JPH11116304A - 活性粉体 - Google Patents
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- JPH11116304A JPH11116304A JP27617797A JP27617797A JPH11116304A JP H11116304 A JPH11116304 A JP H11116304A JP 27617797 A JP27617797 A JP 27617797A JP 27617797 A JP27617797 A JP 27617797A JP H11116304 A JPH11116304 A JP H11116304A
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- C04—CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
- C04B—LIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
- C04B40/00—Processes, in general, for influencing or modifying the properties of mortars, concrete or artificial stone compositions, e.g. their setting or hardening ability
- C04B40/0028—Aspects relating to the mixing step of the mortar preparation
- C04B40/0039—Premixtures of ingredients
- C04B40/0042—Powdery mixtures
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C04—CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
- C04B—LIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
- C04B20/00—Use of materials as fillers for mortars, concrete or artificial stone according to more than one of groups C04B14/00 - C04B18/00 and characterised by shape or grain distribution; Treatment of materials according to more than one of the groups C04B14/00 - C04B18/00 specially adapted to enhance their filling properties in mortars, concrete or artificial stone; Expanding or defibrillating materials
- C04B20/02—Treatment
- C04B20/026—Comminuting, e.g. by grinding or breaking; Defibrillating fibres other than asbestos
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C04—CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
- C04B—LIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
- C04B2103/00—Function or property of ingredients for mortars, concrete or artificial stone
- C04B2103/0004—Compounds chosen for the nature of their cations
- C04B2103/001—Alkaline earth metal or Mg-compounds
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C04—CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
- C04B—LIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
- C04B2103/00—Function or property of ingredients for mortars, concrete or artificial stone
- C04B2103/0004—Compounds chosen for the nature of their cations
- C04B2103/0021—Compounds of elements having a valency of 3
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- Structural Engineering (AREA)
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- Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 水へのカルシウムイオン、アルミニウムイオ
ンの溶解性が最適に制御された活性粉体、並びに、硬化
速度が速く、得られるセメント硬化体の耐久性や寸法安
定性に優れたセメント組成物、セメント硬化体を提供す
る。 【解決手段】 結晶水を含有するアルミニウム化合物と
