JPH11109605A - 露光マスクの修正方法 - Google Patents

露光マスクの修正方法

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Publication number
JPH11109605A
JPH11109605A JP27113697A JP27113697A JPH11109605A JP H11109605 A JPH11109605 A JP H11109605A JP 27113697 A JP27113697 A JP 27113697A JP 27113697 A JP27113697 A JP 27113697A JP H11109605 A JPH11109605 A JP H11109605A
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film
concave defect
adjustment layer
halftone film
halftone
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JP27113697A
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Hiroko Nakamura
裕子 中村
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】ハーフトーンマスクの凹欠陥部を修正する。 【解決手段】ハーフトーンマスク10は石英ガラス基板
11上にシリコン窒化膜12からなるハーフトーン膜が
形成されて構成されている。そして、凹欠陥部の石英ガ
ラス基板11上に、炭素化合物膜21とシリコン酸化膜
22とが順次積層された多層調整層が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パターン露光に供
されるマスクに発生した欠陥を修正するための露光マス
クの修正方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ハーフトーンマスクは、従来の遮光マス
クの遮光体に対応する部分を露光光に対して半透明のハ
ーフトーン膜で構成したマスクである。ハーフトーンマ
スクでは、ハーフトーン膜を透過した光の強度をレジス
トの露光感度以下にし、その位相を開口部を透過した光
の位相と反転させることによって、位相シフト効果を持
たせて解像度の向上を図っている。ハーフトーン膜では
露光光の透過率及び位相の制御を行うため、所望の性能
を得るためにはハーフトーン膜の屈折率、消衰係数を適
切な値にする必要がある。
【0003】従って、ハーフトーン膜の一部が剥がれる
という欠陥(凹欠陥)が生じると、欠陥部を光が開口部
と同様に透過するので、所定パターンを形成することが
できなくなる。
【0004】凹欠陥の修正方法としては、ハーフトーン
膜と同一の消衰係数、屈折率をもつ膜を凹欠陥部に選択
的に堆積させて欠陥を覆う方法が提案されている。選択
的に膜堆積を行う方法としては、原料ガス雰囲気下で粒
子ビームやレーザビームを発射して原料ガスを分解させ
堆積する方法がある。しかし、レーザビームや粒子ビー
ムを用いて堆積された膜は、スパッタリング法,プラズ
マCVD法或いはLP−CVD法等を用いて堆積された
ハーフトーン膜とは膜質が異なり、修正部で光学特性が
大きく異なるという問題がある。これはレーザーや粒子
ビームを用いて堆積すると堆積効率が大幅に低下するた
めに残留ガスに起因するCやOが膜中に取り込まれてし
まうことが一因として挙げられる。
【0005】また、粒子ビームにおいては、粒子ビーム
を集束させるために数十keVという高エネルギービー
ムの照射によって、膜質が変化していることも理由の1
つである。さらに集束イオンビーム(FIB)では使用
するイオンが金属(市販機ではGa)であるため、堆積
膜中に混入する金属が膜質を変化させる。
【0006】これらの理由から、単層ハーフトーン膜は
もちろん、2層ハーフトーン膜の位相調整層(たとえば
シリコン酸化膜)、透過率調整層(たとえばCr膜)と
同一の屈折率と消衰係数を持つ膜を堆積することは容易
