JPH11109870A - プラズマディスプレイパネル装置 - Google Patents

プラズマディスプレイパネル装置

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JPH11109870A
JPH11109870A JP27440297A JP27440297A JPH11109870A JP H11109870 A JPH11109870 A JP H11109870A JP 27440297 A JP27440297 A JP 27440297A JP 27440297 A JP27440297 A JP 27440297A JP H11109870 A JPH11109870 A JP H11109870A
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JP
Japan
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panel
heat transfer
transfer member
plasma display
outer edge
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Application number
JP27440297A
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English (en)
Inventor
Takeo Fujimura
健男 藤村
Kazunari Shigetoshi
一成 重歳
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プラズマディスプレイパネル本体1にプラズ
マを発生させるため、パネルに熱歪が生じ最悪の場合パ
ネルが破壊するという問題があった。 【解決手段】 それぞれの内面が対向配置され、画像映
出部7から画像を映出するフロントパネル2及びバック
パネル3と、両パネルの間の少なくとも画像映出部7を
含む空間にガスを封入するようパネル周辺部に配置され
た周辺封じ部材6と、バックパネル3またはフロントパ
ネル2の少なくとも一方の外面に、パネル外縁部から画
像映出部境界8を越える位置または越えない位置に至る
幅を有してパネル周辺部に延在するように取り付けられ
た伝熱部材10を備えたプラズマディスプレイパネル装
置としたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、熱歪による破壊
を避けるための新規な構造を有するプラズマディスプレ
イパネル装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図6は、従来のプラズマディスプレイパ
ネル装置の構造を示す平面図である。図において、1は
プラズマディスプレイパネル本体、2はほぼ一定の厚さ
を有するガラス製の第一のパネルであるフロントパネ
ル、3はほぼ一定の厚さを有するガラス製の第二のパネ
ルであるバックパネルであり、このフロントパネル2と
バックパネル3は、それぞれの内面が所定の間隔を保っ
て互いに対向するように配置され、プラズマディスプレ
イパネル本体1の主要部を構成する。なお、フロントパ
ネル2、バックパネル3は図示のようにそれぞれ長方形
とされるのが普通であるが、これに限定されるものでは
ない。4はフロントパネル2の4個の輪郭辺である外縁
の端面、5はバックパネル3の端面である。6はフロン
トパネル2とバックパネル3の間にあって、外縁に沿っ
て全周に亘って気密性を保ちつつ両者を接着している周
辺封じ部材で、フロントパネル2とバックパネル3及び
周辺封じ部材6で囲まれる空間には、所定のガスが充填
されている。7はフロントパネル2及びバックパネル3
の周辺封じ部材6で囲まれた範囲のさらに内側に、両パ
ネルに共通して設定された画像が映出される画像映出
部、8はこの画像映出部7を縁どる仮想線である画像映
出部境界を示し、周辺封じ部材6とはやや距離をおき、
これにほぼ平行とされている。
【0003】さらに、図には示していないが、バックパ