炭酸カルシウムの混合物に、0.5〜30Kwh/kg
の機械的エネルギーを印加させて得られる粉体(A)、
及び、水に可溶なカルシウム化合物よりなる粉体(B)
からなることを特徴とする。
ンの溶解性が最適に制御された活性粉体、並びに、硬化
速度が速く、得られるセメント硬化体の耐久性や寸法安
定性に優れたセメント組成物、セメント硬化体を提供す
る。 【解決手段】 結晶水を含有するアルミニウム化合物と
炭酸カルシウムの混合物に、0.5〜30Kwh/kg
の機械的エネルギーを印加させて得られる粉体(A)、
及び、水に可溶なカルシウム化合物よりなる粉体(B)
からなることを特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水へのカルシウム
イオン、アルミニウムイオンの溶解性が最適に制御され
た活性粉体、並びに、硬化速度が速く、得られるセメン
ト硬化体の耐久性や寸法安定性に優れたセメント組成物
及びその硬化体に関する。
イオン、アルミニウムイオンの溶解性が最適に制御され
た活性粉体、並びに、硬化速度が速く、得られるセメン
ト硬化体の耐久性や寸法安定性に優れたセメント組成物
及びその硬化体に関する。
【0002】
【従来の技術】セメントを用いて工事を行う場合に於い
ては、工期の短縮を図るために、凝結速度及び硬化速度
が共に速い速硬化性に優れたセメントが求められてい
る。特に、市街地に於ける道路工事や鉄道、航空関係設
備の補修等の緊急工事に於いては、工期の短縮を図るこ
とは重要である。又、セメントからなる工業製品を製造
する工場に於いても、出荷までの期間の短縮、養生設備
の簡略化等を図る為に、速硬化性に優れたセメントが望
まれている。
ては、工期の短縮を図るために、凝結速度及び硬化速度
が共に速い速硬化性に優れたセメントが求められてい
る。特に、市街地に於ける道路工事や鉄道、航空関係設
備の補修等の緊急工事に於いては、工期の短縮を図るこ
とは重要である。又、セメントからなる工業製品を製造
する工場に於いても、出荷までの期間の短縮、養生設備
の簡略化等を図る為に、速硬化性に優れたセメントが望
まれている。
【0003】特開昭47−34519号公報には、エト
リンガイトを早期に形成することにより優れた速硬化性
を発揮する超速硬性セメントが開示されている。このよ
うな超速硬性セメントは、例えば、ジェットセメントの
商品名で秩父小野田社から市販されている。
リンガイトを早期に形成することにより優れた速硬化性
を発揮する超速硬性セメントが開示されている。このよ
うな超速硬性セメントは、例えば、ジェットセメントの
商品名で秩父小野田社から市販されている。
【0004】しかしながら、エトリンガイトは、形成時
に膨張性を有すること、エトリンガイト中の結晶水が通
常のセメント水和物中の結晶水に比べて、低温で脱離し
易いこと、未水和のカルシウムアルミネートと反応し
て、強度発現性の低いモノサルフェート水和物に変化す
ること等の特性を有する。このため、エトリンガイトを
含むセメント硬化体は、耐久性や寸法安定性に問題があ
った。
に膨張性を有すること、エトリンガイト中の結晶水が通
常のセメント水和物中の結晶水に比べて、低温で脱離し
易いこと、未水和のカルシウムアルミネートと反応し
て、強度発現性の低いモノサルフェート水和物に変化す
ること等の特性を有する。このため、エトリンガイトを
含むセメント硬化体は、耐久性や寸法安定性に問題があ
った。
【0005】更に、上記超速硬性セメントは、成形等の
作業時間を確保する為に、クエン酸ナトリウム等の凝結
遅延剤を添加する必要があり、この添加量の調整が不充
分な場合には、硬化速度や長期強度に悪影響を及ぼすこ
とがあった。
作業時間を確保する為に、クエン酸ナトリウム等の凝結
遅延剤を添加する必要があり、この添加量の調整が不充
分な場合には、硬化速度や長期強度に悪影響を及ぼすこ
とがあった。
【0006】又、エトリンガイトを形成しない方法で、
硬化速度を速める方法としては、例えば、特開平8−9
1831号公報に、アルミニウムを含有する粘土鉱物と
消石灰とを混合し、この混合物に機械的エネルギーを加
えることにより得られるカルシウムアルミネートをセメ
ントに添加する方法が開示されている。
硬化速度を速める方法としては、例えば、特開平8−9
1831号公報に、アルミニウムを含有する粘土鉱物と
消石灰とを混合し、この混合物に機械的エネルギーを加
えることにより得られるカルシウムアルミネートをセメ
ントに添加する方法が開示されている。
【0007】しかしながら、上記セメントは凝結速度は
著しく速いが、硬化速度に関してはエトリンガイト系
(ジェットセメント)のものに較べて、かなり遅いとい
う問題点があった。
著しく速いが、硬化速度に関してはエトリンガイト系
(ジェットセメント)のものに較べて、かなり遅いとい
う問題点があった。
【0008】所で、セメントの硬化反応のような液相中
のカルシウムイオンやアルミニウムイオンを利用した固
液反応に於いては、液相中のカルシウムイオンやアルミ
ニウムイオンの量を最適に制御することで反応を促進す
ることができる。従って、セメントの硬化速度を大きく
する為には、カルシウムイオンやアルミニウムイオンの
溶解性が制御された活性粉体をセメントに添加すること
が有効である。又、硬化体の耐久性、寸法安定性を阻害
しない為には、硬化過程でエトリンガイト水和物を生成
させずに、これに代わるカルシウムアルミネート系水和
物の生成が必要となる。
のカルシウムイオンやアルミニウムイオンを利用した固
液反応に於いては、液相中のカルシウムイオンやアルミ
ニウムイオンの量を最適に制御することで反応を促進す
ることができる。従って、セメントの硬化速度を大きく
する為には、カルシウムイオンやアルミニウムイオンの
溶解性が制御された活性粉体をセメントに添加すること
が有効である。又、硬化体の耐久性、寸法安定性を阻害
しない為には、硬化過程でエトリンガイト水和物を生成
させずに、これに代わるカルシウムアルミネート系水和
