JPH11110039A - 故障判定装置 - Google Patents

故障判定装置

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JPH11110039A
JPH11110039A JP26886697A JP26886697A JPH11110039A JP H11110039 A JPH11110039 A JP H11110039A JP 26886697 A JP26886697 A JP 26886697A JP 26886697 A JP26886697 A JP 26886697A JP H11110039 A JPH11110039 A JP H11110039A
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JP
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signal
detection
cpu
failure determination
failure
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JP26886697A
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Kazuhisa Nishino
一寿 西野
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 CPU間における信号の伝送時間によって生
じる検出信号の信号レベルの差により、故障判定の信頼
性が低下すること。 【解決手段】 CPU7、8は、所定世代前までの検出
信号を記憶保持し、これらの検出信号と、信号線14、
15を介して他方のCPUから受信した受信信号との偏
差に基づいて、制御システム1、2の故障判定が行われ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、複数の制御手段
を備える故障判定装置に関するものであり、特に、簡単
な構成で、高い故障判定精度を有する故障判定装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、特開平6−270823号公報
に記載されている発明では、装置のコストダウンを図る
ために、故障判定を行うための2つのCPUのうちの一
方に安価で低機能なCPUを用いている。このようなC
PUは高価なものに較べて演算精度が低く、演算誤差に
よる誤動作が生じやすいため、誤差許容値の範囲を広く
設定したり、また、高機能なCPUと低機能なCPUと
の演算速度の差を考慮して、故障の判定時間を長くする
等の処置をとっていた。
【0003】図8は、従来の故障判定装置における信号
の検出方法および伝送方法を概念的に示す図である。図
8において、実線は、一方のCPUが直接検出する信号
の時間特性を示し、破線は、他方のCPUからの受信信
号の時間特性を示す。なお、このような信号の伝送は、
2つのCPU間で行われており、また、検出信号は時間
に対して増加しているものとする。
【0004】一方のCPUが最新の信号を信号S(n)と
して検出すると共に、他方のCPUから伝送される信号
Rsを同時に受信した場合であっても、この信号Rs
は、2つのCPU間の伝送時間分だけ世代の旧い信号で
あるため、信号Rsの方が信号S(n)の信号レベルより
小さくなり、信号S(n)と信号Rsとの信号レベルの偏
差は、CPU間における伝送時間が長いほど大きなもの
となる(但し、CPU間の検出誤差を無視する)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように、CPU間
における信号の伝送時間を考慮して、従来の故障判定装
置の故障判定範囲では、H/W(ハードウェア)等の許
容検出誤差αに加えて、伝送時間を考慮した許容伝送誤
差a(+、−)を考慮しなければならなかった。特に、
検出される信号が過渡的に変化する信号である場合は、
この許容伝送誤差aを大きくとる必要があるため、故障
判定精度を上げることが困難となり、また、故障判定精
度を上げようとすると誤判定を行う可能性が増大すると
いう課題があった。
【0006】また、検出信号が過渡的に変化する場合に
おける信号検出のタイミングずれによって誤差が拡大す
ることを考慮して、信号伝送トリガによって信号比較を
同期して行う装置や、比較誤差を極力小さくするために
演算結果の通信周期を故障判定時間よりも高速化した装
置も開発されているが、いずれの場合もシステムが高価
になるという課題があった。
