか否かを表すフラグ
であり、1ワードのデータで構成する。図12は、抑止
メッセージのサマリー出力選択データを示す図である。
本データを変更する契機は、保守者のコマンド投入であ
る。読み出し要求元は、本データを基に抑止メッセージ
のサマリーを出力するか否かを決定する。
【0061】(メッセージクラス管理表)図13は、メ
ッセージクラス管理表の例を示す図である。図13に示
すように、メッセージクラス管理表は、メッセージクラ
ス管理表1とメッセージクラス管理表2とから構成され
る。メッセージクラス管理表1は各障害メッセージのメ
ッセージIDを定義したものであり、メッセージクラス
管理表2はメッセージクラスを定義したものである。メ
ッセージクラスは、この例では、最緊急(メッセージク
ラス:3)、緊急(メッセージクラス:2)、警告(メ
ッセージクラス:1)の3つに分けられている。
【0062】メッセージクラスの問い合わせがあった場
合には、メッセージクラス管理表1を用いて、入力され
たメッセージIDと一致する障害メッセージを抽出す
る。この時のインデックス値でメッセージクラス管理表
2を検索すると、入力インタフェース上に設定されたメ
ッセージIDのメッセージクラスを得ることができる。
なお、図14に、本実施の形態におけるメッセージクラ
ス管理表を示す。
【0063】(メッセージバッファ待ち合わせ時間(t
m)定義表)図15は、メッセージバッファ待ち合わせ
時間(tm)定義表の一例を示す図である。すなわち、
あるメッセージバッファについて、一番最初の障害メッ
セージが格納され始めた時点から、障害メッセージ出力
制御部103によって障害メッセージの出力抑止制御が
開始されるまで(メッセージバッファのオープン状態か
ら“クローズ”状態まで)の時間値(tm)を定義す
る。本実施の形態においては、システムを構成する種別
毎に上記メッセージバッファ待ち合わせ時間(tm)を
定義したが、本発明はこれに限定されるものではなく、
システムを構成する装置単位にメッセージバッファ待ち
合わせ時間(tm)を定義しても良い。
【0064】(出力優先装置レベル定義表)図16は、
出力優先装置レベル定義表の一例を示す図である。図示
するように、出力優先装置レベル定義表は、論理装置番
号を構成する番号A,Bを用いて、システム内における
装置の位置づけ(階層構造)を出力優先レベルとして定
義したものである。
【0065】図17は、本実施の形態において、システ
ムを構成する装置毎に定義されている出力優先レベルを
示す図である。図2に示す実施の形態では、チャネルC
HC−0の配下のI/O装置は一律に同一レベルの装置
のように見える。しかし、実際には、I/O装置の種別
によってオンライン処理に与える影響が異なるため、図
17に示すように、出力優先レベルは異なったものにな
る。
【0066】
【発明の効果】請求項1〜10に記載の発明によれば、
情報処理システムが複数の装置から構成される場合、あ
る装置の障害に起因して必然的に起こり得る他の装置の
障害の障害メッセージの一律な出力を抑止して、各種の
障害メッセージを代表する障害メッセージだけを出力す
ることにより、障害メッセージの大量出力を抑止するこ
とが可能になる。
【0067】請求項2に記載の発明によれば、出力され
る障害メッセージの表示頻度を可変にすることが可能に
なる。請求項3に記載の発明によれば、保守者の判断に
応じて、情報処理システムの運用に適合した障害メッセ
ージの出力抑止を実現することが可能になる。請求項4
に記載の発明によれば、出力を抑止した障害メッセージ
のサマリーを出力することができるので、保守者に対し
て抑止した装置を通知することが可能になる。
【0068】請求項5に記載の発明によれば、保守者が
サマリーを出力するか否かを任意に選択することが可能
になる。請求項6に記載の発明によれば、全ての障害メ
ッセージを出力する処理と障害メッセージの出力を抑止
する処理とを、選択することが可能になる。また、保守
者は、障害メッセージの出力抑止を実施するか否かを任
意に選択することが可能になる。
【0069】請求項7に記載の発明によれば、システム
の負荷が低い場合は全障害メッセージを自動的に出力
し、システムの負荷が高い場合は障害メッセージ出力抑
止機能を自動的に動作させることが可能になる。請求項
8に記載の発明によれば、メッセージバッファ内に上位
装置の障害メッセージと下位装置の障害メッージが複数
格納されている場合、上位装置の障害メッセージクラス
(重要度・緊急度)と下位装置の障害メッセージクラス
とを比較することにより、上位装置と下位装置の障害メ
ッセージが同時期に発生しても、一律に下位装置の障害
メッセージを抑止することなく、メッセージクラスが上
位レベルであれば下位装置の障害メッセージを出力する
ことが可能になる。