物の生成が必要となる。
【0009】エトリンガイト水和物以外のカルシウムア
ルミネート系水和物としては、例えば、Inorgan
ic Materials,Vol.2,No.25
8,375−382(1995)に、モノカーボネート
水和物の生成が報告されているが、速硬化性や硬化体の
耐久性に関する記載はされていない。
ルミネート系水和物としては、例えば、Inorgan
ic Materials,Vol.2,No.25
8,375−382(1995)に、モノカーボネート
水和物の生成が報告されているが、速硬化性や硬化体の
耐久性に関する記載はされていない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述のよう
な問題点を解決するためになされたもので、水へのカル
シウムイオン、アルミニウムイオンの溶解性が最適に制
御された活性粉体、並びに、硬化速度が速く、得られる
セメント硬化体の耐久性や寸法安定性に優れたセメント
組成物及びその硬化体を提供することを目的とする。
な問題点を解決するためになされたもので、水へのカル
シウムイオン、アルミニウムイオンの溶解性が最適に制
御された活性粉体、並びに、硬化速度が速く、得られる
セメント硬化体の耐久性や寸法安定性に優れたセメント
組成物及びその硬化体を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本願の請求項1に記載の
発明(以下、第1発明という)の活性粉体は、結晶水を
含有するアルミニウム化合物と炭酸カルシウムの混合物
に、0.5〜30Kwh/kgの機械的エネルギーを印
加させて得られる粉体(A)、及び、水に可溶なカルシ
ウム化合物よりなる粉体(B)からなることを特徴とす
る。
発明(以下、第1発明という)の活性粉体は、結晶水を
含有するアルミニウム化合物と炭酸カルシウムの混合物
に、0.5〜30Kwh/kgの機械的エネルギーを印
加させて得られる粉体(A)、及び、水に可溶なカルシ
ウム化合物よりなる粉体(B)からなることを特徴とす
る。
【0012】本願の請求項2に記載の発明(以下、第2
発明という)のセメント組成物は、セメントに、第1発
明の活性粉体を添加してなることを特徴とする。
発明という)のセメント組成物は、セメントに、第1発
明の活性粉体を添加してなることを特徴とする。
【0013】本願の請求項3に記載の発明(以下、第3
発明という)のセメント硬化体は、第2発明のセメント
組成物から製せられる硬化体であって、該硬化体中にモ
ノカーボネート水和物が形成されていることを特徴とす
る。
発明という)のセメント硬化体は、第2発明のセメント
組成物から製せられる硬化体であって、該硬化体中にモ
ノカーボネート水和物が形成されていることを特徴とす
る。
【0014】第1発明は、粉体(A)と粉体(B)から
なる活性粉体に関するもので、第2〜3発明は、第1発
明の活性粉体を使用して得られるセメント組成物及びそ
のセメント硬化体に関するものである。以下、第1発明
から、順次、説明する。
なる活性粉体に関するもので、第2〜3発明は、第1発
明の活性粉体を使用して得られるセメント組成物及びそ
のセメント硬化体に関するものである。以下、第1発明
から、順次、説明する。
【0015】粉体(A)は、結晶水を含有するアルミニ
ウム化合物と炭酸カルシウムの混合物に、0.5〜30
Kwh/kgの機械的エネルギーを印加させて得られる
ものである。
ウム化合物と炭酸カルシウムの混合物に、0.5〜30
Kwh/kgの機械的エネルギーを印加させて得られる
ものである。
【0016】結晶水を含有するアルミニウム化合物とし
ては、特に限定されず、例えば、水酸化アルミニウム
〔Al(OH)3 〕;カオリナイト、モンモリロナイ
ト、ハロサイト、パイロフィライト等のアルミニウムを
含有する粘土鉱物等が挙げられ、これらのうち、水酸化
アルミニウムが好適に用いられる。結晶水を含有するア
ルミニウム化合物の平均粒径は、特に限定されないが、
機械的エネルギーの有効利用の観点から、0.1〜50
0μmが好ましく、より好ましくは、0.1〜100μ
mである。
ては、特に限定されず、例えば、水酸化アルミニウム
〔Al(OH)3 〕;カオリナイト、モンモリロナイ
ト、ハロサイト、パイロフィライト等のアルミニウムを
含有する粘土鉱物等が挙げられ、これらのうち、水酸化
アルミニウムが好適に用いられる。結晶水を含有するア
ルミニウム化合物の平均粒径は、特に限定されないが、
機械的エネルギーの有効利用の観点から、0.1〜50
0μmが好ましく、より好ましくは、0.1〜100μ
mである。
【0017】炭酸カルシウムとは、炭酸カルシウムを主
成分として含有する物質を意味し、市販の純粋な炭酸カ
ルシウムでも使用できるし、炭酸カルシウムを主成分と
する鉱物であっても良く、例えば、カルサイト、アラゴ
ナイト、バテライト等の結晶形を有する軽質炭酸カルシ
ウムや結晶形が不定な重質炭酸カルシウムが共に好適に
使用できる。炭酸カルシウムの平均粒径は、特に限定さ
れないが、セメントへ添加したときの分散性、水への溶
解速度の観点から、0.1〜500μmが好ましく、よ
り好ましくは、0.1〜100μmである。
成分として含有する物質を意味し、市販の純粋な炭酸カ
ルシウムでも使用できるし、炭酸カルシウムを主成分と
する鉱物であっても良く、例えば、カルサイト、アラゴ
ナイト、バテライト等の結晶形を有する軽質炭酸カルシ
ウムや結晶形が不定な重質炭酸カルシウムが共に好適に
使用できる。炭酸カルシウムの平均粒径は、特に限定さ
れないが、セメントへ添加したときの分散性、水への溶
解速度の観点から、0.1〜500μmが好ましく、よ
り好ましくは、0.1〜100μmである。
【0018】上記機械的エネルギーとしては、特に限定
されず、例えば、圧縮力、せん断力、衝撃力等によるエ
ネルギーが挙げられる。機械的エネルギーを作用させる
方法としては、特に限定されず、粉砕を目的として一般
的に使用されている粉砕装置を用いて行うことができ
