JPH11109674A - 画像形成方法 - Google Patents
画像形成方法Info
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- JPH11109674A JPH11109674A JP9287599A JP28759997A JPH11109674A JP H11109674 A JPH11109674 A JP H11109674A JP 9287599 A JP9287599 A JP 9287599A JP 28759997 A JP28759997 A JP 28759997A JP H11109674 A JPH11109674 A JP H11109674A
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Abstract
用した場合においても、トナーの製造過程で発生するワ
ックスに起因する乳化粒子や微粒子が現像スリーブやキ
ャリアを汚染することがなく、高温及び低温時の耐オフ
セット性の両立が図れ、高解像度の高品位画像、特に、
OHP用シートにおいては透明性やヘイズの低下のない
優れた画像を得ることのできる画像形成方法の提供。 【解決手段】 記録材上に担持されている未定着のトナ
ー像を、圧接部材を用いて加熱及び/又は加圧して記録
材に定着させる定着装置を有する画像形成方法におい
て、上記トナーが、少なくとも結着樹脂、着色材及びワ
ックスが含有されたトナーであって、且つ上記ワックス
中に、少なくとも製紙用の中性サイズ剤が含有されてい
る画像形成方法。
Description
記録法、磁気記録法等に適用される画像形成方法に関
し、更に詳しくは、加熱及び/又は加圧定着に適した構
成を有する静電荷像現像用トナーを使用する画像形成方
法に関する。
2,297,691号明細書、特公昭42−23910
号公報及び特公昭43−24748号公報等に記載され
ている如く多数の方法が知られているが、一般には、光
導電性物質を利用して種々の手段により感光体上に電気
的潜像を形成し、次いで該潜像をトナーを用いて現像
し、必要に応じて直接的あるいは間接的手段を用いて紙
等の転写材にトナー画像を転写した後、加圧、圧力、加
熱及び加圧、或いは溶剤蒸気等により定着して複写物を
得る。感光体上に転写せずに残ったトナーは種々の方法
でクリーニングされる。そして、再度、上述の工程が繰
り返されて連続複写がなされる。
る方法について説明すると、先ず、感光体ドラムの感光
体を一次帯電器によって均一に帯電させておき、この感
光ドラム上に、原稿のマゼンタ画像信号にて変調された
レーザー光により画像露光を行って静電潜像を形成し、
次いで、該静電潜像を、マゼンタトナーを保有するマゼ
ンタ現像器により現像してマゼンタトナー画像を感光ド
ラム上に形成する。この感光ドラムに現像されたマゼン
タトナー画像は、次に、搬送されてくる転写材(記録
材)上に、転写帯電器によって直接的或いは間接的手段
を用いて転写される。
後、転写材上へのトナー画像の転写が行われた後の感光
ドラムは、除電用帯電器により除電され、クリーニング
手段によってドラム上に残ったマゼンタトナーのクリー
ニングが行なわれた後、再び一次帯電器によって帯電さ
れ、その後は、上記のマゼンタトナーの場合と同様の操
作がなされて、シアントナー画像の形成及び前記のマゼ
ンタトナー画像を転写した転写材へのシアントナー画像
の転写が行われる。その後、更に、イエロー色、ブラッ
ク色の場合も上記と同様の操作が順次行われて、4色の
未定着トナー画像が転写材上に形成される。更に、転写
材上の4色の未定着トナー画像は、定着ローラにより熱
及び/又は圧力の作用で、転写材に定着されてフルカラ
ー画像が形成される。
る画像形成装置は、一般に言われているオリジナル原稿
を複写するための単なる事務処理用複写機だけでなく、
業務用コンピュータのデータ出力手段としてのプリンタ
ーはもとより、個人向けのパーソナルコピーの分野にお
いても使われ始めている。更に、レーザービームプリン
ターに代表される分野以外にも、基本エンジンを応用し
た普通紙ファックスへの展開も急激に発展を遂げつつあ
る。そのため、画像形成装置の更なる小型化、軽量化、
高速化、高画質化及び高信頼性が厳しく追求されてきて
おり、画像形成装置は種々の点で、よりシンプルな要素
で構成されるようになってきている。この結果、トナー
に要求される性能は次第に高度になり、トナーの性能向
上が達成できなければ、より優れた装置が成り立たなく
なってきている。又、近年の多様な画像複写のニーズに
伴ってカラー複写に対する需要も急増しており、オリジ
ナルカラー画像をより忠実に再現し得る複写物を得るた
め、画像形成装置に対して、更に一層の高画質化、高解
像度化等が望まれている。
使用されるトナーは、これに熱を印加した際の溶融性及
び混色性がよいことが必要であり、軟化点が低く、且つ
溶融粘度の低い所謂シャープメルト性の高いトナーを使
用することが好ましい。即ち、斯かるシャープメルトト
ナーを使用することにより、複写物の色再現範囲が広が
り、原稿像に忠実なカラーコピーを得ることが可能とな
る。しかしながら、このようなシャープメルト性の高い
カラートナーは、一般に定着ローラーとの親和性が高い
ため、定着時に定着ローラーにオフセットし易い傾向が
ある。特に、カラー画像形成装置において用いられる定
着装置の場合には、先に説明したように、転写材上にマ
ゼンタ、シアン、イエロー、ブラックと複数のトナー層
が形成されるため、トナー層厚が増大するので特にオフ
セットが発生し易い。
トナー付着を防止する目的で、定着ローラーの表面をト
ナーに対して離型性に優れた材料、例えば、シリコーン
ゴムや弗素系樹脂等で形成し、更にその表面に、オフセ
ット防止及びローラー表面の疲労を防止する目的で、シ
リコーンオイルやフッ素オイルの如き離型性の高い液体
の薄膜でローラー表面を被覆することが行われている。
しかしながら、この方法はトナーのオフセットを防止す
る点では極めて有効であるが、オフセット防止用オイル
を供給するための装置が必要であるので、定着装置が複
雑になる等の問題点を有するのみならず、オイル塗布に
よって定着ローラーを構成している基材とその上に被覆
された弾性層間の剥離を引き起こし、結果的に定着ロー
ラーの短寿命化を促進するという弊害を生じる恐れもあ
る。
定着せしめる転写材としては、一般に、各種紙類、コー
ティング紙、プラスチックフィルム等が用いられる。こ
れらの転写材の中でも、近年、プレゼンテーションに用
いられるオーバーヘッドプロジェクター(以下、OHP
と略す)に使用されるトランスペアレンシーフィルムへ
の高品位画像の形成の必要性が注目されている。しか
し、OHP用シートにおいては、紙と異なりオイル吸収
能が低いため、上記したような定着装置に使用して画像
を形成した場合に、得られる複写OHP用画像は、特に
オイル塗布によるベタベタ感が避けられず、画像の品質
に大きな問題が残されている。又、シリコーンオイル等
が熱により蒸発して機内を汚染したり、回収オイルの処
理等の問題も発生する。
用いない代わりに、未定着トナーを加熱定着する際に、
トナー中からオフセット防止用の液体を定着ローラに供
給させようという考えに基づき、トナー中に、低分子量
ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン等の離型剤を添
加する方法が提案されている。しかし、充分な効果を出
すために、トナー中にこれらの添加剤を多量に加える
と、感光体へのフィルミング現象や、キャリアやスリー
ブ等のトナー担持体の表面を汚染することが生じ、画像
が劣化するという実用上の問題が起こる。そこで、画像
を劣化させない程度の小量の離型剤をトナー中に添加
し、若干量の離型性オイルを定着ローラへと供給する方
法、若しくは、オフセットしたトナーを巻き取り式のク
リーニング装置、例えば、ウェブの如き部材を用いた装
置又はクリーニングパットを用いるクリーニング装置を
併用することが行われている。しかしながら、特にフル
カラー分野においては、上記した従来の如き、トナー中
に離型剤を含有させる手段では、転写材としてOHP用
シートを用いた場合に、離型剤の高結晶性や樹脂との屈
折率差等の原因のために、定着後の画像の透明性やヘイ
ズが若干落ちてしまうという問題が生じる。
