JPH11108005A - バランス装置 - Google Patents

バランス装置

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JPH11108005A
JPH11108005A JP9268697A JP26869797A JPH11108005A JP H11108005 A JPH11108005 A JP H11108005A JP 9268697 A JP9268697 A JP 9268697A JP 26869797 A JP26869797 A JP 26869797A JP H11108005 A JPH11108005 A JP H11108005A
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pressure
chamber
piston
valve
brake
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JP9268697A
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Noboru Kimura
登 木村
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HIROTAKA ENGINEERING KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バランス装置において、ワークの自重落下を
防止すること 【解決手段】 配管Zが破損するとブレーキ機構101
の圧力が低下するので、ブレーキ機構101が作動して
ピストンロッド3をグリップする。配管Xが破損した場
合には、ブレーキリリーフ弁103の感圧室39の圧力
が低下するので、ブレーキリリーフ弁103が開弁し、
ブレーキ機構101から加圧空気が放出されるから、ブ
レーキ機構101が作動してピストンロッド3をグリッ
プする。配管Yが破損した場合にも反力室38の圧力が
低下するので、配管Xが破損したときと同様にブレーキ
リリーフ弁103が開弁し、ブレーキ機構101から加
圧空気が放出されるから、ブレーキ機構101が作動し
てピストンロッド3をグリップする。いずれの場合も、
ピストンロッド3は昇降を阻止され、ワークWの自重落
下は防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バランス装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】図10に例示されるバランス装置は、ピ
ストンを内蔵するシリンダ装置601、シリンダ装置6
01のピストンロッド603に連結されてワークWを保
持し、空気供給源Rから導入した加圧空気をピストンに
及ぼされる総荷重に応じた荷重対応圧力まで減圧する重
量感知部605(この例では、総荷重はピストン、ピス
トンロッド603、重量感知部605およびワークW重
量)、重量感知部605にて減圧された空気を導入し、
この導入した空気の圧力に応じて空気供給源Rからの加
圧空気を減圧してシリンダ装置601に供給することに
より、ピストンに及ぼされる総荷重に拮抗させてピスト
ンを停止状態にする圧力をシリンダ装置601に発生さ
せる調圧機構607を備えている。
【0003】また、このバランス装置には、調圧機構6
07よりも上流から空気供給源Rの加圧空気を導入し、
導入した加圧空気の圧力が設定以上のときにはピストン
ロッド603を拘束せず、導入した加圧空気の圧力が設
定未満になると作動してピストンロッド603を拘束す
るブレーキ機構609を追加することにより、例えば空
気供給源Rからの配管Zが破断した場合などに、ワーク
Wの自重落下を防止することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
バランス装置では、ワークWと共に重量感知部605も
昇降するので、それに伴って重量感知部605と調圧機
構607とを結ぶ配管Xや空気供給源Rとを結ぶ配管Y
も伸縮することになるから、これら配管X、Yが疲労し
て破損するおそれがあった。
【0005】しかし、従来のバランス装置においては、
配管X、Yが破損した場合にブレーキ機構609を作動
させる構成を欠いていたために、配管X、Yの破損によ
るワークWの自重落下を防止することができなかった。
本発明は、バランス装置において、重量感知部605に
接続されている配管X、Yが破損した際にもワークWの
自重落下を防止することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段および発明の効果】上記課
題を解決するための請求項1記載のバランス装置は、シ
リンダと該シリンダ内を摺動するピストンと該ピストン
に連結されたピストンロッドとを有するシリンダ装置
と、前記ピストンロッドとワークとの間に介在し、加圧
気体源から導入した加圧気体を前記ワークの荷重に応じ
た荷重対応圧力まで減圧する重量感知部と、前記重量感
知部にて減圧された気体を導入し、該導入した気体の圧
力に応じて加圧気体源からの加圧気体を減圧して前記シ
リンダ装置に供給することにより、前記ピストンに及ぼ
される総荷重に拮抗させて前記ピストンを停止状態にす
る圧力を前記シリンダ装置に発生させる調圧機構と、前
記調圧機構よりも上流から前記加圧気体源の加圧気体を
導入し、該導入した加圧気体の圧力が設定以上のときに
は前記ピストンロッドを拘束せず、該導入した加圧気体
の圧力が設定未満になると作動して前記ピストンロッド
を拘束するブレーキ機構と、前記重量感知部から前記調
圧機構に導入される気体の圧力が前記ワークの荷重がな
いときの前記荷重対応圧力よりも低く設定されるブレー
キ設定圧以下になると前記ブレーキ機構から加圧気体を
放出させて該ブレーキ機構を作動させるブレーキリリー
フ弁とを備えている。
【0007】このバランス装置では、シリンダ装置のシ
リンダ内を摺動するピストンに連結されたピストンロッ
ドに重量感知部が連結され、その重量感知部にワークが
懸架される。なお、重量感知部は、直接ピストンに連結
されてもよいし、滑車、ギヤ、梃子等を用いた増速機構
を介して連結されてもよい。
【0008】重量感知部が、加圧気体源から導入した加
圧気体をワークの荷重に応じた荷重対応圧力まで減圧
し、調圧機構は、重量感知部にて減圧された気体を導入
し、該導入した気体の圧力に応じて加圧気体源からの加
圧気体を減圧してシリンダ装置に供給することにより、
ピストンに及ぼされる総荷重に拮抗させてピストンを停
止状態にする圧力をシリンダ装置に発生させるので、重
量感知部にワークを懸架するだけで特に調節をしなくて
もワークを無重力状態にできる。
【0009】ブレーキ機構は、調圧機構よりも上流から
加圧気体源の加圧気体を導入し、該導入した加圧気体の
圧力が設定以上のときにはピストンロッドを拘束せず、
該導入した加圧気体の圧力が設定未満になると作動して
ピストンロッドを拘束するので、例えば加圧気体源から
調圧機構に通じる配管が破損して調圧機構に加圧気体が
供給されなくなったときには、ピストンロッドが拘束さ
れてワークの自重落下が防止される。
【0010】しかも、重量感知部から調圧機構に導入さ
れる気体の圧力がワークの荷重がないときの荷重対応圧
力よりも低く設定されるブレーキ設定圧以下になると、
ブレーキリリーフ弁がブレーキ機構から加圧気体を放出
させてブレーキ機構を作動させるから、例えば重量感知
部から調圧機構に通じる配管が破損したときや、加圧気
体源から重量感知部に通じる配管が破損して重量感知部
が正常に作動しないとき等、正しい荷重対応圧力が調圧
機構に入力されないときにも、ブレーキ機構が作動して
ピストンロッドを拘束するので、この場合にもワークの
自重落下が防止される。
【0011】
【発明の実施の形態】次に、本発明の具体例や変形例を
図面を参照して説明することにより発明の実施の形態を
説明する。
【0012】
【具体例】まず、この具体例のバランス装置1の概略構