る。このような粉砕機としては、例えば、衝撃、摩擦、
圧縮、せん断等が複合したボールミル、振動ミル、遊星
ミル、媒体攪拌型ミル等のボール媒体ミル;ローラーミ
ル;乳鉢等が挙げられる。また、衝撃、摩砕が主である
ジェット粉砕機を使用することも可能である。これらの
うち、機構的に原料粉体に有効に機械的エネルギーを付
与することが可能であるので、ボール媒体ミルが好まし
い。
されず、例えば、圧縮力、せん断力、衝撃力等によるエ
ネルギーが挙げられる。機械的エネルギーを作用させる
方法としては、特に限定されず、粉砕を目的として一般
的に使用されている粉砕装置を用いて行うことができ
る。このような粉砕機としては、例えば、衝撃、摩擦、
圧縮、せん断等が複合したボールミル、振動ミル、遊星
ミル、媒体攪拌型ミル等のボール媒体ミル;ローラーミ
ル;乳鉢等が挙げられる。また、衝撃、摩砕が主である
ジェット粉砕機を使用することも可能である。これらの
うち、機構的に原料粉体に有効に機械的エネルギーを付
与することが可能であるので、ボール媒体ミルが好まし
い。
【0019】機械的エネルギーを印加させるに際して
は、セメントクリンカー、珪砂、石灰石等の粉砕時に通
常使用される粉砕助剤を使用することが好ましい。上記
粉砕助剤としては、特に限定されず、例えば、メチルア
ルコール等のアルコール類;トリエタノールアミン等の
エタノールアミン類等の液体系のもの;ステアリン酸ナ
トリウム、ステアリン酸カルシウム等の固体系のもの;
アセトン蒸気等の気体系のもの等が挙げられる。
は、セメントクリンカー、珪砂、石灰石等の粉砕時に通
常使用される粉砕助剤を使用することが好ましい。上記
粉砕助剤としては、特に限定されず、例えば、メチルア
ルコール等のアルコール類;トリエタノールアミン等の
エタノールアミン類等の液体系のもの;ステアリン酸ナ
トリウム、ステアリン酸カルシウム等の固体系のもの;
アセトン蒸気等の気体系のもの等が挙げられる。
【0020】機械的エネルギーは、0.5〜30kwh
/kgが必要で、好ましくは、1.0〜10Kwh/k
gである。0.5Kwh/kg未満であると、得られる
粉体(A)の水に対する溶解性が低くなり、セメント組
成物の硬化速度が不充分となる。又、30Kwh/kg
を超えると、粉砕装置へ過大な負荷を与え、媒体として
のボールや容器の激しい磨耗によって、粉体(A)を汚
染し、更に、これが凝集して粒子を粗大化するので、コ
スト、生産性の面で不利益を招く。
/kgが必要で、好ましくは、1.0〜10Kwh/k
gである。0.5Kwh/kg未満であると、得られる
粉体(A)の水に対する溶解性が低くなり、セメント組
成物の硬化速度が不充分となる。又、30Kwh/kg
を超えると、粉砕装置へ過大な負荷を与え、媒体として
のボールや容器の激しい磨耗によって、粉体(A)を汚
染し、更に、これが凝集して粒子を粗大化するので、コ
スト、生産性の面で不利益を招く。
【0021】機械的エネルギーは、原料粉体を粉砕装置
中に投入して実際に運転したときに粉砕装置が消費する
全電力量から、粉砕装置やボール媒体自体の運動や回転
によって消費される電力量を差し引いた電力量であっ
て、原料粉体のみに供給されたと考えられる電力量を示
したものである。ここで、上記粉砕装置やボール媒体自
体の運転や回転によって消費される電力量は、原料粉体
を投入しないこと以外は投入する場合と同一の条件で粉
砕装置を運転した場合の消費電力量に等しい。
中に投入して実際に運転したときに粉砕装置が消費する
全電力量から、粉砕装置やボール媒体自体の運動や回転
によって消費される電力量を差し引いた電力量であっ
て、原料粉体のみに供給されたと考えられる電力量を示
したものである。ここで、上記粉砕装置やボール媒体自
体の運転や回転によって消費される電力量は、原料粉体
を投入しないこと以外は投入する場合と同一の条件で粉
砕装置を運転した場合の消費電力量に等しい。
【0022】粉体(B)は、水に可溶なカルシウム化合
物よりなり、特に限定されるものではないが、例えば、
工業原料として一般的である水酸化カルシウム(消石
灰)、酸化カルシウム(生石灰)、塩化カルシウム、硝
酸カルシウム、シュウ酸カルシウム、セメント、アルミ
ナセメント等が挙げられる。これらのうち、水酸化カル
シウム、酸化カルシウムが好適に用いられる。粉体
(B)の平均粒径は、特に限定されないが、セメントへ
添加したときの分散性、水への溶解速度の観点から、
0.1〜500μmが好ましく、より好ましくは、0.
1〜100μmである。
物よりなり、特に限定されるものではないが、例えば、
工業原料として一般的である水酸化カルシウム(消石
灰)、酸化カルシウム(生石灰)、塩化カルシウム、硝
酸カルシウム、シュウ酸カルシウム、セメント、アルミ
ナセメント等が挙げられる。これらのうち、水酸化カル
シウム、酸化カルシウムが好適に用いられる。粉体
(B)の平均粒径は、特に限定されないが、セメントへ
添加したときの分散性、水への溶解速度の観点から、
0.1〜500μmが好ましく、より好ましくは、0.
1〜100μmである。
【0023】粉体(A)、粉体(B)の混合割合として
は、特に限定されないが、活性粉体に良好な硬化速度を
与え、得られるセメント硬化体に良好な耐久性と寸法安
定性を与える為には、モノカーボネート水和物を効率良
く形成させることが必要で、モノカーボネート水和物
(3CaO・Al2 O3 ・CaCO3 ・nH2 O、n=
10、11)の理論組成になるような混合割合が好まし
い。粉体(A)に含まれるカルシウムとアルミニウムと
が、カルシウム(主として、炭酸カルシウム原料に含ま
れるカルシウム原子の数)/アルミニウム(主として、
アルミニウム化合物原料に含まれるアルミニウム原子の
数)のモル比で、0.1〜5.0が好ましく、更に好ま
しくは、0.5〜2.0である。又、粉体(B)に含ま
れるカルシウムと粉体(A)に含まれるアルミニウムに
ついては、カルシウム/アルミニウムのモル比で、0.