を含有させることは知られている。例えば、特公昭52
−3304号公報、特公昭52−3305号公報、特開
昭57−52574号公報等に、これに関する技術が開
示されている。又、特開平3−50559号公報、特開
平2−79860号公報、特開平1−109359号公
報、特開昭62−14166号公報、特開昭61−27
3554号公報、特開昭61−94062号公報、特開
昭61−138259号公報、特開昭60−25236
1号公報、特開昭60−252360号公報、特開昭6
0−217366号公報等にワックス類を含有させる技
術が開示されている。これらによれば、ワックス類は、
トナーの低温時や高温時の耐オフセット性の向上や、低
温時の定着性の向上等のために用いられている。しかし
その反面、トナーへのワックス類の添加は、耐ブロッキ
ング性を悪化させたり、複写機等の昇温等によってトナ
ーが熱に曝されると現像性を悪化させたり、又、長期間
トナーを放置した場合には、ワックスがトナー表面にマ
イブレーションして現像性が悪化したりすることが生じ
る。
題点を全て満足するものはなく、何らかの問題を生じて
いた。例えば、高温オフセットや現像性は優れているが
低温定着性が今一歩であったり、低温オフセットや低温
定着性には優れているが、耐ブロッキング性にやや劣っ
て機内昇温で現像性が低下する等の弊害を生じたり、低
温時と高温時の耐オフセット性が両立できなかったり、
OHP画像の透明性が極度に悪かったりしていた。特
に、OHP画像の透明性に関しては、ワックス自身の結
晶性を損なわせ、透明性の向上を図る目的で、結晶化核
剤等をワックスに添加する提案(特開平4−14955
9号公報、特開平4−107467号公報)や、ワック
ス自身の結晶化度が小さいものを使用する提案(特願平
3−091108号公報、特願平3−242397号公
報)や、バインダーとの相溶性が良好で、バインダーよ
り溶融粘度の低い物質をバインダー中に添加することに
よって、定着後のトナー層の表面平滑性を良好にする提
案(特願平3−212652号公報)等がなされてい
る。
に優れる離型剤の1つとして、鉱物系ワックスであるモ
ンタンワックスがある。このようなモンタン系ワックス
をトナーに添加する離型剤に使用した例として、特開平
1−185660号公報、特開平1−185661号公
報、特開平1−185662号公報、特開平1−185
663号公報及び特開平1−238672号公報に、対
称性のある下記のような構造式(III)で示される分子
量約800のワックスを使用することが提案されてい
る。 (上記式III中、Rは炭素数28〜32個の炭化水素基
を示し、nは整数を示す。)
の透明性やヘイズ(曇価)の点から十分に満足な結果が
得られるものではなかった。これに対し、離型剤自体の
結晶性を阻害せしめる目的で、離型剤自体の構造の対称
性を崩したエステル系ワックスを使用することが、特願
平5−118517号公報、特願平5−126180号
公報及び特願平5−126181号公報で提案されてお
り、かなり良好な結果が得られている。
も、高耐久高信頼性が要求されてきており、定着装置の
改良と同時に、トナーのバインダー樹脂及び離型剤等の
改良がなされなければ、高画像面積画像から低画像面積
画像、更には、フルカラーOHPに至るまで適用できる
画像形成方法を長期に渡って安定して実現することは難
しく、更なる改良が望まれている。これに対し、種々の
検討がなされているが、例えば、良好な低温定着性、耐
オフセット性を発現させるトナーとするため、トナーに
含有させるワックスとして、分子量分布がピーク及び/
又はショルダーを少なくとも2つ以上有し、重量平均分
子量(Mw)が400以上4,000以下、数平均分子
量(Mn)が200以上4,000以下のものを使用す
れば、ワックスの結晶性を阻害でき、透明性を一層向上
させることが知られている。
説明した特定のワックスを含有したトナーを、重合法に
よって得た場合には、製造の過程においてワックスに起
因する乳化粒子が存在することが避けられず、生成した
トナー粒子表面に乳化粒子の付着が生じる。又、粉砕法
によってトナーを製造した場合にも、ワックスを添加し
た場合には、1μm以下程度のワックスの微粒子は、上
記の重合法による乳化粒子の場合と同様に、トナー粒子
の表面に静電気的に、或いはメカニカル的に付着するこ
とが生じる。このため、現像スリーブ汚染による画像劣
化が生じたり、キャリアと共に2成分現像剤にして使用
するとトナーがキャリアと擦れ、キャリア表面に乳化粒
子が付着することが起こり、この結果、キャリアの有す
るトナーへの帯電付与能が阻害され、現像剤の現像能力
が低下するという問題を生じる。
に含有されているトナーにおいても、トナーの製造過程
で発生するワックスに起因する乳化粒子や微粒子が現像
スリーブやキャリアを汚染することがなく、高温時及び
低温時における耐オフセット性の両立が図れ、高画質、
高解像の高品位画像が得られ、特にOHP用シートにお
いては透明性やヘイズの低下を生じない優れた画像を得
ることのできる画像形成方法を提供することにある。
明によって達成される。即ち、本発明は、記録材上に担
持されている未定着のトナー像を、圧接部材を用いて加
熱及び/又は加圧して記録材に定着させる定着装置を有
する画像形成方法において、上記トナーが、少なくとも
結着樹脂、着色材及びワックスが含有されたトナーであ
って、且つ上記ワックス中に、少なくとも製紙用の中性
サイズ剤が含有されていることを特徴とする画像形成方
法、特に、製紙用の中性サイズ剤として下記の構造式
(I)或いは(II)のものを使用した画像形成方法であ
る。 (式(I)中、RはC14〜C16のアルキル基) C4H2O3・CnH2n ・・・(II) (式(II)中、n=12〜20)
の問題点を解決すべく鋭意研究を行った結果、トナー中
に添加させる離型剤として使用するワックス中に、製紙
用の中性サイズ剤を添加させておけば、該サイズ剤の作
用によって乳化したワックスに対するマスキング行われ
るので、ワックスに起因する乳化粒子や微粒子によって
生じるキャリアの汚染が有効に防止できることを見出し
て本発明に至った。
性サイズ剤の原料としては、下記の構造式(I)で示さ
れるアルキルケテンダイマー、或いは、組成式(II)で
示されるアルケニル無水コハク酸が挙げられる。 (式I中、RはC14〜C16のアルキル基) C4H2O3・CnH2 (II) (式II中、n=
12〜20)
Dと略す)は、一種のワックスであって、中性抄紙用反
応性サイズ剤として知られており、硬化牛脂脂肪酸を原
料として製造される。通常の製品は、融点が45〜50
℃であり、AKDサイズ剤は、乳化機を用いてAKDを
水中に分散させたエマルジョンで市販されている。具体
的には、例えば、サイズパインK−903、サイズパイ
ンK−910、サイズパインK−287(以上、荒川化
学工業製)等が挙げられる。
無水コハク酸(以下、ASAと略す)は、オレフィンに
無水マレイン酸を付加反応して得られる下記のような構
造を有する樹脂である。ASA中の無水基は、極めて反
応し易く、ASAは、水との接触により、徐々に加水分
解して効果が低下するためエマルジョン化して製品化す
ることはできない。従って、通常、溶液で市販されてお
り、使用時にエマルジョンに調製して添加することが行
なわれる。市販されている溶液としては、アルケニルコ
ハク酸を主成分とするサイズパインS−300、サイズ
パインS−400S、アルケニル無水コハク酸を主成分
とするサイズパインSA−862(以上、荒川化学工業
製)、或いは、アルケニル無水コハク酸を主成分とする
ファイブラン81(日本エヌエスシー製)等が挙げられ
る。
用の中性サイズ剤をワックス中に配合させたトナーを使
用することで、例えば、ワックスを含有させたトナーを
重合法によって作成した場合に、ワックスに起因する乳
化粒子や微粒子が存在しても、アルキルケテンダイマー
は、これらの乳化粒子や微粒子が有している水酸基と反
応して乳化粒子や微粒子表面に疎水基が導入されてフラ
クタルな表面を形成するので、フッ素樹脂と同様にほぼ
完全に水をはじき、且つトナーに潤滑性を付与すること
ができる。この結果、ワックスに起因する乳化粒子や微
粒子を確実にマスキングすることができ、キャリアとト
ナーとが擦れた場合にも、これらの乳化粒子や微粒子に
よってキャリアが汚染されることがない。又、アルケニ