ネル3の外面に、このプラズマディスプレイパネル本体
1を駆動するための回路装置が、ほぼ全面に亘って配置
されるのが普通である。そしてプラズマディスプレイパ
ネル装置全体の厚み(奥行き)は、主としてプラズマデ
ィスプレイパネル本体1とこの回路装置の厚みで規定さ
れる。
【0004】なお、プラズマディスプレイパネル装置全
体の厚みを小さくするために、回路装置をバックパネル
3の外面に配置せず、プラズマディスプレイパネル本体
1と離した別置形とし、両者をケーブルで接続する場合
もある。
【0005】次に動作について説明する。画像は、仮想
の線である画像映出部境界8で囲まれた領域即ち画像映
出部7に映出される。この原理は詳述しないが、映出に
際してはフロントパネル2とバックパネル3の間に設け
られた電極群(図示せず)と上述の回路装置によって画
像映出部7内にプラズマ放電を起こさせる。このプラズ
マ放電によって生じた紫外線をバックパネル3の内面に
塗布された蛍光体(図示せず)によって可視光線に変換
する。この光線は、ほぼ透明になされているフロントパ
ネル2の画像映出部7から取り出される。画像を利用す
る人は、フロントパネル2の側からこの光線による画像
を観視する。
【0006】このように、画像映出にプラズマ放電を利
用するため、動作中のプラズマディスプレイパネル本体
1の画像映出部7では相当の発熱があり、従って動作条
件によってはパネルに大きな熱歪が生じ、最悪の場合ガ
ラス製であるパネルが破壊してしまうという問題があっ
た。
【0007】このため、プラズマディスプレイパネル装
置には熱放散の工夫がなされており、パネル面のフアン
による強制空冷が行なわれている。また映出される画像
によってはパネルの温度が局部的に上昇し、これがパネ
ル面に部分的に大きな歪を生じさせる原因になるので、
バックパネル3の外面全面にアルミ板などの熱伝導率の
よい金属板を張り付けて温度分布の不均一を防止するな
どの対策が行なわれることもあった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来のプ
ラズマディスプレイパネル装置の強制空冷には限界があ
り、とくにプラズマディスプレイパネル装置が画像を観
賞するために用いられる場合には、強制空冷で生ずるわ
ずかな雑音も問題になる。またバックパネル3の外面全
面にアルミ板などの熱伝導率のよい金属板を張り付け
て、温度分布の不均一を防止する方法を有効ならしめる
には、相当な厚さと面積の金属板を必要とするので、重
量が大きくなる上コストアップの原因になり、加えて厚
み(奥行き)が小さいというプラズマディスプレイパネ
ル装置の最大の特徴を損なう恐れがあった。
【0009】そのため、場合によっては本来もっと出力
(明るさないしコントラスト)を上げることが可能であ
るにも拘らず、熱歪のためにこれを制限して装置を動作
させねばならないようなケースもあった。
【0010】この発明は、上述のような課題を解決する
ためになされたもので、第一の目的は、動作中にパネル
面上に生じる有害な熱歪を、比較的少なく従って安価な
部材で効率的に緩和し、従って出力を上げることのでき
るプラズマディスプレイパネル装置を得るものである。
また、第二の目的は、厚みの増加を最小限に抑えたプラ
ズマディスプレイパネル装置を得るものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明に係わるプラズ
マディスプレイパネル装置においては、対向配置された
第一のパネルまたは第二のパネルの少なくとも一方の外
面に、パネル外縁部から画像映出部の境界を越える位置
に至る幅を有してパネル周辺部に延在する伝熱部材を取
り付けるようにしたものである。
【0012】また、対向配置された第一のパネルまたは
第二のパネルの少なくとも一方の外面に、パネル外縁部
から画像映出部の境界を越えない位置に至る幅を有して
パネル周辺部に延在する伝熱部材を取り付けるようにし
たものである。
【0013】また、伝熱部材を、第二のパネルの外面周
辺部に沿って取り付けるようにしたものである。
【0014】さらに、第一のパネルまたは第二のパネル
の一方の外縁が他方の外縁よりも張り出しており、伝熱
