JPH11110891A - 磁気記録媒体の試験法及び磁気片の磁化時定数測定方法 - Google Patents

磁気記録媒体の試験法及び磁気片の磁化時定数測定方法

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JPH11110891A JP9266891A JP26689197A JPH11110891A JP H11110891 A JPH11110891 A JP H11110891A JP 9266891 A JP9266891 A JP 9266891A JP 26689197 A JP26689197 A JP 26689197A JP H11110891 A JPH11110891 A JP H11110891A
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Yasuo Baba
靖男 馬場
Iwao Okamoto
巌 岡本
Kazunori Yamanaka
一典 山中
Wataru Yamagishi
亙 山岸
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Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 所定の記録密度における磁気記録媒体の記録
寿命を評価するための磁気記録媒体の試験方法及び磁気
片の磁化時定数測定方法に関し、現実の磁気記録媒体に
則した記録寿命を正確に評価できる磁気記録媒体の試験
方法を提供することを目的とする。 【解決手段】 試験用磁気記録媒体1として、均一磁化
された第1の記録パターン領域1a、+ビットB1、B
3と−ビットB2、B4とでビット長が異なる第2、第
3の記録パターン領域1b、1cを形成し、第1〜第3
の記録パターン領域1a、1b、1cを試料2a、2
b、2cとして切り出して、各試料2a、2b、2cの
残留磁化を測定し、測定した残留磁化の傾斜を各測定点
毎に周囲の測定点との傾斜の平均として算出し、各測定
点の平均の傾斜から磁化反転時定数を算出して、算出さ
れた磁化反転時定数に基づいて試験用磁気記録媒体1の
寿命を評価する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磁気記録媒体の試験
方法及び磁気片の磁化時定数測定方法に係り、特に、所
定の記録密度における磁気記録媒体の記録寿命を評価す
るための磁気記録媒体の試験方法及び磁気片の磁化時定
数測定方法に関する。近年、ハードディスク装置では、
記録密度が年率60%で増加し、近い将来に長手媒体の
記録限界に近づくと考えられている。これは、磁気記録
媒体が記録密度が高くなるほど熱揺らぎによる超常磁性
化が起こり易くなるためである。
【0002】このため、このような磁気記録媒体を搭載
する磁気記録装置に対してビット記録寿命の保証などが
要求されることが予想される。このため、今後、磁気記
録媒体に対して、今後ビット記録寿命を評価する技術が
重要になる。したがって、ビット記録寿命を評価する技
術を整備してハードディスク装置に対してビット記録寿
命を保証する方式を確立する必要がある。
【0003】
【従来の技術】数日あるいは数週等の短期の評価期間中
に著しい熱揺らぎ緩和が認められるような磁気記録媒体
に対しては様々な検知手段がある。例えば、ハードディ
スク装置に所定のファイルを保存して、その記録内容を
所定の期間毎に再生し、記録内容の欠落を検出する方
法、リードライトテスタにより信号の記録を行い、所定
期間毎にその再生出力を検出したり、磁気力顕微鏡など
により観察することにより評価を行う方法等がある。
【0004】他方、長寿命の被測定体に対する検査法と
しては、一般に加速寿命試験がある。加速寿命試験で
は、被測定体を加熱してその状態を経時的に測定するこ
とにより、長期間での経時的変化を短時間で測定しよう
とするものである。しかしながら、磁気記録媒体は、磁
性薄膜で構成されており、媒体磁性膜を構成する磁性粒
の異方性エネルギー定数(Ku)と磁化反転単位である
活性化体積(Va)の積(Ku×Va)は、温度Tに関
して増加関数(Ku×Va=F(T))となるため、エ
ネルギーバリアが高くなり、加速したことにならないの
で、加速寿命試験を行うことはできない。
【0005】そこで、長記録寿命の磁気記録媒体の寿命
評価には、長時間の熱揺らぎ応答測定をして、測定した
応答の特性から緩和傾向を検出し、記録寿命の評価を行
っている。例えば、媒体ディスクから切り出した一部の
試料を用いて、これに飽和磁化を一方向に加えた後、外
部磁場をなくして残留磁化の時間応答測定を行う。残留
磁化の測定には、例えば、振動型試料磁力計(VSM)
や超伝導量子干渉計(SQUID)等が用いられる。
【0006】振動型試料磁力計(VSM)は、測定感度
が鈍いが、小さな試料を重ね合わせるなどの工夫するこ
とにより測定可能であるが、望ましくは超伝導量子干渉
計(SQUID)で測定する方が精度がよい。超伝導量
子干渉計(SQUID)では、ヒータなどにより試料部
分を室温として測定を行う。印加磁場を除去した状態で
経過時間の関数として残留磁化を計測して、通常は1ケ
月前後までの測定値を求める。記録寿命は、測定データ
が示す磁気緩和傾向を外挿することにより100年後な
いし10000年後の熱揺らぎ緩和の量を推定する。
【0007】なお、このような方法では、多くの研究結
果から、残留磁化の経時変化は近似的に対数時間型の磁
気緩和特性を示すことが分かっており、比較的正確に記
録寿命を評価できる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、従来の磁気
記録媒体の試験方法としては、上記のような方法が唯一
の実用的なものであるが、均一磁化に対して測定する方
法であって、どの程度まで高密度記録が可能であるかに
ついては解答を与えない。ビット記録寿命の評価法とし
て均一磁化パターンに存する残留磁化の経時変化を知る
ことで代用はできない理由としては、一つには、ビット
パターンと均一磁化パターンとは磁気記録状態が全く異
なる点が挙げられる。もう一つには、ビットパターンに
おいては反磁場が強くなってビット磁化の反転を容易に
する方向に作用するので、均一磁化パターンよりもビッ
トパターンの方が早期に磁気緩和すると考えられる点が
挙げられる。
【0009】一方、計算に適する仮想的な磁性粒構造を
前提としたシミュレーション実験がS.H.Charapらにより
提案されているが、あくまでもシミュレーション実験で
あり、現実の媒体の特性を反映できていない。また、現
実の媒体構造に基づく理論計算は将来の進展を待たなけ
ればならない状態であり、やはり現実の媒体に則した寿
命試験が要望されている。
【0010】すなわち、従来の磁気記録媒体の試験方法
では、以下に示すような問題点があった。第1の問題点
は、性能保証をしたい線密度でビット記録する場合の、
ビット寿命評価をするに相応しいビットパターン構造が
何ら見い出されていない。すなわち、ビットパターンは
2種類の磁化方向をもつ構成であるが、局所的には個々
の方向の磁化を有するものの広域的には2方向の磁化の
各々が差し引きし合うことを考慮した上での評価技術上
の工夫がなされていない。
【0011】第2の問題点は、熱揺らぎによる磁気緩和
に関する時間応答特性を単調な減少曲線として取り扱う
技術は既にあるものの、緩和時間が刻々と展開するもと
での逐次の磁気変化(言い換えれば、残留磁化の時間変
化率)を取り扱う技術が全くない。すなわち、原理的に
統計揺らぎを伴う磁気緩和現象から過渡的な変化を示す
状態に注目して、材料と構造に固有の物性パラメータを
抽出してビット寿命を導出する場合に、この新規の技術
が必要不可欠になる。
【0012】第3の問題点は、ビットパターンの熱揺ら
ぎ磁気緩和測定を行う場合、ビットに由来する特性の評
価方法が全く見い出されていない。ビット構成に応じて
計測される測定点が有する情報を選り分けて、全測定デ
ータからビット種に関する内容を抽出する方法が必要と