成を説明する。図1に示すように、バランス装置1は、
シリンダ装置2、シリンダ装置2と一体的に構成されて
いるブレーキ機構101、重量感知部としてのワーク保
持体7、ブレーキリリーフ弁103および調圧機構10
2により構成されている。なお、図1においてはブレー
キ機構101および調圧機構102の詳細は示しておら
ず、ブレーキ機構101の詳細は図2に、調圧機構10
2の詳細は図3に示す。また、シリンダ装置2は図示し
ない天井レールに懸架されていて、天井レールに沿って
移動可能とされている。
【0013】次に、図1を参照してシリンダ装置2およ
びワーク保持体7の構造を説明する。図1に示すよう
に、シリンダ装置2のシリンダ2aにはピストンPが摺
動自在に収容され、ピストンPにはピストンロッド3が
連結されている。ピストンロッド3は、シリンダ2aと
ブレーキ機構101とを区画すると共にシリンダ2aを
閉鎖してピストンPとの間に作用室4を形成する隔壁4
aを貫通し、さらにブレーキ機構101を貫通してシリ
ンダ装置2の外部に突出している。作用室4は、図1お
よび図3に接続子A(円内にAで示す、各図において円
内にアルファベットの大文字を記した記号は配管の接続
を示す接続子であり、アルファベットにより区別して接
続子A、接続子Bのように呼ぶ。)によって示されるよ
うに、調圧機構102の主弁6の調圧室8に接続されて
いる。また、ピストンPを挟んで作用室4と反対側に形
成されるヘッド室4bは大気に開放されている。
【0014】シリンダ装置2のピストンロッド3には、
作業者がピストンPに直接的に力を加えて昇降させる際
に用いるピストン駆動機構としての取っ手5が取り付け
られ、ピストンロッド3の先端には、重量感知部に該当
するワーク保持体7が連結されている。
【0015】このワーク保持体7は、ピストンロッド3
側に連結される減圧弁部29と縣架部15とからなって
いる。縣架部15は、摺動軸9、コの字状の迂回部材1
3およびフック11からなり、迂回部材13の上側端部
には摺動軸9が固着され、下側端部にはフック11が取
り付けられている。
【0016】減圧弁部29の上部側の内部は、中央に受
板32を有するダイヤフラム34により上下に分割され
ており、上側がばね室36、下側が反力室38になって
いる。なお、ばね室36は外部に開放されており、ダイ
ヤフラム34(受板32を含む)の反力室38側の面積
(受圧面積B)はピストンPのピストンロッド3側の面
積(受圧面積A)とほぼ等しい。
【0017】ダイヤフラム34の受板32には、縣架部
15の摺動軸9の先端が当接していて、摺動軸9に貫通
されているばね受板40と受板32との間には圧縮状態
にある補正ばね42が保持されている。また、ばね受板
40の上面には減圧弁部29の頭部に螺合する調整ステ
ム44が当接しており、調整ステム44を回動して昇降
させることによって補正ばね42の付勢力を強弱調整で
きる。なお、摺動軸9は、ばね受板40および減圧弁部
29の頭部を、自身の軸方向に摺動変位可能に貫通して
いる。
【0018】減圧弁部29の下部側には、通気室46及
び導気室48が設けられており、通気室46は短絡路5
0により反力室38に連通され、導気室48は、図1お
よび図3に接続子Bによって示されるように、チェック
弁CV1を介して加圧気体源としての空気供給源Rに接
続されている。また、通気室46の制御ポート46a
は、図1および図3に接続子Cによって示されるよう
に、オリフィス61を介して調圧機構102の連通配管
COMに接続されている。
【0019】さらに、減圧弁部29内には、導気室48
から反力室38にかけて貫通するシャフトを有する導入
用弁体52が収容されている。導入用弁体52の下側に
は導入用弁体52を閉鎖位置側に付勢する付勢ばね54
が装着され、導入用弁体52の上端は反力室38内に突
出して、ダイヤフラム34の受板32に当接している。
導入用弁体52の重量と付勢ばね54による上向きの力
とはほぼ釣合っており、導入用弁体52は、ダイヤフラ
ム34の受板32の下降、上昇に応じて開閉される。
【0020】ここで図2を参照してブレーキ機構101
の詳細を説明する。図2に示すように、ブレーキ機構1
01は、外殻となるブレーキシリンダ70によりシリン
ダ装置2の隔壁4aに連結され、ブレーキシリンダ70
の他端はヘッド部材71によって閉じられている。ヘッ
ド部材71の中心部にはピストンロッド3を摺動させる
摺動穴72が穿設され、その摺動穴72に沿ってメタル
保持部材73が延出されている。このメタル保持部材7
3と隔壁4aとの間には、ピストンロッド3を取り巻く
ブレーキメタル74およびブレーキメタル74を取り巻
く押さえ用の割ブッシュ75が配されている。これらブ
レーキメタル74と割ブッシュ75は筒状であるが、そ
の外周の一部に軸方向に沿ってスリットが設けられてい
るために、径を伸縮する方向に弾性変形可能である。な
お、通常の状態ではブレーキメタル74の内径は摺動穴
72とほぼ等しくピストンロッド3の昇降を阻害しな
い。
【0021】割ブッシュ75にはボールリテーナ76が
外嵌されており、ボールリテーナ76によって保持され
る多数の鋼球77が割ブッシュ75の外周に配されてい
る。ボールリテーナ76は割ブッシュ75の外周を摺動
可能で、通常はブレーキピストン78とボールリテーナ
76との間に挿入されたばね79により隔壁4aに押し
付けられている。
【0022】ブレーキピストン78はブレーキシリンダ
70の内面を摺動する摺動部79と筒状の内筒部80と
からなり、内筒部80に遊嵌された圧縮コイルばね81
によりヘッド部材71側に付勢されている。ただし、通
常はヘッド部材71に設けられたブレーキポート82か
らブレーキピストン室83に供給される加圧空気の圧力
によって、圧縮コイルばね81の付勢力に抗して上昇さ
せられている。本実施例の場合、図1〜図3に接続子D
によって示されるように、ブレーキポート82は、ニー
ドル弁NV1およびニードル弁NV1をバイパスするチ
ェック弁CV2を介して、チェック弁CV1の上流側で
空気供給源Rに接続されており、空気供給源Rからの加
圧空気がブレーキピストン室83に供給される。なお、
ニードル弁NV1は、空気供給源Rからブレーキピスト
ン室83流入する加圧空気の流入速度を制限する(急速
な流入を防止する)ものである。また、ヘッド部材71
にはブレーキピストン室83に連通するリリーフポート
84も設けられ、図1に示されるように、リリーフポー
ト84にはブレーキリリーフ弁103が接続されてい
る。
【0023】ブレーキピストン78の内筒部80には緩
衝筒85が内嵌され、その緩衝筒85の内周側に複数の
テーパリング86が配されている。これらテーパリング
86は、それぞれ鋼球77を取り囲む位置にあり、ブレ
ーキピストン78が下降した際には内周のテーパ面87
で鋼球77をピストンロッド3側に押圧するが、ブレー
キピストン78が図示のように上昇しているときには鋼
球77を押圧することはない。
【0024】詳しくは、ブレーキピストン室83の圧力
が圧縮コイルばね81による付勢力に勝っているときに
は、ブレーキピストン78が図示のように上昇させられ
てテーパリング86と鋼球77とは互いに離れている
が、ブレーキピストン室83の圧力が低下して圧縮コイ
ルばね81の付勢力が勝ると、ブレーキピストン78が
下降してテーパリング86が鋼球77を押圧する。テー
パリング86による押圧力は、鋼球77を介して割ブッ
シュ75を押圧してその径を縮小させ、さらにブレーキ
メタル74の径を縮小させることによってピストンロッ
ド3をグリップするので、ピストンロッド3は昇降を阻
止される。
【0025】次に、図1を参照してブレーキリリーフ弁
103の構造を説明する。図1に示すように、ブレーキ
リリーフ弁103は、大気開放されるダイヤフラム室3
3を備えている。このダイヤフラム室33の下端は、中
央に受板35を有するダイヤフラム37により閉じられ
ており、ダイヤフラム37の反対側には、感圧室39が
形成されている。この感圧室39は、図1および図3に
接続子Eによって示されるように、調圧機構102の連