部材をこの張り出している側のパネルの外面周辺部に沿
って取り付けるようにしたものである。
【0015】また、第一のパネルに取り付けられる伝熱
部材の内周側の端面に面取り部を設けるようにしたもの
である。
【0016】また、伝熱部材は、伝熱部材の外縁とパネ
ル外縁とが一致するように取り付けるようにしたもので
ある。
【0017】さらにまた、パネルの外面周辺部に取り付
けられる伝熱部材に、パネル外縁の端面を覆う端面覆い
部を設けるようにしたものである。
【0018】また、パネル外縁の端面を覆う端面覆い部
とパネル外縁の端面との間に、熱伝導性のよいクリーム
状またはゲル状の充填材を充填するようにしたものであ
る。
【0019】また、パネルの外面周辺部に取り付けられ
る伝熱部材の取付面に、伝熱部材の幅方向の両端部を除
く位置にパネル外縁に沿った溝を形成するようにしたも
のである。
【0020】加えて、パネルの外面周辺部に取り付けら
れる伝熱部材を、伝熱部材の取り付けられるパネルの厚
さをt、パネル外縁から伝熱部材の内周側の端面に対応
するパネル外面までの距離をDとするとき、D≦20t
の関係になるように取り付けるようにしたものである。
【0021】また、パネルの外面周辺部に取り付けられ
る伝熱部材の表面内側に、フィンを設けるようにしたも
のである。
【0022】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.図1は、この発明の実施の形態1による
熱歪緩和構造を有するプラズマディスプレイパネル装置
を示し、(a)は平面図、(b)は図1(a)のI−I
線における部分断面図である。なお、プラズマディスプ
レイパネル本体は、図6に示したものと同じものである
が、裏表を逆に描いている。図1において、1〜8は上
記従来装置と同一のものであるが、一部を次に補足説明
する。
【0023】フロントパネル2及びバックパネル3は、
それぞれ厚さが3mmの平板からなり、その輪郭はパネ
ルの外縁である端面4及び端面5で規定されている。フ
ロントパネル2とバックパネル3は、それぞれの内面が
対向するように配置され、間に放電用ガスが封入される
0.15mm程度の空間が設けられ、周辺封じ部材6で
接着されている。周辺封じ部材6はフリットガラスから
なり、その幅は5ないし7mmである。
【0024】なお、以下では自明の場合、フロントパネ
ル2またはバックパネル3のうち問題にしている方を単
にパネルと呼ぶことがある。また、パネルの厚さをtで
表わすことがある。
【0025】周辺封じ部材6の約5mm内側から先(内
側)が、画像を映出する画像映出部7となる。この画像
映出部7に対応する各パネル2、3の内面には電極群9
が設けられているが、ここではその詳細は省く。画像映
出部7の周辺は、仮想の線である画像映出部境界8で縁
どられている。
【0026】向かい合っているフロントパネル2とバッ
クパネル3の外形は、一般に同じではない。図1では長
方形をなす短辺側ではフロントパネル2の方が張り出
し、長辺側ではバックパネル3の方が張り出すように作
られているが、これに限定されるものではない。図1
(b)は、バックパネル3の方が張り出している部分の
断面を示している。
【0027】10はバックパネル3の外面に、パネル外
縁部から画像映出部境界8を越える位置に至る幅Wを有
してパネル周辺部に延在するように取り付けられた、例
えば厚さTのアルミ材からなる伝熱部材である。
【0028】この伝熱部材10は、図に示すようにバッ
クパネル3の端面5に沿う外縁である長手面10Aがバ
ックパネル3の端面5に、厳密に一致する必要はない
が、略略一致し、バックパネル3に取り付けられる密着
面10Bが緩衝材11を介してバックパネル3に密着し
て取り付けられており、所定の長さのもの複数個、図で
は4つを組み合わせてバックパネル3の全端面(全周)
を周回するように取り付けられているが、4つの組合せ
ではなく一体に構成したものでもよい。緩衝材11は、
例えば熱伝導性のよい薄い両面接着テープであり、パネ
ルで発生した熱の伝熱部材10への伝導を助け、伝熱部
材10がパネルに傷をつけるのを防ぎ、かつパネルと伝
熱部材10の熱膨張の差で、パネルに余分な歪が生じる