ではないという問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、ハー
フトーン膜と同一の屈折率と消衰係数を有する膜を局所
的に形成することは困難であり、修正部と非欠陥部とで
位相及び透過率が異なるという問題があった。
【0008】本発明の目的は、ハーフトーン膜の凹欠陥
部に、非欠陥部と同等な屈折率及び消衰係数を有する層
を選択的に形成し、修正部と非欠陥部との光学特性を同
等にすることが可能な露光マスクの修正方法を提供する
ことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
[構成]本発明は、上記目的を達成するために以下のよ
うに構成されている。本発明(請求項1)の露光マスク
の修正方法は、透光性基板上に、露光光の位相及び透過
率を制御するハーフトーン膜が形成された露光マスクに
対し、該ハーフトーン膜上の凹欠陥部を修正する露光マ
スクの修正方法において、前記凹欠陥部に、それぞれの
厚さが適宜選択された複数の調整層からなる多層調整層
を選択的に形成することによって、該凹欠陥部を修正す
ることを特徴とする。
【0010】本発明の好ましい実施態様を以下に示す。 (1) 露光波長がλ、前記ハーフトーン膜の透過率がT、
前記多層調整層を構成する各調整層の屈折率及び消衰係
数がそれぞれni ,ki である場合、各調整層の膜厚d
i は、
【0011】
【数3】 の2式を満たす条件から選択される。 (2-1) ガス雰囲気下で、前記凹欠陥部に対してレーザー
ビームまたは粒子ビームを選択的に照射することによっ
て、調整層を堆積する。 (2-2) 前記調整層として、シリコン酸化膜,炭素化合
物,金属或いは金属化合物が、凹欠陥部に(2-1) に記載
の方法を用いて堆積される。 (3-1) 前記多層調整層を構成する調整層の1層は、前記
凹欠陥部の前記透光性基板を選択的に掘り込むことによ
って形成される。 (3-2) 露光波長がλ、前記ハーフトーン膜の透過率が
T、前記透光性基板の屈折率及び消衰係数がそれぞれn
g ,kg 、前記多層調整層を構成する調整層の屈折率及
び消衰係数がそれぞれni ,ki である場合、前記透光
性基板の彫り込み量dg 、並びに各調整層の膜厚di
は、
【0012】
【数4】 の2式を満たす条件から選択される。 (3-3) ガス雰囲気下で、前記凹欠陥部に対してレーザー
ビームまたは粒子ビームを選択的に照射することによっ
て、該透光性基板を掘り込む。 (4) 前記多層調整層を構成する調整層の1層は、前記凹
欠陥部の前記透光性基板にイオンを選択的に打ち込むこ
とによって形成される (5) 前記多層調整層を形成するに先立ち、前記凹欠陥部
の形状,及び該凹欠陥部の前記ハーフトーン膜の膜厚を
測定し、測定結果に応じて前記多層調整層を形成する。 (6-1) 前記調整層を積層するに先立ち、凹欠陥部内の前
記ハーフトーン膜を全て除去する。 (6-2) 前記ハーフトーン膜を除去するに際し、前記凹欠
陥部の周囲の該ハーフトーン膜を除去する。
【0013】[作用]本発明は、上記構成によって以下
の作用・効果を有する。多層調整層を構成するそれぞれ
の調整層の厚さを適宜調整することによって、多層調整
層の屈折率と消衰係数を調整することができる。従っ
て、ハーフトーン膜の成膜方法と異なった多層調整層で
あっても、修正部を透過した光の位相及び透過率が、マ
スクの非欠陥部のハーフトーン膜を透過した光と同一に
なるようにすることが可能となり、修正部分の性能を非
欠陥部と同等にすることができる。
【0014】なお、調整層の膜厚di を(1),(2)
式を満たす条件で形成することによって、修正部を透過
した光の位相が開口部に対して反転し、且つ非欠陥部と
同一の透過率を得ることができる。従って、修正部の光
学特性が、非欠陥部と同様になる。
【0015】また、凹欠陥部に対しレーザービームまた
は粒子ビームを照射することによって、簡便に短時間に
調整層を堆積することが可能である。凹欠陥部に選択的
に設ける多層調整層を構成する調整層の一つとして、凹
欠陥部の透光性基板を掘り込んた層で構成することによ
って、簡便に位相、透過率調整層を形成することができ
る。
【0016】なお、透光性基板の掘り込み量dg 、及び
彫り込まれた透光性基板上に積層される調整層の膜厚d