【0007】さらに、CPU間で比較される信号の種類
数が多い場合には、比較誤差を考慮する必要も生じるた
め、故障判定範囲を小さく設定することができず、精度
を上げられないという課題があった。さらにまた、各C
PU間で共通の検出信号が早い周期(CPUの検出周期
以上)で変化するようなハンチング現象となったとき
は、各CPUで検出される信号の信号レベルが大きく異
なるため、故障判定時間を長く設定しても正常動作を故
障と誤検出する可能性が生じるという課題があった。
【0008】また、PWM信号による制御を行う場合に
おいて、フィードバック制御している場合などには、P
WM信号の周期や制御出力周期に応じてフィードバック
信号が変動するのを抑止するため、フィードバック信号
を検出する周期はPWM周期や制御周期に同期させるな
どして変動成分の影響を受けないように設計されている
場合がある。
【0009】従って、この発明は、上述のような課題に
鑑みてなされたものであり、複数の制御システム(制御
手段)を備えた故障判定装置において、比較的簡単な構
成によって、過渡的な信号に対しても誤判定を行うこと
のない十分な故障判定精度を備える故障判定装置を安価
に提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明の故障判定装置
は、信号検出手段が検出した検出信号に基づいて制御対
象を制御する複数の制御手段と、制御手段の故障判定を
行うために、制御手段間で検出信号を伝送する伝送手段
と、所定世代前までの検出信号を記憶保持する記憶手段
と、記憶手段に記憶保持された検出信号の信号レベル
と、伝送手段を介して受信した受信信号の信号レベルと
の偏差に基づいて、制御手段の故障を判定する判定手段
と、を備える。
【0011】また、前記判定手段は、一連の処理を繰り
返し行った結果、記憶手段に記憶保持されている所定世
代前までの各検出信号の信号レベルと、受信信号の信号
レベルとのそれぞれの偏差の絶対値が、全て所定回数以
上連続して所定値以上となった場合に、制御手段が故障
していると判定する。
【0012】また、前記判定手段は、一連の判定処理を
繰り返し行った結果、記憶手段に記憶保持された所定世
代前までの検出信号の信号レベルの最小値から最大値ま
での範囲から、所定回数以上連続して前記受信信号が所
定値以上逸脱した場合に、前記制御手段が故障している
と判定する。
【0013】また、前記記憶手段は、新たな信号を検出
するたびに、所定世代前までの各検出信号を更新する。
【0014】さらに、前記各記憶手段が信号を検出する
際の検出周期は、互いに異なり、かつ、一定周期毎に同
期するように設定されている。
【0015】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.図1は、この発明の実施の形態1に係る
故障判定装置の回路構成を概略的に示す図である。図1
において、故障判定装置は、共通の入力信号に基づいて
相互監視を行う制御手段としての第1制御システムとし
ての制御システム1と、第2制御システムとしての制御
システム2とを備える。
【0016】制御システム1、2には、後述する制御対
象5、6を制御するために必要な信号を検出する検出手
段としてのセンサ3およびセンサ4が接続されている。
また、制御システム1は、第1の制御対象としての制御
対象5に接続され、制御システム2は、第2の制御対象
としての制御対象6に接続されている。
【0017】センサ3、4から入力される信号は、制御
システム1及び制御システム2でそれぞれ演算処理が行
われてから、制御対象5および制御対象6に伝送され
る。制御システム1は、CPU7、入力インターフェー
ス9、出力インターフェース12、通信インターフェー
ス16を備える。
【0018】また、制御システム2は、CPU8、入力
インターフェース10、入力インターフェース11、出
力インターフェース13、通信インターフェース17を
備える。なお、詳細については後述するが、CPU7、
8は、記憶手段および判定手段としての機能を併せ持つ
ものである。
【0019】また、CPU7とCPU8は、通信インタ
ーフェース16、17および信号線14、15を介して
接続されており、それぞれのCPUがセンサ3、4で検
出した信号を相互に伝送することができる。なお、伝送
手段としての信号線14、15は単線で構成されてお
り、シリアル通信が行われる。しかし、信号線14、1
5を複数の信号線として、パラレル通信を行ってもよ
い。
【0020】このような構成の制御システムにおいて、
例えばセンサ3あるいは4で検出された信号が、ポテン