のを防ぐ緩衝性のある材料を選んで用いる。なお、伝熱
部材10の断面の幅W×厚さTの一例は、40mm×4
mmである。
【0029】次に、このような伝熱部材10の取付け
が、熱歪による破壊の防止に有効に働く理由を述べる。
プラズマディスプレイパネル装置が動作して、温度によ
って破壊に至る現象を観察すると、破壊はほとんどの場
合端面4、5ないしはそのごく近くから始まっているこ
とがわかる。即ち破壊は、もともと切断加工されて表面
が荒れた状態になっている端面4、5や、その付近にあ
る小さな傷に外縁と平行な方向の引張り力が加わるため
に生じる。
【0030】この引張り力の生ずる原因は、端面4、5
からやや内側に入った部分が、熱のため膨張するにも拘
らず、端面4、5またはそのごく近くが昇温せず膨張し
ないためである。端的に云って、パネル中央部では温度
上昇がほぼ均等しており破壊にはあまり関係がない。即
ち一つの確実な対策は、端面4、5の付近で、端面4、
5に垂直な方向の温度勾配を小さくすることである。
【0031】具体的には次のようにまとめられる。 (1)画像映出部のパネル外縁側の熱を逃がす。 (a)熱は画像映出部7の範囲内で生ずるので、画像映
出部7のパネル外縁側の熱を積極的に逃がす。具体的に
画像映出部境界8から内側に10t程度、余裕をみて1
5t(t=パネルの厚さ)の距離まで、端面4、5から
の距離にしても15t程度、余裕をみて20tの範囲の
冷却を考えれば充分である。 (b)熱を空中に逃がすと同時にパネル外縁に平行な方
向にも逃がすのがよい。これはパネル破壊に至る昇温が
局部的な場合(画像映出部境界8の近くに局部的に明る
い画像が映出された場合)に特に有害なことが分かって
おり、局部的昇温を防ぐことが一つの方策として有効だ
からである。
【0032】(2)端面にごく近い部分は積極的に昇温
を促す。 歪発生の主原因が、端面4、5の付近で端面4、5に垂
直な方向の温度勾配にあることから、端面4、5のごく
近くは積極的にその近くの画像映出部7に近い温度にな
るように昇温を図る方がよい。さきに述べた幅Wをもつ
伝熱部材10をパネル外縁に沿って延在させたのはこの
ためであり、また同様の理由から伝熱部材10の外縁と
パネル外縁とを一致させることが、温度勾配を小さくす
る上で最も望ましい。逆に言えば、この実施の形態1の
ように、相手パネルより張り出している方のパネルに伝
熱部材10を取り付ける場合に、伝熱部材10の長手面
10Aの部分をパネル端面を越えて更に張り出すのは、
この張り出し部分の冷却が促進されることになり好まし
くない。
【0033】これを、パネル全面に熱伝導性のよい金属
板を張り付ける方法と比較してみる。今このプラズマデ
ィスプレイパネルの画像映出部7の対角径が40インチ
であるとすると、バックパネル3の大きさは、約620
mm×820mmである。この全面に厚さ1.5mmの
アルミ板を張り付けるとすると、必要なアルミ材の総体
積は約7.6×105mm3になる。これに対し、実施の
形態1の伝熱部材10を、図1(a)に示すようにバッ
クパネル3の全周に取り付けると、所要量は約4.4×
105mm3である。両者を比較すると、実施の形態1の
構成の方が、アルミの所要量が少ないだけでなく、熱歪
を除くのに最も重要な部分に張り付けられる伝熱部材1
0を若干厚くする(伝熱面積を若干大きくすることによ
り伝熱抵抗を低くする)ことで同等以上の効果を発揮す
る。
【0034】逆に効果が同じでよければ、材料の所要量
(体積)は相当に減らせる余地がある。伝熱部材10の
厚みは、熱をパネルの面に沿う方向に運ぶのに必要であ
るが、伝熱部材10をアルミで作った場合、パネルの材
料であるガラスとは熱伝導率が1桁以上違うので、厚み
はパネルの厚みt程度あれば相当の効果がある。さら
に、周辺部のみに伝熱部材10を設ける方法は、工程中
万一かかる部材を取付後、パネル本体が不良になった場
合、接着面積が小さいので部材の回収が比較的容易とい
う利点もある。
【0035】さらに、全面に熱伝導性の金属板を張り付
ける方法は、プラズマディスプレイパネル装置の厚みを
増加させるが、単に張り付けられる部材の厚み分だけで