i を、(3),(4)式を満たす条件で形成することに
よって、修正部において、その位相が開口部に対して反
転し、且つハーフトーン膜部と同一の透過率を得ること
ができる。
【0017】特に、ガス雰囲気下で、凹欠陥部に対しレ
ーザービームまたは粒子ビームを照射することによっ
て、局所的な加工を簡便かつ短時間で透光性基板を掘り
込む事ができる。
【0018】また、凹欠陥領域に局所的に設ける層とし
て、凹欠陥領域の基板にイオンを打ち込んだ層を用いる
ため、ガスを用いずに簡便に短時間で調整層を形成する
ことができる。
【0019】また、修正に先だって欠陥形状を測定し、
得られた欠陥形状から凹欠陥部に形成する多層調整層の
加工量、ビーム照射領域形状を決定するため、過不足無
く、欠陥領域を修正することができる。
【0020】また、修正に先立って凹欠陥部に薄膜化し
て残存しているハーフトーン膜を除去することによっ
て、凹欠陥部に同一膜厚または同一探さの多層調整層を
形成すれば良く、簡便に且つ過不足無く欠陥部を修正す
ることできる。
【0021】特に、凹欠陥部及びその周囲のハーフトー
ン膜を除去し、透光性基板の露出する形状を制御するこ
とによって、さらに簡便に且つ過不足無く欠陥部を修正
することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を以下に図面
を参照して説明する。 [第1実施形態]図1は、本発明の第1実施形態に係わ
る凹欠陥が修正されたハーフトーンマスクの構成を示す
断面図である。
【0023】このハーフトーンマスク10は、石英ガラ
ス基板(透光性基板)11上にシリコン窒化膜12から
なるハーフトーン膜が形成されて構成されている。そし
て、凹欠陥部の石英ガラス基板11上に、炭素化合物膜
(調整層)21とシリコン酸化膜(調整層)22とが順
次積層された多層調整層が形成されている。
【0024】炭素化合物膜21及びシリコン酸化膜22
は、ガス系を具備した図2に示すような市販の集束イオ
ンビーム装置を用いた収束イオンビーム支援デポジショ
ン法によって堆積される。
【0025】この収束イオンビーム装置は、イオン源3
1,サプレッサ32,引き出し電極33,コンデンサレ
ンズ34,第1のアパーチャ35,非点調整電極36,
ブランキング電極37,第2のアパーチャ38,対物レ
ンズ39,ディフレクタ40が鏡筒30内に収納されて
いる。
【0026】鏡筒30外部に、ステージ43上に載置さ
れたハーフトーンマスク10からの反射電子や2次電子
等から、反射電子像を形成するMCP41が設けられ、
ハーフトーンマスク10の表面を観察することが可能に
なっている。そして、ハーフトーンマスク10の表面に
対して、ガス源44からのガスを供給するノズル45が
設けられている。また、ハーフトーンマスク10のチャ
ージアップを防止するための電子銃42が設けられてい
る。
【0027】凹欠陥部に各調整層を堆積する際、ガス源
44内のガスをノズル45からハーフトーンマスク10
の表面に吹き付けながら、収束イオンビーム装置を加速
電圧30kV、ビーム電流65pA、ビーム径0.02
μm程度の条件で稼働させ、凹欠陥部に収束イオンビー
ムを走査して成膜を行う。
【0028】実際の成膜について説明する。先ず、凹欠
陥部上の石英ガラス10上に選択的に炭素化合物膜21
を堆積する。なお、炭素化合物膜21は、原料ガスであ
るスチレンをチャンバー中に5×10-6Torr導入
し、凹欠陥部に収束イオンビームを走査することによっ
て、37nm堆積させた。
【0029】そして、炭素化合物膜21上にシリコン酸
化膜22を積層する。シリコン酸化膜22は、原料ガス
であるテトラメチルシクロテトラシロキサン(TMCT
S)をチャンバー中に5×10-6Torr導入し、凹欠
陥部に収束イオンビームを走査することによって、膜厚
251nm堆積した。
【0030】以上のようにして修正を施したマスクにつ
いて像強度を測定したところ、非欠陥部分と同等の像強
度が得られ、転写性能も同等であった。なお、炭素化合
物膜21及びシリコン酸化膜22の膜厚dC ,dSiは次
のようにして求められる。上述した方法で形成された炭
素化合物膜21の屈折率及び消衰係数がそれぞれnC
C 、シリコン酸化膜22の屈折率及び消衰係数がそれ