通配管COMに接続されている。
【0026】ダイヤフラム37の受板35は、ブレーキ
リリーフ弁103の頭部に螺合する調整ステム41との
間で補正ばね45を保持しており、この補正ばね45に
より感圧室39側に付勢されている。ただし、この補正
ばね45の付勢力は、調整ステム41を回動して昇降さ
せることによって強弱調整される。
【0027】また、ブレーキリリーフ弁103には、ダ
イヤフラム室33と感圧室39の他に、大気開放される
通気室49及びブレーキ機構101のリリーフポート8
4に接続される導気室51が設けられている。さらに、
ブレーキリリーフ弁103内には、導気室51から感圧
室39にかけて貫通するシャフトを有する弁体53が収
容されている。弁体53の下側には弁体53を閉鎖位置
側に付勢する付勢ばね55が装着され、弁体53の上端
は感圧室39内に突出して、ダイヤフラム37の受板3
5に当接している。
【0028】弁体53に作用する力としては、自身の重
量と付勢ばね55による上向きの力とがほぼ釣り合って
おり、補正ばね45による下向きの力に相当する分だけ
下向きの力が勝っている。このため、弁体53は、ダイ
ヤフラム37の受板35を介して開弁方向に作用する補
正ばね45の力が感圧室39の圧力に優れば開放され、
導気室51と通気室49とを連通させ、逆に感圧室39
の圧力に優れば閉弁位置になって導気室51と通気室4
9とを遮断することになる。なお、補正ばね45の付勢
力の強弱調整については後述する。
【0029】次に、図3を参照して調圧機構102の構
成を説明する。ただし、この調圧機構102に含まれる
減圧弁105および調圧リリーフ弁107の構造はブレ
ーキリリーフ弁103と同じであるので、減圧弁105
および調圧リリーフ弁107各部については、ブレーキ
リリーフ弁103と同じ品番(ただし区別のためにそれ
ぞれ添え字b、cを付記する)を使用して、それらの構
造の説明は省略する。
【0030】図3に示すように、主弁6は空気供給源R
に接続される給気室10、給気室10と連通して設けら
れた調圧室8、調圧室8と連通して設けられた排気室1
4、これらとは独立に設けられたピストン室18を備え
ている。なお、ピストン室18は、ピストン室18内を
摺動変位する調圧ピストン20により制御室22と調圧
ピストン室24とに区分される。
【0031】調圧ピストン20には、調圧室8を貫通す
るステム26が連結されており、ステム26の上側に
は、調圧室8と排気室14との連通を通断するための排
気弁体16が配され、ステム26の下側には、調圧室8
と給気室10との連通を通断するための給気弁体12が
配されている。なお、排気弁体16は圧縮コイルばねに
より調圧室8側(調圧室8と排気室14との連通を遮断
する位置側)に付勢され、給気弁体12は圧縮コイルば
ねにより調圧室8側(調圧室8と給気室10との連通を
遮断する位置側)に付勢されている。
【0032】このような構造であるので、図示するよう
に調圧ピストン20が中立位置にあるときには、排気弁
体16および給気弁体12は遮断位置になり、調圧室8
と排気室14との連通並びに調圧室8と給気室10との
連通は遮断される。しかし、調圧ピストン20が下降す
ればステム26が下降して給気弁体12が押し下げら
れ、調圧室8と給気室10とが連通される。一方、調圧
ピストン20が上昇した際にはステム26が上昇して排
気弁体16が引き上げられて調圧室8と排気室14とが
連通される。
【0033】この主弁6の排気室14は大気開放され、
調圧室8は、前述したようにシリンダ装置2の作用室4
に接続されている(図1および図3の接続子A参照)。
また、調圧室8はバイパス28を介して制御室22とも
連通され、共に調整弁109に接続されている。
【0034】調整弁109は、ダイヤフラム111によ
って区画されたダイヤフラム室113と副制御室11
5、弁体117によって連通を通断される副調圧室11
9と副給気室121および弁体117を閉鎖位置側(上
向き)に付勢する付勢ばね123を備えており、上述し
た主弁6の調圧室8および制御室22は副制御室115
に接続されている。なお、付勢ばね123の付勢力は、
弁体117の荷重にわずかに優る力に調整されており、
ダイヤフラム室113の圧力が副制御室115の圧力を
上回ると弁体117が開放位置側(下向き)に変位さ
れ、副調圧室119と副給気室121とが連通する。
【0035】調整弁109のダイヤフラム室113は、
2方弁58を介して連通配管COMに接続されている。
なお、2方弁58とダイヤフラム室113との間には、
エアタンク56が配置されている。また、副調圧室11
9は、主弁6の給排ポート30に接続され、ニードル弁
129を介して調圧リリーフ弁107のダイヤフラム室
33cおよび導気室51cとも接続されている。
【0036】この調圧リリーフ弁107の感圧室39c
は連通配管COMに接続され、通気室49cは大気開放
されている。また、連通配管COMはニードル弁127
を介して外気に連通されている。一方、調整弁109の
副給気室121は、減圧弁105の通気室49bに接続
されている。
【0037】前述したように、この減圧弁105の構造
はブレーキリリーフ弁103および調圧リリーフ弁10
7とほとんど同じであるが、感圧室39bと通気室49
bとがバイパス47bによって連通されている点のみ異
なっている。この減圧弁105の導気室51bはチェッ
ク弁CV1を介して空気供給源Rに接続され、ダイヤフ
ラム室33bは連通配管COMに接続されている。
【0038】バランス装置1の構成は以上の通りであ
る。次にこのバランス装置1の動作を説明する。まずワ
ークWを取り付けない状態で行われる初期調整について
説明する。空気供給源Rからの加圧空気が供給されてい
ない初期状態では反力室38のゲージ圧は0だから、受
板32は補正ばね42の付勢力および縣架部15の荷重
によって下方に変位し、導入用弁体52が開放位置に変
位している。この状態で空気供給源Rから加圧空気が供
給されると、導入用弁体52が開放位置にあるので、加
圧空気が制御ポート46a側に導かれる。制御ポート4
6aからの加圧空気は、反力室38に流入し、また連通
配管COMにより減圧弁105のダイヤフラム室33
b、調整弁109のダイヤフラム室113、調圧リリー
フ弁107の感圧室39cおよびブレーキリリーフ弁1
03の感圧室39に流入する。
【0039】ブレーキリリーフ弁103は、感圧室39
の昇圧によって閉弁状態とされるので、空気供給源Rか
らブレーキ機構101のブレーキピストン室83に流入
した加圧空気によって、ブレーキピストン室83の圧力
が上昇する。すると、ブレーキピストン室83の圧力が
圧縮コイルばね81による付勢力に勝ってブレーキピス
トン78を上昇させるので、テーパリング86が鋼球7
7を押圧しなくなり、ピストンロッド3は昇降自在とな
る。
【0040】減圧弁105では、ダイヤフラム室33b
の昇圧によって弁体53bが下降させられて、導気室5
1bと通気室49bとが連通する。これにより、空気供
給源Rからの加圧空気が、減圧弁105を通過して、調
整弁109の副給気室121に流入する。
【0041】図示の構成から明らかなように、減圧弁1
05では感圧室39bの圧力が、補正ばね45bの付勢
力に相当する分だけ、ダイヤフラム室33bの圧力より
も高くなれば受板35bが中立位置とされ、閉弁され
る。また感圧室39bの圧力が、ダイヤフラム室33b
の圧力に補正ばね45bの付勢力を加算した分に劣って
いれば減圧弁105は開弁される。つまり、減圧弁10
5の二次圧は、ダイヤフラム室33bに導入されている
減圧弁部29(制御ポート46a)の二次圧よりも補正
ばね45bの付勢力に見合った圧力だけ高い圧力とされ
ている。従って、この減圧弁105の二次圧が供給され
る調整弁109の副給気室121の圧力も、減圧弁部2
9(制御ポート46a)の二次圧よりも補正ばね45b
の付勢力に見合った圧力だけ高い圧力とされている。
【0042】調整弁109では、ダイヤフラム室113
に流入した加圧空気によって弁体117が下降させられ
