JPH11106397A - 組換えヒト甲状腺刺激ホルモンレセプターの可溶化方法、並びにそれを用いたヒト甲状腺刺激ホルモンレセプターに対する自己抗体の測定方法 - Google Patents
組換えヒト甲状腺刺激ホルモンレセプターの可溶化方法、並びにそれを用いたヒト甲状腺刺激ホルモンレセプターに対する自己抗体の測定方法Info
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- JPH11106397A JPH11106397A JP9270017A JP27001797A JPH11106397A JP H11106397 A JPH11106397 A JP H11106397A JP 9270017 A JP9270017 A JP 9270017A JP 27001797 A JP27001797 A JP 27001797A JP H11106397 A JPH11106397 A JP H11106397A
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Abstract
の新規な可溶化方法及びそれを用いた抗ヒトTSHR自
己抗体の測定方法を提供すること。 【解決手段】 非イオン系界面活性剤を溶解剤として用
い、遺伝子組換えヒトTSHRを容易に可溶化して、例
えば、TBII法に容易に応用可能とする。 【効果】 グレーブス病などの甲状腺障害の診断、治療
経過の観察などに有用なヒトTSHRによる抗ヒトTS
HR自己抗体の検出への遺伝子組換えヒトTSHRの効
率良い利用が可能となり、特に、遺伝子組換えヒトTS
HRを効果的に可溶化したことでTBII正常値付近の
低濃度域で遺伝子組換えヒトTSHRを用いた測定が可
能となった。また、遺伝子組換えヒトTSHRを用いる
ので、製品間での品質のバラツキのない測定が行える。
Description
刺激ホルモンレセプター、その誘導体またはその変異体
の可溶化方法、それを用いたヒト甲状腺刺激ホルモンレ
セプターに対する自己抗体の測定方法及びヒト甲状腺刺
激ホルモンレセプター自己抗体の測定試薬に関するもの
である。
yroid Stimulating Hormone Receptor;以下TSHRと
する)は、甲状腺細胞膜上に存在する甲状腺刺激ホルモ
ン(TSH)の受容体であり、脳下垂体から分泌される
TSHが甲状腺の細胞膜にあるTSHRに結合すると、
甲状腺は代謝機能の調節ホルモンであるT3およびT4を
分泌する。TSHRは、分子量87000の7回膜貫通
型レセプターで、細胞外ドメインの分子量は約4500
0である。
能亢進症であり、その原因として患者血清中に甲状腺刺
激物質が存在することがあげられる。これまでの研究
で、甲状腺成分に対する自己抗体が出現し、これが甲状
腺ホルモンの生成、分泌を引き起こし、最終的には甲状
腺組織崩壊に至ることが明らかになった。
疾患診断用の抗原としては、甲状腺ぺルオキシダーゼ
(TPO)、サイログロブリン(Tg)、TSHR等が
あり、これらに対する自己抗体をマーカーとした診断が
行われているが、なかでも抗TSHR自己抗体が、疾患
に伴う甲状腺機能の異常を最も強く反映することが知ら
れており、TSHRを抗原として検出し得る抗TSHR
自己抗体のマーカーとしての重要性が注目されている。
法として、スミスらによって開発された方法が知られて
いる(Methods in Enzymology,74,405〜420,1981
及びEndocr.Rev., 9, 106-120, 1988)。この方法はT
BII測定法(ThyrotropinBinding Inhibition Immuno
globurin )とよばれ、TBII測定キットとして試薬
キットが市販されている(商品名:TRAb「コスミッ
ク」II、株式会社コスミック コーポレーション製)。
用したラジオレセプターアッセイ法に基づいており、可
溶化ブタ甲状腺細胞膜画分TSHRと125I標識ウシT