1〜5.0が好ましく、更に好ましくは、0.2〜2.
0である。
は、特に限定されないが、活性粉体に良好な硬化速度を
与え、得られるセメント硬化体に良好な耐久性と寸法安
定性を与える為には、モノカーボネート水和物を効率良
く形成させることが必要で、モノカーボネート水和物
(3CaO・Al2 O3 ・CaCO3 ・nH2 O、n=
10、11)の理論組成になるような混合割合が好まし
い。粉体(A)に含まれるカルシウムとアルミニウムと
が、カルシウム(主として、炭酸カルシウム原料に含ま
れるカルシウム原子の数)/アルミニウム(主として、
アルミニウム化合物原料に含まれるアルミニウム原子の
数)のモル比で、0.1〜5.0が好ましく、更に好ま
しくは、0.5〜2.0である。又、粉体(B)に含ま
れるカルシウムと粉体(A)に含まれるアルミニウムに
ついては、カルシウム/アルミニウムのモル比で、0.
1〜5.0が好ましく、更に好ましくは、0.2〜2.
0である。
【0024】粉体(A)と粉体(B)を混合する方法と
しては、特に限定されるものではないが、例えば、オム
ニミキサー、アイリッヒミキサー等のミキサーを好適に
用いることができる。この場合に於いて、上記粉体
(A)は機械的エネルギーを印加させることにより活性
化された粉体であるので、混合する際には積極的に機械
的エネルギーを印加させなくても良い。
しては、特に限定されるものではないが、例えば、オム
ニミキサー、アイリッヒミキサー等のミキサーを好適に
用いることができる。この場合に於いて、上記粉体
(A)は機械的エネルギーを印加させることにより活性
化された粉体であるので、混合する際には積極的に機械
的エネルギーを印加させなくても良い。
【0025】第2発明は、第1発明の活性粉体をセメン
トに添加してなるセメント組成物であって、セメントと
しては、特に限定されず、例えば、普通ポルトランドセ
メント、早強ポルトランドセメント、超早強ポルトラン
ドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、耐硫酸塩ポ
ルトランドセメント等のポルトランドセメント;高炉セ
メント、シリカセメント、フライアッシュセメント等の
混合セメント;白色ポルトランドセメント、セメント系
固化材、アルミナセメント等の特殊セメント等が挙げら
れる。これらのうち、普通ポルトランドセメントが、安
価で品質が安定しているので、好適に用いられる。
トに添加してなるセメント組成物であって、セメントと
しては、特に限定されず、例えば、普通ポルトランドセ
メント、早強ポルトランドセメント、超早強ポルトラン
ドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、耐硫酸塩ポ
ルトランドセメント等のポルトランドセメント;高炉セ
メント、シリカセメント、フライアッシュセメント等の
混合セメント;白色ポルトランドセメント、セメント系
固化材、アルミナセメント等の特殊セメント等が挙げら
れる。これらのうち、普通ポルトランドセメントが、安
価で品質が安定しているので、好適に用いられる。
【0026】第2発明のセメント組成物に於いて、第1
発明の活性粉体の添加量は、特に、限定されないが、セ
メント100重量部に対して、1〜50重量部であるこ
とが好ましく、更に、好ましくは、2〜20重量部であ
る。1重量部未満の場合は、添加する効果がなく、充分
な凝結速度、硬化速度が得られない。又、50重量部を
超えると、凝結開始までの時間が早すぎて、充分な作業
をしていない内に硬化が始まる。
発明の活性粉体の添加量は、特に、限定されないが、セ
メント100重量部に対して、1〜50重量部であるこ
とが好ましく、更に、好ましくは、2〜20重量部であ
る。1重量部未満の場合は、添加する効果がなく、充分
な凝結速度、硬化速度が得られない。又、50重量部を
超えると、凝結開始までの時間が早すぎて、充分な作業
をしていない内に硬化が始まる。
【0027】活性粉体をセメントに添加する方法として
は、セメントの中に活性粉体が均一に分散されれば、特
に限定されるものではないが、例えば、オムニミキサ
ー、アイリッヒミキサー等のミキサーを好適に用いるこ
とができる。
は、セメントの中に活性粉体が均一に分散されれば、特
に限定されるものではないが、例えば、オムニミキサ
ー、アイリッヒミキサー等のミキサーを好適に用いるこ
とができる。
【0028】第2発明のセメント組成物には、第1発明
の活性粉体以外に、他の配合物が添加されても何ら構わ
ない。他の配合物としては、砂利、珪砂などの骨材;ガ
ラス繊維、炭素繊維、ワラストナイト、ビニロンなどの
補強繊維;フライアッシュ、シリカヒュームなどの充填
材;凝結遅延剤、減水剤、流動化剤等の各種セメント混
和剤(作業性改善剤)等が挙げられる。
の活性粉体以外に、他の配合物が添加されても何ら構わ
ない。他の配合物としては、砂利、珪砂などの骨材;ガ
ラス繊維、炭素繊維、ワラストナイト、ビニロンなどの
補強繊維;フライアッシュ、シリカヒュームなどの充填
材;凝結遅延剤、減水剤、流動化剤等の各種セメント混
和剤(作業性改善剤)等が挙げられる。
【0029】第3発明は、第2発明のセメント組成物か
ら製せられていることを特徴とするセメント硬化体であ
って、水と混合、混練され、所定の形状に成形され、養
生することによって得られる。上記セメント硬化体は、