ル無水コハク酸を使用した場合は、上記した構造に示し
たように、疎水性のオレフィンが表面に析出するので、
AKDの場合と同様にほぼ完全に水をはじき、且つトナ
ーに潤滑性を付与することができる。この結果、ワック
スに起因する乳化粒子や微粒子が存在していても、これ
らの乳化粒子や微粒子を確実にマスキングすることがで
き、乳化粒子によってキャリアが汚染されることがな
い。
る場合には、ブレンドするワックスの融点以上の温度
で、メディア式分散機(ボールミル、サンドミル、アト
ライター、アペックスミル、フボールミル、ハンディミ
ル)等を用いて溶融ブレンドしたり、ブレンドするワッ
クスをトナーを構成する材料の重合性単量体中へ溶融さ
せ、メディア式分散機等にてブレンドしたり、重合過程
が終了した後、マスキング剤として、外部より添加する
ことも可能である。この際に用いる中性サイズ剤の量と
しては、使用するワックス100gに対して0.5g〜
10g程度用いることが好ましい。この際、前記した中
性サイズ剤は、単独でも、例えば、AKDとASAとを
混合して用いてもよい。
な製紙用の中性サイズ剤が含有されているワックスは、
良好な低温定着性及び耐オフセット性を発現させるた
め、バインダー樹脂と適度な親和性を有し、疎水性が高
く、更に、低融点を有する低結晶性のものを使用するこ
とが好ましい。更には、ワックスの分子量分布が、ピー
ク及び/又はショルダーを少なくとも2つ以上有し、重
量平均分子量(Mw)が、400以上、4,000以
下、数平均分子量(Mn)が、200以上、4,000
以下のものを使用することが好ましい。上述の分子量分
布は、単一のワックスで達成しても、複数のワックスで
達成してもよく、このような分子量分布を有するもので
あれば、結果としてワックスの結晶性が阻害され、この
ようなワックスが含有されたトナーで形成したOHP画
像の透明性を一層向上させることができる。
方法は特に制約を受けるものではないが、例えば、ブレ
ンドするワックスの融点以上の温度において、メディア
式分散機(ボールミル、サンドミル、アトライター、ア
ペックスミル、フボールミル、ハンディミル)等を用い
て溶融ブレンドすることや、ブレンドするワックスを重
合性単量体中へ溶融させ、メディア式分散機等にてブレ
ンドすることも可能である。この際、トナーへの添加物
として、例えば、顔料、荷電制御剤、重合開始剤等を同
時に含有させても構わない。
をGPC(ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィ
ー)により次の条件で測定した。 (GPC測定条件) 装置 :GPC−150C(ウォーターズ社製) カラム:GMH−HT 30cm、2連(東ソー社製) 温度 :135℃ 溶媒 :o−ジクロロベンゼン(0.1%アイオノール
添加) 流速 :1.0ml/min. 試料 :0.15%の試料を0.4ml注入 以上の条件で測定し、試料の重量平均分子量の算出にあ
たっては、単分散ポリスチレン標準試料により作成した
分子量較正曲線を使用する。更に、Mark−Houw
ink粘度式から導き出される換算式でポリエチレン換
算することによって算出される。
ワックスとしては、その重量平均分子量(Mw)が40
0以上4,000以下、数平均分子量(Mn)が200
以上4,000以下のものが好ましい。又、より好まし
くは、Mwが450以上3,500以下、更に好ましく
は500以上3,000以下、Mnが好ましくは200
以上3,500以下、更に好ましくは250以上3,0
00以下のものを使用することが望まれる。トナーに含
有させるワックスのMwが400未満、Mnが200未
満の場合には、トナーの耐ブロッキング性が著しく悪化
する。又、Mwが4,000、Mnが4,000を超え
る場合には、ワックス自体の結晶性が発現し、透明性が
著しく損なわれる。
クスとしては、トナーの結着樹脂100重量部に対して
1〜40重量部程度(好ましくは2〜30重量部)配合
するのが好ましい。又、ワックスの添加量は、結着樹
脂、着色剤及びワックスを有する混合物を溶融混練後、
冷却し粉砕後分級してトナー粒子を得る製造方法によっ
て得られるトナーの場合には(以下、乾式トナー製法と
呼ぶ)においては、バインダー樹脂100重量部に対し
1〜10重量部、より好ましくは2〜7重量部程度とす
ることが好ましい。一方、重合性単量体と着色剤及びワ
ックスを有する混合物を重合せしめ、直接的にトナー粒
子を得る製造方法によって得られるトナーの場合には
(以下、重合トナー製法と呼ぶ)には、乾式トナー製法
の場合よりも多く、重合性単量体100重量部に対し2
〜40重量部、より好ましくは5〜30重量部、更に好
ましくは10〜20重量部程度とするとよい。
ー製法において含有させるワックスの量が異なるのは、
通常用いられる離型剤の極性は、トナーを構成するバイ
ンダー樹脂よりも低いので、水系媒体中で行なう重合法
によってトナーを製造する場合の方がトナー粒子内部に
多量の離型剤を内包化させ易いからである。このため、
乾式トナー製法と比較し、一般に、重合トナー製法では
多量の離型剤を用いることが可能となるからである。以
上のワックスの含有量の相違から、定着時におけるオフ
セット防止効果は、ワックスを多く含有させることが可
能な重合法トナーにおいて特に顕著となる。しかし、い
ずれの製法によって得られるトナーの場合も、ワックス
の添加量が、上記した範囲よりも下限未満であると、ワ
ックス添加の顕著な効果が得られずオフセット防止効果
が低下し易い。一方、上限を超える場合には、耐ブロッ
キング効果が低下し、耐オフセット効果にも悪影響を生
じ、ドラム融着、スリーブ融着を起こし易い。更に、ワ
ックスの添加量が多過ぎると、特に、重合法トナーの場
合には、粒度分布の広いトナーが生成する傾向にある。
明なOHP画像を得るためには、通常、トナー中に含有
させる離型剤の結晶性を低下せしめ、結晶化を阻害させ
ることが最も重要である。しかし、2次的効果として、
更に十分な透明性を付与せしめるためには、以下の点に
も留意する必要がある。即ち、定着後にも溶解しなかっ
た一部未溶解のトナー粒界が存在したり、離型剤層に結
晶が存在すると、光の乱反射により実効的な光の透過性
を低下させることが生じ、結果的にヘイズ低下を招く。
更に、トナー中に混合されている上記したような成分が
定着時に十分に溶解されたとしても、溶解後のトナー層
と定着部材との間に形成される離型剤層との屈折率差が
大きいと、これも光の乱反射の原因となる。このような
光の乱反射の増加は、投影像の明度低下や色の鮮鋭度の
低下に繋がる。特に、透過型OHPを用いた場合には、
反射型OHPを用いる場合よりも更にこの弊害が増加す
る。
は、離型剤単独の結晶化度を低くすることが肝要であ
る。更に、定着後のトナー層に未溶融トナー粒界を存在
させなくするためには、バインダー樹脂のガラス転移温
度(Tg)と離型剤の融点(mp)をなるべく合わせる
工夫と、低エネルギー量で迅速に溶解せしめるため、離
型剤の潜熱である溶融エンタルピー(ΔΗ)の小さな材
料を使用することが特に好ましい。又、溶融した離型剤
層が、バインダー樹脂層(トナー層)と定着部材間に迅
速に移行し、オフセット防止層を直ちに形成するように
するためには、トナーの構成材料であるバインダー樹脂
と離型剤とを適宜に選択し、バインダー樹脂と離型剤と
の間の溶解度パラメーター(SP)差を適度に調整する
ことが好ましい。
方法において好適に用いられるトナーの好ましい具体例
を以下に詳細に述べる。本発明で使用するトナーを構成
するワックスの材料としては、トナーのバインダー樹脂
には、通常、ポリエステル系樹脂、スチレン−アクリル
系樹脂、エポキシ系樹脂、又はスチレン−ブタジエン系
樹脂等の材料が多く用いられているため、これらの樹脂
と屈折率が近いものを使用することが好ましい。この際
に使用する屈折率の測定方法としては、先ず、縦(20
〜30mm)×横(8mm)×厚み(3〜10mm)の
大きさの固体試料を作成し、次に、プリズム面との密着
性を良好にするため、ブロムナフタレンをプリズム面に
少量つけ、その上に固体試料を載せて屈折率を測定する
方法等を用いればよい。又、測定機器としては、例え
ば、アタゴ社製のアッペ屈折計2T等を用いることがで
きる。
構成するバインダー樹脂材料とワックス材料との屈折率
差は、温度25℃で0.18以下、より好ましくは0.