て副給気室121と副調圧室119とが連通されるの
で、副給気室121に流入した加圧空気は、副調圧室1
19を通過して、主弁6の調圧ピストン室24側に流出
する。この空気は、ニードル弁129によってその下流
側への流出を阻害される。この結果ニードル弁129の
上流側の圧力が上昇するので、調圧ピストン室24の圧
力が上昇する。この調圧ピストン室24の圧力上昇によ
り調圧ピストン20が下降するので、ステム26も下降
する。これにより給気弁体12が下降し、給気室10と
調圧室8が連通される。すると、空気供給源Rからの加
圧空気が、給気室10から調圧室8を経て、シリンダ装
置2の作用室4に流入する。作用室4の圧力は、ピスト
ンPを上昇させる力として作用する。
【0043】作用室4の圧力が上昇すると、これに連通
している制御室22の圧力も上昇する。この制御室22
の圧力は、調圧ピストン20を押し上げる力として作用
する。また、制御室22と連通している調整弁109の
副制御室115の圧力が上昇すれば、ダイヤフラム11
1がダイヤフラム室113側に変位し、弁体117が副
調圧室119と副給気室121との連通を遮断する。こ
の結果、調圧ピストン室24への加圧空気の供給は停止
する。
【0044】制御室22の圧力が調圧ピストン室24の
圧力に優れば、調圧ピストン20は上昇させられ、給気
弁体12は閉鎖位置とされ、調圧室8および作用室4へ
の加圧空気の供給は停止する。また、制御室22の圧力
がより高ければ、調圧ピストン20は中立位置を越えて
上昇させられ、排気弁体16が開放位置とされ、調圧室
8および作用室4の加圧空気が排出されるので、制御室
22の圧力は低下する。そして、制御室22の圧力と調
圧ピストン室24の圧力とがバランスすれば、調圧ピス
トン20は中立位置とされ、調圧室8および作用室4に
は給気されず、また調圧室8および作用室4からの排気
もされない。
【0045】一方、調圧リリーフ弁107では、ニード
ル弁129の下流側の圧力が導入されるダイヤフラム室
33cの圧力と補正ばね45cの付勢力とによってダイ
ヤフラム37cを押し下げる力が、感圧室39cの圧力
によるダイヤフラム37cを押し上げる力よりも大きけ
れば、弁体53cが開放位置とされ、ニードル弁129
の下流側の空気を大気に排出する。また、前述のダイヤ
フラム37cを押し上げる力が押し下げる力に優れば、
弁体53cは閉鎖位置とされる。つまり、ダイヤフラム
室33cの圧力が、ちょうど補正ばね45cの付勢力に
見合った分だけ、感圧室39cの圧力よりも低い状態を
基準にして、それよりもダイヤフラム室33cの圧力が
高ければ弁体53cが開放位置とされる。そして、ダイ
ヤフラム室33cの圧力がそれ以下であれば弁体53c
は閉鎖位置とされる。
【0046】このため、ニードル弁129の下流側の圧
力は、感圧室39cの圧力よりも、補正ばね45cの付
勢力に見合った分だけ低い圧力とされる。ところで、感
圧室39cの圧力は減圧弁部29(制御ポート46a)
の二次圧とされているから、ニードル弁129の下流側
の圧力は、減圧弁部29(制御ポート46a)の二次圧
よりも、補正ばね45cの付勢力に見合った分だけ低い
圧力とされる。そして、上述のように、ニードル弁12
9の上流側の圧力(=調圧ピストン室24の圧力)は、
減圧弁部29(制御ポート46a)の二次圧とほぼ等し
くされるから、上述の調圧ピストン室24の圧力と制御
室22の圧力がバランスするまでの過程およびその後に
おいても、ニードル弁129からの除放(調圧リリーフ
弁107側への流出)は継続される。
【0047】このように、ニードル弁129を通過して
ニードル弁129の下流側に流出する空気があるので、
調圧ピストン室24の圧力は徐々に低下することにな
る。すると、調圧ピストン室24と制御室22との圧力
バランスが崩れて、調圧ピストン20が上昇する。これ
により排気弁体16が開放位置とされ、調圧室8の加圧
空気が排出されるので、制御室22の圧力は低下し、副
制御室115の圧力も低下する。すると、再び弁体11
7が副調圧室119と副給気室121とを連通させるの
で、調圧ピストン室24の圧力が回復する。
【0048】このように、調圧ピストン室24の圧力
は、弁体117の開閉によって、ほぼ一定とされ、制御
室22の圧力と調圧ピストン室24の圧力とがバランス
する。作用室4への加圧空気の給排が停止しているとき
には、ピストンPは、(1)ワーク保持体7の荷重が大
きすぎて上昇できない、(2)ワーク保持体7の荷重に
抗して上昇端にある、(3)上昇も下降もしない釣合状
態にあるのいずれかであるが、通常(3)は期待できな
い。しかし、調整ステム44を回動して補正ばね42の
付勢力を強弱調節すれば、作用室4への加圧空気の給排
が停止しているときの反力室38の圧力(すなわち調圧
ピストン室24の圧力)を調節することができるから、
ピストンPがワーク保持体7と共に上昇した位置で上昇
も下降もしない釣合状態となるように、調整ステム44
の位置つまり補正ばね42の付勢力を調節できる。
【0049】このように補正ばね42が調節された際に
は、調圧ピストン20の調圧ピストン室24側と制御室
22側の受圧面積が等しいものとすれば、調圧ピストン
室24の圧力=制御室22の圧力=作用室4の圧力であ
る。また、反力室38の圧力はダイヤフラム室113の
圧力と同じで、副制御室115の圧力とダイヤフラム室
113の圧力とが吊り合っているから、作用室4の圧力
は反力室38の圧力と等しいと言える。
【0050】なお、このバランス装置1では、ニードル
弁127により連通配管COMから排気されているので
あるが、この排気によって連通配管COMに連通してい
る反力室38の圧力が低下すれば、導入用弁体52が開
放位置になる。すなわち、加圧空気の排出と供給が継続
的になされながら、調圧ピストン室24の圧力を維持し
ていることになる。このようにすると、後述するワーク
Wの昇降に際して主弁6のステム26を変位させる(給
気弁体12および排気弁体16を開放位置にする)に当
たってヒステリシスが発生しないからワークWの昇降は
きわめて滑らかになる。
【0051】また、この補正ばね42の初期調整と合わ
せてブレーキリリーフ弁103の補正ばね45の調整も
行われる。具体的には、補正ばね42の初期調整の開始
時点で調整ステム41を上昇させて補正ばね45の付勢
力をほとんど0にして、弁体53が閉弁側になるように
しておく。そして、上述のように補正ばね42の付勢力
の調節ができてから、調整ステム41の位置を徐々に変
化させることにより補正ばね45の付勢力を徐々に強め
たり弱めたりして、補正ばね45の付勢力とワークWを
懸架しない状態でピストンPが釣合状態となっていると
きの感圧室39の圧力とが釣り合うように(実際には、
感圧室39の圧力がわずかに勝る程度に)する。これに
より、ブレーキリリーフ弁103は、ワークWを懸架し
ないときの感圧室39の圧力では開弁しないが、感圧室
39の圧力がこれよりも低下すると開弁する設定にな
る。
【0052】こうして補正ばね42と補正ばね45の初
期調整がなされた後、ワーク保持体7のフック11にワ
ークWを取り付けると、ワークWの荷重を受けた受板3
2が反力室38側に変位して導入用弁体52が開放位置
になる。すると上述のように加圧空気の流入で作用室4
の圧力が上昇する。そして、導入用弁体52が開放位置
にあれば作用室4の圧力上昇が続く。また、導入用弁体
52の開放により制御ポート46aの圧力も上昇する。
すると制御ポート46aに連通している反力室38の圧
力も上昇するので、やがて受板32(ダイヤフラム3
4)が中立位置とされ、導入用弁体52は閉鎖位置にな
る。これにより調圧ピストン室24の圧力上昇も停止す
るので、作用室4の圧力上昇に伴って制御室22の圧力
が高まり、調圧ピストン室24の圧力と釣合えば作用室
4への加圧気体の給排は停止される。すなわち、作用室
4の圧力はワークWの荷重に対応する分だけ昇圧され
て、ピストンPはワークWをワーク保持体7と共に無重
力状態とする釣合状態になるので、ワークWに合わせて
