JPH11103320A - 移動計算機装置、移動計算機管理装置、モバイル情報管理装置及び通信制御方法 - Google Patents

移動計算機装置、移動計算機管理装置、モバイル情報管理装置及び通信制御方法

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JPH11103320A
JPH11103320A JP21598798A JP21598798A JPH11103320A JP H11103320 A JPH11103320 A JP H11103320A JP 21598798 A JP21598798 A JP 21598798A JP 21598798 A JP21598798 A JP 21598798A JP H11103320 A JPH11103320 A JP H11103320A
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mobile
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淳 井上
Masahiro Ishiyama
政浩 石山
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淳 福本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 移動先またはその近隣のネットワーク内に設
置された移動計算機管理装置とメッセージの交換を行
い、そのネットワークをホームネットとみたてた移動I
P通信を行うことができる移動計算機装置を提供するこ
と。 【解決手段】 相互に接続されたネットワーク間を移動
して通信を行うことが可能な移動計算機装置であって、
移動先で接続した位置から、移動先ネットワーク内また
は近隣ネットワーク内に設置された、移動計算機装置が
移動位置において通信が行えるように管理する機能を有
する移動計算機管理サーバとの間でメッセージを交換処
理し、この交換処理により上記移動計算機管理サーバか
ら受信したメッセージの内容に基づき取得したネットワ
ーク構成情報を必要な通信プログラムに設定することを
特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、相互接続している
複数のネットワーク上を移動しながら通信を行う移動計
算機装置、その移動計算機に必要な情報を提供しまた必
要に応じその移動計算機宛に送信されるデータパケット
を中継する移動計算機管理装置、モバイル情報管理装
置、およびそれらの通信制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】計算機システムの小型化、低価格化やネ
ットワーク環境の充実に伴って、計算機システムの利用
は急速にかつ種々の分野に広く拡大し、また集中型シス
テムから分散型システムへの移行が進んでいる。特に近
年では計算機システム自体の進歩、能力向上に加え、コ
ンピュータ・ネットワーク技術の発達・普及により、オ
フィス内のファイルやプリンタなどの資源共有のみなら
ず、オフィス外、一組織外とのコミュニケーション(電
子メール、電子ニュース、ファイルの転送など)が可能
になり、これらが広く利用されはじめた。特に近年で
は、世界最大のコンピュータネットワーク「インターネ
ット(internet)」の利用が普及しており、イ
ンターネットと接続し、公開された情報、サービスを利
用したり、逆にインターネットを通してアクセスしてく
る外部ユーザに対し、情報、サービスを提供すること
で、新たなコンピュータビジネスが開拓されている。ま
た、インターネット利用に関して、新たな技術開発、展
開がなされている。
【0003】また、このようなネットワークの普及と、
小型携帯端末技術の発達に伴い、移動通信(mobil
e computing)に対する技術開発も行われて
いる。移動通信では、携帯型の端末、計算機を持ったユ
ーザがネットワーク上を移動して通信する。そのような
通信において変化する移動計算機のネットワーク上を管
理し、正しく通信内容を到達させるための方式が必要で
ある。このような移動通信をサポートするプロトコルと
して、IETFのmobile−IPワーキンググルー
プで標準化が進められている移動IPと呼ばれる方式が
ある(文献:RFC2002:IP mobility
support (C.Perkins))。
【0004】移動IPプロトコルでは、移動計算機が所
属していたネットワークに移動計算機の位置情報を管理
するモジュール(ホームエージェント)を置き、移動計
算機が移動した場合、このホームエージェントに対して
現在位置を示す登録メッセージを送る。登録メッセージ
が受け取られたら、移動計算機の元のアドレス(ホーム
アドレス)宛に送られてきたデータをホームエージェン
トが獲得し、これを登録された現在位置アドレス宛パケ
ット内にカプセル化することで移動計算機宛データを自
動的に現在位置に転送する経路制御が行われる。図21
では、移動計算機102に対し、ホームエージェント
(HA)105がこの役割を行う。すなわち、移動計算
機102は、ホームネットワーク1aからネットワーク
1bに移動した場合、ホームエージェント105に対し
て現在位置を示す登録メッセージを送り、登録メッセー
ジを受け取ったホームエージェント105は移動計算機
102の元のアドレス(ホームアドレス)宛に送られて
きたデータを移動計算機102の現在位置に転送するた
めの制御を行う。
【0005】さて、この移動IP方式を使用して、移動
先からの通信を行うことを考えると、移動先計算機は常
にホームネットワークのホームエージェントを介してデ
ータを受け取ることになる。しかし、ここで移動計算機
がホームエージェントから遠くに移動した場合を考える
と、常にパケットがホームエージェントを経由してしま
うので、通信プログラムの性能が非常に低下してしまう
おそれがある。これは物理的距離が遠くになった場合の
みならず、移動先ネットワークとホームネットワークの
間に非常にデータパケットが混雑している経路を含む場
合も同様である。
【0006】すなわち、移動IPを使用する方法は、I
Pネットワークのどこに移動しても通信を継続できると
いうscalabilityがあるが、必ずしも快適に
通信を続けられることを保証するものではない。
【0007】また、移動IP方式のもう1つの利点とし
て、移動先であってもホームネットワークにおけるアド
レス(ホームアドレス)発パケットでアクセスするの
で、あたかもホームサイトの各種リソースにアクセスす
る場合、移動前の属性でアクセスできるという点があ
る。しかし、一般に、ホームサイトに無関係な情報(例
えば第3者のネットワーク上のWebページをアクセス
したり、移動先のローカルプリンタをアクセスするな
ど)をアクセスする場合には、移動IPでホームネット
ワーク経由で通信を行う必要はなく、移動先で一時的に
割り当てられたアドレス(テンポラルアドレス)をその
まま使用すればよい。
【0008】しかし、最近のネットワーク通信ソフトウ
ェアは、一時アドレスのみを移動先で獲得しただけで
は、正しく通信を行えない場合がある。例えば、プライ
ベートアドレスを使用してネットワークを構築している
サイトでは、外部のサイトへのアクセスを行う際にpr
oxyサーバと呼ばれるサーバを使用し、アドレスの変
換を行っているでの、通信ソフトウェアはこのprox
yサーバのIPアドレスを設定することが必要である。
また、各サイトでDNS(Domain Name S
ystem)サーバを設置している場合、これを使用す
るとIPアドレスでなく、ホスト名でリソースをアクセ
スでき便利であるが、その場合もDMSサーバのIPア
ドレスを予め設定しておくことが必要である。
【0009】すなわち、移動IPを使用せず、あるネッ
トワークから借りた一時アドレスを使用してネットワー
クサービスを受けようとする場合、そのネットワークの
リソース情報(上記のproxy/DNSサーバなど)
を獲得することが必要である。これらの情報は一般にネ
ットワーク管理者であれば、自由に獲得できるものであ
るが、一般のユーザでは扱いが困難であるし、またそれ
を通信プログラムの必要な箇所に正しく設定するもの難
しい。
【0010】また、移動先が必ずしも組織内ネットワー
クに属せず、外部ネットワークに接続する場合もある
が、この場合、外部ネットワークで獲得した一時アドレ
スのみを使用して通信を行えるのであればよいが、サイ
ト内に格納された情報(例えば暗号通信のためのCer
tificate〜鍵証明書)を受けて通信を行いたい
場合がある。
【0011】以上説明したように、一般に移動IP方式
を利用して移動計算機をサポートする場合、移動計算機
の移動位置によっては、ホームネットワークのホームエ
ージェントとの通信が非常に困難で、通信プログラムの
実行性能に悪影響を及ぼすことがある。
【0012】また、一方、移動先で一時的なアドレスを
獲得し、これを使って通信を行う方式を採用すると、ア
ドレス以外にも様々なネットワーク構成情報(例えば、
WWWアクセスの際のproxyの情報や、DNSサー
バ、SSL(データ暗号化)通信の際のCertifi
cate Serverなど)が必要になる。これらの
情報を正しく設定するためには、移動先のネットワーク
環境に深く精通していることが必要で、ネットワークに
関する知識のない初心者には困難である。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】従来は、ブラウザなど
のプログラムをネットワーク上を移動して使用する場
合、移動先でIPアドレスを取得する他、様々な環境情
報を設定しなくてはならず、特にネットワークの知識の
ないエンドユーザにとっては非常に不便であった。
【0014】これを解決するための方式として、移動先
であってもホストが本来接続されているホームネットワ
ークの環境をそのまま利用する移動IPという方式が提
案されているが、この場合、余分な設定は不用である
が、ホームネットワークから離れた箇所に移動すると、
ホームネットとのパケットのやり取りが性能面で不利に
なり、またプログラムの動作性能にも悪影響を及ぼすお
それがある。
【0015】本発明は、上記事情を考慮してなされたも
ので、相互に接続されたネットワーク(インターネット
やイントラネット)間を移動して通信を行うことが可能
な移動計算機装置が、移動先でプログラムを動作する際
に、接続した移動先ネットワークあるいは近隣のネット
ワークをホームネットとみたてた移動IP通信環境の構
築を可能とする移動計算機装置および通信制御方法を提
供することを目的とする。
【0016】また、本発明は、あるネットワーク内に設
けられる移動計算機管理装置であって、相互に接続され
たネットワーク(インターネットやイントラネット)間
を移動して通信を行うことが可能な移動計算機装置に対
して、該移動計算機装置が該移動計算機管理装置の属す
るネットワークをホームネットとみたてた移動IP通信
を行うことの可能な環境を提供できる移動計算機管理装
置および通信制御方法を提供することを目的とする。
【0017】また、本発明は、相互に接続されたネット
ワーク(インターネットやイントラネット)間を移動し
て通信を行うことが可能な移動計算機装置が、移動先で
プログラムを動作する際に、接続した移動先ネットワー
クあるいは近隣のネットワークに適合したブラウザなど
の通信プログラムの設定を自動的に行うことを可能とす
る移動計算機装置、移動計算機装置管理、モバイル情報
管理装置および通信制御方法を提供することを目的とす
る。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明(請求項1)は、
相互に接続されたネットワーク間を移動して通信を行う
ことが可能な移動計算機装置(移動計算機)であって、
移動先で接続した位置から、移動先ネットワーク内また
は近隣ネットワーク内に設置された、移動計算機装置が
移動位置において通信が行えるように管理する手段を有
する管理サーバとの間でメッセージを交換処理する手段
と、この手段により前記管理サーバから受信したメッセ
ージの内容に基づき取得したネットワーク構成情報を必
要な通信プログラムに設定する手段とを備えたことを特
徴とする。
【0019】なお、例えば、移動計算機装置は移動先ネ
ットワークに接続した場合、移動先ネットワーク内に設
置された移動計算機管理装置との間でメッセージを交換
し、外部ノードとして接続した場合、近隣ネットワーク
内に設置された移動計算機管理装置との間でメッセージ
を交換する。
【0020】好ましくは、前記管理サーバは、登録され