水との反応の硬化初期段階で、モノカーボネート水和物
(3CaO・Al2 O3 ・CaCO3 ・nH2 O)が急
速に生成されて、硬化が促進されるので、硬化速度が速
く、更に、この生成したモノカーボネート水和物は、従
来の速硬化性セメントの中に含まれるエトリンガイト水
和物(3CaO・Al2 O3 ・CaSO4 ・32H
2 O)に比べて、化学的に安定しているので、得られた
セメント硬化体は耐久性、寸法安定性が極めて優れてい
る。
ら製せられていることを特徴とするセメント硬化体であ
って、水と混合、混練され、所定の形状に成形され、養
生することによって得られる。上記セメント硬化体は、
水との反応の硬化初期段階で、モノカーボネート水和物
(3CaO・Al2 O3 ・CaCO3 ・nH2 O)が急
速に生成されて、硬化が促進されるので、硬化速度が速
く、更に、この生成したモノカーボネート水和物は、従
来の速硬化性セメントの中に含まれるエトリンガイト水
和物(3CaO・Al2 O3 ・CaSO4 ・32H
2 O)に比べて、化学的に安定しているので、得られた
セメント硬化体は耐久性、寸法安定性が極めて優れてい
る。
【0030】成形方法としては、特に限定されず、例え
ば、注型、プレス、押出成形などが挙げられる。又、養
生方法は、特に限定されず、例えば、常温放置、加熱又
は加熱・加湿雰囲気で熟成する方法などが挙げられる。
ば、注型、プレス、押出成形などが挙げられる。又、養
生方法は、特に限定されず、例えば、常温放置、加熱又
は加熱・加湿雰囲気で熟成する方法などが挙げられる。
【0031】
【作用】第1発明は、アルミニウム化合物、炭酸カルシ
ウムに機械的エネルギーを印加して、水への溶解性を向
上させた粉体(A)と水に可溶なカルシウム化合物から
なる粉体(B)からなる活性粉体であり、水へのカルシ
ウムイオン、アルミニウムイオンの溶解性が最適に制御
されいる。特に、炭酸カルシウムが添加されていること
により、水との反応の硬化初期段階で、モノカーボネー
ト水和物が急速に生成されて、硬化が促進され、硬化速
度が速くなっている。
ウムに機械的エネルギーを印加して、水への溶解性を向
上させた粉体(A)と水に可溶なカルシウム化合物から
なる粉体(B)からなる活性粉体であり、水へのカルシ
ウムイオン、アルミニウムイオンの溶解性が最適に制御
されいる。特に、炭酸カルシウムが添加されていること
により、水との反応の硬化初期段階で、モノカーボネー
ト水和物が急速に生成されて、硬化が促進され、硬化速
度が速くなっている。
【0032】第2発明のセメント組成物は、得られる硬
化体中にモノカーボネート水和物が形成され、エトリン
ガイト水和物を多量に形成することがない。
化体中にモノカーボネート水和物が形成され、エトリン
ガイト水和物を多量に形成することがない。
【0033】第3発明のセメント硬化体は、従来の速硬
化性セメントの中に含まれるエトリンガイト水和物に比
べて、化学的に安定しているので、耐久性、寸法安定性
が極めて優れている。
化性セメントの中に含まれるエトリンガイト水和物に比
べて、化学的に安定しているので、耐久性、寸法安定性
が極めて優れている。
【0034】
【発明の実施の形態】以下に実施例を掲げて本発明を更
に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定
されるものではない。
に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定
されるものではない。
【0035】実施例1〜8、比較例3〜4 (1)粉体(A)の作製 結晶水を含有するアルミニウム化合物として、水酸化ア
ルミニウム(住友化学工業社製、商品名:C−31)、
炭酸カルシウム(CaCO3 )として、結晶形がカルサ
イトの炭酸カルシウム(カルシード社製、商品名;C
S)を用意し、両者の混合物をウルトラファインミル
(三菱重工業社製、型式:AT−20)を用いて、表1
に示す各種機械的エネルギーを印加させ、粉体(A)を
作製した。
ルミニウム(住友化学工業社製、商品名:C−31)、
炭酸カルシウム(CaCO3 )として、結晶形がカルサ
イトの炭酸カルシウム(カルシード社製、商品名;C
S)を用意し、両者の混合物をウルトラファインミル
(三菱重工業社製、型式:AT−20)を用いて、表1
に示す各種機械的エネルギーを印加させ、粉体(A)を
作製した。
【0036】機械的エネルギーを作用させる際には、ボ
ール媒体として、10mmφのジルコニアボールを使用
した。又、ジルコニアボールの投入量は520kgと
し、上記混合物の投入量は20kgとし、該混合物に対
して、粉砕助剤として、エタノールを100g添加し
た。
ール媒体として、10mmφのジルコニアボールを使用
した。又、ジルコニアボールの投入量は520kgと
し、上記混合物の投入量は20kgとし、該混合物に対
して、粉砕助剤として、エタノールを100g添加し
た。
【0037】混合物に印加させた機械的エネルギーは、
平均エネルギー密度(1時間当たりの平均エネルギーで
あり、下式で求められる化合物に印加させた機械的エネ
ルギーを処理時間で割った値をいう)が、約0.5Kw
h/kgとなる運転条件で、処理時間を変化させること
により、表1に示した機械的エネルギー値になるように
した。