10以下のものを使用すると特に有効である。屈折率差
が0.18を超える場合にはOHP画像の透明性が低下
され易く、特に、ハーフトーン投影像の明度が低くなる
ため、好ましくない。
スの融点は、30〜150℃であることが好ましく、よ
り好ましくは、融点が50〜120℃のものを使用す
る。融点が30℃未満のワックスを使用した場合には、
トナーの耐ブロッキング性、多数枚の複写時でのスリー
ブ汚染抑制や感光体の汚染防止性が低下する傾向にあ
る。一方、融点が150℃を超えるワックスを使用した
場合には、特に、粉砕法による乾式トナー製法におい
て、バインダー樹脂との均一混合に過大のエネルギーが
必要になる。又、重合法を用いたトナー製法において
も、バインダー樹脂中へのワックスの均一混合化が困難
となり、粘度が増大するために、定着装置の大型化或い
は、バインダー樹脂中へ相溶させ得る量に限界が生じ、
トナー中に多量に含有させることが難しくなる等のこと
が起こる。
間の溶解度パラメーター(SP)については、原子団の
加成性を利用したFedorsの方法[Polym.E
ng.Sci.,14(2)147(1974)]を用
いて算出することができる。そして、これによって、バ
インダー樹脂と離型剤との間のSP値の差を適度に調整
して、所望のトナーを得るようにする。本発明において
用いられるワックスのSP値は、7.5〜9.7の範囲
であることが好ましい。SP値が7.5未満の値を示す
ワックスは、先に挙げたような材料からなるバインダー
樹脂との相溶性に乏しく、結果的にバインダー樹脂中へ
の良好な分散が得られにくく、多数枚複写時においてワ
ックスの現像スリーブ上へ付着が生じ易く、トナーの帯
電量が変化し易くなる。更に、地カブリや、トナー補給
時の濃度変動等も起こし易い。SP値が9.7を超える
ワックスを用いた場合には、トナーを長期保存した際
に、トナー同士のブロッキングが発生し易い。更に、ワ
ックスのSP値が9.7を超えると、バインダー樹脂と
の相溶性がよくなり過ぎるため、定着時において、定着
部材とバインダー樹脂層間に十分な離型性層が形成され
にくくなり、オフセット現象を起こし易い。
ナー中に、離型剤として含有させるワックスの溶融粘度
は、HAAKE社製VT−500にてコーンプレート型
ローター(PK−1)を用いて測定することができる。
本発明において用いるワックスは、100℃における溶
融粘度が1〜50mPas.sec.のものであること
が好ましく、更に好ましくは、3〜30mPas.se
c.を有するワックスを使用することが特に好ましい。
1mPas.sec.より低い溶融粘度を有するワック
スを使用した場合は、非磁性一成分現像方式で、ブレー
ド等によってスリーブにトナー層を薄層コーティングす
る際に、機械的なズリ力によりスリーブ汚染を招き易
い。又、二成分現像方式においても、キャリアを用いト
ナーを現像する際に、トナーとキャリア間のズリ力によ
りダメージを生じ易く、外添剤の埋没やトナー破砕等が
生じ易い。50mPas.sec.を超える溶融粘度を
有する場合には、重合方法を用いてトナーを製造する
際、分散質の粘度が高すぎ、均一な粒径を有する微小粒
径のトナーを得ることが容易でなく、粒度分布の広いト
ナーとなり易い。
ば、島津ダイナミック超微小硬度計(DUH−200)
を用いる測定法がある。測定条件は、ビッカース圧子を
用い、0.5g荷重下で9.67mg/sec.の負荷
速度にて10μm変位させた後、15秒保持させサンプ
ル上に付いた打痕を解析することによりビッカース硬度
が求まる。サンプルは直径20mmφの金型を用い、予
め溶融したサンプルを5mm厚の円柱状に成型して用い
る。本発明において使用し得るトナーの離型剤のワック
スの硬度は、ビッカース硬度で0.3〜5.0の範囲の
ものが好ましく、更に好ましくは0.5〜3.0の範囲
のものが特に有効である。ビッカース硬度が0.3より
低いワックスを含有させたトナーは、多数枚複写時にお
いて複写機のクリーニング部位で破砕され易く、ドラム
表面上にトナー融着を起こし易く結果的に画像上に黒筋
が発生し易い。又、画像サンプルを多重枚重ねて保存し
た際、裏面にトナーが転写し所謂裏写りが発生し易く好
ましくない。ビッカース硬度が5.0を超えるワックス
を含有したトナーは、加熱定着時に用いる定着器に必要
以上の加圧力を必要とし、定着器に必要以上の強度設計
が必要となり好ましくない。又、通常の加圧力の定着器
を用いたなら耐オフセット性が低下し易く好ましくな
い。
度が10〜50%、より好ましくは20〜35%のもの
を使用することが好ましい。結晶化度が10%未満のも
のを使用すると、トナー保存性、流動性が劣化し易く、
50%を超える場合には、OHP画像の透明性が悪化し
易い。ワックスの結晶化度は、検量線は使用せず、非晶
散乱ピークと結晶散乱ピークの面積比から以下の計算式
にて測定する。 又、測定装置としては、例えば、理学電機社製のロータ
ーフレックスRU300(Cuターゲット、ポイントフ
ォーカス、出力50KV/250mA)が挙げられる。
測定法は、透過法−回転法を用い、測定角度は2θ=5
〜35゜とする。
ルワックスが好ましく用いられる。エステルワックスの
製造方法としては、例えば、酸化反応による合成法、カ
ルボン酸及びその誘導体からの合成、マイケル付加反応
に代表されるエステル基導入反応等が用いられる。本発
明に用いられるエステルワックスの特に好ましい製造方
法としては、原料の多様性、反応の容易さから、下記の
式(1)に示すようなカルボン酸化合物とアルコール化
合物からの脱水縮合反応を利用する方法、又は、(2)
に示すような酸ハロゲン化物とアルコール化合物からの
反応によるものが特に好ましい。
成系に移行させるため、大過剰のアルコールを用いる
か、水との共沸が可能な芳香族有機溶剤中にてDean
−Stark水分離器を用いて反応を行うとよい。又、
酸ハロゲン化合物を用い、芳香族有機溶剤中にて副生す
る酸の受容物として塩基を添加しポリエステルを合成す
る方法も利用することができる。
は、上記したような製紙用の中性サイズ剤が少なくとも
含有されたワックス以外の構成については、通常のトナ
ーと同様でよい。従って、結着樹脂、着色剤、その他、
所望の添加剤等を有する。その際に使用する結着樹脂と
しては下記の結着樹脂が挙げられる。例えば、ポリスチ
レン、ポリ−p−クロルスチレン、ポリビニルトルエン
等のスチレン及びその置換体の単重合体;スチレン−p
−クロルスチレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン
共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチ
レン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタク
リル酸エステル共重合体、スチレン−α−クロルメタク
リル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共
重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、ス
チレン−ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン−ビ
ニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重
合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アク
リロニトリル−インデン共重合体等のスチレン系共重合
体;ポリ塩化ビニル、フェノール樹脂、天然変性フェノ
ール樹脂、天然樹脂変性マレイン酸樹脂、アクリル樹
脂、メタクリル樹脂、ポリ酢酸ビニル、シリコーン樹
脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン、ポリアミド樹
脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、ポリビ
ニルブチラール、テルペン樹脂、クマロンインデン樹
脂、石油系樹脂等が挙げられる。中でも好ましい結着物
質は、スチレン系共重合体若しくはポリエステル樹脂で
ある。
マーに対するコモノマーとしては、例えば、アクリル
酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
ブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、ア
クリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸フェニル、
メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチ
ル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸オクチル、アク
リロニトリル、メタクリニトリル、アクリルアミド等の
二重結合を有するモノカルボン酸若しくはその置換体;
例えば、マレイン酸、マレイン酸ブチル、マレイン酸メ
チル、マレイン酸ジメチル等の二重結合を有するジカル
ボン酸及びその置換体;例えば、塩化ビニル、酢酸ビニ
ル、安息香酸ビニル等のビニルエステル類;例えば、エ