た移動計算機装置の移動位置情報を管理し該移動計算機
装置宛てのデータを該移動位置に転送する手段(例え
ば、Mobile IPのホームエージェント機能)を
有する移動計算機管理装置であるようにしてもよい。
【0021】もしくは、前記管理サーバは、移動計算機
装置の要求に応じて一時アドレス(このアドレスは通常
の通信に用いてもよいしMobile IP通信に用い
てもよい)を貸し出す手段を有するもの(例えば、DH
CPサーバやPPPサーバ)であるようにしてもよい。
【0022】もしくは、前記管理サーバがホームエージ
ェント機能とアドレス貸し出し機能の両方を有し、Mo
bile IPのホームアドレスに相当する一時アドレ
スを貸し出すようにしてもよい。
【0023】好ましくは、前記設定する手段は、前記管
理サーバから受信したメッセージ(例えば、Mobil
e IPの登録メッセージに対する応答メッセージ、も
しくはDHCP/PPPのアドレス貸与要求に対して返
送される一時アドレスを含む応答メッセージであって、
後述するサーバのアドレスを含むもの)に基づき、前記
管理サーバの属するネットワーク内のネットワーク構成
情報を管理するサーバ(例えば、リソースサーバ)へ問
い合わせを行い、このサーバから受信した回答メッセー
ジに含まれる前記ネットワーク構成情報を取得するよう
にしてもよい。
【0024】好ましくは、前記設定する手段は、前記管
理サーバ(例えば、MobileIPのホームエージェ
ント機能を有するサーバ、もしくはDHCP/PPPサ
ーバ)から受信した回答メッセージに含まれる前記ネッ
トワーク構成情報を取得するものであるようにしてもよ
い。
【0025】本発明(請求項6)は、相互に接続された
ネットワーク間を移動して通信を行うことが可能な移動
計算機装置(移動計算機)であって、予め定められたネ
ットワーク内にそれぞれ設置された、登録された移動計
算機装置の移動位置情報を管理し該移動計算機装置宛て
のデータを該移動位置に転送する手段を有する移動計算
機管理装置(移動計算機管理サーバ)のうちの1つを選
択する手段と、移動先の現在位置から、選択された前記
移動計算機管理装置との間で、該移動計算機管理装置の
属するネットワークをホームネットとみたてた移動中ノ
ードとして自計算機を該移動計算機管理装置に登録する
ために必要なメッセージを交換処理する手段とを備えた
ことを特徴とする。
【0026】好ましくは、前記メッセージを交換処理す
る手段は、選択された前記移動計算機管理装置との間
で、該移動計算機管理装置の属するネットワークのネッ
トワーク構成情報の取得のために必要なメッセージも交
換処理するものであり、このメッセージ交換を通じて前
記移動計算機管理装置から取得した前記ネットワーク構
成情報のうち、所望の通信プログラムを動作させるため
に必要な情報に関する設定を行う手段とをさらに備えて
もよい。
【0027】もしくは、移動先の現在位置から、選択さ
れた前記移動計算機管理装置から受信したメッセージに
基づき、選択された前記移動計算機管理装置の属するネ
ットワーク内のネットワーク構成情報を管理するサーバ
との間で、メッセージを交換処理する手段と、このサー
バとの間のメッセージ交換を通じて取得したネットワー
ク構成情報のうち、所望の通信プログラムを動作させる
ために必要な情報に関する設定を行う手段とをさらに備
えるようにしてもよい。
【0028】好ましくは、前記メッセージを交換処理す
る手段は、自計算機が前記移動先ネットワークまたは近
隣ネットワークをホームネットとみたてての移動中ノー
ドとして動作するために、該ホームネットとみたてるネ
ットワークで一時的に使用すべきホームアドレスの貸し
出しを要求する要求メッセージを、該ホームネットとみ
たてるネットワーク内に設置された移動計算機管理装置
に対して送信し、この要求メッセージに対する該移動計
算機管理装置からの該ネットワークで一時的に使用すべ
きホームアドレスを含む応答メッセージを受信する手段
を有するようにしてもよい。
【0029】好ましくは、前記メッセージを交換処理す
る手段は、前記要求メッセージの送信を通じて獲得した
前記ホームネットとみたてるネットワークで一時的に使
用すべきホームアドレスの情報に基づいて前記移動計算
機管理装置に自計算機の現在位置情報を登録するための
登録メッセージを送信し、この登録メッセージに対する
該移動計算機管理装置からの登録の可否を示す応答メッ
セージを受信する手段を有するようにしてもよい。
【0030】好ましくは、前記メッセージを交換処理す
る手段は、前記ホームネットとみたてるネットワークが
予め自計算機用の一時的に使用すべきホームアドレスを
登録したネットワークである場合、予め自計算機内に設
定された該一時的に使用すべきホームアドレスの情報に
基づいて前記移動計算機管理装置に自計算機の現在位置
情報を登録するための登録メッセージを送信するように
してもよい。
【0031】好ましくは、前記設定する手段は、自計算
機上で動作する通信プログラムのネットワーク設定を示
す情報格納箇所に、取得した前記ネットワーク構成情報
を設定するようにしてもよい。
【0032】好ましくは、前記メッセージを交換処理す
る手段は、前記ネットワーク構成情報を取得するための
問い合わせメッセージに、自計算機のホスト情報および
自計算機について登録されたユーザ情報の少なくとも一
方を付記して送信し、このメッセージに対応して前記ネ
ットワーク構成情報に加えて前記ホストに特有な設定情
報および前記ユーザに特有な設定情報の少なくとも一方
をも含む回答メッセージを受信し、前記設定する手段
は、入手した前記ホストに特有な設定情報および前記ユ
ーザに特有な設定情報の少なくとも一方を前記通信プロ
グラムの所定の箇所に設定するようにしてもよい。
【0033】好ましくは、前記メッセージを交換処理す
る手段は、前記移動計算機管理装置に送信する登録メッ
セージの一部として前記ネットワーク構成情報を取得す
るための問い合わせメッセージを含めて送信するように
してもよい。
【0034】好ましくは、複数のネットワーク内にそれ
ぞれ設置された移動計算機管理装置に選択要求パケット
を送信し、これに対する各移動計算機管理装置からの応
答の状況に応じて、使用する移動計算機管理装置を動的
に選択する手段をさらに備えるようにしてもよい。
【0035】好ましくは、前記選択する手段は、最も短
時間でメッセージ交換可能な移動計算機管理装置を選択
するようにしてもよい。
【0036】好ましくは、前記選択する手段は、ユーザ
により指定された移動計算機管理装置を選択するように
してもよい。
【0037】本発明によれば、移動計算機装置が移動先
ネットワークまたは移動先に近いネットワーク内に設置
された移動計算機管理装置とメッセージの交換を行い、
そのネットワークをホームネットとみたてた移動IP通
信環境を構築することが可能となる。
【0038】また、従来は、ブラウザなどの通信プログ
ラムをネットワーク上を移動して使用する場合、移動先
でIPアドレスを取得する他、様々な環境情報を設定し
なくてはならず、特にネットワークの知識のないエンド
ユーザによっては非常に不便であったが、本発明によれ
ば、移動計算機装置が移動先のまたは移動先に近いネッ
トワーク内に設置された管理サーバ(一例として移動計
算機管理装置)とメッセージの交換を行い(必要に応じ
て動的に行い)、そのネットワークのゲストユーザとし
て動作するために必要なIPアドレス、ネットワーク資
源などの情報を受け取り、これを自動的にブラウザなど
の通信プログラムに設定することができる。さらに、自
動的にその近隣ネットワークをホームネットとみなす移
動IP通信環境を構築することも可能となる。
【0039】移動先または近隣ネットワーク内の移動計
算機管理装置とやり取りするメッセージはシステムの要
求に応じ、柔軟に拡張が可能で、例えばproxyサー
バ、DNSサーバといったその移動先または近隣ネット
ワークのサーバ資源に関する情報や、その移動計算機装
置を使用するユーザに対応するセキュリティ証明書など
ユーザ依存の情報、ホスト計算機に対応するホスト依存
の情報なども含めてやりとりすることが可能であり、ま
たそれらを自動的に移動計算機装置側に設定することも
可能となるので、ネットワークに関する知識のないユー
ザが移動先環境に移動しても、何らプログラムの設定情
報を指定する必要がなく、非常に容易に動作環境が設定
可能な移動計算機装置を提供することができる。
【0040】また、本発明では、従来の移動IP方式と
異なり、移動計算機装置の移動先に応じて、その近隣の
ネットワークを検出して、そこをホームネットワークと
みなす通信環境を構築することができるので、ホームネ
ットワークから遠い箇所に移動した場合でも一旦ホーム
ネットワークを経由してパケットをやり取りする必要が
なく、効率の良い移動通信環境を構築できる。
【0041】また、移動先が組織外ネットであっても、
移動先もしくは近隣サイトのホームエージェントとメッ
セージを交換し、そのサイトのゲスト用ホームアドレス
を移動IPのホームアドレスに使用し、このサイト内に
格納された情報にアクセスしつつ、かつこのサイトをホ
ームエージェントにみたてて通信を行うことが考えられ
る。この場合、従来の移動IPと異なり、近隣のサイト
をホームにみたてているので、現在位置〜ホーム間の通
信遅延のために通信性能が劣化することはない。また、
通信状態に応じて、ホームネットとみたてるサイトを動
的に変化させることも可能である。
【0042】また、移動計算機装置には、移動先または
その近隣のネットワークをホームネットとみたてた移動
IP通信を行うための機能と、従来の移動IP通信の機
能の両方を搭載し、移動先で、本来のホームネットワー
クを経由した移動IP通信を行うか、移動先またはその
近隣のネットワークをホームネットとみたてた移動IP
通信を行うか選択可能とすることもできる。
【0043】本発明(請求項18)は、相互に接続され
た所定のネットワーク内に設置される移動計算機管理装
置(移動計算機管理サーバ)であって、移動計算機装置
(移動計算機)からの要求メッセージに応答して、一時
的に使用させるアドレスを貸し出すアドレス貸与手段
と、前記一時的に使用させるアドレスを貸し出した移動
計算機装置からの登録メッセージを受信し、該アドレス
と該移動計算機装置の現在の位置情報との対応を管理す
る移動管理手段と、移動計算機装置へ、自装置の属する
ネットワークのネットワーク構成情報もしくは該ネット
ワーク構成情報を管理するサーバを特定する情報を含む
メッセージを返信するネットワーク構成情報応答手段
と、前記貸し出したアドレス宛に送信されてきたデータ
を捕捉し、前記移動管理手段に登録された情報に基づい
て該アドレスを貸し出した移動計算機装置の現在位置宛
に該データを転送するデータ転送手段とを備えたことを
特徴とする。
【0044】なお、上記の移動管理手段およびデータ転
送手段と、アドレス貸与手段およびネットワーク構成情
報応答手段とを、異なるサーバ装置に搭載し、両者間で
必要に応じて連携を取るようにしてもよい。さらに、ア
ドレス貸与手段とネットワーク構成情報応答手段とを異
なるサーバ装置に搭載してもよい。
【0045】好ましくは、前記アドレス貸与手段は、外
部の移動計算機装置からの前記要求メッセージを受信し
た際に、自装置の属するネットワーク内で予約された複
数のアドレスのうち、利用可能なアドレスが存在する場
合はこれを前記一時的に利用させるアドレスとして返送
し、利用可能なアドレスが存在しない場合はエラーメッ
セージを返送するようにしてもよい。
【0046】好ましくは、移動計算機装置からの選択要
求パケットを受信したら直ちに応答パケットを返信し、
これに対する選択確定パケットが移動計算機装置から返
信されたら、該移動計算機装置に関しては本来の移動計
算機管理装置の動作に移行するようにしてもよい。
【0047】好ましくは、前記ネットワーク構成情報応
答手段は、前記登録メッセージに対して前記移動計算機
装置に送信する応答メッセージの一部として前記回答メ
ッセージを含めて送信するようにしてもよい。
【0048】本発明(請求項22)は、相互に接続され
た所定のネットワーク内に設置される、登録した移動計
算機装置(移動計算機)の移動IP通信を管理する移動
計算機管理装置(移動計算機管理サーバ)であって、自
装置の接続されたサブネット以外に位置する移動計算機
装置からの要求メッセージに応答して、該移動計算機装
置に一時的に使用させるホームアドレスを貸し出すため
の処理を行なう手段と、前記一時的に使用させるホーム
アドレスを貸し出した移動計算機装置からの登録メッセ
ージに応答して、該移動計算機装置を自装置の管理する
移動ノードとして登録するための処理を行なう手段とを
備えたことを特徴とする。