特別な調節操作をしなくとも、制御室22と調圧ピスト
ン室24の圧力をバランスさせて、シリンダ装置2のピ
ストンPを釣合状態とすることができる。
【0053】このようにしてピストンPが釣合状態とさ
れた後、取っ手5に外力を及ぼしてワークWと共にピス
トンPを上昇させれて作用室4の圧力をわずかでも低下
させると、作用室4の圧力低下にともなって副制御室1
15および制御室22の圧力も低下するので、調整弁1
09が開弁して副給気室121側の空気が調圧ピストン
室24に流入して、調圧ピストン20を押し下げる。こ
の際、副給気室121に供給される空気は、ほぼ減圧弁
部29(制御ポート46a)の二次圧と等しくされてい
る調圧ピストン室24側の圧力よりも補正ばね45bの
付勢力に見合った圧力だけ高い圧力とされているので、
調圧ピストン室24側と副給気室121側との圧力差は
小さくなっている。このため、調整弁109の開弁に伴
って副給気室121側の空気が調圧ピストン室24に一
気に流入することはなく、調圧ピストン20が一気に押
し下げられることはない。したがって、空気供給源Rか
らの高圧空気が作用室4へ急激に流入することもない。
よって、高圧空気が作用室4へ急激に流入することによ
るピストンPおよびワークWの急上昇は回避される。
【0054】しかし、調圧ピストン室24への空気の流
入自体が妨げられるわけではないので、ピストンPおよ
びワークWの円滑な上昇は確保される。また、釣合状態
から外力によりピストンPを下降させると、作用室4の
圧力上昇にともなって副制御室115および制御室22
の圧力も上昇するので、調整弁109が閉弁される。併
せて、調圧ピストン20は押し上げられ、調圧ピストン
20の変位量に応じて調圧ピストン室24の圧力が上昇
する。調圧ピストン室24側の圧力が上昇すると、ニー
ドル弁129からの空気の流出が促される。
【0055】ところが、上述したように、調圧リリーフ
弁107によって、ニードル弁129の下流側の圧力
は、補正ばね45cの付勢力に見合った分だけ、ニード
ル弁129の上流側の圧力よりも低い圧力とされている
ので、ニードル弁129から急激に空気が流出すること
はなく、調圧ピストン室24の空気が過剰に排出される
ことはない。これにより、調圧ピストン20の急上昇、
すなわちステム26の急上昇により排気弁体16が一気
に引き上げられることは回避される。したがって、調圧
室8の空気が急激に排出されることはなく、作用室4の
圧力の急降下によりピストンPおよびワークWが急降下
することもない。
【0056】しかし、調圧ピストン室24からの排気が
妨げられるわけではないので、ピストンPおよびワーク
Wの円滑な下降は確保される。この具体例のバランス装
置1では、取っ手5を介してピストンロッド3に外力を
及ぼせば、わずかな力でワークWを昇降させることがで
きるが、ワークW自体に外力を及ぼして、下降させよう
とした場合には、その外力により導入用弁体52が開放
位置とされて調圧ピストン室24の圧力が上昇し、かえ
ってピストンPが上昇することになるので、これはうま
く行かない。しかし、2方弁58を閉じておけば調圧ピ
ストン室24の圧力が変化することはないから、ワーク
Wに外力を及ぼして昇降させることができる。
【0057】さらに、このバランス装置1では、回路中
に減圧弁105および調圧リリーフ弁107を備えてい
るので、空気供給源Rの供給圧の大小、ワークの重量の
大小に関わらず、調整弁109の一次圧と二次圧との差
圧が一定となり、ニードル弁129の上流側と下流側と
の差圧も一定となる。したがって、釣合状態にあるピス
トンPに外力を及ぼした際のピストンPおよびワークW
の円滑な昇降は確保され、しかもピストンPおよびワー
クWの急激な昇降は防止される。
【0058】また、調圧ピストン室24では、加圧空気
の漏出と供給が継続されながら圧力を維持しているの
で、ヒステリシスは発生しない。そして、ニードル弁1
27からの除放により、ワークWを取り去った際のピス
トンPの急上昇も防止される。
【0059】なお、エアタンク56は、たとえば外力に
よってワークWが振動させられた場合などに調圧ピスト
ン室24の圧力が急変するのを防止するための緩衝手段
として機能している。このように、本具体例のバランス
装置1によれば、釣合状態にあるピストンPに外力を及
ぼした際のピストンPおよびワークWの円滑な昇降は確
保され、しかもピストンPおよびワークWの急激な昇降
は防止される。
【0060】さて、このバランス装置1においては、調
圧機構102はユニット化されていてその内部の配管が
伸縮変動することはないのであるが、調圧機構102と
ワーク保持体7とを接続する配管X(通気室46の制御
ポート46aからオリフィス61に至る配管X)、チェ
ック弁CV1の下流側からワーク保持体7に接続されて
いる配管Y、チェック弁CV1の上流側の配管Zは、ワ
ークWの昇降(ワーク保持体7の昇降)やシリンダ装置
2の移動に伴って伸縮変動するので、経年の疲労等で破
損するおそれもないとは言えない。しかし、このバラン
ス装置1ではそのような破損に対処できるので、次にそ
れを説明する。
【0061】まず、配管Zが破損した場合には、チェッ
ク弁CV1の働きにより、配管Yの圧力や調圧機構10
2内の圧力が急激に低下するのは防止される。また、こ
の場合には、チェック弁CV1の上流側で配管Zに接続
されている、ブレーキ機構101のブレーキピストン室
83の圧力が低下する(チェック弁CV2はブレーキピ
ストン室83から配管Z側への圧抜けを阻止しない)。
すると、圧縮コイルばね81の付勢力がブレーキピスト
ン室83の圧力に勝るので、ブレーキピストン78が下
降してテーパリング86が鋼球77を押圧する。テーパ
リング86による押圧力は、鋼球77を介して割ブッシ
ュ75を押圧してその径を縮小させ、さらにブレーキメ
タル74の径を縮小させることによってピストンロッド
3をグリップするので、ピストンロッド3は昇降を阻止
される。これにより、ワークW(ワーク保持体7)の自
重落下は防止される。
【0062】次に、配管Xが破損した場合には、連通配
管COMの圧力が低下する。すると、ブレーキリリーフ
弁103の感圧室39の圧力が低下するので、補正ばね
45の付勢力によって弁体53が開弁位置とされる。こ
の結果、ブレーキ機構101のブレーキピストン室83
の加圧空気が導気室51から通気室49を通って大気放
出される。一方配管Zからブレーキピストン室83に供
給される加圧空気は、ニードル弁NV1によって制限さ
れているので、ブレーキピストン室83からの排気分を
補うことができない。このためブレーキピストン室83
の圧力が低下するから、上述の配管Zが破損したときと
同様にブレーキ機構101が作動し、ピストンロッド3
がグリップされワークW(ワーク保持体7)の自重落下
は防止される。
【0063】また、配管Yが破損した場合には、ニード
ル弁127による連通配管COMからの排気によって反
力室38の圧力が低下して導入用弁体52が開放位置に
なっても、配管Yからの加圧空気の供給がなされないの
で連通配管COMの圧力が回復することはなく低下を続
ける。すると、上述の配管Xの破損の場合と同様にブレ
ーキリリーフ弁103が開弁してブレーキ機構101が
作動するので、ピストンロッド3がグリップされワーク
W(ワーク保持体7)の自重落下は防止される。 (調圧機構の変形例)次に、調圧機構の変形例を示す。
【0064】この調圧機構302の構成は具体例1の調
圧機構102と類似しているが、調圧ピストン室24の
排気側に調整弁を設けている点で具体例1の調圧機構1
02とは異なっている。なお、この変形例に使用してい
るシリンダ装置、減圧弁および調圧リリーフ弁は具体例
1と同様であるので、これらについては具体例1と同じ
品番を使用して各部の説明は省略する。また、シリンダ
装置2、ワーク保持体7およびブレーキリリーフ弁10
3との接続関係も具体例1と同様であるので、接続子A
〜Eを図示することで、それらの説明は省略する。図4
に示すように、この調圧機構302は、具体例1と同様
の減圧弁105および調圧リリーフ弁107の他に、調
