JPH11106832A - 鋼材熱処理炉用内部水冷式ハースロール - Google Patents

鋼材熱処理炉用内部水冷式ハースロール

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Publication number
JPH11106832A
JPH11106832A JP27027097A JP27027097A JPH11106832A JP H11106832 A JPH11106832 A JP H11106832A JP 27027097 A JP27027097 A JP 27027097A JP 27027097 A JP27027097 A JP 27027097A JP H11106832 A JPH11106832 A JP H11106832A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shell
steel
hearth roll
outer layer
heat
Prior art date
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Pending
Application number
JP27027097A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasushi Yamaguchi
裕史 山口
Toshiyuki Hanatani
俊行 花谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Kubota Corp filed Critical Kubota Corp
Priority to JP27027097A priority Critical patent/JPH11106832A/ja
Publication of JPH11106832A publication Critical patent/JPH11106832A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Landscapes

  • Heat Treatments In General, Especially Conveying And Cooling (AREA)
  • Heat Treatment Of Strip Materials And Filament Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】ステンレス鋼冷延板の焼鈍処理等を行う鋼材熱
処理炉内に配置される内部水冷式ハースロールの耐亀裂
性を高め、耐久性等を改善する。 【解決手段】この内部水冷式ハースロールは、シェル
(10)を二層構造とし、外層(11)を耐ビルドアッ
プ性にすぐれた高Ni耐熱鋼(例えば30Cr−48N
i−13W系)で形成し、内層(12)を延靱性の高い
炭素鋼または耐熱鋼(例えばSCW480CF,SCH
22など)で形成している。外層によりロール表面の耐
ビルドアップ性が確保され、また外層(延靱性が低い)
と冷却水の接触がなく、内層の高延靱性によりシェル
(10)に改良された耐亀裂性が付与される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼材熱処理炉内に
配設される内部水冷式ハースロールに関し、詳しくはシ
ェル表面の耐ビルドアップ性を維持しながら、熱応力等
の作用に対するシェルの耐亀裂性を改善したものであ
る。
【0002】
【従来の技術】鋼材熱処理炉、例えば冷延鋼板等の連続
焼鈍酸洗ラインの焼鈍炉内には、図3に示すように、ハ
ースロール(1)が一定の間隔(例えば5m間隔)をお
いて配設され、被処理鋼板(c)はハースロール(1)
に支持されて焼鈍炉(a)を通過し、所定の焼鈍処理を
施された後、酸洗ライン(b)に導入される。焼鈍炉
(a)内は高温酸化雰囲気、例えばステンレス鋼板の焼
鈍処理では約1000〜1100℃の高温雰囲気に調節
保持される。その炉内ハースロール(1)として、従来
よりアスベストロールが使用されてきたが、安全衛生に
関するアスベスト規制により近時は耐熱鋼ロールが使用
されている。
【0003】耐熱鋼ロールは、図2に示すように、シェ
ル(10)とその両端開口に嵌着固定された軸材(2
0)とからなり、高温雰囲気下で所要の強度が保持され
るように冷却水孔(21)を軸材(20)に設けて内部
水冷構造とし、ロール内部に冷却水を流通させてシェル
(10)を所定温度(例えば約400℃ないしそれ以
下)に保持するようにしている。また、被処理鋼板が担
持される上記シェル(10)は、耐ビルドアップ性を有
する耐熱鋼、例えば30Cr−48Ni−13W系,2
5Cr−23Ni−16Co−2W系等の高Ni耐熱鋼
で形成されている。ビルドアップ(酸化スケールの溶着
反応とそれによるシェルの表面性状の劣化)を生じる
と、被処理鋼板の表面に疵が転写され、その表面品質が
損なわれるからである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記ハースロールは、
内部水冷構造による強制冷却作用により、シェル(1
0)の内面と外面との間に大きな温度勾配を生じる。例
えば、内面温度約100℃に対し、外面温度は約400
℃である。このためシェル(10)に層厚方向の温度差
による熱応力が生じる。また、シェル(10)には、被
処理鋼板の搬送過程で熱疲労,熱衝撃等が重畳作用す
る。これらはシェル(10)に亀裂を生じさせる要因で
あり、ハースロールの耐用寿命を低下させ、また亀裂を
生じた場合は、冷却水の漏出による炉の損傷とそれに伴
う熱処理操業の中断、および修復のための多大のコスト
・労力の負担を余儀なくされる。本発明は、鋼材熱処理
炉内ロールに付随する上記問題を解決するための改良さ
れたハースロールを提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の内部水冷式ハー
スロールは、シェルとその両端開口部に嵌着された軸材
からなり、シェルは外層と内層とからなる同心円状積層
構造を有し、外層は耐ビルドアップ性を有する耐熱鋼か
らなり、内層は延靱性を有する炭素鋼または耐熱鋼から
なることを特徴としている。
【0006】本発明において、シェルの表面(外層)
を、耐ビルドアップ性の耐熱鋼で形成していることによ
り、被処理鋼板の接触によるビルドアップとロール表面
性状の劣化が抑制防止される。その耐熱鋼からなる外層
(延靱性が低い)は、内層により冷却水との接触が遮断
されているので、層厚方向の温度勾配が緩和される。冷
却水と接触する内層は延靱性を有する炭素鋼または耐熱
鋼で形成されいるので、強い冷却作用に対しても、容易
に亀裂を生じない安定性を有する。
【0007】
【発明の実施の形態】図1は、本発明のハースロールの
断面構造を模式的に示している。シェル(10は、外層
(11)と内層(12)の2層からなる中空円筒体であ
る。シェル(10)の両端の開口部に軸材(20)を嵌
着して、前記図2のハースロールと同様の内部水冷構造
が形成されている。外層(11)は、炉内高温雰囲気に
曝されると共に被処理鋼板が接触するので、従来の耐熱
鋼ハースロールのシェルと同じように、高Ni耐熱鋼、
例えば30Cr−48Ni−13W系,25Cr−23
Ni−16Co−2W系等の耐ビルドアップ性を有する
耐熱鋼で形成される。
【0008】内層(12)は延靱性を有する炭素鋼また
は耐熱鋼で形成され、その材種の例として、炭素鋼では
SC410,450など、耐熱鋼ではSCH22等が挙
げられる。前者の伸びは約17%,後者の伸びは約10
%と、外層材料の前記耐熱鋼(伸びは約3%程度であ
る)に比し高い延靱性を有している。この内層の積層効
果としてシェル(10)に、従来の単層シェル構造では
得られない耐亀裂性が与えられれる。
【0009】二層構造を有するシェルは、例えば遠心力
鋳造に二段鋳造を適用して製作することができる。その
第1段の鋳造として、外層となる耐熱鋼の溶湯を鋳込ん
で外層を形成し、ついでその内面に第2段鋳造として、
内層となる炭素鋼または耐熱鋼の溶湯を鋳込んで内層を
形成する。これにより外層(11)と内層(12)とが
冶金的に積層接合した中空円筒体が得られ、これを機械
加工により所定のサイズに仕上げて二層構造のシェル
(10)を得る。別法として、外層となる中空円筒状部
材と内層となる中空円筒状部材とをそれぞれ鋳造または
塑性加工等により製作し、両者を焼嵌めなどで一体化す
る方法により製作することもできる。このように製作し
たシェル(10)に別途容易した軸材(20)を嵌着し
て目的とするハースロールを得る。
【0010】
【発明の効果】本発明のハースロールは、シェルの二層
構造化により、内部水冷構造に起因するシェルの亀裂の
発生が抑制防止され、ロールの耐用寿命が向上し、冷延
鋼板の連続焼鈍ラインの焼鈍炉内ハースロール等として
有用であり、炉操業の安全性,操業効率の向上等の効果
をもたらす。また、従来の単層シェル構造に比し、炭素
鋼等の比較的安価な材料が使用されることにより、材料
コストが節減され、経済性にもすぐれている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のハースロールを示す軸方向断面図であ
る。
【図2】従来のハースロールを示す軸方向断面図であ
る。
【図3】鋼板の連続焼鈍酸洗ラインの模式的説明図であ
る。
【符号の説明】
1: ハースロール 10: シェル 11: 外層 12: 内層 20: 軸材 21: 冷却水孔 a: 焼鈍炉 b: 酸洗ライン c: 被処理鋼板