【0049】好ましくは、前記移動計算機装置へ、自装
置の属するネットワークのネットワーク構成情報もしく
は該ネットワーク構成情報を管理するサーバを特定する
情報を提供するための処理を行なう手段をさらに備えて
もよい。
【0050】本発明によれば、自装置の属するネットワ
ーク内または近隣に外部ノードとして移動してきた移動
計算機装置に対して、該ネットワークをホームネットと
みたてた移動IP通信を行う環境を提供することが可能
となる。
【0051】また、従来は、ブラウザなどの通信プログ
ラムをネットワーク上を移動して使用する場合、移動先
でIPアドレスを取得する他、様々な環境情報を設定し
なくてはならず、特にネットワークの知識のないエンド
ユーザによっては非常に不便であったが、本発明によれ
ば、移動計算機装置に自装置の属するネットワークのゲ
ストユーザとして動作するために必要なIPアドレス、
ネットワーク資源などの情報を提供し、移動計算機装置
側でこれを自動的にブラウザなどの通信プログラムに設
定可能とすることで、自動的にその近隣ネットワークを
ホームネットとみなす移動IP通信環境の構築に寄与す
ることが可能となる。
【0052】自装置の属するネットワークをホームネッ
トとみたてようとする移動計算機管理装置とやり取りす
るメッセージはシステムの要求に応じ、柔軟に拡張が可
能で、例えばproxyサーバ、DNSサーバといった
該ネットワークのサーバ資源に関する情報や、その移動
計算機装置を使用するユーザに対応するセキュリティ証
明書などユーザ依存の情報、ホスト計算機に対応するホ
スト依存の情報なども含めてやりとりすることが可能で
あり、また移動計算機装置側でそれらを自動的に移動計
算機装置側に設定することも可能となるので、ネットワ
ークに関する知識のないユーザが移動先環境に移動して
も、何らプログラムの設定情報を指定する必要がなく、
移動計算機装置側での動作環境の設定を非常に容易にす
ることができる。
【0053】また、移動計算機管理装置には、自装置の
属するネットワークをホームネットとみたてたゲストと
しての移動計算機の移動IP通信を管理する機能と、該
ホームネットを本来のホームネットとする移動計算機の
移動IP通信を管理する機能の両方を搭載することも可
能である。
【0054】本発明(請求項24)は、相互に接続され
た所定のネットワーク内に設置された登録した移動計算
機装置(移動計算機)の移動IP通信を管理する移動計
算機管理装置のために動作するモバイル情報管理装置で
あって、自装置の接続されたサブネット以外に位置する
移動計算機装置からの要求メッセージに応答して、該移
動計算機装置に一時的に使用させるアドレスを貸し出す
ための処理を行なう手段と、前記移動計算機装置へ、自
装置の属するネットワークのネットワーク構成情報もし
くは該ネットワーク構成情報を管理するサーバを特定す
る情報を提供するための処理を行なう手段とを備えたこ
とを特徴とする。
【0055】本発明(請求項25)は、相互に接続され
たネットワーク間を移動して通信を行うことが可能な移
動計算機装置(移動計算機)の通信制御方法であって、
移動先で接続した位置から、移動先ネットワーク内また
は近隣ネットワーク内に設置された、移動計算機装置が
移動位置において通信が行えるように管理する手段を有
する管理サーバとの間でメッセージを交換処理し、この
交換処理により前記管理サーバから受信したメッセージ
の内容に基づき取得したネットワーク構成情報を必要な
通信プログラムに設定することを特徴とする。
【0056】本発明(請求項26)は、相互に接続され
たネットワーク間を移動して通信を行うことが可能な移
動計算機装置(移動計算機)の通信制御方法であって、
予め定められたネットワーク内にそれぞれ設置された、
登録された移動計算機装置の移動位置情報を管理し該移
動計算機装置宛てのデータを該移動位置に転送する手段
を有する移動計算機管理装置(移動計算機管理サーバ)
のうちの1つを選択し、移動先の現在位置から、選択さ
れた前記移動計算機管理装置との間で、該移動計算機管
理装置の属するネットワークをホームネットとみたてた
移動中ホストとして自計算機を該移動計算機管理装置に
登録するための処理を行うことを特徴とする。
【0057】本発明(請求項27)は、相互に接続され
た所定のネットワーク内に設置される移動計算機管理装
置(移動計算機管理サーバ)の通信制御方法であって、
移動計算機装置(移動計算機)からの要求メッセージに
応答して、一時的に使用させるアドレスを貸し出し、前
記一時的に使用させるアドレスを貸し出した移動計算機
装置からの登録メッセージを受信し、該アドレスと該移
動計算機装置の現在の位置情報とを対応付けて登録し、
移動計算機装置へ、自装置の属するネットワークのネッ
トワーク構成情報もしくは該ネットワーク構成情報を管
理するサーバを特定する情報を含むメッセージを返信
し、前記貸し出したアドレス宛に送信されてきたデータ
を捕捉し、前記登録された情報に基づいて該アドレスを
貸し出した移動計算機装置の現在位置宛に該データを転
送することを特徴とする。
【0058】本発明(請求項28)は、相互に接続され
た所定のネットワーク内に設置される、登録した移動計
算機装置(移動計算機)の移動IP通信を管理する移動
計算機管理装置(移動計算機管理サーバ)の通信制御方
法であって、自装置の接続されたサブネット以外に位置
する移動計算機装置からの要求メッセージに応答して、
該移動計算機装置に一時的に使用させるホームアドレス
を貸し出すための処理を行ない、前記一時的に使用させ
るホームアドレスを貸し出した移動計算機装置からの登
録メッセージに応答して、該移動計算機装置を自装置の
管理する移動ノードとして登録するための処理を行なう
ことを特徴とする。
【0059】本発明(請求項29)は、相互に接続され
た所定のネットワーク内に設置された登録した移動計算
機装置(移動計算機)の移動IP通信を管理する移動計
算機管理装置のために動作するモバイル情報管理装置の
通信制御方法であって、自装置の接続されたサブネット
以外に位置する移動計算機装置からの要求メッセージに
応答して、該移動計算機装置に一時的に使用させるアド
レスを貸し出すための処理を行ない、前記移動計算機装
置へ、自装置の属するネットワークのネットワーク構成
情報もしくは該ネットワーク構成情報を管理するサーバ
を特定する情報を提供するための処理を行なうことを特
徴とする。
【0060】なお、装置に係る各発明は方法に係る発明
としても成立する。また、各発明は、相当する手順ある
いは手段をコンピュータに実行させるためのプログラム
を記録した機械読取り可能な媒体としても成立する。
【0061】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら発明の
実施の形態を説明する。
【0062】図1に本発明を適用したネットワークの基
本構成の一例を示す。
【0063】本実施形態では、ホームネットワーク1−
0と、複数の移動先ネットワーク1−1〜1−nがイン
ターネット6を介して相互に接続されており、移動計算
機(MN)2およびその通信相手計算機(CH)3はこ
れらネットワーク内に接続されまたは外部ノードとして
インターネット6に接続される。ホームネットワーク1
−0および移動先ネットワーク1−1〜1−nには、そ
れぞれ、移動計算機2を管理し、必要な情報を与えるた
めの移動計算機管理サーバ(MA;モバイルエージェン
ト)5が設置される。
【0064】なお、本実施形態では、ネットワーク1−
0をホームポジションとする移動計算機に着目して説明
するので、ネットワーク1−0をホームネットワークと
し、ネットワーク1−1〜1−nを移動先ネットワーク
としているが、ネットワーク1−1〜1−nをホームポ
ジションとする移動計算機に着目すれば、ホームネット
ワーク1−1〜1−nもホームネットワークとなり、ネ
ットワーク1−0も移動先ネットワークとなる。すなわ
ち、ネットワーク1−0〜1−nは、そのネットワーク
に特有の機能やサービスや構成等を除けば、基本的には
同等のものである。
【0065】移動計算機2は任意の通信プログラムを使
って通信相手3と通信を行うが、本実施形態ではWWW
ブラウザを使い、WEBサーバと通信する場合を例にと
って説明する。
【0066】本実施形態の移動計算機管理サーバ5は、
概略的には、RFC2002で示される移動IPプロト
コルにおけるホームエージェントを拡張したもので、自
装置の属するネットワークをホームネットワークとする
移動計算機に対してホームエージェントの役割を果たす
他、もともと他のネットワークをホームネットワークと
する移動計算機であって自装置の属するネットワークを
ホームネットワークと見立てて移動IP通信を行なおう
とする移動計算機に対してもホームエージェントの役割
を果たすものである。また、本実施形態ではこれに加え
て、移動計算機管理サーバ5に、移動計算機へネットワ
ーク構成情報を提供する機能を付加している。
【0067】また、本実施形態の移動計算機2は、概略
的には、RFC2002で示される移動IPプロトコル
における移動ノードとして必要な機能に、自装置がもと
もと属するホームネットワーク以外のネットワークをホ
ームネットワークと見立てて移動IP通信を行なうため
の機能(予め定められた移動計算機管理サーバの任意の
ものから一時的なホームアドレスを貸してもらい、その
移動計算機管理サーバに登録メッセージを送信する機
能)を付加したものである。また、本実施形態ではこれ
に加えて、移動計算機に、移動計算機管理サーバ5から
提供されたネットワーク構成情報に関する必要な設定を
行なう機能を付加している。
【0068】図2に移動計算機管理サーバ5の基本的な
内部構成例を示す。本実施形態の移動計算機管理サーバ
5は、通信モジュール51、パケット転送部52、登録
処理部53、アドレス管理/貸し出し部54、モバイル
・データベース55、回答メッセージ送信部56、情報
データベース57を有する。
【0069】移動計算機管理サーバ5は、まず、RFC
2002で示される移動IPプロトコルのホームエージ
ェントに等価な動作、すなわち、(1)移動計算機から
の位置登録メッセージの処理(登録処理部53)、
(2)移動計算機のホームアドレス宛パケットをホーム
ネット上で捕捉し、これを移動計算機の現在位置宛パケ
ット内にカプセル化して転送する処理(パケット転送部
52)、を実装する。
【0070】また、本実施形態では、移動計算機管理サ
ーバ5は、以上のホームエージェントの動作に加え、
(3)ネットワーク内での貸し出し用の未使用のアドレ
ス集合の管理と、移動計算機からのアドレス貸し出し要
求に対する貸し出し処理(この際、移動計算機は自ネッ
トワーク内に移動してきたものでも、近隣の外部ネット
に接続するものであってもよい)(アドレス管理/貸し
出し部54)、(4)移動計算機からの問い合わせメッ
セージに対して、自ネットワーク内のproxyサー
バ、DNSサーバといったネットワーク構成情報を含む
回答メッセージを返信する処理(回答メッセージ送信部
56)、といった処理も行う。
【0071】なお、通信モジュール51はネットワーク
を介した通信を行なうためのモジュールであり、モバイ
ル・データベース55は、移動IP通信をサポートする
移動計算機を登録するための情報として、移動計算機の
ホームアドレスと移動中の移動計算機のケア・オブ・ア
ドレスと移動中の移動計算機がもともと当該ネットワー
クをホームとするものかゲストとして一時的にホームア
ドレスを貸し出したものかを示すフラグとを対応付けて
記憶するためのものであり、情報データベース57はネ
ットワーク構成情報を記憶するためのものである。な
お、貸し出し用のホームアドレスとその使用状態に関す
る貸与アドレス情報は、モバイル・データベース55も
しくは情報データベース57もしくは専用のデータベー
ス(図示せず)に記憶されているものとする。
【0072】一時的なホームアドレスの要求と貸与の処
理で使用するプロトコルについては、例えばDHCP
(Dynamic Host Configurati
onProtocol:RFC1541参照)のメッセ
ージ(DHCPDISCOVER、DHCPOFFER
など)を拡張して、ホスト〜ホストのユニキャスト通信
でネゴシエーションを行うようにすればよい。
【0073】図3は移動計算機管理サーバ5の登録処理
部53で処理される登録メッセージの一形式を示す。図
4は登録処理部53が送出する、登録メッセージに対す
る応答メッセージの一形式を示す。これらは移動IPプ
ロトコル仕様(RFC2002)で定義されているもの
である(ただし、ホームエージェントをモバイルエージ
ェントとしてある)。
【0074】図5は移動計算機管理サーバ5のパケット