されるものの、現状では皆無である。第4の問題点は、
ビット残留磁化の時間変化率とビット寿命を関係付ける
技術が未だ存在しない。この技術は、均一磁化状態の測
定で得られる対数時間的緩和特性(既存の技術)を援用
してビット寿命を導出する新規技術であるが、ビット寿
命評価を果たすためには必要となるものである。
【0013】本発明は上記の点に鑑みてなされたもの
で、現実の磁気記録媒体に則した記録寿命を正確に評価
できる磁気記録媒体の試験方法を提供することを目的と
する。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1は、第
1の問題点を解決するための方法で、磁気記録媒体を磁
化して、その経時的な変化を測定することにより該磁気
記録媒体の記録寿命の評価を行う磁気記録媒体の試験方
法において、+ビットの面積の総和と−ビットの面積の
総和とに差異を有する第1の記録パターンを前記磁気記
録媒体に保証しようとする記録密度で記録し、前記第1
の記録パターンの残留磁化を経時的に測定し、前記測定
結果に応じて前記記録媒体の記録寿命を評価することを
特徴とする。
【0015】請求項1によれば、+ビットの面積の総和
と−ビットの面積の総和とに差異を有する第1の記録パ
ターンを磁気記録媒体に保証しようとする記録密度で記
録することにより、磁化の検出が可能となり、実際の磁
気記録媒体に記録される磁気パターンに応じた磁化の状
態での残留磁化の測定が可能となるので、実際の磁気記
録媒体に則したビット記録寿命を評価できる。
【0016】請求項2は、前記記録寿命を、前記記録媒
体の残留磁化の測定を行い、前記測定結果に応じて前記
残留磁化の過渡応答特性を求め、前記残留磁化の過渡応
答特性の逐次の磁化反転時定数を求め、前記磁化反転時
定数の変化の傾向から評価することを特徴とする。請求
項2によれば、磁化反転時定数の変化の傾向から記録寿
命を評価することにより、熱揺らぎ磁気緩和に反映した
記録寿命を評価できるので、正確な記録寿命の評価が可
能となる。
【0017】請求項3は、複数の異なる時期に、前記磁
化反転時定数を求め、前記磁化反転時定数の複数の異な
る時期における経時的変化を測定し、複数の異なる時期
における前記磁化反転時定数の経時的変化に応じて前記
記録寿命を評価することを特徴とする。請求項3によれ
ば、複数の異なる時期における磁化反転時定数の経時的
変化に応じて記録寿命を評価することにより、各時期で
の熱揺らぎ磁気緩和に反映した記録寿命を評価できるの
で、正確な記録寿命の評価が可能となる。
【0018】請求項4は、磁気記録媒体を磁化して、そ
の経時的な変化を測定することにより該磁気記録媒体の
記録寿命を評価する磁気記録媒体の試験方法において、
+ビットの面積の総和と−ビットの面積の総和とに差異
を有する第1の記録パターン、及び、全体として均一な
磁化が得られる第2の記録パターンを前記磁気記録媒体
に記録し、前記第1及び第2の記録パターンの残留磁化
をそれぞれ経時的に測定し、前記第1及び第2の記録パ
ターンの残留磁化の測定結果に応じて前記記録媒体の記
録寿命を評価することを特徴とする。
【0019】請求項4によれば、+ビットの面積の総和
と−ビットの面積の総和とに差異を有する第1の記録パ
ターン、及び、全体として均一な磁化が得られる第2の
記録パターンを前記磁気記録媒体に記録し、第1及び第
2の記録パターンの残留磁化をそれぞれ経時的に測定
し、第1及び第2の記録パターンの残留磁化の測定結果
に応じて記録媒体の記録寿命を評価することにより、請
求項5は、前記記録寿命を、前記記録媒体の前記第1及
び第2の記録パターンに対してそれぞれ残留磁化の測定
を行い、前記測定結果に応じて前記第1及び第2の記録
パターンそれぞれの前記残留磁化の過渡応答特性を求
め、前記第1及び第2の記録パターンそれぞれの前記残
留磁化の過渡応答特性の逐次時の磁化反転時定数を求
め、前記第2の記録パターンの緩和寿命を求め、前記第
1の記録パターンの磁化反転時定数と前記第2の記録パ
ターンの磁化反転時定数との比と前記第2の記録パター
ンの磁化緩和時間とに基づいて評価することを特徴とす
る。
【0020】請求項5によれば、第1及び第2の記録パ
ターンの磁化反転時定数の比を均一パターンである第2
の記録パターンから求められる磁気緩和時間に乗算する
ことにより、均一な記録パターンの磁気緩和時間に実際
の記録パターンに則した値を含めた磁気緩和時間を求め
ることができる。請求項6は、複数の異なる時期に、前
記磁化反転時定数を求め、前記磁化反転時定数の複数の
異なる時期における経時的変化を測定し、複数の異なる
時期における前記磁化反転時定数の経時的変化に応じて
前記記録寿命を評価することを特徴とする。
【0021】請求項6によれば、複数の異なる時期にお
ける磁化反転時定数の経時的変化に応じて記録寿命を評
価するにより、各時期での熱揺らぎ磁気緩和に反映した
記録寿命を評価できるので、正確な記録寿命の評価が可
能となる。請求項7は、前記第2の記録パターンが、全
体が一定の方向に磁化されたことを特徴とする。
【0022】請求項7によれば、第2の記録パターンを
全体が一定の方向に磁化して、形成することにより、磁
気ヘッド用いて書き込む必要がないので、記録パターン
の作成を簡単に行える。請求項8は、前記第2の記録パ
ターンが、保証記録密度に応じた周波数で+ビットの面
積の総和と−ビットの面積の総和とが等しいパターンを
記録したことを特徴とする。
【0023】請求項8によれば、第2の記録パターンを
保証記録密度に応じた周波数で+ビットの面積の総和と
−ビットの面積の総和とが等しいパターンとして記録す
ることにより、実際の記録データに近似した磁気緩和時
間を得ることができるので、正確に記録寿命を評価でき
る。請求項9は、磁気片の磁化反転時定数を測定する磁
化反転時定数測定方法において、前記磁気片の残留磁化
を測定し、前記磁気片の残留磁化の測定結果から残留磁
化の過渡応答特性を求め、前記残留磁化の過渡応答特性
から逐次の磁化反転時定数を測定することを特徴とす
る。
【0024】請求項9によれば、磁気片の残留磁化を測
定し、測定結果から残留磁化の過渡応答特性を求め、残
留磁化の過渡応答特性から逐次の磁化反転時定数を測定
することにより、磁気片の残留磁化の詳細な変動を測定
できる。請求項10は、複数の異なる時期に、前記磁化
反転時定数を測定し、前記磁化反転時定数の経時変化を
測定することを特徴とする。
【0025】請求項10によれば、複数の異なる時期
に、磁化反転時定数を測定し、前記磁化反転時定数の経
時変化を測定することにより、磁化反転時定数の経時変
化を測定できる。
【0026】
【発明の実施の形態】図1に本発明の磁気記録媒体の試
験方法の一実施例の試験手順を示す図である。本実施例
では、まず、磁気記録媒体に均一に磁化された記録パタ
ーン領域、及び、測定しようとする記録密度で、かつ、
+ビットと−ビットとが不均一な記録パターン領域をR
W(Read Write)テスタを用いて記録し、試験用磁気記
録媒体1を作成する(ステップS1−1)。
【0027】ここで、ステップS1−1で作成される試
験用磁気記録媒体1のフォーマットについて図面ととも
に説明する。図2に本発明の磁気記録媒体の試験方法の
一実施例の試験用磁気記録媒体のフォーマットを示す図
を示す。試験用磁気記録媒体1は、例えば、3.5イン
チのハードディスク媒体から構成されており、図2に示
すように磁気記録媒体1の中心から21mm〜28mm
の7mmの領域に均一に磁化された第1の記録パターン
領域1aが形成される。
【0028】また、磁気記録媒体1の中心から29mm
〜35.5mmの6.5mmの領域には、90kfci
(磁化反転密度)の+ビットB1と180kfciの−
ビットB2とからなる第2の記録パターン領域1bが形
成される。第2の記録パターン領域1bは、+ビットB
1と−ビットB2とのビット長が異なるので、全体とし
て不均一、すなわち、全体として+ビットB1の磁化が
現れるように磁化される。
【0029】さらに、磁気記録媒体1の中心から36.