なく、近くに配置される回路装置との絶縁のためのスペ
ース分も必要になる。これに対し、実施の形態1ではパ
ネル全面にわたる一律な厚みの増加はなく、また回路装
置との間の絶縁設計に自由度が増し、厚み増加の問題が
緩和できる。
【0036】もちろん、実施の形態1は、パネル全面に
熱伝導性のよい金属板を張り付ける方法と併用してもよ
い。実施の形態1の特徴は、パネル周辺部に熱伝導性の
よい部材を重点的に配置することにある。より具体的に
は、パネル外縁から幅20t(tはパネルの厚み)の範
囲に重点的に伝熱部材10を配置するもので、すなわち
パネル外縁から伝熱部材10の内周側の端面4、5に対
応するパネル外面までの距離をD、パネルの厚みをtと
するとき、D≦20tの関係になるように伝熱部材10
を特に配置するものであり、前述のように、パネル全面
に熱伝導性のよい金属板を張り付けることと併用して、
ここに述べたD≦20tの関係になるように伝熱部材1
0を設けても良いことは言うまでもない。また、ここに
述べたようなD≦20tの関係に配置される伝熱部材
は、D≧20tになるように配置された伝熱部材より材
料が効率的に用いられることになる。また、上記の説明
においては主としてバックパネル3の伝熱部材10を設
ける構成について述べたが、フロントパネル2に伝熱部
材10を設けても、同様の効果を得ることができるのは
説明するまでもなく、フロントパネル2に伝熱部材10
を設けることによってバックパネル3側に回路装置を配
置する際の絶縁設計の自由度が増す。
【0037】実施の形態2.図2は、この発明の実施の
形態2による熱歪緩和構造を有するプラズマディスプレ
イパネル装置を示す部分断面図である。図において、2
〜4、6、8〜11は図1におけるものと同一のもので
あるが、伝熱部材10は、フロントパネル2に取り付け
られ、その内周面に、面取り部すなわちテーパ部10C
を設けている。図2(a)は、フロントパネル2よりバ
ックパネル3が張り出している場合のフロントパネル2
の外面周辺部に伝熱部材10を設けたもの、図2(b)
は、フロントパネル2の方が張り出した場合で、この張
り出し部分を有する方のパネルに、伝熱部材10を設け
たものを示している。
【0038】図2に示すように伝熱部材10は、フロン
トパネル2の側に取り付けてもよく、この場合、フロン
トパネル2は、画像を観視する側なので、画面を小さく
しない意味から画像映出部境界8よりも外側に伝熱部材
10を設けることが望ましいが、この場合にも応分の効
果を期待できる。特にフロントパネル2がバックパネル
3より外方に張り出している場合にはその効果が大き
い。もっとも熱歪緩和を重視するなら、画像映出部7が
小さくなるのを認識した上で、伝熱部材10を画像映出
部境界8より内側に入り込んで設け得ることはいうまで
もない。
【0039】フロントパネル2に伝熱部材10を取り付
ける際は、伝熱部材10の内周面に、図示のとおり面取
り部すなわちテーパ部10Cを設けるとよい。これは画
像を斜めから観視したとき、画像の最端部が見えなくな
るのを防止するためである。この目的のためにはテーパ
部10Cの角度(図2のθ)は、観視者側からの観視方
向の裕度をどの程度とるかによるが、通常の使用形態か
ら、少なくとも45度程度は必要である。
【0040】なお、フロントパネル2に取り付ける伝熱
部材10は、プラズマディスプレイパネル装置のデザイ
ンの一部に利用することも可能である。このためにはフ
ロントパネル2の側に設ける伝熱部材10は、黒色に染
めておくのがよく、熱放散の意味からも有益である。
【0041】一般的に言って破壊は、外側に張り出して
いる方のパネルから起こる傾向がある。これは、張り出
している部分が冷却されて、温度勾配が大きくなるのが
原因と考えられる。従って、パネルの4辺において、張
り出しているパネルが異なる場合は、それぞれの辺で張
り出している側のパネルに重点的に伝熱部材10を設け
ることが考えられる。もちろん伝熱部材10はフロント
パネル2及びバックパネル3の両方に取り付けてもよ
い。
【0042】実施の形態3.図3は、この発明の実施の
形態3による熱歪緩和構造を有するプラズマディスプレ
イパネル装置を示す部分断面図である。図において、