チレン、プロピレン、ブチレン等のエチレン系オレフィ
ン類;例えば、ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケ
トン等のビニルケトン類;例えば、ビニルメチルエーテ
ル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル
等のビニルエーテル類;等のビニル単量体が挙げられ、
これらを単独で用いてもよいし、もしくは2つ以上用い
てもよい。
F可溶分の数平均分子量が、3,000〜1,000,
000であることが好ましい。又、スチレン系重合体ま
たはスチレン系共重合体を使用する場合には、これらは
架橋されたものでもよく、又、混合樹脂でもよい。この
際、結着樹脂の架橋剤としては、主として2個以上の重
合可能な二重結合を有する化合物を用いてもよい。この
ようなものとしては、例えば、ジビニルベンゼン、ジビ
ニルナフタレン等の芳香族ジビニル化合物;例えば、エ
チレングリコールジアクリレート、エチレングリコール
ジメタクリレート、1,3−ブタジオールジメタクリレ
ート等の二重結合を2個有するカルボン酸エステル;ジ
ビニルアニリン、ジビニルエーテル、ジビニルスルフィ
ド、ジビニルスルホン等のジビニル化合物;及び3個以
上のビニル基を有する化合物;等が単独もしくは混合物
として用いられる。又、添加量としては、重合性単量体
100重量部に対して0.001〜10重量部とするこ
とが好ましい。
が含有されていてもよい。トナーを負荷電性に制御する
荷電制御剤としては、下記物質がある。例えば、有機金
属化合物、キレート化合物が有効であり、モノアゾ金属
化合物、アセチルアセトン金属化合物、芳香族ハイドロ
キシカルボン酸、芳香族ダイカルボン酸系等の金属化合
物がある。他には、芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳
香族モノ及びポリカルボン酸及びその金属塩、無水物、
エステル類、ビスフェノール等のフェノール誘導体類等
がある。又、尿素誘導体、含金属サリチル酸系化合物、
含金属ナフトエ酸系化合物、ホウ素化合物、4級アンモ
ニウム塩、カリックスアレーン、ケイ素化合物、スチレ
ン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重
合体、スチレン−アクリル−スルホン酸共重合体、ノン
メタルカルボン酸系化合物等が挙げられる。
剤としては、下記物質がある。例えば、ニグロシン及び
脂肪酸金属塩等による変性物、グアニジン化合物、イミ
ダゾール化合物、トリブチルベンジルアンモニウム−1
−ヒドロキシ−4−ナフトスルフォン酸塩、テトラブチ
ルアンモニウムテトラフルオロボレート等の4級アンモ
ニウム塩、及びこれらの類似体であるホスホニウム塩等
のオニウム塩及びこれらのレーキ顔料;トリフェニルメ
タン染料及びこれらのレーキ顔料(レーキ化剤として
は、リンタングステン酸、リンモリブデン酸、リンタン
グステンモリブデン酸、タンニン酸、ラウリン酸、没食
子酸、フェリシアン化物、フェロシアン化物等);高級
脂肪酸の金属塩;ジブチルスズオキサイド、ジオクチル
スズオキサイド、ジシクロヘキシルスズオキサイド等の
ジオルガノスズオキサイド;ジブチルスズボレート、ジ
オクチルスズボレート、ジシクロヘキシルスズボレート
等のジオルガノスズボレート類;これらを単独で或いは
2種類以上組み合わせて用いることができる。これらの
中でも、ニグロシン系、4級アンモニウム塩の如き荷電
制御剤が特に好ましく用いられる。これらの荷電制御剤
は、樹脂成分100重量部に対して、0.01〜20重
量部、より好ましくは0.5〜10重量部使用するのが
よい。
剤は、黒色着色剤としては、カーボンブラック、磁性
体、及び以下に示すイエロー/マゼンタ/シアン着色剤
を用いて黒色に調色されたものが利用できる。イエロー
着色剤としては、縮合アゾ化合物、イソインドリノン化
合物、アンスラキノン化合物、アゾ金属錯体、メチン化
合物、アリルアミド化合物等に代表される化合物が用い
られる。具体的には、C.I.ピグメントイエロー1
2、同13、同14、同15、同17、同62、同7
4、同83、同93、同94、同95、同109、同1
10、同111、同128、同129、同147、同1
68、同180等が好適に用いられる。
合物、ジケトピロロピロール化合物、アントラキノン、
キナクリドン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトー
ル化合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化
合物、ペリレン化合物等が用いられる。具体的には、
C.I.ピグメントレッド2、同3、同5、同6、同
7、同23、同48;2、同48;3、同48;4、同
57;1、同81;1、同144、同146、同16
6、同169、同177、同184、同185、同20
2、同206、同220、同221、同254が特に好
ましい。
アニン化合物及びその誘導体、アントラキノン化合物、
塩基染料レーキ化合物等が利用できる。具体的には、
C.I.ピグメントブルー1、同7、同15、同15:
1、同15:2、同15:3、同15:4、同60、同
62、同66等が特に好適に利用できる。これらの着色
剤は、単独又は混合した状態で、更には、固溶体の状態
で用いることもできる。本発明においては、トナー中に
含有させる着色剤は、上記に挙げたような着色剤の中か
ら、その色相角、彩度、明度、耐候性、OHP画像透明
性、トナー中への分散性の点から選択すればよい。又、
着色剤の添加量は、樹脂100重量部に対し1〜20重
量部添加して用いられる。
させた磁性トナーを使用してもよい。この場合、磁性材
料は、着色剤の役割を兼ねることもできる。この際に用
いられる磁性材料としては、マグネタイト、ヘマタイ
ト、フェライト等の酸化鉄;鉄、コバルト、ニッケルの
等の金属、或いはこれらの金属と、アルミニウム、コバ
ルト、銅、鉛、マグネシウム、スズ、亜鉛、アンチモ
ン、ベリリウム、ビスマス、カドミウム、カルシウム、
マンガン、セレン、チタン、タングステン及びバナジウ
ム等の金属との合金或いは混合物等が挙げられる。
された磁性体を使用することが望ましい。例えば、重合
法トナーに用いる場合には、重合阻害のない物質である
表面改質剤によって疎水化処理を施した磁性体を使用す
ることが好ましい。このような表面改質剤としては、例
えば、シランカップリング剤、チタンカップリング剤等
を挙げることができるが、勿論これらに限定されない。
又、本願発明においては、上記したような種々の強磁性
体であって、平均粒径が2μm以下、好ましくは0.1
〜0.5μm程度のものを使用することが好ましい。ト
ナー中に含有させる量としては、樹脂成分100重量部
に対して、40〜150重量部とするのがよい。又、1
0Kエルステッド印加での磁気特性が、保磁力(Hc)
20〜300エルステッド、飽和磁化(σs)50〜2
00emu/g、残留磁化(σr)2〜20emu/g
のものを用いることが好ましい。
加剤としては、トナーに含有させた場合やトナーに外添
させた場合のの耐久性の点から、トナー粒子の体積平均
径の1/5以下の粒径であることが好ましい。この添加
剤の粒径とは、電子顕微鏡におけるトナー粒子の表面観
察により求めたその平均粒径を意味する。
は、例えば、以下のようなものを使用し得る。流動性付
与剤としては、例えば、金属酸化物(酸化ケイ素、酸化
アルミニウム、酸化チタン等)カーボンブラック、フッ
化カーボン等が挙げられるが、夫々、疎水化処理された
ものが、より好ましい。研磨剤としては、例えば、金属
酸化物(チタン酸ストロンチウム、酸化セリウム、酸化
アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化クロム等)、窒
化物(窒化ケイ素等)、炭化物(炭化ケイ素等)、金属
塩(硫酸カルシウム、硫酸バリウム、炭酸カルシウム
等)等が挙げられる。
(フッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン
等)、脂肪酸金属塩(ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸
カルシウム等)等が挙げられる。荷電制御性の粒子とし
ては、金属酸化物(酸化錫、酸化チタン、酸化亜鉛、酸
化ケイ素、酸化アルミニウム等)、カーボンブラック等
が挙げられる。これら特性を付与する添加剤は、トナー
粒子100重量部に対し0.1〜10重量部の範囲で用
いられ、好ましくは0.1〜5重量部が用いられる。こ
れら添加剤は、単独で用いても、又、複数併用してもよ
い。
は、一成分系現像剤としても、二成分系現像剤としても
使用できる。一成分系現像剤とした場合には、下記のよ
うな画像形成方式を利用することができる。例えば、磁
性体をトナー中に含有せしめて磁性トナーとした場合に
は、現像スリーブ中に内蔵せしめたマグネットを利用
し、磁性トナーを搬送及び帯電せしめる方法を適用でき
る。又、磁性体を含有しない非磁性トナーを用いる場合
には、ブレード及びファーブラシを用い、現像スリーブ
にて強制的に摩擦帯電しスリーブ上にトナーを付着せし
めることで搬送せしめる方法を適用できる。