5mm〜42.5mmの6mmの領域に150kfci
の+ビットB3と300kfciの−ビットB4とから
構成された第3の記録パターン領域1cが形成される。
第3の記録パターン領域1cは、+ビットB3と−ビッ
トB4とのビット長が異なるので、全体として不均一、
すなわち、全体として+ビットB3の磁化が現れるよう
に磁化される。
【0030】第1、第2、第3の記録パターン領域1
a、1b、1cは、例えば、リードライトテスタにより
書き込まれる。第1の記録パターン領域1aは、磁気ヘ
ッドにより定常で均一な磁界で複数のトラックを書き込
むことにより形成され、第2、第3の記録パターン領域
1b、1cは、ビットB1、B3とビットB2、B4と
を交互に隣接する複数のトラックを書き込むことにより
形成される。
【0031】図3に本発明の磁気記録媒体の試験方法の
一実施例のRWテスタを使って記録を行う条件を示すパ
ターン書込シーケンスを示す図を示す。図3(A)は第
3の記録領域1cを形成するための高速ビットパター
ン、図3(B)は第2の記録パターン領域1bを形成す
るための中速モード、図3(C)は第1の記録パターン
領域1aを形成するための均一磁化パターンを示す。
【0032】RWテスタは、ギャップ幅4.5μmの高
磁束密度のヘッドを用いてスペーシング50nm、周速
6.77m/s、記録電流40mAとして、図3(A)
に示す条件によりで書き込みを行うことにより第3の記
録パターン領域1cが形成される。また、ギャップ幅
4.5μmの高磁束密度のヘッドを用いてスペーシング
50nm、周速6.77m/s、記録電流40mAとし
て、図3(B)に示す条件によりで書き込みを行うこと
により第2の記録パターン領域1bが形成される。さら
に、図3(C)に示す信号によりで書き込みを行うこと
により第1の記録パターン領域1cが形成される。
【0033】図4は本発明の磁気記録媒体の試験方法の
一実施例の試験用磁気記録媒体のビットパターンの模式
図を示す。図4(A)は第2、第3の記録パターン領域
1b、1cのビットパターン、図4(B)は第1あるは
第2の記録パターン1aあるいは1cの変形例のビット
パターンを示す。上記図3に示す条件でリードライトテ
スタにより形成される第2及び第3の記録パターン領域
1b、1cを形成すると、ビットB2、B4のトラック
方向(矢印A方向)の長さx2に対して2倍の長さx1
(2×x2)を有するビットB1、B3と、ビットB
1、B3のトラック方向の長さx1に対して1/2倍の
長さx2(1/2×x1)を有するビットB2、B4と
がトラック方向(矢印A方向)に長さaで形成される遷
移領域ΔB0を介して交互に形成された構造となる。
【0034】また、第2及び第3の記録パターン領域1
b、1cは、ビットB1、B3とビットB2、B4を交
互に形成したトラックが複数トラックに亘って形成され
た構成とされている。このとき、第2、第3の記録パタ
ーン領域1b、1cの条件は、ビットB1、B3の両隣
には必ず異なる種類のビットB2、B4が形成され、ビ
ットB1、B3の仕様は、ビットB2、B4とは磁化が
反転しており、かつ、ビットB2、B4のビット幅x2
よりビット幅x1が長いことが条件となる。
【0035】なお、本実施例では、第1の記録パターン
領域1aをリードライトテスタにより、一様磁界で記録
したが、リードライトテスタにより記録パターンを書き
込む前に、磁気記録媒体1全体を一様な磁界にさらして
磁化し、リードライトテスタにより第2及び第3の記録
パターン領域1b、1cだけを書き込むようにしても良
い。
【0036】第1あるいは第2のの記録パターン領域1
bあるいは1cを図4(B)に示すように、ビットB10
のビット長x10とビットB11のビット長x11とを等しく
することにより、パターンとすることにより、実際のビ
ットパターンに即した測定が可能となるので、正確な寿
命評価が可能となる。また、試験にかかる磁気記録媒体
としては、周方向にテクスチャ処理した一軸性媒体ある
いは処理しない等方性媒体のいずれにも対応できる。ま
た、ビット方向と直流消磁の方向は周方向のどちらの向
きに設定してもよい。
【0037】さらに、トラックを形成する際に、隣接す
るトラック間に隙間がないことが理想的であるが、重な
り合うとビットが干渉し合って好ましくないが、多少隙
間が空く分には問題はない。よって、トラックの間隔に
ついては余裕をもって設定する。以上のようにして、作
成された試験用磁気記録媒体1の第1〜第3の記録パタ
ーン領域1a、1b、1cからサイズ(5mm×10m
m)の矩形状の試料2a、2b、2cを切り出す(ステ
ップS1−2)。
【0038】ステップS1−2で切り出された試料2
a、2b、2cのそれぞれに対して残留磁化測定を実施
する(ステップS1−3)。このとき、磁気記録媒体1
に高速ビットパターン、中速ビットパターンの書き込み
を行ってからの経過時間tを常に記録しておく。また、
ステップS1−3の磁化測定には、例えば、SQUID
装置を用いる。
【0039】図5に本発明の磁気記録媒体の試験方法の
一実施例の残留磁化測定に用いられるSQUID装置の
模式図を示す。図5に示す装置10は、標準的なSQU
ID装置であり、ロッド11の先端に切り出した試料2
a、2b、2cのいずれかを装着し、液体ヘリウムLH
eが充填された容器12に挿入する。
【0040】容器12に挿入された試料2a、2b、2
cは、ピックアップコイル13の中で矢印B方向に往復
掃引させる。試料2a、2b、2cは、磁化されている
ので、試料2a、2b、2cがピックアップ13内を往
復掃引することによりピックアップコイル13に電流が
発生する。この操作を適当なインターバルΔt0で繰り
返す。この繰り返し時に、磁気緩和過程の過渡値として
残留磁化量を逐次測定する。
【0041】ピックアップコイル13に発生した電流を
SQUID14により検出し、試料2a、2b、2cの
微細な磁気を検出する。このとき、試料2a、2b、2
cはヒータ15により加熱され、室温の状態とされて、
測定が行われる。さらに、ピックアップコイル13、S
QUID14は、SCマグネット16に覆われており、
さらに、外部磁界の影響が排除されている。
【0042】測定開始後は数時間以上連続して約2分間
隔で繰り返し残留磁化量を測定する。測定終了後、異な
る測定時期に再度同様の測定を実施する。なお、ステッ
プS1−2で切りだす試料2a、2b、2cの大きさ
は、同一の記録パターン領域で1つの試料が構成され、
SQUID装置10に挿入可能であり、かつ、SQUI
D装置10で適切な検知感度で磁化を検出できる大きさ
であればよい。
【0043】なお、本実施例で、試料2a〜2cの残留
磁化測定にSQUID装置を用いたが、これに限られる
ものではなく、要は、試料2a〜2cの残留磁化を測定
できる装置であればよい。次に、以上のようにして測定
した残留磁化量の経過時間に対する特性から各測定点に