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シェルとその両端開口部に嵌着された軸
    材からなり、シェルは外層と内層とからなる同心円状積
    層構造を有し、外層は耐ビルドアップ性を有する耐熱鋼
    からなり、内層は延靱性を有する炭素鋼または耐熱鋼か
    らなることを特徴とする鋼材熱処理炉用内部水冷式ハー
    スロール。
JP27027097A 1997-10-03 1997-10-03 鋼材熱処理炉用内部水冷式ハースロール Pending JPH11106832A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27027097A JPH11106832A (ja) 1997-10-03 1997-10-03 鋼材熱処理炉用内部水冷式ハースロール

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27027097A JPH11106832A (ja) 1997-10-03 1997-10-03 鋼材熱処理炉用内部水冷式ハースロール

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Publication Number Publication Date
JPH11106832A true JPH11106832A (ja) 1999-04-20

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ID=17483919

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Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27027097A Pending JPH11106832A (ja) 1997-10-03 1997-10-03 鋼材熱処理炉用内部水冷式ハースロール

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JP (1) JPH11106832A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011208218A (ja) * 2010-03-30 2011-10-20 Jfe Steel Corp 鋼材熱処理炉用搬送ロール

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011208218A (ja) * 2010-03-30 2011-10-20 Jfe Steel Corp 鋼材熱処理炉用搬送ロール

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