【0070】請求項9に記載の発明によれば、保守者の
コマンド投入により、任意にメッセージクラスを変更す
ることが可能になる。請求項10に記載の発明によれ
ば、第1のバッファと第2のバッファを設けたため、前
記第1のバッファに格納されなかった障害メッセージ
を、第2のバッファに格納することが可能になる。した
がって、第1のバッファに関する処理を実行している間
に障害メッセージが出力された場合、その障害メッセー
ジが破棄されてしまうことを有効に防止することが可能
になる。
【0071】以上の説明から明らかなように、本発明に
よれば、共通的な装置に障害が発生した場合の、障害メ
ッセージの大量出力を抑止することが可能になる。これ
は、障害発生時にシステムリソースがいたずらに消費さ
れてしまうことを防止できるため、結果としてシステム
の負荷を軽減することが可能になる。また、保守者が障
害の要因となった(あるいは障害を代表した)障害メッ
セージに着目することができるため、障害解析の迅速化
を図ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1〜10に記載の発明の原理図。
【図2】本発明の実施の形態を示す図。
【図3】障害メッセージ出力制御機能を示すブロック
図。
【図4】障害メッセージ出力要求のフォーマットを示す
図。
【図5】障害処理部から出力される障害メッセージ出力
要求の具体例を示す図。
【図6】ディジタル交換機システム内の各装置の論理装
置番号体系を示す図。
【図7】論理装置番号の構成を示す図。
【図8】メッセージバッファ種別定義表を示す図。
【図9】メッセージバッファ管理表を示す図。
【図10】メッセージバッファと予備メッセージバッフ
ァを示す図。
【図11】障害メッセージ出力抑止選択データを示す
図。
【図12】抑止メッセージのサマリー出力選択データを
示す図。
【図13】メッセージクラス管理表を示す図。
【図14】図2に示す実施の形態におけるメッセージク
ラス管理表を示す図。
【図15】メッセージバッファ待ち合わせ時間(tm)
定義表を示す図。
【図16】出力優先装置レベル定義表を示す図。
【図17】図2に示す実施の形態における出力優先レベ
ルを示す図。
【符号の説明】
100 メッセージ出力制御部 101 障害メッセージ受付部 102 メッセージバッファ管理部 103 障害メッセージ出力制御部 104 システムパラメータ管理部 110i(i=1,…,n) 障害処理部 112 コマンド受付部 113 メッセージ出力処理部 CC−0,CC−1 中央処理装置 MM−0,MM−1 主記憶装置 CHC−0,CHC−1 チャネル DK−0,DK−1 磁気ディスク装置 MO−1,MO−2 光磁気ディスク装置 WS−0,WS−1 保守ワークステーション CSE−0,CSE−1 共通線信号制御装置 NWC−0,NWC1 スイッチングネットワーク制御
装置 NW0,NW1 スイッチングネットワーク MMB メッセージバッファ SMB 予備メッセージバッファ。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の装置から構成される情報処理シス
    テムに適用される障害メッセージ出力制御システムにお
    いて、 上記各装置の障害を検出して障害の処理を行う障害処理
    手段から出力される障害メッセージ出力要求を、一括し
    て受信する障害メッセージ受付手段と、 メッセージ受付手段が受け付けた複数の障害メッセージ
    出力要求に基づいて、複数の障害メッセージをバッファ
    に格納して一定時間の待ち合わせを行うメッセージバッ
    ファ管理手段と、 上記メッセージバッファ管理手段12に格納された複数
    の障害メッセージを検索して、ある装置の障害発生によ
    り必然的に起こり得る装置の障害メッセージを抽出し、
    該装置の障害メッセージの出力を抑止する障害メッセー
    ジ出力制御手段と、 障害メッセージを格納する上記バッファを管理するメッ
    セージバッファ管理手段と、上記障害メッセージの出力
    抑止に必要な複数のパラメータを一括して管理するシス
    テムパラメータ管理手段とを備えることを特徴とする障
    害メッセージ出力制御システム。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の障害メッセージ出力制
    御システムにおいて、 システムを構成する装置の種別毎に形成された上記時間
    を定義するテーブルをシステムパラメータ管理手段に設
    け、該テーブルを参照することによって、上記時間を変
    更可能に構成したことを特徴とする障害メッセージ出力
    制御システム。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の障害メッセージ出力制