おけるその周囲の測定点との傾きの平均を求める(ステ
ップS1−4)。
【0044】ここで、ステップS1−4の処理について
説明する。図6に本発明の磁気記録媒体の試験方法の一
実施例の残留磁気測定結果の模式図を示す。測定結果
は、図6に実線で示すように隣り合う測定点が相互に揺
らぎながら連なっている。従来は、これらの測定点の連
なりを長時間にわたって捉え、長時間の連続的な測定に
よって、全部の測定点群の傾斜を検出し、検出した傾斜
から磁気緩和時間を測定していた。
【0045】一方、本実施例では、任意の或る時刻ti
の測定点i(測定値mi )に注目し、注目した測定点i
に対して時間的に前後して測定された(2n+1)個の
測定点を取り上げる。(2n+1)個の測定点を測定点
群とする。すなわち、測定点iの先立つn個の測定点
と、測定点iと、測定点iの後に続くn個の測定点を取
り上げる。
【0046】図7に本発明の磁気記録媒体の試験方法の
一実施例の残留磁気測定結果の処理の方法を説明するた
めの模式図を示す。まず、この測定点群が示す磁気緩和
の傾向を捉える。例えば、(2n+1)個の測定点群
を、例えば、最小二乗法によって平均化処理して、直線
近似して例えば、図7に実線で示すような傾きを求め
る。図7の実線で示す傾きは、図7に破線で示す測定点
iと各測定点i−1〜i−4、i+1〜i+4との傾き
を最小二乗法によって平均化したものである。
【0047】同様の作業を各測定点について行うことに
よって、時刻列t(i)(この数列は…、ti-1
i 、ti+1 、…で与えられる)に対して傾きに関する
データ列r(i)(この数列は…、ri-1 、ri 、r
i+1 、…で与えられる)が得られる。なお、このとき、
測定技術上、雑音等の原因によって無効な測定点が捕捉
されれば、これを除外する。
【0048】また、磁気緩和傾向を捕らえるための測定
点の数を設定するn値の選び方は次のように行う。先
ず、全測定点を与える最大のn値を出発点として、デー
タ列r(i)の隣接する値が相互に若干異なるようにな
る(ri とri-1 との差が大きくなる)か或いはその直
前まで、n値を小さくして(2n+1)個の測定点群の
数を減らして決めるn値を許容範囲の上限とする。一
方、許容範囲の下限としては、n:1,2,3、…と1
から順に増加させてデータ列r(i)の相互の変化が小
さくなる(ri とri-1 との差が小さく)段階でのn値
を選択して、(2n+1)個の測定点群の数を決める。
【0049】以上のように許容範囲の上下限を決めた上
で、適切なn値を適宜選択する。(2n+1)個の数を
厳密に決める必要はないが、例えば、 5<(2n+1)<100 程度が適当である。これを測定時間で表すと、時間帯を
厳密に規定する必要はないが、5分程度以上で1時間程
度以下の時間帯に限定して時刻列t(i)(これは…、
i-1 、t i 、ti+1 、…)を選んで(2n+1)個の
測定点群を選択する。通常この種の測定は数時間以上に
わたって連続して実施するので、本実施例では 〔(2n+1)個の測定点〕<<(総測定点) とする。
【0050】次に、得られたデータ列r(i)(これは
…、ri-1 、ri 、ri+1 、…)に対して規格化した値
を求めるために各々の測定値m(i)(これは…、m
i-1 、mi 、mi+1 、…)で除算する(ステップS1−
5)。ステップS1−5で求められるデータ列を規格化
した傾きに関する新たなデータ列rr(i)(これは
…、rri-1 ,rri 、rri+1 、…)とする。これを
規格化した逐次磁化反転率と呼ぶことにする。
【0051】次に、規格化した逐次磁化反転率rr
(i)の逆数を求める(ステップS1−6)。ステップ
S1−6で求められる規格化した逐次磁化反転率の逆数
は、逐次磁化反転時定数であり、データ列τ(i)(こ
れは…、τi-1 、τi 、τi+1 、…)で表す。
【0052】測定期間中にデータ列r(i)(これは
…、ri-1 、ri 、ri+1 、…)の正負が反転すること
がある。このデータが負数の時は、負数であることを区
別した上で絶対値を求める。それに応じてデータ列rr
(i)(これは…、rri-1 、rri 、rri+1 )、及
び、データ列τ(i)(これは…、τi-1 、τi 、τi+
1 、…)についても該当するデータの絶対値を求める。
【0053】最終的に全て正数値のデータ列となるが、
元の正負を区別する意味で各々正のデータ列と負のデー
タ列と呼ぶことにする。そして新たに負のデータ列を減
磁のデータ列と呼ぶのに対して、正のデータ列を増磁の
データ列と呼ぶことにする。書込終了後の異なる時期に
上記ステップS1−3〜S1−6の処理を繰り返し実施
し、異なる時期において、磁化反転時定数τi を求める
(ステップS1−7)。
【0054】なお、測定時期jにおける各種のデータ列
r(i)、rr(i)、τ(i)を各々データ列r
(i)j 、rr(i)j 、τ(i)j と呼ぶことにす
る。次に、縦軸に逐次の磁化反転時定数τi をとり、横
軸を経過時間tとして測定時間をとり、測定時期j−
1,j,j+1、…に対応するデータ列τ(i)j-1
τ(i)j 、τ(i)j-1 、…をプロットし、測定時間
(経過時間)に対する磁化反転時定数の特性を求める
(ステップS1−8)。
【0055】ステップS1−8で求められた測定時間
(経過時間)に対する磁化反転時定数の特性から後述す
る各種評価を行う(ステップS1−9)。次に、ステッ
プS1−8で得られた特性による評価方法について説明
する。ステップS1−8で得られる特性は、一般に長期
的な傾向として単調減少する。得られたプロット群から
外挿法によって経過時間の長い時間方向に外挿して、縦
軸上において通常、超常磁性を特徴づける時間とされる
磁化反転時定数100秒となるポイントにおける経過時
間tを求める。
【0056】一方、x1>x2の場合に、正のデータ列
r(i)、rr(i)、τ(i)から短いビットB2、
B4の中にある磁性粒の磁気緩和情報を抽出し、負のデ
ータ列から長いビットB1、B3の中にある磁性粒の磁
気緩和情報を抽出する。また、x1=x2の場合には、
正のデータ列、負のデータ列ともにビットの中の磁性粒
の磁気緩和情報を抽出する。
【0057】測定時期jの異なる磁化反転時定数の値を
グラフ上にプロットして、内挿及び外挿法によって長期
的な変化傾向を得られる。この傾向からビット寿命を評
価できる。ビット寿命の評価には、均一磁化パターンの
緩和測定による対数時間的緩和特性の評価を援用し、不
均一な磁化パターンを後述する短縮率sとして取り上
げ、均一磁化パターンの緩和測定による対数時間的緩和
特性に乗算して評価を行う。
【0058】ここで、ビット寿命の評価方法について説
明する。本実施例では、熱揺らぎ磁気緩和に関わる磁化
反転時定数について均一磁化させた場合の値に対してビ
ットパターンの場合の値を比率として求める。この比率