2、3、5〜11は図1におけるものと同一のものであ
る。実施の形態3においては、伝熱部材10の端面及び
バックパネル3の端面5を覆うように端面覆い部10D
が形成されているものである。この端面覆い部10D
は、端面5に実質的に接しており、わずかな隙間には熱
伝導率の高いクリーム状またはゲル状の充填材12が充
填されている。なお、図3では、端面覆い部10Dを伝
熱部材10とは別個の部材あるいは別体のものを、例え
ばねじ止め等により組み合わせて構成しているように示
したが、端面覆い部10Dを、例えば引き抜き等の加工
手法により伝熱部材10と一体に構成してもよい。
【0043】これによって、最も破壊の始点となりやす
い端面5に積極的に熱を伝え、この部分の昇温を図り効
果的な歪の低減ができる。なお、この部分に充填材12
を用いるのは、端面5が相当に凹凸のある面であること
が多く、流動性のないテープのようなものでは密着が不
十分になることがあるためである。なお、端面覆い部1
0Dを、実施の形態2のごとく、フロントパネル2に取
り付けられた伝熱部材10に設けてもよい。
【0044】実施の形態4.図4は、この発明の実施の
形態4による熱歪緩和構造を有するプラズマディスプレ
イパネル装置を示す部分断面図である。図において、
2、3、5〜11は図1におけるものと同一のものであ
る。実施の形態4においては、伝熱部材10は、その幅
W全域にわたってはパネル面(図ではバックパネル3の
例を示す)に密着しておらず、画像映出部境界8の付近
から内側(端面5から遠い側)のゾーン及び端面5の近
くのゾーンでは密着しているものの、この二つのゾーン
の間では密着しておらず、溝13が形成されている。溝
13は端面5に平行な方向に長く延在している。
【0045】溝13によって、画像映出部7及び画像映
出部境界8付近の熱エネルギーは、伝熱部材10によっ
て、途中の部分に影響を及ぼすことなく端面5近くまで
運ばれる。パネルの材料であるガラスは熱伝導率は良く
ないので、この構造により端面5付近で端面5に垂直な
方向の温度勾配を大幅に小さくでき、最も問題となる端
面5付近のパネル外縁に平行な方向の引張り熱歪を効果
的に小さくできる。なお、図4は、バックパネル3に伝
熱部材10を取り付けた場合を示したが、フロントパネ
ル2に取り付けた伝熱部材10に溝13を設けることも
可能である。
【0046】実施の形態5.図5は、この発明の実施の
形態5による熱歪緩和構造を有するプラズマディスプレ
イパネル装置を示す部分断面図である。図において、
2、3、5〜12は図3におけるものと、また13は図
4におけるものと同一のものである。
【0047】実施の形態5では、図5に示すように、伝
熱部材10の外表面における所定の部分(これは、以下
に述べるように端面5側よりも画像映出部7及び画像映
出部境界8の付近側に寄った部分のことであり、伝熱部
材10の外表面と併せて、以下、表面内側と表現す
る。)、すなわち、表面内側に凹凸からなるフイン14
が設けられている。このフインは伝熱部材10の表面内
側の表面積を大きくして、画像表示部7の空冷効果を向
上させ、画像表示部7からパネル端面5に至る温度勾配
を一層改善させる効果を有する。
【0048】さきに述べたように、端面5に近い部分の
温度は上昇するように図らうべきなので、フイン14
は、伝熱部材10が画像映出部7及び画像映出部境界8
の付近に対向する部分に重点的に設けるべきで、端面5
に近い部分、特に一方のパネルが他方のパネルより張り
出している部分には、設けない方がよい。
【0049】なお、このフイン14は、図4に示す端面
覆い部10Dを持たない伝熱部材にも設けることができ
ることは言うまでもなく、おのおの別体のフイン14及
び伝熱部材10を、例えばねじ止め等により組み合わせ
こともできる。以上述べた実施の形態の他、各実施の形
態を種々組み合わせることが可能なことは言うまでもな
い。
【0050】
【発明の効果】この発明は、以上説明したように構成さ
れているので、以下に示すような効果を奏する。対向配
置された第一のパネルまたは第二のパネルの少なくとも
一方の外面に、パネル外縁部から画像映出部の境界を越