整弁309を備えている。調整弁309は、ダイヤフラ
ム311によって区画されたダイヤフラム室313と副
制御室315、弁体317によって連通を通断される副
排気室319と副調圧室321および弁体317を閉鎖
位置側(上向き)に付勢する付勢ばね323を備えてい
る。付勢ばね323の付勢力は、弁体317の荷重をわ
ずかに優る力に調整されており、ダイヤフラム室313
の圧力が副制御室315の圧力を上回ると弁体317が
開放位置側(下向き)に変位され、副排気室319と副
調圧室321とが連通する。
【0065】調整弁309のダイヤフラム室313は、
主弁6の制御室22および調圧室8に接続されている。
副制御室315は、2方弁58を介して減圧弁部29の
制御ポート46a、減圧弁105のダイヤフラム室33
bおよび調圧リリーフ弁107の感圧室39cに接続さ
れ、ニードル弁327を介して大気に連通されている。
このニードル弁327は、具体例1のニードル弁127
に相当している。
【0066】調整弁309の副調圧室321は、主弁6
の調圧ピストン室24に接続され、ニードル弁329を
介して減圧弁105の通気室49bに接続されている。
調整弁309の副排気室319は、調圧リリーフ弁10
7のダイヤフラム室33cおよび導気室51cに接続さ
れている。
【0067】次に、この具体例の調圧機構302を含む
バランス装置の動作について説明する。まず、ワークW
を保持しない状態で補正ばね42と補正ばね45の初期
調節を行うのは具体例1と同様である。
【0068】そして、補正ばね42の調整によりピスト
ンPが釣合状態となった際には、作用室4と連通してい
る調圧室8、制御室22、ダイヤフラム室313の圧力
は互いに等しくなる。また、反力室38の圧力は副制御
室315の圧力と同じである。そして副制御室315の
圧力とダイヤフラム室313の圧力とが吊り合っている
から、作用室4の圧力は反力室38の圧力と等しいと言
える。
【0069】初期調整が済んだ後にワークWをフック1
1に懸けると、導入用弁体52が開放位置になり、空気
供給源Rからの加圧空気が制御ポート46a側に導かれ
る。制御ポート46aからの加圧空気は、反力室38、
減圧弁105のダイヤフラム室33b、調整弁109の
ダイヤフラム室113および調圧リリーフ弁107の感
圧室39cに流入する。
【0070】減圧弁105では、減圧弁部29(制御ポ
ート46a)からの加圧空気の供給によってダイヤフラ
ム室33bが昇圧すると、弁体53bが下降させられ
て、導気室51bと通気室49bとが連通する。これに
より、空気供給源Rからの加圧空気が、減圧弁105を
通過して、ニードル弁329側に流入する。この空気
は、ニードル弁329によってその下流側への流出を阻
害される。この結果ニードル弁329の上流側の圧力が
上昇するので、感圧室39bの圧力も上昇する。感圧室
39bの圧力が、補正ばね45bの付勢力に相当する分
だけ、ダイヤフラム室33bの圧力よりも高くなれば受
板35bが中立位置とされ、閉弁される。また感圧室3
9bの圧力が、ダイヤフラム室33bの圧力に補正ばね
45bの付勢力を加算した分に劣っていれば減圧弁10
5は開弁される。
【0071】この減圧弁105の二次圧は、具体例1で
述べたように、ダイヤフラム室33bに導入されている
減圧弁部29(制御ポート46a)の二次圧よりも補正
ばね45bの付勢力に見合った圧力だけ高い圧力とされ
ている。従って、ニードル弁329の上流側の圧力も、
減圧弁部29(制御ポート46a)の二次圧よりも補正
ばね45bの付勢力に見合った圧力だけ高い圧力とされ
ている。
【0072】ニードル弁329を通過した空気は、調整
弁309の副調圧室321および主弁6の調圧ピストン
室24に流入し、これらの圧力を上昇させる。減圧弁1
05からの加圧空気の流入により調圧ピストン室24の
圧力が上昇して制御室22の圧力に優れば、調圧ピスト
ン20が押し下げられるので、給気弁体12が下降さ
れ、調圧室8、作用室4および制御室22に加圧空気が
流入する。この作用室4の圧力は、ピストンPを上昇さ
せる力となる。
【0073】他方、調圧室8および制御室22の圧力が
上昇すると、これらと連通している調整弁309のダイ
ヤフラム室313の圧力も上昇する。そして、ダイヤフ
ラム室313の圧力が、副制御室315の圧力に優れ
ば、弁体317が下降させられて調整弁309は開弁す
る。
【0074】調整弁309の副調圧室321から排気さ
れれば、調圧ピストン室24の圧力は低下し、調圧ピス
トン20が上昇駆動される。この結果、排気弁体16が
開放位置とされ、作用室4、調圧室8および制御室22
の圧力が低下する。これに伴い調整弁309のダイヤフ
ラム室313の圧力も低下するので、調整弁309は閉
じられ、副調圧室321からの排気も停止する。
【0075】このように、制御室22側の圧力が調圧ピ
ストン室24側の圧力に劣れば制御室22側に加圧空気
が供給され、制御室22側の圧力が調圧ピストン室24
側の圧力に優れば制御室22側から加圧空気が排気され
て、制御室22側の圧力は調圧ピストン室24側の圧力
とバランスする。
【0076】ところで、副制御室315の圧力は反力室
38の圧力となっているから、調整弁309は、ダイヤ
フラム室313の圧力が反力室38の圧力に優れば開弁
し、ダイヤフラム室313の圧力が反力室38の圧力以
下であれば閉弁することになる。そして、ダイヤフラム
室313の圧力は制御室22の圧力と等しいから、制御
室22の圧力と調圧ピストン室24の圧力とがバランス
するときには、制御室22の圧力は反力室38の圧力と
なっている。
【0077】調圧ピストン20の調圧ピストン室24側
と制御室22側の受圧面積が等しいものとすれば、制御
室22の圧力と調圧ピストン室24の圧力とがバランス
するときには、調圧ピストン室24の圧力と制御室22
の圧力は等しいと言える。したがって、調圧ピストン室
24の圧力は反力室38の圧力と等しくなっている。
【0078】このように制御室22側の圧力と調圧ピス
トン室24側の圧力とがバランスすれば、作用室4の加
圧空気の給排はなされず、ピストンPは上昇も下降もし
ない釣合状態とされる。このとき、調圧ピストン20の
調圧ピストン室24側と制御室22側の受圧面積が等し
いものとすれば、調圧ピストン室24の圧力は、制御室
22の圧力と等しく、その制御室22の圧力は反力室3
8の圧力と等しい。そして、反力室38の圧力はワーク
Wの荷重に応じたものであるから、調圧ピストン室24
の圧力はワークWの荷重によって発生する圧力に対応す
る圧力となっている。したがって、ワークWに合わせて
特別な調節操作をしなくとも、シリンダ装置2のピスト
ンPを釣合状態とすることができる。
【0079】一方、調圧リリーフ弁107では、ダイヤ
フラム室33cが調整弁309の副排気室319に連通
しているので、調整弁309の開放によって調圧ピスト
ン室24側と副排気室319とが連通し、副排気室31
9の圧力が上昇すれば、ダイヤフラム室33cの圧力も
上昇する。
【0080】ダイヤフラム室33cの圧力と補正ばね4
5cの付勢力とによってダイヤフラム37cを押し下げ
る力が、感圧室39cの圧力によるダイヤフラム37c
を押し上げる力よりも大きければ、弁体53cが開放位
置とされ、調整弁309の二次側の空気を大気に排出す
る。また、前述のダイヤフラム37cを押し上げる力が
押し下げる力に優れば、弁体53cは閉鎖位置とされ
る。つまり、ダイヤフラム室33cの圧力が、ちょうど
補正ばね45cの付勢力に見合った分だけ、感圧室39
cの圧力よりも低い状態を基準にして、それよりもダイ
ヤフラム室33cの圧力が高ければ弁体53cが開放位
置とされる。そして、ダイヤフラム室33cの圧力がそ
れ以下であれば弁体53cは閉鎖位置とされる。
【0081】このため、調整弁309の二次圧は、感圧
室39cの圧力すなわち減圧弁部29(制御ポート46
a)の二次圧よりも、補正ばね45cの付勢力に見合っ
た分だけ低い圧力とされる。そして、上述のように調整
弁309が開弁されて調圧ピストン室24側と副排気室