が高線密度ビットにおいては1より小さくなるので、短
縮率という概念として新たに取り上げる。
【0059】ここで、短縮率sを次のように定義して与
える。 s=(ビットパターンの反転時定数)÷(均一磁化の反転時定数) ・・・(1) さらに、従来から均一磁化状態の熱揺らぎ磁気緩和につ
いては対数時間的緩和過程を辿るとして外挿法により%
減磁という値を設けることで熱揺らぎ磁気緩和に係わる
寿命について定量的評価をする。
【0060】先ず、ビットパターンと均一磁化パターン
とを用意して測定を行う。ここで、測定時期が同じくし
て得られる各々のデータτ(i)j 、または、測定が同
時に行えない場合には、測定時期が近接する各々のデー
タτ(i)j とデータτ(i)j+1 を式(1)に代入し
て短縮率sを求める。次に、均一磁化に関する対数時間
的緩和過程から%減磁に関する熱揺らぎ緩和の時間を求
める。例えば、初期磁化から10%減じる場合を選択し
たら、この時間をt(10%)とする。最後に、評価す
べきビットパターンの10%減磁に要する時間をs・t
(10%)(式(2))と評価する。同様に任意のx%
減磁に要する時間についてもs・t(x%)(式
(3))と評価する。
【0061】本実施例によれば、ビットパターンの残留
磁化の逐次時間応答測定を行う上で、+ビット長と−ビ
ット長とに差異を与える(x1>x2)ことによって、
x1およびx2の線密度に特徴的な逐次磁気緩和特性
(具体的にはビット内の磁性粒の磁化反転時定数)を取
得することができる。さらに言えば、2種類の磁化量と
磁化方向から成るビット構成に限ることにより、残留磁
化過渡応答特性から各々のビット内の磁性粒に関する物
性パラメータとして抽出することができる。
【0062】また、ビット構成が x1>x2 という条件のもとで、定常的に総体としての残留磁化が
観測できる。ビットパターン構成が x1=x2 の場合には、相当する線密度のデータをより正確に得
る。この場合に総体としての残留磁化が定常的にゼロに
近い値として観測されるが、均一磁化パターンの測定で
得られる残留磁化量を援用することにより、前述のデー
タ列を得られる。さらにパターン構成に均一磁化パター
ンを加えることには、同じ磁性粒構造を持ちながら磁化
パターンが異なることに基因する磁性粒の磁化反転時定
数の違いを抽出できる。
【0063】また、測定点iを中心とする(2n+1)
個の測定点から傾き(ri)を求めることにより、測定
値が統計揺らぎを伴いながら単調な緩和曲線を描く場合
には、n値の上限を用いることにより、r(i)を曲線
の接線の傾きに値が近けることができる。また、測定点
が統計揺らぎを伴い、かつ、脈動を呈する緩和曲線を生
じる場合には、n値の上限は脈動の周期に近づけること
ができる。
【0064】なお、n値に下限を設けることによって、
統計揺らぎを反映する磁性粒の磁化反転に依らずに、磁
性粒の構造が有する固有の磁化反転率としてr(i)を
選択することができる。さらに、これに基づく磁性粒の
磁化反転時定数が逐次に得られる。さらに、磁気記録媒
体の磁性粒径に分布があることにより、粒の磁化反転を
特性付ける時定数に分散がある。よって、熱揺らぎ磁気
緩和測定を経過時間上の或る時期にのみ行うよりも、異
なる時期に繰り返し実施することにより、磁化反転時定
数の値が長期的に見て変化する傾向を明らかにできる。
【0065】また、2種類のビットで構成される磁化パ
ターンの測定から得られた一群の測定点から成る緩和特
性から、各々のビットに特定された磁性粒の磁化反転時
定数を逐次に得ることができる。具体的には、正のデー
タ列は主として短いビットB2の磁気緩和が関係し、負
のデータ列は主として長いビットB1の磁気緩和が関係
する。なお、このとき、+ビット長と−ビット長とが等
しい特別の場合では、原理的に正のデータ列と負のデー
タ列との値が一致する。
【0066】このようにビットを構成する磁性粒の反転
時定数を定めるのに一層正確さを期すことができる。ビ
ットを構成する磁性粒の内容が異方性エネルギーの観点
から見て多種多様であればあるほど、磁気緩和過程は複
雑さを帯びる。よって、ビットパターンを記録磁化した
極めて初期にのみ残留磁化測定をしてビットの熱揺らぎ
磁気緩和に関する指標を定めようとするのではなく、異
なる時期に度々測定を繰り返して熱揺らぎ緩和の時間的
な変化傾向を調べることにより測定の正確さを増してい
る。
【0067】ビット内磁性粒の磁化反転時定数の長期的
な変化傾向を内挿、外挿法も補助的に用いて明らかでき
る。本実施例によって見い出される磁化反転時定数はビ
ット寿命を意味するものではなく、ビット内の磁性粒の
熱揺らぎ磁気緩和に関する特性値である。そこで、本実
施例では、短縮率を取り上げて、磁性粒の磁化反転時定
数をビット寿命に結び付けている。これは熱揺らぎ磁気
緩和に関わる磁化反転時定数が、均一磁化させた場合に
比べてビットパターンの場合の方が短縮されることに基
づいている。
【0068】この短縮の原因は、反磁界によるものと考
えられ学界では古くから認知されている概念であるが、
従来ではシミュレーション計算では確認されていたもの
の、現実の媒体に関する事実は殆ど皆無であった。短縮
率を用いることにより反磁界の影響が強いとされる高線
密度ビットの寿命について、初めて定量的に評価が可能
となる。
【0069】なお、上記の磁性粒の磁化反転時定数は、
各々のビットについて初期磁化方向から磁化反転する磁
性粒のみ考慮していて、再び初期磁化方向へ戻る磁性粒
の磁化反転を考慮していない。また、2種類のビットの
どちらかが磁性粒の磁化反転が優勢であると判断して時
間区分を設けたことにより、他方の磁化反転をデータ処
理する上で中断させている。
【0070】そこで、式(3)に示すように均一磁化パ
ターンの測定による対数時間的緩和特性から得られるデ
ータを、短縮率を通じて測定して得られた基礎データと
結び付ける。このことにより、初期磁化方向への磁性粒
の戻りと磁化反転の断続性が近似的にビットデータに対
して組み込まれるため、ビット寿命を精度よく求めるこ
とができる。
【0071】次に、実際の測定例を対照しながら測定点
iを中心とする(2n+1)個の測定点から傾きを求め
る方法について説明する。ここで、試験に用いられた磁
気記録媒体は、3.5インチの媒体で、その内部構成
は、上部より保護膜/磁性膜/下地膜/メッキ膜/基板
から構成される。各々の材料は、保護膜がDLC(Diam
ond Like Carbon )、磁性膜がCoCrPtTa、下地
膜がCr、メッキ膜がNiP、基板がAl−Mgから構
成される。
【0072】また、膜厚は、保護膜が12nm、磁性膜
が10nm、下地膜が25nmである。さらに、磁気記
録媒体には、周方向にテクスチャ処理を施してある。な
お、上記構成の磁気記録媒体の静磁気特性は、Ms=5
60[emu/cc]、Mr=425[emu/c