は、トナーと共にキャリアを用いて現像剤として使用す
る。この際に使用されるキャリアとしては特に限定され
るものではないが、主として、鉄、銅、亜鉛、ニッケ
ル、コバルト、マンガン、クロム元素からなる単独及び
複合フェライト状態で構成される。飽和磁化、電気抵抗
を広範囲にコントロールできる点からキャリア形状も重
要であり、例えば、球状、偏平、不定形等を選択し、更
に、キャリア表面状態の微細構造、例えば、表面凸凹性
をもコントロールすることが好ましい。キャリアの製造
方法としては、一般的には、上記無機酸化物を焼成、造
粒することにより、予め、キャリアコア粒子を生成した
後、樹脂にコーティングする方法が用いられるが、キャ
リアのトナーへの負荷を軽減する意味合いから、無機酸
化物と樹脂とを混練後、粉砕、分級して低密度分散キャ
リアを得る方法や、更には、直接無機酸化物とモノマー
との混練物を水系媒体中にて懸濁重合せしめ真球状分散
キャリアを得る重合キャリアを得る方法等も利用でき
る。
で被覆する系は、キャリアの特性を任意に制御し易いた
め特に好ましい。その方法としては、樹脂等の被覆材を
溶剤中に溶解若しくは懸濁せしめた塗工液を用い、これ
を塗布してキャリアに付着せしめる方法、単にこれらの
材料を粉体で混合する方法等、従来公知の方法がいずれ
も適用できる。キャリア表面への固着物質としては、ト
ナー材料により異なるが、例えば、ポリテトラフルオロ
エチレン、モノクロロトリフルオロエチレン重合体、ポ
リフッ化ビニリデン、シリコーン樹脂、ポリエステル樹
脂、ジターシャーリーブチルサリチル酸の金属化合物、
スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド、ポリビ
ニルブチラール、ニグロシン、アミノアクリレート樹
脂、塩基性染料及びそのレーキ、シリカ微粉末、アルミ
ナ微粉末等を単独或いは複数で用いるのが適当である
が、必ずしもこれに制約されない。上記化合物の処理量
は、一般には、総量でキャリアに対し0.1〜30重量
%、好ましくは0.5〜20重量%用いることが好まし
い。
m、好ましくは20〜50μmのものを使用することが
好ましい。特に好ましいキャリアの態様としては、この
ような平均粒径のフェライトを用い、その表面をフッ素
系樹脂とスチレン系樹脂の如き樹脂の組み合わせ、例え
ば、ポリフッ化ビニリデンとスチレン−メチルメタアク
リレート樹脂、ポリテトラフルオロエチレンとスチレン
−メチルメタアクリレート樹脂、フッ素系共重合体とス
チレン系共重合体等を90:10〜20:80、好まし
くは、70:30〜30:70の比率で混合物としたも
の、或いは、シリコーン樹脂等で、0.01〜5重量
%、好ましくは0.1〜1重量%コーティングしたコー
トフェライトキャリアが挙げられる。この際に使用する
フッ素系共重合体としては、具体的には例えば、フッ化
ビニリデン−テトラフルオロエチレン共重合体(10:
90〜90:10)が例示され、スチレン系共重合体と
してはスチレン−アクリル酸−2−エチルヘキシル(2
0:80〜80:20)、スチレン−アクリル酸−2−
エチルヘキシル−メタクリル酸メチル(20〜60:5
〜30:10〜50)が挙げられる。上記のような構成
のコートフェライトキャリアは、粒径分布がシャープで
あり、本発明の画像形成方法で使用するトナーに対して
好ましい摩擦帯電性を与え、更に、電子写真特性を向上
させる効果がある。
用するトナーと混合して二成分現像剤を調製する場合、
その混合比率は現像剤中のトナー濃度として、2重量%
〜15重量%、好ましくは4重量%〜13重量%にする
と通常良好な結果が得られる。トナー濃度が2%未満で
は画像濃度が低く実用不可となり、15%を超えるとカ
ブリや機内飛散を増加せしめ、現像剤の耐用寿命を短め
る。更に、本願発明において使用するキャリアの磁性特
性としては、飽和磁化は20〜90Am2/kgであ
り、更に高画質化を達成するために、好ましくは、30
乃至70Am2/kgであることがよい。90Am2/k
gを超えると、高画質なトナー画像が得られにくくな
り、20Am2/kg未満であると、磁気的な拘束力も
減少するためにキャリア付着を生じ易い。
として、粉砕トナー及び重合トナーのいずれも使用する
ことができる。その際の粉砕トナーの製造法としては、
結着樹脂、離型剤として上記したようなワックス、着色
剤としての顔料又は染料、必要に応じて、磁性体、荷電
制御剤、その他の添加剤等を材料に用い、ヘンシェルミ
キサー、ボールミル等の混合機により樹脂類を充分混合
してから、加熱ロール、ニーダー、エクストルーダーの
如き熱混練機を用いて溶融混練して樹脂類を互いに相溶
せしめ、この中に、金属化合物、顔料、染料、磁性体等
を分散または溶解せしめ、冷却固化後、粉砕及び分級を
行ってトナーを得る。更に必要に応じて、所望の添加剤
をヘンシェルミキサー等の混合機により充分混合して外
添させて、本発明で使用するトナーを得る。
56−13945号公報等に記載のディスク又は多流体
ノズルを用い溶融混合物を空気中に霧化し球状トナーを
得る方法や、特公昭36−10231号公報、特開昭5
9−53856号公報、特開昭59−61842号公報
に述べられている懸濁重合法を用いて直接トナーを生成
する方法や、単量体には可溶で得られる重合体が不溶な
水系有機溶剤を用い直接トナーを生成する分散重合法、
又は水溶性極性重合開始剤存在下で直接重合しトナーを
生成するソープフリー重合法に代表される乳化重合法
や、予め1次極性乳化重合粒子を作った後、反対電荷を
有する極性粒子を加え会合させるヘテロ凝集法等を用い
て、重合トナーを製造することが可能である。
られるトナーは極めてシャープな粒度分布を示すが、使
用する材料の選択が狭いことや有機溶剤の利用が廃溶剤
の処理や溶剤の引火性に関する観点から製造装置が複雑
で煩雑化し易い。ソープフリー重合に代表される乳化重
合法は、トナーの粒度分布が比較的揃うため有効である
が、使用した乳化剤や開始剤末端がトナー粒子表面に存
在したときに環境特性を悪化させ易い。従って、本発明
においては、比較的容易に粒度分布がシャープな微粒子
トナーが得られる、常圧下での、又は、加圧下での懸濁
重合法を用いて製造されたトナーを使用することが特に
好ましい。一旦得られた重合粒子に、更に単量体を吸着
せしめた後、重合開始剤を用い重合せしめる、所謂、シ
ード重合方法によって得られるトナーも本発明に好適に
利用できる。
ましいトナーは、透過電子顕微鏡(TEM)を用いたト
ナー断層面測定法の結果、特に、製紙用の中性サイズ剤
が含有されているエステルワックスが外殻樹脂層で内包
化された形状をとる直接重合法を用いて製造されたもの
である。定着性の観点から多量のエステルワックスをト
ナーに含有せしめる必要があり、必然的にエステルワッ
クスを外殻樹脂中に内包化せしめる必要がある。内包化
せしめない場合のトナーは、粉砕工程において特殊な凍
結粉砕を利用しないと十分な微粉砕化ができず、結果的
に粒度分布の広いものしか得られず、装置へのトナー融
着も発生し好ましくない。又、冷凍粉砕においては、装
置への結露防止策のため、装置が煩雑化したり、仮にト
ナーが吸湿した場合においてはトナーの作業性低下を招
き、更に乾燥工程を追加することも必要となり問題とな
る。
せしめる具体的な方法としては、例えば、水系媒体中で
の材料の極性を、主要単量体よりエステルワックスの方
を小さく設定し、更に少量の極性の大きな樹脂又は単量
体を添加せしめることでエステルワックスを外殻樹脂で
被覆し、所謂コア/シェル構造を有するトナーとする方
法が挙げられる。トナーの粒度分布制御や粒径の制御
は、難水溶性の無機塩や保護コロイド作用を有する分散
剤の種類や添加量を変える方法や機械的装置条件例え
ば、ローターの周速・パス回数・撹拌羽根形状等の撹拌
条件や容器形状、又は水溶液中での固形分濃度等を制御
することにより、所望するトナーを得ることができる。
面を測定する具体的な方法としては、常温硬化性のエポ
キシ樹脂中にトナーを十分に分散させた後温度40℃の
雰囲気中で2日間硬化させ、得られた硬化物を四三酸化
ルテニウム又は必要により四三酸化オスミウムを併用し
染色を施した後、ダイヤモンド歯を備えたミクロトーム
を用い薄片状のサンプルを切り出し透過電子顕微鏡(T
EM)を用いトナーの断層形態を測定する方法がある。
本発明で使用するトナーの断面層を測定する場合には、
用いるエステルワックスと外殻を構成する樹脂との若干
の結晶化度の違いを利用して材料間のコントラストを付
けるため、四三酸化ルテニウム染色法を用いることが好
ましい。
直接重合法を用いる場合には、具体的には、以下の如き
製造方法を用いることが可能である。先ず、バインダー
樹脂材料である単量体中に、製紙用の中性サイズ剤が含
有されているエステルワックス、着色剤、荷電制御剤、
重合開始剤その他の添加剤を加え、ホモジナイザー、超
音波分散機等によって均一に溶解または分散せしめる。
そして、得られた単量体系を、分散安定剤を含有する水
相中に通常の撹拌機またはホモミキサー、ホモジナイザ
ー等により分散せしめる。好ましくは、単量体液滴が所
望のトナー粒子のサイズを有するように撹拌速度・時間
を調整し、造粒する。その後は、分散安定剤の作用によ
り粒子状態が維持され、且つ粒子の沈降が防止される程
度の撹拌を行えばよい。重合温度は40℃以上、一般的