転送部52で処理された、カプセル化されたパケット形
式の例である。すなわち、(a)に示す通常のIPパケ
ット形式による移動計算機の元のアドレス(ホームアド
レス)宛のデータは、パケット転送部52にて、(b)
に示す移動IP形式のように、登録された現在位置アド
レス宛パケット内にカプセル化される。これも移動IP
(RFC2003)で定義されているものである。
【0075】ここで、アドレス貸し出しから移動ノード
としての登録、そして一時アドレスの解放(移動ノード
としての登録の削除)までの動作やデータ管理の一例に
ついて説明する。
【0076】貸与アドレス情報のデータベースには、貸
し出し用のホームアドレスと使用中か未使用か貸し出し
後で登録前の状態にあるかを示すフラグとを対応付けて
記憶するものとする。
【0077】アドレス管理/貸し出し部54は、同一ネ
ット外に位置する移動計算機からのアドレス貸与要求を
受けると、貸与アドレス情報のデータベースを参照し
て、貸し出し用で未使用のホームアドレスが存在する場
合は、要求元の移動計算機に一時的に使用させるホーム
アドレスを含む応答メッセージを返送し、該アドレスの
フラグを貸し出し後で登録前の状態にする。一方、貸し
出し用で未使用のホームアドレスが存在しない場合は、
要求元の移動計算機にエラーメッセージを返送する。
【0078】アドレスを貸し出した移動計算機からの登
録メッセージを受けると、モバイル・データベース55
に、ホームアドレスとケア・オブ・アドレスとフラグを
登録するとともに、貸与アドレス情報のうち該当するア
ドレスのフラグを使用中の状態にする。
【0079】なお、最終的には、貸し出した一時アドレ
スは解放(返却)されることになるが、その契機として
は、一時アドレスを解放する(すなわち移動ノードとし
ての登録を削除する)旨のメッセージを移動計算機2か
ら移動計算機管理サーバ5に送信する方法が考えられ
る。なお、一時アドレスの貸し出し期間を設定可能と
し、一時アドレスの貸し出し期間が経過したことを上記
の契機として併用してもよい。しかして、アドレスを貸
し出した移動計算機2から上記のようなメッセージを受
けるなどした場合には、モバイル・データベース55か
ら該移動計算機の登録情報(ホームアドレスとケア・オ
ブ・アドレスとフラグ)を削除するとともに、貸与アド
レス情報のうち該当するアドレスのフラグを未使用の状
態にする。
【0080】また、アドレスを貸し出したが、このアド
レスが移動ノードとしての登録に使用されなかったケー
スを想定して、例えばアドレスを貸し出して一定時間経
過しても登録メッセージが送信されてこなかった場合に
は、貸し出し後で登録前の状態のフラグを持つアドレス
のフラグを未使用に戻すようにするのが好ましい。
【0081】次に、アドレス貸し出しから移動ノードと
しての登録、そして一時アドレスの解放(移動ノードと
しての登録の削除)までの動作やデータ管理の他の例に
ついて説明する。
【0082】ここでは、貸し出したアドレスの有効期間
が定められるものとする。有効期間は固定でもよいし、
所定の基準も設けてその都度設定してもよい。貸与アド
レス情報のデータベースには、貸し出し用のホームアド
レスと使用中か未使用かの状態を示すフラグと使用中の
ものについての有効期間の情報とを対応付けて記憶する
ものとする。
【0083】アドレス管理/貸し出し部54は、同一ネ
ット外に位置する移動計算機からのアドレス貸与要求を
受けると、貸与アドレス情報のデータベースを参照し
て、貸し出し用で未使用のホームアドレスが存在する場
合は、要求元の移動計算機に一時的に使用させるホーム
アドレスを含む応答メッセージを返送し、該アドレスの
フラグを使用中の状態にし、有効期間の情報をセットす
る。一方、貸し出し用で未使用のホームアドレスが存在
しない場合は、要求元の移動計算機にエラーメッセージ
を返送する。
【0084】アドレスを貸し出した移動計算機からの登
録メッセージを受けると、モバイル・データベース55
に、ホームアドレスとケア・オブ・アドレスとフラグを
登録する。
【0085】そして、貸し出した一時アドレスの有効期
間の経過した場合、モバイル・データベース55から該
移動計算機の登録情報(ホームアドレスとケア・オブ・
アドレスとフラグ)を削除するとともに、貸与アドレス
情報のうち該当するアドレスのフラグを未使用の状態に
する。
【0086】なお、アドレスを貸し出した移動計算機2
から、貸し出した一時アドレスの有効期間の経過前に、
アドレスの再登録(移動IPで規定されるKeep a
liveメッセージ)を受けた場合、アドレス貸し出し
の有効期間を貸し出しの時の値に初期化するようにす
る。
【0087】また、アドレスを貸し出した移動計算機2
から、貸し出した一時アドレスの有効期間の経過前に、
一時アドレスを解放する(すなわち移動ノードとしての
登録を削除する)旨のメッセージを受けるた場合にも、
モバイル・データベース55から該移動計算機の登録情
報(ホームアドレスとケア・オブ・アドレスとフラグ)
を削除するとともに、貸与アドレス情報のうち該当する
アドレスのフラグを未使用の状態にするようにしてもよ
い。
【0088】次に、移動計算機管理サーバ5の他の形態
について説明する。
【0089】図2の構成では、移動計算機管理サーバ5
が1つの装置として実現された例を示したが、移動計算
機管理サーバ5を、Mobile−IPで定義されるホ
ームエージェント(HA)とそれ以外の処理を行うモバ
イル情報管理サーバ(MM)の2つの装置を組み合わせ
て実現することも可能である。
【0090】図6に移動計算機管理サーバ5をホームエ
ージェント5−1とモバイル情報管理サーバ5−2で構
成した例を示す。図6に示されるように、ホームエージ
ェント5−1には、移動計算機2からの移動登録メッセ
ージを処理する登録処理部53、移動計算機2のホーム
アドレス宛パケットをホームネット上で捕捉し、これを
移動計算機の現在位置宛に転送するパケット転送部5
2、モバイル・データベース55、通信モジュール51
−1を組み込み、モバイル情報管理サーバ5−2には、
アドレス管理/貸し出し部54、回答メッセージ送信部
56、情報データベース57、通信モジュール51−2
を組み込む。なお、図6のパケット転送部52、登録処
理部53、アドレス管理/貸し出し部54、モバイル・
データベース55、回答メッセージ送信部56、情報デ
ータベース57はそれぞれ図2の対応するものと同様で
あり、通信モジュール51−1と通信モジュール51−
2はそれぞれ通信モジュール51と同様である。なお、
貸し出し用のホームアドレスに関する貸与アドレス情報
は、モバイル情報管理サーバ5−2内の情報データベー
ス57もしくは専用のデータベース(図示せず)に記憶
されているものとする。
【0091】この場合、移動計算機2には、ホームエー
ジェント5−1およびモバイル情報管理サーバ5−2の
いずれか一方、または両方のアドレス情報を渡し、必要
な処理の際にいずれかの装置をアクセスするか、または
一方を経由してアクセスするようにすればよい。また、
ホームエージェント5−1とモバイル情報管理サーバ5
−2との間で必要に応じて連携をとればよい。
【0092】また、上記の場合において、さらに、モバ
イル情報管理サーバ5−2を、アドレス管理/貸し出し
処理を行う部分(貸与アドレス管理サーバ)と、回答メ
ッセージ送信処理を行う部分(リソースサーバ)に分け
て、2つの装置として構成してもよい。この場合、例え
ば、前者のサーバには、アドレス管理/貸し出し部5
4、通信モジュール51−2、必要なデータベースを組
み込み、後者のサーバには、回答メッセージ送信部5
6、通信モジュール51−2、必要なデータベースを組
み込む。
【0093】また、移動計算機管理サーバ5やモバイル
情報管理サーバ5−2内には情報データベース57は設
けずに、回答メッセージ送信部56が他の1つまたは複
数のリソースサーバから必要なネットワーク構成情報を
収集するようにしてもよい。
【0094】また、以上では、移動計算機2は、問い合
わせメッセージを選択した移動計算機管理サーバ5ある
いはモバイル情報管理サーバ5−2などに送信する場合
を想定しているが、ネットワーク内に回答メッセージ送
信部56、情報データベース57(のうちのネットワー
ク構成情報のデータベース)、通信モジュール51−2
を備えたリソースサーバを1つまたは複数設け、移動計
算機管理サーバ5あるいはモバイル情報管理サーバ5−
2(アドレス管理/貸し出し部54と貸与アドレス情報
のデータベース(情報データベース57の一部)を備え
ていればよい)は移動計算機2にリソースサーバのアド
レス情報などを通知し、移動計算機2側で1つまたは複
数のリソースサーバに個別に問い合わせメッセージを送
信して、これらの回答メッセージを統合して設定するよ
うにしても構わない。
【0095】なお、移動計算機管理サーバ5のさらなる
他の構成としては、これをホームエージェント5−1に
アドレス管理/貸し出し機能を付加したサーバと、回答
メッセージ送信機能を持つサーバに分けて、2つの装置
として構成してもよい。あるいは、移動計算機管理サー
バ5を、ホームエージェント5−1に回答メッセージ送
信機能を付加したサーバと、アドレス管理/貸し出し機
能を持つサーバに分けて、2つの装置として構成しても
よい。
【0096】ここで、ネットワーク構成情報を提供する
機能を有するリソースサーバを独立して設ける場合にお
いて、移動計算機がネットワーク構成情報を取得するた
めの構成例について説明する。
【0097】まず、図7に示すように、ホームエージェ
ント5−1とリソースサーバ10との部分を別の計算機
に配置する場合について説明する。なお、この場合、貸
与アドレス管理サーバの機能は、ホームエージェント5
−1内に搭載されていてもよいし、リソースサーバ10
内に搭載されていてもよいし、独立した貸与アドレス管
理サーバとしてもよい。
【0098】さて、このような場合には、移動計算機管
理サーバ5が最初の位置登録にてホームエージェント5
−1に位置登録メッセージを送信し、これに応じてホー
ムエージェント5−1がリソースサーバ10のアドレス
情報(リソースサーバ情報)を含む応答メッセージを移
動計算機2に返し、これを受けた移動計算機2があらた
めてリソースサーバ10に独自プロトコルに基づく問い
合わせメッセージを送信し、これに対するリソースサー
バ10からの応答メッセージを受けて必要なネットワー
ク構成情報の設定を行う、という方式が考えられる。
【0099】この方式では、Mobile IP拡張の
プロトコルに縛られることなく、リソースサーバとの通
信プロトコルを自由に設定できるので、個別のリソース
サーバとの間でも相互接続可能なシステムを構築できる
という利点がある。
【0100】ところで、移動計算機の最初の位置登録を
Mobile IPに基づく通信により移動計算機管理
サーバ5もしくはホームエージェント5−1と行い、こ
の位置登録の手順を利用してネットワーク構成もしくは
リソースサーバ情報を取得する部分について変更するこ
とが可能で、例えば移動計算機管理サーバ5もしくはホ
ームエージェント5−1を貸与アドレス管理サーバに置
き換え、移動先ネットワークでの一時アドレス獲得の手
順を利用してリソースサーバ情報を取得するような構成
も可能である。
【0101】ここでは、図8に示すように、上記の貸与
アドレス管理サーバとしてDHCPサーバ8を利用する
とともに(DHCP以外のプロトコルによるサーバでも
構わない)、リソースサーバ10を独立に設けた場合に
ついて説明する。
【0102】さて、このような場合には、移動計算機2
が新規位置に移動したら、まずそのネットワーク上のD
HCPサーバ8に対しアドレス要求メッセージを送信す
る。これを受けたDHCPサーバ8は移動計算機2が使
用する一時アドレスと共にリソースサーバ10のアドレ
ス情報(リソースサーバアドレス)も含む応答メッセー
ジを返信する。これを受けた移動計算機2があらためて
リソースサーバ10に独自プロトコルに基づく問い合わ
せメッセージを送信し、これに対する応答メッセージを
受けて必要な情報の設定を行う、という方式が考えられ
る。
【0103】この方式は、Mobile IPのメッセ
ージではなく、DHCP等のメッセージのやり取りの側
にリソースサーバ情報を付随させる方法で、Mobil
eIPの制御より、リソースサーバとのメッセージ交
換、リソースサーバ情報の設定の優先度を高く考えるシ
ステムにおいては、こちらの実装を採用する方が合理的
である。また、この方式は、Mobile IPとの関
連なく行われるので、Mobile IPを採用しない
一般的なネットワークにおいても適用可能である。
【0104】なお、全てのDHCPサーバが必ずしもリ