ぞれnSi,kSiであり、露光波長がλの場合、修正部を
透過した光の位相を開口部を透過した光に対して反転さ
せるためには、
【0031】
【数5】 の条件式を満たす必要がある。そして、ハーフトーン膜
部分と同一の透過率を得るためにはハーフトーン膜の透
過率をTとすると、
【0032】
【数6】 の条件式を満たす必要がある。
【0033】上述した収束イオンビーム支援デポジショ
ン法で堆積された炭素化合物膜21の消衰係数kC
1.45,屈折率nC は1.63、シリコン酸化膜22
の消衰係数kSiは0.0069,屈折率nSiは1.40
で、シリコン窒化膜12のDUV光に対する透過率Tは
6%であるので、これらの値を(5),(6)式に代入
し、連立方程式を解くことでそれぞれの膜の膜厚dc
びdSiが求められる。
【0034】なお、本実施形態において石英ガラス基板
11と炭素化合物膜21との界面での反射等は考慮して
いないが、調整層の組み合わせによっては反射等の影響
を考慮する必要がある。また、炭素化合物膜21上にシ
リコン酸化膜22を積層させたが、シリコン酸化膜22
上に炭素化合物膜21を積層することも可能である。
【0035】スチレンを原料ガスとしてFIB支援デポ
ジションにより堆積された炭素化合物膜について説明し
たが、原料ガスはスチレンに限定されるものではなく、
他の物質を原料ガスとして炭素化合物膜を形成する事も
可能である。
【0036】なお、炭素化合物だけでなく、消衰係数の
高い金属や金属化合物を用いることも可能である。ま
た、本実施形態ではTMCTSを原料ガスとしてFIB
支援デポジションにより堆積されたシリコン酸化膜を用
いたが、他の原料ガスを用いることも可能である。
【0037】本実施形態の多層調整層は2層の調整層か
ら構成されていたが、3層以上で構成することも可能で
ある。 [第2実施形態]図3は、本発明の第2実施形態に係わ
る修正されたハーフトーンマスクの構成を示す断面図で
ある。ハーフトーンマスク10に発生した凹欠陥部の修
正に際し、FIB支援エッチングにより石英ガラス基板
11が掘り込まれ、石英ガラス基板11上にFIB支援
デポジション法を用いてCrOx 膜23が形成されてい
る。つまり、本実施形態の調整層は、石英ガラス基板1
1が彫り込まれた層と、CrOx 膜23とから構成され
ている。
【0038】製造方法について説明する。なお、使用し
た装置は第1実施形態に述べた装置と同一である。先
ず、XeF2 ガスをチャンバー中に5×10-6Torr
導入し、凹欠陥部に収束イオンビームを走査して、石英
ガラス基板11を114nmエッチングする。次いで、
原料ガスとしてCr(CO)6 を4×10-6Torr、
2 を1×10-6Torr導入し、凹欠陥部に収束イオ
ンビームを走査して、CrOx 膜23を111nm堆積
した。
【0039】以上のようにして修正を施したマスクにつ
いて像強度を測定したところ、非欠陥部と同等の像強度
が得られ、また転写性能も同等であった。なお、石英ガ
ラス基板11の掘り込み量dg 、CrOx 膜23の膜厚
Crは次のようにして求められる。石英ガラス基板11
の屈折率及び消衰係数がそれぞれng ,kg 、上述の方
法で形成されたCrOx 膜23の屈折率及び消衰係数が
それぞれnCr,kCrであり、露光波長がλである場合、
修正部を透過した光の位相を開口部を透過した光に対し
て反転させるためには、
【0040】
【数7】 の条件式を満たす必要がある。また、ハーフトーン膜部
分と同一の透過率を得るためにはハーフトーン膜の透過
率をTとすると、
【0041】
【数8】 の条件式を満たす必要がある。上述した方法で作成され
たCrOx 膜23の消衰係数kCrは0.50、屈折率n
Crは2.63で、石英ガラス基板11の済衰係数kg
3.14×10-7、屈折率ng は,1.50であり、シ
リコン窒化膜12のDUV光に対する透過率は6%であ
った。これらの値を(7),(8)式に代入し、連立方
程式を解くことによって、石英ガラス基板10の掘り込
み量dg 及びCrOx 膜23の膜厚dCrが求められる。
【0042】本実施形態ではエッチングガスとしてXe
2 ガスを用いたが、XeF2 に限らずF,Cl,Br
又はI元素を分子中に含むエッチングガスを用いること
が可能である。また、Cr(CO)6 とO2 とを原料ガ