SHと被検血清を加えて反応させ、TSHRと125I標
識TSHの結合反応物をポリエチレングリコール(PE
G)で沈殿させ、その放射能量(cpm)を測定することよ
りなる。
ると、この結合反応が阻害され、沈殿物中の放射能量が
低下する。この放射能量の低下の度合いを125ITSH
のTSHRへの結合阻害率(TBII%)と呼び、次の
式により算出される。尚、このTBII値が抗TSHR
自己抗体の値を反映すると言われている。
組換えヒトTSHRの製法については、特表平4−50
6752号公報に開示されている。チャイニーズハムス
ター卵母細胞(CHO細胞)で発現したヒトTSHRに
ついては特表平5−504683号公報に記載されてい
る。組換えヒトTSHRを発現するミエローマ細胞株S
P56、およびこの細胞株からの細胞膜画分を用いるT
SHR自己抗体の測定法については特開平8−2287
69号公報に開示されている。
換えヒトTSHRは、単に細胞膜を破砕しただけの状態
であるため、水に対する溶解性が不良であり、スミスら
の方法によるTBII測定に用いると、測定試薬中に十
分量の組換えTSHRを溶解状態で含有させることが困
難となる。このため組換えTSHRを用いた測定系で
は、添加できるTSHR量が限られるため、ヒトTSH
R自己抗体の測定は測定の正確度/精密度に問題を生じ
ることがあった。
換えヒトTSHRの可溶化方法を提供し、さらにそれを
用いた抗ヒトTSHR自己抗体の測定方法を提供するこ
とを目的とする。
め、本発明者らは鋭意研究を行った結果、非イオン系界
面活性剤を可溶化剤として用いると、遺伝子組換えヒト
TSHRが容易に可溶化することを見いだし、本発明に
到達した。
腺刺激ホルモンレセプターの可溶化方法は、ヒト甲状腺
刺激ホルモンレセプター、その誘導体またはその変異体
をコードする遺伝子を宿主中で発現させて得られた遺伝
子組換えヒト甲状腺刺激ホルモンレセプターを、水性媒
体中で可溶化剤としての非イオン系界面活性剤と接触さ
せて可溶化させることを特徴とする。
セプターに対する自己抗体の検出方法は、ヒト甲状腺刺
激ホルモンレセプター、その誘導体またはその変異体を
抗原として使用し、ヒト甲状腺刺激ホルモンレセプター
に対する自己抗体を検出するための方法であって、抗原
として使用する遺伝子組換えヒト甲状腺刺激ホルモンレ
セプター、その誘導体またはその変異体が上記の方法で
可溶化されたものであることを特徴とする。
レセプターに対する自己抗体検出用試薬は、以下の構
成: a)請求項1〜8のいずれかに記載の方法で可溶化さ
れ、少なくとも細胞外ドメインを備えており、ヒト甲状
腺刺激ホルモンレセプターに対する自己抗体によって認
識されかつ溶解または固定化状態にある遺伝子組換えヒ
ト甲状腺刺激ホルモンレセプター、及び b)標識甲状腺刺激ホルモンまたはヒト甲状腺刺激ホル
モンレセプターに対する自己抗体を認識する標識タンパ
ク を有することを特徴とする。
組換えヒト甲状腺刺激ホルモンレセプターを安定化させ
ることができる。
付加したものであり、これには、例えば他の蛋白や酵素
との融合蛋白としての構造を有するものも含まれる。ま
た、変異体とは、任意のアミノ酸配列または糖鎖部分に
おいて置換、欠失、挿入、付加により変異を加えたもの
であり、これには、例えば他の蛋白レセプターの相同部
位と置換したキメラレセプター等も含まれる。これらの
誘導または変異は、これらによる構造変化を生じても、
得られる誘導体及び変異体が、生物学的な活性や免疫学
的な活性とともに、甲状腺刺激ホルモンとの結合親和性
を維持できる範囲内で行われる。
刺激ホルモンレセプター(以下組換えヒトTSHRとい
う)の可溶化方法では、可溶化される組換えヒトTSH
Rと可溶化剤としての非イオン系界面活性剤とを水性媒
体中で接触させることによって可溶化が行われる。可溶
化剤として用いる非イオン系界面活性剤としては、トラ
イトンX−100(ポリオキシエチレンi−オクチルフ
ェニルエーテル)、ルブロール(ポリオキシエチレンド