平均エネルギー密度(1時間当たりの平均エネルギーで
あり、下式で求められる化合物に印加させた機械的エネ
ルギーを処理時間で割った値をいう)が、約0.5Kw
h/kgとなる運転条件で、処理時間を変化させること
により、表1に示した機械的エネルギー値になるように
した。
【0038】印加させた機械的エネルギー(Kwh/k
g)={混合物処理時の運転で消費した電力量(Kw
h)−混合物投入前の空運転時に消費した電力量(Kw
h)}÷処理化合物量(kg)
g)={混合物処理時の運転で消費した電力量(Kw
h)−混合物投入前の空運転時に消費した電力量(Kw
h)}÷処理化合物量(kg)
【0039】(2)粉体(B)の用意 水に可溶なカルシウム化合物として、消石灰(河合石灰
工業社製、水酸化カルシウム:Ca(OH)2 )を用意
した。
工業社製、水酸化カルシウム:Ca(OH)2 )を用意
した。
【0040】(3)活性粉体とセメント組成物の作製 上記(1)、(2)で用意した粉体を、表1に示される
混合モル比((A):(B))になるように計量して、
オムニミキサーを用いて均一に混合して、各種活性粉体
を作製した。次に、普通ポルトランドセメント(秩父小
野田社製)100重量部に対して、表1に示す配合とな
るように各種活性粉体を添加した後、オムニミキサーに
より混合し、セメント組成物を作製した。
混合モル比((A):(B))になるように計量して、
オムニミキサーを用いて均一に混合して、各種活性粉体
を作製した。次に、普通ポルトランドセメント(秩父小
野田社製)100重量部に対して、表1に示す配合とな
るように各種活性粉体を添加した後、オムニミキサーに
より混合し、セメント組成物を作製した。
【0041】(4)セメント硬化体の作製と評価方法 得られたセメント組成物の速硬化性、作業性、及び、セ
メント硬化体の寸法安定性について、以下の評価方法で
測定し、結果を表1に纏めた。
メント硬化体の寸法安定性について、以下の評価方法で
測定し、結果を表1に纏めた。
【0042】評価方法 (a)速硬化性 ・凝結速度 得られたセメント組成物100重量部に対して、水35
重量部を注水、混練して、セメントペーストを調製し
た。得られたセメントペーストについて、JIS R
5201(セメントの物理試験法7.凝結試験)に準じ
て凝結試験を行い、凝結の始発と終結とを測定し、この
差を凝結速度の指標とした。凝結試験機としては、自動
凝結試験機(MIC−308−1、圓井製作所製)を用
いた。但し、凝結速度が著しく速く、測定が不可能であ
るものに対しては、得られたセメント組成物100重量
部に対して、凝結遅延剤(秩父小野田社製、ジェットセ
ッター)を添加して、同様な測定を行った。
重量部を注水、混練して、セメントペーストを調製し
た。得られたセメントペーストについて、JIS R
5201(セメントの物理試験法7.凝結試験)に準じ
て凝結試験を行い、凝結の始発と終結とを測定し、この
差を凝結速度の指標とした。凝結試験機としては、自動
凝結試験機(MIC−308−1、圓井製作所製)を用
いた。但し、凝結速度が著しく速く、測定が不可能であ
るものに対しては、得られたセメント組成物100重量
部に対して、凝結遅延剤(秩父小野田社製、ジェットセ
ッター)を添加して、同様な測定を行った。
【0043】・硬化速度 3時間(hr)圧縮強度 上記セメントペーストを直径5cm、高さ10cmの円
筒形状になるよう注型成形し、注水から3時間経過した
時点で、得られたセメント硬化体の圧縮強度を測定し、
これを硬化速度の指標とした。尚、圧縮強度の測定は、
JIS R 5201(セメントの物理試験法9.強さ
試験)に準じて行った。 7日曲げ強度 上記セメントペーストを5cm×15cm×肉厚1cm
のダンベル形状になる様に注型成形し、常温下で注水し
て7日経過した時点で、硬化体の曲げ強度を測定し、こ
れを長期の硬化速度の指標とした。
筒形状になるよう注型成形し、注水から3時間経過した
時点で、得られたセメント硬化体の圧縮強度を測定し、
これを硬化速度の指標とした。尚、圧縮強度の測定は、
JIS R 5201(セメントの物理試験法9.強さ
試験)に準じて行った。 7日曲げ強度 上記セメントペーストを5cm×15cm×肉厚1cm
のダンベル形状になる様に注型成形し、常温下で注水し
て7日経過した時点で、硬化体の曲げ強度を測定し、こ
れを長期の硬化速度の指標とした。
【0044】(b)寸法安定性 得られたセメント組成物100重量部、8号珪砂(六呂
屋鉱業社製)50重量部、及び、水40重量部を混練
し、得られた混練物を50mm×150mm×10mm
のダンベル形状に注型成形した。この後、常温で7日間
養生を行い、セメント硬化体を得た。得られたセメント
硬化体を、60℃乾燥1日、水中に浸漬1日のサイクル
で3サイクル試験を行い、試験前後での長手方向の寸法
をマイクロメーターにより測定し、以下の式により寸法
変化率を求めた。 寸法変化率(%)=(試験後飽水寸法−初期寸法)/初
期寸法×100 寸法安定性の評価は、寸法変化率が0.1以下のものを
○印、0.1を超えるものを×印とした。
屋鉱業社製)50重量部、及び、水40重量部を混練
し、得られた混練物を50mm×150mm×10mm
のダンベル形状に注型成形した。この後、常温で7日間
養生を行い、セメント硬化体を得た。得られたセメント
硬化体を、60℃乾燥1日、水中に浸漬1日のサイクル