ソースサーバ情報を返す機能をサポートするわけではな
いような状況では、DHCPはサブネットに対する通信
のみをサポートするので、移動計算機2が移動したサブ
ネット上のDHCPサーバがリソースサーバ情報を返す
機能をサポートしていなければ、当該方式によってDH
CPサーバからリソースサーバ情報を取得することは難
しいが、その点、Mobile IPのホームエージェ
ントがリソースサーバ情報を返すシステムであれば、サ
ブネットブロードキャストでないプロトコルを使うこと
ができるので、全てのホームエージェントが必ずしもリ
ソースサーバ情報を返す機能をサポートするわけではな
いような状況であっても、移動先ネットだけでなく、近
隣のネットワーク上のホームエージェントを探索して、
リソースサーバ情報を返す機能をサポートするホームエ
ージェントを選択できるという柔軟性を持つ。
【0105】また、例えば、移動計算機2が、移動先サ
ブネットのDHCPサーバからリソース情報を得られな
かったときは、Mobile IP通信用のプログラム
を起動して、このDHCPサーバから割当てられたアド
レスをCare−of Addressとし、近隣のネ
ットワークから貸し出されたアドレスをHome Ad
dressとして、この近隣のネットワーク上のホーム
エージェントへの移動IPの登録処理を通じてリソース
情報を得るようにすることもできる。
【0106】以下では、移動計算機2の構成や処理手順
について説明する。以下では図2に例示したような構成
を有する移動計算機管理サーバ5に対応するものを中心
に説明するが、移動計算機管理サーバ5が複数のサーバ
に分割され移動計算機2が自発的にその全部または一部
の複数のサーバとデータ交換をする必要のある場合であ
っても例えば登録メッセージあるいはアドレス要求メッ
セージなどの返答としてリソースサーバ情報が得られる
などの手順が追加される以外は基本的に同様である。
【0107】図9に移動計算機2の基本的な内部構成例
を示す。本実施形態の移動計算機2は、通信モジュール
20、パケット転送部21、登録処理部22、ケア・オ
ブ・アドレス獲得部23、モバイル状態レジスタ24、
一時ホームアドレス獲得部25、ホームアドレス・レジ
スタ26、問い合わせ/回答メッセージ送受信部27、
情報データベース28を有する。また、移動計算機2の
上では、例えばWWWブラウザなどの通信プログラム2
9が動作可能とする。
【0108】移動計算機2は、RFC2002で示され
る移動IPプロトコルの移動ノード(Co−locat
ed Care−of−address)に等価な動
作、すなわち、(1)移動箇所でのCare−of−a
ddressの獲得(ケア・オブ・アドレス獲得部2
3)と位置登録メッセージの送信(登録処理部22)、
(2)移動計算機管理サーバ5から転送されてきたカプ
セル化パケットの処理(パケット転送部21)、を行
う。ここで、Care−of−addressは、例え
ばISP(Internet Service Pro
vider)からPPP(Point to Poin
t Protocol:RFC1661)にてあるいは
移動先ネットワークからDHCPにて自動的に割り当て
られるものとする。
【0109】なお、通信モジュール20はネットワーク
を介した通信を行なうためのモジュールであり、モバイ
ル状態レジスタ24は、例えば、移動中か否かのフラ
グ、獲得したケア・オブ・アドレス、現在自装置のエー
ジェントである移動計算機管理サーバの識別情報、移動
中の場合にネットワークへの接続か外部ノードとしての
接続かなどの移動状態に関する情報を記憶するためのも
のであり、ホームアドレス・レジスタ26は獲得した一
時的なホームアドレスを記憶するためのものであり、情
報データベース28は取得したネットワーク構成情報を
記憶するためのものである。
【0110】また、移動計算機内には、もともとのホー
ムネットワークでのホームアドレス、もともとのホーム
ネットワークの移動計算機管理サーバのアドレス情報、
ホームネットワークとみたてることのできる他のネット
ワークの移動計算機管理サーバのアドレス情報が保持さ
れているものとする。また、もともとのホームネットワ
ークのネットワーク構成情報をも保持していてもよい。
【0111】次に、本実施形態の移動計算機2は、上記
のRFC2002で示される移動IPプロトコルの移動
ノード(Co−located Care−of−ad
dress)に等価な動作が行なえるのに加えて、もと
もとのホームネットワークだけでなく、予め定められた
複数の他のネットワークのうちから1つを任意に選択し
てこれをホームネットワークとみなして、移動ノードと
なって移動IP通信を行なう動作を行なうことができ
る。このために、移動計算機2は、選択したホームネッ
トワークで一時的なゲスト用ホームアドレスを使用し、
移動IP通信を行う。ゲスト用ホームアドレスは、通信
をセットアップする際に、一時ホームアドレス獲得部2
5により、移動計算機管理サーバ5にアドレス貸し出し
要求メッセージを送信して一時的に借り出す。前述のよ
うに、移動計算機管理サーバ5のアドレス管理/貸し出
し部54と移動計算機2の一時ホームアドレス獲得部2
5との間の処理で使用するプロトコルについては、例え
ばDHCPのメッセージ(DHCPDISCOVER、
DHCPOFFERなど)を拡張して、ホスト〜ホスト
のユニキャスト通信でネゴシエーションを行うようにす
ればよい。
【0112】なお、ある移動計算機が予め定められた1
つのネットワークまたは予め定められた複数のうちのい
ずれかのネットワークに移動する場合には、ゲスト用ホ
ームアドレスとして予め登録されたものを使用できるよ
うに構成してもよい。この場合、例えば、移動計算機2
内には移動先ネットワーク(またはその移動計算機管理
サーバ5)の識別情報とゲスト用ホームアドレスとを対
応付けて記憶し、移動計算機管理サーバ5のモバイル・
データベース55内には移動計算機のホストIDとゲス
ト用ホームアドレスとを対応付けて記憶しておき、移動
時に、移動計算機2と移動計算機管理サーバ5との間で
ホストIDの確認を取ることにより、予約されたゲスト
用ホームアドレスを使用することができる。
【0113】このようにして獲得された一時ホームアド
レスは、ホームアドレス・レジスタ26に格納される。
移動計算機2の通信モジュール20は、この一時ホーム
アドレスに接続されたものとして設定される。
【0114】また、本実施形態では、移動計算機2は、
その上で動作する、例えばWWWブラウザなどの通信プ
ログラム29へのネットワーク情報の自動設定機能をサ
ポートするようにしている。例えば、移動計算機2は、
問い合わせ/回答メッセージ送受信部27により、図1
0のような問い合わせメッセージを、選択した移動計算
機管理サーバ5に対し送信し、図11のような移動計算
機管理サーバ5からの回答メッセージを受信し、この回
答メッセージに含まれる、移動計算機管理サーバ5の接
続されたネットワーク内のネットワーク構成情報を適当
な手段でWWWブラウザなどの通信プログラム29に通
知する。
【0115】この通知の手段としては、例えば、ネット
ワーク構成情報をファイルとして格納しておき、通信プ
ログラムが起動する際にこのファイルを読みに行く方
法、通信プログラムが起動した際に、通知を行なうため
のプロセスが通信プログラムとの間でプロセス間通信を
行なって必要な情報を受け渡しする方法、問い合わせ/
回答メッセージ送受信部27を通信プログラム29の中
に作り込んで、通信プログラム29が起動した際に問い
合わせ/回答メッセージ送受信部27を動作させて必要
な情報を取得し設定する方法など、様々なものが考えら
れる。
【0116】また、自装置上で動作する全ての通信プロ
グラムのネットワーク設定を示す情報格納箇所に、取得
した前記ネットワーク構成情報を設定するようにしても
よい。
【0117】問い合わせメッセージで獲得するネットワ
ーク構成情報の内容としては、様々なものが想定でき
る。例えば、proxyサーバアドレス、DNSサーバ
アドレスなどの、サイトローカルな情報がある。これ以
外にも、移動計算機のホスト依存の情報(ホスト単位の
認証コード用鍵など)、ユーザ依存の情報(電子商取引
のための証明書など)、特定のアプリケーション依存の
情報(ブラウザの暗号化鍵など)も考えられる。その場
合、必要なホスト、ユーザ、アプリケーション情報を付
加した問い合わせメッセージを送信して必要な情報を獲
得する。
【0118】次に、本実施形態の移動計算機2の移動状
態ごとに動作について説明する。
【0119】移動状態としては、RFC2002で示さ
れる移動IPプロトコルに従ったケース、すなわち、 (1)もともとのホームネットワーク内でかつその移動
計算機管理サーバと同じサブネット内に位置するケース (2)もともとのホームネットワーク内で他のサブネッ
トに移動し、該ホームネットワークの移動計算機管理サ
ーバにより移動IP通信を行なうケース (3)もともとのホームネットワーク外の移動先ネット
ワークに移動し、該ホームネットワークの移動計算機管
理サーバにより移動IP通信を行なうケース (4)もともとのホームネットワーク外に移動して外部
ノードとしてインターネットに接続され、該ホームネッ
トワークの移動計算機管理サーバにより移動IP通信を
行なうケース がある。なお、これらは従来のホームエージェントおよ
び移動計算機の動作であるので説明を省略する。
【0120】本実施形態では、移動状態としては、上記
の他に、 (A−1)移動先ネットワークの移動計算機管理サーバ
と同じサブネット内に位置するケース (A−2)移動先ネットワーク内で移動計算機管理サー
バと異なるサブネット内に位置し、該移動計算機管理サ
ーバにより移動IP通信を行なうケース (B)外部ノードとしてインターネットに接続され、近
隣の(または選択した)ネットワークの移動計算機管理
サーバにより移動IP通信を行なうケース がある。
【0121】まず、上記の(A−1)のケースについて
説明する。
【0122】図12に示すように移動計算機2が移動先
ネットワークの移動計算機管理サーバ5と同じサブネッ
トに接続されている場合、移動IPを使う必要はなく、
単にDHCPなどでアドレスを獲得した場合と同様の処
理で通信できる。
【0123】従って、この場合、DHCPなどでケア・
オブ・アドレスを獲得し、所定の方法により自装置が移
動計算機管理サーバ5と同じサブネットに接続されてい
ることを認識したならば、移動計算機管理サーバ5に対
し問い合わせメッセージを送信し、回答メッセージを受
信したらこれに含まれるネットワーク構成情報を設定す
る。なお、自装置が移動計算機管理サーバ5と同じサブ
ネットに接続されていることの判定は、例えば、ケア・
オブ・アドレスと移動計算機管理サーバ5のIPアドレ
スのネットワークアドレス部が一致したことあるいは移
動計算機管理サーバ5からサブネット内に定期的にブロ
ードキャストされるエージェント広告メッセージを受信
したことなどにより、認識することができる。後者の場
合、ケア・オブ・アドレスを獲得する以前でも同じサブ
ネットに接続されていることが確認可能である。
【0124】次に、上記の(A−2)のケースについて
説明する。
【0125】図13に示すように、移動計算機2がある
移動先ネットワーク内であってかつその移動計算機管理
サーバ5とは異なるサブネット(図13ではルータ7を
介したサブネット)に接続されている場合、サブネット
を渡ってのデータ転送を行う必要があるので、移動先ネ
ット内の移動計算機管理サーバ5をエージェントする移
動IP通信を行なう。
【0126】この場合、まず、例えばDHCPによりD
HCPサーバ8からケア・オブ・アドレスを獲得し、上
記のようなIPアドレスあるいはエージェント広告メッ
セージなどを利用して自装置が移動計算機管理サーバ5
と同じサブネットに接続されていないことを認識したな
らば、移動計算機管理サーバ5に対しアドレス貸し出し
要求を送信して、一時的なアドレスの獲得を試みる。
【0127】一時的なアドレスの獲得に成功したら、移
動IPの登録メッセージを移動計算機管理サーバ5に送
信し、移動IPの初期セットアップを行う。
【0128】登録メッセージが受諾されたら、次に移動
計算機管理サーバ5に対しこの移動先ネットのネットワ
ーク構成情報の問い合わせメッセージを送信し、回答メ
ッセージを受信したらこれに含まれるネットワーク構成
情報を移動計算機2上の通信プログラム29に設定す
る。
【0129】以上の(A−1)と(A−2)のケースの
両者を含めた手順の一例を図14に示す。
【0130】なお、上記の(A−1)では移動計算機は
移動先ネットにて獲得したケア・オブ・アドレスを用い
て通信を行なうようにしたが、その代わりに、一時ホー