ショメータの出力のようにリニアな特性を有する信号で
あれば、入力インターフェース9、10としては信号の
ノイズ成分を除去するノイズフィルタが用いられ、セン
サ3あるいは4で検出される信号は、インターフェース
9、10で必要な処理(増幅、オフセット等)が施され
てからCPU7、8にそれぞれ入力される。
【0021】また、センサ3あるいは4で検出される信
号が車速センサの出力のようにパルス信号であれば、入
力インターフェース9、10としてはパルス信号を整形
するフィルタが用いられ、センサ3あるいは4における
検出信号は、インターフェース9、10で波形整形が行
われてからCPU7、8にそれぞれ入力される。
【0022】出力インターフェース11、12は、CP
U7、8の出力信号に必要な処理を行ってから制御対象
5、6に伝送するものであり、例えば、CPU7、8の
出力がパルス幅変調(PWM)信号であれば、PWM信
号を制御対象5、6に伝送する。
【0023】CPU7およびCPU8は、信号線14、
15を通じてそれぞれのCPUがセンサ3、4で検出し
た信号に同一内容の演算処理を行った信号(以下検出信
号と記す)を伝送し合い、後述する図3のフローに沿っ
て自己の検出信号と、他方のCPUから受信した信号
(以下受信信号と記す)の比較を行うことにより、故障
判定を行う。
【0024】CPU7、8は、予め記憶されたプログラ
ムに従って、センサ3、4から入力インターフェース
9、10を介して入力された検出信号を使用して制御対
象の制御に必要な演算処理を行う。CPU7、8は、演
算処理の結果制御信号を出力し、出力インターフェース
12、13を通じて制御対象5、6にそれぞれ伝送さ
れ、制御対象5、6の制御が行われる。
【0025】CPU7とCPU8の演算処理能力が異な
る場合、例えば、CPU8の演算処理能力の方がCPU
7よりも劣っている場合は、CPU8での信号比較の整
合性をとるため、信号線15を通じてCPU8からCP
U7に伝送された信号をCPU8で重み付け変換(例え
ば、周波数変換)するか、または、予めCPU8で重み
付け変換(例えば、周波数変換)を行ってから信号線1
5を通じて信号をCPU7に伝送する。
【0026】また、CPU8には、入力インターフェー
ス11および通信インターフェース17を通じてCPU
7の出力信号が入力されるようになっている。この入力
信号は、CPU7により出力される信号が正しいか否か
を判定するために用いられるものであり、CPU7のタ
イマ等の演算部や出力部の故障を判定するために設けら
れている。
【0027】即ち、入力インターフェース11を通じて
CPU7の出力であるPWM信号をCPU8に入力し
て、このPWM信号から検出した周期とデューティー比
と、信号線14を介して受信する信号からCPU7の周
期とデューティー比とを比較することにより、故障判定
を行うものである。
【0028】なお、CPU8の出力を出力インターフェ
ース13から信号線(図示せず)および通信インターフ
ェース16をCPU7に入力して、CPU8の演算動作
を監視するようにしてもよい。このような構成により、
CPU7、8は、相互の検出信号を比較することによ
り、相互の故障判定を行いながら、それぞれの制御対象
5、7の制御を行う。
【0029】次に、この発明の実施の形態1における信
号の検出方法および伝送方法について説明する。図2
は、この発明の故障判定装置における信号の検出方法お
よび伝送方法を概念的に示す図である。
【0030】図2において、縦軸方向にセンサで検出さ
れる信号の値を示し、横軸方向に時間を示す。センサ3
あるいはセンサ4のいずれかで検出する現象は線形的に
増加する関数であり、実際に検出する信号を実線で示
し、検出信号が受信側のCPUに伝送された場合の特性
を点線で示す。
【0031】CPU7、8は、それぞれ過去二世代前ま
での検出信号、即ち、最新の検出信号S(n)、一世代前
の検出信号S(n-1)、二世代前の検出信号S(n-2)を記憶
保持する。なお、信号の伝送時間は、信号受信側のCP
Uが信号を記憶している時間よりも短いものとする。
【0032】このように信号が伝送される際は、図2で
は受信側のCPUが信号S(n)を検出するタイミング
と、信号Rsを受信するタイミングがほぼ一致するよう
に図示してあるが、実際には検出信号S(n)と比較する
受信信号Rsは最新の信号を用いるので、検出信号S
(n)を検出するタイミングとは若干時間差があるのが普
通であり、過去どれだけの世代数の検出信号を記憶する
かは、CPU7、8間の伝送時間および伝送周期を考慮
して設定されている。
【0033】以上説明したように、図2に示すような所
定世代前(図示例では二世代前)までの検出信号(S