319側とが連通すると、おおむね調整弁309の二次
圧とされている調圧ピストン室24側の空気が調圧リリ
ーフ弁107側に排出されるのである。
【0082】上述のようにピストンPが釣合状態にある
ときに、取っ手5を介して外力を及ぼしてピストンPお
よびワークWを上昇させると、作用室4の圧力低下にと
もなってダイヤフラム室313および制御室22の圧力
も低下する。ダイヤフラム室313の圧力低下により調
整弁309は開放されない。また、制御室22の圧力低
下により調圧ピストン20は押し下げられ、ステム26
が降下するので、空気供給源Rからの高圧空気が作用室
4へ流入する。
【0083】この調圧ピストン20の下降変位により調
圧ピストン室24の圧力が低下すると、ニードル弁32
9の上流側から下流側に加圧空気が流入する。ただし、
この加圧空気は、減圧弁105により減圧弁部29(制
御ポート46a)の二次圧よりも補正ばね45bの付勢
力に見合った圧力だけ高い圧力に減圧されているので、
加圧空気が急激にニードル弁329を経て調圧ピストン
室24側へと流入することはない。したがって、調圧ピ
ストン室24へ過剰な空気が供給されて調圧ピストン室
24の圧力が一気に上昇することはない。これにより、
調圧ピストン20が一気に押し下げられてステム26が
急降下することは防止されるので、空気供給源Rからの
高圧空気が作用室4へ急激に流入することもない。よっ
て、高圧空気が作用室4へ急激に流入することによるピ
ストンPおよびワークWの急上昇は回避される。
【0084】しかし、調圧ピストン室24への空気の流
入自体が妨げられるわけではないので、ピストンPおよ
びワークWの円滑な上昇は確保される。また、釣合状態
から取っ手5を介してピストンPに外力を及ぼしてピス
トンPおよびワークWを下降させると、作用室4の圧力
上昇にともなってダイヤフラム室313および制御室2
2の圧力も上昇する。ダイヤフラム室313の圧力上昇
により調整弁309は開弁される。
【0085】調整弁309が開弁すると、調圧ピストン
室24側の空気が調圧リリーフ弁107側に排出される
が、前述のように調整弁309の二次圧は、減圧弁部2
9(制御ポート46a)の二次圧よりも、補正ばね45
cの付勢力に見合った分だけ低い圧力とされているの
で、調圧ピストン室24側の空気が調圧リリーフ弁10
7側に一気に排出されることはない。
【0086】このため調圧ピストン室24の圧力が急減
することはないから、調圧ピストン20の急上昇、すな
わちステム26の急上昇により排気弁体16が一気に引
き上げられることは回避される。したがって、調圧室8
の空気が急激に排出されることはなく、作用室4の圧力
の急降下によりピストンPおよびワークWが急降下する
こともない。
【0087】しかし、調圧ピストン室24からの排気が
妨げられるわけではないので、ピストンPおよびワーク
Wの円滑な下降は確保される。このように、本具体例の
調圧機構302によれば、釣合状態にあるピストンPに
外力を及ぼした際のピストンPおよびワークWの円滑な
昇降は確保され、しかもピストンPおよびワークWの急
激な昇降は防止される。
【0088】この具体例の調圧機構302では、具体例
1と同様に、取っ手5を介してピストンロッド3に外力
を及ぼせば、わずかな力でワークWを昇降させることが
できる。また、釣合状態となった後に2方弁58を閉じ
れば、具体例1と同様に、ワークW自体に外力を及ぼし
て昇降させることができる。
【0089】さらに、この調圧機構302では、上述の
回路構成として減圧弁105および調圧リリーフ弁10
7を備えているので、空気供給源Rの供給圧の大小、ワ
ークの重量の大小に関わらず、ニードル弁329の上流
側と下流側との差圧および調整弁309の一次圧と二次
圧との差圧が一定となり、ピストンおよびワークWの円
滑な昇降は確保しながらピストンPおよびワークWの急
激な昇降を防止することができる。
【0090】また、具体例1と同様に調圧ピストン室2
4では、加圧空気の漏出と供給が継続されながら圧力を
維持しているので、具体例1と同様にヒステリシスは発
生しない。そして、ニードル弁327からの除放によ
り、ワークWを取り去った際のピストンPの急上昇も防
止される。
【0091】さらに、この調圧機構302を用いた場合
も、具体例1と同様に、配管X、Y、Zのいずれが破損
した場合でもブレーキ機構101を作動させてピストン
ロッド3をグリップさせることで、ワークW(ワーク保
持体7)の自重落下を防止できる。
【0092】以上、具体例と変形例に従って、本発明の
実施の形態について説明したが、本発明はこれらの例に
限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範
囲でさまざまに実施できることは言うまでもない。例え
ば、ブレーキ機構として図5に示されるものを採用でき
る。
【0093】この図5に示されるブレーキ機構201
は、ブレーキシリンダ202の内壁に漏斗状の球受20
3を設け、この球受203上に多数の鋼球204を配す
る。鋼球204はブレーキピストン205の中心部に立
設された筒状の球ホルダ206によって保持される。ま
た、球ホルダ206の上端と隔壁4aとの間にはブレー
キピストン205を下降付勢するばね207が介装され
る。このブレーキ機構201では、ブレーキピストン室
209の圧力が設定以上でブレーキピストン205が上
昇していれば、鋼球204は自由に回転できるからピス
トンロッド3も自由に昇降できる。しかし、ブレーキピ
ストン室209の圧力が低下してブレーキピストン20
5が下降したときには、鋼球204は球受203とピス
トンロッド3の間で噛み込み状態になるのでピストンロ
ッド3がグリップされる。
【0094】また、ブレーキ機構としては、例えば空気
圧技術マニュアル(オーム社、1985、省力と自動化
12月号別冊)の113ページ第2図に示されるような
各種の構造のものを採用できる。同様に、重量感知部の
構造も上述の例に限らず、例えば特開平5−17859
8号に荷重検出器として開示される構造などを採用でき
る。
【0095】さらに、次にいくつか例示するような増速
機構をシリンダ装置と重量感知部との間に介装してもよ
い。 (増速機構1)図6に示すように、この例の増速機構5
01は、固定部材503に軸支される梃子部材505を
中心にして構成されている。梃子部材535の一方の端
は、支点ピン507によって固定部材503に連結さ
れ、他方の端には力点ピン509を介してワーク保持体
7が連結されている。また、梃子部材505の固定部材
503よりの位置には、作用点ピン511を介してピス
トンロッド3が連結されている。
【0096】なお、この増速機構501が組み込まれる
バランス装置の調圧機構の構成は図3に示される具体例
1と同じであり、シリンダ装置2および減圧弁部29と
調圧機構の接続関係も具体例1と同じである。この増速
機構501を採用する構成にあっては、ピストンPの作
用室4側の受圧面積をA、ダイヤフラム34(受板32
を含む)の反力室38側の受圧面積をB、梃子部材50
5の支点ピン507から作用点ピン511の距離をX、
支点ピン507から力点ピン509の距離をYとすると
きに、ほぼA:B=Y:Xとなるように設定されてい
る。
【0097】この梃子部材505の働きにより、ワーク
保持体7の昇降移動量はピストンPの軸方向移動量のほ
ぼY/X倍=A/B倍になり、ピストンPの移動量に比
べてワーク保持体7すなわちワークWの昇降量を大きく
することができる。つまり、ピストンPの移動量が小さ
くてもワークWの昇降量を十分大きくできるから、装
置、特にシリンダ装置2をコンパクトにできる。また、
ピストンPの摺動量が少なくて済むから抵抗を小さくす
る効果もある。
【0098】なお、受圧面積A、Bと梃子部材505に
おける距離X、Yの比が上述の関係になっているので、
この増速機構501を組み込んだ圧力調整回路の動作は
具体例1と同様になり、同様の効果を発揮する。 (増速機構2)図7に示すように、この例の増速機構5
21は、ピストンロッド3に連結された動滑車523と