には50〜90℃の温度に設定して重合を行う。又、重
合反応後半に昇温してもよく、更に、トナー定着時の臭
いの原因等となる未反応の重合性単量体、副生成物等を
除去するために、反応後半、又は反応終了後に、一部水
系媒体を留去してもよい。反応終了後、生成したトナー
粒子を洗浄・濾過により回収して乾燥する。懸濁重合法
においては、通常単量体系100重量部に対して、水3
00〜3,000重量部を分散媒として使用するのが好
ましい。
は、重合性単量体としては、スチレン、o(m,p)−
メチルスチレン、m(p)−エチルスチレン等のスチレ
ン系単量体;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アク
リル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)
アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メ
タ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸ステアリ
ル、(メタ)アクリル酸ベヘニル、(メタ)アクリル酸
−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ジメチルア
ミノエチル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル
等の(メタ)アクリル酸エステル系単量体;ブタジエ
ン、イソプレン、シクロヘキセン、(メタ)アクリロニ
トリル、アクリル酸アミド等のエン系単量体;等が好ま
しく用いられる。
るトナーを形成させるためには、極性樹脂を併用するこ
とが必須であり、その際に使用できる極性重合体、或い
は極性共重合体としては下記のものが挙げられる。例え
ば、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸
ジエチルアミノエチル等の含窒素単量体の重合体若しく
はスチレン−不飽和カルボン酸エステル等との共重合
体;アクリロニトリル等のニトリル系単量体;塩化ビニ
ル等の含ハロゲン系単量体;アクリル酸、メタクリル酸
等の不飽和カルボン酸;その他不飽和二塩基酸;不飽和
二塩基酸無水物;ニトロ系単量体等の重合体若しくはス
チレン系単量体等との共重合体;ポリエステル、エポキ
シ樹脂等が挙げられる。より好ましいものとして、スチ
レンと(メタ)アクリル酸の共重合体、マレイン酸共重
合体、飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂等が挙げら
れる。
ては、例えば、2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチ
ルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニ
トリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カ
ルボニトリル)、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−
2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスイソブチロ
ニトリル等のアゾ系、又は、ジアゾ系重合開始剤、ベン
ゾイルペルオキシド、メチルエチルケトンペルオキシ
ド、ジイソプロピルペルオキシカーボネート、クメンヒ
ドロペルオキシド、t−ブチルヒドロペルオキシド、ジ
−t−ブチルペルオキシド、ジクシルペルオキシド、
2,4−ジクロロベンゾイルペルオキシド、ラウロイル
ペルオキシド、2,2−ビス(4,4−t−ブチルペル
オキシシクロヘキシル)プロパン、トリス−(t−ブチ
ルペルオキシ)トリアジン等の過酸化物系開始剤や、過
酸化物を側鎖に有する高分子開始剤、過硫酸カリウム、
過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、過酸化水素等を使用
できる。これらの重合開始剤の使用は、重合性単量体1
00重量部に対して、0.5〜20重量部の添加量とす
ることが好ましい。又、上記した重合開始剤は、単独
で、又は、併用してもよい。又、重合反応の際の分子量
をコントロールするため、重合系に、公知の架橋剤、連
鎖移動剤を添加しておいてもよい。連鎖移動剤の好まし
い添加量は、0.001〜15重量部である。
に、乳化重合、分散重合、懸濁重合、シード重合、ヘテ
ロ凝集法を用いる重合法等によって重合法トナーを製造
する際に用いられる分散媒には、いずれか適当な安定剤
を併用するとよい。例えば、無機化合物として、リン酸
三カルシウム、リン酸マグネシウム、リン酸アルミニウ
ム、リン酸亜鉛、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、
水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミ
ニウム、メタケイ酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸
バリウム、ベントナイト、シリカ、アルミナ等が挙げら
れる。有機化合物として、ポリビニルアルコール、ゼラ
チン、メチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセ
ルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロ
ースのナトリウム塩、ポリアクリル酸及びその塩、デン
プン、ポリアクリルアミド、ポリエチレンオキシド、ポ
リ(ハイドロオキシステアリン酸−g−メタクリル酸メ
チル−eu−メタクリル酸)共重合体や、ノニオン系或
いはイオン系界面活性剤等を使用し得る。
場合には安定剤として、アニオン系界面活性剤、カチオ
ン系界面活性剤、両性イオン界面活性剤及びノニオン系
界面活性剤が使用される。これらの安定剤は、重合性単
量体100重量部に対して0.2〜30重量部を使用す
ることが好ましい。
る場合、市販のものをそのまま用いてもよいが、細かい
粒子を得るために、分散媒中にて該無機化合物を生成さ
せてもよい。又、これら安定化剤の微細な分散のため
に、0.001〜0.1重量部の界面活性剤を使用して
もよい。これは上記分散安定化剤の所期の作用を促進す
るためのものであり、その具体例としては、ドデシルベ
ンゼン硫酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、
ペンタデシル硫酸ナトリウム、オクチル硫酸ナトリウ
ム、オレイン酸ナトリウム、ラウリル酸ナトリウム、ス
テアリン酸カリウム、オレイン酸カルシウム等が挙げら
れる。
は、着色剤の持つ重合阻害性や水相移行性に注意を払う
必要があるので、前記着色剤を好ましくは表面改質、例
えば、重合阻害のない疎水化処理を施して使用した方が
よい。特に、染料系やカーボンブラックは、重合阻害性
を有しているものが多いので使用の際に注意を要する。
染料系を表面処理する好ましい方法としては、これら染
料の存在下に重合性単量体を予め重合せしめる方法が挙
げられ、このようにして得られた着色重合体を単量体系
に添加すればよい。又、カーボンブラックについては、
上記染料と同様の処理の他、カーボンブラックの表面官
能基と反応する物質、例えば、ポリオルガノシロキサン
等で処理を行ってもよい。
体的に説明する。 [実施例1]先ず、下記の手順によって重合法トナーを
作製した。イオン交換水710gに、0.1M−Na3
PO4水溶液450gを投入し、60℃に加温した後、
TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて、1
3,000rpmにて撹拌した。これに1.0M−Ca
C12水溶液68gを徐々に添加し、Ca3(PO4)2を含
む水系媒体を得た。
ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて、12,00
0rpmにて均一に溶解、分散した。 ・スチレン 166g ・n−ブチルアクリレート 34g ・銅フタロシアニン顔料 15g ・ジターシャリーブチルサリチル酸金属化合物 3g ・飽和ポリエステル(酸価11、ピーク分子量8,500) 10g ・内添加モノエステルワックス 40g
ックスは、下記のようにして調製したものを使用した。
モノエステルワックス(重合平均分子量Mw=500、
数平均分子量Mn=400、粘度=6.5mPas、S
P値8.6)100gに対して、下記の構造式で表され
る融点45〜50℃のAKDを5g用い、60℃に加温
し、TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて、
12,000rpmにて均一に溶解、分散した。 (式I中、RはC14〜C16のアルキル基)
−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)10g
を溶解し、重合性単量体組成物を調製した。次に、得ら
れた重合性単量体組成物を、先に調製した水系媒体中に
投入し、60℃、N2雰囲気下において、TK式ホモミ
キサーにて10,000rpmで20分間撹拌し、重合