(n)、S(n-1)、S(n-2))と受信信号Rsとの信号レベ
ルの偏差に基づいて故障判定を行うため、正常と判定さ
れる範囲は、図示するように許容検出誤差α(+側、−
側)と、現世代と所定世代前との間での検出信号の偏差
を加えたものとなる。
【0034】次に故障判定のフローについて説明する。
なお、制御システム1及び制御システム2の故障判定
は、CPU8、7のそれぞれによって、同時に行われる
ものである。図3は、この発明の実施の形態1に係る故
障判定装置の故障判定処理を表すフローチャートであ
る。CPU7とCPU8は、同一の入力信号に基づいて
相互監視による故障診断を行うものである。また、図4
は、検出信号の時間変化率が小さい場合における信号の
検出方法および伝送方法を概念的に示す図である。
【0035】図3において、まずステップ30では、記
憶保持する信号の更新を行う。即ち、ステップ30で
は、それぞれのCPU7、8において更新前にS(n)に
記憶されていた信号がS(n-1)に代入され、更新前にS
(n-1)に記憶されていた信号がS(n-2)に代入される。
【0036】次にステップ31では、それぞれのCPU
において、センサ3、4で現在検出した信号を最新の信
号としてS(n)に記憶させる。信号S(n)としては、アナ
ログ信号をデジタル変換した信号でもよいし、パルス幅
を計測したものや計測信号を物理量に変換したものでも
よい。また、S(n)、S(n-1)、S(n-2)として用いる信
号は、それぞれのCPUの出力信号でもよい。
【0037】ステップ32では、センサ3、4から入力
インターフェース9、10をそれぞれ介してCPU7、
8に入力された信号S(n)を信号線14、15を通じて
相互に伝送する。CPU7とCPU8の処理能力が異な
る場合は、信号の比較を行うために、比較する信号同士
を整合させなければならないため、ステップ32で信号
を伝送する前に伝送側のCPUで周波数変換等の重み付
け変換を行ってもよいし、後述するステップ33で信号
S(n)を信号Rsとして受信した受信側のCPUが、重
み付け変換を行ってもよい。
【0038】ステップ33では、CPU7にセンサ3、
4から入力インターフェース9を介して入力された信号
Rsが信号線14を通じて伝送される。受信信号Rs
は、CPU7、8間で伝送された信号のうちの最新の信
号であり、故障検出周期に一回以上の伝送周期が入るよ
うにその周期が設定されている。
【0039】ステップ34では、信号S(n)と信号Rs
との偏差の絶対値を求め、この絶対値と所定値としての
許容検出誤差αとの比較が行われる。その結果、S(n)
−Rsの偏差の絶対値が許容検出誤差αより大きい場合
はフローがステップ35に進行し、S(n)−Rsの偏差
の絶対値が許容検出誤差αより小さい場合は、信号S
(n)と信号Rsとはほぼ一致すると判定され、フローが
ステップ38に進行する。
【0040】ステップ35では、一世代前の信号S(n-
1)と信号Rsとの偏差の絶対値を求め、この絶対値と所
定値としての許容検出誤差αとの比較が行われる。その
結果、S(n-1)−Rsの絶対値が許容検出誤差αより大
きい場合はフローがステップ36に進行し、S(n-1)−
Rsの絶対値が許容検出誤差αより小さい場合は、信号
S(n-1)と信号Rsとはほぼ一致すると判定され、フロ
ーがステップ38に進行する。
【0041】ステップ36では、二世代前の信号S(n-
2)と信号Rsとの偏差の絶対値を求め、この絶対値と所
定値としての許容検出誤差αとの比較が行われる。その
結果、S(n-2)−Rsの絶対値が許容検出誤差αより大
きい場合はフローがステップ37に進行し、S(n-2)−
Rsの絶対値が許容検出誤差αより小さい場合は、信号
S(n-2)と信号Rsとはほぼ一致と判定され、フローが
ステップ38に進行する。
【0042】ステップ37では、CPU内の故障判定カ
ウンタ(CNT)のカウント数が1つ加算され、フロー
はステップ39に進行する。このようにフローがステッ
プ37に進行する場合は、ステップ34、ステップ35
およびステップ36の全てのステップで、検出信号(S
(n)、S(n-1)、S(n-2))と受信信号(Rs)との偏差
の絶対値が許容検出誤差αより大きいと判断された場合
である。
【0043】また、ステップ35、ステップ36あるい
はステップ37で検出信号(S(n)、S(n-1)、S(n-
2))と受信信号(Rs)との偏差の絶対値がαより小さ
いと判断された場合は、前述したようにフローがステッ
プ38に進行する。ステップ38では、故障判定カウン
タ(CNT)のカウントがリセットされて0になる。こ