で3サイクル試験を行い、試験前後での長手方向の寸法
をマイクロメーターにより測定し、以下の式により寸法
変化率を求めた。 寸法変化率(%)=(試験後飽水寸法−初期寸法)/初
期寸法×100 寸法安定性の評価は、寸法変化率が0.1以下のものを
○印、0.1を超えるものを×印とした。
【0045】比較例1 セメントとしてジェットセメント(秩父小野田社製)を
用いて、活性粉体を添加しないものをセメント組成物と
した。硬化体の作製に於いては、作業性を向上させる為
に、予め、凝結遅延剤:クエン酸ナトリウム(秩父小野
田社製、ジェットセッター)を混練水の中に、ジェット
セメント100重量部に対して、1重量部を加えて、硬
化体を作製して、実施例と同様な評価を行い、表1に結
果を示した。
用いて、活性粉体を添加しないものをセメント組成物と
した。硬化体の作製に於いては、作業性を向上させる為
に、予め、凝結遅延剤:クエン酸ナトリウム(秩父小野
田社製、ジェットセッター)を混練水の中に、ジェット
セメント100重量部に対して、1重量部を加えて、硬
化体を作製して、実施例と同様な評価を行い、表1に結
果を示した。
【0046】比較例2 アルミニウム化合物として、水酸化アルミニウム(住友
化学工業社製、C−31)、カルシウム化合物として、
消石灰(河合石灰工業社製、水酸化カルシウム)を用い
た。これらを事前に、Al/Caがモル比で2/3とな
るように計量、混合した後、この混合物に、4Kwh/
kgの機械的エネルギーを実施例1と同様にして印加さ
せて活性粉体を得た。
化学工業社製、C−31)、カルシウム化合物として、
消石灰(河合石灰工業社製、水酸化カルシウム)を用い
た。これらを事前に、Al/Caがモル比で2/3とな
るように計量、混合した後、この混合物に、4Kwh/
kgの機械的エネルギーを実施例1と同様にして印加さ
せて活性粉体を得た。
【0047】得られた活性粉体を 普通ポルトランドセ
メント(秩父小野田社製)100重量部に対して15重
量部となるように添加した後、オムニミキサーにより混
合し、セメント組成物を作製し、これを実施例と同様に
評価して、結果を表1に示した。
メント(秩父小野田社製)100重量部に対して15重
量部となるように添加した後、オムニミキサーにより混
合し、セメント組成物を作製し、これを実施例と同様に
評価して、結果を表1に示した。
【0048】
【表1】
【0049】
【発明の効果】本発明の活性粉体、セメント組成物、セ
メント硬化体は、上述のように構成されているので、硬
化速度が速く、得られる硬化体は、耐久性、寸法安定性
が極めて優れている。従って、市街地に於ける道路工事
や鉄道、航空関係設備の補修等の緊急工事に於いて、工
期の短縮を図ることができ、セメント二次製品工場に於
いても、出荷までの期間の短縮、養生設備の簡略化を図
ることができる。
メント硬化体は、上述のように構成されているので、硬
化速度が速く、得られる硬化体は、耐久性、寸法安定性
が極めて優れている。従って、市街地に於ける道路工事
や鉄道、航空関係設備の補修等の緊急工事に於いて、工
期の短縮を図ることができ、セメント二次製品工場に於
いても、出荷までの期間の短縮、養生設備の簡略化を図
ることができる。
Claims (3)
- 【請求項1】 結晶水を含有するアルミニウム化合物と
炭酸カルシウムの混合物に、0.5〜30Kwh/kg
の機械的エネルギーを印加させて得られる粉体(A)、
及び、水に可溶なカルシウム化合物よりなる粉体(B)
からなることを特徴とする活性粉体。 - 【請求項2】 セメントに、請求項1の活性粉体を添加
してなることを特徴とするセメント組成物。 - 【請求項3】 請求項2のセメント組成物から製せられ
る硬化体であって、該硬化体中にモノカーボネート水和
物が形成されていることを特徴とするセメント硬化体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27617797A JPH11116304A (ja) | 1997-10-08 | 1997-10-08 | 活性粉体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27617797A JPH11116304A (ja) | 1997-10-08 | 1997-10-08 | 活性粉体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11116304A true JPH11116304A (ja) | 1999-04-27 |
Family
ID=17565798
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27617797A Pending JPH11116304A (ja) | 1997-10-08 | 1997-10-08 | 活性粉体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11116304A (ja) |
-
1997
- 1997-10-08 JP JP27617797A patent/JPH11116304A/ja active Pending
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