スとして用いてCrOx 膜を形成したが、原料ガスはC
r(CO)6 とO2 に限定されるものでなく、他のCr
化合物を原料ガスとすることも可能である。また、Cr
2 膜以外にも、別の金属化合物を調整層として用いる
事が可能である。
【0043】第1実施形態では炭素化合物膜とシリコン
酸化膜膜の組み合わせを、本実施形態ではCrOx 膜と
基板掘り込みという組み合わせを用いたが、調整層の組
み合わせはこれらに限定される訳ではなく、様々な調整
層の組み合わせで多層調整層を構成することが可能であ
る。
【0044】彫り込まれた石英ガラス基板11上に形成
された調整層は、CrOx 膜の1層であったが、2層以
上形成することも可能である。 [第3実施形態]本実施形態では、石英ガラス基板上に
収束イオンビームを打ち込んで調整層を形成する方法に
ついて述べる。
【0045】集束イオンビームを石英ガラス基板上に打
ち込むと、収束イオンビームのエネルギーが高いために
石英ガラス基板中に色中心ができ、透過率が低下する。
軽イオンを打ち込んだ場合、スパッタ効率が低いために
打ち込まれたイオンが蓄積する。例えば、Siイオンを
打ち込んだ場合には、DUV光に対する透過率を6%程
度にすることが容易にできる。照射量を適宜変化させる
ことにより、透過率を変化させることができる。
【0046】また、重イオンを打ち込んだ場合、スパッ
タ効率が高いために打ち込まれた重イオンの除去効率も
高く、透過率はDUV光に対して高くなるが、重元素が
打ち込まれているため屈折率の変化が大きくなる。
【0047】従って、目的に応じて選択したイオン打ち
込みを行って、凹欠陥部の石英ガラス基板の屈折率及び
透過率を調整し、調整された石英ガラス基板上に調整層
を形成して多層調整層を形成することで凹欠陥部を修正
することが可態となる。
【0048】[第4実施形態]本実施形態では修正に先
だって欠陥形状を測定し、得られた欠陥形状から凹欠陥
領域に形成する各調整層の膜厚、形状を決定する方法に
ついて述べる。
【0049】マスク作成の際、発生する欠陥は均一な膜
厚では無く、図4(a)の平面図に示すように、ハーフ
トーン膜12が薄膜状に残留している場合がある。また
凹欠陥部の形状も、きれいな円形や四角形ではなく、図
4(b)の断面図に示すように、歪な形をしている場合
がある。
【0050】凹欠陥部を修正する際には、凹欠陥部に過
不足なく膜堆積を行うことが必要である。また、たとえ
過不足があったとしても、転写限界以下の膜の重なりや
膜の欠損におさえる必要がある。
【0051】そこで、修正に先だって微細な形状を測定
できる装置たとえばAFM(AtomicForce Microscopy
)を用いて凹欠陥部の形状を測定し、測定結果に基づ
いて粒子ビーム照射を行う。
【0052】先ず、欠陥検査装置を用いてマスクの欠陥
の存在を確認する。その際、一定のアライメントマーク
に対する欠陥の位置座標を記憶しておく。次いで、AF
M装置にマスクを設置し、アライメントマーク近傍でカ
ンチレバーを走査させてイメージをとって回転方向の誤
差の補正を行った後、欠陥検査装置で求めた欠陥座標に
基づいて欠陥近傍領域でカンチレバーを走査させてイメ
ージをとり、凹欠陥部の形状及びーフトーンマスク膜1
2の膜厚を測定する。
【0053】各調整層の膜厚はビーム照射量により制御
できるため、欠陥部のハーフトーン膜の膜厚が不均一な
場合、測定結果に応じて非欠陥部と同等の光学特性が得
られるように、ビーム照射位置毎に積層される層の膜厚
をそれぞれ計算する。そして、原料ガス雰囲気下で、計
算された膜厚に基づいてビームを照射することにより膜
堆積を行う。
【0054】凹欠陥部内のハーフトーン膜12も、多層
調整層を構成する調整層の一つとしてとらえることがで
きる。従って、凹欠陥部の位置(x,y)におけるハー
フトーン膜12の膜厚dH(x,y)及び拡張性層の膜厚d
i(x,y)は、ハーフトーン膜12の屈折率及び消衰係数が
それぞれnH ,kH 、調整層の屈折率及び消衰係数がそ
れぞれni ,ki 、露光波長がλ、ハーフトーン膜12
の透過率がTである場合の条件式は、
【0055】
【数9】 とすることができる。
【0056】また、図4(b)のように形状が歪な場合
には、欠陥形状に合うように、On、Offをビーム照