ムアドレス獲得部25により一時的なホームアドレスを
獲得し、これを用いて通信するように構成してもよい。
【0131】また、上記の(A−2)では、登録メッセ
ージと問い合わせメッセージとを別個に送信するように
しているが、ネットワーク上のトラフィックを減らすた
め、登録メッセージの拡張フィールド(Extenti
on)に問い合わせメッセージを併せて記述することも
可能である。
【0132】さらに、上記の場合に、移動計算機管理サ
ーバ5から移動計算機2に(登録メッセージに対する)
応答メッセージを送信する際に、この応答メッセージの
一部として、(問い合わせメッセージに対する)回答メ
ッセージを含めて、これを送信するようにしてもよい。
【0133】次に、上記の(B)のケースについて説明
する。
【0134】図15に示すように、移動計算機2が特定
の移動先ネットワークに入らず、外部ネットワークに接
続されて通信を行う場合について説明する。
【0135】この場合、まず、例えばPPPによりPP
Pサーバ9からケア・オブ・アドレスを獲得し、近隣の
(または選択した)移動先ネットワークの移動計算機管
理サーバ5に対し、アドレス貸し出し要求を送信して、
一時的なアドレスの獲得を試みる。要求が受諾されれ
ば、貸与された一時的ホームアドレスが書き込まれた応
答が返される。
【0136】一時的なアドレスの獲得に成功したら、応
答に含まれる一時的ホームアドレスを使ってネットワー
クソフトウェアを再設定し、次にこの移動計算機管理サ
ーバ5に対し移動IPの登録メッセージを送信する。
【0137】登録メッセージが受諾されたら、次に移動
計算機管理サーバ5に対しこの移動先ネットのネットワ
ーク構成情報の問い合わせメッセージを送信し、回答メ
ッセージを受信したらこれに含まれるネットワーク構成
情報を移動計算機2上の通信プログラム29に設定す
る。
【0138】以上の(B)のケースの手順の一例を図1
6に示す。
【0139】なお、前述と同様に、登録メッセージと問
い合わせメッセージとをマージし、登録メッセージの拡
張フィールド(Extention)を問い合わせメッ
セージのために使用することも可能である。また、前述
と同様、上記の場合に、移動計算機管理サーバ5から移
動計算機2に(登録メッセージに対する)応答メッセー
ジを送信する際に、この応答メッセージの一部として、
(問い合わせメッセージに対する)回答メッセージを含
めて、これを送信するようにしてもよい。
【0140】ところで、上記の(B)のように移動計算
機2が外部ネットワークに接続され、1つの移動計算機
管理サーバ5を選択して通信のセットアップを行う場
合、移動計算機管理サーバ5をどのように選択するかが
問題になる。
【0141】1つの方法としては、ユーザが、例えば近
隣にあると思われるものあるいは経験的に応答の良さそ
うなものを適宜選択する方法がある。例えば、企業内の
イントラネット環境などで、複数の拠点内に設置される
移動計算機管理サーバ5のアドレスを移動計算機2内に
予め登録しておき、ユーザが適宜選択して使用すること
も可能である。なお、この処理は、図16の手順では、
ステップ21の処理の前または後に行う。
【0142】ただし、本実施形態による移動計算機環境
を快適に使用するためには、移動計算機2と移動計算機
管理サーバ5の間のトラフィックが混雑していない移動
計算機管理サーバ5を選択することが望ましく、必ずし
も物理的距離や、ネットワーク的な距離を元に移動計算
機管理サーバ5を選択するのが正しいとは限らない。
【0143】そこで、もう1つの方法としては、移動計
算機2が複数の移動計算機管理サーバ5に対し、チャレ
ンジパケット(選択要求パケット)を送信し、これに対
する応答状態(例えばチャレンジパケットの送出から応
答パケットの到着までの時間)を見て適当な移動計算機
管理サーバ5を選択する方法が考えられる。この方法の
一例について図17を参照しながら説明する。チャレン
ジパケットとしては任意のパケットが使用できる。例え
ばTCP/IPにおけるpingなどをそのまま使用し
てもよい。また、複数の移動計算機管理サーバ5に対す
る送信はマルチキャストであってもユニキャストを連続
して行うものであってもよい。この結果、使用する移動
計算機管理サーバ5が決まったら、図15のシーケンス
に従って移動通信環境を設定する。
【0144】なお、移動計算機2は、選択した移動計算
機管理サーバ5に選択確定パケットを送信するようにし
てもよい。この場合、明示的な選択確定パケットを送信
するようにしてもよいし、アドレス貸し出し要求が選択
確定パケットを兼ねてもよい(すなわちアドレス貸し出
し要求をもって選択確定パケットとする)。この場合、
移動計算機管理サーバ5は、移動計算機2からのチャレ
ンジパケットを受信したら、直ちに応答パケットを返信
し、これに対する選択確定パケットが返信されたら、当
該移動計算機に関して本来の移動計算機管理サーバの動
作に移行する。
【0145】この自動選択の処理は、図16の手順で
は、ステップ21とステップ22の処理の間に行う。
【0146】なお、通信状況に応じて、この移動計算機
管理サーバ5の選択シーケンスを再起動し、別の移動計
算機管理サーバ5を選択して通信の再設定を行うという
もとも状況によっては考えられる。これにより、通信状
態が不安定に変化するような移動環境であっても、常に
最適な移動計算機管理サーバ5を選択して通信が可能で
あるので、より快適な移動通信が可能である。
【0147】さらに他の方法としては、自装置のもとも
とのホームネットワークと同じようなネットワーク環境
のネットワーク内にあるものを選択する方法も考えられ
る。
【0148】また、上記のような幾つかの選択方法を組
み合わせて移動計算機管理サーバ5を選択する方法も考
えられる。
【0149】以上のように本実施形態によれば、移動計
算機装置が移動先ネットワークまたは移動先に近いネッ
トワーク内に設置された移動計算機管理サーバとメッセ
ージの交換を行い、そのネットワークをホームネットと
みたてた移動IP通信環境を構築することが可能とな
る。
【0150】また、従来は、ブラウザなどの通信プログ
ラムをネットワーク上を移動して使用する場合、移動先
でIPアドレスを取得する他、様々な環境情報を設定し
なくてはならず、特にネットワークの知識のないエンド
ユーザによっては非常に不便であったが、本実施形態に
よれば、移動計算機が動的に移動先に近いネットワーク
内に設置された移動計算機管理サーバとメッセージの交
換を行い、そのネットワークのゲストユーザとして動作
するために必要なIPアドレス、ネットワーク資源など
の情報を受け取り、これを自動的にブラウザなどのプロ
グラムに設定することで、自動的にその近隣ネットワー
クをホームネットとみなす移動IP通信環境を構築する
ことが可能となる。
【0151】また、近隣ネットワーク内移動計算機管理
サーバとやり取りするメッセージはシステムの要求に応
じ、柔軟に拡張が可能で、例えばproxyサーバ、D
NSサーバといったその近隣ネットワークのサーバ資源
に関する情報や、その移動計算機を使用するユーザに対
応するセキュリティ証明書などユーザ依存の情報、ホス
ト計算機に対応するホスト依存の情報なども含めてやり
とりすることが可能で、またそれらが自動的に移動計算
機側で設定されるので、ネットワークに関する知識のな
いユーザが移動先環境に移動しても、何らプログラムの
設定情報を指定する必要がなく、非常に容易に動作環境
が設定可能な移動計算機装置を提供できる。
【0152】また、本実施形態では、従来の移動IP方
式と異なり、移動計算機の移動先に応じて、その近隣の
ネットワークを検出して、そこをホームネットワークと
みなす通信環境を構築するので、ホームネットワークか
ら遠い箇所に移動した場合でも一旦ホームネットワーク
を経由してパケットをやり取りする必要がなく、効率の
良い移動通信環境を構築できる。
【0153】また、移動計算機装置には、移動先または
その近隣のネットワークをホームネットとみたてた移動
IP通信を行うための機能と、従来の移動IP通信の機
能の両方を搭載し、移動先で、本来のホームネットワー
クを経由した移動IP通信を行うか、移動先またはその
近隣のネットワークをホームネットとみたてた移動IP
通信を行うか選択可能とすることができる。
【0154】次に、移動計算機2に移動IPに関してど
のような機能をもたせるかについて、様々な形態が考え
られる。以下では、その幾つかについて例を示す。
【0155】(具体例1)ここでは、移動計算機2は、
本来のホームネットワークを持ち、このホームネットワ
ークに関する通常の移動IPの機能を持つとともに、ホ
ームネットワーク外に移動した場合に、移動先ネットワ
ークまたは近隣ネットワークをホームとみたてた移動I
P通信を行う機能を持つものである。すなわち、この移
動計算機2は、ホームネットワーク外に移動した場合
に、本来のホームネットワークに関する通常の移動IP
通信を行うか、移動先ネットワークまたは近隣ネットワ
ークをホームとみたてた移動IP通信かを選択可能なも
のである。また、ホームネットワーク外に移動し、移動
先ネットワークまたは近隣ネットワークをホームとみた
てた移動IP通信を行う場合、自動的に移動計算機管理
サーバを選択するものとする。
【0156】この場合の移動計算機2の動作手順の一例
を図18に示す。なお、この手順の全体的な制御は図示
しない制御部が司るものとする。
【0157】まず、ユーザの設定に基づいて、本来のホ
ームネットワークの移動計算機管理サーバによる移動I
Pのための処理(ホーム・モードと呼ぶ)を行うかまた
は他の移動計算機管理サーバによる移動IPのための処
理(ゲスト・モードと呼ぶ)を行うかの情報を得る(ス
テップS31)。
【0158】ホーム・モードが指示されているならば
(ステップS32)、本来のホームネットワークの移動
計算機管理サーバによる移動IPのための処理を行う
(ステップS43)。すなわち、RFC2002で示さ
れる移動IPプロトコルに従って、(1)もともとのホ
ームネットワーク内でかつその移動計算機管理サーバと
同じサブネット内に位置するケース、(2)もともとの
ホームネットワーク内で他のサブネットに移動し、該ホ
ームネットワークの移動計算機管理サーバにより移動I
P通信を行なうケース、(3)もともとのホームネット
ワーク外の移動先ネットワークに移動し、該ホームネッ
トワークの移動計算機管理サーバにより移動IP通信を
行なうケース、(4)もともとのホームネットワーク外
に移動して外部ノードとしてインターネットに接続さ
れ、該ホームネットワークの移動計算機管理サーバによ
り移動IP通信を行なうケースのそれぞれのケースに応
じた処理を行う。なお、このときの処理は従来のホーム
エージェントおよび移動計算機の動作であるので説明を
省略する。
【0159】一方、ゲスト・モードが指示されているな
らば(ステップS32)、以下の手順を行う。
【0160】まず、ユーザの設定に基づいて、移動先ネ
ットワークに接続かまたは外部ノードとして接続かの情
報を得る(ステップS33)。そして、前述したような
接続形態に応じた方法で、ケア・オブ・アドレスを獲得
する(ステップS34)。
【0161】次に、移動計算機管理サーバを選択する
(ステップS35)。移動先ネットワークに接続の場
合、例えば、ケア・オブ・アドレスの範囲と該当する移
動計算機管理サーバとの対応を記憶しておき、獲得した
ケア・オブ・アドレスをもとに該当する移動先ネットワ
ーク内の移動計算機管理サーバを求める。外部ノードと
して接続した場合、例えば、前述したようにチャレンジ
パケットを用いる方法で近隣ネットワーク内の移動計算
機管理サーバを求める。
【0162】次に、移動先ネットワークでかつ移動計算
機管理サーバと異なるサブネットに接続した場合(ステ
ップS36,S37,S38)、および外部ノードとし
て接続した場合(ステップS36)、前述のようにして
移動計算機管理サーバから一時的なホームアドレスを獲
得する(ステップS39)。そして、前述のように、移
動IPの登録メッセージを送信するなどして登録のため
の手続きを行う(ステップS40)。
【0163】なお、移動先ネットワークに接続した場合
に、移動計算機管理サーバと同一ネットであるか否かの
判定は、ケア・オブ・アドレスと移動計算機管理サーバ
のアドレスのネットワークアドレスに相当する部分が一
致するか否かを調べることで行う。
【0164】一方、移動先ネットワークでかつ移動計算
機管理サーバと同一サブネットに接続した場合(ステッ
プS36,S37,S38)、ステップS39とステッ
プS40の処理は行わないで、次の処理に移る。
【0165】次に、前述したように、移動計算機管理サ
ーバから自計算機がホームネットとみたてるそのネット