のように故障判定カウンタ(CNT)がリセットされた
場合は、フローがステップ30にリターンして一連のフ
ローによる判定処理が繰り返される。
【0044】一方、フローがステップ39に進行した場
合は、故障判定カウンタ(CNT)のカウント数が所定
値βと比較される。ここではβは例えば3に設定される
ので、ステップ30からステップ37が3回連続して繰
り返された場合(このとき故障判定カウンタ(CNT)
のカウント数は3になる)にのみ、フローがステップ4
0に進行する。ステップ40では、いずれかの制御シス
テムに故障が発生していると判定される。
【0045】また、故障判定カウンタ(CNT)のカウ
ント数が所定値β(ここでは3)より小さいと判定され
た場合は、フローがステップ30にリターンして、一連
のフローによる判定処理が繰り返し行われる。なお、上
述のステップ38およびステップ39でフローがステッ
プ30にリターンした場合は、正常であると判定され
る。
【0046】また、実施の形態1では、センサ3、4で
検出された信号に基づく故障判定のみを行ったが、数種
類の信号をシリアル通信によって予め設定されている順
番に通信し、それぞれの信号に基づいて故障判定を行っ
てもよい。なお、その際の信号伝送方法は、パラレル通
信でもよいし、アナログ信号を予め設定された閾値によ
っデジタル変換した信号による通信方法でもよい。
【0047】このように、この発明の故障判定装置によ
れば、最新の検出信号に基づく信号同士の比較だけでな
く、CPU7、8間の伝送時間を考慮した所定世代前ま
での検出信号に基づく信号との比較をも行うことによっ
て故障判定を行うので、過去の検出信号の変化範囲を加
味することにより、故障判定における正常判定範囲を上
記図8の従来例に比べて小さくすることができるので、
故障判定の精度が向上し、誤判定を減少させる事ができ
る。また、図4に示すように検出信号の時間変化率が小
さいときは、従来に比べて正常判定範囲が縮小するた
め、判定精度をより一層向上させることができる。
【0048】実施の形態2.図5は、この発明の実施の
形態2に係る故障判定装置における故障判定の内容を示
すフローチャートである。図6は、この発明の実施の形
態2に係る故障判定装置における故障判定範囲を概念的
に示す図である。
【0049】図4に示すように、この発明の実施の形態
2では、図3に示すフローチャートとステップ30から
ステップ33までは共通であるが、検出信号(S(n)、
S(n-1)、S(n-2))と受信信号(Rs)との偏差に基づ
く故障判定の方法が相違する。以下、相違するステップ
44からステップ47について説明する。なお、最終的
な故障判定の方法(ステップ37からステップ40)
は、実施の形態1(図3)と同様のものである。
【0050】ステップ32およびステップ33で相互に
検出信号を送受信した後、ステップ44では、検出信号
(S(n)、S(n-1)、S(n-2))の信号レベルの最大値を
検出し、この最大値を信号Smaxとする。また、同様に
して、ステップ45では、検出信号(S(n)、S(n-1)、
S(n-2))の信号レベルの最小値を検出し、この最小値
を信号Sminとする。
【0051】ステップ46では、受信信号Rsと信号S
maxとの偏差と許容検出誤差αとの比較が行われる。そ
の結果、受信信号Rsから検出信号Smaxを減算して得
られる偏差が許容検出誤差αより小さければ、フローは
ステップ47に進行し、受信信号Rsから信号Smaxを
減算して得られる偏差が許容検出誤差αより大きけれ
ば、フローはステップ37に進行する。
【0052】ステップ47では、受信信号Rsと信号S
minとの偏差と許容検出誤差αとの比較が行われる。そ
の結果、受信信号Rsから信号Sminを減算して得られ
る偏差が許容検出誤差−αより小さければ、フローはス
テップ37に進行し、受信信号Rsから信号Sminを減
算して得られる偏差が許容検出誤差−αより大きけれ
ば、フローはステップ38に進行する。
【0053】ステップ46またはステップ47におい
て、フローがステップ37に進行した場合は、CPU内
の故障判定カウンタ(CNT)のカウント数が1つ加算
され、フローはステップ39に進行する。このようにフ
ローがステップ37に進行する場合は、ステップ44で
受信信号Rsから検出信号の最大値Smaxを減算して得
られる偏差が許容検出誤差αより大きいと判断された場
合、または、ステップ45で受信信号Rsから検出信号
の最小値Sminを減算して得られる偏差が許容検出誤差
−αより小さい(即ち、偏差の絶対値がαより大きい)
と判断された場合である。
【0054】また、ステップ44で検出信号の受信信号