射位置毎に決定して所定膜厚の調整層を形成する。本実
施形態によれば、不均一な膜厚の欠陥やいびつな形状の
欠陥を過不足無く修正でき、無欠陥部分と同等の性能を
えることができる。
【0057】なお、本実施形態では、膜堆積の場合につ
いて説明したが、基板の掘り込みやイオン打ち込みによ
り修正を行う場合も同様に実施することができる。 [第5実施形態]第4実施形態でも述べたように、欠陥
形状はハーフトーン膜が薄膜状に残留していたり、歪な
形状をしていることがある。ハーフトーン欠陥を修正す
る際には、この領域に過不足なく膜堆積を行うことが必
要であり、過不足があったとしても、転写限界以下の膜
の重なりや膜の欠損におさえる必要がある。そこで修正
を容易に行うため、予め薄膜状のハーフトーン膜の除
去、さらに歪な部分の除去を行って欠陥形状を整えた
後、修正を行う方法について述べる。
【0058】単層ハーフトーン膜は吸収をもっているた
め、レーザー照射が照射されると、加熱し蒸発する。ま
た、2層ハーフトーン膜であっても透過率調整層が吸収
をもっているため、透過率調整層が下側になるような構
造であれば透過率調整層の蒸発にともなって上層の位相
調整層を除去することができる。一方、石英ガラス基板
11は吸収をもっておらず、レーザーを照射しても石英
ガラス基板は、エッチングされない。そこで図5に示す
ように、凹欠陥部及びその周囲にレーザービームを照射
して、図6に示すように欠陥形状を整え、欠陥修正を行
った。
【0059】本実施形態によれば、凹欠陥部及びその周
囲のハーフトーン膜12を除去することにより、ビーム
照射位置毎の照射量の計算等の作業を行わずに欠陥修正
を行うことができ、過不足の無い欠陥修正を容易に行う
ことができる。
【0060】残留膜の度合いについては光学顕微鏡測定
等では判定が難しい場合もあり、正確を期して、あらか
じめ微細な形状を測定できる装置、例えばAFMを用い
て形状測定を行うことが望ましい。
【0061】なお、凹欠陥部内のハーフトーン膜のみを
選択的に除去しても良い。しかし、凹欠陥部のみのハー
フトーン膜を除去することは困難である。従って、凹欠
陥部及びその周囲のハーフトーン膜を除去し、凹欠陥部
の形状を四角形等にすることによって、後工程でより容
易に多層調整層を形成することができる。
【0062】なお、選択的な除去はレーザービーム照射
に限定されるわけではなく、選択的にハーフトーン膜だ
けを除去することが可能な方法であれば使用可能であ
る。なお、本発明は、上記実施形態に限定されるもので
はない。例えば、膜堆積及び石英ガラスの掘り込みに際
し、FIB以外に、電子ビームや中性粒子ビーム、クラ
スター粒子ビームといった粒子ビームやレーザビームを
用いる事が可能である。
【0063】また、ハーフトーンマスクのハーフトーン
膜の修正だけでなく、補助パターン付きマスク、又は自
己整合型マスク等のハーフトーン膜の修正にも本発明を
適用することができる。その他、本発明は、その要旨を
逸脱しない範囲で、種々変形して実施することが可能で
ある。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ハ
ーフトーン膜の凹欠陥部に、厚さが適宜選択された複数
の調整層からなる多層調整層を選択的に形成することに
よって、凹部欠陥を非欠陥部の光学特性と同様に修正す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係わる修正されたハーフトーン
マスクの構造を示す断面図。
【図2】第1実施形態に係わる収束イオンビーム装置の
概略構成を示す図
【図3】第2実施形態に係わる修正されたハーフトーン
マスクの構造を示す断面図。
【図4】第3実施形態に係わる凹欠陥部を示す図。
【図5】第5実施形態に係わる凹欠陥部を示す図
【図6】第5実施形態に係わる修正後の凹欠陥部を示す
【符号の説明】
10…ハーフトーンマスク 11…石英ガラス基板(透光性基板) 12…シリコン窒化膜(ハーフトーン膜) 21…シリコン酸化膜 22…炭素膜 23…CrOx 膜 30…鏡筒 31…イオン源 32…サプレッサ 33…引き出し電極 34…コンデンサレンズ 35…第1のアパーチャ 36…非点調整電極 37…ブランキング電極 38…第2のアパーチャ 39…対物レンズ 40…ディフレクタ 41…MCP 42…電子銃 43…ステージ 44…ガス源 45…ノズル