c]、S=0.75、S* =0.73、Hc=1750
[Oe]、tBr=53[Gμm]とする。
【0073】図8に本発明の磁気記録媒体の試験方法の
一実施例の均一磁化パターンの残留磁化過渡応答特性図
を示す。図8で、プロット●は、測定点であり、実線は
総測定点の緩和傾向を示す回帰曲線であって対数時間緩
和で近似している。回帰曲線は、傾き1.0025×1
-6が得られている。さて、図8において、測定点を仔
細に見ると、時間と共に滑らかに減少しているのでな
く、脈動しながら変化していことがわかる。例えば10
4 〜1.3×104 秒では増加して、1.3×104
1.8×104 秒で減少して、1.8×104 〜2.4
×10 4 秒で増加していることが見て取れる。
【0074】脈動の周期(周期は一定しないので最小値
を取り上げる)の1/2よりも(2n+1)個の測定点
を短く選ぶことにより傾きr(i)を求めることができ
る。ここで、包結線の波形の右上がり時の測定点iに対
応するri が正の値であるのに対して、右下がり時の測
定点をkとすると対応するrk は負の値となる。均一磁
化パターンの場合、rk は初期磁化方向からの磁性粒の
反転が関係し、riは初期磁化方向への磁性粒の反転が
関係する。
【0075】熱揺らぎ磁気緩和が時間的に滑らかな減少
曲線とならず、一時的な減少と増加を含む周期性を帯び
た波形を示すことから、緩和経過時の各々の時点では、
磁化減少あるいは磁化増加のどちらかの事象が優勢であ
ると判断できる。このため、この2つの事象は時間的に
分離して取り扱える。このとき、次のことを測定条件と
して考慮に入れておく必要がある。そもそも緩和過程に
おける一時的な増加や減少の不規則な繰り返しは揺らぎ
と呼ばれる。この揺らぎが生じるのは測定間隔(ti
i-1 )に対して被測定量の変化する統計量(mi −m
i-1 )が少ないことによる。
【0076】よって、本実施例では、統計揺らぎを考慮
する観点から試験体が示す刻々と変化する被測定量(こ
の場合、磁気モーメント)に応じて高頻度の繰り返し測
定を行う。その結果を以下に示す。図9に本発明の磁気
記録媒体の試験方法の一実施例の均一磁化パターンの第
1の期間における残留磁化過渡応答特性図、図10に本
発明の磁気記録媒体の試験方法の一実施例の均一磁化パ
ターンの第2の期間における残留磁化過渡応答特性図、
図11に本発明の磁気記録媒体の試験方法の一実施例の
均一磁化パターンの第1及び第2の期間を含む期間にお
いて残留磁化を初期値により規格化した残留磁化過渡応
答特性図を示す。
【0077】図9〜図11において実線はデータ全体の
回帰曲線であり、付記された数式は得られた回帰式であ
る。図12に本発明の磁気記録媒体の試験方法の一実施
例の300/150kfciの磁化パターンの第1の期
間における残留磁化過渡応答特性図、図13に本発明の
磁気記録媒体の試験方法の一実施例の300/150k
fciの磁化パターンの第2の期間における残留磁化過
渡応答特性図、図14に本発明の磁気記録媒体の試験方
法の一実施例の300/150kfciの磁化パターン
の第3の期間における残留磁化過渡応答特性図、図15
に本発明の磁気記録媒体の試験方法の一実施例の300
/150kfciの磁化パターンの第4の期間における
残留磁化過渡応答特性図を示す。
【0078】図12〜図15において実線はデータ全体
の回帰曲線であり、付記された数式は得られた回帰式で
ある。例えば、図12、図13、図15の期間では、残
留磁化が時間経過とともに減少する傾向が認められるの
に対し、図14の期間(書込み後、7.6×10
5 [s]経過した時間帯)では残留磁化が時間経過と共
に増加する傾向が認められる。なお、図示しないが、こ
のような傾向は、180kfci/90kfciのビッ
トパターンについても書込み後の経過時間6x10
5 [s]前後の時間帯で同様の傾向が認められる。
【0079】図16に本発明の磁気記録媒体の試験方法
の一実施例の均一磁化パターンの測定時間に対する規格
化した逐次磁化反転率の特性図、図19に本発明の磁気
記録媒体の試験方法の一実施例の300/150fkc
iの磁化パターンの測定時間に対する規格化した逐次磁
化反転率の特性図を示す。図16、図17において実線
はガイド線であり、測定点一つ一つがデ−タ列rr
(i)(これは…、rri-1 、rri 、rri+1 、…)
に対応する。
【0080】図16、図17の縦軸の規格化した逐次磁
化反転率の逆数をとると磁化反転時定数が求められる。
また、図18に本発明の磁気記録媒体の試験方法の一実
施例の均一磁化パターンの測定時間に対する磁化反転時
定数の特性図、図19に本発明の磁気記録媒体の試験方
法の一実施例の300/150fkciの磁化パターン
の測定時間に対する磁化反転時定数の特性図を示す。
【0081】図18は、図16の特性の逆数をとった特
性、図19は、図17の特性の逆数をとった特性であ
る。図18、図19において、正のデータ列と負のデー
タ列を共に掲げている。正のデータ列は図19では「m
inorbit、increase」と表記したプロッ
トであり、300kfciのビットの中にある磁性粒の反
転時定数を示す。
【0082】負のデータ列は図19では「majorb
it、decrease」と表記したプロットであり、
150kfciビットに関する同様の時定数である。負の
データ列で図18では「forward、decrea
se」と表記したプロットが均一磁化状態における磁性
粒の反転時定数を与える。なお、図18において「ba
ckward、increase」と表記したプロット
は正のデータ列で初期磁化方向に復転する時定数を与え
る。
【0083】さて、一つの測定時期(数時間から10数
時間の時間帯)ではデータ列の各値が余り変化しない。
そこで、例えば、この時間帯における時定数を平均し
て、ごの時間帯の代表値とすることができる。図18、
図19では中央値を代表値としする。このようにして各
測定時期に関して磁化反転時定数の代表値を各パターン
について求める。
【0084】図20に本発明の磁気記録媒体の試験方法
の一実施例の測定時間に対する磁化反転時定数の特性図
を示す。図20に示すように試験用磁気記録媒体1に記
録された第1〜第3の記録パターンのいずれのパターン
についても経過時間と共に時定数は減少する。なお、図
20において、例外は×印で、これは初期磁化方向へ復
転する粒の時定数の経時変化を示す。
【0085】なお、図20においてプロットを直線近似
して得られる回帰直線は、セミログ形式の軸目盛で表示
されているため曲線に見える。また、図20には各回帰
直線の回帰式も合わせて記載してある。図20に示す回
帰式を用いて、磁化反転時定数の減少傾向に従ってこれ
を外挿して、磁化反転時定数100秒に至るところの経
過時間を求めると、300,180,150,90kf
ciビットの各パターンと均一磁化パターンについて各