デシルエーテル)及びテシット等の公知の界面活性剤が
使用可能であるが、これらの中ではトライトンX−10
0及びルブロールが好ましい。これらの界面活性剤はそ
れぞれ単独で、もしくは組み合わせて使用しても差し支
えない。界面活性剤の濃度は0.2〜5.0%程度が可
溶化に適している。
としては少なくとも細胞外ドメインを備えたものが好ま
しく、特に、特開平8-228769号公報に記載のミエローマ
細胞株SP56により産生された組換えヒトTSHRが
好ましい。
体とし、可溶化が良好に行われ、さらに可溶化された組
換えヒトTSHRが媒体中で安定して保持されるもので
あれば種々の組成の水性媒体を用いることができ、例え
ば、各種の緩衝液等を好適なものとして挙げることがで
きる。
その細胞膜に結合した状態で生産された場合、宿主の細
胞膜画分を調製してこれに可溶化剤を適用することがで
きる。本発明の可溶化方法の一例としては、以下の工程
を有する方法を挙げることができる。 a)ヒトTSHRまたはその誘導体ならびにその変異体
のいずれかをコードする遺伝子を発現可能なベクターに
組み込み、マウスミエローマ株SP2/0細胞に導入
し、その細胞膜にヒトTSHRに該当する遺伝子産物を
発現させる工程、 b)工程a)の細胞から細胞膜画分を得る工程、及び c)ヒトTSHRを、下記の組成の可溶化緩衝液中で4
℃、20時間以上攪拌して可溶化する工程。
を用いることで、抗ヒトTSHR自己抗体を検出するこ
とができる。検出は、公知の検出方法における抗原とし
て可溶化組換えヒトTSHRを用いることによって行う
ことができる。
Rは、免疫学的な活性とともにTSHとの結合親和性を
維持したものであるので、TSHR/自己抗体結合物と
TSHR/標識化TSH結合物との生成阻害(競合)の
度合いを検出する前述のTBII測定法の如きレセプタ
ーアッセイに使用することができる。TBII法に用い
る場合、可溶化組換えヒトTSHRの使用量は50〜2
50μm/assayが好ましい。
の抗TSHR自己抗体を反応させ、結合した自己抗体を
適当な標識抗体を用いてサンドイッチし、その標識を直
接検出する一般的な免疫学的測定法も可能である。さら
に特表平9−500215号公報に記載の測定法にも使
用可能である。
換えヒトTSHRは溶液中に存在してもよいし、適当な
固相に固定化して用いてもよい。
プロピレンといった材質のプラスチック製のビーズやマ
イクロタイタープレート等の一般的材料が用いられる。
また、固相への固定化の方法も物理的/化学的な吸着法
といった一般的な方法で、可溶化組換えヒトTSHRを
固定化することができる。
TSHRを用いることで、ヒトTSHRに対する自己抗
体検出用試薬を提供することができる。この検出用試薬
の構成としては、例えば以下の成分を有するものを挙げ
ることができる。 a)非イオン性界面活性剤で可溶化され、少なくとも細
胞外ドメインを備えており、ヒトTSHRに対する自己
抗体によって認識されかつ溶解または固定化状態にある
組換えヒトTSHRまたはその誘導体ならびにその変異
体。 b)標識TSH、標識抗TSHR抗体またはヒトTSH
Rに対する自己抗体を認識する標識タンパク(例えば自
己抗体に対する抗体やTSHRを認識するプロテインA
等)。
ヒトTSHRは、可溶化前の組換えヒトTSHRよりも
格段に保存安定性が優れている。それ故、本発明は組換
えヒトTSHRの生物活性および免疫活性の安定化方法
も提供している。
説明する。なお、下記実施例は単に説明のためのもので
あり、本発明を何ら限定するものではない。なお、以下
の実施例では次の試薬を使用した。 (1)緩衝液A(pH7.5): トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン−塩酸 50mM 塩化ナトリウム 100mM エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム 1mM アジ化ナトリウム 10mM ヨードアセトアミド 10mM フェニルメチルスルホニルフルオリド 1mM (2)緩衝液B:上記緩衝液Aに界面活性剤を1%(w/v)