Rsから最大値Smaxを減算して得られる偏差が許容検
出誤差αより小さいと判断され、かつ、その後のステッ
プ45で受信信号Rsから検出信号の最小値Sminを減
算して得られる偏差が許容検出誤差−αより大きいと判
断された場合は、フローがステップ38に進行する。
【0055】以上説明したように、フローがステップ3
7またはステップ38に進行した後は、実施の形態1の
場合と同様にフローがステップ39、ステップ40と進
行して故障判定が行われるか、あるいは、フローがステ
ップ30にリターンして、一連のフローによる故障判定
が繰り返し行われる。
【0056】このように、受信信号Rsから検出信号の
最大値Smaxを減算することによって得られる偏差がα
以上である場合と、受信信号Rsから検出信号の最小値
Sminを減算することによって得られる偏差が−α以下
である場合に、制御システムに故障が発生していると判
定するので、CPU7、8は、所定世代前までの検出信
号の信号レベルの最小値Sminから最大値Smaxまでの範
囲から、所定回数以上連続して受信信号Rsが所定値以
上逸脱した場合に、制御システムが故障していると判定
することになる。
【0057】従って、例えば、図5に示すように、一定
の振幅で周期的に変化する検出対象に対して、検出信号
S(n)、S(n-1)およびS(n-2)がその最大値および最小
値に該当することにより、これらの検出信号同士の偏差
が大きくなり、かつ、他方のCPUから受信する受信信
号Rsが振幅の中間値に該当するような場合には、上記
実施の形態1では、許容検出誤差αを相当大きくしない
と誤判定していたが、この発明の実施の形態2によれ
ば、上述したSminから許容検出誤差αを減算した値か
らSmaxに許容検出誤差αを加算した値までの範囲内で
あれば、故障していない(即ち正常)と判定するので、
検出対象が周期的に変動する場合でも故障誤判定を減少
させる事が可能である。
【0058】実施の形態3.図6は、この発明の実施の
形態3に係る故障判定装置における信号検出のタイミン
グを概略的に示す図である。図6において、例えば、検
出対象である信号の変動周期が8msである場合に、CP
U7における信号の検出周期が変動周期と同じく8msで
あり、その検出タイミングが検出信号の最大値を検出す
るタイミングであるとする。
【0059】また、CPU8における信号の検出周期は
10msに設定されており、その検出タイミングは検出対
象である信号の図6中一番左の周期における最小値と同
期しているものとする。なお、実施の形態1、2におけ
るステップ39の故障判定の判断基準となる所定値βは
5に設定されているものとする。
【0060】このように、CPU7における信号の検出
周期と、CPU8における信号の検出周期とが検出対象
である信号の変動周期と一定周期毎に同期するように設
定されていれば、図に示すように、信号のある周期(図
中一番左側の周期参照)において、それぞれのCPUが
検出対象である信号の最大値および最小値を検出するよ
うな場合でも、それぞれのCPUでの信号比較タイミン
グを一致させることにより、一定周期毎にそれぞれのC
PUが検出している信号の偏差を必ず所定誤差αより小
さくすることができるので、時間的変化率の大きい信号
や周期的に変動する検出信号に対しても、誤った故障判
定を行うことなく、精度の高い故障判定を行うことがで
きる。
【0061】なお、上述の実施の形態1から3では、2
つのCPUが相互に故障判定を行っているが、CPU
7、8間の信号線14、15をいずれか一方として、C
PU7あるいはCPU8のいずれか一方による故障判定
を行ってもよい。また、センサ3、4をいずれか一方と
して故障判定を行ってもよい。
【0062】
【発明の効果】この発明の故障判定装置は、信号検出手
段が検出した検出信号に基づいて制御対象を制御する複
数の制御手段と、制御手段の故障判定を行うために、制
御手段間で検出信号を伝送する伝送手段と、所定世代前
までの検出信号を記憶保持する記憶手段と、記憶手段に
記憶保持された検出信号の信号レベルと、伝送手段を介
して受信した受信信号の信号レベルとの偏差に基づい
て、制御手段の故障を判定する判定手段と、を備えるの
で、演算手段の信号処理時間が異なったり、演算手段間
の伝送時間に誤差が含まれていても許容検出誤差を必要
以上に広げなくて済み、また、検出信号の時間変化率が
小さい場合は正常判定範囲を狭めて高精度な故障判定が
可能であり、さらに、検出信号が変動する場合には許容
誤差範囲を広げて高精度な故障判定を低コストで実現す
ることができる。
【0063】また、前記判定手段は、一連の処理を繰り