々「8.12×105 [s]」、「1.04×10
6 [s]」、「1.01×106 [s]」、「1.00
×106 [s]」、「8.18×105 [s]」が得ら
れる。
【0086】なお、超常磁性緩和に至る到達時間につい
ては線密度依存性が全く現れていないが、そこへ至るま
での過程で線密度依存性が現れている。ここで、短縮率
sに関して説明する。図20によって述べると、同じ測
定時期のデータがあれば採用した方がよいが、図20の
場合にはデータ点を内挿して、同じ経過時間上に為ける
時定数を求めて行くことによって進める。
【0087】具体的には回帰式を用いた。4x10
5 [s]の経過時間において行うと、300,180,
150,90kfciビットの各パターンと均一磁化パ
ターンについて時定数は各々「6・22×10
6 [s]」、「9.84×106 [s]」、「9.09
×106 [s]」、「2.74×107 [s]」、
「2.49×107 [s]」となるから短縮率sは各々
「0.250」、「0.395」、「0.365」、
「1.10」、「1」となる。以上のように短縮率sに
は、線密度依存性が顕著に表れた。
【0088】一方、図11の第2の期間に関する均一磁
化パターンに為ける対数時間的緩和過程を記述する回帰
式〔y=0.0353log(t)〕から10%減磁に
至る時間を求めると、規格化した磁気モーメントの初期
値をこの場合、図11から「0.795」として、上記
した各々の短縮率sを乗じることによって300,18
0,150,90kfciビットの各パターン及び均一
磁化パターンの寿命、「2.87x107 [s]」、
「4.53x107 [s]」、「4.19x10
7 [s]」、「1.26x108 [s]」、「1.1×
108 [s]」が求められる。
【0089】図21に本発明の磁気記録媒体の試験方法
の一実施例により試算された磁化反転密度に対するビッ
ト寿命の特性図を示す。図21に示すように試算された
磁化反転密度に対するビット寿命の特性図から磁化反転
密度が上がることによりビット寿命が短縮される傾向が
見られる。上記本実施例により、高記録密度媒体を開発
する上での熱揺らぎ磁気緩和に関するビット線密度に関
する定量的な各種評価尺度を得ることができ、高記録密
度媒体の信頼性を評価できるようになる。
【0090】なお、本実施例の磁気記録媒体の試験方法
は、ハードディスク媒体全般を対象とし、媒体の構成物
である磁性膜の材料は問わない。さらに高記録密度の媒
体を念頭に置くが、5Gbit/in2 に用いられる線
密度を超える高線密度の媒体を主な対象とする。
【0091】
【発明の効果】上述の如く、本発明の請求項1によれ
ば、+ビットの面積の総和と−ビットの面積の総和とに
差異を有する第1の記録パターンを磁気記録媒体に保証
しようとする記録密度で記録することにより、磁化の検
出が可能となり、実際の磁気記録媒体に記録される磁気
パターンに応じた磁化の状態での残留磁化の測定が可能
となるので、実際の磁気記録媒体に則したビット記録寿
命を評価できる等の特長を有する。
【0092】請求項2によれば、磁化反転時定数から記
録寿命を評価することにより、熱揺らぎ磁気緩和に反映
した記録寿命を評価できるので、正確な記録寿命の評価
が可能となる等の特長を有する。請求項3によれば、複
数の異なる時期における磁化反転時定数の経時的変化に
応じて記録寿命を評価することにより、各時期での熱揺
らぎ磁気緩和に反映した記録寿命を評価できるので、正
確な記録寿命の評価が可能となる等の特長を有する。
【0093】請求項4によれば、+ビットの面積の総和
と−ビットの面積の総和とに差異を有する第1の記録パ
ターン、及び、全体として均一な磁化が得られる第2の
記録パターンを前記磁気記録媒体に記録し、第1及び第
2の記録パターンの残留磁化をそれぞれ経時的に測定
し、第1及び第2の記録パターンの残留磁化の測定結果
に応じて記録媒体の記録寿命を評価することにより、ビ
ット記録寿命の評価を行うことができる等の特長を有す
る。
【0094】請求項5によれば、第1及び第2の記録パ
ターンの磁化反転時定数の比を均一パターンである第2
の記録パターンから求められる磁気緩和時間に乗算する
ことにより、均一な記録パターンの磁気緩和時間に実際
の記録パターンに則した値を含めた磁気緩和時間を求め
ることができる等の特長を有する。請求項6によれば、
複数の異なる時期における磁化反転時定数の経時的変化
に応じて記録寿命を評価するにより、各時期での熱揺ら
ぎ磁気緩和に反映した記録寿命を評価できるので、正確
な記録寿命の評価が可能となる等の特長を有する。
【0095】請求項7によれば、第2の記録パターンを
全体が一定の方向に磁化して、形成することにより、磁
気ヘッド用いて書き込む必要がないので、記録パターン
の作成を簡単に行える等の特長を有する。請求項8によ
れば、第2の記録パターンを保証記録密度に応じた周波
数で+ビットの面積の総和と−ビットの面積の総和とが
等しいパターンとして記録することにより、実際の記録
データに近似した磁気緩和時間を得ることができるの
で、正確に記録寿命を評価できる等の特長を有する。
【0096】請求項9によれば、磁気片の残留磁化を測
定し、測定結果から残留磁化の過渡応答特性を求め、残
留磁化の過渡応答特性から逐次の磁化反転時定数を測定
することにより、磁気片の残留磁化の詳細な変動を測定
できる等の特長を有する。請求項10によれば、複数の
異なる時期に、磁化反転時定数を測定し、前記磁化反転
時定数の経時変化を測定することにより、磁化反転時定
数の経時変化を測定できる等の特長を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気記録媒体の試験方法の一実施例の
試験方法の手順を示す図である。
【図2】本発明の磁気記録媒体の試験方法の一実施例の
試験用磁気記録媒体のフォーマットを示す図である。
【図3】本発明の磁気記録媒体の試験方法の一実施例の
ビットパターン列の模式図である。
【図4】本発明の磁気記録媒体の試験方法の一実施例の
RWテスタを使って記録を行う条件を示すパターン書込
シーケンスを示す図である。
【図5】本発明の磁気記録媒体の試験方法の一実施例の
残留磁化測定に用いられるSQUID装置の模式図であ
る。
【図6】本発明の磁気記録媒体の試験方法の一実施例の
残留磁化測定結果の模式図である。
【図7】本発明の磁気記録媒体の試験方法の一実施例の
残留磁化測定結果の処理方法を説明するための模式図で
ある。
【図8】本発明の磁気記録媒体の試験方法の一実施例の
均一磁化パターンの残留磁化過渡応答特性図である。
【図9】本発明の磁気記録媒体の試験方法の一実施例の
均一磁化パターンの第1の期間における残留磁化過渡応
答特性図である。
【図10】本発明の磁気記録媒体の試験方法の一実施例
の均一磁化パターンの第2の期間における残留磁化過渡
応答特性図である。