添加 (3)界面活性剤:トライトンX−100(和光純薬
製)、ルブロール(ナカライテスク製)、テシット(ベ
ーリンガーマンハイム製)の3種類を使用 (4)SP56細胞膜画分:特開平8-228769号公報、第
5頁左欄の実施例4に記載の方法で調製したSP56細
胞膜画分 (5)TBII測定キット:市販のTRAb「コスミッ
ク」IIキット(商品名、株式会社コスミック コーポレ
ーション)を添付の使用説明書通りに使用。
定の概要は以下のとおりである。 A)チューブに陰性コントロール、陽性コントロール及
び検体血清を50μlずつとる。 B)TSHレセプター溶液を50μlずつ加え混和す
る。 C)非特異的結合(NSB)を測るため、別に用意した
チューブに陰性コントロール50μlとルブロール溶液
50μlを加え混和する。以下上記A)の各試料と同様
に操作する。 D)常温で15分間インキュベートする。 E)トレーサー溶液100μlを加え混和する。別に用
意したチューブにトレーサー溶液100μlを入れて栓
をし、トータルカウント測定に用いる。 F)37℃で一時間インキュベートする。 G)冷やしたPEG溶液1.0mlを加え、十分に混和
する。 H)2〜8℃、1500×gで30分間遠心分離する。 I)上清をアスピレートで除去する。 J)すべてのチューブの放射能をγ−カウンターで1分
間計測する。 K)TBII(%)を先に挙げた式(1)によって算出
する。
及び界面活性剤の検討) SP56細胞膜画分を以下の操作に従って可溶化し、可
溶化に使用する界面活性剤を検討した。 (1)SP56細胞膜画分に10倍量の氷冷した緩衝液
Aを加え、よく撹拌する。 (2)17,000gで30分遠心分離し、上清を捨て
る。 (3)(1)と同量の各界面活性剤1%を加えた緩衝液
Bを沈殿に加え、よくホモジナイズする。 (4)4℃で20時間撹拌し、TSHRを可溶化する。 (5)17,000gで30分遠心分離し、上清(可溶
化TSHR)を回収する。 (6)得られた上清で試料のTBII値を測定し、使用
する界面活性剤を決める。
じに行った。測定操作を図3に示す。
示す。表1の結果よりトライトンX−100及びルブロ
ールが良好な結果を示した。この結果及び界面活性剤の
使い勝手の良さより以下の実施例ではルブロールで可溶
化した組換えヒトTSHRを用いることとした。
ント **)コスミック:TRAb「コスミック」IIを添付文書
どうりに使用(ブタTSHR含有)。
討) 実施例1で得られたルブロール可溶化SP56細胞膜画
分(組換えヒトTSHR)(蛋白濃度約25mg/ml)を
緩衝液Bで希釈し、血清検体のTBII値を測定し、至
適濃度を検討した。結果を表2に示す。なお、表中の血
清番号の横の値はコスミックで得られたTBII値であ
る。表2の結果より可溶化TSHRは8倍希釈、つまり
蛋白濃度150〜160μg/assay(50μl)で良好な結果
が得られた。
ント 実施例3(検体の測定、市販キット及び非可溶化TSH
Rとの比較及び相関) ルブロール可溶化組換えヒトTSHR(8倍希釈)、非
可溶化組換えTSHR(SP56細胞膜画分)、市販キ
ット( TRAb「コスミック」II)で血清検体のTB
II値を測定し、それぞれの相関を調べた。可溶化組換
えヒトTSHRと市販キットの相関を図1に、SP56
細胞膜画分と市販キットの相関を図2にそれぞれ示す。
図1、図2より、可溶化組換えヒトTSHRを用いると
低濃度域の測定感度が改善されることがわかる。つま
り、図2でコスミック法で−10%〜+6%のTBII
を示した検体が非可溶化画分を用いた方法では0〜30
%に集中しており、低濃度域での感度が不足している。
それに対し、可溶化TSHRを用いた図1では低濃度域
の感度が改善されているのがわかる。
Rの抗ヒトTSHR自己抗体の検出への効率良い利用が
可能となった。更に、遺伝子組換えヒトTSHRを効果