    御システムにおいて、 上記テーブルの内容は、保守者のコマンド入力によって
    変更可能に構成したことを特徴とする障害メッセージ出
    力制御システム。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の障害メッセージ出力制
    御システムにおいて、 上記出力が抑止された障害メッセージの概要を示すサマ
    リーを出力して、障害メッセージの出力が抑止された装
    置を通知可能にしたことを特徴とする障害メッセージ出
    力制御システム。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の障害メッセージ出力制
    御システムにおいて、 上記サマリーを出力するか否かを指示するフラグをシス
    テムパラメータ管理手段に設け、該フラグは保守者がコ
    マンド入力することによって外部から設定可能に構成し
    たことを特徴とする障害メッセージ出力制御システム。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の障害メッセージ出力制
    御システムにおいて、障害メッセージの出力抑止を実行
    するか否かのフラグをシステムパラメータ管理手段に設
    け、該フラグは保守者がコマンド入力することによって
    外部から設定可能に構成したことを特徴とする障害メッ
    セージ出力制御システム。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の障害メッセージ出力制
    御システムにおいて、 上記フラグは、前記情報処理システムの負荷レベルに応
    じて自動的に設定変更可能なように構成したことを特徴
    とする障害メッセージ出力制御システム。
  8. 【請求項8】 階層構造を有する複数の装置から構成さ
    れる情報処理システムに適用される障害メッセージ出力
    制御システムおいて、 上記複数の装置のいくつかの装置において障害が発生
    し、予め定められた時間内に複数の障害メッセージ出力
    要求が出力された場合、複数の障害メッセージ出力要求
    に基づいて、障害の発生した上記いくつかの装置に関す
    る複数の障害メッセージをバッファに格納するメッセー
    ジバッファ管理手段と、 各障害メッセージの重要度及び緊急度を示すメッセージ
    クラスを比較して、メッセージクラスの高い障害メッセ
    ージを抽出し、抽出された障害メッセージだけを出力し
    て、他の障害メッセージの出力を抑止する障害メッセー
    ジ出力制御手段と上記障害メッセージの出力抑止に必要
    な複数のパラメータを一括して管理するシステムパラメ
    ータ管理手段とを備えることを特徴とする障害メッセー
    ジ出力制御システム。
  9. 【請求項9】 上記請求項8に記載の障害メッセージ出
    力制御システムにおいて、 各障害メッセージのメッセージクラスを定義したテーブ
    ルをシステムパラメータ管理手段に設け、かつ上記テー
    ブルの内容は保守者のコマンド入力によって変更可能に
    構成したことを特徴とする障害メッセージ出力制御シス
    テム。
  10. 【請求項10】 複数の装置から構成される情報処理シ
    ステムに適用される障害メッセージ出力制御システムお
    いて、 上記複数の装置の内のいくつかの装置において障害が発
    生し、予め定められた第1の時間内に障害メッセージ出
    力要求が出力された場合、障害の発生した上記いくつか
    の装置に関する複数の障害メッセージを第1のバッファ
    に格納し、上記第1の時間の経過後、予め定められた第
    2の時間内に障害メッセージ出力要求が出力された場
    合、障害の発生した上記いくつかの装置に関する複数の
    障害メッセージを第2のバッファに格納するメッセージ
    バッファ管理手段と、 上記第1のバッファに格納された複数の障害メッセージ
    を検索することによって、ある装置の障害発生によって
    必然的に起こり得る装置障害の障害メッセージを抽出
    し、さらに上記第2のバッファに格納された障害メッセ
    ージを検索することによって、ある装置の障害発生によ
    って必然的に起こり得る装置障害の障害メッセージを抽
    出し、抽出された障害メッセージの出力を抑止する障害
    メッセージ出力制御手段とを備えることを特徴とする障
    害メッセージ出力制御システム。
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