返し行った結果、記憶手段に記憶保持されている所定世
代前までの各検出信号の信号レベルと、受信信号の信号
レベルとのそれぞれの偏差の絶対値が、全て所定回数以
上連続して所定値以上となった場合に、制御手段が故障
していると判定するので、より精度の高い故障判定を行
うことができる。
【0064】また、前記判定手段は、一連の判定処理を
繰り返し行った結果、記憶手段に記憶保持された所定世
代前までの検出信号の信号レベルの最小値から最大値ま
での範囲から、所定回数以上連続して前記受信信号が所
定値以上逸脱した場合に、前記制御手段が故障している
と判定するので、変動率の大きい検出信号に基づいて精
度の高い故障判定を行うことができる。
【0065】また、前記記憶手段は、新たな信号を検出
するたびに、所定世代前までの各検出信号を更新するの
で、より精度の高い故障判定を行うことができる。
【0066】さらに、前記各記憶手段が信号を検出する
際の検出周期は、互いに異なり、かつ、一定周期毎に同
期するように設定されているので、時間的な変化率の高
い検出信号に基づいてより精度の高い故障判定を行うこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の故障判定装置による相互監視の構
成を概略的に示すブロック図である。
【図2】 この発明の故障判定装置における信号の検出
方法および伝送方法を概念的に示す図である。
【図3】 この発明の実施の形態1に係る故障判定装置
における処理内容を示すフローチャートである。
【図4】 この発明の故障判定装置における信号の検出
方法および伝送方法を概念的に示す図である。
【図5】 この発明の実施の形態2に係る故障判定装置
における処理内容を示すフローチャートである。
【図6】 この発明の実施の形態2に係る故障判定装置
における検出信号の伝送の様子を時系列的に示す概念図
である。
【図7】 この発明の実施の形態3に係る故障判定装置
における検出信号の伝送の様子を時系列的に示す概念図
である。
【図8】 従来の故障判定装置における信号の検出方法
および伝送方法を概念的に示す図である。
【符号の説明】
1、2 制御システム(制御手段)、3、4 センサ
(検出手段)、5、6制御対象、7、8 CPU(記憶
手段、判定手段)、14、15 信号線(伝送手段)。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 信号検出手段が検出した検出信号に基づ
    いて制御対象を制御する複数の制御手段と、 前記制御手段の故障判定を行うために、前記制御手段間
    で前記検出信号を伝送する伝送手段と、 所定世代前までの検出信号を記憶保持する記憶手段と、 前記記憶手段に記憶保持された検出信号の信号レベル
    と、前記伝送手段を介して受信した受信信号の信号レベ
    ルとの偏差に基づいて、前記制御手段の故障を判定する
    判定手段と、 を備える故障判定装置。
  2. 【請求項2】 前記判定手段は、一連の処理を繰り返し
    行った結果、前記記憶手段に記憶保持されている所定世
    代前までの各検出信号の信号レベルと、前記受信信号の
    信号レベルとのそれぞれの偏差の絶対値が、全て所定回
    数以上連続して所定値以上となった場合に、前記制御手
    段が故障していると判定する請求項1に記載の故障判定
    装置。
  3. 【請求項3】 前記判定手段は、一連の判定処理を繰り
    返し行った結果、前記記憶手段に記憶保持された所定世
    代前までの検出信号の信号レベルの最小値から最大値ま
    での範囲から、所定回数以上連続して前記受信信号が所
    定値以上逸脱した場合に、前記制御手段が故障している
    と判定する請求項1に記載の故障判定装置。
  4. 【請求項4】 前記記憶手段は、新たな信号を検出する
    たびに、前記所定世代前までの各検出信号を更新する請
    求項1ないし請求項3のいずれかに記載の故障判定装
    置。
  5. 【請求項5】 前記各記憶手段が信号を検出する際の検
    出周期は、互いに異なり、かつ、一定周期毎に同期する
    ように設定されている請求項1ないし請求項4のいずれ
    かに記載の故障判定装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014013826A1 (ja) * 2012-07-20 2014-01-23 日産自動車株式会社 故障診断システム、故障診断装置及び故障診断方法

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