的に可溶化したことでTBII正常値付近の低濃度域で
遺伝子組換えヒトTSHRを用いた測定が可能となっ
た。また、動物由来のTHSRでは、製品ごとの品質の
バラツキが生じる場合があったり、品質のバラツキを防
止するための処理が必要であるのに対して、本発明で用
いるヒトTSHRは、遺伝子組換え技術により生産され
るもので、同品質のものを大量に供給することができ、
製品間での品質のバラツキのない測定が可能となる。従
って、本発明はグレーブス病などの甲状腺障害の診断、
治療経過の観察などに有用である。
を示す図である。
関を示す図である。
Claims (14)
- 【請求項1】 ヒト甲状腺刺激ホルモンレセプター、そ
の誘導体またはその変異体をコードする遺伝子を宿主中
で発現させて得られた遺伝子組換えヒト甲状腺刺激ホル
モンレセプターを、水性媒体中で可溶化剤としての非イ
オン系界面活性剤と接触させて可溶化させることを特徴
とする組換えヒト甲状腺刺激ホルモンレセプターの可溶
化方法。 - 【請求項2】 非イオン系界面活性剤が、トライトンX
−100及びルブロールの少なくとも1種を含む請求項
1に記載の可溶化方法。 - 【請求項3】 遺伝子組換えヒト甲状腺刺激ホルモンレ
セプターが少なくとも細胞外ドメインを備えたものであ
る請求項1または2に記載の可溶化方法。 - 【請求項4】 水性媒体が緩衝液である請求項1〜3の
いずれかに記載の可溶化方法。 - 【請求項5】 次の工程: a)ヒト甲状腺刺激ホルモンレセプター、その誘導体ま
たはその変異体をコードする遺伝子を、該遺伝子の宿主
中での発現を可能とするベクターに組み込んで、該宿主
中で発現させ、該宿主の細胞膜に該遺伝子にコードされ
た遺伝子産物を生産させる工程、 b)前記遺伝子産物を細胞膜に有する宿主細胞から細胞
膜画分を得る工程、及び c)該細胞膜画分を水性媒体中で可溶化剤としての非イ
オン系界面活性剤と接触させて可溶化する工程 を有する請求項4に記載の可溶化方法。 - 【請求項6】 宿主細胞がマウスミエローマ株SP2/
0細胞である請求項5に記載の可溶化方法。 - 【請求項7】 水性媒体中で4℃、20時間以上攪拌し
て可溶化を行う請求項5または6に記載の可溶化方法。 - 【請求項8】 可溶化剤を含む水性媒体が、以下の組
成: トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン−塩酸 50mM 塩化ナトリウム 100mM エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム 1mM アジ化ナトリウム 10mM ヨードアセトアミド 10mM フェニルメチルスルホニルフルオリド 1mM 非イオン系界面活性剤 1%(w/v) を有する請求項5〜7のいずれかに記載の可溶化方法。 - 【請求項9】 ヒト甲状腺刺激ホルモンレセプター、そ
の誘導体またはその変異体を抗原として使用し、ヒト甲
状腺刺激ホルモンレセプターに対する自己抗体を検出す
るための方法であって、 抗原として使用する遺伝子組換えヒト甲状腺刺激ホルモ
ンレセプター、その誘導体またはその変異体が請求項1
〜8のいずれかに記載の方法で可溶化されたものである
ことを特徴とするヒト甲状腺刺激ホルモンレセプターに
対する自己抗体の検出方法。 - 【請求項10】 ヒト甲状腺刺激ホルモンレセプター、
その誘導体またはその変異体が、免疫学的な活性ととも
に甲状腺刺激ホルモンとの結合親和性を維持したもので
あり、自己抗体による甲状腺刺激ホルモンの結合阻害を
利用して自己抗体を検出する請求項9に記載の検出方
法。 - 【請求項11】 ヒト甲状腺刺激ホルモンレセプター、
その誘導体またはその変異体に甲状腺刺激ホルモンレセ
プターに対する自己抗体を反応させ、結合した自己抗体
を検出する請求項9に記載の検出方法。 - 【請求項12】 ヒト甲状腺刺激ホルモンレセプター、
その誘導体またはその変異体を、支持体に固定化して用