える位置に至る幅を有してパネル周辺部に延在するよう
に伝熱部材を取り付けたので、パネル周辺部の熱歪を効
果的に緩和して、パネル破壊を防止することができる。
【0051】また、対向配置された第一のパネルまたは
第二のパネルの少なくとも一方の外面に、パネル外縁部
から画像映出部の境界を越えない位置に至る幅を有して
パネル周辺部に延在するように伝熱部材を取り付けたの
で、フロントパネル側に伝熱部材を取り付けた場合で
も、画像映出部が縮小されることはない。
【0052】また、伝熱部材は、第二のパネルに取り付
けられているので、画面の大きさを損なうことなく伝熱
部材を取り付けることができる。
【0053】さらに、第一のパネルまたは第二のパネル
の一方のパネル外縁が他方のパネル外縁よりも張り出し
ており、この張り出している側のパネルに伝熱部材が取
り付けられているので、さらに効率よく画像映出部から
パネル端面に至る温度勾配を緩和することができる。
【0054】また、第一のパネルに取り付けらる伝熱部
材の内周側の端面に面取り部が設けられているので、フ
ロントパネルの画像映出部を斜め方向から見たときの視
野の減少を防止できる。
【0055】また、伝熱部材は、伝熱部材の外縁とパネ
ル外縁とが一致するように取り付けられているので、パ
ネル端面の温度を有効に上昇させることができ熱歪を除
去することができる。
【0056】さらにまた、伝熱部材は、パネル外縁の端
面を覆うように設けられた端面覆い部を有するので、パ
ネル端面の昇温を積極的に図り、熱歪を一層効果的に除
去することができる。
【0057】また、端面覆い部とパネル外縁の端面との
間には、熱伝導性のよいクリーム状またはゲル状の充填
材が充填されているので、パネル端面の積極的な昇温を
確実なものにすることができる。
【0058】また、伝熱部材の取付面には、伝熱部材の
幅方向の両端部を除く位置にパネル外縁に沿った溝が形
成されているので、パネル端面近くの昇温を効果的に行
なうことができる。
【0059】加えて、伝熱部材は、伝熱部材の取り付け
られるパネルの厚さをt、パネル外縁から伝熱部材の内
周側の端面に対応するパネル外面までの距離をDとする
とき、D≦20tの関係になるように、伝熱部材をパネ
ル周辺部に重点的に設けたので、伝熱部材の量を少なく
し、プラズマディスプレイパネル装置全体の厚みや重量
が増加するのを抑える。
【0060】また、伝熱部材の表面内側には、フィンが
設けられているので、伝熱部材の表面積を増大させ、画
像表示部からの熱を放散させると共にパネル端面に至る
温度勾配を一層緩和することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による熱歪緩和構造
を有するプラズマディスプレイパネル装置を示す平面図
及び部分断面図である。
【図2】 この発明の実施の形態2による熱歪緩和構造
を有するプラズマディスプレイパネル装置を示す部分断
面図である。
【図3】 この発明の実施の形態3による熱歪緩和構造
を有するプラズマディスプレイパネル装置を示す部分断
面図である。
【図4】 この発明の実施の形態4による熱歪緩和構造
を有するプラズマディスプレイパネル装置を示す部分断
面図である。
【図5】 この発明の実施の形態5による熱歪緩和構造
を有するプラズマディスプレイパネル装置を示す部分断
面図である。
【図6】 従来のプラズマディスプレイパネル装置を示
す平面図である。
【符号の説明】
1 プラズマディスプレイパネル本体、2 フロントパ
ネル、3 バックパネル、4,5 端面、6 周辺封じ
部材、7 画像映出部、8 画像映出部境界、10 伝
熱部材、10A 長手面、10B 密着面、10C 面
取り部、10D端面覆い部、11 緩衝材、12 充填
材、13 溝、14 フイン。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像を映出する画像映出部を有する第一
    のパネル、この第一のパネルの内面に、その内面が空間
    をおいて対向するよう配置された第二のパネル、上記第
    一のパネルと第二のパネルの間の少なくとも上記画像映
    出部に対応する空間にガスを封入し得るようパネル周辺