ワークのネットワーク構成情報を獲得する(ステップS
41)。そして、前述したように、獲得したネットワー
ク構成情報に関する必要な設定処理を行う(ステップS
42)。
【0166】(変形例1)上記の具体例1の移動計算機
の手順において、外部ノードとして接続した場合に、ユ
ーザが近隣ネットワークを選択することにより、該当す
る移動計算機管理サーバを設定するようにしてもよい。
【0167】例えば、適当なタイミングで、図19に例
示するようなユーザ設定用のウィンドウにおいて、ゲス
ト・モードとして接続可能なネットワーク名のリストを
表示し、ユーザが所望のネットワークを選択入力する。
なお、図19の画面において、ヘルプ機能によりホーム
ネットとみたてることの可能なネット名とそのネットが
存在する地理的な情報、さらには必要に応じてそのネッ
トのネットワーク環境に関する情報などの一覧を表示す
るなどして、ユーザの選択にあたっての参考に供するよ
うにしてもよい。
【0168】なお、ユーザが自動設定にするか手動設定
にするかを選択できるようにしてもよい。
【0169】(変形例2)上記の具体例1または変形例
1において、移動先ネットワークに接続した場合に、ユ
ーザが移動先ネットワークを指示することにより、該当
する移動計算機管理サーバを設定するようにしてもよ
い。
【0170】例えば、適当なタイミングで、図19に例
示するようなユーザ設定用のウィンドウにおいて、ゲス
ト・モードとして接続可能なネットワーク名のリストを
表示し、ユーザが接続した移動先ネットワークを入力す
る。
【0171】なお、ユーザが自動設定にするか手動設定
にするかを選択できるようにしてもよい。
【0172】(具体例2)ここでは、移動計算機2は、
本来のホームネットワークを持たず、それぞれの移動先
で接続した移動先ネットワークまたは外部ノードとして
接続した場合の近隣ネットワークをホームとみたてた移
動IP通信を行う機能を持つものである。すなわち、こ
の移動計算機2は、上記の具体例1、変形例1あるいは
変形例2から、本来のホームネットワークに関する通常
の移動IP通信を行う機能を削除したものである。
【0173】この場合の移動計算機2の動作手順の一例
を図20に示す。なお、この手順の全体的な制御は図示
しない制御部が司るものとする。
【0174】(その他の変形例)上記の具体例1、変形
例1および変形例2では、外部ノードとして移動した場
合に基本的にはいずれのネットワーク内の移動計算機管
理サーバも選択可能であるのに対して、上記の具体例
1、変形例1および変形例2では、移動計算機2がホー
ムネットワーク内に位置する場合には、ホームネットワ
ーク内の移動計算機管理サーバ5のみ選択可能であり、
ホームネットワーク外の移動先ネットワークに位置する
場合には、ホームネットワーク内の移動計算機管理サー
バ5と当該移動先ネットワーク内の移動計算機管理サー
バ5のみ選択可能であったが、上記の具体例1、変形例
1および変形例2において、移動計算機2がホームネッ
トワーク内またはホームネットワーク外の移動先ネット
ワークに位置する場合に、外部ノードとして移動した場
合と同様にいずれのネットワーク内の移動計算機管理サ
ーバをも選択できるようにしてもよい。
【0175】上記と同様に、具体例2においても、移動
計算機2が移動先ネットワークに位置する場合に、外部
ノードの場合と同様にいずれのネットワーク内の移動計
算機管理サーバをも選択できるようにしてもよい。
【0176】なお、上記の各具体例、変形例において、
移動先で外部ノードとして接続し、近隣ネットワークを
ホームにみたてて移動IP通信する機能を削除した構成
も可能である。
【0177】また、移動先で外部ノードとして接続し、
近隣ネットワークをホームにみたてて移動IP通信する
機能のみを備える構成も可能である。
【0178】前述したように、移動先ネットワーク内で
移動計算機管理サーバと同一サブネットに位置する場合
には、ケア・オブ・アドレスではなくプライベートアド
レスを使用して通信を行うようにしてもよい。
【0179】その他、移動計算機に、移動IPに関して
どのような機能を持たせるか、何を自動化し何を手動化
するか、ホームネットワークを持つか否かなどの種々の
点の相違によって、様々な移動計算機の形態が考えられ
る。
【0180】なお、以上の説明では、移動計算機管理サ
ーバには、自装置の属するネットワークをホームネット
とみたてたゲストとしての移動計算機の移動IP通信を
管理する機能と、該ホームネットを本来のホームネット
とする移動計算機の移動IP通信を管理する機能の両方
を搭載したが、自装置の属するネットワークをホームネ
ットとみたてたゲストとしての移動計算機の移動IP通
信を管理するゲスト用のホームエージェントと、自装置
の属するホームネットを本来のホームネットとする移動
計算機の移動IP通信を管理する本来のホームエージェ
ントとをそれぞれ設けるようにすることも可能である。
【0181】また、以上の説明では、移動計算機と移動
計算機管理サーバとの間のメッセージのやり取りを通じ
て、ネットワーク構成情報の取得とその設定を自動的に
行ったが、ネットワーク構成情報の取得とその設定をマ
ニュアルで行うようにする形態も可能である。
【0182】また、本発明は、RFC2002やRFC
2003などの移動IPプロトコルだけでなく、現在様
々提案されている他の移動通信プロトコルに対しても適
用可能である。
【0183】なお、本実施形態にて説明した各機能は、
ハードウェアとしてもソフトウェアとしても実現可能で
ある。また、ソフトウェアとしても実現する場合、上記
した各手順あるいは手段をコンピュータに実行させるた
めのプログラムを記録した機械読取り可能な媒体として
実施することもできる。
【0184】本発明は、上述した実施の形態に限定され
るものではなく、その技術的範囲において種々変形して
実施することができる。
【0185】
【発明の効果】本発明によれば、移動計算機装置が移動
先ネットワークまたは移動先の近隣のネットワークをホ
ームネットとみたてた移動IP通信環境を構築すること
が可能となる。
【0186】また、移動計算機装置が移動先で自動的に
近い移動計算機管理装置を選択しかつホームネットとみ
たてるネットワークのネットワーク構成情報を取得しこ
れを自動的に通信プログラムに設定することで、自動的
にその近隣ネットワークをホームネットとみたてた移動
IP通信環境を構築することが可能となる。
【0187】また、本発明によれば、移動計算機管理装
置は自装置の属するネットワーク内または近隣に外部ノ
ードとして移動してきた移動計算機装置に対して、該ネ
ットワークをホームネットとみたてた移動IP通信を行
う環境を提供することが可能となる。
【0188】また、移動計算機装置の要求に応じてネッ
トワーク構成情報を提供することで、計算機装置側がこ
れを自動的に通信プログラムに設定し自動的にそのネッ
トワークでの通信を開始できる環境を構築することを可
能にする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の適用したネットワークの基本構成の一
例を示す図
【図2】同実施形態に係る移動計算機管理サーバの基本
構成の一例を示す図
【図3】登録要求メッセージの形式の一例を示す図
【図4】応答メッセージの形式の一例を示す図
【図5】移動計算機宛にカプセル化された移動IPパケ
ットの形式を示す図
【図6】同実施形態に係る移動計算機管理サーバの基本
構成の他の例を示す図
【図7】移動計算機管理サーバから移動計算機にリソー
スサーバ情報を提供する例を説明するための図
【図8】DHCPサーバから移動計算機にリソースサー
バ情報を提供する例を説明するための図
【図9】同実施形態に係る移動計算機の基本構成の一例
を示す図
【図10】問い合わせメッセージの形式の一例を示す図
【図11】回答メッセージの形式の一例を示す図
【図12】同実施形態に係る動作例を説明するための図
【図13】同実施形態に係る他の動作例を説明するため
の図
【図14】移動先ネットワークに接続した場合の手順の
一例を示すフローチャート
【図15】同実施形態に係るさらに他の動作例を示す図
【図16】外部ノードとして接続した場合の手順の一例
を示すフローチャート
【図17】移動計算機管理サーバの選択方式を説明する
ための図
【図18】移動計算機の動作手順の一例を示すフローチ
ャート
【図19】ホームネット手動選択画面の一例を示す図
【図20】移動計算機の動作手順の他の例を示すフロー
チャート
【図21】移動IP方式におけるネットワーク構成を示
す図
【符号の説明】
1−0〜1−n…ネットワーク 2…移動計算機 3…通信相手計算機 5…移動計算機管理サーバ 6…インターネット 7…ルータ 8…DHCPサーバ 9…PPPサーバ 10…リソースサーバ 51,51−1,51−2…通信モジュール 52…パケット転送部 53…登録処理部 54…アドレス管理/貸し出し部 55…モバイル・データベース 56…回答メッセージ送信部 57…情報データベース 20…通信モジュール 21…パケット転送部 22…登録処理部 23…ケア・オブ・アドレス獲得部 24…モバイル状態レジスタ 25…一時ホームアドレス獲得部 26…ホームアドレス・レジスタ 27…問い合わせ/回答メッセージ送受信部 28…情報データベース 29…通信プログラム 5−1…ホームエージェント 5−2…モバイル情報管理サーバ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 津田 悦幸 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】相互に接続されたネットワーク間を移動し
    て通信を行うことが可能な移動計算機装置であって、 移動先で接続した位置から、移動先ネットワーク内また
    は近隣ネットワーク内に設置された、移動計算機装置が
    移動位置において通信が行えるように管理する手段を有
    する管理サーバとの間でメッセージを交換処理する手段
    と、 この手段により前記管理サーバから受信したメッセージ
    の内容に基づき取得したネットワーク構成情報を必要な
    通信プログラムに設定する手段とを備えたことを特徴と
    する移動計算機装置。
  2. 【請求項2】前記管理サーバは、登録された移動計算機
    装置の移動位置情報を管理し該移動計算機装置宛てのデ
    ータを該移動位置に転送する手段を有する移動計算機管
    理装置であることを特徴とする請求項1に記載の移動計
    算機装置。
  3. 【請求項3】前記管理サーバは、移動計算機装置の要求
    に応じて一時アドレスを貸し出す手段を有するものであ
    ることを特徴とする請求項1に記載の移動計算機装置。
  4. 【請求項4】前記設定する手段は、前記管理サーバから
    受信したメッセージに基づき、前記管理サーバの属する
    ネットワーク内のネットワーク構成情報を管理するサー
    バへ問い合わせを行い、このサーバから受信した回答メ
    ッセージに含まれる前記ネットワーク構成情報を取得す
    ることを特徴とする請求項1に記載の移動計算機装置。
  5. 【請求項5】前記設定する手段は、前記管理サーバから
    受信した回答メッセージに含まれる前記ネットワーク構
    成情報を取得するものであることを特徴とする請求項1
    に記載の移動計算機装置。
  6. 【請求項6】相互に接続されたネットワーク間を移動し
    て通信を行うことが可能な移動計算機装置であって、 予め定められたネットワーク内にそれぞれ設置された、
    登録された移動計算機装置の移動位置情報を管理し該移
    動計算機装置宛てのデータを該移動位置に転送する手段
    を有する移動計算機管理装置のうちの1つを選択する手
    段と、 移動先の現在位置から、選択された前記移動計算機管理
    装置との間で、該移動計算機管理装置の属するネットワ
    ークをホームネットとみたてた移動中ノードとして自計
    算機を該移動計算機管理装置に登録するために必要なメ
    ッセージを交換処理する手段とを備えたことを特徴とす
    る移動計算機装置。
  7. 【請求項7】前記メッセージを交換処理する手段は、選
    択された前記移動計算機管理装置との間で、該移動計算
    機管理装置の属するネットワークのネットワーク構成情
    報の取得のために必要なメッセージも交換処理するもの
    であり、 このメッセージ交換を通じて前記移動計算機管理装置か
    ら取得した前記ネットワーク構成情報のうち、所望の通
    信プログラムを動作させるために必要な情報に関する設