いる請求項11に記載の検出方法。 - 【請求項13】 次の構成を持つヒト甲状腺刺激ホルモ
ンレセプターに対する自己抗体検出用試薬。 a)請求項1〜8のいずれかに記載の方法で可溶化さ
れ、少なくとも細胞外ドメインを備えており、ヒト甲状
腺刺激ホルモンレセプターに対する自己抗体によって認
識されかつ溶解または固定化状態にある遺伝子組換えヒ
ト甲状腺刺激ホルモンレセプター、及び b)標識甲状腺刺激ホルモン、標識抗甲状腺刺激ホルモ
ンレセプター抗体またはヒト甲状腺刺激ホルモンレセプ
ターに対する自己抗体を認識する標識タンパク。 - 【請求項14】 ヒト甲状腺刺激ホルモンレセプター、
その誘導体またはその変異体をコードする遺伝子を宿主
中で発現させて得られた遺伝子組換えヒト甲状腺刺激ホ
ルモンレセプターを請求項1〜8のいずれかに記載の可
溶化方法で水性媒体中に溶解させることを特徴とする遺
伝子組換えヒト甲状腺刺激ホルモンレセプターの生物活
性および免疫活性の安定化方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9270017A JPH11106397A (ja) | 1997-10-02 | 1997-10-02 | 組換えヒト甲状腺刺激ホルモンレセプターの可溶化方法、並びにそれを用いたヒト甲状腺刺激ホルモンレセプターに対する自己抗体の測定方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9270017A JPH11106397A (ja) | 1997-10-02 | 1997-10-02 | 組換えヒト甲状腺刺激ホルモンレセプターの可溶化方法、並びにそれを用いたヒト甲状腺刺激ホルモンレセプターに対する自己抗体の測定方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11106397A true JPH11106397A (ja) | 1999-04-20 |
Family
ID=17480389
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9270017A Pending JPH11106397A (ja) | 1997-10-02 | 1997-10-02 | 組換えヒト甲状腺刺激ホルモンレセプターの可溶化方法、並びにそれを用いたヒト甲状腺刺激ホルモンレセプターに対する自己抗体の測定方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11106397A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007094395A1 (ja) | 2006-02-15 | 2007-08-23 | Mie University | 診断用組換えプロテオリポソームの作製法 |
JP2011136911A (ja) * | 2009-12-25 | 2011-07-14 | Tosoh Corp | 甲状腺刺激ホルモンレセプターの安定化方法 |
-
1997
- 1997-10-02 JP JP9270017A patent/JPH11106397A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007094395A1 (ja) | 2006-02-15 | 2007-08-23 | Mie University | 診断用組換えプロテオリポソームの作製法 |
JP2011136911A (ja) * | 2009-12-25 | 2011-07-14 | Tosoh Corp | 甲状腺刺激ホルモンレセプターの安定化方法 |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070328 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20070718 |