【図11】本発明の磁気記録媒体の試験方法の一実施例
の均一磁化パターンの第1及び第2の期間を含む期間に
おいて残留磁化を初期値により規格化した残留磁化過渡
応答特性図である。
【図12】本発明の磁気記録媒体の試験方法の一実施例
の300/150kfciの磁化パターンの第1の期間
における残留磁化過渡応答特性図である。
【図13】本発明の磁気記録媒体の試験方法の一実施例
の300/150kfciの磁化パターンの第2の期間
における残留磁化過渡応答特性図である。
【図14】本発明の磁気記録媒体の試験方法の一実施例
の300/150kfciの磁化パターンの第3の期間
における残留磁化過渡応答特性図である。
【図15】本発明の磁気記録媒体の試験方法の一実施例
の300/150kfciの磁化パターンの第4の期間
における残留磁化過渡応答特性図である。
【図16】本発明の磁気記録媒体の試験方法の一実施例
の均一磁化パターンの経過時間に対する規格化した逐次
磁化反転率の特性図である。
【図17】本発明の磁気記録媒体の試験方法の一実施例
の300/150kfciの磁化パターンの測定時間に
対する規格化した逐次磁化反転率の特性図である。
【図18】本発明の磁気記録媒体の試験方法の一実施例
の均一磁化パターンの経過時間に対する磁化反転時定数
の特性図である。
【図19】本発明の磁気記録媒体の試験方法の一実施例
の300/150kfciの磁化パターンの経過時間に
対する磁化反転時定数の特性図である。
【図20】本発明の磁気記録媒体の試験方法の一実施例
の経過時間に対する磁化反転時定数の特性図である。
【図21】本発明の磁気記録媒体の試験方法の一実施例
の結果評価される磁化反転密度に対するビット寿命の特
性図である。
【符号の説明】
1 試験用磁気記録媒体 1a 第1の記録パターン領域 1b 第2の記録パターン領域 1c 第3の記録パターン領域 2a〜2c 試料 10 SQUID装置 11 ロッド 12 容器 13 ピックアップコイル 14 SQUID 15 ヒータ 16 SCマグネット B1、B3 +ビット B2、B4 −ビット ΔB0 遷移領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山中 一典 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 山岸 亙 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気記録媒体を磁化して、その経時的な
    変化を測定することにより該磁気記録媒体の記録寿命の
    評価を行う磁気記録媒体の試験方法において、 +ビットの面積の総和と−ビットの面積の総和とに差異
    を有する第1の記録パターンを前記磁気記録媒体に保証
    しようとする記録密度で記録し、 前記第1の記録パターンの残留磁化を経時的に測定し、 前記測定結果に応じて前記記録媒体の記録寿命を評価す
    ることを特徴とする磁気記録媒体の試験法。
  2. 【請求項2】 前記記録寿命は、前記記録媒体の残留磁
    化の測定を行い、 前記測定結果に応じて前記残留磁化の過渡応答特性を求
    め、 前記残留磁化の過渡応答特性の逐次時の磁化反転時定数
    を求め、 前記磁化反転時定数から評価されることを特徴とする請
    求項1記載の磁気記録媒体の試験方法。
  3. 【請求項3】 複数の異なる時期に、前記磁化反転時定
    数を求め、 前記磁化反転時定数の複数の異なる時期における経時的
    変化を測定し、 複数の異なる時期における前記磁化反転時定数の経時的
    変化に応じて前記記録寿命を評価することを特徴とする
    請求項2記載の磁気記録媒体の試験方法。
  4. 【請求項4】 磁気記録媒体を磁化して、その経時的な
    変化を測定することにより該磁気記録媒体の記録寿命を
    評価する磁気記録媒体の試験方法において、 +ビットの面積の総和と−ビットの面積の総和とに差異
    を有する第1の記録パターン、及び、全体として均一な
    磁化が得られる第2の記録パターンを前記磁気記録媒体
    に記録し、 前記第1及び第2の記録パターンの残留磁化をそれぞれ
    経時的に測定し、 前記第1及び第2の記録パターンの残留磁化の測定結果
    に応じて前記記録媒体の記録寿命を評価することを特徴
    とする磁気記録媒体の試験法。
  5. 【請求項5】 前記記録寿命は、前記記録媒体の前記第
    1及び第2の記録パターンに対してそれぞれ残留磁化の
    測定を行い、 前記測定結果に応じて前記第1及び第2の記録パターン
    それぞれの前記残留磁化の過渡応答特性を求め、 前記第1及び第2の記録パターンそれぞれの前記残留磁
    化の過渡応答特性の逐次時の磁化反転時定数を求め、 前記第2の記録パターンの緩和寿命を求め、 前記第1の記録パターンの磁化反転時定数と前記第2の
    記録パターンの磁化反転時定数との比と前記第2の記録
    パターンの磁化緩和時間とに基づいて評価されることを
    特徴とする請求項4記載の磁気記録媒体の試験方法。
  6. 【請求項6】 複数の異なる時期に、前記磁化反転時定
    数を求め、 前記磁化反転時定数の複数の異なる時期における経時的
    変化を測定し、 複数の異なる時期における前記磁化反転時定数の経時的
    変化に応じて前記記録寿命を評価することを特徴とする
    請求項5記載の磁気記録媒体の試験方法。
  7. 【請求項7】 前記第2の記録パターンは、全体が一定
    の方向に磁化されたことを特徴とする請求項4乃至6の
    いずれか一項記載の磁気記録媒体の試験方法。
  8. 【請求項8】 前記第2の記録パターンは、保証記録密
    度に応じた周波数で+ビットの面積の総和と−ビットの
    面積の総和とが等しいパターンを記録したことを特徴と
    する請求項4乃至6のいずれか一項記載の磁気記録媒体
    の試験方法。
  9. 【請求項9】 磁気片の磁化反転時定数を測定する磁化
    反転時定数測定方法において、 前記磁気片の残留磁化を測定し、 前記磁気片の残留磁化の測定結果から残留磁化の過渡応
    答特性を求め、 前記残留磁化の過渡応答特性から逐次の磁化反転時定数
    を測定することを特徴とする磁化反転時定数測定方法。
  10. 【請求項10】 複数の異なる時期に、前記磁化反転時
    定数を測定し、前記磁化反転時定数の経時変化を測定す
    ることを特徴とする請求項9記載の磁化反転時定数測定
    方法。
JP9266891A 1997-09-30 1997-09-30 磁気記録媒体の試験法及び磁気片の磁化時定数測定方法 Withdrawn JPH11110891A (ja)

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