    定を行う手段とをさらに備えたことを特徴とする請求項
    6に記載の移動計算機装置。
  8. 【請求項8】移動先の現在位置から、選択された前記移
    動計算機管理装置から受信したメッセージに基づき、選
    択された前記移動計算機管理装置の属するネットワーク
    内のネットワーク構成情報を管理するサーバとの間で、
    メッセージを交換処理する手段と、 このサーバとの間のメッセージ交換を通じて取得したネ
    ットワーク構成情報のうち、所望の通信プログラムを動
    作させるために必要な情報に関する設定を行う手段とを
    さらに備えたことを特徴とする請求項6に記載の移動計
    算機管理装置。
  9. 【請求項9】前記メッセージを交換処理する手段は、自
    計算機が前記移動先ネットワークまたは近隣ネットワー
    クをホームネットとみたてての移動中ノードとして動作
    するために、該ホームネットとみたてるネットワークで
    一時的に使用すべきホームアドレスの貸し出しを要求す
    る要求メッセージを、該ホームネットとみたてるネット
    ワーク内に設置された移動計算機管理装置に対して送信
    し、この要求メッセージに対する該移動計算機管理装置
    からの該ネットワークで一時的に使用すべきホームアド
    レスを含む応答メッセージを受信する手段を有すること
    を特徴とする請求項2または6に記載の移動計算機装
    置。
  10. 【請求項10】前記メッセージを交換処理する手段は、
    前記要求メッセージの送信を通じて獲得した前記ホーム
    ネットとみたてるネットワークで一時的に使用すべきホ
    ームアドレスの情報に基づいて前記移動計算機管理装置
    に自計算機の現在位置情報を登録するための登録メッセ
    ージを送信し、この登録メッセージに対する該移動計算
    機管理装置からの登録の可否を示す応答メッセージを受
    信する手段を有することを特徴とする請求項9に記載の
    移動計算機装置。
  11. 【請求項11】前記メッセージを交換処理する手段は、
    前記ホームネットとみたてるネットワークが予め自計算
    機用の一時的に使用すべきホームアドレスを登録したネ
    ットワークである場合、予め自計算機内に設定された該
    一時的に使用すべきホームアドレスの情報に基づいて前
    記移動計算機管理装置に自計算機の現在位置情報を登録
    するための登録メッセージを送信することを特徴とする
    請求項2または6に記載の移動計算機装置。
  12. 【請求項12】前記設定する手段は、自計算機上で動作
    する通信プログラムのネットワーク設定を示す情報格納
    箇所に、取得した前記ネットワーク構成情報を設定する
    ことを特徴とする請求項1、7または8に記載の移動計
    算機装置。
  13. 【請求項13】前記メッセージを交換処理する手段は、
    前記ネットワーク構成情報を取得するための問い合わせ
    メッセージに、自計算機のホスト情報および自計算機に
    ついて登録されたユーザ情報の少なくとも一方を付記し
    て送信し、このメッセージに対応して前記ネットワーク
    構成情報に加えて前記ホストに特有な設定情報および前
    記ユーザに特有な設定情報の少なくとも一方をも含む回
    答メッセージを受信し、 前記設定する手段は、入手した前記ホストに特有な設定
    情報および前記ユーザに特有な設定情報の少なくとも一
    方を前記通信プログラムの所定の箇所に設定することを
    特徴とする請求項1、7または8に記載の移動計算機装
    置。
  14. 【請求項14】前記メッセージを交換処理する手段は、
    前記移動計算機管理装置に送信する登録メッセージの一
    部として前記ネットワーク構成情報を取得するための問
    い合わせメッセージを含めて送信することを特徴とする
    請求項2または7に記載の移動計算機装置。
  15. 【請求項15】複数のネットワーク内にそれぞれ設置さ
    れた移動計算機管理装置に選択要求パケットを送信し、
    これに対する各移動計算機管理装置からの応答の状況に
    応じて、使用する移動計算機管理装置を動的に選択する
    手段をさらに備えたことを特徴とする請求項2に記載の
    移動計算機装置。
  16. 【請求項16】前記選択する手段は、最も短時間でメッ
    セージ交換可能な移動計算機管理装置を選択することを
    特徴とする請求項6に記載の移動計算機装置。
  17. 【請求項17】前記選択する手段は、ユーザにより指定
    された移動計算機管理装置を選択することを特徴とする
    請求項6に記載の移動計算機装置。
  18. 【請求項18】相互に接続された所定のネットワーク内
    に設置される移動計算機管理装置であって、 移動計算機装置からの要求メッセージに応答して、一時
    的に使用させるアドレスを貸し出すアドレス貸与手段
    と、 前記一時的に使用させるアドレスを貸し出した移動計算
    機装置からの登録メッセージを受信し、該アドレスと該
    移動計算機装置の現在の位置情報との対応を管理する移
    動管理手段と、 移動計算機装置へ、自装置の属するネットワークのネッ
    トワーク構成情報もしくは該ネットワーク構成情報を管
    理するサーバを特定する情報を含むメッセージを返信す
    るネットワーク構成情報応答手段と、 前記貸し出したアドレス宛に送信されてきたデータを捕
    捉し、前記移動管理手段に登録された情報に基づいて該
    アドレスを貸し出した移動計算機装置の現在位置宛に該
    データを転送するデータ転送手段とを備えたことを特徴
    とする移動計算機管理装置。
  19. 【請求項19】前記アドレス貸与手段は、外部の移動計
    算機装置からの前記要求メッセージを受信した際に、自
    装置の属するネットワーク内で予約された複数のアドレ
    スのうち、利用可能なアドレスが存在する場合はこれを
    前記一時的に利用させるアドレスとして返送し、利用可
    能なアドレスが存在しない場合はエラーメッセージを返
    送することを特徴とする請求項18に記載の移動計算機
    管理装置。
  20. 【請求項20】移動計算機装置からの選択要求パケット
    を受信したら直ちに応答パケットを返信し、これに対す
    る選択確定パケットが移動計算機装置から返信された
    ら、該移動計算機装置に関しては本来の移動計算機管理
    装置の動作に移行することを特徴とする請求項18に記
    載の移動計算機管理装置。
  21. 【請求項21】前記ネットワーク構成情報応答手段は、
    前記登録メッセージに対して前記移動計算機装置に送信
    する応答メッセージの一部として前記メッセージを含め
    て送信することを特徴とする請求項18に記載の移動計
    算機管理装置。
  22. 【請求項22】相互に接続された所定のネットワーク内
    に設置される、登録した移動計算機装置の移動IP通信
    を管理する移動計算機管理装置であって、 自装置の接続されたサブネット以外に位置する移動計算
    機装置からの要求メッセージに応答して、該移動計算機
    装置に一時的に使用させるホームアドレスを貸し出すた
    めの処理を行なう手段と、 前記一時的に使用させるホームアドレスを貸し出した移
    動計算機装置からの登録メッセージに応答して、該移動
    計算機装置を自装置の管理する移動ノードとして登録す
    るための処理を行なう手段とを備えたことを特徴とする
    移動計算機管理装置。
  23. 【請求項23】前記移動計算機装置へ、自装置の属する
    ネットワークのネットワーク構成情報もしくは該ネット
    ワーク構成情報を管理するサーバを特定する情報を提供
    するための処理を行なう手段をさらに備えたことを特徴
    とする請求項22に記載の移動計算機管理装置。
  24. 【請求項24】相互に接続された所定のネットワーク内
    に設置された登録した移動計算機装置の移動IP通信を
    管理する移動計算機管理装置のために動作するモバイル
    情報管理装置であって、 自装置の接続されたサブネット以外に位置する移動計算
    機装置からの要求メッセージに応答して、該移動計算機
    装置に一時的に使用させるアドレスを貸し出すための処
    理を行なう手段と、 前記移動計算機装置へ、自装置の属するネットワークの
    ネットワーク構成情報もしくは該ネットワーク構成情報
    を管理するサーバを特定する情報を提供するための処理
    を行なう手段とを備えたことを特徴とするモバイル情報
    管理装置。
  25. 【請求項25】相互に接続されたネットワーク間を移動
    して通信を行うことが可能な移動計算機装置の通信制御
    方法であって、 移動先で接続した位置から、移動先ネットワーク内また
    は近隣ネットワーク内に設置された、移動計算機装置が
    移動位置において通信が行えるように管理する手段を有
    する管理サーバとの間でメッセージを交換処理し、 この交換処理により前記管理サーバから受信したメッセ
    ージの内容に基づき取得したネットワーク構成情報を必
    要な通信プログラムに設定することを特徴とする通信制
    御方法。
  26. 【請求項26】相互に接続されたネットワーク間を移動
    して通信を行うことが可能な移動計算機装置の通信制御
    方法であって、 予め定められたネットワーク内にそれぞれ設置された、
    登録された移動計算機装置装置の移動位置情報を管理し
    該移動計算機装置宛てのデータを該移動位置に転送する
    手段を有する移動計算機管理装置のうちの1つを選択
    し、 移動先の現在位置から、選択された前記移動計算機管理
    装置との間で、該移動計算機管理装置の属するネットワ
    ークをホームネットとみたてた移動中ホストとして自計
    算機を該移動計算機管理装置に登録するための処理を行
    うことを特徴とする通信制御方法。
  27. 【請求項27】相互に接続された所定のネットワーク内
    に設置される移動計算機管理装置の通信制御方法であっ
    て、 移動計算機装置からの要求メッセージに応答して、一時
    的に使用させるアドレスを貸し出し、 前記一時的に使用させるアドレスを貸し出した移動計算
    機装置からの登録メッセージを受信し、該アドレスと該
    移動計算機装置の現在の位置情報とを対応付けて登録
    し、 移動計算機装置へ、自装置の属するネットワークのネッ
    トワーク構成情報もしくは該ネットワーク構成情報を管
    理するサーバを特定する情報を含むメッセージを返信
    し、 前記貸し出したアドレス宛に送信されてきたデータを捕
    捉し、前記登録された情報に基づいて該アドレスを貸し
    出した移動計算機装置の現在位置宛に該データを転送す
    ることを特徴とする通信制御方法。
  28. 【請求項28】相互に接続された所定のネットワーク内
    に設置される、登録した移動計算機装置の移動IP通信
    を管理する移動計算機管理装置の通信制御方法であっ
    て、 自装置の接続されたサブネット以外に位置する移動計算
    機装置からの要求メッセージに応答して、該移動計算機
    装置に一時的に使用させるホームアドレスを貸し出すた
    めの処理を行ない、 前記一時的に使用させるホームアドレスを貸し出した移
    動計算機装置からの登録メッセージに応答して、該移動
    計算機装置を自装置の管理する移動ノードとして登録す
    るための処理を行なうことを特徴とする通信制御方法。
  29. 【請求項29】相互に接続された所定のネットワーク内
    に設置された登録した移動計算機装置の移動IP通信を
    管理する移動計算機管理装置のために動作するモバイル
    情報管理装置の通信制御方法であって、 自装置の接続されたサブネット以外に位置する移動計算
    機装置からの要求メッセージに応答して、該移動計算機
    装置に一時的に使用させるアドレスを貸し出すための処
    理を行ない、 前記移動計算機装置へ、自装置の属するネットワークの
    ネットワーク構成情報もしくは該ネットワーク構成情報
    を管理するサーバを特定する情報を提供するための処理
    を行なうことを特徴とする通信制御方法。
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