固定部材525によって支持される定滑車527によっ
て構成され、一端をシリンダ装置2に連結され他端をワ
ーク保持体7に連結されたワイヤ529が、図示のよう
に動滑車523および定滑車527に掛け渡されてい
る。
【0099】なお、この増速機構521が組み込まれる
バランス装置の調圧機構の構成は図3に示される具体例
1と同じであり、シリンダ装置2および減圧弁部29と
調圧機構の接続関係も具体例1と同じである。ただし、
この例では、シリンダ装置2のヘッド室(ピストンロッ
ド3と反対側の室)が作用室4’となり主弁6の調圧室
8に接続されていて、ピストンロッド側の室は大気に連
通されている。また、この増速機構521を採用する構
成に際して、ピストンPの作用室4’側の受圧面積を
A、ダイヤフラム34(受板32を含む)の反力室38
側の受圧面積をBとすると、ほぼA:B=2:1となる
ように設定してある。
【0100】こうした構成(動滑車523と定滑車52
7との組合せ)により、ワーク保持体7の昇降移動量は
ピストンPの軸方向移動量のほぼ2倍になり、ピストン
Pの移動量に比べてワーク保持体7すなわちワークWの
昇降量を大きくすることができる。つまり、ピストンP
の移動量に比べてワークWの昇降量を大きくできるか
ら、装置、特にシリンダ装置2をコンパクトにできる。
また、ピストンPの摺動量が少なくて済むから抵抗を小
さくする効果もある。
【0101】なお、受圧面積A、Bの比が上述の関係に
なっているので、この増速機構521を組み込んだ圧力
調整回路の動作は具体例1と同様になり、同様の効果を
発揮する。 (増速機構3)この増速機構541は、輪軸と定滑車を
用いる例である。図8に示すように、シリンダ装置54
3は横向きに固定され、そのヘッド側に連接された滑車
保持部545には、大小の定滑車547、549が取り
付けられている。また、ピストンロッド3には輪軸55
1が連結されており、一端を固定され他端をワーク保持
体7に連結されたワイヤ553が、図示のように輪軸5
51および定滑車547、549に掛け渡されている。
【0102】この増速機構541が組み込まれるバラン
ス装置の調圧機構の構成は図3に示される具体例1と同
じであり、シリンダ装置2および減圧弁部29と調圧機
構の接続関係も具体例1と同じである。ただし、この例
では、シリンダ装置2のヘッド室(ピストンロッド3と
反対側の室)が作用室4’となり主弁6の調圧室8に接
続されていて、ピストンロッド側の室は大気に連通され
ている。また、この増速機構541を採用する構成に際
して、ピストンPの作用室4’側の受圧面積をA、ダイ
ヤフラム34(受板32を含む)の反力室38側の受圧
面積をBとすると、ほぼA:B=4:1となるように設
定してある。
【0103】こうした構成(輪軸551と定滑車54
7、549との組合せ)により、ワーク保持体7の昇降
移動量はピストンPの軸方向移動量のほぼ4倍になり、
ピストンPの移動量に比べてワーク保持体7すなわちワ
ークWの昇降量を大きくすることができる。つまり、ピ
ストンPの移動量に比べてワークWの昇降量を大きくで
きるから、装置、特にシリンダ装置2をコンパクトにで
きる。また、ピストンPの摺動量が少なくて済むから抵
抗を小さくする効果もある。
【0104】なお、受圧面積A、Bの比が上述の関係に
なっているので、この増速機構541を組み込んだ圧力
調整回路の動作は具体例1と同様になり、同様の効果を
発揮する。 (増速機構3の変形例)なお、この図8に示される輪軸
と定滑車との組合せを、図9に示されるような動滑車と
定滑車の組合せによる増速機構571に置き換えること
もできる。
【0105】図9に示すように、この増速機構571で
は、ピストンロッド3にはコの字状の滑車保持部材57
3が連結され、その滑車保持部材573に一対の動滑車
575、577が保持されている。またシリンダ装置2
の外壁に立設された定滑車軸579には定滑車581が
取り付けられ、シリンダ装置2に固定された定滑車保持
部材583には定滑車585が取り付けられている。こ
れら、動滑車575、577および定滑車581、58
5の軸方向は、図9(b)に示される関係にある。そし
て、シリンダ装置2の中央付近に固定されているワイヤ
保持部材587に一端を保持されるワイヤ589が、図
示のようにたすき掛け状に、各滑車575、577、5
81、585に掛けられ、ワイヤ589の他端は、図8
に示されるワイヤ553と同様にワーク保持体7に連結
される。
【0106】また、この増速機構571を採用する構成
に際して、ピストンPの作用室4’側の受圧面積をA、
ダイヤフラム34(受板32を含む)の反力室38側の
受圧面積をBとすると、ほぼA:B=4:1となるよう
に設定してある。この増速機構571は、図8に示され
る増速機構541と同様に動作し、それと同様の効果を
発揮する。しかも、図9に示されるように各滑車57
5、577、581、585を配置することで、増速機
構571の全長(シリンダ装置2の軸方向に沿った長
さ)を短くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 具体例のバランス装置の全体構成の説明図で
ある。
【図2】 具体例のバランス装置のブレーキ機構の構造
を示すシリンダ装置の断面図である。
【図3】 具体例のバランス装置の調圧機構の構成の説
明図である。
【図4】 調圧機構の変形例の説明図である。
【図5】 ブレーキ機構の変形例の説明図である。
【図6】 増速機構1の説明図である。
【図7】 増速機構2の説明図である。
【図8】 増速機構3の説明図である。
【図9】 増速機構3の変形例の説明図である。
【図10】 従来のバランス装置の構成の説明図であ
る。
【符号の説明】
1…バランス装置 2…シリンダ装置 2a…
シリンダ 3…ピストンロッド 4…作用室 4a…隔壁
4b…ヘッド室 5…取っ手 6…主弁 7…ワーク保持体(重
量感知部) 101…ブレーキ機構 102…調圧機構 103
…ブレーキリリーフ弁 105…減圧弁 107…調圧リリーフ弁 109
…調整弁 127…ニードル弁 129…ニードル弁 201
…ブレーキ機構 302…調圧機構 309…調整弁 327…ニー
ドル弁 329…ニードル弁 501…増速機構 521…
増速機構 541…増速機構 543…シリンダ装置 571
…増速機構 CV1…チェック弁 CV2…チェック弁 NV1
…ニードル弁 P…ピストン R…空気供給源(加圧気体源) W
…ワーク

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダと該シリンダ内を摺動するピス
    トンと該ピストンに連結されたピストンロッドとを有す
    るシリンダ装置と、 前記ピストンロッドとワークとの間に介在し、加圧気体
    源から導入した加圧気体を前記ワークの荷重に応じた荷
    重対応圧力まで減圧する重量感知部と、 前記重量感知部にて減圧された気体を導入し、該導入し
    た気体の圧力に応じて加圧気体源からの加圧気体を減圧
    して前記シリンダ装置に供給することにより、前記ピス
    トンに及ぼされる総荷重に拮抗させて前記ピストンを停
    止状態にする圧力を前記シリンダ装置に発生させる調圧
    機構と、 前記調圧機構よりも上流から前記加圧気体源の加圧気体
    を導入し、該導入した加圧気体の圧力が設定以上のとき
    には前記ピストンロッドを拘束せず、該導入した加圧気
    体の圧力が設定未満になると作動して前記ピストンロッ
    ドを拘束するブレーキ機構と、 前記重量感知部から前記調圧機構に導入される気体の圧
    力が前記ワークの荷重がないときの前記荷重対応圧力よ
    りも低く設定されるブレーキ設定圧以下になると前記ブ
    レーキ機構から加圧気体を放出させて該ブレーキ機構を
    作動させるブレーキリリーフ弁とを備えることを特徴と
    するバランス装置。
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