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透光性基板上に、露光光の位相及び透過率
    を制御するハーフトーン膜が形成された露光マスクに対
    し、該ハーフトーン膜上の凹欠陥部を修正する露光マス
    クの修正方法において、 前記凹欠陥部に、光学定数が異なる複数の調整層をそれ
    ぞれ所定の厚さに形成することを特徴とする露光マスク
    の修正方法。
  2. 【請求項2】露光波長がλ、前記ハーフトーン膜の透過
    率がT、該ハーフトーン膜を透過する光の位相が前記露
    光マスクの開口部を透過する光と180゜異なり、 前記多層調整層を構成する各調整層の屈折率及び消衰係
    数がそれぞれni ,ki である場合、 各調整層の膜厚di は、 【数1】 の2式を満たす条件から選択されることを特徴とする請
    求項1に記載の露光マスクの修正方法。
  3. 【請求項3】ガス雰囲気下で、前記凹欠陥部に対してレ
    ーザービームまたは粒子ビームを前記凹欠陥部に対して
    選択的に照射することによって、前記各調整層を堆積す
    ることを特徴とする請求項1に記載の露光マスクの修正
    方法。
  4. 【請求項4】前記各調整層のうちの一つは、凹欠陥部の
    前記透光性基板を選択的に掘り込むことによって形成さ
    れることを特徴とする請求項1に記載の露光マスクの修
    正方法。
  5. 【請求項5】露光波長がλ、前記ハーフトーン膜の透過
    率がT、該ハーフトーン膜を透過する光の位相が前記露
    光マスクの開口部を透過する光と180゜異なり、 前記透光性基板の屈折率及び消衰係数がそれぞれng
    g 、 前記多層調整層を構成する各調整層の屈折率及び消衰係
    数がそれぞれni ,ki である場合、 前記透光性基板の彫り込み量dg 、並びに各調整層の膜
    厚di は、 【数2】 の2式を満たす条件から選択されることを特徴とする請
    求項4に記載の露光マスクの修正方法。
  6. 【請求項6】ガス雰囲気下でレーザービームまたは粒子
    ビームを前記凹欠陥部対して選択的に照射することによ
    って、前記透光性基板を掘り込むことを特徴とする請求
    項4に記載の露光マスクの修正方法。
  7. 【請求項7】前記各調整層のうちの一つは、前記凹欠陥
    部の前記透光性基板にイオンを選択的に打ち込むことに
    よって形成されることを特徴とする請求項1に記載の露
    光マスクの修正方法。
  8. 【請求項8】前記多層調整層を形成するに先立ち、該凹
    欠陥部の前記ハーフトーン膜の膜厚を測定し、測定結果
    に応じて前記各調整層の厚さを決定することを特徴とす
    る請求項1に記載の露光マスクの修正方法。
  9. 【請求項9】前記調整層を積層するに先立ち、前記凹欠
    陥部内の前記ハーフトーン膜を全て除去することを特徴
    とする請求項1に記載の露光マスクの修正方法。
  10. 【請求項10】前記ハーフトーン膜を除去するに際し、
    前記凹欠陥部の周囲の該ハーフトーン膜を除去すること
    を特徴とする請求項9に記載の露光マスクの修正方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007256491A (ja) * 2006-03-22 2007-10-04 Dainippon Printing Co Ltd 階調をもつフォトマスクの欠陥修正方法および階調をもつフォトマスク
KR101444463B1 (ko) * 2007-03-31 2014-09-24 호야 가부시키가이샤 그레이톤 마스크의 결함 수정 방법, 그레이톤 마스크의제조 방법 및 그레이톤 마스크와 패턴 전사 방법
JP2020161250A (ja) * 2019-03-25 2020-10-01 株式会社日立ハイテクサイエンス マスク欠陥修正装置、及びマスク欠陥修正方法

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