    部に配置された周辺封じ部材、上記第一のパネルまたは
    第二のパネルの少なくとも一方の外面に、パネル外縁部
    から上記画像映出部の境界を越える位置に至る幅を有し
    てパネル周辺部に延在するように取り付けられた伝熱部
    材を備えたことを特徴とするプラズマディスプレイパネ
    ル装置。
  2. 【請求項2】 画像を映出する画像映出部を有する第一
    のパネル、この第一のパネルの内面に、その内面が空間
    をおいて対向するよう配置された第二のパネル、上記第
    一のパネルと第二のパネルの間の少なくとも上記画像映
    出部に対応する空間にガスを封入し得るようパネル周辺
    部に配置された周辺封じ部材、上記第一のパネルまたは
    第二のパネルの少なくとも一方の外面に、パネル外縁部
    から上記画像映出部の境界を越えない位置に至る幅を有
    してパネル周辺部に延在するように取り付けられた伝熱
    部材を備えたことを特徴とするプラズマディスプレイパ
    ネル装置。
  3. 【請求項3】 伝熱部材は、第二のパネルに取り付けら
    れていることを特徴とする請求項1または請求項2記載
    のプラズマディスプレイパネル装置。
  4. 【請求項4】 第一のパネルまたは第二のパネルの一方
    のパネル外縁が他方のパネル外縁よりも張り出してお
    り、伝熱部材はこの張り出している側のパネルに取り付
    けられていることを特徴とする請求項1または請求項2
    記載のプラズマディスプレイパネル装置。
  5. 【請求項5】 第一のパネルに取り付けられる伝熱部材
    の内周側の端面に面取り部を有することを特徴とする請
    求項1または請求項2または請求項4記載のプラズマデ
    ィスプレイパネル装置。
  6. 【請求項6】 伝熱部材は、伝熱部材の外縁とパネル外
    縁とが一致するように取り付けられていることを特徴と
    する請求項1ないし請求項5のいずれか一項記載のプラ
    ズマディスプレイパネル装置。
  7. 【請求項7】 伝熱部材は、パネル外縁の端面を覆うよ
    うに設けられた端面覆い部を有することを特徴とする請
    求項1ないし請求項6のいずれか一項記載のプラズマデ
    ィスプレイパネル装置。
  8. 【請求項8】 端面覆い部とパネル外縁の端面との間に
    は、熱伝導性のよいクリーム状またはゲル状の充填材が
    充填されていることを特徴とする請求項7記載のプラズ
    マディスプレイパネル装置。
  9. 【請求項9】 伝熱部材の取付面には、伝熱部材の幅方
    向の両端部を除く位置にパネル外縁に沿った溝が形成さ
    れていることを特徴とする請求項1ないし請求項8のい
    ずれか一項記載のプラズマディスプレイパネル装置。
  10. 【請求項10】 伝熱部材は、伝熱部材の取り付けられ
    るパネルの厚さをt、パネル外縁から伝熱部材の内周側
    の端面に対応するパネル外面までの距離をDとすると
    き、D≦20tの関係になるように取り付けられること
    を特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれか一項記
    載のプラズマディスプレイパネル装置。
  11. 【請求項11】 伝熱部材の表面内側には、フィンが設
    けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項1
    0のいずれか一項記載のプラズマディスプレイパネル装
    置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003131580A (ja) * 2001-10-23 2003-05-09 Matsushita Electric Ind Co Ltd プラズマディスプレイ装置
JP2005234436A (ja) * 2004-02-23 2005-09-02 Sony Corp 取付具及び液晶表示装置

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