性単量体組成物を造粒した。その後、パドル撹拌翼で撹
拌しつつ、80℃に昇温し、10時間反応させた。重合
反応終了後、冷却し、塩酸を加え、リン酸カルシウムを
溶解させた後、濾過、水洗、乾燥をして、重合粒子を得
た。
BET法による比表面積が100m2/gである疎水性
酸化チタン2.0質量部を外添し、本実施例で使用する
平均粒径6.2μmのトナーを得た。更に、このトナー
7質量部に対し、シリコーンコートされた35μmのフ
ェライトキャリア93質量部を混合し2成分系の現像剤
を得た。
0(キヤノン製)の定着器の加熱/加圧ローラーを、共
に表層がFEPで10μmコーティングされたローラー
に換え、且つオイル塗布機構を除去して改造したフルカ
ラー複写機を用意した。この複写機に上記で得られた現
像剤を搭載して、画像面積20%及び50%の2種のオ
リジナル原稿を使用して各10,000枚の通紙試験を
行った。この結果、耐久後において、画像面積20%及
び50%の原稿共にカブリの発生は見られなかった。
又、マクベス濃度計で0.1であった。これは、モノエ
ステルワックス内にAKDが添加されているため、重合
反応の際に生じる乳化粒子が有効にマスキングされたた
めと思われる。
Dを添加しない以外は実施例1と同様にしてトナー及び
現像剤を作製し、これを用いて、実施例1と同様に、画
像面積20%及び50%の2種のオリジナル原稿につい
て各10,000枚の通紙試験を行った。この結果、画
像面積20%の原稿の場合には5,000枚、画像面積
50%の原稿の場合には1,000枚で夫々カブリが発
生し、マクベス濃度計で0.3であった。これは、実施
例1の場合と異なり、トナーに含有させるモノエステル
ワックスにAKDを添加しなかったために、重合反応の
際に生じる乳化粒子がキャリアを汚染したためであると
思われる。
テルワックスの代わりにジエステルワックス(Mw=4
80、Mn=410、粘度10.5mPas、SP値
9.1)を使用した以外は実施例1と同様にして現像剤
を作製した。そして、これを用いて実施例1と同様に通
紙試験を行なって評価したところ、実施例1と同様に、
カブリの発生は見らず良好な結果が得られた。
テルワックスの代わりにテトラエステルワックス(Mw
=430、Mn=380、及びMw=850にショルダ
ー有り、粘度11.6mPas、SP値8.5)を使用
した以外は実施例1と同様にして現像剤を作製した。そ
して、これを用いて実施例1と同様に通紙試験を行なっ
て評価したところ、実施例1の場合と同様に、カブリの
発生は見らず良好な結果が得られた。
フタロシアニン顔料の代わりに、夫々、キナクリドン顔
料、C.I.ピグメントイエロー180、カーボンブラ
ックを使用する以外は同様にして、マゼンタ、イエロ
ー、ブラックの3色の現像剤を夫々作製した。これらの
現像剤を用いてフルカラー画像の複写を行ったところ、
淡い色の色再現性にも優れ、良好な結果が得られた。
テルワックスに添加したAKDの代わりに、下記の式で
表されるASAを使用する以外は実施例1と同様にし
て、現像剤を作製した。そして、これを用いて実施例1
と同様に通紙試験を行なって評価したところ、実施例1
の場合と同様に、カブリの発生は見らず良好な結果が得
られた。 C4H2O3・CnH2n (但し、n=12〜20)
100質量部に対して、実施例1で使用したと同様のA
KDと、実施例5で使用したと同様のASAとからな
る、重量比でAKD:ASA=7対3の混合物を0.3
質量部外添し、平均粒径6.2μmのトナーを得た。こ
れを用いて、実施例1と同様に通紙試験を行なったとこ
ろ、画像面積20%及び画像面積50%の原稿共に、耐
久後もカブリを発生しなかった。これは、ワックスに外
添したAKD及びASAの混合物によっても、重合反応
の際に生じる乳化粒子が有効にマスキングされたためと
思われる。
施例1で使用したAKDの代わりに、エマルジョンで市
販されているAKD(商品名サイズパインK−903
(SPK−903)、荒川工業製)とASA(商品名サ
イズパインS−300(SPS−300)、荒川工業
製)とを用い、固形分が両者で30%となるように混合
したものを使用して実施例1と同様に重合を行なった。
重合過程が終了後、エマルジョンで濯ぎ、乾燥後、平均
粒径5.3μmのトナーを得た。これを用いて現像剤を
作製し、実施例1と同様に通紙試験を行なったところ、
画像面積20%及び画像面積50%の原稿共に、耐久後
もカブリを発生しなかった。これは、ワックスに外添し
たAKD及びASAの混合物によっても、重合反応の際
に生じる乳化粒子が有効にマスキングされたためと思わ
れる。
粉砕法によって、実施例1〜実施例7と同様のワックス
を使用してトナーを作製し、実施例1と同様に通紙試験
を行なったところ、実施例1〜7と同様に、良好な結果
が得られた。
例えば、トナーの製造過程において、重合法を使用した
場合に、ワックスに起因する乳化粒子や微粒子の存在が
避けられず、生成したトナー粒子表面に、ワックスに起
因する乳化粒子や微粒子の付着が起こり、現像スリーブ
等の汚染を生じて画像劣化の原因となるが、ワックス内
に製紙用の中性サイズ剤を含有させることによってマス
キングすることが可能となる結果、カブリのない優れた
画像の形成ができる。更に、上記トナーを2成分現像剤
にして使用した場合に、キャリアと擦れることによって
キャリア表面に乳化粒子や微粒子の付着が生じ、キャリ
アのトナーへの帯電付与が阻害されて現像能力の低下を
生じるが、この場合も、ワックス内に製紙用の中性サイ
ズ剤を含有させることによって、これらをマスキングす
ることが可能となる結果、カブリのない優れた画像形成
ができる。又、本発明によれば、トナー中に、多量のワ
ックスを含有させているにもかかわらず、熱定着の場合
に生じていた高温時及び低温時における耐オフセット性
の両立が図れ、OHP画像の透明性やヘイズの低下の問
題を生じない高品位画像が得られる。
Claims (5)
- 【請求項1】 記録材上に担持されている未定着のトナ
ー像を、圧接部材を用いて加熱及び/又は加圧して記録
材に定着させる定着装置を有する画像形成方法におい
て、上記トナーが、少なくとも結着樹脂、着色材及びワ
ックスが含有されたトナーであって、且つ上記ワックス
中に、少なくとも製紙用の中性サイズ剤が含有されてい
ることを特徴とする画像形成方法。 - 【請求項2】 ワックスの重量平均分子量(Mw)が、
400以上4,000以下、数平均分子量(Mn)が2
00以上4,000以下である請求項1に記載の画像形
成方法。 - 【請求項3】 製紙用の中性サイズ剤が下記の一般式
(I)で表される化合物から構成される請求項1に記載
の画像形成方法。 (式I中、RはC14〜C16のアルキル基) - 【請求項4】 製紙用の中性サイズ剤が下記の一般式
(II)で表される化合物から構成される請求項1に記載
の画像形成方法。 C4H2O3・CnH2n ・・・(II) (式II中、n=12〜20) - 【請求項5】 製紙用の中性サイズ剤が、トナーの外部
添加剤として添加されている請求項1に記載の画像形成
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9287599A JPH11109674A (ja) | 1997-10-06 | 1997-10-06 | 画像形成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP9287599A JPH11109674A (ja) | 1997-10-06 | 1997-10-06 | 画像形成方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11109674A true JPH11109674A (ja) | 1999-04-23 |
Family
ID=17719378
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9287599A Pending JPH11109674A (ja) | 1997-10-06 | 1997-10-06 | 画像形成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11109674A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016085237A (ja) * | 2014-10-22 | 2016-05-19 | キヤノン株式会社 | 帯電部材、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 |
-
1997
- 1997-10-06 JP JP9287599A patent/JPH11109674A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2016085237A (ja) * | 2014-10-22 | 2016-05-19 | キヤノン株式会社 | 帯電部材、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 |
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